JP2002503118A - 体液をサンプル採取する装置に使用する使い捨て素子 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 使い捨て切開素子１２は使用者の皮膚に切開部を作るための切開装置１０に使用される。切開素子１２は長手方向軸線を画成しかつ前端から突出する皮膚切開部材をもつ本体１６を含む。毛管チューブ１８は皮膚切開部材に横に離間した関係で本体に取り付けられ、皮膚切開部材を前方に通過して延在するよう本体１６に対して長手方向に摺動可能である。本願１６はキャリヤ素子中での使い捨て素子の設置を案内するために形成された複数の周囲方向に離間した、径方向外方に突出するボス３を含む。皮膚切開部材は平行な並置関係で配置された複数の針１４又は突起を含む。皮膚切開部材の代わりに、使い捨て素子１２は皮膚刺し通しレーザー光ビーム又は加圧流体を導くための長手方向貫通孔をもつことができる。毛管チューブ１８は外方に朝顔状に広がった下（入口）端をもつことができる。毛管チューブ１８はその中を上昇する流体レベルを感知するためのセンサーをもつことができる。

Description

【発明の詳細な説明】 体液をサンプル採取する装置に使用する使い捨て素子発明の分野 本発明は分析又は処理のために身体から血液や他の流体を得るための装置と方 法に関するものである。発明の背景 今日使用されている多くの医療処置は５〜５０μＬの範囲内の比較的少量の血 液サンプルを必要する。血液の１又は２滴の採集を可能にするために指の如き選 択場所で皮膚を切開又は刺し通しすることによってかかるサンプルを得ることは 、静脈血のチューブを抜き取るために静脈切開術を用いるよりは、コスト的によ り効率がよくかつ患者に与える外傷がより少なくなる。血液葡萄糖の自己モニタ の如き家庭用のテストの出現とともに、テストする必要のある人間があらゆる設 定で行うことのできる単純な処置法が要求されている。 慣用のランセットは一般に、剛性の本体と、一端から突出する無菌針をもつ。 ランセットは皮膚を突き刺し、そして出来た開口から血液を採集するために使用 される。血液はテスト装置又は採集装置に移送される。血液は最も一般的には、 供給物が一般的に優れている場所である指先から取り出される。しかし、この領 域の神経密度は多くの患者に大きな痛みを与える。敏感度がより小さい部位にア クセスするために耳たぶや手足の如き代わりの部位でのサンプル採取が時々実施 される。これらの部位は優れた血液サンプルを提供する見込みが小さく、また血 液をテスト装置に直接移送するのを困難にする。 制限された表面領域（指先の如き）は硬い肥厚部を形成する。そのため、血液 抜き取りの困難性を増し、痛みを増す結果となる。 皮膚を刺し通す不安と関連する痛みを減らすために、多くのばね負荷装置が開 発された。下記の特許は家庭用診断テスト製品に使用するために１９８０年代に 開発された装置の代表である。 Ｃｏｒｎｅｌｌ等の米国特許第４，５０３，８５６号にはばね負荷ランセット 注射器が記載されている。再使用可能の装置は使い捨てランセットと調和する。 ランセットホルダーは引っ込み位置に掛止される。使用者が解放装置に接触する と、ばねはランセットが皮膚を高速で刺し通し次いで引っ込むようになす。この 速度は突き刺しに関連する痛みを減らすために重要である。 Ｌｅｖｉｎ等の米国特許第４，５１７，９７８号には血液サンプル採集器具が 記載されている。同様にばね負荷式であるこの装置は標準の使い捨てランセット を使用する。そのデザインは指先に対する容易で正確な位置決めを可能にし、従 って衝撃部位を容易に決定することができる。ランセットが皮膚を突き刺した後 、はね返りばねがランセットを装置内の安全位置に引っ込める。 制度化されたセッティングでは、サンプルを患者から採集し、次いで、サンプ ルを制御方式でテスト装置に導入することがしばしば望まれる。例えば、或る血 液葡萄糖監視システムは、血液サンプルをテスト器具と接触しているテスト装置 に適用することを必要とする。かかる状況では、患者の指を直接テスト装置に持 っていくことは前の患者の血液からの汚染を生じる危険性を提供する。かかるシ ステムでは、特に病院のセッティングでは、患者を切開し、サンプルを毛管作用 によってマイクロピペット内に採集し、次いでそのサンプルをピペットからテス ト装置に送り出すことが普通である。 Ｈａｙｎｅｓの米国特許第４，９２０，９７７号にはランセットとび微少採集 チューブをもつ血液採集組立体が記載されている。この装置は単一装置内にラン セットと採集容器を合体している。切開と採集は２つの分離した動作であるが、 該装置は、使用前の血液採集が望ましい状況では、便利な単一の使い捨てユニッ トである。同様の装置はＳａｒｒｉｎｅの米国特許第４，３６０，０１６号とＯ ’ Ｂｒｉｅｎの米国特許第４，９２４，８７９号に記載されている。 Ｊｏｒｄａｎ等の米国特許第４，８５０，９７３号と第４，８５８，６０７号に は注射器型式の注射装置及び外形に依存する使い捨て固体針ランセットをもつ切 開装置として二者択一的に使用することができる組み合わせ装置が開示されてい る。 Ｌａｎｇｅ等の米国特許第５，３１８，５８４号には、診断目的で血液を取り 出すための血液ランセット装置が記載されている。この発明は切開の痛みを減ら すために回転／摺動伝達システムを使用する。その突き刺し深さは使用者によっ て容易に正確に調節できる。 Ｓｕｚｕｋｉ等の米国特許第５，３６８，０４７号、Ｄｏｍｂｒｏｗｓｋｉの 米国特許第４，６５４，５１３号及びＩｓｈｉｂａｓｈｉ等の米国特許第５，３ ２０，６０７号は各々吸引型式の血液サンプル採取器を記載している。これらの 装置は皮膚を刺し通した後にランセット保持機構が引っ込んだとき、切開部位と 装置端部間に吸引力を発生させる。装置の端部の回りの可撓性ガスケットは、適 切なサンプルが刺し通し部位から抜き取られるか又は使用者が装置上でプルバッ ク(pulls back)するまで、刺し通し部位の回りで端部をシールするのを助ける。 Ｇａｒｃｉａ等の米国特許第４，６３７，４０３号には、微孔性膜の形をなす 分離したテストストリップに体液を導くためランセットと整列した毛管通路を含 む組み合わせ切開及び血液採集装置が開示されている。針と毛管通路は一体であ るので、それらの横断面積は独立して寸法分類することはできない。また、針は 体液が引き上げられるようになすため傷と接触したままに留まらなくてはならな い。 Ｅｒｉｃｋｓｏｎ等の国際公報第ＷＯ９５／１０２２３号には、体液を採集及 び測定する手段が開示されている。このシステムはランス／針の回りで皮膚を圧 縮するスベーサ部材を有する使い捨て切開及び吸引装置を使用する。 また、単一用途装置は単一用途テスト即ち、家庭用コレステロールテストのた めに及び患者間汚染の多重−患者使用を排除するために制度化された使用のため に開発された。またＣｏｒｓｓｍａｎ等の米国特許第４，８６９，２４９号及び Ｓｗｉｅｒｃｚｅｋの米国特許第５，４０２，７９８号は使い捨て型単一用途の 切開装置を開示している。現在は、単一用途装置は体液を抽出することのできる 切開部を作るために、単一皮膚切開部材、例えば単一針を使用する。流体抽出量 を増すためにかかる装置は針の幅及び／又は長さを増すことを必要とする。しか し、刺し通しの幅と長さの増大は使用者が経験する痛みの増大を伴う。 上記特許の開示内容は参考文献として本願明細書に編入されるものである。 従来装置の毛管チューブを体液を引き入れるために所定位置に誘導して、この 毛管チューブの効用を幾分制限させるのは困難である。 本発明の１目的は、毛管通路の直径を針直径とは無関係に寸法決めでき、また 、体液サンプルに接触するためにより良く位置決めできるよう構成して毛管通路 の融通性を改善することにある。 本発明の他の目的は、ランセットキャリヤ中に設置されるとき自己案内式に動 作しかつ一旦設置されるとより大きな安定性を示する使い捨て素子を提供するこ とにある。 更に他の目的は、痛みを増大させずに、使用者の皮膚から絞り出される体液の 量を増すことができるようになすことにある。 本発明の更に他の目的は、サンプル部位と利用する刺し通し深さに依存して、 体液、即ち血液又は間質流体のサンプルをもたらす方法を提供することにある。 現在では間質流体（ＩＳＦ）を使用する市場で入手可能の装置はないが、全血と 比較したＩＳＦ中の葡萄糖の如き分析物の相関関係を確立する活発な努力がなさ れている。もしＩＳＦが容易に得られそして相関関係が確立されるならば、赤血 球の干渉又は要求されるヘマトクリット(hematocrit)調節がないので、ＩＳＦは サンプルとして好適である。 本発明の更に他の目的は、小さいが、調節可能のサンプル、即ち１テスト装置 では３μＬそしてもう１つのテスト装置では８μＬのサンプルを必要に応じて抜 き取ることができる方法を提供することにある。 本発明の更に他の目的は、身体上のサンプル部位の場所にかかわらず、抜き取 ったサンプルを集めて容易にテスト装置に提供できる方法を提供することにある 。この手法は感染管理を助ける。というのは、多数の患者は単一テスト器具とは 接触させれられず、使い捨て型の患者接触部分をもつサンプル採取装置のみがテ スト器具に持ち込まれるからである。代案として、テスト装置の使い捨て部分が 物理的にサンプル採取器と連結され、従ってサンプルはサンプル採取中テスト装 置内に直接持ち込まれることになるからである。次いで、テスト装置は必要に応 じて、テスト器具中に導かれるか、又はテストシステムはサンプル採取器に編入 されるか、又はテスト装置は患者の対して表示される結果を直接提供することが できる。 本発明の他の目的は、再使用可能のサンプル採取器と使い捨て型ランセット及 びサンプル採集テスト部材を含む最小侵入性サンプル採取装置を提供することに ある。発明の要約 本発明は、使用者の皮膚を通して切開部を作る切開装置に使用するための使い 捨て切開素子に関する。使い捨て切開素子は皮膚切開部材と、皮膚切開部材に横 に離間した関係で取り付けられた毛管チューブとを備える。毛管チューブと皮膚 切開部材は他方に対して相対的に長手方向に摺動可能である。 毛管チューブと皮膚切開部材は本体内に設けられる。本体は好適には、周囲方 向で離間した複数対の径方向外方に突出するボスを形成されて含み、ボスのうち の１つは他の２つのボスから長手方向に離間している。 本発明のもう１つの態様は、使用者の皮膚に孔を明けるための装置に使用する 使い捨て素子に関する。該使い捨て素子は長手方向軸線を画成する本体を含む。 かつ皮膚刺し通しレーザー光を導くためにそれを貫通して完全に延在する長手方 向の貫通孔と、介在レンズを含む。毛管チューブは貫通孔に対して径方向に離間 した関係で本体に取り付けられる。 本発明の他の態様は、使用者の皮膚を通して切開部を作るための切開装置に使 用する使い捨て切開素子に関する。該使い捨て切開素子は、長手方向軸線を画成 する本体と、前記本体の前端から等しい距離だけ前方に突出する複数の皮膚切開 部材を備える。前記皮膚切開部材は横に離間しかつ互いに平行に延在する。 本発明の更に他の態様は、切開部を作るための切開装置に使用する使い捨て切 開素子に関する。該使い捨て切開素子は長手方向軸線を画成する本体を含む。前 記本体は互いに周囲方向で離間しかつ径方向外方に延在する複数のボスを含む。 ボスのうちの１つは他のボスから長手方向に離間している。アームが前記本体の 後端から後方へ突出し、皮膚切開部材が前記本体の前端から前方へ突出する。 本発明の他の態様は外方に朝顔状に広がった下端をもつ毛管チューブと、流体 センサーを有する毛管チューブに関する。図面の簡単な説明 本発明の目的、利点は同様の素子を同様の数字で表している添付図面に基づく 好適実施例についての以下の詳細な説明から明らかになるであろう。 図１は本発明の使い捨て素子の部分断面、側立面図であり、使い捨て素子は引 っ込み位置にある状態で示す図である。 図２は使い捨て素子が切開部を切られ、使い捨て素子の毛管チューブが切開部 から体液を抜き取るため前方に延在させられた後の図１に類似の図である。 図３は切開装置の使い捨て可能の受入れユニット内に挿入されつつある本発明 の使い捨て素子の分解図であり、該ユニットを縦断面図で示した図である。 図４は本発明の使い捨て素子を受け入れるためのランセットキャリヤの側立面 図である。 図５は毛管チューブをもつ本発明の使い捨て素子の１実施例を示す斜視図であ る。 図６は図５に示す使い捨て素子の他の斜視図であり、毛管チューブを設置した 状態で示すものである。 図７は本発明の使い捨て素子の他の実施例を示す平面図である。 図８は図７の使い捨て素子の側立面図である。 図９は本発明の使い捨て素子の他の実施例を示す斜視図である。 図１０は本発明の使い捨て素子の更に他の実施例を示す斜視図である。 図１１は２本の針をもつ使い捨て素子の実施例の部分斜視図である。 図１２は３本の針をもつ使い捨て素子の図１１に類似の図である。 図１３は本発明の毛管チューブの他の実施例の下端の横断面図である。 図１４は本発明の使い捨てランセットの他の実施例の下端の側面図である。 図１５は図１４に示した使い捨てランセットの端面図である。 図１６は本発明の使い捨てランセットの他の実施例の縦断面図である。 図１７は図１６の円で囲んだ部分の部分図である。 図１８は毛管チューブが体液センサーをもつ本発明の他の実施例の概略図であ る。発明の好適実施例の詳細な説明 図１、２には体液サンプルを採取するために皮膚面を切開部を作るために適用 される切開装置１０が示されている。針１４の形をなす皮膚切開部材を担持する 使い捨てランセット１２（以下“使い捨て物品”と称する）はコックしたばね(c ocked spring)（図示せず）の釈放によって皮膚面に向かって変位させられ、次 いで急速にもう１つのばねによって引っ込められる。使い捨て物品１２は針１４ のみならず毛管チューブ１８をも担持する本体１６を含む。毛管チューブは摩擦 嵌めによって取り付けられ、そして露出した作動ノブ２２をもつ押し具２０の手 動による下向き変位に応動して本体１６に対して相対的に下向きに摺動する。 本発明は使い捨て物品１２に関するが、装置１０を簡単に説明することが適切 である。ハウジングと使い捨て物品１２を支持するためのユニット３０の細部は 本願と同時出願された出願中に開示されており、その説明は本願に参考として編 入される。使い捨て物品１２はランセットキャリヤ１３中に取り付けられ、この キャリヤは円筒形刺激器スリーブ２４内に抜き差し自在に配置される。スリーブ は該装置のハウジング２６に対して長手方向に摺動可能であり、ばね２８によっ て下方又は前方に偏倚させられる。皮膚に切開部Ｉを形成した後、ハウジングは 下方へ繰り返し押され、すると、スリーブは切開部を包囲する関係で身体組織の リングを押し下げて、切開部を膨らませると同時に切開部の側部を広げて離すよ うになす。その結果、たとえ切開部Ｉが、体液の供給が例えば指先領域に比して 比較的少ない場所である身体の領域に作られていても、血液又は間質流体の如き 体液のｌ滴が切開部の開放端に形成される。 一旦、滴Ｄが作られると、毛管チューブの下端がサンプルを得るために体液の 滴中に浸される状態となるまで、押し具２０は毛管チューブを身体１６に対して 下向きに押すよう変位させられる。次いで、押し具は釈放されて、上昇する。流 体サンプルは毛管チューブから分離しているテストストリップに、又は上部毛管 チューブに取り付けられるテストストリップ１９に移送される。 該装置１０（図３）の着脱自在のユニット３０はスリーブ２４、ランセットキ ャリヤ１３、摺動運動するようランセットキャリヤ１３に支持される内部スリー ブ２５、ハウジング２６中にユニットを着脱自在に定着するためのアダプタ１７ 、及び偏倚ばね２８及び２９からなる。 ランセットキャリヤ１３は１対の下向きに傾斜した、内向きに面した案内ラン プ(ramps)４０を含み、このランプは使い捨て物品１２を案内するためにその内 面に形成されている。案内ランプ４０の下端は交差して内向きに開放した凹所４ ２を形成する。３つの径方向外方に突出するボスがランセットキャリヤに形成さ れており、即ち共通平面に横たわる１対の正反対に対向する上部案内ボス３１と 、上部ボス３１の各々に対して９０°だけ周囲方向で離間している下部ロッキン グボス３３が形成されている。 使い捨て物品をユニット３０内に設置するために、ユニット３０はハウジング から下向きに引っ張られ、使い捨て物品１２はキャリヤ内に下向きに落とされる （図３参照）。そうする内に、使い捨て物品の上部ボス３６はランセットキャリ ヤの案内ランプ４０に沿って進行して、下部ボス３３をキャリヤの凹所４２と整 列させる。下部ボスが凹所４２内に入ったとき、使い捨て物品の毛管チューブ１ ８はユニット３０に対して特定の関係に方位付けられる。また、ボス３１、３３ は使い捨て物品をキャリヤ内で安定化させる。 次いで、ユニット３０は長手方向上方にハウジング１２の前端に押し入れられ ることによって、再設置される。毛管チューブ１８の上端は使い捨て物品の本体 １６の上端を僅かに上向きに通過して突出するので、それは、該装置を装着可能 となすためにロッキング機構（図示せず）を不作動化させるため、押し具を僅か に上昇させる。 図５、６に示す使い捨て物品１２は１対の壁６１によって形成されたスロット ６０を含み、このスロットは本体に沿って長手方向に延在する。スロット内に配 置されているのは複数対の対向するクランプ指６２であり、これらの指は毛管チ ューブ１８を摩擦的に掴んで、使い捨て物品の長手方向軸線に平行な方位でチュ ーブ６４を掴むよう形作られている。クランプ指６２は凹所６４を含み、この凹 所に毛管チューブが着座して、該チューブが本体から径方向に離脱しないように なす。毛管チューブを捕捉するために最終的にはスナップバック(snap-back)す る指６２を広げ離すために、毛管チューブは径方向にスロットに押し込まれて設 置することができる。所望に応じて、クランプ指の径方向外端は広げ作用を助長 するために面取りすることができる。 複数対の対向した案内指６６はスロット６０に沿って配置されて、毛管チュー ブの案内をその挿入中に助ける。所望の応じて、毛管チューブは径方向にスナッ プ嵌着する代わりに、スロットに沿って長手方向に押すことによって設置するこ とができる。 クランプ指６２、案内指６６及びボス３１、３３は好適にはプラスチックから 本体と一体に型成形される。 使い捨て物品１２Ａの変更例は図７、８に示され、この場合、側壁６１は除去 されている。他の点では、使い捨て物品１２Ａは前述の使い捨て物品１２と同様 な仕方で機能する。即ち、クランプ指６２Ａはと案内指６６Ａは摩擦的に毛管チ ューブを支持する。 使い捨て物品１２Ｂのもう１つの変更例は図９に示され、この場合、針は使用 していない。むしろ、中心の軸線方向貫通孔７０は本体１６Ｂを貫通形成され、 そしてレーザー光の如き皮膚刺し通し媒体を、又は使用者の皮膚に孔明けするた めの加圧流体（即ち、ガス又は液体）の流れを導くために適用される。例えば、 レーザー発生器（図示せず）は、使い捨て物品が設置されるとき前記孔７０と整 列するようにハウジング内に取り付けることができる。レーザービームを分散さ せるため介在レンズ７１が孔７０の上端に取り付けられいる。加圧液体又はガス （研摩性粒子をその中に包含させることができる）はインシュリンを直接皮膚を 通して注射するために使用する既知の自動注射装置から放出することができる（ 勿論、インシュリンはそこから除かれている）。 もう１つの使い捨て物品１２Ｃは図１０に示され、この場合、毛管チューブは使 用されていない。しかし、本体の後端又は上端は毛管チューブがあったのと同じ 位置に置かれた一体に型成形されたアーム７２を含む。その突出部７２は毛管チ ューブの上端と同じ手法で、即ち上述の如く、装着(arming)システムのロッキン グ機構を不作動化するために押し具２０を上昇させるために、機能する。 図１１、１２には針形式の使い捨て物品の夫々の変更例１２Ｄ、１２Ｅが示さ れ、これらの場合、１つより多い針１４が配備されている。 図１１では、２つの平行な、横に離間した針１４が中心軸線の両側に配備され ており、図１２では、第３の針が追加されており、これは中心軸線と一致してい る。針１４は本体１６から前方に同じ距離だけ突出している。使用者の皮膚を貫 通する１つより多い切開部を作ることによって、体液サンプル量は使用者の経験 する痛み量を増すことなしに、かなり増大させることができる。これにより、サ ンプル量を増すために、より大きな痛みを伴う、より高いゲージの針に頼る必要 性が排除される。 図９、１１、１２に関して記載した主要物、即ち、軸線方向の貫通孔７０と追 加の針１４は図１０に示す実施例、即ち、無−毛管チューブの実施例と共同して 使用し得ることは認められるだろう。 以上の説明より、本発明による使い捨て物品は針又はレーザー貫通孔に対して 離間した関係で毛管チューブを担持して、毛管と針（又は貫通孔７０）の横断面 寸法を互いに独立して決定できるようになすことは認められるだろう。更に、体 液サンプルに到達するよう延ばされるために、毛管チューブは使い捨て物品の本 体に対して相対的に摺動することができる。 使い捨て物品の本体は案内ボスを担持し、これらの案内ボスは、ロッキングボ スがキャリヤ中の凹所に入るようにするために、使い捨て物品を設置中に案内す べくランセットキャリヤ上のランプと協働することができる。それ故、毛管チュ ーブは予定の方位をとる。 毛管チューブが無い場合でも、使い捨て物品は装着システムのロッキング機構 を不作動化するよう機能するアームを担持する。 使い捨て物品に複数の針を使用することは実質的の多量の体液サンプルの採取 を、針ゲージを増す必要なしに、従って使用者が経験する痛み量を増すことなし に可能ならしめる。 図１３に示すのは毛管チューブ８０の下端８１の別の形状であり、この場合、 この下端は外方に朝顔状に広がっている。その結果、体液が上方に毛管チューブ を通して流れると、その進行速度はそれが朝顔状に広がった下端の幅広の直径Ｄ １からより小さい直径Ｄ２まで進行するときに増大し、それによって毛管チュー ブを通る体液の全流量を増す。これによりサンプルを直径Ｄ１を通して取り入れ そして直径Ｄ２を通して分配することができる。 図１４、１５に示されるのは使い捨てランセット８４の変更された下端であり 、これには浅い尖った刃又は突起の形をなす複数の皮膚切開部材８６が設けられ ている。これらの突起は金属シート８８のセクションから部分的に切り抜きつい でこれらのセクションを図１５に示す如く、下方に曲げて形成することができる 。 前記突起は多数の浅い切開部を作って、使用者が感じる痛みを増すことなしにサ ンプル量を増大させる。 図１６、１７は１対の平行通路９２、９４を含む使い捨てランセット９０の代 案例を示す。針の形をなす皮膚切開部材９６は通路９４のうちの１つ内に摺動可 能に配置され、他方の通路９２は毛管チューブ９７を画成する。針９６は拡大し た上端９７をもち、これは通路９４の一側に沿って形成されたスロット９８内を 摺動するよう適用される。２つの通路９２、９４はそれらの隣接した前端で互い に９９において連通する。ランセット９０は使い捨て物品の本体に摺動可能に取 り付けることができ、針の拡大部分９７は駆動機構に接触するよう配置され、そ の結果、駆動機構をトリガしたとき、針９６は図１７に仮想線で示す如く毛管チ ューブに対して下方に変位させられる。所望に応じて、針は切開部が作られた後 、上方に引っ込められるようばね偏倚させられる。体液の滴が切開部に作られた 後、針９６を含むランセット９０は前述の手法で前方に押され、そのとき体液が 吸い込まれる。 図１８は毛管チューブ１０２内で上昇する流体の上方レベルを感知する機構を 示す。前記機構は１対の電極１０４、１０６を含み、これらの電極は、毛管通路 １０８内に置かれるようチューブ本体を横に貫通する。電極はバッテリと指示器 （例えば電球）に回路内で接続され、その結果、通路１０８内で上昇する体液の 上方レベルが電極に接触したとき、電球が照明させられる。電極はランプが照明 した瞬間に通路内の体液量が分かるように、通路の予め選択された高さに配置さ れる。従って、ランプが照明すると、使用者は、サンプルの適切な量がチューブ 内に存在することを知り、チューブを切開部から取り除く。これにより、多過ぎ る又は少な過ぎるサンプルが取り出されることが防止され、さもないと、サンプ ル採取作業を繰り返すことが必要となる。 チューブの側部を通して通路１０８を入れる代わりに、電極はチューブの上端 を通して下向きに入れることができる。代案として、導電性インキを予め選択し た高さで通路内面に塗布することができる。 本発明は好適実施例につき説明したが、特別には記載しなかった追加、削除、 変更及び代用は本発明の精神と範囲を逸脱することなく成し得ることは当業者に は認められるであろう。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (31)優先権主張番号 ６０／０２３，６５８ (32)優先日 平成８年８月１日(1996．8．1) (33)優先権主張国 米国（ＵＳ） (31)優先権主張番号 ６０／０２５，３４０ (32)優先日 平成８年９月３日(1996．9．3) (33)優先権主張国 米国（ＵＳ） (31)優先権主張番号 ０８／７１４，５４８ (32)優先日 平成８年９月16日(1996．9．16) (33)優先権主張国 米国（ＵＳ） (31)優先権主張番号 ０８／７１０，４５６ (32)優先日 平成８年９月17日(1996．9．17) (33)優先権主張国 米国（ＵＳ） (31)優先権主張番号 ０８／７２７，０７４ (32)優先日 平成８年10月８日(1996．10．8) (33)優先権主張国 米国（ＵＳ） (81)指定国 ＥＰ(ＡＴ，ＢＥ，ＣＨ，ＤＥ， ＤＫ，ＥＳ，ＦＩ，ＦＲ，ＧＢ，ＧＲ，ＩＥ，ＩＴ，Ｌ Ｕ，ＭＣ，ＮＬ，ＰＴ，ＳＥ)，ＯＡ(ＢＦ，ＢＪ，ＣＦ ，ＣＧ，ＣＩ，ＣＭ，ＧＡ，ＧＮ，ＭＬ，ＭＲ，ＮＥ， ＳＮ，ＴＤ，ＴＧ)，ＡＰ(ＧＨ，ＫＥ，ＬＳ，ＭＷ，Ｓ Ｄ，ＳＺ，ＵＧ)，ＥＡ(ＡＭ，ＡＺ，ＢＹ，ＫＧ，ＫＺ ，ＭＤ，ＲＵ，ＴＪ，ＴＭ)，ＡＬ，ＡＭ，ＡＴ，ＡＵ ，ＡＺ，ＢＡ，ＢＢ，ＢＧ，ＢＲ，ＢＹ，ＣＡ，ＣＨ， ＣＮ，ＣＵ，ＣＺ，ＤＥ，ＤＫ，ＥＥ，ＥＳ，ＦＩ，Ｇ Ｂ，ＧＥ，ＨＵ，ＩＬ，ＩＳ，ＪＰ，ＫＥ，ＫＧ，ＫＰ ，ＫＲ，ＫＺ，ＬＣ，ＬＫ，ＬＲ，ＬＳ，ＬＴ，ＬＵ， ＬＶ，ＭＤ，ＭＧ，ＭＫ，ＭＮ，ＭＷ，ＭＸ，ＮＯ，Ｎ Ｚ，ＰＬ，ＰＴ，ＲＯ，ＲＵ，ＳＤ，ＳＥ，ＳＧ，ＳＩ ，ＳＫ，ＴＪ，ＴＭ，ＴＲ，ＴＴ，ＵＡ，ＵＧ，ＵＺ， ＶＮ (72)発明者 ロエ ジェフリー エヌ アメリカ合衆国 カリフォルニア州 94583 サン ラモン ヴェラクルツ ド ライヴ 3212 (72)発明者 ラドワンスキ リスザード アメリカ合衆国 カリフォルニア州 95037 モーガン ヒル サンダンス ド ライヴ 16830 (72)発明者 デューション ブレント ジー アメリカ合衆国 カリフォルニア州 95134 サン ノゼ ミラン ドライヴ 410 ナンバー 106 (72)発明者 サンチェス マイケル ジェイ アメリカ合衆国 カリフォルニア州 94040 マウンテン ビュー ラスティッ ク レイン 682 (72)発明者 グレイジ ヘンリー エム アメリカ合衆国 カリフォルニア州 94506 ダンヴィル テンビー テラス 175

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 1. 使用者の皮膚を通して切開部を作る切開装置に使用するための使い捨て切開 素子において、 皮膚切開部材と、皮膚切開部材に横に離間した関係で取り付けられた毛管チ ューブとを備え、毛管チューブと皮膚切開部材のうちの一方は他方に対して相 対的に長手方向に摺動可能であることを特徴とする使い捨て切開素子 2. 使い捨て切開素子は毛管チューブと皮膚切開部材を中に配置した本体を含み 、毛管チューブは前記本体に対して相対的に長手方向に摺動可能でありかつ皮 膚切開部材を通って前方に延在するよう適用されること特徴とする請求項１に 記載の使い捨て切開素子。 3. 皮膚切開部材は毛管チューブに対して摺動可能であること特徴とする請求項 ２に記載の使い捨て切開素子。 4. 毛管チューブはこれと一体に形成された分離した平行なチューブをもち、皮 膚切開部材は前記分離したチューブ内に摺動可能に取り付けられること特徴と する請求項３に記載の使い捨て切開素子。 5. 前記本体は毛管チューブを摩擦的に掴む長手方向に離間した複数対の掴み指 を含むこと特徴とする請求項２に記載の使い捨て切開素子。 6. 前記本体は周囲方向で離間した径方向外方に突出する複数のボスを形成され て含んでいること特徴とする請求項２に記載の使い捨て切開素子。 7. ボスのうちの１つが他のボスから長手方向に離間していること特徴とする請 求項６に記載の使い捨て物品。 8. 前記本体は周囲方向で離間した径方向外方に突出する複数のボスを形成され て含むこと特徴とする請求項１に記載の使い捨て切開素子。 9. 前記本体は毛管チューブを摩擦的に掴む長手方向に離間した複数対の掴み指 を含むこと特徴とする請求項８に記載の使い捨て切開素子。 10．皮膚切開部材は第１の針を構成し、更に、第１の針に対して平行に横に離間 した関係に配置された少なくとも１つの追加の針を含み、すべての針は等しい 距離だけ本体から突出していること特徴とする請求項１に記載の使い捨て切開 素子。 11．皮膚切開部材は平行に横に離間した関係に配置された複数の突起を含み、す べての突起は等しい距離突出していること特徴とする請求項１に記載の使い捨 て切開素子。 12．毛管チューブの下端は外方に朝顔状に広がっていること特徴とする請求項１ に記載の使い捨て切開素子。 13．使用者の皮膚に孔を明けるための装置に使用する使い捨て素子において、該 使い捨て素子が長手方向軸線を画成しかつそれを貫通して完全に延在しかつレ ーザー光又は加圧流体の如き皮膚刺し通し媒体を導くために適用される長手方 向の貫通孔を含む本体と、貫通孔に対して径方向に離間した関係で本体に取り 付けられた毛管チューブを含むこと特徴とする使い捨て素子。 14．貫通孔の入口端に取り付けられかつレーザー光を分散させるための介在レン ズを更に含むこと特徴とする請求項１３に記載の使い捨て素子。 15．毛管チューブが本体に対して長手方向に摺動可能であること特徴とする請求 項１３に記載の使い捨て素子。 16．本体がそれに形成された複数の周囲方向で離間した径方向外方に突出するボ スを含むこと特徴とする請求項１３に記載の使い捨て切開素子。 17．使用者の皮膚を通して切開部を作るための切開装置に使用する使い捨て切開 素子において、長手方向軸線を画成する本体と、前記本体の前端から等しい距 離だけ前方に突出する複数の皮膚切開部材を備え、前記皮膚切開部材は横に離 間しかつ互いに平行に延在すること特徴とする使い捨て切開素子。 18．皮膚切開部材は針を含み、針は２本あること特徴とする請求項１７に記載の 使い捨て切開素子。 19．皮膚切開部材は針を含み、針は２本より多いこと特徴とする請求項１７に記 載の使い捨て切開素子。 20．皮膚切開部材は金属プレートから切り出した突起からなること特徴とす請求 項１７に記載のる使い捨て切開素子。 21．切開部を作るための切開装置に使用する使い捨て切開素子において、該使い 捨て切開素子が長手方向軸線を画成する本体を含み、前記本体は互いに周囲方 向で離間しかつ径方向外方に延在する複数のボスを含み、ボスのうちの１つは 他のボスから長手方向に離間しており、更に該使い捨て切開素子は前記本体の 後端から後方へ突出するアームと、前記本体の前端から前方へ突出する皮膚切 開部材を含むこと特徴とする使い捨て切開素子。 22．体液をサンプル採取するためのサンプル採取装置に使用する使い捨て素子に おいて、サンプル採取装置に取り付けられる本体と、毛管チューブを備え、前 記毛管チューブは前記本体中に取り付けられかつ毛管チューブの長手方向軸線 と一致する方向に本体に対して摺動可能であること特徴とする使い捨て素子。 23．体液サンプル採取のためのサンプル採取装置に使用する使い捨て素子におい て、並置関係に配置した１対の平行通路を形成する部材と、通路のうちの１つ 内に摺動自在に取り付けられた皮膚切開部材はを備え、他方の通路は体液を引 き入れるための毛管チューブを画成すること特徴とする使い捨て素子。 24．２つの通路がそれらの隣接端で互いに連通すること特徴とする請求項２３に 記載の使い捨て素子。 25．体液のサンプルを引き入れるための毛管通路を画成する毛管素子において、 前記通路は異なった夫々の直径をもつ第１と第２の端を含むこと特徴とする毛 管素子。 26．第１の端は流体入口を画成し、第２の端は流体排出端を画成し、流体入口端 は流体出口端より直径が大きいこと特徴とする請求項２５に記載の毛管チュー ブ。 27．体液のサンプルを引き入れるための毛管通路を画成する本体と、前記通路内 を上昇する流体の上部レベルを感知するための本体上に配置した感知機構を含 むこと特徴とする毛管素子。 28．感知素子は上昇する流体の上部レベルに接触してそれを電気的に感知するた めの通路内に配置した電極構造を含むこと特徴とする請求項２７に記載の毛管 素子。