JP2002349231A - ディーゼルパティキュレートフィルタ - Google Patents
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Abstract
物質の分布を均一化して、それにより、捕集された粒子
状物質の燃焼時の温度分布を均一化して、フィルタの溶
損及び破損を防止できるディーゼルパティキュレートフ
ィルタを提供する。 【解決手段】 ディーゼルエンジン1の排ガス中の粒子
状物質を浄化するディーゼルパティキュレートフィルタ
10において、該フィルタ10の排ガス流路11の周囲
を多孔質壁面12で形成し、該フィルタ10の入口部1
5と出口部16を千鳥状に目封止したセラミックスハニ
カムフィルタ10で形成すると共に、入口側の前記排ガ
ス流路11aを、入口側開口部15aから出口側封止部
16bに向かって、断面積が漸次小さくなるように形成
して構成する。
Description
ンの排ガス処理に使用されるディーゼルパティキュレー
トフィルタに関する。
エンジンから排出される排ガス中には、黒煙を主成分と
する粒子状物質(PM:パテキュレートマター)が含ま
れており、これを低減するため、各種のディーゼルパテ
ィキュレートフィルタ(DPF)が用いられている。
には、セラミックスや金属の繊維をランダムに積層した
繊維積層タイプのフィルタもあるが、一般には、耐熱の
セラミックスの多孔体のセラミックスハニカムフィルタ
が使用されており、このセラミックスにはコーディエラ
イトや炭化ケイ素が用いられている。
たセラミックスハニカムフィルタ10Xは、蜂の巣状に
形成され、入口部15また出口部16においては、千鳥
状に目封止13が設けられ、開口部15a,16aと封
止部15b,16bが隣接する構成になっており、排気
ガスは入口側の開口部15aから流入すると、排ガス流
路であるチャンネル(セル)11aの出口側封止部15
bが目封止されているので、チャンネル11aを形成す
る多孔質壁面12を通過し、隣接した入口側が目封止さ
れているチャンネル11bに入り、このチャンネル11
bの出口側開口部16aからフィルタ10Xの外部へ排
出される。
に、ディーゼルエンジン1の排気通路2に配設され、エ
ンジン1から排出される排気ガスGは、入口側15から
チャンネル11a、多孔質壁面12、チャンネル11b
を経由して出口側16に排出される。
通過する際に濾過されて、排気ガスG中の粒子状物質が
捕捉され、浄化される。この捕集された粒子状物質は、
目詰まり度合いを排気圧等でチェックして、適当な時期
に、排ガス温度を上昇させたり、ヒータでフィルタ10
Xを加熱したりして、粒子状物質の燃焼開始温度以上に
昇温して捕集された粒子状物質を燃焼除去している。
スハニカムフィルタは強度が低いために、この捕集され
た粒子状物質の燃焼による急激な温度上昇があると、大
きな温度差が発生し、この温度差によって熱膨張量が均
一にならないため、熱応力が発生し、破壊に至るという
問題がある。
捕集される粒子状物質の量が規定量以上にならないよう
に制御している。
物質が捕集された状態を観察してみると、必ずしも捕集
した粒状物質は均一に分布していない。そのため、粒子
状物質の捕集量をトータルで制限しても、局部的に多量
の粒子状物質が堆積した部分があると、この部分の粒子
状物質が燃焼して異常な高温状態となるため、溶損や破
損が発生することになる。
るためになされたものであり、その目的は、セラミック
スハニカムフィルタの入口側の開口通路の断面積を先端
封止部に向かって漸次小さくなるように形成することに
より、多孔の壁面で捕集される排気ガス中の粒子状物質
の分布を均一化して、それにより、捕集された粒子状物
質の燃焼時の温度分布を均一化して、フィルタの溶損及
び破損を防止できるディーゼルパティキュレートフィル
タを提供することにある。
するためのディーゼルパティキュレートフィルタは、デ
ィーゼルエンジンの排ガス中の粒子状物質を浄化するデ
ィーゼルパティキュレートフィルタにおいて、該フィル
タの排ガス流路の周囲を多孔質壁面で形成し、該フィル
タの入口部と出口部を千鳥状に目封止したセラミックス
ハニカムフィルタで形成すると共に、入口側の前記排ガ
ス流路を、入口側開口部から出口側封止部に向かって、
断面積が漸次小さくなるように形成して構成する。
階の階段状に行われる。
ィルタによれば、捕集された粒子状物質の分布が均一化
されるので、燃焼時の温度分布が均等化され、熱応力が
小さくなるため、溶損及び破損を回避でき、耐久性が向
上する。
化により、目詰まりによる再生開始までに捕集可能な粒
子状物質の量が増加するので、小型化でき、また、浄化
効率も向上する。
トフィルタにおいて、前記セラミックスハニカムフィル
タは、多くの材料で形成することができるが、特に、コ
ーディエライト、炭化ケイ素の内の少なくとも一つを使
用して形成すると、粒子状物質の捕集に適したフィルタ
を形成できる。
フィルタにおいて、前記多孔質壁面に多孔質の調整壁を
設けて前記排ガス流路の断面積を漸次小さく形成すると
共に、該調整壁の気孔の大きさを前記多孔質壁面の気孔
よりも大きく形成して構成する。
簡単に、排ガス流路の断面積を漸次小さく形成すること
ができ、調整壁の気孔の大きさを多孔質壁面の気孔より
も大きく形成することにより。調整壁と多孔質壁面の両
方を有効に利用して排気ガス中の粒子状物質を効率良く
捕集できる。
フィルタにおいて、前記調整壁を触媒を含む組成の素材
で形成し、前記触媒として、粒子状の酸化触媒、窒素酸
化物の還元触媒、窒素酸化物の吸収剤の内の少なくとも
一つを使用し、また、前記酸化触媒として、白金、卑金
属酸化物の内の少なくとも一つを使用する。
触媒、窒素酸化物の還元触媒、窒素酸化物の吸収剤等を
調整壁に担持させることにより、粒子状物質の燃焼を促
進したり、粒子状物質の浄化のみならず、窒素酸化物
(NOx)の浄化もできるようになる。
る実施の形態のセラミックスハニカムフィルタについて
説明する。
ルタの構造を示す断面図であり、図2は図1の部分拡大
図である。
の形態のセラミックスハニカムフィルタ10は、入口側
チャンネル11aが入口側開口部15aから出口側封止
部16bに向かってその断面積が小さくなるように構成
される。
タ10は、図3に示す従来技術のセラミックスハニカム
フィルタ10Xと同じで、各チャンネル11a,11b
が平行な多孔質の壁面12を有し、入口部15と出口部
16において千鳥状に目封止13を設けたフィルタ原形
10Xに、入口側のチャンネル11aの断面積が漸次小
さくなる調整壁14を設けて形成される。
カムセラミックスはセラミックス粉末とシリカ等の焼結
補助剤と水溶液とポリビニルアルコール等の有機バイン
ダーを混合して粘土状とし、これを押し出し成形機で成
形することで作成される。このセラッミクスの材料とし
ては、コーディエライトや炭化ケイ素等が使用される。
セラミックス粉末と焼結補助剤とバインダーと水溶液と
で作成した泥漿を、入口側開口部15aから流し込ん
で、所定の時間経過したら排泥することで、比較的容易
に、図1及び図2に示すような、断面積が連続的に漸次
小さくなる排ガス流路形状をしたフィルタ10を形成す
ることができる。
すように、入口側のチャンネル11aの入口側開口部1
5aでは略ゼロで、出口側封止部15bで100%に形
成される。
のチャンネル11aの入口側開口部15aでは0%〜1
0%で、出口側封止部15bで50%〜100%になる
ように形成される。この範囲が、捕集された粒子状物質
がチャンネル11aの長さ方向に略均一に分布するのに
好ましい範囲である。
孔質壁面12の気孔よりも大きく形成して構成すること
により、調整壁14と多孔質壁面12の両方を粒子状物
質の捕集に利用できるようにして捕集効率を上げる。
きくするという意味では無く、統計的に調整壁14側が
多孔質壁面12側より気孔の大きさが大きければよく、
例えば、気孔の径の平均値や中央値や気孔の径の分布等
の比較で大小の差があればよい。
することで、ディーゼル排ガス用のディーゼルパティキ
ュレートフィルタ10を製造することができる。
トフィルタによれば、捕集された粒子状物質の分布が均
一化されるので、燃焼時の温度分布が均等化され、熱応
力が小さくなるため、溶損及び破損を回避でき、耐久性
が向上する。
化により、目詰まりによる再生開始までに捕集可能な粒
子状物質の量が増加するので、小型化でき、また、浄化
効率も向上する。
ートフィルタ10において、調整壁14を触媒を含む組
成の素材で形成し、この触媒として、粒子状の酸化触
媒、窒素酸化物の還元触媒、窒素酸化物の吸収剤の内の
少なくとも一つを使用し、また、酸化触媒として、白
金、卑金属酸化物の内の少なくとも一つを使用する。
素酸化物の還元触媒、窒素酸化物の吸収剤のいずれかを
調整壁14に担持させることにより、粒子状物質の燃焼
を促進したり、粒子状物質の浄化を促進でき、更には、
窒素酸化物(NOx)の浄化ができる。
ゼルパティキュレートフィルタ10をディーゼルエンジ
ン1の排気部に装着して、所定の時間の間、粒子状物質
を捕集し、その捕集後に、この粒子状物質を燃焼除去す
る試験を行い、この燃焼による破壊に至る最大の粒子状
物質量を測定した。
い従来技術のディーゼルパティキュレートフィルタ10
Xを、同じく、ディーゼルエンジン1の排気部に装着し
て、所定の時間の間、粒子状物質を捕集し、その捕集後
に、この粒子状物質を燃焼除去する試験を行い、この燃
焼による破壊に至る最大の粒子状物質量を測定した。
損に至る粒子状物質量は、実施例で15g/L(リット
ル)、比較例で10g/L、粒子状物質の捕集効率は、
実施例で96%、比較例で90%という数値を得た。
ティキュレートフィルタ10は、比較例のディーゼルパ
ティキュレートフィルタ10Xに比べ、粒子状物質の燃
焼によって破損に至る粒子状物質量が1.5倍であると
共に、捕集効率も向上していることが分かった。
ーゼルパティキュレートフィルタによれば、捕集された
粒子状物質の分布を均一化することができるので、燃焼
時の温度分布を均等化して、発生する熱応力を小さくす
ることができる。そのため、フィルタの溶損及び破損を
回避でき、耐久性を向上させることができる。
化により、目詰まりによる再生開始までに捕集可能な粒
子状物質の量を増加することができるので、装置を小型
化でき、また、浄化効率も向上させることができる。
ートフィルタを示す図であり、(a)は正面図で、
(b)は側断面図である。
タ(本発明の実施の形態のフィルタ原形)を示す図であ
り、(a)は正面図で、(b)は側断面図である。
示す図である。
クスハニカムフィルタ) 10X フィルタ原形(従来技術のディーゼルパティキ
ュレートフィルタ) 11a 入口側のチャンネル(排ガス流路) 11b 出口側のチャンネル(排ガス流路) 12 多孔質壁面 13 目封止 14 調整壁 15a 入口側開口部 15b 入口側封止部 16a 出口側開口部 16b 出口側封止部
Claims (6)
- 【請求項1】 ディーゼルエンジンの排ガス中の粒子状
物質を浄化するディーゼルパティキュレートフィルタに
おいて、該フィルタの排ガス流路の周囲を多孔質壁面で
形成し、該フィルタの入口部と出口部を千鳥状に目封止
したセラミックスハニカムフィルタで形成すると共に、
入口側の前記排ガス流路を、入口側開口部から出口側封
止部に向かって、断面積が漸次小さくなるように形成し
たことを特徴とするディーゼルパティキュレートフィル
タ。 - 【請求項2】 前記セラミックスハニカムフィルタを、
コーディエライト、炭化ケイ素の内の少なくとも一つを
使用して形成することを特徴とする請求項1記載のディ
ーゼルパティキュレートフィルタ。 - 【請求項3】 前記多孔質壁面に多孔質の調整壁を設け
て前記排ガス流路の断面積を漸次小さく形成すると共
に、該調整壁の気孔の大きさを前記多孔質壁面の気孔よ
りも大きく形成したことを特徴とする請求項1又は2に
記載のディーゼルパティキュレートフィルタ。 - 【請求項4】 前記調整壁を触媒を含む組成の素材で形
成することを特徴とする請求項3記載のディーゼルパテ
ィキュレートフィルタ。 - 【請求項5】 前記触媒として、粒子状の酸化触媒、窒
素酸化物の還元触媒、窒素酸化物の吸収剤の内の少なく
とも一つを使用することを特徴とする請求項4項の記載
のディーゼルパティキュレートフィルタ。 - 【請求項6】 前記酸化触媒として、白金、卑金属酸化
物の内の少なくとも一つを使用することを特徴とする請
求項5記載のディーゼルパティキュレートフィルタ。
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