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JP2003111203A - 車両用回転電機駆動装置 - Google Patents

車両用回転電機駆動装置

Info

Publication number
JP2003111203A
JP2003111203A JP2001303307A JP2001303307A JP2003111203A JP 2003111203 A JP2003111203 A JP 2003111203A JP 2001303307 A JP2001303307 A JP 2001303307A JP 2001303307 A JP2001303307 A JP 2001303307A JP 2003111203 A JP2003111203 A JP 2003111203A
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JP
Japan
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voltage
power supply
supply system
low
switching element
Prior art date
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Application number
JP2001303307A
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English (en)
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Takeshi Yamashita
剛 山下
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Denso Corp
Original Assignee
Denso Corp
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Publication date
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T10/00Road transport of goods or passengers
    • Y02T10/60Other road transportation technologies with climate change mitigation effect
    • Y02T10/72Electric energy management in electromobility

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  • Electric Propulsion And Braking For Vehicles (AREA)
  • Control Of Eletrric Generators (AREA)
  • Dc-Dc Converters (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】給電する車両用回転電機の動作状態切り替えに
よる電源系の電圧変動を抑止可能な車両用回転電機駆動
装置を提供すること。 【解決手段】DC−DCコンバータ2のスイッチング素
子Q1、Q2のデューティ比を高電圧電源系200の電
圧VHを所定の目標範囲に収束させるようにフィードバ
ック制御する。この場合、スイッチング素子Q1、Q2
の制御を力行動作と回生動作とで切り替えが生じると、
切り替え時の回路状態急変により低電圧電源系100の
電圧や電流が急変し、低電圧電源系100のバッテリ1
や他の低圧系のコンポーネントに悪影響を与える可能性
がある。そこで、切り替え前後において、DC−DCコ
ンバータ2の送電方向切り替えと同時に、低電圧電源系
100の電圧や電流が低電圧電源系100のバッテリ1
の許容範囲内に収まるようにスイッチング素子Q1、Q
2の最大デューティ比を切り替える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両用回転電機駆
動装置に関し、詳しくは双方向DC−DCコンバータを
有する車両用回転電機駆動装置に関する。
【0002】
【従来の技術】走行動力の発生、回生だけを行う車両用
回転電機や、それらの動作としてのトルクアシスト動作
や回生制動動作に加えて更にエンジン始動動作や車両電
気負荷給電用の発電動作を行う車両用回転電機が知られ
ている。このように電動動作と発電動作を適宜切り替え
ることができる車両用回転電機としては、インバータ回
路により交流駆動されるブラシレス同期機が採用される
のが通常である。
【0003】これらの車両用回転電機は、回転電機やそ
れを駆動するインバータ回路の小型化や効率向上のため
にできるだけ高電圧仕様とすることが望ましいが、車載
バッテリは定められた所定の低電圧定格のものを用いざ
るを得ないため、車載バッテリとインバータ回路との間
に双方向電力授受可能なDC−DCコンバータを介設す
る必要がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
た双方向DC−DCコンバータをもち車両用回転電機に
給電する車両用回転電機駆動装置では、車両用回転電機
の電動動作と発電動作との切り替え時に回路状態の急変
により低電圧電源系又は高電圧電源系の電圧がオーバー
シュートして過大となり、バッテリやそれに接続される
電気機器に悪影響を与える可能性がある。
【0005】本発明は上記問題点に鑑みなされたもので
あり、給電する車両用回転電機の動作状態切り替えによ
る電源系の電圧変動を抑止可能な車両用回転電機駆動装
置を提供することを、その目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の車両用回
転電機駆動装置は、走行動力の発生、回生の少なくとも
一部を担当する高電圧の車両用回転電機とインバータ装
置を通じて双方向電力授受する高電圧電源系と、低電圧
のバッテリを有して前記高電圧電源系よりも低電圧を発
生する低電圧電源系と、前記両電源系の間に配置されて
前記両電源系間の双方向電力授受を制御するDC−DC
コンバータと、前記DC−DCコンバータに内蔵される
スイッチング素子をPWM制御する制御部とを備える車
両用回転電機駆動装置において、前記制御部は、前記高
電圧電源系の電圧を所定の目標範囲に収束させるように
前記スイッチング素子のデューティ比をフィードバック
制御するとともに、前記車両用回転電機の力行動作と回
生動作との切り替えに応じて、又は、前記切り替えに伴
う前記高電圧電源系の電圧変化に応じて、前記スイッチ
ング素子の最大デューティ比を前記低電圧電源系の電圧
変動抑制方向に切り替えることを特徴としている。
【0007】すなわち、本構成によれば、DC−DCコ
ンバータのスイッチング素子のデューティ比を高電圧電
源系の電圧を所定の目標範囲に収束させるようにフィー
ドバック制御する。この場合、スイッチング素子の制御
を力行動作と回生動作とで切り替えが生じると、切り替
え時の回路状態急変により低電圧電源系の電圧や電流が
急変し、低電圧電源系のバッテリに悪影響が生じる。
【0008】そこで、本構成では、切り替え前後におい
て、DC−DCコンバータの送電方向切り替えと同時
に、低電圧電源系の電圧や電流が低電圧電源系のバッテ
リの許容範囲内に収まるようにスイッチング素子の最大
デューティ比の値も同時に切り替える。これにより、D
C−DCコンバータの動作状態(送電方向)の切り替え
時に低電圧電源系の電源ラインに重畳するオーバーシュ
ート電圧を抑制することができるので、バッテリへの悪
影響を抑止しつつ、車両用回転電機の動作モードの切り
替えを実行することができる。
【0009】請求項2記載の構成は請求項1記載の車両
用回転電機駆動装置において更に、前記DC−DCコン
バータが、互いに直列接続されて前記高電圧電源系の両
端に接続されるハイサイド側の前記スイッチング素子及
びローサイド側の前記スイッチング素子と、前記両スイ
ッチング素子の接続点と前記低電圧電源系の高位端とを
接続するリアクトルとを有し、前記制御部が、前記高電
圧電源系から前記低電圧電源系への送電時すなわち前記
回生動作時に前記ハイサイド側のスイッチング素子を第
一の最大デューティ比の範囲内でPWM制御し、前記低
電圧電源系から前記高電圧電源系への送電時すなわち前
記力行動作時に前記ローサイド側のスイッチング素子を
第二の最大デューティ比の範囲内でPWM制御すること
を特徴としている。
【0010】すなわち、本構成によれば、簡素な構成で
上記請求項1記載の効果を実現することができる。
【0011】請求項3記載の構成は請求項1記載の車両
用回転電機駆動装置において更に、前記制御部が、前記
バッテリの温度又は電流に関連する検出信号に基づい
て、前記最大デューティ比を変更することを特徴として
いる。
【0012】本構成によれば、低電圧電源系のバッテリ
の許容電圧(充電時最大電圧と放電時最小電圧)がその
温度や電流に応じて変動するのに合わせて、上記バッテ
リ充電時の最大デューティ比及び上記バッテリの放電時
の最大デューティ比をそれぞれ変化させるので、バッテ
リの温度や電流が変化しても上記切り替えによるバッテ
リへの悪影響の増大を回避することができる。
【0013】請求項4記載の車両用回転電機駆動装置
は、高電圧のバッテリを有して走行動力の発生、回生の
少なくとも一部を担当する高電圧の車両用回転電機とイ
ンバータ装置を通じて双方向電力授受する高電圧電源系
と、低電圧のバッテリを有して前記高電圧電源系よりも
低電圧を発生する低電圧電源系と、前記両電源系の間に
配置されて前記両電源系間の双方向電力授受を制御する
DC−DCコンバータと、前記DC−DCコンバータに
内蔵されるスイッチング素子をPWM制御する制御部と
を備える車両用回転電機駆動装置において、前記制御部
が、前記車両用回転電機の動作状態の急変に応じて、又
は、前記急変に伴う前記高電圧電源系の急変に応じて、
前記低電圧のバッテリの許容電流範囲内で前記高電圧電
源系の電圧変動を抑制する向きに自己の送電状態を制御
することを特徴としている。
【0014】すなわち、本構成によれば、高電圧電源系
及び低電圧電源系がそれぞれバッテリを有する二電源系
において、高電圧電源系のバッテリの電圧変動を抑止す
るために低電圧電源系のバッテリの許容範囲でDC−D
Cコンバータを駆動制御するので、高電圧電源系の電圧
変動を低減することができる。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明の車両用回転電機駆動装置
の好適な実施態様を図1を参照して説明する。
【0016】(全体構成)1は低電圧電源系100のバ
ッテリ(低圧バッテリ)、2は双方向DC−DCコンバ
ータ(DC−DCコンバータ)、3は三相のインバータ
回路、4はDC−DCコンバータ制御用のコントローラ
(制御部)、5は車両走行モータをなす同期機、6、7
は平滑コンデンサである。
【0017】DC−DCコンバータ2は、リアクトルL
と、それぞれフライホイルダイオードDを有するIGB
Tからなるハイサイド側のスイッチング素子Q1及びロ
ーサイド側のスイッチング素子Q2とからなる。リアク
トルLは、両スイッチング素子Q1、Q2の接続点と低
圧バッテリ1の高位端とを接続し、ハイサイド側のスイ
ッチング素子Q1の他端は高電圧電源系200の高電位
電源ラインVHに接続され、ローサイド側のスイッチン
グ素子Q2の他端は接地されている。VLは低電圧電源
系100の高電位電源ラインであり、リアクトルLと低
圧バッテリ1の高位端とを接続している。
【0018】インバータ回路3は、6個のIGBTと6
個のフライホイルダイオードとを一対づつ逆並列接続し
てなる周知の三相インバータ回路であって、高電圧電源
系200の直流高電圧を三相交流電圧に変換して三相同
期機5の電機子コイルに印加している。インバータ回路
3は、図示しないインバータ制御用コントローラに制御
されて、同期機5の回転子位置に応じて所定の位相の三
相交流電圧を同期機5の電機子巻線に印加する。なお、
この三相交流電圧の上記所定の位相は発電動作時と電動
動作時とで異なる。すなわち、上記インバータ制御用コ
ントローラは車両の要求に応じて、同期機5の回転子位
置を基準として三相交流電圧の上記所定の位相を変更す
ることにより、同期機5の発電動作と電動動作とを切り
替える。これらの制御はもはや周知であるので、更に詳
しい説明は省略する。
【0019】コントローラ4は、高電位電源ラインVH
の電圧が所定目標値になるようにフィードバック制御す
るとともに、双方向DC−DCコンバータ2の動作モー
ド切替に際してそのデューティ比を所定の最大デューテ
ィ比未満に制限する機能を有している。
【0020】(基本動作)車両用回転電機5の電動動作
(力行動作)時と、発電動作(回生動作)時とで動作が
異なるので、両動作を順次説明する。
【0021】まず、電動動作(力行動作)におけるDC
−DCコンバータ制御の基本を以下に説明する。
【0022】電動動作(力行動作)には低圧バッテリ1
が必要電力をインバータ回路に給電する必要がある。
【0023】そこで、コントローラ4は、ローサイド側
のスイッチング素子Q2を第一のデューティ比の範囲内
でPWMスイッチングする。すなわち、スイッチング素
子Q2をオンすると低圧バッテリ1からリアクトルL、
スイッチング素子Q2を通じて電流が流れ、リアクトル
Lに電磁エネルギーが蓄積され、スイッチング素子Q2
を遮断するとリアクトルLは電流状態を持続しようとし
てハイサイド側のスイッチング素子Q1と逆並列に接続
したフライホイルダイオードDを通じて高電位電源ライ
ンVHに電流を流す。以下、低圧バッテリ1はこの繰り
返しにより持続的にインバータ回路3に直流電力を給電
する。
【0024】また、コントローラ4は、高電位電源ライ
ンVHの電圧の増加によりスイッチング素子Q2のデュ
ーティ比を減少し、高電位電源ラインVHの電圧の減少
によりスイッチング素子Q2のデューティ比を増大する
フィードバック制御を行っている。
【0025】これにより、高電位電源ラインVHの電圧
が増加するとスイッチング素子Q2のデューティ比減少
によりリアクトルLの蓄積電磁エネルギーが減少してD
C−DCコンバータ2の出力電圧が低下し、逆に、高電
位電源ラインVHの電圧が減少するとスイッチング素子
Q2のデューティ比増大によりリアクトルLの蓄積電磁
エネルギーが増大してDC−DCコンバータ2の出力電
圧が増加し、高電位電源ラインVHの電圧は所定範囲に
維持される。
【0026】したがって、スイッチング素子Q2のデュ
ーティ比の増加は、低圧バッテリ1の放電電流の増大を
招く。そこで、低圧バッテリ1の放電電流が許容最大放
電電流値未満となるように、スイッチング素子Q2のデ
ューティ比を所定の最大デューティ比未満に制限する。
なお、スイッチング素子Q2の断続と逆のパターンで
(相補的に)スイッチング素子Q1を断続してもよい。
【0027】次に、発電動作(回生動作)におけるDC
−DCコンバータの制御の基本を以下に説明する。
【0028】発電動作(回生動作)時には低圧バッテリ
1が必要電力をインバータ回路から吸収する必要があ
る。
【0029】そこで、コントローラ4は、ハイサイド側
のスイッチング素子Q1を第二のデューティ比の範囲内
でPWMスイッチングする。すなわち、スイッチング素
子Q1をオンすると高電位電源ラインVHからリアクト
ルLを通じて低圧バッテリ1に電流が流れ、リアクトル
Lに電磁エネルギーが蓄積され、スイッチング素子Q1
を遮断するとリアクトルLは電流状態を持続しようとし
てローサイド側のスイッチング素子Q2と逆並列に接続
したフライホイルダイオードDを通じて低圧バッテリ1
に電流を流す。以下、低圧バッテリ1はこの繰り返しに
より持続的にインバータ回路3から直流電力を給電され
る。
【0030】また、コントローラ4は、高電位電源ライ
ンVHの電圧の増加によりスイッチング素子Q1のデュ
ーティ比を増大し、高電位電源ラインVHの電圧の減少
によりスイッチング素子Q2のデューティ比を減少する
フィードバック制御を行っている。
【0031】これにより、高電位電源ラインVHの電圧
が増加するとスイッチング素子Q1のデューティ比増加
によりリアクトルLの蓄積電磁エネルギーやバッテリ充
電電流が増加して高電位電源ラインVHの電圧が低下
し、逆に、高電位電源ラインVHの電圧が減少するとス
イッチング素子Q1のデューティ比減少によりリアクト
ルLの蓄積電磁エネルギーやバッテリ充電電流が減少し
て高電位電源ラインVHの電圧が増大し、高電位電源ラ
インVHの電圧は所定範囲に維持される。
【0032】したがって、スイッチング素子Q1のデュ
ーティ比の増加は、低圧バッテリ1の充電電流の増大を
招く。そこで、低圧バッテリ1の充電電流が許容最大充
電電流値未満となるように、スイッチング素子Q1のデ
ューティ比を所定の最大デューティ比未満に制限する。
なお、スイッチング素子Q1の断続と逆のパターンで
(相補的に)スイッチング素子Q2を断続してもよい。
【0033】更に説明すると、低電圧電源系100の高
電位電源ラインVLの電圧は、充電時と放電時とで変化
する。これは、低圧バッテリ1の充電時の印加電圧はそ
の開放電圧よりも高く設定しなければ充電をなし得ない
が、低圧バッテリ1の放電時の端子電圧はその内部抵抗
による電圧降下により開放電圧よりも低くならざるを得
ないためである。電動動作(力行動作)時と発電動作
(回生動作)時とにおける上記低電圧電源系100の高
電位電源ラインVLの電圧変更は、強制的に行ってもよ
いが、上記高電位電源ラインVHを一定化するためのフ
ィードバック制御にまかせるだけでも自然に実施するこ
とができる。
【0034】すなわち、回生動作時に低圧バッテリ1の
充電がうまくいかなければ高電位電源ラインVHの電圧
は急速に高くなるので、それに応じて、スイッチング素
子Q1のデューティ比が急速に増大して、低電圧電源系
100の高電位電源ラインVLの電圧が上昇し、バッテ
リ1の充電が円滑にできるようになる。逆に、力行動作
に低圧バッテリ1の充電がうまくいかなければ高電位電
源ラインVHの電圧は急速に低下するので、それに応じ
て、スイッチング素子Q2のデューティ比が急速に増大
して、低電圧電源系100の高電位電源ラインVLの電
圧が低下し、バッテリ1の放電が円滑にできるようにな
る。
【0035】その他、上記フィードバック制御に任せる
ことなく、回生動作から電動動作への切り替えにおいて
スイッチング素子Q2のデューティ比を所定短時間だけ
所定値に強制セットし、これにより、速やかに低圧バッ
テリ1から高電位電源ラインVHへ電力を供給して高電
位電源ラインVHの電圧低下を防止し、逆に、電動動作
から回生動作への切り替えにおいてスイッチング素子Q
1のデューティ比を所定短時間だけ所定値に強制セット
し、これにより、速やかに高電位電源ラインVHから低
圧バッテリ1へ電力を供給して高電位電源ラインVHの
電圧増大を防止することもできる。もちろん、この場合
には、上記所定短時間経過後は、通常の上記フィードバ
ック制御に戻る必要がある。
【0036】(コントローラ4の説明)次に、上記した
DC−DCコンバータの制御を行うコントローラ4につ
いて図2を参照して更に詳しく説明する。
【0037】40はアナログしきい値電圧用のマイコ
ン、41〜45はコンパレータ、46、47はAND回
路、48は切り替え回路である。
【0038】マイコン40は、力行動作時におけるスイ
ッチング素子Q2の最大デューティ比と、回生動作時に
おけるスイッチング素子Q1の最大デューティ比とを設
定するマイコンである。マイコン40には、低圧バッテ
リ1の温度と電流に比例するアナログ信号電圧が図示し
ないセンサから入力され、これらアナログ信号電圧はマ
イコン40に内蔵されたA/Dコンバータによりデジタ
ル信号に変換される。
【0039】マイコン40は、入力された低圧バッテリ
1の温度と電流に応じて力行動作時のスイッチング素子
Q2の最大デューティ比と、回生動作時のスイッチング
素子Q1の最大デューティ比とを補正する。具体的に説
明すると、マイコン40は、低圧バッテリ1の温度と電
流と最大デューティ比補正量との関係を示すマップを保
持しており、入力された温度、電流に応じてマップから
最大デューティ比の補正量を求める。更に説明すると、
低圧バッテリ1の温度が高ければ、最大デューティ比を
小さくする方向に補正量を変更し、低圧バッテリ1の電
流が大きければ最大デューティ比を小さくする方向に補
正量を変更する。これにより、低圧バッテリ1の温度が
高いか又は電流が大きい場合には、最大デューティ比を
小さくして低圧バッテリ1の最大電流を低下し、その追
加発熱又は追加電流の増大による低圧バッテリ1の仕様
条件悪化を防止することができる。
【0040】マイコン40で求められた力行動作時のス
イッチング素子Q2の最大デューティ比と、回生動作時
のスイッチング素子Q1の最大デューティ比とは、マイ
コン40内でD/A変換されてコンパレータ43、45
に個別に出力される。なお、Vref1は力行動作時のス
イッチング素子Q2の最大デューティ比に相当するアナ
ログしきい値電圧であり、Vref2は回生動作時のスイ
ッチング素子Q1の最大デューティ比に相当するアナロ
グしきい値電圧である。
【0041】コンパレータ41は、力行動作と回生動作
とを判別する回路であるが、これを省略して上記したイ
ンバータ回路3を制御するコントローラから力行動作と
回生動作とを区別する信号を受信してもよい。
【0042】更に説明すると、力行動作時と回生動作時
とでは、高電圧電源系200の高電位電源ラインVHの
電圧はかなり異なり、それは力行動作時に低く、回生動
作時に高くなるので、コンパレータ41は、回生動作時
にがハイレベルを出力し、力行動作時にローレベルを出
力する。
【0043】コンパレータ41は、信号切り替え回路4
8を制御して、力行動作時に、AND回路46の出力信
号をスイッチング素子Q2に出力し、かつ、AND回路
47からスイッチング素子Q1への出力信号伝送を遮断
する。逆に、コンパレータ41は、信号切り替え回路4
8を制御して、回生動作時に、AND回路47の出力信
号をスイッチング素子Q1に出力し、かつ、AND回路
46からスイッチング素子Q2への出力信号伝送を遮断
する。
【0044】力行動作時には、コンパレータ42は高電
位電源ラインVHの電圧VH(ここでは同符号とする)
と三角波電圧とを比較して、比較結果をAND回路46
に入力する。注意することは、コンパレータ42が出力
するパルス電圧(ハイレベル期間)のパルス幅(すなわ
ちPWMデューティ比)は、高電位電源ラインVHの電
圧VHが大きくなるほど小さくなることである。これに
より、高電位電源ラインVHの電圧VHが大きくなると
スイッチング素子Q2のオン時間が減少して高電位電源
ラインVHの電圧VHが低下する。
【0045】AND回路46は、コンパレータ43がハ
イレベルを出力する期間内でのみ、コンパレータ42の
ハイレベル出力を許可するので、力行動作時にスイッチ
ング素子Q2の最大デューティ比は、上記力行動作時用
アナログしきい値電圧Vref1により規定されることが
わかる。
【0046】回生動作時には、コンパレータ45は高電
位電源ラインVHの電圧VH(ここでは同符号とする)
と三角波電圧とを比較して、比較結果をAND回路47
に入力する。注意することは、コンパレータ45が出力
するパルス電圧(ハイレベル期間)のパルス幅(すなわ
ちPWMデューティ比)は、高電位電源ラインVHの電
圧VHが大きくなるほど大きくなることである。これに
より、高電位電源ラインVHの電圧VHが大きくなると
スイッチング素子Q1のオン時間が増大して大電流を低
電圧電源系100へ流し、高電位電源ラインVHの電圧
VHを低下させることができる。
【0047】AND回路46は、コンパレータ44がハ
イレベルを出力する期間内でのみ、コンパレータ45の
ハイレベル出力を許可するので、回生動作時にスイッチ
ング素子Q1の最大デューティ比は、上記回生動作時用
アナログしきい値電圧Vref2により規定されることが
わかる。
【0048】(実施例効果)上記説明したように、この
実施例では、力行動作時と回生動作時にそれぞれ異なる
最大デューティ比を設定し、力行動作時のスイッチング
素子Q2のPWM動作、並びに、回生動作時のスイッチ
ング素子Q1のPWM動作をそれぞれの最大デューティ
比の範囲に制限しているので、力行動作から回生動作に
切り替えたとしても、低圧バッテリ1に過大な充電電流
が流れ込むことを防止することができる。また、それに
より、低圧側の電源ラインに接続されるほかのコンポー
ネント(たとえば補機バッテリ充電用のDC−DCコン
バータ)に力行/回生切り換え時でもサージ電圧を与え
ることがない。
【0049】(変形態様)上記実施例では、力行動作時
にはスイッチング素子Q2を、回生動作時にはスイッチ
ング素子Q1をPWM制御させたが、残りのスイッチン
グ素子を上記PWM制御されるスイッチング素子と逆動
作(相補動作)させることにより、ダイオードの損失を
低減することもできる。
【0050】(変形態様)上記実施例では、リアクトル
チョッパ形式の双方向DC−DCコンバータを用いた
が、一対の単相ブリッジ型インバータ回路とトランスと
を用いた双方向DC−DCコンバータを採用することも
できる。
【0051】この場合には、力行動作時に第一の単相ブ
リッジ型インバータ回路の最大デューティ比を第一の所
定値以下に制限し、回生動作時には残るもう一つの単相
ブリッジ型インバータ回路の最大デューティ比を第二の
所定値以下に制限すればよい。
【0052】(変形態様)上記実施例では、力行動作と
回生動作との切り替え前後において高電位電源ラインV
Hの電圧VHを所定目標値にフィードバック制御してい
たが、力行動作から回生動作への切り替えた瞬間又はそ
の直前からスイッチング素子Q1を回生動作に好適な強
制的に所定のデューティ比で実行するしてもよい。
【0053】(変形態様)上記実施例では、車両用回転
電機5として走行モータを想定したが、車両用電気負荷
に電力を給電し、エンジン始動動力を発生する発電電動
機をトルクアシストや回生制動に用いる場合に適用する
こともできる。
【0054】
【実施例2】他の実施例を図3を参照して以下に説明す
る。
【0055】この実施例は、図1の回路図の高電位電源
ラインVHと接地ラインの間に高圧バッテリ8を設けて
車両用二電源型電源装置としたものである。
【0056】この場合には、双方向DC−DCコンバー
タ2は高圧バッテリ8と低圧バッテリ1との間で電力を
融通し合うように、更に言えば、低圧バッテリ1の電圧
を所定値に維持するように双方向DC−DCコンバータ
が運転されるが、この時、図2に示す高電位電源ライン
VHの電圧が所定範囲を逸脱した場合に、高電位電源ラ
インVHの電圧が上記所定範囲に収束するように双方向
DC−DCコンバータ2のスイッチング素子Q1、Q2
を動作させることができる。
【0057】このようにすれば、高圧バッテリ8の充
電、放電の負担を低圧バッテリ1の許容範囲内で低圧バ
ッテリ1により一部分担させることができるという効果
を奏することができる。
【0058】具体的な双方向DC−DCコンバータの制
御動作自体は図2に示す実施例1の場合と同様であるの
で、詳細な説明は省略する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の車両用回転電機駆動装置の一実施例を
示す回路図である。
【図2】図1のコントローラの一例を示す回路図であ
る。
【図3】本発明の車両用回転電機駆動装置の他実施例を
示す回路図である。
【符号の説明】
1は低圧バッテリ(バッテリ)、2はDC−DCコンバ
ータ、3はインバータ回路、4はコントローラ(制御
部)、5は同期機(車両用回転電機)、Q1はハイサイ
ド側のスイッチング素子、Q2はローサイド側のスイッ
チング素子、Dはフライホイルダイオード。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5H115 PG04 PI16 PU02 PV03 QN06 RB22 SE03 SE06 TI06 TI09 TR19 TU01 TU11 5H590 AA01 AA24 AB02 AB03 AB20 CC01 CC24 CD01 CD03 CD10 CE05 DD32 EA10 EB00 FA08 FB02 FC12 FC17 FC22 GA04 HA04 HA18 JA03 JB04 JB13 5H730 AA01 AS01 AS13 AS17 BB06 BB57 BB82 CC25 DD02 EE07 EE59 FD41 FD61 FF02 FG05 FG11 FG12 FG23 XX02 XX03 XX15 XX19 XX22 XX23 XX35 XX38 XX41

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】走行動力の発生、回生の少なくとも一部を
    担当する高電圧の車両用回転電機とインバータ装置を通
    じて双方向電力授受する高電圧電源系と、 低電圧のバッテリを有して前記高電圧電源系よりも低電
    圧を発生する低電圧電源系と、 前記両電源系の間に配置されて前記両電源系間の双方向
    電力授受を制御するDC−DCコンバータと、 前記DC−DCコンバータに内蔵されるスイッチング素
    子をPWM制御する制御部と、 を備える車両用回転電機駆動装置において、 前記制御部は、 前記高電圧電源系の電圧を所定の目標範囲に収束させる
    ように前記スイッチング素子のデューティ比をフィード
    バック制御するとともに、前記車両用回転電機の力行動
    作と回生動作との切り替えに応じて、又は、前記切り替
    えに伴う前記高電圧電源系の電圧変化に応じて、前記ス
    イッチング素子の最大デューティ比を前記低電圧電源系
    の電圧変動抑制方向に切り替えることを特徴とする車両
    用双方向DC−DCコンバータ装置。
  2. 【請求項2】請求項1記載の車両用回転電機駆動装置に
    おいて、 前記DC−DCコンバータは、 互いに直列接続されて前記高電圧電源系の両端に接続さ
    れるハイサイド側の前記スイッチング素子及びローサイ
    ド側の前記スイッチング素子と、前記両スイッチング素
    子の接続点と前記低電圧電源系の高位端とを接続するリ
    アクトルとを有し、 前記制御部は、 前記高電圧電源系から前記低電圧電源系への送電時すな
    わち前記回生動作時に前記ハイサイド側のスイッチング
    素子を第一の最大デューティ比の範囲内でPWM制御
    し、前記低電圧電源系から前記高電圧電源系への送電時
    すなわち前記力行動作時に前記ローサイド側のスイッチ
    ング素子を第二の最大デューティ比の範囲内でPWM制
    御することを特徴とする車両用回転電機駆動装置。
  3. 【請求項3】請求項1記載の車両用回転電機駆動装置に
    おいて、 前記制御部は、 前記バッテリの温度又は電流に関連する検出信号に基づ
    いて、前記最大デューティ比を変更することを特徴とす
    る車両用回転電機駆動装置。
  4. 【請求項4】高電圧のバッテリを有して走行動力の発
    生、回生の少なくとも一部を担当する高電圧の車両用回
    転電機とインバータ装置を通じて双方向電力授受する高
    電圧電源系と、 低電圧のバッテリを有して前記高電圧電源系よりも低電
    圧を発生する低電圧電源系と、 前記両電源系の間に配置されて前記両電源系間の双方向
    電力授受を制御するDC−DCコンバータと、 前記DC−DCコンバータに内蔵されるスイッチング素
    子をPWM制御する制御部と、 を備える車両用回転電機駆動装置において、 前記制御部は、前記車両用回転電機の動作状態の急変に
    応じて、又は、前記急変に伴う前記高電圧電源系の急変
    に応じて、前記低電圧のバッテリの許容電流範囲内で前
    記高電圧電源系の電圧変動を抑制する向きに自己の送電
    状態を制御することを特徴とする車両用回転電機駆動装
    置。
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