JP2002507594A

JP2002507594A - 有機ポリイソシアネート用の安定化剤

Info

Publication number: JP2002507594A
Application number: JP2000537847A
Authority: JP
Inventors: ハンスユルゲン・ラベ; プラモト・グプタ
Original assignee: バイエル・アクチエンゲゼルシヤフト
Priority date: 1998-03-25
Filing date: 1999-03-15
Publication date: 2002-03-12
Also published as: DE19813136C1; EP1082296A1; CN1294575A; WO1999048863A1; TW461898B; BR9909029A; AU3145199A; CA2325034A1; KR20010042135A

Abstract

(57)【要約】本発明は、3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシフェニルプロピオン酸エステルについての、有機ポリイソシアネート用の安定化剤としての使用を開示する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】（発明の属する技術分野）本発明は、3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシフェニルプロピオン酸エステルにつ
いての、ポリイソシアネート用の安定化剤としての使用に関する。

【０００２】（従来の技術）有機イソシアネートは、ポリウレタンプラスチック製造の際に、重要な化学物
質である。例えば、有機ポリイソシアネートは、ポリエーテルポリオールやポリ
エステルポリオールなどのポリオールと一緒に用いて、ポリウレタンホーム、繊
維、フィルム、エラストマー、塗料などを製造することができる。

【０００３】しかしながら、有機ポリイソシアネートは、低温の貯蔵の間でも、変色する傾
向を示す。この変色特性は、高温での貯蔵が必要な場合に、特に著しく、例えば
、固体のポリイソシアネートを、ポリエーテルポリオールやポリエステルポリオ
ールやグリコールなどの共反応体と一緒に用いて、ウレタンに変換する際、その
均一反応のために高温での貯蔵が必要な場合である。プレポリマー製造の際にも
、高温で、NCO-OH反応を実施する必要がある。この反応の間、イソシアネートは
、その安定化を施さなければ、非常に急速に変色することが、観察される。

【０００４】有機ポリイソシアネート変色の傾向を少なくするため、有機ポリイソシアネー
トに対し添加される、種々の安定化剤が提案されている。例えば、既知の安定化
剤として、立体的ヒンダードフェノール、ジアルキルジフェニルアミン、フェノ
チアジリン、ホスファイトまたはそれらの混合物が例示される（例えば、US 371
5 301, US 4 064 157, DT OS 1 668 275, DT-AS 1 618 845）。

【０００５】有機ポリイソシアネートの安定化のため、2,6-ジ-t-ブチル-4-メチルフェノー
ル（BHT）は、単独または上記安定化剤と組み合わせて、最も頻繁に使用されている。

【０００６】（発明が解決しようとする課題） BHTの欠点は、比較的揮発性が高く、またポリウレタン被覆物質への移動の傾向が強いため、NO_xを含む雰囲気下に、被覆物質が黄変する傾向が強いことである。したがって、このような欠点を有しない安定化剤が当業者の関心の対象であ
り、このような安定化剤を提供するのが、本発明の課題である。

【０００７】（発明の開示）本発明は、3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシフェニルプロピオン酸エステルにつ
いての、有機ポリイソシアネート（特に芳香族ポリイソシアネート）用の安定化
剤としての使用を提供する。

【０００８】上記フェニルプロピオン酸の最も好適なエステルは、メチル、エチル、プロピ
ルおよびt-ブチルエステル、特にメチルエステル（BHPMe）である。

【０００９】ポリイソシアネートとの反応は、バランスのとれた反応性が必要であって、酸
化防止剤のような痕跡量の他の化合物に対し、悪影響を与えるべきではない。

【００１０】驚くべきことに、3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシフェニルプロピオン酸エステ
ルは、ポリイソシアネートを基準に0.001〜0.1重量％、好適には0.001〜0.003重
量％のごく少量でも、有効であることが判明した。

【００１１】 BHPMeは、例えば、アクリル酸メチルを2,6-ジ-t-ブチルフェノールと、塩基触
媒の存在下に反応させることによって製造される。このようなBHPMeは、市販されおり、脂肪族ポリイソシアネートや、芳香族ポリイソシアネートや、脂環式ポ
リイソシアネートなどを含め、既知のポリイソシアネート全てに適している。既
知のポリイソシアネートとして、次のような物質が例示される：エチレンジイソ
シアネート、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネー
ト、4,4'-メチレンビス（シクロヘキシルジイソシアネート）、m-フェニレンジイソシアネート、p-フェニレンジイソシアネート、2,4-ジイソシアネート、トル
イレン2,6-ジイソシアネート、4,4'-メチレンビス（フェニルイソシアネート）、2,3'-メチレンビス（フェニルイソシアネート）、2,3-メチレンビス（フェニルイソシアネート）、トルイレン2,4,6-トリイソシアネート。

【００１２】本発明の好適な一具体例によれば、フェニルプロピオン酸エステルは、既知の
ポリイソシアネート用の安定化剤と組み合わせて使用することができる。

【００１３】このようにして安定化した有機ポリイソシアネートは、高温で貯蔵した場合で
も、変色する傾向が大幅に減少し、ポリウレタンの製造に有利に使用することが
できる。ポリウレタンは、ポリウレタンホーム、フィルム、塗料、エラストマー
などとして使用される。

【００１４】（実施例）次に、実施例を挙げて本発明を更に詳しく説明する。実施例において、％は、
重量％を意味し、温度は、すべて℃を意味する。実施例1

【表１】

【００１５】上記表から、10 ppmのBHPMe添加は、100 ppmのBHTの添加よりも、安定化作用がより良好であることが判明した。^* カラーインデックス（ALPHA）は、DIN 53 409（1967年7月）またはISO（1998年
7月）に従い測定

【００１６】実施例2

【表２】

【００１７】各試料を紫外線照射試験に付して、黄変を調べた。70時間の露光後、これらの
試料のカラーインデックスを、APHA法によって測定した。

【００１８】

【表３】

【００１９】実施例3

【表４】イソシアネートを、60℃に加熱し、5回、再冷却した。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国ＥＰ(ＡＴ，ＢＥ，ＣＨ，ＣＹ，ＤＥ，ＤＫ，ＥＳ，ＦＩ，ＦＲ，ＧＢ，ＧＲ，ＩＥ，ＩＴ，ＬＵ，ＭＣ，ＮＬ，ＰＴ，ＳＥ)，ＯＡ(ＢＦ，ＢＪ，ＣＦ，ＣＧ，ＣＩ，ＣＭ，ＧＡ，ＧＮ，ＧＷ，ＭＬ，ＭＲ，ＮＥ，ＳＮ，ＴＤ，ＴＧ)，ＡＰ(ＧＨ，ＧＭ，ＫＥ，ＬＳ，ＭＷ，ＳＤ，ＳＬ，ＳＺ，ＵＧ，ＺＷ)，ＥＡ(ＡＭ，ＡＺ，ＢＹ，ＫＧ，ＫＺ，ＭＤ，ＲＵ，ＴＪ，ＴＭ)，ＡＥ，ＡＬ，ＡＭ，ＡＴ，ＡＵ，ＡＺ，ＢＡ，ＢＢ，ＢＧ，ＢＲ，ＢＹ，ＣＡ，ＣＨ，ＣＮ，ＣＵ，ＣＺ，ＤＥ，ＤＫ，ＥＥ，ＥＳ，ＦＩ，ＧＢ，ＧＤ，ＧＥ，ＧＨ，ＧＭ，ＨＲ，ＨＵ，ＩＤ，ＩＬ，ＩＮ，ＩＳ，ＪＰ，ＫＥ，ＫＧ，ＫＰ，ＫＲ，ＫＺ，ＬＣ，ＬＫ，ＬＲ，ＬＳ，ＬＴ，ＬＵ，ＬＶ，ＭＤ，ＭＧ，ＭＫ，ＭＮ，ＭＷ，ＭＸ，ＮＯ，ＮＺ，ＰＬ，ＰＴ，ＲＯ，ＲＵ，ＳＤ，ＳＥ，ＳＧ，ＳＩ，ＳＫ，ＳＬ，ＴＪ，ＴＭ，ＴＲ，ＴＴ，ＵＡ，ＵＧ，ＵＳ，ＵＺ，ＶＮ，ＹＵ，ＺＷＦターム(参考） 4H006 AA02 AD40 BC50 4J002 CK021 EH146 FD036 4J034 HA01 HA07 HA08 HC03 HC12 HC17 HC22 HC46 HC52 HC61 HC64 HC67 HC71 MA12 QB15 QC01 QC08 RA07

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】 3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシフェニルプロピオン酸エステ
ルについての、有機ポリイソシアネート用の安定化剤としての使用。
【請求項２】有機ポリイソシアネート用の安定化剤として、3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシフェニルプロピオン酸メチルを使用する請求項1記載の使用。
【請求項３】 3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシフェニルプロピオン酸エステ
ルは、ポリイソシアネートを基準に、0.001〜0.1重量％の量で使用する請求項1 記載の使用。
【請求項４】既知のポリイソシアネート用の安定化剤と組み合わせて使用
する請求項1記載の使用。