JP2003185977A - 画像表示装置 - Google Patents
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- JP2003185977A JP2003185977A JP2001385887A JP2001385887A JP2003185977A JP 2003185977 A JP2003185977 A JP 2003185977A JP 2001385887 A JP2001385887 A JP 2001385887A JP 2001385887 A JP2001385887 A JP 2001385887A JP 2003185977 A JP2003185977 A JP 2003185977A
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- type diffraction
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 画像のざらつきを十分に減らし、なおかつ、
解像感の高い画像を与える画像表示装置。 【解決手段】 ある一定の開口を持った画素が多数2次
元に規則的に配列された画像表示素子1と、位相型回折
格子3と、観察光学系2とを備えた画像表示装置におい
て、画像表示素子1の表示面から位相型回折格子3まで
の距離(空気換算長)をLとし、観察光学系2の焦点距
離をf、拡大率をmとした場合に、 f>L≧0.2/m2 〔m〕
・・・(10) の関係を満たす画像表示装置。
解像感の高い画像を与える画像表示装置。 【解決手段】 ある一定の開口を持った画素が多数2次
元に規則的に配列された画像表示素子1と、位相型回折
格子3と、観察光学系2とを備えた画像表示装置におい
て、画像表示素子1の表示面から位相型回折格子3まで
の距離(空気換算長)をLとし、観察光学系2の焦点距
離をf、拡大率をmとした場合に、 f>L≧0.2/m2 〔m〕
・・・(10) の関係を満たす画像表示装置。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、画像表示装置に関
し、特に、電子ビューファインダー等の画像表示装置に
関するものである。
し、特に、電子ビューファインダー等の画像表示装置に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】液晶表示素子(LCD)に代表されるド
ットマトリックス型画像表示素子は、2次元的に配列さ
れた画素を変調することで画像表示を行うものである。
この表示素子の画素密度は高い程表示する画像は緻密に
なり、先鋭度も増すが、製造における難易度も高くな
り、コストが増大する。安価な画素密度の低い表示素子
を用いると、画素間の隙間が目立ち、ざらついた画質が
観察されることになる。
ットマトリックス型画像表示素子は、2次元的に配列さ
れた画素を変調することで画像表示を行うものである。
この表示素子の画素密度は高い程表示する画像は緻密に
なり、先鋭度も増すが、製造における難易度も高くな
り、コストが増大する。安価な画素密度の低い表示素子
を用いると、画素間の隙間が目立ち、ざらついた画質が
観察されることになる。
【0003】一方、画像表示素子の画像を光学系によっ
て拡大して表示する装置として、プロジェクターやHM
D(頭部装着型画像表示装置)があげられる。これらの
装置に上記した安価な表示素子を用いると、画像が拡大
されると共に画素の隙間部分も拡大されるため、ざらつ
きがさらに目立つものになり、表示している画像を本来
のものと感じるいわゆる質感が低い画像となってしま
う。
て拡大して表示する装置として、プロジェクターやHM
D(頭部装着型画像表示装置)があげられる。これらの
装置に上記した安価な表示素子を用いると、画像が拡大
されると共に画素の隙間部分も拡大されるため、ざらつ
きがさらに目立つものになり、表示している画像を本来
のものと感じるいわゆる質感が低い画像となってしま
う。
【0004】そこで、画像表示素子と観察者の眼球の間
に光学フィルターを配備し、1つの画素を複数個に分離
することで、画素のざらつきを低減する方法が提案され
ている。
に光学フィルターを配備し、1つの画素を複数個に分離
することで、画素のざらつきを低減する方法が提案され
ている。
【0005】例えば、図26に構成図を示すような液晶
表示素子と観察者の間に水晶を数枚重ねて設置した構成
の画像表示装置がある。
表示素子と観察者の間に水晶を数枚重ねて設置した構成
の画像表示装置がある。
【0006】さらに、従来の他のタイプとして、特許第
2,883,492号、特許第2,980,268号が
あげられる。液晶表示素子と観察者の間に2次元格子パ
ターンを設置した構成の画像表示装置である。
2,883,492号、特許第2,980,268号が
あげられる。液晶表示素子と観察者の間に2次元格子パ
ターンを設置した構成の画像表示装置である。
【0007】さらに、画像表示装置前面に光学的ローパ
スフィルターが配置された特開平5−307174号、
特開平8−122709号や、表示スクリーンと観察者
の間にマイクロレンズアレーを設置した米国特許第5,
719,588号等がある。
スフィルターが配置された特開平5−307174号、
特開平8−122709号や、表示スクリーンと観察者
の間にマイクロレンズアレーを設置した米国特許第5,
719,588号等がある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図26
のように光学フィルターとして水晶等の結晶を用いると
非常に高価であり、さらに、2次元表示に対応するため
に複数枚の結晶を使用するため、光学フィルター部分が
厚くなり、装置自体が大型化する。
のように光学フィルターとして水晶等の結晶を用いると
非常に高価であり、さらに、2次元表示に対応するため
に複数枚の結晶を使用するため、光学フィルター部分が
厚くなり、装置自体が大型化する。
【0009】また、光学フィルターを位相型回折格子で
構成する場合、画素のざらつきを低減するために、光学
フィルターのナイキスト限界におけるMTF(Modu
lation Transfer Function)
が低く設定されている。これによりざらつきは低減され
るが、ナイキスト限界近傍の空間周波数のMTFが低く
なるため、ぼけた画像を観察することになる。逆に、ナ
イキスト限界におけるMTFを高めに設定すると、その
周波数近傍のMTFは高く、高解像な表示ができるが、
ざらつきを十分に低減することができない。
構成する場合、画素のざらつきを低減するために、光学
フィルターのナイキスト限界におけるMTF(Modu
lation Transfer Function)
が低く設定されている。これによりざらつきは低減され
るが、ナイキスト限界近傍の空間周波数のMTFが低く
なるため、ぼけた画像を観察することになる。逆に、ナ
イキスト限界におけるMTFを高めに設定すると、その
周波数近傍のMTFは高く、高解像な表示ができるが、
ざらつきを十分に低減することができない。
【0010】さらに、位相型回折格子は波長によって回
折角が異なり、画像表示素子のカラー表示の基本となる
RGBに対応する各波長における光学フィルターのMT
Fが変化する。しかしながら、従来の技術においては、
異なった波長に対する光学フィルターのMTFが考慮さ
れたものがない。
折角が異なり、画像表示素子のカラー表示の基本となる
RGBに対応する各波長における光学フィルターのMT
Fが変化する。しかしながら、従来の技術においては、
異なった波長に対する光学フィルターのMTFが考慮さ
れたものがない。
【0011】また、位相型回折格子は光学的ローパスフ
ィルターの作用を有するが、同時に、表示素子の画素と
位相型回折格子が干渉しあい、モアレ縞が発生する原因
となる。このモアレ縞は画素ピッチの数倍以上の周期に
なるため、表示画像の上に大きな縞が重なって見え画像
を著しく悪化させる。このモアレ縞を見え難くする方法
として、特開平5−307174号や特許第2,88
3,492号のように、位相型回折格子の格子ピッチを
表示素子の画素ピッチ以下にする方法がある。しかしな
がら、回折格子ピッチと回折角は反比例の関係にあるた
め、回折格子ピッチが小さいと回折角が大きくなり、画
素拡散量が大きくなる。それに伴って、光学フィルター
が有するMTFの低下する領域が低周波側にシフトする
ため、低い空間周波数におけるMTFも低下し、全体に
ぼけた画像となる。
ィルターの作用を有するが、同時に、表示素子の画素と
位相型回折格子が干渉しあい、モアレ縞が発生する原因
となる。このモアレ縞は画素ピッチの数倍以上の周期に
なるため、表示画像の上に大きな縞が重なって見え画像
を著しく悪化させる。このモアレ縞を見え難くする方法
として、特開平5−307174号や特許第2,88
3,492号のように、位相型回折格子の格子ピッチを
表示素子の画素ピッチ以下にする方法がある。しかしな
がら、回折格子ピッチと回折角は反比例の関係にあるた
め、回折格子ピッチが小さいと回折角が大きくなり、画
素拡散量が大きくなる。それに伴って、光学フィルター
が有するMTFの低下する領域が低周波側にシフトする
ため、低い空間周波数におけるMTFも低下し、全体に
ぼけた画像となる。
【0012】さらに、画像表示装置はこのような光学フ
ィルターを介して画像表示素子を観察するため、異物付
着、異物混入、透過率低下のフィルターを用いた場合、
観察者は画像情報以外の異物や、透過率の低下した画像
を観察することとなる。しかしながら、従来技術には、
装置として組み込んだ際の問題点についての記載がな
い。
ィルターを介して画像表示素子を観察するため、異物付
着、異物混入、透過率低下のフィルターを用いた場合、
観察者は画像情報以外の異物や、透過率の低下した画像
を観察することとなる。しかしながら、従来技術には、
装置として組み込んだ際の問題点についての記載がな
い。
【0013】本発明は従来技術のこのような問題点に鑑
みてなされたものであり、その目的は、画像のざらつき
を十分に減らし、なおかつ、解像感の高い画像を与える
画像表示装置を提供することである。
みてなされたものであり、その目的は、画像のざらつき
を十分に減らし、なおかつ、解像感の高い画像を与える
画像表示装置を提供することである。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する本発
明の画像表示装置は、ある一定の開口を持った画素が多
数2次元に規則的に配列された画像表示素子と、位相型
回折格子と、観察光学系とを備えた画像表示装置におい
て、前記画像表示素子の表示面から前記位相型回折格子
までの距離(空気換算長)をLとし、前記観察光学系の
焦点距離をf、拡大率をmとした場合に、 f>L≧0.2/m2 〔m〕 ・・・(10) の関係を満たすことを特徴とするものである。
明の画像表示装置は、ある一定の開口を持った画素が多
数2次元に規則的に配列された画像表示素子と、位相型
回折格子と、観察光学系とを備えた画像表示装置におい
て、前記画像表示素子の表示面から前記位相型回折格子
までの距離(空気換算長)をLとし、前記観察光学系の
焦点距離をf、拡大率をmとした場合に、 f>L≧0.2/m2 〔m〕 ・・・(10) の関係を満たすことを特徴とするものである。
【0015】本発明のもう1つの画像表示装置は、ある
一定の開口を持った画素が多数2次元に規則的に配列さ
れた画像表示素子と、位相型回折格子と、観察光学系と
を備えた画像表示装置において、前記画像表示素子の中
心から射出し、前記観察光学系に入射する光束の前記位
相型回折格子上での光束径Wに対して、前記位相型回折
格子の格子ピッチPが、 2≦W/P≦50 ・・・(11) の条件を満たすことを特徴とするものである。
一定の開口を持った画素が多数2次元に規則的に配列さ
れた画像表示素子と、位相型回折格子と、観察光学系と
を備えた画像表示装置において、前記画像表示素子の中
心から射出し、前記観察光学系に入射する光束の前記位
相型回折格子上での光束径Wに対して、前記位相型回折
格子の格子ピッチPが、 2≦W/P≦50 ・・・(11) の条件を満たすことを特徴とするものである。
【0016】以下、本発明において上記構成をとる理由
と作用について説明する。
と作用について説明する。
【0017】図1に示すように、観察光学系2によって
拡大した虚像を観察する場合、観察物体である画像表示
素子1は観察光学系2の前側焦点位置近傍に配備され
る。したがって、画像表示素子1の近くにあるものはそ
のまま拡大観察される。本発明の場合、画像表示素子1
の表示面の近くに位相型回折格子3を配備して画像表示
素子1の画質を改善する方法をとる。その場合、この位
相型回折格子3の配置される位置が人間の眼Eの調整力
の範囲内にあると、その位相型回折格子3上にごみ等の
異物が付着すると、それが拡大されて見えてしまう。
拡大した虚像を観察する場合、観察物体である画像表示
素子1は観察光学系2の前側焦点位置近傍に配備され
る。したがって、画像表示素子1の近くにあるものはそ
のまま拡大観察される。本発明の場合、画像表示素子1
の表示面の近くに位相型回折格子3を配備して画像表示
素子1の画質を改善する方法をとる。その場合、この位
相型回折格子3の配置される位置が人間の眼Eの調整力
の範囲内にあると、その位相型回折格子3上にごみ等の
異物が付着すると、それが拡大されて見えてしまう。
【0018】人間の眼の遠点距離をDf (m)、近点距
離をDn (m)とすると、人間の眼の調整力B(m-1)
は、次式で与えられる。
離をDn (m)とすると、人間の眼の調整力B(m-1)
は、次式で与えられる。
【0019】
B=1/Dn −1/Df ・・・(1)
近点距離は、図2に示すように、人間の年齢によって大
きく異なる。20〜50歳代の観察者を想定すると、近
点距離は約−10〜−2D(ディオプター:m -1)、D
n =10〜500mmの距離であり、遠点距離がDf =
∞の場合の調節力は10〜2D(ディオプター:m-1)
となる。
きく異なる。20〜50歳代の観察者を想定すると、近
点距離は約−10〜−2D(ディオプター:m -1)、D
n =10〜500mmの距離であり、遠点距離がDf =
∞の場合の調節力は10〜2D(ディオプター:m-1)
となる。
【0020】本発明のような小さい画像表示素子1を拡
大された虚像として観察する画像表示装置においては、
画像表示素子1は観察光学系2の前側焦点位置の近傍に
置かれ、眼Eの位置が観察光学系2の後側焦点位置近傍
にあるようにそれぞれが配置されていると考えられる。
この場合には、画像表示素子1の画像は観察光学系2に
よって拡大された虚像として観察され、この場合、図3
に示すように、画像表示素子1の虚像を見込む角度u’
(図3(b))と画像表示素子1を明視の距離(250
mm)で見込む角度u(図3(a))の比を拡大率mと
定義される。式で表すと、 m=tan(u’)/tan(u) ・・・(2) となる。さらに、拡大率mは、観察光学系2の後側焦点
距離をf’(mmで表される)として、 m=250/f’ ・・・(3) で与えられる。
大された虚像として観察する画像表示装置においては、
画像表示素子1は観察光学系2の前側焦点位置の近傍に
置かれ、眼Eの位置が観察光学系2の後側焦点位置近傍
にあるようにそれぞれが配置されていると考えられる。
この場合には、画像表示素子1の画像は観察光学系2に
よって拡大された虚像として観察され、この場合、図3
に示すように、画像表示素子1の虚像を見込む角度u’
(図3(b))と画像表示素子1を明視の距離(250
mm)で見込む角度u(図3(a))の比を拡大率mと
定義される。式で表すと、 m=tan(u’)/tan(u) ・・・(2) となる。さらに、拡大率mは、観察光学系2の後側焦点
距離をf’(mmで表される)として、 m=250/f’ ・・・(3) で与えられる。
【0021】次に、画像表示装置の観察光学系2におけ
る画像表示素子1側の焦点深度を求める。図4に示すよ
うに、人間の眼Eの遠点距離Df 、近点距離Dn は共
に、眼Eの入射瞳である前側主点からの距離である。し
たがって、Df 、Dn に対応する画像表示素子の前側焦
点位置F’から測った距離をそれぞれdf 、dn 、観察
光学系2の前側焦点距離をf、後側焦点距離をf’とす
ると、 dn −df =−f・f’(1/Df −1/Dn ) ・・・(4) となる。式(3)にならって拡大率を示すと、 m=Df /f’ ・・・(5) である。観察光学系2の画像表示面側と像側の屈折率を
n、n’とすると、 f=−n’/n・f’ ・・・(6) (4)式を(5)式、(6)式で変形して、 dn −df =n’/n・f’2 ・(1/Df −1/Dn ) =n’/n・(Df /m)2 ・(1/Df −1/Dn ) ・・・(7) 眼の調整力による画像表示素子1側の焦点深度をδ=d
f −dn とすると、遠点距離Df を∞として、 δ=n’/n・(Dn /m)2 ・B =n’/n・Dn /m2 ・・・(8) である。表示面側、像側共空気であるため、n=n’=
1となる。
る画像表示素子1側の焦点深度を求める。図4に示すよ
うに、人間の眼Eの遠点距離Df 、近点距離Dn は共
に、眼Eの入射瞳である前側主点からの距離である。し
たがって、Df 、Dn に対応する画像表示素子の前側焦
点位置F’から測った距離をそれぞれdf 、dn 、観察
光学系2の前側焦点距離をf、後側焦点距離をf’とす
ると、 dn −df =−f・f’(1/Df −1/Dn ) ・・・(4) となる。式(3)にならって拡大率を示すと、 m=Df /f’ ・・・(5) である。観察光学系2の画像表示面側と像側の屈折率を
n、n’とすると、 f=−n’/n・f’ ・・・(6) (4)式を(5)式、(6)式で変形して、 dn −df =n’/n・f’2 ・(1/Df −1/Dn ) =n’/n・(Df /m)2 ・(1/Df −1/Dn ) ・・・(7) 眼の調整力による画像表示素子1側の焦点深度をδ=d
f −dn とすると、遠点距離Df を∞として、 δ=n’/n・(Dn /m)2 ・B =n’/n・Dn /m2 ・・・(8) である。表示面側、像側共空気であるため、n=n’=
1となる。
【0022】一般に、近点近傍で画像を観察すると、物
の細部まではっきり視認できるが、眼は緊張し、長く見
続けると疲れる恐れがある。余り疲れずに良く見える距
離は、近点より遠くになる。20歳代では、観察距離が
約200mm以上あると、余り疲れないため、上式にお
ける近点距離をDn =0.2とすると、δは、 δ=0.2/m2 ・・・(9) で示される。
の細部まではっきり視認できるが、眼は緊張し、長く見
続けると疲れる恐れがある。余り疲れずに良く見える距
離は、近点より遠くになる。20歳代では、観察距離が
約200mm以上あると、余り疲れないため、上式にお
ける近点距離をDn =0.2とすると、δは、 δ=0.2/m2 ・・・(9) で示される。
【0023】ここで、画像表示素子1の表示面から位相
型回折格子3までの空気換算長距離をL(空気換算長)
とし、0.2/m2 (δ)より大きく設定すると、位相
型回折格子3に付着したごみ等は観察者の眼Eの調節力
よりも視度がマイナス側になるため、付着物にピントが
合うことがなく観察画像に与える影響を抑えることがで
きる。また、位相型回折格子3は観察光学系2との干渉
を防ぐために、位相型回折格子3は観察光学系2の主点
よりも画像表示素子側にあることが望ましい。
型回折格子3までの空気換算長距離をL(空気換算長)
とし、0.2/m2 (δ)より大きく設定すると、位相
型回折格子3に付着したごみ等は観察者の眼Eの調節力
よりも視度がマイナス側になるため、付着物にピントが
合うことがなく観察画像に与える影響を抑えることがで
きる。また、位相型回折格子3は観察光学系2との干渉
を防ぐために、位相型回折格子3は観察光学系2の主点
よりも画像表示素子側にあることが望ましい。
【0024】そこで、空気換算長距離Lは、
f>L≧0.2/m2 〔m〕 ・・・(10)
とすることで、観察者はごみ等の影響の少ない良好な画
像観察が可能となる。
像観察が可能となる。
【0025】例えば、観察光学系2の拡大率mが5倍と
25倍とすると、(10)式に代入して、 5倍 :L≧8(mm) 25倍:L≧0.32(mm) となる。この範囲に位相型回折格子3を配置すると、ご
み等の付着物が観察者の眼Eの調節力よりも視度がマイ
ナス側になるため、付着物にピントが合い難く、観察画
像に影響が少ない。
25倍とすると、(10)式に代入して、 5倍 :L≧8(mm) 25倍:L≧0.32(mm) となる。この範囲に位相型回折格子3を配置すると、ご
み等の付着物が観察者の眼Eの調節力よりも視度がマイ
ナス側になるため、付着物にピントが合い難く、観察画
像に影響が少ない。
【0026】位相型回折格子3によって画質を向上させ
るために、画像表示素子1と観察者眼球Eとの間に位相
型回折格子3を配置する場合、位相型回折格子3の格子
ピッチに対して光束径が十分大きいことが、観察画面全
体における画質の均一性を達成するために必要な条件で
ある。画像表示素子1から位相型回折格子3までの距離
が短い場合には回折角が大きく格子ピッチが小さいた
め、光束中の位相型回折格子3の格子数は問題にならな
い。しかしながら、画像表示素子1から位相型回折格子
3までの距離が長い場合には、位相型回折格子3の回折
角を小さくする必要があり(逆光線追跡で考えると、位
相型回折格子3の異なる回折次数で画素を半ピッチずら
して結像させるためには、画像表示素子1から位相型回
折格子3までの距離が離れる程回折角が小さくな
る。)、位相型回折格子3の格子ピッチが大きくなり、
上記の位相型回折格子3の格子ピッチに対して光束径が
十分大きいとの条件を満たすことが困難になる場合があ
る。
るために、画像表示素子1と観察者眼球Eとの間に位相
型回折格子3を配置する場合、位相型回折格子3の格子
ピッチに対して光束径が十分大きいことが、観察画面全
体における画質の均一性を達成するために必要な条件で
ある。画像表示素子1から位相型回折格子3までの距離
が短い場合には回折角が大きく格子ピッチが小さいた
め、光束中の位相型回折格子3の格子数は問題にならな
い。しかしながら、画像表示素子1から位相型回折格子
3までの距離が長い場合には、位相型回折格子3の回折
角を小さくする必要があり(逆光線追跡で考えると、位
相型回折格子3の異なる回折次数で画素を半ピッチずら
して結像させるためには、画像表示素子1から位相型回
折格子3までの距離が離れる程回折角が小さくな
る。)、位相型回折格子3の格子ピッチが大きくなり、
上記の位相型回折格子3の格子ピッチに対して光束径が
十分大きいとの条件を満たすことが困難になる場合があ
る。
【0027】格子ピッチに対して位相型回折格子の光束
径が十分な大きさでないと、観察者が眼球を回旋させて
表示素子の周辺まで観察した時、その光束径に対する回
折格子の格子数の変化が大きくなり回折効果に変化が生
じるため、見ている場所によって観察画像の画質が変化
してしまう。そこで、位相型回折格子の光束径Wに対し
て回折格子の格子ピッチ(凹凸の1ピッチ)をPとし、 2≦W/P≦50 ・・・(11) の条件を満たすことが重要である。
径が十分な大きさでないと、観察者が眼球を回旋させて
表示素子の周辺まで観察した時、その光束径に対する回
折格子の格子数の変化が大きくなり回折効果に変化が生
じるため、見ている場所によって観察画像の画質が変化
してしまう。そこで、位相型回折格子の光束径Wに対し
て回折格子の格子ピッチ(凹凸の1ピッチ)をPとし、 2≦W/P≦50 ・・・(11) の条件を満たすことが重要である。
【0028】この条件の下限の2を越えて小さくなる
と、光束径に対する回折格子の格子数が少なく、格子間
の長さが大きいため観察者が眼球を回旋させて表示素子
の周辺まで観察する場合にその光束径に対して回折格子
の格子数が変化してしまい、見ている場所によって観察
画像の画質が変化する恐れが生じる。上限の50を越え
て大きくなると、位相回折格子の格子ピッチが小さくな
り、回折角が大きくなりそれに伴って回折像の拡散量が
大きくなるため画像がボケたものになるおそれが生じ
る。
と、光束径に対する回折格子の格子数が少なく、格子間
の長さが大きいため観察者が眼球を回旋させて表示素子
の周辺まで観察する場合にその光束径に対して回折格子
の格子数が変化してしまい、見ている場所によって観察
画像の画質が変化する恐れが生じる。上限の50を越え
て大きくなると、位相回折格子の格子ピッチが小さくな
り、回折角が大きくなりそれに伴って回折像の拡散量が
大きくなるため画像がボケたものになるおそれが生じ
る。
【0029】ところで、位相型回折格子3は凸部と基板
部によって1つの格子パターン(凹凸)が作られている
ものであるが(図6)、その格子パターンが光束径W中
に2個以上があることが、回折像を形成するために最低
必要な条件である。さらに好ましくは、格子パターンが
光束径W中に3個以上あることが、安定した画質を再現
するための条件である。さらに好ましくは、格子パター
ンが5個以上あることが、より安定した画質を再現する
ための条件である。
部によって1つの格子パターン(凹凸)が作られている
ものであるが(図6)、その格子パターンが光束径W中
に2個以上があることが、回折像を形成するために最低
必要な条件である。さらに好ましくは、格子パターンが
光束径W中に3個以上あることが、安定した画質を再現
するための条件である。さらに好ましくは、格子パター
ンが5個以上あることが、より安定した画質を再現する
ための条件である。
【0030】本発明において、位相型回折格子は2つの
回折成分を持つ形状であることができる。拡大された画
像表示素子は、ある一定の開口を持った画素が2次元的
に多数配列された画像表示素子であり、映像にない不要
な高周波ざらつきも2次元的に存在している。回折方向
が1つ(1方向回折格子と呼ぶ。)の回折格子を配置し
た場合、回折された画素は一定方向のみに分離し補間が
生じる。例えば画素がデルタ配列(図10)の画像表示
素子の場合、1方向回折格子の回折パターンは0次光を
中心として1次元方向に高次光を発散しており、その画
素配列の画像表示素子と回折方向が水平方向又は垂直方
向の1方向回折格子と組み合わせたとき、観察できる映
像は、画素が水平方向のみあるいは垂直方向のみに分離
するため、上下あるいは左右の画素間にあるブラックマ
トリックスは補間されず、横方向あるいは縦方向に黒い
筋が残った画像として観察され、残ったブラックマトリ
ックスが高周波ざらつきを低減しきれない。そこで、回
折方向が2方向の回折格子(2方向回折格子)を用いる
と、回折パターンは2次元的な広がりを持ったパターン
になり、画像表示素子との組み合わせにおいて非常に効
率よく画素を補間することが可能となり、2次元的な高
周波ざらつきの低減が可能となる。
回折成分を持つ形状であることができる。拡大された画
像表示素子は、ある一定の開口を持った画素が2次元的
に多数配列された画像表示素子であり、映像にない不要
な高周波ざらつきも2次元的に存在している。回折方向
が1つ(1方向回折格子と呼ぶ。)の回折格子を配置し
た場合、回折された画素は一定方向のみに分離し補間が
生じる。例えば画素がデルタ配列(図10)の画像表示
素子の場合、1方向回折格子の回折パターンは0次光を
中心として1次元方向に高次光を発散しており、その画
素配列の画像表示素子と回折方向が水平方向又は垂直方
向の1方向回折格子と組み合わせたとき、観察できる映
像は、画素が水平方向のみあるいは垂直方向のみに分離
するため、上下あるいは左右の画素間にあるブラックマ
トリックスは補間されず、横方向あるいは縦方向に黒い
筋が残った画像として観察され、残ったブラックマトリ
ックスが高周波ざらつきを低減しきれない。そこで、回
折方向が2方向の回折格子(2方向回折格子)を用いる
と、回折パターンは2次元的な広がりを持ったパターン
になり、画像表示素子との組み合わせにおいて非常に効
率よく画素を補間することが可能となり、2次元的な高
周波ざらつきの低減が可能となる。
【0031】また、そのような2つの回折成分を持つ形
状の位相型回折格子3として、図7に斜視図を示すよう
に、1つの面に2つの回折成分を持つ形状とすることが
できる。図中、13は位相部である。1面に2つの回折
成分を持せた位相型回折格子の場合、製作や評価が1面
だけでよくなり、製作時間の削減ができ、コストダウン
になる。また、他方の面を光学面にすることも可能であ
る。例えば正の屈折パワーを持たせることで、観察光学
系の倍率を上げることができ、観察者は画角の大きな映
像を楽しめる。他には、収差補正用の光学面にしたり、
色収差補正用の回折光学面を形成することで、より完成
度の高い画像表示装置を達成できる。
状の位相型回折格子3として、図7に斜視図を示すよう
に、1つの面に2つの回折成分を持つ形状とすることが
できる。図中、13は位相部である。1面に2つの回折
成分を持せた位相型回折格子の場合、製作や評価が1面
だけでよくなり、製作時間の削減ができ、コストダウン
になる。また、他方の面を光学面にすることも可能であ
る。例えば正の屈折パワーを持たせることで、観察光学
系の倍率を上げることができ、観察者は画角の大きな映
像を楽しめる。他には、収差補正用の光学面にしたり、
色収差補正用の回折光学面を形成することで、より完成
度の高い画像表示装置を達成できる。
【0032】また、そのような2つの回折成分を持つ形
状の位相型回折格子3として、図8に斜視図を示すよう
に、表裏にそれぞれ1方向の回折成分を持つ形状とする
ことができる。図中、13aは表側の位相部、13bは
表側の位相部である。回折格子は位相部13a、13b
の格子高を変えることで、異なる回折効率を与えること
や波長依存性の異なったものを作ることができる。長波
長(R)の画素分離は短波長(B)の画素分離量より大
きいため色ずれが発生し、この色ずれの量は分離量の大
きさに比例し、色ずれ量が大きいと画像をボケさせてし
まう。2次元回折格子の場合、最適な分離量が2方向で
異ると、色ずれ量の大きさも変わり、2方向で解像感が
大きく異なってしまう。そこで、位相型回折格子3は、
図8に示すように、表裏にそれぞれ1方向回折格子を形
成させると、格子高を変えることができ、色ずれ量の大
きい方向のRの回折効率を小さくすることで、解像力の
低下を防ぐことが可能となる。このような構成の位相型
回折格子3を用いると、解像力を低下せず様々な配列の
画像表示素子に適応させることが可能となる。
状の位相型回折格子3として、図8に斜視図を示すよう
に、表裏にそれぞれ1方向の回折成分を持つ形状とする
ことができる。図中、13aは表側の位相部、13bは
表側の位相部である。回折格子は位相部13a、13b
の格子高を変えることで、異なる回折効率を与えること
や波長依存性の異なったものを作ることができる。長波
長(R)の画素分離は短波長(B)の画素分離量より大
きいため色ずれが発生し、この色ずれの量は分離量の大
きさに比例し、色ずれ量が大きいと画像をボケさせてし
まう。2次元回折格子の場合、最適な分離量が2方向で
異ると、色ずれ量の大きさも変わり、2方向で解像感が
大きく異なってしまう。そこで、位相型回折格子3は、
図8に示すように、表裏にそれぞれ1方向回折格子を形
成させると、格子高を変えることができ、色ずれ量の大
きい方向のRの回折効率を小さくすることで、解像力の
低下を防ぐことが可能となる。このような構成の位相型
回折格子3を用いると、解像力を低下せず様々な配列の
画像表示素子に適応させることが可能となる。
【0033】そして、1次元回折格子2枚はそれぞれ独
立した回折格子のため、2つの回折方向のなす角を自由
に与えることで、画素ピッチや画素配列の異なる様々な
画像表示素子に適応させることができ、組み合わせによ
って全く新しい回折格子を作り出すことが可能となる。
立した回折格子のため、2つの回折方向のなす角を自由
に与えることで、画素ピッチや画素配列の異なる様々な
画像表示素子に適応させることができ、組み合わせによ
って全く新しい回折格子を作り出すことが可能となる。
【0034】もちろん、図9に示すように、1方向回折
格子31 、32 を2枚組み合わせても、同様の作用効果
の位相型回折格子3を構成することができる。
格子31 、32 を2枚組み合わせても、同様の作用効果
の位相型回折格子3を構成することができる。
【0035】また、位相型回折格子3は1つの回折成分
を持つ形状であってもよい。画素上下方向に大きいブラ
ックマトリックス部分がある画像表示素子を使用した場
合、1方向のみの回折で画素を回折像で補間を行うこと
ができ、画素周りのブラックマトリックス枠が細く感じ
られ、観察者にとって実効的に画素開口が向上すること
になる。文字の拡大表示を行う場合を考えると、1方向
の回折のみを施した方が解像高く観察しやすい場合があ
る。また、1方向回折格子の場合、製作や評価が1面だ
けでよいので、評価時間が削減できコストダウンにな
る。また、他方の面を平面にすることで、製作性、組立
て性が上がる。さらに、他方の面を光学面にすることも
可能である。例えば正のパワーを持たせることで、観察
光学系の倍率を上げることができ、観察者は画角の大き
な映像を楽しめる。他には、収差補正用の光学面にした
り、色収差補正用の回折面を形成することで、より完成
度の高い画像表示装置を達成できる。
を持つ形状であってもよい。画素上下方向に大きいブラ
ックマトリックス部分がある画像表示素子を使用した場
合、1方向のみの回折で画素を回折像で補間を行うこと
ができ、画素周りのブラックマトリックス枠が細く感じ
られ、観察者にとって実効的に画素開口が向上すること
になる。文字の拡大表示を行う場合を考えると、1方向
の回折のみを施した方が解像高く観察しやすい場合があ
る。また、1方向回折格子の場合、製作や評価が1面だ
けでよいので、評価時間が削減できコストダウンにな
る。また、他方の面を平面にすることで、製作性、組立
て性が上がる。さらに、他方の面を光学面にすることも
可能である。例えば正のパワーを持たせることで、観察
光学系の倍率を上げることができ、観察者は画角の大き
な映像を楽しめる。他には、収差補正用の光学面にした
り、色収差補正用の回折面を形成することで、より完成
度の高い画像表示装置を達成できる。
【0036】また、本発明において、位相型回折格子は
3つの回折成分を持つ形状であってもよい。画像表示素
子の画素配列としては様々な配列のものがあるが、その
中で図10のように垂直方向の画素配置を略半画素ずれ
て配置するタイプ(デルタ配列)があり、緑の画素Gを
中心とした場合、一番近い同色画素の方向は矢印A、矢
印C、矢印Dの3方向となる。このような画像表示素子
の3方向に対して補間ができる3方向回折格子を用いる
と、解像度を余り下げずにざらつきを減らすことができ
る。特に斜め方向の回折光は、水平、垂直の成分に分け
ることができ、画像表示素子のどの方向においてもある
程度のローパスフィルター効果を与えることができ、画
像全体の質感を上げる効果が大きい。3方向回折格子に
は、図11のように、表に2次元の位相部13cからな
る回折格子、裏に1次元の位相部13dからなる回折格
子を形成するタイプや、回折格子(位相部)13eの周
期的構造が3方向に対して存在する図12のような回折
格子、その他にも回折パターンが3方向のものだと、同
様の効果を得ることができる。この効果は、動画や人物
や風景のように質感が重要であるものや、色グラデーシ
ョンのあるものに対して適している。
3つの回折成分を持つ形状であってもよい。画像表示素
子の画素配列としては様々な配列のものがあるが、その
中で図10のように垂直方向の画素配置を略半画素ずれ
て配置するタイプ(デルタ配列)があり、緑の画素Gを
中心とした場合、一番近い同色画素の方向は矢印A、矢
印C、矢印Dの3方向となる。このような画像表示素子
の3方向に対して補間ができる3方向回折格子を用いる
と、解像度を余り下げずにざらつきを減らすことができ
る。特に斜め方向の回折光は、水平、垂直の成分に分け
ることができ、画像表示素子のどの方向においてもある
程度のローパスフィルター効果を与えることができ、画
像全体の質感を上げる効果が大きい。3方向回折格子に
は、図11のように、表に2次元の位相部13cからな
る回折格子、裏に1次元の位相部13dからなる回折格
子を形成するタイプや、回折格子(位相部)13eの周
期的構造が3方向に対して存在する図12のような回折
格子、その他にも回折パターンが3方向のものだと、同
様の効果を得ることができる。この効果は、動画や人物
や風景のように質感が重要であるものや、色グラデーシ
ョンのあるものに対して適している。
【0037】なお、本発明において、位相型回折格子3
は、画像表示素子1側に回折作用面が向いていることが
望ましい。位相型回折格子3は、図6〜図9、図11〜
図12のように、位相部13、13a〜13eにより部
分的に位相差をつけた光学素子であり、一般的な位相型
回折格子3は、その一面に凹凸形状をつけることで光の
位相差を発生させるものである。この位相型回折格子3
の凹部分に油や指紋が付着すると、一定の位相差を与え
ていた回折格子が、部分的に異なった位相差を持つこと
になり、回折強度に差が出てくる。また、位相型回折格
子3に付着した汚れは透過率に影響を与え、観察し難い
画像となってしまう。さらに、凹凸部分が欠けたり傷つ
くと、同様の影響を与える。そこで、回折面を画像表示
素子1側に向けると、画像表示装置の鏡枠内に回折面が
配置され、観察者は直接回折格子面に触れる恐れがな
く、回折面の凹凸部分に外部からゴミ、汚れ、指紋や油
の付着が防止され、また、凹凸部分が欠けたり傷つくこ
とがなくなり、均一で良好な映像観察が可能となる。
は、画像表示素子1側に回折作用面が向いていることが
望ましい。位相型回折格子3は、図6〜図9、図11〜
図12のように、位相部13、13a〜13eにより部
分的に位相差をつけた光学素子であり、一般的な位相型
回折格子3は、その一面に凹凸形状をつけることで光の
位相差を発生させるものである。この位相型回折格子3
の凹部分に油や指紋が付着すると、一定の位相差を与え
ていた回折格子が、部分的に異なった位相差を持つこと
になり、回折強度に差が出てくる。また、位相型回折格
子3に付着した汚れは透過率に影響を与え、観察し難い
画像となってしまう。さらに、凹凸部分が欠けたり傷つ
くと、同様の影響を与える。そこで、回折面を画像表示
素子1側に向けると、画像表示装置の鏡枠内に回折面が
配置され、観察者は直接回折格子面に触れる恐れがな
く、回折面の凹凸部分に外部からゴミ、汚れ、指紋や油
の付着が防止され、また、凹凸部分が欠けたり傷つくこ
とがなくなり、均一で良好な映像観察が可能となる。
【0038】ところで、位相型回折格子3による画素分
離量は、波長と回折角の関係より、赤(R)が一番大き
く、青(B)が一番小さくなる。この画素分離量の違い
は解像度に直接反映され、3色共同じ回折効率とする
と、赤の分離量が一番大きいので解像度が下がることに
なる。これを防ぐためには、回折効率を適切に設定する
ことで波長依存性の少ない画像表示装置を提供すること
が可能となる。
離量は、波長と回折角の関係より、赤(R)が一番大き
く、青(B)が一番小さくなる。この画素分離量の違い
は解像度に直接反映され、3色共同じ回折効率とする
と、赤の分離量が一番大きいので解像度が下がることに
なる。これを防ぐためには、回折効率を適切に設定する
ことで波長依存性の少ない画像表示装置を提供すること
が可能となる。
【0039】そのためには、位相型回折格子に単色光を
照射して得られた回折光のそれぞれを0次回折光で規格
化した値を回折効率とし、1次回折光の回折効率をE
1、単色光の波長に対応する色が青、緑、赤それぞれの
場合、その記号の後に添えた(B)、(G)、(R)に
て区別する場合、 E1(R)<E1(G)<E1(B) ・・・(12) の関係を満たすことが必要である。この関係を満足する
と、ナイキスト周波数以下の色毎のMTFの差が少なく
なり、波長依存性の少ない画像表示装置が得られる。
照射して得られた回折光のそれぞれを0次回折光で規格
化した値を回折効率とし、1次回折光の回折効率をE
1、単色光の波長に対応する色が青、緑、赤それぞれの
場合、その記号の後に添えた(B)、(G)、(R)に
て区別する場合、 E1(R)<E1(G)<E1(B) ・・・(12) の関係を満たすことが必要である。この関係を満足する
と、ナイキスト周波数以下の色毎のMTFの差が少なく
なり、波長依存性の少ない画像表示装置が得られる。
【0040】また、位相型回折格子3は、回折作用面の
断面形状が略矩形で形成されており、その角部分は丸み
をおびているものとすることができる。位相型回折格子
の回折光強度(回折像)は位相部分の断面形状が大きく
関与している。回折光の強度は、回折格子の断面形状を
位相差に変換し、フーリエ変換することで得られる。断
面形状が矩形、角部が丸みを持つ矩形の回折格子を考え
た場合、高次回折光効率は、矩形より角部が丸みを持つ
矩形の方が小さいことが分かっている。高次回折光効率
が大きい位相回折格子は、観察者が黒地に白い物体を観
察した際に回折方向に高次光が強く発生し、画質を低下
させる原因となる。そこで、矩形の回折格子を製作して
角部を研磨等により丸めることで、高次回折光強度を小
さくし、散乱光の少ない良い画質を得ることができる。
断面形状が略矩形で形成されており、その角部分は丸み
をおびているものとすることができる。位相型回折格子
の回折光強度(回折像)は位相部分の断面形状が大きく
関与している。回折光の強度は、回折格子の断面形状を
位相差に変換し、フーリエ変換することで得られる。断
面形状が矩形、角部が丸みを持つ矩形の回折格子を考え
た場合、高次回折光効率は、矩形より角部が丸みを持つ
矩形の方が小さいことが分かっている。高次回折光効率
が大きい位相回折格子は、観察者が黒地に白い物体を観
察した際に回折方向に高次光が強く発生し、画質を低下
させる原因となる。そこで、矩形の回折格子を製作して
角部を研磨等により丸めることで、高次回折光強度を小
さくし、散乱光の少ない良い画質を得ることができる。
【0041】また、位相型回折格子3は、回折作用面の
断面形状が台形で形成されており、その角部分は丸みを
おびているものとすることができる。断面形状の角部を
鈍角に設定し、さらに研磨等により角部に丸みをつける
ことで、製作しやすく、高次回折光強度が小さく、より
良好な画質が得られる位相型回折格子となる。
断面形状が台形で形成されており、その角部分は丸みを
おびているものとすることができる。断面形状の角部を
鈍角に設定し、さらに研磨等により角部に丸みをつける
ことで、製作しやすく、高次回折光強度が小さく、より
良好な画質が得られる位相型回折格子となる。
【0042】ところで、後記の実施例に示したように、
具体的に、位相型回折格子のある波長における1次回折
光の回折効率(%)をExy(xは水平方向、yは垂直
方向)とし、画像表示素子の基準色である青、緑、赤が
その記号の後に添えた(B)、(G)、(R)にて区別
する場合、以下の条件式が成り立つものとすることが望
ましい。
具体的に、位相型回折格子のある波長における1次回折
光の回折効率(%)をExy(xは水平方向、yは垂直
方向)とし、画像表示素子の基準色である青、緑、赤が
その記号の後に添えた(B)、(G)、(R)にて区別
する場合、以下の条件式が成り立つものとすることが望
ましい。
【0043】
赤:70<E10(R)<300、70<E01(R)<300
緑:100<E10(G)<700、100<E01(G)<700
青:100<E10(B)<800、100<E01(B)<800
ここで、それぞれの波長は、(B)=442nm、
(G)=537nm、(R)=636nmとする。
(G)=537nm、(R)=636nmとする。
【0044】このような特性の位相型回折格子3を用い
る場合、ナイキスト周波数近傍でMTFに遮断周波数を
持つものとなり、画像のざらつきを十分に減らし、なお
かつ、解像感の高い画像が観察可能になる。
る場合、ナイキスト周波数近傍でMTFに遮断周波数を
持つものとなり、画像のざらつきを十分に減らし、なお
かつ、解像感の高い画像が観察可能になる。
【0045】また、後記の実施例に示したように、具体
的に、以下の条件式が成り立つものとすることもでき
る。
的に、以下の条件式が成り立つものとすることもでき
る。
【0046】
赤:20<E10(R)<50、20<E01(R)<50
緑:30<E10(G)<60、30<E01(G)<60
青:30<E10(B)<70、30<E01(B)<70
ここで、それぞれの波長は、(B)=442nm、
(G)=537nm、(R)=636nmとする。
(G)=537nm、(R)=636nmとする。
【0047】このような特性の位相型回折格子3を用い
る場合は、ナイキスト周波数近傍でMTFに遮断周波数
を持たないが、同様に、画像のざらつきを十分に減ら
し、なおかつ、解像感の高い画像が観察可能になる。
る場合は、ナイキスト周波数近傍でMTFに遮断周波数
を持たないが、同様に、画像のざらつきを十分に減ら
し、なおかつ、解像感の高い画像が観察可能になる。
【0048】また、本発明の位相型回折格子3は、少な
くとも1つの格子の回折方向が画像表示素子1の表示面
の何れの辺に対しても角度を有することが望ましい。図
10のように、垂直方向の画素配置を略半画素ずれて配
置するデルタ配列において軸の概念を導入すると、図1
0中、ラインAが水平方向の、ラインBが垂直方向の軸
になる。しかし、斜め方向にも同色画素が並んでおり、
X字を描くようなラインC、Dが設定できる。位相型回
折格子3の回折方向を画像表示素子1のラインCに揃え
ることで同色画素間に分離画素を配置でき、滑らかで良
質の画像を得ることが可能となる。また、ラインCとは
ずらした角度に位相型回折格子3の回折方向を設定する
ことで、表示面にある軸を強調せず、表示面に均一に色
画素を散りばめることも可能となる。そして、画像表示
素子1の画素配列、画素サイズ、ブラックマトリックス
サイズにより最適な角度が異なり、採用した画像表示素
子1のに適した角度を選定するのが重要である。
くとも1つの格子の回折方向が画像表示素子1の表示面
の何れの辺に対しても角度を有することが望ましい。図
10のように、垂直方向の画素配置を略半画素ずれて配
置するデルタ配列において軸の概念を導入すると、図1
0中、ラインAが水平方向の、ラインBが垂直方向の軸
になる。しかし、斜め方向にも同色画素が並んでおり、
X字を描くようなラインC、Dが設定できる。位相型回
折格子3の回折方向を画像表示素子1のラインCに揃え
ることで同色画素間に分離画素を配置でき、滑らかで良
質の画像を得ることが可能となる。また、ラインCとは
ずらした角度に位相型回折格子3の回折方向を設定する
ことで、表示面にある軸を強調せず、表示面に均一に色
画素を散りばめることも可能となる。そして、画像表示
素子1の画素配列、画素サイズ、ブラックマトリックス
サイズにより最適な角度が異なり、採用した画像表示素
子1のに適した角度を選定するのが重要である。
【0049】また、本発明の位相型回折格子3は、少な
くとも2つの格子の回折方向が画像表示素子1の表示面
の何れの辺に対しても角度を有することが望ましい。位
相型回折格子3の回折方向の2つを表示面辺に対して角
度を持たせ、図10のラインC、Dに揃えることで、同
色画素間に分離画素を配置でき、表示面軸を保ったまま
滑らかで良質の画像を得ることが可能となる。また、回
折方向をラインA〜Dとも角度を持たせることで、表示
面軸を隠して画素を一面にちりばめることも可能とな
り、ざらつきを減らした画像が得られる。
くとも2つの格子の回折方向が画像表示素子1の表示面
の何れの辺に対しても角度を有することが望ましい。位
相型回折格子3の回折方向の2つを表示面辺に対して角
度を持たせ、図10のラインC、Dに揃えることで、同
色画素間に分離画素を配置でき、表示面軸を保ったまま
滑らかで良質の画像を得ることが可能となる。また、回
折方向をラインA〜Dとも角度を持たせることで、表示
面軸を隠して画素を一面にちりばめることも可能とな
り、ざらつきを減らした画像が得られる。
【0050】なお、ラインA〜Dに角度を持たせる場
合、|θ|≧1°を満たす角度θをずらすことが望まし
い。
合、|θ|≧1°を満たす角度θをずらすことが望まし
い。
【0051】ところで、本発明の画像表示装置において
は、図1に典型的に示すように、位相型回折格子3の射
出面側に、観察光学系2として接眼光学系を配置して構
成する。
は、図1に典型的に示すように、位相型回折格子3の射
出面側に、観察光学系2として接眼光学系を配置して構
成する。
【0052】また、本発明の画像表示装置において、観
察光学系としては、通常の同軸光学系からなる接眼レン
ズだけでなく、偏心自由曲面光学系から構成することも
できる。本発明の画像表示装置は、小さい画像表示素子
を観察光学系で拡大して虚像として表示する装置であ
り、省スペースで大画面を楽しむには、装置や光学系は
小さい方が好ましい。観察光学系には、図13(a)〜
(d)に示すように、様々なタイプのものがあるが、図
13(a)のような共軸光学系では、収差補正をしつつ
虚像サイズを大きくするためには光学面(屈折面)の面
数を増やす必要があり、光学系が大きなものとなり装置
が巨大化してしまう。屈折面及び反射面を偏心させて構
成した偏心自由曲面光学系、特に、図13(b)〜
(d)のような偏心プリズム光学系(例えば、特開平1
1−142783号参照)を用いることでこの問題は解
決できる。なお、図13(a)〜(d)において、符号
4は射出瞳(アイポイント)を示す。このような偏心自
由曲面光学系は、面を偏心させることで光路を折り畳
み、小型な光学系を達成でき、発生した偏心収差は、偏
心自由曲面光学系の少なくとも1つの面形状を回転非対
称な自由曲面にすることで良好に補正できる。このよう
な偏心自由曲面光学系を用いることで、従来では何枚も
必要だった光学素子を少なくすることができ、小型な光
学系を達成することができる。
察光学系としては、通常の同軸光学系からなる接眼レン
ズだけでなく、偏心自由曲面光学系から構成することも
できる。本発明の画像表示装置は、小さい画像表示素子
を観察光学系で拡大して虚像として表示する装置であ
り、省スペースで大画面を楽しむには、装置や光学系は
小さい方が好ましい。観察光学系には、図13(a)〜
(d)に示すように、様々なタイプのものがあるが、図
13(a)のような共軸光学系では、収差補正をしつつ
虚像サイズを大きくするためには光学面(屈折面)の面
数を増やす必要があり、光学系が大きなものとなり装置
が巨大化してしまう。屈折面及び反射面を偏心させて構
成した偏心自由曲面光学系、特に、図13(b)〜
(d)のような偏心プリズム光学系(例えば、特開平1
1−142783号参照)を用いることでこの問題は解
決できる。なお、図13(a)〜(d)において、符号
4は射出瞳(アイポイント)を示す。このような偏心自
由曲面光学系は、面を偏心させることで光路を折り畳
み、小型な光学系を達成でき、発生した偏心収差は、偏
心自由曲面光学系の少なくとも1つの面形状を回転非対
称な自由曲面にすることで良好に補正できる。このよう
な偏心自由曲面光学系を用いることで、従来では何枚も
必要だった光学素子を少なくすることができ、小型な光
学系を達成することができる。
【0053】本発明の画像表示装置において、位相型回
折格子3と画像表示素子1と観察光学系2は一体化され
た支持部材により固定し、観察者頭部に支持可能とする
ことで、観察者は自由な観察姿勢や観察方向で画像を観
察することが可能となる。
折格子3と画像表示素子1と観察光学系2は一体化され
た支持部材により固定し、観察者頭部に支持可能とする
ことで、観察者は自由な観察姿勢や観察方向で画像を観
察することが可能となる。
【0054】なお、以上の構成において、観察光学系に
代えて結像光学系を配置し、画像表示素子に代えて撮像
素子を配置することにより撮像装置として用いこともで
きる。その場合に、結像光学系として偏心自由曲面光学
系を用いることができる。
代えて結像光学系を配置し、画像表示素子に代えて撮像
素子を配置することにより撮像装置として用いこともで
きる。その場合に、結像光学系として偏心自由曲面光学
系を用いることができる。
【0055】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の画像表示装置の
いくつかの実施例について説明する。
いくつかの実施例について説明する。
【0056】観察者の瞳孔径は、図5に示すように、観
察する物体の輝度によって変化する。本発明の画像表示
装置の場合、その輝度は画像表示素子の輝度と光学系の
総合効率によって決まるが、概略1〜500cd/m2
と考えられるため、瞳孔径は約2mmから5mmが予想
される。位相型回折格子での光束径は、表示素子から位
相型回折格子までの距離が長い場合、観察者の瞳孔径の
大きさと略同等の大きさの光束となる。例えば、回折格
子のピッチが1.5mm、瞳孔径が2mmの状態で中心
を観察している場合の位相格子上での光束を図6(a)
に示す。瞳孔に入る光束には1本の格子パターンが存在
するが、観察者が眼球を回転運動させて画面の隅を観察
した場合には、1〜2本の格子パターンになるため観察
画像の画質が見ている場所によって変化してしまう。
察する物体の輝度によって変化する。本発明の画像表示
装置の場合、その輝度は画像表示素子の輝度と光学系の
総合効率によって決まるが、概略1〜500cd/m2
と考えられるため、瞳孔径は約2mmから5mmが予想
される。位相型回折格子での光束径は、表示素子から位
相型回折格子までの距離が長い場合、観察者の瞳孔径の
大きさと略同等の大きさの光束となる。例えば、回折格
子のピッチが1.5mm、瞳孔径が2mmの状態で中心
を観察している場合の位相格子上での光束を図6(a)
に示す。瞳孔に入る光束には1本の格子パターンが存在
するが、観察者が眼球を回転運動させて画面の隅を観察
した場合には、1〜2本の格子パターンになるため観察
画像の画質が見ている場所によって変化してしまう。
【0057】これに対して、図6(b)に回折格子のピ
ッチが0.25mm、瞳孔径が2mmの状態で中心を観
察している場合を示す。光束径Wには8本の格子パター
ンが存在し、観察者が画面周辺を観察するため眼球を回
転運動させた場合には、8〜9本の格子パターンとな
る。この格子数の変化は回折効果に影響のない変化のた
め、観察者は画面周辺まで良好な観察画質を得ることが
できる。
ッチが0.25mm、瞳孔径が2mmの状態で中心を観
察している場合を示す。光束径Wには8本の格子パター
ンが存在し、観察者が画面周辺を観察するため眼球を回
転運動させた場合には、8〜9本の格子パターンとな
る。この格子数の変化は回折効果に影響のない変化のた
め、観察者は画面周辺まで良好な観察画質を得ることが
できる。
【0058】図14に、本発明による画像表示装置の構
成例を示す。図14において、光源である照明手段(バ
ックライト)5から発した照明光は、透過型LCDから
なる画像表示素子1によって変調され、位相型回折格子
3からなる光学ローパスフィルターを介して観察光学系
2に入射し、観察者眼球Eに導かれる。
成例を示す。図14において、光源である照明手段(バ
ックライト)5から発した照明光は、透過型LCDから
なる画像表示素子1によって変調され、位相型回折格子
3からなる光学ローパスフィルターを介して観察光学系
2に入射し、観察者眼球Eに導かれる。
【0059】位相型回折格子3は、図15(a)に平面
図、同図(b)に断面図を示すように、基材14の上に
位相部である凸部13を規則的に配置してなる位相回折
格子である(実施例1、3)。基材14は光軸10に対
して略垂直に配置されている。位相部13の凸部の形状
は前面から見ると、図15(a)に示すように円形であ
り、断面形状は略矩形を有している。前面から見る位相
部13の形状は円形に限らず、四角形、四角形の角部を
円形にしたもの、楕円形であってもよい。また、断面形
状は矩形に限らず、正弦波形状、台形形状、三角波形状
であってもよい。なお、画像表示素子1の表示面から位
相型回折格子3の格子面までの空気換算長をLとする。
図、同図(b)に断面図を示すように、基材14の上に
位相部である凸部13を規則的に配置してなる位相回折
格子である(実施例1、3)。基材14は光軸10に対
して略垂直に配置されている。位相部13の凸部の形状
は前面から見ると、図15(a)に示すように円形であ
り、断面形状は略矩形を有している。前面から見る位相
部13の形状は円形に限らず、四角形、四角形の角部を
円形にしたもの、楕円形であってもよい。また、断面形
状は矩形に限らず、正弦波形状、台形形状、三角波形状
であってもよい。なお、画像表示素子1の表示面から位
相型回折格子3の格子面までの空気換算長をLとする。
【0060】位相型回折格子3からなる光学ローパスフ
ィルターのいくつかの実施例を以下に示す。
ィルターのいくつかの実施例を以下に示す。
【0061】まず、実施例1〜6の光学ローパスフィル
ターの位相型回折格子3の数値データを次の表1に示
す。
ターの位相型回折格子3の数値データを次の表1に示
す。
【0062】
【0063】ここで、実施例1の観察光学系2の焦点距
離fは20.0mm、実施例2の観察光学系2の焦点距
離fは16.0mm、実施例3の観察光学系2の焦点距
離fは32.0mm、実施例4の観察光学系2の焦点距
離fは26.0mm、実施例5の観察光学系2の焦点距
離fは18.5mm、実施例6の観察光学系2の焦点距
離fは22.6mm、であり、位相型回折格子3のd線
に対する屈折率nd =1.5254であり、実施例2の
位相型回折格子3の厚さは1.4mm、実施例4の位相
型回折格子3の厚さは2.0mmである。
離fは20.0mm、実施例2の観察光学系2の焦点距
離fは16.0mm、実施例3の観察光学系2の焦点距
離fは32.0mm、実施例4の観察光学系2の焦点距
離fは26.0mm、実施例5の観察光学系2の焦点距
離fは18.5mm、実施例6の観察光学系2の焦点距
離fは22.6mm、であり、位相型回折格子3のd線
に対する屈折率nd =1.5254であり、実施例2の
位相型回折格子3の厚さは1.4mm、実施例4の位相
型回折格子3の厚さは2.0mmである。
【0064】ここで、実施例1〜4の位相型回折格子3
は2次元の位相格子てあるが、実施例1、3は、図15
に示すように、1面に2次元回折格子を形成したタイ
プ、実施例2、4は、図8に示すように、フィルターの
表面と裏面に1次元回折格子を形成してなるタイプであ
る。また、実施例5はX方向(水平方向)にのみ回折成
分を有する1次元回折格子からなるもの、実施例6はY
方向(垂直方向)にのみ回折成分を有する1次元回折格
子からなるものである。
は2次元の位相格子てあるが、実施例1、3は、図15
に示すように、1面に2次元回折格子を形成したタイ
プ、実施例2、4は、図8に示すように、フィルターの
表面と裏面に1次元回折格子を形成してなるタイプであ
る。また、実施例5はX方向(水平方向)にのみ回折成
分を有する1次元回折格子からなるもの、実施例6はY
方向(垂直方向)にのみ回折成分を有する1次元回折格
子からなるものである。
【0065】なお、実施例3は、X方向に回折成分を有
する1次元回折格子が垂直方向から20°時計回りに回
転して構成されており、そのため、その回折方向は水平
から20°時計回りに回転している。実施例1、2、4
は直交する2次元回折格子を用いている。ただし、1次
元回折格子、2次元回折格子に係わらず、格子の方向を
光軸10を中心にして回転することはもちろん可能であ
る。
する1次元回折格子が垂直方向から20°時計回りに回
転して構成されており、そのため、その回折方向は水平
から20°時計回りに回転している。実施例1、2、4
は直交する2次元回折格子を用いている。ただし、1次
元回折格子、2次元回折格子に係わらず、格子の方向を
光軸10を中心にして回転することはもちろん可能であ
る。
【0066】したがって、実施例1〜6の条件式(1
0)、(11)に関するL、W/P、0.2/m2 の値
は、次の表2のようになる。ただし、L、W/PはX方
向とY方向の値LX 、LY 、W/PX 、W/PY として
示してある。なお、距離に関する値はmmで表してあ
る。
0)、(11)に関するL、W/P、0.2/m2 の値
は、次の表2のようになる。ただし、L、W/PはX方
向とY方向の値LX 、LY 、W/PX 、W/PY として
示してある。なお、距離に関する値はmmで表してあ
る。
【0067】
【0068】次に、上記実施例1〜6の0次光で規格化
した1次光、2次光相対強度を次の表3〜表8に示す。
した1次光、2次光相対強度を次の表3〜表8に示す。
【0069】
【0070】
【0071】
【0072】
【0073】
【0074】
【0075】これらの実施例1〜6のMTF曲線をそれ
ぞれ図16〜図17、図18〜図19、図20〜図2
1、図22〜図23、図24、図25に示す。図16、
図18、図20、図22、図24はX方向(水平方向)
のMTF曲線で、(a)はR(633nm)、(b)は
G(543nm)、(c)はB(422nm)のMTF
曲線である。また、図17、図19、図21、図23、
図25はY方向(垂直方向)のMTF曲線で、(a)は
R(633nm)、(b)はG(543nm)、(c)
はB(422nm)のMTF曲線である。なお、各図の
横軸は本/mmである。
ぞれ図16〜図17、図18〜図19、図20〜図2
1、図22〜図23、図24、図25に示す。図16、
図18、図20、図22、図24はX方向(水平方向)
のMTF曲線で、(a)はR(633nm)、(b)は
G(543nm)、(c)はB(422nm)のMTF
曲線である。また、図17、図19、図21、図23、
図25はY方向(垂直方向)のMTF曲線で、(a)は
R(633nm)、(b)はG(543nm)、(c)
はB(422nm)のMTF曲線である。なお、各図の
横軸は本/mmである。
【0076】以上の説明から明らかなように、本発明の
画像表示装置は例えば次のように構成することができ
る。
画像表示装置は例えば次のように構成することができ
る。
【0077】〔1〕 ある一定の開口を持った画素が多
数2次元に規則的に配列された画像表示素子と、位相型
回折格子と、観察光学系とを備えた画像表示装置におい
て、前記画像表示素子の表示面から前記位相型回折格子
までの距離(空気換算長)をLとし、前記観察光学系の
焦点距離をf、拡大率をmとした場合に、 f>L≧0.2/m2 〔m〕 ・・・(10) の関係を満たすことを特徴とする画像表示装置。
数2次元に規則的に配列された画像表示素子と、位相型
回折格子と、観察光学系とを備えた画像表示装置におい
て、前記画像表示素子の表示面から前記位相型回折格子
までの距離(空気換算長)をLとし、前記観察光学系の
焦点距離をf、拡大率をmとした場合に、 f>L≧0.2/m2 〔m〕 ・・・(10) の関係を満たすことを特徴とする画像表示装置。
【0078】〔2〕 ある一定の開口を持った画素が多
数2次元に規則的に配列された画像表示素子と、位相型
回折格子と、観察光学系とを備えた画像表示装置におい
て、前記画像表示素子の中心から射出し、前記観察光学
系に入射する光束の前記位相型回折格子上での光束径W
に対して、前記位相型回折格子の格子ピッチPが、 2≦W/P≦50 ・・・(11) の条件を満たすことを特徴とする画像表示装置。
数2次元に規則的に配列された画像表示素子と、位相型
回折格子と、観察光学系とを備えた画像表示装置におい
て、前記画像表示素子の中心から射出し、前記観察光学
系に入射する光束の前記位相型回折格子上での光束径W
に対して、前記位相型回折格子の格子ピッチPが、 2≦W/P≦50 ・・・(11) の条件を満たすことを特徴とする画像表示装置。
【0079】〔3〕 ある一定の開口を持った画素が多
数2次元に規則的に配列された画像表示素子と、位相型
回折格子と、観察光学系とを備えた画像表示装置におい
て、前記画像表示素子の表示面から前記位相型回折格子
までの距離(空気換算長)をLとし、前記観察光学系の
焦点距離をf、拡大率をmとした場合に、 f>L≧0.2/m2 〔m〕 ・・・(10) の関係を満たし、かつ、前記画像表示素子の中心から射
出し、前記観察光学系に入射する光束の前記位相型回折
格子上での光束径Wに対して、前記位相型回折格子の格
子ピッチPが、 2≦W/P≦50 ・・・(11) の条件を満たすことを特徴とする画像表示装置。
数2次元に規則的に配列された画像表示素子と、位相型
回折格子と、観察光学系とを備えた画像表示装置におい
て、前記画像表示素子の表示面から前記位相型回折格子
までの距離(空気換算長)をLとし、前記観察光学系の
焦点距離をf、拡大率をmとした場合に、 f>L≧0.2/m2 〔m〕 ・・・(10) の関係を満たし、かつ、前記画像表示素子の中心から射
出し、前記観察光学系に入射する光束の前記位相型回折
格子上での光束径Wに対して、前記位相型回折格子の格
子ピッチPが、 2≦W/P≦50 ・・・(11) の条件を満たすことを特徴とする画像表示装置。
【0080】〔4〕 前記光束径W中に前記位相型回折
格子の位相部が少なくとも2個以上含まれていることを
特徴とする上記2又は3記載の画像表示装置。
格子の位相部が少なくとも2個以上含まれていることを
特徴とする上記2又は3記載の画像表示装置。
【0081】〔5〕 前記位相型回折格子は、2つの回
折成分を持つ形状であることを特徴とする上記1から4
の何れか1項記載の画像表示装置。
折成分を持つ形状であることを特徴とする上記1から4
の何れか1項記載の画像表示装置。
【0082】〔6〕 前記位相型回折格子は、1つの面
に2つの回折成分を持つ形状であることを特徴とする上
記5記載の画像表示装置。
に2つの回折成分を持つ形状であることを特徴とする上
記5記載の画像表示装置。
【0083】〔7〕 前記位相型回折格子は、表裏にそ
れぞれ1方向の回折成分を持つ形状であることを特徴と
する上記5記載の画像表示装置。
れぞれ1方向の回折成分を持つ形状であることを特徴と
する上記5記載の画像表示装置。
【0084】〔8〕 前記位相型回折格子は、1つの面
に1方向の周期的な回折格子が形成されているものを2
面用いて2つの方向に回折像を形成するものであること
を特徴とする上記5記載の画像表示装置。
に1方向の周期的な回折格子が形成されているものを2
面用いて2つの方向に回折像を形成するものであること
を特徴とする上記5記載の画像表示装置。
【0085】
〔9〕 前記位相型回折格子は、1つの回
折成分を持つ形状であることを特徴とする上記1から4
の何れか1項記載の画像表示装置。
折成分を持つ形状であることを特徴とする上記1から4
の何れか1項記載の画像表示装置。
【0086】〔10〕 前記位相型回折格子は、3つの
回折成分を持つ形状であることを特徴とする上記1から
4の何れか1項記載の画像表示装置。
回折成分を持つ形状であることを特徴とする上記1から
4の何れか1項記載の画像表示装置。
【0087】〔11〕 前記位相型回折格子は、前記画
像表示素子側に回折作用面が向いていることを特徴とす
る上記1から10の何れか1項記載の画像表示装置。
像表示素子側に回折作用面が向いていることを特徴とす
る上記1から10の何れか1項記載の画像表示装置。
【0088】〔12〕 前記位相型回折格子は、単色光
を照射して得られた回折光のそれぞれを0次回折光で規
格化した値を回折効率とし、1次回折光の回折効率をE
1、単色光の波長に対応する色が青、緑、赤それぞれの
場合、その記号の後に添えた(B)、(G)、(R)に
て区別する場合、以下の条件が成り立つことを特徴とす
る上記1から11の何れか1項記載の画像表示装置。
を照射して得られた回折光のそれぞれを0次回折光で規
格化した値を回折効率とし、1次回折光の回折効率をE
1、単色光の波長に対応する色が青、緑、赤それぞれの
場合、その記号の後に添えた(B)、(G)、(R)に
て区別する場合、以下の条件が成り立つことを特徴とす
る上記1から11の何れか1項記載の画像表示装置。
【0089】
E1(R)<E1(G)<E1(B) ・・・(12)
〔13〕 前記位相型回折格子は、回折作用面の断面形
状が矩形で形成されており、その角部分が丸みをおびて
いることを特徴とする上記1から12の何れか1項記載
の画像表示装置。
状が矩形で形成されており、その角部分が丸みをおびて
いることを特徴とする上記1から12の何れか1項記載
の画像表示装置。
【0090】〔14〕 前記位相型回折格子は、回折作
用面の断面形状が台形で形成されており、その角部分は
丸みをおびていることを特徴とする上記1から12の何
れか1項記載の画像表示装置。
用面の断面形状が台形で形成されており、その角部分は
丸みをおびていることを特徴とする上記1から12の何
れか1項記載の画像表示装置。
【0091】〔15〕 前記位相型回折格子のある波長
における1次回折光の回折効率(%)をExy(xは水
平方向、yは垂直方向)とし、前記画像表示素子の基準
色である青、緑、赤がその記号の後に添えた(B)、
(G)、(R)にて区別する場合、以下の条件式が成り
立つことを特徴とする上記1から14の何れか1項記載
の画像表示装置。
における1次回折光の回折効率(%)をExy(xは水
平方向、yは垂直方向)とし、前記画像表示素子の基準
色である青、緑、赤がその記号の後に添えた(B)、
(G)、(R)にて区別する場合、以下の条件式が成り
立つことを特徴とする上記1から14の何れか1項記載
の画像表示装置。
【0092】
赤:70<E10(R)<300、70<E01(R)<300
緑:100<E10(G)<700、100<E01(G)<700
青:100<E10(B)<800、100<E01(B)<800
ここで、それぞれの波長は、(B)=442nm、
(G)=537nm、(R)=636nmとする。
(G)=537nm、(R)=636nmとする。
【0093】〔16〕 前記位相型回折格子のある波長
における1次回折光の回折効率(%)をExy(xは水
平方向、yは垂直方向)とし、前記画像表示素子の基準
色である青、緑、赤がその記号の後に添えた(B)、
(G)、(R)にて区別する場合、以下の条件式が成り
立つことを特徴とする上記1から14の何れか1項記載
の画像表示装置。
における1次回折光の回折効率(%)をExy(xは水
平方向、yは垂直方向)とし、前記画像表示素子の基準
色である青、緑、赤がその記号の後に添えた(B)、
(G)、(R)にて区別する場合、以下の条件式が成り
立つことを特徴とする上記1から14の何れか1項記載
の画像表示装置。
【0094】
赤:20<E10(R)<50、20<E01(R)<50
緑:30<E10(G)<60、30<E01(G)<60
青:30<E10(B)<70、30<E01(B)<70
ここで、それぞれの波長は、(B)=442nm、
(G)=537nm、(R)=636nmとする。
(G)=537nm、(R)=636nmとする。
【0095】〔17〕 前記位相型回折格子は、少なく
とも1つの格子の回折方向が前記画像表示素子の表示面
の何れの辺に対しても角度を有することを特徴とする上
記1から16の何れか1項記載の画像表示装置。
とも1つの格子の回折方向が前記画像表示素子の表示面
の何れの辺に対しても角度を有することを特徴とする上
記1から16の何れか1項記載の画像表示装置。
【0096】〔18〕 前記位相型回折格子は、少なく
とも2つの格子の回折方向が前記画像表示素子の表示面
の何れの辺に対しても角度を有することを特徴とする上
記1から16の何れか1項記載の画像表示装置。
とも2つの格子の回折方向が前記画像表示素子の表示面
の何れの辺に対しても角度を有することを特徴とする上
記1から16の何れか1項記載の画像表示装置。
【0097】〔19〕 前記の何れの辺に対しても、|
θ|≧1°を満たす角度θを有することを特徴とする上
記17又は18記載の画像表示装置。
θ|≧1°を満たす角度θを有することを特徴とする上
記17又は18記載の画像表示装置。
【0098】〔20〕 前記位相型回折格子の射出面側
に、前記観察光学系を配置したことを特徴とする上記1
から19の何れか1項記載の画像表示装置。
に、前記観察光学系を配置したことを特徴とする上記1
から19の何れか1項記載の画像表示装置。
【0099】〔21〕 前記観察光学系は、偏心自由曲
面光学系からなることを特徴とする上記1から20の何
れか1項記載の画像表示装置。
面光学系からなることを特徴とする上記1から20の何
れか1項記載の画像表示装置。
【0100】〔22〕 前記位相型回折格子と前記画像
表示素子と前記観察光学系は一体化された支持部材によ
り固定されていることを特徴とする上記1から21の何
れか1項記載の画像表示装置。
表示素子と前記観察光学系は一体化された支持部材によ
り固定されていることを特徴とする上記1から21の何
れか1項記載の画像表示装置。
【0101】〔23〕 上記1から22の何れか1項に
おいて、前記観察光学系に代えて結像光学系を配置し、
前記画像表示素子に代えて撮像素子を配置することによ
り撮像装置としたことを特徴とする撮像装置。
おいて、前記観察光学系に代えて結像光学系を配置し、
前記画像表示素子に代えて撮像素子を配置することによ
り撮像装置としたことを特徴とする撮像装置。
【0102】〔24〕 前記結像光学系は、偏心自由曲
面光学系からなることを特徴とする上記23記載の撮像
装置。
面光学系からなることを特徴とする上記23記載の撮像
装置。
【0103】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によると、画像のざらつきを十分に減らし、なおかつ、
解像感の高い画像を与える画像表示装置を提供すること
ができる。
によると、画像のざらつきを十分に減らし、なおかつ、
解像感の高い画像を与える画像表示装置を提供すること
ができる。
【図1】本発明の画像表示装置の構成を示す図である。
【図2】人間の年齢によって変化する近点距離と遠点距
離を示す図である。
離を示す図である。
【図3】観察光学系の拡大率を説明するための図であ
る。
る。
【図4】観察光学系の画像表示素子側の焦点深度を説明
するための図である。
するための図である。
【図5】物体の輝度によって変化する観察者の瞳孔径を
示す図である。
示す図である。
【図6】瞳孔径を通る光束径中に含まれる位相型回折格
子の凹凸の組み合わせを示す図である。
子の凹凸の組み合わせを示す図である。
【図7】1つの面に2つの回折成分を持つ形状の位相型
回折格子の斜視図である。
回折格子の斜視図である。
【図8】表裏にそれぞれ1方向の回折成分を持つ形状の
位相型回折格子の斜視図である。
位相型回折格子の斜視図である。
【図9】1方向回折格子を2枚組み合わせてなる位相型
回折格子の斜視図である。
回折格子の斜視図である。
【図10】画素のデルタ配列を示す平面図である。
【図11】表に2次元の位相部からなる回折格子、裏に
1次元の位相部からなる回折格子を設けた3方向回折格
子の斜視図である。
1次元の位相部からなる回折格子を設けた3方向回折格
子の斜視図である。
【図12】回折格子(位相部)の周期的構造が3方向に
対して存在する3方向回折格子の平面図である。
対して存在する3方向回折格子の平面図である。
【図13】観察光学系の様々なタイプを示す断面図であ
る。
る。
【図14】本発明による画像表示装置の構成例を示す図
である。
である。
【図15】図14中の位相型回折格子の平面図と断面図
である。
である。
【図16】実施例1のX方向(水平方向)のMTF曲線
である。
である。
【図17】実施例1のY方向(垂直方向)のMTF曲線
である。
である。
【図18】実施例2のX方向(水平方向)のMTF曲線
である。
である。
【図19】実施例2のY方向(垂直方向)のMTF曲線
である。
である。
【図20】実施例3のX方向(水平方向)のMTF曲線
である。
である。
【図21】実施例3のY方向(垂直方向)のMTF曲線
である。
である。
【図22】実施例4のX方向(水平方向)のMTF曲線
である。
である。
【図23】実施例4のY方向(垂直方向)のMTF曲線
である。
である。
【図24】実施例5のX方向(水平方向)のMTF曲線
である。
である。
【図25】実施例6のY方向(垂直方向)のMTF曲線
である。
である。
【図26】従来の液晶表示素子と観察者の間に水晶を数
枚重ねて設置した構成の画像表示装置の構成を示す図で
ある。
枚重ねて設置した構成の画像表示装置の構成を示す図で
ある。
E…観察者眼球
1…画像表示素子
2…観察光学系
3…位相型回折格子
31 、32 …1方向回折格子
4…射出瞳(アイポイント)
5…照明手段(バックライト)
10…光軸
13、13a、13b、13c、13d…位相部(凸
部) 13e…回折格子(位相部) 14…基材
部) 13e…回折格子(位相部) 14…基材
─────────────────────────────────────────────────────
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Fターム(参考) 2H049 AA03 AA13 AA50 AA51 AA60
AA65 AA66
5C058 AA06 BA25 DA15 EA14
Claims (3)
- 【請求項1】 ある一定の開口を持った画素が多数2次
元に規則的に配列された画像表示素子と、位相型回折格
子と、観察光学系とを備えた画像表示装置において、 前記画像表示素子の表示面から前記位相型回折格子まで
の距離(空気換算長)をLとし、前記観察光学系の焦点
距離をf、拡大率をmとした場合に、 f>L≧0.2/m2 〔m〕 ・・・(10) の関係を満たすことを特徴とする画像表示装置。 - 【請求項2】 ある一定の開口を持った画素が多数2次
元に規則的に配列された画像表示素子と、位相型回折格
子と、観察光学系とを備えた画像表示装置において、 前記画像表示素子の中心から射出し、前記観察光学系に
入射する光束の前記位相型回折格子上での光束径Wに対
して、前記位相型回折格子の格子ピッチPが、 2≦W/P≦50 ・・・(11) の条件を満たすことを特徴とする画像表示装置。 - 【請求項3】 ある一定の開口を持った画素が多数2次
元に規則的に配列された画像表示素子と、位相型回折格
子と、観察光学系とを備えた画像表示装置において、 前記画像表示素子の表示面から前記位相型回折格子まで
の距離(空気換算長)をLとし、前記観察光学系の焦点
距離をf、拡大率をmとした場合に、 f>L≧0.2/m2 〔m〕 ・・・(10) の関係を満たし、かつ、前記画像表示素子の中心から射
出し、前記観察光学系に入射する光束の前記位相型回折
格子上での光束径Wに対して、前記位相型回折格子の格
子ピッチPが、 2≦W/P≦50 ・・・(11) の条件を満たすことを特徴とする画像表示装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001385887A JP2003185977A (ja) | 2001-12-19 | 2001-12-19 | 画像表示装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001385887A JP2003185977A (ja) | 2001-12-19 | 2001-12-19 | 画像表示装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003185977A true JP2003185977A (ja) | 2003-07-03 |
Family
ID=27595177
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001385887A Withdrawn JP2003185977A (ja) | 2001-12-19 | 2001-12-19 | 画像表示装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2003185977A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007264555A (ja) * | 2006-03-30 | 2007-10-11 | Brother Ind Ltd | 透過型回折素子及びこれを用いた眼球投影型表示装置 |
JP2011209662A (ja) * | 2010-03-31 | 2011-10-20 | Brother Industries Ltd | 直視型の画像表示装置 |
JPWO2013121554A1 (ja) * | 2012-02-16 | 2015-05-11 | 株式会社島津製作所 | 回折格子 |
JP2018017928A (ja) * | 2016-07-28 | 2018-02-01 | 大日本印刷株式会社 | 画素拡大シート、表示装置、ゴーグル型表示装置 |
-
2001
- 2001-12-19 JP JP2001385887A patent/JP2003185977A/ja not_active Withdrawn
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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JP2011209662A (ja) * | 2010-03-31 | 2011-10-20 | Brother Industries Ltd | 直視型の画像表示装置 |
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JP2018017928A (ja) * | 2016-07-28 | 2018-02-01 | 大日本印刷株式会社 | 画素拡大シート、表示装置、ゴーグル型表示装置 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
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