JP2003297699A - 電気二重層キャパシタ - Google Patents
電気二重層キャパシタInfo
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- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
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- Y02E60/13—Energy storage using capacitors
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- Electric Double-Layer Capacitors Or The Like (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 電気二重層キャパシタの経時変化に伴って、
主に分極性電極から発生するガスによる内部圧力の上
昇、及びそれによる特性劣化を防止すること。 【解決手段】 Li2ZrO3、LiFeO2、LiNi
O2、Li2TiO3、Li 2SiO3、Li4SiO4を代
表とするリチウム複合酸化物を、ガス吸収材料として、
電気二重層キャパシタのケース内部に加える。リチウム
複合酸化物は、次のような反応により、低温で二酸化炭
素を吸収するので、経時変化に伴う電気二重層キャパシ
タの内部圧力上昇を抑制できる。Li2ZrO3+CO2
→ ZrO2+Li2CO3
主に分極性電極から発生するガスによる内部圧力の上
昇、及びそれによる特性劣化を防止すること。 【解決手段】 Li2ZrO3、LiFeO2、LiNi
O2、Li2TiO3、Li 2SiO3、Li4SiO4を代
表とするリチウム複合酸化物を、ガス吸収材料として、
電気二重層キャパシタのケース内部に加える。リチウム
複合酸化物は、次のような反応により、低温で二酸化炭
素を吸収するので、経時変化に伴う電気二重層キャパシ
タの内部圧力上昇を抑制できる。Li2ZrO3+CO2
→ ZrO2+Li2CO3
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電気二重層キャパ
シタに関わり、特に経時変化による特性劣化が抑制され
たものに関するものである。
シタに関わり、特に経時変化による特性劣化が抑制され
たものに関するものである。
【0002】
【従来の技術】電気二重層キャパシタは、電荷を有する
固体とそれに接触する電解液の界面に形成される、厚さ
数nm程度の電気二重層を、誘電体として利用したもの
である。電気二重層の容量は、1cm2あたり数十μF
であるが、表面積が数千m2にも及ぶ活性炭を電極とし
て用いることにより、数百〜数千Fの極めて大きな容量
を得ることが可能である。
固体とそれに接触する電解液の界面に形成される、厚さ
数nm程度の電気二重層を、誘電体として利用したもの
である。電気二重層の容量は、1cm2あたり数十μF
であるが、表面積が数千m2にも及ぶ活性炭を電極とし
て用いることにより、数百〜数千Fの極めて大きな容量
を得ることが可能である。
【0003】そして、電気二重層キャパシタには、下記
のように電池とコンデンサの中間のような特徴を有し、
実用に供されるとともに、さらなる性能向上のための検
討がなされている。 (1)充放電サイクルに伴う容量の劣化が少ない。 (2)一般的な電池に比較して、起動後に瞬時に大きな
出力を取り出せる。
のように電池とコンデンサの中間のような特徴を有し、
実用に供されるとともに、さらなる性能向上のための検
討がなされている。 (1)充放電サイクルに伴う容量の劣化が少ない。 (2)一般的な電池に比較して、起動後に瞬時に大きな
出力を取り出せる。
【0004】電気二重層キャパシタの小型のものは、主
にそれぞれ集電体層をもつ一対の分極性電極の間に、ポ
リプロピレン不織布などのセパレータを挟んで素子と
し、この素子に電解液を含浸させ、金属容器に収容し、
封口板とガスケットにより金属容器に密封したコイン型
の構造をとっている。
にそれぞれ集電体層をもつ一対の分極性電極の間に、ポ
リプロピレン不織布などのセパレータを挟んで素子と
し、この素子に電解液を含浸させ、金属容器に収容し、
封口板とガスケットにより金属容器に密封したコイン型
の構造をとっている。
【0005】この他にも比較的大容量のものは、一対の
シート状分極性電極の間にセパレータを挟んだ積層シー
トを巻き回して素子とし、この素子に電解液を含浸さ
せ、金属容器に収容し、金属開口部を封口部材で密閉し
て構成した、巻回型のキャパシタが製造されている。こ
れらの電気二重層キャパシタは、電池と電解コンデンサ
の中間の特性を有し、おもにICメモリのバックアップ
やアクチュエーターのバックアップに便用されている。
また、大電流大容量向けとして、多数のシート状分極性
電極層の間にセパレータを挟んで積層した素子を有する
積層型の電気二重層キャパシタも製造されている。
シート状分極性電極の間にセパレータを挟んだ積層シー
トを巻き回して素子とし、この素子に電解液を含浸さ
せ、金属容器に収容し、金属開口部を封口部材で密閉し
て構成した、巻回型のキャパシタが製造されている。こ
れらの電気二重層キャパシタは、電池と電解コンデンサ
の中間の特性を有し、おもにICメモリのバックアップ
やアクチュエーターのバックアップに便用されている。
また、大電流大容量向けとして、多数のシート状分極性
電極層の間にセパレータを挟んで積層した素子を有する
積層型の電気二重層キャパシタも製造されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従来の方法で作製され
たキャパシタ素子で問題となるのは、電解液中の極微量
の水などの不純物、活性炭の表面官能基と電解液との反
応などにより、充放電中に水素や二酸化炭素などのガス
が発生し、内圧が上昇することである。これにより、内
部抵抗の上昇や静電容量の低下などが起こる。これにつ
いては、金属ケース内にガス吸着層を設けるなどの対策
が提案されている。
たキャパシタ素子で問題となるのは、電解液中の極微量
の水などの不純物、活性炭の表面官能基と電解液との反
応などにより、充放電中に水素や二酸化炭素などのガス
が発生し、内圧が上昇することである。これにより、内
部抵抗の上昇や静電容量の低下などが起こる。これにつ
いては、金属ケース内にガス吸着層を設けるなどの対策
が提案されている。
【0007】しかしながら、前記ガス吸収層は、アルカ
リ金属やアルカリ土類金属の水酸化物、特に水酸化リチ
ウムを使用するもので、取り扱い、ひいては製造工程の
簡略化のために、前記とは別の物質を、ガス吸収層とし
て用いる技術の開発が望まれていた。従って、本発明の
技術的な課題は、ガス発生による特性劣化を、従来とは
別の方法で抑制する電気二重層キャパシタを提供するこ
とにある。
リ金属やアルカリ土類金属の水酸化物、特に水酸化リチ
ウムを使用するもので、取り扱い、ひいては製造工程の
簡略化のために、前記とは別の物質を、ガス吸収層とし
て用いる技術の開発が望まれていた。従って、本発明の
技術的な課題は、ガス発生による特性劣化を、従来とは
別の方法で抑制する電気二重層キャパシタを提供するこ
とにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記の問題点
を解決するために、ガス吸収層として有用な材料を、種
々検討した結果なされたものである。
を解決するために、ガス吸収層として有用な材料を、種
々検討した結果なされたものである。
【0009】即ち、本発明は、一対の集電体上に形成さ
れた分極性電極と、その分極性電極間にセパレータを介
在させ、電解液を含浸させて外装ケースに収めた電気二
重層キャパシタにおいて、前記外装ケース内部にガス吸
収材料を含むことを特徴とする電気二重層キャパシタで
ある。
れた分極性電極と、その分極性電極間にセパレータを介
在させ、電解液を含浸させて外装ケースに収めた電気二
重層キャパシタにおいて、前記外装ケース内部にガス吸
収材料を含むことを特徴とする電気二重層キャパシタで
ある。
【0010】また、本発明は、前記の電気二重層キャパ
シタにおいて、前記ガス吸収材料は、リチウム複合酸化
物、ゼオライトの少なくともいずれかを含むことを特徴
とする電気二重層キャパシタである。
シタにおいて、前記ガス吸収材料は、リチウム複合酸化
物、ゼオライトの少なくともいずれかを含むことを特徴
とする電気二重層キャパシタである。
【0011】また、本発明は、前記の電気二重層キャパ
シタにおいて、リチウム複合酸化物が、Li2ZrO3、
LiFeO2、LiNiO2、Li2TiO3、Li2Si
O3、Li4SiO4から選ばれる少なくとも1種である
ことを特徴とする電気二重層キャパシタである。
シタにおいて、リチウム複合酸化物が、Li2ZrO3、
LiFeO2、LiNiO2、Li2TiO3、Li2Si
O3、Li4SiO4から選ばれる少なくとも1種である
ことを特徴とする電気二重層キャパシタである。
【0012】
【作用】次のような可逆的な反応で、二酸化炭素を低温
で吸収し高温で放出するセラミックスとして、たとえば
Li2ZrO3(ジルコン酸リチウム)に代表される、複
合酸化物が見出され注目されている。 Li2ZrO3+CO2←→ZrO2+Li2CO3
で吸収し高温で放出するセラミックスとして、たとえば
Li2ZrO3(ジルコン酸リチウム)に代表される、複
合酸化物が見出され注目されている。 Li2ZrO3+CO2←→ZrO2+Li2CO3
【0013】これは、反応の自由エネルギー変化:ΔG
が、温度と二酸化炭素の分圧に依存することによるもの
であり、このような反応を起こすリチウム複合酸化物と
して、前記Li2ZrO3の他に、LiFeO2、LiN
iO2、Li2TiO3、Li2SiO3、Li4SiO4な
どが挙げられる。
が、温度と二酸化炭素の分圧に依存することによるもの
であり、このような反応を起こすリチウム複合酸化物と
して、前記Li2ZrO3の他に、LiFeO2、LiN
iO2、Li2TiO3、Li2SiO3、Li4SiO4な
どが挙げられる。
【0014】また、多孔質で比表面積が大きい天然の鉱
物にゼオライトがある。ゼオライトは、珪酸アルミナ含
水塩鉱物であり、その比表面積は、およそ350m2/
gにも達し、開放孔に収容可能なサイズのイオンやガス
を吸着、放出する機能を有する。従って、これらの材料
を電気二重層キャパシタのケース内に封入することで、
ガス吸収層として用いることにより、分極性電極からの
ガス発生に起因する特性劣化を抑制し得る。
物にゼオライトがある。ゼオライトは、珪酸アルミナ含
水塩鉱物であり、その比表面積は、およそ350m2/
gにも達し、開放孔に収容可能なサイズのイオンやガス
を吸着、放出する機能を有する。従って、これらの材料
を電気二重層キャパシタのケース内に封入することで、
ガス吸収層として用いることにより、分極性電極からの
ガス発生に起因する特性劣化を抑制し得る。
【0015】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態につい
て説明する。
て説明する。
【0016】まず、本発明の電気二重層キャパシタに用
いる分極性電極は、特に限定されるものではなく、従来
より周知あるいは公知のものが種々採用可能である。た
とえば、比表面積の大きな活性炭繊維布、活性炭粉末な
どが使用可能である。特に、活性炭粉末にカーボンブラ
ックなどの導電材およびポリテトラフルオロエチレンな
どのバインダにアルコールを加えて混練し、ロール成形
してシート化した分極性電極は、単位体積当りの容量、
強度に優れているので好ましく使用される。
いる分極性電極は、特に限定されるものではなく、従来
より周知あるいは公知のものが種々採用可能である。た
とえば、比表面積の大きな活性炭繊維布、活性炭粉末な
どが使用可能である。特に、活性炭粉末にカーボンブラ
ックなどの導電材およびポリテトラフルオロエチレンな
どのバインダにアルコールを加えて混練し、ロール成形
してシート化した分極性電極は、単位体積当りの容量、
強度に優れているので好ましく使用される。
【0017】分極性電極に使用される活性炭としては、
フェノール樹脂系活性炭、やしがら系活性炭、石油コー
クス系活性炭などがあるが、大容量の電気二重層キャパ
シタが得られ、かつ純度が高いことからフェノール樹脂
系活性炭が好ましく用いられる。また、活性炭として
は、大容量で低内部抵抗の電気二重層キャパシタが得ら
れるように、粉末の場合は平均粒径が20μm以下、繊
維状の場合は繊維径10〜20μmで、ともに比表面積
が1000〜3000m2/gの活性炭を使用するのが
好ましい。
フェノール樹脂系活性炭、やしがら系活性炭、石油コー
クス系活性炭などがあるが、大容量の電気二重層キャパ
シタが得られ、かつ純度が高いことからフェノール樹脂
系活性炭が好ましく用いられる。また、活性炭として
は、大容量で低内部抵抗の電気二重層キャパシタが得ら
れるように、粉末の場合は平均粒径が20μm以下、繊
維状の場合は繊維径10〜20μmで、ともに比表面積
が1000〜3000m2/gの活性炭を使用するのが
好ましい。
【0018】分極性電極のバインダには、有機溶媒系電
解液を使用する場合に、耐薬品性が大きいため、ポリテ
トラフルオロエチレン系バインダが好ましく使用され
る。本発明で用いられる電解液としては、特に限定はさ
れるものではなく、電気二重層キャパシタ用として通常
用いられるもの、すなわち電気化学的に安定な電解質を
極性有機溶媒に溶解させたものが適宜使用される。
解液を使用する場合に、耐薬品性が大きいため、ポリテ
トラフルオロエチレン系バインダが好ましく使用され
る。本発明で用いられる電解液としては、特に限定はさ
れるものではなく、電気二重層キャパシタ用として通常
用いられるもの、すなわち電気化学的に安定な電解質を
極性有機溶媒に溶解させたものが適宜使用される。
【0019】具体的に、電解質としては、(C2H5)4
N+や(C3H7)4N+、(C4H9)4N+、(C2H5)3C
H3N+、(C2H5)4P+などの第4級オニウムカチオン
と、BF4 -やPF6 -、ClO4 -、CF3SO3 -などのア
ニオンとからなる塩が好ましく使用できる。
N+や(C3H7)4N+、(C4H9)4N+、(C2H5)3C
H3N+、(C2H5)4P+などの第4級オニウムカチオン
と、BF4 -やPF6 -、ClO4 -、CF3SO3 -などのア
ニオンとからなる塩が好ましく使用できる。
【0020】また、上記有機溶媒としては、プロピレン
カーボネート、ブチレンカーボネート、ジエチルカーボ
ネート、エチレンカーボネートなどのカーボネート類、
γ−ブチロラクトンなどのラクトン類、スルホラン、ジ
メチルスルホキシド、アセトニトリル、N、N−ジメチ
ルホルムアミドなどが好ましく使用できる。そして、電
解質及び溶媒は、二種以上、併用してもよい。
カーボネート、ブチレンカーボネート、ジエチルカーボ
ネート、エチレンカーボネートなどのカーボネート類、
γ−ブチロラクトンなどのラクトン類、スルホラン、ジ
メチルスルホキシド、アセトニトリル、N、N−ジメチ
ルホルムアミドなどが好ましく使用できる。そして、電
解質及び溶媒は、二種以上、併用してもよい。
【0021】また、ガス吸収層に用いられる材料として
は、前記のリチウム複合酸化物やゼオライトの他に、活
性炭などの吸着材料や、LiOHに代表されるアルカリ
金属、アルカリ土類金属の水酸化物などを併用してもよ
い。
は、前記のリチウム複合酸化物やゼオライトの他に、活
性炭などの吸着材料や、LiOHに代表されるアルカリ
金属、アルカリ土類金属の水酸化物などを併用してもよ
い。
【0022】
【実施例】次に、具体的な例を挙げ、本発明の実施例を
詳しく説明する。
詳しく説明する。
【0023】(実施例1)図1は、巻回型の電気二重層
キャパシタにおける、巻回素子の構成を示した斜視図で
ある。ここでは、まず比表面積1500m2/gのフェ
ノール系活性炭とカーボンブラックを、重量比8:1の
割合で混合し、この混合粉末にバインダとしてN−メチ
ルピロリドンに溶解したポリフッ化ビニリデンを加えて
混練し、スラリー状にした。
キャパシタにおける、巻回素子の構成を示した斜視図で
ある。ここでは、まず比表面積1500m2/gのフェ
ノール系活性炭とカーボンブラックを、重量比8:1の
割合で混合し、この混合粉末にバインダとしてN−メチ
ルピロリドンに溶解したポリフッ化ビニリデンを加えて
混練し、スラリー状にした。
【0024】次いで、25μm厚のアルミニウム箔から
なる、正極側の集電体13、負極側の集電体15にスラ
リーを均一に塗布し、乾燥後、集電体が変形しない程度
に圧延を行い、厚さ70μmの正極側の分極性電極1
2、負極側の分極性電極14を得た。
なる、正極側の集電体13、負極側の集電体15にスラ
リーを均一に塗布し、乾燥後、集電体が変形しない程度
に圧延を行い、厚さ70μmの正極側の分極性電極1
2、負極側の分極性電極14を得た。
【0025】得られた正極側及び負極側の集電体に、ア
ルミニウムのリード端子16をかしめにより接続した。
次いで、一対の集電体と分極性電極の間に、厚さが25
μmのポリプロピレン不織布からなるセパレータ11を
配置し、渦巻き状に所定の径になるまで巻き取ることで
巻回素子を作製した。
ルミニウムのリード端子16をかしめにより接続した。
次いで、一対の集電体と分極性電極の間に、厚さが25
μmのポリプロピレン不織布からなるセパレータ11を
配置し、渦巻き状に所定の径になるまで巻き取ることで
巻回素子を作製した。
【0026】図2は、巻回素子をケースに封入した状態
を示す図である。前記の工程で得られた巻回素子21
を、120℃での乾燥後、有底円筒型の外装ケース22
に収納し、テトラエチルアンモニウムテトラフルオロボ
レートを0.7mol/Lの濃度でプロピレンカーボネ
ートに溶解させることによって調製した電解液を滴下
し、ガス吸収材料としてLi4SiO4粉末を加え、ゴ
ムパッキン23を介してキャップ24を取り付け、封口
して巻回型電気二重層キャパシタとした。
を示す図である。前記の工程で得られた巻回素子21
を、120℃での乾燥後、有底円筒型の外装ケース22
に収納し、テトラエチルアンモニウムテトラフルオロボ
レートを0.7mol/Lの濃度でプロピレンカーボネ
ートに溶解させることによって調製した電解液を滴下
し、ガス吸収材料としてLi4SiO4粉末を加え、ゴ
ムパッキン23を介してキャップ24を取り付け、封口
して巻回型電気二重層キャパシタとした。
【0027】なお、ガス吸収材料の添加、付与方法とし
ては、ここに説明した方法に限定されるものではない。
たとえば、中空を有する円盤状に形成した、不職布など
からなる容器に、前記材料を充填してケースの底部に配
置してもよい。
ては、ここに説明した方法に限定されるものではない。
たとえば、中空を有する円盤状に形成した、不職布など
からなる容器に、前記材料を充填してケースの底部に配
置してもよい。
【0028】(実施例2)ガス吸収材料としてLi2Z
rO3を用いた他は、実施例1と同様にして巻回型電気
二重層キャパシタを製作した。これらの巻回型電気二重
層キャパシタについて、印加電圧2.7Vで充電し、5
0mAで放電した場合の初期静電容量と等価直列抵抗
(Equivalent Series Resistance、以下、ESRと記
す)を測定した。
rO3を用いた他は、実施例1と同様にして巻回型電気
二重層キャパシタを製作した。これらの巻回型電気二重
層キャパシタについて、印加電圧2.7Vで充電し、5
0mAで放電した場合の初期静電容量と等価直列抵抗
(Equivalent Series Resistance、以下、ESRと記
す)を測定した。
【0029】引き続き、これらの巻回型電気二重層キャ
パシタに、2.7Vの電圧を印加しながら、温度を70
℃に設定した恒温槽中で1000時間保持した後、静電
容量とESRを測定した。また、比較のために、ガス吸
収材料をまったく添加しなかった他は、前記実施例と同
様にして巻回型電気二重層キャパシタを作製し、同様の
評価を行った。表1は、これら実施例と比較例の結果を
示したものである。
パシタに、2.7Vの電圧を印加しながら、温度を70
℃に設定した恒温槽中で1000時間保持した後、静電
容量とESRを測定した。また、比較のために、ガス吸
収材料をまったく添加しなかった他は、前記実施例と同
様にして巻回型電気二重層キャパシタを作製し、同様の
評価を行った。表1は、これら実施例と比較例の結果を
示したものである。
【0030】
【表1】
【0031】表1から明らかなように、実施例1及び実
施例2の電気二重層キャパシタでは、静電容量の減少率
が、それぞれ1.72%、1.74%であるのに対し、比
較例の電気二重層キャパシタでは、9.31%という結
果であり、静電容量劣化の程度に顕著な差があることが
明らかである。
施例2の電気二重層キャパシタでは、静電容量の減少率
が、それぞれ1.72%、1.74%であるのに対し、比
較例の電気二重層キャパシタでは、9.31%という結
果であり、静電容量劣化の程度に顕著な差があることが
明らかである。
【0032】また、ESRについても、実施例1及び実
施例2の電気二重層キャパシタでは、その増加率が、そ
れぞれ、8.11%、7.76%であるに対し、比較例の
電気二重層キャパシタでは、37.0%と、顕著な差が
認められ、本発明によって、長期信頼性の高い電気二重
層キャパシタが得られることが分かる。
施例2の電気二重層キャパシタでは、その増加率が、そ
れぞれ、8.11%、7.76%であるに対し、比較例の
電気二重層キャパシタでは、37.0%と、顕著な差が
認められ、本発明によって、長期信頼性の高い電気二重
層キャパシタが得られることが分かる。
【0033】
【発明の効果】以上に説明したように、経時変化に伴っ
て発生するガスを、ケース内部に発生ガスを吸収する材
料を加えることにより、内部圧力の上昇を抑制し、その
結果、静電容量の低下やESRの増大などの特性劣化が
少なく、信頼性の高い電気二重層キャパシタが得られ
る。
て発生するガスを、ケース内部に発生ガスを吸収する材
料を加えることにより、内部圧力の上昇を抑制し、その
結果、静電容量の低下やESRの増大などの特性劣化が
少なく、信頼性の高い電気二重層キャパシタが得られ
る。
【図1】巻回素子の構成を示した斜視図。
【図2】巻回素子をケースに封入した状態を示す図。
10,21 巻回素子
11 セパレータ
12 正極側の分極性電極
13 正極側の集電体
14 負極側の分極性電極
15 負極側の集電体
16,25 リード端子
22 外装ケース
23 ゴムパッキン
24 キャップ
Claims (3)
- 【請求項1】 一対の集電体上に形成された分極性電極
と、その分極性電極間にセパレータを介在させ、電解液
を含浸させて外装ケースに収めた電気二重層キャパシタ
において、前記外装ケース内部にガス吸収材料を含むこ
とを特徴とする電気二重層キャパシタ。 - 【請求項2】 請求項1に記載の電気二重層キャパシタ
において、前記ガス吸収材料は、リチウム複合酸化物、
ゼオライトの少なくともいずれかを含むことを特徴とす
る電気二重層キャパシタ。 - 【請求項3】 請求項2に記載の電気二重層キャパシタ
において、前記リチウム複合酸化物が、Li2ZrO3、
LiFeO2、LiNiO2、Li2TiO3、Li2Si
O3、Li4SiO4から選ばれる少なくとも1種である
ことを特徴とする電気二重層キャパシタ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002095713A JP2003297699A (ja) | 2002-03-29 | 2002-03-29 | 電気二重層キャパシタ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002095713A JP2003297699A (ja) | 2002-03-29 | 2002-03-29 | 電気二重層キャパシタ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003297699A true JP2003297699A (ja) | 2003-10-17 |
Family
ID=29387292
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002095713A Withdrawn JP2003297699A (ja) | 2002-03-29 | 2002-03-29 | 電気二重層キャパシタ |
Country Status (1)
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