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JP2003035734A - 電源回路、距離センサ、及び表面電位検出装置 - Google Patents

電源回路、距離センサ、及び表面電位検出装置

Info

Publication number
JP2003035734A
JP2003035734A JP2001224220A JP2001224220A JP2003035734A JP 2003035734 A JP2003035734 A JP 2003035734A JP 2001224220 A JP2001224220 A JP 2001224220A JP 2001224220 A JP2001224220 A JP 2001224220A JP 2003035734 A JP2003035734 A JP 2003035734A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
potential
signal
distance
circuit
voltage signal
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2001224220A
Other languages
English (en)
Inventor
Takashi Urano
高志 浦野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
TDK Corp
Original Assignee
TDK Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by TDK Corp filed Critical TDK Corp
Priority to JP2001224220A priority Critical patent/JP2003035734A/ja
Publication of JP2003035734A publication Critical patent/JP2003035734A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

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  • Measurement Of Current Or Voltage (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】トランスを用いない構成を採用することによ
り、小型化と低コスト化が図れる電源回路を提供する。 【解決手段】分圧回路43は、第1の入力端子T11と
第2の入力端子T12との間の電圧を分圧して、第1の
電圧信号S43、及び第2の電圧信号S44を出力す
る。正電位生成回路41は、正極出力端子T21の電位
を第1の電圧信号S43と基準電圧信号S21とを加算
した値に対応する電位にする。負電位生成回路42は、
負極出力端子T22の電位を第2の電圧信号S44と基
準電圧信号S21とを加算した値に対応する電位にす
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電源回路、距離セ
ンサ、及び表面電位検出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】電気回路においては、主電源から独立し
た電源系統(以下、フローティング電源と称す)が用い
られる場合がある。
【0003】このフローティング電源は、主電源の基準
電位(以下、第1の基準電位GND1と称する)とは、
異なる電位(以下、第2の基準電位GND2と称する)
を基準電位とする。つまり、主電源の正極出力端子及び
負極出力端子は、第1の基準電位GND1に対して、所
定の電位となるように定められ、フローティング電源の
正極出力端子及び負極出力端子は、第2の基準電位GN
D2に対して、所定の電位となるように定められてい
る。
【0004】このようなフローティング電源を用いれ
ば、第1の基準電位GND1を基準に動作する回路系
と、第2の基準電位GND2を基準に動作する回路系と
を個別に設計することが可能になり、回路設計の自由度
が大きくなる。
【0005】例えば、米国特許第4797620号明細
書は、トランスとスイッチング回路とを含むスイッチン
グ電源を用いて、主電源から独立したフローティング電
源を構成する技術を開示している。
【0006】しかし、このようなフローティング電源
は、トランスとスイッチング回路とを有する分だけ、小
型化、軽量化、及び低コスト化が図れないという問題が
あった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、トラ
ンスを用いない構成を採用することにより、小型化、軽
量化、及び低コスト化が図れる電源回路を提供すること
である。
【0008】本発明のもう一つの課題は、スイッチング
回路を用いない構成を採用することにより、小型化、軽
量化、及び低コスト化が図れる電源回路を提供すること
である。
【0009】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ため、本発明に係る電源回路は、第1の入力端子と、第
2の入力端子と、信号入力端子と、分圧回路と、正電位
生成回路と、負電位生成回路とを含む。
【0010】分圧回路は、第1の入力端子と第2の入力
端子との間の電圧を分圧して、第1の電圧信号、及び第
2の電圧信号を出力する。第1の電圧信号の電位は、第
2の電圧信号の電位よりも高い。信号入力端子には、基
準電圧信号が入力される。
【0011】正電位生成回路は、正極出力端子を含み、
第1の電圧信号、及び基準電圧信号が入力され、正極出
力端子の電位を第1の電圧信号と基準電圧信号とを加算
した値に対応する電位にする。
【0012】負電位生成回路は、負極出力端子を含み、
第2の電圧信号、及び基準電圧信号が入力され、負極出
力端子の電位を第2の電圧信号と基準電圧信号とを加算
した値に対応する電位にする。
【0013】本発明に係る電源回路において、分圧回路
は、第1の入力端子と第2の入力端子との間の電圧を分
圧して、第1の電圧信号、及び第2の電圧信号を出力す
る。このため、例えば、第1の入力端子及び第2の入力
端子に直流の電圧信号を入力すれば、直流の第1の電圧
信号及び第2の電圧信号を出力できる。
【0014】また、分圧回路の分圧の割合を適宜設定す
ることにより、第1の電圧信号の電位、及び第2の電圧
信号の電位を所望の値に決定できる。
【0015】また、本発明に係る電源回路において、正
電位生成回路は、第1の電圧信号、及び基準電圧信号が
入力され、正極出力端子の電位を第1の電圧信号と基準
電圧信号とを加算した値に対応する電位にする。負電位
生成回路は、第2の電圧信号、及び基準電圧信号が入力
され、負極出力端子の電位を第2の電圧信号と基準電圧
信号とを加算した値に対応する電位にする。このため、
第1の電圧信号の電位が第2の電圧信号の電位よりも高
い場合には、正極出力端子の電位が負極出力端子の電位
よりも高くなるので、正極出力端子を正極とし、負極出
力端子を負極とする電源を構成できる。
【0016】また、本発明に係る電源回路において、正
極出力端子は、第1の電圧信号に対応する電位にされ、
負極出力端子は、第2の電圧信号に対応する電位にされ
る。このため、第1の電圧信号の電位及び第2の電圧信
号の電位を所望の値に定めれば、正極出力端子と負極出
力端子との間の電位差を所望の値に決定でき、所望の電
圧を出力する電源を構成できる。
【0017】また、本発明に係る電源回路において、正
極出力端子及び負極出力端子は、基準電圧信号に対応す
る電位にされるので、正極出力端子及び負極出力端子が
基準電圧信号に対応して変化する電源を構成できる。こ
のため、任意の基準電位があった場合に、基準電圧信号
をその基準電位と同一の電圧値とすれば、正極出力端子
及び負極出力端子の電位が、基準電位に対応して変化す
るフローティング電源を構成できる。
【0018】例えば、基準電圧信号として、所定の周波
数成分を含む信号を採用すれば、所定の周波数で、正極
出力端子及び負極出力端子の電位が変化するフローティ
ング電源を構成できる。また、基準電圧信号として、所
定の直流成分を含む信号を採用すれば、正極出力端子及
び負極出力端子の電位を微調整できる。
【0019】また、本発明に係る電源回路において、正
極出力端子及び負極出力端子が基準電圧信号に対応して
変化するので、正極出力端子と負極出力端子との差、す
なわち、正極出力端子と負極出力端子との間の電圧に
は、基準電圧信号に対応する成分が含まれない。このた
め、正極出力端子と負極出力端子との間の電圧が一定値
になる電源を構成できる。
【0020】また、本発明に係る電源回路は、正電位生
成回路、及び負電位生成回路の出力端子を、例えば、オ
ペアンプの出力端子とすることにより、正極出力端子、
及び負極出力端子の電位を所定値に保つことができる。
このため、正極出力端子、及び負極出力端子に接続され
る回路系のインピーダンスに関わらず、正極出力端子及
び負極出力端子の電位を所定値に保つことができ、電源
端子として使用することが可能になる。
【0021】また、本発明に係る電源回路は、トランス
や、スイッチング回路を用いないで構成しているので、
小型化、軽量化、及び低コスト化を図ることができる。
【0022】
【発明の実施の形態】図1は本発明に係る電源回路の使
用状態を示すブロック図である。図2は、図1に示した
電源回路の回路図である。図3は、図1に示した電源回
路の各部の波形を示すタイミングチャートである。
【0023】図1において、主電源Vinは直流電源で
ある。主電源Vinの負極端子は、第1の基準電位GN
D1に接続される。主電源Vinの正極端子と負極端子
との間には、同一の静電容量を有する第3の平滑コンデ
ンサC11、及び第4の平滑コンデンサC12が直列接
続される。
【0024】信号発生器221は、例えば、オペアンプ
を用いた発振回路である。信号発生器221は、一端が
第1の基準電位GND1に接地される。信号発生器22
1の他端は、第1の基準電位GND1から見て所定の周
波数で変動する第2の基準電位GND2となる。
【0025】図1及び図2において、本実施例に係る電
源回路は、第1の入力端子T11と、第2の入力端子T
12と、信号入力端子T13と、分圧回路43と、正電
位生成回路41と、負電位生成回路42とを含む。
【0026】分圧回路43は、抵抗R11、抵抗R1
2、抵抗R13、抵抗R14を含む。抵抗R11、抵抗
R12、抵抗R13、抵抗R14は、それぞれ同じ抵抗
値である。抵抗R11の一端は、第1の入力端子T11
に接続される。抵抗R11の他端は、抵抗R12の一端
に接続されるとともに、正電位生成回路41に接続され
る。抵抗R12の他端は、抵抗R13の一端に接続され
るとともに、第3の平滑コンデンサC11及び第4の平
滑コンデンサC12の接続点に接続され、その接続点を
GND3とする。抵抗R13の他端は、抵抗R14の一
端に接続されるとともに、負電位生成回路42に接続さ
れる。抵抗R14の他端は、第2の入力端子T12に接
続される。信号入力端子T13は、正電位生成回路41
及び負電位生成回路42に接続される。
【0027】正電位生成回路41は、バッファー411
と、加算回路412と、正極出力端子T21とを含む。
バッファー411は、オペアンプA3を含み、加算回路
412は、オペアンプA4を含む。オペアンプA4の出
力端子は、正極出力端子T21に接続される。
【0028】負電位生成回路42は、バッファー421
と、加算回路422と、負極出力端子T22とを含む。
バッファー421は、オペアンプA5を含み、加算回路
412は、オペアンプA6を含む。オペアンプA6の出
力端子は、負極出力端子T22に接続される。
【0029】正極出力端子T21と負極出力端子T22
との間には、同一の静電容量を有する第1の平滑コンデ
ンサC13、及び第2の平滑コンデンサC14が直列接
続されるとともに、第1の回路系X1が接続される。第
1の回路系X1は、オペアンプA8等の回路要素を含
む。第1の平滑コンデンサC13及び第2の平滑コンデ
ンサC14の接続点は、第2の基準電位GND2に接続
される。
【0030】次に、図1、図2、及び図3を参照して、
本実施例に係る電源回路の動作を説明する。
【0031】主電源Vinの正極端子及び負極端子は、
オペアンプA3、A4、A5、A6に電力を供給する。
そして、更に、主電源Vinの正極端子は、第1の入力
端子T11に直流の電圧信号S41を出力し、主電源V
inの負極端子は、第2の入力端子T12に直流の電圧
信号S42を出力する。例えば、電圧信号S41の電位
は24Vであり、電圧信号S42の電位は0Vである。
【0032】信号入力端子T13には、第2の基準電位
GND2の交流成分を含む基準電圧信号S21が入力さ
れる。基準電圧信号S21は、例えば、10kHzの交
流成分を含む。また、必要に応じて、信号入力端子T1
3と第2の基準電位GND2との間にコンデンサを挿入
し、第2の基準電位GND2に含まれる直流成分をカッ
トしても良い。
【0033】分圧回路43は、第1の入力端子T11と
第2の入力端子T12との間の電圧を分圧して、抵抗R
11の他端から第1の電圧信号S43を出力し、抵抗R
13の他端から第2の電圧信号S44を出力する。この
第1の電圧信号S43の電位は、第2の電圧信号の電位
S44よりも高い。例えば、第1の電圧信号S43の電
位は18Vであり、第2の電圧信号S44の電位は6V
である。
【0034】正電位生成回路41の加算回路412に
は、基準電圧信号S21が入力されるとともに、バッフ
ァー411を介して第1の電圧信号S43が入力され
る。そして、正電位生成回路41は、正極出力端子T2
1の電位を第1の電圧信号S43と基準電圧信号S21
とを加算した値に対応する電位にする。この正極出力端
子T21の電位は、例えば、直流成分が18Vであり、
交流成分が基準電圧信号S21と同じ周波数、振幅、及
び位相を有する信号となる。
【0035】負電位生成回路42の加算回路422に
は、基準電圧信号S21が入力されるとともに、バッフ
ァー421を介して第2の電圧信号S44が入力され
る。そして、負電位生成回路42は、負極出力端子T2
2の電位を第2の電圧信号S44と基準電圧信号S21
とを加算した値に対応する電位にする。この負極出力端
子T22の電位は、例えば、直流成分が6Vであり、交
流成分が基準電圧信号S21と同じ周波数、振幅、及び
位相を有する信号となる。また、正極出力端子T21と
第2の基準電位GND2との間の電位差は、第2の基準
電位GND2と負極出力端子T22との間の電位差に等
しくなる。
【0036】正極出力端子T21及び負極出力端子T2
2は、第1の回路系X1に電力を供給する。この電力
は、例えば、第1の回路系X1に含まれるオペアンプA
8の電源として用いられる。
【0037】本実施例に係る電源回路において、分圧回
路43は、第1の入力端子T11と第2の入力端子T1
2との間の電圧を分圧して、第1の電圧信号S43、及
び第2の電圧信号S44を出力する。このため、例え
ば、第1の入力端子T11及び第2の入力端子T12に
直流の電圧信号S41、S42を入力すれば、直流の第
1の電圧信号S43及び第2の電圧信号S44を出力で
きる。
【0038】また、分圧回路43の分圧の割合を適宜設
定することにより、第1の電圧信号S43の電位、及び
第2の電圧信号S44の電位を所望の値に決定できる。
【0039】また、本実施例に係る電源回路において、
正電位生成回路41は、第1の電圧信号S43、及び基
準電圧信号S21が入力され、正極出力端子T21の電
位を第1の電圧信号S43と基準電圧信号S21とを加
算した値に対応する電位にする。負電位生成回路42
は、第2の電圧信号S44、及び基準電圧信号S21が
入力され、負極出力端子T22の電位を第2の電圧信号
S44と基準電圧信号S21とを加算した値に対応する
電位にする。このため、第1の電圧信号S43の電位が
第2の電圧信号S44の電位よりも高い場合には、正極
出力端子T21の電位が負極出力端子T22の電位より
も高くなるので、正極出力端子T21を正極とし、負極
出力端子T22を負極とする電源を構成できる。
【0040】また、本実施例に係る電源回路において、
正極出力端子T21は、第1の電圧信号S43に対応す
る電位にされ、負極出力端子T22は、第2の電圧信号
S44に対応する電位にされる。このため、第1の電圧
信号S43の電位及び第2の電圧信号S44の電位を所
望の値に定めれば、正極出力端子T21と負極出力端子
T22との間の電位差を所望の値に決定でき、所望の電
圧を出力する電源を構成できる。
【0041】また、本実施例に係る電源回路において、
正極出力端子T21及び負極出力端子T22は、基準電
圧信号S21に対応する電位にされるので、正極出力端
子T21及び負極出力端子T22が基準電圧信号S21
に対応して変化する電源を構成できる。このため、任意
の基準電位があった場合に、基準電圧信号S21をその
基準電位と同一の電圧値とすれば、正極出力端子T21
及び負極出力端子T22の電位が、基準電位S21に対
応して変化するフローティング電源を構成できる。
【0042】例えば、基準電圧信号S21として、所定
の周波数の信号を採用すれば、所定の周波数で、正極出
力端子T21及び負極出力端子T22の電位が変化する
フローティング電源を構成できる。また、基準電圧信号
S21として、所定の直流成分を含む信号を採用すれ
ば、正極出力端子T21及び負極出力端子T22の電位
を微調整できる。
【0043】また、本発明に係る電源回路において、正
極出力端子T21及び負極出力端子T22が基準電圧信
号S21に対応して変化するので、正極出力端子T21
と負極出力端子T22との差、すなわち、正極出力端子
T21と負極出力端子T22との間の電圧には、基準電
圧信号S21に対応する交流成分が含まれない。このた
め、正極出力端子T21と負極出力端子T22との間の
電圧が一定値になる電源を構成できる。
【0044】また、本実施例に係る電源回路は、正電位
生成回路41、及び負電位生成回路42の出力端子を、
例えば、オペアンプの出力端子とすることにより、正極
出力端子T21、及び負極出力端子T22の電位を所定
値に保つことができる。このため、正極出力端子T2
1、及び負極出力端子T22に接続される回路系のイン
ピーダンスに関わらず、正極出力端子T21及び負極出
力端子T22の電位を所定値に保つことができ、電源端
子として使用することが可能になる。また、本実施例に
係る電源回路は、トランスや、スイッチング回路を用い
ないで構成しているので、小型化、軽量化、及び低コス
ト化を図ることができる。
【0045】図4は本発明に係る電源回路を用いた距離
センサの構成を示すブロック図であり、図5は図4に示
した距離センサに用い得る信号発生器の構成を具体的に
示す回路図である。
【0046】図4において、本実施例に係る距離センサ
は、電源回路1と、距離検知電極12と、シールドケー
ス14と、誘電体510と、回路基板19とを含む。シ
ールドケース14は、金属からなり、検知窓16を含
む。誘電体510は、検知窓16に凹凸嵌合し、検知窓
16を塞いでいる。誘電体510は、有機系、無機系、
複合系のいずれであってもよい。距離検知電極12は、
箔状の金属からなり、誘電体510と一体に備えられて
いる。
【0047】回路基板19には、変位検出回路22が形
成されている。変位検出回路22は、信号発生器221
と、非反転増幅回路222と、第2の増幅器223と、
第2の整流平滑回路224と、減算回路225と、第2
のレベルシフト回路226と、第1の除算回路227と
を含む。
【0048】非反転増幅回路222は、オペアンプA2
と、抵抗R3とを含む。オペアンプA2は、正極出力端
子T21及び負極出力端子T22から電力が供給され
る。オペアンプA2の反転入力端子は、距離検知電極1
2に接続されるとともに、抵抗R3を介して出力端子に
接続されている。オペアンプA2の非反転入力端子は信
号発生器221の出力端子に接続されている。オペアン
プA2の出力端子は、非反転増幅回路222の出力端子
となる。
【0049】図4、及び図5において、信号発生器22
1は、オペアンプA1と、抵抗R1、R2と、信号源V
Gとを含む。信号源VGは、例えば、音叉を用いて構成
してもよい。信号源VGの一端は第1の基準電位GND
1に接地されている。
【0050】オペアンプA1は、非反転入力端子が第1
の基準電位GND1に接地されている。オペアンプA1
の反転入力端子は、抵抗R1を介して信号源VGの他端
に接続されるとともに、抵抗R2を介して出力端子に接
続されている。オペアンプA1の出力端子は、信号発生
器221の出力端子であり、第2の基準電位GND2に
なる。第2の基準電位GND2は、第2の増幅器22
3、第2の整流平滑回路224、減算回路225、及び
シールドケース14に接続される。
【0051】被測定体40は、感光体ドラム、帯電した
絶縁フィルム等である。被測定体40の被測定面Sは直
流高圧電源VDCの一端に接続されている。直流高圧電源
DCの他端は第1の基準電位GND1に接続されてい
る。この直流高圧電源VDCの内部インピーダンスは十分
に小さいので、無視できる。被測定面Sの表面電位Vs
は、第1の基準電位GND1に対して、例えば、0Vか
ら−1000Vまで変化する。
【0052】距離センサ50の距離検知電極12は、被
測定面Sとの距離を、非接触状態で測定すべく、被測定
面Sと対向するように配置され、被測定面Sに容量結合
されている。距離検知電極12と被測定面Sとの距離は
L2であり、その静電容量がC2となる。
【0053】距離センサの静電容量C2は、誘電率をε
0*εsとし、実効面積をS2とすると、 C2=ε0*εs*S2/L2 となる。ここで、距離検知電極12と被測定面Sとの間
には空気及び誘電体510のみが存在するので、誘電率
ε0*εsは一定であり、実効面積S2も一定である。
そのため、静電容量C2は、距離L2の変化のみに依存
し、静電容量C2は、距離L2の逆数に比例する。静電
容量C2が距離L2の変化に依存して変化するので、距
離検知電極12から出力される信号は、被測定面Sとの
距離L2に対応する距離信号s2となる。
【0054】基準電圧信号S21は、周波数、振幅、及
び位相が、第2の基準電位GND2と同一である交流信
号、例えば、周波数10kHzの正弦波信号である。非
反転増幅回路222は、基準電圧信号S21を増幅して
出力する。基準電圧信号S21の周波数をfとすると、
距離検知電極12と被測定面Sとの間のインピーダンス
Xcは、 Xc=1/(2πf*C2) (1) となり、非反転増幅回路222の増幅率は(Xc+R
3)/Xcとなる。この非反転増幅回路222の出力端
子から出力される電圧Voutは、基準電圧信号S21
の振幅をVmとすると、 Vout={(Xc+R3)/Xc}*Vm (2) と表せる。
【0055】基準電圧信号S21は、振幅Vm、及び周
波数fが一定であるから、 Vout={(Xc+R3)/Xc}*Vm =(1+R3/Xc)*Vm =(1+R3*2πf*C2)*Vm =(1+R3*2πf*ε0*εs*S2/L2)*Vm (3) となり、電圧Voutは、距離L2の変化のみに依存し
て変化するAC信号となる。従って、距離L2を検出す
ることができる。
【0056】図6は、図4に示した距離センサの動作波
形図である。以下、図4、図6を参照して、距離センサ
の動作を説明する。まず、図4に示す信号発生器221
では、信号源VGから入力された信号を、オペアンプA
1で反転増幅し、基準電圧信号S21を出力する。基準
電圧信号S21を図6(a)に示す。
【0057】非反転増幅回路222は、基準電圧信号S
21を増幅して出力する。基準電圧信号S21の周波数
をfとすると、距離検知電極12と被測定面Sとの間の
インピーダンスXcは、上掲式(1)で表現され、非反
転増幅回路222の増幅率は(Xc+R3)/Xcとな
る。この非反転増幅回路222の出力端子から出力され
る電圧Voutは、上掲式(2)であらわされ、上掲式
(3)で表される電圧Voutが出力される。電圧Vo
utは、距離L2の変化のみに依存して変化するAC信
号となる。
【0058】第2の増幅器223は、非反転増幅回路2
22から入力されたAC信号を交流増幅して信号S22
を出力する。信号S22を図6(b)に示す。
【0059】第2の整流平滑回路224は、信号S22
を整流平滑して信号S23を出力する。信号S23を図
6(c)に示す。この第2の整流平滑回路224は、第
2の基準電位GND2に接地されているため、第2の基
準電位GND2を基準にして、信号S22を整流し、平
滑する。
【0060】減算回路225は、信号S23から基準電
圧信号S21を減算して出力する。この減算回路225
から出力される信号は、直流の信号となる。
【0061】第2のレベルシフト回路226は、減算回
路225から入力された信号のレベルを調整して信号V
bを出力する。信号Vbを図6(d)に示す。
【0062】第2のレベルシフト回路226は、可変抵
抗を用いてゲインを調整可能にした非反転増幅回路等を
用いて構成してもよい。場合によっては、省略すること
も可能である。
【0063】第1の除算回路227は、信号Vbを基準
電圧Vrefで除算して、変位信号Vcを出力する。基
準電圧Vrefは、距離検知電極12が基準位置にある
とき、レベルシフト回路226から出力される信号と同
じ値に設定されている。したがって、変位信号Vcは、
基準位置からの変位に対応する信号となる。変位信号V
cを図6(e)に示す。
【0064】本実施例に係る距離センサは、シールドケ
ース14が検知窓16を含み、距離検知電極12が検知
窓16に対応して配置されているから、検知窓16を被
測定体に対向させることにより、距離検知電極12と被
測定体との間の距離を検出できる。
【0065】本実施例に係る距離センサにおいて、オペ
アンプA2には第2の基準電位GND2と同一の交流成
分を含む電力が供給されるので、オペアンプA2から出
力できる電位の最大値及び最小値(以下、最大最小電位
と称す)は、第2の基準電位GND2と同一の周波数及
び位相で変動する。また、オペアンプA2に入力される
基準電圧信号S21の電位は、第2の基準電位GND2
と同一の周波数及び位相で変動する。このため、基準電
圧信号S21の交流成分の全ての位相において、最大最
小電位と基準電圧信号S21の電位との差が一定値にな
るので、オペアンプA2を用いて、基準電圧信号S21
を最大最小電位の近傍まで増幅することが可能になり、
距離検知電極12と被測定体40との距離を正確に検出
できるようになる。
【0066】また、本実施例に係る距離センサは、直流
高圧電源VDCの内部インピーダンスが静電容量C2のイ
ンピーダンスよりも十分に小さい。このため、距離検知
電極12から出力される信号が十分に大きくなるので、
距離検知電極12と被測定体40との距離を正確に検出
できる。
【0067】図7は、図4に示した距離センサの一部を
更に具体的に示す回路図である。図7において、図4に
現れた構成部分と同一の構成部分については、同一の参
照符号を付し、重複説明は省略する。
【0068】図7において、非反転増幅回路222は、
オペアンプA2と、抵抗R3の他、プリアンプ228
と、抵抗R221とを含む。オペアンプA2の非反転入
力端子は、抵抗R221を介して、シールドケース14
に接続されている。オペアンプA2の反転入力端子は、
プリアンプ228を介して、距離検知電極12に接続さ
れている。
【0069】プリアンプ228には、フローティング電
源の出力端子T21から第2の基準電位GND2と同一
の交流成分を含む電力が供給される。
【0070】本実施例に係る距離センサは、オペアンプ
A2の反転入力端子がプリアンプ228を介して、距離
検知電極12に接続されている。このため、反転入力端
子の入力インピーダンスが高くなるので、距離検知電極
12と被測定体40との距離を正確に検出できる。
【0071】また、本実施例に係る距離センサにおい
て、オペアンプA2及びプリアンプ228には、フロー
ティング電源の出力端子T21、T22から第2の基準
電位GND2と同一の交流成分を含む電力が供給され、
オペアンプA2及びプリアンプ228に入力される基準
電圧信号S21は第2の基準電位GND2と同一の交流
成分を含むので、非反転増幅回路222がシールドケー
ス14の電位である第2の基準電位GND2と同一の周
波数及び位相で動作する。このため、非反転増幅回路2
22とシールドケース14との間には相互干渉が生じな
いので、距離検知電極12と被測定体40との距離を正
確に検出できる。
【0072】図8は本発明に係る距離センサを用いた表
面電位検出装置の使用状態における構成を概略的に示す
図である。図8において、表面電位検出装置は、図4に
示した距離センサ50と、電位センサ60と、絶縁体4
00と、信号処理回路20とを含む。電位センサ60
は、電位検知電極11と、第1のシールドケース13と
を含む。第1のシールドケース13は、第1の検知窓1
5を含む。
【0073】第1のシールドケース13及びシールドケ
ース14(以下、第2のシールドケースと称す)は、絶
縁体400により、互いに電気的に絶縁され、かつ、機
械的に結合されている。第1のシールドケース13は、
第1の基準電位GND1に接続されている。
【0074】電位検知電極11は、被測定面Sの表面電
位Vsを、非接触状態で測定すべく、被測定面Sと対向
するように配置され、被測定面Sに容量結合されてい
る。電位検知電極11は、第1のシールドケース13の
内部に収納され、第1の検知窓15に対応して設けられ
ている。
【0075】電位検知電極11からは、電位検知電極1
1と被測定面Sとの距離に対応する距離成分と、被測定
面Sの電位に対応する電位成分とを含む電位距離信号s
1が出力される。距離検知電極12からは、距離検知電
極12と被測定面Sとの距離に対応する距離信号s2が
出力される。
【0076】信号処理回路20は、電位距離信号s1及
び距離信号s2が入力され、距離信号s2を用いて、電
位距離信号s1から距離成分を除去し、被測定面Sの電
位に対応する信号S3を生成する。
【0077】したがって、本実施例に係る表面電位検出
装置は、電位検知電極11と被測定面Sとの距離が変動
した場合であっても、距離信号s2を用いて、電位距離
信号s1から距離成分を除去し、被測定面Sの電位に対
応する信号S3を生成できるので、被測定面Sの電位V
sを距離依存性を有することなく正確に検出することが
できる。
【0078】特に、本実施例に係る表面電位検出装置
は、電位検知電極11が収納された第1のシールドケー
ス13と、距離検知電極12が収納された第2のシール
ドケース14とを機械的に結合してあるので、距離検知
電極12と被測定面Sとの相対距離が電位検知電極11
と被測定面Sとの相対距離と同時に変化する。したがっ
て、距離検知電極12で得られた距離信号s2と、電位
検知電極11で得られた電位距離信号s1の距離成分と
は同じ距離を示すことになる。このため、電位距離信号
s1の距離成分を距離信号s2によって除去し、被測定
体の電位を距離依存性を有することなく正確に検出する
ことができる。
【0079】しかも、上記構成によれば、高電圧をフィ
ードバックする必要がなくなるので、回路構成が簡単に
なるとともに、大型で高価な高耐電圧部品、例えば,高
圧発生用トランス、整流用の高耐圧ダイオード、整流用
の高耐圧コンデンサ、DC/DCコンバータ用高耐圧ト
ランスが不要になる。このため、本実施例に係る表面電
位検出装置は、小型で安価な低耐圧部品、例えば、耐圧
が数十V程度の表面実装型部品を用いた簡単な回路で構
成することができ、表面電位検出装置が小型、軽量にな
り、安価になる。
【0080】また、本実施例に係る表面電位検出装置
は、電位検知電極11と被測定面Sとの間の容量を大き
な振幅で振動させることができるので、検出感度が高く
なり、S/N比が大きくなる。
【0081】本実施例に係る表面電位検出装置におい
て、信号処理回路20は、受動回路素子、能動回路素子
を用いて構成した専用回路として構成してもよいし、そ
の一部または全部をコンピュータによって構成してもよ
い。また、電位検知電極11及び距離検知電極12の構
造についても、それが、所定の要求特性を満たすもので
ある限り、特に限定はない。例えば、電位検知電極11
は、チョッパ型のものであってもよいし、電子回路的手
法により結合容量を変化させるものであってもよい。
【0082】図9は、図8に示した表面電位検出装置の
構成を更に具体的に示すブロック図である。図9におい
て、信号処理回路20は、電位検出回路21と、変位検
出回路22と、演算回路23とを含む。電位検出回路2
1は、インピーダンス変換回路211と、第1の増幅器
212と、第1の整流平滑回路213と、第1のレベル
シフト回路214と、変調信号発生回路215と、メカ
ニカルチョッパ216とを含む。
【0083】インピーダンス変換回路211、第1の増
幅器212、第1の整流平滑回路213、第1のレベル
シフト回路214、変調信号発生回路215、信号発生
器221、第2の整流平滑回路224、減算回路22
5、第2のレベルシフト回路226、第1の除算回路2
27、演算回路23は、第1のシールドケース13に収
納され、非反転増幅回路222、第2の増幅器223
は、第2のシールドケース14に収納されている。
【0084】電位検知電極11と被測定面Sとの距離L
1は、距離L2と同じ値に設定されており、その静電容
量がC1となる。
【0085】図10は、図8及び図9に示した表面電位
検出装置の電位検出回路21及び演算回路23の動作波
形図である。以下、図9、図10を参照して、表面電位
検出装置の動作を説明する。
【0086】電位検出回路21の変調信号発生回路21
5は、一定の周波数の信号、例えば、700Hzの信号
を出力する。メカニカルチョッパ216は、変調信号発
生回路215から入力された信号の周波数で、被測定面
Sと電位検知電極11との間に挿入される。メカニカル
チョッパ216が挿入されると、被測定面Sと電位検知
電極11との間の誘電率がΔε0だけ変化し、静電容量
C1がΔC1だけ変化する。
【0087】電位検知電極11に発生する電荷ΔQは、
実効面積をS1とし、被測定面Sと電位検知電極11と
の間の電位差をV1とすると、 ΔQ=(Δε0S1/L1)*V1 =ΔC1*V1 と表せる。したがって、電位検知電極11に誘起される
変調電流iは、 i=ΔQ/Δt =(Δε0S1/L1)*V1/Δt =ΔC1*V1/Δt と表せる。変調電流iは、電位検知電極11と被測定面
Sとの距離に対応する距離成分L1と、被測定面の電位
に対応する電位成分V1とを含む。そして、電位検知電
極11は、変調電流iを電位距離信号s1として出力す
る。
【0088】インピーダンス変換回路211は、電位検
知電極11から入力された電位距離信号s1を電圧信号
に変換すると同時に、ハイ・インピーダンスをロー・イ
ンピーダンスに変換し、扱い易い信号にして出力する。
【0089】第1の増幅器212は、インピーダンス変
換回路211から入力された信号をAC増幅して信号S
11を出力する。信号S11を図10(a)に示す。信
号S11は、変調信号発生回路215から出力される信
号と同一の周波数、例えば、700Hzの略正弦波信号
となる。
【0090】第1の整流平滑回路213は、信号S11
をDC信号に変換して、被測定面Sの電位Vsに対応す
る成分と変位信号に比例する成分とが乗算された信号を
出力する。
【0091】第1のレベルシフト回路214は、第1の
整流平滑回路213から入力された信号のDCレベルを
調整して、電位変位信号Vaを出力する。電位変位信号
Vaを図10(b)に示す。
【0092】第1のレベルシフト回路214は、第2の
レベルシフト回路226と同様の非反転増幅回路を用い
て構成することができる。場合によっては、省略するこ
とも可能である。
【0093】演算回路23は、電位変位信号Vaと変位
信号Vcとが入力され、電位変位信号Vaから変位信号
Vcを除算して、信号S3を生成する。信号S3を図1
0(c)に示す。この信号S3は、被測定面Sの表面電
位Vsに対応する信号となる。
【0094】次に、表面電位検出装置と被測定面Sとの
距離が変動した場合に、電位検知電極11と被測定面S
との距離L1に対応する距離成分を除去して出力する方
法について説明する。図11に、被測定面Sの表面電位
Vsと信号Vbとの関係を示し、図12に、被測定面S
の表面電位Vsと電位変位信号Vaとの関係を示す。
【0095】図11、図12に示すように、信号Vbは
表面電位Vsには依存せず、距離L2に依存する。電位
変位信号Vaは、表面電位Vsに比例し、かつ、距離L
1に依存する。
【0096】本実施例においては、被測定面Sと電位検
知電極11との距離L1が、被測定面Sと距離検知電極
12との距離L2と同一であるため、距離L1(=L
2)が変化したとき静電容量C1、C2は同じ割合だけ
変化する。そのため、距離L1が変動したときの信号V
bの変化量は、電位変位信号Vaの変化量に比例する。
【0097】したがって、距離L1=x1、x2である
とき、電位変位信号Va=Va(x1)、Va(x
2)、信号Vb=Vb(x1)、Vb(x2)とする
と、 Va(x1)/Va(x2)=Vb(x1)/Vb(x
2) と表せる。ここで、x1を基準位置、Vb(x1)を基
準電圧(Vref)と定めれば、 Va(x1)=Va(x2)/(Vb(x2)/Vref) =Va(x2)/Vc となる。
【0098】表面電位検出装置においては、距離L1が
基準位置(x1)から変動したx2にあるとき、Va
(x2)、Vb(x2)が検出される。したがって、V
a(x2)、Vb(x2)を上式に代入すれば、被測定
面Sの電位Vsを距離依存性を有することなく正確に検
出することができる。
【0099】このように表面電位検出装置の信号処理回
路20は、変位検出回路22が変位信号Vc=Vb/V
refを出力し、電位検出回路21が電位変位信号Va
を出力する。そして、信号処理回路20の演算回路23
は、電位変位信号Vaから変位信号Vcを除算すること
により、電位検知電極11と被測定面Sとの距離L1に
対応する成分を除去することができ、被測定面Sの表面
電位Vsに対応する信号S3を出力することができる。
【0100】図13に、表面電位Vsの検出結果を示
す。図13は、基準位置(x1)を3mmとし、距離L
1が基準位置から変動した場合の表面電位Vsの検出結
果を示す図である。図13において、本発明に係る表面
電位検出装置により検出した信号S3を実線で示し、従
来の高圧フィードバック型の電位検出装置により検出し
た結果を一点鎖線で示す。
【0101】図13に示すように、本発明に係る表面電
位検出装置は、被測定面Sと電位検知電極11との距離
L1が変動した場合であっても、被測定面Sの電位Vs
を距離依存性を有することなく正確に検出することがで
きる。
【0102】また、本実施例に係る表面電位検出装置
は、インピーダンスが高い部分である電位検知電極1
1、インピーダンス変換回路211、第1の増幅器21
2が第1のシールドケース13に収納され、インピーダ
ンスが高い部分である距離検知電極12、非反転増幅回
路222、第2の増幅器223が第2のシールドケース
14に収納され、第1のシールドケース13が第1の基
準電位GND1に接地され、第2のシールドケース14
が第2の基準電位GND2に接地されている。このた
め、インピーダンスが高い部分がノイズの影響を受けに
くくなるので、S/N比が大きくなる。
【0103】また、本発明に係る表面電位検出装置にお
いて、インピーダンスが低い部分である第1の整流平滑
回路213、第1のレベルシフト回路214、変調信号
発生回路215、信号発生器221、第2の整流平滑回
路224、減算回路225、第2のレベルシフト回路2
26、第1の除算回路227、演算回路23は、第1の
シールドケース13に収納されていなくてもよく、第1
のシールドケース13及び第2のシールドケース14の
外部に設けてもよい。
【0104】また、本発明に係る表面電位検出装置にお
いて、距離検知電極12と被測定面Sとの距離L2は、
電位検知電極11と被測定面Sとの距離L1と異なった
値でもよい。但し、実施例に示したように、これらの距
離が同じ値である場合には、信号処理が容易になる。
【0105】図14は、本発明に係る距離センサを用い
た表面電位検出装置の更に別の実施例を示すブロック図
である。図14においては、図9に現れた構成部分と同
一の構成部分については、同一の参照符号を付してあ
る。
【0106】図14に示す表面電位検出装置は、電位検
知電極11と、距離検知電極12と、第1のシールドケ
ース13と、第2のシールドケース14と、電位検出回
路31と、変位検出回路22と、演算回路23とを含
む。
【0107】電位検出回路31は、インピーダンス変換
回路211と、第1の増幅器212と、第1の整流平滑
回路213と、第1のレベルシフト回路214と、変調
信号発生回路215と、静止電極317と、インピーダ
ンス発生器318とを含む。
【0108】被測定面Sと電位検知電極11とは、静止
電極317を介して対向し、静電容量C1を構成してい
る静止電極317は、導電性材料、例えば、金属材料に
より構成することができる。インピーダンス発生器31
8の一端は静止電極317に電気的に接続されており、
他端は第1のシールドケース13に電気的に接続されて
いる。インピーダンス発生器318と静止電極317と
は、第1のシールドケース13に収納されている。
【0109】本実施例に係る表面電位検出装置は、変調
信号発生回路215が一定の周波数の信号、例えば、7
00Hzの信号を出力する。インピーダンス発生器31
8は、変調信号発生回路215から入力された信号の周
波数で、静止電極317のインピーダンスを周期的に変
化させる。この静止電極317のインピーダンスは、例
えば、周波数700Hzの正弦波状に変化する。
【0110】静止電極317のインピーダンスが変化す
ると、静電容量C1が変化し、電位検知電極11から電
位距離信号s1が出力される。この動作は、基本的に
は、図8〜図13を参照して説明した表面電位検出装置
の動作と異なることはない。
【0111】図15は本発明に係る距離センサを用いた
トナー濃度検出装置を示す図である。トナー濃度検出装
置は、距離センサ50と、トナー濃度センサ71とを含
む。距離センサ50は図1〜図7に示した本発明に係る
距離センサである。
【0112】図15に図示されたトナー濃度検出装置
は、カラー複写機、カラープリンタ等のカラー画像形成
装置において、カラートナー及びブラックトナーの濃度
を、感光体ドラム上で検出するのに用いることができ
る。
【0113】カラー画像形成装置では、イエロー(Y
e)、マゼンタ(Mg)、シアン(Sy)の3色のカラ
ートナーと共に、ブラックトナーを用い、ブラックを含
む全てのカラーを再現できるようにしてある。トナー濃
度センサ71は、カラー画像形成装置において、良好な
色再現性を確保するため、感光体ドラム40に付着した
トナー層41を構成するカラートナー及びブラックトナ
ーの濃度を検出するのに用いられる。
【0114】トナー濃度センサ71は、ケース711の
内部に発光素子712及び受光素子713を配置した構
造になっている。ケース711はシールド機能を持つ必
要はない。ケース711の一側面は、距離センサ50の
一側面に、接着剤等の接合部材401によって結合され
ている。
【0115】発光素子712から出射された赤外線等の
光は、感光体ドラム40の表面に付着されたトナー層4
1の表面で反射し、受光素子713に入射される。トナ
ー層41の表面で反射される反射光は、トナー層41の
種類、即ち、トナー層41がイエロー(Ye)である
か、マゼンタ(Mg)であるか、シアン(Sy)である
か、または、ブラックであるかによって、異なった分光
反射率を示す。従って、発光素子712及び受光素子7
13により、各色の分光波長に従った光学系を構成する
ことにより、トナー層41の色ごとのトナー濃度検出信
号を得ることができる。受光素子713で得られたトナ
ー濃度検出信号は、信号処理装置200に供給される。
【0116】図示されたトナー濃度センサ71は、発光
素子712から出射された光を、トナー層41の表面で
反射させ、受光素子713に導く光学経路を含んでいる
ので、この経路の光学的距離の変動が、トナー濃度検出
精度に直接に影響する。光学的距離は、トナー濃度セン
サ71から感光体ドラム40上のトナー層41の表面ま
での距離L3に依存して変化する。
【0117】そこで、図15のトナー濃度検出装置で
は、トナー濃度センサ71に距離センサ50を一体的に
組み合わせ、トナー濃度センサ71からトナー層41の
表面までの距離を、距離センサ50によって検出し、そ
の検出信号に基づいて、トナー濃度センサ71から信号
処理装置200に供給されるトナー濃度検出信号に、距
離補正を加える。これにより、トナー濃度を、距離によ
る影響を受けることなく、高精度で検出できる。
【0118】図16は、本発明に係る距離センサ50
を、カラー画像形成装置に含まれる現像ゾーンにおい
て、磁気ロール723と現像剤調整バー724との間の
距離L4を検出するのに用いた例を示している。磁気ロ
ール723は、混合ホイール721と感光体ドラム40
との間に配置され、混合ホイール721で混合された現
像剤を、その表面に磁気的に吸着して、磁気ブラシMB
を立てる。現像剤は、カラートナーまたはブラックトナ
ーと、磁性粉とを混合したものである。
【0119】磁気ブラシMBの高さは現像剤の量に相当
し、現像剤の寡多はプリント品質に直接的影響を及ぼ
す。そこで、図16の例では、磁気ロール723から距
離L4を隔てて現像剤調整バー724を配置し、現像剤
調整バー724を移動させて距離L4を調整し、それに
よって磁気ブラシMBの高さ、即ち、現像剤量を調整す
るようになっている。
【0120】距離L4の調整に当っては、距離L4を検
出しなければならない。その手段として、現像剤調整バ
ー724に本発明に係る距離センサ50を搭載してあ
る。
【0121】図16において、磁気ロール723、混合
ホイール721、現像剤調整バー724、トナー小出し
ブラシ725等は、外箱720の内部に収納されてい
る。
【0122】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、次
のような効果を得ることができる。 (a)トランスを用いない構成を採用することにより、
小型化、軽量化、及び低コスト化が図れる電源回路を提
供することができる。 (b)スイッチング回路を用いない構成を採用すること
により、小型化、軽量化、及び低コスト化が図れる電源
回路を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る電源回路の使用状態を示すブロッ
ク図である。
【図2】図1に示した電源回路の回路図である。
【図3】図1に示した電源回路の各部の波形を示すタイ
ミングチャートである。
【図4】本発明に係る電源回路を用いた距離センサの構
成を示すブロック図である。
【図5】図4に示した距離センサに用い得る信号発生器
の構成を具体的に示す回路図である。
【図6】図4に示した距離センサの動作波形図である。
【図7】図4に示した距離センサの一部を更に具体的に
示す回路図である。
【図8】本発明に係る距離センサを用いた表面電位検出
装置の使用状態における構成を概略的に示す図である。
【図9】図8に示した表面電位検出装置の構成を更に具
体的に示すブロック図である。
【図10】図8及び図9に示した表面電位検出装置の動
作波形図である。
【図11】被測定面Sの表面電位Vsと信号Vbとの関
係を示す図である。
【図12】被測定面Sの表面電位Vsと電位変位信号V
aとの関係を示す図である。
【図13】表面電位Vsの検出結果を示す図である。
【図14】本発明に係る距離センサを用いた表面電位検
出装置の更に別の実施例を示すブロック図である。
【図15】本発明に係る距離センサを用いたトナー濃度
検出装置を示す図である。
【図16】本発明に係る距離センサを、カラー画像形成
装置に含まれる現像ゾーンにおいて、磁気ロールと現像
剤調整バーとの間の距離を検出するのに用いた例を示す
図である。
【符号の説明】
1 電源回路 T11 第1の入力端子 T12 第2の入力端子 T13 信号入力端子 43 分圧回路 41 正電位生成回路 42 負電位生成回路 S43 第1の電圧信号 S44 第2の電圧信号 S21 基準電圧信号 T21 正極出力端子 T22 負極出力端子

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1の入力端子と、第2の入力端子と、
    信号入力端子と、分圧回路と、正電位生成回路と、負電
    位生成回路とを含む電源回路であって、 前記分圧回路は、前記第1の入力端子と前記第2の入力
    端子との間の電圧を分圧して、第1の電圧信号、及び第
    2の電圧信号を出力し、 前記第1の電圧信号の電位は、前記第2の電圧信号の電
    位よりも高く、 前記信号入力端子には、基準電圧信号が入力され、 前記正電位生成回路は、正極出力端子を含み、前記第1
    の電圧信号、及び前記基準電圧信号が入力され、前記正
    極出力端子の電位を前記第1の電圧信号と前記基準電圧
    信号とを加算した値に対応する電位にし、 前記負電位生成回路は、負極出力端子を含み、前記第2
    の電圧信号、及び前記基準電圧信号が入力され、前記負
    極出力端子の電位を前記第2の電圧信号と前記基準電圧
    信号とを加算した値に対応する電位にする電源回路。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載された電源回路であっ
    て、 前記第1の電圧信号、及び前記第2の電圧信号は、直流
    の信号であり、 前記基準電圧信号は、交流の成分を含む信号であり、 前記正電位生成回路は、前記正極出力端子の電位を前記
    第1の電圧信号の直流成分と、前記基準電圧信号の交流
    成分とを加算した値に対応する電位にし、 前記負電位生成回路は、前記負極出力端子の電位を前記
    第2の電圧信号の直流成分と、前記基準電圧信号の交流
    成分とを加算した値に対応する電位にする電源回路。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2に記載された電源回路で
    あって、 前記正電位生成回路、及び前記負電位生成回路は、オペ
    アンプを用いた加算器からなる電源回路。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至3の何れかに記載された電
    源回路であって、 更に、信号発生器を含み、 前記信号発生器は、交流成分を含む前記基準電圧信号を
    前記信号入力端子に供給する電源回路。
  5. 【請求項5】 請求項1乃至4の何れかに記載された電
    源回路であって、 更に、第1の容量素子と、第2の容量素子とを含み、 前記第1の容量素子は、一端が前記正極出力端子に接続
    され、 前記第2の容量素子は、一端が前記第1の容量素子の他
    端に接続され、他端が前記負極出力端子に接続される電
    源回路。
  6. 【請求項6】 請求項5に記載された電源回路であっ
    て、 前記第1の容量素子の他端は、前記信号入力端子に接続
    されている電源回路。
  7. 【請求項7】 請求項1乃至6の何れかに記載された電
    源回路であって、 更に、第3の容量素子と、第4の容量素子とを含み、 前記第3の容量素子は、一端が前記第1の入力端子に接
    続され、 前記第4の容量素子は、一端が前記第3の容量素子の他
    端に接続され、他端が前記第2の入力端子に接続されて
    いる電源回路。
  8. 【請求項8】 電源回路と、距離検知電極と、シールド
    ケースと、変位検出回路とを含む距離センサであって、 前記電源回路は、請求項1乃至7の何れかに記載された
    ものでなり、 前記シールドケースは、検知窓を含み、 前記距離検知電極は、前記シールドケースの内部に収納
    され、前記検知窓に対応して配置され、 前記変位検出回路は、前記シールドケースの内部に収納
    され、 前記変位検出回路、及び前記シールドケースは、前記信
    号入力端子に接続されている距離センサ。
  9. 【請求項9】 請求項8に記載された距離センサであっ
    て、 前記変位検出回路は、オペアンプを含み、 前記オペアンプは、前記正極出力端子及び前記負極出力
    端子から電力が供給される距離センサ。
  10. 【請求項10】 距離センサと、電位センサと、信号処
    理回路とを含む表面電位検出装置であって、 前記距離センサは、請求項8又は9に記載されたもので
    なり、被測定体との距離に対応する距離信号を出力し、 前記電位センサは、前記被測定体との距離に対応する距
    離成分と、前記被測定体の電位に対応する電位成分とを
    含む電位距離信号を出力し、 前記信号処理回路は、前記電位距離信号及び前記距離信
    号が入力され、前記距離信号を用いて、前記電位距離信
    号から前記距離成分を除去し、前記被測定体の電位に対
    応する信号を生成する表面電位検出装置。
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