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JP2002534136A - 新しく合成されたrnaのアフィニティ単離方法 - Google Patents

新しく合成されたrnaのアフィニティ単離方法

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Publication number
JP2002534136A
JP2002534136A JP2000593778A JP2000593778A JP2002534136A JP 2002534136 A JP2002534136 A JP 2002534136A JP 2000593778 A JP2000593778 A JP 2000593778A JP 2000593778 A JP2000593778 A JP 2000593778A JP 2002534136 A JP2002534136 A JP 2002534136A
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JP
Japan
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cells
biotinylated
rna
transcription
mrna
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Pending
Application number
JP2000593778A
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English (en)
Inventor
パルディナス,ホセ,アール.
チャン,カイル,ダブリュ.,エイチ.
Original Assignee
シグナル ファーマシューティカルズ, インコーポレイテッド
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by シグナル ファーマシューティカルズ, インコーポレイテッド filed Critical シグナル ファーマシューティカルズ, インコーポレイテッド
Publication of JP2002534136A publication Critical patent/JP2002534136A/ja
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C12BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
    • C12QMEASURING OR TESTING PROCESSES INVOLVING ENZYMES, NUCLEIC ACIDS OR MICROORGANISMS; COMPOSITIONS OR TEST PAPERS THEREFOR; PROCESSES OF PREPARING SUCH COMPOSITIONS; CONDITION-RESPONSIVE CONTROL IN MICROBIOLOGICAL OR ENZYMOLOGICAL PROCESSES
    • C12Q1/00Measuring or testing processes involving enzymes, nucleic acids or microorganisms; Compositions therefor; Processes of preparing such compositions
    • C12Q1/68Measuring or testing processes involving enzymes, nucleic acids or microorganisms; Compositions therefor; Processes of preparing such compositions involving nucleic acids
    • C12Q1/6809Methods for determination or identification of nucleic acids involving differential detection

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Abstract

(57)【要約】 新しく合成されたmRNAの単離方法を提供する。該方法は、ビオチニル化rNTP類似体を細胞のmRNA中に取り込ませること含むものである。本明細書において提供される方法は、例えば、遺伝子の発見、薬物のスクリーニングおよび遺伝子発現の制御の研究のために使用できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】発明の分野 本発明は、一般的に、遺伝子発現の研究に関連する。より詳細には、本発明は
、新しく合成されたRNAの単離方法、および、遺伝子発現に対する種々の刺激の
作用を評価するために該RNAを使用する方法に関する。
【0002】発明の背景 分子レベルでの生物学的プロセスを理解するためには、刺激に応答して示差的
に発現される遺伝子を同定できることが重要である。示差的に発現される遺伝子
には、刺激に曝される前と曝された後での全mRNAを単離し、2つのmRNAプール中
で示差的なレベルで存在する特定のmRNAを特定することにより同定され多ものが
ある。しかしながら、上記のような遺伝子の多くは未だに発見されていないまま
である。何故なら、最終段階まで分化した真核細胞内にあるほとんどのmRNAの半
減期は比較的長いために、その全mRNAプールはほぼ同様の転写産物を含んでいる
からである。
【0003】 種々のディファレンシャル法およびサブトラクション法が、示差的に発現され
る新規の遺伝子の発見を容易にするために用いられてきた。しかしながら、これ
らの技術は通常、かなりの労力を必要とする。新しく合成されたRNAの単離を容
易にする試みにおいて、ヌクレオシド三リン酸のホスホチオエート類似体が用い
られてきた(例えばMelvinら、Eur. J. Biochem. 92:373-379, 1978;Woodfordら
、Anal. Biochem. 171;166-172, 1998;およびOnoおよびKawakami, J. Biochem.
81:1247-1252, 1977を参照されたい)。このような類似体とインキュベーション
した後、新しく合成されたmRNAを有機水銀アフィニティクロマトグラフィーによ
り単離できる。この技術でも新しく合成されたRNAを単離できるが、この類似体
は有毒であり転写効率を減少させ得る。
【0004】 従って、当技術分野では、新しく合成されたmRNAを選択的に単離するための、
および、細胞または組織が刺激に応答する際の遺伝子発現の変化を評価するため
の改善された方法が求められている。本発明はこれらの要求を満たし、さらにま
たそれに関連する他の利点も提供する。
【0005】発明の概要 簡潔に説明すると、本発明は、新しく合成された転写産物に富むmRNAの集団を
単離するための方法、および細胞の遺伝子発現に対する刺激の作用を評価するた
めの方法を提供する。1つの態様においては、本発明は、下記の工程:(a)細胞
をビオチニル化rNTP類似体と接触させることにより、該細胞によって転写される
mRNA中にビオチニル化rNTP類似体を取り込ませる工程;(b)細胞内で転写を終結
させる工程;および(c)細胞からビオチニル化RNAを分離し、そこから新しく合成
されたmRNAに富むmRNAの集団を単離する工程、を含む、新しく合成されたmRNAに
富むmRNAの集団を単離する方法を提供する。特定の実施形態においては、下記の
各工程:(i) 細胞からRNAを単離する工程;(ii)該RNAを支持物質に連結した該ス
トレプトアビジンと接触させることにより、ビオチニル化RNAをストレプトアビ
ジンに結合させる工程;(iv) 結合したビオチニル化RNAから結合しなかったRNA
を除去する工程;により、ビオチニル化RNAを細胞から分離させ得る。
【0006】 さらなる態様においては、本発明により、(a) 下記の工程:(i) 細胞を該ビオ
チニル化rNTP類似体と接触させることにより、細胞によって転写されるmRNA中に
ビオチニル化rNTP類似体を取り込ませる工程;および、(ii) 該細胞を刺激に曝
す工程;を同時またはいずれかの順で行う工程;(b) 細胞内で転写を終結させる
工程;(c) 細胞内のビオチニル化RNAのレベルを測定する工程;および(d) 工程(
c)のレベルと、同様に処理した刺激に曝されていない細胞について予め測定した
レベルとを比較し、そこからRNAの転写に対する刺激の影響を決定する工程;を
含む、ある刺激のRNA転写に対する影響を決定するための方法を提供する。
【0007】 本発明はさらに、別の態様においては、(a) 下記の工程:(i) 細胞を該ビオチ
ニル化rNTP類似体と接触させることにより、細胞によって転写されるmRNA中にビ
オチニル化rNTP類似体を取り込ませる工程;および、(ii) 該細胞を刺激に曝す
工程;を同時またはいずれかの順で行う工程;(b) 細胞内で転写を終結させる工
程;(c) 同様に処理した刺激に曝されていない細胞において認められるレベルと
比べて、レベルが変化しているビオチニル化RNAを同定し、それにより刺激を与
えられた細胞中で示差的に転写されている遺伝子を同定する工程、を含む刺激に
曝された細胞内で示差的に転写されている遺伝子を同定する方法を提供する。
【0008】 他の態様においては、本発明は、上記の通り調製したビオチニル化mRNAの逆転
写の工程を含む方法により調製されるcDNAライブラリー、並びに、上記の通り調
製したビオチニル化mRNA分子からin vitro翻訳により生成される単離されたポリ
ペプチドに関する。
【0009】 上記および他の本発明の態様は、以下の詳細な説明および添付した図面を参照
することにより明らかとなるであろう。本明細書で開示された全ての文献は、そ
れらがあたかも個別に組み入られているかのように本明細書に、参照により全体
として組み入れるものとする。
【0010】発明の説明 上述の通り、本発明は一般的にいうと、新しく合成された転写産物に富むmRNA
の集団を単離するための方法、および細胞の遺伝子発現において刺激により誘導
される変化を評価する方法に関する。本明細書中に提供する方法は、ビオチニル
化rNTP類似体と接触した細胞が、迅速に該類似体をmRNA中に取り込むという発見
に基づいている。これにより得られるビオチニル化mRNAは、アフィニティ技術に
より容易に単離でき、多様な方法(例えば遺伝子発現の変化を評価する方法)にお
いて使用され得る。
【0011】 本明細書で用いられる場合、対象となる特定の刺激に細胞を曝した後にmRNAが
該細胞内で転写された場合に、mRNAが「新しく合成された」という。新しく合成
されたmRNAが刺激を受けた後、比較的短い時間(15〜30分間など)にわたり転写さ
れる場合があり、または比較的長い時間(数時間単位)にわたって転写される場合
もあることは明らかである。mRNAの集団は、その集団が新しく合成されたmRNAを
統計学的に同様に処理した刺激に曝されていない細胞から単離された全mRNA内の
レベルよりも、高レベルで(好ましくは少なくとも2倍多く、より好ましくは少
なくとも5倍多く)含んでいる場合に、新しく合成されたmRNAに関して「数量が
増加した」ものとする。富化のレベルは、ハイブリダイゼーションおよびPCRに
基づく技術を含む、当技術分野において公知の転写産物のレベルを定量的に測定
するための技術のいずれかを用いて評価できる。
【0012】 新しく合成されたmRNAを単離するために、一般に、細胞内で転写されるmRNA中
にビオチニル化rNTP類似体が取り込むことができる条件下で、それに十分な時間
にわたり細胞をビオチニル化rNTP類似体と接触させる。このような分析には、細
胞によってビオチニル化rNTPが取り込まれるならば、任意の細胞を使用してよい
。従って、培養細胞(ヒト血管平滑筋細胞など)および組織内の細胞を含む多様な
細胞のいずれかを用いてもよいが、動物から摘出した組織の場合は、rNTP類似体
の取り込みを最大とするには、比較的短時間(一般に数時間以内)で接触を行うべ
きである。ビオチニル化rNTPの細胞への取り込みは、蛍光標識したビオチニル化
rNTPを用いることにより容易に評価できる。蛍光発光団は、長鎖炭素リンカーな
どのリンカーに沿ってrNTPに直接連結させてもよく、また当技術分野でよく知ら
れている技術によりビオチンに連結させてもよい。続いて対象の細胞を、検出可
能な取り込みをもたらすのに十分な量および時間 (例えば、500μMで2時間)で
、蛍光ビオチニル化rNTP溶液に曝露する。次いで細胞を洗浄し回収し、取り込み
のレベルを当技術分野で公知の種々の方法(例えば半定量的蛍光顕微鏡法やフロ
ーサイトメトリー)のいずれかによりアッセイしてよい。有意にバックグラウン
ドを上回る(すなわちバックグラウンドよりも少なくとも2倍高い)蛍光を示す細
胞または組織が、本明細書に記載の新しく合成されたRNAの単離に好適である。
【0013】 いずれのビオチニル化rNTP類似体を使用して新しく合成された転写産物を標識
してもよく、該類似体にはビオチニル化rCTP、ビオチニル化rGTP、ビオチニル化
rTTPおよびビオチニル化rATPが含まれる。このような類似体は一般に市販されて
おり(例えば、ビオチン-14-CTPはGIBCO(Grand Island NY)より入手できる)、ま
た当技術分野で公知の技術により合成してもよい。ビオチンをrNTPに直接連結さ
せてもよく、またリンカーを介して連結させてもよい。種々の公知のリンカーの
任意のものを使用してよい。例えば、特に好適なリンカーは、一連の炭素原子(
例えば、1〜20個)を含むものである。また、これに相当する長さと柔軟性を有
する他のリンカーを使用してもよい。
【0014】 細胞のrNTP類似体との接触は、一般に、特定の細胞にとって好適な培地中でイ
ンキュベーションすることにより行う。インキュベーションの持続時間は分析の
目的により変えてよいが、500μMで存在するビオチニル化rNTPに対しては一般に
30分間で十分である。しかし、状況によってはより長時間とすることが有効であ
ろう。インキュベーション時間と類似体の濃度を変えることで取り込みを最適化
できることは明白であろう。例えば、類似体の濃度は細胞にとって毒性のない任
意の濃度でよい(例えば、1μM〜10mM、好ましくは10μM〜1mM)。インキュベー
ション時間は類似体の有意な取り込みが起こる時間のいずれかとしてよい(例え
ば、上記の蛍光標識した類似体とのインキュベーションの後、少なくとも3倍の
蛍光の増加をもたらすのに十分な時間)。インキュベーション時間は例えば、15
分間から何時間かまでの間で変えてよいが、典型的なインキュベーション時間は
30分間〜2時間の範囲である。
【0015】 rNTP類似体と接触させた後、例えばいずれかの標準的な技術を用いて細胞を溶
解させるなどにより、細胞内の転写を終結させる。続いてビオチニル化mRNAを溶
解液から単離し得る。特定の実施形態においては、この分離は、(1)全RNAを細胞
から単離する工程、そして(2)全RNAからビオチニル化mRNAをアフィニティ精製す
る工程、により行う。細胞から全RNAを単離する数多くの方法があり、多数のキ
ットが市販されている。アフィニティ精製は、アビジンのビオチンに対する結合
能に基づく。例えば、全RNAを、ストレプトアビジンカラム(AffiniTipTMストレ
プトアビジンマイクロカラム、GENOSYS, The Woodlands, TXなど)と接触させて
ビオチニル化mRNAのカラムに結合させることができる。結合していないRNAを洗
浄して除去した後、精製されたビオチニル化mRNAを、例えば塩酸グアニジンまた
は他の化合物および当技術分野で知られた技術により遊離させることができる。
所望の場合には、得られたmRNAを標準的技術によりさらに精製してもよい。
【0016】 特定の態様においては、特定の刺激に曝す前と曝した後に、新しく合成された
mRNAを単離し、それにより、遺伝子発現に対するその刺激の影響を評価できる。
あるいは、2種またはそれ以上の刺激を同時に測定し得る。刺激は細胞内環境の
何らかの変化、例えば、化学的変化(増殖因子もしくは分化因子などの対象の物
質での処理、または薬理学的処理など)、ウイルス感染、温度などの培養時のパ
ラメーターの変化、または他の改変(例えば、機械的、ウイルス性もしくは電気
化学的刺激、または細胞間接着の改変)のいずれかであり得る。一般に、刺激の
早期の影響を評価するには、細胞を、刺激に曝し、これと同時またはほぼ同時に
ビオチニル化rNTP類似体に接触させるが、これらの工程の順序を換えてもよい。
遺伝子発現における遅い変化の分析には、細胞を刺激に曝した後、間隔をおいて
rNTP類似体と接触させる場合もあるが、必ずしもそうでなくてもよい。転写を終
結させた後、刺激に曝す前のレベルと比較して、刺激の後にレベルが変化してい
るビオチニル化mRNAを、ハイブリダイゼーションやその他の当技術分野で公知の
方法、または本明細書に論述する方法により同定できる。あるいは、特定の遺伝
子の転写に対する刺激の影響は、刺激に曝した細胞における特定のmRNAのレベル
を、刺激に曝されていない細胞におけるレベルと比較して評価できる。
【0017】 刺激の影響を評価する際には、その刺激の開始後、複数の時点で転写を終結さ
せてもよい。好適な終結時間は様々であるが、典型的には、その範囲は刺激を与
えた後30分〜数時間の間で変化する。刺激によっては、刺激を与える時間をより
長くまたはより短くするのが好適となり得ることは、当業者には明白であろう。
ビオチニル化rNTPと長時間接触することにより、ハウスキーピング遺伝子のバッ
クグラウンドが増大し得るので、この接触時間は一般に2時間を超えないように
する。刺激の遅い影響を評価するには、一般にビオチニル化rNTPとの接触を遅ら
せる。例えば、刺激の25時間後のmRNA転写を評価するには、例えば刺激の24時間
後にビオチニル化rNTPとの接触を開始してもよい。あるいは、ビオチニル化rNTP
の量を制限することにより(例えば、5μmol/1kg体重)、バックグラウンドを低減
させ得る。
【0018】 本発明の特定の態様においては、上記の通り調製したビオチニル化mRNAを直接
in vitro翻訳に使用して、ディファレンシャルタンパク質解析(二次元ゲル電気
泳動など)により分析可能なタンパク質を生成することができる。本明細書に記
載のビオチニル化mRNAのin vitro翻訳により生成されたポリペプチドは、特に本
発明において考慮される。
【0019】 他のこのような態様においては、単離されたビオチニル化mRNAを、標識化cDNA
プローブを用いたハイブリダイゼーションによりアッセイできる。このようなプ
ローブは、目的とする特定の遺伝子に特異的であってもよく、また同時に複数の
プローブを検出することもできる。このようなアッセイはマルチパラメーター型
(multiparametric)DNAハイスループットスクリーニングに特に好適である。
【0020】 さらなる態様においては、ビオチニル化mRNAを使用してcDNAライブラリーを調
製することができる。このようなライブラリーは、ビオチニル化mRNA分子の逆転
写に関する当技術分野で公知の技術により調製できる。特定の実施形態において
は、mRNAをcDNAライブラリー調製の前に増幅してもよい。mRNAの増幅のための好
適な技術の1つには、ロングアキュレート(long-accurate)PCR(LA-PCR, Taylor
およびLogan, Curr. Opin. Biotechnol. 6:24-29, 1995を参照されたい)として
知られているものがある。逆転写の後で、cDNAライブラリーを標準的な技術によ
り調製し、種々のアッセイ(遺伝子の発見を目的とするものなど)において使用し
得る。例えば、ライブラリーの一部を限定消化し、標準化してクローン化し得る
。断片化したライブラリーを、例えばディファレンシャルハイブリダイゼーショ
ン、ランダム配列決定、または定量的バーチャルノーザン分析(すなわち、mRNA
の代わりにcDNAを用いて行うノーザンブロット分析)によりスクリーニングでき
る。対象となる全長の遺伝子を、未消化のままクローン化したライブラリーから
単離できる。ビオチニル化mRNAまたはcDNAライブラリーを、他の遺伝子探索技術
(cDNAライブラリーサブトラクション/ノーマライゼーション、DNAアレイおよび
ディファレンシャルディスプレイなど)の出発材料としても使用し得る。出発材
料の複雑さを顕著に減少させることにより、かかる技術の成功率は有意に上昇し
得る。
【0021】 本明細書に記載の方法を、原核細胞および真核細胞に応用できることは注目に
値する。微生物の遺伝子発現は、環境ストレスの条件に応答して厳密に制御され
ていると考えられている。遺伝子発現制御によりこのような刺激に対して応答す
る微生物の能力は、毒性に対して重要である(総説は、Fosterら、Annu, Rev. Mi
crobial. 49:145-174, 1995を参照されたい)。原核細胞の遺伝子発現の多岐にわ
たる分析のためのcDNAライブラリーの構築において直面する問題は、mRNA中の3
’ポリアデニル化の欠如であり、このことにより全RNAからのmRNAの分離が妨げ
られる。しかしながら、この難点は本明細書の方法を用いることにより回避でき
る。新しく合成されたmRNAの単離の後、さらなる処理のために、特定のアダプタ
ーを(標準的な方法を用いて)mRNAの末端に連結してもよい。この手法をさらに真
核系に対して応用し、非ポリアデニル化mRNAの一部の集団(subpopulation)を同
定し得る。
【0022】 本明細書中に提供される多様な方法において、ビオチニル化mRNAを異なる時点
で単離し、mRNAフィンガープリンティングを用いることにより同時に分析できる
。この手法により、複数の遺伝子の転写速度が直接的に得られる。さらに、これ
らの遺伝子に関する転写物の分解速度が間接的に得られる。この方法は、同時に
複数の遺伝子についてmRNA代謝回転の定量的分析を可能とする。
【0023】 本明細書中でに提供される方法を使用して、遺伝子発現に対する薬剤および他
の物質の作用をマッピングすることができる。異種の化合物の作用を、例えばこ
のような化合物を細胞と接触させ、新しく転写されたmRNAを単離し、遺伝子発現
を評価するRNAフィンガープリントなどの標準的な分析を行うことにより容易に
比較できる。
【0024】 本明細書において提供された方法はまた、マウスなどの実験動物を用いるin v
ivoの研究に応用し得る。ビオチン-rNTPを注射(例えば、生理食塩水中)により投
与できる。動物への注射のための用量範囲は、体重1kgあたり0.1mg〜100mgの間
であってよい(これより高いと毒性の影響が認められる)。好ましくは体重1kgあ
たり1mg〜50mgである。ビオチン-rTNPの注入後15分〜2時間の間に(in vitro培
養の時間と同程度で)、動物を殺すかまたは外科的生検により、動物から組織を
摘出できる。あるいは、血液を採取し、分析のために白血球細胞からmRNAを回収
してもよい。この分析を、薬物などの刺激処理を受けた動物に対して行い、mRNA
転写への作用を同定し得る。これらの動物におけるmRNA転写について2種以上の
刺激または薬物の示差的な影響も分析できる。
【0025】 以下の実施例は説明のためにのみ供するものであり、限定のためではない。
【0026】実施例 実施例1 新しく合成されたmRNAの単離 この実施例では、ヒト血管平滑筋細胞由来の新しく合成されたmRNAに富むmRNA
の集団を単離および特性決定することを記述する。
【0027】A.細胞培養 ヒト血管平滑筋細胞(VSM)を、37℃、5%CO2雰囲気下で、平滑筋細胞増殖培地
(Cell Applications, Inc., San Diego, CA)中で増殖させた。VSMを0.25%トリ
プシン/EDTAで回収して継代し、1:3の比で接種した(3×105細胞/T75または1×
105細胞/T25)。10〜15回継代した実験用の細胞を、ゼラチンで被覆したT25フラ
スコ(2%ゼラチンを37℃で1時間にわたり保持し、次いでPBSで1回すすいだも
の)に接種し、約50%のコンフルエンスまで増殖させた。細胞をPBSで2回すすぎ
、飢餓培地[Medium 199(Gibco, Grand Island, NY)、10mM HEPES、100μg/mlゲ
ンタマイシン、0.5% BSA、0.2mM MgCl2、および0.2mM MnCl2を添加]中で、実験
処理を行う前に2日間にわたりインキュベーションした。
【0028】B.ビオチン-14-CTPによる標識化 飢餓培地を除去し、500μMビオチン-14-CTP(GIBCO, Grand Island, NY)と10ng
PDGF-BB(Becton Dickinson, Franklin Lakes, NJ)とを同時に1mlの飢餓培地中
に添加した。インキュベーションを0.5時間、1.0時間または2.0時間行った後で
、細胞を回収(トリプシン化し、1.5mlのエッペンドルフチューブ中でペレットと
し、液体窒素中で急速に凍結)した。これらの細胞を(+/+)ビオチン/PDGFと命名
した。対照細胞[(-/-)ビオチン/PDGF、(+/-)ビオチン/PDGF、および(-/+)ビオチ
ン/PDGF]を各時点について同様に調製した。
【0029】C.RNA単離 急速凍結細胞ペレットを氷上で融解させた。ビオチン-標識化細胞を500μlの6
M尿素/3M LiCl溶液中で溶解した。得られた溶解物をQIAshredderカラム(Qiagen,
Valencia, CA)を通して均質化した。14,000 rpm、4℃で1時間にわたり遠心分
離してRNAをペレットとした。上清をデカントし、チューブを清潔なペーパータ
オル上で排液乾燥させた。ビオチンで標識化されていない細胞[すなわち(-/-)ビ
オチン/PDGF、および(-/+)ビオチン/PDGF対照]由来のRNAを、TRIzol試薬(Gibco,
Grand Island, NY)を、販売者の供するプロトコールに従って用いて単離した。
【0030】 ビオチン標識化細胞由来のRNAペレットを、100μl 1×結合バッファー(5mM T
ris, pH7.5, 1M NaCl, 0.5mM EDTAおよび0.05% Tween 20)に再懸濁した。ビオ
チニル化物質は、AffiniTipTMストレプトアビジンマイクロカラム(Genosys, The
Woodlands, TX)を、販売者の供するプロトコールに従って用いて捕捉した。ア
フィニティ結合したビオチニル化RNAを、100μlの5M塩酸グアニジンを用いてス
トレプトアビジンカラムから溶出させた。溶出したRNAを、2.5容量のエタノール
と1μl(20μg/μl)のグリコーゲン(Boehringer Mannheim, Indianapolis, IN)
を用いて沈殿させ、次いで-20℃で少なくとも1時間にわたりインキュベーショ
ンした。14,000 rpm、4℃で0.5時間にわたり遠心分離してRNAをペレットとし、
75%エタノールで洗浄し、風乾してヌクレアーゼを含まない水20μl中に再懸濁
した。
【0031】D.逆転写およびLA PCR増幅 1μgの実験用RNAおよび対照RNAの各々を逆転写させ、またSMART PCR cDNA Sy
nthesisキット(Clontech Laboratories, Palo Alto, CA)を、販売者の供するSMA
RT cDNA SynthesisのPCR選択サブトラクション用プロトコールに従って用いて増
幅した。実験用cDNA集団および対照cDNA集団の各々について直線的な増幅範囲を
評価した。この評価は、種々のサイクル数(販売者の指示通り)でのPCR産物のエ
チジウムブロミド染色によるゲル可視化により行った。また直線的な増幅範囲を
、前記のゲルをブロッティングし、GAPDH、シクロフィリン(cyclophillin)、お
よびβ-アクチンプローブで逐次的にプロービングすることによっても決定した(
すなわちバーチャルノーザン分析)。実験用cDNA集団および対照cDNA集団の各々
の大量増幅を、複数の同一の反応において、直線的な増幅範囲内で良好に産物を
産生することが既に実証されている種々のサイクル数のPCRにより行った。
【0032】E.PDGF-BB誘導遺伝子のPCR分析 実験用cDNA集団および対照cDNA集団の各々の、5ngの二本鎖cDNAを用いて、ラ
ットまたはヒト血管平滑筋細胞のいずれかにおいて、PDGF-BBによりアップレギ
ュレートされることが既に報告されている多数の種をPCRで増幅した。増幅は、0
.1μMの各プライマー、50μM dNTP、1×PCRバッファーおよび1μlの50×Advan
tage cDNA Polymerase Mix (Clontech, Palo Alto, CA)を含み、容量を50μlと
した中で行った。増幅は、Perkin-Elmerサーモサイクラーを用いて、95℃で2分
間の初期変性、続いて25〜35回のサイクル(95℃で30秒間、58℃で1分間、およ
び72℃で1分間、最後は72℃で5分間の伸長)をプログラムして行った。産物を
エチジウムブロミドで染色した1%アガロースゲル上で分析した。
【0033】 その結果を図1および2に示すが、本明細書中に記載された通り単離された、
新しく転写されたmRNAを用いることにより示差的な遺伝子発現の分析が可能であ
ることが実証された。
【0034】F.RNAフィンガープリンティング 実験用集団および対照集団の各々の、1ngまでの二本鎖cDNAを用いて、RNAフ
ィンガープリンティング分析を行った。各反応について、任意の配列を有する(
またTmが約60℃〜70℃の範囲にある)1種または2種のオリゴヌクレオチドを用
いた。反応は、50nMの各プライマー、30μM dNTP、2μCi [33P] dATP (3000Ci/m
mol, Amersham)、1×E×Tac PCR反応バッファーおよび2unitのE×Taq DNAポリ
メラーゼ (Pan Vera Corporation, Madison, WI)を含み、容量を40μlとした中
で行った。増幅を、タッチダウンPCR法を用い、Perkin-Elmerサーモサイクラー
を用いて、95℃で2分間の初期変性、続いて2回の低ストリンジェンシーのサイ
クル(95℃で30秒間、50℃で2分間、および72℃で2分間)をプログラムして行っ
た。この後で、25回の高ストリンジェンシーのサイクル(95℃で30秒間、65℃で
2分間、および72℃で2分間)を行った。新しく転写されたmRNAをアフィニティ
クロマトグラフィーにより回収した。
【0035】 このサンプルをホルムアミドローディングバッファー中で変性させ、変性4%
ポリアクリルアミドゲル上でサイズ分画した。ゲルを乾燥させ、オートラジオグ
ラフィーを行った。図3に示す通り、コンプレキシティーインプットを減少させ
たこの技術により、示差的遺伝子分析の標準的方法(ディファレンシャルディス
プレイ、RNAフィンガープリンティング、cDNAライブラリーのサブトラクション
法および標準化、ディファレンシャルハイブリダイゼーション、遺伝子チップ分
析および他の方法など)において、関連遺伝子のより迅速な分析が可能となる。
【0036】実施例2 ビオチニル化rNTP類似体の毒性の低減 本実施例は、ビオチニル化rNTP類似体の細胞の完全性に対する最小限の影響を
示す。
【0037】 ヒト不死化血管平滑筋(VSM)細胞を6-チオグアノシン(100μM)またはビオチ
ン-14-CTP(500μM)と2時間インキュベートし、その後トリパンブルーで染色した
。トリパンブルーの取り込みは、細胞の完全性が損なわれていることを示す。6-
チオグアノシンとインキュベートした細胞は、該色素を取り込んだが(図4)、ビ
オチニル化類似体とインキュベートした細胞はごく少数のものしか該色素を取り
込まなかった。これらの結果は、6-チオグアノシンは高い毒性があり、新生mRNA
のアフィニティ精製に対する中性の標識としては適当でなく、ビオチン-rNTPの
方がこの目的には適していることを示す。
【0038】実施例3 細菌内で新規に合成されたmRNAの単離 本実施例は、発現の研究に適切な新規に合成された原核生物RNAの単離を示す
ものである。
【0039】 哺乳動物細胞について上述したものと本質的に同様に、実験的に誘導される細
菌のRNAを、in vivoでビオチン標識し、アフィニティ精製した。プラスミド pBl
uescript II SK(+)(Stratagene, La Jolla, CA)をSmaIで消化し、標準的な手法(
Sambrookら、Molecular Cloning: A laboratory manual、 第2版、Cold Spring
Harbor Laboratory Press, Cold Spring Harbor, New York, 1989)に従ってゲル
精製および脱リン酸化を行った。相補的デオキシオリゴヌクレオチドプライマー
QT1 (5'-CCAGTGAGCAGAGTGACGAGGACTCGAGCTCAAGCTTTTTTTTTTTTTTTTT-3')およびQT 2 (5'-AAAAAAAAAAAAAAAAAGCTTGAGCTCGAGTCCTCGTCACTCTGCTCACTGG-3')をアニーリ
ングさせ、得られた二本鎖オリゴヌクレオチド(QT3)をリン酸化して、先に消化
しておいたpBluescript II SK(+)にクローニングした。陽性クローンを青-白選
択により同定した。クローンの大きさ、突然変異がないこと、およびベクター内
での向きを調べるために配列決定を用いた。in vitro転写を、標準的手法(Zhang
およびFrohman、Methods in Molecular Biology, Vol. 69: cDNA Library Proto
cols, CowellおよびAustin編、Humana Press Inc., Totowa, NJ, 1997)に従って
、T7またはT3 RNAポリメラーゼを用いて直鎖状プラスミドについて実施した。in
vitroで転写されたRNAオリゴを、すでに公開されている手法(ZhangおよびFrohm
an)に従って、ビオチンで標識化されたアフィニティ精製済みの細菌RNAにT4 RNA
リガーゼにより連結した。この連結した産物の逆転写をデオキシオリゴヌクレオ
チドプライマーQ0(5'-CCAGTGAGCAGAGTGACG-3')またはQ1 (5'-GAGGACTCGAGCTCAAG
C-3')を用いて実施した。これらのプライマーは双方ともQT3内に組込まれている
配列である。得られた一本鎖cDNAの集団をQ0またはQ1、ならびに市販されている
LA PCR増幅キットおよびそれに添付されている方法(Panvera Corporation, Madi
son, WI)を用いて増幅した。直線的な増幅範囲を、サイクル数毎に反応液の5μl
をブロットして、複数の標準的なハウスキーピング遺伝子(例えば、GAPDH)でプ
ロービングすることにより測定した。各実験および対照のcDNAの集団の大量増幅
は、直線的な増幅範囲内で十分に産物を生成することが予め示されているPCRサ
イクル数を用いて、同じ反応を複数回行って実施した。大量増幅された材料は、
多岐にわたる分析技術(例えば、RNAフィンガープリンティング、cDNAライブラリ
ーの構築/スクリーニングなど)における試薬として好適であった。
【0040】 以上の記述より、本発明の特定の実施形態が本明細書において説明のために記
載されているが、本発明の精神および範囲から逸脱することなく種々の改変を行
い得ることは明白であろう。故に、本発明は添付の特許請求の範囲による以外は
限定されない。
【配列表】
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、以下の遺伝子に関して新しく合成されたmRNAの相対的なレベルを示す
ヒストグラムである。プラスミノーゲンアクチベーター(PA)、細胞間接着分子-1
(ICAM-1)、ras近縁-1(Rap-1)、M-CSF受容体(c-fms)およびミオシンH鎖、イソ型I
I(MHC II)。各遺伝子に関して、細胞をビオチン-rNTP有/無およびPDGFで処理し
、cDNAライブラリーを各カテゴリーの細胞から調製し、ライブラリーを特定のプ
ライマーを用いたPCRにより分析した。
【図2】 図2は、図1に示されたのと同じヒストグラムを異なるY軸スケールで示した
ものである。
【図3】 図3は、ビオチニル化rNTPで処理された血管細胞由来のmRNAを用いたRNAフィ
ンガープリンティングを示すオートラジオグラムである。Aと表示されたレーン
はそれぞれ、1時間にわたりPDGFにより処理した後の結果を示す;Bと表示され
たレーンはそれぞれ、PDGF+ビオチニル化rNTPによる30分間にわたる処理につい
ての結果を示す;Cと表示されたレーンはそれぞれ、PDGF+ビオチニル化rNTPに
よる1時間にわたる処理についての結果を示す。細胞を記載の通りに処理し、新
しく転写されたmRNAをアフィニティクロマトグラフィーにより回収した。プライ
マー1,2および3はランダムプライマーであった。
【図4】 図4は、6-チオグアノシン(100μM)と共に2時間にわたりインキュベートした
後に、トリパンブルーで染色したヒト不死化血管平滑筋細胞の顕微鏡写真である
【図5】 図5は、ビオチン-14-CTP(500μM)と共に2時間にわたりインキュベートした
後に、トリパンブルーで染色したヒト不死化血管平滑筋細胞の顕微鏡写真である
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZW ),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU, TJ,TM),AE,AL,AM,AT,AU,AZ, BA,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,C R,CU,CZ,DE,DK,DM,EE,ES,FI ,GB,GD,GE,GH,GM,HR,HU,ID, IL,IN,IS,JP,KE,KG,KP,KR,K Z,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LV,MA ,MD,MG,MK,MN,MW,MX,NO,NZ, PL,PT,RO,RU,SD,SE,SG,SI,S K,SL,TJ,TM,TR,TT,TZ,UA,UG ,UZ,VN,YU,ZA,ZW (72)発明者 チャン,カイル,ダブリュ.,エイチ. アメリカ合衆国 92130 カリフォルニア 州 サンディエゴ,モンターリオ コート 3922 Fターム(参考) 4B024 AA20 BA80 CA04 CA12 DA02 HA01 HA03 4B063 QA01 QA18 QR72 QR77 QS15 QS17 QS34 QS36 QX02 4H045 AA20 CA40 EA50 FA72 FA73

Claims (26)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記の各工程: (a) 細胞をビオチニル化rNTP類似体と接触させることにより、該細胞によって
    転写されるmRNA中にビオチニル化rNTP類似体を取り込ませる工程; (b) 細胞内で転写を終結させる工程;および (c) 細胞からビオチニル化RNAを分離し、そこから新しく合成されたmRNAに富
    むmRNAの集団を単離する工程、 を含む、新しく合成されたmRNAに富むmRNAの集団を単離する方法。
  2. 【請求項2】 転写の終結の前に、30分間〜2時間にわたりビオチニル化rN
    TP類似体と細胞とを接触させる、請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】 細胞を溶解させることにより転写を終結させる、請求項1に
    記載の方法。
  4. 【請求項4】 細胞がヒト血管平滑筋細胞である、請求項1に記載の方法。
  5. 【請求項5】 細胞からのビオチニル化RNAの分離が、下記の各工程 (i) 細胞からRNAを単離する工程; (ii) 該RNAを支持物質に連結したストレプトアビジンと接触させることにより
    、ビオチニル化RNAをストレプトアビジンに結合させる工程;および (iv) 結合したビオチニル化RNAから結合しなかったRNAを除去する工程、 により行われる、請求項1に記載の方法。
  6. 【請求項6】 ビオチニル化rNTP類似体がビオチン-14-CTPである、請求項
    1に記載の方法。
  7. 【請求項7】 下記の各工程: (a) 下記の工程(i)および(ii): (i) 細胞をビオチニル化rNTP類似体と接触させることにより、該細胞によっ
    て転写されるmRNA中にビオチニル化rNTP類似体を取り込ませる工程;および (ii) 細胞を刺激に曝す工程、 を同時にまたはいずれかの順序で行う工程; (b) 細胞内で転写を終結させる工程; (c) 細胞内のビオチニル化RNAのレベルを測定する工程;ならびに (d) 工程(c)のレベルと、同様に処理した、刺激に曝されていない細胞につい
    て予め測定したレベルとを比較し、それによりRNA中の転写に対する刺激の影響
    を決定する工程、 を含む、RNA転写に対する刺激の影響を決定するための方法。
  8. 【請求項8】 細胞を化学薬剤と接触させることによって細胞を刺激に曝す
    、請求項7に記載の方法。
  9. 【請求項9】 刺激に曝した後に複数の時点で転写を終結させた細胞につい
    てビオチニル化RNAのレベルを比較する、請求項7に記載の方法。
  10. 【請求項10】 ビオチニル化RNAのレベルを測定する工程がハイブリダイ
    ゼーション工程を含む、請求項7に記載の方法。
  11. 【請求項11】 ビオチニル化RNAのレベルを測定する工程がポリメラーゼ
    連鎖反応工程を含む、請求項7に記載の方法。
  12. 【請求項12】転写の終結の前に、30分間〜2時間にわたりビオチニル化rN
    TP類似体と細胞とを接触させる、請求項7に記載の方法。
  13. 【請求項13】 細胞を溶解させることにより転写を終結させる、請求項7
    に記載の方法。
  14. 【請求項14】 細胞がヒト血管平滑筋細胞である、請求項7に記載の方法
  15. 【請求項15】 ビオチニル化rNTP類似体がビオチン-14-CTPである、請求
    項7に記載の方法。
  16. 【請求項16】 細胞が生存中の動物内に存在する、請求項7に記載の方法
  17. 【請求項17】 下記の各工程: (a) 下記の工程(i)および(ii): (i) 細胞をビオチニル化rNTP類似体と接触させることにより、細胞によって
    転写されるmRNA中にビオチニル化rNTP類似体を取り込ませる工程;および (ii) 細胞を刺激に曝す工程、 を同時にまたはいずれかの順序で行う工程; (b) 細胞内で転写を終結させる工程;ならびに (c) 同様に処理した刺激に曝されていない細胞においてみられるレベルと比べ
    てレベルが変化しているビオチニル化RNA分子を同定し、それにより刺激に曝さ
    れた細胞において示差的に転写されている遺伝子を同定する工程、 を含む、刺激に曝された細胞において示差的に転写されている遺伝子を同定する
    ための方法。
  18. 【請求項18】 工程(c)を、サブトラクションハイブリダイゼーション技
    術、DNAアレイ技術およびディファレンシャルディスプレイ技術からなる群から
    選択される方法を用いて行う、請求項17記載の方法。
  19. 【請求項19】 細胞を化学薬剤と接触させることによって細胞を刺激に曝
    す、請求項17に記載の方法。
  20. 【請求項20】 転写の終結の前に、30分間〜2時間にわたりビオチニル化
    rNTP類似体と細胞とを接触させる、請求項17に記載の方法。 細胞を溶解させることにより転写を終結させる、請求項17に記載の方法。
  21. 【請求項21】 細胞を溶解させることにより転写を終結させる、請求項1
    7に記載の方法。
  22. 【請求項22】 細胞がヒト血管平滑筋細胞である、請求項17に記載の方
    法。
  23. 【請求項23】 ビオチニル化rNTP類似体がビオチン-14-CTPである、請求
    項17に記載の方法。
  24. 【請求項24】 細胞が生存中の動物内に存在する、請求項17に記載の方
    法。
  25. 【請求項25】 請求項1に記載の方法に従って調製したビオチニル化mRNA
    を逆転写する工程を含む方法により調製された、cDNAライブラリー。
  26. 【請求項26】 請求項1に記載の方法に従って調製したビオチニル化mRNA
    をin vitroで翻訳して調製された、単離されたポリペプチド。
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