JP2003118089A - ドット形成位置ずれの調整 - Google Patents
ドット形成位置ずれの調整Info
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- JP2003118089A JP2003118089A JP2001319884A JP2001319884A JP2003118089A JP 2003118089 A JP2003118089 A JP 2003118089A JP 2001319884 A JP2001319884 A JP 2001319884A JP 2001319884 A JP2001319884 A JP 2001319884A JP 2003118089 A JP2003118089 A JP 2003118089A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 印刷ヘッドが交換された際に、容易にドット
形成位置の再調整を行うことができる技術を提供する。 【解決手段】 プリンタPRTの印刷ヘッドユニット6
0は交換可能である。印刷ヘッドユニット60には、異
なるアクチュエータチップ61〜64によって駆動され
るノズル列K、C、M、Yが設けられている。プリンタ
PRTに送られる印刷データ中の主走査ラインには、画
像画素IPと調整画素APとが含まれる。画像画素IP
はドットを記録されて画像を構成する画素である。調整
画素APは主走査ラインの両端に配される画素であって
ドットを形成しない画素である。印刷ヘッドユニット6
0のメモリ60m内に格納されている各ノズル列のドッ
ト形成位置ずれの情報に基づいて、両端の調整画素AP
の配分が決定される。それによって画像画素IPの配置
が調整され、ドット形成位置ずれが解消される。
形成位置の再調整を行うことができる技術を提供する。 【解決手段】 プリンタPRTの印刷ヘッドユニット6
0は交換可能である。印刷ヘッドユニット60には、異
なるアクチュエータチップ61〜64によって駆動され
るノズル列K、C、M、Yが設けられている。プリンタ
PRTに送られる印刷データ中の主走査ラインには、画
像画素IPと調整画素APとが含まれる。画像画素IP
はドットを記録されて画像を構成する画素である。調整
画素APは主走査ラインの両端に配される画素であって
ドットを形成しない画素である。印刷ヘッドユニット6
0のメモリ60m内に格納されている各ノズル列のドッ
ト形成位置ずれの情報に基づいて、両端の調整画素AP
の配分が決定される。それによって画像画素IPの配置
が調整され、ドット形成位置ずれが解消される。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、主走査中に記録媒
体に多色のドットを形成して画像を印刷する印刷装置お
よび印刷方法に関する。
体に多色のドットを形成して画像を印刷する印刷装置お
よび印刷方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、コンピュータなどで処理され
た画像やディジタルカメラで撮像された画像の出力機器
として、インクジェットプリンタが利用されている。イ
ンクジェットプリンタは、例えば、シアン、マゼンタ、
イエロ、ブラックなどの複数色のインクを吐出してドッ
トを形成する。通常は、印刷ヘッドを主走査方向に移動
させながら、印刷ヘッドから各色のドットを吐出する。
このとき、各色のドットの形成位置が主走査方向にずれ
ると、画質が劣化するという問題が生じる。
た画像やディジタルカメラで撮像された画像の出力機器
として、インクジェットプリンタが利用されている。イ
ンクジェットプリンタは、例えば、シアン、マゼンタ、
イエロ、ブラックなどの複数色のインクを吐出してドッ
トを形成する。通常は、印刷ヘッドを主走査方向に移動
させながら、印刷ヘッドから各色のドットを吐出する。
このとき、各色のドットの形成位置が主走査方向にずれ
ると、画質が劣化するという問題が生じる。
【0003】そのようなドット形成位置ずれを少なくす
るために、あらかじめ印刷データ中においてドットを記
録すべき画素の位置を、ずれを解消する方向にずらして
おく、という方法がとられていた。また、あらかじめド
ット形成位置ずれの量をプリンタに記憶させておき、印
刷データはそのままで、印刷の際にずれを解消するよう
に吐出タイミングを調整することも行われていた。
るために、あらかじめ印刷データ中においてドットを記
録すべき画素の位置を、ずれを解消する方向にずらして
おく、という方法がとられていた。また、あらかじめド
ット形成位置ずれの量をプリンタに記憶させておき、印
刷データはそのままで、印刷の際にずれを解消するよう
に吐出タイミングを調整することも行われていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、ドット形成位
置ずれの特性は、印刷ヘッドごとに異なるため、各プリ
ンタごとに調整を行う必要があった。特に、印刷ヘッド
が交換できるプリンタにおいては、印刷ヘッドが交換さ
れると、再びプリンタを調整し直さなければならず、煩
雑な手続きが必要であった。
置ずれの特性は、印刷ヘッドごとに異なるため、各プリ
ンタごとに調整を行う必要があった。特に、印刷ヘッド
が交換できるプリンタにおいては、印刷ヘッドが交換さ
れると、再びプリンタを調整し直さなければならず、煩
雑な手続きが必要であった。
【0005】本発明は、従来技術における上述の課題を
解決するためになされたものであり、プリンタのドット
形成位置の調整を容易に行うことができる技術を提供す
ることを目的とする。
解決するためになされたものであり、プリンタのドット
形成位置の調整を容易に行うことができる技術を提供す
ることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段およびその作用・効果】上
記課題を解決するために、本発明では、複数のノズル群
を有する印刷ヘッドと、異なるノズル群の間のドットの
形成位置のずれを表す位置ずれ補正用パラメータデータ
を記録した記録媒体と、を有する印刷ヘッドユニットを
装着可能なヘッド装着部と、ヘッド装着部に装着された
印刷ヘッドユニットの記録媒体から位置ずれ補正用パラ
メータデータを読み出す記録媒体読み出し部と、印刷ヘ
ッドユニットと印刷媒体の少なくとも一方を動かす主走
査を行う主走査部と、印刷の制御を行う制御部と、を備
える印刷装置において、位置ずれ補正用パラメータデー
タを使用して、異なるノズル群の間の主走査方向のドッ
トの形成位置のずれを調整する。このような態様とすれ
ば、各印刷ヘッドの特性にしたがって、ドット形成位置
の調整を容易に行うことができる。
記課題を解決するために、本発明では、複数のノズル群
を有する印刷ヘッドと、異なるノズル群の間のドットの
形成位置のずれを表す位置ずれ補正用パラメータデータ
を記録した記録媒体と、を有する印刷ヘッドユニットを
装着可能なヘッド装着部と、ヘッド装着部に装着された
印刷ヘッドユニットの記録媒体から位置ずれ補正用パラ
メータデータを読み出す記録媒体読み出し部と、印刷ヘ
ッドユニットと印刷媒体の少なくとも一方を動かす主走
査を行う主走査部と、印刷の制御を行う制御部と、を備
える印刷装置において、位置ずれ補正用パラメータデー
タを使用して、異なるノズル群の間の主走査方向のドッ
トの形成位置のずれを調整する。このような態様とすれ
ば、各印刷ヘッドの特性にしたがって、ドット形成位置
の調整を容易に行うことができる。
【0007】また、印刷装置が書き換え可能な不揮発性
メモリを備える場合には、次のようにすることが好まし
い。すなわち、まず、記録媒体から位置ずれ補正用パラ
メータデータを読み出して、不揮発性メモリに格納す
る。そして、不揮発性メモリに格納された位置ずれ補正
用パラメータデータを使用して、異なるノズル群の間の
主走査方向のドットの形成位置のずれを調整する。
メモリを備える場合には、次のようにすることが好まし
い。すなわち、まず、記録媒体から位置ずれ補正用パラ
メータデータを読み出して、不揮発性メモリに格納す
る。そして、不揮発性メモリに格納された位置ずれ補正
用パラメータデータを使用して、異なるノズル群の間の
主走査方向のドットの形成位置のずれを調整する。
【0008】なお、各ノズル群のノズルによって記録さ
れる画素であって印刷対象画像を構成する画像画素の主
走査方向の位置を調整するために用いられるデータであ
って、ドットを形成しない調整画素の存在を表す調整画
素値データを、位置ずれ補正用パラメータデータに基づ
いて生成し、調整画素値データを使用して、主走査方向
のドットの形成位置のずれを調整することが好ましい。
このような態様とすれば、画素を利用して簡便にドット
形成位置の調整を行うことができる。
れる画素であって印刷対象画像を構成する画像画素の主
走査方向の位置を調整するために用いられるデータであ
って、ドットを形成しない調整画素の存在を表す調整画
素値データを、位置ずれ補正用パラメータデータに基づ
いて生成し、調整画素値データを使用して、主走査方向
のドットの形成位置のずれを調整することが好ましい。
このような態様とすれば、画素を利用して簡便にドット
形成位置の調整を行うことができる。
【0009】また、画像画素のドットの形成状態を表す
画像画素値データと、画像画素値データの両端の少なく
とも一方の側に配置された調整画素値データと、を有す
るラスタデータを生成し、ラスタデータに基づいて、主
走査方向のドットの形成位置のずれを調整しつつ印刷を
行うことが好ましい。このような態様とすれば、ラスタ
データを利用して簡便にドット形成位置の調整を行うこ
とができる。
画像画素値データと、画像画素値データの両端の少なく
とも一方の側に配置された調整画素値データと、を有す
るラスタデータを生成し、ラスタデータに基づいて、主
走査方向のドットの形成位置のずれを調整しつつ印刷を
行うことが好ましい。このような態様とすれば、ラスタ
データを利用して簡便にドット形成位置の調整を行うこ
とができる。
【0010】なお、印刷装置に供給すべき印刷データを
生成する印刷制御装置は、以下のような態様とすること
が好ましい。その印刷制御装置とは、印刷装置の各ノズ
ル群によって記録される画素であって印刷対象画像を構
成する画像画素のドットの形成状態を表す画像画素値デ
ータを生成する画像画素値データ生成部と、異なるノズ
ル群の間のドットの形成位置のずれを表す位置ずれ補正
用パラメータデータを印刷装置から受信する受信部と、
画像画素の主走査方向の位置を調整するために用いら
れ、ドットを形成しない調整画素の存在を表す調整画素
値データを、印刷装置から受信した位置ずれ補正用パラ
メータデータに基づいて生成し、画像画素値データと調
整画素値データとを含む印刷データを生成する印刷デー
タ生成部と、を備える印刷制御装置である。このような
印刷制御装置は、ドット形成位置ずれの補正が可能とな
るような印刷データを生成することができる。
生成する印刷制御装置は、以下のような態様とすること
が好ましい。その印刷制御装置とは、印刷装置の各ノズ
ル群によって記録される画素であって印刷対象画像を構
成する画像画素のドットの形成状態を表す画像画素値デ
ータを生成する画像画素値データ生成部と、異なるノズ
ル群の間のドットの形成位置のずれを表す位置ずれ補正
用パラメータデータを印刷装置から受信する受信部と、
画像画素の主走査方向の位置を調整するために用いら
れ、ドットを形成しない調整画素の存在を表す調整画素
値データを、印刷装置から受信した位置ずれ補正用パラ
メータデータに基づいて生成し、画像画素値データと調
整画素値データとを含む印刷データを生成する印刷デー
タ生成部と、を備える印刷制御装置である。このような
印刷制御装置は、ドット形成位置ずれの補正が可能とな
るような印刷データを生成することができる。
【0011】なお、記録媒体は書き換え可能な不揮発性
メモリとすることが好ましい。このような態様とすれ
ば、ドット形成位置ずれの傾向が変わった場合に、位置
ずれ補正用パラメータデータを再度上書きすることがで
きる。
メモリとすることが好ましい。このような態様とすれ
ば、ドット形成位置ずれの傾向が変わった場合に、位置
ずれ補正用パラメータデータを再度上書きすることがで
きる。
【0012】また、印刷ヘッドユニットは、ノズル群に
インクを供給することができるインクタンクが一体で設
けられている態様とすることができる。このような態様
とすれば、インクがなくなったタイミングでインクタン
クと共に印刷ヘッドも交換されることとなるため、ヘッ
ドの経年劣化に起因する印刷の失敗が生じにくい。
インクを供給することができるインクタンクが一体で設
けられている態様とすることができる。このような態様
とすれば、インクがなくなったタイミングでインクタン
クと共に印刷ヘッドも交換されることとなるため、ヘッ
ドの経年劣化に起因する印刷の失敗が生じにくい。
【0013】そして、印刷ヘッドユニットは、ノズル群
にインクを供給するインクタンクを取り付けるためのイ
ンクタンク装着部を備える態様とすることもできる。こ
のような態様とすれば、消耗品であるインクカートリッ
ジを安価に製造することができる。
にインクを供給するインクタンクを取り付けるためのイ
ンクタンク装着部を備える態様とすることもできる。こ
のような態様とすれば、消耗品であるインクカートリッ
ジを安価に製造することができる。
【0014】なお、位置ずれ補正用パラメータデータ
は、印刷ヘッドユニットが印刷装置に装着されたときに
記録媒体から読み出すことができる。そして、その位置
ずれ補正用パラメータデータに基づいて、調整画素値デ
ータを生成し、異なるノズル群の間の主走査方向のドッ
トの形成位置のずれを調整して、印刷を実行することが
できる。
は、印刷ヘッドユニットが印刷装置に装着されたときに
記録媒体から読み出すことができる。そして、その位置
ずれ補正用パラメータデータに基づいて、調整画素値デ
ータを生成し、異なるノズル群の間の主走査方向のドッ
トの形成位置のずれを調整して、印刷を実行することが
できる。
【0015】また、印刷ヘッドユニットを製造する際に
は、(a)位置ずれ補正用パラメータデータを記録すべ
き記録媒体を、複数のノズル群を有する印刷ヘッドに取
り付ける。(b)各ノズル群に含まれるノズルから吐出
されるインク滴の飛翔速度を測定する。(c)飛翔速度
に基づいて、位置ずれ補正用パラメータデータを生成し
て記録媒体に格納する。という各工程を備えることが好
ましい。このような態様とすれば、ドット形成位置ずれ
に影響を与える主要な要因の一つであるインク滴の飛翔
速度を考慮して、位置ずれ補正用パラメータデータを生
成することができる。
は、(a)位置ずれ補正用パラメータデータを記録すべ
き記録媒体を、複数のノズル群を有する印刷ヘッドに取
り付ける。(b)各ノズル群に含まれるノズルから吐出
されるインク滴の飛翔速度を測定する。(c)飛翔速度
に基づいて、位置ずれ補正用パラメータデータを生成し
て記録媒体に格納する。という各工程を備えることが好
ましい。このような態様とすれば、ドット形成位置ずれ
に影響を与える主要な要因の一つであるインク滴の飛翔
速度を考慮して、位置ずれ補正用パラメータデータを生
成することができる。
【0016】なお、各ノズル群に含まれるノズルから吐
出されるインク滴の重量を測定し、その重量に基づい
て、位置ずれ補正用パラメータデータを生成摺る態様と
することもできる。そのような態様とすれば、ドット形
成位置ずれに影響を与える主要な要因の一つであるイン
ク滴の重量を考慮して、位置ずれ補正用パラメータデー
タを生成することができる。
出されるインク滴の重量を測定し、その重量に基づい
て、位置ずれ補正用パラメータデータを生成摺る態様と
することもできる。そのような態様とすれば、ドット形
成位置ずれに影響を与える主要な要因の一つであるイン
ク滴の重量を考慮して、位置ずれ補正用パラメータデー
タを生成することができる。
【0017】なお、本発明は、以下に示すような種々の
態様で実現することが可能である。 (1)印刷装置。印刷制御装置。印刷方法。印刷制御方
法。 (2)印刷ヘッド。印刷ヘッドの製造方法。 (3)上記の装置や方法を実現するためのコンピュータ
プログラム。 (4)上記の装置や方法を実現するためのコンピュータ
プログラムを記録した記録媒体。 (5)上記の装置や方法を実現するためのコンピュータ
プログラムを含み搬送波内に具現化されたデータ信号。
態様で実現することが可能である。 (1)印刷装置。印刷制御装置。印刷方法。印刷制御方
法。 (2)印刷ヘッド。印刷ヘッドの製造方法。 (3)上記の装置や方法を実現するためのコンピュータ
プログラム。 (4)上記の装置や方法を実現するためのコンピュータ
プログラムを記録した記録媒体。 (5)上記の装置や方法を実現するためのコンピュータ
プログラムを含み搬送波内に具現化されたデータ信号。
【0018】
【発明の実施の形態】ここでは、下記の順序に従って本
発明の実施の形態について説明する。 A.実施形態の概要: B.実施例: B1.装置の構成: B2.ドット形成位置ずれとその調整: B3.吐出特性データの生成とメモリへの格納: B4.吐出特性データの読み出しと印刷: C.変形例: C1.変形例1: C2.変形例2: C3.変形例3: C4.変形例4: C5.変形例5: C6.その他:
発明の実施の形態について説明する。 A.実施形態の概要: B.実施例: B1.装置の構成: B2.ドット形成位置ずれとその調整: B3.吐出特性データの生成とメモリへの格納: B4.吐出特性データの読み出しと印刷: C.変形例: C1.変形例1: C2.変形例2: C3.変形例3: C4.変形例4: C5.変形例5: C6.その他:
【0019】A.実施形態の概要:図1は、印刷ヘッド
ユニット60に設けられたメモリ60m内の吐出特性デ
ータと主走査ライン内の調整画素の関係を示す説明図で
ある。プリンタPRTの印刷ヘッドユニット60は交換
可能に設けられている。印刷ヘッドユニット60には、
それぞれ異なる色のインクを吐出するノズル列K、C、
M、Yが設けられている。各ノズル列は互いに異なるア
クチュエータチップ61〜64によって駆動される。一
方、コンピュータPCからプリンタPRTに送られる印
刷データ中の主走査ラインに含まれる画素には、画像画
素IPと調整画素APとが含まれる。画像画素IPは、
ドットを記録されて画像を構成する画素である。調整画
素APは、主走査ラインの両端に配される画素であって
ドットを形成しない画素である。ノズル列Yにはドット
形成位置ずれがないとすると、ノズル列Yの調整画素A
Pの数は左右均等に2個ずつである。ノズル列Kのドッ
ト形成位置が、本来の位置からほぼ1画素分だけ左の方
にずれる傾向にある場合には、ノズル列Kの調整画素A
Pの数は、左に3個、右に1個とされる。このため、ノ
ズル列Kの画像画素IPは、ノズル列Yの画像画素IPよ
りも一画素分右から開始されることになる。こうするこ
とにより、ノズル列Kのドット形成位置ずれはほぼ解消
される。同様に、ノズル列Mのノズルのドット形成位置
が本来の位置からほぼ1画素分だけ右の方にずれて着弾
する傾向にある場合には、ノズル列Kの調整画素APの
数は、左に1個、右に3個とされる。他のノズル列も同
様である。
ユニット60に設けられたメモリ60m内の吐出特性デ
ータと主走査ライン内の調整画素の関係を示す説明図で
ある。プリンタPRTの印刷ヘッドユニット60は交換
可能に設けられている。印刷ヘッドユニット60には、
それぞれ異なる色のインクを吐出するノズル列K、C、
M、Yが設けられている。各ノズル列は互いに異なるア
クチュエータチップ61〜64によって駆動される。一
方、コンピュータPCからプリンタPRTに送られる印
刷データ中の主走査ラインに含まれる画素には、画像画
素IPと調整画素APとが含まれる。画像画素IPは、
ドットを記録されて画像を構成する画素である。調整画
素APは、主走査ラインの両端に配される画素であって
ドットを形成しない画素である。ノズル列Yにはドット
形成位置ずれがないとすると、ノズル列Yの調整画素A
Pの数は左右均等に2個ずつである。ノズル列Kのドッ
ト形成位置が、本来の位置からほぼ1画素分だけ左の方
にずれる傾向にある場合には、ノズル列Kの調整画素A
Pの数は、左に3個、右に1個とされる。このため、ノ
ズル列Kの画像画素IPは、ノズル列Yの画像画素IPよ
りも一画素分右から開始されることになる。こうするこ
とにより、ノズル列Kのドット形成位置ずれはほぼ解消
される。同様に、ノズル列Mのノズルのドット形成位置
が本来の位置からほぼ1画素分だけ右の方にずれて着弾
する傾向にある場合には、ノズル列Kの調整画素APの
数は、左に1個、右に3個とされる。他のノズル列も同
様である。
【0020】ドット形成位置ずれの情報は、吐出特性デ
ータとして、印刷ヘッドユニット60のメモリ60m内
にノズル列ごとに格納されている。そして、印刷ヘッド
ユニット60がプリンタPRTに取り付けられると、ド
ット形成位置ずれの情報がプリンタPRTによって読み
出され、コンピュータPCに送信される。このため、ヘ
ッドユニット60が他のプリンタに取り付けられた場合
にも、そのプリンタは印刷ヘッドユニット60のノズル
列間のドット形勢位置ずれを調整することができる。ま
た、プリンタPRTに取り付けられている印刷ヘッドユ
ニット60が他の印刷ヘッドユニットに交換された場合
にも、そのヘッドユニットのメモリからドット形成位置
ずれの情報を読みだすことによって、プリンタPRTお
よびコンピュータPCは、適切にドット形成位置ずれの
調整を行うことができる。
ータとして、印刷ヘッドユニット60のメモリ60m内
にノズル列ごとに格納されている。そして、印刷ヘッド
ユニット60がプリンタPRTに取り付けられると、ド
ット形成位置ずれの情報がプリンタPRTによって読み
出され、コンピュータPCに送信される。このため、ヘ
ッドユニット60が他のプリンタに取り付けられた場合
にも、そのプリンタは印刷ヘッドユニット60のノズル
列間のドット形勢位置ずれを調整することができる。ま
た、プリンタPRTに取り付けられている印刷ヘッドユ
ニット60が他の印刷ヘッドユニットに交換された場合
にも、そのヘッドユニットのメモリからドット形成位置
ずれの情報を読みだすことによって、プリンタPRTお
よびコンピュータPCは、適切にドット形成位置ずれの
調整を行うことができる。
【0021】B.実施例:
B1.装置の構成:図2は印刷装置の機能ブロックを示
す説明図である。コンピュータPCでは、所定のオペレ
ーティングシステムの下で、アプリケーションプログラ
ム95が動作している。オペレーティングシステムには
プリンタドライバ96が組み込まれている。アプリケー
ションプログラム95は、画像データの生成などの処理
を行う。そして、プリンタドライバ96が画像データか
ら印刷データを生成する。
す説明図である。コンピュータPCでは、所定のオペレ
ーティングシステムの下で、アプリケーションプログラ
ム95が動作している。オペレーティングシステムには
プリンタドライバ96が組み込まれている。アプリケー
ションプログラム95は、画像データの生成などの処理
を行う。そして、プリンタドライバ96が画像データか
ら印刷データを生成する。
【0022】プリンタドライバ96には、入力部10
0,色補正処理部101および色補正テーブルLUT、
ハーフトーン処理部102、印刷データ生成部103お
よび調整データ配分テーブルAT、出力部104、入力
部105の各機能部が用意されている。
0,色補正処理部101および色補正テーブルLUT、
ハーフトーン処理部102、印刷データ生成部103お
よび調整データ配分テーブルAT、出力部104、入力
部105の各機能部が用意されている。
【0023】アプリケーションプログラム95から印刷
命令が出されると、入力部100が画像データを受け取
って、一旦蓄積する。色補正処理部101は画像データ
の色成分をプリンタPRTのインクに応じた色成分に補
正する色補正処理を行う。色補正処理は、画像データの
色成分をプリンタPRTのインクで表現可能な色成分と
の対応関係を予め記憶する色補正テーブルLUTを参照
して行われる。ハーフトーン処理部102は、こうして
色補正処理されたデータに対し、それぞれ各画素の階調
値をドットの記録密度で表現するためのハーフトーン処
理を行う。このハーフトーン処理部が特許請求の範囲に
いう「画像画素値データ生成部」に相当する。
命令が出されると、入力部100が画像データを受け取
って、一旦蓄積する。色補正処理部101は画像データ
の色成分をプリンタPRTのインクに応じた色成分に補
正する色補正処理を行う。色補正処理は、画像データの
色成分をプリンタPRTのインクで表現可能な色成分と
の対応関係を予め記憶する色補正テーブルLUTを参照
して行われる。ハーフトーン処理部102は、こうして
色補正処理されたデータに対し、それぞれ各画素の階調
値をドットの記録密度で表現するためのハーフトーン処
理を行う。このハーフトーン処理部が特許請求の範囲に
いう「画像画素値データ生成部」に相当する。
【0024】そして、印刷データ生成部103に含まれ
る調整画素数設定部108は、ハーフトーン処理された
データに調整画素データを加えることによって、ドット
の形成位置のずれを補償可能な印刷用データを生成す
る。調整画素データの配分は、プリンタPRT側の吐出
特性データ記憶部114内に記憶されている吐出特性デ
ータを参照して設定され、調整データ配分テーブルAT
に記憶されている。なお、吐出特性データは、プリンタ
PRT側の吐出特性データ記憶部114から入力部10
5を介してコンピュータ105に入力される。印刷デー
タ生成部103は、調整画素データが付け加えられた画
像データを、印刷装置で記録される順番に、すなわち、
印刷装置でのパスの順番に並べ替えて、画像の解像度な
どの所定の情報を付加して印刷データを生成する。こう
して生成された印刷データは、出力部104によりプリ
ンタPRTに出力される。この印刷データが、以降、実
際に機械を駆動するための電気信号に至るまで様々な形
態に変換および加工されて、印刷が実行される。
る調整画素数設定部108は、ハーフトーン処理された
データに調整画素データを加えることによって、ドット
の形成位置のずれを補償可能な印刷用データを生成す
る。調整画素データの配分は、プリンタPRT側の吐出
特性データ記憶部114内に記憶されている吐出特性デ
ータを参照して設定され、調整データ配分テーブルAT
に記憶されている。なお、吐出特性データは、プリンタ
PRT側の吐出特性データ記憶部114から入力部10
5を介してコンピュータ105に入力される。印刷デー
タ生成部103は、調整画素データが付け加えられた画
像データを、印刷装置で記録される順番に、すなわち、
印刷装置でのパスの順番に並べ替えて、画像の解像度な
どの所定の情報を付加して印刷データを生成する。こう
して生成された印刷データは、出力部104によりプリ
ンタPRTに出力される。この印刷データが、以降、実
際に機械を駆動するための電気信号に至るまで様々な形
態に変換および加工されて、印刷が実行される。
【0025】なお、本明細書において、「パス」とは、
ドットの形成が行われる1回分の主走査を意味する。ま
た、「印刷データ」という用語は、狭義には、印刷デー
タ生成部103が生成したデータを意味するが、広義に
は、その後の様々な形態に変換および加工された段階の
データをも意味する。さらに、本明細書においては、
「印刷装置」とは、狭義にはプリンタPRTのみをさす
が、広義にはコンピュータPCとプリンタPRTとを含
む印刷システム全体を表す。
ドットの形成が行われる1回分の主走査を意味する。ま
た、「印刷データ」という用語は、狭義には、印刷デー
タ生成部103が生成したデータを意味するが、広義に
は、その後の様々な形態に変換および加工された段階の
データをも意味する。さらに、本明細書においては、
「印刷装置」とは、狭義にはプリンタPRTのみをさす
が、広義にはコンピュータPCとプリンタPRTとを含
む印刷システム全体を表す。
【0026】プリンタPRTには、入力部110、受信
バッファ115、展開バッファ44、レジスタ117、
主走査部111、副走査部112、ヘッド駆動部11
3、吐出特性データ記憶部114、モメリ読み出し部3
1rの各機能部が用意されている。また、これらの各部
はCPU41により制御される。
バッファ115、展開バッファ44、レジスタ117、
主走査部111、副走査部112、ヘッド駆動部11
3、吐出特性データ記憶部114、モメリ読み出し部3
1rの各機能部が用意されている。また、これらの各部
はCPU41により制御される。
【0027】プリンタPRTでは、プリンタドライバ9
6から転送された印刷データを入力部110が受け取
り、受信バッファ115に一旦記憶する。そして、受信
バッファ115に記憶されたデータから1パス分のデー
タが順次、展開バッファ44に送られる。このデータに
は、一度の主走査で使用される全てのノズルについての
1パス分のドット形成情報が格納されている。すなわ
ち、展開バッファ44に送られるデータには、一度の主
走査でドットが記録される複数の主走査ラインについて
の画素値データが格納されている。そして、それらのノ
ズルの1パス分のドット形成情報から、各ノズルがドッ
トを形成する順に、各ノズルの1画素分のドット形成情
報がまとめて取り出されて、レジスタ117に送られ
る。すなわち、複数の主走査ラインについてのドット形
成情報から、主走査ラインと交差する方向(副走査方
向、ロウ方向)に並ぶ画素についてのドット形成情報が
パラレルに切り出されて、順次、レジスタ117に送ら
れる。
6から転送された印刷データを入力部110が受け取
り、受信バッファ115に一旦記憶する。そして、受信
バッファ115に記憶されたデータから1パス分のデー
タが順次、展開バッファ44に送られる。このデータに
は、一度の主走査で使用される全てのノズルについての
1パス分のドット形成情報が格納されている。すなわ
ち、展開バッファ44に送られるデータには、一度の主
走査でドットが記録される複数の主走査ラインについて
の画素値データが格納されている。そして、それらのノ
ズルの1パス分のドット形成情報から、各ノズルがドッ
トを形成する順に、各ノズルの1画素分のドット形成情
報がまとめて取り出されて、レジスタ117に送られ
る。すなわち、複数の主走査ラインについてのドット形
成情報から、主走査ラインと交差する方向(副走査方
向、ロウ方向)に並ぶ画素についてのドット形成情報が
パラレルに切り出されて、順次、レジスタ117に送ら
れる。
【0028】なお、「主走査ライン」とは、主走査方向
に並ぶ画素の列である。そして、「画素」とは、インク
滴を着弾させドットを記録する位置を規定するために、
印刷媒体上に仮想的に定められた方眼状の升目である。
に並ぶ画素の列である。そして、「画素」とは、インク
滴を着弾させドットを記録する位置を規定するために、
印刷媒体上に仮想的に定められた方眼状の升目である。
【0029】レジスタ117では、切り出されたデータ
をシリアルデータに変換してヘッド駆動部113に送
る。そして、ヘッド駆動部113がそのシリアルデータ
に従ってヘッドを駆動して画像を印刷する。一方、展開
バッファ44内の1パス分のデータからは、主走査の送
り方を示すデータおよび副走査の送り方を示すデータも
取り出され、主走査部111および副走査部112に送
られる。そして、主走査部111および副走査部112
が、それらのデータに従ってヘッドの主走査および印刷
用紙の搬送を行う。プリンタPRTの上記各部の機能
は、具体的にはプリンタPRTの制御回路40に備えら
れたCPU41、PROM42、RAM43、展開バッ
ファ44などが果たす。たとえば、PROM42が、吐
出特性データ記憶部114の機能を果たす。
をシリアルデータに変換してヘッド駆動部113に送
る。そして、ヘッド駆動部113がそのシリアルデータ
に従ってヘッドを駆動して画像を印刷する。一方、展開
バッファ44内の1パス分のデータからは、主走査の送
り方を示すデータおよび副走査の送り方を示すデータも
取り出され、主走査部111および副走査部112に送
られる。そして、主走査部111および副走査部112
が、それらのデータに従ってヘッドの主走査および印刷
用紙の搬送を行う。プリンタPRTの上記各部の機能
は、具体的にはプリンタPRTの制御回路40に備えら
れたCPU41、PROM42、RAM43、展開バッ
ファ44などが果たす。たとえば、PROM42が、吐
出特性データ記憶部114の機能を果たす。
【0030】図3によりプリンタPRTの機械部分の概
略構成を説明する。図示するように、プリンタPRT
は、紙送りモータ23によって用紙Pを搬送する機構
と、キャリッジモータ24によってキャリッジ31を印
刷用紙Pの搬送方向と垂直な方向に往復動させる機構
と、キャリッジ31に搭載された印刷ヘッド28を駆動
してインクの吐出およびドット形成を行う機構と、これ
らの紙送りモータ23,キャリッジモータ24,印刷ヘ
ッド28および操作パネル32との信号のやり取りを司
る制御回路40とから構成されている。
略構成を説明する。図示するように、プリンタPRT
は、紙送りモータ23によって用紙Pを搬送する機構
と、キャリッジモータ24によってキャリッジ31を印
刷用紙Pの搬送方向と垂直な方向に往復動させる機構
と、キャリッジ31に搭載された印刷ヘッド28を駆動
してインクの吐出およびドット形成を行う機構と、これ
らの紙送りモータ23,キャリッジモータ24,印刷ヘ
ッド28および操作パネル32との信号のやり取りを司
る制御回路40とから構成されている。
【0031】キャリッジ31を印刷用紙Pの搬送方向と
垂直な方向に往復動させる機構は、印刷用紙Pの搬送方
向と垂直な方向に架設されキャリッジ31を摺動可能に
保持する摺動軸34と、キャリッジモータ24との間に
無端の駆動ベルト36を張設するプーリ38と、キャリ
ッジ31の原点位置を検出する位置検出センサ39等か
ら構成されている。
垂直な方向に往復動させる機構は、印刷用紙Pの搬送方
向と垂直な方向に架設されキャリッジ31を摺動可能に
保持する摺動軸34と、キャリッジモータ24との間に
無端の駆動ベルト36を張設するプーリ38と、キャリ
ッジ31の原点位置を検出する位置検出センサ39等か
ら構成されている。
【0032】図4は、印刷ヘッドユニット60とキャリ
ッジ31の関係を示す説明図である。このプリンタPR
Tのキャリッジ31には、印刷ヘッドユニット60が交
換可能に取り付けられる。この印刷ヘッドユニット60
の下部には計4個のアクチュエータ61ないし64が形
成されており、下面には4組のノズルアレイが設けられ
ている。これらのアクチュエータ61ないし64および
ノズルアレイをまとめて印刷ヘッド28と呼ぶ。また、
この印刷ヘッドユニット60には、吐出特性データを格
納するためのメモリ60mが設けられている(図1参
照)。このメモリ60mはEEPROMである。なお、
キャリッジ31が、特許請求の範囲にいう「ヘッド装着
部」に相当する。
ッジ31の関係を示す説明図である。このプリンタPR
Tのキャリッジ31には、印刷ヘッドユニット60が交
換可能に取り付けられる。この印刷ヘッドユニット60
の下部には計4個のアクチュエータ61ないし64が形
成されており、下面には4組のノズルアレイが設けられ
ている。これらのアクチュエータ61ないし64および
ノズルアレイをまとめて印刷ヘッド28と呼ぶ。また、
この印刷ヘッドユニット60には、吐出特性データを格
納するためのメモリ60mが設けられている(図1参
照)。このメモリ60mはEEPROMである。なお、
キャリッジ31が、特許請求の範囲にいう「ヘッド装着
部」に相当する。
【0033】キャリッジ31には、メモリ読み出し部3
1rが設けられている。メモリ読み出し部31rは、印
刷ヘッドユニット60がキャリッジ31に取り付けられ
たときにメモリ60mの端子と接触するように設けられ
た端子である。印刷ヘッドユニット60がキャリッジ3
1に取り付けられると、CPU41は、このメモリ読み
出し部31rを介してメモリ60m内に格納された吐出
特性データを読み出し、吐出特性データ記憶部114
(図2参照)に格納する。
1rが設けられている。メモリ読み出し部31rは、印
刷ヘッドユニット60がキャリッジ31に取り付けられ
たときにメモリ60mの端子と接触するように設けられ
た端子である。印刷ヘッドユニット60がキャリッジ3
1に取り付けられると、CPU41は、このメモリ読み
出し部31rを介してメモリ60m内に格納された吐出
特性データを読み出し、吐出特性データ記憶部114
(図2参照)に格納する。
【0034】キャリッジ31には、印刷ヘッドユニット
60の上からさらに、黒インク(K)用のカートリッジ
71と、シアン(C),マゼンタ(M),イエロ(Y)
の3色のインクを収納したカラーインク用カートリッジ
72と、が搭載可能である(図3参照)。印刷ヘッドユ
ニット60の底部には、各アクチュエータおよびノズル
アレイにインクタンクからのインクを導く導入管65が
立設されている。キャリッジ31に黒インク用のカート
リッジ71およびカラーインク用カートリッジ72を上
方から装着すると、各カートリッジに設けられた接続孔
に導入管が挿入され、各インクカートリッジから各ノズ
ルアレイへのインクの供給が可能となる。この導入管6
5および印刷ヘッドユニット60の底部が、特許請求の
範囲にいう「インクタンク装着部」に相当する。なお、
ここでは、インクカートリッジと印刷ヘッドとは別々に
設けられているものとするが、一体で設けられている態
様とすることもできる。
60の上からさらに、黒インク(K)用のカートリッジ
71と、シアン(C),マゼンタ(M),イエロ(Y)
の3色のインクを収納したカラーインク用カートリッジ
72と、が搭載可能である(図3参照)。印刷ヘッドユ
ニット60の底部には、各アクチュエータおよびノズル
アレイにインクタンクからのインクを導く導入管65が
立設されている。キャリッジ31に黒インク用のカート
リッジ71およびカラーインク用カートリッジ72を上
方から装着すると、各カートリッジに設けられた接続孔
に導入管が挿入され、各インクカートリッジから各ノズ
ルアレイへのインクの供給が可能となる。この導入管6
5および印刷ヘッドユニット60の底部が、特許請求の
範囲にいう「インクタンク装着部」に相当する。なお、
ここでは、インクカートリッジと印刷ヘッドとは別々に
設けられているものとするが、一体で設けられている態
様とすることもできる。
【0035】図5は、アクチュエータ61〜64におけ
るノズルNzの配列を示す説明図である。これらのノズ
ルの配置は、各色ごとにインクを吐出する4組のノズル
アレイから成っている。各ノズルアレイは、一定のノズ
ルピッチで千鳥状に配列された48個のノズルNzで構
成されている。すなわち、各ノズルアレイは、副走査方
向に伸びる2列のノズル列からなっており、各ノズル列
を構成するノズルは副走査方向に互い違いに配されてい
る。各ノズルアレイは主走査方向に並んで配されてお
り、各ノズルアレイの副走査方向の位置は互いに一致し
ている。
るノズルNzの配列を示す説明図である。これらのノズ
ルの配置は、各色ごとにインクを吐出する4組のノズル
アレイから成っている。各ノズルアレイは、一定のノズ
ルピッチで千鳥状に配列された48個のノズルNzで構
成されている。すなわち、各ノズルアレイは、副走査方
向に伸びる2列のノズル列からなっており、各ノズル列
を構成するノズルは副走査方向に互い違いに配されてい
る。各ノズルアレイは主走査方向に並んで配されてお
り、各ノズルアレイの副走査方向の位置は互いに一致し
ている。
【0036】図3に示すように、制御回路40は、内部
にCPU41,PROM42,RAM43等を備えたマ
イクロコンピュータとして構成されている。また、印刷
ヘッド28を駆動するための駆動電圧を周期的に出力す
る発信器や、各ノズルNzにつき各画素へのドットのオ
ン・オフの情報を格納する展開バッファ44が備えられ
ている。展開バッファ44に格納されたデータが、主走
査を行う際に印刷ヘッド28に順次出力されると、その
データに応じて各ノズルからそれぞれの画素にインクが
吐出される。
にCPU41,PROM42,RAM43等を備えたマ
イクロコンピュータとして構成されている。また、印刷
ヘッド28を駆動するための駆動電圧を周期的に出力す
る発信器や、各ノズルNzにつき各画素へのドットのオ
ン・オフの情報を格納する展開バッファ44が備えられ
ている。展開バッファ44に格納されたデータが、主走
査を行う際に印刷ヘッド28に順次出力されると、その
データに応じて各ノズルからそれぞれの画素にインクが
吐出される。
【0037】B2.ドット形成位置ずれの発生とその調
整:図6はドット形成位置ずれのないノズルから適正な
タイミングで吐出されたインク滴によって形成されたド
ットを示す説明図である。図中のマスは、用紙P上に仮
想的に2次元に配列された画素を示している。1〜10
の番号は主走査方向の位置を表すための便宜上の番号で
ある。図6の例では、キャリッジ31を主走査方向に速
度Vcで移動させながら、ドット形成位置ずれのないノ
ズルから適正なタイミングTaでインクを吐出すると、
5番目の列にドットが形成される。
整:図6はドット形成位置ずれのないノズルから適正な
タイミングで吐出されたインク滴によって形成されたド
ットを示す説明図である。図中のマスは、用紙P上に仮
想的に2次元に配列された画素を示している。1〜10
の番号は主走査方向の位置を表すための便宜上の番号で
ある。図6の例では、キャリッジ31を主走査方向に速
度Vcで移動させながら、ドット形成位置ずれのないノ
ズルから適正なタイミングTaでインクを吐出すると、
5番目の列にドットが形成される。
【0038】図7はドット形成位置ずれを有するノズル
から吐出されたインク滴で形成されたドットを示す説明
図である。ノズルが本来狙った位置からずれた位置にイ
ンク滴を着弾させるような特性を有する場合には、図6
に示した場合と同じタイミングTaでインクを吐出して
も、ドットの形成位置が主走査方向にずれてしまう。こ
の結果、図中の破線で示す方向に飛翔し5番目の列の画
素に形成されるはずのドットは、実線で示す方向に飛翔
し4番目の列の画素に形成されることになる。なお、本
来狙った位置からずれた位置にインク滴が着弾してしま
う原因としては、インク滴の吐出速度が設計値からずれ
ている、インク滴の重量が設計値からずれている、等の
要因がある。
から吐出されたインク滴で形成されたドットを示す説明
図である。ノズルが本来狙った位置からずれた位置にイ
ンク滴を着弾させるような特性を有する場合には、図6
に示した場合と同じタイミングTaでインクを吐出して
も、ドットの形成位置が主走査方向にずれてしまう。こ
の結果、図中の破線で示す方向に飛翔し5番目の列の画
素に形成されるはずのドットは、実線で示す方向に飛翔
し4番目の列の画素に形成されることになる。なお、本
来狙った位置からずれた位置にインク滴が着弾してしま
う原因としては、インク滴の吐出速度が設計値からずれ
ている、インク滴の重量が設計値からずれている、等の
要因がある。
【0039】図8は画像データを調節することによりド
ットの形成位置のずれを補償する様子を示す説明図であ
る。図7のように、本来5番目の画素にドットを形成す
るためのタイミングTaでインクを吐出した場合に、実
際には4番目の画素にドットが形成されてしまう場合を
考える。この場合には、画像データを調整し、本来6番
目の画素にドットを形成するためのタイミングTbで、
5番目の画素にドットを形成するためのインクを吐出す
る。インクの吐出特性が適正な場合には、タイミングT
bでインクが吐出されれば、図中に一点鎖線で示した通
り6番目の画素にドットが形成される。しかしノズルが
1画素分ずれた位置にドットを形成すような特性を有し
ているため、実際には、インクは実線で示す方向に飛翔
し、5番目の画素にドットが形成される。このように、
ずれ量を考慮して画像データを調整することにより、本
来形成されるべき画素にドットを形成することができ
る。
ットの形成位置のずれを補償する様子を示す説明図であ
る。図7のように、本来5番目の画素にドットを形成す
るためのタイミングTaでインクを吐出した場合に、実
際には4番目の画素にドットが形成されてしまう場合を
考える。この場合には、画像データを調整し、本来6番
目の画素にドットを形成するためのタイミングTbで、
5番目の画素にドットを形成するためのインクを吐出す
る。インクの吐出特性が適正な場合には、タイミングT
bでインクが吐出されれば、図中に一点鎖線で示した通
り6番目の画素にドットが形成される。しかしノズルが
1画素分ずれた位置にドットを形成すような特性を有し
ているため、実際には、インクは実線で示す方向に飛翔
し、5番目の画素にドットが形成される。このように、
ずれ量を考慮して画像データを調整することにより、本
来形成されるべき画素にドットを形成することができ
る。
【0040】図9は印刷用紙上に仮想的に配される画像
画素と調整画素を示す説明図である。図示する通り、印
刷用紙P上において、主走査方向、副走査方向に2次元
的に配列された画素にそれぞれドットが形成される。本
発明では、印刷のために画像画素と調整画素の2種類の
画素を利用している。図9に示すように、用紙主走査方
向の中央部には画像画素IPが配列され、その両端には
調整画素APが配列される。画像画素上には、アプリケ
ーションプログラム95から受け取った画像を再現する
ためのドットが形成される。このため、画像画素IP
は、主走査方向と副走査方向に2時限的に配列されて、
2次元画像データを構成する。調整画素APは、後述す
る通り、ドットの形成位置のずれに応じて画像の印刷位
置を主走査方向に調整するために使用される画素であ
る。
画素と調整画素を示す説明図である。図示する通り、印
刷用紙P上において、主走査方向、副走査方向に2次元
的に配列された画素にそれぞれドットが形成される。本
発明では、印刷のために画像画素と調整画素の2種類の
画素を利用している。図9に示すように、用紙主走査方
向の中央部には画像画素IPが配列され、その両端には
調整画素APが配列される。画像画素上には、アプリケ
ーションプログラム95から受け取った画像を再現する
ためのドットが形成される。このため、画像画素IP
は、主走査方向と副走査方向に2時限的に配列されて、
2次元画像データを構成する。調整画素APは、後述す
る通り、ドットの形成位置のずれに応じて画像の印刷位
置を主走査方向に調整するために使用される画素であ
る。
【0041】図10は調整画素の配分設定によりドット
の形成位置のずれを補償する様子を示す説明図である。
図中のマスは一つの主走査ラインに対応した印刷データ
(以下、「ラスタデータ」と呼ぶ)の様子を示してい
る。図中のIP1〜IP10が画像画素である。画像画
素IP1〜IP10は、図6〜図8の画素の列1〜10
にそれぞれ対応している。画像画素IP1〜IP10の
両端に配置されたAP1〜AP4が調整画素である。ま
た、各画素について、左から数えたときの順番を示す番
号が示されている。図10の例では、ドット形成位置ず
れがない基準状態において、調整画素APが両端にそれ
ぞれ2つずつ配される場合を示した。
の形成位置のずれを補償する様子を示す説明図である。
図中のマスは一つの主走査ラインに対応した印刷データ
(以下、「ラスタデータ」と呼ぶ)の様子を示してい
る。図中のIP1〜IP10が画像画素である。画像画
素IP1〜IP10は、図6〜図8の画素の列1〜10
にそれぞれ対応している。画像画素IP1〜IP10の
両端に配置されたAP1〜AP4が調整画素である。ま
た、各画素について、左から数えたときの順番を示す番
号が示されている。図10の例では、ドット形成位置ず
れがない基準状態において、調整画素APが両端にそれ
ぞれ2つずつ配される場合を示した。
【0042】図10の上段には調整画素の配分を設定す
る前のラスタデータを示した。図10の上段のラスタデ
ータにおいては、●で示すように、左から7番目(画像
画素のみに着目すれば左から5番目)の画素である画像
画素IP5にドットが一つ形成されるものとする。ノズ
ルの特性が適正な場合には、かかるラスタデータに基づ
いて印刷を実行すれば、実際に左から7番目の画素にド
ットが形成される。しかし、図7に示したような特性を
有するノズルでインク滴の吐出を行った場合には、ドッ
トの形成位置が1画素分左にずれるため、左から6番目
の画素にドットが形成されることになる。
る前のラスタデータを示した。図10の上段のラスタデ
ータにおいては、●で示すように、左から7番目(画像
画素のみに着目すれば左から5番目)の画素である画像
画素IP5にドットが一つ形成されるものとする。ノズ
ルの特性が適正な場合には、かかるラスタデータに基づ
いて印刷を実行すれば、実際に左から7番目の画素にド
ットが形成される。しかし、図7に示したような特性を
有するノズルでインク滴の吐出を行った場合には、ドッ
トの形成位置が1画素分左にずれるため、左から6番目
の画素にドットが形成されることになる。
【0043】図10の下段には図8の調整を行った場合
のラスタデータを示した。先に説明した通り、ドットの
形成位置が左側に1画素分ずれて形成される特性を有し
ているノズルに対しては、本来7番目(画像画素のみに
着目すれば左から5番目)の画素に形成されるべきドッ
トを一つ右の8番目の画素に形成するようにラスタデー
タを変更すればよい。つまり、図10下段に示す通り、
ラスタデータを全体に右側に1画素分シフトした状態に
すればよい。この状態は、本来両側に2画素ずつ配分さ
れていた調整画素APの配分を、左側に3画素、右側に
1画素に変更することにより達成される。かかるラスタ
データに基づいて印刷を実行すれば、図8で示したよう
に、本来ドットが形成されるべき7番目(画像画素のみ
に着目すれば左から5番目)の画素にドットが形成され
ることになる。本実施例の印刷装置では、このような原
理に基づいてドット形成位置ずれの調整が行われる。
のラスタデータを示した。先に説明した通り、ドットの
形成位置が左側に1画素分ずれて形成される特性を有し
ているノズルに対しては、本来7番目(画像画素のみに
着目すれば左から5番目)の画素に形成されるべきドッ
トを一つ右の8番目の画素に形成するようにラスタデー
タを変更すればよい。つまり、図10下段に示す通り、
ラスタデータを全体に右側に1画素分シフトした状態に
すればよい。この状態は、本来両側に2画素ずつ配分さ
れていた調整画素APの配分を、左側に3画素、右側に
1画素に変更することにより達成される。かかるラスタ
データに基づいて印刷を実行すれば、図8で示したよう
に、本来ドットが形成されるべき7番目(画像画素のみ
に着目すれば左から5番目)の画素にドットが形成され
ることになる。本実施例の印刷装置では、このような原
理に基づいてドット形成位置ずれの調整が行われる。
【0044】B3.吐出特性データの生成とメモリへの
格納:図11は吐出特性データの例を示す説明図であ
る。各ノズルの形成位置のずれは吐出特性データとし
て、印刷ヘッドユニット60のメモリ60mに記憶され
ている。ここでは、各インクごとにずれ量を与えるテー
ブルを用意した。インクの吐出特性の相違に起因するド
ットの形成位置のずれ量は、インク及びアクチュエータ
が同じであれば、異なるノズルについてもほぼ同等であ
ることが多い。また、色間でのドットの形成位置のずれ
は画質に与える影響が大きい。よって、図11の例で
は、各ノズルごとではなく、各色ごとに一律にドットの
形成位置のずれを補償するものとしている。
格納:図11は吐出特性データの例を示す説明図であ
る。各ノズルの形成位置のずれは吐出特性データとし
て、印刷ヘッドユニット60のメモリ60mに記憶され
ている。ここでは、各インクごとにずれ量を与えるテー
ブルを用意した。インクの吐出特性の相違に起因するド
ットの形成位置のずれ量は、インク及びアクチュエータ
が同じであれば、異なるノズルについてもほぼ同等であ
ることが多い。また、色間でのドットの形成位置のずれ
は画質に与える影響が大きい。よって、図11の例で
は、各ノズルごとではなく、各色ごとに一律にドットの
形成位置のずれを補償するものとしている。
【0045】図示する通り、吐出特性データには、各色
ごとにドットの形成位置のずれ量を画素単位で表した値
が記憶されている。例えば、ブラック(K)については
本来の画素よりもキャリッジの移動方向と逆側に1画素
ずれた位置にドットが形成されることを意味する値−1
が記憶されている。つまり、ブラック(K)は図7に示
すインクの吐出特性を有していることになる。シアン
(C)についてはキャリッジの移動方向と逆側に2画素
ずれた位置にドットが形成されることを意味する値−2
が記憶されている。マゼンタ(M)はキャリッジの移動
方向に1画素分だけずれてドットが形成されることを意
味する値1が記憶されている。イエロ(Y)は値0であ
り、ドットの形成位置にずれがないことを意味してい
る。これらの値は個々のプリンタPRTの吐出特性に応
じた値が記憶されている。この吐出特性データが、特許
請求の範囲にいう「位置ずれ補正用パラメータデータ」
に相当する。
ごとにドットの形成位置のずれ量を画素単位で表した値
が記憶されている。例えば、ブラック(K)については
本来の画素よりもキャリッジの移動方向と逆側に1画素
ずれた位置にドットが形成されることを意味する値−1
が記憶されている。つまり、ブラック(K)は図7に示
すインクの吐出特性を有していることになる。シアン
(C)についてはキャリッジの移動方向と逆側に2画素
ずれた位置にドットが形成されることを意味する値−2
が記憶されている。マゼンタ(M)はキャリッジの移動
方向に1画素分だけずれてドットが形成されることを意
味する値1が記憶されている。イエロ(Y)は値0であ
り、ドットの形成位置にずれがないことを意味してい
る。これらの値は個々のプリンタPRTの吐出特性に応
じた値が記憶されている。この吐出特性データが、特許
請求の範囲にいう「位置ずれ補正用パラメータデータ」
に相当する。
【0046】図12は、印刷ヘッドユニットの製造工程
において、メモリに吐出特性データを格納する手順を示
すフローチャートである。ステップS10で、まず、印
刷ヘッドユニット60のハードウェアを製造する。具体
的には、印刷ヘッド28とメモリ60mとを製造し、メ
モリ60mを印刷ヘッド28に取り付ける。そして、ス
テップS20でインク滴の吐出速度を測定する。
において、メモリに吐出特性データを格納する手順を示
すフローチャートである。ステップS10で、まず、印
刷ヘッドユニット60のハードウェアを製造する。具体
的には、印刷ヘッド28とメモリ60mとを製造し、メ
モリ60mを印刷ヘッド28に取り付ける。そして、ス
テップS20でインク滴の吐出速度を測定する。
【0047】図13は、インク滴の吐出速度を測定する
方法を示す説明図である。ステップS20においては、
例えば、レーザを使ってインク滴の吐出速度を測定する
ことができる。まず、レーザ光Lを射出する発光素子4
0aと、そのレーザ光Lを受光する受光素子40bを準
備する。そして、発光素子40aから受光素子40bに
向けてレーザ光Lを射出する。その後、そのレーザ光L
を横切るように、測定対象の印刷ヘッドユニット60の
ノズルからインク滴を吐出する。その際、各ノズルにイ
ンク滴の吐出指示を与えた時刻からレーザ光Lが遮られ
た時刻までの時間差を、各ノズル列ごとに測定する。印
刷ヘッド28の下面とレーザ光との間の距離をその時間
差で割れば、各ノズル列ごとのインク滴の吐出速度を知
ることができる。なお、インク滴の吐出速度を計算する
際には、インク滴の吐出指示が出されてから実際にノズ
ルの開口からインク滴が吐出されるまでのタイムラグに
関して、補正を行うこととしてもよい。
方法を示す説明図である。ステップS20においては、
例えば、レーザを使ってインク滴の吐出速度を測定する
ことができる。まず、レーザ光Lを射出する発光素子4
0aと、そのレーザ光Lを受光する受光素子40bを準
備する。そして、発光素子40aから受光素子40bに
向けてレーザ光Lを射出する。その後、そのレーザ光L
を横切るように、測定対象の印刷ヘッドユニット60の
ノズルからインク滴を吐出する。その際、各ノズルにイ
ンク滴の吐出指示を与えた時刻からレーザ光Lが遮られ
た時刻までの時間差を、各ノズル列ごとに測定する。印
刷ヘッド28の下面とレーザ光との間の距離をその時間
差で割れば、各ノズル列ごとのインク滴の吐出速度を知
ることができる。なお、インク滴の吐出速度を計算する
際には、インク滴の吐出指示が出されてから実際にノズ
ルの開口からインク滴が吐出されるまでのタイムラグに
関して、補正を行うこととしてもよい。
【0048】その後、ステップS30(図12参照)
で、各ノズル列のノズルから吐出されるインク滴の重量
を測定する。インク滴の重量は、例えば、各ノズル列か
らそれぞれ別の印刷用紙にインク滴を同数ずつ吐出さ
せ、各印刷用紙の重量の増加分を吐出したインク滴の数
で割ることで、得られる。
で、各ノズル列のノズルから吐出されるインク滴の重量
を測定する。インク滴の重量は、例えば、各ノズル列か
らそれぞれ別の印刷用紙にインク滴を同数ずつ吐出さ
せ、各印刷用紙の重量の増加分を吐出したインク滴の数
で割ることで、得られる。
【0049】ステップS40では、測定した各ノズル列
ごとのインク滴の吐出速度とインク滴の重量とに基づい
て、ドット形成位置ずれを計算し、吐出特性データを生
成して、メモリ60mに格納する。ドット形成位置ずれ
は、インク滴の吐出速度と重量とに大きく影響されるた
め、インク滴の吐出速度とインク滴の重量とに基づいて
ドット形成位置ずれを推定することができる。このよう
にして印刷ヘッドユニット60を製造することで、ドッ
ト形成位置ずれを生じる主要な原因の一つである印刷ヘ
ッド28と、その印刷ヘッド28のドット形成位置ずれ
の特性を表す位置ずれ吐出特性データを格納したメモリ
60mと、を備えた印刷ヘッドユニット60を製造する
ことができる。
ごとのインク滴の吐出速度とインク滴の重量とに基づい
て、ドット形成位置ずれを計算し、吐出特性データを生
成して、メモリ60mに格納する。ドット形成位置ずれ
は、インク滴の吐出速度と重量とに大きく影響されるた
め、インク滴の吐出速度とインク滴の重量とに基づいて
ドット形成位置ずれを推定することができる。このよう
にして印刷ヘッドユニット60を製造することで、ドッ
ト形成位置ずれを生じる主要な原因の一つである印刷ヘ
ッド28と、その印刷ヘッド28のドット形成位置ずれ
の特性を表す位置ずれ吐出特性データを格納したメモリ
60mと、を備えた印刷ヘッドユニット60を製造する
ことができる。
【0050】なお、本実施例では、印刷ヘッドユニット
60の位置を固定してノズルからインク滴を吐出させた
ときに実際にドットが形成される位置の、本来ドットが
形成されるべき位置からのずれ量を、「ドット形成位置
のずれ量」とする。このため、ドットの形成位置は、印
刷用紙上において、絶対的に、すなわち、印刷用紙を基
準として、調整される。
60の位置を固定してノズルからインク滴を吐出させた
ときに実際にドットが形成される位置の、本来ドットが
形成されるべき位置からのずれ量を、「ドット形成位置
のずれ量」とする。このため、ドットの形成位置は、印
刷用紙上において、絶対的に、すなわち、印刷用紙を基
準として、調整される。
【0051】なお、インク滴の飛翔速度の測定(ステッ
プS20)、インク滴の重量の測定(ステップS30)
は、いずれを先に行ってもよい。そして、インク滴の飛
翔速度の測定(ステップS20)、インク滴の重量の測
定(ステップS30)、吐出特性データの格納(ステッ
プS40)は、メモリ60mを印刷ヘッド28に取り付
ける前に行ってもよいし、メモリ60mを印刷ヘッド2
8に取り付けた後におこなってもよい。さらに、ステッ
プS20〜S40に代えて、実際に各ノズル列からイン
ク滴を吐出して印刷用紙上にドットを形成し、それらの
ドットの主走査方向のドット形成位置ずれを測定するこ
とによって、ずれ量を得る態様とすることもできる。
プS20)、インク滴の重量の測定(ステップS30)
は、いずれを先に行ってもよい。そして、インク滴の飛
翔速度の測定(ステップS20)、インク滴の重量の測
定(ステップS30)、吐出特性データの格納(ステッ
プS40)は、メモリ60mを印刷ヘッド28に取り付
ける前に行ってもよいし、メモリ60mを印刷ヘッド2
8に取り付けた後におこなってもよい。さらに、ステッ
プS20〜S40に代えて、実際に各ノズル列からイン
ク滴を吐出して印刷用紙上にドットを形成し、それらの
ドットの主走査方向のドット形成位置ずれを測定するこ
とによって、ずれ量を得る態様とすることもできる。
【0052】B4.吐出特性データの読み出しと印刷:
図14は、メモリから吐出特性データを読み出す手順を
示すフローチャートである。ここでは、ユーザがプリン
タPRTのキャリッジ31に印刷ヘッドを取り付けた際
の吐出特性データの読み出し、およびその後の印刷にお
ける処理について説明する。ステップS110でプリン
タPRTのキャリッジ31に印刷ヘッドユニット60が
取り付けられると、図2に示すプリンタPRTのCPU
41は、ステップS120で、キャリッジに設けられた
メモリ読み出し部31rを通じてメモリ60mから吐出
特性データを読み出す。そして、吐出特性データを吐出
特性データ記憶部114に格納する。
図14は、メモリから吐出特性データを読み出す手順を
示すフローチャートである。ここでは、ユーザがプリン
タPRTのキャリッジ31に印刷ヘッドを取り付けた際
の吐出特性データの読み出し、およびその後の印刷にお
ける処理について説明する。ステップS110でプリン
タPRTのキャリッジ31に印刷ヘッドユニット60が
取り付けられると、図2に示すプリンタPRTのCPU
41は、ステップS120で、キャリッジに設けられた
メモリ読み出し部31rを通じてメモリ60mから吐出
特性データを読み出す。そして、吐出特性データを吐出
特性データ記憶部114に格納する。
【0053】その後、コンピュータPC内のアプリケー
ションプログラム95から印刷命令が出されると、ステ
ップS130で、吐出特性データ記憶部114内の吐出
特性データに基づいて、印刷データが生成される。ステ
ップS130における印刷データ生成の詳細な内容につ
いては、後述する。そして、ステップS140におい
て、その印刷データが入力部110を介してプリンタP
RTに入力され、印刷が実行される。
ションプログラム95から印刷命令が出されると、ステ
ップS130で、吐出特性データ記憶部114内の吐出
特性データに基づいて、印刷データが生成される。ステ
ップS130における印刷データ生成の詳細な内容につ
いては、後述する。そして、ステップS140におい
て、その印刷データが入力部110を介してプリンタP
RTに入力され、印刷が実行される。
【0054】図15は印刷データ生成処理ルーチンのフ
ローチャートである。この処理は、コンピュータPC内
のプリンタドライバ96(図2参照)が実行する処理で
ある。この処理が開始されると、入力部100(図2参
照)に画像データが入力される(ステップS210)。
ここで入力される画像データは、図2に示したアプリケ
ーションプログラム95から受け渡されるデータであ
り、画像を構成する各画素ごとにR,G,Bそれぞれの
色について、値0〜255の256段階の階調値を有す
るデータである。この画像データの解像度は、原画像の
データORGの解像度等に応じて変化する。
ローチャートである。この処理は、コンピュータPC内
のプリンタドライバ96(図2参照)が実行する処理で
ある。この処理が開始されると、入力部100(図2参
照)に画像データが入力される(ステップS210)。
ここで入力される画像データは、図2に示したアプリケ
ーションプログラム95から受け渡されるデータであ
り、画像を構成する各画素ごとにR,G,Bそれぞれの
色について、値0〜255の256段階の階調値を有す
るデータである。この画像データの解像度は、原画像の
データORGの解像度等に応じて変化する。
【0055】プリンタドライバ96の色補正処理部10
1(図2参照)は、入力された画像データの色補正処理
を行う(ステップS220)。色補正処理とはR,G,
Bの階調値からなる画像データをプリンタPRTで使用
する各インクごとの階調値データに変換する処理であ
る。この処理は、色補正テーブルLUT(図2参照)を
用いて行われる。色補正テーブルを用いて色補正する処
理自体については、公知の種々の技術が適用可能であ
り、例えば補間演算による処理が適用できる。
1(図2参照)は、入力された画像データの色補正処理
を行う(ステップS220)。色補正処理とはR,G,
Bの階調値からなる画像データをプリンタPRTで使用
する各インクごとの階調値データに変換する処理であ
る。この処理は、色補正テーブルLUT(図2参照)を
用いて行われる。色補正テーブルを用いて色補正する処
理自体については、公知の種々の技術が適用可能であ
り、例えば補間演算による処理が適用できる。
【0056】色補正処理が終了すると、ハーフトーン処
理部102(図2参照)が各インクごとにハーフトーン
処理を行う(ステップS230)。ハーフトーン処理と
は、原画像データの階調値(ここでは256階調)を、
各画素上におけるドットの形成状態を示すnビット(n
は自然数)の画像画素値データに変換する処理をいう。
ハーフトーン処理は、誤差拡散法やディザ法など種々の
周知の方法により行うことができる。
理部102(図2参照)が各インクごとにハーフトーン
処理を行う(ステップS230)。ハーフトーン処理と
は、原画像データの階調値(ここでは256階調)を、
各画素上におけるドットの形成状態を示すnビット(n
は自然数)の画像画素値データに変換する処理をいう。
ハーフトーン処理は、誤差拡散法やディザ法など種々の
周知の方法により行うことができる。
【0057】ハーフトーン処理が終了すると、印刷デー
タ生成部103に含まれる調整画素数設定部108(図
2参照)は、調整画素の配分設定を行う(ステップS2
40)。
タ生成部103に含まれる調整画素数設定部108(図
2参照)は、調整画素の配分設定を行う(ステップS2
40)。
【0058】図16は調整データ配分テーブルの例を示
す説明図である。ここでは図10の例に即し、全部で4
画素分の調整画素を配分する場合を例示した。先に図1
0で説明した通り、ブラック(K)に対してはドットの
形成位置のずれを補償するため、調整画素が左側に3画
素、右側に1画素配分される。同様の考え方に基づき、
シアン(C)では左側のみに4画素が配分される。マゼ
ンタ(M)では左側に1画素、右側に3画素配分され
る。イエロ(Y)は適正な位置にドットが形成されるた
め、左右均等に2画素ずつ配分される。なお、調整画素
の数は、4画素に限らず、ドットの形成位置のずれを補
償可能な範囲で任意に設定することができる。ステップ
S240では、こうして設定された調整データ配分テー
ブルを読み込むことにより、各色ごとに調整画素の配分
を設定する。
す説明図である。ここでは図10の例に即し、全部で4
画素分の調整画素を配分する場合を例示した。先に図1
0で説明した通り、ブラック(K)に対してはドットの
形成位置のずれを補償するため、調整画素が左側に3画
素、右側に1画素配分される。同様の考え方に基づき、
シアン(C)では左側のみに4画素が配分される。マゼ
ンタ(M)では左側に1画素、右側に3画素配分され
る。イエロ(Y)は適正な位置にドットが形成されるた
め、左右均等に2画素ずつ配分される。なお、調整画素
の数は、4画素に限らず、ドットの形成位置のずれを補
償可能な範囲で任意に設定することができる。ステップ
S240では、こうして設定された調整データ配分テー
ブルを読み込むことにより、各色ごとに調整画素の配分
を設定する。
【0059】ステップS240で調整画素の配分が設定
されると、印刷データ生成部103は画像画素値データ
をラスタライズして、図10の下段に示すようなラスタ
データを生成する(ステップS250)。ラスタライズ
とは、ハーフトーン処理された画像画素値データを、プ
リンタPRTに転送する順序に並べ替える処理をいう。
この処理において、前述した調整画素とハーフトーン処
理された画像画素値データとの融合を行う。例えば、左
側に3画素、右側に1画素の調整画素を設ける場合に
は、図10に示すように、まず調整画素に対応する3画
素分のデータ、即ちドットの非形成を意味するデータを
3画素分配列し、次にハーフトーン処理された画像デー
タに対応するデータをキャリッジの移動方向にあわせて
配列し、最後に右側に位置する調整画素に対応する1画
素分のデータを配列するのである。こうして調整画素と
ハーフトーン処理された画像画素とを融合したデータを
ラスタデータと呼ぶ。プリンタPRTに供給される印刷
データは、このラスタデータや、副走査送り量を示すデ
ータを含んでいる。
されると、印刷データ生成部103は画像画素値データ
をラスタライズして、図10の下段に示すようなラスタ
データを生成する(ステップS250)。ラスタライズ
とは、ハーフトーン処理された画像画素値データを、プ
リンタPRTに転送する順序に並べ替える処理をいう。
この処理において、前述した調整画素とハーフトーン処
理された画像画素値データとの融合を行う。例えば、左
側に3画素、右側に1画素の調整画素を設ける場合に
は、図10に示すように、まず調整画素に対応する3画
素分のデータ、即ちドットの非形成を意味するデータを
3画素分配列し、次にハーフトーン処理された画像デー
タに対応するデータをキャリッジの移動方向にあわせて
配列し、最後に右側に位置する調整画素に対応する1画
素分のデータを配列するのである。こうして調整画素と
ハーフトーン処理された画像画素とを融合したデータを
ラスタデータと呼ぶ。プリンタPRTに供給される印刷
データは、このラスタデータや、副走査送り量を示すデ
ータを含んでいる。
【0060】出力部104(図2参照)は、こうして作
成された印刷データをプリンタPRTに出力する(ステ
ップS260)。以上の処理を全ての主走査ラインにつ
いて実行する(ステップS270)。プリンタPRTの
制御回路40は、転送された印刷データに応じて主走査
を行いつつ、ドットを形成して画像を印刷する。
成された印刷データをプリンタPRTに出力する(ステ
ップS260)。以上の処理を全ての主走査ラインにつ
いて実行する(ステップS270)。プリンタPRTの
制御回路40は、転送された印刷データに応じて主走査
を行いつつ、ドットを形成して画像を印刷する。
【0061】図15のフローチャートでは、印刷データ
の生成処理中に調整画素の配分を設定するものとして示
した。実際には、プリンタドライバ96が起動された時
点でコンピュータPCのCPUは、プリンタPRTに記
憶された吐出特性データ(図11参照)を読み込み、各
色ごとに調整画素の配分を設定した調整データ配分テー
ブルを設定する。
の生成処理中に調整画素の配分を設定するものとして示
した。実際には、プリンタドライバ96が起動された時
点でコンピュータPCのCPUは、プリンタPRTに記
憶された吐出特性データ(図11参照)を読み込み、各
色ごとに調整画素の配分を設定した調整データ配分テー
ブルを設定する。
【0062】図17は、印刷データの内容を示す説明図
である。印刷データの先頭には、全体印刷情報が設けら
れており、その中には、ヘッドのノズルピッチや画像の
解像度、プリンタPRT側で確保する必要があるバッフ
ァ量などの情報が格納されている。そして、全体のヘッ
ダの後に、各パスごとのラスタデータおよび副走査送り
データが配されている。
である。印刷データの先頭には、全体印刷情報が設けら
れており、その中には、ヘッドのノズルピッチや画像の
解像度、プリンタPRT側で確保する必要があるバッフ
ァ量などの情報が格納されている。そして、全体のヘッ
ダの後に、各パスごとのラスタデータおよび副走査送り
データが配されている。
【0063】各ラスタデータの先頭には、ヘッダ部が設
けられている。ヘッダ部の後には、インクごとのドット
形成情報であるインク別ラスタデータがブラック
(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロ(Y)
の順に配されている。そして、図17中段および下段に
示すように、各インク別ラスタデータの先頭にはそれぞ
れのヘッダ部が設けられている。このインク別ラスタデ
ータのヘッダ部には、インクの色を表す色コードと、そ
のインクにおける調整画素の配置数を示す調整数データ
(調整画素配置データ)が格納されている。ヘッダ部の
後には、各ノズルごとの画素値データが、設けられてい
る。この画素値データが、各ノズルに対応する画像画素
値データと調整画素値データ(図10参照)とを有して
いる。この画像画素値データは、印刷される画像を構成
する画像画素におけるドットの形成状態を表すデータで
ある。そして、調整画素値データは、画像画素の主走査
方向の位置を調整するために用いられるドットを形成し
ない調整画素の存在を表すデータである。
けられている。ヘッダ部の後には、インクごとのドット
形成情報であるインク別ラスタデータがブラック
(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロ(Y)
の順に配されている。そして、図17中段および下段に
示すように、各インク別ラスタデータの先頭にはそれぞ
れのヘッダ部が設けられている。このインク別ラスタデ
ータのヘッダ部には、インクの色を表す色コードと、そ
のインクにおける調整画素の配置数を示す調整数データ
(調整画素配置データ)が格納されている。ヘッダ部の
後には、各ノズルごとの画素値データが、設けられてい
る。この画素値データが、各ノズルに対応する画像画素
値データと調整画素値データ(図10参照)とを有して
いる。この画像画素値データは、印刷される画像を構成
する画像画素におけるドットの形成状態を表すデータで
ある。そして、調整画素値データは、画像画素の主走査
方向の位置を調整するために用いられるドットを形成し
ない調整画素の存在を表すデータである。
【0064】なお、本明細書において、「ラスタデー
タ」の用語は、狭義には、各パスにおける全インクのノ
ズルに関するドット形成情報の全体を意味するが(図1
7中段参照)、広義には、一種類のインクの1パス分の
ドット形成情報であるインク別ラスタデータや、1ノズ
ルの1パス分のドット形成情報を意味する場合もある。
タ」の用語は、狭義には、各パスにおける全インクのノ
ズルに関するドット形成情報の全体を意味するが(図1
7中段参照)、広義には、一種類のインクの1パス分の
ドット形成情報であるインク別ラスタデータや、1ノズ
ルの1パス分のドット形成情報を意味する場合もある。
【0065】以上で説明した印刷装置によれば、画像画
素の両端に調整画素を配列した印刷データを用いつつ、
調整画素の配分を変更することにより、ドットの形成位
置のずれを補償することができる。従って、ドットのず
れが抑制され、いわゆる色ずれなどがない高画質な印刷
を実現することができる。
素の両端に調整画素を配列した印刷データを用いつつ、
調整画素の配分を変更することにより、ドットの形成位
置のずれを補償することができる。従って、ドットのず
れが抑制され、いわゆる色ずれなどがない高画質な印刷
を実現することができる。
【0066】C.変形例:なお、この発明は上記の実施
例や実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱
しない範囲において種々の態様において実施することが
可能であり、例えば次のような変形も可能である。
例や実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱
しない範囲において種々の態様において実施することが
可能であり、例えば次のような変形も可能である。
【0067】C1.変形例1:実施例の説明ではハーフ
トーン処理された画像画素のデータを一旦生成し(図1
5のステップS230)、別途設定された配分の調整画
素を融合して印刷データを生成するものとして説明し
た。これに対し印刷データは次の順序で生成するものと
しても構わない。まず、ハーフトーン処理するととも
に、所定の調整画素を左右に配置した状態で第1次印刷
データを生成する。調整画素は、各ノズルが適正な位置
にドットを形成する場合に対応した数だけ配置する。こ
のデータは、図10の上段に示したデータに相当する。
次に、吐出特性データに応じてドットの形成位置のずれ
を補償するように画像画素の位置を調整する。例えば、
図11に示した吐出特性データを有するブラック(K)
のインクに対しては、図10の下段に示すように画像画
素の位置を全体に右側に1画素分シフトする。印刷デー
タはこのようにいかなる順序で生成するものとしてもよ
い。印刷データ中の左右の調整画素数が吐出特性データ
に応じて調整されていればよい。
トーン処理された画像画素のデータを一旦生成し(図1
5のステップS230)、別途設定された配分の調整画
素を融合して印刷データを生成するものとして説明し
た。これに対し印刷データは次の順序で生成するものと
しても構わない。まず、ハーフトーン処理するととも
に、所定の調整画素を左右に配置した状態で第1次印刷
データを生成する。調整画素は、各ノズルが適正な位置
にドットを形成する場合に対応した数だけ配置する。こ
のデータは、図10の上段に示したデータに相当する。
次に、吐出特性データに応じてドットの形成位置のずれ
を補償するように画像画素の位置を調整する。例えば、
図11に示した吐出特性データを有するブラック(K)
のインクに対しては、図10の下段に示すように画像画
素の位置を全体に右側に1画素分シフトする。印刷デー
タはこのようにいかなる順序で生成するものとしてもよ
い。印刷データ中の左右の調整画素数が吐出特性データ
に応じて調整されていればよい。
【0068】C2.変形例2:先に説明した図16の調
整画素配分テーブルでは、印刷用紙を基準として、各ド
ットが印刷用紙上の適正な位置に形成されるように調整
画素の配分が設定されていた。これに対し、変形例2で
は、ブラックドットの形成位置を基準として他のインク
のドットの形成位置を調整する。
整画素配分テーブルでは、印刷用紙を基準として、各ド
ットが印刷用紙上の適正な位置に形成されるように調整
画素の配分が設定されていた。これに対し、変形例2で
は、ブラックドットの形成位置を基準として他のインク
のドットの形成位置を調整する。
【0069】図18は、変形例2の吐出特性データの例
を示す説明図である。図11の特性を有する印刷ヘッド
の例で説明すると、ブラックのノズル列(K)は本来形
成されるべき位置から左に1画素分ずれた位置にドット
を形成する特性を有している。しかし、変形例2の調整
画素配分テーブルはブラックのドットを基準とするた
め、図18に示すように、ブラックのノズル列(K)に
ついてはドット形成位置ずれは存在しない。そして、ブ
ラック以外のノズル列について、図18のようにドット
形成位置ずれが測定または計算される。
を示す説明図である。図11の特性を有する印刷ヘッド
の例で説明すると、ブラックのノズル列(K)は本来形
成されるべき位置から左に1画素分ずれた位置にドット
を形成する特性を有している。しかし、変形例2の調整
画素配分テーブルはブラックのドットを基準とするた
め、図18に示すように、ブラックのノズル列(K)に
ついてはドット形成位置ずれは存在しない。そして、ブ
ラック以外のノズル列について、図18のようにドット
形成位置ずれが測定または計算される。
【0070】図19は変形例2における調整データ配分
テーブルの例を示す説明図である。ブラックのノズル列
は基準のノズル列であるため、ブラックに対する調整画
素の配分は必ず左右均等な状態に設定される。この例で
は左右共に2画素ずつの調整画素が設定される。これに
対して、ブラック以外の色は、ブラックとの相対的な位
置関係が適切になるように調整画素が配分される。図1
1の吐出特性データによれば、シアン(C)はブラック
(K)に対してキャリッジの移動方向と逆方向に1画素
分ずれてドットが形成されることになる。従って、かか
るずれを補償するため、左側に3画素、右側に1画素の
配分で調整画素が設定される。同様にしてマゼンタ
(M)は左側には調整画素は配されず、右側に4画素が
配される。イエロは、図11の吐出特性データによれば
適正なタイミングで形成されているが、ブラックを基準
として見た場合には、相対的にキャリッジの移動方向に
1画素分ずれてドットが形成されることになる。従っ
て、イエロ(Y)は左側に1画素、右側に3画素の配分
で調整画素が設定される。調整画素の設定は、このよう
に所定の色を基準として設定することも可能である。こ
うすれば、ブラック(K)については常に一定の配分で
調整画素が設定されることになるため、処理が容易にな
るという利点がある。
テーブルの例を示す説明図である。ブラックのノズル列
は基準のノズル列であるため、ブラックに対する調整画
素の配分は必ず左右均等な状態に設定される。この例で
は左右共に2画素ずつの調整画素が設定される。これに
対して、ブラック以外の色は、ブラックとの相対的な位
置関係が適切になるように調整画素が配分される。図1
1の吐出特性データによれば、シアン(C)はブラック
(K)に対してキャリッジの移動方向と逆方向に1画素
分ずれてドットが形成されることになる。従って、かか
るずれを補償するため、左側に3画素、右側に1画素の
配分で調整画素が設定される。同様にしてマゼンタ
(M)は左側には調整画素は配されず、右側に4画素が
配される。イエロは、図11の吐出特性データによれば
適正なタイミングで形成されているが、ブラックを基準
として見た場合には、相対的にキャリッジの移動方向に
1画素分ずれてドットが形成されることになる。従っ
て、イエロ(Y)は左側に1画素、右側に3画素の配分
で調整画素が設定される。調整画素の設定は、このよう
に所定の色を基準として設定することも可能である。こ
うすれば、ブラック(K)については常に一定の配分で
調整画素が設定されることになるため、処理が容易にな
るという利点がある。
【0071】C3.変形例3:なお、この実施例では、
各インクごとにズレを補償する例を示した。これに対
し、各ノズル列ごと、さらには各ノズルごとにズレを補
償することもできる。インクの各色は、図5に示すよう
に、それぞれ複数のノズル列から吐出されることがあ
る。よって、そのような場合に、各ノズル列ごとにズレ
を補償することとすれば、よりきめ細かくドット形成位
置ズレを補償することができる。そして、ノズルごとに
ズレを補償することとすれば、ノズルの特性に応じてさ
らにきめ細かくドット形成位置ズレを補償することがで
きる。
各インクごとにズレを補償する例を示した。これに対
し、各ノズル列ごと、さらには各ノズルごとにズレを補
償することもできる。インクの各色は、図5に示すよう
に、それぞれ複数のノズル列から吐出されることがあ
る。よって、そのような場合に、各ノズル列ごとにズレ
を補償することとすれば、よりきめ細かくドット形成位
置ズレを補償することができる。そして、ノズルごとに
ズレを補償することとすれば、ノズルの特性に応じてさ
らにきめ細かくドット形成位置ズレを補償することがで
きる。
【0072】C4.変形例4:図20は、変形例4のプ
リンタを示す説明図である。上記実施例では、プリンタ
ドライバ96の印刷データ生成部103において調整画
素を表す調整画素値データを生成し、画像画素値データ
と共にプリンタPRTに送ることとした(図17参
照)。しかし、プリンタドライバ96側では調整画素値
データを生成せずに調整画素APの配分を表す調整数デ
ータ(図16および図19参照)のみ生成し、プリンタ
PRT側で調整数データが示す調整画素の配分に従って
調整画素値データ(図9、図10および図17参照)を
生成することとしてもよい。そのような態様において
は、CPU41が特許請求の範囲にいう「印刷データ生
成部」として機能し、展開バッファ44内で、1パス分
のドット形成情報に調整画素値データを付加することと
なる。図20において、CPUの機能部としての印刷デ
ータ生成部120aを示す。
リンタを示す説明図である。上記実施例では、プリンタ
ドライバ96の印刷データ生成部103において調整画
素を表す調整画素値データを生成し、画像画素値データ
と共にプリンタPRTに送ることとした(図17参
照)。しかし、プリンタドライバ96側では調整画素値
データを生成せずに調整画素APの配分を表す調整数デ
ータ(図16および図19参照)のみ生成し、プリンタ
PRT側で調整数データが示す調整画素の配分に従って
調整画素値データ(図9、図10および図17参照)を
生成することとしてもよい。そのような態様において
は、CPU41が特許請求の範囲にいう「印刷データ生
成部」として機能し、展開バッファ44内で、1パス分
のドット形成情報に調整画素値データを付加することと
なる。図20において、CPUの機能部としての印刷デ
ータ生成部120aを示す。
【0073】C5.変形例5:上記実施例では、プリン
タドライバ側で調整画素の設定を行うことで、主走査方
向のドット形成位置の調整を行っていた。しかし、メモ
リ60m内に格納する吐出特性データを画素単位よりも
細かい単位で設定し、吐出特性データに基づいて、プリ
ンタPRT側でドット形成位置の調整を行う態様とする
こともできる。具体的には、このような位置ズレの調整
は、印刷ヘッドに駆動信号を供給するヘッド駆動部が、
駆動信号の出力タイミングを変化させることによって実
現できる。そのような態様とすれば、1画素の大きさよ
りも小さい単位でドット形成位置の調整を行うことがで
きる。
タドライバ側で調整画素の設定を行うことで、主走査方
向のドット形成位置の調整を行っていた。しかし、メモ
リ60m内に格納する吐出特性データを画素単位よりも
細かい単位で設定し、吐出特性データに基づいて、プリ
ンタPRT側でドット形成位置の調整を行う態様とする
こともできる。具体的には、このような位置ズレの調整
は、印刷ヘッドに駆動信号を供給するヘッド駆動部が、
駆動信号の出力タイミングを変化させることによって実
現できる。そのような態様とすれば、1画素の大きさよ
りも小さい単位でドット形成位置の調整を行うことがで
きる。
【0074】C6.その他:なお、本発明は、さらに以
下のような変形も可能である。 (i)上記実施例では、インクジェットプリンタについ
て説明したが、本発明はインクジェットプリンタに限ら
ず、一般に、印刷ヘッドを用いて印刷を行う種々の印刷
装置に適用可能である。
下のような変形も可能である。 (i)上記実施例では、インクジェットプリンタについ
て説明したが、本発明はインクジェットプリンタに限ら
ず、一般に、印刷ヘッドを用いて印刷を行う種々の印刷
装置に適用可能である。
【0075】(ii)上記実施例において、ハードウェ
アによって実現されていた構成の一部をソフトウェアに
置き換えるようにしてもよく、逆に、ソフトウェアによ
って実現されていた構成の一部をハードウェアに置き換
えるようにしてもよい。
アによって実現されていた構成の一部をソフトウェアに
置き換えるようにしてもよく、逆に、ソフトウェアによ
って実現されていた構成の一部をハードウェアに置き換
えるようにしてもよい。
【図1】印刷ヘッドユニット60に設けられたメモリ6
0m内の吐出特性データと主走査ライン内の調整画素の
関係を示す説明図。
0m内の吐出特性データと主走査ライン内の調整画素の
関係を示す説明図。
【図2】印刷装置の機能ブロックを示す説明図。
【図3】プリンタPRTの概略構成を説明する説明図。
【図4】印刷ヘッドユニット60とキャリッジ31の関
係を示す説明図。
係を示す説明図。
【図5】アクチュエータ61〜64におけるノズルNz
の配列を示す説明図。
の配列を示す説明図。
【図6】ドット形成位置ずれのないノズルから適正なタ
イミングで吐出されたインク滴によって形成されたドッ
トを示す説明図。
イミングで吐出されたインク滴によって形成されたドッ
トを示す説明図。
【図7】ドット形成位置ずれを有するノズルから吐出さ
れたインク滴で形成されたドットを示す説明図。
れたインク滴で形成されたドットを示す説明図。
【図8】画像データを調節することによりドットの形成
位置のずれを補償する様子を示す説明図。
位置のずれを補償する様子を示す説明図。
【図9】印刷用紙上に仮想的に配される画像画素と調整
画素を示す説明図。
画素を示す説明図。
【図10】調整画素の配分設定によりドットの形成位置
のずれを補償する様子を示す説明図。
のずれを補償する様子を示す説明図。
【図11】吐出特性データの例を示す説明図。
【図12】印刷ヘッドユニットの製造工程において、メ
モリに吐出特性データを格納する手順を示すフローチャ
ート。
モリに吐出特性データを格納する手順を示すフローチャ
ート。
【図13】インク滴の吐出速度を測定する方法を示す説
明図。
明図。
【図14】メモリから吐出特性データを読み出す手順を
示すフローチャート。
示すフローチャート。
【図15】印刷データ生成処理ルーチンのフローチャー
ト。
ト。
【図16】調整データ配分テーブルの例を示す説明図。
【図17】印刷データの内容を示す説明図。
【図18】変形例2の吐出特性データの例を示す説明
図。
図。
【図19】ブラックインクを基準として設定された調整
画素配分テーブルの例を示す説明図。
画素配分テーブルの例を示す説明図。
【図20】変形例4のプリンタを示す説明図。
23…紙送りモータ
24…キャリッジモータ
28…印刷ヘッド
31…キャリッジ
31r…メモリ読み出し部
32…操作パネル
34…摺動軸
36…駆動ベルト
38…プーリ
39…位置検出センサ
40…制御回路
40a…発光素子
40b…受光素子
41…CPU
42…PROM
43…RAM
44…展開バッファ
60…印刷ヘッドユニット
60m…メモリ
61〜64…アクチュエータチップ
65…導入管
71…カートリッジ
72…カラーインク用カートリッジ
95…アプリケーションプログラム
96…プリンタドライバ
100…入力部
101…色補正処理部
102…ハーフトーン処理部
103…印刷データ生成部
104…出力部
105…入力部
108…調整画素数設定部
110…入力部
111…主走査部
112…副走査部
113…ヘッド駆動部
114…吐出特性データ記憶部
115…受信バッファ
117…レジスタ
AP…調整画素
AT…調整データ配分テーブル
C…シアンのノズル列
IP、IP1〜IP10…画像画素
K…ブラックのノズル列
L…レーザ光
LUT…色補正テーブル
M…マゼンタのノズル列
Nz…ノズル
ORG…データ
P…印刷用紙
PC…コンピュータ
PRT…プリンタ
Ta…ドット形成位置ずれのないノズルが5番目の画素
にドットを形成するためのインク滴の吐出タイミング Tb…ドット形成位置ずれのないノズルが6番目の画素
にドットを形成するためのインク滴の吐出タイミング Vc…キャリッジの搬送速度 Y…イエロのノズル列
にドットを形成するためのインク滴の吐出タイミング Tb…ドット形成位置ずれのないノズルが6番目の画素
にドットを形成するためのインク滴の吐出タイミング Vc…キャリッジの搬送速度 Y…イエロのノズル列
Claims (15)
- 【請求項1】 印刷媒体上にドットを形成する印刷装置
であって、 複数のノズル群を有する印刷ヘッドと、異なる前記ノズ
ル群の間のドットの形成位置のずれを表す位置ずれ補正
用パラメータデータを記録した記録媒体と、を有する印
刷ヘッドユニットを装着可能なヘッド装着部と、 前記ヘッド装着部に装着された前記印刷ヘッドユニット
の前記記録媒体から前記位置ずれ補正用パラメータデー
タを読み出す記録媒体読み出し部と、 前記印刷ヘッドユニットと前記印刷媒体の少なくとも一
方を動かす主走査を行う主走査部と、 印刷の制御を行う制御部と、を備え、 前記制御部は、前記位置ずれ補正用パラメータデータを
使用して、異なる前記ノズル群の間の前記主走査方向の
ドットの形成位置のずれを調整する、印刷装置。 - 【請求項2】 請求項1記載の印刷装置であって、さら
に、 書き換え可能な不揮発性メモリを備え、 前記制御部は、 前記記録媒体から前記位置ずれ補正用パラメータデータ
を読み出して、前記不揮発性メモリに格納し、 前記不揮発性メモリに格納された前記位置ずれ補正用パ
ラメータデータを使用して、異なる前記ノズル群の間の
前記主走査方向のドットの形成位置のずれを調整する、
印刷装置。 - 【請求項3】 請求項1記載の印刷装置であって、 前記制御部は、 前記各ノズル群のノズルによって記録される画素であっ
て印刷対象画像を構成する画像画素の主走査方向の位置
を調整するために用いられるデータであって、ドットを
形成しない調整画素の存在を表す調整画素値データを、
前記位置ずれ補正用パラメータデータに基づいて生成
し、 前記調整画素値データを使用して、前記主走査方向のド
ットの形成位置のずれを調整する、印刷装置。 - 【請求項4】 請求項3記載の印刷装置であって、 前記制御部は、さらに、 前記画像画素のドットの形成状態を表す画像画素値デー
タと、前記画像画素値データの両端の少なくとも一方の
側に配置された前記調整画素値データと、を有するラス
タデータを生成し、前記ラスタデータに基づいて、前記
主走査方向のドットの形成位置のずれを調整しつつ印刷
を行う、印刷装置。 - 【請求項5】 印刷媒体上にドットを形成する印刷装置
に供給すべき印刷データを生成する印刷制御装置であっ
て、 前記印刷装置の各ノズル群によって記録される画素であ
って印刷対象画像を構成する画像画素のドットの形成状
態を表す画像画素値データを生成する画像画素値データ
生成部と、 異なる前記ノズル群の間のドットの形成位置のずれを表
す位置ずれ補正用パラメータデータを前記印刷装置から
受信する受信部と、 前記画像画素の主走査方向の位置を調整するために用い
られ、ドットを形成しない調整画素の存在を表す調整画
素値データを、前記印刷装置から受信した前記位置ずれ
補正用パラメータデータに基づいて生成し、前記画像画
素値データと前記調整画素値データとを含む前記印刷デ
ータを生成する印刷データ生成部と、を備える印刷制御
装置。 - 【請求項6】 請求項5記載の印刷制御装置であって、 前記印刷データは、前記画像画素値データと、前記画像
画素値データの両端の少なくとも一方の側に配置された
前記調整画素値データと、を有するラスタデータを含
む、印刷制御装置。 - 【請求項7】 印刷装置に交換可能に取り付けられる印
刷ヘッドユニットであって、 複数のノズル群を有する印刷ヘッドと、 前記ノズル群ごとに設定されたパラメータデータであっ
て、異なる前記ノズル群の間の前記主走査方向のドット
の形成位置のずれを調整するための位置ずれ補正用パラ
メータデータを記録した記録媒体と、を備える印刷ヘッ
ドユニット。 - 【請求項8】 請求項7記載の印刷ヘッドユニットであ
って、 前記記録媒体は書き換え可能な不揮発性メモリである、
印刷ヘッドユニット。 - 【請求項9】 請求項7記載の印刷ヘッドユニットであ
って、さらに、 前記ノズル群にインクを供給することができるインクタ
ンクが一体で設けられている印刷ヘッドユニット。 - 【請求項10】 請求項7記載の印刷ヘッドユニットで
あって、さらに、前記ノズル群にインクを供給するイン
クタンクを取り付けるためのインクタンク装着部を備え
る印刷ヘッドユニット。 - 【請求項11】 印刷媒体上にドットを形成する印刷方
法であって、(a)複数のノズル群を有する印刷ヘッド
と、異なる前記ノズル群の間のドットの形成位置のずれ
を表す位置ずれ補正用パラメータデータを記録した記録
媒体と、を有する印刷ヘッドユニットが印刷装置に装着
されたときに、前記録媒体から前記位置ずれ補正用パラ
メータデータを読み出す工程と、(b)前記各ノズル群
のノズルによって記録される画素であって印刷対象画像
を構成する画像画素のドットの形成状態を表す画像画素
値データを生成する工程と、(c)前記画像画素の主走
査方向の位置を調整するために用いられドットを形成し
ない調整画素の存在を表す調整画素値データを、前記位
置ずれ補正用パラメータデータに基づいて生成する工程
と、(d)前記印刷ヘッドユニットと前記印刷媒体の少
なくとも一方を動かす主走査を行いつつ、前記画像画素
値データと前記調整画素値データとを使用して、異なる
前記ノズル群の間の前記主走査方向のドットの形成位置
のずれを調整して、印刷を実行する工程と、を備える印
刷方法。 - 【請求項12】 請求項11記載の印刷方法であって、
さらに、(e)前記記録媒体から前記位置ずれ補正用パ
ラメータデータを読み出して、前記印刷装置に設けられ
た不揮発性メモリに格納する工程を備え、 前記工程(d)は、前記不揮発性メモリに格納された前
記位置ずれ補正用パラメータデータを使用して、異なる
前記ノズル群の間の前記主走査方向のドットの形成位置
のずれを調整する工程を備える印刷方法。 - 【請求項13】 請求項11記載の印刷方法であって、 前記工程(d)は、前記画像画素値データと、前記画像
画素値データの両端の少なくとも一方の側に配置された
前記調整画素値データと、を有するラスタデータを生成
する工程を含み、 前記工程(e)は、前記ラスタデータに基づいて、前記
主走査方向のドットの形成位置のずれを調整しつつ印刷
を行う工程を含む、印刷方法。 - 【請求項14】 印刷装置に交換可能に取り付けられる
印刷ヘッドユニットの製造方法であって、(a)位置ず
れ補正用パラメータデータを記録すべき記録媒体を、複
数のノズル群を有する印刷ヘッドに取り付ける工程と、
(b)前記各ノズル群に含まれるノズルから吐出される
インク滴の飛翔速度を測定する工程と、(c)前記飛翔
速度に基づいて、前記位置ずれ補正用パラメータデータ
を生成して前記記録媒体に格納する工程と、を備える印
刷ヘッドユニットの製造方法。 - 【請求項15】 印刷装置に交換可能に取り付けられる
印刷ヘッドユニットの製造方法であって、(a)位置ず
れ補正用パラメータデータを記録すべき記録媒体を、複
数のノズル群を有する印刷ヘッドに取り付ける工程と、
(b)前記各ノズル群に含まれるノズルから吐出される
インク滴の重量を測定する工程と、(c)前記重量に基
づいて、前記位置ずれ補正用パラメータデータを生成し
て前記記録媒体に格納する工程と、を備える印刷ヘッド
ユニットの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001319884A JP2003118089A (ja) | 2001-10-17 | 2001-10-17 | ドット形成位置ずれの調整 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001319884A JP2003118089A (ja) | 2001-10-17 | 2001-10-17 | ドット形成位置ずれの調整 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003118089A true JP2003118089A (ja) | 2003-04-23 |
Family
ID=19137367
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001319884A Pending JP2003118089A (ja) | 2001-10-17 | 2001-10-17 | ドット形成位置ずれの調整 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2003118089A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006306023A (ja) * | 2005-03-29 | 2006-11-09 | Seiko Epson Corp | 印刷装置、印刷プログラム、印刷方法および画像処理装置、画像処理プログラム、画像処理方法、並びに前記プログラムを記録した記録媒体 |
JP2007021834A (ja) * | 2005-07-14 | 2007-02-01 | Canon Finetech Inc | 記録ユニット、記録装置およびレジストレーション調整方法 |
JP2008037032A (ja) * | 2006-08-09 | 2008-02-21 | Fuji Xerox Co Ltd | データ処理装置、液滴吐出装置、およびプログラム |
GB2449940A (en) * | 2007-06-08 | 2008-12-10 | Ffei Ltd | Lateral Position Adjustment in a Printing Device |
-
2001
- 2001-10-17 JP JP2001319884A patent/JP2003118089A/ja active Pending
Cited By (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006306023A (ja) * | 2005-03-29 | 2006-11-09 | Seiko Epson Corp | 印刷装置、印刷プログラム、印刷方法および画像処理装置、画像処理プログラム、画像処理方法、並びに前記プログラムを記録した記録媒体 |
JP4736766B2 (ja) * | 2005-03-29 | 2011-07-27 | セイコーエプソン株式会社 | 印刷装置、印刷プログラム、印刷方法および画像処理装置、画像処理プログラム、画像処理方法、並びに前記プログラムを記録した記録媒体 |
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GB2449940B (en) * | 2007-06-08 | 2012-03-07 | Ffei Ltd | Digital web weave |
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