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JP2003243257A - 固体電解コンデンサ - Google Patents

固体電解コンデンサ

Info

Publication number
JP2003243257A
JP2003243257A JP2002163952A JP2002163952A JP2003243257A JP 2003243257 A JP2003243257 A JP 2003243257A JP 2002163952 A JP2002163952 A JP 2002163952A JP 2002163952 A JP2002163952 A JP 2002163952A JP 2003243257 A JP2003243257 A JP 2003243257A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
anode
solid electrolytic
capacitor element
electrolytic capacitor
cathode
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2002163952A
Other languages
English (en)
Inventor
Kazuo Tadanobu
一生 只信
Takahisa Sugimoto
尊央 杉本
Yukihiro Take
幸博 嶽
Masahiro Yabushita
正弘 藪下
Itsuo Kojima
逸男 小島
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority to JP2002163952A priority Critical patent/JP2003243257A/ja
Publication of JP2003243257A publication Critical patent/JP2003243257A/ja
Pending legal-status Critical Current

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  • Fixed Capacitors And Capacitor Manufacturing Machines (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 陽極部を陽極コム端子に接合する際に誘電体
酸化皮膜層が大きな抵抗となってアルミニウム箔の一部
しか陽極コム端子に溶接されずにESRが増加するとい
う課題を解決し、良好な溶接により低ESR化が図れる
固体電解コンデンサを提供することを目的とする。 【解決手段】 コンデンサ素子1の陽極部3に貫通孔を
設け、この貫通孔を介して複数の陽極部3を陽極コム端
子6に抵抗溶接により接合する構成としたことにより、
アルミニウム箔が飛散したりすることなく安定した溶接
作業を行うことができるようになり、溶接強度や信頼性
に優れ、かつ低ESRの固体電解コンデンサを得ること
ができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は各種電子機器に使用
される固体電解コンデンサに関するものである。
【0002】
【従来の技術】図16は従来の固体電解コンデンサの構
成を示した断面図、図17は同固体電解コンデンサに用
いるコンデンサ素子を示した斜視図、図18は同コンデ
ンサ素子を陽極/陰極コム端子上に複数枚積層して搭載
した状態を示した斜視図である。
【0003】同図16〜図18において、19はコンデ
ンサ素子であり、このコンデンサ素子19は弁作用金属
であるアルミニウム箔19a(図示せず)からなる陽極
体の表面に誘電体酸化皮膜層19b(図示せず)を形成
した後にレジスト部20を設けて陽極部21と陰極部2
2に分離し、この陰極部22の表面に固体電解質層、陰
極層(いずれも図示せず)を順次積層形成することによ
り構成されている。
【0004】23は陽極コム端子、24は陰極コム端
子、24aはこの陰極コム端子24の平面部の一部を曲
げ起こすことにより形成された接続部であり、上記コン
デンサ素子19の陽極部21を陽極コム端子23の表裏
面に、陰極部22を陰極コム端子24の表裏面に夫々配
設するようにして複数枚ずつ積層し、各コンデンサ素子
19の複数の陽極部21は夫々陽極コム端子23に抵抗
溶接によって一体に接合し、同複数の陰極部22はコン
デンサ素子19の厚み方向となる側面で陰極コム端子2
4に設けられた接続部24aに導電性銀ペースト(図示
せず)を介して一体に接続されているものである。
【0005】25はこのようにして構成されたコンデン
サ素子積層体の上記陽極コム端子23と陰極コム端子2
4の一部が夫々外表面に露呈する状態で上記コンデンサ
素子積層体を被覆した絶縁性の外装樹脂であり、この外
装樹脂25から露呈した陽極コム端子23と陰極コム端
子24は夫々外装樹脂25に沿って折り曲げられる(図
示せず)ことによって面実装型の固体電解コンデンサを
構成しているものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記従来
の固体電解コンデンサでは、各コンデンサ素子19の複
数の陽極部21を夫々陽極コム端子23に抵抗溶接によ
って一体に接合する際に、各陽極部21の表面には誘電
体酸化皮膜層19bが形成されているため、この誘電体
酸化皮膜層19bが悪影響を及ぼして溶接が極めて難し
くなるという課題を有していた。
【0007】すなわち、この現象は図19にその詳細を
示すように、コンデンサ素子19の陽極部21はアルミ
ニウム箔19aの表面に誘電体酸化皮膜層19bが形成
された構成となっているため、この陽極部21を銅製の
陽極コム端子23に抵抗溶接によって接合する際に誘電
体酸化皮膜層19bが大きな抵抗となって溶接電流が流
れにくくなり、そのために図19に示すようにアルミニ
ウム箔19aの一部分のみしか陽極コム端子23に溶接
されない、また最悪の場合には全く溶接されないという
問題が発生し、溶接強度不足による不良発生のみなら
ず、等価直列抵抗(以下、ESRという)の増加やバラ
ツキの増加が発生するという課題を有したものであっ
た。
【0008】なお、この課題を解決するために、溶接電
流を大きくしたり、レーザー溶接により溶接するという
ことも考えられるが、このような方法によって溶接を行
った場合には溶融したアルミニウム箔19aが陽極部2
1の切断面等のアルミニウム箔19aが露出した部分に
はみ出したり、飛散したりして外観を損なうばかりでな
く、その分だけ外装樹脂25の肉厚が薄くなるために気
密性が低下したり、短絡が発生する等の新たな問題が発
生するために採用できないものであった。
【0009】また、同じく各コンデンサ素子19の複数
の陽極部21を夫々陽極コム端子23に抵抗溶接によっ
て一体に接合する際に、陽極部21の厚さが陰極部22
の厚さよりも薄いために各陽極部21間に隙間が発生し
ており、この隙間を押し潰すように溶接電極26で加圧
するために陽極部21が折れ曲がり、特に陽極コム端子
23から離れたコンデンサ素子19の陽極部21ほどこ
の現象が顕著になり、折れ曲がり変形に伴って陽極部2
1に形成された誘電体酸化皮膜層19bの一部にクラッ
クが発生したり、破壊したりして漏れ電流(LC)不良
が発生するという別の課題も有していた。
【0010】本発明はこのような従来の課題を解決し、
陽極部と陽極コム端子の溶接性に優れ、優れた信頼性と
低ESR化を実現することができる固体電解コンデンサ
を提供することを目的とするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明の請求項1に記載の発明は、特に、陽極部に貫
通孔を設けたコンデンサ素子を積層したコンデンサ素子
積層体と、このコンデンサ素子積層体の陽極部の積層間
に配設されて接続された陽極コム端子と、同陰極部の積
層間に配設されて接続された陰極コム端子と、上記コン
デンサ素子積層体を被覆した外装樹脂からなる構成にし
たものであり、これにより、コンデンサ素子の陽極部に
設けた貫通孔を介して複数の陽極部を陽極コム端子に抵
抗溶接により接合する際に、アルミニウム箔が飛散した
りすることなく安定した溶接作業を行うことができるよ
うになり、溶接強度や信頼性に優れ、ESRを低減した
製品を得ることができるという作用効果を有する。
【0012】本発明の請求項2に記載の発明は、特に、
コンデンサ素子積層体の各陽極部間に高さ調整用のスペ
ーサを配設したものであり、この構成により、複数の陽
極部を陽極コム端子に抵抗溶接により接合する際に、陽
極部が押し潰されて折れ曲がり、これにより誘電体酸化
皮膜層が破壊して漏れ電流(LC)不良が発生するとい
うことを未然に阻止することができるという作用効果を
有する。
【0013】本発明の請求項3に記載の発明は、特に、
コンデンサ素子積層体の各陽極部間に配設されるスペー
サに陽極部が嵌まり込む凹部を設けたものであり、この
構成により、陽極部の位置決めを確実にして溶接の信頼
性をより向上させることができるようになるという作用
効果を有する。
【0014】本発明の請求項4に記載の発明は、特に、
コンデンサ素子積層体の各陽極部間に配設されるスペー
サの陽極部との接触面を除く部分を折り返して2層構造
にしたものであり、この構成により、請求項3に記載の
発明により得られる作用効果と同様の作用効果を有す
る。
【0015】本発明の請求項5に記載の発明は、特に、
コンデンサ素子積層体の各陽極部間に配設されるスペー
サのコンデンサ素子の陽極部に設けられた貫通孔と対応
する位置に貫通孔を設けたものであり、この構成によ
り、スペーサと陽極部の溶接の信頼性をより向上させる
ことができるようになるという作用効果を有する。
【0016】本発明の請求項6に記載の発明は、特に、
陰極コム端子にコンデンサ素子の厚み方向となる側面で
積層体の陰極部を一体に接続する接続部を曲げ起こしに
より設けたものであり、この構成により、陰極側の引き
出しを最短で行ってESRの低い製品を得ることができ
るようになるという作用効果を有する。
【0017】本発明の請求項7に記載の発明は、特に、
コンデンサ素子積層体の各陽極部どうしの接合が、陽極
部に設けられた貫通孔を介して抵抗溶接により行われた
ものである。
【0018】本発明の請求項8に記載の発明は、特に、
コンデンサ素子積層体の各陽極部間に配設されたスペー
サのコンデンサ素子の陽極部に設けられた貫通孔と対応
する位置に貫通孔を設け、各貫通孔を貫通するように挿
通したリベットを介して各陽極部を接合したものであ
り、この構成により、請求項1に記載の発明により得ら
れる作用効果を簡単な製造装置と製造方法により得るこ
とができるという作用効果を有する。
【0019】本発明の請求項9に記載の発明は、特に、
各陽極部を接合するリベットに代えて、導電性接着剤に
より各陽極部を接合したものである。
【0020】本発明の請求項10に記載の発明は、特
に、コンデンサ素子積層体の各陽極部どうしの接合が、
陽極部に設けられた貫通孔を介してスペーサとカシメら
れたものである。
【0021】
【発明の実施の形態】(実施の形態1)以下、実施の形
態1を用いて、本発明の特に請求項1,6,7に記載の
発明について説明する。
【0022】図1は本発明の実施の形態1による固体電
解コンデンサの構成を示した断面図、図2は同固体電解
コンデンサに用いるコンデンサ素子を示した斜視図、図
3は同固体電解コンデンサに用いる陽極/陰極コム端子
を示した斜視図、図4は同コンデンサ素子を陽極/陰極
コム端子上に複数枚積層して搭載した状態を示した斜視
図である。
【0023】図1〜図4において、1はコンデンサ素子
であり、このコンデンサ素子1は弁作用金属であるアル
ミニウム箔1a(図示せず)からなる陽極体の表面に誘
電体酸化皮膜層1b(図示せず)を形成した後にレジス
ト部2を設けて陽極部3と陰極部4に分離し、この陰極
部4の表面に固体電解質層、陰極層(共に図示せず)を
順次積層形成することにより構成されており、さらに陽
極部3には貫通孔5が設けられているものである。
【0024】6は陽極コム端子、7は陰極コム端子、7
aはこの陰極コム端子7の平面部の一部を曲げ起こすこ
とにより形成された接続部であり、上記コンデンサ素子
1の陽極部3を陽極コム端子6の表裏面に、陰極部4を
陰極コム端子7の表裏面に夫々配設するようにして複数
枚ずつ積層し、各コンデンサ素子1の複数の陽極部3は
陽極部3に設けられた貫通孔5を介して夫々陽極コム端
子6に抵抗溶接によって一体に接合し、同複数の陰極部
4はコンデンサ素子1の厚み方向となる側面で陰極コム
端子7に設けられた接続部7aに導電性銀ペースト(図
示せず)を介して一体に接続されているものである。
【0025】8はこのようにして構成されたコンデンサ
素子積層体の上記陽極コム端子6と陰極コム端子7の一
部が夫々外表面に露呈する状態で上記コンデンサ素子積
層体を被覆した絶縁性の外装樹脂であり、この外装樹脂
8から露呈した陽極コム端子6と陰極コム端子7は夫々
外装樹脂8に沿って折り曲げられる(図示せず)ことに
よって面実装型の固体電解コンデンサを構成しているも
のである。
【0026】このように構成された本実施の形態1によ
る固体電解コンデンサは、図5にその詳細を示すよう
に、陽極部3に設けた貫通孔5を介して抵抗溶接によっ
て陽極部3を陽極コム端子6に接合する構成としている
ため、上記貫通孔5の部分は陽極部3の表面に形成され
た誘電体酸化皮膜層1bが無くなってアルミニウム箔1
aが露出した状態になっているので溶融したアルミニウ
ム箔1aは貫通孔5の内部に集中するようになり、きわ
めて容易に、かつ確実に抵抗溶接を行うことが可能にな
るものである。
【0027】その結果、溶接作業性と信頼性が安定する
ばかりでなく、従来のように溶融したアルミニウム箔1
aが外部に飛散することが皆無となるため、気密性の劣
化や短絡発生等も全く発生することが無いという、優れ
た接合を安定して行うことができるようになるものであ
る。なお、図5において符号9は溶接電極である。
【0028】このように構成された本実施の形態1によ
る固体電解コンデンサ(コンデンサ素子1を4枚積層し
た4層積層品)のESR特性を測定した結果を従来品と
比較して(表1)に示す。
【0029】
【表1】
【0030】この(表1)から明らかなように、本実施
の形態1による固体電解コンデンサは、ESRのバラツ
キが小さく、かつ平均レベルも低くなっており、陽極部
3と陽極コム端子6の溶接が極めて良好に、かつ安定し
て行われていることが分かる。
【0031】また、図6(a),(b)は陽極部3に設
ける貫通孔5の他の例を示したものであり、円形の貫通
孔5aを複数個設けたり、長円形の貫通孔5bにしたり
することによって溶接部の面積を拡大する目的のもので
あり、陽極部3の形状・寸法等により、適宜最適な形状
を設定すれば良いものである。
【0032】(実施の形態2)以下、実施の形態2を用
いて、本発明の特に請求項2に記載の発明について説明
する。
【0033】本実施の形態2は上記実施の形態1に示し
た固体電解コンデンサの各陽極部間に高さ調整用のスペ
ーサを配設した構成のものであり、これ以外の構成は実
施の形態1と同様であるために同一部分には同一の符号
を付与してその説明は省略し、異なる部分についてのみ
以下に図面を用いて説明する。
【0034】図7は本発明の実施の形態2による固体電
解コンデンサの構成を示した断面図、図8は同コンデン
サ素子に接合するスペーサを示した斜視図である。
【0035】図7、図8において10は金属製のスペー
サであり、このスペーサ10はコンデンサ素子1の陽極
部3と略同じ大きさに形成されて陽極部3に設けられた
貫通孔5を介して抵抗溶接により陽極部3に接合され、
接合後のスペーサ10と陽極部3のトータルの厚さがコ
ンデンサ素子1の陰極部4の厚さと略同等になるように
構成されている。このように陽極部3にスペーサ10が
接合されたコンデンサ素子1を陽極コム端子6、陰極コ
ム端子7の両面に複数枚ずつ積層し、陰極部4側は導電
性接着剤(図示せず)により接合を行い、陽極部3側は
抵抗溶接により接合を行って組み立てるようにしたもの
である。
【0036】このように構成された本実施の形態2によ
る固体電解コンデンサは、コンデンサ素子1の陽極部3
に高さ調整用のスペーサ10を設けて陽極部3側の厚さ
を陰極部4の厚さと略同じ厚さになるようにしたことに
より、コンデンサ素子1を複数枚積層して陽極部3を抵
抗溶接により陽極コム端子6に接合する際に陽極部3が
折れ曲がって押し潰されるということがなくなり、この
ために陽極部3の表面に形成された誘電体酸化皮膜層に
クラックや破壊が発生しないので漏れ電流が少ない製品
を安定して生産することができるようになるものであ
る。
【0037】このように構成された本実施の形態2によ
る固体電解コンデンサの漏れ電流特性を測定した結果を
従来品、上記実施の形態1の固体電解コンデンサと比較
して(表2)に示す。
【0038】
【表2】
【0039】この(表2)から明らかなように、本実施
の形態2による固体電解コンデンサは陽極部3に加わる
ストレスを可能な限り無くした構成としたことにより漏
れ電流が大きく低減し、特にコンデンサ素子1の積層枚
数を増やした場合にその効果が顕著に現れていることか
ら、コンデンサ素子1の積層枚数を増やして容量アップ
を図った固体電解コンデンサを実現する手段に適してい
るということが言えるものである。
【0040】(実施の形態3)以下、実施の形態3を用
いて、本発明の特に請求項3に記載の発明について説明
する。
【0041】本実施の形態3は上記実施の形態2に示し
た固体電解コンデンサの各陽極部間に配設した高さ調整
用のスペーサの形状を変えた構成のものであり、これ以
外の構成は実施の形態2と同様であるために同一部分に
は同一の符号を付与してその説明は省略し、異なる部分
についてのみ以下に図面を用いて説明する。
【0042】図9は本発明の実施の形態3による固体電
解コンデンサの構成を示した斜視図であり、図9におい
て11はスペーサ、11aはこのスペーサ11に設けら
れた凹部を示し、この凹部11aは先端部が凸型に形成
されたコンデンサ素子1の陽極部3が嵌まり込むように
構成されたものである。
【0043】そして、このように構成されたスペーサ1
1の凹部11a内にコンデンサ素子1の陽極部3を嵌め
込み、陽極部3に設けた貫通孔5を介して抵抗溶接によ
り陽極部3にスペーサ11を接合するようにしたもので
ある。
【0044】このように構成された本実施の形態3によ
る固体電解コンデンサは、スペーサ11に設けた凹部1
1a内にコンデンサ素子1の陽極部3を嵌め込んだ状態
でスペーサ11に対するコンデンサ素子1の位置決めが
確実に行われるので、より信頼性の高い溶接作業を行っ
て高信頼性の固体電解コンデンサを生産することができ
るようになるものである。
【0045】(実施の形態4)以下、実施の形態4を用
いて、本発明の特に請求項4に記載の発明について説明
する。
【0046】本実施の形態4は上記実施の形態2に示し
た固体電解コンデンサの各陽極部間に配設した高さ調整
用のスペーサの形状を変えた構成のものであり、これ以
外の構成は実施の形態2と同様であるために同一部分に
は同一の符号を付与してその説明は省略し、異なる部分
についてのみ以下に図面を用いて説明する。
【0047】図10は本発明の実施の形態4による固体
電解コンデンサの構成を示した斜視図であり、図10に
おいて12はスペーサ、12aはこのスペーサ12の陽
極部3との接触面を除く両端部分を夫々折り返して2層
構造にした折り曲げ部を示し、このように対向して形成
された折り曲げ部12a間に先端部が凸型に形成された
コンデンサ素子1の陽極部3が配設されるように構成さ
れたものである。
【0048】そして、このように構成されたスペーサ1
2の折り曲げ部12a間にコンデンサ素子1の陽極部3
を配設し、陽極部3に設けた貫通孔5を介して抵抗溶接
により陽極部3にスペーサ12を接合するようにしたも
のである。
【0049】このように構成された本実施の形態4によ
る固体電解コンデンサは、スペーサ12の両端部分を夫
々折り返して2層構造にした折り曲げ部12aを設けた
構成としたことにより、上記実施の形態3と同様の効果
が得られるものである。
【0050】(実施の形態5)以下、実施の形態5を用
いて、本発明の特に請求項5,8に記載の発明について
説明する。
【0051】本実施の形態5は上記実施の形態2に示し
た固体電解コンデンサの各陽極部間に配設した高さ調整
用のスペーサの構造と、陽極部と陽極コム端子との接合
方法を変えた構成のものであり、これ以外の構成は実施
の形態2と同様であるために同一部分には同一の符号を
付与してその説明は省略し、異なる部分についてのみ以
下に図面を用いて説明する。
【0052】図11は本発明の実施の形態5による固体
電解コンデンサの構成を示した断面図、図12(a)〜
(c)は同固体電解コンデンサに用いるスペーサを示し
た斜視図であり、図11、図12において13a,13
b,13cは高さ調整用のスペーサ、14a,14b,
14cはこれらのスペーサ13a,13b,13cのコ
ンデンサ素子1の陽極部3に設けた貫通孔5と対応する
位置に設けた貫通孔であり、このようにスペーサ13
a,13b,13cに貫通孔14a,14b,14cを
設けた構成とすることにより陽極コム端子6に複数枚の
コンデンサ素子1を積層した状態で各陽極部3に設けた
貫通孔5と各スペーサ13a,13b,13cに設けた
貫通孔14a,14b,14cは全て連通して一つの貫
通孔が形成された状態(陽極コム端子6の対応する部分
にも貫通孔を設けることが必要)となり、この一つにな
った貫通孔内にリベット15を挿通し、このリベット1
5をカシメることによって陽極部3と陽極コム端子6の
接合を行うようにしたものである。
【0053】このような構成にすることにより、抵抗溶
接機を用いることなく接合ができるために簡単な製造装
置と製造方法により高性能・高信頼性の固体電解コンデ
ンサを得ることができるようになるものである。
【0054】(実施の形態6)以下、実施の形態6を用
いて、本発明の特に請求項9に記載の発明について説明
する。
【0055】本実施の形態6は上記実施の形態5に示し
た固体電解コンデンサの陽極部と陽極コム端子との接合
方法を変えた構成のものであり、これ以外の構成は実施
の形態5と同様であるために同一部分には同一の符号を
付与してその説明は省略し、異なる部分についてのみ以
下に図面を用いて説明する。
【0056】図13は本発明の実施の形態6による固体
電解コンデンサの構成を示した断面図であり、図13に
おいて13aは高さ調整用のスペーサであり、この高さ
調整用のスペーサ13aには上記実施の形態5と同様に
コンデンサ素子1の陽極部3に設けた貫通孔5と対応す
る位置に貫通孔14a(図示せず)を設けた構成として
いる。
【0057】このように陽極コム端子6に複数枚のコン
デンサ素子1を積層した状態で各陽極部3に設けた貫通
孔5と各スペーサ13aに設けた貫通孔14aは全て連
通して一つの貫通孔が形成された状態(陽極コム端子6
の対応する部分にも貫通孔を設けることが必要)とな
り、この一つになった貫通孔内に導電性接着剤16を充
填することによって陽極部3と陽極コム端子6の接合を
行うようにしたものである。
【0058】このような構成にすることにより、抵抗溶
接機を用いることなく接合ができるために簡単な製造装
置と製造方法により高性能・高信頼性の固体電解コンデ
ンサを得ることができるようになるものである。
【0059】(実施の形態7)以下、実施の形態7を用
いて、本発明の特に請求項10に記載の発明について説
明する。
【0060】本実施の形態7は上記実施の形態2に示し
た固体電解コンデンサの陽極部と陽極コム端子との接合
方法を変えた構成のものであり、これ以外の構成は実施
の形態2と同様であるために同一部分には同一の符号を
付与してその説明は省略し、異なる部分についてのみ以
下に図面を用いて説明する。
【0061】図14は本発明の実施の形態7による固体
電解コンデンサの構成を示した断面図、図15は同コン
デンサ素子を示した斜視図であり、図14、図15にお
いて17は高さ調整用のスペーサであり、この高さ調整
用のスペーサ17には貫通孔18が設けられており、こ
の貫通孔18を介してコンデンサ素子1の陽極部3とを
カシメることにより接合された構成としたものである。
【0062】このような構成にすることにより、抵抗溶
接機を用いることなく接合ができるために簡単な製造装
置と製造方法により高性能・高信頼性の固体電解コンデ
ンサを得ることができるようになるものである。
【0063】
【発明の効果】以上のように本発明による固体電解コン
デンサは、コンデンサ素子の陽極部に貫通孔を設け、こ
の貫通孔を介して複数の陽極部を陽極コム端子に抵抗溶
接により接合する構成としたことにより、アルミニウム
箔が飛散したりすることなく安定した溶接作業を行うこ
とができるようになり、溶接強度や信頼性に優れ、かつ
ESRを低減した固体電解コンデンサを得ることができ
るものである。
【0064】さらに、コンデンサ素子の各陽極部間に高
さ調整用のスペーサを配設した構成とすることにより、
複数の陽極部を陽極コム端子に抵抗溶接により接合する
際に、陽極部が押し潰されて折れ曲がり、これにより誘
電体酸化皮膜層が破壊して漏れ電流(LC)不良が発生
するということを未然に阻止することができるようにな
り、低ESRでLC不良の発生が無い優れた固体電解コ
ンデンサを安定して得ることができるようになるもので
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1による固体電解コンデン
サの構成を示した断面図
【図2】同固体電解コンデンサに用いるコンデンサ素子
を示した斜視図
【図3】同固体電解コンデンサに用いる陽極/陰極コム
端子を示した斜視図
【図4】同コンデンサ素子を陽極/陰極コム端子上に複
数枚積層して搭載した状態を示した斜視図
【図5】同陽極部を陽極コム端子に接合する状態を示し
た要部断面図
【図6】(a),(b)陽極部における貫通孔の他の例
を示した斜視図
【図7】本発明の実施の形態2による固体電解コンデン
サの構成を示した断面図
【図8】同コンデンサ素子に接合するスペーサを示した
斜視図
【図9】本発明の実施の形態3による固体電解コンデン
サの構成を示した斜視図
【図10】本発明の実施の形態4による固体電解コンデ
ンサの構成を示した斜視図
【図11】本発明の実施の形態5による固体電解コンデ
ンサの構成を示した断面図
【図12】(a)〜(c)同固体電解コンデンサに用い
るスペーサを示した斜視図
【図13】本発明の実施の形態6による固体電解コンデ
ンサの構成を示した断面図
【図14】本発明の実施の形態7による固体電解コンデ
ンサの構成を示した断面図
【図15】本発明の実施の形態7による固体電解コンデ
ンサに用いるコンデンサ素子を示した斜視図
【図16】従来の固体電解コンデンサの構成を示した断
面図
【図17】同固体電解コンデンサに用いるコンデンサ素
子を示した斜視図
【図18】同コンデンサ素子を陽極/陰極コム端子上に
複数枚積層して搭載した状態を示した斜視図
【図19】同陽極部を陽極コム端子に接合する状態を示
した要部断面図
【符号の説明】
1 コンデンサ素子 1a アルミニウム箔 1b 誘電体酸化皮膜層 2 レジスト部 3 陽極部 4 陰極部 5,5a,5b,14a,14b,14c 貫通孔 6 陽極コム端子 7 陰極コム端子 7a 接続部 8 外装樹脂 9 溶接電極 10,11,12,13a,13b,13c,17 ス
ペーサ 11a 凹部 12a 折り曲げ部 15 リベット 16 導電性接着剤 18 貫通孔
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 嶽 幸博 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 藪下 正弘 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 小島 逸男 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 弁作用金属からなる陽極体を陽極部と陰
    極部に分離し、この陰極部の表面に誘電体酸化皮膜層、
    固体電解質層、陰極層を順次積層形成し、かつ上記陽極
    部に貫通孔を設けたコンデンサ素子を複数枚積層したコ
    ンデンサ素子積層体と、このコンデンサ素子積層体の陽
    極部の積層間に配設されて接続された陽極コム端子と、
    同陰極部の積層間に配設されて接続された陰極コム端子
    と、上記陽極コム端子ならびに陰極コム端子の一部が夫
    々外表面に露呈した状態で上記コンデンサ素子積層体を
    被覆した絶縁性の外装樹脂からなる固体電解コンデン
    サ。
  2. 【請求項2】 コンデンサ素子積層体の各陽極部間に高
    さ調整用のスペーサを配設した請求項1に記載の固体電
    解コンデンサ。
  3. 【請求項3】 コンデンサ素子積層体の各陽極部間に配
    設されるスペーサに陽極部が嵌まり込む凹部を設けた請
    求項2に記載の固体電解コンデンサ。
  4. 【請求項4】 コンデンサ素子積層体の各陽極部間に配
    設されるスペーサの陽極部との接触面を除く部分を折り
    返して2層構造にした請求項2に記載の固体電解コンデ
    ンサ。
  5. 【請求項5】 コンデンサ素子積層体の各陽極部間に配
    設されるスペーサのコンデンサ素子の陽極部に設けた貫
    通孔と対応する位置に貫通孔を設けた請求項2に記載の
    固体電解コンデンサ。
  6. 【請求項6】 陰極コム端子にコンデンサ素子の厚み方
    向となる側面でコンデンサ素子積層体の陰極部を一体に
    接続する接続部を曲げ起こしにより設けた請求項1に記
    載の固体電解コンデンサ。
  7. 【請求項7】 コンデンサ素子積層体の各陽極部どうし
    の接合が、陽極部に設けられた貫通孔を介して抵抗溶接
    により行われた請求項1に記載の固体電解コンデンサ。
  8. 【請求項8】 コンデンサ素子積層体の各陽極部間に配
    設されたスペーサのコンデンサ素子の陽極部に設けた貫
    通孔と対応する位置に貫通孔を設け、各貫通孔を貫通す
    るように挿通したリベットを介して各陽極部を接合した
    請求項2に記載の固体電解コンデンサ。
  9. 【請求項9】 各陽極部を接合するリベットに代えて、
    導電性接着剤により各陽極部を接合した請求項8に記載
    の固体電解コンデンサ。
  10. 【請求項10】 コンデンサ素子積層体の各陽極部どう
    しの接合が、陽極部に設けられた貫通孔を介してスペー
    サとカシメられたものである請求項2に記載の固体電解
    コンデンサ。
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