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JP2003096434A - セラミックス分散液、その製造方法および装置ならびにそれを用いる親水化剤 - Google Patents

セラミックス分散液、その製造方法および装置ならびにそれを用いる親水化剤

Info

Publication number
JP2003096434A
JP2003096434A JP2001391186A JP2001391186A JP2003096434A JP 2003096434 A JP2003096434 A JP 2003096434A JP 2001391186 A JP2001391186 A JP 2001391186A JP 2001391186 A JP2001391186 A JP 2001391186A JP 2003096434 A JP2003096434 A JP 2003096434A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
dispersion
ceramic
oxalate
titanium
spectrum
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001391186A
Other languages
English (en)
Inventor
Yoshiaki Sakatani
能彰 酒谷
Hironobu Koike
宏信 小池
Hiroyuki Ando
博幸 安東
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Chemical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Chemical Co Ltd filed Critical Sumitomo Chemical Co Ltd
Priority to JP2001391186A priority Critical patent/JP2003096434A/ja
Priority to US10/194,052 priority patent/US7045005B2/en
Priority to TW091115667A priority patent/TWI240700B/zh
Priority to AU2002300130A priority patent/AU2002300130B2/en
Priority to DE60227319T priority patent/DE60227319D1/de
Priority to EP02255037A priority patent/EP1279643B1/en
Priority to CA002394096A priority patent/CA2394096A1/en
Priority to KR1020020042505A priority patent/KR100916930B1/ko
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 親油性物質で汚染されても光照射によって容
易に親水性を回復する塗布膜が形成できるセラミックス
分散液、その製造方法および装置ならびにそれを用いる
親水化剤を提供する。 【解決手段】 セラミックス100重量部、チタン、ジ
ルコニウムおよびハフニウムから選ばれる金属の蓚酸塩
(例えば、蓚酸チタン〔Ti2(C243〕、オキシ蓚
酸チタン〔(TiO)2OC24〕、ジオクサラトチタ
ン酸アンモニウムNH4[Ti(C242]、オクソジ
オクサラトチタン酸アンモニウム(NH42[TiO
(C242]、トリオクサラトチタン酸アンモニウム
(NH42[Ti(C243]、蓚酸ジルコニウム
〔Zr2(C243〕、オキシ蓚酸ジルコニウム〔(Z
rO)2OC24〕、蓚酸ハフニウム〔Hf2(C24
3〕、オキシ蓚酸ハフニウム〔(HfO)2OC24〕)
1〜50重量部ならびに分散媒を含むことを特徴とする
セラミックス分散液。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、セラミックス分散
液、その製造方法および装置ならびにそれを用いる親水
化剤に関するものである。このセラミックス分散液は、
各種材料へ親水性等を付与するために利用されるもので
ある。
【0002】
【従来の技術】これまでに種々のセラミックス分散液が
報告されている。特に近年、各種材料の表面を光触媒的
に親水性にする方法およびそのときに用いる分散液が注
目されている。ここで、「光触媒的に親水性にする」と
は、材料表面にある塗布膜中の触媒を光照射により活性
化して、塗布膜をそれ自身親水性とするか、塗布膜表面
にある低親水性物質(親油性物質等)を分解して塗布膜
の親水性を回復させるか、またはこれらの両方を行うこ
とを意味する。このような塗布膜を形成するものとし
て、例えば、WO96/29375公報には、チタニア
ゾルとシリカゾルを混合して得られる光触媒用酸化チタ
ンコーティング液が記載されている。また、親水性膜を
形成するための光触媒用酸化チタンコーティング液も市
販されている。ところが、従来公知の光触媒用酸化チタ
ンコーティング液から得られる塗布膜は、殺菌灯のよう
な特殊な光源を用いる光照射により、ある程度の親水性
を有して防曇効果や自己洗浄効果を示すものの、親油性
物質の汚染が塗布膜全面にまで一旦広がると、親水性が
回復するまでに長時間が必要となる問題があり、さらな
る改良が要望されていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】そこで本発明者らは、
親油性物質で汚染されても光照射によって容易に親水性
を回復する塗布膜が形成できるセラミックス分散液を開
発すべく、研究を行った結果、ある種の有機物を含むセ
ラミックス分散液からは、塗布膜全面が親油性物質で汚
染された場合でも、光照射により親水性を回復して、持
続的に親水性を示す塗布膜が形成できることを見出し、
本発明を完成するに至った。
【0004】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明は、セラ
ミックス100重量部、チタン、ジルコニウムおよびハ
フニウムから選ばれる金属の蓚酸塩1〜50重量部なら
びに分散媒を含むことを特徴とするセラミックス分散液
を提供するものである。
【0005】また本発明は、セラミックスと、チタン、
ジルコニウムおよびハフニウムから選ばれる金属の蓚酸
塩と、分散媒とを混合し、得られる混合物に分散処理を
施すことを特徴とするセラミックス分散液の製造方法を
提供するものであり、このとき用いるセラミックスの調
製に適した装置、すなわち容器と、該容器の内部に設置
された翼径の異なる2以上の攪拌羽根と、該攪拌羽根を
駆動する動力源とからなることを特徴とする反応装置も
提供するものである。
【0006】さらに本発明は、前記のセラミックス分散
液からなる親水化剤を提供するものである。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の分散液に含まれるセラミックスは、例えば、T
i、Zr、Hf、V、Nb、Ta、Cr、Mo、W、M
n、Tc、Re、Fe、Co、Ni、Ru、Rh、P
d、Os、Ir、Pt、Cu、Ag、Au、Zn、C
d、Ga、In、Tl、Ge、Sn、Pb、Bi、L
a、Ceのような金属元素の1種または2種以上の酸化
物、窒化物、硫化物、酸窒化物または酸硫化物等であ
る。なかでも、Ti、WまたはNbの酸化物の適用が推
奨され、とりわけ、結晶構造がアナタ-ゼ型である酸化
チタン〔TiO2〕が好ましい。
【0008】前記のアナターゼ型酸化チタンは、例え
ば、三塩化チタン〔TiCl3〕、四塩化チタン〔Ti
Cl4〕、硫酸チタン〔Ti(SO42・mH2O、0≦
m≦20〕、オキシ硫酸チタン〔TiOSO4・nH
2O、0≦n≦20〕、オキシ塩化チタン〔TiOC
2〕のようなチタン化合物と、水酸化ナトリウム、水
酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、アンモ
ニア、ヒドラジン、ヒドロキシルアミン、モノエタノー
ルアミン、非環式アミン化合物、環式脂肪族アミン化合
物のような塩基をpH2〜7で反応させ、得られる生成
物にアンモニアのような塩基を添加、混合し、熟成した
後、この熟成物を焼成する方法、またはオキシ硫酸チタ
ンのようなチタン化合物と過酸化水素の混合溶液に、該
チタン化合物を水酸化チタンにするための必要量を超え
る量のアンモニアを混合して反応させた後、この生成物
を固液分離して得られる固形物を300℃〜500℃で
焼成する方法等で調製することができる。チタン化合物
とアンモニアのような塩基との反応は、例えば、図1に
示すような反応装置を用いて行うことができる。この反
応装置では、容器1の内部に、動力源2により駆動され
る攪拌羽根3と動力源4により駆動される攪拌羽根5が
設けられている。容器1は円筒状等であり、動力源2、
4は電動機等である。攪拌羽根3は容器1の中央部に配
置され、攪拌羽根5は容器1の中心から外れたところに
配置されている。攪拌羽根3と攪拌羽根5は、翼径が異
なるものであり、通常、両者の翼径の比は、大きい攪拌
羽根を基準に、0.1〜0.9である。図1では、翼径
の大きい攪拌羽根3が容器1の中央部に配置され、翼径
の小さい攪拌羽根5が容器1の周辺部に配置されてい
る。このように翼径の異なる攪拌羽根を設けた容器を用
いることにより、分散液の製造に用いるセラミックスを
効率的に調製することができる。ここでは、1つの攪拌
羽根を容器の中央部に、残りのものを周辺部に設けた例
を示したが、図2に示すように、大きい攪拌羽根6およ
び小さい攪拌羽根7をともに容器の周辺部に設けてもよ
い。またチタン化合物と塩基の反応は、容器の内部に攪
拌羽根を3つ以上設けた装置(図示せず)を用いて行っ
てもよく、この装置では、例えば、1つの攪拌羽根を容
器の中央部に配置し、残りの攪拌羽根を容器の周辺部に
配置することができる。また、容器の内側に邪魔板を設
置してもよい。邪魔板を設置することにより、前記セラ
ミックスをさらに効率的に調製することができる。この
ような反応装置を用いた反応により調製され得る酸化チ
タンには、必要に応じて、タングステン酸化物、ニオブ
酸化物のような固体酸性を示す化合物またはランタン酸
化物、セリウム酸化物のような固体塩基性を示す化合物
や、ビスマスやインジウムの酸化物のような化合物を担
持してもよい。また上の酸化タングステン(WO3
は、例えば、メタタングステン酸アンモニウムのような
タングステン化合物を焼成する方法で得ることができ
る。焼成は、タングステン化合物を酸化タングステンに
することができる条件で行えばよく、例えば、250℃
〜600℃の空気中で行うことができる。さらに上の酸
化ニオブ(Nb25)は、例えば、シュウ酸水素ニオブ
のようなニオブ化合物を焼成する方法、またはニオブペ
ンタエトキシド、ニオブペンタイソプロポキシドのよう
なニオブアルコキシドをアルコールに溶解し、この溶液
に無機酸とアルコールとからなる酸性溶液を混合し、濃
縮して粘稠溶液を得、これを焼成する方法で得ることが
できる。
【0009】ここでは、光照射により高い触媒活性を示
すアナターゼ型酸化チタン、酸化タングステンまたは酸
化ニオブが分散質である分散液について詳しく述べた
が、分散質として、前記のもの以外の、例えば酸化亜鉛
(ZnO)、硫化亜鉛(ZnS)、酸化錫(SnO2
のようなセラミックスを含む分散液についても、後で示
す蓚酸塩を含むものであれば、同様に、持続的に親水性
を示す膜を形成可能な分散液として用いることができ
る。
【0010】本発明の分散液に含まれるセラミックス
は、平均粒子径500nm以下の粒子であることが好ま
しく、さらには400nm以下、とりわけ200nm以
下の粒子であることが好ましい。セラミックスが平均粒
子径500nmを超える粒子であると、長期間保管した
とき、セラミックスが沈降する不具合が生じることがあ
る。
【0011】本発明のセラミックス分散液は、チタンの
蓚酸塩、ジルコニウムの蓚酸塩またはハフニウムの蓚酸
塩を含むものである。チタンの蓚酸塩としては、例え
ば、蓚酸チタン〔Ti2(C243〕、オキシ蓚酸チタ
ン〔(TiO)2OC24〕のほか、(オキシ)蓚酸チ
タンと蓚酸アンモニウムの複塩(以下、蓚酸チタンアン
モニウムという。)、(オキシ)蓚酸チタンと蓚酸カリ
ウムの複塩、(オキシ)蓚酸チタンと蓚酸ルビジウムの
複塩等が挙げられる。蓚酸チタンアンモニウムには、ジ
オクサラトチタン酸アンモニウム〔NH4[Ti(C2
42]〕、オクソジオクサラトチタン酸アンモニウム
〔(NH42[TiO(C242]〕、トリオクサラ
トチタン酸アンモニウム〔(NH42[Ti(C24
3]〕等がある。ジルコニウムの蓚酸塩としては、例え
ば、蓚酸ジルコニウム〔Zr2(C2 43〕、オキシ蓚
酸ジルコニウム〔(ZrO)2OC24〕または、〔N
4[Zr(C242]〕、〔(NH42[ZrO(C
242]〕もしくは〔(NH44[Zr(C
244]〕で示される蓚酸ジルコニウムアンモニウム
等が挙げられ、ハフニウムの蓚酸塩としては、例えば、
蓚酸ハフニウム〔Hf2(C243〕、オキシ蓚酸ハフ
ニウム〔(HfO)2OC24〕または、〔NH4[Hf
(C 242]〕もしくは〔(NH42[HfO(C2
42]〕で示される蓚酸ハフニウムアンモニウム等が挙
げられる。これらは1種または2種以上組み合わせて用
いることができる。これら金属の蓚酸塩の量は、分散液
中のセラミックス100重量部に対して、1重量部以
上、50重量部以下である。この蓚酸塩の量が1重量部
未満であると、分散液中のセラミックスの分散安定性が
低下し、得られる塗布膜の親水性が低下する。一方、こ
の蓚酸塩の量が50重量部を越える場合にも、得られる
塗布膜の親水性が低下する。
【0012】上のセラミックスを分散させ、また前記蓚
酸塩と混合される分散媒には、各種の水性媒体、エタノ
ール、メタノール、2−プロパノール、ブタノールのよ
うなアルコール性媒体、アセトン、2−ブタノンのよう
なケトン性媒体等を適用することができる。水性媒体
は、具体的には、水、過酸化水素水等があり、なかで
も、夾雑イオンの少ないイオン交換水が好ましい。
【0013】本発明のセラミックス分散液は、波長40
0nmにおける透過率をT1(%)とし、波長800n
mにおける透過率をT2(%)としたとき、下記式(I) X=T1/T2 (I) で示される指数Xが0.175以下、さらには0.16
以下、とりわけ0.14以下であることが好ましい。指
数Xが0.175以下であることをも具備するセラミッ
クス分散液を用いることにより、可視光線の照射に対し
て光触媒的に優れた親水性を示す塗布膜を得ることがで
きる。なお、透過率T1、T2は、紫外可視分光光度計を
用いてセラミックス分散液の透過スペクトルを測定し、
このスペクトルの波長400nm、800nmにおける
透過率を読み取ることにより求めることができる。前記
指数Xは、セラミックス分散液の透過率特性を表す指標
であり、指数Xが小さいことは、波長400nmにおけ
る透過率が小さく、800nmにおける透過率が大きい
ことを意味する。なお、セラミックスの濃度によって、
その分散液の各波長における透過率自体は変化するが、
濃度が変わっても、2点の波長における透過率の比は概
ね一定であり、上記の指数Xも、コーティングに適用で
きる濃度の範囲(通常0.1〜30重量%)であれば、
その濃度変化によらず、概ね一定となる。
【0014】また本発明のセラミックス分散液は、透過
スペクトルを測定したときの、波長400nm〜420
nmでのスペクトルの透過率の積算値をAとし、波長7
80nm〜800nmでのスペクトルの透過率の積算値
をBとしたときに、下記式(II) Y=A/B (II) で示される指数Yが0.4以下、さらには0.3以下、
とりわけ0.2以下であることが好ましい。前記指数Y
が0.4以下であることをも具備するセラミックス分散
液を用いることにより、可視光線の照射に対して光触媒
的にさらに優れた親水性を示す塗布膜を得ることができ
る。透過率の積算値とは、縦軸に透過率、横軸に波長を
とった透過スペクトルにおいて、指定された波長の範囲
内で横軸と透過スペクトルとで囲まれた領域の面積を意
味し、例えば、透過率の積算値A、Bは、紫外可視分光
光度計を用いて、固形分濃度0.2重量%に調整したセ
ラミックス分散液の透過スペクトルを測定し、このスペ
クトルの波長400〜420nmでのスペクトルの透過
率をおよび780〜800nmでの透過率をそれぞれ積
算して求めることができる。
【0015】さらに本発明のセラミックス分散液は、上
の透過スペクトルを波長について微分して得られる1次
微分スペクトル(以下、透過1次微分スペクトルとい
う。)のスペクトル強度が極大となる波長が400nm
以上、さらには450nm以上、とりわけ480nm以
上、また760nm以下、さらには720nm以下、と
りわけ670nm以下にあるものが好ましい。このよう
な極大となる波長が特定範囲にある分散液を用いること
により、可視光線の照射に対して優れた光触媒活性を示
す塗布膜を形成することができる。
【0016】上のセラミックス分散液は、例えば、セラ
ミックスと蓚酸塩と上で示した分散媒とを混合し、得ら
れる混合物に分散処理を施すことにより得ることができ
る。
【0017】ここで用いられるセラミックスは、X線回
折で求められる結晶構造をもつ、金属元素と酸素、窒素
またはイオウとの化合物であればよく、例えば、Ti、
Zr、Hf、V、Nb、Ta、Cr、Mo、W、Mn、
Tc、Re、Fe、Co、Ni、Ru、Rh、Pd、O
s、Ir、Pt、Cu、Ag、Au、Zn、Cd、G
a、In、Tl、Ge、Sn、Pb、Bi、La、Ce
のような金属元素の酸化物、窒化物、硫化物、酸窒化物
または酸硫化物等である。これらは1種または2種以上
組合せて用いることができる。
【0018】セラミックスと混合される蓚酸塩には、上
で示したチタンの蓚酸塩、ジルコニウムの蓚酸塩または
ハフニウムの蓚酸塩のほか、分散媒中でこれらとなり得
る化合物、例えば前記蓚酸塩の水和物等がある。蓚酸塩
の混合量は、通常、所望とするセラミックス分散液の蓚
酸塩含有量に見合う量であればよい。セラミックスを分
散させる観点からは、蓚酸塩を多く用いるほど、容易に
分散できるので、所望とするセラミックス分散液の蓚酸
塩含有量より多くの蓚酸塩を混合して、分散処理を行っ
てもよい。この場合には、分散処理後、後述するセラミ
ックス分散液中の蓚酸塩の一部を除去する操作を施す。
また分散処理時、必要に応じて、酸または塩基を添加す
ることによるpH調整操作が施される。このとき用いる
酸としては、例えば、塩酸、硝酸、リン酸、硫酸等が挙
げられ、塩基としては、例えば、アンモニア、尿素、ヒ
ドラジン、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化
カリウム、水酸化セシウム、水酸化ルビジウム等が挙げ
られる。
【0019】分散処理は、例えば、湿式ミルによる方
法、攪拌羽根やスクリュー等の回転により発生するせん
断力で分散する方法、超音波照射による方法、または混
合物を急激に減圧したり、高速回転する羽根で攪拌し
て、液中に空洞(キャビティ)を発生させ、その空洞が
消滅するときに生じる圧力変化を利用する方法等で行う
ことができる。これらの方法は、単独で行うこともでき
るし、2以上組合せて行うこともできる。湿式ミルによ
る方法の場合、分散媒体としてジルコニア、アルミナの
ような材質からなるビーズまたはボールを用いることが
できる。これらの外径は、0.65mm以下、さらには
0.5mm以下、とりわけ0.3mm以下であることが
好ましい。また超音波照射による方法の場合、分散処理
は、セラミックス1g当り超音波出力として通常1Wh
以上、好ましくは10Wh以上、また10kWh以下、
好ましくは3kWh以下となる条件で行うことができ
る。
【0020】分散処理は、前記セラミックス主成分の結
晶構造を実質的に変えることなく、すなわちセラミック
ス主成分について、相転移させることなくX線回折スペ
クトルから求められる結晶構造を保持することができる
条件で行うことが好ましく、例えば90℃未満の温度で
行うことが推奨される。セラミックスの結晶構造を保持
する観点からは、低温で分散処理を行うことが好まし
く、80℃以下、さらには75℃以下で行うことがより
好ましい。一方、分散処理の温度があまり低くなると、
得られるセラミックス分散液の安定性が低下することが
あるので、10℃以上、さらには20℃以上が適当であ
る。分散処理の時間は、分散処理の温度、使用する装置
の種類に応じて適宜選択すればよく、通常1分以上、好
ましくは1時間以上、また50時間以下、好ましくは2
4時間以下である。また分散処理は、複数回に分けて行
ってもよい。
【0021】分散処理された混合物には、必要に応じ
て、遠心分離による粗大粒子を除去する操作または希釈
によるセラミックス含有量を調整する操作が施される。
また、所望とする蓚酸塩含有量に対して過剰の蓚酸塩を
用いて分散処理された混合物には、蓚酸塩の一部を除去
する操作を施して所定の濃度に調整する。蓚酸塩の除去
は、例えば、光照射、加熱、酸化剤もしくは還元剤の添
加、イオン交換膜処理、オゾン処理、水熱処理等により
行うことができる。さらに、分散処理された混合物に
は、必要に応じて、酸または塩基を添加することによる
pHを調整する操作が施される。このとき用いる酸とし
ては、例えば、塩酸、硝酸、リン酸、硫酸等が挙げら
れ、塩基としては、例えば、アンモニア、尿素、ヒドラ
ジン、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリ
ウム、水酸化セシウム、水酸化ルビジウム等が挙げられ
る。
【0022】分散処理された混合物または任意の前記操
作を施された混合物は、セラミックス分散液として使用
することができる。分散液のセラミックス含有量は、塗
布対象である材料の種類、所望とする塗布膜の厚み等に
応じて適宜選択すればよいが、通常0.1重量%以上、
30重量%以下であり、好ましくは1重量%以上、10
重量%以下である。このセラミックス分散液を硝子、プ
ラスチック、金属、陶磁器、コンクリートのような材料
に塗布し、乾燥することにより、材料上にセラミックス
塗布膜を形成することができる。こうして形成される塗
布膜が、光照射により、持続的に親水性を示すものとな
る。
【0023】本発明の親水化剤は、特定の有機物を含む
前記セラミックス分散液からなる。
【0024】この親水化剤は、各種材料の表面を親水性
にするために有用であり、上で示した蓚酸塩を含むセラ
ミックス分散液自体であってもよいし、また該分散液に
含まれるセラミックス以外の無機化合物または該分散液
に含まれる蓚酸塩以外の有機化合物からなる、粒状物も
しくは液状物等を含むものであってもよい。前記無機化
合物としては、例えば、非晶質シリカ、シリカゾルのよ
うなシリカ、非晶質アルミナ、アルミナゾルのようなア
ルミニウム(水)酸化物、ゼオライト、カオリナイトのよ
うなアルミノ珪酸塩、酸化マグネシウム、酸化カルシウ
ム、酸化ストロンチウム、酸化バリウム、水酸化マグネ
シウム、水酸化カルシウム、水酸化ストロンチウムおよ
び水酸化バリウムのようなアルカリ土類金属(水)酸化
物、リン酸カルシウム、モレキュラーシーブもしくは活
性炭、またはTi、Zr、Hf、V、Nb、Ta、C
r、Mo、W、Mn、Tc、Re、Fe、Co、Ni、
Ru、Rh、Pd、Os、Ir、Pt、Cu、Ag、A
u、Zn、Cd、Ga、In、Tl、Ge、Sn、P
b、Bi、LaまたはCeのような金属元素の水酸化物
もしくはこれらの金属元素の非晶質酸化物等が挙げら
れ、前記有機化合物として、結合剤、シリル化剤、界面
活性剤等が挙げられる。材料表面を親水性にするには、
例えば、材料の表面に親水化剤を塗布した後、この材料
を室温〜200℃の空気中で保持して材料表面に塗布膜
を形成するか、または材料に80〜200℃の熱風を吹
き付けて、材料表面に塗布膜を形成し、この塗布膜に光
を照射する。光照射は、例えば、水銀灯、冷陰極放電管
(蛍光灯、ブラックライト等)、ハロゲンランプ、ナト
リウムランプ、発光ダイオード、ELランプ、ガス灯等
を用いて行うことができ、また日中、屋外に設置するこ
とで行うこともできる。
【0025】
【実施例】以下、本発明を実施例により詳細に説明す
る。本実施例では、酸化チタン分散液について述べる
が、本発明は本実施例に限定されるものではない。な
お、酸化チタン分散液の透過率、その積算値および透過
1次微分スペクトルのスペクトル強度が極大となる波長
ならびに酸化チタンの平均粒子径、結晶構造は以下の方
法で求め、また塗布膜の親水性評価は以下の方法で行っ
た。
【0026】透過率(%)、透過率の積算値:横1c
m、縦1cm、高さ4.5cmの石英製セルの1つに、
固形分濃度0.2重量%に調整した試料(酸化チタン分
散液)を入れ、同型石英セルの他の1つに水を入れ、積
分球を備えた紫外可視分光光度計(商品名“UV−25
00PC”、島津製作所製)を用いて、後者のセルを参
照セルとし、硫酸バリウムを標準白板として、酸化チタ
ン分散液の透過スペクトルを測定した。このスペクトル
から、400nmにおける透過率T1(%)および波長
800nmにおける透過率T2(%)を求めた。また、
波長400nm〜420nmでのスペクトルの透過率を
積算して積算値Aを求め、波長780nm〜800nm
でのスペクトルの透過率を積算して積算値Bを求めた。
【0027】透過1次微分スペクトルのスペクトル強度
が極大となる波長(nm):紫外可視分光光度計(商品
名“UV−2500PC”、島津製作所製)付属のソフ
トウェアを用いて、上で得た透過スペクトルのうち、波
長400〜760nmのスペクトルを波長λについてΔ
λ=40nmの条件で微分して、透過1次微分スペクト
ルを求めた。さらに、このソフトウェアを使って、透過
1次微分スペクトルのスペクトル強度が極大となる波長
を求めた。
【0028】平均粒子径(nm):サブミクロン粒度分
布測定装置(商品名“N4Plus”、コールター製)
を用いて、試料の粒度分布を測定し、累積50重量%径
を求め、これを平均粒子径とした。
【0029】結晶構造:X線回折装置(商品名“RAD
−IIA”、理学電機製)を用いて、試料のX線回折ス
ペクトルを測定し、そのスペクトルから主成分の結晶構
造を求めた。
【0030】親水性評価:試料にオレイン酸0.05重
量%のアセトン溶液を塗布し、スピンコーター(商品名
“1H−D3”、ミカサ製)を用いて、3000rpm
で5秒間、つぎに7000rpmで60秒間回転させ
て、過剰のオレイン酸含有アセトン溶液を取り除いた
後、110℃で乾燥し、ついでオレイン酸0.2重量%
のアセトン溶液を塗布し、スピンコーターを用いて同様
に過剰のオレイン酸含有アセトン溶液を取り除いた後、
110℃で乾燥して、試験片を作製した。光を照射する
と、試験片の水滴の接触角が変化するので、この変化を
接触角計(型番“CA−A型”、協和界面科学製)を用
いて測定することにより、親水性を評価した。なお、光
照射は、図3に示すように、この試験片8に、500W
キセノンランプ9(商品名“ランプUXL−500S
X”、ウシオ電機製)を取り付けた光源装置10(商品
名“オプティカルモジュレックスSX−UI500X
Q”、ウシオ電機製)に、波長約400nm以下の紫外
線をカットするフィルター11(商品名“L−42”、
旭テクノグラス製)と波長約830nm以上の赤外線を
カットするフィルター12(商品名“スーパーコールド
フィルター”、ウシオ電機製)とを装着したものを光源
として用いて、25℃の室温で行った。試験片8と光源
装置付属の鏡13との間隔を10cmとした。
【0031】実施例1 オキシ硫酸チタン(テイカ製)3388gを水2258
gに溶解させ、得られた溶液に35重量%過酸化水素水
(キシダ化学製)1309gを添加して、混合溶液を調
製した。容器にイオン交換水4700gを入れた後、1
17rpmで攪拌しながら、上の混合溶液を14.9m
l/分で、25重量%アンモニア水(試薬特級、和光純
薬工業製)3746gを17.9ml/分で添加し、2
3℃〜35℃の範囲で反応させて、スラリーを得た。こ
のとき使用したアンモニア水の量は、オキシ硫酸チタン
を水酸化チタンに変えるために必要な量の2倍であっ
た。上のスラリーを濾過し、得られた固形物をイオン交
換水で洗浄し、乾燥して、粉末を得た。この粉末を37
0℃の空気中で1時間焼成した後、室温まで冷却して、
含水率15重量%の粒子状アナターゼ型酸化チタンを得
た。
【0032】蓚酸チタンアンモニウム〔(NH42[T
iO(C242]〕(Aldrich製)3.68g
をイオン交換水86.32gに溶解させ、得られた溶液
に上の粒子状アナターゼ型酸化チタン10gを混合す
る。このときの蓚酸チタンアンモニウムの量は、酸化チ
タン100重量部に対して43重量部である。この混合
物を媒体攪拌式粉砕機(モデル:4TSG−1/8、五
十嵐機械製作所製)を用いて、媒体:外径0.3mmの
ジルコニア製ビーズ、処理温度:20℃、処理時間:3
時間の条件で、分散処理して、酸化チタン分散液を得
る。分散液に水を加えて、固形分濃度を0.2重量%に
調整した後、分散液の透過スペクトルを測定する。
【0033】上の酸化チタン分散液を、縦76mm、横
26mm、厚さ1mmのスライド硝子に塗布し、スピン
コーター(商品名“1H−D3”、ミカサ製)を用い
て、300rpmで5秒間、つぎに500rpmで30
秒間回転させて、過剰の分散液を取り除いた後、スライ
ド硝子を110℃で乾燥する。スライド硝子に分散液を
塗布、乾燥する操作を合計2回行って、スライド硝子の
片面全体に酸化チタン塗布膜を形成する。
【0034】実施例2 〔酸化チタンの調製〕オキシ硫酸チタン(テイカ製)3
388gを水2258gに溶解させ、この溶液に35重
量%過酸化水素水(キシダ化学製)1309gを添加し
て得られる混合溶液とアンモニアを反応させた。この反
応は、図4に示す、内径33cm、高さ33cm円筒状
容器14と、容器14の内部に設置され、電動機15に
より駆動される攪拌羽根16(縦3cm、横15cmの
羽根が6枚付いているものであり、翼径は30cmであ
る。)および電動機17により駆動される攪拌羽根18
(縦1cm、横5cmの羽根が6枚付いているものであ
り、翼径は10cmである。)と、容器14の内部に設
置されたpH電極19と、このpH電極19に接続され
25重量%アンモニア水(試薬特級、和光純薬工業製)
を供給して容器14内の液のpHを一定に調整する機構
を有するpHコントローラ20と、容器14の内部に設
置された温度計21と、前記混合溶液を容器14内に供
給する供給装置22とからなる反応装置を用いて、容器
14にイオン交換水4700gを入れ、pHコントロー
ラ20のpH設定を4とし、水のpHを別途調製した希
硫酸を用いて設定値に調整した後、容器14に、攪拌羽
根16を50rpmおよび攪拌羽根18を500rpm
で回転させながら、供給装置22を用いて上の混合溶液
を50ml/分で供給し、pHコントローラ20により
容器14に供給されるアンモニア水と反応させて、生成
物を得た。このときの反応温度は23℃〜58℃の範囲
であった。なお、この反応装置では、容器14内の液の
pHが設定値より低くなると、pHコトローラ20によ
りアンモニア水が供給されはじめ、pHが設定値になる
まで50ml/分の速度にて連続供給される。
【0035】上の生成物を攪拌しながら1時間保持し、
ついで25重量%アンモニア水(試薬特級、和光純薬工
業製)を混合して、スラリーを得た。容器に供給された
アンモニア水の合計量は3746gであり、オキシ硫酸
チタンを水酸化チタンに変えるために必要な量の2倍で
あった。上のスラリーを濾過し、得られた固形物をイオ
ン交換水で洗浄し、乾燥して、粉末を得た。この粉末を
370℃の空気中で1時間焼成した後、室温まで冷却し
て、含水率15重量%の粒子状アナターゼ型酸化チタン
を得た。
【0036】〔酸化チタン分散液の調製〕蓚酸チタンア
ンモニウム一水和物〔(NH42[TiO(C
242]・H2O〕(Aldrich製)3.68gを
水76.32gに溶解させ、得られた蓚酸チタンアンモ
ニウム水溶液に上の粒子状アナターゼ型酸化チタン20
gを混合した。このときの蓚酸チタンアンモニウムの量
は、酸化チタン100重量部に対して17重量部であっ
た。上の混合物を媒体攪拌式粉砕機(商品名“4TSG
−1/8”、五十嵐機械製作所製)を用いて、媒体:外
径0.3mmのジルコニア製ビーズ、処理温度:20
℃、処理時間:9時間の条件で、分散処理し、ついで水
100gを添加して濃度調節し、固形分濃度10重量%
の酸化チタン分散液を得た。この酸化チタン分散液の固
形分は、平均粒子径75.3nmのアナターゼ型酸化チ
タンであった。上の酸化チタン分散液に水を加えて、固
形分濃度を0.2重量%に調整した後、分散液の透過ス
ペクトルを測定した。この透過スペクトルを図5に、透
過率T1、透過率T2、指数X(=T1/T2)、積算値
A、積算値Bおよび指数Y(=A/B)を表1に示す。
また透過1次微分スペクトルを図6に、そのスペクトル
強度が極大となる波長を表1に示す。
【0037】〔酸化チタン塗布膜の形成および評価〕上
の固形分濃度10重量%の酸化チタン分散液を濃度調整
して、酸化チタン2重量%の分散液を得、この分散液を
縦40mm、横40mm、厚さ1mmの石英硝子に塗布
し、スピンコーター(商品名“1H−D3”、ミカサ
製)を用いて、300rpmで5秒間、つぎに500r
pmで30秒間回転させて、過剰の分散液を取り除いた
後、石英硝子を110℃で乾燥した。石英硝子に分散液
を塗布、乾燥する操作を合計3回行って、石英硝子の片
面全体に酸化チタン塗布膜を形成した。この酸化チタン
塗布膜を形成した石英硝子について、親水性評価を行っ
た。このときの結果を図7に示す。
【0038】比較例1 蓚酸塩を含まない市販の光触媒用酸化チタンコーティン
グ剤(商品名“STS−01”、固形分濃度:30重量
%、分散液中酸化チタンの平均粒子径:50nm、石原
産業製)について、その固形分濃度を0.2重量%に調
整した後、透過スペクトルを測定した。この透過スペク
トルを図8に、透過率T1、T2、積算値A、B、指数X
および指数Yを表1に示す。また透過1次微分スペクト
ルを図9に、そのスペクトル強度が極大となる波長を表
1に示す。
【0039】分散液として、上の市販コーティング剤を
固型分濃度2重量%に調製したものを用いた以外は、実
施例2の〔酸化チタン塗布膜の形成〕と同じ操作を行
い、石英硝子の片面全体に酸化チタン塗布膜を形成し
た。こうして酸化チタン塗布膜を形成した石英硝子につ
いて、親水性評価を行った。このときの結果を図7に示
す。
【0040】
【表1】
【0041】
【発明の効果】本発明のセラミックス分散液および親水
化剤によれば、硝子、プラスチック、金属、陶磁器、コ
ンクリートのような材料の表面に親水性を付与すること
ができる。また本発明方法または装置によれば、前記セ
ラミックス分散液を容易に製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 セラミックス調製に用いられる反応装置の実
施態様。
【図2】 セラミックス調製に用いられる反応装置の他
の実施態様。
【図3】 親水性評価のときに用いた光源装置。
【図4】 実施例2の分散液に含まれる酸化チタンの調
製で用いた反応装置。
【図5】 実施例2の分散液の透過スペクトル。
【図6】 実施例2の分散液の透過1次微分スペクト
ル。
【図7】 塗布膜の親水性評価結果。
【図8】 比較例1で用いた光触媒用酸化チタンコーテ
ィング剤の透過スペクトル。
【図9】 比較例1で用いた光触媒用酸化チタンコーテ
ィング剤の透過1次微分スペクトル。
【符号の説明】
8 試験片 9 500Wキセノンランプ 10 光源装置 11 紫外線カットフィルター 12 赤外線カットフィルター 13 鏡 14 容器 15、17 電動機 16、18 攪拌羽根
フロントページの続き (72)発明者 安東 博幸 愛媛県新居浜市惣開町5番1号 住友化学 工業株式会社内 Fターム(参考) 4J037 AA08 AA22 CA14 DD02 DD05 EE28 EE43 FF15 4J038 AA011 HA211 HA246 MA08 NA06

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 セラミックス100重量部、チタン、ジ
    ルコニウムおよびハフニウムから選ばれる金属の蓚酸塩
    1〜50重量部ならびに分散媒を含むことを特徴とする
    セラミックス分散液。
  2. 【請求項2】 セラミックスが酸化チタンである請求項
    1記載のセラミックス分散液。
  3. 【請求項3】 セラミックスが平均粒子径500nm以
    下の粒子である請求項1または2記載のセラミックス分
    散液。
  4. 【請求項4】 蓚酸塩が、蓚酸チタン、オキシ蓚酸チタ
    ンまたは蓚酸チタンアンモニウムである請求項1〜3の
    いずれか1項に記載のセラミックス分散液。
  5. 【請求項5】 波長400nmにおける透過率をT
    1(%)とし、波長800nmにおける透過率をT
    2(%)としたとき、下記式(I) X=T1/T2 (I) で示される指数Xが0.175以下である請求項1〜4
    のいずれか1項に記載のセラミックス分散液。
  6. 【請求項6】 透過スペクトルを測定したときの、波長
    400nm〜420nmでのスペクトルの透過率の積算
    値をAとし、波長780nm〜800nmでのスペクト
    ルの透過率の積算値をBとしたとき、下記式(II) Y=A/B (II) で示される指数Yが0.4以下である請求項1〜5のい
    ずれか1項に記載のセラミックス分散液。
  7. 【請求項7】 透過スペクトルを微分して得られる1次
    微分スペクトルについて、そのスペクトル強度が極大と
    なる波長が400〜760nmにある請求項6記載のセ
    ラミックス分散液。
  8. 【請求項8】 セラミックスと、チタン、ジルコニウム
    およびハフニウムから選ばれる金属の蓚酸塩と、分散媒
    とを混合し、得られる混合物に分散処理を施すことを特
    徴とするセラミックス分散液の製造方法。
  9. 【請求項9】 セラミックスが酸化チタンである請求項
    8記載の方法。
  10. 【請求項10】 分散処理が、セラミックス主成分の結
    晶構造を実質的に変えることなく行われる請求項8また
    は9記載の方法。
  11. 【請求項11】 容器と、該容器の内部に設置された翼
    径の異なる2以上の攪拌羽根と、該攪拌羽根を駆動する
    動力源とからなることを特徴とする反応装置。
  12. 【請求項12】 攪拌羽根の翼径の比が0.1〜0.9
    である請求項11記載の装置。
  13. 【請求項13】 請求項1〜7のいずれか1項に記載の
    セラミックス分散液からなる親水化剤。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2010270094A (ja) * 2008-06-09 2010-12-02 Sumitomo Chemical Co Ltd 蓚酸ジルコニウムゾル
JP2011132129A (ja) * 2009-12-22 2011-07-07 Toagosei Co Ltd 球状結晶質オキシシュウ酸チタン粉末およびその製造方法

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