JP2003188324A - 放熱基材、放熱基材の製造方法、及び放熱基材を含む半導体装置 - Google Patents
放熱基材、放熱基材の製造方法、及び放熱基材を含む半導体装置Info
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- JP2003188324A JP2003188324A JP2001387630A JP2001387630A JP2003188324A JP 2003188324 A JP2003188324 A JP 2003188324A JP 2001387630 A JP2001387630 A JP 2001387630A JP 2001387630 A JP2001387630 A JP 2001387630A JP 2003188324 A JP2003188324 A JP 2003188324A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 母材材料の特性を超える良好な熱伝導特性を
有する放熱基材を提供する。 【解決手段】 半導体デバイスを載置して冷却する放熱
基材が、略平行な第1面と第2面とを有し、半導体デバ
イスが第1面上に載置される母材と、第2面の略法線方
向に沿って母材に埋められて固定され、母材より高い熱
伝導率を有するロッドとからなり、母材の第2面からロ
ッドの一部が露出する。上記母材は、銅又は銅合金から
なる。ロッドは、炭素繊維強化炭素複合材料、炭素基金
属複合材料、又は炭素繊維強化金属を含む炭素繊維/金
属複合材料、若しくは高熱伝導性金属材料の少なくとも
一方の材料からなる。
有する放熱基材を提供する。 【解決手段】 半導体デバイスを載置して冷却する放熱
基材が、略平行な第1面と第2面とを有し、半導体デバ
イスが第1面上に載置される母材と、第2面の略法線方
向に沿って母材に埋められて固定され、母材より高い熱
伝導率を有するロッドとからなり、母材の第2面からロ
ッドの一部が露出する。上記母材は、銅又は銅合金から
なる。ロッドは、炭素繊維強化炭素複合材料、炭素基金
属複合材料、又は炭素繊維強化金属を含む炭素繊維/金
属複合材料、若しくは高熱伝導性金属材料の少なくとも
一方の材料からなる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、放熱基材及びその
製造方法に関し、特に、母材材料の特性を超える良好な
熱伝導特性を有する放熱基材とその製造方法に関する。
製造方法に関し、特に、母材材料の特性を超える良好な
熱伝導特性を有する放熱基材とその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】図10は、特開平10−150124号
公報に記載された、全体が500で表された半導体装置
の断面図である。半導体装置500は、金属層520と
複合層530とを有する放熱基材510を含む。金属層
520は、高熱伝導性の金属母材(金属母材)501の
みからなる。一方、複合層530は、高熱伝導性の金属
母材501と、金属母材501中に分散させた低熱膨張
性の繊維状又は粒子状の分散材502からなる。金属層
520と複合層530は、ともに金属母材501を含
み、両者は連続した構造となっている。
公報に記載された、全体が500で表された半導体装置
の断面図である。半導体装置500は、金属層520と
複合層530とを有する放熱基材510を含む。金属層
520は、高熱伝導性の金属母材(金属母材)501の
みからなる。一方、複合層530は、高熱伝導性の金属
母材501と、金属母材501中に分散させた低熱膨張
性の繊維状又は粒子状の分散材502からなる。金属層
520と複合層530は、ともに金属母材501を含
み、両者は連続した構造となっている。
【0003】複合層530の上に金属皮膜503が設け
られている。金属皮膜503の上には、半田層504を
介して、発熱半導体デバイス506を載置した低膨張性
基板505が固定されている。これにより、半導体デバ
イス506で発生した熱は、半田層504と金属皮膜5
03を介して複合層530及び金属層520に伝えら
れ、外部に放熱される。
られている。金属皮膜503の上には、半田層504を
介して、発熱半導体デバイス506を載置した低膨張性
基板505が固定されている。これにより、半導体デバ
イス506で発生した熱は、半田層504と金属皮膜5
03を介して複合層530及び金属層520に伝えら
れ、外部に放熱される。
【0004】一方、焼結法を利用した銅と炭素繊維の複
合材の製造方法として、特開昭57−143455号公
報には母材金属粉末よりも低い融点の金属粉末を加熱炉
中で圧力を加え仮焼結後、本焼結を行う方法が開示され
ている。また、特開昭57−185942号公報では、
銅めっきを施した炭素繊維を焼結する方法が開示されて
いる。
合材の製造方法として、特開昭57−143455号公
報には母材金属粉末よりも低い融点の金属粉末を加熱炉
中で圧力を加え仮焼結後、本焼結を行う方法が開示され
ている。また、特開昭57−185942号公報では、
銅めっきを施した炭素繊維を焼結する方法が開示されて
いる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、放熱基
材510は、金属母材501中の一部に、繊維状又は粒
子状の分散材502を分散させた構造である。このた
め、分散材502として高い熱伝導性を有する繊維を用
いた場合でも、放熱基材510全体では、金属母材50
1の特性が支配的となり、金属母材501の特性を超え
る熱伝導特性を得ることができなかった。従って、半導
体デバイス506の温度上昇を抑制するには限界があ
り、特に、パワーモジュール等の発熱量の大きい半導体
デバイスを用いる場合に、より高い放熱特性を有する放
熱基材が必要であった。また、放熱フィン507の部分
は機械加工により仕上げられるため製造コストが高くな
った。
材510は、金属母材501中の一部に、繊維状又は粒
子状の分散材502を分散させた構造である。このた
め、分散材502として高い熱伝導性を有する繊維を用
いた場合でも、放熱基材510全体では、金属母材50
1の特性が支配的となり、金属母材501の特性を超え
る熱伝導特性を得ることができなかった。従って、半導
体デバイス506の温度上昇を抑制するには限界があ
り、特に、パワーモジュール等の発熱量の大きい半導体
デバイスを用いる場合に、より高い放熱特性を有する放
熱基材が必要であった。また、放熱フィン507の部分
は機械加工により仕上げられるため製造コストが高くな
った。
【0006】そこで、本発明は、母材材料の特性を超え
る良好な熱伝導特性を有する放熱基材とその製造方法、
及びかかる放熱基材を用いた半導体装置を提供すること
を目的とする。
る良好な熱伝導特性を有する放熱基材とその製造方法、
及びかかる放熱基材を用いた半導体装置を提供すること
を目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、半導体デバイ
スを載置して冷却する放熱基材であって、略平行な第1
面と第2面とを有し、半導体デバイスが該第1面上に載
置される母材と、該第2面の略法線方向に沿って該母材
に埋められて固定され、該母材より高い熱伝導率を有す
るロッドとからなり、該ロッドの一部が該母材の該第2
面から露出したことを特徴とする放熱基材である。本発
明にかかる放熱基材では、母材に埋め込まれたロッドの
先端が母材から露出した構造を用いることにより、母材
材料の放熱特性を超える良好な放熱特性を有する放熱基
材を提供できる。これにより、放熱基材と、放熱基材に
搭載した半導体デバイスとの接合部に発生する熱歪みを
緩和し、接合部の破損を防止できる。
スを載置して冷却する放熱基材であって、略平行な第1
面と第2面とを有し、半導体デバイスが該第1面上に載
置される母材と、該第2面の略法線方向に沿って該母材
に埋められて固定され、該母材より高い熱伝導率を有す
るロッドとからなり、該ロッドの一部が該母材の該第2
面から露出したことを特徴とする放熱基材である。本発
明にかかる放熱基材では、母材に埋め込まれたロッドの
先端が母材から露出した構造を用いることにより、母材
材料の放熱特性を超える良好な放熱特性を有する放熱基
材を提供できる。これにより、放熱基材と、放熱基材に
搭載した半導体デバイスとの接合部に発生する熱歪みを
緩和し、接合部の破損を防止できる。
【0008】本発明は、上記ロッドの一端が、上記母材
の上記第2面から突出したことを特徴とする放熱基材で
もある。このように、母材より高い熱伝導率を有するロ
ッドの一端を母材から突出させて、冷却媒体に接触させ
ることにより、良好な冷却特性を得ることができる。
の上記第2面から突出したことを特徴とする放熱基材で
もある。このように、母材より高い熱伝導率を有するロ
ッドの一端を母材から突出させて、冷却媒体に接触させ
ることにより、良好な冷却特性を得ることができる。
【0009】また、本発明は、上記ロッドの一端が、上
記母材の上記第2面と略同一平面に含まれる、平坦な端
面を有することを特徴とする放熱基材でもある。このよ
うに、母材より高い熱伝導率を有するロッドの一端を母
材の第2面と略同一平面に設けることにより、第2面に
配置した放熱フィンとロッドとを接触させて、良好な放
熱特性を実現できる。
記母材の上記第2面と略同一平面に含まれる、平坦な端
面を有することを特徴とする放熱基材でもある。このよ
うに、母材より高い熱伝導率を有するロッドの一端を母
材の第2面と略同一平面に設けることにより、第2面に
配置した放熱フィンとロッドとを接触させて、良好な放
熱特性を実現できる。
【0010】上記母材は、銅又は銅合金からなり、上記
ロッドは、炭素繊維強化炭素複合材料、炭素基金属複合
材料、又は炭素繊維強化金属を含む炭素繊維/金属複合
材料、若しくは高熱伝導性金属材料の少なくとも一方の
材料からなる。
ロッドは、炭素繊維強化炭素複合材料、炭素基金属複合
材料、又は炭素繊維強化金属を含む炭素繊維/金属複合
材料、若しくは高熱伝導性金属材料の少なくとも一方の
材料からなる。
【0011】上記母材は、Cr、Mo、W、C、Si
C、及びAlNからなる群から選択される少なくとも1
つの添加成分を、5〜40体積%含有する銅合金からな
ることが好ましい。このような量の微粉体を混合するこ
とにより、放熱基材の熱伝導率を高く維持しつつ、熱膨
張係数を低くすることができる。
C、及びAlNからなる群から選択される少なくとも1
つの添加成分を、5〜40体積%含有する銅合金からな
ることが好ましい。このような量の微粉体を混合するこ
とにより、放熱基材の熱伝導率を高く維持しつつ、熱膨
張係数を低くすることができる。
【0012】上記母材は、粒径が100μm以下の微粉
体として分散させた上記添加成分を含む銅合金からなる
ことが好ましい。微粉体の粒径を100μm以下とする
ことにより、均一な成分の銅合金を得ることができる。
体として分散させた上記添加成分を含む銅合金からなる
ことが好ましい。微粉体の粒径を100μm以下とする
ことにより、均一な成分の銅合金を得ることができる。
【0013】上記ロッドは、Cu、Ni、Au、W、及
びSiCからなる群から選択される成分を主成分とする
被覆層に覆われたものであっても良い。ロッドを被覆す
ることにより、母材とロッドとの接着性が向上するとと
もに、ロッドの吸湿等を防止できる。
びSiCからなる群から選択される成分を主成分とする
被覆層に覆われたものであっても良い。ロッドを被覆す
ることにより、母材とロッドとの接着性が向上するとと
もに、ロッドの吸湿等を防止できる。
【0014】上記母材と、該母材から露出した上記ロッ
ドが、Cu、Ni、Au、W、及びSiCからなる群か
ら選択される成分を主成分とする被覆層に覆われたもの
であっても良い。
ドが、Cu、Ni、Au、W、及びSiCからなる群か
ら選択される成分を主成分とする被覆層に覆われたもの
であっても良い。
【0015】上記ロッドは互いに異なった材料で複数の
ロッドからなるものであっても良い。
ロッドからなるものであっても良い。
【0016】また、本発明は、母材と該母材から一端が
露出したロッドとを含む放熱基材の製造方法であって、
炭素繊維/金属複合材料、又は高熱伝導性金属材料の少
なくとも一方の材料からなるロッドを準備するロッド準
備工程と、該ロッドを成形型内に配置する配置工程と、
該成形型内に、銅を主成分とする粉体を充填して、該ロ
ッドの一端を埋める工程と、該粉体を、0.1〜5to
nf/cm2の圧力で加圧し、ロッドの一端が埋め込ま
れた圧粉体を形成する工程と、該ロッドが固定された該
圧粉体を、非酸化雰囲気中で、700〜1200℃の温
度で加熱して該圧粉体を焼結して母材とする工程とを含
むことを特徴とする放熱基材の製造方法でもある。かか
る放熱基材の製造方法を用いることにより、簡単な工程
で放熱特性の高い放熱基材の作製が可能となる。特に、
粉体をかかる圧力で加圧することにより、ロッドに損傷
を与えることにく所定の圧粉体を得ることができる。ま
た、かかる温度で焼結することにより、気孔の残存防止
しつつ、変形の無い母材を得ることができる。
露出したロッドとを含む放熱基材の製造方法であって、
炭素繊維/金属複合材料、又は高熱伝導性金属材料の少
なくとも一方の材料からなるロッドを準備するロッド準
備工程と、該ロッドを成形型内に配置する配置工程と、
該成形型内に、銅を主成分とする粉体を充填して、該ロ
ッドの一端を埋める工程と、該粉体を、0.1〜5to
nf/cm2の圧力で加圧し、ロッドの一端が埋め込ま
れた圧粉体を形成する工程と、該ロッドが固定された該
圧粉体を、非酸化雰囲気中で、700〜1200℃の温
度で加熱して該圧粉体を焼結して母材とする工程とを含
むことを特徴とする放熱基材の製造方法でもある。かか
る放熱基材の製造方法を用いることにより、簡単な工程
で放熱特性の高い放熱基材の作製が可能となる。特に、
粉体をかかる圧力で加圧することにより、ロッドに損傷
を与えることにく所定の圧粉体を得ることができる。ま
た、かかる温度で焼結することにより、気孔の残存防止
しつつ、変形の無い母材を得ることができる。
【0017】上記配置工程は、上記成形型内に支持治具
を設け、複数の上記ロッドが略平行となるように該支持
治具で支持する工程であることが好ましい。複数のロッ
ドを略平行に維持するためである。
を設け、複数の上記ロッドが略平行となるように該支持
治具で支持する工程であることが好ましい。複数のロッ
ドを略平行に維持するためである。
【0018】また、本発明は、母材と該母材から一端が
露出したロッドとを含む放熱基材の製造方法であって、
炭素繊維/金属複合材料、又は高熱伝導性金属材料の少
なくとも一方の材料からなるロッドを準備するロッド準
備工程と、銅を主成分とする粉体を0.1〜8tonf
/cm2の圧力で加圧して、圧粉体を形成する工程と、
該圧粉体に孔部を形成する工程と、該孔部に該ロッドを
挿入して、該圧粉体から該ロッドの一端を露出させる工
程と、該ロッドが挿入された該圧粉体を、非酸化雰囲気
中で、700〜1200℃の温度で加熱して該圧粉体を
焼結して母材とする工程とを含むことを特徴とする放熱
基材の製造方法でもある。かかる圧力で加圧して圧粉体
を形成することにより、焼結工程で圧粉体が適度に収縮
し、ロッドと母材とが良好な接合状態となるためであ
る。なお、特開昭57−143455号公報や特開昭5
7−185942号公報には、繊維強化型複合材料の製
造方法が記載されている。しかし、かかる製造方法で
は、短い炭素繊維を用いた複合材のみしか製造すること
ができず、本発明のような放熱基材を得ることができな
い。また、かかる製造方法では、加圧しながら焼結を行
うため、生産性が低く、また、専用の製造装置が必要と
なる。
露出したロッドとを含む放熱基材の製造方法であって、
炭素繊維/金属複合材料、又は高熱伝導性金属材料の少
なくとも一方の材料からなるロッドを準備するロッド準
備工程と、銅を主成分とする粉体を0.1〜8tonf
/cm2の圧力で加圧して、圧粉体を形成する工程と、
該圧粉体に孔部を形成する工程と、該孔部に該ロッドを
挿入して、該圧粉体から該ロッドの一端を露出させる工
程と、該ロッドが挿入された該圧粉体を、非酸化雰囲気
中で、700〜1200℃の温度で加熱して該圧粉体を
焼結して母材とする工程とを含むことを特徴とする放熱
基材の製造方法でもある。かかる圧力で加圧して圧粉体
を形成することにより、焼結工程で圧粉体が適度に収縮
し、ロッドと母材とが良好な接合状態となるためであ
る。なお、特開昭57−143455号公報や特開昭5
7−185942号公報には、繊維強化型複合材料の製
造方法が記載されている。しかし、かかる製造方法で
は、短い炭素繊維を用いた複合材のみしか製造すること
ができず、本発明のような放熱基材を得ることができな
い。また、かかる製造方法では、加圧しながら焼結を行
うため、生産性が低く、また、専用の製造装置が必要と
なる。
【0019】また、本発明は、母材と該母材から一端が
露出したロッドとを含む放熱基材の製造方法であって、
炭素繊維/金属複合材料、又は高熱伝導性金属材料の少
なくとも一方の材料からなるロッドを準備するロッド準
備工程と、銅を主成分とする粉体を0.1〜8tonf
/cm2の圧力で加圧して、圧粉体を形成する工程と、
該圧粉体を、非酸化雰囲気中で、400〜700℃の温
度で加熱して該圧粉体を焼結して一次焼結体とする工程
と、該一次焼結体に孔部を形成する工程と、該孔部に該
ロッドを挿入し、該一次焼結体から該ロッドの一端を露
出させる工程と、該ロッドが挿入された該一次焼結体
を、非酸化雰囲気中で、700〜1200℃の温度で加
熱して、該一次焼結体を更に焼結して母材とする工程と
を含むことを特徴とする放熱基材の製造方法でもある。
露出したロッドとを含む放熱基材の製造方法であって、
炭素繊維/金属複合材料、又は高熱伝導性金属材料の少
なくとも一方の材料からなるロッドを準備するロッド準
備工程と、銅を主成分とする粉体を0.1〜8tonf
/cm2の圧力で加圧して、圧粉体を形成する工程と、
該圧粉体を、非酸化雰囲気中で、400〜700℃の温
度で加熱して該圧粉体を焼結して一次焼結体とする工程
と、該一次焼結体に孔部を形成する工程と、該孔部に該
ロッドを挿入し、該一次焼結体から該ロッドの一端を露
出させる工程と、該ロッドが挿入された該一次焼結体
を、非酸化雰囲気中で、700〜1200℃の温度で加
熱して、該一次焼結体を更に焼結して母材とする工程と
を含むことを特徴とする放熱基材の製造方法でもある。
【0020】上記銅を主成分とする粉材が、Cr、M
o、W、C、SiC、及びAlNからなる群から選択さ
れる少なくとも1つの成分からなる微粉体を、5〜40
体積%の割合で銅の粉体に混同した粉体からなることが
好ましい。このような量の微粉体を混合することによ
り、放熱基材の熱伝導率を高く維持しつつ、熱膨張係数
を低くすることができる。
o、W、C、SiC、及びAlNからなる群から選択さ
れる少なくとも1つの成分からなる微粉体を、5〜40
体積%の割合で銅の粉体に混同した粉体からなることが
好ましい。このような量の微粉体を混合することによ
り、放熱基材の熱伝導率を高く維持しつつ、熱膨張係数
を低くすることができる。
【0021】上記微粉体の粒径は、100μm以下であ
ることが好ましい。微粉体を、銅の粉体中に均一に分散
させるためである。
ることが好ましい。微粉体を、銅の粉体中に均一に分散
させるためである。
【0022】上記ロッド準備工程は、Cu、Ni、A
u、W、及びSiCからなる群から選択される成分を主
成分とする被覆層で該ロッドの表面を覆う工程を含むも
のであっても良い。ロッドを被覆することにより、母材
とロッドとの接着性が向上するとともに、ロッドの吸湿
等を防止できる。
u、W、及びSiCからなる群から選択される成分を主
成分とする被覆層で該ロッドの表面を覆う工程を含むも
のであっても良い。ロッドを被覆することにより、母材
とロッドとの接着性が向上するとともに、ロッドの吸湿
等を防止できる。
【0023】更に、上記母材と該母材から露出した上記
ロッドとの表面を、Cu、Ni、Au、W、及びSiC
からなる群から選択される成分を主成分とする被覆層で
覆う工程を含むものであっても良い。
ロッドとの表面を、Cu、Ni、Au、W、及びSiC
からなる群から選択される成分を主成分とする被覆層で
覆う工程を含むものであっても良い。
【0024】また、本発明は、上述の放熱基材と、該放
熱基材の上記第1面に取りつけられた半導体素子とを含
む半導体装置であって、該放熱基材の上記第2面から露
出した上記ロッドが、冷却媒体と接するようにしてなる
ことを特徴とする半導体装置でもある。このように、放
熱基材において、母材より高い熱伝導率を有するロッド
の一端を母材から露出させて、冷却媒体に接触させるこ
とにより、放熱基材上に載置された半導体素子の冷却効
率が高くなり、信頼性の高い半導体装置を得ることがで
きる。
熱基材の上記第1面に取りつけられた半導体素子とを含
む半導体装置であって、該放熱基材の上記第2面から露
出した上記ロッドが、冷却媒体と接するようにしてなる
ことを特徴とする半導体装置でもある。このように、放
熱基材において、母材より高い熱伝導率を有するロッド
の一端を母材から露出させて、冷却媒体に接触させるこ
とにより、放熱基材上に載置された半導体素子の冷却効
率が高くなり、信頼性の高い半導体装置を得ることがで
きる。
【0025】上記放熱基材が、放熱容器に取りつけら
れ、該放熱容器中を流れる冷却水が、該放熱基材の上記
第2面から露出した上記ロッドに接するようにしてなる
半導体装置でもある。
れ、該放熱容器中を流れる冷却水が、該放熱基材の上記
第2面から露出した上記ロッドに接するようにしてなる
半導体装置でもある。
【0026】上記冷却媒体が、上記放熱基材の上記第2
面に取りつけられた放熱フィンであることを特徴とする
半導体装置でもある。
面に取りつけられた放熱フィンであることを特徴とする
半導体装置でもある。
【0027】
【発明の実施の形態】実施の形態1.図1は、全体が1
00で表される、本実施の形態にかかる放熱基材の斜視
図である。また、図2は、図1のI−I方向の断面図で
あり、4本のロッド2を含む一部の断面のみを示す。放
熱基材100は、Cuからなる母材1と、母材1に一端
が埋められた炭素繊維強化炭素複合材料(以下、「C/
C」という。)からなるロッド2とを含む。ここで、C
/Cは、炭素をマトリックスとし、炭素繊維で強化した
炭素繊維強化炭素複合材料をいう。
00で表される、本実施の形態にかかる放熱基材の斜視
図である。また、図2は、図1のI−I方向の断面図で
あり、4本のロッド2を含む一部の断面のみを示す。放
熱基材100は、Cuからなる母材1と、母材1に一端
が埋められた炭素繊維強化炭素複合材料(以下、「C/
C」という。)からなるロッド2とを含む。ここで、C
/Cは、炭素をマトリックスとし、炭素繊維で強化した
炭素繊維強化炭素複合材料をいう。
【0028】次に、本実施の形態にかかる放熱基材10
0の製造方法について説明する。かかる製造方法は、以
下の工程1〜6を含む。
0の製造方法について説明する。かかる製造方法は、以
下の工程1〜6を含む。
【0029】工程1:図3(a)に示すように、ロッド
2と、ロッド2を支持する支持治具10とを準備する。
C/Cのロッド2は、例えば、直径1mm、長さ5mm
に加工する。支持治具10には、ロッド2の直径よりや
や大きい複数の孔部11が、厚み方向に設けられてい
る。ロッド2は、かかる孔部11に差し込まれる。な
お、支持治具10の孔部11の位置、深さ、数、直径を
選択することにより、放熱基材100のロッド2の位
置、露出長さを任意に調整できる。また、ロッドの組
成、直径、形状(円柱、角柱など)等も任意に選択でき
る。次に、ロッド2が差し込まれた支持治具10は、金
型(成形型)30の中に配置される。
2と、ロッド2を支持する支持治具10とを準備する。
C/Cのロッド2は、例えば、直径1mm、長さ5mm
に加工する。支持治具10には、ロッド2の直径よりや
や大きい複数の孔部11が、厚み方向に設けられてい
る。ロッド2は、かかる孔部11に差し込まれる。な
お、支持治具10の孔部11の位置、深さ、数、直径を
選択することにより、放熱基材100のロッド2の位
置、露出長さを任意に調整できる。また、ロッドの組
成、直径、形状(円柱、角柱など)等も任意に選択でき
る。次に、ロッド2が差し込まれた支持治具10は、金
型(成形型)30の中に配置される。
【0030】工程2:図3(b)に示すように、金型3
0中に配置された支持治具10の上に、Cu粉体20が
入れられる。Cu粉体20は、以下の工程3でCu粉体
20を加圧しても、Cu粉体20からロッド2が突出し
ない程度まで入れる。Cu粉体20の粒径は、45μm
以下が好ましい。
0中に配置された支持治具10の上に、Cu粉体20が
入れられる。Cu粉体20は、以下の工程3でCu粉体
20を加圧しても、Cu粉体20からロッド2が突出し
ない程度まで入れる。Cu粉体20の粒径は、45μm
以下が好ましい。
【0031】工程3:図3(c)に示すように、上方か
らパンチ棒31を挿入し、Cu粉体20を加圧成形す
る。成形圧力には、例えば、0.5tonf/cm2を
用いる。かかる加圧成形により、Cu粉体20が圧粉体
3となる。なお、成形圧力は、約0.1〜5tonf/
cm2の範囲から選択される。成形圧力の下限を0.1
tonf/cm2としたのは、支持治具10から圧粉体
を分離する際に圧粉体の形状を維持するためと、後述の
焼結温度の範囲内で、良好な焼結体を得るためである。
また、成形圧力の上限を5tonf/cm2以下したの
は、支持治具10から突出したロッド2の端部の損傷
や、ロッド2の亀裂を防止するためである。
らパンチ棒31を挿入し、Cu粉体20を加圧成形す
る。成形圧力には、例えば、0.5tonf/cm2を
用いる。かかる加圧成形により、Cu粉体20が圧粉体
3となる。なお、成形圧力は、約0.1〜5tonf/
cm2の範囲から選択される。成形圧力の下限を0.1
tonf/cm2としたのは、支持治具10から圧粉体
を分離する際に圧粉体の形状を維持するためと、後述の
焼結温度の範囲内で、良好な焼結体を得るためである。
また、成形圧力の上限を5tonf/cm2以下したの
は、支持治具10から突出したロッド2の端部の損傷
や、ロッド2の亀裂を防止するためである。
【0032】工程4:図3(d)に示すように、金型3
0から、支持治具10とともに圧粉体3を取り出す。続
いて、支持治具10と圧粉体3とを分離する。これによ
り、ロッド2の一部を含み、ロッド2と一体となった圧
粉体3が得られる。
0から、支持治具10とともに圧粉体3を取り出す。続
いて、支持治具10と圧粉体3とを分離する。これによ
り、ロッド2の一部を含み、ロッド2と一体となった圧
粉体3が得られる。
【0033】工程5:図3(e)に示すように、ロッド
2と一体となった圧粉体3を焼結炉40に入れて、加熱
する。加熱条件は、例えば、水素雰囲気において、10
00℃で1時間とする。かかる焼結工程で、圧粉体3が
焼結されて母材1となる。なお、かかる焼結工程におい
て、水素雰囲気に代えて、アルゴン、窒素、アンモニア
分解ガス(窒素と水素の混合ガス)等の雰囲気で焼結を
行っても良い。また、真空中で焼結を行っても良い。
2と一体となった圧粉体3を焼結炉40に入れて、加熱
する。加熱条件は、例えば、水素雰囲気において、10
00℃で1時間とする。かかる焼結工程で、圧粉体3が
焼結されて母材1となる。なお、かかる焼結工程におい
て、水素雰囲気に代えて、アルゴン、窒素、アンモニア
分解ガス(窒素と水素の混合ガス)等の雰囲気で焼結を
行っても良い。また、真空中で焼結を行っても良い。
【0034】また、焼結温度は、約700〜約1200
℃の範囲内で行われる。特に、Cuのみを母材とした場
合には、Cuの圧粉体を、好適には700℃以上108
3℃未満の温度、より好適には900℃以上1070℃
以下の温度で焼結を行う。焼結温度の下限を700℃と
したのは、焼結体の内部に気孔を残存させないためであ
り、700℃未満では焼結が十分に進行せず、焼結体の
内部に気孔が残存してしまうためである。また、焼結温
度の上限を1083℃としたのは、母材のCuを溶融さ
せずに形状を保持するためである。
℃の範囲内で行われる。特に、Cuのみを母材とした場
合には、Cuの圧粉体を、好適には700℃以上108
3℃未満の温度、より好適には900℃以上1070℃
以下の温度で焼結を行う。焼結温度の下限を700℃と
したのは、焼結体の内部に気孔を残存させないためであ
り、700℃未満では焼結が十分に進行せず、焼結体の
内部に気孔が残存してしまうためである。また、焼結温
度の上限を1083℃としたのは、母材のCuを溶融さ
せずに形状を保持するためである。
【0035】一方、後述するように、微粉体(微小体)
を分散したCu合金を母材とする場合は、焼結温度は、
好適には700℃以上1200℃以下であり、更に好適
には、900℃以上1080℃以下(固相焼結領域)又
は、1090℃以上1150℃以下(液相焼結領域で)
である。微粉体を分散させた混合体では、微粉体の混合
量や組み合わせにより固相焼結、又は液相焼結のいずれ
かで焼結することが可能となる。
を分散したCu合金を母材とする場合は、焼結温度は、
好適には700℃以上1200℃以下であり、更に好適
には、900℃以上1080℃以下(固相焼結領域)又
は、1090℃以上1150℃以下(液相焼結領域で)
である。微粉体を分散させた混合体では、微粉体の混合
量や組み合わせにより固相焼結、又は液相焼結のいずれ
かで焼結することが可能となる。
【0036】焼結温度の下限を700℃としたのは、焼
結体の内部に気孔を残存させないためである。固相焼結
の上限を1080℃としたのは液相を生じさせないため
である。また、液相焼結の下限を1090℃としたのは
確実に液相を生じさせるためであり、上限を1200℃
としたのは、溶融による焼結体の変形や膨張を生じさせ
ないためである。
結体の内部に気孔を残存させないためである。固相焼結
の上限を1080℃としたのは液相を生じさせないため
である。また、液相焼結の下限を1090℃としたのは
確実に液相を生じさせるためであり、上限を1200℃
としたのは、溶融による焼結体の変形や膨張を生じさせ
ないためである。
【0037】工程6:図3(f)に示すように、ロッド
2と一体となった母材1を、焼結炉40から取り出す。
これにより、ロッド2の一端が母材1中に固定され、他
端が、母材1の板厚方向に突出した放熱基材100が得
られる。
2と一体となった母材1を、焼結炉40から取り出す。
これにより、ロッド2の一端が母材1中に固定され、他
端が、母材1の板厚方向に突出した放熱基材100が得
られる。
【0038】ここでは、母材1の材料としてCuを用い
た場合について説明したが、母材1にはCu合金を用い
ても良い。この場合は、工程2(図3(b))の工程
で、Cu粉体に、Cr、Mo、W、C、SiC、AlN
のいずれか1種以上からなる微粉体(微小体)を5〜4
0体積%で均一に混合した混合粉を予め作製しておき、
これを金型30に充填することにより、Cu合金からな
る母材1を有する放熱基材100を得ることができる。
微粉体(微小体)は、例えば、その形状が、粒子、扁平
粒子、短繊維、又はウイスカーからなる。
た場合について説明したが、母材1にはCu合金を用い
ても良い。この場合は、工程2(図3(b))の工程
で、Cu粉体に、Cr、Mo、W、C、SiC、AlN
のいずれか1種以上からなる微粉体(微小体)を5〜4
0体積%で均一に混合した混合粉を予め作製しておき、
これを金型30に充填することにより、Cu合金からな
る母材1を有する放熱基材100を得ることができる。
微粉体(微小体)は、例えば、その形状が、粒子、扁平
粒子、短繊維、又はウイスカーからなる。
【0039】かかる工程では、例えば、Cu粉体中に、
Crの粉体を20体積%含有させるには、粒径が45μ
m以下のCu粉体と、同じく粒径が45μm以下のCr
の粉体とを、含有率20体積%となるように配合し、ボ
ールミルで2時間程度混合して混合粉を得る。続いて、
かかる混合粉を金型30に充填し、上述の工程2〜6を
行う。これにより、Cu中にCrが均一に分散した母材
1を有する放熱基材100が得られる。なお、Crの粉
体の分散性を向上させるために、微量の流動パラフィン
等の分散剤を添加してもよい。
Crの粉体を20体積%含有させるには、粒径が45μ
m以下のCu粉体と、同じく粒径が45μm以下のCr
の粉体とを、含有率20体積%となるように配合し、ボ
ールミルで2時間程度混合して混合粉を得る。続いて、
かかる混合粉を金型30に充填し、上述の工程2〜6を
行う。これにより、Cu中にCrが均一に分散した母材
1を有する放熱基材100が得られる。なお、Crの粉
体の分散性を向上させるために、微量の流動パラフィン
等の分散剤を添加してもよい。
【0040】ここで、Cu粉体中に添加するCr、M
o、W、C、SiC、AlNの微粉体の粒径は、100
μm以下とする。これは、粒径100μmを超える微粉
体を用いてCu粉体との混合粉を作製した場合、微粉体
の体積含有率やCu粉体の粒径を変えても、Cu粉体と
微小体とが混合時に分離してしまい、微小体が均一に分
散した母材1が得られないためである。
o、W、C、SiC、AlNの微粉体の粒径は、100
μm以下とする。これは、粒径100μmを超える微粉
体を用いてCu粉体との混合粉を作製した場合、微粉体
の体積含有率やCu粉体の粒径を変えても、Cu粉体と
微小体とが混合時に分離してしまい、微小体が均一に分
散した母材1が得られないためである。
【0041】実施の形態2.図4は、本実施の形態にか
かる放熱基材100の製造工程の断面図である。最終的
に得られる放熱基材100は、上記実施の形態1と同様
である(図1、2参照)。かかる製造方法は、以下の工
程1〜5を含む。
かる放熱基材100の製造工程の断面図である。最終的
に得られる放熱基材100は、上記実施の形態1と同様
である(図1、2参照)。かかる製造方法は、以下の工
程1〜5を含む。
【0042】工程1:図4(a)に示すように、成形圧
力2tonf/cm2で成形したCuの圧粉体4を準備
する。Cuの粒径は、45μm以下とする。また、圧粉
体4の大きさは、長さが20mm、幅が20mm、高さ
(厚さ)が10mmである。圧粉体4の成形圧力は、
0.1〜8tonf/cm2の範囲から選択される。こ
れは、圧紛体4が焼結工程で収縮することにより、ロッ
ド2と母材1の結合させるためである。形成圧力が8t
onf/cm2を超えた場合、焼結工程における収縮が
小さく、ロッド2と母材1の結合力が小さくなる。
力2tonf/cm2で成形したCuの圧粉体4を準備
する。Cuの粒径は、45μm以下とする。また、圧粉
体4の大きさは、長さが20mm、幅が20mm、高さ
(厚さ)が10mmである。圧粉体4の成形圧力は、
0.1〜8tonf/cm2の範囲から選択される。こ
れは、圧紛体4が焼結工程で収縮することにより、ロッ
ド2と母材1の結合させるためである。形成圧力が8t
onf/cm2を超えた場合、焼結工程における収縮が
小さく、ロッド2と母材1の結合力が小さくなる。
【0043】工程2:図4(b)に示すように、圧粉体
4に、ロッド2を差し込むために、複数の孔部5を機械
加工により形成する。孔部5の直径は、ロッド2の直径
よりもやや大きくする。また、孔部5は、板厚方向に設
けられる。なお、孔部5は、貫通孔、未貫通孔のどちら
でも良い。
4に、ロッド2を差し込むために、複数の孔部5を機械
加工により形成する。孔部5の直径は、ロッド2の直径
よりもやや大きくする。また、孔部5は、板厚方向に設
けられる。なお、孔部5は、貫通孔、未貫通孔のどちら
でも良い。
【0044】工程3:図4(c)に示すように、孔部5
にロッド2を差し込む。ロッド2の直径は1mm、長さ
は15mmとする。
にロッド2を差し込む。ロッド2の直径は1mm、長さ
は15mmとする。
【0045】工程4:図4(d)に示すように、ロッド
2を差し込んだ圧粉体4を、焼結炉40に入れて焼結す
る。焼結条件は、水素雰囲気中で、1000℃、1時間
とする。
2を差し込んだ圧粉体4を、焼結炉40に入れて焼結す
る。焼結条件は、水素雰囲気中で、1000℃、1時間
とする。
【0046】工程5:図4(e)に示すように、ロッド
2と一体となった母材1を、焼結炉40から取り出す。
これにより、ロッド2の一端が母材1中に固定され、他
端が、母材1の板厚方向に突出した放熱基材100が得
られる。
2と一体となった母材1を、焼結炉40から取り出す。
これにより、ロッド2の一端が母材1中に固定され、他
端が、母材1の板厚方向に突出した放熱基材100が得
られる。
【0047】実施の形態3.図5は、本実施の形態にか
かる放熱基材100の製造工程の断面図である。最終的
に得られる放熱基材100は、上記実施の形態1と同様
である(図1、2参照)。かかる製造方法は、以下の工
程1〜7を含む。
かる放熱基材100の製造工程の断面図である。最終的
に得られる放熱基材100は、上記実施の形態1と同様
である(図1、2参照)。かかる製造方法は、以下の工
程1〜7を含む。
【0048】工程1:図5(a)に示すように、成形圧
力2tonf/cm2で成形したCuの圧粉体4を準備
する。Cuの粒径は、45μm以下とする。また、圧粉
体4の大きさは、長さが20mm、幅が20mm、高さ
(厚さ)が10mmである。圧粉体4の成形圧力は、実
施の形態2と同様に、0.1〜8tonf/cm2の範
囲から選択される。
力2tonf/cm2で成形したCuの圧粉体4を準備
する。Cuの粒径は、45μm以下とする。また、圧粉
体4の大きさは、長さが20mm、幅が20mm、高さ
(厚さ)が10mmである。圧粉体4の成形圧力は、実
施の形態2と同様に、0.1〜8tonf/cm2の範
囲から選択される。
【0049】工程2:図5(b)に示すように、圧粉体
4を、焼結炉40に入れて焼結する。焼結条件は、水素
雰囲気中で、500℃、1時間とする。
4を、焼結炉40に入れて焼結する。焼結条件は、水素
雰囲気中で、500℃、1時間とする。
【0050】工程3:図5(c)に示すように、焼結工
程(工程2)で、一次焼結体6が得られる。
程(工程2)で、一次焼結体6が得られる。
【0051】工程4:図5(d)に示すように、一次焼
結体6にロッド2を差し込むために、複数の孔部5を機
械加工により形成する。孔部5の直径は、ロッド2の直
径よりもやや大きくする。また、孔部5は、板厚方向に
設けられる。なお、孔部5は、貫通孔、未貫通孔のどち
らでも良い。
結体6にロッド2を差し込むために、複数の孔部5を機
械加工により形成する。孔部5の直径は、ロッド2の直
径よりもやや大きくする。また、孔部5は、板厚方向に
設けられる。なお、孔部5は、貫通孔、未貫通孔のどち
らでも良い。
【0052】工程3:図5(e)に示すように、一次焼
結体6に設けた孔部5にロッド2を差し込む。ロッド2
の直径は1mm、長さは15mmとする。
結体6に設けた孔部5にロッド2を差し込む。ロッド2
の直径は1mm、長さは15mmとする。
【0053】工程4:図5(f)に示すように、ロッド
2を差し込んだ一次焼結体6を、再度、焼結炉40に入
れて焼結する。焼結条件は、水素雰囲気中で、1000
℃、1時間とする。
2を差し込んだ一次焼結体6を、再度、焼結炉40に入
れて焼結する。焼結条件は、水素雰囲気中で、1000
℃、1時間とする。
【0054】工程5:図5(g)に示すように、ロッド
2と一体となった母材1を、焼結炉40から取り出す。
これにより、ロッド2の一端が母材1中に固定され、他
端が、母材1の板厚方向に突出した放熱基材100が得
られる。
2と一体となった母材1を、焼結炉40から取り出す。
これにより、ロッド2の一端が母材1中に固定され、他
端が、母材1の板厚方向に突出した放熱基材100が得
られる。
【0055】実施の形態4.実施の形態1、2、3で
は、炭素繊維強化炭素複合材料(C/C)をロッド2の
材料に用いた場合について説明したが、ロッド2の材料
には、C/Cに代えて、C/C−MやCFRM等の複合
材料を用いることもできる。また、ロッド2の材料に
は、Cu、Ag、Auを主体とする高熱伝導性金属材料
や、かかる高熱伝導性金属とC/C、C/C−M、又は
CFRMとの複合材料(炭素繊維/金属複合材料)を用
いることもできる。ここで、C/C−Mは、C/Cの中
に金属等を含浸させた炭素基金属複合材料をいう。ま
た、CFRMは、金属と炭素繊維を複合化した炭素繊維
強化金属材料をいう。
は、炭素繊維強化炭素複合材料(C/C)をロッド2の
材料に用いた場合について説明したが、ロッド2の材料
には、C/Cに代えて、C/C−MやCFRM等の複合
材料を用いることもできる。また、ロッド2の材料に
は、Cu、Ag、Auを主体とする高熱伝導性金属材料
や、かかる高熱伝導性金属とC/C、C/C−M、又は
CFRMとの複合材料(炭素繊維/金属複合材料)を用
いることもできる。ここで、C/C−Mは、C/Cの中
に金属等を含浸させた炭素基金属複合材料をいう。ま
た、CFRMは、金属と炭素繊維を複合化した炭素繊維
強化金属材料をいう。
【0056】図6は、全体が200で表される、本実施
の形態にかかる放熱基材の断面図である。放熱基材20
0は、母材1と、母材1に一端が埋められたロッド7、
8とを含む。母材1は、Cu、又はCuにCr、Mo、
W、C、SiC、AlNのいずれか1つ以上の元素を加
えたCu合金からなる。一方、ロッド7は、Cu、A
g、Auを主体とする高熱伝導性金属材料からなり、ロ
ッド8は、CFRM(炭素繊維/金属複合材料)からな
る。
の形態にかかる放熱基材の断面図である。放熱基材20
0は、母材1と、母材1に一端が埋められたロッド7、
8とを含む。母材1は、Cu、又はCuにCr、Mo、
W、C、SiC、AlNのいずれか1つ以上の元素を加
えたCu合金からなる。一方、ロッド7は、Cu、A
g、Auを主体とする高熱伝導性金属材料からなり、ロ
ッド8は、CFRM(炭素繊維/金属複合材料)からな
る。
【0057】図7は、全体が300で表される、本実施
の形態にかかる他の放熱基材の断面図である。放熱基材
200は、母材1と、母材1に一端が埋められ、被覆層
9で表面が被覆されたロッド2とを含む。母材1は、C
u、又はCuにCr、Mo、W、C、SiC、AlNの
いずれか1つ以上の元素を加えたCu合金からなる。一
方、ロッド2は、C/C、C/C−M、又はCFRM、
Cu、Ag又はAuを主体とする高熱伝導性金属材料、
若しくはC/C等と高熱伝導性金属との複合材料からな
る。
の形態にかかる他の放熱基材の断面図である。放熱基材
200は、母材1と、母材1に一端が埋められ、被覆層
9で表面が被覆されたロッド2とを含む。母材1は、C
u、又はCuにCr、Mo、W、C、SiC、AlNの
いずれか1つ以上の元素を加えたCu合金からなる。一
方、ロッド2は、C/C、C/C−M、又はCFRM、
Cu、Ag又はAuを主体とする高熱伝導性金属材料、
若しくはC/C等と高熱伝導性金属との複合材料からな
る。
【0058】ロッド2上への被覆層9の形成は、電解メ
ッキ法、無電解メッキ法、化学蒸着法、物理蒸着法等を
単独または組み合わせて用いることにより行う。例え
ば、単独の方法としては、化学還元浴中にロッド2を浸
漬し、CuやNiを被覆する無電解メッキ法等がある。
また、組み合わせる方法としては、化学蒸着法を用いて
ロッド2にSiCを被覆し、続いて、その上に電解メッ
キ法でCuを被覆する方法等がある。
ッキ法、無電解メッキ法、化学蒸着法、物理蒸着法等を
単独または組み合わせて用いることにより行う。例え
ば、単独の方法としては、化学還元浴中にロッド2を浸
漬し、CuやNiを被覆する無電解メッキ法等がある。
また、組み合わせる方法としては、化学蒸着法を用いて
ロッド2にSiCを被覆し、続いて、その上に電解メッ
キ法でCuを被覆する方法等がある。
【0059】また、母材1にロッド2が固定された放熱
基材10の全体に被覆層9を形成することもできる。例
えば、放熱基材100の全体に対して、電解メッキ法や
無電解メッキ法を単独又は組み合わせて行い、Cu、N
i、Auを被覆する。
基材10の全体に被覆層9を形成することもできる。例
えば、放熱基材100の全体に対して、電解メッキ法や
無電解メッキ法を単独又は組み合わせて行い、Cu、N
i、Auを被覆する。
【0060】このように、ロッド2に被覆層9を形成す
ることにより、母材1とロッド2の接合力の向上や、ロ
ッド中への水分の吸湿を防止することができる。
ることにより、母材1とロッド2の接合力の向上や、ロ
ッド中への水分の吸湿を防止することができる。
【0061】実施の形態5.図8は、放熱基材100を
用いた半導体装置である。母材1とロッド2からなる放
熱基材100の上には、半田材により半導体デバイス6
0が固定されている。放熱基材100は、冷却容器50
に設けられた開口部にろう付けされている。放熱容器5
0は、冷媒流路51と、その両側に設けられた冷媒入口
52、冷媒出口53を有する。冷媒容器50は、例えば
銅からなる。冷媒入口52から入った、例えば冷却水等
の冷媒は、冷媒流路51を通って冷媒出口53から排出
される。なお、半導体デバイス60は、半導体チップを
絶縁板上に搭載した構造となっている(図示せず)。
用いた半導体装置である。母材1とロッド2からなる放
熱基材100の上には、半田材により半導体デバイス6
0が固定されている。放熱基材100は、冷却容器50
に設けられた開口部にろう付けされている。放熱容器5
0は、冷媒流路51と、その両側に設けられた冷媒入口
52、冷媒出口53を有する。冷媒容器50は、例えば
銅からなる。冷媒入口52から入った、例えば冷却水等
の冷媒は、冷媒流路51を通って冷媒出口53から排出
される。なお、半導体デバイス60は、半導体チップを
絶縁板上に搭載した構造となっている(図示せず)。
【0062】このような放熱容器50を用いることによ
り、放熱基材100のロッド2が冷却媒体と接して直接
冷却される。放熱基材100では、母材1よりロッド2
の方が熱伝導性の高い材料からなるため、半導体デバイ
ス60の冷却効率を従来より高くできる。即ち、放熱基
材100では、母材1の材料の特性を超える良好な熱伝
導特性を得ることができる。なお、放熱基材100に代
えて、上述の実施の形態2〜4に示す放熱基材を用いて
も良い。この場合にも、同様に、母材1の材料の特性を
超える良好な熱伝導特性を得ることができる。
り、放熱基材100のロッド2が冷却媒体と接して直接
冷却される。放熱基材100では、母材1よりロッド2
の方が熱伝導性の高い材料からなるため、半導体デバイ
ス60の冷却効率を従来より高くできる。即ち、放熱基
材100では、母材1の材料の特性を超える良好な熱伝
導特性を得ることができる。なお、放熱基材100に代
えて、上述の実施の形態2〜4に示す放熱基材を用いて
も良い。この場合にも、同様に、母材1の材料の特性を
超える良好な熱伝導特性を得ることができる。
【0063】実施の形態6.図9は、全体が400で表
される、本実施の形態にかかる放熱基材の用いた半導体
装置である。放熱基材400は、母材1とロッド2から
なるが、ロッド2の端部は母材1の底面から突出してい
ない。ロッド2の端部は、母材1の底面で露出してい
る。他の構成や材料は、放熱基材100と同じである。
かかる放熱基材400の上には、半導体デバイス60が
半田材で固定されている。また、放熱基材400の上に
は、半導体デバイス60を覆うようにキャップ70が設
けられている。これらにより半導体パッケージ90が形
成されている。
される、本実施の形態にかかる放熱基材の用いた半導体
装置である。放熱基材400は、母材1とロッド2から
なるが、ロッド2の端部は母材1の底面から突出してい
ない。ロッド2の端部は、母材1の底面で露出してい
る。他の構成や材料は、放熱基材100と同じである。
かかる放熱基材400の上には、半導体デバイス60が
半田材で固定されている。また、放熱基材400の上に
は、半導体デバイス60を覆うようにキャップ70が設
けられている。これらにより半導体パッケージ90が形
成されている。
【0064】半導体パッケージ90の放熱基材400の
底面には、銅等からなる放熱フィン80が固定されてい
る。放熱基材400の底面に放熱フィン80を接触させ
ることにより、放熱基材400の底面に露出したロッド
2が、放熱フィン80と接するようになる。これによ
り、半導体デバイス60で発生した熱は、ロッド2を介
して放熱フィン80に効率的に伝えられる。
底面には、銅等からなる放熱フィン80が固定されてい
る。放熱基材400の底面に放熱フィン80を接触させ
ることにより、放熱基材400の底面に露出したロッド
2が、放熱フィン80と接するようになる。これによ
り、半導体デバイス60で発生した熱は、ロッド2を介
して放熱フィン80に効率的に伝えられる。
【0065】このように、本実施の形態にかかる放熱基
板400は、放熱フィン80に固定することができ、空
冷方式の半導体パッケージに用いることができる。
板400は、放熱フィン80に固定することができ、空
冷方式の半導体パッケージに用いることができる。
【0066】実施の形態7.表1に、本発明にかかる放
熱基材を用いた場合の放熱特性の評価結果を示す。表1
に示すように、発明例(No.1〜16)及び比較例
(21〜23)について、熱サイクル特性の評価、及び
半導体デバイスの温度評価を行った。評価には、実施の
形態5に示す冷却容器50が用いた(図8)。放熱基材
の母材1は、長さ20mm、幅20mm、厚さ5mmと
した。露出したロッド2の長さは、母材端面から5mm
とし、ロッド2の表面にはCuを被覆した。なお、母材
1、ロッド2からなる放熱基材の外観形状は、すべての
発明例、比較例で略同じ形状とした。放熱基材の評価
は、図8の冷却容器50に放熱基材を組み込み、冷却媒
体として、温度60℃、流量5l/minの冷却水を用
いた。放熱基材の端面及び露出したロッドと、冷却水は
直接接するようにした。なお、冷媒容器50の厚みは1
0mmである。
熱基材を用いた場合の放熱特性の評価結果を示す。表1
に示すように、発明例(No.1〜16)及び比較例
(21〜23)について、熱サイクル特性の評価、及び
半導体デバイスの温度評価を行った。評価には、実施の
形態5に示す冷却容器50が用いた(図8)。放熱基材
の母材1は、長さ20mm、幅20mm、厚さ5mmと
した。露出したロッド2の長さは、母材端面から5mm
とし、ロッド2の表面にはCuを被覆した。なお、母材
1、ロッド2からなる放熱基材の外観形状は、すべての
発明例、比較例で略同じ形状とした。放熱基材の評価
は、図8の冷却容器50に放熱基材を組み込み、冷却媒
体として、温度60℃、流量5l/minの冷却水を用
いた。放熱基材の端面及び露出したロッドと、冷却水は
直接接するようにした。なお、冷媒容器50の厚みは1
0mmである。
【0067】半導体デバイスの温度測定は、半導体デバ
イス60の発熱量30Wとなるように負荷をかけ、この
時の半導体デバイスの温度を計測して行った。また、熱
サイクル特性は、放熱基材の上に半導体デバイスを半田
接合した状態で、−50℃〜+150℃の熱サイクルを
150回かけて、放熱基材と半導体デバイスとの接合状
況を観察して評価した。
イス60の発熱量30Wとなるように負荷をかけ、この
時の半導体デバイスの温度を計測して行った。また、熱
サイクル特性は、放熱基材の上に半導体デバイスを半田
接合した状態で、−50℃〜+150℃の熱サイクルを
150回かけて、放熱基材と半導体デバイスとの接合状
況を観察して評価した。
【0068】比較例(No.21〜23)では、上述の
母材と同じ形状の放熱板をCu又はAlで形成した。N
o.21、23では、機械加工により、放熱板上にピン
状のフィンを形成した。
母材と同じ形状の放熱板をCu又はAlで形成した。N
o.21、23では、機械加工により、放熱板上にピン
状のフィンを形成した。
【0069】母材1、ロッド2からなる放熱基材の外観
形状は、すべての発明例、比較例で略同じ形状とし(N
o.23のみピンフィンなし)、冷却条件も同じとし
た。
形状は、すべての発明例、比較例で略同じ形状とし(N
o.23のみピンフィンなし)、冷却条件も同じとし
た。
【0070】
【表1】
【0071】No.1〜3は、母材1が、Cu又はCu
合金からなり、ロッド2が炭素繊維/金属複合材料(C
/C、C/C−M、CFRM)からなる場合である。ロ
ッド2に含まれる炭素繊維は、ロッド2の長さ方向と水
平になるように、1方向に配向している。実施例No.
1〜3は、半導体デバイス温度が90℃以下となり、比
較例のNo.21、22に比べて、半導体デバイス温度
を低く抑えられることがわかる。
合金からなり、ロッド2が炭素繊維/金属複合材料(C
/C、C/C−M、CFRM)からなる場合である。ロ
ッド2に含まれる炭素繊維は、ロッド2の長さ方向と水
平になるように、1方向に配向している。実施例No.
1〜3は、半導体デバイス温度が90℃以下となり、比
較例のNo.21、22に比べて、半導体デバイス温度
を低く抑えられることがわかる。
【0072】No.4〜9は、母材1が、Cu中にC
r、Mo、W、C、SiC、AlNの微粉体を5〜40
vol%添加した合金からなり、ロッド2が、C/Cか
らなる場合である。比較例と比べ、いずれも半導体デバ
イス温度は95℃以下と低く、半導体デバイス温度の上
昇を抑えている。また、熱膨張係数は11〜16×10
−6/℃となり、比較例よりも熱膨張係数が小さい。更
に、熱サイクル試験の結果では、半導体デバイス温度の
上昇を抑えながら半導体デバイスと放熱基材の接合部の
熱歪みが抑制されたため、熱サイクル特性が向上してい
る。
r、Mo、W、C、SiC、AlNの微粉体を5〜40
vol%添加した合金からなり、ロッド2が、C/Cか
らなる場合である。比較例と比べ、いずれも半導体デバ
イス温度は95℃以下と低く、半導体デバイス温度の上
昇を抑えている。また、熱膨張係数は11〜16×10
−6/℃となり、比較例よりも熱膨張係数が小さい。更
に、熱サイクル試験の結果では、半導体デバイス温度の
上昇を抑えながら半導体デバイスと放熱基材の接合部の
熱歪みが抑制されたため、熱サイクル特性が向上してい
る。
【0073】No.10は、母材1が、Cu中に、Cと
SiCの2種類の微粉体を添加した合金からなり、ロッ
ド2が、C/Cからなる場合である。同様に、半導体デ
バイスの温度上昇を抑制でき、熱膨張係数も小さく、熱
サイクル特性も向上した。
SiCの2種類の微粉体を添加した合金からなり、ロッ
ド2が、C/Cからなる場合である。同様に、半導体デ
バイスの温度上昇を抑制でき、熱膨張係数も小さく、熱
サイクル特性も向上した。
【0074】No.11は、母材1がCuからなり、ロ
ッド2が、AgとC/Cを併用した場合である。また、
No.12は、母材1がCuからなり、ロッド2がCu
とC/Cを併用した場合である。いずれの場合も、良好
な熱サイクル特性を維持しながら、半導体デバイスの温
度を90℃以下とでき、放熱特性が向上している。
ッド2が、AgとC/Cを併用した場合である。また、
No.12は、母材1がCuからなり、ロッド2がCu
とC/Cを併用した場合である。いずれの場合も、良好
な熱サイクル特性を維持しながら、半導体デバイスの温
度を90℃以下とでき、放熱特性が向上している。
【0075】No.13は、母材1、ロッド2ともにC
uからなる場合である。半導体デバイス温度は、比較例
(No.21)の機械加工で作製されたものと同等の特
性を示している。このことから、本発明にかかる製造方
法を用いることにより、複雑な機械加工によりピンフィ
ンを形成することなく、同等の効果を有する放熱基材を
得ることができる。なお、ここでは、母材端面からロッ
ド2を5mm露出した場合について示したが、ロッド2
の露出長が長くなるほど、その長さにほぼ比例して放熱
特性が向上する。
uからなる場合である。半導体デバイス温度は、比較例
(No.21)の機械加工で作製されたものと同等の特
性を示している。このことから、本発明にかかる製造方
法を用いることにより、複雑な機械加工によりピンフィ
ンを形成することなく、同等の効果を有する放熱基材を
得ることができる。なお、ここでは、母材端面からロッ
ド2を5mm露出した場合について示したが、ロッド2
の露出長が長くなるほど、その長さにほぼ比例して放熱
特性が向上する。
【0076】No.14は、実施の形態2にかかる製造
方法で放熱基材を製造した場合である。また、No.1
5は、実施の形態3にかかる製造方法で放熱基材を製造
した場合である。No.1、No.14、No.15を
比較した場合、ほぼ同等の放熱性能が得られ、比較例に
比べて熱サイクル特性が向上し、半導体デバイス温度の
上昇が抑えられている。
方法で放熱基材を製造した場合である。また、No.1
5は、実施の形態3にかかる製造方法で放熱基材を製造
した場合である。No.1、No.14、No.15を
比較した場合、ほぼ同等の放熱性能が得られ、比較例に
比べて熱サイクル特性が向上し、半導体デバイス温度の
上昇が抑えられている。
【0077】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
にかかる放熱基材では、母材より高い熱伝導率を有する
ロッドの先端が母材から露出しており、母材材料の放熱
特性を超える良好な放熱特性を有する放熱基材を得るこ
とができる。
にかかる放熱基材では、母材より高い熱伝導率を有する
ロッドの先端が母材から露出しており、母材材料の放熱
特性を超える良好な放熱特性を有する放熱基材を得るこ
とができる。
【0078】また、放熱基材と、放熱基材に搭載した半
導体デバイスとの接合部に発生する熱歪みを緩和し、接
合部の破損を防止できる。
導体デバイスとの接合部に発生する熱歪みを緩和し、接
合部の破損を防止できる。
【0079】また、本発明にかかる放熱基材の製造方法
を用いることにより、簡単な工程で放熱特性の高い放熱
基材の作製が可能となる。
を用いることにより、簡単な工程で放熱特性の高い放熱
基材の作製が可能となる。
【図1】 本発明の実施の形態1にかかる放熱基材の斜
視図である。
視図である。
【図2】 本発明の実施の形態1にかかる放熱基材の断
面図である。
面図である。
【図3】 本発明の実施の形態1にかかる放熱基材の製
造工程の断面図である。
造工程の断面図である。
【図4】 本発明の実施の形態2にかかる放熱基材の製
造工程の断面図である。
造工程の断面図である。
【図5】 本発明の実施の形態3にかかる放熱基材の製
造工程の断面図である。
造工程の断面図である。
【図6】 本発明の実施の形態4にかかる放熱基材の断
面図である。
面図である。
【図7】 本発明の実施の形態4にかかる他の放熱基材
の断面図である。
の断面図である。
【図8】 本発明の実施の形態5にかかる半導体装置の
断面図である。
断面図である。
【図9】 本発明の実施の形態6にかかる半導体装置の
断面図である。
断面図である。
【図10】 従来の半導体装置の断面図である。
1 母材、2 ロッド、3、4 圧粉体、5 孔部、1
0 支持治具、11孔部、20 Cu粉体、30 金
型、31 パンチ棒、40 焼結炉、100放熱基材。
0 支持治具、11孔部、20 Cu粉体、30 金
型、31 パンチ棒、40 焼結炉、100放熱基材。
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(72)発明者 梅村 敏夫
東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三
菱電機株式会社内
(72)発明者 寺本 浩行
東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三
菱電機株式会社内
Fターム(参考) 4K018 AA04 BA02 BA09 BB04 BC08
BD10 CA02 CA12 DA01 DA04
DA21 DA33 FA23 HA10 JA40
KA32
5F036 AA01 BA10 BA23 BB05 BD01
BD11
Claims (20)
- 【請求項1】 半導体デバイスを載置して冷却する放熱
基材であって、 略平行な第1面と第2面とを有し、半導体デバイスが該
第1面上に載置される母材と、 該第2面の略法線方向に沿って該母材に埋められて固定
され、該母材より高い熱伝導率を有するロッドとからな
り、 該ロッドの一部が該母材の該第2面から露出したことを
特徴とする放熱基材。 - 【請求項2】 上記ロッドの一端が、上記母材の上記第
2面から突出したことを特徴とする請求項1に記載の放
熱基材。 - 【請求項3】 上記ロッドの一端が、上記母材の上記第
2面と略同一平面に含まれる、平坦な端面を有すること
を特徴とする請求項1に記載の放熱基材。 - 【請求項4】 上記母材が、銅又は銅合金からなり、 上記ロッドが、炭素繊維強化炭素複合材料、炭素基金属
複合材料、又は炭素繊維強化金属を含む炭素繊維/金属
複合材料、若しくは高熱伝導性金属材料の少なくとも一
方の材料からなることを特徴とする請求項1〜3のいず
れかに記載の放熱基材。 - 【請求項5】 上記母材が、Cr、Mo、W、C、Si
C、及びAlNからなる群から選択される少なくとも1
つの添加成分を、5〜40体積%含有する銅合金からな
ることを特徴とする請求項4に記載の放熱基材。 - 【請求項6】 上記母材が、粒径が100μm以下の微
粉体として分散させた上記添加成分を含む銅合金からな
ることを特徴とする請求項5に記載の放熱基材。 - 【請求項7】 上記ロッドが、Cu、Ni、Au、W、
及びSiCからなる群から選択される成分を主成分とす
る被覆層に覆われたことを特徴とする請求項4に記載の
放熱基材。 - 【請求項8】 上記母材と、該母材から露出した上記ロ
ッドが、Cu、Ni、Au、W、及びSiCからなる群
から選択される成分を主成分とする被覆層に覆われたこ
とを特徴とする請求項4に記載の放熱基材。 - 【請求項9】 上記ロッドが、互いに異なった材料で、
複数のロッドからなることを特徴とする請求項4に記載
の放熱基材。 - 【請求項10】 母材と該母材から一端が露出したロッ
ドとを含む放熱基材の製造方法であって、 炭素繊維/金属複合材料、又は高熱伝導性金属材料の少
なくとも一方の材料からなるロッドを準備するロッド準
備工程と、 該ロッドを成形型内に配置する配置工程と、 該成形型内に、銅を主成分とする粉体を充填して、該ロ
ッドの一端を埋める工程と、 該粉体を、0.1〜5tonf/cm2の圧力で加圧
し、ロッドの一端が埋め込まれた圧粉体を形成する工程
と、 該ロッドが固定された該圧粉体を、非酸化雰囲気中で、
700〜1200℃の温度で加熱して該圧粉体を焼結し
て母材とする工程とを含むことを特徴とする放熱基材の
製造方法。 - 【請求項11】 上記配置工程が、上記成形型内に支持
治具を設け、複数の上記ロッドが略平行となるように該
支持治具で支持する工程であることを特徴とする請求項
10に記載の製造方法。 - 【請求項12】 母材と該母材から一端が露出したロッ
ドとを含む放熱基材の製造方法であって、 炭素繊維/金属複合材料、又は高熱伝導性金属材料の少
なくとも一方の材料からなるロッドを準備するロッド準
備工程と、 銅を主成分とする粉体を0.1〜8tonf/cm2の
圧力で加圧して、圧粉体を形成する工程と、 該圧粉体に孔部を形成する工程と、 該孔部に該ロッドを挿入して、該圧粉体から該ロッドの
一端を露出させる工程と、 該ロッドが挿入された該圧粉体を、非酸化雰囲気中で、
700〜1200℃の温度で加熱して該圧粉体を焼結し
て母材とする工程とを含むことを特徴とする放熱基材の
製造方法。 - 【請求項13】 母材と該母材から一端が露出したロッ
ドとを含む放熱基材の製造方法であって、 炭素繊維/金属複合材料、又は高熱伝導性金属材料の少
なくとも一方の材料からなるロッドを準備するロッド準
備工程と、 銅を主成分とする粉体を0.1〜8tonf/cm2の
圧力で加圧して、圧粉体を形成する工程と、 該圧粉体を、非酸化雰囲気中で、400〜700℃の温
度で加熱して該圧粉体を焼結して一次焼結体とする工程
と、 該一次焼結体に孔部を形成する工程と、 該孔部に該ロッドを挿入し、該一次焼結体から該ロッド
の一端を露出させる工程と、 該ロッドが挿入された該一次焼結体を、非酸化雰囲気中
で、700〜1200℃の温度で加熱して、該一次焼結
体を更に焼結して母材とする工程とを含むことを特徴と
する放熱基材の製造方法。 - 【請求項14】 上記銅を主成分とする粉材が、Cr、
Mo、W、C、SiC、及びAlNからなる群から選択
される少なくとも1つの成分からなる微粉体を、5〜4
0体積%の割合で銅の粉体に混同した粉体からなること
を特徴とする請求項10〜13のいずれかに記載の製造
方法。 - 【請求項15】 上記微粉体の粒径が、100μm以下
であることを特徴とする請求項14に記載の製造方法。 - 【請求項16】 上記ロッド準備工程が、Cu、Ni、
Au、W、及びSiCからなる群から選択される成分を
主成分とする被覆層で該ロッドの表面を覆う工程を含む
ことを特徴とする請求項10〜13のいずれかに記載の
製造方法。 - 【請求項17】 更に、上記母材と該母材から露出した
上記ロッドとの表面を、Cu、Ni、Au、W、及びS
iCからなる群から選択される成分を主成分とする被覆
層で覆う工程を含むことを特徴とする請求項10〜13
に記載の製造方法。 - 【請求項18】 請求項1〜9のいずれかに記載の放熱
基材と、該放熱基材の上記第1面に取りつけられた半導
体素子とを含む半導体装置であって、 該放熱基材の上記第2面から露出した上記ロッドが、冷
却媒体と接するようにしてなることを特徴とする半導体
装置。 - 【請求項19】 上記放熱基材が、放熱容器に取りつけ
られ、該放熱容器中を流れる冷却水が、該放熱基材の上
記第2面から露出した上記ロッドに接するようにしてな
ることを特徴とする請求項18に記載の半導体装置。 - 【請求項20】 上記冷却媒体が、上記放熱基材の上記
第2面に取りつけられた放熱フィンであることを特徴と
する請求項18に記載の半導体装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001387630A JP2003188324A (ja) | 2001-12-20 | 2001-12-20 | 放熱基材、放熱基材の製造方法、及び放熱基材を含む半導体装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001387630A JP2003188324A (ja) | 2001-12-20 | 2001-12-20 | 放熱基材、放熱基材の製造方法、及び放熱基材を含む半導体装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003188324A true JP2003188324A (ja) | 2003-07-04 |
Family
ID=27596400
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001387630A Pending JP2003188324A (ja) | 2001-12-20 | 2001-12-20 | 放熱基材、放熱基材の製造方法、及び放熱基材を含む半導体装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2003188324A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009146961A (ja) * | 2007-12-12 | 2009-07-02 | Yaskawa Electric Corp | ヒートシンクとその製造方法およびそれを用いたモータとインバータ装置 |
JP2009532912A (ja) * | 2006-04-06 | 2009-09-10 | フリースケール セミコンダクター インコーポレイテッド | 一体型スルーホール熱放散ピンを有するモールドされた半導体パッケージ |
JP2011530164A (ja) * | 2008-08-01 | 2011-12-15 | エルジー シルトロン インコーポレイテッド | 半導体素子、発光素子及びその製造方法 |
JP2015088560A (ja) * | 2013-10-29 | 2015-05-07 | 富士通株式会社 | 電子デバイス及びその製造方法 |
WO2015186644A1 (ja) * | 2014-06-06 | 2015-12-10 | 日本発條株式会社 | 複合材、積層体、及びパワーモジュール |
-
2001
- 2001-12-20 JP JP2001387630A patent/JP2003188324A/ja active Pending
Cited By (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009532912A (ja) * | 2006-04-06 | 2009-09-10 | フリースケール セミコンダクター インコーポレイテッド | 一体型スルーホール熱放散ピンを有するモールドされた半導体パッケージ |
US8659146B2 (en) | 2006-04-06 | 2014-02-25 | Freescale Semiconductor, Inc. | Lead frame based, over-molded semiconductor package with integrated through hole technology (THT) heat spreader pin(s) and associated method of manufacturing |
JP2009146961A (ja) * | 2007-12-12 | 2009-07-02 | Yaskawa Electric Corp | ヒートシンクとその製造方法およびそれを用いたモータとインバータ装置 |
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US9425352B2 (en) | 2008-08-01 | 2016-08-23 | Lg Siltron Inc. | Semiconductor device, light emitting device and method of manufacturing same |
JP2015088560A (ja) * | 2013-10-29 | 2015-05-07 | 富士通株式会社 | 電子デバイス及びその製造方法 |
WO2015186644A1 (ja) * | 2014-06-06 | 2015-12-10 | 日本発條株式会社 | 複合材、積層体、及びパワーモジュール |
JP2015231041A (ja) * | 2014-06-06 | 2015-12-21 | 日本発條株式会社 | 積層体、及びパワーモジュール |
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