JP2003097801A - 発電プラントの水処理装置と水処理方法 - Google Patents
発電プラントの水処理装置と水処理方法Info
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 火力発電プラントの給水系統の機器及び配管
等が鉄又は銅の溶出により腐食することを防止すること
と、給水系統のクリーンアップ運転時間、プラントの起
動時間の短縮をすること。 【解決手段】 発電プラントの給水系統の防食対策とし
て酸素処理を採用している発電プラントで低圧給水加熱
器系統及び高圧給水加熱器系統にそれぞれ設置されてい
る低圧給水加熱器ドレン管16、高圧給水加熱器ドレン
管17の少なくともいずれかのドレン管16、17にp
H調整剤又はpH調整剤・酸素を注入する注入配管2
1、22をそれぞれ設け、プラント起動時、及び通常運
転時のいずれにおいてもpH調整剤又はpH調整剤・酸
素を注入することによって機器及び配管等の腐食を防止
できる。
等が鉄又は銅の溶出により腐食することを防止すること
と、給水系統のクリーンアップ運転時間、プラントの起
動時間の短縮をすること。 【解決手段】 発電プラントの給水系統の防食対策とし
て酸素処理を採用している発電プラントで低圧給水加熱
器系統及び高圧給水加熱器系統にそれぞれ設置されてい
る低圧給水加熱器ドレン管16、高圧給水加熱器ドレン
管17の少なくともいずれかのドレン管16、17にp
H調整剤又はpH調整剤・酸素を注入する注入配管2
1、22をそれぞれ設け、プラント起動時、及び通常運
転時のいずれにおいてもpH調整剤又はpH調整剤・酸
素を注入することによって機器及び配管等の腐食を防止
できる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、低圧給水加熱器及
び高圧給水加熱器を有するプラントの水処理にかかわ
り、特に発電プラント系統機器及び配管等の防食を行う
発電プラントの水処理装置と方法に関する。
び高圧給水加熱器を有するプラントの水処理にかかわ
り、特に発電プラント系統機器及び配管等の防食を行う
発電プラントの水処理装置と方法に関する。
【0002】
【従来の技術】低圧給水加熱器及び高圧給水加熱器を有
する火力発電プラント、加圧水型原子力発電プラント及
びその他の発電プラントにおいては、給水系統内の酸素
を脱気することにより、その濃度を10ppb以下にし
て適量のアルカリ性薬品(NH 4OH、N2H4)を添加
する水処理を実施して、給水系統の機器及び配管等の腐
食を防止している。
する火力発電プラント、加圧水型原子力発電プラント及
びその他の発電プラントにおいては、給水系統内の酸素
を脱気することにより、その濃度を10ppb以下にし
て適量のアルカリ性薬品(NH 4OH、N2H4)を添加
する水処理を実施して、給水系統の機器及び配管等の腐
食を防止している。
【0003】しかしながら、これらの発電プラントは長
年の使用により構成材料である鉄鋼材及び銅合金から溶
出した腐食生成物が、図1に示すボイラ14、蒸気ター
ビン1及び高圧給水加熱器13等に付着、析出して各機
器のオーバーヒート、熱交換率の低下及びタービン出力
の低下等の種々の原因となるので定期的に腐食生成物を
除去している。
年の使用により構成材料である鉄鋼材及び銅合金から溶
出した腐食生成物が、図1に示すボイラ14、蒸気ター
ビン1及び高圧給水加熱器13等に付着、析出して各機
器のオーバーヒート、熱交換率の低下及びタービン出力
の低下等の種々の原因となるので定期的に腐食生成物を
除去している。
【0004】一方、沸騰水型原子力発電プラントの運転
経験から給水系統の給水中の溶存酸素はむしろ多い方が
腐食が少ないことが分かった。
経験から給水系統の給水中の溶存酸素はむしろ多い方が
腐食が少ないことが分かった。
【0005】また、米国ゼネラルエレクトリック社の特
許発明である米国特許第5665725号明細書によれ
ば、沸騰水型原子力発電プラントの場合、酸素濃度を5
0〜30,000ppbの範囲で、特に100〜300
ppbの酸素量を含ませると、従来の酸素濃度10pp
b以下の場合より腐食量は1/10以下になると報告さ
れている。
許発明である米国特許第5665725号明細書によれ
ば、沸騰水型原子力発電プラントの場合、酸素濃度を5
0〜30,000ppbの範囲で、特に100〜300
ppbの酸素量を含ませると、従来の酸素濃度10pp
b以下の場合より腐食量は1/10以下になると報告さ
れている。
【0006】さらに、特開昭58−207378号公報
によれば、沸騰水型原子力発電プラントでは、図1に示
す火力発電プラント系統図の復水昇圧ポンプ7及び脱気
器貯水槽10の下流にそれぞれ酸素を注入することによ
り、給水系統の機器や配管の防食が達成できると報告さ
れている。
によれば、沸騰水型原子力発電プラントでは、図1に示
す火力発電プラント系統図の復水昇圧ポンプ7及び脱気
器貯水槽10の下流にそれぞれ酸素を注入することによ
り、給水系統の機器や配管の防食が達成できると報告さ
れている。
【0007】火力発電プラントにおける酸素処理には、
中性の水に溶存酸素を共存させる方式と、給水にアンモ
ニアなどを添加することによってpHを8.0〜9.0
程度の弱アルカリ性の条件にして溶存酸素を共存させる
方式がある。中性の水に溶存酸素を共存させる方式は原
子力プラントに対して採用されており、日本国内でも多
数の実績を有している。また、酸素処理方法の貫流ボイ
ラへの適用は、ドイツ、旧ソ連、韓国等において既に実
施されておりボイラの差圧上昇防止にも良好な結果が得
られている。同様に、日本国内においても確認試験を行
い、良好な結果が得られたため、現在適用を拡げている
ところである。
中性の水に溶存酸素を共存させる方式と、給水にアンモ
ニアなどを添加することによってpHを8.0〜9.0
程度の弱アルカリ性の条件にして溶存酸素を共存させる
方式がある。中性の水に溶存酸素を共存させる方式は原
子力プラントに対して採用されており、日本国内でも多
数の実績を有している。また、酸素処理方法の貫流ボイ
ラへの適用は、ドイツ、旧ソ連、韓国等において既に実
施されておりボイラの差圧上昇防止にも良好な結果が得
られている。同様に、日本国内においても確認試験を行
い、良好な結果が得られたため、現在適用を拡げている
ところである。
【0008】但し、酸素処理を適用するにあたり、プラ
ント起動時及び通常運転時に低圧給水加熱器8(8a、
8b)及び高圧給水加熱器13(13a、13b)で
は、不溶存ガスによる伝熱阻害が発生するのを防止する
ために、常時空気抜き弁を開にして、不溶存ガスをベン
トしている。
ント起動時及び通常運転時に低圧給水加熱器8(8a、
8b)及び高圧給水加熱器13(13a、13b)で
は、不溶存ガスによる伝熱阻害が発生するのを防止する
ために、常時空気抜き弁を開にして、不溶存ガスをベン
トしている。
【0009】この時、凝縮ドレンと蒸気中の気液分配の
関係から、ドレン中にはほとんど酸素が入らないためド
レン系統の酸素濃度が下がり、機器や配管等の腐食に対
して十分な効果を発揮するまでに至らなかった。
関係から、ドレン中にはほとんど酸素が入らないためド
レン系統の酸素濃度が下がり、機器や配管等の腐食に対
して十分な効果を発揮するまでに至らなかった。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】従来技術においては、
低圧給水加熱器8もしくは高圧給水過熱器13の起動後
に、給水加熱器8、13内で給水加熱器ドレン系統の酸
素濃度が低下して、腐食が発生することに対して配慮さ
れておらず、機器や配管等の防食に対して問題があっ
た。
低圧給水加熱器8もしくは高圧給水過熱器13の起動後
に、給水加熱器8、13内で給水加熱器ドレン系統の酸
素濃度が低下して、腐食が発生することに対して配慮さ
れておらず、機器や配管等の防食に対して問題があっ
た。
【0011】また、給水加熱器ドレン系統内では鉄又は
銅が溶出しており、プラント起動時に実施されるクリー
ンアップ運転に時間を要していた。特に、低圧給水加熱
器系統では使用運転温度が低いため、低圧給水加熱器系
統内での鉄又は銅の溶出量が多い傾向にある。
銅が溶出しており、プラント起動時に実施されるクリー
ンアップ運転に時間を要していた。特に、低圧給水加熱
器系統では使用運転温度が低いため、低圧給水加熱器系
統内での鉄又は銅の溶出量が多い傾向にある。
【0012】本発明の課題は、火力発電プラントの給水
系統の機器及び配管等が鉄又は銅の溶出により腐食する
ことを防止することである。また、本発明の課題は、給
水系統のクリーンアップ運転時間、プラントの起動時間
を短縮することである。
系統の機器及び配管等が鉄又は銅の溶出により腐食する
ことを防止することである。また、本発明の課題は、給
水系統のクリーンアップ運転時間、プラントの起動時間
を短縮することである。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記本発明の課題は、次
の構成によって、解決される。 (1)低圧給水加熱器系統及び/又は高圧給水加熱器系
統及び復水系統を備えた発電プラントの給水系統の防食
対策として酸素処理を採用している発電プラントの水処
理装置において、低圧給水加熱器系統及び高圧給水加熱
器系統にそれぞれ設置されている低圧給水加熱器ドレン
系統及び高圧給水加熱器ドレン系統の少なくともいずれ
かのドレン系統にpH調整剤を注入する注入配管または
pH調整剤と酸素を注入する注入配管を設けた発電プラ
ントの水処理装置。
の構成によって、解決される。 (1)低圧給水加熱器系統及び/又は高圧給水加熱器系
統及び復水系統を備えた発電プラントの給水系統の防食
対策として酸素処理を採用している発電プラントの水処
理装置において、低圧給水加熱器系統及び高圧給水加熱
器系統にそれぞれ設置されている低圧給水加熱器ドレン
系統及び高圧給水加熱器ドレン系統の少なくともいずれ
かのドレン系統にpH調整剤を注入する注入配管または
pH調整剤と酸素を注入する注入配管を設けた発電プラ
ントの水処理装置。
【0014】(2)低圧給水加熱器系統及び/又は高圧
給水加熱器系統及び復水系統を備えた発電プラントの給
水系統の防食対策として酸素処理を採用している発電プ
ラントの水処理方法において、低圧給水加熱器系統及び
高圧給水加熱器系統にそれぞれ設置されている低圧給水
加熱器ドレン系統及び高圧給水加熱器ドレン系統の少な
くともいずれかのドレン系統にpH調整剤を注入するか
またはpH調整剤と酸素を注入する発電プラントの水処
理方法。
給水加熱器系統及び復水系統を備えた発電プラントの給
水系統の防食対策として酸素処理を採用している発電プ
ラントの水処理方法において、低圧給水加熱器系統及び
高圧給水加熱器系統にそれぞれ設置されている低圧給水
加熱器ドレン系統及び高圧給水加熱器ドレン系統の少な
くともいずれかのドレン系統にpH調整剤を注入するか
またはpH調整剤と酸素を注入する発電プラントの水処
理方法。
【0015】pH調整剤としてはアンモニア、NH4O
H、N2H4などを用いる。また、本発明の発電プラント
の水処理系統のボイラ給水系統及び復水系統には従来通
り、pH調整剤注入をおこなっている。
H、N2H4などを用いる。また、本発明の発電プラント
の水処理系統のボイラ給水系統及び復水系統には従来通
り、pH調整剤注入をおこなっている。
【0016】
【作用】プラント起動時及び通常運転時のいずれにおい
ても、低圧給水加熱器ドレン系統及び高圧給水加熱器ド
レン系統の少なくともいずれか一方へアンモニア等のp
H調整剤を注入するかまたはpH調整剤と酸素を注入す
ることで、機器及び配管等の内部流体のpHを高くする
ことにより機器及び配管等の腐食を防止することができ
る。
ても、低圧給水加熱器ドレン系統及び高圧給水加熱器ド
レン系統の少なくともいずれか一方へアンモニア等のp
H調整剤を注入するかまたはpH調整剤と酸素を注入す
ることで、機器及び配管等の内部流体のpHを高くする
ことにより機器及び配管等の腐食を防止することができ
る。
【0017】また、アンモニア等のpH調整剤は不活性
ガスである酸素に比べて水に対する溶解度が高く、ドレ
ン中への残存率が高いので、機器及び配管等の防食効果
も酸素より有利である。また、給水加熱器ドレン系統の
温度条件下でもアンモニア等のpH調整剤はドレン中に
残存するため、防食に対しての効果が持続できる。
ガスである酸素に比べて水に対する溶解度が高く、ドレ
ン中への残存率が高いので、機器及び配管等の防食効果
も酸素より有利である。また、給水加熱器ドレン系統の
温度条件下でもアンモニア等のpH調整剤はドレン中に
残存するため、防食に対しての効果が持続できる。
【0018】低圧給水加熱器ドレン系統と高圧給水加熱
器ドレン系統を比較すると、低圧給水加熱器ドレン系統
では運転温度が低いため鉄又は銅の溶出量が高圧給水加
熱器ドレン系統より多いので、低圧給水加熱器ドレン系
統にアンモニア等のpH調整剤を注入するか又はpH調
整剤と酸素を組み合わせて注入した方がより効果的であ
る。
器ドレン系統を比較すると、低圧給水加熱器ドレン系統
では運転温度が低いため鉄又は銅の溶出量が高圧給水加
熱器ドレン系統より多いので、低圧給水加熱器ドレン系
統にアンモニア等のpH調整剤を注入するか又はpH調
整剤と酸素を組み合わせて注入した方がより効果的であ
る。
【0019】本発明の低圧給水加熱器ドレン系統及び/
又は高圧給水加熱器ドレン系統へアンモニア等のpH調
整剤を注入するか又はアンモニア等と酸素を組み合わせ
て注入することで、機器及び配管等の内部流体のpHを
高くすることにより機器及び配管等の腐食を防止するこ
とができる。
又は高圧給水加熱器ドレン系統へアンモニア等のpH調
整剤を注入するか又はアンモニア等と酸素を組み合わせ
て注入することで、機器及び配管等の内部流体のpHを
高くすることにより機器及び配管等の腐食を防止するこ
とができる。
【0020】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を図1を用い
て説明する。図1の火力発電プラント系統図に示すよう
に火力発電プラントは、蒸気タービン1、復水器2、復
水ホットウェル3、復水配管4、復水ポンプ5、復水脱
塩装置6、復水昇圧ポンプ7、低圧給水加熱器8(8
a、8b)、脱気器脱気室9、脱気器貯水槽10、給水
配管11、給水ポンプ12、高圧給水加熱器13(13
a、13b)、ボイラ14、蒸気配管15、低圧給水加
熱器ドレン管16、高圧給水加熱器ドレン管17、低圧
給水加熱器ドレンポンプ18、抽気配管19(19a、
19b、19c、19d)、酸素注入装置20、高圧給
水加熱器ドレン管アンモニア又はアンモニア・酸素注入
装置21、低圧給水加熱器ドレン管アンモニア又はアン
モニア・酸素注入装置22、低圧給水加熱器ベント管2
3、及び高圧給水加熱器ベント管24等で構成されてい
る。
て説明する。図1の火力発電プラント系統図に示すよう
に火力発電プラントは、蒸気タービン1、復水器2、復
水ホットウェル3、復水配管4、復水ポンプ5、復水脱
塩装置6、復水昇圧ポンプ7、低圧給水加熱器8(8
a、8b)、脱気器脱気室9、脱気器貯水槽10、給水
配管11、給水ポンプ12、高圧給水加熱器13(13
a、13b)、ボイラ14、蒸気配管15、低圧給水加
熱器ドレン管16、高圧給水加熱器ドレン管17、低圧
給水加熱器ドレンポンプ18、抽気配管19(19a、
19b、19c、19d)、酸素注入装置20、高圧給
水加熱器ドレン管アンモニア又はアンモニア・酸素注入
装置21、低圧給水加熱器ドレン管アンモニア又はアン
モニア・酸素注入装置22、低圧給水加熱器ベント管2
3、及び高圧給水加熱器ベント管24等で構成されてい
る。
【0021】なお、前記各機器及び配管等は鉄合金で作
製されているが、復水器2や低圧給水加熱器8の各機器
及び配管等には銅合金が使用される場合がある。
製されているが、復水器2や低圧給水加熱器8の各機器
及び配管等には銅合金が使用される場合がある。
【0022】図1の火力発電プラント系統図において、
蒸気タービン1で使用された蒸気は復水器2で復水さ
れ、復水ホットウェル3に一旦貯められた後に復水配管
4を通り復水ポンプ5により適宜復水脱塩装置6に送ら
れ、脱塩された後に復水昇圧ポンプ7により、低圧給水
加熱器8、脱気器脱気室9及び脱気器貯水槽10に送ら
れる。脱気後の給水は給水配管11を通り給水ポンプ1
2により高圧給水加熱器13に送られた後、ボイラ14
で蒸気化され、蒸気配管15を経由して再び蒸気タービ
ン1の駆動に利用される。
蒸気タービン1で使用された蒸気は復水器2で復水さ
れ、復水ホットウェル3に一旦貯められた後に復水配管
4を通り復水ポンプ5により適宜復水脱塩装置6に送ら
れ、脱塩された後に復水昇圧ポンプ7により、低圧給水
加熱器8、脱気器脱気室9及び脱気器貯水槽10に送ら
れる。脱気後の給水は給水配管11を通り給水ポンプ1
2により高圧給水加熱器13に送られた後、ボイラ14
で蒸気化され、蒸気配管15を経由して再び蒸気タービ
ン1の駆動に利用される。
【0023】低圧給水加熱器8には低圧給水加熱器ドレ
ン管16、また高圧給水加熱器13には高圧給水加熱器
ドレン管17が接続していて、それぞれのドレンはドレ
ンポンプ18、25により復水配管4と脱気器脱気室9
に戻される。高圧給水加熱器ドレン管17のドレンを脱
気器脱気室9に戻すのは、ドレンの温度条件が脱気器へ
の回収に適しているためである。また低圧給水加熱器ド
レン管16のドレンを低圧給水加熱器ドレン管16の入
口またその近傍の復水配管4に戻す理由は、ドレンの温
度条件が低圧給水加熱器ドレン管16の入口またその近
傍の温度条件に近いためである。
ン管16、また高圧給水加熱器13には高圧給水加熱器
ドレン管17が接続していて、それぞれのドレンはドレ
ンポンプ18、25により復水配管4と脱気器脱気室9
に戻される。高圧給水加熱器ドレン管17のドレンを脱
気器脱気室9に戻すのは、ドレンの温度条件が脱気器へ
の回収に適しているためである。また低圧給水加熱器ド
レン管16のドレンを低圧給水加熱器ドレン管16の入
口またその近傍の復水配管4に戻す理由は、ドレンの温
度条件が低圧給水加熱器ドレン管16の入口またその近
傍の温度条件に近いためである。
【0024】また、低圧給水加熱器8と高圧給水加熱器
13で得られた給水はボイラ14の負荷に応じてボイラ
14への供給量を調節するために、それぞれ低圧給水加
熱器ベント管23及び高圧給水加熱器ベント管24を経
由して復水ホットウエル3と脱気器脱気室9に回収する
ことができる。また、酸素注入装置20は低圧給水加熱
器8の前流側の復水配管4と脱気器貯水槽10にそれぞ
れ接続されている。
13で得られた給水はボイラ14の負荷に応じてボイラ
14への供給量を調節するために、それぞれ低圧給水加
熱器ベント管23及び高圧給水加熱器ベント管24を経
由して復水ホットウエル3と脱気器脱気室9に回収する
ことができる。また、酸素注入装置20は低圧給水加熱
器8の前流側の復水配管4と脱気器貯水槽10にそれぞ
れ接続されている。
【0025】加熱蒸気がタービン抽気配管19から給水
加熱器8、13に供給されてボイラ節炭器入口条件にマ
ッチするように給水温度が制御される。発電プラント負
荷により決まる給水温度は給水加熱器8、13内の水位
を制御することで伝熱面の大きさを調節して制御され
る。
加熱器8、13に供給されてボイラ節炭器入口条件にマ
ッチするように給水温度が制御される。発電プラント負
荷により決まる給水温度は給水加熱器8、13内の水位
を制御することで伝熱面の大きさを調節して制御され
る。
【0026】図2は加圧水型原子力発電プラント系統図
である。図2において、符号1〜13及び符号15〜2
4は図1と同様であり、図1のボイラ14に代えて蒸気
発生器25、原子炉26、一次冷却材配管27、一次冷
却材ポンプ28、加圧器29をそれぞれ設けている。
である。図2において、符号1〜13及び符号15〜2
4は図1と同様であり、図1のボイラ14に代えて蒸気
発生器25、原子炉26、一次冷却材配管27、一次冷
却材ポンプ28、加圧器29をそれぞれ設けている。
【0027】図2の工程について説明すると、図1と同
じ工程を通り、高圧給水加熱器13を経た給水は蒸気発
生器25に入り蒸気を発生させ、さらに原子炉26に送
られて加熱された後、蒸気配管15を通り蒸気タービン
1に流入して仕事をして再び復水器2に戻る。
じ工程を通り、高圧給水加熱器13を経た給水は蒸気発
生器25に入り蒸気を発生させ、さらに原子炉26に送
られて加熱された後、蒸気配管15を通り蒸気タービン
1に流入して仕事をして再び復水器2に戻る。
【0028】図1及び図2において、プラントを構成す
る機器及び配管等の防食のために、低圧給水加熱器ドレ
ン管16および高圧給水加熱器ドレン管17に高圧給水
加熱器ドレン管アンモニア又はアンモニア・酸素注入装
置21、低圧給水加熱器ドレン管アンモニア又はアンモ
ニア・酸素注入装置22をそれぞれ設けて、アンモニア
又はアンモニア・酸素を注入する。
る機器及び配管等の防食のために、低圧給水加熱器ドレ
ン管16および高圧給水加熱器ドレン管17に高圧給水
加熱器ドレン管アンモニア又はアンモニア・酸素注入装
置21、低圧給水加熱器ドレン管アンモニア又はアンモ
ニア・酸素注入装置22をそれぞれ設けて、アンモニア
又はアンモニア・酸素を注入する。
【0029】アンモニア又はアンモニア・酸素を給水ド
レン系統の上流部から入れることにより、給水ドレン系
統全体の防食を図ることができる。不活性ガスである酸
素に対してアンモニアは水に対する溶解度が高く、ドレ
ン中への残存率は酸素よりアンモニアの方が有利であ
る。従って防食効果もアンモニアの方が酸素より有利で
ある。
レン系統の上流部から入れることにより、給水ドレン系
統全体の防食を図ることができる。不活性ガスである酸
素に対してアンモニアは水に対する溶解度が高く、ドレ
ン中への残存率は酸素よりアンモニアの方が有利であ
る。従って防食効果もアンモニアの方が酸素より有利で
ある。
【0030】本発明の実施の形態によれば、低圧給水加
熱器8及び高圧給水加熱器13を有する発電プラントの
低圧給水加熱器ドレン管16及び高圧給水加熱器ドレン
管17の防食が達成できると共に、図3に示すように従
来技術に比較して給水系統の水中の鉄成分濃度が大幅に
減少できる(図示していないが銅成分濃度も同様に大幅
に減少する)ので、以下のような効果がある。
熱器8及び高圧給水加熱器13を有する発電プラントの
低圧給水加熱器ドレン管16及び高圧給水加熱器ドレン
管17の防食が達成できると共に、図3に示すように従
来技術に比較して給水系統の水中の鉄成分濃度が大幅に
減少できる(図示していないが銅成分濃度も同様に大幅
に減少する)ので、以下のような効果がある。
【0031】(1)スケール生成物除去のための酸洗間
隔が延長できる。 (2)廃水処理費を削除できる。 (3)鉄成分、銅成分を除去する負担が減少し、復水脱
塩樹脂再生費及び補修費を削減できる。 (4)図3に示すように起動時ドレンの鉄成分、銅成分
濃度の早期安定等の効果がある。
隔が延長できる。 (2)廃水処理費を削除できる。 (3)鉄成分、銅成分を除去する負担が減少し、復水脱
塩樹脂再生費及び補修費を削減できる。 (4)図3に示すように起動時ドレンの鉄成分、銅成分
濃度の早期安定等の効果がある。
【0032】
【発明の効果】本発明の給水加熱器ドレン系統へのアン
モニア等のpH調整剤注入系統またはpH調整剤・酸素
注入系統を設けることによって、低圧給水加熱器及び/
又は高圧給水加熱器を起動した後、低圧給水加熱器ドレ
ン管及び/又は高圧給水加熱器ドレン管にアンモニア等
のpH調整剤又はpH調整剤・酸素を注入することによ
り機器、配管等の腐食防止が可能となる。
モニア等のpH調整剤注入系統またはpH調整剤・酸素
注入系統を設けることによって、低圧給水加熱器及び/
又は高圧給水加熱器を起動した後、低圧給水加熱器ドレ
ン管及び/又は高圧給水加熱器ドレン管にアンモニア等
のpH調整剤又はpH調整剤・酸素を注入することによ
り機器、配管等の腐食防止が可能となる。
【0033】本発明によれば、プラント起動時において
給水加熱器ドレン系統の鉄又は銅の溶出量を抑制できる
ことにより給水系統のクリーンアップ運転時間の短縮、
プラントの起動時間の短縮が可能となる。
給水加熱器ドレン系統の鉄又は銅の溶出量を抑制できる
ことにより給水系統のクリーンアップ運転時間の短縮、
プラントの起動時間の短縮が可能となる。
【図1】 本発明の実施の形態である低圧給水加熱器ド
レン管及び高圧給水加熱器ドレン管へのアンモニア注入
系統を示す火力発電プラントの水処理装置を示す図であ
る。
レン管及び高圧給水加熱器ドレン管へのアンモニア注入
系統を示す火力発電プラントの水処理装置を示す図であ
る。
【図2】 本発明の実施の形態である低圧給水加熱器ド
レン管及び高圧給水加熱器ドレン管へのアンモニア注入
系統を示す加圧水型原子力発電プラントの水処理装置を
示す図である。
レン管及び高圧給水加熱器ドレン管へのアンモニア注入
系統を示す加圧水型原子力発電プラントの水処理装置を
示す図である。
【図3】 本発明適用によるプラント起動時の鉄濃度の
推移を示す図である。
推移を示す図である。
1 蒸気タービン 2 復水器
3 復水ホットウェル 4 復水配管
5 復水ポンプ 6 復水脱塩装置
7 復水昇圧ポンプ 8 低圧給水加熱
器 9 脱気器脱気室 10 脱気器貯水
槽 11 給水配管 12 給水ポンプ 13 高圧給水加熱器 14 ボイラ 15 蒸気配管 16 低圧給水加
熱器ドレン管 17 高圧給水加熱器ドレン管 18 低圧給水加
熱器ドレンポンプ 19 抽気配管 20 酸素注入装
置 21 高圧給水加熱器ドレン管アンモニア又はアンモニ
ア・酸素注入装置 22 低圧給水加熱器ドレン管アンモニア又はアンモニ
ア・酸素注入装置 23 低圧給水加熱器ベント配管 24 高圧給水加
熱器ベント配管 25 蒸気発生器 26 原子炉 27 一次冷却材配管 28 一次冷却材
ポンプ 29 加圧器
器 9 脱気器脱気室 10 脱気器貯水
槽 11 給水配管 12 給水ポンプ 13 高圧給水加熱器 14 ボイラ 15 蒸気配管 16 低圧給水加
熱器ドレン管 17 高圧給水加熱器ドレン管 18 低圧給水加
熱器ドレンポンプ 19 抽気配管 20 酸素注入装
置 21 高圧給水加熱器ドレン管アンモニア又はアンモニ
ア・酸素注入装置 22 低圧給水加熱器ドレン管アンモニア又はアンモニ
ア・酸素注入装置 23 低圧給水加熱器ベント配管 24 高圧給水加
熱器ベント配管 25 蒸気発生器 26 原子炉 27 一次冷却材配管 28 一次冷却材
ポンプ 29 加圧器
Claims (2)
- 【請求項1】 低圧給水加熱器系統及び/又は高圧給水
加熱器系統及び復水系統を備えた発電プラントの給水系
統の防食対策として酸素処理を採用している発電プラン
トの水処理装置において、 低圧給水加熱器系統及び高圧給水加熱器系統にそれぞれ
設置されている低圧給水加熱器ドレン系統及び高圧給水
加熱器ドレン系統の少なくともいずれかのドレン系統に
pH調整剤を注入する注入配管またはpH調整剤と酸素
を注入する注入配管を設けたことを特徴とする発電プラ
ントの水処理装置。 - 【請求項2】 低圧給水加熱器系統及び/又は高圧給水
加熱器系統及び復水系統を備えた発電プラントの給水系
統の防食対策として酸素処理を採用している発電プラン
トの水処理方法において、 低圧給水加熱器系統及び高圧給水加熱器系統にそれぞれ
設置されている低圧給水加熱器ドレン系統及び高圧給水
加熱器ドレン系統の少なくともいずれかのドレン系統に
pH調整剤を注入するかまたはpH調整剤と酸素を注入
することを特徴とする発電プラントの水処理方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001290708A JP2003097801A (ja) | 2001-09-25 | 2001-09-25 | 発電プラントの水処理装置と水処理方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001290708A JP2003097801A (ja) | 2001-09-25 | 2001-09-25 | 発電プラントの水処理装置と水処理方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003097801A true JP2003097801A (ja) | 2003-04-03 |
Family
ID=19112976
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001290708A Pending JP2003097801A (ja) | 2001-09-25 | 2001-09-25 | 発電プラントの水処理装置と水処理方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2003097801A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008180158A (ja) * | 2007-01-25 | 2008-08-07 | Chugoku Electric Power Co Inc:The | 蒸気回収設備及び蒸気回収方法 |
JP2008185016A (ja) * | 2007-01-31 | 2008-08-14 | Mitsubishi Heavy Ind Ltd | タービン設備及びタービン設備の酸素処理の初期切替え方法 |
JP2014071076A (ja) * | 2012-10-01 | 2014-04-21 | Japan Atom Power Co Ltd:The | Pwr発電所二次冷却系の配管減肉抑制システム及びその方法 |
CN104633643A (zh) * | 2015-02-02 | 2015-05-20 | 吉首大学 | 磁力扫垢水喷式锅炉装置 |
JP7499710B2 (ja) | 2021-01-28 | 2024-06-14 | 三菱重工業株式会社 | 蒸気タービンプラントの起動前準備方法及び起動前準備システム |
-
2001
- 2001-09-25 JP JP2001290708A patent/JP2003097801A/ja active Pending
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008180158A (ja) * | 2007-01-25 | 2008-08-07 | Chugoku Electric Power Co Inc:The | 蒸気回収設備及び蒸気回収方法 |
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JP2014071076A (ja) * | 2012-10-01 | 2014-04-21 | Japan Atom Power Co Ltd:The | Pwr発電所二次冷却系の配管減肉抑制システム及びその方法 |
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CN104633643B (zh) * | 2015-02-02 | 2016-06-01 | 吉首大学 | 磁力扫垢水喷式锅炉装置 |
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