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JP2002333858A - 画像表示装置および画像再生方法 - Google Patents

画像表示装置および画像再生方法

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JP2002333858A
JP2002333858A JP2001140681A JP2001140681A JP2002333858A JP 2002333858 A JP2002333858 A JP 2002333858A JP 2001140681 A JP2001140681 A JP 2001140681A JP 2001140681 A JP2001140681 A JP 2001140681A JP 2002333858 A JP2002333858 A JP 2002333858A
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image
signal
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JP2001140681A
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Inventor
Michiyuki Sugino
道幸 杉野
Shigetsugu Okamoto
成継 岡本
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Sharp Corp
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Sharp Corp
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Publication date
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  • Liquid Crystal Display Device Control (AREA)
  • Transforming Electric Information Into Light Information (AREA)
  • Control Of Indicators Other Than Cathode Ray Tubes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 表示できる明るさのダイナミックレンジが表
示する画像信号の平均信号レベルに無関係に決まってい
る画像表示装置の出力輝度特性を、CRTの出力輝度特
性に近似させる。 【解決手段】 画像表示装置は、入力された画素信号の
レベルの平均を平均信号レベルとして演算する平均信号
レベル演算部20と、最小から最大までの平均信号レベ
ルを複数のブロックに分割し、平均信号レベルの分割ブ
ロック毎に、該平均信号レベルの分割ブロックに対する
画素の白レベルと黒レベルとを割り当て、上記平均信号
レベル演算部20により算出された平均信号レベルの値
に応じて、上記白レベルと黒レベルとの差で規定される
ダイナミックレンジを求めるダイナミックレンジ設定部
30と、入力された画素信号のダイナミックレンジを上
記ダイナミックレンジ設定部30の設定に基づいて調整
するダイナミックレンジ調整部40とを備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、表示部の出力輝度
を調整する機能を備えた画像表示装置および該画像表示
装置を用いて画像を再生する画像再生方法に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】CRT(cathode ray tube)を用いた画像
表示装置は、従来から「花火シーン」など、背景が暗い
場合、明るい小面積のスポットは光輝いて見えると言わ
れている。これは、CRTの電子銃(カソード)の寿命
を確保するために、カソードに過大な電流が流れないよ
うに制御が行われているためであり、同じ白を表示する
場合でも、映像信号の平均映像信号レベルによって明る
さが変動するためである。
【0003】そもそも、カソードに流れる電流密度を制
御した映像表現は、派生的に、上記のようにユーザに
「暗がりで光輝くような印象」を与えたと言える。
【0004】映像表現の観点から、この特徴をまとめる
と、 平均映像信号レベルに応じて、白輝度のダイナミック
レンジが変わる、 同様に、平均映像信号レベルに応じて、黒輝度も変動
する、 従って、当然、コントラスト比も、平均映像信号レベ
ルに応じて変動していると言える。
【0005】図10に、現在市販されているブラウン管
を使用した民生用TV(television; 以下、CRT−T
Vと記す)の白輝度特性および黒輝度特性として、上記
CRT−TVの平均輝度レベル(以下、APLと記す)
と白輝度および黒輝度との関係を測定した結果の一例を
示す。また、図10に、液晶カラーテレビの白輝度特性
および黒輝度特性として、上記液晶カラーテレビのAP
Lと白輝度および黒輝度との関係を測定した結果の一例
を併せて示す。なお、図10において、平均輝度レベル
(APL)100%とは、CRTのスクリーン上に全て
白信号を表示したときを意味する。また、図10の縦軸
の白輝度は、APL0%から100%の間における一般
的な白輝度の特性を示すためのもので、相対値を示して
いる。
【0006】図10において、CRT1はAPLに対す
るCRT−TVの黒輝度を示し、CRT2はAPLに対
するCRT−TVの白輝度を示し、LC1a,1b,1
cは、APLに対する液晶カラーテレビの黒輝度を示
し、LC2a,2b,2cは、APLに対する液晶カラ
ーテレビの白輝度を示す。
【0007】図10に示すように、CRT−TVにおい
ては、APLの増加に伴い、白輝度(CRT2)は低下
し、逆に、黒輝度(CRT1)は増加する。
【0008】一方、液晶カラーテレビの白輝度は、例え
ばLC2aに示すように、一般的にAPLには依存しな
いでフラットな特性を示す。
【0009】従来、液晶カラーテレビの白輝度は、液晶
パネルおよび光学系フィルムを総合した光透過率が低い
こと、また、高効率のバックライトが高価であったこと
から、CRT−TVの白輝度に比ベてレベルが低いもの
となっている。
【0010】そこで、液晶テレビにおいて、この白輝度
を上げるため、特開平3−179886号公報では、映
像信号の平均映像レベル(APL)に応じて液晶ライト
バルブの白輝度を制御することが提案されている。
【0011】上記特開平3−179886号公報におい
ては、液晶ライトバルブに入射させるランプ光量を、入
力される映像信号のレベルに応じて制御し、平均映像レ
ベルの高い絵柄の場合はランプ発光光量を下げ、平均映
像レベルの低い絵柄の場合にはランプ発光光量を上げる
ようにランブの点灯回路を制御する方法で、平均映像レ
ベルに応じてランプ発光光量を制御することにより、液
晶ライトバルブにおける光の利用効率を低下させること
なく、平均的に暗い映像の場合でも白ピークの輝度をあ
げ、コントラストを向上させ、輝きのある白文字などの
画像を表示可能としている。
【0012】また、液晶TV(液晶AI(Adaptive brig
htness Intensifier;適応型輝度強調システム)技術に
よる映像表現)日経エレクトロニクス pp.139-146, No.
757(1999.11.15)(以下、液晶AI技術と記す)におい
ても、バックライトの発光を制御する方法が開示されて
いる。
【0013】図11は、上記液晶AI技術における、A
PLに対する輝度調整方法を示す説明図である。なお、
図11において、白輝度は、液晶AIが作り出すAPL
に対する白輝度特性がわかるように相対値で示す。図1
1に示すように、AI処理、すなわち、APLに対して
バックライトの発光量を調整しない場合、従来の黒輝度
が、公表値で1.2cd/m2 であったのに対し、上記
液晶AI技術においては、バックライトの発光量を半減
させることで、黒輝度を公表値0.6cd/m2 まで削
減させている。
【0014】しかしながら、APLが低い時にバックラ
イトを下げると、図11に示すように、黒輝度と同時に
白輝度も低下し、結果的にコントラスト比を下げ、見た
目の映像品質としてメリハリ感の無いものになる。
【0015】このため、上記液晶AI技術においては、
APLの情報以外に、テレビ映像信号の最大値と最小値
とを検出し、映像信号の黒レベルを下げることで映像信
号のダイナミックレンジを広げる信号処理を施してい
る。
【0016】この結果、APLが低い時でも、バックラ
イト制御で設定される黒輝度と白輝度との差分に相当す
る、輝度のダイナミックレンジをフルに使用してコント
ラスト比の向上を図っている。
【0017】一方、APLが高い場合は、バックライト
の輝度を通常の1.4倍に上げている。
【0018】つまり、上記液晶AI技術においては、 白輝度を上げるため、暗いシーンでは黒輝度の絶対値
を下げ、明るいシーンでは白輝度の絶対値を上げること
でバックライトの発光を制御しており、 この場合に、コントラスト比を向上させるべく、映像
信号のダイナミックレンジを、バックライトで調整され
る白輝度と黒輝度との差に合わせ込むことで、映像信号
の黒輝度レベルを下げ、白輝度レベルを上げている。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】上記したように、液晶
カラーテレビのピーク特性は、バックライト輝度をAP
Lに応じて調整することにより得ることができる。しか
しながら、このようにバックライトの発光を制御するこ
とで液晶カラーテレビのピーク特性を得る方法は、バッ
クライトの調光回路が追加されることによる液晶カラー
テレビのコストアップや、バックライトの寿命などの信
頼性の面で問題がある。
【0020】また、上記特開平3−179886号公報
並びに液晶AI技術は、何れも、液晶カラーテレビに表
示されるTV映像のコントラスト比の改善に、APLが
小さい時に黒輝度を下げるものであり、CRT−TVに
おける、APLに対する白輝度特性並びに黒輝度特性と
は振る舞いが異なるものである。
【0021】本発明は、上記従来の問題点に鑑みなされ
たものであり、その目的は、表示できる明るさのダイナ
ミックレンジが表示する画像信号の平均信号レベルに無
関係に決まっている画像表示装置、特に、液晶カラーテ
レビなどの液晶表示装置の出力輝度特性を、CRTの出
力輝度特性に近似させることにある。
【0022】
【課題を解決するための手段】本発明にかかる画像表示
装置は、上記の課題を解決するために、画像を表示する
ための複数の画素を有する表示部を備え、各画素ごとの
情報を表す画素信号を含む画像信号が入力される画像表
示装置であって、入力された画素信号のレベルの平均を
平均信号レベルとして演算する平均信号レベル演算部
と、最小から最大までの平均信号レベルを複数のブロッ
クに分割し、平均信号レベルの分割ブロック毎に、該平
均信号レベルの分割ブロックに対する画素の白レベルと
黒レベルとを割り当て、上記平均信号レベル演算部によ
り算出された平均信号レベルの値に応じて、上記白レベ
ルと黒レベルとの差で規定されるダイナミックレンジを
求めるダイナミックレンジ設定部と、入力された画素信
号のダイナミックレンジを上記ダイナミックレンジ設定
部の設定に基づいて調整するダイナミックレンジ調整部
とを備えていることを特徴としている。
【0023】本発明にかかる画像表示装置は、上記の課
題を解決するために、上記平均信号レベルの分割ブロッ
クに対する画素の白レベルは、平均信号レベルが上昇す
るにつれて、分割ブロック毎に、上記表示部に表示する
画像信号の白レベルが漸次減少するように割り当てられ
ていることを特徴としている。
【0024】本発明にかかる画像表示装置は、上記の課
題を解決するために、上記平均信号レベルの分割ブロッ
クに対する画素の黒レベルは、平均信号レベルが上昇す
るにつれて、分割ブロック毎に、上記表示部に表示する
画像信号の黒レベルが漸次増加するように割り当てられ
ていることを特徴としている。
【0025】本発明にかかる画像再生方法は、上記の課
題を解決するために、各画素毎の情報を表す画素信号を
含む画像信号に基づいて複数の画素を有する表示装置で
画像を再生する画像再生方法であって、入力された画素
信号のレベルの平均を平均信号レベルとして演算する平
均信号レベル演算工程と、最小から最大までの平均信号
レベルを複数のブロックに分割してなる平均信号レベル
の分割ブロック毎に割り当てた、画素の白レベルと黒レ
ベルとから、上記平均信号レベル演算工程で得られた平
均信号レベルの値に応じて、上記白レベルと黒レベルと
の差で規定されるダイナミックレンジを求めるダイナミ
ックレンジ設定工程と、入力された画素信号のダイナミ
ックレンジを上記ダイナミックレンジ設定工程で設定さ
れたダイナミックレンジに基づいて調整するダイナミッ
クレンジ調整工程とを備えていることを特徴としてい
る。
【0026】本発明にかかるコンピュータ読取り可能な
記録媒体は、上記の課題を解決するために、コンピュー
タに、画像を表示するための複数の画素を有する表示装
置に入力された、各画素ごとの情報を表す画素信号を含
む画像信号から、入力された画素信号のレベルの平均を
平均信号レベルとして演算する機能と、最小から最大ま
での平均信号レベルを複数のブロックに分割してなる平
均信号レベルの分割ブロック毎に割り当てた、画素の白
レベルと黒レベルとから、入力された画素信号から演算
した平均信号レベルの値に応じて、上記白レベルと黒レ
ベルとの差で規定されるダイナミックレンジを求める機
能と、入力された画素信号のダイナミックレンジを、入
力された画素信号から演算した平均信号レベルの値から
求めたダイナミックレンジに基づいて調整する機能とを
実現させるためのプログラムを記録していることを特徴
としている。
【0027】本発明にかかるプログラムは、上記の課題
を解決するために、コンピュータに、画像を表示するた
めの複数の画素を有する表示装置に入力された、各画素
ごとの情報を表す画素信号を含む画像信号から、入力さ
れた画素信号のレベルの平均を平均信号レベルとして演
算する機能と、最小から最大までの平均信号レベルを複
数のブロックに分割してなる平均信号レベルの分割ブロ
ック毎に割り当てた、画素の白レベルと黒レベルとか
ら、入力された画素信号から演算した平均信号レベルの
値に応じて、上記白レベルと黒レベルとの差で規定され
るダイナミックレンジを求める機能と、入力された画素
信号のダイナミックレンジを、入力された画素信号から
演算した平均信号レベルの値から求めたダイナミックレ
ンジに基づいて調整する機能とを実現させるためのプロ
グラムである。
【0028】上記の構成によれば、平均信号レベルが上
昇するにつれて、分割ブロック毎に、ダイナミックレン
ジが狭くなるようにダイナミックレンジを調整すること
ができる。この結果、表示できる明るさのダイナミック
レンジが表示する画像信号の平均信号レベルに無関係に
決まっている画像表示装置、特に、液晶カラーテレビな
どの液晶表示装置において、CRTのような白輝度ピー
ク特性を擬似的に作り出すことが可能であり、その出力
輝度特性を、CRTの出力輝度特性に近似させることが
できる。この結果、平均信号レベル、特に、平均輝度レ
ベルが小さい領域として、例えば暗闇のシーンで全体的
に暗いシーンが続き、その画像信号の中で花火のシーン
のような光る閃光がある場合に、その閃光部分は、画像
表示装置、例えば液晶カラーテレビなどの液晶表示装置
の最大白輝度をもって表示することができ、メリハリ感
のあるTV映像を再現できる。
【0029】
【発明の実施の形態】〔実施の形態1〕本発明の実施の
一形態について図1ないし図6並びに図10に基づいて
説明すれば、以下の通りである。本実施の形態では、主
に、画像表示装置としての液晶表示装置に表示する、各
画素ごとの情報を表す画素信号を含む映像信号(画像信
号)のダイナミックレンジを平均輝度レベル(APL)
によって調整する方法について説明する。
【0030】図1は、本実施の形態にかかる液晶表示装
置の概略構成を示すブロック図である。本実施の形態に
かかる液晶表示装置(画像表示装置)は、図1に示すよ
うに、画像を表示するための複数の画素(図示せず)を
有する液晶パネル1(表示部、表示装置)と、入力され
た画像信号を補正して上記液晶パネル1に出力するため
の画像信号補正部としてのダイナミックレンジ調整シス
テム11と、上記液晶パネル1を駆動するための液晶パ
ネル駆動タイミング信号を発生させて上記液晶パネル1
を駆動し、上記液晶パネル1に画像を表示させる液晶パ
ネル駆動信号発生回路12(駆動信号発生部)とを備
え、各画素ごとの情報を表す画素信号を含む画像信号
が、表示画像信号として、上記ダイナミックレンジ調整
システム11を介して液晶パネル1に入力されるように
なっている。
【0031】上記ダイナミックレンジ調整システム11
は、入力された画素信号のレベルの平均を平均信号レベ
ル、例えば平均輝度レベル(APL)として演算する平
均信号レベル演算部20と、最小から最大までの平均信
号レベル、例えば平均輝度レベル(APL)を複数のブ
ロックに分割し、得られた平均入力信号レベルの分割ブ
ロック毎に、該平均入力信号レベルの分割ブロックに対
する画素の輝度レベル(出力輝度特性)として、白レベ
ル(白輝度レベル)と黒レベル(黒輝度レベル)とを割
り当て、上記平均信号レベル演算部20により算出され
た平均信号レベルの値に応じた輝度のダイナミックレン
ジを求めるダイナミックレンジ設定部30(出力輝度特
性設定部)と、ピーク特性を作り出すべく、上記ダイナ
ミックレンジ設定部30で設定された出力輝度特性を満
たすように、入力された画素信号のダイナミックレンジ
を上記ダイナミックレンジ設定部30の設定に基づいて
調整することにより、入力された画素信号のダイナミッ
クレンジを上記ダイナミックレンジ設定部30により設
定されたダイナミックレンジに変換して画像信号を補正
するダイナミックレンジ調整部40と、上記平均信号レ
ベル演算部20並びにダイナミックレンジ設定部30で
発生する遅延量を補償する遅延回路50(遅延手段)と
を備えている。
【0032】上記平均信号レベル演算部20では、入力
された画像信号のレベルの平均を平均信号レベルとして
演算する。この場合、平均化される一定信号量分の画像
信号は、1フィールドの画像分の画像信号でもよいし、
適当な間隔でサンプリングした画素信号の電圧値であっ
てもよい。
【0033】入力された画像信号が輝度−色差信号(Y
PbPrあるいはYCbCr)である場合は、輝度信号
Yの平均信号レベルを演算すればよく、入力された画像
信号が三原色信号(RGB)である場合には、三原色信
号(RGB)の平均信号レベルを演算してもよく、三原
色信号(RGB)を輝度信号Yに変換してから輝度信号
Yの平均信号レベルを演算してもよい。さらに、画像信
号としてこのような各色成分信号を含むカラー映像信号
が入力される場合、上記平均信号レベル演算部20は、
輝度値に相当する値のレベルの平均を算出するものでな
くともよく、各色成分信号の少なくとも1つのレベルの
平均を平均信号レベルとして演算するものであってもよ
い。例えば、RGBの三原色信号が画像信号として入力
される場合、G信号のみを取り出してG信号のレベルの
平均値を平均信号レベルとして算出してもよいし、各色
成分信号毎のレベルの平均値を平均信号レベルとして算
出してもよい。
【0034】また、平均信号レベルを演算するに際して
は、例えば、入力された全ての輝度信号YもしくはG信
号の強度を加算して平均化すればよいが、画面サイズを
等分するなど、適当なサイズ毎に平均信号レベルを計算
するようになっていてもよく、一水平ライン毎に平均信
号レベルを計算し、後で全てのラインの平均信号レベル
を加算して平均化するようになっていてもよい。
【0035】通常、液晶パネル1のソースドライバに供
給する映像信号はデジタルRGBであり、また、信号処
理もデジタル処理が主流である。したがって、本実施の
形態では、主に、デジタル処理でピーク特性を作り出す
処理について説明するものとする。
【0036】本発明を実現するには、先ず入力されたT
V映像信号などの画像信号の平均信号レベルをフレーム
毎に計算する必要がある。従って、入力された画像信号
を同一フレーム期間内で液晶パネル1に供給するのでは
なく、最初のフレームで平均信号レベルを計算し、次の
フレームでその平均信号レベルに応じて、画像信号を補
正する処理がベストである。
【0037】本実施の形態においては、平均信号レベル
に応じて画像信号のダイナミックレンジを調整すること
により画像信号を補正(調整)する。このため、最初の
フレームで平均信号レベルを計算し、次のフレームでそ
の平均信号レベルに応じて、画像信号のダイナミックレ
ンジを調整する処理が最も好適である。
【0038】勿論、同一フレーム内で、もしくは前のフ
レームの平均信号レベルを使用して画像信号のダイナミ
ックレンジを調整して画像信号を調整する処理も考えら
れるが、前のフレームと現在のフレームとで相関性がな
い場合、例えばシーンチェンジなど、前のフレームの平
均信号レベル(APL)と、現在のフレームの平均信号
レベル(APL)とが著しく齟齬する可能性もある。
【0039】このため、本実施の形態では、前のフレー
ムの画像信号のAPLを現在のフレームでもほぼ同等と
して扱うのではなく、先ず現在のフレームの画像信号の
APLを計算し、次のフレーム期間でそのAPL値によ
って画像信号のダイナミックレンジ調整を行うものとし
て説明を行う。
【0040】最近では液晶カラーテレビの入力信号が、
最近の各種デジタル放送やパソコンなどから幾つかのT
V映像フォーマット(画像フォーマット)で構成される
ため、APLの計算に際しては、デジタル化された映像
信号を用いてフォーマット変換やスケーリング処理が行
なわれる。
【0041】そこで、本実施の形態にかかる画像表示装
置においては、平均信号レベル演算部20が、IP変
換、スケーリング処理等の、映像(画像)フォーマット
変換(以下、IP変換、スケーリング処理を総合的に映
像(画像)フォーマット変換と称する)を行う映像フォ
ーマット変換部21(画像フォーマット変換部)と、こ
の映像フォーマット変換を行なうためのフレームメモリ
22と、平均輝度レベルの計算(APL計算)を行なう
APL計算部23とを備えた構成を有している。
【0042】最近では映像フォーマット変換としてIP
変換が主流となる傾向があり、例えば入力された画像信
号がインターレース走査の映像信号の場合、60Hz
(映像信号でいうフィールド期間)毎に1フィールドの
映像信号が入力され、次のフィールドの映像信号を参照
して順次走査信号を作り出すのが一般的である。
【0043】また、映像信号処理の同期タイミングの関
係でフレーム期間毎に後段の信号処理部に信号を供給す
るような、一種のフレーム単位でのパイプライン処理が
行なわれる。
【0044】つまり、TV映像信号は1フレーム期間で
各種のフォーマット変換を行い、次のフレーム期間で次
の処理に移ることになるために、このフォーマット変換
の期間に、同時にフレーム単位のAPLを計算すること
ができる。上記APL計算部23は、このAPL計算を
行うようになっている。
【0045】上記APL計算部23では、例えば、入力
された画像信号における全ての輝度信号Y(入力輝度信
号)もしくはG信号の強度を加算して平均化すること
で、APL値の計算(演算)が行なわれる。このように
して算出されたAPL値は、ダイナミックレンジ設定部
30に入力され、該ダイナミックレンジ設定部30にて
上記APL値に応じて画素の輝度レベル(出力輝度特
性)が設定される。
【0046】上記ダイナミックレンジ設定部30は、最
小から最大までの平均信号レベルを複数のブロックに分
割し、平均信号レベルの分割ブロック毎に、該平均信号
レベルの分割ブロックに対する画素の輝度レベル(出力
輝度特性)として、白レベル(白輝度レベル)と黒レベ
ル(黒輝度レベル)とを割り当てる輝度レベル設定部3
1と、上記平均信号レベル演算部20により算出された
平均信号レベルの値が、どの範囲(分割ブロック)の平
均信号レベルであるかを検出し、その平均信号レベルで
表現する画像信号のダイナミックレンジを決定するダイ
ナミックレンジ決定部32とを備えている。
【0047】上記平均信号レベル値から所定のダイナミ
ックレンジを求めるには、例えば、輝度レベル設定部
31にて、予め、最小から最大までのAPL(平均信号
レベル)を複数ブロックに分割し、各々のブロックに対
応する白レベル値と黒レベル値とをメモリ31a(例え
ばROM)に格納し、ダイナミックレンジ決定部32に
て、このメモリ31aを使用し、上記平均信号レベル演
算部20においてAPL計算部23で算出されたAPL
値から所定のダイナミックレンジを引用するか、あるい
は、輝度レベル設定部31にて、予め、最小から最大
までのAPLを複数のブロックに分割し、それぞれのブ
ロックに対応する白レベルと黒レベルとの演算関数をメ
モリ31a(例えばROM)に格納し、ダイナミックレ
ンジ決定部32にて、このメモリ31aを使用して、上
記平均信号レベル演算部20においてAPL計算部23
で算出されたAPL値から所定のダイナミックレンジを
関係づける計算を行えばよい。
【0048】ここで、APLに対してピーク特性を作り
出し、上記液晶表示装置に表示する画像信号としての映
像信号のダイナミックレンジを、APLに応じて調整す
る方法について、図2を参照して以下に説明する。
【0049】映像信号のダイナミックレンジを、APL
に応じて調整するには、まず、輝度レベル設定部31に
おいて、最小から最大までのAPLを複数のブロックに
分割し、APLの分割ブロック毎に、該APLの分割ブ
ロックに対する画素の輝度レベルの割り当てが行なわれ
る。
【0050】つまり、APLに対してピーク特性を作り
出すためには、液晶表示装置、例えば液晶カラーテレビ
の最大輝度を正規化して1.0と定義した場合、正規化
輝度値が0.0から1.0までの間に複数の中間輝度レ
ベルを設定し、それぞれの輝度レベルを、APL値、例
えばAPLの各分割ブロックと対応させればよい。
【0051】図2は、本実施の形態にかかるAPLと白
ピーク特性(白輝度ピーク特性)との関係を示す説明図
であり、白輝度の正規化輝度(白輝度ピーク特性)とA
PLとを軸とする白ピーク特性を示している。
【0052】図2に示すように、高輝度領域、中輝度領
域、および低輝度領域の3段階で白ピーク特性LC2を
作り出すとすれば、APLが0.0からAPL1までの
分割ブロックを、正規化輝度値が、液晶カラーテレビ
(液晶表示装置)が有する最大輝度レベル(正規化輝度
1.0)の高輝度領域とし、APL1からAPL2まで
の分割ブロックを、輝度レベル(正規化輝度値)がKi
do−aの中輝度領域とし、APL2から1.00まで
の分割ブロックを、輝度レベル(正規化輝度値)がKi
do−bの低輝度領域に割り当てる。
【0053】ダイナミックレンジ決定部32は、上記平
均信号レベル演算部20において液晶カラーテレビに入
力されるTV映像信号(映像信号)のAPLを計算した
結果から、APLが0.0からAPL1までの領域(分
割ブロック)にあることが検出されると、白輝度の正規
化輝度値(白レベル)を、液晶カラーテレビ(液晶表示
装置)が有する最大輝度レベル(正規化輝度1.0)と
なるように設定する。この結果に基づき、ダイナミック
レンジ調整部40は、入力されたTV映像信号(入力映
像信号)の白レベルを、そのまま液晶パネル1のソース
ドライバに供給して、液晶パネル1で定義される最大白
レベルになるように合わせる。
【0054】以下に、図3を参照してより具体的に説明
する。図3は、液晶カラーテレビの輝度ダイナミックレ
ンジの調整方法について説明する図である。ここで、入
力映像信号Dのダイナミックレンジは、白レベルB(白
信号レベル)と黒レベルC(黒信号レベル)との差分で
ある。
【0055】一方、液晶パネル1が有する白輝度と黒輝
度との差分(液晶パネル1の輝度ダイナミックレンジ)
をEに示すものとすれば、該液晶パネル1が有する輝度
のダイナミックレンジ(白輝度と黒輝度との差分)をフ
ルに使用して入力映像信号Dのダイナミックレンジと
1:1対応させてそのまま液晶パネル1に入力すれば、
Fに示す液晶カラーテレビの最終的な表示輝度になる。
つまり、APLが小さい領域(APL0.0〜APL
1)として、例えば暗闇のシーンで全体的に暗いシーン
が続き、その映像信号の中で花火のシーンのような光る
閃光がある場合に、その閃光部分は液晶カラーテレビの
最大白輝度をもって表示できる。このため、メリハリ感
のあるTV映像を再現することができる。
【0056】一方、図2のAPL1からAPL2の領域
(分割ブロック)で、Kido−aを使用して中輝度領
域を作り出す方法を、図4を用いて説明する。
【0057】本実施の形態においては、APLが、図2
のAPL1からAPL2の領域に入るTV映像信号(映
像信号)が入力された場合、図4に示すように、先ず入
力映像信号Dの黒レベルCを、液晶パネル1の最小黒輝
度となるように設定する。次いで、上記入力映像信号D
の白レベルBを、そのまま液晶パネル1に供給するので
はなく、液晶カラーテレビの最終白輝度が図2のKid
o−aになるように、該Kido−aに相当する白レベ
ルG(図4参照)に合わせ込む。
【0058】このように、入力された映像信号(入力映
像信号D)のダイナミックレンジを狭めて液晶パネル1
に表示すれば、Hで示す液晶パネル1のダイナミックレ
ンジ(輝度ダイナミックレンジ)を全て使うことなく、
入力映像信号Dの黒レベルが最小輝度であり、入力信号
の白レベルが図2のkido−aに相当する輝度値であ
るときの白レベルと黒レベルとの差分に相当するIで示
す輝度の範囲、つまり、図2のKido−aに相当する
白レベルGと最小黒レベルである黒レベルCとの差分の
輝度の範囲(ダイナミックレンジ)で最終的にTV映像
を表示させることができる。
【0059】この結果、APLが図2の0.0%からA
PL1までの領域では白レベルは液晶パネル1の最大輝
度レベルとなり、図2のAPL1からAPL2までのA
PL範囲では、液晶パネル1の最大輝度レベルまでを使
用せず、白輝度を落とすことができ、図2に示すような
白ピーク特性LC2を、TV映像信号のダイナミックレ
ンジ調整だけで作り出すことができる。
【0060】なお、図2の低輝度領域も上述した中輝度
領域の作り出し方法に準拠して入力映像信号Dのダイナ
ミックレンジを調整することで作り出すことができる。
【0061】なお、図2では、ピーク特性を3つの輝度
レベルで表現して説明を行ったが、当然、n(nは0以
外の正の整数)個のレベルでピーク特性を作る場合であ
っても、上述した作り出し方法に準拠して入力映像信号
のダイナミックレンジを変換することで作り出すことが
できる。
【0062】本実施の形態によれば、以上のような概念
によって、液晶カラーテレビでもピーク特性を作り出す
ことができる。
【0063】また、図1に示す遅延回路50は、上記平
均信号レベル演算部20並びにダイナミックレンジ設定
部30で発生する遅延量、特に、上記APL計算部23
並びにダイナミックレンジ決定部32にて発生する遅延
量を補償するものであり、映像フォーマット変換され
た、上記映像信号などの画像信号がダイナミックレンジ
調整部40に入力されるタイミングと、上記液晶カラー
テレビなどの液晶表示装置のダイナミックレンジ(出力
輝度特性)の設定パラメータであるダイナミックレンジ
決定信号が上記ダイナミックレンジ調整部40に入力さ
れるタイミングとが同期するように、上記APL計算部
23におけるAPL値の演算および上記ダイナミックレ
ンジ決定部32におけるAPL値の検出並びに該APL
値で表現する映像信号のダイナミックレンジの決定に要
する時間だけ画像信号を遅延させるようになっている。
これにより、上記映像フォーマット変換部21の出力映
像信号は、そのままダイナミックレンジ調整部40に入
力されるのではなく、遅延回路50により遅延して上記
ダイナミックレンジ調整部40に入力されるようになっ
ている。
【0064】なお、当然、映像信号を液晶パネル1に供
給する時に発生するブランキング期間などでダイナミッ
クレンジ決定処理を行い、遅延回路50を無くすことも
可能であるが、本実施の形態では、遅延回路50が必要
なものとして説明する。
【0065】次に、本実施の形態にかかる画像再生方法
として、液晶カラーテレビを用いた画像再生方法を例に
挙げ、TV映像信号の入力から、デジタル処理でピーク
特性を作り出し、液晶パネル1に、補正したTV映像信
号を供給するまでの処理について以下に説明する。
【0066】まず、図1に示すように、映像フォーマッ
ト変換部21に、各画素毎の情報を表す画素信号を含む
画像信号として、γ特性が除去された、デジタル化され
たTV映像信号である映像信号が入力されると、該映像
フォーマット変換部21は、フレームメモリ22を用い
て、フォーマット変換やスケーリング処理などの映像フ
ォーマット変換を1フレーム期間で行い、フレーム期間
毎に、輝度信号YもしくはG信号を後段のAPL計算部
23に供給する。
【0067】映像フォーマット変換部21は、該フォー
マット変換部21の信号を、フィールドもしくはフレー
ム同期信号としてAPL計算部23に出力すると共に、
タイミング信号として、液晶パネル駆動信号発生回路1
2に出力するようになっている。
【0068】本実施の形態では、入力された映像信号は
1フレーム期間で上記した各種フォーマット変換処理を
行い、次のフレーム期間で次の処理に移ることになるた
め、このフォーマット変換処理の期間に、同時にフレー
ム単位のAPLが計算される。
【0069】APL計算部23では、APLを計算する
対象画素もしくは計算するタイミングで、入力された輝
度信号YもしくはG信号の強度を積算し、平均化するこ
とにより、APL値が演算(計算)される。
【0070】このように計算されたAPL値は、ダイナ
ミックレンジ決定部32に出力される。なお、APL計
算部23におけるAPLの計算精度は、例えば図2に示
すようにピーク特性を3つの輝度レベルで表現する場合
には、3つのAPL領域が判定できる程度のもので十分
である。
【0071】従来、アナログテレビで扱われているAP
Lは、単なる積分回路で構成されたものであり、あくま
でも大凡のAPL値がわかる程度のものである。
【0072】ダイナミックレンジ決定部32では、上記
APL値に基づき、フレームメモリ22を用いて、ダイ
ナミックレンジ設定部30にて予め設定された、図2に
示したようなピーク特性(出力輝度特性)のうち、どの
範囲のAPLであるかを検出し、そのAPLで表現する
映像信号のダイナミックレンジ(映像ダイナミックレン
ジ)を求める(設定する)。
【0073】ここで、映像信号のダイナミックレンジ
は、例えば図2では3つあるため、高輝度領域の映像信
号のダイナミックレンジは0番、中輝度領域は1番、低
輝度領域は2番と番号付けしておいて、APL値と対応
させればよい。この場合、図1のダイナミックレンジ決
定部32からの出力信号であるダイナミックレンジ決定
信号がこの番号となる。
【0074】図1の遅延回路50は、映像フォーマット
変換部21の出力映像信号をそのままピーク特性を作り
出すダイナミックレンジ調整部40に入力せず、APL
計算部23並びにダイナミックレンジ決定部32で発生
する遅延量を補償する。
【0075】遅延回路50の出力映像信号はダイナミッ
クレンジ調整部40に入力される。ダイナミックレンジ
調整部40では、先ず、黒レベルはそのままにして、ダ
イナミックレンジ決定信号に応じて映像信号のダイナミ
ックレンジを調整する処理を行う。ダイナミックレンジ
調整部40からは、ダイナミックレンジを調整すること
により補正された表示映像信号が液晶パネル1に出力さ
れる。
【0076】図5に、ダイナミックレンジ調整処理の内
容を示す。図5において、ダイナミックレンジ調整部4
0に入力される、γ特性が除去された映像信号の最大値
と最小値とで規定される輝度の範囲(すなわち、最大白
レベルと最小黒レベルとの差)が映像信号の最大のダイ
ナミックレンジである。
【0077】ダイナミックレンジ調整部40では、該ダ
イナミックレンジ調整部40に入力された、γ特性が除
去された映像信号のダイナミックレンジを、予め準備さ
れた、図5に示す入力信号と出力信号との変換特性に基
づいて、該ダイナミックレンジ調整部40に入力された
所定のダイナミックレンジ決定信号に応じて変換する。
【0078】例えば、図2の高輝度領域とするAPLの
時、入力映像信号を、図3に示す入力映像信号Dとする
と、上記ダイナミックレンジ調整部40は、図5のDの
変換特性を参照して、Kの映像信号を出力する。このと
きは、図3並びに図5に示すように、入力信号(入力映
像信号)がスルー状態となる。
【0079】また、図2の中輝度領域では、図5に示す
ように、図4に示す方法を用いて変換特性Gを参照して
Lの出力信号を得るようにする。同様に、図2の低輝度
領域では、変換特性Jを参照してMの出力信号に変換す
ればよい。
【0080】変換自体は、入力映像信号とAPLとで決
まるダイナミックレンジを係数化しておき、〔入力映像
信号×係数〕の計算を行なう方法や、前記したようにR
OM(メモリ31a)を使用するなどの方法を用いて行
うことができるが、入力映像信号のダイナミックレンジ
を図1に示すダイナミックレンジ決定信号に応じて調整
する手段であれば、何れの方法を用いても構わない。
【0081】また、この変換特性に、液晶カラーテレビ
に表示されるTV映像のコントラスト感を改善したり、
メリハリ感や黒レベルの解像度を高めるなどのために、
図5のNで示すような曲線的な特性をつけて液晶パネル
1に出力することが行なわれる場合がある。
【0082】そこで、図5に示した変換特性K,L,M
を、ただ単に直線的に変換するのでなく、Nで示すよう
な曲線特性を付けて同時に本発明を実施しても構わな
い。
【0083】また、例えば、図2の高輝度領域では8ビ
ットに量子化されたデジタル映像信号はそのままにし、
中輝度領域ではダイナミックレンジを高輝度領域の1/
2にするならば、8ビットに量子化されたデジタル映像
信号を下位ビット方向に1ビットシフトし、低輝度領域
におけるダイナミックレンジを高輝度領域の1/4にす
るならば、8ビットに量子化されたデジタル映像信号を
下位ビット方向に2ビットシフトする方法もある。この
場合、ダイナミックレンジ変換を計算する場合よりも回
路規模を簡素化することができる。
【0084】以上のように、本実施の形態にかかる画像
表示装置は、画像を表示するための複数の画素を有する
表示部(表示装置)としての液晶パネル1を備え、各画
素ごとの情報を表す画素信号を含む画像信号が入力され
る画像表示装置であって、入力された画素信号のレベル
の平均を平均信号レベル(平均輝度レベル)として演算
する平均信号レベル演算部20と、最小から最大までの
平均信号レベルを複数のブロックに分割し、平均信号レ
ベルの分割ブロック毎に、該平均信号レベルの分割ブロ
ックに対する画素の白レベルと黒レベルとを割り当て、
上記平均信号レベル演算部20により算出された平均信
号レベルの値に応じて、上記白レベルと黒レベルとの差
で規定されるダイナミックレンジを求めるダイナミック
レンジ設定部30と、入力された画素信号のダイナミッ
クレンジを上記ダイナミックレンジ設定部30の設定に
基づいて調整するダイナミックレンジ調整部40とを備
えている構成を有し、上記平均信号レベルの分割ブロッ
クに対する画素の白レベルは、平均信号レベルが上昇す
るにつれて、分割ブロック毎に、上記液晶パネル1に表
示する画像信号の白レベルが漸次減少するように割り当
てられている。
【0085】また、本実施の形態にかかる画像表示装置
は、上記平均信号レベル演算部20が、入力された画像
信号に対して画像フォーマット変換を行う画像フォーマ
ット変換部21と、フレームメモリ22とを備え、フォ
ーマット変換の期間に、同時にフレーム単位の平均信号
レベルの演算を行う構成を有している。
【0086】また、本実施の形態にかかる画像表示装置
は、画像を表示するための複数の画素を有する表示部を
備え、各画素ごとの情報を表す画素信号を含む画像信号
が入力される画像表示装置であって、映像フォーマット
変換部21と、フレームメモリ22と、APL計算部2
3と、ダイナミックレンジ決定部32と、ダイナミック
レンジ調整部40と、遅延回路50とを有する、ダイナ
ミックレンジ制御部としてのダイナミックレンジ調整シ
ステム11を有する構成を有している。
【0087】また、本実施の形態にかかる画像表示装置
は、画像を表示するための複数の画素を有する表示部を
備え、各画素ごとの情報を表す画素信号を含む画像信号
が入力される画像表示装置であって、入力信号の平均レ
ベルを演算する平均信号レベル演算部と、上記平均信号
レベル演算部により演算された平均信号レベルに応じて
設定する出力輝度特性設定部と、設定された出力輝度特
性を満たすように画像信号を補正する信号補正部を有す
る画像表示装置において、最小から最大までのAPLを
複数に分割し、APLが上昇するにつれて分割ブロック
毎に上記表示部に表示する映像信号の白レベル(最大白
レベル)を漸次減少させて設定する構成を有している構
成であってもよい。
【0088】さらに、本実施の形態にかかる画像再生方
法(画像表示装置の映像信号の表示方法)は、各画素毎
の情報を表す画素信号を含む画像信号に基づいて複数の
画素を有する表示装置(液晶パネル1)で画像を再生す
る画像再生方法であって、入力された画素信号のレベル
の平均を平均信号レベルとして演算する平均信号レベル
演算工程と、最小から最大までの平均信号レベルを複数
のブロックに分割してなる平均信号レベルの分割ブロッ
ク毎に割り当てた、画素の白レベルと黒レベルとから、
上記平均信号レベル演算工程で得られた平均信号レベル
の値に応じて、上記白レベルと黒レベルとの差で規定さ
れるダイナミックレンジを求めるダイナミックレンジ設
定工程と、入力された画素信号のダイナミックレンジを
上記ダイナミックレンジ設定工程で設定されたダイナミ
ックレンジに基づいて調整するダイナミックレンジ調整
工程とを備えている構成であり、上記ダイナミックレン
ジ設定工程では、上記平均信号レベルの分割ブロックに
対する画素の白レベルが、平均信号レベルが上昇するに
つれて、分割ブロック毎に、上記表示装置に表示する画
像信号の白レベルが漸次減少するように割り当てられ
る。
【0089】また、本実施の形態にかかる画像再生方法
(画像表示装置の映像信号の表示方法)は、画像を表示
するための複数の画素を有する表示部を備え、各画素ご
との情報を表す画素信号を含む画像信号が入力される画
像表示装置における映像信号の表示方法であって、映像
フォーマット変換ステップと、APL計算ステップと、
ダイナミックレンジ決定ステップと、映像信号のタイミ
ングを合わせて該ダイナミックレンジによる信号調整ス
テップとでなるダイナミックレンジ制御を行なう方法で
ある。
【0090】本実施の形態にかかる画像表示装置並びに
画像再生方法は、上記した構成により、平均信号レベル
が上昇するにつれて、分割ブロック毎に、ダイナミック
レンジが狭くなるようにダイナミックレンジを設定して
いる。
【0091】この結果、本実施の形態にかかる画像表示
装置によれば、CRTのような白輝度ピーク特性を擬似
的に作り出すことが可能であり、APLが小さい領域と
して、例えば暗闇のシーンで全体的に暗いシーンが続
き、その映像信号の中で花火のシーンのような光る閃光
がある場合に、その閃光部分は、例えば液晶パネル1の
最大白輝度をもって表示でき、メリハリ感のあるTV映
像を再現できる。また将来、現状よりデバイス自体の絶
対黒輝度がより下がり、絶対白輝度がより向上した場合
でも本発明を採用することによってより一層臨場感が増
したTV映像を再現することができる。また、バックラ
イトの輝度を平均輝度レベルに応じて調整することもな
いため、液晶TVの低コスト化や信頼性を向上すること
ができる。
【0092】以上のように、本実施の形態によれば、上
記平均信号レベルに応じて、ダイナミックレンジによ
り、画素信号のレベルに対する画素の輝度の変化を表す
入力信号−出力輝度特性が設定され、上記液晶パネル1
に表示する画像信号のダイナミックレンジを、入力され
た画素信号の平均信号レベルに応じて調整することで、
設定された入力信号−出力輝度特性を満たすように、上
記液晶パネル1に表示する画像信号を補正して再生する
ことができる。
【0093】なお、上記の画像表示装置あるいは画像再
生方法において、ダイナミックレンジの設定は、上記画
像信号を上記表示部に供給するときに発生するブランキ
ング期間に行なわれる構成であってもよい。
【0094】また、上記の画像表示装置あるいは画像再
生方法は、白レベル制御用と黒レベル制御用とで分割ブ
ロックが異なる構成であってもよい。
【0095】さらに、上記の画像表示装置あるいは画像
再生方法において、平均信号レベルの演算(APL演
算)は、画面を分割し、該分割画面毎に演算する構成で
あってもよい。
【0096】また、上記の画像表示装置あるいは画像再
生方法において、平均信号レベルの演算(APL演算)
は、一水平ライン毎に平均レベルを計算した後に全ライ
ンを加算し、平均化する構成であってもよい。
【0097】さらに、上記の画像表示装置あるいは画像
再生方法において、平均信号レベルの演算(APL演
算)は、一フレーム内で間引かれた画素の平均レベル演
算であってもよい。
【0098】また、上記の画像表示装置は、最小から最
大までのAPLを複数ブロックに分割し、各々のブロッ
クに対応する最大白レベル値と最小黒レベル値が格納さ
れたメモリを有する構成であってもよい。
【0099】さらに、上記の画像表示装置は、最小から
最大までのAPLを複数ブロックに分割し、各々のブロ
ックに対応する最大白レベルと最小黒レベルの演算関数
が格納されたメモリを有する構成であってもよい。
【0100】また、上記の画像表示装置あるいは画像再
生方法は、最小から最大までのAPLを複数ブロックに
分割し、各々のブロックに対応する最大白レベル値と最
小黒レベル値の設定演算処理は映像信号のブランキング
期間に行われる構成であってもよい。
【0101】最近の液晶テレビの白ピークは、液晶パネ
ル1やバックライト(図示せず)の技術改善によって、
図10に示すLC2b,2cのように、CRTのピーク
時の輝度に近づきつつある。
【0102】また、液晶カラーテレビ(液晶テレビ)の
黒輝度は、バックライト(図示せず)が点灯している時
に完全に遮光すれば0.0cd/m2 となるが、実際に
は光漏れが発生することから、図10に示すLC1aの
ようにAPLに依存しないである黒輝度で一定となる。
【0103】しかしながら、最近の液晶パネル1の光漏
れも改善される傾向にあり、図10に示すLC1b,1
cのように、黒輝度が下がりつつある。
【0104】このように、液晶パネル1で決まる白輝度
と黒輝度とは、ますます従来のCRTが有する値に近づ
きつつある。
【0105】このため、このような画像表示装置におい
て本発明を適用し、図2に示すように、LC2b,2c
に対し、例えば高輝度領域、中輝度領域、および低輝度
領域の3段階で白ピーク特性LC2を作り出すことによ
り、図6に示すように、その出力輝度特性を、CRTの
出力輝度特性により近似させることができる。なお、図
6において、平均輝度レベル(APL)は、最大値を1
00%として表した相対値を示す。また、図6におい
て、平均輝度レベル(APL)100%とは、CRTの
スクリーン上に全て白信号を表示したときを意味する。
また、図6の縦軸の白輝度、黒輝度は、APL0%から
100%の間における一般的な白輝度、黒輝度の特性を
示すためのもので、図6に示すようにAPLを設定した
ときの相対値を示す。
【0106】なお、本実施の形態において、図1は、説
明の都合上、APL値から所定のダイナミックレンジを
求めるために必要な機能ブロックとして表現し、説明し
たにすぎず、例えば、APL計算部23とダイナミック
レンジ決定部32とを一体化して形成することもでき
る。
【0107】また、本実施の形態では、APLの計算
を、映像フォーマット変換処理などのフレーム単位もし
くはフィールド単位で遅延が発生する信号処理と同時に
行うものとして説明したが、本発明にかかる画像表示装
置としては、必ずしも、映像フォーマット変換処理機能
を有する、液晶カラーテレビなどの画像表示装置である
必要はない。つまり、本発明は、フレームもしくはフィ
ールド単位でAPLを計算し、そのために発生する時間
遅延分だけ映像信号を遅延させれば問題がないため、必
ずしも図1に示す映像フォーマット変換部21が設けら
れていることを前提とする必要はない。
【0108】〔実施の形態2〕本発明の他の実施の形態
について、図1、図2、図7、図8、および図10に基
づいて説明すれば、以下の通りである。なお、本実施の
形態において、実施の形態1における構成要素と同一の
機能を有する構成要素については、同一の符号を付記
し、その説明を省略する。本実施の形態では、主に、前
記実施の形態1との相違点について説明するものとす
る。
【0109】本実施の形態では、液晶表示装置に表示す
る映像信号のAPLと黒輝度との関係についても白輝度
のピーク特性と合わせて実現する方法について説明する
ものとする。
【0110】一般的に、CRTでピーク特性があること
が、暗闇のシーンで花火の閃光のような明るい個所が光
輝くように見えるという、映像のメリハリ感を生むと言
われている。
【0111】一方、白輝度のピーク特性だけに着目する
のではなく、コントラスト比(同一APLにおける白輝
度÷黒輝度)という観点で図10に示す出力輝度特性を
みると、黒輝度とAPLの関係も映像表現にとって重要
である。
【0112】つまり、図10に示されるように、CRT
では、CRT1にて示すように、APLの低い領域では
黒輝度がほぼ0.0cd/m2 となり、液晶カラーテレ
ビに比べて黒輝度の絶対値が低いこと、および、白輝度
の絶対値が大きいことから、コントラスト比は液晶カラ
ーテレビに比べて桁違いに大きな値となる。
【0113】また、APLの大きい領域では、CRTで
は、CRT1にて示すように黒輝度が上昇し、かつCR
T2にて示すように白輝度が低下するため、コントラス
ト比は、液晶カラーテレビのものに比べて小さい値とな
る。
【0114】図10で示されるように、一般の民生用T
V(CRT−TV)における黒輝度は、APLの上昇に
より、数cd/m2 まで増加するのが一般的である。
【0115】そこで、図2に示す白輝度のピーク特性L
C2と同様に黒輝度もAPLによって調整すれば、図1
0のAPLに対応して、CRTの出力輝度特性に近似の
黒輝度特性を作り出すことができる。
【0116】ここで、APLに対してピーク特性を作り
出し、上記液晶パネル1に表示する画像信号としての映
像信号のダイナミックレンジを、APLに応じて調整す
る方法について、図7を参照して以下に説明する。図7
は、本実施の形態にかかるAPLと黒輝度ピーク特性と
の関係を示す説明図である。
【0117】図7に示すように、黒輝度の場合は、白輝
度の場合と逆に、APLの0.0%からAPL1まで
を、液晶パネル1で決まる黒輝度の正規化輝度値Kid
o−dに割り当て、APL1からAPL2までを、黒信
号の正規化輝度値が液晶パネル1で決まる黒輝度値より
高い値(Kido−c)となるように割り当て、APL
2からAPL1.00までをさらに高い値に設定すれば
よいことになる。
【0118】なお、本実施の形態では、図2および図7
に示すように、白輝度および黒輝度特性の変わるAPL
値を同じとしたが、各々別々に設定しても構わない。黒
輝度もAPLに応じて調整するには、図1と同様の機能
ブロックを用いればよく、この場合、図1に示すダイナ
ミックレンジ調整部40において、APLに応じて、入
力映像信号から、液晶パネル1に出力する映像信号(表
示映像信号)への変換特性を、上記したように変更すれ
ばよい。
【0119】図8に、APLに応じて、液晶カラーテレ
ビに表示する白輝度と黒輝度とを変換する処理の概念を
説明する。
【0120】図8の変換特性Q(高輝度領域),R(中
輝度領域),S(低輝度領域)の特徴は、図6に示す
K,L,Mと異なり、入力映像信号(すなわち、映像フ
ォーマット変換部21に入力される映像信号)の黒レベ
ルをAPLに応じて上昇させるようにしている点であ
る。
【0121】例えば、変換特性Q(図7に示す高輝度領
域)では液晶パネル1の有する絶対黒輝度(最小黒レベ
ル)になるように入力映像信号Dの最小信号を割り当て
る。言い換えれば、図7の高輝度領域では、図8に示す
ように変換特性Dを参照してQの出力信号に変換してい
る。
【0122】一方、変換特性R(図7に示す中輝度領
域)のAPLである場合、図8において、Oで示すよう
に、液晶パネル1の有する絶対黒輝度に比べて高めの黒
輝度(黒レベル)となるようにしている。また、図7の
低輝度領域では、図8に示すように変換特性S(図7に
示す低輝度領域)のAPLである場合、Pで示すよう
に、さらに高めの黒輝度(黒レベル)となるようにして
いる。また、黒輝度をAPLに応じて信号処理で調整す
る場合も、図8に示すように、図6においてNで示す変
換特性と同様のS字カーブ特性Tを併せもっても構わな
い。
【0123】以上のように、本実施の形態にかかる画像
表示装置は、画像を表示するための複数の画素を有する
表示部としての液晶パネル1を備え、各画素ごとの情報
を表す画素信号を含む画像信号が入力される画像表示装
置であって、入力された画素信号のレベルの平均を平均
信号レベル(平均輝度レベル)として演算する平均信号
レベル演算部20と、最小から最大までの平均信号レベ
ルを複数のブロックに分割し、平均信号レベルの分割ブ
ロック毎に、該平均信号レベルの分割ブロックに対する
画素の白レベルと黒レベルとを割り当て、上記平均信号
レベル演算部20により算出された平均信号レベルの値
に応じて、上記白レベルと黒レベルとの差で規定される
ダイナミックレンジを求めるダイナミックレンジ設定部
30と、入力された画素信号のダイナミックレンジを上
記ダイナミックレンジ設定部30の設定に基づいて調整
するダイナミックレンジ調整部40とを備えている構成
を有し、上記平均信号レベルの分割ブロックに対する画
素の黒レベルは、平均信号レベルが上昇するにつれて、
分割ブロック毎に、上記液晶パネル1に表示する画像信
号の黒レベルが漸次増加するように割り当てられてい
る。
【0124】また、このとき、上記平均信号レベルの分
割ブロックに対する画素の白レベルは、平均信号レベル
が上昇するにつれて、分割ブロック毎に、上記液晶パネ
ル1に表示する画像信号の最大白レベルが漸次減少する
ように割り当てられていることがより好ましい。
【0125】すなわち、本実施の形態にかかる画像表示
装置は、例えば、画像を表示するための複数の画素を有
する表示部を備え、各画素ごとの情報を表す画素信号を
含む画像信号が入力される画像表示装置であって、入力
信号の平均レベルを演算する入力信号平均レベル演算部
と、上記入力信号平均レベル演算部により演算された入
力信号平均レベルに応じて設定する出力輝度特性設定部
と、設定された出力輝度特性を満たすように画像信号を
補正する信号補正部を有する画像表示装置において、最
小から最大までのAPLを複数に分割し、APLが上昇
するにつれて分割ブロック毎に上記表示部に表示する映
像信号の黒レベル(最小黒レベル)を漸次増加させて設
定する構成を有していてもよい。
【0126】また、本実施の形態にかかる画像表示装置
は、例えば、画像を表示するための複数の画素を有する
表示部を備え、各画素ごとの情報を表す画素信号を含む
画像信号が入力される画像表示装置であって、入力信号
の平均レベルを演算する平均信号レベル演算部と、上記
平均信号レベル演算部により演算された平均信号レベル
に応じて設定する出力輝度特性設定部と、設定された出
力輝度特性を満たすように画像信号を補正する信号補正
部を有する画像表示装置において、最小から最大までの
APLを複数に分割し、APLが上昇するにつれて分割
ブロック毎に上記表示部に表示する映像信号の白レベル
(最大白レベル)を漸次減少させて設定すると共に、A
PLが上昇するにつれて分割ブロック毎に上記表示部に
表示する映像信号の黒レベル(最小黒レベル)を漸次増
加させて設定する構成を有していてもよい。
【0127】また、上記画像表示装置は、白レベル制御
用と黒レベル制御用とで分割ブロックが異なっていても
よい。つまり、上記画像表示装置では、各分割ブロック
に対し、最大白レベルと最小黒レベルとが独立して設定
されていてもよく、最大白レベルを変更する分割ブロッ
クと、最小黒レベルを変更する分割ブロックとが異なっ
ていてもよい。
【0128】さらに、本実施の形態にかかる画像再生方
法(画像表示装置の映像信号の表示方法)は、各画素毎
の情報を表す画素信号を含む画像信号に基づいて複数の
画素を有する表示装置(液晶パネル1)で画像を再生す
る画像再生方法であって、入力された画素信号のレベル
の平均を平均信号レベルとして演算する平均信号レベル
演算工程と、最小から最大までの平均信号レベルを複数
のブロックに分割してなる平均信号レベルの分割ブロッ
ク毎に割り当てた、画素の白レベルと黒レベルとから、
上記平均信号レベル演算工程で得られた平均信号レベル
の値に応じて、上記白レベルと黒レベルとの差で規定さ
れるダイナミックレンジを求めるダイナミックレンジ設
定工程と、入力された画素信号のダイナミックレンジを
上記ダイナミックレンジ設定工程で設定されたダイナミ
ックレンジに基づいて調整するダイナミックレンジ調整
工程とを備えている構成であり、上記ダイナミックレン
ジ設定工程では、上記平均信号レベルの分割ブロックに
対する画素の黒レベルが、平均信号レベルが上昇するに
つれて、分割ブロック毎に、上記表示装置に表示する画
像信号の黒レベルが漸次増加するように割り当てられて
もよいし、平均信号レベルが上昇するにつれて分割ブロ
ック毎に上記表示装置に表示する映像信号の白レベル
(最大白レベル)を漸次減少させて設定すると共に、A
PLが上昇するにつれて分割ブロック毎に上記表示装置
に表示する映像信号の黒レベル(最小黒レベル)を漸次
増加させて設定する構成を有していてもよい。
【0129】本実施の形態においても、平均信号レベル
が上昇するにつれて、分割ブロック毎に、ダイナミック
レンジを狭くすることができる。この結果、CRTのよ
うな黒輝度ピーク特性、好適にはCRTのような白輝度
ピーク特性並びに黒輝度ピーク特性を擬似的に作り出す
ことが可能であり、メリハリ感のあるTV映像を再現で
きる。また将来、現状よりデバイス自体の絶対黒輝度が
より下がり、絶対白輝度がより向上した場合でも本発明
を採用することによってより一層臨場感が増したTV映
像を再現することができる。また、バックライトの輝度
を平均輝度レベルに応じて調整することもないため、液
晶TVの低コスト化や信頼性を向上することができる。
【0130】以上のように、本実施の形態によれば、上
記平均信号レベルに応じて、ダイナミックレンジによ
り、画素信号のレベルに対する画素の輝度の変化を表す
入力信号−出力輝度特性が設定され、上記液晶パネル1
に表示する画像信号のダイナミックレンジを、入力され
た画素信号の平均信号レベルに応じて調整することで、
設定された入力信号−出力輝度特性を満たすように、上
記液晶パネル1に表示する画像信号を補正して再生する
ことができる。
【0131】以上のように、上記実施の形態1および2
では、主に、デジタル処理でピーク特性を作り出す処理
について説明した。しかしながら、本発明はこれに限定
されるものではなく、勿論、ピーク特性を作り出す方法
をアナログ回路で構成し、最終的にアナログ/デジタル
信号変換処理を行ってソースドライバに供給する映像信
号を作り出しても構わない。
【0132】本発明は、液晶カラーテレビのように、T
V映像信号のAPLに関わらず白輝度と黒輝度とが一定
となるTV映像信号の表示デバイスにおいて、CRTで
再現されているようなAPLに対して白輝度がピーク特
性を作り出し、臨場感あるTV映像を表示する基本的な
方法に関するものであることから、アナログ回路で実現
しても本発明の権利化範囲である。
【0133】そこで、以下の実施の形態3では、デジタ
ル信号処理でなくても本発明を容易に実現することがで
きることを説明する。
【0134】〔実施の形態3〕本発明の他の実施の形態
について、図9に基づいて説明すれば、以下の通りであ
る。なお、本実施の形態において、実施の形態1および
2における構成要素と同一の機能を有する構成要素につ
いては、同一の符号を付記し、その説明を省略する。本
実施の形態では、主に、前記実施の形態1および2との
相違点について説明するものとする。
【0135】本実施の形態にかかる発明のポイントは、
APLに応じて輝度のダイナミックレンジを調整するこ
とにある。
【0136】輝度のダイナミックレンジを調整(制御)
するに際しては、例えばパソコンのモニタなどに液晶パ
ネル1を採用している場合に、ハードディスクに録画さ
れている映像信号に対して、プログラムなどを用いてA
PL値を計算し、その結果を、図9に示すように、前記
した変換特性を決める制御情報や、映像信号とともにダ
イナミックレンジ調整部40に入力し、該ダイナミック
レンジ調整部40にて、上記APL値を参照して映像信
号のダイナミックレンジを調整し、この結果を、表示映
像信号としてハードディスクに再度録画しておくような
処理を行なってもよく、CPU(中央演算処理装置)の
制御により、リアルタイムで図9に示す上記した処理を
ソフトウェアで実施してもよい。
【0137】すなわち、上記各演算処理は、回路によっ
てハードウェアで実現することが望ましいが、ソフトウ
ェアで実現してもかまわない。すなわち、実施の形態1
・2において前記した各構成における演算を行う部分
(平均信号レベル演算部、ダイナミックレンジ設定部、
ダイナミックレンジ調整部)は、回路によってハードウ
ェア的に実現されていることが望ましいが、ソフトウェ
ア的に実現されていてもかまわない。
【0138】つまり、上記各演算処理は、各演算部の演
算処理を記述したコンピュータプログラムを記憶するR
AM等の記憶手段と、該コンピュータプログラムを実行
するCPUとによって実現してもよく、上記各構成にお
ける演算を行う各部は、各演算部の演算処理を記述した
コンピュータプログラムを記憶するRAM等の記憶手段
と、該コンピュータプログラムを実行するCPUとによ
って実現されていてもよい。
【0139】この場合、入力信号で最低必要なものは映
像信号、APL値、最終的に液晶パネルに出力するタイ
ミングを決める同期信号であり、後は、必要に応じて、
ダイナミックレンジを調整する際に、変換特性を単なる
直線でなく映像表現で必要な曲線カーブを描くように調
整するための制御情報などが入力される。以上のよう
に、前記実施の形態1または2に示した処理は、デジタ
ル回路のみならず、アナログ回路を用いて実現すること
もできる。
【0140】以上のように、本実施の形態にかかるコン
ピュータ読取り可能な記録媒体は、コンピュータに、
画像を表示するための複数の画素を有する表示装置(液
晶パネル1)に入力された、各画素ごとの情報を表す画
素信号を含む画像信号から、入力された画素信号のレベ
ルの平均を平均信号レベルとして演算する機能と、最
小から最大までの平均信号レベルを複数のブロックに分
割してなる平均信号レベルの分割ブロック毎に割り当て
た、画素の白レベルと黒レベルとから、入力された画素
信号から演算した平均信号レベルの値に応じて、上記白
レベルと黒レベルとの差で規定されるダイナミックレン
ジを求める機能と、入力された画素信号のダイナミッ
クレンジを、入力された画素信号から演算した平均信号
レベルの値から求めたダイナミックレンジに基づいて調
整する機能とを実現させるためのプログラムを記録した
コンピュータ読取り可能な記録媒体である。
【0141】また、本実施の形態にかかるプログラム
は、コンピュータに、画像を表示するための複数の画
素を有する表示装置(液晶パネル1)に入力された、各
画素ごとの情報を表す画素信号を含む画像信号から、入
力された画素信号のレベルの平均を平均信号レベルとし
て演算する機能と、最小から最大までの平均信号レベ
ルを複数のブロックに分割してなる平均信号レベルの分
割ブロック毎に割り当てた、画素の白レベルと黒レベル
とから、入力された画素信号から演算した平均信号レベ
ルの値に応じて、上記白レベルと黒レベルとの差で規定
されるダイナミックレンジを求める機能と、入力され
た画素信号のダイナミックレンジを、入力された画素信
号から演算した平均信号レベルの値から求めたダイナミ
ックレンジに基づいて調整する機能とを実現させるため
のプログラムである。
【0142】上記コンピュータ読取り可能な記録媒体あ
るいはプログラムは、上記平均信号レベルの分割ブロッ
クに対する画素の白レベルを、平均信号レベルが上昇す
るにつれて、分割ブロック毎に、上記表示装置に表示す
る画像信号の白レベルが漸次減少するように割り当てる
機能を有していてもよく、上記平均信号レベルの分割ブ
ロックに対する画素の黒レベルを、平均信号レベルが上
昇するにつれて、分割ブロック毎に、上記画像表示装置
に表示する画像信号の黒レベルが漸次増加するように割
り当てる機能を有していてもよく、平均信号レベルが上
昇するにつれて分割ブロック毎に上記表示装置に表示す
る映像信号の白レベル(最大白レベル)を漸次減少させ
て設定すると共に、APLが上昇するにつれて分割ブロ
ック毎に上記表示装置に表示する映像信号の黒レベル
(最小黒レベル)を漸次増加させて設定する構成を有し
ていてもよい。
【0143】本実施の形態によれば、上記のコンピュー
タ読取り可能な記録媒体あるいはプログラムを用いるこ
とで、ソフトウェア的に、CRTのような白輝度ピーク
特性を擬似的に作り出すことが可能であり、APLが小
さい領域として、例えば暗闇のシーンで全体的に暗いシ
ーンが続き、その映像信号の中で花火のシーンのような
光る閃光がある場合に、その閃光部分は例えば液晶パネ
ル1の最大白輝度をもって表示でき、メリハリ感のある
TV映像を再現できる。また将来、現状よりデバイス自
体の絶対黒輝度がより下がり、絶対白輝度がより向上し
た場合でも本発明を採用することによってより一層臨場
感が増したTV映像を再現することができる。また、バ
ックライトの輝度を平均輝度レベルに応じて調整するこ
ともないため、液晶TVの低コスト化や信頼性を向上す
ることができる。本発明は、単に、従来のTVチューナ
で受信した映像信号の表示ばかりでなく、例えばインタ
ーネットで配信された動画信号を表示するときの動画ビ
ューア等にもソフトウェアで組み込むことが可能であ
る。
【0144】なお、上記実施の形態1〜3においては、
画像表示装置として、主に、液晶カラーテレビなどの液
晶表示装置を例に挙げて説明したが、本発明にかかる画
像表示装置としては、表示できる明るさのダイナミック
レンジが表示する映像信号の平均輝度レベルに無関係に
決まっている表示デバイス全般に使用することができ
る。
【0145】また、本実施の形態では、画像表示装置と
して、主に、液晶カラーテレビなどの液晶表示装置を例
に挙げて説明したが、本発明にかかる画像表示装置とし
ては、表示できる明るさのダイナミックレンジが表示す
る映像信号の平均輝度レベルに無関係に決まっている表
示デバイス、例えば、輝度のダイナミックレンジが平均
輝度レベルに無関係なFPD(Flat Panel Display)を
表示デバイスとするTV映像信号表示装置においても、
メリハリがあり、かつ暗いシーンで光輝く白信号を作り
出し、CRTと同等なTV映像信号の再現を行なうこと
ができることは明らかである。
【0146】本発明は、このような表示デバイス、例え
ばTV映像信号表示装置において、CRTで構成される
テレビのように平均輝度レベルに応じて白輝度と黒輝度
を制御して暗いシーンでも光輝く白信号を作り出し、C
RTと同等な視聴感をユーザに与えるものであり、この
ような表示デバイスにおいて、特別なコストアップや信
頼性の低下を招くことなく、CRTのような白輝度ピー
ク特性を擬似的に作り出すものである。
【0147】なお、上記した実施の形態1〜3は、適宜
組み合わせて、あるいは適用、応用して用いることがで
き、上記した実施の形態1〜3に示したものにのみ限定
されるものではない。
【0148】
【発明の効果】本発明にかかる画像表示装置は、以上の
ように、画像を表示するための複数の画素を有する表示
部を備え、各画素ごとの情報を表す画素信号を含む画像
信号が入力される画像表示装置であって、入力された画
素信号のレベルの平均を平均信号レベルとして演算する
平均信号レベル演算部と、最小から最大までの平均信号
レベルを複数のブロックに分割し、平均信号レベルの分
割ブロック毎に、該平均信号レベルの分割ブロックに対
する画素の白レベルと黒レベルとを割り当て、上記平均
信号レベル演算部により算出された平均信号レベルの値
に応じて、上記白レベルと黒レベルとの差で規定される
ダイナミックレンジを求めるダイナミックレンジ設定部
と、入力された画素信号のダイナミックレンジを上記ダ
イナミックレンジ設定部の設定に基づいて調整するダイ
ナミックレンジ調整部とを備えている構成である。
【0149】本発明にかかる画像表示装置は、以上のよ
うに、上記平均信号レベルの分割ブロックに対する画素
の白レベルは、平均信号レベルが上昇するにつれて、分
割ブロック毎に、上記表示部に表示する画像信号の白レ
ベルが漸次減少するように割り当てられている構成であ
る。
【0150】本発明にかかる画像表示装置は、以上のよ
うに、上記平均信号レベルの分割ブロックに対する画素
の黒レベルは、平均信号レベルが上昇するにつれて、分
割ブロック毎に、上記表示部に表示する画像信号の黒レ
ベルが漸次増加するように割り当てられている構成であ
る。
【0151】本発明にかかる画像再生方法は、以上のよ
うに、各画素毎の情報を表す画素信号を含む画像信号に
基づいて複数の画素を有する表示装置で画像を再生する
画像再生方法であって、入力された画素信号のレベルの
平均を平均信号レベルとして演算する平均信号レベル演
算工程と、最小から最大までの平均信号レベルを複数の
ブロックに分割してなる平均信号レベルの分割ブロック
毎に割り当てた、画素の白レベルと黒レベルとから、上
記平均信号レベル演算工程で得られた平均信号レベルの
値に応じて、上記白レベルと黒レベルとの差で規定され
るダイナミックレンジを求めるダイナミックレンジ設定
工程と、入力された画素信号のダイナミックレンジを上
記ダイナミックレンジ設定工程で設定されたダイナミッ
クレンジに基づいて調整するダイナミックレンジ調整工
程とを備えている方法である。
【0152】本発明にかかるコンピュータ読取り可能な
記録媒体は、以上のように、コンピュータに、画像を表
示するための複数の画素を有する表示装置に入力され
た、各画素ごとの情報を表す画素信号を含む画像信号か
ら、入力された画素信号のレベルの平均を平均信号レベ
ルとして演算する機能と、最小から最大までの平均信号
レベルを複数のブロックに分割してなる平均信号レベル
の分割ブロック毎に割り当てた、画素の白レベルと黒レ
ベルとから、入力された画素信号から演算した平均信号
レベルの値に応じて、上記白レベルと黒レベルとの差で
規定されるダイナミックレンジを求める機能と、入力さ
れた画素信号のダイナミックレンジを、入力された画素
信号から演算した平均信号レベルの値から求めたダイナ
ミックレンジに基づいて調整する機能とを実現させるた
めのプログラムを記録している構成である。
【0153】本発明にかかるプログラムは、以上のよう
に、コンピュータに、画像を表示するための複数の画素
を有する表示装置に入力された、各画素ごとの情報を表
す画素信号を含む画像信号から、入力された画素信号の
レベルの平均を平均信号レベルとして演算する機能と、
最小から最大までの平均信号レベルを複数のブロックに
分割してなる平均信号レベルの分割ブロック毎に割り当
てた、画素の白レベルと黒レベルとから、入力された画
素信号から演算した平均信号レベルの値に応じて、上記
白レベルと黒レベルとの差で規定されるダイナミックレ
ンジを求める機能と、入力された画素信号のダイナミッ
クレンジを、入力された画素信号から演算した平均信号
レベルの値から求めたダイナミックレンジに基づいて調
整する機能とを実現させるためのプログラムである。
【0154】上記の構成によれば、平均信号レベルが上
昇するにつれて、分割ブロック毎に、ダイナミックレン
ジが狭くなるようにダイナミックレンジを調整すること
ができる。この結果、CRTのような白輝度ピーク特性
を擬似的に作り出すことが可能であり、APLが小さい
領域として、例えば暗闇のシーンで全体的に暗いシーン
が続き、その映像信号の中で花火のシーンのような光る
閃光がある場合に、その閃光部分は画像表示装置の最大
白輝度をもって表示でき、メリハリ感のあるTV映像を
再現できるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態にかかる液晶表示装置の
概略構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の実施の一形態にかかる平均輝度レベル
と白輝度の正規化輝度との関係の一例を示す説明図であ
る。
【図3】輝度のダイナミックレンジの調整方法について
説明する図である。
【図4】輝度のダイナミックレンジの調整方法について
説明する他の図である。
【図5】ダイナミックレンジ調整処理の内容を示す説明
図である。
【図6】本発明を適用した液晶カラーテレビの平均輝度
レベルと白輝度および黒輝度との関係を測定した結果の
一例を示すグラフである。
【図7】本発明の実施の一形態にかかる平均輝度レベル
と黒輝度の正規化輝度との関係の一例を示す説明図であ
る。
【図8】ダイナミックレンジ調整処理の内容を示す他の
説明図である。
【図9】本発明の他の実施の形態にかかる輝度のダイナ
ミックレンジの調整方法について説明するブロック図で
ある。
【図10】CRT−TV並びに液晶カラーテレビの平均
輝度レベルと白輝度および黒輝度との関係を測定した結
果の一例を示すグラフである。
【図11】従来のAPLに対する輝度調整方法を示す説
明図である。
【符号の説明】
1 液晶パネル(表示部、表示装置) 11 ダイナミックレンジ調整システム 12 液晶パネル駆動信号発生回路 20 平均信号レベル演算部 21 フォーマット変換部 21 映像フォーマット変換部 21 画像フォーマット変換部 22 フレームメモリ 23 APL計算部 30 ダイナミックレンジ設定部 31 輝度レベル設定部 31a メモリ 32 ダイナミックレンジ決定部 40 ダイナミックレンジ調整部 50 遅延回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5C006 AA01 AA11 AC21 AF51 AF52 BC11 BC16 FA54 FA56 5C058 AA06 BA05 BA08 BB13 BB21 5C080 AA10 BB05 DD01 EE29 FF10 GG08 JJ02 JJ05 KK43

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】画像を表示するための複数の画素を有する
    表示部を備え、各画素ごとの情報を表す画素信号を含む
    画像信号が入力される画像表示装置であって、 入力された画素信号のレベルの平均を平均信号レベルと
    して演算する平均信号レベル演算部と、 最小から最大までの平均信号レベルを複数のブロックに
    分割し、平均信号レベルの分割ブロック毎に、該平均信
    号レベルの分割ブロックに対する画素の白レベルと黒レ
    ベルとを割り当て、上記平均信号レベル演算部により算
    出された平均信号レベルの値に応じて、上記白レベルと
    黒レベルとの差で規定されるダイナミックレンジを求め
    るダイナミックレンジ設定部と、 入力された画素信号のダイナミックレンジを上記ダイナ
    ミックレンジ設定部の設定に基づいて調整するダイナミ
    ックレンジ調整部とを備えていることを特徴とする画像
    表示装置。
  2. 【請求項2】上記平均信号レベルの分割ブロックに対す
    る画素の白レベルは、平均信号レベルが上昇するにつれ
    て、分割ブロック毎に、上記表示部に表示する画像信号
    の白レベルが漸次減少するように割り当てられているこ
    とを特徴とする請求項1記載の画像表示装置。
  3. 【請求項3】上記平均信号レベルの分割ブロックに対す
    る画素の黒レベルは、平均信号レベルが上昇するにつれ
    て、分割ブロック毎に、上記表示部に表示する画像信号
    の黒レベルが漸次増加するように割り当てられているこ
    とを特徴とする請求項1または2記載の画像表示装置。
  4. 【請求項4】各画素毎の情報を表す画素信号を含む画像
    信号に基づいて複数の画素を有する表示装置で画像を再
    生する画像再生方法であって、 入力された画素信号のレベルの平均を平均信号レベルと
    して演算する平均信号レベル演算工程と、 最小から最大までの平均信号レベルを複数のブロックに
    分割してなる平均信号レベルの分割ブロック毎に割り当
    てた、画素の白レベルと黒レベルとから、上記平均信号
    レベル演算工程で得られた平均信号レベルの値に応じ
    て、上記白レベルと黒レベルとの差で規定されるダイナ
    ミックレンジを求めるダイナミックレンジ設定工程と、 入力された画素信号のダイナミックレンジを上記ダイナ
    ミックレンジ設定工程で設定されたダイナミックレンジ
    に基づいて調整するダイナミックレンジ調整工程とを備
    えていることを特徴とする画像再生方法。
  5. 【請求項5】コンピュータに、 画像を表示するための複数の画素を有する表示装置に入
    力された、各画素ごとの情報を表す画素信号を含む画像
    信号から、入力された画素信号のレベルの平均を平均信
    号レベルとして演算する機能と、 最小から最大までの平均信号レベルを複数のブロックに
    分割してなる平均信号レベルの分割ブロック毎に割り当
    てた、画素の白レベルと黒レベルとから、入力された画
    素信号から演算した平均信号レベルの値に応じて、上記
    白レベルと黒レベルとの差で規定されるダイナミックレ
    ンジを求める機能と、 入力された画素信号のダイナミックレンジを、入力され
    た画素信号から演算した平均信号レベルの値から求めた
    ダイナミックレンジに基づいて調整する機能とを実現さ
    せるためのプログラムを記録したコンピュータ読取り可
    能な記録媒体。
  6. 【請求項6】コンピュータに、 画像を表示するための複数の画素を有する表示装置に入
    力された、各画素ごとの情報を表す画素信号を含む画像
    信号から、入力された画素信号のレベルの平均を平均信
    号レベルとして演算する機能と、 最小から最大までの平均信号レベルを複数のブロックに
    分割してなる平均信号レベルの分割ブロック毎に割り当
    てた、画素の白レベルと黒レベルとから、入力された画
    素信号から演算した平均信号レベルの値に応じて、上記
    白レベルと黒レベルとの差で規定されるダイナミックレ
    ンジを求める機能と、 入力された画素信号のダイナミックレンジを、入力され
    た画素信号から演算した平均信号レベルの値から求めた
    ダイナミックレンジに基づいて調整する機能とを実現さ
    せるためのプログラム。
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