JP2003293121A - 蒸着材料供給手段を備えた蒸着用坩堝 - Google Patents
蒸着材料供給手段を備えた蒸着用坩堝Info
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Abstract
(57)【要約】
【課題】蒸着材料供給手段を備えた蒸着用坩堝におい
て、蒸着材料を坩堝へ任意の方向から連続的に供給でき
る蒸着材料供給手段を提供すること。 【解決手段】 坩堝10内の蒸着材料40は、蒸着材料
供給手段20によりホッパー30から連続的に供給され
る。蒸着材料供給手段20は、円筒状部21,22内に
スクリュウ23,24を有し、スクリュウ23,24に
は螺旋状の溝233,242を形成してある。蒸着材料
40は、スクリュウ23,24が回転すると、溝23
3,242により移動する。坩堝10は、電極部12
1,122に印加する電圧により加熱する。坩堝10内
の蒸着材料40は、その加熱によって蒸発し、開口部1
41から真空室内へ放出される。
て、蒸着材料を坩堝へ任意の方向から連続的に供給でき
る蒸着材料供給手段を提供すること。 【解決手段】 坩堝10内の蒸着材料40は、蒸着材料
供給手段20によりホッパー30から連続的に供給され
る。蒸着材料供給手段20は、円筒状部21,22内に
スクリュウ23,24を有し、スクリュウ23,24に
は螺旋状の溝233,242を形成してある。蒸着材料
40は、スクリュウ23,24が回転すると、溝23
3,242により移動する。坩堝10は、電極部12
1,122に印加する電圧により加熱する。坩堝10内
の蒸着材料40は、その加熱によって蒸発し、開口部1
41から真空室内へ放出される。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本願発明は、蒸着材料供給手
段を備えた蒸着用坩堝に関し、特に蒸着用坩堝へ蒸着材
料を連続的に供給する蒸着材料供給手段に関する。
段を備えた蒸着用坩堝に関し、特に蒸着用坩堝へ蒸着材
料を連続的に供給する蒸着材料供給手段に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の蒸着材料供給手段を備えた蒸着用
坩堝について、図6、図7、図8を用いて説明する。ま
ず図6について説明する。図6は、従来の蒸着材料供給
手段を備えた蒸着用坩堝の断面図を示す。真空室76の
底部761に設けた回転軸77に回転アーム72を取り
付け、その回転アーム72に2個の坩堝711,712
を取り付けてある。坩堝711,712は、上部に開口
部71kを有し、蒸着材料75を充填してある。蒸着材
料75は、蒸着材料供給手段のホッパー73から坩堝7
11,712へ落下させて供給する。2個の坩堝の内坩
堝711は、電子ビーム源74から放射される電子ビー
ムの照射によって加熱される。坩堝711内の蒸着材料
75は、その加熱によって蒸発し、開口部71kから矢
印方向へ放出される。放出された蒸着材料は、図示しな
い基板、フィルム等の被蒸着材に被着して蒸着膜を形成
する。
坩堝について、図6、図7、図8を用いて説明する。ま
ず図6について説明する。図6は、従来の蒸着材料供給
手段を備えた蒸着用坩堝の断面図を示す。真空室76の
底部761に設けた回転軸77に回転アーム72を取り
付け、その回転アーム72に2個の坩堝711,712
を取り付けてある。坩堝711,712は、上部に開口
部71kを有し、蒸着材料75を充填してある。蒸着材
料75は、蒸着材料供給手段のホッパー73から坩堝7
11,712へ落下させて供給する。2個の坩堝の内坩
堝711は、電子ビーム源74から放射される電子ビー
ムの照射によって加熱される。坩堝711内の蒸着材料
75は、その加熱によって蒸発し、開口部71kから矢
印方向へ放出される。放出された蒸着材料は、図示しな
い基板、フィルム等の被蒸着材に被着して蒸着膜を形成
する。
【0003】坩堝711内の蒸着材75が蒸発して、坩
堝711が空になると、回転アーム72を回転して、坩
堝711を坩堝712と置き換える。ここで蒸着材料7
5の加熱は、図6のように坩堝711に電子ビームを照
射する代わりに、蒸着材料75に直接電子ビームを照射
してもよい。また蒸着材料75の加熱には、電子ビーム
による加熱の外、抵抗加熱、高周波加熱等の加熱方法も
用いられている。
堝711が空になると、回転アーム72を回転して、坩
堝711を坩堝712と置き換える。ここで蒸着材料7
5の加熱は、図6のように坩堝711に電子ビームを照
射する代わりに、蒸着材料75に直接電子ビームを照射
してもよい。また蒸着材料75の加熱には、電子ビーム
による加熱の外、抵抗加熱、高周波加熱等の加熱方法も
用いられている。
【0004】次に図7について説明する。図7は、従来
の蒸着材料を連続的に供給する蒸着材料供給手段を備え
た蒸着用坩堝の断面図を示す。図6の場合、加熱中の坩
堝711が空になると、回転アーム72を回転して坩堝
712と置き換えなければならないため、その間蒸着は
中断してしまう。そこでその中断をなくすため、図7の
蒸着材料供給手段が提案されている(例えば特開平6−
280016公報参照)。真空室76の底部761に取
り付けた坩堝71には、蒸着材料75を充填してある。
蒸着材料75は、図6で説明した周知の加熱方法により
加熱されて蒸発し、坩堝71の開口部71kから真空室
内へ放出される。蒸着材料75は、蒸着材料供給手段の
ホッパー731とパイプ732を落下して、坩堝71へ
連続的に供給される。
の蒸着材料を連続的に供給する蒸着材料供給手段を備え
た蒸着用坩堝の断面図を示す。図6の場合、加熱中の坩
堝711が空になると、回転アーム72を回転して坩堝
712と置き換えなければならないため、その間蒸着は
中断してしまう。そこでその中断をなくすため、図7の
蒸着材料供給手段が提案されている(例えば特開平6−
280016公報参照)。真空室76の底部761に取
り付けた坩堝71には、蒸着材料75を充填してある。
蒸着材料75は、図6で説明した周知の加熱方法により
加熱されて蒸発し、坩堝71の開口部71kから真空室
内へ放出される。蒸着材料75は、蒸着材料供給手段の
ホッパー731とパイプ732を落下して、坩堝71へ
連続的に供給される。
【0005】次に図8について説明する。図8は、従来
の密封型坩堝の断面図を示す。図6.図7の坩堝は、と
もに坩堝に大きな開口部を形成した、いわゆる開放型坩
堝であるが、開放型坩堝の場合、蒸発した蒸着材料は、
坩堝の開口部から真空室内へ半球状の広い範囲に放出さ
れ、目的の被蒸着材以外の領域にも飛散する。また開放
型坩堝の場合には、坩堝内の蒸着材料の蒸気圧を高くし
て蒸着材料の放出速度を大きくし、運動エネルギーを大
きくすることができない。そのため、坩堝内の蒸着材料
の蒸気圧を高くし、放出方向をそろえてビーム状に、高
速で放出する必要のある場合には、図8の坩堝71のよ
うに図7、図8の坩堝の開口部を塞ぎ、小径の噴出孔或
いはノズル71hを設けた、いわゆる密封型坩堝が用い
られている(例えば特開昭52−10869号公報参
照)。
の密封型坩堝の断面図を示す。図6.図7の坩堝は、と
もに坩堝に大きな開口部を形成した、いわゆる開放型坩
堝であるが、開放型坩堝の場合、蒸発した蒸着材料は、
坩堝の開口部から真空室内へ半球状の広い範囲に放出さ
れ、目的の被蒸着材以外の領域にも飛散する。また開放
型坩堝の場合には、坩堝内の蒸着材料の蒸気圧を高くし
て蒸着材料の放出速度を大きくし、運動エネルギーを大
きくすることができない。そのため、坩堝内の蒸着材料
の蒸気圧を高くし、放出方向をそろえてビーム状に、高
速で放出する必要のある場合には、図8の坩堝71のよ
うに図7、図8の坩堝の開口部を塞ぎ、小径の噴出孔或
いはノズル71hを設けた、いわゆる密封型坩堝が用い
られている(例えば特開昭52−10869号公報参
照)。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】図6、図7の場合、蒸
着材料の供給は、蒸着材料の落下を利用しているから、
蒸着材料供給手段は、坩堝よりも高い位置に配置し、か
つ蒸着材料は、坩堝上部の開口部から供給しなければな
らないため、蒸着材料供給手段の設置位置が制約されて
しまう。また図7の場合、蒸着材料供給手段から放出さ
れた蒸着材料は、坩堝の蒸発空間を通過して坩堝の底部
に蓄積している蒸着材料に補充されるが、図7の坩堝は
開放型であるから、坩堝の底部に蓄積している蒸着材料
との温度差が大きい。そのため図7の場合、蒸着材料は
坩堝へ連続的に供給できるが、坩堝内の温度を安定的に
一定に保つことが困難であった。
着材料の供給は、蒸着材料の落下を利用しているから、
蒸着材料供給手段は、坩堝よりも高い位置に配置し、か
つ蒸着材料は、坩堝上部の開口部から供給しなければな
らないため、蒸着材料供給手段の設置位置が制約されて
しまう。また図7の場合、蒸着材料供給手段から放出さ
れた蒸着材料は、坩堝の蒸発空間を通過して坩堝の底部
に蓄積している蒸着材料に補充されるが、図7の坩堝は
開放型であるから、坩堝の底部に蓄積している蒸着材料
との温度差が大きい。そのため図7の場合、蒸着材料は
坩堝へ連続的に供給できるが、坩堝内の温度を安定的に
一定に保つことが困難であった。
【0007】また坩堝が図8の密封型の場合には、図
6、図7の蒸着材料供給手段は使用できないから、蒸着
材料を噴出孔から押し入れなければならない。したがっ
て密封型坩堝の場合には、蒸着材料を連続的に坩堝へ供
給することは不可能であった。図6、図7の場合、坩堝
の開口部は、上方向に向けて(真空室の底部と反対方向
に向けて)設置しなければならないから、被蒸着材は、
真空室の上部に設けなければならない。
6、図7の蒸着材料供給手段は使用できないから、蒸着
材料を噴出孔から押し入れなければならない。したがっ
て密封型坩堝の場合には、蒸着材料を連続的に坩堝へ供
給することは不可能であった。図6、図7の場合、坩堝
の開口部は、上方向に向けて(真空室の底部と反対方向
に向けて)設置しなければならないから、被蒸着材は、
真空室の上部に設けなければならない。
【0008】本願発明は、これらの点に鑑み、坩堝の任
意の方向から蒸着材料を連続的に供給でき、蒸着材料の
蒸気の放出方向を任意に設定でき、かつ坩堝内の温度を
一定に保ちつつ蒸着材料を連続的に供給できる蒸着材料
供給手段を備えた蒸着用坩堝を提供することを目的とす
る。
意の方向から蒸着材料を連続的に供給でき、蒸着材料の
蒸気の放出方向を任意に設定でき、かつ坩堝内の温度を
一定に保ちつつ蒸着材料を連続的に供給できる蒸着材料
供給手段を備えた蒸着用坩堝を提供することを目的とす
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、請求項1に記載の蒸着用坩堝は、筒状部の内部に螺
旋状の溝を有するスクリュウを有し、坩堝の蒸着材料の
補充口部に通じる蒸着材料の供給口部を有する蒸着材料
供給手段を備えていることを特徴とする。また請求項2
に記載の蒸着用坩堝は、請求項1に記載の蒸着用坩堝に
おいて、坩堝は密封型であることを特徴とする。請求項
3に記載の蒸着用坩堝は、請求項2に記載の蒸着用坩堝
において、蒸着材料供給手段を複数個備えていることを
特徴とする。請求項4に記載の蒸着用坩堝は、請求項2
に記載の蒸着用坩堝において、坩堝は蒸着材料の蒸気を
放出する噴出孔又はスリットを有することを特徴とす
る。請求項5に記載の蒸着用坩堝は、請求項2に記載の
蒸着用坩堝において、坩堝は蒸着材料の蒸気を複数方向
へ放出する噴出孔又はスリットを有することを特徴とす
る。請求項6に記載の蒸着用坩堝は、請求項1に記載の
蒸着用坩堝において、蒸着材料供給手段の筒状部は円筒
状であることを特徴とする。請求項7に記載の蒸着用坩
堝は、請求項1に記載の蒸着用坩堝において、蒸着材料
供給手段のスクリュウの端部が坩堝の補充口部から坩堝
の内部へ突出していることを特徴とする。
に、請求項1に記載の蒸着用坩堝は、筒状部の内部に螺
旋状の溝を有するスクリュウを有し、坩堝の蒸着材料の
補充口部に通じる蒸着材料の供給口部を有する蒸着材料
供給手段を備えていることを特徴とする。また請求項2
に記載の蒸着用坩堝は、請求項1に記載の蒸着用坩堝に
おいて、坩堝は密封型であることを特徴とする。請求項
3に記載の蒸着用坩堝は、請求項2に記載の蒸着用坩堝
において、蒸着材料供給手段を複数個備えていることを
特徴とする。請求項4に記載の蒸着用坩堝は、請求項2
に記載の蒸着用坩堝において、坩堝は蒸着材料の蒸気を
放出する噴出孔又はスリットを有することを特徴とす
る。請求項5に記載の蒸着用坩堝は、請求項2に記載の
蒸着用坩堝において、坩堝は蒸着材料の蒸気を複数方向
へ放出する噴出孔又はスリットを有することを特徴とす
る。請求項6に記載の蒸着用坩堝は、請求項1に記載の
蒸着用坩堝において、蒸着材料供給手段の筒状部は円筒
状であることを特徴とする。請求項7に記載の蒸着用坩
堝は、請求項1に記載の蒸着用坩堝において、蒸着材料
供給手段のスクリュウの端部が坩堝の補充口部から坩堝
の内部へ突出していることを特徴とする。
【0010】
【発明の実施の形態】図1〜図5に基づいて本願発明の
実施の形態に係る蒸着材料供給手段を備えた蒸着用坩堝
を説明する。なお各図に共通の部分は、同じ符号を使用
している。図1は、本願発明の第1実施形態に係る坩堝
と蒸着材料供給手段の断面図である。図1(a)は、坩
堝と蒸着材料供給手段の全体の断面図、図1(b)は、
図1(a)のX1−X1部分の矢印方向の断面図、図1
(c)は、坩堝と蒸着材料供給手段の結合部分の断面図
である。
実施の形態に係る蒸着材料供給手段を備えた蒸着用坩堝
を説明する。なお各図に共通の部分は、同じ符号を使用
している。図1は、本願発明の第1実施形態に係る坩堝
と蒸着材料供給手段の断面図である。図1(a)は、坩
堝と蒸着材料供給手段の全体の断面図、図1(b)は、
図1(a)のX1−X1部分の矢印方向の断面図、図1
(c)は、坩堝と蒸着材料供給手段の結合部分の断面図
である。
【0011】図1において、10は坩堝、11は円筒状
部、121,122は電極部、13は結合部、141は
開口部、142は蒸着材料の補充口部、20は蒸着材料
供給手段、21,22は円筒状部、23,24はスクリ
ュウ(ネジ状部材)、231はスクリュウ23の端部、
232,241はスクリュウ23,24の回転軸、23
3,242はスクリュウ23,24に形成した螺旋状の
溝(凹状部)、25は蒸着材料の供給口部、30はホッ
パー、31は筒状部、40はSiO等の蒸着材料、50
は真空室の底部である。
部、121,122は電極部、13は結合部、141は
開口部、142は蒸着材料の補充口部、20は蒸着材料
供給手段、21,22は円筒状部、23,24はスクリ
ュウ(ネジ状部材)、231はスクリュウ23の端部、
232,241はスクリュウ23,24の回転軸、23
3,242はスクリュウ23,24に形成した螺旋状の
溝(凹状部)、25は蒸着材料の供給口部、30はホッ
パー、31は筒状部、40はSiO等の蒸着材料、50
は真空室の底部である。
【0012】坩堝10と蒸着材料供給手段20は、坩堝
10のリング状の結合部13により結合され、坩堝10
の補充口142は、蒸着材料供給手段20の供給口部2
5に通じている。坩堝10は、開放型坩堝で、タングス
テン、カーボン等の高抵抗の導電材料からなり、電極部
121,122に直流電圧又は交流電圧を印加して加熱
する、いわゆる抵抗加熱型坩堝である。坩堝10の円筒
状部11内の蒸着材40は、坩堝10の加熱により蒸発
し、開口部141から真空室内へ放出される。
10のリング状の結合部13により結合され、坩堝10
の補充口142は、蒸着材料供給手段20の供給口部2
5に通じている。坩堝10は、開放型坩堝で、タングス
テン、カーボン等の高抵抗の導電材料からなり、電極部
121,122に直流電圧又は交流電圧を印加して加熱
する、いわゆる抵抗加熱型坩堝である。坩堝10の円筒
状部11内の蒸着材40は、坩堝10の加熱により蒸発
し、開口部141から真空室内へ放出される。
【0013】蒸着材料40は、ホッパー30から蒸着材
料供給手段20を介して坩堝10へ供給する。蒸着材料
供給手段20は、円筒状部21,22、スクリュウ2
3,24からなり、スクリュウ23,24は、円筒状部
21,22の内部で回転軸232,241により回転す
る。スクリュウ23,24が、回転すると、螺旋状の溝
242,233により蒸着材料40を移動する。即ちホ
ッパー30から供給された蒸着材料40は、スクリュウ
24の螺旋状の溝242によりスクリュウ23側へ移動
し、スクリュウ23の螺旋状の溝233により蒸着材料
供給口部25へ移動し、坩堝10の補充口部142から
円筒状部11内へ供給される。
料供給手段20を介して坩堝10へ供給する。蒸着材料
供給手段20は、円筒状部21,22、スクリュウ2
3,24からなり、スクリュウ23,24は、円筒状部
21,22の内部で回転軸232,241により回転す
る。スクリュウ23,24が、回転すると、螺旋状の溝
242,233により蒸着材料40を移動する。即ちホ
ッパー30から供給された蒸着材料40は、スクリュウ
24の螺旋状の溝242によりスクリュウ23側へ移動
し、スクリュウ23の螺旋状の溝233により蒸着材料
供給口部25へ移動し、坩堝10の補充口部142から
円筒状部11内へ供給される。
【0014】蒸着材料40は、スクリュウ23,24の
回転により移動するから、従来の落下方式と違い、坩堝
10の底部(真空室の底部50側)から供給することも
できる。また蒸着材40の供給量は、スクリュウ23,
24の回転速度を変えるのみで任意に調節できる。
回転により移動するから、従来の落下方式と違い、坩堝
10の底部(真空室の底部50側)から供給することも
できる。また蒸着材40の供給量は、スクリュウ23,
24の回転速度を変えるのみで任意に調節できる。
【0015】図1の場合、蒸着材料供給手段20は、坩
堝10の加熱により温められるから、蒸着材料40は、
蒸着材料供給手段20の内部を移動している間に温めら
れ、温められた状態で坩堝10へ補充される。即ち蒸着
材料供給手段20は、蒸着材料40の予備加熱手段とし
ての機能も兼ね備えている。したがって坩堝10は、内
部の温度を安定的に一定に保つことができ、かつ蒸着材
料を短時間で加熱し蒸気化できる。
堝10の加熱により温められるから、蒸着材料40は、
蒸着材料供給手段20の内部を移動している間に温めら
れ、温められた状態で坩堝10へ補充される。即ち蒸着
材料供給手段20は、蒸着材料40の予備加熱手段とし
ての機能も兼ね備えている。したがって坩堝10は、内
部の温度を安定的に一定に保つことができ、かつ蒸着材
料を短時間で加熱し蒸気化できる。
【0016】図2は、本願発明の第2実施形態に係る坩
堝と蒸着材料供給手段の断面図で、蒸着材料供給手段2
0は、図1と同じである。図2(a)は、密封型坩堝の
例で、円筒状部11の上部を塞ぎ、蒸発材料40の蒸気
の噴出孔(或いはノズル)11hを形成してある。密封
型坩堝の場合、従来は、蒸着材料を連続して坩堝に供給
することは不可能であったが、本実施形態の場合には、
スクリュウ23により蒸着材料40を移動することによ
り、蒸着材料を連続して密封型坩堝10にも供給するこ
とができる。なお噴出孔11hは、1個乃至複数個形成
する。
堝と蒸着材料供給手段の断面図で、蒸着材料供給手段2
0は、図1と同じである。図2(a)は、密封型坩堝の
例で、円筒状部11の上部を塞ぎ、蒸発材料40の蒸気
の噴出孔(或いはノズル)11hを形成してある。密封
型坩堝の場合、従来は、蒸着材料を連続して坩堝に供給
することは不可能であったが、本実施形態の場合には、
スクリュウ23により蒸着材料40を移動することによ
り、蒸着材料を連続して密封型坩堝10にも供給するこ
とができる。なお噴出孔11hは、1個乃至複数個形成
する。
【0017】蒸着材料40は、坩堝10の加熱により蒸
発して円筒状部11内に蓄積され、その一部が噴出孔1
1hから真空室内へ放出される。円筒状部11内の蒸気
圧は、坩堝10の加熱によって上昇し、蒸着材料40の
蒸気は、その蒸気圧に対応する速度で噴出孔11hから
ビーム状に放出される。円筒状部11内の蒸気圧は、坩
堝10の加熱温度を変えることにより、したがって電極
部121と電極部122に印加する電圧を変えることに
より調節することができる。なお噴出孔11hは、電極
部121と電極部122の間に横向きに形成し、蒸着材
料の蒸気を真空室の底部と平行する方向へ放出させるこ
ともできる。
発して円筒状部11内に蓄積され、その一部が噴出孔1
1hから真空室内へ放出される。円筒状部11内の蒸気
圧は、坩堝10の加熱によって上昇し、蒸着材料40の
蒸気は、その蒸気圧に対応する速度で噴出孔11hから
ビーム状に放出される。円筒状部11内の蒸気圧は、坩
堝10の加熱温度を変えることにより、したがって電極
部121と電極部122に印加する電圧を変えることに
より調節することができる。なお噴出孔11hは、電極
部121と電極部122の間に横向きに形成し、蒸着材
料の蒸気を真空室の底部と平行する方向へ放出させるこ
ともできる。
【0018】図2(b)は、図2(a)と同じ密封型坩
堝の例であるが、坩堝10の円筒状部11の直径を蒸着
材料供給手段20の円筒状部21の直径よりも大きく
し、円筒状部11の内部にスクリュウ23の端部231
を突出(延在)させた点が、図2(a)と相違してい
る。図2(b)の場合には、噴出孔11hを広い範囲に
形成できるから、被蒸着材の広い範囲を一度に蒸着する
ことができる。
堝の例であるが、坩堝10の円筒状部11の直径を蒸着
材料供給手段20の円筒状部21の直径よりも大きく
し、円筒状部11の内部にスクリュウ23の端部231
を突出(延在)させた点が、図2(a)と相違してい
る。図2(b)の場合には、噴出孔11hを広い範囲に
形成できるから、被蒸着材の広い範囲を一度に蒸着する
ことができる。
【0019】円筒状部11の直径が大きい場合には、坩
堝10の熱が円筒状部11内に充填された蒸着材料40
に均一伝導されないため、特に蒸着材料40の中央部は
熱が伝導され難いため、蒸着材料40の蒸発が不均一に
なる。本実施形態は、円筒状部11の内部にスクリュウ
23の端部231を突出させることにより、円筒状部1
1内の中央部には蒸着材料40が存在しないため、蒸着
材料40を均一に加熱することができる。図2の場合、
坩堝10と蒸着材料供給手段20は、結合部13によっ
て結合されているから、坩堝10の円筒状部11の直径
が相違する場合にも、同じ蒸着材料供給手段20を使用
することができる。
堝10の熱が円筒状部11内に充填された蒸着材料40
に均一伝導されないため、特に蒸着材料40の中央部は
熱が伝導され難いため、蒸着材料40の蒸発が不均一に
なる。本実施形態は、円筒状部11の内部にスクリュウ
23の端部231を突出させることにより、円筒状部1
1内の中央部には蒸着材料40が存在しないため、蒸着
材料40を均一に加熱することができる。図2の場合、
坩堝10と蒸着材料供給手段20は、結合部13によっ
て結合されているから、坩堝10の円筒状部11の直径
が相違する場合にも、同じ蒸着材料供給手段20を使用
することができる。
【0020】ここでいう密封型坩堝とは、加熱により坩
堝内部における蒸着材料の蒸気の熱擾乱運動を激しく
し、内部圧力を高めることのできる構造の坩堝を指して
いる。図2の坩堝10は、噴出孔11hの外に、蒸着材
料の補充口142(図1(c))を有するから、坩堝1
0内部において圧力の高められた蒸気は、噴射孔11h
から噴出するとともに、補充口142から蒸着材料供給
手段20の円筒状部11の内部へも逃げようとするが、
円筒状部11の内部の温度は、坩堝10の内部の温度よ
りも低いから、円筒状部11の内部へ逃げようとした蒸
気は、スクリュウ23により移動している蒸着材料と同
じ状態の液体或いは固体(粉体)に戻る。そのため円筒
状部11の内部へ逃げようとした蒸気は、蒸着材料供給
手段20の外へ漏れることはない。即ち図2の坩堝10
は、従来の密封型坩堝と同様に坩堝内部の圧力を高める
ことができる。
堝内部における蒸着材料の蒸気の熱擾乱運動を激しく
し、内部圧力を高めることのできる構造の坩堝を指して
いる。図2の坩堝10は、噴出孔11hの外に、蒸着材
料の補充口142(図1(c))を有するから、坩堝1
0内部において圧力の高められた蒸気は、噴射孔11h
から噴出するとともに、補充口142から蒸着材料供給
手段20の円筒状部11の内部へも逃げようとするが、
円筒状部11の内部の温度は、坩堝10の内部の温度よ
りも低いから、円筒状部11の内部へ逃げようとした蒸
気は、スクリュウ23により移動している蒸着材料と同
じ状態の液体或いは固体(粉体)に戻る。そのため円筒
状部11の内部へ逃げようとした蒸気は、蒸着材料供給
手段20の外へ漏れることはない。即ち図2の坩堝10
は、従来の密封型坩堝と同様に坩堝内部の圧力を高める
ことができる。
【0021】図3は、本願発明の第3実施形態に係る坩
堝と蒸着材料供給手段の断面図である。図3は、坩堝1
0の円筒状部11の中心線が真空室の底部50とほぼ平
行するように、坩堝10を設置した例である。
堝と蒸着材料供給手段の断面図である。図3は、坩堝1
0の円筒状部11の中心線が真空室の底部50とほぼ平
行するように、坩堝10を設置した例である。
【0022】図3(a)は、蒸発した蒸着材料を真空室
の底部50とほぼ平行する方向へ噴出するように、噴出
孔11hを形成してある。図3(a)の場合には、被蒸
着材は、真空室の底部50と垂直な面に保持して蒸着で
きる。また蒸着材料40は、真空室の底部50とほぼ平
行する方向からスクリュウ23により坩堝10へ供給す
る。なお図3の場合、噴出孔11hは、蒸発した蒸着材
料を真空室の底部50と垂直な方向へ放出するように、
電極部121と電極部122の間に形成することもでき
る。
の底部50とほぼ平行する方向へ噴出するように、噴出
孔11hを形成してある。図3(a)の場合には、被蒸
着材は、真空室の底部50と垂直な面に保持して蒸着で
きる。また蒸着材料40は、真空室の底部50とほぼ平
行する方向からスクリュウ23により坩堝10へ供給す
る。なお図3の場合、噴出孔11hは、蒸発した蒸着材
料を真空室の底部50と垂直な方向へ放出するように、
電極部121と電極部122の間に形成することもでき
る。
【0023】図3(b)は、坩堝10を図3(a)と同
様の方向に設置して、蒸着材料供給手段20を坩堝10
の両側に2個設置した例である。噴出孔11hは、蒸発
した蒸着材料が真空室の底部50と垂直な方向へ噴出す
るように、電極部121と電極部122の間に形成して
ある。図3(b)の場合には、電極部121と電極部1
22の間の円筒状部11を長くし、噴出孔11hを複数
個形成して被蒸着材の広い範囲を一度に蒸着することが
できる。その際、蒸着材料40は、坩堝10の両側から
供給するから、円筒状部11が長くても、各噴出孔11
hから放出される蒸着材料の量を均一にすることができ
る。また図3の場合には、真空蒸着装置全体の高さを低
くして、横長にすることができる。
様の方向に設置して、蒸着材料供給手段20を坩堝10
の両側に2個設置した例である。噴出孔11hは、蒸発
した蒸着材料が真空室の底部50と垂直な方向へ噴出す
るように、電極部121と電極部122の間に形成して
ある。図3(b)の場合には、電極部121と電極部1
22の間の円筒状部11を長くし、噴出孔11hを複数
個形成して被蒸着材の広い範囲を一度に蒸着することが
できる。その際、蒸着材料40は、坩堝10の両側から
供給するから、円筒状部11が長くても、各噴出孔11
hから放出される蒸着材料の量を均一にすることができ
る。また図3の場合には、真空蒸着装置全体の高さを低
くして、横長にすることができる。
【0024】図4は、本願発明の第4実施形態に係る坩
堝と蒸着材料供給手段の断面図である。図4は、坩堝1
0の円筒状部11の両側に小径の補助円筒状部111,
122を設け、それら補助円筒状部の端部に電極部12
1,122を形成するとともに、蒸着材料供給手段20
を結合してある。また蒸着材料供給手段20のスクリュ
ウ23は、補助円筒状部111,112の部分まで延長
してある。
堝と蒸着材料供給手段の断面図である。図4は、坩堝1
0の円筒状部11の両側に小径の補助円筒状部111,
122を設け、それら補助円筒状部の端部に電極部12
1,122を形成するとともに、蒸着材料供給手段20
を結合してある。また蒸着材料供給手段20のスクリュ
ウ23は、補助円筒状部111,112の部分まで延長
してある。
【0025】図4(a)の場合、噴出孔11hは、蒸着
材料の蒸気を真空室の底面50と垂直な方向へ噴出する
ように形成し、図4(b)の場合、噴出孔11hは、蒸
着材料の蒸気を真空室の底面50と平行に両方向へ噴出
するように形成してある。図4(b)の場合は、蒸着材
料の蒸気を同時に2方向へ放出することができるから、
同一真空室の2箇所に被蒸着材を配置し、同時に2個の
被蒸着材に蒸着することができる。
材料の蒸気を真空室の底面50と垂直な方向へ噴出する
ように形成し、図4(b)の場合、噴出孔11hは、蒸
着材料の蒸気を真空室の底面50と平行に両方向へ噴出
するように形成してある。図4(b)の場合は、蒸着材
料の蒸気を同時に2方向へ放出することができるから、
同一真空室の2箇所に被蒸着材を配置し、同時に2個の
被蒸着材に蒸着することができる。
【0026】図4の場合には、補助円筒状部111,1
12において蒸着材料の蒸発が始まり、円筒状部11に
は、蒸着材料の蒸気が充填され、かつ仮に蒸着材料の液
体(蒸着材料が蒸発する前の状態)が、補助円筒状部1
11,112から円筒状部11へ飛散しても、円筒状部
11の加熱により完全に蒸気化されるから、蒸着材料の
液体が噴出孔11hから噴出することはない。なお蒸着
材料が昇華する場合は、蒸着材料の液体が噴出孔11h
から噴出することはない。
12において蒸着材料の蒸発が始まり、円筒状部11に
は、蒸着材料の蒸気が充填され、かつ仮に蒸着材料の液
体(蒸着材料が蒸発する前の状態)が、補助円筒状部1
11,112から円筒状部11へ飛散しても、円筒状部
11の加熱により完全に蒸気化されるから、蒸着材料の
液体が噴出孔11hから噴出することはない。なお蒸着
材料が昇華する場合は、蒸着材料の液体が噴出孔11h
から噴出することはない。
【0027】図5は、本願発明の第5実施形態に係る坩
堝と蒸着材料供給手段の断面図である。図5は、蒸着材
料供給手段20を坩堝10の上部(真空室の底部50と
反対の側)に設け、噴出孔11hを坩堝10の円筒状部
11に横向きに形成し、蒸着材料の蒸気を真空室の底部
50と平行する方向へ放出させている。図5の場合、蒸
着材料40は、蒸着材料供給手段20のスクリュウ23
によって坩堝10の上方から供給され、円筒状部11内
を落下して円筒状部11の底部に到達する。蒸着材料4
0は、落下の過程で加熱されるから、円筒状部11の底
部に到達した蒸着材料40は均一に加熱され、蒸気化が
均一になる。また円筒状部11は、長くすることができ
るから、噴出孔を多数形成することができ、被蒸着材の
広い範囲を一度に蒸着できる。また円筒状部11は長く
なっても、蒸着材料供給手段20は、1個でよい。
堝と蒸着材料供給手段の断面図である。図5は、蒸着材
料供給手段20を坩堝10の上部(真空室の底部50と
反対の側)に設け、噴出孔11hを坩堝10の円筒状部
11に横向きに形成し、蒸着材料の蒸気を真空室の底部
50と平行する方向へ放出させている。図5の場合、蒸
着材料40は、蒸着材料供給手段20のスクリュウ23
によって坩堝10の上方から供給され、円筒状部11内
を落下して円筒状部11の底部に到達する。蒸着材料4
0は、落下の過程で加熱されるから、円筒状部11の底
部に到達した蒸着材料40は均一に加熱され、蒸気化が
均一になる。また円筒状部11は、長くすることができ
るから、噴出孔を多数形成することができ、被蒸着材の
広い範囲を一度に蒸着できる。また円筒状部11は長く
なっても、蒸着材料供給手段20は、1個でよい。
【0028】前記実施形態は、密封型坩堝に蒸着材料の
蒸気の噴出孔(或いはノズル)を形成する例について説
明したが、噴出孔は、スリットであってもよい。スリッ
トの場合には、幅の広い蒸気ビームを発生することがで
きるから、一度に被蒸着材の広い範囲に蒸着できる。
蒸気の噴出孔(或いはノズル)を形成する例について説
明したが、噴出孔は、スリットであってもよい。スリッ
トの場合には、幅の広い蒸気ビームを発生することがで
きるから、一度に被蒸着材の広い範囲に蒸着できる。
【0029】前記実施形態において、坩堝は、その中心
線が真空室の底部と垂直又は平行な方向に設置する例に
ついて説明したが、設置方向は、真空室の底部に対して
任意の角度に設定できる。また蒸発した蒸着材料の放出
方向も任意に設定でき、かつ同時に複数の方向へ放出す
るように設定できる。前記実施形態は、円筒状部からな
る坩堝について説明したが、楕円筒状部、多角筒状部等
の筒状部からなるものでよい。また坩堝は、筒状に限ら
ず球状のものであってもよい。
線が真空室の底部と垂直又は平行な方向に設置する例に
ついて説明したが、設置方向は、真空室の底部に対して
任意の角度に設定できる。また蒸発した蒸着材料の放出
方向も任意に設定でき、かつ同時に複数の方向へ放出す
るように設定できる。前記実施形態は、円筒状部からな
る坩堝について説明したが、楕円筒状部、多角筒状部等
の筒状部からなるものでよい。また坩堝は、筒状に限ら
ず球状のものであってもよい。
【0030】前記実施形態は、円筒状部からなる蒸着材
料供給手段について説明したが、楕円筒状部、多角筒状
部等の筒状部からなるものでよい。なお蒸着材料供給手
段が、例えば4角筒状部からなる場合、蒸着材料は、筒
状部の4角に滞留することがあるが、蒸着材料の供給に
は支障がない。
料供給手段について説明したが、楕円筒状部、多角筒状
部等の筒状部からなるものでよい。なお蒸着材料供給手
段が、例えば4角筒状部からなる場合、蒸着材料は、筒
状部の4角に滞留することがあるが、蒸着材料の供給に
は支障がない。
【0031】前記実施形態は、蒸着材料の加熱方法とし
て、坩堝の抵抗加熱について説明したが、電子ビーム加
熱、高周波加熱等周知の加熱方法を採用することができ
る。
て、坩堝の抵抗加熱について説明したが、電子ビーム加
熱、高周波加熱等周知の加熱方法を採用することができ
る。
【0032】
【発明の効果】本願発明は、蒸着材料の供給手段に螺旋
状の溝を有するスクリュウを使用しているから、坩堝が
開放型、密封型のいずれの場合にも、坩堝の任意の箇所
或いは任意の方向から蒸着材料を連続的に供給できる。
またスクリュウの回転速度を変えることにより、蒸着材
料の供給量を任意に調節することができる。また密封型
坩堝の場合には、坩堝を真空室の底部に対して任意の角
度で設置できる。したがって本願発明は、真空蒸着装置
の使用目的や設置条件を考慮して、効率のよい、使い易
い、設置スペースの小さい真空蒸着装置を造ることがで
きる。
状の溝を有するスクリュウを使用しているから、坩堝が
開放型、密封型のいずれの場合にも、坩堝の任意の箇所
或いは任意の方向から蒸着材料を連続的に供給できる。
またスクリュウの回転速度を変えることにより、蒸着材
料の供給量を任意に調節することができる。また密封型
坩堝の場合には、坩堝を真空室の底部に対して任意の角
度で設置できる。したがって本願発明は、真空蒸着装置
の使用目的や設置条件を考慮して、効率のよい、使い易
い、設置スペースの小さい真空蒸着装置を造ることがで
きる。
【0033】本願発明は、坩堝の任意の箇所或いは任意
の方向から蒸着材料を連続的に供給できるから、蒸着材
料の蒸気は、坩堝から任意の方向へ放出でき、かつ同時
に複数の方向へ放出できる。したがって本願発明は、真
空室内の被蒸着材の位置を任意に設定でき、かつ同一真
空室内で同時に複数の被蒸着材に蒸着できる。
の方向から蒸着材料を連続的に供給できるから、蒸着材
料の蒸気は、坩堝から任意の方向へ放出でき、かつ同時
に複数の方向へ放出できる。したがって本願発明は、真
空室内の被蒸着材の位置を任意に設定でき、かつ同一真
空室内で同時に複数の被蒸着材に蒸着できる。
【0034】本願発明の蒸着材料供給手段は、蒸着材料
の予備加熱手段としての機能も兼ね備えているから、坩
堝は、内部の温度を安定的に一定に保ちつつ蒸着材料を
連続的に補充することができ、かつ蒸着材料を短時間で
加熱し蒸気化できる。
の予備加熱手段としての機能も兼ね備えているから、坩
堝は、内部の温度を安定的に一定に保ちつつ蒸着材料を
連続的に補充することができ、かつ蒸着材料を短時間で
加熱し蒸気化できる。
【0035】本願発明の坩堝と蒸着材料供給手段は、坩
堝の補充口部に蒸着材料供給手段の供給口部を結合して
一体化できるから、大きさや形状の異なる坩堝に対し
て、同一の蒸着材料供給手段を利用できる。
堝の補充口部に蒸着材料供給手段の供給口部を結合して
一体化できるから、大きさや形状の異なる坩堝に対し
て、同一の蒸着材料供給手段を利用できる。
【図1】本願発明の第1実施形態に係る坩堝と蒸着材料
供給手段の断面図である。
供給手段の断面図である。
【図2】本願発明の第2実施形態に係る坩堝と蒸着材料
供給手段の断面図である。
供給手段の断面図である。
【図3】本願発明の第3実施形態に係る坩堝と蒸着材料
供給手段の断面図である。
供給手段の断面図である。
【図4】本願発明の第4実施形態に係る坩堝と蒸着材料
供給手段の断面図である。
供給手段の断面図である。
【図5】本願発明の第5実施形態に係る坩堝と蒸着材料
供給手段の断面図である。
供給手段の断面図である。
【図6】従来の坩堝と蒸着材料供給手段の断面図であ
る。
る。
【図7】従来の坩堝と蒸着材料供給手段の断面図であ
る。
る。
【図8】従来の密封型坩堝の断面図である。
10 蒸着用坩堝
11 円筒状部
11h 噴出孔
111,112 補助円筒状部
121,122 電極部
13 結合部
141 開口部
142 蒸着材料の補充口部
20 蒸着材料供給手段
21,22 円筒状部
23,24 スクリュウ
231 スクリュウの端部
233,242 螺旋状の溝
25 蒸着材料の供給口部
30 ホッパー
40 蒸着材料
50 真空室の底部
フロントページの続き
(72)発明者 臼井 博明
東京都西東京市中町3−5−21RA52
(72)発明者 中村 宏毅
千葉県船橋市山手2丁目2−1−203
(72)発明者 川口 晴彦
千葉県千葉市緑区土気町1809−106
(72)発明者 渡辺 寛
千葉県千葉市緑区おゆみ野南5−24−1お
ゆみ野ハイムA−106
Fターム(参考) 4K029 DB10 DB12 DB15
Claims (7)
- 【請求項1】 筒状部の内部に螺旋状の溝を有するスク
リュウを有し、坩堝の蒸着材料の補充口部に通じる蒸着
材料の供給口部を有する蒸着材料供給手段を備えている
ことを特徴とする蒸着用坩堝。 - 【請求項2】 請求項1に記載の蒸着用坩堝において、
坩堝は密封型であることを特徴とする蒸着用坩堝。 - 【請求項3】 請求項2に記載の蒸着用坩堝において、
蒸着材料供給手段を複数個備えていることを特徴とする
蒸着用坩堝。 - 【請求項4】 請求項2に記載の蒸着用坩堝において、
坩堝は蒸着材料の蒸気を放出する噴出孔又はスリットを
有することを特徴とする蒸着用坩堝。 - 【請求項5】 請求項2に記載の蒸着用坩堝において、
坩堝は蒸着材料の蒸気を複数方向へ放出する噴出孔又は
スリットを有することを特徴とする蒸着用坩堝。 - 【請求項6】 請求項1に記載の蒸着用坩堝において、
蒸着材料供給手段の筒状部は円筒状であることを特徴と
する蒸着用坩堝。 - 【請求項7】 請求項1に記載の蒸着用坩堝において、
蒸着材料供給手段のスクリュウの端部が坩堝の補充口部
から坩堝の内部へ突出していることを特徴とする蒸着用
坩堝。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002104280A JP2003293121A (ja) | 2002-04-05 | 2002-04-05 | 蒸着材料供給手段を備えた蒸着用坩堝 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002104280A JP2003293121A (ja) | 2002-04-05 | 2002-04-05 | 蒸着材料供給手段を備えた蒸着用坩堝 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003293121A true JP2003293121A (ja) | 2003-10-15 |
Family
ID=29242893
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002104280A Pending JP2003293121A (ja) | 2002-04-05 | 2002-04-05 | 蒸着材料供給手段を備えた蒸着用坩堝 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2003293121A (ja) |
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2002
- 2002-04-05 JP JP2002104280A patent/JP2003293121A/ja active Pending
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