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JP2003183461A - 導電性樹脂組成物及び成形品 - Google Patents

導電性樹脂組成物及び成形品

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Publication number
JP2003183461A
JP2003183461A JP2001390914A JP2001390914A JP2003183461A JP 2003183461 A JP2003183461 A JP 2003183461A JP 2001390914 A JP2001390914 A JP 2001390914A JP 2001390914 A JP2001390914 A JP 2001390914A JP 2003183461 A JP2003183461 A JP 2003183461A
Authority
JP
Japan
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resin composition
group
weight
molded article
resin
Prior art date
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Pending
Application number
JP2001390914A
Other languages
English (en)
Inventor
Junichi Yoshioka
淳一 吉岡
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Artience Co Ltd
Original Assignee
Toyo Ink Mfg Co Ltd
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Publication date
Application filed by Toyo Ink Mfg Co Ltd filed Critical Toyo Ink Mfg Co Ltd
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  • Conductive Materials (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 熱可塑性樹脂成形品において、導電材料成分
を添加することによる衝撃強度の低下を抑え、かつ表面
外観良好(光沢良好、フローマークなし)で充分な表面
抵抗値を有する、導電材料を含有する熱可塑性樹脂成形
品を得ること。 【解決手段】 プロピレン単独重合、またはプロピレン
とエチレンのランダム共重合により得られるポリプロピ
レン系樹脂10〜80重量%、改質剤成分としてメタロ
セン触媒を用いて重合された直鎖状低密度ポリエチレン
5〜50重量%、カーボンブラック、グラファイト、金
属粉およびそのウィスカ、金属繊維、金属酸化物、カー
ボンファイバーから選ばれる少なくとも1種類以上の導
電材料5〜70重量%を含むことを特徴とする導電性樹
脂組成物及びそれを用いて得られる成形品。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はポリプロピレン樹脂
成形品に優れた衝撃強度、且つ、高い光沢性を付与する
導電性樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】熱可塑性樹脂、特にポリプロピレン系樹
脂にカーボンブラックをはじめとする導電材料を含有さ
せて静電防止対策を講ずることは、帯電圧破壊を受けや
すい電子部品を中心に各種の熱可塑性樹脂成形品に応用
されている。ポリプロピレン系樹脂は比重が小さいこ
と、耐薬品性が良好なこと、安価なこと、成形性が良好
なことなど数多くの特徴を有しており、ポリプロピレン
系樹脂を用いた導電コンテナ、シート、トレイ、パイプ
をはじめとした各種成形品が広く供給されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、導電材
料がカーボンブラックや金属粉、導電性金属酸化粉であ
る場合、導電性を発現させるためにはかなりの添加量、
例えばカーボンブラックであるならば成形品組成物中に
10〜25重量%の添加が必要となるため、ポリプロピ
レン系樹脂が本来有している流動性、耐衝撃性が大幅に
低下する欠点がある。
【0004】この欠点を克服するために従来から用いら
れていた手法として、樹脂組成物中にエチレン−プロピ
レンゴム(以下EPRと略す)、もしくはエチレン−プ
ロピレン−ジエンゴム(以下EPDMと略す)等のオレ
フィン系ゴム、ないしは高分子量のポリエチレンを添加
して耐衝撃性を向上させることが広く行われているが、
流動性、成形品の表面光沢が悪化し、特に射出成形品の
場合、ショートショット(成形用金型の奥まで樹脂が流
れないために生じる成形不良現象)、フローマーク、表
面の曇りにより成形品の外観が悪化するという欠点があ
った。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者は、従来のオレ
フィン系ゴムやポリエチレン等による衝撃改良剤では、
導電材料を含有するポリプロピレン系樹脂の導電性、耐
衝撃性を低下させずに流動性、成形品表面の光沢を保持
するという、二律背反の導電性樹脂組成物が抱える課題
を解決できないという上記事実に鑑み、樹脂流動性の改
良、ポリプロピレン系樹脂との相溶性の改善、成形品表
面の光沢性が付与され得る新たな衝撃改良剤について鋭
意検討した結果、メタロセン触媒を用いて重合された直
鎖状低密度ポリエチレン(以下メタロセンLLDPEと
略す)を衝撃改良剤として導電性樹脂組成物中に添加す
ることにより、従来の構成では得られなかった樹脂流動
性、表面光沢の改良に至った。特に、従来用いられてい
たオレフィン系ゴムのEPDM含有ポリプロピレン樹脂
を用いた系に対する特性を検証したところ、同一のアイ
ゾット衝撃強度を有する配合系において、その流動性、
表面光沢は飛躍的に向上されることが確認された。
【0006】すなわち、本発明の第1の発明は、プロピ
レン単独重合、またはプロピレンとエチレンのランダム
共重合により得られるポリプロピレン系樹脂10〜80
重量%、改質剤成分としてメタロセン触媒を用いて重合
された直鎖状低密度ポリエチレン5〜50重量%、カー
ボンブラック、グラファイト、金属粉およびそのウィス
カ、金属繊維、金属酸化物、カーボンファイバーから選
ばれる少なくとも1種類以上の導電材料5〜70重量%
を含むことを特徴とする導電性樹脂組成物である。
【0007】第2の発明は、導電材料がカーボンブラッ
クであることを特徴とする第1の発明に記載の導電性樹
脂組成物である。
【0008】第3の発明は、メタロセン触媒を用いて重
合された直鎖状低密度ポリエチレンが、230℃、21
60g荷重におけるメルトフローレート測定値1〜10
0g/10min.の範囲にあることを特徴とする第1
または第2の発明に記載の導電性樹脂組成物である。
【0009】第4の発明は、メタロセン触媒を用いて重
合された直鎖状低密度ポリエチレンが密度840〜92
0kg/m3、曲げ弾性率100〜500MPaの範囲
にあることを特徴とする第1〜3の発明いずれか記載の
導電性樹脂組成物である。
【0010】第5の発明は、第1〜4の発明いずれか記
載の導電性樹脂組成物を用いて得られる成形品である。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明を具体的に説明す
る。本発明に用いられるポリプロピレン系樹脂として
は、JIS K7210に準拠したメルトフローレート
の測定が可能である、一般的に用いられる樹脂が該当す
る。例えばプロピレン単独重合による樹脂、プロピレン
とエチレンのランダム共重合による樹脂等が挙げられる
が、耐衝撃性向上のため、エチレンとのブロック共重合
体やオレフィン系ゴムを含有せしめたものは成形品の表
面光沢が悪化し外観不良となるため、また、メルトフロ
ーレート測定が困難なワックス状重合体は成形品として
の機械的強度が発現できないために除かれる。
【0012】また、当該ポリプロピレン系樹脂のメルト
フローレート(JIS K7210に規定された方法に
て測定。測定温度230℃、測定荷重2160g荷重)
の測定値としては、パイプ、シート、フィルム成形品用
は0.1〜10g/10min.、射出成形品用は1〜
100g/10min.の範囲が望ましい。
【0013】本発明に用いられる導電材料としてはカー
ボンブラック、グラファイト、金属粉およびそのウィス
カ、金属繊維、金属酸化物、カーボンファイバー等が挙
げられ、これらは単独で、または2種以上の組み合わせ
で使用できる。導電性、特に帯電防止機能を具備させう
るためには、表面抵抗値において1MΩ以下の性能が必
要とされる。そのためにカーボンブラック、グラファイ
ト、金属粉など粉状物は、導電材料の比重により異なる
が、カーボンブラックの場合8〜30重量%、好ましく
は10〜25重量%、グラファイトや金属粉の場合30
〜75重量%、好ましくは40〜60重量%の添加が必
要である。ウィスカ、繊維状物の場合は上記の添加量よ
り低減させることは可能である。また、ステンレス繊
維、カーボンファイバーの場合、5〜15重量%で表面
抵抗値を1MΩ以下にすることが可能である。
【0014】本発明に用いられる衝撃改良剤としては、
メタロセン触媒により重合されたポリエチレンが用いら
れる。本樹脂はポリエチレンとα―オレフィンとの共重
合体であり、α―オレフィンとしては1−ブテン、1−
ヘキセン、1−オクテンが挙げられる。上記の衝撃改良
剤として用いられるポリエチレンは近年、メタロセン触
媒により安価に重合され、各種用途への展開が図られて
いるが、特に低結晶化度のメタロセンLLDPEは分子
量分布を狭く制御出来、低分子量物を効率よく削減出来
るため、低結晶化度ゆえのべたつき性、融点の必要以上
の低下、成形時の発煙防止等、他の熱可塑性エラストマ
ーに比較し高い光沢、良好な流動性の発現等多くの特徴
を有しており、近年、ポリプロピレン系樹脂の改質剤、
衝撃改良剤として用いられている。
【0015】メタロセンLLDPEを用いることにより
優れた耐衝撃性、表面光沢性、流動性が発現する理由は
次のように考えられる。第1にメタロセンLLDPEが
優れた耐衝撃性を有する理由は、メタロセンLLDPE
は非架橋樹脂であるものの、常温において微細な結晶―
結晶間がタイ分子の存在により結合されており、擬似的
な3次元網目構造となり他のゴム状物質と同様な構造を
とるためである。タイ分子の存在は通常の直鎖状低密度
ポリエチレンでも確認されるが、メタロセンLLDPE
は上記タイ分子の存在確率が2〜4倍と多く、それだけ
耐衝撃性が発現しやすいと考えられている。
【0016】第2にメタロセンLLDPEが耐衝撃性を
兼ね備えながら優れた光沢を有する理由であるが、他の
オレフィン系ゴムではゴム分散粒子径が数〜数十ミクロ
ンであるのに対し、メタロセンLLDPEの場合、ポリ
プロピレンブロック共重合体で見られるような数〜数十
ミクロンの分散粒子径を有する物質がないので成形品表
面に凹凸を形成せずに、高い光沢を付与することが出来
るためと考えられる。
【0017】第3にメタロセンLLDPEが優れた流動
性を有する理由であるが、第1の項で述べた3次元網目
構造を形成するタイ分子は、常温で存在するものの、加
熱されることにより結晶の融解とともに消失するため、
成形温度近傍では通常のポリエチレンと同一の挙動をと
ることが可能であるためである。これに対し、オレフィ
ン系ゴムを含有したエラストマーでは、成形温度近傍で
あってもゴムは架橋した流動性の悪い粒子として残存す
るため、ゴム配合量が多くなるにつれ流動性も悪化する
傾向があると考えられる。
【0018】本発明で用いられるメタロセンLLDPE
とはメタロセン触媒により重合される樹脂であり、メタ
ロセン触媒とは具体的にチタン、ジルコニウム、ニッケ
ル、パラジウム、ハフニウム、ニオブ、プラチナ等の4
価の遷移金属に、シクロペンタジエニル骨格を有するリ
ガンドが少なくとも1つ以上配位する触媒の名称であ
る。
【0019】シクロペンタジエニル骨格を有するリガン
ドとしては、シクロペンタジエニル基、メチルシクロペ
ンタジエニル基、エチルシクロペンタジエニル基、n−
もしくはi−プロピルシクロペンタジエニル基、n−、
i−、sec−、tert−、ブチルシクロペンタジエ
ニル基、ヘキシルシクロペンタジエニル基、オクチルシ
クロペンタジエニル基等のアルキル一置換シクロペンタ
ジエニル基、ジメチルシクロペンタジエニル基、メチル
エチルシクロペンタジエニル基、メチルプロピルシクロ
ペンタジエニル基、メチルブチルシクロペンタジエニル
基、メチルヘキシルシクロペンタジエニル基、エチルブ
チルシクロペンタジエニル基、エチルヘキシルシクロペ
ンタジエニル基等のアルキル二置換シクロペンタジエニ
ル基、トリメチルシクロペンタジエニル基、テトラメチ
ルシクロペンタジエニル基、ペンタメチルシクロペンタ
ジエニル基等のアルキル多置換シクロペンタジエニル
基、メチルシクロヘキシルシクロペンタジエニル基等の
シクロ置換ヘキシルシクロペンタジエニル基、インデニ
ル基、4,5,6,7−テトラヒドロインデニル基、フ
ルオレニル基等が挙げられる。
【0020】シクロペンタジエニル骨格を有するリガン
ド以外のリガンドとしては、例えば塩素、臭素等の一価
のアニオンリガンド、二価のアニオンキレートリガン
ド、炭化水素基、アルコキシド、アミド、アリールアミ
ド、アリールオキシド、ホスフィド、アリールホスフィ
ド、シリル基、置換シリル基等が挙げられる。上記炭化
水素基としては、炭素数1〜12程度のものが挙げら
れ、例えばメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル
基、イソブチル基、アミル基、イソアミル基、ヘキシル
基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、セ
シル基、デシル基、セシル基、2−エチルヘキシル基等
のアルキル基、シクロヘキシル基、シクロペンチル基等
のシクロアルキル基、フェニル基、トリル基等のアリー
ル基、ベンジル基、ネオフィル基等のアラルキル基、ノ
ニルフェニル基等が挙げられる。
【0021】シクロペンタジエニル骨格を有するリガン
ドが配位したメタロセン化合物としては、シクロペンタ
ジエニルチタニウムトリス(ジメチルアミド)、ビス
(シクロペンタジエニル)チタニウムジクロリド、ジメ
チルシリルテトラメチルシクロペンタジエニル−p−n
−ブチルフェニルアミドジルコニウムクロリド、メチル
フェニルシリルテトラメチルシクロペンタジエニル−t
ert−ブチルアミドハフニウムジクロリド、ジメチル
シリルテトラメチルシクロペンダジエニル−tert−
ブチルアミドハフニウムジクロリド、インデニルシタニ
ウムトリス(ジエチルアミド)、インデニルチタニウム
ビス(ジ−n−ブチルアミド)インデニルチタニウムビ
ス(ジ−n−プロピルアミド)等が挙げられる。
【0022】これらの重合は、上記した四価の遷移金属
を含むメタロセン系触媒の他に、共触媒として例えばメ
チルアミノキサンや硼素化合物等を加えた触媒系で行う
ことが出来る。この場合、メタロセン触媒に対するこれ
らの触媒の割合は、1〜100万倍molであることが
望ましい。
【0023】上記導電性樹脂組成物は、熱可塑性樹脂に
各種フィラーを混練させる方法を用いることで製造する
ことが可能である。例えば加圧ニーダ−、バンバリーミ
キサー等のバッチ式混練機や単軸および2軸押出機、タ
ンデム型混練機、コニーダ−等の連続式混練機を用いる
ことで達成される。これらの方法によりカーボンブラッ
クをはじめ各種粉状、ウィスカ状、繊維状の導電材料を
混練することが可能であるが、ウィスカ状および繊維状
の導電材料を混練する際はその形状を破壊することなく
樹脂との混練をおこなうことが重要である。
【0024】混練をおこなう際には樹脂の酸化防止剤、
紫外線吸収剤、光安定剤、滑剤、着色剤を必要に応じて
添加しても良い。酸化防止剤としては樹脂の加工時の熱
劣化防止のためフェノール系、リン系、硫黄系、ラクト
ン系等の酸化防止剤を単独または混合して添加すること
ができる。また、屋外用途で耐候性が必要な場合は紫外
線吸収剤や光安定剤としてベンゾフェノン系、サルシレ
ート系、ベンゾトリアゾール系、シアノアクリレート
系、ヒンダートアミン系化合物等を用いることができ
る。混練時および成形時の滑性付与をおこなうために用
いられる滑剤としては、ポリオレフィンワックス、高級
脂肪酸金属塩もしくはアミド、エステル化合物等を添加
することができる。着色剤としては、一般にポリプロピ
レンの着色に用いられている顔料を易分散処理した粉
状、液状、ペレット状のものを用いれば良い。
【0025】
【実施例】本発明について実施例、比較例を用いて更に
詳しく説明する。以下、部とは重量部、%とは重量%を
示す。材料の説明、組成及び特性は表に記載した。 [実施例1]カーボン20重量%、ホモPP59.8重
量%、メタロセンLLDPE20重量%、酸化防止剤
0.2重量%をバンバリーミキサーにて混練した後、直
径3mm、長さ3mmの円柱状ペレットに造粒した。得られ
たペレットは230℃、2160g荷重にてメルトフロ
ーレートを測定した後、型締圧75tの射出成形機にて
200mm×400mmの平板を作製し、光沢および表面抵
抗値を測定した。更にフローマークの有無を目視にて確
認した。また、同時に厚さ5mmのアイゾット試験片を成
形しアイドッド衝撃強度を測定した。
【0026】[実施例2]実施例1のホモPPをランダ
ムPPに変更した他は実施例1と同様の所作をおこなっ
た。
【0027】[比較例1]実施例1のホモPPをブロッ
クPPに変更した他は実施例1と同様の所作をおこなっ
た。
【0028】[比較例2]実施例1の樹脂分(ホモPP
とメタロセンLLDPE)をTPOに変更した他は実施
例1と同様の所作をおこなった。
【0029】[比較例3]実施例1のメタロセンLLD
PEをチーグラー触媒により重合されたLLDPEに変
更した。他は実施例1と同様の所作をおこなった。
【0030】[実施例3]金属酸化物60重量%、ホモ
PP29.8重量%、メタロセンLLDPE10重量
%、酸化防止剤0.2重量%をバンバリーミキサーにて
混練した後、直径3mm、長さ3mmの円柱状ペレットに造
粒した。得られたペレットは230℃、2160g荷重
にてメルトフローレートを測定した後、型締圧75tの
射出成形機にて200mm×400mmの平板を作製し、光
沢および表面抵抗値を測定し、更にフローマークの有無
を目視にて確認した。また、同時に厚さ5mmのアイゾッ
ド試験片を成形しアイゾッド衝撃強度を測定した。
【0031】[実施例4]実施例3のホモPPをランダ
ムPPに変更した他は実施例1と同様の所作をおこなっ
た。
【0032】[比較例4]実施例3のホモPPをブロッ
クPPに変更した他は実施例1と同様の所作をおこなっ
た。
【0033】[比較例5]実施例3の樹脂分(ホモPP
とメタロセンLLDPE)をTPOに変更した。他は実
施例1と同様の所作をおこなった。
【0034】[比較例6]実施例3のメタロセンLLD
PEをチーグラー触媒により重合されたLLDPEに変
更した。他は実施例1と同様の所作をおこなった。
【0035】
【表1】
【0036】
【表2】
【0037】
【表3】 [表2、3の説明]10配合例中、実施例1〜4で得ら
れた導電性樹脂成形品において、光沢が高く良好な外観
を示すことがわかる。
【0038】今回開示された実施の形態および実施例は
すべての点において例示であり、制限的なものではな
い。本発明の範囲は上記した説明ではなく特許請求の範
囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および
範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【0039】
【発明の効果】本発明の導電性樹脂組成物はプロピレン
単独重合、またはプロピレンとエチレンのランダム共重
合により得られるポリプロピレン系樹脂10〜80重量
%、改質剤成分としてメタロセン触媒を用いて重合され
た直鎖状低密度ポリエチレン5〜50重量%、カーボン
ブラック、グラファイト、金属粉およびそのウィスカ、
金属繊維、金属酸化物、カーボンファイバーから選ばれ
る少なくとも1種類以上の導電材料5〜70重量%を含
むので、導電性樹脂組成物及びその成形品製造時の樹脂
の流動性が高くなり良好な成形性を有する。
【0040】また、本発明の導電性樹脂組成物において
導電材料がカーボンブラックである場合、導電性樹脂成
形品の原材料の極めて安価な供給が出来るので、コスト
面において優れた効果をもたらす。
【0041】また、本発明の導電性樹脂組成物において
用いられる、メタロセン触媒を用いて重合された直鎖状
低密度ポリエチレンが、230℃、2160g荷重にお
けるメルトフローレート測定値1〜100g/10mi
n.の範囲にあるので、導電性樹脂組成物及びその成形
品製造時の樹脂の流動性が最適になり良好な成形性を有
する。
【0042】また、本発明の導電性樹脂組成物において
用いられる、メタロセン触媒を用いて重合された直鎖状
低密度ポリエチレンの密度が840〜920kg/
3、曲げ弾性率が100〜500MPaの範囲にある
ので、導電性樹脂組成物及びその成形品において優れた
衝撃強度を有する。
【0043】以上述べたとおり、導電性樹脂組成物中に
メタロセンLLDPEを衝撃改良剤として用い、ベースレジ
ンとしてポリプロピレンのホモポリマー、もしくはエチ
レンとのランダムコポリマーとすることにより、成形品
の耐衝撃性を維持しつつ、樹脂の流動性及び成形品の表
面外観を向上させることが可能となる。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】プロピレン単独重合、またはプロピレンと
    エチレンのランダム共重合により得られるポリプロピレ
    ン系樹脂10〜80重量%、改質剤成分としてメタロセ
    ン触媒を用いて重合された直鎖状低密度ポリエチレン5
    〜50重量%、カーボンブラック、グラファイト、金属
    粉およびそのウィスカ、金属繊維、金属酸化物、カーボ
    ンファイバーから選ばれる少なくとも1種類以上の導電
    材料5〜70重量%を含むことを特徴とする導電性樹脂
    組成物。
  2. 【請求項2】導電材料がカーボンブラックであることを
    特徴とする請求項1に記載の導電性樹脂組成物。
  3. 【請求項3】メタロセン触媒を用いて重合された直鎖状
    低密度ポリエチレンが、230℃、2160g荷重にお
    けるメルトフローレート測定値1〜100g/10mi
    n.の範囲にあることを特徴とする請求項1または2に
    記載の導電性樹脂組成物。
  4. 【請求項4】メタロセン触媒を用いて重合された直鎖状
    低密度ポリエチレンが密度840〜920kg/m3
    曲げ弾性率100〜500MPaの範囲にあることを特
    徴とする請求項1〜3いずれか記載の導電性樹脂組成
    物。
  5. 【請求項5】請求項1〜4いずれか記載の導電性樹脂組
    成物を用いて得られる成形品。
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