JP2003037459A - バランス型増幅器 - Google Patents
バランス型増幅器Info
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- JP2003037459A JP2003037459A JP2001223438A JP2001223438A JP2003037459A JP 2003037459 A JP2003037459 A JP 2003037459A JP 2001223438 A JP2001223438 A JP 2001223438A JP 2001223438 A JP2001223438 A JP 2001223438A JP 2003037459 A JP2003037459 A JP 2003037459A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 小型かつ低損失のカプラと整合回路とを用い
ることにより、高調波処理を行うバランス型電力増幅器
を構成する。 【解決手段】 1対のトランジスタ504a,504b
と、入力信号をトランジスタ504a,504bの入力
に分配するカプラ501と、トランジスタ504a,5
04bの出力を合成するカプラ502とを備えた目的周
波数foのバランス型増幅器において、出力を合成する
カプラ502は、2次高調波の周波数2foにおいて、
1に近い入力反射係数を有し、トランジスタ504a,
504bは、F級動作する。
ることにより、高調波処理を行うバランス型電力増幅器
を構成する。 【解決手段】 1対のトランジスタ504a,504b
と、入力信号をトランジスタ504a,504bの入力
に分配するカプラ501と、トランジスタ504a,5
04bの出力を合成するカプラ502とを備えた目的周
波数foのバランス型増幅器において、出力を合成する
カプラ502は、2次高調波の周波数2foにおいて、
1に近い入力反射係数を有し、トランジスタ504a,
504bは、F級動作する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、バランス型増幅器
に関し、より詳細には、カプラと整合回路とを用いて高
調波処理を行うバランス型増幅器に関する。
に関し、より詳細には、カプラと整合回路とを用いて高
調波処理を行うバランス型増幅器に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、移動体通信に用いられる携帯電話
装置の変調方式は、アナログ方式からデジタル方式に移
行している。デジタル方式の送信電力増幅器は、アナロ
グ方式の送信電力増幅器よりも良好な線形性が求められ
ている。例えば、PDC(Personal Digital Cellula
r)方式で採用されているπ/4-shift QPSK(Quaternary
Phase Shift Keying)において、変調波は定包括線信
号ではない。また、CDMA(Code Division Multiple
Access)方式において、システム構成上、送信電力の
詳細な制御が本質的に不可欠であり、80dB以上のレ
ンジで線形増幅が要求されている。
装置の変調方式は、アナログ方式からデジタル方式に移
行している。デジタル方式の送信電力増幅器は、アナロ
グ方式の送信電力増幅器よりも良好な線形性が求められ
ている。例えば、PDC(Personal Digital Cellula
r)方式で採用されているπ/4-shift QPSK(Quaternary
Phase Shift Keying)において、変調波は定包括線信
号ではない。また、CDMA(Code Division Multiple
Access)方式において、システム構成上、送信電力の
詳細な制御が本質的に不可欠であり、80dB以上のレ
ンジで線形増幅が要求されている。
【0003】一方、移動体通信用の端末は、電池によっ
て動作するため、電力効率の高いパワーアンプが好まし
い。しかし、上述した増幅器に対する線形性の要求と高
効率性とは、電力増幅器の回路設計上、両立することが
難しい性能項目である。例えば、線形性のみを重視すれ
ば、A級動作の増幅器を非飽和域で利用する方法があ
る。しかし、A級増幅器は、飽和点近傍において最大5
0%の効率が理論限界であり、現実にはあまり高い電力
効率は期待できない。また、高効率性のみを重視すれ
ば、B級動作が望ましいが、入力信号強度に対する出力
の線形性を、広いレンジで確保することが難しい。
て動作するため、電力効率の高いパワーアンプが好まし
い。しかし、上述した増幅器に対する線形性の要求と高
効率性とは、電力増幅器の回路設計上、両立することが
難しい性能項目である。例えば、線形性のみを重視すれ
ば、A級動作の増幅器を非飽和域で利用する方法があ
る。しかし、A級増幅器は、飽和点近傍において最大5
0%の効率が理論限界であり、現実にはあまり高い電力
効率は期待できない。また、高効率性のみを重視すれ
ば、B級動作が望ましいが、入力信号強度に対する出力
の線形性を、広いレンジで確保することが難しい。
【0004】線形性と高効率性とを両立するための手段
として、いわゆる高調波処理回路が知られている。高調
波処理回路は、トランジスタ内の非線形動作により発生
する高調波を、整合回路内で終端処理することにより、
トランジスタへ戻して、高調波として漏洩するエネルギ
ーを低減するものである。結果として、供給する直流電
力が基本波のみに対して有効活用されることから、パワ
ーアンプの電力効率の向上を図り、同時に高調波成分の
低減による線形性の改善も実現することができる。
として、いわゆる高調波処理回路が知られている。高調
波処理回路は、トランジスタ内の非線形動作により発生
する高調波を、整合回路内で終端処理することにより、
トランジスタへ戻して、高調波として漏洩するエネルギ
ーを低減するものである。結果として、供給する直流電
力が基本波のみに対して有効活用されることから、パワ
ーアンプの電力効率の向上を図り、同時に高調波成分の
低減による線形性の改善も実現することができる。
【0005】終端処理する高調波は、次数の低いものほ
ど効果が大きい。2次高調波だけの終端処理でも、理論
上86%の効率化が可能であることが、T. Nojima et A
l. 1998, IEEE MTT-S International Microwave Sympos
ium LL-3 pp.1007-1010 に記載されている。また、終端
処理によりトランジスタへ戻る高調波成分の位相も重要
であることが、千葉他、信学技報MW83−24、19
83年に記載されている。なお、高調波処理を含むトラ
ンジスタ動作は、処理される高調波が有限(例えば、2
次高調波のみ、2次高調波と3次高調波のみ)の場合で
も、F級動作と呼ばれ、Snider D. M. IEEE Trans. Ele
ctron. Devices, ED-14, 12, pp.851-857, 1967 にその
詳細が記載されている。
ど効果が大きい。2次高調波だけの終端処理でも、理論
上86%の効率化が可能であることが、T. Nojima et A
l. 1998, IEEE MTT-S International Microwave Sympos
ium LL-3 pp.1007-1010 に記載されている。また、終端
処理によりトランジスタへ戻る高調波成分の位相も重要
であることが、千葉他、信学技報MW83−24、19
83年に記載されている。なお、高調波処理を含むトラ
ンジスタ動作は、処理される高調波が有限(例えば、2
次高調波のみ、2次高調波と3次高調波のみ)の場合で
も、F級動作と呼ばれ、Snider D. M. IEEE Trans. Ele
ctron. Devices, ED-14, 12, pp.851-857, 1967 にその
詳細が記載されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】図1は、従来のシング
ルエンド型F級増幅器の2次高調波を終端する出力整合
回路の一例を示した構成図である。出力整合回路は、高
調波のうち2次高調波を終端する並列共振回路103
と、トランジスタ101へ戻る高調波の最適位相を調整
するための第1伝送線路102とが、トランジスタ10
1の出力に直列に接続されている。第2伝送線路104
およびシャント整合素子105は、基本波に対する高効
率整合点を実現するために付加されている。シャント整
合素子105は、基本波の整合のために導入される先端
解放スタブであり、この長さが3次高調波の1/4波長
の近傍に選択される場合には、3次高調波の終端効果も
期待でき、より電力効率の良いF級増幅器が構成でき
る。このようなF級増幅器の出力整合回路は、比較的コ
ンパクトな構成であるが、3次高調波の終端を厳密に実
現するためには、さらに回路素子を必要とする。
ルエンド型F級増幅器の2次高調波を終端する出力整合
回路の一例を示した構成図である。出力整合回路は、高
調波のうち2次高調波を終端する並列共振回路103
と、トランジスタ101へ戻る高調波の最適位相を調整
するための第1伝送線路102とが、トランジスタ10
1の出力に直列に接続されている。第2伝送線路104
およびシャント整合素子105は、基本波に対する高効
率整合点を実現するために付加されている。シャント整
合素子105は、基本波の整合のために導入される先端
解放スタブであり、この長さが3次高調波の1/4波長
の近傍に選択される場合には、3次高調波の終端効果も
期待でき、より電力効率の良いF級増幅器が構成でき
る。このようなF級増幅器の出力整合回路は、比較的コ
ンパクトな構成であるが、3次高調波の終端を厳密に実
現するためには、さらに回路素子を必要とする。
【0007】図2は、従来のシングルエンド型増幅器を
示した回路構成図である。シングルエンド型増幅器は、
トランジスタ202の入力側に入力整合回路201が、
出力側に出力整合回路203が接続されている。F級増
幅器の場合には、出力整合回路203は、図1に示した
構成となり大型化する。また、出力側のみならず入力側
の入力整合回路201でも高調波処理を行うことによ
り、さらに性能を上げる工夫もされている。高調波処理
を行う入力整合回路201は、基本波整合のみに着目す
る電力増幅器と比べて複雑化し、大型化する。
示した回路構成図である。シングルエンド型増幅器は、
トランジスタ202の入力側に入力整合回路201が、
出力側に出力整合回路203が接続されている。F級増
幅器の場合には、出力整合回路203は、図1に示した
構成となり大型化する。また、出力側のみならず入力側
の入力整合回路201でも高調波処理を行うことによ
り、さらに性能を上げる工夫もされている。高調波処理
を行う入力整合回路201は、基本波整合のみに着目す
る電力増幅器と比べて複雑化し、大型化する。
【0008】図3は、従来のシングルエンド型F級増幅
器の2次高調波および3次高調波を終端する出力整合回
路を示した構成図である。移動体通信用の端末において
は、1〜2GHzの比較的低い周波数が用いられる。図
1および図3に示した回路素子のうち、波長の関数とな
る伝送線路(位相線路)と、終端回路に含まれるオープ
ンまたはショートスタブが、かなり大きな素子になる。
図3に示した出力整合回路では、3次高調波までの終端
処理が可能であるが、かなり回路規模が大型化するた
め、特に1〜2GHzの比較的低い周波数の場合には、
2次高調波のみの終端処理を行い、2次高調波および3
次高調波双方の完全な終端処理を行わないことも多い。
器の2次高調波および3次高調波を終端する出力整合回
路を示した構成図である。移動体通信用の端末において
は、1〜2GHzの比較的低い周波数が用いられる。図
1および図3に示した回路素子のうち、波長の関数とな
る伝送線路(位相線路)と、終端回路に含まれるオープ
ンまたはショートスタブが、かなり大きな素子になる。
図3に示した出力整合回路では、3次高調波までの終端
処理が可能であるが、かなり回路規模が大型化するた
め、特に1〜2GHzの比較的低い周波数の場合には、
2次高調波のみの終端処理を行い、2次高調波および3
次高調波双方の完全な終端処理を行わないことも多い。
【0009】図4は、従来のバランス型F級増幅器を示
した回路構成図である。バランス型F級増幅器は、従来
よく知られている設計技術によって、シングルエンド型
F級増幅器2個をバランス化した増幅器である。バラン
ス型F級増幅器は、入力を分配するカプラ401と出力
を合成するカプラ402との間に、2組のシングルエン
ド型F級増幅器403a,403bを接続している。シ
ングルエンド型F級増幅器は、図2に示した構成を有
し、シングルエンド型F級増幅器の出力整合回路は、図
1に示した構成を有する。バランス型F級増幅器を構成
するシングルエンド型F級増幅器は、同一の出力性能を
有するシングルエンド型F級増幅器と比較して、理論上
3dB低い出力でよい。しかし、これを考慮に入れて
も、図1に示した出力整合回路が2組必要であり、回路
の大型化に支配的影響を与える。図3に示した3次高調
波の終端処理までを考慮する場合や、入力整合回路にお
いても高調波処理を行う場合はさらに大型化する。
した回路構成図である。バランス型F級増幅器は、従来
よく知られている設計技術によって、シングルエンド型
F級増幅器2個をバランス化した増幅器である。バラン
ス型F級増幅器は、入力を分配するカプラ401と出力
を合成するカプラ402との間に、2組のシングルエン
ド型F級増幅器403a,403bを接続している。シ
ングルエンド型F級増幅器は、図2に示した構成を有
し、シングルエンド型F級増幅器の出力整合回路は、図
1に示した構成を有する。バランス型F級増幅器を構成
するシングルエンド型F級増幅器は、同一の出力性能を
有するシングルエンド型F級増幅器と比較して、理論上
3dB低い出力でよい。しかし、これを考慮に入れて
も、図1に示した出力整合回路が2組必要であり、回路
の大型化に支配的影響を与える。図3に示した3次高調
波の終端処理までを考慮する場合や、入力整合回路にお
いても高調波処理を行う場合はさらに大型化する。
【0010】上述したように、高調波処理回路を備えた
電力増幅器は、主としてシングルエンド型に限られてい
た。また、高調波処理のための2次高調波終端回路は、
基本波に対して1/4波長のショートスタブまたは1/
8波長のオープンスタブを用いた構成、または2次高調
波に対する並列共振器を用いた構成に限られていた。
電力増幅器は、主としてシングルエンド型に限られてい
た。また、高調波処理のための2次高調波終端回路は、
基本波に対して1/4波長のショートスタブまたは1/
8波長のオープンスタブを用いた構成、または2次高調
波に対する並列共振器を用いた構成に限られていた。
【0011】一方、バランス型増幅器は、シングルエン
ド型増幅器と比較して、入出力ポートでの理想的リタ
ーンロスが達成できる利点と、発振についての安定性
が容易に達成できる利点と、送信相互変調歪みを抑制
することができる利点とを有し、電力増幅器として有効
な回路構成である。
ド型増幅器と比較して、入出力ポートでの理想的リタ
ーンロスが達成できる利点と、発振についての安定性
が容易に達成できる利点と、送信相互変調歪みを抑制
することができる利点とを有し、電力増幅器として有効
な回路構成である。
【0012】しかしながら、移動体通信用の端末におい
ては、1〜2GHzの比較的低い周波数が用いられるこ
とから、高調波終端回路を含む整合回路の小型化および
低損失化の観点からすると、バランス型増幅器により高
調波処理を行う電力増幅器を構成することは実用上困難
であるという問題があった。上述した終端回路のいずれ
かを用いる場合、バランス型増幅器では、1対のトラン
ジスタに対してそれぞれ計2組の終端回路要素が必要と
なり、加えて90度3dBのカプラを入力および出力用
に1対用意しなければならず、小型低コスト化、低挿入
損失化の観点から実用的ではない。
ては、1〜2GHzの比較的低い周波数が用いられるこ
とから、高調波終端回路を含む整合回路の小型化および
低損失化の観点からすると、バランス型増幅器により高
調波処理を行う電力増幅器を構成することは実用上困難
であるという問題があった。上述した終端回路のいずれ
かを用いる場合、バランス型増幅器では、1対のトラン
ジスタに対してそれぞれ計2組の終端回路要素が必要と
なり、加えて90度3dBのカプラを入力および出力用
に1対用意しなければならず、小型低コスト化、低挿入
損失化の観点から実用的ではない。
【0013】本発明は、このような問題に鑑みてなされ
たもので、その目的とするところは、小型かつ低損失の
カプラと整合回路とを用いることにより、高調波処理を
行うバランス型増幅器を提供することにある。
たもので、その目的とするところは、小型かつ低損失の
カプラと整合回路とを用いることにより、高調波処理を
行うバランス型増幅器を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明は、このような目
的を達成するために、請求項1に記載の発明は、1対の
トランジスタと、入力信号を前記トランジスタの各々の
入力に分配するカプラと、前記トランジスタの各々の出
力を合成するカプラとを備えた基本波の周波数foのバ
ランス型増幅器において、前記出力を合成するカプラ
は、2次高調波の周波数2foにおいて、0.9以上の
入力反射係数を有し、前記トランジスタは、F級動作す
ることを特徴とする。
的を達成するために、請求項1に記載の発明は、1対の
トランジスタと、入力信号を前記トランジスタの各々の
入力に分配するカプラと、前記トランジスタの各々の出
力を合成するカプラとを備えた基本波の周波数foのバ
ランス型増幅器において、前記出力を合成するカプラ
は、2次高調波の周波数2foにおいて、0.9以上の
入力反射係数を有し、前記トランジスタは、F級動作す
ることを特徴とする。
【0015】このような構成により、バランス型アンプ
を構成するカプラが、2次高調波の周波数において終端
回路となるので、並列共振器や大型のスタブを導入する
必要がなくなり、回路規模を小型化することができる。
を構成するカプラが、2次高調波の周波数において終端
回路となるので、並列共振器や大型のスタブを導入する
必要がなくなり、回路規模を小型化することができる。
【0016】請求項2に記載の発明は、請求項1におい
て、前記トランジスタの各々の出力と前記出力を合成す
るカプラとの間に、2次高調波の反射位相を整合する出
力整合回路を接続したことを特徴とする。
て、前記トランジスタの各々の出力と前記出力を合成す
るカプラとの間に、2次高調波の反射位相を整合する出
力整合回路を接続したことを特徴とする。
【0017】請求項3に記載の発明は、請求項1または
2に記載の前記出力を合成するカプラは、3次高調波の
周波数3foにおいて、0.9以上の入力反射係数を有
することを特徴とする。
2に記載の前記出力を合成するカプラは、3次高調波の
周波数3foにおいて、0.9以上の入力反射係数を有
することを特徴とする。
【0018】請求項4に記載の発明は、請求項1,2ま
たは3に記載の前記入力を分配するカプラは、2次高調
波の周波数2foにおいて、0.9以上の入力反射係数
を有することを特徴とする。
たは3に記載の前記入力を分配するカプラは、2次高調
波の周波数2foにおいて、0.9以上の入力反射係数
を有することを特徴とする。
【0019】請求項5に記載の発明は、請求項4におい
て、前記入力を分配するカプラと前記トランジスタの各
々の入力との間に、2次高調波の反射位相を整合する入
力整合回路を接続したことを特徴とする。
て、前記入力を分配するカプラと前記トランジスタの各
々の入力との間に、2次高調波の反射位相を整合する入
力整合回路を接続したことを特徴とする。
【0020】請求項6に記載の発明は、請求項4または
5に記載の前記入力を分配するカプラは、3次高調波の
周波数3foにおいて、0.9以上の入力反射係数を有
することを特徴とする。
5に記載の前記入力を分配するカプラは、3次高調波の
周波数3foにおいて、0.9以上の入力反射係数を有
することを特徴とする。
【0021】請求項7に記載の発明は、請求項1ないし
6に記載の前記カプラは、集中定数素子と分布定数素子
の組み合わせにより構成することを特徴とする。
6に記載の前記カプラは、集中定数素子と分布定数素子
の組み合わせにより構成することを特徴とする。
【0022】このような構成により、カプラ自体を小型
化することにより、高調波終端回路を有するシングルエ
ンド型増幅器と同等の回路規模の増幅器を実現すること
ができる。
化することにより、高調波終端回路を有するシングルエ
ンド型増幅器と同等の回路規模の増幅器を実現すること
ができる。
【0023】請求項8に記載の発明は、請求項7に記載
の前記カプラは、ブランチライン型であることを特徴と
する。
の前記カプラは、ブランチライン型であることを特徴と
する。
【0024】請求項9に記載の発明は、請求項7に記載
の前記カプラは、ブロードサイド型であることを特徴と
する。
の前記カプラは、ブロードサイド型であることを特徴と
する。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しながら本発明
の実施形態について詳細に説明する。図5は、本発明の
一実施形態にかかるバランス型F級増幅器を示した構成
図である。バランス型F級増幅器は、入力を分配する高
調波終端カプラ501と出力を合成する高調波終端カプ
ラ502との間に、入力整合回路503a,503bと
トランジスタ504a,504bと出力整合回路505
a,505bが直列に接続された2組のシングルエンド
型F級増幅器を接続している。
の実施形態について詳細に説明する。図5は、本発明の
一実施形態にかかるバランス型F級増幅器を示した構成
図である。バランス型F級増幅器は、入力を分配する高
調波終端カプラ501と出力を合成する高調波終端カプ
ラ502との間に、入力整合回路503a,503bと
トランジスタ504a,504bと出力整合回路505
a,505bが直列に接続された2組のシングルエンド
型F級増幅器を接続している。
【0026】本実施形態では、2次高調波、または2次
高調波および3次高調波の高調波処理機能を、高調波終
端カプラ501,502に付加することで、並列共振器
やスタブなどの整合素子を出力整合回路505a,50
5bや入力整合回路503a,503bの中に設けてい
ないない。このようにして2組の整合回路が簡略化され
るので、図4に示した従来のバランス型F級増幅器より
も大幅な小型化を達成することができる。
高調波および3次高調波の高調波処理機能を、高調波終
端カプラ501,502に付加することで、並列共振器
やスタブなどの整合素子を出力整合回路505a,50
5bや入力整合回路503a,503bの中に設けてい
ないない。このようにして2組の整合回路が簡略化され
るので、図4に示した従来のバランス型F級増幅器より
も大幅な小型化を達成することができる。
【0027】また、本実施形態に用いた高調波終端カプ
ラ501,502は、それ自体も小型な構成である。な
お図5において、入力を分配する高調波終端カプラ50
1は、高調波終端の機能を有するが、F級増幅器の高調
波終端による電力効率向上は、主として出力整合側の高
調波処理によるところが大きいので、出力を合成する高
調波終端カプラ502のみが、高調波終端の機能を有す
る構成であってもよい。
ラ501,502は、それ自体も小型な構成である。な
お図5において、入力を分配する高調波終端カプラ50
1は、高調波終端の機能を有するが、F級増幅器の高調
波終端による電力効率向上は、主として出力整合側の高
調波処理によるところが大きいので、出力を合成する高
調波終端カプラ502のみが、高調波終端の機能を有す
る構成であってもよい。
【0028】高調波終端カプラ501,502の詳細に
ついて説明する。分布定数素子によるカプラには、ブラ
ンチライン型、ランゲ型、ブロードサイド型などが知ら
れている。いずれも比較的広帯域のカップリング特性を
有し、2次高調波の周波数においては、ほとんど終端し
ていない、すなわち反射係数が1に近いものではない。
例えば、IEEE MTT-S 1984, Int. Microwave Symp. Dig.
pp.409-411 に記載された15Ω/50Ωのインピーダ
ンス変換ブランチラインカプラを、中心周波数2GHz
として、ガラステフロン(登録商標)基板上(Er=
2.65、厚み320um)に分布定数素子によって設
計した場合には、0.2dB帯域幅が200MHz程度
であるが、2次高調波(4GHz)での入力リターンロ
スは−12dB以下であり、2次高調波をほとんど終端
していない。
ついて説明する。分布定数素子によるカプラには、ブラ
ンチライン型、ランゲ型、ブロードサイド型などが知ら
れている。いずれも比較的広帯域のカップリング特性を
有し、2次高調波の周波数においては、ほとんど終端し
ていない、すなわち反射係数が1に近いものではない。
例えば、IEEE MTT-S 1984, Int. Microwave Symp. Dig.
pp.409-411 に記載された15Ω/50Ωのインピーダ
ンス変換ブランチラインカプラを、中心周波数2GHz
として、ガラステフロン(登録商標)基板上(Er=
2.65、厚み320um)に分布定数素子によって設
計した場合には、0.2dB帯域幅が200MHz程度
であるが、2次高調波(4GHz)での入力リターンロ
スは−12dB以下であり、2次高調波をほとんど終端
していない。
【0029】一方、このカプラを、集中定数素子と分布
定数素子との組み合わせで構成(以下、lumped-distrib
uted構成という。例えば、I. Robertson ”MMIC DESIG
N”,pp.86, IEE, 1995 に詳しい。)した場合には、入
力リターンロスが−0.01dB程度であり、2次高調
波を全反射に近い状態とすることができる。すなわち2
次高調波終端の機能をもった2GHzカプラを構成する
ことが可能である。なお、この集中定数素子と分布定数
素子の組み合わせたカプラによると、必要な伝送線路長
が短くなるため、分布定数素子のみの場合よりも、一般
に小型化設計が可能であることも良く知られている。
定数素子との組み合わせで構成(以下、lumped-distrib
uted構成という。例えば、I. Robertson ”MMIC DESIG
N”,pp.86, IEE, 1995 に詳しい。)した場合には、入
力リターンロスが−0.01dB程度であり、2次高調
波を全反射に近い状態とすることができる。すなわち2
次高調波終端の機能をもった2GHzカプラを構成する
ことが可能である。なお、この集中定数素子と分布定数
素子の組み合わせたカプラによると、必要な伝送線路長
が短くなるため、分布定数素子のみの場合よりも、一般
に小型化設計が可能であることも良く知られている。
【0030】なお、高調波終端の効果は、少なくとも
0.9以上の反射係数を有する2次高調波終端または2
次および3次高調波終端を実現することにより、高調波
として漏洩するエネルギーを低減し、増幅器の電力効率
の向上を図ることができる。
0.9以上の反射係数を有する2次高調波終端または2
次および3次高調波終端を実現することにより、高調波
として漏洩するエネルギーを低減し、増幅器の電力効率
の向上を図ることができる。
【0031】lumped-distributed構成によるインピーダ
ンス変換カプラは、従来、カプラ小型化のための手法と
して広く知られていたものである。このカプラは、純粋
な分布定数型カプラよりカップリング帯域が狭くなるの
で、広帯域増幅器の用途には適用が難しいことが、IEE
Pro.-Microw. Antennas Propag., Vol.141, No.4, 1994
に記載されている。本実施形態では、このカップリン
グ帯域が狭くなる点を利用して、有効なF級バランス型
増幅器を構成する。
ンス変換カプラは、従来、カプラ小型化のための手法と
して広く知られていたものである。このカプラは、純粋
な分布定数型カプラよりカップリング帯域が狭くなるの
で、広帯域増幅器の用途には適用が難しいことが、IEE
Pro.-Microw. Antennas Propag., Vol.141, No.4, 1994
に記載されている。本実施形態では、このカップリン
グ帯域が狭くなる点を利用して、有効なF級バランス型
増幅器を構成する。
【0032】上述したように、高調波処理の効果は、ト
ランジスタの出力側において顕著であるため、このカプ
ラにより1対のトランジスタの出力を合成する。最近の
研究動向によると、トランジスタの入力側においても高
調波処理を行うことで、IM3成分の抑制などの線形性
改善効果が期待できることが知られている。従って、入
力側の入力分配回路にもこの高調波終端機能をもったカ
プラを用いることが有効である。また、高調波処理は、
上述したように2次高調波処理の効果が顕著であるた
め、カプラは、2次高調波を終端する機能を持つことが
必須であるが、同時に3次高調波以上の高調波も終端で
きるカプラとなっていれば、その効果も電力効率や線形
性等の性能向上に寄与することが期待される。
ランジスタの出力側において顕著であるため、このカプ
ラにより1対のトランジスタの出力を合成する。最近の
研究動向によると、トランジスタの入力側においても高
調波処理を行うことで、IM3成分の抑制などの線形性
改善効果が期待できることが知られている。従って、入
力側の入力分配回路にもこの高調波終端機能をもったカ
プラを用いることが有効である。また、高調波処理は、
上述したように2次高調波処理の効果が顕著であるた
め、カプラは、2次高調波を終端する機能を持つことが
必須であるが、同時に3次高調波以上の高調波も終端で
きるカプラとなっていれば、その効果も電力効率や線形
性等の性能向上に寄与することが期待される。
【0033】なお、トランジスタ出力と出力を合成する
カプラの入力ポート(coupledおよびdirectポート)と
の間には、整合回路が挿入され、整合回路によって実際
に使用されるトランジスタに対して、望ましい基本波の
インピーダンス及び望ましい2次高調波の反射位相が同
時に実現される。カプラにおいて、すでに2次高調波の
終端自体は実現されているので、この同時合成の実現は
比較的容易である。
カプラの入力ポート(coupledおよびdirectポート)と
の間には、整合回路が挿入され、整合回路によって実際
に使用されるトランジスタに対して、望ましい基本波の
インピーダンス及び望ましい2次高調波の反射位相が同
時に実現される。カプラにおいて、すでに2次高調波の
終端自体は実現されているので、この同時合成の実現は
比較的容易である。
【0034】図6は、本発明の一実施形態にかかるバラ
ンス型F級増幅器の出力整合回路を示した構成図であ
る。トランジスタ601a,601bと出力整合回路6
02a,602bとが直列に接続された2組の出力が、
出力を合成する高調波終端カプラ603に接続されてい
る。図1または図3に示した増幅器と比較して、出力整
合回路部分で大幅な簡略化が可能となる。より具体的に
は、集中定数型または分布定数型の3つの受動素子によ
る出力整合回路の一般解が存在する。トランジスタの入
力側にも2次高調波終端する高調波終端カプラを用いる
場合には、トランジスタ出力側と同様な手法により、整
合回路を挿入することが可能である。
ンス型F級増幅器の出力整合回路を示した構成図であ
る。トランジスタ601a,601bと出力整合回路6
02a,602bとが直列に接続された2組の出力が、
出力を合成する高調波終端カプラ603に接続されてい
る。図1または図3に示した増幅器と比較して、出力整
合回路部分で大幅な簡略化が可能となる。より具体的に
は、集中定数型または分布定数型の3つの受動素子によ
る出力整合回路の一般解が存在する。トランジスタの入
力側にも2次高調波終端する高調波終端カプラを用いる
場合には、トランジスタ出力側と同様な手法により、整
合回路を挿入することが可能である。
【0035】なお、図6において、出力を合成する高調
波終端カプラ603が、ブランチライン型カプラのよう
に全端子が直流的に短絡している場合には、バイアス回
路604は、2組のシングルエンド型F級増幅器で共通
とすることができ、この点でも増幅器の構成を小型化す
ることができる。
波終端カプラ603が、ブランチライン型カプラのよう
に全端子が直流的に短絡している場合には、バイアス回
路604は、2組のシングルエンド型F級増幅器で共通
とすることができ、この点でも増幅器の構成を小型化す
ることができる。
【0036】(第1の実施形態)次に、バランス型F級
増幅器の構成要素について詳細に説明する。 (1)出力を合成する高調波終端カプラの構成 図7は、インピーダンス変換型ブランチライン・カプラ
の分布定数素子の構成を示した回路図である。ZinΩ
/ZoutΩのインピーダンス変換型ブランチライン・
カプラで、2次高調波、3次高調波を有効に終端する方
向性結合器であり、lumped-distributed構成を採用し、
高調波終端機能を有する。インピーダンス変換型ブラン
チライン・カプラは、distributed構成の4本の90度
電気長を有する伝送線路701〜704から構成され
る。ここで、 Z1=Zin Z2=Zout Z3=(Zin・Zout/2)1/2 である。
増幅器の構成要素について詳細に説明する。 (1)出力を合成する高調波終端カプラの構成 図7は、インピーダンス変換型ブランチライン・カプラ
の分布定数素子の構成を示した回路図である。ZinΩ
/ZoutΩのインピーダンス変換型ブランチライン・
カプラで、2次高調波、3次高調波を有効に終端する方
向性結合器であり、lumped-distributed構成を採用し、
高調波終端機能を有する。インピーダンス変換型ブラン
チライン・カプラは、distributed構成の4本の90度
電気長を有する伝送線路701〜704から構成され
る。ここで、 Z1=Zin Z2=Zout Z3=(Zin・Zout/2)1/2 である。
【0037】図8は、集中定数素子および分布定数素子
の組で置き換えた構成を示した回路図である。lumped-d
istributed構成は、図7に示した90度電気長の伝送線
路701〜704(特性インピーダンス:Zdとする)
のそれぞれを、図8に示した容量値:Cのキャパシタ8
01,802および特性インピーダンス:Zld、電気
長:lの伝送線路803の組で置き換える。 Zld=Zd/sin(θ) C=cos(θ)/(2π・fo・Zd) l=θ となる。ここで、Zdは、Z1、Z2またはZ3であ
り、foは、カプラの中心周波数、すなわち基本波の周
波数(単位Hz)、θは、0度<θ≦90度のパラメー
タである。θ=90度のとき、distributed構成に相当
する。
の組で置き換えた構成を示した回路図である。lumped-d
istributed構成は、図7に示した90度電気長の伝送線
路701〜704(特性インピーダンス:Zdとする)
のそれぞれを、図8に示した容量値:Cのキャパシタ8
01,802および特性インピーダンス:Zld、電気
長:lの伝送線路803の組で置き換える。 Zld=Zd/sin(θ) C=cos(θ)/(2π・fo・Zd) l=θ となる。ここで、Zdは、Z1、Z2またはZ3であ
り、foは、カプラの中心周波数、すなわち基本波の周
波数(単位Hz)、θは、0度<θ≦90度のパラメー
タである。θ=90度のとき、distributed構成に相当
する。
【0038】カプラが2次高調波の終端機能を有するた
めには、Z1,Z2、Z3に対応する3種類の伝送線路
とキャパシタの組に対するθを十分小さくすれば良い。
θは、基板構成や中心周波数によっても異なるが、カプ
ラサイズ、カップリング帯域、挿入損などのカプラ性能
を考慮しつつ、2次高調波を十分に終端する、すなわち
2次高調波の反射係数が十分1に近くなるように選定す
る。このとき、伝送線路の電気長:l=θの値は、dist
ributed構成に相当するθ=90度より小さいので、カ
プラ全体の大きさは、完全なdistributed構成の時より
も小型にすることができる。
めには、Z1,Z2、Z3に対応する3種類の伝送線路
とキャパシタの組に対するθを十分小さくすれば良い。
θは、基板構成や中心周波数によっても異なるが、カプ
ラサイズ、カップリング帯域、挿入損などのカプラ性能
を考慮しつつ、2次高調波を十分に終端する、すなわち
2次高調波の反射係数が十分1に近くなるように選定す
る。このとき、伝送線路の電気長:l=θの値は、dist
ributed構成に相当するθ=90度より小さいので、カ
プラ全体の大きさは、完全なdistributed構成の時より
も小型にすることができる。
【0039】小型化による効果は、単位電気長あたりの
物理的寸法が大きい、より低い周波数にて顕著である。
図9は、本発明の一実施形態にかかるバランス型F級増
幅器における出力を合成するカプラの入力インピーダン
スを示したスミス・チャートである。上述したカプラで
達成される入力ポート(coupledおよびdirectポート)
における基本波と2次高調波の入力反射係数を示す。基
本波に対しては、ほぼ50Ωに整合(foがスミス・チ
ャートのほぼ中央にある)しており、2次高調波に対し
ては、ほぼ全反射(2foがスミス・チャートの外周円
付近にある)の特性を有している。
物理的寸法が大きい、より低い周波数にて顕著である。
図9は、本発明の一実施形態にかかるバランス型F級増
幅器における出力を合成するカプラの入力インピーダン
スを示したスミス・チャートである。上述したカプラで
達成される入力ポート(coupledおよびdirectポート)
における基本波と2次高調波の入力反射係数を示す。基
本波に対しては、ほぼ50Ωに整合(foがスミス・チ
ャートのほぼ中央にある)しており、2次高調波に対し
ては、ほぼ全反射(2foがスミス・チャートの外周円
付近にある)の特性を有している。
【0040】(2)トランジスタの選定とロードプル
F級電力増幅器の設計手順に従って、目的周波数すなわ
ち基本波の周波数foと、所望利得と、出力パワーレベ
ルとに適した1対の同型同性能のトランジスタを選定す
る。このとき、出力パワーレベルは、バランス型増幅器
を構成したときの最終的な出力パワーレベル:Pout
(dBm)に対して、 Pout−3dB を想定する。より詳細には、(1)に示したカプラにお
ける非理想性に起因する挿入損失分によって生じる電力
低下も考慮して、補完しておくことが望ましい。
ち基本波の周波数foと、所望利得と、出力パワーレベ
ルとに適した1対の同型同性能のトランジスタを選定す
る。このとき、出力パワーレベルは、バランス型増幅器
を構成したときの最終的な出力パワーレベル:Pout
(dBm)に対して、 Pout−3dB を想定する。より詳細には、(1)に示したカプラにお
ける非理想性に起因する挿入損失分によって生じる電力
低下も考慮して、補完しておくことが望ましい。
【0041】また、電力効率を向上するためには、トラ
ンジスタ単品としても電力付加効率の優れたものに、そ
の材質、構造の面から選択する。しかしながら、本発明
は、回路構成を主眼とするものであり、トランジスタの
選択によっては左右されない。すなわち、同一性能のト
ランジスタを用いたときに、より小型で高性能の電力増
幅器を構成するための回路設計手法にその主眼があるこ
とが、容易に理解されると考える。
ンジスタ単品としても電力付加効率の優れたものに、そ
の材質、構造の面から選択する。しかしながら、本発明
は、回路構成を主眼とするものであり、トランジスタの
選択によっては左右されない。すなわち、同一性能のト
ランジスタを用いたときに、より小型で高性能の電力増
幅器を構成するための回路設計手法にその主眼があるこ
とが、容易に理解されると考える。
【0042】図10は、トランジスタの最適ロードを示
したスミス・チャートである。トランジスタに対して、
ロードプル測定または他の代替方法によって、F級増幅
器としての最適ロード(負荷)、すなわち基本波fo、
2次高調波2fo、3次高調波3foに対する最適ロー
ドの組み合わせを抽出する。最適ロードとは、電力増幅
器の要求性能の詳細によって、一般に左右される。本発
明は電力効率に着眼しているため、最大電力効率におけ
る最適ロードの組み合わせと大きく隔たるものではな
い。図10に、上述した方法で求められたトランジスタ
に対する最適ロードの例を示す。F級増幅器であるた
め、2fo、3foの反射係数は十分1に近いものであ
る。
したスミス・チャートである。トランジスタに対して、
ロードプル測定または他の代替方法によって、F級増幅
器としての最適ロード(負荷)、すなわち基本波fo、
2次高調波2fo、3次高調波3foに対する最適ロー
ドの組み合わせを抽出する。最適ロードとは、電力増幅
器の要求性能の詳細によって、一般に左右される。本発
明は電力効率に着眼しているため、最大電力効率におけ
る最適ロードの組み合わせと大きく隔たるものではな
い。図10に、上述した方法で求められたトランジスタ
に対する最適ロードの例を示す。F級増幅器であるた
め、2fo、3foの反射係数は十分1に近いものであ
る。
【0043】(3)出力整合回路の構成
出力を合成する高調波終端カプラの2つの入力ポート
に、それぞれ出力整合回路を付加することにより、図9
に示したインピーダンスの組(fo、2fo)を変成
し、トランジスタの出力端(ドレインないしコレクタ)
に対して、図10に示した最適ロードを見せるように回
路を構成する。出力整合回路は、良く知られたリアクテ
ィブ素子によるインピーダンス変成のネットワーク理論
によって、設計可能なものである。
に、それぞれ出力整合回路を付加することにより、図9
に示したインピーダンスの組(fo、2fo)を変成
し、トランジスタの出力端(ドレインないしコレクタ)
に対して、図10に示した最適ロードを見せるように回
路を構成する。出力整合回路は、良く知られたリアクテ
ィブ素子によるインピーダンス変成のネットワーク理論
によって、設計可能なものである。
【0044】図11は、出力整合回路のインピーダンス
変成を説明するためのスミス・チャートである。foに
ついて説明する。変成操作は、最低2素子によって一般
に可能である。すなわち、シリーズとシャントの伝送線
路、スタブ、インダクタ(L)またはキャパシタ(C)
を2素子直列に接続する。例えば、図9に示したfoか
ら図10に示したfoへのインピーダンス変成は、図1
1(a)に示すように、図9のインピーダンスにシャン
トのLを接続し、次にシリーズのCを接続するという解
がある。また、図11(b)に示すように、図9のイン
ピーダンスにシャントのCを接続し、次にシリーズのL
を接続するという解もある。帯域特性や必要となる定数
を実現する物理寸法等を考慮に入れ、3つ以上の素子を
使用することも考えられる。
変成を説明するためのスミス・チャートである。foに
ついて説明する。変成操作は、最低2素子によって一般
に可能である。すなわち、シリーズとシャントの伝送線
路、スタブ、インダクタ(L)またはキャパシタ(C)
を2素子直列に接続する。例えば、図9に示したfoか
ら図10に示したfoへのインピーダンス変成は、図1
1(a)に示すように、図9のインピーダンスにシャン
トのLを接続し、次にシリーズのCを接続するという解
がある。また、図11(b)に示すように、図9のイン
ピーダンスにシャントのCを接続し、次にシリーズのL
を接続するという解もある。帯域特性や必要となる定数
を実現する物理寸法等を考慮に入れ、3つ以上の素子を
使用することも考えられる。
【0045】本発明においては、F級増幅器を構成する
ために、2次高調波のインピーダンスを最適にする必要
がある。反射係数は(1)に示したように、1に十分近
くなっているため、図10に示した位相も最適にする必
要がある。最適化の方法は、foの整合を2素子ではな
く、3素子により構成することで達成することができ
る。
ために、2次高調波のインピーダンスを最適にする必要
がある。反射係数は(1)に示したように、1に十分近
くなっているため、図10に示した位相も最適にする必
要がある。最適化の方法は、foの整合を2素子ではな
く、3素子により構成することで達成することができ
る。
【0046】図12は、2素子によるインピーダンス変
成回路を示した回路図である。図13および図14は、
3素子によるインピーダンス変成回路を示した回路図で
ある。図12に示したC1およびL1を選択することに
より、図11に示したfoへのインピーダンス変成を行
うことができる。図13に示したC2およびL2、図1
4に示したC3およびL3の組み合わせを変えることに
より、同一のfoインピーダンスを生み出しながら、2
foインピーダンス(位相角)を様々に変えることがで
きる。図9に示した2foを図10に示した2foへイ
ンピーダンス変成することにより、F級増幅器としての
効果を奏することができる。このとき、foの周波数に
対して、C2およびL2のアドミッタンスの和がL1の
アドミッタンスに等しい、またはC3とL3のアドミッ
タンスの和がC1のアドミッタンスに等しいことが必要
である。
成回路を示した回路図である。図13および図14は、
3素子によるインピーダンス変成回路を示した回路図で
ある。図12に示したC1およびL1を選択することに
より、図11に示したfoへのインピーダンス変成を行
うことができる。図13に示したC2およびL2、図1
4に示したC3およびL3の組み合わせを変えることに
より、同一のfoインピーダンスを生み出しながら、2
foインピーダンス(位相角)を様々に変えることがで
きる。図9に示した2foを図10に示した2foへイ
ンピーダンス変成することにより、F級増幅器としての
効果を奏することができる。このとき、foの周波数に
対して、C2およびL2のアドミッタンスの和がL1の
アドミッタンスに等しい、またはC3とL3のアドミッ
タンスの和がC1のアドミッタンスに等しいことが必要
である。
【0047】このようにして、(1)で述べたカプラに
おいて、2foでの反射係数を十分1に近づけることが
できるので、foインピーダンスと2foインピーダン
スとの整合を小型の回路規模で達成することができる。
また、3素子による整合回路によれば、3foの最適位
相も同時に整合することは難しいが、3foの反射係数
を1に近づけることはでき、電力効率を改良することが
できる。
おいて、2foでの反射係数を十分1に近づけることが
できるので、foインピーダンスと2foインピーダン
スとの整合を小型の回路規模で達成することができる。
また、3素子による整合回路によれば、3foの最適位
相も同時に整合することは難しいが、3foの反射係数
を1に近づけることはでき、電力効率を改良することが
できる。
【0048】(4)入力を分配する高調波終端カプラと
入力整合回路の構成 入力を分配する高調波終端カプラには、(1)に述べた
カプラと同じ構成のカプラを使用した。また、入力回路
のインピーダンス整合は、通常のアンプ設計の手順に従
い、入力整合回路(リアクティブ素子による)によって
2つのトランジスタの入力インピーダンスと、入力を分
配する高調波終端カプラとの間の共役無反射整合(ゲイ
ン整合)を達成した。
入力整合回路の構成 入力を分配する高調波終端カプラには、(1)に述べた
カプラと同じ構成のカプラを使用した。また、入力回路
のインピーダンス整合は、通常のアンプ設計の手順に従
い、入力整合回路(リアクティブ素子による)によって
2つのトランジスタの入力インピーダンスと、入力を分
配する高調波終端カプラとの間の共役無反射整合(ゲイ
ン整合)を達成した。
【0049】本実施形態によれば、(1)から(4)の
手順によって設計されたバランスバランス型F級増幅器
は、F級動作となっているため電力負荷効率が優れてい
る。また、(1)に示したように高調波終端カプラが小
型であること、(3)に示したように少ない素子で出力
整合回路が形成できることから、シングルエンド型と比
較しても十分小型な回路構成が可能である。また、シン
グルエンド型と比較して、バランス型増幅器が有する
入出力での理想的リターンロス、発振に対する安定
性、送信相互変調歪みが小さいなどの特徴を備えてい
る。
手順によって設計されたバランスバランス型F級増幅器
は、F級動作となっているため電力負荷効率が優れてい
る。また、(1)に示したように高調波終端カプラが小
型であること、(3)に示したように少ない素子で出力
整合回路が形成できることから、シングルエンド型と比
較しても十分小型な回路構成が可能である。また、シン
グルエンド型と比較して、バランス型増幅器が有する
入出力での理想的リターンロス、発振に対する安定
性、送信相互変調歪みが小さいなどの特徴を備えてい
る。
【0050】なお、本実施形態の(3)において、整合
回路は、図13または図14に示した構成に限る必要は
なく、基本波ロードと2次高調波ロードが達成されるも
のであれば、より回路的に複雑なもの、あるいは2つの
集中素子のみで同時達成されるものであってもよい。従
って、(2)の最適ロードにも依存して、種々の整合回
路がある。本実施形態は、小型な整合回路を実現するた
めに、(3)において、図13および図14に示した回
路を例としたが、整合回路の構成は、本発明の具体的応
用設計における技術詳細に関わる部分であり、本発明の
意義はその詳細によって基本的に左右されるものではな
い。
回路は、図13または図14に示した構成に限る必要は
なく、基本波ロードと2次高調波ロードが達成されるも
のであれば、より回路的に複雑なもの、あるいは2つの
集中素子のみで同時達成されるものであってもよい。従
って、(2)の最適ロードにも依存して、種々の整合回
路がある。本実施形態は、小型な整合回路を実現するた
めに、(3)において、図13および図14に示した回
路を例としたが、整合回路の構成は、本発明の具体的応
用設計における技術詳細に関わる部分であり、本発明の
意義はその詳細によって基本的に左右されるものではな
い。
【0051】(第2の実施形態)上述した第1の実施形
態において、(4)に示した入力を分配する高調波終端
カプラと入力整合回路の構成のみが異なるものである。
第1の実施形態における(2)と同様の手法により、各
トランジスタの最適ソースインピーダンスをfo、2f
oおよび3foの周波数において求め、第1の実施形態
における(3)と同様の手法により、foおよび2fo
での最適ソースインピーダンスを実現するための入力整
合回路を構成した。
態において、(4)に示した入力を分配する高調波終端
カプラと入力整合回路の構成のみが異なるものである。
第1の実施形態における(2)と同様の手法により、各
トランジスタの最適ソースインピーダンスをfo、2f
oおよび3foの周波数において求め、第1の実施形態
における(3)と同様の手法により、foおよび2fo
での最適ソースインピーダンスを実現するための入力整
合回路を構成した。
【0052】このようにして、入力側の高調波ソースイ
ンピーダンスも最適にすることで、第1の実施形態と比
較して、一層電力効率の優れたバランス型F級増幅器を
構成することができる。また、入力整合回路の構成を小
型化することにより、回路面積の増大も抑えることがで
きる。
ンピーダンスも最適にすることで、第1の実施形態と比
較して、一層電力効率の優れたバランス型F級増幅器を
構成することができる。また、入力整合回路の構成を小
型化することにより、回路面積の増大も抑えることがで
きる。
【0053】(第3の実施形態)第1の実施形態では、
lumped-distributed構成のブランチライン型カプラが用
いられたが、第3の実施形態では、lumped-distributed
構成のインピーダンス変換ブロードサイド型カプラを用
いる。その他の構成は、第1の実施形態に同じである。
lumped-distributed構成のブランチライン型カプラが用
いられたが、第3の実施形態では、lumped-distributed
構成のインピーダンス変換ブロードサイド型カプラを用
いる。その他の構成は、第1の実施形態に同じである。
【0054】本発明では、使用するカプラの型式(ブ
ランチライン型、ブロードサイド型など)および設計パ
ラメータ(第1の実施形態で示した数式中のパラメー
タ、基板パラメータなど)、使用するトランジスタの
材質と構造などにより、最適な出力整合回路および入
力整合回路の詳細を決定する。これらは実際の設計にお
いて、密接に関係するものであり、回路全体の小型化の
効果、F級増幅器としての電力効率向上の効果などにも
差異が生じる。
ランチライン型、ブロードサイド型など)および設計パ
ラメータ(第1の実施形態で示した数式中のパラメー
タ、基板パラメータなど)、使用するトランジスタの
材質と構造などにより、最適な出力整合回路および入
力整合回路の詳細を決定する。これらは実際の設計にお
いて、密接に関係するものであり、回路全体の小型化の
効果、F級増幅器としての電力効率向上の効果などにも
差異が生じる。
【0055】また、これらの効果を配慮に入れて、、
、の組み合わせを選定することにより、小型かつ高
効率のバランス型電力増幅器の設計が可能となる。これ
らの設計詳細は、目的周波数(fo)、必要とされる有
効帯域幅などその他の要求性能にも応じて、様々に工夫
されるべきものである。
、の組み合わせを選定することにより、小型かつ高
効率のバランス型電力増幅器の設計が可能となる。これ
らの設計詳細は、目的周波数(fo)、必要とされる有
効帯域幅などその他の要求性能にも応じて、様々に工夫
されるべきものである。
【0056】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
小型で電力効率の高いバランス型F級増幅器を構成する
ことができ、シングルエンド型増幅器と比較して、バラ
ンス型増幅器が有する利点を、F級電力増幅器において
も備えることが可能となる。
小型で電力効率の高いバランス型F級増幅器を構成する
ことができ、シングルエンド型増幅器と比較して、バラ
ンス型増幅器が有する利点を、F級電力増幅器において
も備えることが可能となる。
【図1】従来のシングルエンド型F級増幅器の2次高調
波を終端する出力整合回路の一例を示した構成図であ
る。
波を終端する出力整合回路の一例を示した構成図であ
る。
【図2】従来のシングルエンド型増幅器を示した回路構
成図である。
成図である。
【図3】従来のシングルエンド型F級増幅器の2次高調
波および3次高調波を終端する出力整合回路を示した構
成図である。
波および3次高調波を終端する出力整合回路を示した構
成図である。
【図4】従来のバランス型F級増幅器を示した回路構成
図である。
図である。
【図5】本発明の一実施形態にかかるバランス型F級増
幅器を示した構成図である。
幅器を示した構成図である。
【図6】本発明の一実施形態にかかるバランス型F級増
幅器の出力整合回路を示した構成図である。
幅器の出力整合回路を示した構成図である。
【図7】インピーダンス変換型ブランチラインカプラの
分布定数素子の構成を示した回路図である。
分布定数素子の構成を示した回路図である。
【図8】集中定数素子および分布定数素子の組で置き換
えた構成を示した回路図である。
えた構成を示した回路図である。
【図9】本発明の一実施形態にかかるバランス型F級増
幅器における出力を合成するカプラの入力インピーダン
スを示したスミス・チャートである。
幅器における出力を合成するカプラの入力インピーダン
スを示したスミス・チャートである。
【図10】トランジスタの最適ロードを示したスミス・
チャートである。
チャートである。
【図11】出力整合回路のインピーダンス変成を説明す
るためのスミス・チャートである。
るためのスミス・チャートである。
【図12】2素子によるインピーダンス変成回路を示し
た回路図である。
た回路図である。
【図13】3素子によるインピーダンス変成回路の第1
例を示した回路図である。
例を示した回路図である。
【図14】3素子によるインピーダンス変成回路の第2
例を示した回路図である。
例を示した回路図である。
101,202,301,504a,504b,601
a,601b トランジスタ 102,302 第1伝送線路 103 並列共振回路 104,304 第2伝送線路 105 シャント整合素子 106 チョーク素子 201,503a,503b 入力整合回路 203,505a,505b,602a,602b
出力整合回路 303 3次高調波終端回路 305 2次高調波終端回路 306 基本波整合回路 307,604 バイアス回路 401,402 カプラ 403a,403b シングルエンド型F級増幅器 501,502,603 高調波終端カプラ 701〜704,803 伝送線路 801,802 キャパシタ
a,601b トランジスタ 102,302 第1伝送線路 103 並列共振回路 104,304 第2伝送線路 105 シャント整合素子 106 チョーク素子 201,503a,503b 入力整合回路 203,505a,505b,602a,602b
出力整合回路 303 3次高調波終端回路 305 2次高調波終端回路 306 基本波整合回路 307,604 バイアス回路 401,402 カプラ 403a,403b シングルエンド型F級増幅器 501,502,603 高調波終端カプラ 701〜704,803 伝送線路 801,802 キャパシタ
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フロントページの続き
Fターム(参考) 5J067 AA01 AA04 AA41 AA67 CA36
CA92 FA20 HA29 HA33 KA12
KA13 KA29 KA68 KS01 KS11
LS01 TA01 TA05
5J069 AA01 AA04 AA21 AA41 AA67
CA27 CA36 CA92 FA15 HA01
HA25 HA29 HA33 KA12 KA13
KA29 KA68 KC06 KC07 SA14
TA01 TA05
Claims (9)
- 【請求項1】 1対のトランジスタと、入力信号を前記
トランジスタの各々の入力に分配するカプラと、前記ト
ランジスタの各々の出力を合成するカプラとを備えた基
本波の周波数foのバランス型増幅器において、 前記出力を合成するカプラは、2次高調波の周波数2f
oにおいて、0.9以上の入力反射係数を有し、 前記トランジスタは、F級動作することを特徴とするバ
ランス型増幅器。 - 【請求項2】 前記トランジスタの各々の出力と前記出
力を合成するカプラとの間に、2次高調波の反射位相を
整合する出力整合回路を接続したことを特徴とする請求
項1に記載のバランス型増幅器。 - 【請求項3】 前記出力を合成するカプラは、3次高調
波の周波数3foにおいて、0.9以上の入力反射係数
を有することを特徴とする請求項1または2に記載のバ
ランス型増幅器。 - 【請求項4】 前記入力を分配するカプラは、2次高調
波の周波数2foにおいて、0.9以上の入力反射係数
を有することを特徴とする請求項1,2または3に記載
のバランス型増幅器。 - 【請求項5】 前記入力を分配するカプラと前記トラン
ジスタの各々の入力との間に、2次高調波の反射位相を
整合する入力整合回路を接続したことを特徴とする請求
項4に記載のバランス型増幅器。 - 【請求項6】 前記入力を分配するカプラは、3次高調
波の周波数3foにおいて、0.9以上の入力反射係数
を有することを特徴とする請求項4または5に記載のバ
ランス型増幅器。 - 【請求項7】 前記カプラは、集中定数素子と分布定数
素子の組み合わせにより構成することを特徴とする請求
項1ないし6に記載のバランス型増幅器。 - 【請求項8】 前記カプラは、ブランチライン型である
ことを特徴とする請求項7に記載のバランス型増幅器。 - 【請求項9】 前記カプラは、ブロードサイド型である
ことを特徴とする請求項7に記載のバランス型増幅器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001223438A JP2003037459A (ja) | 2001-07-24 | 2001-07-24 | バランス型増幅器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001223438A JP2003037459A (ja) | 2001-07-24 | 2001-07-24 | バランス型増幅器 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003037459A true JP2003037459A (ja) | 2003-02-07 |
Family
ID=19056777
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001223438A Withdrawn JP2003037459A (ja) | 2001-07-24 | 2001-07-24 | バランス型増幅器 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2003037459A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006521060A (ja) * | 2003-03-18 | 2006-09-14 | スカイワークス ソリューションズ,インコーポレイテッド | 負荷の変動に強い無線周波(rf)増幅器 |
JP2011066822A (ja) * | 2009-09-18 | 2011-03-31 | Fujitsu Ltd | フィルタ及び増幅回路 |
US8289085B2 (en) | 2009-12-16 | 2012-10-16 | Auriga Measurement Systems, LLC | Amplifier circuit |
EP4383576A1 (en) * | 2022-12-07 | 2024-06-12 | Nxp B.V. | Rf circuit |
-
2001
- 2001-07-24 JP JP2001223438A patent/JP2003037459A/ja not_active Withdrawn
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006521060A (ja) * | 2003-03-18 | 2006-09-14 | スカイワークス ソリューションズ,インコーポレイテッド | 負荷の変動に強い無線周波(rf)増幅器 |
JP2011066822A (ja) * | 2009-09-18 | 2011-03-31 | Fujitsu Ltd | フィルタ及び増幅回路 |
US8289085B2 (en) | 2009-12-16 | 2012-10-16 | Auriga Measurement Systems, LLC | Amplifier circuit |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20081007 |