JP2002316332A - 車両用吸音材の成形方法及び成形用金型 - Google Patents
車両用吸音材の成形方法及び成形用金型Info
- Publication number
- JP2002316332A JP2002316332A JP2001123342A JP2001123342A JP2002316332A JP 2002316332 A JP2002316332 A JP 2002316332A JP 2001123342 A JP2001123342 A JP 2001123342A JP 2001123342 A JP2001123342 A JP 2001123342A JP 2002316332 A JP2002316332 A JP 2002316332A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- air
- mold
- hot
- molding
- hot air
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Withdrawn
Links
- 238000000465 moulding Methods 0.000 title claims abstract description 124
- 239000011358 absorbing material Substances 0.000 title claims abstract description 46
- 238000000034 method Methods 0.000 title claims abstract description 17
- 239000011347 resin Substances 0.000 claims abstract description 29
- 229920005989 resin Polymers 0.000 claims abstract description 29
- 229920001187 thermosetting polymer Polymers 0.000 claims abstract description 29
- 239000011230 binding agent Substances 0.000 claims abstract description 19
- 239000000835 fiber Substances 0.000 claims description 18
- 239000002994 raw material Substances 0.000 claims description 17
- 238000010438 heat treatment Methods 0.000 claims description 4
- 239000002184 metal Substances 0.000 claims description 2
- 230000002093 peripheral effect Effects 0.000 claims description 2
- 239000012212 insulator Substances 0.000 abstract description 22
- 230000006866 deterioration Effects 0.000 abstract 1
- 238000010586 diagram Methods 0.000 description 9
- 230000000694 effects Effects 0.000 description 5
- 239000011491 glass wool Substances 0.000 description 5
- 239000005011 phenolic resin Substances 0.000 description 5
- WSFSSNUMVMOOMR-UHFFFAOYSA-N Formaldehyde Chemical compound O=C WSFSSNUMVMOOMR-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 4
- 239000000463 material Substances 0.000 description 4
- 230000003028 elevating effect Effects 0.000 description 3
- 238000007731 hot pressing Methods 0.000 description 3
- 229920000877 Melamine resin Polymers 0.000 description 2
- 230000008602 contraction Effects 0.000 description 2
- 230000002349 favourable effect Effects 0.000 description 2
- 230000001771 impaired effect Effects 0.000 description 2
- 238000009434 installation Methods 0.000 description 2
- 230000004048 modification Effects 0.000 description 2
- 238000012986 modification Methods 0.000 description 2
- 239000004745 nonwoven fabric Substances 0.000 description 2
- 239000005871 repellent Substances 0.000 description 2
- 239000012209 synthetic fiber Substances 0.000 description 2
- 229920002994 synthetic fiber Polymers 0.000 description 2
- 239000004640 Melamine resin Substances 0.000 description 1
- 235000017284 Pometia pinnata Nutrition 0.000 description 1
- 240000007653 Pometia tomentosa Species 0.000 description 1
- 238000007664 blowing Methods 0.000 description 1
- 239000006227 byproduct Substances 0.000 description 1
- 238000010276 construction Methods 0.000 description 1
- 238000007796 conventional method Methods 0.000 description 1
- 238000010030 laminating Methods 0.000 description 1
- 239000007788 liquid Substances 0.000 description 1
- 239000011344 liquid material Substances 0.000 description 1
- 230000014759 maintenance of location Effects 0.000 description 1
- JDSHMPZPIAZGSV-UHFFFAOYSA-N melamine Chemical compound NC1=NC(N)=NC(N)=N1 JDSHMPZPIAZGSV-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 1
- 238000005192 partition Methods 0.000 description 1
- 239000011148 porous material Substances 0.000 description 1
- 239000000047 product Substances 0.000 description 1
- 238000007493 shaping process Methods 0.000 description 1
- 238000004904 shortening Methods 0.000 description 1
- 238000000638 solvent extraction Methods 0.000 description 1
Landscapes
- Casting Or Compression Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
- Nonwoven Fabrics (AREA)
- Reinforced Plastic Materials (AREA)
- Moulds For Moulding Plastics Or The Like (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 ダッシュインシュレータフロント等の車両用
吸音材の成形方法及び成形用金型であって、ホットプレ
ス成形に費やす成形タクトを短縮化しても良好な成形性
能を確保する。 【解決手段】 ホットプレス成形用上型40にエア孔4
2、エア通路43を形成し、ホットプレス成形用下型5
0にエア孔51、エア通路52を形成し、熱風循環機構
60の熱風循環用配管63を双方のエア通路43,52
に接続して、上下型40,50による熱圧成形時にヒー
タ装置62で加熱した熱風をブロアモータ61から型内
に循環させることにより、原反マットM中の熱硬化性樹
脂バインダの硬化を速める。また、ホットプレス成形時
発生する有害ガスを熱風循環機構60内に取り込んで、
作業環境の悪化を未然に防止するとともに、大型の排気
設備を不要とする。また、熱風供給機構70から熱風を
成形型内に供給することにより、型設備を廉価にする。
吸音材の成形方法及び成形用金型であって、ホットプレ
ス成形に費やす成形タクトを短縮化しても良好な成形性
能を確保する。 【解決手段】 ホットプレス成形用上型40にエア孔4
2、エア通路43を形成し、ホットプレス成形用下型5
0にエア孔51、エア通路52を形成し、熱風循環機構
60の熱風循環用配管63を双方のエア通路43,52
に接続して、上下型40,50による熱圧成形時にヒー
タ装置62で加熱した熱風をブロアモータ61から型内
に循環させることにより、原反マットM中の熱硬化性樹
脂バインダの硬化を速める。また、ホットプレス成形時
発生する有害ガスを熱風循環機構60内に取り込んで、
作業環境の悪化を未然に防止するとともに、大型の排気
設備を不要とする。また、熱風供給機構70から熱風を
成形型内に供給することにより、型設備を廉価にする。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、ダッシュインシ
ュレータフロント、インシュレータフード、エンジンア
ンダーカバー等のエンジンルーム用吸音材として好適な
車両用吸音材の成形方法及び成形用金型に係り、特に、
成形タクトを大幅に短縮化できる車両用吸音材の成形方
法及び成形用金型に関する。
ュレータフロント、インシュレータフード、エンジンア
ンダーカバー等のエンジンルーム用吸音材として好適な
車両用吸音材の成形方法及び成形用金型に係り、特に、
成形タクトを大幅に短縮化できる車両用吸音材の成形方
法及び成形用金型に関する。
【0002】
【従来の技術】図7に示すように、エンジンルームE内
には、エンジンや各種補機類から生じる騒音の音圧上昇
を防止するために、エンジンルームEと車室Rとを区画
するダッシュパネル1のエンジンルーム側にインシュレ
ータフロント1a、フードパネル2のエンジンルーム内
面にインシュレータフード2a、及びエンジンの下側に
エンジンアンダーカバー3a等の各種吸音材が設置され
ている。
には、エンジンや各種補機類から生じる騒音の音圧上昇
を防止するために、エンジンルームEと車室Rとを区画
するダッシュパネル1のエンジンルーム側にインシュレ
ータフロント1a、フードパネル2のエンジンルーム内
面にインシュレータフード2a、及びエンジンの下側に
エンジンアンダーカバー3a等の各種吸音材が設置され
ている。
【0003】そして、ダッシュインシュレータフロント
1aの従来の成形方法としては、図8に示すように、グ
ラスウール、天然繊維、合成繊維等から選択した繊維を
マット状に集積した繊維マットにフェノール樹脂、ある
いはメラミン樹脂等の熱硬化性樹脂を含侵させた原反マ
ットMをホットプレス成形用上下型4,5内にセット
し、その後、型締めすることにより、所要形状のダッシ
ュインシュレータフロント1aを熱圧成形している。
1aの従来の成形方法としては、図8に示すように、グ
ラスウール、天然繊維、合成繊維等から選択した繊維を
マット状に集積した繊維マットにフェノール樹脂、ある
いはメラミン樹脂等の熱硬化性樹脂を含侵させた原反マ
ットMをホットプレス成形用上下型4,5内にセット
し、その後、型締めすることにより、所要形状のダッシ
ュインシュレータフロント1aを熱圧成形している。
【0004】ところで、エンジンルームE内は高温雰囲
気にあるため、ダッシュインシュレータフロント1aは
グラスウールをメインとしており、また、フェノール樹
脂等の熱硬化性樹脂の混入量は、一般的に10〜30%
で、ホットプレス成形用上下型4,5の金型温度は、1
60〜250℃に維持されて熱圧成形が行なわれてい
る。
気にあるため、ダッシュインシュレータフロント1aは
グラスウールをメインとしており、また、フェノール樹
脂等の熱硬化性樹脂の混入量は、一般的に10〜30%
で、ホットプレス成形用上下型4,5の金型温度は、1
60〜250℃に維持されて熱圧成形が行なわれてい
る。
【0005】また、ダッシュインシュレータフロント1
aを造形的に見た場合、ダッシュパネル1への取付部位
は薄肉で剛性を強化することが望ましく、かつその他の
部位は肉厚に設定して、有効な吸音性能を確保すること
が望ましいため、現状では2〜50mm程度の肉厚変化
をもつように形状が設定されている。
aを造形的に見た場合、ダッシュパネル1への取付部位
は薄肉で剛性を強化することが望ましく、かつその他の
部位は肉厚に設定して、有効な吸音性能を確保すること
が望ましいため、現状では2〜50mm程度の肉厚変化
をもつように形状が設定されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】このように、従来のダ
ッシュインシュレータフロント1aやインシュレータフ
ード2a、エンジンアンダーカバー3a等の車両用吸音
材は、繊維マットに熱硬化性樹脂バインダを含侵させた
状態で所望の型面形状を備えたホットプレス成形用型
4,5の型締めにより、所要形状に熱圧成形するが、こ
の種吸音材は、嵩高性の多孔質素材であり、断熱性が比
較的高く、特に厚肉部では、上下型4,5からの熱伝導
率が低いため、プレス時間を1〜2分というように長く
設定しないと熱を充分に伝達することができないことか
ら、成形サイクルを長期化するという不具合が指摘され
ている。
ッシュインシュレータフロント1aやインシュレータフ
ード2a、エンジンアンダーカバー3a等の車両用吸音
材は、繊維マットに熱硬化性樹脂バインダを含侵させた
状態で所望の型面形状を備えたホットプレス成形用型
4,5の型締めにより、所要形状に熱圧成形するが、こ
の種吸音材は、嵩高性の多孔質素材であり、断熱性が比
較的高く、特に厚肉部では、上下型4,5からの熱伝導
率が低いため、プレス時間を1〜2分というように長く
設定しないと熱を充分に伝達することができないことか
ら、成形サイクルを長期化するという不具合が指摘され
ている。
【0007】仮に、成形時間を長く確保しない場合は、
内部にまで熱が通らず、成形後のエンジンルームE内の
熱による二次成形(変形)が発生する不具合が指摘され
ている。
内部にまで熱が通らず、成形後のエンジンルームE内の
熱による二次成形(変形)が発生する不具合が指摘され
ている。
【0008】この発明は、このような事情に鑑みてなさ
れたもので、特にエンジンルーム内に設けられる吸音材
に好適な車両用吸音材の成形方法及び成形用金型におい
て、成形時間を大幅に短縮化しても、成形後の変形が生
じることがなく、優れた成形性が得られる車両用吸音材
の成形方法及び成形用金型を提供することを目的とす
る。
れたもので、特にエンジンルーム内に設けられる吸音材
に好適な車両用吸音材の成形方法及び成形用金型におい
て、成形時間を大幅に短縮化しても、成形後の変形が生
じることがなく、優れた成形性が得られる車両用吸音材
の成形方法及び成形用金型を提供することを目的とす
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、この出願の請求項1に記載の発明は、繊維マットに
熱硬化性樹脂バインダを含浸させてなる原反素材をホッ
トプレス成形用金型内で車体プレス形状に沿って熱圧成
形するとともに、金型内に熱風を吹き込んで熱硬化性樹
脂バインダを強制的に加熱硬化させることを特徴とす
る。
に、この出願の請求項1に記載の発明は、繊維マットに
熱硬化性樹脂バインダを含浸させてなる原反素材をホッ
トプレス成形用金型内で車体プレス形状に沿って熱圧成
形するとともに、金型内に熱風を吹き込んで熱硬化性樹
脂バインダを強制的に加熱硬化させることを特徴とす
る。
【0010】ここで、繊維マットとしては、グラスウー
ル、天然繊維、合成繊維等の繊維をベースとして、これ
に熱硬化性樹脂バインダを含侵させた原反マットを使用
するが、例えば、エンジンルーム等に使用する場合は耐
熱性が要求されることからグラスウールが好ましく、熱
硬化性樹脂としては、フェノール樹脂、メラミン樹脂
等、液状のものを含侵させても良く、熱硬化性樹脂の混
入量は、全体の10〜30重量部が適当である。
ル、天然繊維、合成繊維等の繊維をベースとして、これ
に熱硬化性樹脂バインダを含侵させた原反マットを使用
するが、例えば、エンジンルーム等に使用する場合は耐
熱性が要求されることからグラスウールが好ましく、熱
硬化性樹脂としては、フェノール樹脂、メラミン樹脂
等、液状のものを含侵させても良く、熱硬化性樹脂の混
入量は、全体の10〜30重量部が適当である。
【0011】また、ホットプレス成形用金型の型温は、
100〜250℃の適切温度に調整され、かつ供給され
る熱風温度も100〜250℃が好ましい。
100〜250℃の適切温度に調整され、かつ供給され
る熱風温度も100〜250℃が好ましい。
【0012】この出願の請求項2に記載の発明は、金型
内への熱風の供給は、熱風循環機構により行ない、一方
側の金型から熱風を供給した後、他方側の金型から排出
して、排出エアを再利用することを特徴とする。
内への熱風の供給は、熱風循環機構により行ない、一方
側の金型から熱風を供給した後、他方側の金型から排出
して、排出エアを再利用することを特徴とする。
【0013】この出願の請求項3に記載の発明は、熱風
の供給は一方側の成形用金型から行なうとともに、型内
に供給された熱風は、型間の周囲から、あるいは反対側
の成形用金型から大気中に解放することを特徴とする。
の供給は一方側の成形用金型から行なうとともに、型内
に供給された熱風は、型間の周囲から、あるいは反対側
の成形用金型から大気中に解放することを特徴とする。
【0014】この出願の請求項4に記載の発明は、繊維
マットに熱硬化性樹脂バインダを含浸させた原反素材
を、車体パネル形状に沿って所要形状に成形する車両用
吸音材の成形用金型であって、型開き、型締め可能な一
対のホットプレス成形用金型には、対向するエア孔及び
それと連通するエア通路が設けられ、該エア通路間に接
続される循環用配管内にエアを循環駆動させるブロアモ
ータ及びエアを加熱するヒータ装置とからなる熱風循環
機構が設けられていることを特徴とする。
マットに熱硬化性樹脂バインダを含浸させた原反素材
を、車体パネル形状に沿って所要形状に成形する車両用
吸音材の成形用金型であって、型開き、型締め可能な一
対のホットプレス成形用金型には、対向するエア孔及び
それと連通するエア通路が設けられ、該エア通路間に接
続される循環用配管内にエアを循環駆動させるブロアモ
ータ及びエアを加熱するヒータ装置とからなる熱風循環
機構が設けられていることを特徴とする。
【0015】ここで、成形用金型に開設されるエア孔
は、φ1〜5mm、ピッチ間隔30〜300mmの中で
適宜選択できる。
は、φ1〜5mm、ピッチ間隔30〜300mmの中で
適宜選択できる。
【0016】この出願の請求項5に記載の発明は、繊維
マットに熱硬化性樹脂バインダを含浸させた原反素材
を、車体パネル形状に沿って所要形状に成形する車両用
吸音材の成形用金型であって、型締め、型開き可能なホ
ットプレス成形用金型には、対向するエア孔及び該エア
孔と連通するエア通路が設けられ、一方側の成形用金型
のエア通路に接続されるエア供給用配管内にヒータ装置
及びブロアモータとからなる熱風供給機構が設けられて
いることを特徴とする。
マットに熱硬化性樹脂バインダを含浸させた原反素材
を、車体パネル形状に沿って所要形状に成形する車両用
吸音材の成形用金型であって、型締め、型開き可能なホ
ットプレス成形用金型には、対向するエア孔及び該エア
孔と連通するエア通路が設けられ、一方側の成形用金型
のエア通路に接続されるエア供給用配管内にヒータ装置
及びブロアモータとからなる熱風供給機構が設けられて
いることを特徴とする。
【0017】この出願の請求項6に記載の発明は、繊維
マットに熱硬化性樹脂バインダを含浸させた原反素材
を、車体パネル形状に沿って所要形状に成形する車両用
吸音材の成形用金型であって、一方側のホットプレス成
形用金型に外部の熱風供給機構から熱風を供給するエア
孔及びエア通路が開設され、エア孔から型内に導入され
る熱風は、成形用金型を型締めした際、周縁に沿って設
置された型間クリアランスを通じて外部に排出されるこ
とを特徴とする。
マットに熱硬化性樹脂バインダを含浸させた原反素材
を、車体パネル形状に沿って所要形状に成形する車両用
吸音材の成形用金型であって、一方側のホットプレス成
形用金型に外部の熱風供給機構から熱風を供給するエア
孔及びエア通路が開設され、エア孔から型内に導入され
る熱風は、成形用金型を型締めした際、周縁に沿って設
置された型間クリアランスを通じて外部に排出されるこ
とを特徴とする。
【0018】以上の構成から明らかなように、本願発明
によれば、ホットプレス成形用金型による熱圧成形と、
型内に供給される熱風により、熱硬化性樹脂の硬化時間
を0.5〜1.0分程度に短縮化できるため、成形タク
トを半減化させることができる。
によれば、ホットプレス成形用金型による熱圧成形と、
型内に供給される熱風により、熱硬化性樹脂の硬化時間
を0.5〜1.0分程度に短縮化できるため、成形タク
トを半減化させることができる。
【0019】更に、成形型内に熱風を供給する方式とし
て熱風循環方式を採用すれば、トータルのエア量が少な
くて済むとともに、例えば、ホットプレス成形時、副次
的に生じる有害ガス(ホルマリンガス)等を熱風循環機
構内に封じ込めることができるため、排気設備等を不要
とできる。
て熱風循環方式を採用すれば、トータルのエア量が少な
くて済むとともに、例えば、ホットプレス成形時、副次
的に生じる有害ガス(ホルマリンガス)等を熱風循環機
構内に封じ込めることができるため、排気設備等を不要
とできる。
【0020】そして、熱風循環機構に替えて、熱風供給
機構を採用し、排出側のエア通路を大気中に解放する構
成を採用すれば、可動側金型に追随させるための配管構
造を廃止できる。
機構を採用し、排出側のエア通路を大気中に解放する構
成を採用すれば、可動側金型に追随させるための配管構
造を廃止できる。
【0021】また、型間からエアを外部に排出する構成
を採用すれば、一対の成形用金型のうち、熱風を供給す
るためのエア孔やエア通路を設けるのは一方の成形用金
型だけであり、反対型の成形用金型には孔加工を施す必
要がないため、型加工費が廉価で済む。
を採用すれば、一対の成形用金型のうち、熱風を供給す
るためのエア孔やエア通路を設けるのは一方の成形用金
型だけであり、反対型の成形用金型には孔加工を施す必
要がないため、型加工費が廉価で済む。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る車両用吸音材
の成形方法及び成形用金型の好適な実施の形態につい
て、添付図面を参照しながら詳細に説明する。
の成形方法及び成形用金型の好適な実施の形態につい
て、添付図面を参照しながら詳細に説明する。
【0023】図1は本発明に係る吸音材として適用する
ダッシュインシュレータフロントの設置状態を示す説明
図、図2は本発明に係る車両用吸音材の成形用金型の第
1実施形態における型開き状態を示す構成説明図、図3
は同成形用金型における熱風循環機構の変形例を示す説
明図、図4は図2に示す成形用金型におけるホットプレ
ス成形時の状態を示す説明図である。また、図5,図6
は本発明に係る吸音材の成形用金型の別実施形態を示す
各説明図である。
ダッシュインシュレータフロントの設置状態を示す説明
図、図2は本発明に係る車両用吸音材の成形用金型の第
1実施形態における型開き状態を示す構成説明図、図3
は同成形用金型における熱風循環機構の変形例を示す説
明図、図4は図2に示す成形用金型におけるホットプレ
ス成形時の状態を示す説明図である。また、図5,図6
は本発明に係る吸音材の成形用金型の別実施形態を示す
各説明図である。
【0024】図1において、本発明に係る吸音材とし
て、適用するダッシュインシュレータフロント10は、
エンジンルームEと車室Rとを区画するダッシュパネル
11のエンジンルーム側に取り付けられており、吸音材
20の表面に撥水性不織布21をラミネートして構成さ
れている。
て、適用するダッシュインシュレータフロント10は、
エンジンルームEと車室Rとを区画するダッシュパネル
11のエンジンルーム側に取り付けられており、吸音材
20の表面に撥水性不織布21をラミネートして構成さ
れている。
【0025】そして、このダッシュインシュレータフロ
ント10における吸音材20は薄肉部20aの厚みが約
2mm、厚肉部20bの厚みが50mmのように、肉厚
変化を大きく設定して成形されており、特に、薄肉部2
0aについては、ダッシュパネル11への強固な取付剛
性を維持できるとともに、厚肉部20bについては、エ
ンジンルームE内の騒音を有効に吸音できる優れた吸音
性能を満足させることができる。
ント10における吸音材20は薄肉部20aの厚みが約
2mm、厚肉部20bの厚みが50mmのように、肉厚
変化を大きく設定して成形されており、特に、薄肉部2
0aについては、ダッシュパネル11への強固な取付剛
性を維持できるとともに、厚肉部20bについては、エ
ンジンルームE内の騒音を有効に吸音できる優れた吸音
性能を満足させることができる。
【0026】ところで、本発明は、このようにダッシュ
インシュレータフロント10に代表される車両用吸音材
の成形時間を大幅に短縮化でき、かつ優れた成形性能を
確保できる車両用吸音材の成形方法及び成形用金型を提
供するものであり、図2に成形用金型30の第1実施形
態について説明する。
インシュレータフロント10に代表される車両用吸音材
の成形時間を大幅に短縮化でき、かつ優れた成形性能を
確保できる車両用吸音材の成形方法及び成形用金型を提
供するものであり、図2に成形用金型30の第1実施形
態について説明する。
【0027】この成形用金型30は、相互に型締め及び
型開き可能な一対の分割金型(ホットプレス成形用上型
40、ホットプレス成形用下型50)から構成されてい
る。上記ホットプレス成形用上型40は、昇降用シリン
ダ41に連結され、この昇降用シリンダ41の動作によ
り所定ストローク上下動可能であり、ダッシュインシュ
レータフロント10の製品面形状とほぼ等しい型面形状
を備えている。
型開き可能な一対の分割金型(ホットプレス成形用上型
40、ホットプレス成形用下型50)から構成されてい
る。上記ホットプレス成形用上型40は、昇降用シリン
ダ41に連結され、この昇降用シリンダ41の動作によ
り所定ストローク上下動可能であり、ダッシュインシュ
レータフロント10の製品面形状とほぼ等しい型面形状
を備えている。
【0028】そして、ホットプレス成形用上下型40,
50に熱風循環機構60が設けられていることが第1実
施形態における成形用金型30の特徴である。すなわ
ち、熱風循環機構60は、ブロワモータ61と、ヒータ
装置62と、循環用配管63とから構成されている。更
に、ホットプレス成形用上型40にエア孔42、及びエ
ア孔42と連通するエア通路43が設けられているとと
もに、ホットプレス成形用下型50についても、エア孔
51とエア通路52が設けられており、双方のエア通路
43,52は、循環用配管63と接続されている。尚、
エア孔42,51は、φ1〜5mm、ピッチ間隔は30
〜300mmの範囲内で適切に設定されている。
50に熱風循環機構60が設けられていることが第1実
施形態における成形用金型30の特徴である。すなわ
ち、熱風循環機構60は、ブロワモータ61と、ヒータ
装置62と、循環用配管63とから構成されている。更
に、ホットプレス成形用上型40にエア孔42、及びエ
ア孔42と連通するエア通路43が設けられているとと
もに、ホットプレス成形用下型50についても、エア孔
51とエア通路52が設けられており、双方のエア通路
43,52は、循環用配管63と接続されている。尚、
エア孔42,51は、φ1〜5mm、ピッチ間隔は30
〜300mmの範囲内で適切に設定されている。
【0029】更に、ブロアモータ61からの熱風の循環
経路は、ヒータ装置62により100〜250℃に加熱
されて循環用配管63からホットプレス成形用下型50
のエア通路52内に導入され、エア孔51を通じて成形
型内に供給された後、他方側のホットプレス成形用上型
40のエア孔42からエア通路43を通じて再度循環用
配管63内に導入されて、熱風が図2中矢印で示す方向
に沿って循環するように構成されている。
経路は、ヒータ装置62により100〜250℃に加熱
されて循環用配管63からホットプレス成形用下型50
のエア通路52内に導入され、エア孔51を通じて成形
型内に供給された後、他方側のホットプレス成形用上型
40のエア孔42からエア通路43を通じて再度循環用
配管63内に導入されて、熱風が図2中矢印で示す方向
に沿って循環するように構成されている。
【0030】そして、この第1実施形態においては、ホ
ットプレス成形用上型40が所定ストローク上下動を行
なっても、循環用配管63のエア通路機能が損なわれな
いようにインナーパイプ64aとアウターパイプ64b
の二重構造とし、ホットプレス成形用上型40のプレス
ストロークに相当するラップ代分、両パイプ64a,6
4bをスライド自在に継ぎ合わせている。
ットプレス成形用上型40が所定ストローク上下動を行
なっても、循環用配管63のエア通路機能が損なわれな
いようにインナーパイプ64aとアウターパイプ64b
の二重構造とし、ホットプレス成形用上型40のプレス
ストロークに相当するラップ代分、両パイプ64a,6
4bをスライド自在に継ぎ合わせている。
【0031】また、図3に示すように、フレキシブルパ
イプ65の伸縮変形によりホットプレス成形用上型40
のプレスストロークを吸収するようにしても良い。
イプ65の伸縮変形によりホットプレス成形用上型40
のプレスストロークを吸収するようにしても良い。
【0032】次に、図4に基づいて、ダッシュインシュ
レータフロント10における吸音材20の成形工程につ
いて説明すると、吸音材20の素材としては、グラスウ
ールをベースとした繊維マットにフェノール樹脂の液状
バインダを含侵させてマット状に形成した原反マットM
を図2に示す型開き状態にあるとき、型内にセットす
る。尚、フェノール樹脂の混入量は、10〜30重量部
に調整されている。
レータフロント10における吸音材20の成形工程につ
いて説明すると、吸音材20の素材としては、グラスウ
ールをベースとした繊維マットにフェノール樹脂の液状
バインダを含侵させてマット状に形成した原反マットM
を図2に示す型開き状態にあるとき、型内にセットす
る。尚、フェノール樹脂の混入量は、10〜30重量部
に調整されている。
【0033】そして、図4に示すように、成形用金型3
0によるホットプレス成形工程については、昇降用シリ
ンダ41が動作して、ホットプレス成形用上型40が所
定ストローク下降して、ホットプレス成形用上下型4
0,50が型締めされる。
0によるホットプレス成形工程については、昇降用シリ
ンダ41が動作して、ホットプレス成形用上型40が所
定ストローク下降して、ホットプレス成形用上下型4
0,50が型締めされる。
【0034】このとき、ホットプレス成形用上下型4
0,50は、その型温が100〜250℃に保たれてお
り、型締めと同時に原反マットM中の熱硬化性樹脂成分
が加熱溶融し、その後、熱硬化して、所要形状に賦形さ
れるが、このホットプレス成形用上下型40,50の型
締めと同時に、熱風循環機構60から熱風が原反マット
M中に供給され、熱プレスと同時に熱風による熱硬化性
樹脂バインダの熱硬化が促進され、従来1〜2分の成形
時間を0.5〜1.0分に約半減させることができ、成
形サイクルを大幅に短縮化することができる。
0,50は、その型温が100〜250℃に保たれてお
り、型締めと同時に原反マットM中の熱硬化性樹脂成分
が加熱溶融し、その後、熱硬化して、所要形状に賦形さ
れるが、このホットプレス成形用上下型40,50の型
締めと同時に、熱風循環機構60から熱風が原反マット
M中に供給され、熱プレスと同時に熱風による熱硬化性
樹脂バインダの熱硬化が促進され、従来1〜2分の成形
時間を0.5〜1.0分に約半減させることができ、成
形サイクルを大幅に短縮化することができる。
【0035】更に、原反マットM中の熱硬化性樹脂成分
を硬化させる熱風は、図4中矢印で示す循環経路に沿っ
て循環利用されるため、ヒータ装置62の負荷が少なく
て済み、トータルのエア量も節約できるとともに、特
に、ホットプレス成形時、発生するホルマリンガス等の
有害ガスは、エア通路43,52、循環用配管63内に
取り込まれるため、作業環境を良好に保つことができる
ことから、大型の排気設備を導入する必要もなく、付帯
設備にかかる費用も少なくて済み、作業環境を良好に保
つことができる。
を硬化させる熱風は、図4中矢印で示す循環経路に沿っ
て循環利用されるため、ヒータ装置62の負荷が少なく
て済み、トータルのエア量も節約できるとともに、特
に、ホットプレス成形時、発生するホルマリンガス等の
有害ガスは、エア通路43,52、循環用配管63内に
取り込まれるため、作業環境を良好に保つことができる
ことから、大型の排気設備を導入する必要もなく、付帯
設備にかかる費用も少なくて済み、作業環境を良好に保
つことができる。
【0036】そして、第1実施形態のように、ホットプ
レス成形時に熱風を供給することにより成形された吸音
材20は、特に厚肉部20bについても、熱硬化性樹脂
バインダの硬化が充分に行なわれるため、成形後の熱変
形等の不具合がなく、保形性にも優れる。
レス成形時に熱風を供給することにより成形された吸音
材20は、特に厚肉部20bについても、熱硬化性樹脂
バインダの硬化が充分に行なわれるため、成形後の熱変
形等の不具合がなく、保形性にも優れる。
【0037】また、熱風循環機構60における循環用配
管63には、二重パイプ64a,64b構造やフレキシ
ブルパイプ65等の伸縮部が備わっているため、成形用
上型40の上下動作によっても熱風供給機能が損なわれ
ることがない。
管63には、二重パイプ64a,64b構造やフレキシ
ブルパイプ65等の伸縮部が備わっているため、成形用
上型40の上下動作によっても熱風供給機能が損なわれ
ることがない。
【0038】次いで、図5,図6は、本発明に係る成形
用金型30の別の実施形態を示すもので、各成形用金型
30は、ホットプレス成形用上下型40,50と、熱風
供給機構70とから構成されている。
用金型30の別の実施形態を示すもので、各成形用金型
30は、ホットプレス成形用上下型40,50と、熱風
供給機構70とから構成されている。
【0039】図5に示す成形用金型30におけるホット
プレス成形用上型40は昇降用シリンダ41に連結さ
れ、所定ストローク上下動可能であり、エア孔42(φ
1〜5mm)が所定ピッチ間隔(30〜300mm)で
開設され、各エア孔42は、エア通路43と連通してい
る。
プレス成形用上型40は昇降用シリンダ41に連結さ
れ、所定ストローク上下動可能であり、エア孔42(φ
1〜5mm)が所定ピッチ間隔(30〜300mm)で
開設され、各エア孔42は、エア通路43と連通してい
る。
【0040】一方、ホットプレス成形用下型50は、エ
ア孔(φ1〜5mm)51が所定ピッチ間隔(30〜3
00mm)で開設されており、エア通路52と連通して
いる。そして、双方のエア孔42,51が対向している
とともに、一方側のエア通路52のみが熱風供給機構7
0と接続している。
ア孔(φ1〜5mm)51が所定ピッチ間隔(30〜3
00mm)で開設されており、エア通路52と連通して
いる。そして、双方のエア孔42,51が対向している
とともに、一方側のエア通路52のみが熱風供給機構7
0と接続している。
【0041】すなわち、熱風供給機構70は、ブロワモ
ータ71とエアを所定温度に加熱するヒータ装置72と
熱風供給管73とから構成され、ヒータ装置72で加熱
した熱風をブロアモータ71により熱風供給管73を通
じて成形用下型50のエア通路52に送り込み、エア孔
51を通じて原反マットMをホットプレス成形と同時に
熱風を供給することにより、熱硬化性樹脂バインダの硬
化を速めるというものである。
ータ71とエアを所定温度に加熱するヒータ装置72と
熱風供給管73とから構成され、ヒータ装置72で加熱
した熱風をブロアモータ71により熱風供給管73を通
じて成形用下型50のエア通路52に送り込み、エア孔
51を通じて原反マットMをホットプレス成形と同時に
熱風を供給することにより、熱硬化性樹脂バインダの硬
化を速めるというものである。
【0042】そして、この第2実施形態における成形用
金型30においても、ホットプレス成形の成形タクトを
短縮化することができるとともに、良好な成形性能が得
られるという作用効果は第1実施形態と同様であるが、
特に、可動側の成形用上型40のエア通路43からエア
を大気中に逃がすため、第1実施形態のように、成形用
上型40の上下動作に追随して、エア配管を伸縮動作さ
せる機構が必要でないため、熱風循環機構60に比べエ
ア供給機構70の構造を簡素化することができ、設備費
用が廉価で済む。
金型30においても、ホットプレス成形の成形タクトを
短縮化することができるとともに、良好な成形性能が得
られるという作用効果は第1実施形態と同様であるが、
特に、可動側の成形用上型40のエア通路43からエア
を大気中に逃がすため、第1実施形態のように、成形用
上型40の上下動作に追随して、エア配管を伸縮動作さ
せる機構が必要でないため、熱風循環機構60に比べエ
ア供給機構70の構造を簡素化することができ、設備費
用が廉価で済む。
【0043】また、図6に示すように、ホットプレス成
形用上型40に、エア孔42やエア通路43を形成する
ことなく、ホットプレス成形用上下型40,50の外周
部からエアを外部に解放するように上下型40,50の
クリアランスを調整すれば、成形用上型40の型加工費
が非常に廉価に済み、成形設備はより廉価にできる。
形用上型40に、エア孔42やエア通路43を形成する
ことなく、ホットプレス成形用上下型40,50の外周
部からエアを外部に解放するように上下型40,50の
クリアランスを調整すれば、成形用上型40の型加工費
が非常に廉価に済み、成形設備はより廉価にできる。
【0044】以上は、ダッシュインシュレータフロント
10における吸音材20の成形方法及びそれに使用する
成形用金型30について説明したが、繊維マットに熱硬
化性樹脂バインダを含侵させる素材であり、ホットプレ
ス成形用工法を利用するものであれば、車両用吸音材全
般に適用することもできる。
10における吸音材20の成形方法及びそれに使用する
成形用金型30について説明したが、繊維マットに熱硬
化性樹脂バインダを含侵させる素材であり、ホットプレ
ス成形用工法を利用するものであれば、車両用吸音材全
般に適用することもできる。
【0045】
【発明の効果】以上説明した通り、本発明に係る車両用
吸音材の成形方法及び成形用金型によれば、車両用吸音
材の素材である繊維マット中に熱硬化性樹脂バインダを
含侵させた原反マットをホットプレス成形する際、熱風
循環機構あるいは熱風供給機構から熱風を原反マット中
に送り込んで熱硬化性樹脂の硬化を速めるというもので
あるから、従来比較的長く必要としたホットプレス成形
の成形タクトを半減化することができ、生産性を大幅に
高めることができるという効果を有する。
吸音材の成形方法及び成形用金型によれば、車両用吸音
材の素材である繊維マット中に熱硬化性樹脂バインダを
含侵させた原反マットをホットプレス成形する際、熱風
循環機構あるいは熱風供給機構から熱風を原反マット中
に送り込んで熱硬化性樹脂の硬化を速めるというもので
あるから、従来比較的長く必要としたホットプレス成形
の成形タクトを半減化することができ、生産性を大幅に
高めることができるという効果を有する。
【0046】更に、従来は、成形用金型からの熱伝導で
熱硬化性樹脂を硬化させていたため、厚肉部の厚み寸法
に制約を受け、かつ一部のものは変形を誘発するという
不具合があったが、本発明において、熱風を原反マット
中に送り込むことにより、短時間に熱硬化性樹脂を確実
に硬化させることができるため、車両用吸音材の厚肉部
の寸法制約を緩和できるとともに、確実な成形性能を確
保でき、吸音性能を向上させることができ、かつ変形の
ない品質性能に優れた吸音材を提供できるという効果を
有する。
熱硬化性樹脂を硬化させていたため、厚肉部の厚み寸法
に制約を受け、かつ一部のものは変形を誘発するという
不具合があったが、本発明において、熱風を原反マット
中に送り込むことにより、短時間に熱硬化性樹脂を確実
に硬化させることができるため、車両用吸音材の厚肉部
の寸法制約を緩和できるとともに、確実な成形性能を確
保でき、吸音性能を向上させることができ、かつ変形の
ない品質性能に優れた吸音材を提供できるという効果を
有する。
【0047】更に、熱風を供給する熱風循環機構を採用
すれば、エア量が少なく、かつヒータ装置の負荷も少な
くて済むとともに、成形時に発生する副次的な有害ガス
を循環機構内に取り込むことにより、大型の排気設備を
不要にでき、設備費用が少なくて、良好な作業環境を確
保することができるという効果を有する。
すれば、エア量が少なく、かつヒータ装置の負荷も少な
くて済むとともに、成形時に発生する副次的な有害ガス
を循環機構内に取り込むことにより、大型の排気設備を
不要にでき、設備費用が少なくて、良好な作業環境を確
保することができるという効果を有する。
【0048】また、熱風を供給するために、熱風供給機
構を使用して、他方側の金型から大気中にエアを排出す
るか、あるいは上下型の外周からエアを排出する構成を
採用すれば、型加工費等を節約でき、型設備が廉価にで
きるという効果を有する。
構を使用して、他方側の金型から大気中にエアを排出す
るか、あるいは上下型の外周からエアを排出する構成を
採用すれば、型加工費等を節約でき、型設備が廉価にで
きるという効果を有する。
【図1】本発明に係る車両用吸音材のダッシュインシュ
レータフロントに適用した状態を示す説明図である。
レータフロントに適用した状態を示す説明図である。
【図2】本発明に係る車両用吸音材の成形用金型の第1
実施形態の構成を示す説明図である。
実施形態の構成を示す説明図である。
【図3】図2に示す成形用金型における熱風循環機構の
変形例を示す説明図である。
変形例を示す説明図である。
【図4】図2に示す成形用金型を使用してダッシュイン
シュレータフロントを成形する状態を示す説明図であ
る。
シュレータフロントを成形する状態を示す説明図であ
る。
【図5】本発明に係る車両用吸音材の成形用金型の第2
実施形態の構成を示す説明図である。
実施形態の構成を示す説明図である。
【図6】本発明に係る車両用吸音材の成形用金型の第3
実施形態の構成を示す説明図である。
実施形態の構成を示す説明図である。
【図7】従来のエンジンルーム内の吸音材の設置状況を
説明する側面図である。
説明する側面図である。
【図8】従来のダッシュインシュレータフロントの成形
工程を示す説明図である。
工程を示す説明図である。
10 ダッシュインシュレータフロント 20 吸音材 20a 薄肉部 20b 厚肉部 21 撥水性不織布 30 成形用金型 40 ホットプレス成形用上型 41 昇降用シリンダ 42 エア孔 43 エア通路 50 ホットプレス成形用下型 51 エア孔 52 エア通路 60 熱風循環機構 61 ブロアモータ 62 ヒータ装置 63 循環用配管 64a インナーパイプ 64b アウターパイプ 65 フレキシブルパイプ 70 熱風供給機構 71 ブロアモータ 72 ヒータ装置 73 熱風供給管 E エンジンルーム R 車室 M 原反マット
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // B29K 101:10 B29K 101:10 105:08 105:08 B29L 31:30 B29L 31:30 (72)発明者 折茂 元弘 神奈川県高座郡寒川町宮山3316番地 河西 工業株式会社内 Fターム(参考) 4F072 AA04 AA07 AB09 AB29 AD13 AK05 AK14 AL02 4F202 AA36 AA37 AD04 AD16 AH18 AH26 CA01 CB01 CL02 CN01 CN18 CN25 CN30 CP01 4F204 AA37 AA38 AD04 AD16 AH18 AH26 FA01 FB01 FN11 FN15 FN17 FQ15 4L047 BA12 BA16 BC00 CB03 CC09 EA22
Claims (6)
- 【請求項1】 繊維マットに熱硬化性樹脂バインダを含
浸させてなる原反素材をホットプレス成形用金型内で車
体プレス形状に沿って熱圧成形するとともに、金型内に
熱風を吹き込んで熱硬化性樹脂バインダを強制的に加熱
硬化させることを特徴とする車両用吸音材の成形方法。 - 【請求項2】 金型内への熱風の供給は、熱風循環機構
により行ない、一方側の金型から熱風を供給した後、他
方側の金型から排出して、排出エアを再利用することを
特徴とする請求項1に記載の車両用吸音材。 - 【請求項3】 熱風の供給は一方側の成形用金型から行
なうとともに、型内に供給された熱風は、型間の周囲か
ら、あるいは反対側の成形用金型から大気中に解放する
ことを特徴とする請求項1に記載の車両用吸音材の成形
方法。 - 【請求項4】 繊維マットに熱硬化性樹脂バインダを含
浸させた原反素材を、車体パネル形状に沿って所要形状
に成形する車両用吸音材の成形用金型であって、型開
き、型締め可能な一対のホットプレス成形用金型には対
向するエア孔及びそれと連通するエア通路が設けられ、
該エア通路間に接続される循環用配管内にエアを循環駆
動させるブロアモータ及びエアを加熱するヒータ装置と
からなる熱風循環機構が設けられていることを特徴とす
る車両用吸音材の成形用金型。 - 【請求項5】 繊維マットに熱硬化性樹脂バインダを含
浸させた原反素材を、車体パネル形状に沿って所要形状
に成形する車両用吸音材の成形用金型であって、型締
め、型開き可能なホットプレス成形用金型には対向する
エア孔及び該エア孔と連通するエア通路が設けられ、一
方側の成形用金型のエア通路に接続されるエア供給用配
管内にヒータ装置及びブロアモータとからなる熱風供給
機構が設けられていることを特徴とする車両用吸音材の
成形用金型。 - 【請求項6】 繊維マットに熱硬化性樹脂バインダを含
浸させた原反素材を、車体パネル形状に沿って所要形状
に成形する車両用吸音材の成形用金型であって、一方側
のホットプレス成形用金型に外部の熱風供給機構から熱
風を供給するエア孔及びエア通路が開設され、エア孔か
ら型内に導入される熱風は、成形用金型を型締めした
際、周縁に沿って設定された型間クリアランスを通じて
外部に排出されることを特徴とする車両用吸音材の成形
用金型。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001123342A JP2002316332A (ja) | 2001-04-20 | 2001-04-20 | 車両用吸音材の成形方法及び成形用金型 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001123342A JP2002316332A (ja) | 2001-04-20 | 2001-04-20 | 車両用吸音材の成形方法及び成形用金型 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002316332A true JP2002316332A (ja) | 2002-10-29 |
Family
ID=18972915
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001123342A Withdrawn JP2002316332A (ja) | 2001-04-20 | 2001-04-20 | 車両用吸音材の成形方法及び成形用金型 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002316332A (ja) |
Cited By (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005111763A (ja) * | 2003-10-07 | 2005-04-28 | Matsuoka Minako | 有通気性物の加圧加熱硬化成形方法、金型装置および油圧プレス装置 |
JP2005271438A (ja) * | 2004-03-25 | 2005-10-06 | Denso Corp | 樹脂成形品の二次成形時における加熱媒体送給方法及び装置 |
KR100741479B1 (ko) * | 2005-12-09 | 2007-07-20 | 후에이-롱 후앙 | 몰딩된 엘라스토머의 제조 방법 및 장치 |
DE102006031435A1 (de) * | 2005-08-23 | 2008-01-10 | Airbus Deutschland Gmbh | Pressvorrichtung zur energieeffizienten Aushärtung eines Sandwichbauteils für Luftfahrzeuge |
WO2011050951A1 (de) * | 2009-10-27 | 2011-05-05 | Dbw Holding Gmbh | Formgebungsverfahren und vorrichtungen hierfür |
KR101570056B1 (ko) | 2012-12-06 | 2015-11-19 | 코오롱인더스트리 주식회사 | Vartm 공정을 이용한 복합재료의 성형방법 |
EP2447032A3 (de) * | 2010-10-26 | 2017-03-22 | Vitra Patente AG | Verfahren zur Herstellung eines Möbelteils |
US10457225B2 (en) | 2014-10-30 | 2019-10-29 | Autoneum Management Ag | Light weight acoustic trim part |
-
2001
- 2001-04-20 JP JP2001123342A patent/JP2002316332A/ja not_active Withdrawn
Cited By (10)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005111763A (ja) * | 2003-10-07 | 2005-04-28 | Matsuoka Minako | 有通気性物の加圧加熱硬化成形方法、金型装置および油圧プレス装置 |
JP2005271438A (ja) * | 2004-03-25 | 2005-10-06 | Denso Corp | 樹脂成形品の二次成形時における加熱媒体送給方法及び装置 |
DE102006031435A1 (de) * | 2005-08-23 | 2008-01-10 | Airbus Deutschland Gmbh | Pressvorrichtung zur energieeffizienten Aushärtung eines Sandwichbauteils für Luftfahrzeuge |
JP2009505853A (ja) * | 2005-08-23 | 2009-02-12 | エアバス・ドイチュラント・ゲーエムベーハー | 航空機用サンドイッチ部品をエネルギー効率よく硬化するプレス装置 |
US8740606B2 (en) | 2005-08-23 | 2014-06-03 | Airbus Operations Gmbh | Press device for the energy-efficient curing of a sandwich component for aircraft |
KR100741479B1 (ko) * | 2005-12-09 | 2007-07-20 | 후에이-롱 후앙 | 몰딩된 엘라스토머의 제조 방법 및 장치 |
WO2011050951A1 (de) * | 2009-10-27 | 2011-05-05 | Dbw Holding Gmbh | Formgebungsverfahren und vorrichtungen hierfür |
EP2447032A3 (de) * | 2010-10-26 | 2017-03-22 | Vitra Patente AG | Verfahren zur Herstellung eines Möbelteils |
KR101570056B1 (ko) | 2012-12-06 | 2015-11-19 | 코오롱인더스트리 주식회사 | Vartm 공정을 이용한 복합재료의 성형방법 |
US10457225B2 (en) | 2014-10-30 | 2019-10-29 | Autoneum Management Ag | Light weight acoustic trim part |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US4740346A (en) | Perimeter resin feeding of composite structures | |
US6146578A (en) | Method for molding headliners | |
JP2002316332A (ja) | 車両用吸音材の成形方法及び成形用金型 | |
KR940008849A (ko) | 적층성형체의 성형방법 및 성형장치 | |
US6189589B1 (en) | Molding method for laminated body using cooling air | |
CN115214170A (zh) | 一种棉毡类前围隔音垫的制造方法 | |
JPH0562054B2 (ja) | ||
WO1998039155A1 (en) | Heat shield and method of manufacturing the heat shield | |
JP2012513914A (ja) | 複合構造を製造するプロセスおよび装置 | |
JP2862221B2 (ja) | インシュレータダッシュの製造方法ならびに成形装置 | |
KR20180063392A (ko) | 자동차용 고내열성 흡차음재 제조방법 | |
JP3049705B2 (ja) | 車両用内装材の成形方法 | |
JP3031453B2 (ja) | 自動車用インシュレータダッシュの製造方法 | |
JPH06126815A (ja) | プラスチック中空構造部材の成形方法 | |
JP3036727B2 (ja) | 積層成形体の成形方法 | |
KR20000036736A (ko) | 자동차용 흡,차음재의 진공발포금형 및 그 금형을 이용한흡,차음재의 제조방법 | |
JP3383689B2 (ja) | 繊維質成形層体の製造方法 | |
CA2744674A1 (en) | Thermoforming apparatus | |
JPH0716917A (ja) | 積層成形体の成形方法ならびに成形装置 | |
JPS63120612A (ja) | 合成樹脂発泡体用成形型 | |
JP3235721B2 (ja) | 積層成形体の成形方法 | |
JP3765373B2 (ja) | 積層成形体の成形方法 | |
JPH07117773A (ja) | 自転車用フロントフォーク及びその製造方法 | |
JP2516809Y2 (ja) | 自動車用内装部品の芯材構造 | |
US12179559B2 (en) | Cover for a pressure relief valve assembly of a vehicle, a pressure relief valve assembly having such a cover, and a method for producing a corresponding cover |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20080701 |