JP2003104277A - 電動補助自転車の回生制御装置 - Google Patents
電動補助自転車の回生制御装置Info
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Abstract
行うことのできる電動補助自転車の回生制御装置を提供
すること。 【解決手段】 走行中にブレーキが操作されて、ブレー
キスイッチ51がオンになると、回生充電マップ52か
ら車速に応じた回生制御信号が駆動/回生ドライバ42
に出力される。また、降坂走行時や平坦路走行時に、踏
力TRQAが踏力下限値TRQBTを下回る状態が続いて、低レ
ベルカウンタ44のカウント値KSRが基準値KSRCH以上に
なると、回生指示KCIが駆動/回生ドライバ42に出力
される。駆動/回生ドライバ42は、前記回生制御信号
あるいは回生指示KCIを受信すると、アクチュエータ7
を駆動し、その結果として回生充電が開始される。
Description
回生制御装置に関し、特に、低踏力時に補助力の付加を
中断ないし制限してバッテリの回生充電を行うことがで
きる電動補助自転車の回生制御装置に関する。
るための人力駆動系と、踏力に応じて前記人力駆動系に
補助力を付加させることができるモータ駆動系とを備え
た電動補助自転車が知られている。この電動補助自転車
ではバッテリの消耗を緩和し、1回の充電による走行距
離を延ばすことが望まれる。例えば、特開2000−7
2080号公報には、平坦路走行時等、補助力を必要と
しない状態ではモータへの電流供給を中止するか電流値
を低くするかしてバッテリの消耗を抑制する電動補助自
転車の補助力制御方法が開示されている。
におけるブレーキ作動時に回生充電を行い、エネルギー
を効率的に利用できるようにすることが知られている。
電動補助自転車では、所定の条件の下で回生充電を行う
ものであり、ユーザの意思やニーズに合わせた回生充電
には格別の配慮がなされていなかった。また、従来の回
生充電は限定的であり、さらに回生充電の機会を増やし
て、エネルギー効率を高めることができなかった。さら
に、該回生の度合いに合わせたアシストモードの設定に
ついて、格別の配慮がされていなかった。
れたものであり、その目的は、ユーザの意思やニーズに
合わせた回生充電を行うことのできる電動補助自転車の
回生制御装置を提供することにある。また、他の目的
は、該回生充電の度合いに適合したアシストモードを設
定する電動補助自転車の回生制御装置を提供することに
ある。
ために、本発明は、ペダルに加えられた踏力に応じて人
力駆動系に補助力を付加させる電動補助自転車の回生制
御装置において、前記補助力の付加、該付加の停止およ
びバッテリへの回生充電の態様を選択可能なモードスイ
ッチを具備し、該モードスイッチはブレーキ操作時以外
にも回生充電を行うモードを含むようにした点に特徴が
ある。
イッチの選択により、換言すればユーザの意思やニーズ
に合わせて、ブレーキ操作時以外にも回生充電を行うこ
とができるようになる。
実施形態を説明する。図2は、本発明の一実施形態に係
る電動補助自転車の側面図である。電動補助自転車の車
体フレーム2は、車体前方に位置するヘッドパイプ21
と、ヘッドパイプ21から下後方に延びたダウンパイプ
22と、ダウンパイプ22の終端部近傍から上方に立上
がるシートポスト23とを備える。ダウンパイプ22と
シートポスト23との結合部およびその周辺部は、上下
に2分割されて着脱される樹脂カバー33により覆われ
ている。ヘッドパイプ21の上部にはハンドルポスト2
7Aを介して操向ハンドル27が回動自在に挿通され、
ヘッドパイプ21の下部にはハンドルポスト27Aに連
結されたフロントフォーク26が支承されている。フロ
ントフォーク26の下端には前輪WFが回転自在に軸支
されている。
電動モータ(図示せず)を含む駆動装置としての電動補
助ユニット1が、ダウンパイプ22の下端の連結部9
2、シートポスト23に溶接されたバッテリブラケット
49の前部に設けられた連結部91、およびブラケット
49の後部の連結部90の3か所でボルト締めされて懸
架されている。連結部90では電動補助ユニット1とと
もにチェーンステー25が共締めされている。
たは、モードスイッチ)29は、ダウンパイプ22上の
ヘッドパイプ21の近傍に設けられている。この電源ス
イッチ部29からは、電力消費量を抑制するエコモード
(詳細は後述)および電力消費量を抑制し回生充電の頻
度を増加させるスーパエコモード(詳細は後述)の選択
が可能になっている。該電源スイッチ部29は、キーに
よって電源を投入することが可能であるが、例えば赤外
線信号を使ったリモートコントロールスイッチによって
その電源を投入するようにしてもよい。その場合、電源
スイッチ部29には、リモートコントロールスイッチか
ら送出される赤外線信号を受信する受信機を設ける。
13が設けられていて、クランク軸101の回転は駆動
スプロケット13からチェーン6を通じてリアスプロケ
ット14に伝達される。ハンドル27にはブレーキレバ
ー27Bが設けられており、このブレーキレバー27B
が操作されたことは、ブレーキワイヤ39を通じて後輪
WRのブレーキ装置(図示せず)に伝達される。また、
該ブレーキレバー27Bが操作されるとオンになるブレ
ーキスイッチ(図示せず)が設けられており、ブレーキ
レバー27Bが操作されたことは、該ブレーキスイッチ
により検出される。
が回転自在に支承され、クランク軸101の左右両端に
はクランク11を介してペダル12が軸支されている。
電動補助ユニット1から後方側に延出される左右一対の
チェーンステー25の終端間には、駆動輪としての後輪
WRが軸支されている。シートポスト23の上部および
両チェーンステー25の終端間には、左右一対のシート
ステー24が設けられている。シートポスト23には、
シート30の高さを調整するため上端にシート30を備
えるシートパイプ31がシートポスト23内で摺動可能
に装着されている。
部には、バッテリ4が装着されている。バッテリ4は収
納ケースに収容されてバッテリブラケット49に取り付
けられる。バッテリ4は複数のバッテリセルを含み、長
手方向が略上下方向となるようシートポスト23に沿っ
て設置される。
は図3のA−A矢視図である。電動補助ユニット1のケ
ースは本体70、ならびにその両側面にそれぞれ取付け
られる左カバー70Lおよび右カバー70Rからなる。
ケース70ならびに左カバー70Lおよび右カバー70
Rは軽量化のため樹脂成型品によって製作される。ケー
ス本体70の周囲には前記ダウンパイプ22やバッテリ
ブラケット49の連結部90,91,92にそれぞれ適
合するハンガー90a,91a,92aが形成されてい
る。本体70には軸受71が設けられ、右カバー70R
には軸受72が設けられている。軸受71の内輪にはク
ランク軸101が内接し、軸受72の内輪にはクランク
軸101と同軸でクランク軸101に対してその外周方
向に摺動自在に設けられたスリーブ73が内接してい
る。すなわち、クランク軸101は軸受71と軸受72
によって支持されている。
て、このボス74の外周には、例えばラチェット機構か
らなるワンウェイクラッチ75を介してアシストギヤ7
6が設けられている。アシストギヤ76は軽量化の観点
から樹脂製であるのが好ましく、また、静粛性等の観点
からヘリカルギヤとするのがよい。
されていて、このギヤ73aを太陽ギヤとしてその外周
に3つの遊星ギヤ77が配置されている。遊星ギヤ77
は支持プレート102に立設した軸77aで支持されて
おり、さらに支持プレート102はワンウェイクラッチ
78を介してクランク軸101に支持されている。遊星
ギヤ77は踏力検知用リング79に対して、その内周に
形成されたインナギヤに噛み合っている。スリーブ73
の端部(ギヤが形成されていない側)にはチェーン6に
よって前記リヤスプロケット14に連結されている駆動
スプロケット13が固定されている。
たアーム79a,79bを有しており、アーム79a,
79bは、アーム79aと本体70との間に設けられた
引張りばね80、およびアーム79bと本体70との間
に設けられた圧縮ばね81によってクランク軸101
の、走行時回転方向と反対の方向(図中時計方向)に付
勢されている。圧縮ばね81はリング79のがたつき防
止のために設けられる。アーム79bにはリング79の
回転方向の変位を検出するためのポテンショメータ82
が設けられている。
85を介して回生発電用のクラッチプレート86が隣接
配置されており、さらにクラッチプレート86には、ス
プリングワッシャに抗してプレート86をアシストギヤ
76側に押圧するためのプレッシャプレート87が隣接
配置されている。クラッチプレート86およびプレッシ
ャプレート87はいずれもスリーブ73に対してその軸
方向に摺動自在に設けられている。
形成された傾斜面に当接させたカム88によってクラッ
チプレート86寄りに偏倚される。カム88はシャフト
89によって右カバー70Rに回動自在に支持されてお
り、このシャフト89の端部つまり右カバー70Rから
外部に突出した部分にはアクチュエータ7が固着されて
いる。このアクチュエータ7は、後述の説明から明らか
になるように、コントローラ100から供給される回生
制御信号により制御される。アクチュエータ7が制御量
だけ回動すると、それに応じてカム88はシャフト89
を中心に回動する。なお、アクチュエータ7に代えてソ
レノイドを用いるようにしてもよい。
固定されたピニオン83が噛み合っている。モータMは
3相のブラシレスモータであり、ネオジウム(Nd−F
e−B系)磁石の磁極110を有するロータ111と、
その外周に設けられたステータコイル112と、ロータ
111の側面に設けられた磁極センサ用のゴム磁石リン
グ(N極とS極とが交互に配置されてリングを形成した
もの)113と、ゴム磁石リング113に対向して配置
され、基板114に取付けられたホールIC115と、
ロータ111の軸116とからなる。軸116は左カバ
ー70Lに設けられた軸受98とケース本体70に設け
られた軸受99で支持されている。
タMおよびアクチュエータ7を制御するためのドライバ
用のFETやコンデンサを含むコントローラ100が設
けられており、このFETを通じてステータコイル11
2またはアクチュエータ7に給電される。コントローラ
100は、踏力検出器としてのポテンショメータ82で
検出された踏力に応じてモータMおよびアクチュエータ
7を動作させ、補助力および回生を発生する。
軽量化の観点から樹脂成型品で構成するのが好ましい
が、その一方で、軸受の周囲等は強度を高める必要があ
る。本実施形態の電動補助ユニット1では、軸受の周囲
に鉄、アルミニウム、アルミニウム合金、銅合金等、金
属の補強部材105,106,107を配している。特
に、ケース本体70に配置される補強部材は、クランク
軸101の軸受71およびモータ軸116の軸受99、
ならびに車体への取付部材となるハンガー90a,91
a,92a等、大きい荷重が予想される部位を補強する
ものであるため、各部分の補強部材を互いに連結して一
体的な補強プレート105を形成した。この補強プレー
ト105によれば、各軸受やハンガーの周囲に配置され
たそれぞれの補強部材が互いに他と連絡して補強効果を
一層高められる。
受99、ならびにハンガー90a,91a,92aの周
囲の補強部材をすべて連結するものに限らず、これらの
補強部材のうち互いに近接するもの同士、例えばハンガ
90aの周囲の補強部材と軸受99の周囲の補強部材と
を連結したり、軸受71の周囲の補強部材と軸受99の
周囲の補強部材またはハンガ90a,91a,92aの
1つとを連結したりするものでもよい。なお、これら補
強部材105,106,107は樹脂成型時にケース7
0やカバー70L,70Rと一体で形成するのがよい。
ンク11を介してクランク軸101に踏力が加わると、
クランク軸101は回転する。クランク軸101の回転
はワンウェイクラッチ78を介して支持プレート102
に伝達され、遊星ギヤ77の軸77aを太陽ギヤ73a
の回りに回転させ、遊星ギヤ77を介して太陽ギヤ73
aは回転させられる。この太陽ギヤ73aが回転するこ
とによってスリーブ73に固着されている駆動スプロケ
ット13が回転する。
応じて前記踏力検知用リング79が回動し、その回動量
はポテンショメータ82で検出される。ポテンショメー
タ82の出力つまり負荷に対応した出力が予定値より大
きいときはその負荷の大きさに応じてモータMが付勢さ
れ補助力が発生される。補助力は、クランク軸101で
発生された人力による駆動トルクと合成されて駆動スプ
ロケット13へ伝達される。
かけると、ブレーキスイッチがオンになり、アクチュエ
ータ7が駆動されて所定量回動する。そうすると、カム
88がシャフト89を中心に回動し、プレッシャプレー
ト87がクラッチプレート86を押圧する。続いて、ク
ラッチプレート86がアシストギヤ76側に偏倚してボ
ス74とアシストギヤ76とが結合し、ボス74の回転
はアシストギヤ76に伝達される。したがって、制動中
の駆動スプロケット13の回転はスリーブ73、ボス7
4およびアシストギヤ76を通じてピニオン83に伝達
される。ピニオン83が回転することによりステータコ
イル112には起電力が生じ、回生発電が行われる。発
電により生じた電流はコントローラ100を通じてバッ
テリ4に供給され、バッテリ4が充電される。
の制御基準が満足されたときにアシストカットさせる一
方、他の予定の制御基準が満足されたときにアシストを
再開させ、またブレーキスイッチオン時に回生充電する
モード(以下、「エコモード」という)と、平坦路の走
行時や下り坂の走行時に、予定の制御基準が満足された
ときに回生充電を行い、他の予定の制御基準が満足され
たときにアシストを再開させるモード(以下、「スーパ
エコモード」という)を運転者の操作により選択できる
ようにした。図5は、電源スイッチ部29の一例を示す
平面図である。
ーを差込んでこのキーを回動することによりモードを選
択できる。キーが「OFF」の位置にあれば、電動補助
ユニット1の電源は切れていて、バッテリ4から電動補
助ユニット1には給電されない。キーを回動して「O
N」の位置に合わせれば、電動補助ユニット1に電力が
供給可能であり、踏力が予定値を超過している場合に、
予め設定されたマップから読み出される補助力と踏力と
の比(アシスト比)に従って補助力が与えられるようモ
ータMが制御される。また、キーを「ECO」の位置に
合わせれば「エコモード」が選択され、後で詳述するよ
うに、予定の制御基準に従ってアシストが開始された
り、アシストカットされたりする制御が可能になる。ま
た、キーを「S−ECO」の位置に合わせれば「スーパ
エコモード」が選択され、後で詳述するように、予定の
制御基準に従ってアシストが開始されたり、回生充電さ
れたりする制御が可能になる。なお、電源スイッチ部2
9は、「ON」位置が車体の進行方向に指向するよう車
体に取り付けられるのがよい。
ストカットおよび回生充電、ならびにスーパエコモード
におけるアシストおよび回生充電の制御を説明する。
出して、踏力が予定値よりも低いアシスト不要レベル
(以下、「アシストカットレベル」という)で推移して
いると判断されたときにアシストカットが実施される。
図6はアシストカットの条件を説明するための踏力履歴
を示す図であり、踏力の大小により更新されるカウンタ
のカウンタ値CNTBTを併せて示す。なお、踏力はクラン
クの回転周期に対応して周期的に変動する。同図におい
て、踏力上限値TRQUP と、踏力下限値TRQBT とが設定さ
れる。踏力上限値TRQUP は例えば15〜20kgfの範
囲で設定され、踏力下限値TRQBT は例えば13〜15k
gfの範囲で設定される。踏力は、例えば10ミリ秒毎
の割込処理で検出される。
低レベルカウンタのカウンタ値CNTBT をインクリメント
(+1)し、踏力TRQAが踏力上限値TRQUP 以上のときは
カウンタ値CNTBT をデクリメント(−1)する。踏力TR
QAが踏力下限値TRQBT 以上、かつ踏力上限値TRQUP 未満
のとき、カウンタ値CNTBT は変化させない。そして、前
記カウンタ値CNTBT が基準値(カウンタ基準値)TTEDを
超えたときに、踏力TRQAがアシストカットレベルで推移
しているとしてアシストカットが実施される。
踏力上限値TRQUP より上方に設定されたリセットレベル
RESET を超えるとき、または後述のアシスト開始条件が
成立したときにリセットすることができる。また、ブレ
ーキスイッチオン時においても、予め設定された条件に
基づいて回生充電される。
充電は、前記エコモードにおけるアシストカットと同じ
条件で回生充電される。すなわち、前記カウンタ値CNTB
T が基準値(カウンタ基準値)TTEDを超えたときに、踏
力TRQAが回生充電レベルで推移しているとして回生充電
が実施される。なお、以下の説明では、説明を分かりや
すくするために、回生充電開始条件カウンタ値KSRを定
義するが、該カウンタ値KSRと前記カウンタ値CNTBTは、
同じ値と考えることができる。
ードにおけるアシスト開始のための制御を説明する。ア
シストは、踏力履歴を検出して、踏力レベルが補助力を
必要とするレベル(以下、「アシストレベル」という)
であると判断したときにその予定レベルに応じたアシス
ト比に基づくアシストを実施する。図7はアシスト開始
の条件を説明するための踏力履歴を示す図であり、踏力
が基準値を超えるごとに更新されるカウンタ値CNTASLを
併せて示す。同図において、アシスト開始の判断要素で
ある踏力レベルの基準値TRQASLが設定され、変動する踏
力TRQAのピーク値がこの基準値TRQASLを超えた回数を、
アシスト開始カウンタのカウンタ値CNTASLとしてセット
する。ここでは、カウンタ値CNTASLは踏力TRQAのピーク
値がこの基準値TRQASLを超える毎にデクリメント(−
1)するよう構成され、カウンタ値CNTASLが「0」にな
り、かつ踏力TRQAが基準値TRQASLを超えたときに、踏力
がアシスト要求レベルにあると判断され、アシスト開始
条件が成立する。
TASLの初期値が「3」の例を示す。同図において、タイ
ミングt1,t2で踏力TRQAのピーク値が基準値TRQASL
を超えてカウンタ値CNTASLが2回デクリメントされる
が、次の変動周期におけるピーク値は基準値TRQASLを超
えなかったので、タイミングt3でカウンタ値CNTASLは
初期値にリセットされる。その後、カウンタ値CNTASLは
タイミングt4,t5,t6でデクリメントされて
「0」になり、さらに、タイミングt7で踏力TRQAが基
準値TRQASLを超えたときにアシスト開始条件が成立して
アシストが開始される。
とができ、各レベルに対応して互いに他のレベルと異な
るカウンタ値CNTASLを設定することができる。図8は基
準値TRQASLを複数設定したときの各基準値でのアシスト
開始成立条件を説明するための踏力履歴を示す図であ
る。同図において、基準値TRQASL1は平坦路巡航中徐々
に加速したときの踏力に相当し、例えば20kgfに設
定され、基準値TRQASL2は緩斜面の登りにさしかかった
ときの踏力に相当し、例えば30kgfに設定される。
さらに、基準値TRQASL3は発進時、急登坂時、または巡
航中急加速時の踏力に相当し、例えば35kgfに設定
される。また、基準値TRQASL1に対応するカウンタ値CN
TASL1は「5」に、基準値TRQASL2に対応するカウンタ
値CNTASL2は「3」に、基準値TRQASL3に対応するカウ
ンタ値CNTASL3は「2」にそれぞれ設定される。これら
の設定は、車両の性格やユーザに合わせて任意に設定さ
れても良いことは言うまでもない。
と、平坦路巡航中徐々に加速したときはタイミングt1
0でカウンタ値CNTASL1が「0」になっていて、かつ踏
力TRQAが基準値TRQASL1を超えるので、基準値TRQASL1
に対応した踏力の比(アシスト比)でアシストが開始さ
れる。また、緩斜面の登りにさしかかったときはタイミ
ングt11でカウンタ値CNTASL2は「0」になってい
て、かつ踏力TRQAが基準値TRQASL2を超えるので、基準
値TRQASL2に対応したアシスト比のアシストに切り替え
られる。さらに、発進時は、発進開始時t12から短時
間後のタイミングt13でカウンタ値CNTASL3は「0」
になっていて、かつ踏力TRQAが基準値TRQASL3を超える
ので、基準値TRQASL3に対応したアシスト比でアシスト
が開始される。
アシスト停止時、およびCPUのリセット時に初期化さ
れる。
よびアシストカットを含むエコモードの処理の要部を示
すフローチャートである。まずステップS12では、ブ
レーキスイッチがオンされたか否かの判断がなされ、こ
の判断が否定の時にはステップS1に進み、肯定の時に
はステップS13に進む。ステップS13では、ブレー
キスイッチがオンの間(ステップS14が肯定)回生制
動を続け、ブレーキスイッチがオフになると、ステップ
S15に進んで、回生制動を停止する。
る。ステップS2では踏力TRQAのピーク値を検出し、そ
のピーク値が基準値TRQASLを超えたときはカウンタ値CN
TASLをデクリメントし、ピーク値が基準値TRQASLを超え
ないときはカウンタ値CNTASLをリセットする。ステップ
S3ではカウンタ値CNTASLが「0」か否かによって踏力
レベルが基準値TRQASLに対応するアシストレベルになっ
ているか否かを判断する。ステップS4では、踏力TRQA
(現在値)が基準値TRQASLを超えているか否かを判断す
る。
予定レベルになっていて、現在の踏力TRQAが基準値TRQA
SLを超えたならば、ステップS5に進んでアシストを許
可する。このアシストにおいては、踏力の基準値TRQASL
と車速とによって求められるアシスト比に基づいて補助
力を算出し、この補助力が得られるようモータMの出力
を制御する。
踏力下限値TRQBT と踏力TRQAとの大小関係により踏力レ
ベルがアシストカットレベルであるか否か判断する。ス
テップS7では、ステップS6の判断結果に従い、アシ
ストカットレベル+1のときにカウンタ値CNTBT をイン
クリメントし(ステップS7)、アシストカットレベル
−1のときにカウンタ値CNTBT をデクリメントする(ス
テップS8)。アシストカットレベル「0」のときは、
そのままステップS9へ進む。これとは逆に、アシスト
カットレベルのときにカウンタ値CNTBT をデクリメント
し、そうでないときにカウンタ値CNTBT をインクリメン
トするように構成してもよい。
準値TTEDになったか否かによって、踏力TRQAが予定の低
レベルつまりアシストカットレベルで推移しているかど
うかを判断する。アシストカットレベルのときにカウン
タ値CNTBT をデクリメントする構成では初期値を基準値
TTEDとし、カウンタ値CNTBT が「0」になったか否かに
よってアシストカットレベルで推移しているかどうかを
判断する。踏力がアシストカットレベルで推移している
と判断されたならば、ステップS10に進み、アシスト
カットを実施する。
および回生充電を含むスーパエコモードの処理の要部を
示すフローチャートである。なお、アシスト許可の制御
はエコモード(図9)の場合と同じであるので、同一の
符号、すなわちステップS1〜S5を付し、説明を省略
する。
ステップS12では、ブレーキスイッチがオンになった
か否かの判断がなされる。このブレーキスイッチはブレ
ーキレバー27Bが操作されるとオンになる。なお、該
ブレーキスイッチに代えてブレーキ量検出ポテンショメ
ータを設け、その電圧値を用いても良い。ステップS1
2の判断が肯定になるとステップS13に進み、一方否
定になるとステップS1に進む。ステップS13では回
生制動を行い、ステップS14ではブレーキスイッチの
オンが解除されたか否かの判断をする。解除されなけれ
ば、前記回生制動を継続し、一方解除されるとステップ
S15に進み前記回生制動を停止する。該回生制動が停
止すると、ステップS11へリターンする。なお、前記
ステップS12〜S15は、従来から実施されている回
生制動である。
場合には、ステップS1〜S5のアシスト許可処理が行
われる。
ップS21の回生充電開始レベル処理が行われる。すな
わち、図6に示されているように、踏力上限値TRQUP お
よび踏力下限値TRQBT と踏力TRQAとの大小関係により踏
力レベルが回生充電開始レベルであるか否か判断する。
ステップS22では、ステップS21の判断結果に従
い、回生充電開始レベル+1のときにカウンタ値KSR を
インクリメントし(ステップS22)、回生充電開始レ
ベル−1のときにカウンタ値KSR をデクリメントする
(ステップS23)。回生充電開始レベル「0」のとき
は、そのままステップS24へ進む。これとは逆に、回
生充電開始レベルのときにカウンタ値KSR をデクリメン
トし、そうでないときにカウンタ値KSRをインクリメン
トするように構成してもよい。
準値KSRCH(=TTED)になったか否かによって、踏力TRQ
Aが予定の低レベルつまり回生充電開始レベルで推移し
ているかどうかを判断する。回生充電開始レベルのとき
にカウンタ値KSRをデクリメントする構成では初期値を
基準値KSRCHとし、カウンタ値KSRが「0」になったか否
かによって回生充電開始レベルで推移しているかどうか
を判断する。踏力が回生充電開始レベルで推移している
と判断されたならば(ステップS24の判断が肯定)、
ステップS25でアシストカットにした後、リターンし
てステップS11に進み、回生充電を実施する。また、
ステップS24の判断が否定の時には、回生充電開始レ
ベルでないので、ステップS12に戻って、前記した処
理を繰り返す。なお、図6における踏力下限値TRQBTを
低く設定すれば、例えば13〜15kgfの範囲より低
く設定すれば、降坂時にのみ回生充電をさせるようにす
ることもできる。つまり、回生充電の頻度を可変可能に
することができる。
コントローラ100の要部機能を示すブロック図であ
る。なお、この機能はCPUを含むマイクロコンピュー
タによって実現できる。同図において、車速センサ40
の出力データ(車速V)は、所定の割込みタイミングで
補助力マップ41と回生充電マップ52に取り込まれ、
踏力センサとしてのポテンショメータ82の出力データ
(踏力TRQA)は補助力マップ41に、またブレーキスイ
ッチのオン、オフ出力は回生充電マップ52に取り込ま
れる。補助力マップ41には車速Vと踏力TRQAとに基づ
き、予定のアシスト比が得られるような補助力データが
設定されている。また、回生充電マップ52には、ブレ
ーキスイッチがオンになったときに、車速に基づき予定
の回生充電が得られるような回生データが設定されてい
る。そして、車速Vと踏力TRQAとが入力されると、それ
に応答して補助力データを出力する。例えば、同一の踏
力TRQAであっても、車速Vが大きい程、補助力が小さく
なるよう、つまりアシスト比が小さくなるように補助力
マップは設定される。また、回生充電マップ52はブレ
ーキスイッチ51がオンになると、車速に応じた回生デ
ータ(回生制御信号)を出力する。例えば、車速が大き
い程、回生充電が大きくなるように回生充電マップは設
定されている。
生ドライバ42に入力され、駆動/回生ドライバ42は
この補助力データあるいは回生データに従ってモータM
およびアクチュエータ7の出力を制御する。なお、車速
センサ40としては、例えば、電動補助ユニット1内の
支持プレート102の外周に設けた規則的な凹凸を磁気
的に検知してその検知数または検知間隔に基づいて車速
Vを出力する手段によって構成することができる。
記踏力上限値TRQUP および踏力下限値TRQBT)に対する現
在の踏力TRQAの大小を判断し、その判断結果によって低
レベルカウンタ44のカウンタ値KSR を増減する。比較
部45は低レベルカウンタ44のカウンタ値KSRを基準
値KSRCHと比較し、カウンタ値KSRが基準値KSRCHに達し
たときに回生指示KCIを駆動/回生ドライバ42に出力
する。ここで、踏力判断部43、低レベルカウンタ4
4、および比較部45が回生レベル検出手段を構成す
る。
踏力TRQAを供給され、周期的に変動する踏力TRQAのピー
ク値を検出する。ピーク値は踏力レベル判断部47に入
力され、踏力レベル判断部47はピーク値が予定の踏力
レベルTRQASLを超えたと判断したときにアシストカウン
タ48のカウンタ値CNTASLを更新する。アシストカウン
タ48はカウンタ値CNTASLが予定値になったときにアシ
スト許可指示AIを出力する。アシスト許可指示はゲー
トGを通じて前記駆動/回生ドライバ42に入力され
る。第2踏力判断部50は現在の踏力TRQAが踏力レベル
TRQASLを超えたときに検出信号を出力する。ゲートGは
第2踏力判断部50の検出信号が供給されたときに開か
れ、アシスト許可指示が駆動/回生ドライバ42に入力
される。ここで、ピーク値検出部46、踏力レベル判断
部47、およびアシストカウンタ48が踏力変動レベル
検出手段を構成する。
示AIまたは回生指示KCIに従って、アシストするよ
うモータMをまたは回生充電するようにアクチュエータ
7を付勢する。つまり、前記補助力データまたは回生デ
ータに従って、それぞれモータM、アクチュエータ7の
ドライバ回路を構成するFETの導通角が決定され、補
助力または回生の大きさが制御される。なお、踏力レベ
ル判断部47はピーク値が踏力レベルTRQASLを超えてい
ないときにリセット信号を出力してアシストカウンタ4
8のカウンタ値を初期値にリセットする。
COの各モードにおける走行状況別の補助モータ制御を
大まかに纏めた図である。この図は、補助モータの制御
を正確に表したものではないが、STD、ECO、およ
びS−ECOモードの違いを大まかに理解するのに役立
つと思われるので、図示することにする。図から、S−
ECOモードは、STD、ECOの各モードに比べて、
回生充電の頻度を増加させられることが明らかである。
1〜請求項5の発明によれば、ブレーキ操作時は勿論、
ブレーキ操作時以外にも予定の制御条件が満足される場
合には、ユーザの選択によって回生充電を行うことがで
きるようになる。例えば、ユーザが降坂時や平坦路走行
時に回生充電を希望すれば、これを実現することができ
るようになる。したがって、ユーザの意思やニーズに合
わせた回生充電を行うことができるようになる。
行時および降坂時の少なくとも一方において、アシスト
駆動力を発生させる頻度を少なくしたので、回生充電の
度合いに適合したアシストモードを設定する電動補助自
転車の回生制御装置を提供することができるようにな
る。
能を示すブロック図である。
履歴を示す図である。
歴を示す図である。
を説明するための踏力履歴を示す図である。
ードの処理の要部をフローチャートである。
モードの処理の要部をフローチャートである。
ードにおける走行状況別の補助モータ制御を大まかに纏
めた説明図である。
スイッチ部、 40…車速センサ、 41…補助力マッ
プ、 42…補助力出力部、 43…踏力判断部、 4
4…低レベルカウンタ、 46…ピーク値検出部、 4
7…踏力レベル判断部、 48…アシストカウンタ、
50…第2踏力判断部、 51・・・ブレーキスイッチ、
52・・・回生充電マップ、 100…コントローラ、
101…ペダルクランク軸、 116…モータの軸。
Claims (6)
- 【請求項1】 ペダルに加えられた踏力に応じて人力駆
動系に補助力を付加させる電動補助自転車の回生制御装
置において、 前記補助力の付加、該付加の停止およびバッテリへの回
生充電の態様を選択可能なモードスイッチを具備し、 該モードスイッチはブレーキ操作時以外にも回生充電を
行うモードを含むことを特徴とする電動補助自転車の回
生制御装置。 - 【請求項2】 前記モードは、回生充電の頻度が可変可
能であることを特徴とする請求項1に記載の電動補助自
転車の回生制御装置。 - 【請求項3】 前記モードは、ブレーキ操作時と降坂時
に回生充電を行うことを特徴とする請求項1に記載の電
動補助自転車の回生制御装置。 - 【請求項4】 前記モードは、ブレーキ操作時と降坂時
と平坦路走行時に回生充電を行うことを特徴とする請求
項1に記載の電動補助自転車の回生制御装置。 - 【請求項5】 前記モードは、踏力が予め定められたレ
ベル以下の状態で回生制御を行うことを特徴とする請求
項1に記載の電動補助自転車の回生制御装置。 - 【請求項6】 前記モードは、ブレーキ操作時に回生充
電を行い、平坦路走行時および降坂時の少なくとも一方
において、アシスト駆動力を発生させる頻度を少なくし
たことを特徴とする請求項1に記載の電動補助自転車の
回生制御装置。
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