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JP2003292887A - 上塗り塗料 - Google Patents

上塗り塗料

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Publication number
JP2003292887A
JP2003292887A JP2002101030A JP2002101030A JP2003292887A JP 2003292887 A JP2003292887 A JP 2003292887A JP 2002101030 A JP2002101030 A JP 2002101030A JP 2002101030 A JP2002101030 A JP 2002101030A JP 2003292887 A JP2003292887 A JP 2003292887A
Authority
JP
Japan
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parts
organic solvent
organic
coating composition
group
Prior art date
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Withdrawn
Application number
JP2002101030A
Other languages
English (en)
Inventor
Tamio Mizuno
民雄 水野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Dai Nippon Toryo KK
Original Assignee
Dai Nippon Toryo KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Dai Nippon Toryo KK filed Critical Dai Nippon Toryo KK
Priority to JP2002101030A priority Critical patent/JP2003292887A/ja
Publication of JP2003292887A publication Critical patent/JP2003292887A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】水酸基含有アクリル樹脂と(ブロック化)ポリ
イソシアネート化合物とを含有する有機溶剤型塗料組成
物で、耐候性、耐汚染性、リコート性に優れた塗膜を形
成する上塗り塗料を提供すること。 【解決手段】水酸基含有アクリル樹脂と(ブロック化)
ポリイソシアネート化合物とを含有する有機溶剤型塗料
組成物に、(1)有機溶剤に可溶で、水に可溶もしくは
不溶で、加水分解反応を生じさせる有機リン化合物、又
は(2)一般式R1 Si(OR2 3 で示されるオルガ
ノシラン及び/又はオルガノシランの縮合度60以下の
縮合物と、HLB値1〜20の界面活性剤と、上記有機
リン化合物とが配合されており、有機溶剤型塗料組成物
の樹脂固形分100部当たりオルガノシランの配合量が
0.1〜10部、界面活性剤の配合量が0.01〜5
部、有機リン化合物の配合量が0.5〜10部である上
塗り塗料。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、金属、ガラス、コ
ンクリート、プラスチック、木材などの各種素材の塗装
に使用され、耐候性、耐汚染性、リコート性に優れた塗
膜を形成する上塗り塗料に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、屋外の建造物、鉄塔、橋梁、表示
物、ガードフェンスなどには保護や意匠性を目的として
屋外用塗料を用いて塗装されている。形成される塗膜が
耐候性に劣る場合には、塗膜表面の経時劣化に伴い、塗
膜表面に付着していた汚れは劣化した塗膜表面層と共に
雨水などにより剥離除去されるので、塗膜表面の汚染の
問題は少なかった。
【0003】しかし、現在、屋外用として使用されてい
るアクリルウレタン樹脂系塗料、フッ素樹脂系塗料、ア
クリルシリコン樹脂系塗料などは耐候性に優れた塗膜を
形成し、塗膜表面劣化の進行も非常に遅くなった。その
ため、大気中に浮遊している砂塵や自動車等の排ガスに
含まれる汚染物質が塗膜に付着した場合、雨水などによ
り一部分のみが除去されて雨筋汚れとなって目立ち、塗
膜外観が悪くなるという欠点が生じている。また、耐汚
染性の向上を目的としてアルキルシリケートの低縮合物
を添加する方法が取られたが、この方法は長期の耐汚染
性維持及びリコート性に問題があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来のアルコキシシラ
ン含有樹脂系塗料では、耐汚染性の効果が発現するまで
半年以上を必要とするため、それまでの期間汚染が発生
するという欠点がある。また、アルキルシリケート含有
樹脂系塗料を塗布した場合には、アルキルシリケートが
塗膜表面へ速やかに移動して加水分解が行われ、塗布後
数日で耐汚染性の効果が発現するが、逆に塗布後数日〜
1ヶ月の間のリコート性は悪化し、層間剥離を生じると
いう欠点がある。また、低縮合度アルキルシリケートで
は雨水等による表面からの消失も早く、長期間の耐候性
維持には問題がある。
【0005】本発明は、反応硬化形有機樹脂成分として
水酸基含有アクリル樹脂と(ブロック化)ポリイソシア
ネート化合物架橋剤とを含有する有機溶剤型塗料組成物
であって、耐候性、耐汚染性、リコート性に優れた塗膜
を形成する上塗り塗料を提供することを目的としてい
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者等は上記の目的
を達成するために鋭意検討した結果、有機溶剤に可溶で
あり、水に可溶もしくは不溶で、加水分解反応を生じさ
せる有機リン化合物を配合することにより、耐候性、耐
汚染性、リコート性に優れた塗膜を形成し得ることを見
いだした。また、該有機リン化合物と、特定のオルガノ
シラン及び/又はオルガノシランの縮合度60以下の縮
合物及び界面活性剤とを併用する場合にも、耐候性、耐
汚染性、リコート性に優れた塗膜を形成し得ることを見
いだした。
【0007】即ち、本発明の上塗り塗料は、反応硬化形
有機樹脂成分として水酸基含有アクリル樹脂と(ブロッ
ク化)ポリイソシアネート化合物架橋剤とを含有する有
機溶剤型塗料組成物に、更に、有機溶剤に可溶であり、
水に可溶もしくは不溶で、加水分解反応を生じさせる有
機リン化合物が配合されており、該有機リン化合物の配
合量が該有機溶剤型塗料組成物の樹脂固形分100質量
部当たり0.5〜10質量部であることを特徴とする。
【0008】また、本発明の上塗り塗料は、反応硬化形
有機樹脂成分として水酸基含有アクリル樹脂と(ブロッ
ク化)ポリイソシアネート化合物架橋剤とを含有する有
機溶剤型塗料組成物に、更に、一般式 R1 Si(OR2 3 〔式中、R1 は炭素数1〜8の有機基であり、R2 は炭
素数1〜5のアルキル基である。〕で示されるオルガノ
シラン及び/又は該オルガノシランの縮合度60以下の
縮合物と、HLB値1〜20の界面活性剤と、有機溶剤
に可溶であり、水に可溶もしくは不溶で、加水分解反応
を生じさせる有機リン化合物とが配合されており、該オ
ルガノシランの配合量が該有機溶剤型塗料組成物の樹脂
固形分100質量部当たり0.1〜10質量部であり、
かつ該界面活性剤の配合量が該有機溶剤型塗料組成物の
樹脂固形分100質量部当たり0.01〜5質量部であ
り、該有機リン化合物の配合量が該有機溶剤型塗料組成
物の樹脂固形分100質量部当たり0.5〜10質量部
であることを特徴とする。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明の上塗り塗料は、有機溶剤
型塗料組成物であって、反応硬化形有機樹脂成分として
水酸基含有アクリル樹脂及び(ブロック化)ポリイソシ
アネート化合物架橋剤を含有する。
【0010】本発明で使用する水酸基含有アクリル樹脂
は、重合可能なエチレン性不飽和結合及び水酸基を有す
る単量体の1種又は2種以上と、これらの単量体と重合
可能なその他のエチレン性不飽和結合を有する単量体の
1種又は2種以上とを重合させて得られるものである。
【0011】上記のエチレン性不飽和結合及び水酸基を
有する単量体としては、2−ヒドロキシエチル(メタ)
アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレー
ト、ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート等の(メ
タ)アクリル酸の炭素原子数2〜24個のヒドロキシア
ルキルエステル及びラクトン変性されたヒドロキシアル
キルエステルなどがある。
【0012】また、上記の単量体と重合可能なその他の
単量体としては、メチル(メタ)アクリレート、エチル
(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレー
ト、i−ブチル(メタ)アクリレート、tert−ブチ
ル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アク
リレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、
ラウリル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)ア
クリレート等の炭素原子数1〜24個のアルキル又はシ
クロアルキルエステル;グリシジル(メタ)アクリレー
ト;γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、
γ−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、
γ−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、γ−
メタクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン等のア
ルコキシシリル基を有する単量体;(メタ)アクリル
酸、イタコン酸、クロトン酸等のエチレン性不飽和結合
を有するカルボン酸;スチレン、ビニルトルエン、α−
メチルスチレン等のスチレン系単量体;あるいは(メ
タ)アクリロニトリルなどがある。
【0013】本発明で使用する水酸基含有アクリル樹脂
としては、水酸基価が好ましくは5〜200mgKOH
/gであり、数平均分子量が好ましくは1,000〜2
0,000、より好ましくは2,000〜15,000
であるものが適している。水酸基価が5mgKOH/g
未満の水酸基含有アクリル樹脂を用いた場合には、耐候
性、耐溶剤性が低下する傾向があり、また、水酸基価が
200mgKOH/gを越える水酸基含有アクリル樹脂
を用いた場合には、耐酸性、耐湿性が低下する傾向があ
る。また、数平均分子量が1,000未満の水酸基含有
アクリル樹脂を用いた場合には、低温硬化性、耐溶剤性
が低下する傾向があり、また、数平均分子量が20,0
00を越える水酸基含有アクリル樹脂を用いた場合に
は、塗面の平滑性、スプレー塗装時に於ける微粒性が低
下する傾向がある。
【0014】本発明で使用するポリイソシアネート化合
物は、1分子中に少なくとも2個のイソシアネート基を
もった化合物である。ポリイソシアネート化合物として
は、ヘキサメチレンジイソシアネート(HMDI)、ト
リメチルヘキサメチレンジイソシアネート(TMDI)
などの脂肪族ジイソシアネート類;イソホロンジイソシ
アネート(IPDI)などの脂環族ジイソシアネート
類;キシリレンジイソシアネート(XDI)などの芳香
族脂肪族ジイソシアネート類;トリレンジイソシアネー
ト(TDI)、4,4−ジフェニルメタンジイソシアネ
ート(MDI)などの芳香族ジイソシアネート類;ダイ
マー酸ジイソシアネート(DDI)、水素化されたTD
I(HTDI)、水素化されたXDI(H6XDI)、
水素化されたMDI(H12MDI)などの水添ジイソ
シアネート類;これらジイソシアネート化合物の2量
体、3量体、さらに高分子量のポリイソシアネート類;
トリメチロールプロパンなどの多価アルコールもしくは
水、又は低分子量ポリエステル樹脂との付加物などが挙
げられる。
【0015】本発明で使用するポリイソシアネート化合
物はブロック化ポリイソシアネート化合物でもよく、そ
のブロック剤としては、メチルエチルケトオキシム、ア
セトキシム、シクロヘキサノンオキシム、アセトフェノ
ンオキシム、ベンゾフェノンオキシムなどのオキシム
類;m−クレゾール、キシレノールなどのフェノール
類;メタノール、エタノール、ブタノール、2−エチル
ヘキサノール、シクロヘキサノール、エチレングリコー
ルモノエチルエーテルなどのアルコール類;ε−カプロ
ラクタムなどのラクタム類、マロン酸ジエチル、アセト
酢酸エステルなどのジケトン類;チオフェノールなどの
メルカプタン類などが参げられる。その他、チオ尿素な
どの尿素類;イミダゾール類;カルバミン酸類などが挙
げられる。
【0016】ブロック化ポリイソシアネート化合物は上
記のポリイソシアネート化合物とブロック剤とを常法に
より、フリーのイソシアネート基がなくなるまで反応さ
せて得られる。オキシム又はラクタムでブロックしたポ
リイソシアネート化合物が架橋剤として好ましい。
【0017】また、水酸基含有アクリル樹脂と(ブロッ
ク)ポリイソシアネート化合物との配合割合について
は、水酸基含有アクリル樹脂の水酸基数と(ブロック)
ポリイソシアネート化合物のイソシアネート基数との比
が好ましくは1:0.6〜1.5、より好ましくは1:
0.8〜1.2となる範囲が好適である。配合割合の上
記の比が1:0.6を下回ると塗膜の耐候性、耐汚染
性、耐水性などが低下する傾向があり、一方、上記の比
が1:1.5を上回ると塗膜の耐汚染性、耐候性などが
低下する傾向がある。
【0018】本発明で使用する有機溶剤は、上記の反応
硬化形有機樹脂成分に対して不活性であり、かつ該反応
硬化形有機樹脂成分を溶解もしくは分散させることので
きる有機溶剤を適宜選択して使用することができる。具
体的には、例えばトルエン、キシレン等の炭化水素系溶
剤、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等の
ケトン系溶剤、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル系
溶剤、ジオキサン、エチレングリコールジエチルエーテ
ル等のエーテル系溶剤、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン
等の脂肪族系炭化水素等が挙げられる。該有機溶剤の配
合割合は反応硬化形有機樹脂成分との合計量基準で、好
ましくは10〜95質量%、より好ましくは20〜90
質量%の範囲であることが好適である。
【0019】本発明で使用する、有機溶剤に可溶であ
り、水に可溶もしくは不溶で、加水分解反応を生じさせ
る有機リン化合物としては、ジエチルホスフェイト、ト
リエチルホスファイト、トリメチルホスファイト等を挙
げることができる。それらの有機リン化合物よりなる群
から選択される1種を単独で用いても、2種以上を併用
してもよい。有機リン化合物の配合量は、有機溶剤型塗
料組成物の樹脂固形分100質量部当たり0.5〜10
質量部配合することが好ましい。該有機リン化合物の配
合量が0.5質量部未満の場合にはその添加効果が不十
分であり、逆に10質量部を超える場合には、特にリコ
ート性が低下する。
【0020】本発明で使用するオルガノシランは、一般
式 R1 Si(OR2 3 〔式中、R1 は炭素数1〜8の有機基であり、R2 は炭
素数1〜5のアルキル基である。〕で示されるオルガノ
シラン及び/又は該オルガノシランの縮合度60以下の
縮合物であり、該オルガノシランを有機溶剤型塗料組成
物の樹脂固形分100質量部当たり0.1〜10質量部
の量で配合する。
【0021】上記一般式で示されるオルガノシランにお
ける有機基R1 として、アルキル基、シクロアルキル
基、アリール基、ビニル基等を挙げることができる。こ
のアルキル基は直鎖でも分岐したものでもよい。アルキ
ル基としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロ
ピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、i−ブチル
基、s−ブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、ヘキシ
ル基、ヘプチル基、オクチル基等のアルキル基が挙げら
れる。好ましいアルキル基は、炭素原子数が1〜4個の
ものである。シクロアルキル基としては、例えば、シク
ロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基が
挙げられる。アリール基としては、例えば、フェニル基
が挙げられる。
【0022】上記の各官能基は、任意に置換基を有して
いてもよい。このような置換基としては、例えば、ハロ
ゲン原子(例えば、塩素原子、臭素原子、フッ素原子)
や、(メタ)アクリロイル基、メルカプト基、脂環式基
等が挙げられる。
【0023】上記一般式で示されるオルガノシランにお
けるアルキル基R2 は直鎖でも分岐したものでもよい。
このようなアルキル基としては、例えば、メチル基、エ
チル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル
基、i−ブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基、ペン
チル基が挙げられ、好ましいアルキル基は炭素数が1〜
2個のものである。
【0024】本発明で使用するオルガノシランとして、
メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラ
ン、エチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシ
ラン、n−プロピルトリメトキシシラン、n−プロピル
トリエトキシシラン、i―プロピルトリメトキシシラ
ン、i―プロピルトリエトキシシラン、γ−クロロプロ
ピルトリメトキシシラン、γ−クロロプロピルトリエト
キシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエ
トキシシラン、3,3,3−トリフルオロプロピルトリ
メトキシシラン、3,3,3−トリフルオロプロピルト
リエトキシシラン、シクロヘキシルトリメトキシシラ
ン、γ−メタクリルオキシプロピルトリメトキシシラ
ン、γ−メタクリルオキシプロピルトリエトキシシラ
ン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−
メルカプトプロピルトリエトキシシラン、フェニルトリ
メトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン等が挙げ
られる。好ましいオルガノシランは、メチルトリメトキ
シシラン、メチルトリエトキシシランである。
【0025】本発明においては、一般式 R1 Si(OR2 3 〔式中、R1 は炭素数1〜8の有機基であり、R2 は炭
素数1〜5のアルキル基である。〕で示されるオルガノ
シラン及び/又は該オルガノシランの縮合度60以下の
縮合物を用いるのであるが、この縮合度については、1
0未満を低縮合度、10以上20未満を中縮合度、20
以上60以下を高縮合度と区分することができ、本発明
においては高縮合度の縮合物を用いることが好ましい。
【0026】本発明で用いる界面活性剤は塗膜での水に
対する接触角を低下させる効果を有する。本発明におい
ては、HLB値が1〜20の界面活性剤、好ましくはH
LB値が10〜20の高HLB界面活性剤を用いる。用
いることのできる界面活性剤としては、アルキルアリル
エーテル型、アルキルエーテル型、アルキルエステル
型、アルキルアミン型、多環フェニルエーテル型、シリ
コーンエーテル型などがある。エチレングリコール及び
/又はプロピレングリコール骨格を有するシリコーンポ
リマーであってかつ前記の溶剤に溶解性のある界面活性
剤が好ましい。本発明においては、界面活性剤を有機溶
剤型塗料組成物の樹脂固形分100質量部当たり0.0
1〜5質量部の量で配合する。
【0027】本発明の上塗り塗料は、基材に塗布し、次
いで室温もしくは加熱条件下で硬化させることによって
塗膜を形成することができる。反応硬化形有機樹脂成分
の溶解性がよい界面活性剤を使用することでリコート性
は良くなり、また界面活性剤により塗膜表面の親水性が
向上する。更に、屋外などに晒され、酸性雨などの酸成
分と接触することにより上記オルガノシランのアルコキ
シ基が加水分解して水に対する接触角が徐々に低下する
ことによって塗膜表面の汚れを防止することができる。
【0028】本発明の上塗り塗料は、ガラス、スレー
ト、コンクリートなどの無機質基材;アルミニウム、鉄
鋼、亜鉛、錫、銅、ステンレスなどの金属、鉄鋼表面に
亜鉛、スズ、クロムなどをメッキした金属、鉄鋼などの
表面をクロム酸、リン酸などで処理した金属などの金属
基材;ポリエチレン、ポリ塩化ビニル、ABSなどのプ
ラスチック基材;ポリ塩化ビニル、ポリエチレンテレフ
タレート、アルミニウムなどの基材フィルム上に接着剤
又は粘着剤を設けてなるテープ並びにこれらの基材に必
要に応じて公知のプライマー、中塗り塗料、上塗り塗料
を塗布した基材など広範な基材に塗布することができ
る。
【0029】本発明の上塗り塗料は、例えば刷毛塗り、
吹付け塗り、ローラー塗り、浸漬塗り、静電粉体塗装な
どの手段で基材表面に塗布することができる。塗布量は
塗料種、塗装手段などによって異なるが、一般的には塗
膜厚で5〜500μm、好ましくは10〜200μmの
範囲となる量で充分と考えられる。塗膜の乾燥条件につ
いては上塗り塗料のタイプに応じて選択することができ
る。
【0030】例えば、水酸基含有アクリル樹脂を基体樹
脂としポリイソシアネート化合物を架橋剤として含有す
る上塗り塗料の場合には室温で2〜12時間程度であ
り、また、水酸基含有アクリル樹脂を基体樹脂としブロ
ック化ポリイソシアネート化合物を架橋剤として含有す
る上塗り塗料の場合には100〜200℃で10〜60
分間程度で十分と考えられる。
【0031】本発明の上塗り塗料から形成される塗膜
は、表面層はアルキルシロキサン又はその縮合物成分及
び界面活性剤で構成され、その内部は有機塗膜で構成さ
れるので、耐汚染性はアルキルシロキサン又はその縮合
物成分及び界面活性剤によって達成され、そして耐久
性、加工性、付着性などは有機塗膜によって達成される
ので、耐汚染性と耐久性の性能を満足させる顕著な効果
が認められる。
【0032】
【実施例】以下に、実施例及び比較例により本発明を具
体的に説明する。 実施例1〜5及び比較例1〜4 反応硬化形有機溶剤型塗料組成物であるDNTウレタン
マイルド白(商標名、大日本塗料株式会社製、アクリル
ポリイソシアネート硬化形有機溶剤型塗料、樹脂固形分
35%)286質量部(樹脂固形分100質量部)に対
し、第1表又は第2表に示す種類及び量(質量部)のア
ルキルトリアルコキシシラン縮合物又はテトラアルコキ
シシラン縮合物と、第1表又は第2表に示す種類及び量
(質量部)の有機リン化合物とを混合して塗料組成物を
得た。
【0033】<試験方法> <屋外暴露汚染性評価>300mm×150mm×0.
8mmの電気亜鉛メッキ鋼板を長手方向の一端から3分
の1のところで内角度が120度になるように折り曲げ
た加工片(以下、暴露板と略称)の表面に、マイティー
エポシーラー(大日本塗料株式会社製:エポキシ樹脂系
シーラー)を、乾燥膜厚が約30μmになるようにスプ
レー塗装し、20℃の雰囲気下で24時間乾燥させた。
次いで、この暴露板に上記の塗料組成物を乾燥膜厚が約
50μmとなるようにスプレー塗装し、20℃の雰囲気
下で3日間乾燥させて試験体とした。
【0034】上記の試験体を、栃木県大田原市で、試験
体の面積が広い面(上記の長手方向の一端から3分の1
のところから他端までの部分)を垂直にし、南方向に向
けて屋外に設置して屋外暴露を実施した。1ヶ月後、3
ヶ月後、6ヶ月後及び12ヶ月後の雨筋汚れを下記の基
準で目視で評価した。それらの結果を第1表又は第2表
に示す。 ◎:垂直面に雨筋汚れなし、 ○:垂直面にわずかに雨筋汚れが見られる、 △:垂直面に雨筋汚れが見られる、 ×:垂直面に著しい雨筋汚れが見られる。
【0035】<水に対する静的接触角の測定>屋外暴露
汚染性評価で使用した試験体を用い、屋外暴露の1日
後、7日後及び30日後に塗膜表面に0.1ccの蒸留
水を滴下し、20℃の雰囲気下で滴下1分後の接触角を
協和界面化学株式会社CA−X接触角測定装置にて測定
した。それらの結果を第1表又は第2表に示す。
【0036】<層間付着性評価>電気亜鉛メッキ鋼板表
面にマイティーエポシーラー(大日本塗料株式会社製:
エポキシ樹脂系シーラー)を、乾燥膜厚が約30μmに
なるように刷毛塗り塗装し、20℃の雰囲気下で24時
間乾燥させた。次いで、上記の塗料組成物を、乾燥膜厚
が約25μmとなるように塗装し、20℃、湿度50%
の条件下で乾燥させた。塗装から14時間後、1日後、
3日後、7日後、15日後及び30日後に、同一の配合
比率の塗料組成物を乾燥膜厚が約25μmとなるように
刷毛塗り塗装して試験体を作製した。この時の全体の乾
燥膜厚は約50μmである。作製した試験体を、20
℃、湿度50%の条件下で7日間乾燥させ、JIS K
5400 8.5(2001)の付着性試験に準じて塗
膜の付着性(層間付着性)評価を実施した。それらの結
果を第1表又は第2表に示す。
【0037】
【表1】
【0038】
【表2】
【0039】注1) メチルトリメトキシシラン[CH
3 Si(OCH3 3 ]の縮合物でMwが4000のも
の。 注2) テトラエトキシシランの縮合物でMwが100
0のもの。 注3) エチレングリコール及びプロピレングリコール
を含有する界面活性剤でHLB13のもの。 注4) エチレングリコール及びプロピレングリコール
を含有する界面活性剤でHLB7のもの。
【0040】
【発明の効果】本発明の上塗り塗料は耐候性、耐汚染
性、リコート性に優れた塗膜を形成することができ、屋
外の建造物、鉄塔、橋梁、表示物、ガードフェンスなど
の基材の塗装に有用である。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】反応硬化形有機樹脂成分として水酸基含有
    アクリル樹脂と(ブロック化)ポリイソシアネート化合
    物架橋剤とを含有する有機溶剤型塗料組成物に、更に、
    有機溶剤に可溶であり、水に可溶もしくは不溶で、加水
    分解反応を生じさせる有機リン化合物が配合されてお
    り、該有機リン化合物の配合量が該有機溶剤型塗料組成
    物の樹脂固形分100質量部当たり0.5〜10質量部
    であることを特徴とする上塗り塗料。
  2. 【請求項2】有機溶剤に可溶であり、水に可溶もしくは
    不溶で、加水分解反応を生じさせる有機リン化合物が、
    ジエチルホスファイト、トリエチルホスファイト及びト
    リメチルホスファイトよりなる群から選択される少なく
    とも1種である請求項1記載の上塗り塗料。
  3. 【請求項3】反応硬化形有機樹脂成分として水酸基含有
    アクリル樹脂と(ブロック化)ポリイソシアネート化合
    物架橋剤とを含有する有機溶剤型塗料組成物に、更に、
    一般式 R1 Si(OR2 3 〔式中、R1 は炭素数1〜8の有機基であり、R2 は炭
    素数1〜5のアルキル基である。〕で示されるオルガノ
    シラン及び/又は該オルガノシランの縮合度60以下の
    縮合物と、HLB値1〜20の界面活性剤と、有機溶剤
    に可溶であり、水に可溶もしくは不溶で、加水分解反応
    を生じさせる有機リン化合物とが配合されており、該オ
    ルガノシランの配合量が該有機溶剤型塗料組成物の樹脂
    固形分100質量部当たり0.1〜10質量部であり、
    かつ該界面活性剤の配合量が該有機溶剤型塗料組成物の
    樹脂固形分100質量部当たり0.01〜5質量部であ
    り、該有機リン化合物の配合量が該有機溶剤型塗料組成
    物の樹脂固形分100質量部当たり0.5〜10質量部
    であることを特徴とする上塗り塗料。
  4. 【請求項4】縮合度が20〜60のオルガノシラン縮合
    物及びHLB値が10〜20の界面活性剤が配合されて
    いる請求項3記載の上塗り塗料。
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