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JP2003035152A - ターボ過給機ハウジングおよびその製造方法 - Google Patents

ターボ過給機ハウジングおよびその製造方法

Info

Publication number
JP2003035152A
JP2003035152A JP2001224929A JP2001224929A JP2003035152A JP 2003035152 A JP2003035152 A JP 2003035152A JP 2001224929 A JP2001224929 A JP 2001224929A JP 2001224929 A JP2001224929 A JP 2001224929A JP 2003035152 A JP2003035152 A JP 2003035152A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
turbocharger housing
exhaust gas
housing
parts
flow paths
Prior art date
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Withdrawn
Application number
JP2001224929A
Other languages
English (en)
Inventor
Hitoshi Ishikawa
均 石川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Daido Steel Co Ltd
Original Assignee
Daido Steel Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Daido Steel Co Ltd filed Critical Daido Steel Co Ltd
Priority to JP2001224929A priority Critical patent/JP2003035152A/ja
Publication of JP2003035152A publication Critical patent/JP2003035152A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】内部の排気ガス流路を精度良く且つ平滑な面に
でき、薄肉化、軽量化、および低コスト化が可能なター
ボ過給機ハウジングとその製造方法を提供する。 【解決手段】ほぼ円形を呈する排気ガスGの流路Rを内
蔵し且つ係る流路Rの中心軸とほぼ直交し且つ上記流路
Rの半径方向にほぼ沿った面14で突き合わされた一対
のハウジング半体(鋳造部品)2,3からなり、係るハウ
ジング半体2,3が互いの突き合わせ面14で溶接Wさ
れている、ターボ過給機ハウジング1。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車などのター
ボチャージャー(過給機)においてタービンを回転可能に
内蔵するターボ過給機ハウジングおよびその製造方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】ターボ過給機ハウジングには、シェルモ
ールド法などによる一体構造の鋳造材または複数の板金
加工材を溶接する板金溶接組立材が用いられている。上
記鋳造材からなるターボ過給機ハウジングでは、ツイン
スクロール化に伴う内部構造の複雑化に連れて、引け巣
などの鋳造欠陥を生じる場合が増え易くなり且つ係るス
クロールを形成する内周面の粗度を向上させるのは困難
であると共に、当該過給機用ハウジングの薄肉化および
軽量化にも限界があった。
【0003】また、上記板金溶接組立材からなるターボ
過給機ハウジングでは、ツインスクロール化に伴う内部
構造の複雑化に対し、金属薄板のプレス成形では成形精
度に限界があると共に、溶接部分に溶接歪みや熱影響部
が多数介在するため、溶接品質が安定しない、という問
題があった。しかも、前記鋳造材や上記板金溶接組立材
からなるターボ過給機ハウジングの問題点を解決するに
は、コスト高になり実用的ではない。例えば、ロストワ
ックス法により形成した鋳型を減圧チャンバに取り付
け、係る鋳型中のキャビティ内に溶湯を吸い上げる減圧
吸い上げ鋳造法も行われているが、上記ハウジングの肉
厚を2mm未満にすることは困難である。
【0004】
【発明が解決すべき課題】本発明は、以上に説明した従
来の技術における問題点を解決し、内部の排気ガス流路
を精度良く且つ平滑な面にできると共に、薄肉化および
低コスト化が可能なターボ過給機ハウジングおよびその
製造方法を提供する、ことを課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するため、発明者による鋭意研究および調査の結果、
ターボ過給機ハウジングを複数の鋳造部品に分割し且つ
これらを溶接して一体のハウジングにする、ことに着想
して成されたものである。即ち、本発明のターボ過給機
ハウジング(請求項1)は、ほぼ円形を呈する排気ガスの
流路を内蔵し且つ係る流路の中心軸とほぼ直交し且つ上
記流路の半径方向にほぼ沿った(突き合わせ)面で突き合
わされた複数の鋳造部品からなり、係る複数の鋳造部品
が互いの突き合わせ面で溶接されている、ことを特徴と
する。
【0006】これによれば、中空部がないか少ない複数
の鋳造部品同士を突き合わせ面で溶接しているため、薄
肉化および軽量化されたターボ過給機ハウジングとな
る。しかも、個別の鋳造部品における排気ガスの流路
(スクロール)の表面を精度良く平滑化されているため、
ガス流の乱れも低減し且つ吸気ガスの圧縮効率を高める
ことにも寄与することが可能となる。尚、複数の鋳造部
品は、例えばロストワックス鋳型を用いた減圧吸い上げ
鋳造法などの精密鋳造法により成形されるが、その他の
鋳造法による鋳造部品であっても良い。また、上記溶接
は、突き合わせ面に開先を設ける必要がなく且つ内側の
排気ガスの流路に溶接ビードが達しにくくして溶接でき
るレーザ溶接または電子ビーム溶接などが望ましい。但
し、これらに限るものではない。
【0007】また、本発明には、前記排気ガスの流路が
互いにほぼ平行な2つの流路からなり、係る2つの流路
の中心軸とほぼ直交し且つ上記2つの流路の半径方向に
ほぼ沿ったする2つの(突き合わせ)面で突き合わされた
3つの鋳造部品からなる、ターボ過給機ハウジング(請
求項2)も含まれる。これによれば、3つの鋳造部品か
ら形成されているため、所謂ツインスクロールのような
複雑な形状や構造であっても薄肉且つ軽量で、排気ガス
の流路の表面を平滑にでき、形状および寸法精度に優れ
たターボ過給機ハウジングとなる。更に、本発明には、
前記3つの鋳造部品のうち、中間に位置する鋳造部品
は、その内側面の円周方向に沿って前記2つの流路を仕
切る仕切壁を突設している、ターボ過給機ハウジング
(請求項3)も含まれる。これによれば、2つの排気ガス
流路が平行で且つ渦巻き形状にして内蔵される所謂ツイ
ンスクロールのターボ過給機ハウジングにおいて、薄肉
且つ軽量にできると共に、スクロールの表面を平滑にし
て高性能なものとすることができる。
【0008】一方、本発明のターボ過給機ハウジングの
製造方法(請求項4)は、追ってほぼ円形を呈する排気ガ
スの流路を内蔵し係る流路の中心軸とほぼ直交し且つ上
記流路の半径方向にほぼ沿った(突き合わせ)面で分割さ
れた複数の鋳造部品を個別に鋳造する工程と、得られた
複数の鋳造部品を互いの突き合わせ面で溶接する工程
と、を含む、ことを特徴とする。これによれば、中空部
がないか少ない複数の鋳造部品同士を突き合わせ面で溶
接するため、薄肉で軽量化され且つ排気ガスの流路(ス
クロール)の表面を平滑にしたターボ過給機ハウジング
を、低コストで確実に提供することが可能となる。
【0009】また、本発明には、前記排気ガスの流路が
互いにほぼ平行な2つの流路からなり、係る2つの流路
の中心軸とほぼ直交し且つ上記2つの流路の半径方向に
ほぼ沿ったする2つの(突き合わせ)面で突き合わせた3
つの鋳造部品を鋳造する工程と、得られた3つの鋳造部
品を上記2つの突き合わせ面に沿って溶接する工程とを
含む、ターボ過給機ハウジングの製造方法(請求項5)も
含まれる。これによれば、薄肉で軽量化し且つ排気ガス
の流路を平滑化した所謂ツインスクロールを内蔵する高
性能のターボ過給機ハウジングを、確実に提供すること
ができる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下において、本発明の実施に好
適な形態を図面と共に説明する。図1は、本発明の一形
態のターボ過給機ハウジング1を示す断面図である。タ
ーボ過給機ハウジング1は、図1に示すように、左右一
対のハウジング半体(鋳造部品)2,3からなり、これら
の突き合わせ面14に沿ってレーザ溶接Wしたものであ
る。左側のハウジング半体2は、ほぼ円形を呈する排気
ガスGの流路Rの半分を形成する断面ほぼ半円形で且つ
リング状の円環部4と、タービン15を収容する中空部
8を内設する円筒部6と、ベース12を含むスタンド1
0とを一体に有する。また、右側のハウジング半体3
は、ほぼ円形を呈する排気ガスGの流路Rの半分を形成
する断面ほぼ半円形で且つリング状の円環部5と、ター
ビン15に衝突して且つこれを回転させた排気ガスGを
排出する排出路9を内設する円筒部7と、ベース13を
含むスタンド11とを一体に有する。
【0011】ハウジング半体2,3は、例えばフェライ
ト系またはオーステナイト系のステンレス鋼鋳鋼(JI
S:SCS1,SCS16)、あるいは耐熱鋼鋳鋼(JI
S:SCH13,SCH22)からなる溶湯を、図示し
ないロストワックス鋳型のキャビティ中へ減圧吸い上げ
鋳造した精密鋳造部品であり、厚みが1.2〜1.8m
mの範囲で且つ平均厚さは1.5mmである。また、図
1に示すように、ハウジング半体2,3の円環部4,5
は、ほぼ円形を呈する排気ガスGの流路Rの半分を形成
し、係る流路Rは、円筒部6,7間においてリング状に
開口している。円筒部6の中空部8には、図示しない軸
受けに軸支されたシャフト16の一端に固定したタービ
ンホイール17が位置し、その先端側には排出路9側に
螺旋状に延びる複数のブレード18が突設されている。
【0012】更に、図1に示すように、ハウジング半体
2,3の円環部4,5により形成される排気ガスの流路
Rの中心軸と直交し且つ係る流路Rの半径方向に沿った
突き合わせ面14に沿って、レーザ溶接Wにより円環部
4,5およびスタンド10,11を溶着することによっ
て、ターボ過給機ハウジング1を形成している。その排
気ガスの流路Rの平滑度(表面粗さ)は、Rmaxで0.
1mm以下である。尚、円環部4,5および排気ガスの
流路Rは、図1に示すように、断面を図示しない入口側
から終端部に向けて順次小さく縮径するように形成され
ている。また、右側のハウジング半体3には、入口寄り
の流路Rと排出路9との間に、図示しない公知のウェス
トゲート(バルブにて開閉するバイパス路)が形成され、
過剰な排気ガスGなどを逃がすようにしている。
【0013】以上のようなターボ過給機ハウジング1で
は、図示しないエンジンから排出された排気ガスGは、
図示しない入口から流路R中に送られ、係る流路Rをほ
ぼ1周する間に、図1中の矢印で示すように、中空部8
と排出路9との間の開口部からタービン15のブレード
18に吹き付けられる。この結果、タービン15は高速
回転するため、シャフト16の他端に位置する図示しな
い圧縮機により、エンジンへの吸気ガスを圧縮して高出
力を引き出すことができる。
【0014】以上のようなターボ過給機ハウジング1
は、次のようにして製造される。図示しない公知のロス
トワックス鋳型のキャビティ中に、前記ステンレス鋼鋳
鋼の溶湯を減圧吸い上げ鋳造する。この際、前述したウ
ェストゲートの部分にのみ中子を用いる。この結果、図
2に示すように、円環部4、円筒部6、およびスタンド
10を一体に有するハウジング半体2と、円環部5、円
筒部7、およびスタンド11を一体に有するハウジング
半体3とが個別に成形される。次に、ハウジング半体
2,3の円環部4,5における内周面r1,r2を、例
えばバフ研磨などにより、その表面粗さをRmax(最
大高さ)で0.1mm以下の平滑度になるよう研磨す
る。
【0015】更に、上記内周面r1,r2の研磨の前ま
たは後で、円環部4,5や円筒部6,7のバリや余肉を
除去し平均厚さが約1.5mmになるよう研磨が施され
る。これらの研磨は、図2に示すように、ハウジング半
体2,3が全体としてオープンな形状であるため、容易
に且つ精度良く行うことができる。次いで、図2に示す
ように、ハウジング半体2,3の端面14a,14bを
突き合わせて、図1に示すような円環部4,5およびス
タンド10,11に跨る突き合わせ面14を形成する。
係る突き合わせ面14に沿って、外側から炭酸ガスレー
ザまたはルビーレーザを用いるレーザ溶接Wを全周にわ
たって施す。この結果、ハウジング半体2,3が一体に
接合され、図1に示したターボ過給機ハウジング1が得
られる。
【0016】上記レーザ溶接Wは、熱エネルギの集中性
が高いので、熱影響部の狭い溶接部(溶接ビード)Wを容
易に形成できる。このため、上記突き合わせ面14付近
に開先を設ける必要がなく、且つ突き合わせ面14付近
に溶接部Wを限定し易く、排気ガスの流路R中に溶接ビ
ードWが突出しないよう制御することも容易である。従
って、以上のような製造方法によれば、形状および寸法
精度に優れ軽量で薄肉のターボ過給機ハウジング1を低
コストで提供することができる。しかも、得られる上記
ハウジング1は、排気ガスGの流路Rが平滑であるた
め、係るガスGのガス流の乱れも低減し且つ吸気ガスの
圧縮効率を高めることも可能となり、軽量で且つ高性能
化に容易に対応することができる。尚、上記ハウジング
1では、ハウジング半体2,3にスタンド10,11を
設けたが、ハウジング半体2,3の何れか一方にのみス
タンドを設け、他方は円環部4/5および円筒部6/7
のみからなる形態としても良い。この場合、突き合わせ
面14は円環部4,5の間にのみ位置することになる。
【0017】図3は、本発明の異なる形態のターボ過給
機ハウジング20の断面を示す。ターボ過給機ハウジン
グ20は、図3に示すように、タービン側部品21、中
間部品26、および排出側部品30の3つの鋳造部品か
らなり、これらが隣接する突き合わせ面38,39で、
溶接Wにより一体化したものである。タービン側部品2
1は、図3に示すように、タービン15のホイール17
を内蔵する中空部22を有し且つ排気ガスGの流路R1
のほぼ半分を形成する円環部23と、ベース25を含む
スタンド24とからなる。また、中間部品26は、全体
がリング形状で図3で左右に隣接する排気ガスGの流路
R1,R2のほぼ半分を形成する左右一対のアール部2
7,29と、これらの間から斜め内側に円環状に突出す
る仕切壁28とを有する。更に、排出側部品30は、排
出路33を内設する円筒部31と、排気ガスGの流路R
2のほぼ半分を形成する円環部32と、ベース36を含
むスタンド34を一体に有する。尚、以上の部品21,
26,30も、前記同様のステンレス鋼鋳鋼からなる精
密鋳造部品であり、平均約1.5mmの厚みを有する。
【0018】更に、図3に示すように、前記部品21,
26,30の円環部23,32や仕切壁28により形成
される排気ガスの流路R1,R2の中心軸と直交し且つ
係る流路R1,R2のほぼ半径方向に沿った一対の突き
合わせ面38,39に沿って、レーザ溶接Wすることに
より、ターボ過給機ハウジング30が形成される。図3
に示すように、円環部23,32と仕切壁28とにより
形成される一対の排気ガスGの流路R1,R2は、互い
に平行で且つ断面が図示しない入口側から終端部に向け
て順次小さく縮径するように形成されると共に、右側の
中空部22と左側の排出路33との間にリング状に開口
している。係る開口部に沿って、中間部品26から内側
に延び断面が薄板状の仕切壁28の先端が臨んでいる。
また、係る開口部に対向して、図示しない軸受けに軸支
されたシャフト16の一端に固定したホイール17の先
端側に突設する複数のブレード18が位置している。
【0019】即ち、排気ガスGの流路R1,R2は、仕
切壁28により互いに平行に配置され且つ係る仕切壁2
8を挟んで、タービン15のブレード18に排気ガスG
を個別に噴射する所謂ツインスクロールを形成してい
る。尚、流路R1,R2の断面が小さくなる終端側の位
置では、仕切壁28も順次低くなり且つアール部27,
29の間でほぼ平坦になる。また、排出側部品30や、
これと前記部品26,21には、入口寄りの流路R1,
R2と排出路33との間に、図示しない一対のウェスト
ゲート(バルブにて開閉するバイパス路)が並列に形成さ
れ、過剰な排気ガスGなどを個別に逃がすようにしてい
る。
【0020】以上のようなターボ過給機ハウジング30
において、図示しないエンジンから排出された排気ガス
Gは、図示しない入口から流路R1,R2中に送られ、
流路R1,R2をほぼ1周する間に、図3中の矢印で示
すように、中空部22と排出路33との間の開口部から
タービン15のブレード18に吹き付けられる。この
際、排気ガスGは、流路R1,R2からほぼ平行してブ
レード18に吹き付けられるため、タービン15に対し
高い回転トルクを与える。従って、係るタービン15は
高速回転するため、そのシャフト16の他端に位置する
図示しない圧縮機により、エンジンへの吸気ガスを高圧
縮して高い出力を引き出すことができる。
【0021】以上のようなターボ過給機ハウジング30
は、次のようにして製造される。前記同様のロストワッ
クス鋳型のキャビティ中に、前記ステンレス鋼鋳鋼の溶
湯を減圧吸い上げ鋳造する。この際、前述したウェスト
ゲートになる部分にのみ中子を用いる。この結果、図4
に示すように、円環部23、中空部22、およびスタン
ド24を一体に有するタービン側部品21と、仕切壁2
8およびアール部27,29を一体に有する中間部品2
6と、円環部32、円筒部31、およびスタンド34を
一体に有する排出側部品30と、が個別に成形される。
次に、円環部23,32や円筒部31などのバリや余肉
を除去し平均厚さが約1.5mmになるよう研磨が施さ
れる。これらの研磨は、図4に示すように、タービン側
部品21、中間部品26、および排出側部品30が、全
体的にほぼオープンな形状であるため、容易に且つ精度
良く行うことができる。
【0022】次いで、上記部品21,26,30の円環
部23,32およびアール部27,29の内周面r1〜
r4は、例えばバフ研磨などにより研磨される。その結
果、これらの表面粗さは、Rmax(最大高さ)で0.1
mm以下の平滑度になる。そして、上記部品の端面38
a,38b,39a,39bを突き合わせて、図3に示
すように、円環部23、アール面27,29、円環部3
2およびスタンド24,34に跨る突き合わせ面38,
39を形成する。係る突き合わせ面38,39に沿っ
て、外側から炭酸ガスレーザまたはルビーレーザを用い
るレーザ溶接Wを全周にわたって施す。この結果、上記
部品21,26,30が一体に接合され、図3に示した
ターボ過給機ハウジング20が得られる。
【0023】以上のような製造方法によれば、形状およ
び寸法精度に優れ且つ軽量で薄肉のターボ過給機ハウジ
ング20を低コストで提供することができる。しかも、
得られる上記ハウジング20は、排気ガスGの流路R
1,R2が平滑であるため、係るガスGのガス流の乱れ
も低減し且つ吸気ガスの圧縮効率を一層高めることも可
能となり、軽量化および高性能化に低コストで対応する
ことができる。尚、上記ハウジング20では、前記部品
21,30にスタンド24,34を設けたが、排出側部
品30にのみスタンドを設けて、タービン側部品21は
円環部23および中空部22のみからなり、中間部品2
6は仕切壁28とアール面27,29のみからなる形態
としても良い。この場合、突き合わせ面38,39は円
環部23,32の間に位置することになる。
【0024】本発明は、以上において説明した各形態に
限定されるものではない。例えば、前記ハウジング半体
2,3や前記部品21,26,30は、前記ステンレス
鋼鋳鋼以外のステンレス鋼、またはその他の耐熱鋼など
としても良い。また、前記ターボ過給機ハウジング20
において、タービン側部品21や排出側部品30の材質
に対し、仕切壁28を含む中間部品26の材質を一層優
れた耐熱性の異なる鋼種としても良い。更に、前記ハウ
ジング半体2,3などの鋳造部品を鋳造する方法は、前
記ロストワックス鋳型を用いる鋳造方法に限らず、砂型
鋳造方法、シェルモールド法、硬化鋳型法、Vプロセス
などを用いることも可能である。また、前記溶接Wは、
レーザ溶接や電子ビーム溶接に限らず、MIG溶接、T
IG溶接、高周波溶接、あるいは超音波溶接などにして
も良い。尚、本発明の対象となるターボ過給機ハウジン
グは、自動車エンジン用はもちろん、各種の航空機エン
ジン用などの形態も含まれる。
【0025】
【発明の効果】以上に説明した本発明のターボ過給機ハ
ウジング(請求項1)によれば、中空部がないか少ない複
数の鋳造部品同士を突き合わせ面で溶接されているた
め、薄肉化および軽量化されたターボ過給機ハウジング
となる。しかも、個別の鋳造部品における排気ガスの流
路(スクロール)の表面が精度良く平滑化されているた
め、ガス流の乱れも低減し且つ吸気ガスの圧縮効率を高
めることも可能となる。また、請求項2,3のターボ過
給機ハウジングによれば、3つの鋳造部品から形成され
ているため、所謂ツインスクロールのような複雑な形状
や構造であっても、薄肉且つ軽量であると共に、排気ガ
スの流路の表面を平滑にされており、形状および寸法精
度に優れた高性能のターボ過給機ハウジングとなる。
【0026】一方、本発明のターボ過給機ハウジングの
製造方法(請求項4)によれば、複数の中空部のない鋳造
部品同士を突き合わせ面で溶接するため、薄肉で軽量化
され且つ排気ガスの流路(スクロール)の表面を平滑にで
き、優れたターボ過給機ハウジングを、低コストで確実
に提供することが可能となる。また、請求項5のターボ
過給機ハウジングの製造方法によれば、薄肉で軽量化し
且つ排気ガスの流路を平滑化した所謂ツインスクロール
を内蔵する高性能のターボ過給機ハウジングを、確実に
提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のターボ過給機ハウジングの概略を示す
断面図。
【図2】図1のターボ過給機ハウジングを形成する2つ
の鋳造部品を示す断面図。
【図3】異なる形態のターボ過給機ハウジングの概略を
示す断面図。
【図4】図3のターボ過給機ハウジングを形成する3つ
の鋳造部品を示す断面図。
【符号の説明】
1,20…………ターボ過給機ハウジング 2,3……………ハウジング半体(鋳造部品) 14,38,39…突き合わせ面 21………………タービン側部品(鋳造部品) 26………………中間部品(鋳造部品) 28………………仕切壁 30………………排出側部品(鋳造部品) G…………………排気ガス R,R1,R2……流路 W…………………レーザ溶接(溶接)

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ほぼ円形を呈する排気ガスの流路を内蔵し
    且つ係る流路の中心軸とほぼ直交し且つ上記流路の半径
    方向にほぼ沿った面で突き合わされた複数の鋳造部品か
    らなり、上記複数の鋳造部品が互いの突き合わせ面で溶
    接されている、 ことを特徴とするターボ過給機ハウジング。
  2. 【請求項2】前記排気ガスの流路が互いにほぼ平行な2
    つの流路からなり、係る2つの流路の中心軸とほぼ直交
    し且つ上記2つの流路の半径方向にほぼ沿ったする2つ
    の面で突き合わされた3つの鋳造部品からなる、 ことを特徴とする請求項1に記載のターボ過給機ハウジ
    ング。
  3. 【請求項3】前記3つの鋳造部品のうち、中間に位置す
    る鋳造部品は、その内側面の円周方向に沿って前記2つ
    の流路を仕切る仕切壁を突設している、 ことを特徴とする請求項2に記載のターボ過給機ハウジ
    ング。
  4. 【請求項4】追ってほぼ円形を呈する排気ガスの流路を
    内蔵し係る流路の中心軸とほぼ直交し且つ上記流路の半
    径方向にほぼ沿った面で分割された複数の鋳造部品を個
    別に鋳造する工程と、 得られた複数の鋳造部品を互いの突き合わせ面で溶接す
    る工程と、を含む、ことを特徴とするターボ過給機ハウ
    ジングの製造方法。
  5. 【請求項5】前記排気ガスの流路が互いにほぼ平行な2
    つの流路からなり、係る2つの流路の中心軸とほぼ直交
    し且つ上記2つの流路の半径方向にほぼ沿ったする2つ
    の面で突き合わせた3つの鋳造部品を鋳造する工程と、 得られた3つの鋳造部品を上記2つの突き合わせ面に沿
    って溶接する工程とを含む、ことを特徴とする請求項4
    に記載のターボ過給機ハウジングの製造方法。
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