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JP2003022820A - 燃料電池の膜・電極接合体トリム方法 - Google Patents

燃料電池の膜・電極接合体トリム方法

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Publication number
JP2003022820A
JP2003022820A JP2001206691A JP2001206691A JP2003022820A JP 2003022820 A JP2003022820 A JP 2003022820A JP 2001206691 A JP2001206691 A JP 2001206691A JP 2001206691 A JP2001206691 A JP 2001206691A JP 2003022820 A JP2003022820 A JP 2003022820A
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JP
Japan
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pem
trim
membrane
polymer electrolyte
fuel cell
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JP2001206691A
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Tetsuo Ishii
哲夫 石井
Akihiro Osugi
晃広 大杉
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Honda Motor Co Ltd
Original Assignee
Honda Motor Co Ltd
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Priority to DE60228450T priority patent/DE60228450D1/de
Priority to KR1020047000082A priority patent/KR100819783B1/ko
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/30Hydrogen technology
    • Y02E60/50Fuel cells

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  • Fuel Cell (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【解決手段】 トリム下型14に、底面を樹脂板28で
構成する位置決め収納部27を設け、この位置決め収納
部27内にカーボン電極11を収納するとともにこのカ
ーボン電極11の位置決めを位置決め収納部27の隣り
合う2つの側壁27a,27bで行った後に、トリム下
型14へPEM13aの縁を吸着するとともにトリム刃
15でPEM13aを切断するようにした。 【効果】 PEMの縁を下型へ吸着により固定すること
によって、PEMの縁を切断する際に、膜状のワークで
あるPEMを傷める心配がない。また、カーボン電極の
位置決めを凹部の隣り合う2つの側壁で行うことで、P
EM及びカーボン電極を傷めずに位置決めを行うことが
できる。更に、樹脂板でカーボン電極に金属イオンが付
着するのを防止することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高分子電解質膜を
切断する場合に、膜・電極接合体を傷めずに位置決め及
び固定を行い、しかも燃料電池の性能を向上させるのに
好適な燃料電池の膜・電極接合体トリム方法に関する。
【0002】
【従来の技術】燃料電池は、水の電気分解の逆の原理を
利用し、水素と酸素とを反応させて水を得る過程で電気
を得ることができる電池である。一般に、水素に燃料ガ
スを置き換え、酸素に空気や酸化剤ガスを置き換えるの
で、燃料ガス、空気、酸化剤ガスの用語を使用すること
が多い。
【0003】このような燃料電池としては、例えば、特
開2000−123848公報「燃料電池」が知られて
いる。同公報の図1及び図2を基に作成した次図で燃料
電池のセルについて説明する。なお、符号は振り直し
た。
【0004】図8は燃料電池のセルの断面図であり、セ
ル100は、電解質膜101の両面に、アノード側電極
102とカソード側電極103とを貼り合わせ、これら
のアノード側電極102及びカソード側電極103を2
枚のセパレータ104,105で挟み込み、セパレータ
104に、アノード側電極102へ燃料である水素ガス
を供給するための複数の流路溝106を形成し、セパレ
ータ105に、カソード103へ酸化剤である酸素ガス
を供給するための複数の流路溝107を形成した構造の
ものであり、このセル100を多数積層することで所望
の電圧を得る。ここで、111,112は電解質膜10
1と各セパレータ104,105との間をシールするた
めのシール材(ガスケット)である。
【0005】電解質膜101は、高分子化合物からなる
高分子電解質膜(PEM:Polymer Elect
rolyte Membrane)である。この電解質
膜101を以下PEM101と記す。また、PEM10
1、アノード側電極102及びカソード側電極103
は、膜・電極接合体(MEA:Membrane El
ectrode Assembly)108を構成する
ものである。この膜・電極接合体108を以下MEA1
08と記す。
【0006】上記公報には、MEA108の製造方法は
記載されていないが、一般的に、最終成形する外形よ
りも大きく裁断されたPEMの表裏の各面に、このPE
Mよりも小さい面積のアノード側電極102及びカソー
ド側電極103を圧着し、PEMの縁をトリム刃で切
断(トリム)して最終成形する方法が知られている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明者等は、MEA
108の上記製造を試みたが、に示したPEMのトリ
ムの際に、図9に示すような課題が発生した。図9はM
EAのトリム処理の要領を説明する説明図であり、ま
ず、載置台121に、両面に電極102,103を貼り
合わせたPEM101a(切断後のPEM101と区別
するために切断前のPEMの符号を便宜上101aとす
る。)を載せ、PEM101aの縁を載置台121に、
例えば、クランプ部材122・・・(・・・は複数個を示す。
以下同様。)で固定する。そして、PEM101aの上
方から、トリム刃123を取付けたプレス装置124を
矢印のように下降させ、トリム刃123でPEM101
aを切断する。
【0008】PEM101aを固定するために、上記し
たクランプ部材122を用いると、例えば、クランプ部
材122を締め付けるときに、クランプ部材122が動
いて膜状のワークであるPEM101aに皺を発生させ
たり、クランプ部材122同士でPEM101aを引張
り合ってPEM101aを引き延ばしたりすることがあ
り、PEM101aの品質を損ねることになる。
【0009】また、初めに載置台121にPEM101
aを位置決めするときにも、膜状のワークであるから傷
つけないような方法で行わなければならない。更に、電
極102,103に金属イオンが付着すると、この金属
イオンと電子とが結合し、カーボン電極に金属が析出す
る。これにより、析出した金属が水素と酸素との反応を
妨げ、燃料電池の性能を低下させることがあり、燃料電
池の性能向上のために、電極102,103への金属イ
オンの付着を防止することが望まれる。
【0010】そこで、本発明の目的は、燃料電池の膜・
電極接合体トリム方法において、高分子電解質膜を切断
する場合に、膜・電極接合体を傷めずに位置決め及び固
定を行い、しかも燃料電池の性能を向上させることにあ
る。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に請求項1は、高分子電解質膜の両面にこれより小面積
のカーボン電極を貼り合わせてなる膜・電極接合体をト
リム対象として、高分子電解質膜の縁をトリム刃で切断
する燃料電池用膜・電極接合体トリム方法において、プ
レス下型に、底面を非金属板で構成する凹部を設け、こ
の凹部内にカーボン電極を収納するとともにこのカーボ
ン電極の位置決めを凹部の隣り合う2つの側壁で行った
後に、プレス下型へ高分子電解質膜の縁を吸着するとと
もにトリム刃で高分子電解質膜を切断するようにしたこ
とを特徴とする。
【0012】高分子電解質膜の縁をプレス下型へ吸着に
より固定するようにしたことで、高分子電解質膜の縁を
切断する際に、膜状のワークである高分子電解質膜を傷
める心配がなく、膜・電極接合体の品質を向上させるこ
とができる。また、カーボン電極の位置決めを凹部の隣
り合う2つの側壁で行うことで、高分子電解質膜及びカ
ーボン電極を傷めずに位置決めを行うことができる。
【0013】更に、底面を非金属板で構成する凹部内に
カーボン電極を収納することで、カーボン電極に金属イ
オンが付着する心配がなく、燃料電池の性能を向上させ
ることができる。
【0014】請求項2は、高分子電解質膜の吸着を、高
分子電解質膜の切断後の不用部分に対して実施すること
を特徴とする。トリム後に高分子電解質膜の必要な部分
をプレス下型から他に移動させれば、高分子電解質膜の
不用になった部分のみをプレス下型に残しておくことが
できるため、不用部分の吸着を止めれば、不用部分のプ
レス下型からの除去作業を効率的に行うことができる。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を添付図に基
づいて以下に説明する。なお、図面は符号の向きに見る
ものとする。図1は本発明に係る燃料電池用膜・電極接
合体トリム装置の断面図であり、膜・電極接合体トリム
装置10(以下「MEAトリム装置10」と記す。)
は、カーボンペーパーからなるカーボン電極11,12
を各面に圧着した高分子電解質膜13a(以下「PEM
13a」と記す。後述する切断後のPEM13と区別す
るために、切断前のPEMをこのようにPEM13aと
する。)を載せるプレス下型としてのトリム下型14
と、上記のPEM13aの縁を切り取る、即ちトリムを
行うトリム刃15を備えたプレス上型としてのトリム上
型16と、カーボン電極12及びPEM13aを吸着・
保持するためにトリム上型16に連結した吸着保持装置
17と、トリム上型16を下降させるシリンダ装置18
とからなる。2枚のカーボン電極11,12は、同一の
ものであるが、便宜上、符号を別にした。
【0016】トリム下型14は、PEM13aの位置決
め部を兼ねる載置部21と、この載置部21を支持する
下型支持部22と、PEM13aの周縁部を吸着する下
型用吸着部23とからなる。
【0017】載置部21は、下部支持部22の底部22
aに設けた下部受け部材25と、この下部受け部材25
の上方に配置することでPEM13aを載せる上部受け
部材26とからなり、この上部受け部材26の中央部に
カーボン電極11の位置決めを行うための凹部としての
位置決め収納部27を設け、下部受け部材25の上部で
且つ位置決め収納部27の下方に非金属板としての樹脂
板28を配置したものである。
【0018】下部受け部材25は、材質をポリウレタン
等のフォーム状弾性体とし、上部受け部材26は、材質
をPET(ポリエチレンテレフタレート)材等の軟質材
としたものである。樹脂板28は、カーボン電極11が
下部受け部材25に接触しないようにして、下部受け部
材25に金属イオンが付着していた場合に、金属イオン
がカーボン電極11に付着しないようにするための部材
である。
【0019】下型用吸着部23は、載置部21に開けた
吸着孔31・・・(・・・は複数個を示す。以下同様。)と、
この吸着孔31・・・にそれぞれジョイント32・・・を介し
て連結させた連結管33・・・とからなり、これらの連結
管33・・・を図示せぬ吸引装置に接続することで、吸着
孔31・・・から空気を吸引し、PEM13aを吸着する
ものである。
【0020】トリム刃15は、平面視略矩形状のもので
あり、カーボン電極11,12より外側のPEM13a
の周縁部を切り落とす部材である。トリム上型16は、
トリム刃15と、このトリム刃15を固定するトリム刃
固定部35とからなる。
【0021】吸着保持装置17は、PEM13aのトリ
ム時にPEM13aを押えて位置決めしたり、PEM1
3aのトリム後の搬送時に横ずれを防止するために、ト
リム刃固定部35にロッド36・・・を介して連結すると
ともにトリム刃固定部35との間にスプリング37を介
在させて下方に押圧するようにしたものであり、トリム
時にPEM13aを押える押え部41と、この押え部4
1の内側に設けた第1凹部42と、この第1凹部42内
に配置した多孔質材からなるパッド43と、このパッド
43を介してカーボン電極12を吸着する上型用第1吸
着部44と、上記した押え部41の位置でPEM13a
を吸着する上型用第2吸着部45とからなる。なお、1
7a・・・はロッド36・・・をガイドするためにトリム刃固
定部35に設けたガイド孔、17b・・・は連結管48,
52・・・を通すための通孔、43aはカーボン電極12
を収納するためにパッド43の下部に設けた第2凹部で
ある。
【0022】パッド43は、多孔質樹脂材料であり、通
気性を有するもので、しかも上記したトリム下型14の
樹脂板28と同様に、カーボン電極12に金属イオンが
付着しないようにするためのものでもある。上型用第1
吸着部44は、第1凹部42の底に開けた吸着孔47
と、この吸着孔47にジョイント32を介して連結させ
た連結管48とからなり、この連結管48を図示せぬ吸
引装置に接続することで、第1凹部42内の空気をパッ
ド43及び吸着孔47を通じて吸引し、カーボン電極1
2を吸着するものである。
【0023】上型用第2吸着部45は、押え部41に開
けた吸着孔51・・・と、これらの吸着孔51・・・にそれぞ
れジョイント32・・・を介して連結させた連結管52・・・
とからなり、これらの連結管52・・・を図示せぬ吸引装
置に接続することで、吸着孔51・・・から空気を吸引
し、PEM13aを吸着するものである。
【0024】シリンダ装置18は、シリンダ本体61
と、このシリンダ本体61に移動可能に収納した図示せ
ぬピストンと、このピストンに取付けたピストンロッド
62と、このピストンロッド62の下端に取付けた押圧
部63とからなる。
【0025】以上に述べたMEAトリム装置10による
MEAのトリム処理を含む燃料電池セルの製造の要領を
次に説明する。図2は本発明に係るMEAトリム装置に
よるトリム処理を含む燃料電池セルの製造の流れを説明
するフローである。なお、ST××はステップ番号を示
す。 ST01…カーボン電極を貼り付けたPEMをトリム下
型に載置する。 ST02…PEMを位置決めする。 ST03…PEMをトリムし、MEAを造る。
【0026】ST04…MEAを積層ステーションに搬
送する。 ST05…セパレータにシール材を塗布する。 ST06…シール材を塗布したセパレータとMEAとを
積層し、セルを造る。 そして、このセルを複数積層することで所望電圧の燃料
電池ができあがる。上記したST01〜ST03の各工
程を以下で詳述する。
【0027】図3(a)〜(c)は本発明に係るMEA
トリム方法を説明する第1作用図であり、(a),
(b)は平面図、(c)は(b)のc−c線断面図であ
る。まず、(a)において、トリム下型14の載置部2
1にカーボン電極11,12(カーボン電極11はPE
M13aの奥側)を貼り付けたPEM13aを載せる。
【0028】(b)及び(c)において、載置部21の
位置決め収納部27の2つの側壁27a,27bにカー
ボン電極11の二辺を当てて、載置部21に対するカー
ボン電極11の位置決め、即ち、載置部21に対するP
EM13aの位置決めを行う。((b)では説明の都合
上、カーボン電極12は図示していない。)
【0029】図4(a),(b)は本発明に係るMEA
トリム方法を説明する第2作用図である。載置部21に
対するPEM13aの位置決めを行った後に、図1の状
態から、図4(a)において、下型用吸着部23でPE
M13aの周縁部の吸着を開始し、この吸着の状態で、
シリンダ装置18を作動させ、このシリンダ装置18の
押圧部63を下降させて、トリム上型16のトリム刃固
定部35を下方へ押し下げる。これにより、カーボン電
極12を第2凹部43a内に収納するとともに、吸着保
持装置17の押え部41でスプリング37の弾性力によ
りPEM13aを押え付け、この後に、トリム刃15で
PEM13aの周縁部を切断する。
【0030】PEM13aの周縁部を切断中及び切断後
は、上型用第1吸着部44でカーボン電極12を吸着す
るとともに、上型用第2吸着部45でPEM13aを吸
着する。この後、(b)において、シリンダ装置18の
押圧部63を上昇させ、トリム上型16を上昇させる。
この後、上型用第1吸着部44及び上型用第2吸着部4
5では、カーボン電極11,12及びPEM13の搬送
のために吸着を継続する。
【0031】PEM13を切断して不用になった不用部
分としての枠状部材13bは、下型用吸着部23での吸
着を止めてトリム下型14から取除く。ここでは、周縁
部を切断したPEM13及びカーボン電極11,12の
接合体を膜・電極接合体65、即ちMEA65とする。
なお、周縁部を切断する前のMEAをMEA65と区別
するためにMEA65aとする。
【0032】図5は本発明に係るMEAトリム方法を説
明する第3作用図であり、PEM13aを示す平面図に
おいて、想像線67で示す位置を図4(a)に示したト
リム刃15で切断することを示す。上記切断位置は、カ
ーボン電極11,12(奥側のカーボン電極11は不図
示)の輪郭よりも外側の部分である。
【0033】図6は本発明に係るMEAトリム方法を説
明する第4作用図である。PEM13aの周縁部を切断
する場合、トリム刃15の刃先15aに、例えばうねり
が生じていても、トリム下型14の上部受け部材26が
軟質材であるために、トリム刃15の刃先15aが上部
受け部材26に食い込み、刃先15aのうねりの最上
部、例えば点AをPEM13aの下面よりも下位にする
ことができ、刃先15aの全体でPEM13aを切断す
ることができる。従って、比較的小荷重でもPEM13
aを確実に切断することができる。
【0034】図7(a),(b)は本発明に係るMEA
トリム方法を説明する第5作用図である。(a)におい
て、例えば、トリム下型14の載置部21の上面(上部
受け部材26の上面)に対して、トリム上型16のトリ
ム刃15の刃先15aが角度θだけ傾き、且つ刃先15
aが直線的である場合、即ち載置部21とトリム刃15
の刃先15aとの平行度が大きい場合に、(b)に示す
ように、PEM13aを切断するときに、弾性体である
下部受け部材25の圧縮が部分的に大きくなって上部受
け部材26及びPEM13aのそれぞれの上面がトリム
刃15の刃先15aに倣い、刃先15aがPEM13a
の全面に当たるようになる。従って、PEM13aを小
荷重で確実に切断することができる。
【0035】以上の図1、図3(b)及び図4(a),
(b)で説明したように、本発明は第1に、PEM13
aの両面にこれより小面積のカーボン電極11,12を
貼り合わせたMEA65aをトリム対象として、PEM
13aの縁をトリム刃15で切断する燃料電池用MEA
トリム方法において、トリム下型14に、底面を樹脂板
28で構成する位置決め収納部27を設け、この位置決
め収納部27内にカーボン電極11を収納するとともに
このカーボン電極11の位置決めを位置決め収納部27
の隣り合う2つの側壁27a,27bで行った後に、ト
リム下型14へPEM13aの縁を吸着するとともにト
リム刃15でPEM13aを切断するようにしたことを
特徴とする。
【0036】PEM13aの縁をトリム下型14へ吸着
することで、PEM13aの縁を切断する際に、膜状の
ワークであるPEM13aを傷める心配がなく、MEA
65の品質を向上させることができる。また、カーボン
電極11の位置決めを位置決め収納部27の隣り合う2
つの側壁27a,27bで行うことで、PEM13a及
びカーボン電極11を傷めずに且つ簡単に、しかも確実
に位置決めを行うことができる。
【0037】更に、位置決め収納部27内にカーボン電
極11を収納することで、カーボン電極11に金属イオ
ンが付着する心配がない。従って、燃料電池の性能を向
上させることができる。
【0038】本発明は第2に、PEM13の吸着を、P
EM13の切断後の不用部分である枠状部材13bに対
して実施することを特徴とする。トリム後にMEA65
をトリム下型14から他に移動させれば、枠状部材13
bのみをトリム下型14に残しておくことができる。
【0039】従来は、枠状部材13bの吸着を行ってい
なかったために、トリム下型14からMEA65を移動
するときに、枠状部材13bがMEA65と伴に移動し
たり、トリム下型14から離れた位置に散らばったりし
て除去に手間取っていた。本発明では、枠状部材13b
を吸着することで、常に一定の場所に枠状部材13bを
留(とど)めておくことができ、枠状部材13aの吸着
を止(や)めれば、枠状部材13bのトリム下型14か
らの除去作業を効率的に行うことができる。
【0040】尚、本発明の非金属板としては、材質とし
て樹脂の他に、ゴム、ガラス、陶器、石材等でもよい。
【0041】
【発明の効果】本発明は上記構成により次の効果を発揮
する。請求項1の燃料電池の膜・電極接合体トリム方法
は、プレス下型に、底面を非金属板で構成する凹部を設
け、この凹部内にカーボン電極を収納するとともにこの
カーボン電極の位置決めを凹部の隣り合う2つの側壁で
行った後に、プレス下型へ高分子電解質膜の縁を吸着す
るとともにトリム刃で高分子電解質膜を切断するように
したので、高分子電解質膜の縁を下型へ吸着により固定
することによって、膜・電極接合体の高分子電解質膜の
縁を切断する際に、膜状のワークである高分子電解質膜
を傷める心配がなく、膜・電極接合体の品質を向上させ
ることができる。また、カーボン電極の位置決めを凹部
の隣り合う2つの側壁で行うことで、高分子電解質膜及
びカーボン電極を傷めずに位置決めを行うことができ
る。
【0042】更に、非金属板で構成する凹部内にカーボ
ン電極を収納することで、カーボン電極に金属イオンが
付着するのを防止することができる。従って、燃料電池
の性能を向上させることができる。
【0043】請求項2の膜・電極接合体トリム方法は、
高分子電解質膜の吸着を、高分子電解質膜の切断後の不
用部分に対して実施するので、トリム後に高分子電解質
膜の必要な部分をプレス下型から他に移動させれば、高
分子電解質膜の不用になった部分のみをプレス下型に残
しておくことができるため、不用部分の吸着を止めれ
ば、不用部分のプレス下型からの除去作業を効率的に行
うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る燃料電池用膜・電極接合体トリム
装置の断面図
【図2】本発明に係るMEAトリム装置によるトリム処
理を含む燃料電池セルの製造の流れを説明するフロー
【図3】本発明に係るMEAトリム方法を説明する第1
作用図
【図4】本発明に係るMEAトリム方法を説明する第2
作用図
【図5】本発明に係るMEAトリム方法を説明する第3
作用図
【図6】本発明に係るMEAトリム方法を説明する第4
作用図
【図7】本発明に係るMEAトリム方法を説明する第5
作用図
【図8】燃料電池のセルの断面図
【図9】MEAのトリム処理の要領を説明する説明図
【符号の説明】
10…膜・電極接合体トリム装置、11…カーボン電
極、12…カーボン電極、13…高分子電解質膜、13
a…トリム前の高分子電解質膜、13b…高分子電解質
膜の不用部分(枠状部材)、14…(プレス下型)トリ
ム下型、15…トリム刃、16…プレス上型(トリム上
型)、27…凹部(位置決め収納部)、27a,27b
…側壁、28…非金属板(樹脂板)、65…膜・電極接
合体、65a…トリム前の膜・電極接合体。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高分子電解質膜の両面にこれより小面積
    のカーボン電極を貼り合わせてなる膜・電極接合体をト
    リム対象として、前記高分子電解質膜の縁をトリム刃で
    切断する燃料電池用膜・電極接合体トリム方法におい
    て、 プレス下型に、底面を非金属板で構成する凹部を設け、
    この凹部内に前記カーボン電極を収納するとともにこの
    カーボン電極の位置決めを前記凹部の隣り合う2つの側
    壁で行った後に、プレス下型へ前記高分子電解質膜の縁
    を吸着するとともに前記トリム刃で前記高分子電解質膜
    を切断するようにしたことを特徴とする燃料電池の膜・
    電極接合体トリム方法。
  2. 【請求項2】 前記高分子電解質膜の吸着を、高分子電
    解質膜の切断後の不用部分に対して実施することを特徴
    とする請求項1記載の燃料電池の膜・電極接合体トリム
    方法。
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