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JP2003097225A - エンジンの動弁装置 - Google Patents

エンジンの動弁装置

Info

Publication number
JP2003097225A
JP2003097225A JP2001288204A JP2001288204A JP2003097225A JP 2003097225 A JP2003097225 A JP 2003097225A JP 2001288204 A JP2001288204 A JP 2001288204A JP 2001288204 A JP2001288204 A JP 2001288204A JP 2003097225 A JP2003097225 A JP 2003097225A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
valve
cam
rocker
arm
exhaust
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001288204A
Other languages
English (en)
Inventor
Fumio Ogata
文雄 尾形
Akihisa Shinoda
明久 篠田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Honda Motor Co Ltd
Original Assignee
Honda Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Honda Motor Co Ltd filed Critical Honda Motor Co Ltd
Priority to JP2001288204A priority Critical patent/JP2003097225A/ja
Priority to US10/246,763 priority patent/US6837475B2/en
Priority to CNB021424810A priority patent/CN1267623C/zh
Priority to CN02254671U priority patent/CN2584834Y/zh
Publication of JP2003097225A publication Critical patent/JP2003097225A/ja
Pending legal-status Critical Current

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 各部の相互干渉を簡単に回避しながら,排気
及び吸気弁をそれぞれ固有の開閉タイミングをもって開
閉し得るようにする。 【解決手段】 排気弁24及び吸気弁23の両軸線を含
む平面Pの一側方に,軸線が前記平面Pと略直交するカ
ム軸62を配設し,このカム軸62と排気弁24及び吸
気弁23との各間を,前記平面Pと略直交して配設され
るロッカ軸69に揺動自在に支持される排気ロッカアー
ム71及び吸気ロッカアーム70を介して連接した動弁
装置において,カム軸62に大径の排気カム66と,こ
の排気カム66の,前記平面P側に隣接する小径の吸気
カム65とを形成し,排気及び吸気ロッカアーム71,
70に,それぞれカム軸62の軸方向に延びて排気及び
吸気カム66,65の外周面に摺接するアーム71a,
70aを設けた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は,エンジンの動弁装
置に関し,特に,吸気弁及び排気弁の一方及び他方に対
応する第1弁及び第2弁の両軸線を含む平面の一側方
に,軸線が前記平面と略直交するカム軸を配設し,この
カム軸と第1弁及び第2弁との各間を,前記平面と略直
交して配設されるロッカ軸に揺動自在に支持される第1
ロッカアーム及び第2ロッカアームを介して連接して,
カム軸の回転により第1及び第2弁を開閉駆動するよう
にしたものゝ改良に関する。
【0002】
【従来の技術】かゝる動弁装置は,特開平8−7452
4号公報に開示されているように,既に知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記公報に開示された
装置では,カム軸に形成した単一のカムによって第1及
び第2ロッカアームを作動するようにしているため,構
造が簡単である反面,第1及び第2弁に与える開閉タイ
ミングが限定されることになる。
【0004】そこで,第1及び第2弁にそれぞれ固有の
開閉タイミングを付与するために,カム軸に第1及び第
2カムを軸方向に単純に並べて形成し,これらカムによ
り第1及び第2ロッカアームを個別に駆動しようとする
と,第1カムと第2ロッカアーム,第2カムと第1ロッ
カアームのそれぞれの相互干渉を回避すべく,各ロッカ
アームを複雑な構造にすることを余儀なくされる。
【0005】本発明は,かゝる事情に鑑みてなされたも
ので,各部の相互干渉を簡単に回避しながら,第1及び
第2弁をそれぞれ固有の開閉タイミングをもって開閉し
得るようにした,前記エンジンの動弁装置を提供するこ
とを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に,本発明は,吸気弁及び排気弁の一方及び他方に対応
する第1弁及び第2弁の両軸線を含む平面の一側方に,
軸線が前記平面と略直交するカム軸を配設し,このカム
軸と第1弁及び第2弁との各間を,前記平面と略直交し
て配設されるロッカ軸に揺動自在に支持される第1ロッ
カアーム及び第2ロッカアームを介して連接して,カム
軸の回転により第1及び第2弁を開閉駆動するようにし
た,エンジンの動弁装置において,カム軸に大径の第1
カムと,この第1カムの,前記平面側に隣接する小径の
第2カムとを形成し,第1及び第2ロッカアームに,そ
れぞれカム軸の軸方向に延びて第1及び第2カムの外周
面に摺接するアームを設けたことを第1の特徴とする。
【0007】この第1の特徴によれば,大径の第1カム
と小径の第2カムとの間にできる段差を見込んで,第1
及び第2カムにそれぞれ摺接するアームを第1及び第2
ロッカアームに設けるだけで,第1カムと第2ロッカア
ーム,第2カムと第1ロッカアームのそれぞれの相互干
渉を回避しながら,第1及び第2カムにより第1及び第
2ロッカアームを個別に駆動して,第1及び第2弁をそ
れぞれ固有の開閉タイミングで開閉でき,各ロッカアー
ムの構造の複雑化が避けることができる。
【0008】また本発明は,第1の特徴に加えて,第1
及び第2ロッカアームを共通1個のロッカ軸により支持
したことを第2の特徴とする。
【0009】この第2の特徴によれば,第1及び第2ロ
ッカアームに対するロッカ軸の共通化により,部品点数
が削減され,組立性の向上及びコストの低減を図ること
ができる。
【0010】さらに本発明は,第2の特徴に加えて,第
1ロッカアームを,断面コ字状の基端部の相対向する両
側壁がロッカ軸で支持されると共に先端部が第1弁の頭
部に当接する第1アームと,この第1アームの一側壁か
ら突出して先端部が第1カムの外周面に摺接する第2ア
ームとで構成し,また第2ロッカアームを,第1ロッカ
アームの第1アーム内側で断面コ字状の基端部の相対向
する両側壁がロッカ軸で支持されると共に先端部が第2
弁の頭部に当接する第1アームと,この第1アームの一
側壁から突出して先端部が第2カムの外周面に摺接する
第2アームとで構成したことを第3の特徴とする。
【0011】この第3の特徴によれば,第1及び第2ロ
ッカアームの断面コ字状の各基端部の両側壁をロッカ軸
に支持させることにより,それら基端部の支持剛性を高
めて,各ロッカアームの安定した揺動を保証することが
でき,しかも,それらの基端部を内外に重ねることによ
り,両ロッカアームをコンパクトに配置して,動弁装置
のコンパクト化を図ることができる。
【0012】尚,前記第1及び第2弁は,本発明の後述
する実施例中の排気及び吸気弁24,23にそれぞれ対
応し,前記第1及び第2カムは排気及び吸気カム66,
65にそれぞれ対応し,また前記第1及び第2ロッカア
ームは排気及び吸気排気ロッカアーム71,70にそれ
ぞれ対応する。
【0013】
【発明の実施の態様】本発明の実施の態様を,添付図面
に示す本発明の実施例に基づいて以下に説明する。
【0014】図1は本発明の動弁装置を備えた汎用エン
ジンの要部縦断側面図,図2は図1の2矢視図,図3は
図1の3矢視図,図4は図1の4−4線断面図,図5は
図1の5−5線断面図,図6は図2の6−6線断面図,
図7は図2の7矢視図,図8は図4の8−8線断面図,
図9は図6の9−9線断面図,図10はカム軸を示す縦
断面図(A),左側面図(B)及び右側面図(C),図
11は本発明エンジンの変形例を示す縦断平面図であ
る。
【0015】先ず,エンジンの全体構成について説明す
る。
【0016】図1,図4及び図5において,バランサ付
きエンジンEのエンジン本体1は,クランクケース2
と,このクランクケース2の一側面からやゝ上向きに傾
斜して突出するシリンダブロック3と,このシリンダブ
ロック3の頭部に接合されるシリンダヘッド4とからな
る。クランクケース2は,その下面の据え付け面5にお
いて各種作業機器のエンジンベッドに据え付けられるよ
うになっている。
【0017】クランクケース2は,シリンダブロック3
と一体に鋳造されて一端面を開放したケース本体1a
と,その開放端に結合されるサイドカバー2bとで構成
され,これらケース本体1a及びサイドカバー2bにク
ランク軸6の両端部がボールベアリング7,7′及びオ
イルシール8,8′を介して回転自在に支承される。ク
ランク軸6は,一端部を出力軸部6o,他端部を補機取
り付け軸部6aとしてそれぞれクランクケース2外に突
出させており,補機取り付け軸部6aにフライホイール
10がキー結合されると共にボルト11で固着され,こ
のフライホイール10の外端面には,エンジン本体1各
部や後述する気化器30に冷却風を供給する冷却ファン
12がボルト13で固着される。この冷却ファン12の
外側にリコイル式エンジンスタータ14が配設される。
【0018】クランクケース2の,フライホイール10
に対向する外端面には,発電機15のステータ15aが
取り付けられ,フライホイール10は,このステータ1
5aの外周に配置される複数の磁石15bを備えてい
て,発電機15のローラを兼ねている。
【0019】クランク軸6は,クランクケース2内で位
相差360°の一対のクランクピン6p,6pを備えて
いる。これらクランクピン6p,6pにコンロッド1
6,16を介して一対のピストン17,17が連接さ
れ,これらピストン17,17が摺動可能に嵌合する一
対のシリンダ18,18がシリンダブロック3に互いに
平行に形成される。
【0020】シリンダヘッド4には,シリンダ18,1
8に対応して燃焼室20,20,吸気ポート21,21
及び排気ポート22,22が形成されると共に,吸気ポ
ート21,21及び排気ポート22,22を開閉する吸
気弁23,23及び排気弁24,24が装着される。そ
の際,吸気ポート21,21及び排気ポート22,22
は上下に配置されて,吸気ポート21,21の上流端は
シリンダヘッド4の上面に開口し,排気ポート22,2
2の下流端はシリンダヘッド4の下面に開口する。
【0021】燃焼室20,20に電極を臨ませる点火プ
ラグ25,25は,シリンダヘッド4に,その左右両側
方から螺着される。
【0022】図1,図2,図6及び図7に示すように,
シリンダヘッド4の上面には吸気マニホールド27がボ
ルト28で固着される。この吸気マニホールド27は,
吸気ポート21,21に個別に連通して水平に延びる一
対の吸気路29,29を備えており,各吸気路29,2
9の上流端は,シリンダヘッド4の,前記冷却ファン1
2と同側の一側方に向けて開口し,これらの開口部に2
連式の気化器30が接続される。こうして気化器30
は,前記冷却ファン12とその半径方向で隣接配置され
る。
【0023】気化器30の上流端には,上流端を上方へ
向けた吸気ダクト31を介してエアクリーナ32が接続
される。このエアクリーナ32は,シリンダブロック3
及びシリンダヘッド4の上方に配置される。
【0024】気化器30及び吸気ダクト31は,複数の
通しボルト33により吸気マニホールド27に結合され
る。またエアクリーナ32は,吸気ダクト31に植設さ
れた単一の取り付けボルト34により吸気ダクト31に
取り付けられる。
【0025】またシリンダヘッド4の下面には排気マニ
ホールド35がボルト39で固着される。この排気マニ
ホールド35は,排気ポート22,22に共通に連通し
て水平に延びる単一の排気路36を備えており,その排
気路36のシリンダヘッド4の他側方に向けて開口す
る。排気マニホールド35の下流端には,気化器30と
は反対にシリンダヘッド4の他側方に配置される排気管
37が接続され,この排気管37の上端部にはマフラ3
8が接続される。こうしてエアクリーナ32及びマフラ
38は,図2及び図3に示すように,シリンダブロック
3及びシリンダヘッド4の上方にクランク軸6の軸線に
沿い隣接して配置される。
【0026】またクランクケース2の上方には,その上
面から突出したブラケット40に支持されて,エアクリ
ーナ32及びマフラ38に隣接する燃料タンク41が配
置される(図1及び図3参照)。
【0027】図4及び図8において,クランク軸6の中
央部には偏心軸部42が形成されており,この偏心軸部
42にリンク43の大端部が回転自在に嵌合され,その
小端部には,クランク軸6と平行なピボット44を介し
てバランスウェイト45が連結され,このバランスウェ
イト45は,クランクケース2の内壁に固着されてシリ
ンダ18,18の軸線と平行に延びガイド軸46の外周
に,該ウェイト45のガイド孔47を摺動自在に嵌合さ
せる。このバランスウェイト45は,エンジンEの運転
中,シリンダ18,18内を摺動するピストン17,1
7と反対方向に往復動するものであり,その際,両ピス
トン17,17の慣性力と略釣り合う慣性力を発揮する
ようになっている。
【0028】尚,クランク軸6は,補機取り付け軸部6
a,駆動タイミングプーリ57(後述する)及び偏心軸
部42を有するクランク軸半体6Aと,出力軸部6oを
有するクランク軸半体6Bとの分割され,偏心軸部42
へのリンク43の組み付け後に,両クランク軸半体6
A,6Bの対向端部6Aa,6Baが相互に圧入結合さ
れる。
【0029】而して,エンジンEは,クランク軸6の一
対のクランクピン6p,6pに360°の位相差を与え
ることにより,等間隔爆発の並列2気筒エンジンに構成
される。したがって,排気量を増加させても,爆発振動
の分散により振動の低減を図ることができ,またバラン
スウェイト45とピストン17,17との慣性力の釣合
い作用によりエンジンEの一層の振動低減を図ることが
できる。しかも,傾斜したシリンダヘッド4の上方及び
下方に吸気及び排気マニホールド27,35をそれぞれ
水平に配置したこと,並びに気化器30及び排気管をシ
リンダヘッド4を挟んで互いに反対側に配置したこと
で,シリンダヘッド4周りをコンパクトに構成しつゝ,
シリンダブロック3及びシリンダヘッド4の上方にエア
クリーナ32及びマフラ38のための設置スペースを広
く確保することができ,エンジンEのコンパクト化に寄
与し得る。その上,排気系による吸気系の加熱を特別な
遮熱板を用いることなく回避することができ,構造の簡
素化にも寄与し得る。
【0030】また気化器30は,これがクランク軸6の
一端に連結される冷却ファン12と半径方向で隣接する
ように配置されるので,冷却ファン12の外周のスペー
スを気化器の設置スペースに有効利用することができ,
エンジンEのコンパクト化に一層寄与し得る。
【0031】さらにシリンダブロック3及びシリンダヘ
ッド4の上方に,エアクリーナ32とマフラ38とが,
クランク軸6の軸方向に沿って隣接配置され,エアクリ
ーナ32及びマフラ38に隣接する燃料タンク41がク
ランクケース2の上方に配置されるので,シリンダブロ
ック3,シリンダヘッド4及びクランクケース2の上方
のスペースを,エアクリーナ32,マフラ38及び燃料
タンク41の設置スペースに有効利用することができ,
エンジンEの更なるコンパクト化を図ることができる。
【0032】次に,エンジンEの潤滑系について説明す
る。
【0033】図4及び図8において,ガイド軸46,バ
ランスウェイト45,ピボット44,リンク43及びク
ランク軸6には,一対のクランクピン6p,6pの外周
面に給油するための一連の潤滑油路50が形成されると
共に,この潤滑油路50の途中にポンプ油室48が設け
られる。このポンプ油室48は,バランスウェイト45
のガイド孔47にガイド軸46の先端によって画成さ
れ,バランスウェイト45の往復動に応じて体積を膨
張,収縮させるようになっている。
【0034】一方,サイドカバー2bに内壁には,クラ
ンク軸6から駆動及び被動ギヤ51,52を介して駆動
されるオイルポンプ53が取り付けられ,このオイルポ
ンプ53の吐出ポートと,ガイド軸46に形成された潤
滑油路50の入口との間がオイルパイプ54により接続
される。
【0035】而して,エンジンEの運転中,オイルポン
プ53は,クランクケース2内の底部に貯留する潤滑オ
イル56をストレーナ55を通して吸い上げて,上記オ
イルパイプ54及び潤滑油路50を通してクランクピン
6p,6pに供給し,コンロッド16,16との間の回
転摺動面を潤滑する。
【0036】その際,ガイド孔47内のポンプ油室48
は,バランスウェイト45の往復動により体積の膨張,
収縮を繰り返してポンプ作用を発揮するのであるが,そ
の体積収縮時には,オイルポンプ53の吐出圧が抵抗と
なってオイルの逆流が阻止されるため,オイルポンプ5
3から圧送されるオイルを効果的に昇圧してクランクピ
ン6p,6p側に供給することができ,上記潤滑を効果
的に行うことができる。したがって小容量のオイルポン
プ53の使用が可能となり,またオイルの逆流を防ぐ特
別な一方向弁も不要であり,軽量化,低廉化を図ること
ができる。
【0037】また潤滑油路50の途中では,それを通過
するオイルによって偏心軸部42及びピボット44の回
転摺動面や,ガイド軸46及びバランスウェイト45間
の摺動面を潤滑することができる。
【0038】次にエンジンEの動弁系について説明す
る。
【0039】図4,図5,図9及び図10において,ク
ランク軸6の中央部には,偏心軸部42に隣接する駆動
タイミングプーリ57が形成されている。一方,シリン
ダヘッド4には,クランク軸6と平行なカム支軸61が
取り付けられており,このカム支軸61に回転自在に支
承されるカム軸62の中央部の従動タイミングプーリ5
8と上記駆動タイミングプーリ57との間にタイミング
ベルト59が掛け渡される。これら駆動及び従動タイミ
ングプーリ57,58及びベルト59によって,クラン
ク軸6からカム軸62を2分の1の減速比で駆動する調
時伝動装置60が構成される。
【0040】カム軸62には,従動タイミングプーリ5
8を挟んで並ぶ一対の排気カム66,66と,これら排
気カム66,66の外側端に隣接する吸気カム65,6
5が形成され,外側の吸気カム65,65は,内側の排
気カム66,66のベース円内に全体が収まるように,
内側の排気カム66,66より小径に形成されている。
このカム軸62は,吸気弁23及び排気弁24両軸線を
含む平面Pの一側方に,軸線が前記平面Pと略直交する
ように配置され,そしてカム支軸61の両端部を支持す
べくシリンダヘッド4に形成された一対の支持壁67,
67により軸方向の動きを規制される。上記各支持壁6
7,67には一対の小支持壁68,68が一体に連設さ
れており,これら小支持壁68,68には,カム支軸6
1と平行且つ前記平面Pと略直交して配置されるロッカ
軸69の両端部が支持される。このロッカ軸69によっ
て吸気ロッカアーム70及び排気ロッカアーム71が個
別に揺動自在に支承される。即ち,吸気ロッカアーム7
0及び排気ロッカアーム71は共通1本のロッカ軸69
により支持される。
【0041】吸気ロッカアーム70は,ロッカ軸69に
基端部の相対向する両側壁を支承されて先端部を吸気弁
23の頭部に調節ボルト72を介して当接する断面コ字
状の第1アーム70aと,この第1アーム70aの一側
壁から延出して吸気カム65の外周面に摺接する第2ア
ーム70bとからなっている。
【0042】また排気ロッカアーム71は,前記第1ア
ーム70aの基端部を覆いながらロッカ軸69に基端部
の相対向する両側壁を支承されて先端部を排気弁24の
頭部に調節ボルト73を介して当接する断面コ字状の第
1アーム71aと,この第1アーム71aの一側壁から
延出して排気カム66の外周面に摺接する第2アーム7
1bとからなっている。
【0043】吸気及び排気弁23,24には,それらを
閉弁方向に付勢する弁ばね74,75が装着される。
【0044】各ロッカ軸69は,シリンダヘッド4の外
側方に向けた外端部に膨大頭部69aを有しており,そ
の頭部69aは,動弁系を覆うべくシリンダヘッド4に
結合されるヘッドカバー76の内側面に当接するように
配置される。したがって,ヘッドカバー76の取り外し
状態では,各ロッカ軸69,69の小支持壁68,68
への抜き差しが可能であるが,ヘッドカバー76の取り
付け状態では,その内壁により各ロッカ軸69,69の
小支持壁68,68からの離脱が阻止される。
【0045】ロッカ軸69には,小支持壁68,68間
で抜け止めピン77が取り付けられ,この抜け止めピン
77がカム支軸61の横孔78に挿入されて,カム支軸
61の支持壁67からの離脱が阻止される。
【0046】而して,クランク軸6から調時伝動装置6
0を介してカム軸62が回転駆動されると,吸気及び排
気カム65,66が吸気及び排気ロッカアーム70,7
1を個別に駆動し,弁ばね73,74との協働により,
吸気及び排気弁23,24をそれぞれ固有の開閉タイミ
ングで開閉することができる。
【0047】しかも,吸気及び排気ロッカアーム70,
71においては,小径の吸気カム65と大径の排気カム
66との間にできる段差を見込んで,吸気及び排気カム
65,66にそれぞれ摺接する各第2アーム70b,7
1bを,各第1アーム70a,71aから単に軸方向に
突出させるだけで,吸気カム65と排気ロッカアーム7
1,排気カム66と吸気ロッカアーム70のそれぞれの
相互干渉を回避することができるから,各ロッカアーム
70,71の構造の複雑化を招くこともない。
【0048】また吸気及び排気ロッカアーム70,71
を共通1個のロッカ軸69により支持したことで,部品
点数が削減され,組立性の向上及びコストの低減を図る
ことができる。
【0049】さらに吸気及び排気ロッカアーム70,7
1の断面コ字状の各第1アーム70a,71aの基端部
の両側壁をロッカ軸69に支持させることにより,それ
ら基端部の支持剛性を高めて,各ロッカアーム70,7
1の安定した揺動を保証することができ,しかも,それ
らの基端部を内外に重ねることにより,両ロッカアーム
70,71をコンパクトに配置して,動弁装置のコンパ
クト化を図ることができる。
【0050】図11は本発明エンジンの変形例を示すも
ので,調時伝動装置60を,サイドカバー2bの内壁に
隣接して配設した点,並びに調時伝動装置60の従動タ
イミングプーリ58がカム支軸61の固着されると共
に,このカム支軸61にカム軸62がキー結合され,従
動タイミングプーリ58がカム支軸61を介してカム軸
62を駆動するようになっている点を除けば,上記実施
例と同様の構成であり,図11中,上記実施例と対応す
る部分には同一の参照符号を付して,その説明を省略す
る。
【0051】本発明は,上記実施例に限定されるもので
はなく,その要旨の範囲を逸脱することなく種々の設計
変更が可能である。例えば,カム軸62において,大径
側を吸気カム65,小径側を排気カム66とすると共
に,吸気ロッカアーム70の内側に排気ロッカアーム7
1を配置することもできる。また本発明の動弁装置は単
気筒エンジンにも適用可能である。
【0052】
【発明の効果】以上のように本発明の第1の特徴によれ
ば,吸気弁及び排気弁の一方及び他方に対応する第1弁
及び第2弁の両軸線を含む平面の一側方に,軸線が前記
平面と略直交するカム軸を配設し,このカム軸と第1弁
及び第2弁との各間を,前記平面と略直交して配設され
るロッカ軸に揺動自在に支持される第1ロッカアーム及
び第2ロッカアームを介して連接して,カム軸の回転に
より第1及び第2弁を開閉駆動するようにした,エンジ
ンの動弁装置において,カム軸に大径の第1カムと,こ
の第1カムの,前記平面側に隣接する小径の第2カムと
を形成し,第1及び第2ロッカアームに,それぞれカム
軸の軸方向に延びて第1及び第2カムの外周面に摺接す
るアームを設けたので,大径の第1カムと小径の第2カ
ムとの間にできる段差を見込んで,第1及び第2カムに
それぞれ摺接するアームを第1及び第2ロッカアームに
設けるだけで,第1カムと第2ロッカアーム,第2カム
と第1ロッカアームのそれぞれの相互干渉を回避しなが
ら,第1及び第2カムにより第1及び第2ロッカアーム
を個別に駆動して,第1及び第2弁をそれぞれ固有の開
閉タイミングで開閉でき,各ロッカアームの構造の複雑
化が避けることができる。
【0053】また本発明の第2の特徴によれば,第1及
び第2ロッカアームを共通1個のロッカ軸により支持し
たので,部品点数が削減され,組立性の向上及びコスト
の低減を図ることができる。
【0054】さらに本発明の第3の特徴によれば,第1
及び第2ロッカアームの断面コ字状の各基端部の両側壁
をロッカ軸に支持させることにより,それら基端部の支
持剛性を高めて,各ロッカアームの安定した揺動を保証
することができ,しかも,それらの基端部を内外に重ね
ることにより,両ロッカアームをコンパクトに配置し
て,動弁装置のコンパクト化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の動弁装置を備えた汎用エンジンの要部
縦断側面図。
【図2】図1の2矢視図。
【図3】図1の3矢視図。
【図4】図1の4−4線断面図。
【図5】図1の5−5線断面図。
【図6】図2の6−6線断面図。
【図7】図2の7矢視図。
【図8】図4の8−8線断面図。
【図9】図6の9−9線断面図。
【図10】カム軸を示す縦断面図(A),左側面図
(B)及び右側面図(C)。
【図11】本発明エンジンの変形例を示す縦断平面図。
【符号の説明】
E・・・・・・エンジン P・・・・・・平面 23・・・・・第2弁(吸気弁) 24・・・・・第1弁(排気弁) 62・・・・・カム軸 65・・・・・第2カム 66・・・・・第1カム 69・・・・・ロッカ軸 70・・・・・第2ロッカアーム(吸気ロッカアーム) 71・・・・・第1ロッカアーム(排気ロッカアーム)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F01L 1/18 F01L 1/18 K P 1/26 1/26 C Fターム(参考) 3G016 AA02 AA07 AA19 BA18 BA25 BA27 BA30 BA34 BA36 BA42 BB12 BB16 BB18 BB21 BB25 BB26 CA06 CA08 CA10 CA28 CA34 CA47 CA57 FA06 GA01 GA06

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 吸気弁及び排気弁の一方及び他方に対応
    する第1弁(24)及び第2弁(23)の両軸線を含む
    平面(P)の一側方に,軸線が前記平面(P)と略直交
    するカム軸(62)を配設し,このカム軸(62)と第
    1弁(24)及び第2弁(23)との各間を,前記平面
    (P)と略直交して配設されるロッカ軸(69)に揺動
    自在に支持される第1ロッカアーム(71)及び第2ロ
    ッカアーム(70)を介して連接して,カム軸(62)
    の回転により第1及び第2弁(23,24)を開閉駆動
    するようにした,エンジンの動弁装置において,カム軸
    (62)に大径の第1カム(66)と,この第1カム
    (66)の,前記平面(P)側に隣接する小径の第2カ
    ム(65)とを形成し,第1及び第2ロッカアーム(7
    1,70)に,それぞれカム軸(62)の軸方向に延び
    て第1及び第2カム(66,65)の外周面に摺接する
    アーム(71a,70a)を設けたことを特徴とする,
    エンジンの動弁装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のエンジンの動弁装置にお
    いて,第1及び第2ロッカアーム(71,70)を共通
    1個のロッカ軸(69)により支持したことを特徴とす
    る,エンジンの動弁装置。
  3. 【請求項3】 請求項2記載のエンジンの動弁装置にお
    いて,第1ロッカアーム(71)を,断面コ字状の基端
    部の相対向する両側壁がロッカ軸(69)で支持される
    と共に先端部が第1弁(24)の頭部に当接する第1ア
    ーム(71a)と,この第1アーム(71a)の一側壁
    から突出して先端部が第1カム(66)の外周面に摺接
    する第2アーム(71b)とで構成し,また第2ロッカ
    アーム(70)を,第1ロッカアーム(71)の第1ア
    ーム(71a)内側で断面コ字状の基端部の相対向する
    両側壁がロッカ軸(69)で支持されると共に先端部が
    第2弁(23)の頭部に当接する第1アーム(70a)
    と,この第1アーム(70a)の一側壁から突出して先
    端部が第2カム(65)の外周面に摺接する第2アーム
    (70b)とで構成したことを特徴とする,エンジンの
    動弁装置。
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