JP2002226869A - 合成ガスの製造法およびその装置 - Google Patents
合成ガスの製造法およびその装置Info
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- Y02E60/36—Hydrogen production from non-carbon containing sources, e.g. by water electrolysis
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 安価な水及び安価な固形状炭素材を原料とし
て、低コストで合成ガスの大量生産を可能とする合成ガ
ス製造法およびその装置を提供する。 【解決手段】 アークプラズマ反応装置14内に多相交
流電極36,38,40を配置し、アーク反応室34内
に固形状炭素材を充填して、炭素材の隙間に多量の微小
アーク通路35を形成し、その中にアークプラズマを発
生させ、微小アーク通路内に水蒸気を供給しながら炭素
と接触反応させることにより、合成ガスを生成する。
て、低コストで合成ガスの大量生産を可能とする合成ガ
ス製造法およびその装置を提供する。 【解決手段】 アークプラズマ反応装置14内に多相交
流電極36,38,40を配置し、アーク反応室34内
に固形状炭素材を充填して、炭素材の隙間に多量の微小
アーク通路35を形成し、その中にアークプラズマを発
生させ、微小アーク通路内に水蒸気を供給しながら炭素
と接触反応させることにより、合成ガスを生成する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】 本発明は合成ガス製造法お
よびその装置に関し、とくに、化学工業用原料として有
用な水素ならびにCoを含む合成ガス製造法およびその
装置に関する。
よびその装置に関し、とくに、化学工業用原料として有
用な水素ならびにCoを含む合成ガス製造法およびその
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】 従来、合成ガスは天然ガスの改質また
は石炭ガス化により製造されるのが一般的であるが、こ
れらは部分酸化もしくはスチームリフォーミングに大き
な熱エネルギーを消費するため、熱エネルギーコストが
高くなる。しかも、原料の一部は部分酸化もしくはスチ
ームリフォーミングの熱エネルギー発生用として消費さ
れるため、原料の利用効率が低い。さらに、上記方法で
生成した合成ガスには硫黄分が含有しており、これを完
全に除去することができない。この場合、合成ガスか
ら、たとえば、炭化水素燃料を生成する場合に触媒が硫
黄分によりすぐに失活することになり、工業原料として
不適格となる。
は石炭ガス化により製造されるのが一般的であるが、こ
れらは部分酸化もしくはスチームリフォーミングに大き
な熱エネルギーを消費するため、熱エネルギーコストが
高くなる。しかも、原料の一部は部分酸化もしくはスチ
ームリフォーミングの熱エネルギー発生用として消費さ
れるため、原料の利用効率が低い。さらに、上記方法で
生成した合成ガスには硫黄分が含有しており、これを完
全に除去することができない。この場合、合成ガスか
ら、たとえば、炭化水素燃料を生成する場合に触媒が硫
黄分によりすぐに失活することになり、工業原料として
不適格となる。
【0003】 米国特許第5、159、900号にはタ
ンク内の水中に炭素電極を対向させ、電極間でアークを
発生させることにより、合成ガスを発生させる装置が提
案されている。米国特許第5,435,274号および
米国特許第5,692,549号には水中の炭素電極間
でアークを発生させることにより合成ガスを発生する装
置が提案されている。
ンク内の水中に炭素電極を対向させ、電極間でアークを
発生させることにより、合成ガスを発生させる装置が提
案されている。米国特許第5,435,274号および
米国特許第5,692,549号には水中の炭素電極間
でアークを発生させることにより合成ガスを発生する装
置が提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】 従来のアーク放電式
合成ガス製造装置ではアークが発生する領域が極めて小
さい上に、対向電極の中間には炭素材がなく、スチーム
は炭素電極の先端においてのみ炭素と反応して合成ガス
に転換される。このため、単位電気エネルギー当りの合
成ガス発生量が極めて少なく、工業的に利用することが
できない。さらに、上記合成ガス製造装置は炭素電極の
配置構造から必然的に大型化し、装置の低コスト化が困
難となる。しかも、上記方式では電離イオンの発生量が
少ないため、アークが安定して連続的に発生することが
できない。したがって、合成ガスの発生効率が極めて低
い。
合成ガス製造装置ではアークが発生する領域が極めて小
さい上に、対向電極の中間には炭素材がなく、スチーム
は炭素電極の先端においてのみ炭素と反応して合成ガス
に転換される。このため、単位電気エネルギー当りの合
成ガス発生量が極めて少なく、工業的に利用することが
できない。さらに、上記合成ガス製造装置は炭素電極の
配置構造から必然的に大型化し、装置の低コスト化が困
難となる。しかも、上記方式では電離イオンの発生量が
少ないため、アークが安定して連続的に発生することが
できない。したがって、合成ガスの発生効率が極めて低
い。
【0005】 そこで、本発明は安価な水および安価な
固形状炭素材を出発原料として合成ガスを極めて高効率
で連続的に大量生産することが可能な合成ガスの製造法
およびその装置を提供することを目的とする。
固形状炭素材を出発原料として合成ガスを極めて高効率
で連続的に大量生産することが可能な合成ガスの製造法
およびその装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】 本発明の第1概念によ
れば、合成ガス製造法が原料水供給口と合成ガス取出口
とを有する絶縁ケーシングと、絶縁ケーシング内に形成
されたアークプラズマ反応室と、アークプラズマ反応室
に配置されたアーク電極とを備えたアークプラズマ反応
装置を準備する工程と;アークプラズマ反応室内に固形
状炭素材を充填して固形状炭素材の隙間に多数の微小ア
ーク通路を形成する工程と;アーク電極にアーク力を供
給して微小アーク通路内に微小アークプラズマを発生さ
せる工程と;原料水供給口から導入された原料水または
水蒸気を多数の微小流に分割して微小アーク通路内にそ
れぞれ通過させ、アークプラズマの存在下で水蒸気の微
小流と固形状炭素材の炭素とを接触反応させて水素およ
び一酸化炭素を含む合成ガスを生成する工程と;より成
ることにより達成される。
れば、合成ガス製造法が原料水供給口と合成ガス取出口
とを有する絶縁ケーシングと、絶縁ケーシング内に形成
されたアークプラズマ反応室と、アークプラズマ反応室
に配置されたアーク電極とを備えたアークプラズマ反応
装置を準備する工程と;アークプラズマ反応室内に固形
状炭素材を充填して固形状炭素材の隙間に多数の微小ア
ーク通路を形成する工程と;アーク電極にアーク力を供
給して微小アーク通路内に微小アークプラズマを発生さ
せる工程と;原料水供給口から導入された原料水または
水蒸気を多数の微小流に分割して微小アーク通路内にそ
れぞれ通過させ、アークプラズマの存在下で水蒸気の微
小流と固形状炭素材の炭素とを接触反応させて水素およ
び一酸化炭素を含む合成ガスを生成する工程と;より成
ることにより達成される。
【0007】 本発明の第2概念によれば、炭素材原料
投入口と、原料水供給口と、合成ガス用アウトレットと
を有する円筒状絶縁ケーシングと;円筒状絶縁ケーシン
グ内に形成されたアークプラズマ反応室と;絶縁ケーシ
ングに支持された絶縁性電極ホルダーと;電極ホルダー
に支持されてアークプラズマ反応室に延びていて、プラ
ズマ電源から供給されたアーク電力によりアークプラズ
マを発生させるアーク電極と;アークプラズマ反応室内
に充填されていてその隙間にスパークによる微小アーク
プラズマを発生させるとともに原料水または水蒸気を多
数の微小流に分割する多量の微小アーク通路を形成する
固形上炭素材と;を備え、原料水または水蒸気が微小ア
ーク通路を通過する間に微小アークプラズマの存在下で
炭素と接触反応して合成ガスを生成することにより達成
される。
投入口と、原料水供給口と、合成ガス用アウトレットと
を有する円筒状絶縁ケーシングと;円筒状絶縁ケーシン
グ内に形成されたアークプラズマ反応室と;絶縁ケーシ
ングに支持された絶縁性電極ホルダーと;電極ホルダー
に支持されてアークプラズマ反応室に延びていて、プラ
ズマ電源から供給されたアーク電力によりアークプラズ
マを発生させるアーク電極と;アークプラズマ反応室内
に充填されていてその隙間にスパークによる微小アーク
プラズマを発生させるとともに原料水または水蒸気を多
数の微小流に分割する多量の微小アーク通路を形成する
固形上炭素材と;を備え、原料水または水蒸気が微小ア
ーク通路を通過する間に微小アークプラズマの存在下で
炭素と接触反応して合成ガスを生成することにより達成
される。
【0008】
【作用】 本発明の合成ガス製造法およびその装置によ
れば、アークプラズマリアクタ内に形成された微小アー
ク通路を固形状炭素材により構成して、微小アーク通路
内に連続的に電離イオンを発生させながら、スパークに
よる微小アークプラズマを大量に発生させ、水蒸気を微
小アーク通路内に導入してアークプラズマの存在下で水
蒸気と炭素材の炭素とを接触反応させることにより、安
定したアークを連続的に発生させながら、次式で示され
るように硫黄分を全く含まない一酸化炭素と水素からな
る合成ガスを効率的に生成する。
れば、アークプラズマリアクタ内に形成された微小アー
ク通路を固形状炭素材により構成して、微小アーク通路
内に連続的に電離イオンを発生させながら、スパークに
よる微小アークプラズマを大量に発生させ、水蒸気を微
小アーク通路内に導入してアークプラズマの存在下で水
蒸気と炭素材の炭素とを接触反応させることにより、安
定したアークを連続的に発生させながら、次式で示され
るように硫黄分を全く含まない一酸化炭素と水素からな
る合成ガスを効率的に生成する。
【0009】 C+H2O→Co+H2
(1) Co+H2O→CO2+H2 (2)
(1) Co+H2O→CO2+H2 (2)
【0010】
【発明の実施の形態】 以下本発明の望ましい実施例に
よる合成ガス製造装置につき図面を参照しながら説明す
る。図1において、合成ガス製造装置10は炭素原料投
入装置12に接続されたアークプラズマ反応装置14
と、多相交流電源16と、冷却器H1とを備える。原料
投入装置12は粉末状、ペレット状または塊状黒鉛、粒
状活性炭、球状炭素あるいはカーボンパウダー等の固形
状炭素原料を貯蔵するホッパ20と、スクリューフィー
ダ22と、ロータリバルブ24とを備え、プラズマ反応
装置14内に炭素原料を投入する。プラズマ反応装置1
4は耐熱性のセラミックからなる円筒状外部絶縁ケーシ
ング26と、アークプラズマ反応室34を備える内部絶
縁ケーシング32とを備え、その上端部にボルト30に
より装着された絶縁性電極ホルダー28を備える。アー
クプラズマ反応室34内に粒状炭素材が供給されると、
多数の微小アーク通路35がプラズマアーク反応室34
内に形成され、これにより、水蒸気が多数の微小流に分
割されるとともに、アーク電極に電力が供給されたとき
に微小アーク通路内にスパークによる多量の微小プラズ
マアークが均一に発生する。原料水はプラズマアーク反
応室34の上流側で高温により水蒸気となり、この水蒸
気の微小流が微小アーク通路を通過する間に炭素材の炭
素と接触反応して前述の反応式の如く合成ガスが生成さ
れる。
よる合成ガス製造装置につき図面を参照しながら説明す
る。図1において、合成ガス製造装置10は炭素原料投
入装置12に接続されたアークプラズマ反応装置14
と、多相交流電源16と、冷却器H1とを備える。原料
投入装置12は粉末状、ペレット状または塊状黒鉛、粒
状活性炭、球状炭素あるいはカーボンパウダー等の固形
状炭素原料を貯蔵するホッパ20と、スクリューフィー
ダ22と、ロータリバルブ24とを備え、プラズマ反応
装置14内に炭素原料を投入する。プラズマ反応装置1
4は耐熱性のセラミックからなる円筒状外部絶縁ケーシ
ング26と、アークプラズマ反応室34を備える内部絶
縁ケーシング32とを備え、その上端部にボルト30に
より装着された絶縁性電極ホルダー28を備える。アー
クプラズマ反応室34内に粒状炭素材が供給されると、
多数の微小アーク通路35がプラズマアーク反応室34
内に形成され、これにより、水蒸気が多数の微小流に分
割されるとともに、アーク電極に電力が供給されたとき
に微小アーク通路内にスパークによる多量の微小プラズ
マアークが均一に発生する。原料水はプラズマアーク反
応室34の上流側で高温により水蒸気となり、この水蒸
気の微小流が微小アーク通路を通過する間に炭素材の炭
素と接触反応して前述の反応式の如く合成ガスが生成さ
れる。
【0011】 絶縁ホルダー28は棒状多相交流電極3
6、38、40を支持する。絶縁ケーシング32の下部
にはアーク発生用熱電子を放出するための円板状接地電
極42が配置される。内部絶縁ケーシング32の内部に
円筒状アークプラズマ反応室34が形成される。接地電
極42は絶縁ケーシング26の下端部に形成された電極
ホルダー78により支持され、ボルト80で固定され
る。電極ホルダー28は炭素原料投入装置12に接続さ
れた炭素材供給口50を備える。絶縁ケーング26の上
部には原料水または水蒸気を導入するための原料水供給
口52がアーク電極36、38、40の上部付近に隣接
して配置される。その理由は、原料水または水蒸気によ
ってアーク電極を効果的に冷却してアーク電極の異常温
度上昇を防止するためである。内部ケーシン32の外周
にはスパイラル状冷却通路54からなる予熱部63が形
成され、これら冷却通路は連通路64により互いに連通
している。絶縁ケーシング26はインレット74および
アウトレット76を備え、インレット74は原料水供給
ポンプに連結され、アウトレット76は原料水供給口5
2と連通している。絶縁ケーシング26の下端部を構成
するフランジ部78にはボルト80を介してエンドプレ
ート82が固定され、これらの間にシール材83が配置
される。アークプラズマ反応室34の下端部には0.2
乃至0.5μmの平均開口を有するフイルタ84がエン
ドプレート82により支持されている。エンドプレート
82は合成ガスアウトレット86を備える。符号88は
電極ホルダー28とケーシング26,32との間に配置
されたシール部材を示す。
6、38、40を支持する。絶縁ケーシング32の下部
にはアーク発生用熱電子を放出するための円板状接地電
極42が配置される。内部絶縁ケーシング32の内部に
円筒状アークプラズマ反応室34が形成される。接地電
極42は絶縁ケーシング26の下端部に形成された電極
ホルダー78により支持され、ボルト80で固定され
る。電極ホルダー28は炭素原料投入装置12に接続さ
れた炭素材供給口50を備える。絶縁ケーング26の上
部には原料水または水蒸気を導入するための原料水供給
口52がアーク電極36、38、40の上部付近に隣接
して配置される。その理由は、原料水または水蒸気によ
ってアーク電極を効果的に冷却してアーク電極の異常温
度上昇を防止するためである。内部ケーシン32の外周
にはスパイラル状冷却通路54からなる予熱部63が形
成され、これら冷却通路は連通路64により互いに連通
している。絶縁ケーシング26はインレット74および
アウトレット76を備え、インレット74は原料水供給
ポンプに連結され、アウトレット76は原料水供給口5
2と連通している。絶縁ケーシング26の下端部を構成
するフランジ部78にはボルト80を介してエンドプレ
ート82が固定され、これらの間にシール材83が配置
される。アークプラズマ反応室34の下端部には0.2
乃至0.5μmの平均開口を有するフイルタ84がエン
ドプレート82により支持されている。エンドプレート
82は合成ガスアウトレット86を備える。符号88は
電極ホルダー28とケーシング26,32との間に配置
されたシール部材を示す。
【0012】 三相交流アーク電極36、38、40は
プラズマ電源16に接続され、この中性点に接地電極4
2が接続される。プラズマ電源16から三相交流電極3
6、38、40と中性電極42との間に、出力周波数5
0−60Hz、出力電圧30−240V,出力電流50
−200Aの三相交流電力が給電される。このとき、三
相交流電極36、38、40のうち、2つの電極と3つ
の電極から交互に中性電極42に電流が流れ、炭素原料
の隙間にスパークによるアークプラズマが発生する。三
相交流電流の位相に応じて、プラズマアークの発生位置
が連続的に変化し、炭素原料の隙間には常時多量の電離
イオンが供給され、接地電極42からは常時熱電子が放
出されるため、プラズマアークが常に安定して連続的に
発生する。
プラズマ電源16に接続され、この中性点に接地電極4
2が接続される。プラズマ電源16から三相交流電極3
6、38、40と中性電極42との間に、出力周波数5
0−60Hz、出力電圧30−240V,出力電流50
−200Aの三相交流電力が給電される。このとき、三
相交流電極36、38、40のうち、2つの電極と3つ
の電極から交互に中性電極42に電流が流れ、炭素原料
の隙間にスパークによるアークプラズマが発生する。三
相交流電流の位相に応じて、プラズマアークの発生位置
が連続的に変化し、炭素原料の隙間には常時多量の電離
イオンが供給され、接地電極42からは常時熱電子が放
出されるため、プラズマアークが常に安定して連続的に
発生する。
【0013】 図1に基づいて本発明による望ましい実
施例による合成ガスの製造法につき、以下の通り説明す
る。
施例による合成ガスの製造法につき、以下の通り説明す
る。
【0014】 ステップ1(以下、STと略す):原料
水供給口52と合成ガス取出口86と、絶縁ケーシング
32と、絶縁ケーシング内に形成されたアークプラズマ
反応室34と、アークプラズマ反応室に配置された多相
交流電極36、38、40と接地電極42とを備えたア
ークプラズマ反応装置14を準備する。
水供給口52と合成ガス取出口86と、絶縁ケーシング
32と、絶縁ケーシング内に形成されたアークプラズマ
反応室34と、アークプラズマ反応室に配置された多相
交流電極36、38、40と接地電極42とを備えたア
ークプラズマ反応装置14を準備する。
【0015】 ST2: アークプラズマ反応室内34
に固形状炭素材を充填して炭素材の隙間に微小アーク通
路35を形成する。
に固形状炭素材を充填して炭素材の隙間に微小アーク通
路35を形成する。
【0016】 ST3: アーク電極36、38、40
と接地電極42戸の間に多相交流電力を供給して多数の
微小アーク通路内35内に通の微小アークプラズマを発
生させる。このとき、反応室内の温度を800〜100
0℃の範囲内となるように入力電圧を制御する。この温
度範囲はCoに対して水素の生成比率が2〜5の範囲と
なり、合成ガス中のCo/Hのモル比を適切な範囲に調
節可能であるからである。
と接地電極42戸の間に多相交流電力を供給して多数の
微小アーク通路内35内に通の微小アークプラズマを発
生させる。このとき、反応室内の温度を800〜100
0℃の範囲内となるように入力電圧を制御する。この温
度範囲はCoに対して水素の生成比率が2〜5の範囲と
なり、合成ガス中のCo/Hのモル比を適切な範囲に調
節可能であるからである。
【0017】 ST4: 原料水供給口52から原料水
または水蒸気H2Oを微小アーク通路35内に通過させ
てアークプラズマの存在下で水蒸気の微小流と炭索材の
炭素とを接触反応させ、前述の反応式(1)、(2)の
如く水素および一酸化炭素を含む合成ガスを生成する。
または水蒸気H2Oを微小アーク通路35内に通過させ
てアークプラズマの存在下で水蒸気の微小流と炭索材の
炭素とを接触反応させ、前述の反応式(1)、(2)の
如く水素および一酸化炭素を含む合成ガスを生成する。
【0018】 次に、図1の合成ガス製造装置10の作
用につき説明する。図1において、先ず、スクリューフ
イーダ22およびロータリバルブ24を駆動して、アー
クプラズマ反応装置14内に粒状活性炭等の炭素材を所
定レベルまで充填する。そのとき、ロータリバルブ24
およびスクリューフイーダ22を停止する。次に、給水
ポンプP1から導入された原料水を予熱部63を通過さ
せて予熱した後、原料水供給口52に供給するととも
に、アークプラズマ反応装置14のアーク電極に三相交
流電力を供給する。この時、原料水供給口52からアー
クプラズマ反応室34に供給された原料水はその上流付
近で高温により水蒸気に変換されて多量の微小流に分割
されて多量の微小アーク通路内に流入し、水蒸気の微小
流はアークプラズマ反応室の上流から下流にかけて通過
する。このとき水蒸気は炭素と反応しながら微小アーク
通路35内を通過して多量の合成ガスが生成され、アウ
トレット86から排出される。
用につき説明する。図1において、先ず、スクリューフ
イーダ22およびロータリバルブ24を駆動して、アー
クプラズマ反応装置14内に粒状活性炭等の炭素材を所
定レベルまで充填する。そのとき、ロータリバルブ24
およびスクリューフイーダ22を停止する。次に、給水
ポンプP1から導入された原料水を予熱部63を通過さ
せて予熱した後、原料水供給口52に供給するととも
に、アークプラズマ反応装置14のアーク電極に三相交
流電力を供給する。この時、原料水供給口52からアー
クプラズマ反応室34に供給された原料水はその上流付
近で高温により水蒸気に変換されて多量の微小流に分割
されて多量の微小アーク通路内に流入し、水蒸気の微小
流はアークプラズマ反応室の上流から下流にかけて通過
する。このとき水蒸気は炭素と反応しながら微小アーク
通路35内を通過して多量の合成ガスが生成され、アウ
トレット86から排出される。
【0019】 上記実施例において、三相交流電極もし
くは絶縁ケーシングに温度センサを装着して温度信号を
発生させ、コンピュータに記憶させた最適基準温度信号
と比較してインバータからなる三相交流電源の出力周波
数または出力電圧を所定レベルに制御することによりア
ークプラズマ反応室内の作動温度を常時安定したレベル
に維持するようにしてもよい。
くは絶縁ケーシングに温度センサを装着して温度信号を
発生させ、コンピュータに記憶させた最適基準温度信号
と比較してインバータからなる三相交流電源の出力周波
数または出力電圧を所定レベルに制御することによりア
ークプラズマ反応室内の作動温度を常時安定したレベル
に維持するようにしてもよい。
【0020】 本発明の合成ガス製造法およびその装置
によれば、次のような利点を備える。 (1)合成ガスの出発原料として天然ガスの代わりに極
めて安価な水と安価な固形状炭素材とを利用するため、
原料コストを大幅に低減して、合成ガスの大幅コストダ
ウンが図れる。 (2)小型高性能のアークプラズマ反応装置を用いて、
大量の合成ガスを生成するようにしたため、合成ガスの
生産効率が高い。 (3)炭素材は全て合成ガス生成用にのみ利用され、改
質器の燃焼用燃料として利用されないため、原料の利用
効率が極めて高い。 (4)アークプラズマ反応装置は、リアクタ反応室内の
作動温度により、合成ガス中のCo/H2比率を変えら
れるため、合成ガス製造プラントの運転制御の最適化が
容易となる。 (5)合成ガス製造時には従来では、定期的に合成ガス
生成プロセスを中断して空気を改質器に供給して炭化水
素燃料を燃焼させる複雑なプロセスが必要であるが、本
発明方法及び装置ではこれらの複雑な工程が不要なた
め、合成ガス製造プラントの運転制御が極めて簡略化さ
れ、運転コストも大幅コストダウンが可能となる。 (6)本発明では炭素材の隙間に多数の微小アーク通路
を形成するとともに、水蒸気を多量の微小流に分割し
て、多数の微小通路内にそれぞれ通過させながら、連続
的に多数の微小通路内にアークを発生させたため、水蒸
気とアークとの接触効率を改善し、合成ガスの生成効率
が飛躍的に向上する。 (7)本発明方式では、アーク電極への電力の供給遮断
とポンプの電源のオンオフのみで製造プラントの立ち上
げ並びに運転停止を瞬時に実行することが可能となり、
特に、地震その他の緊急対策時に極めて安全となり、周
辺住民への安全対策上有利である (8)本発明の製造装置は小型、コンパクト、高性能で
あり、しかも、製造プロセスが簡略化されているため、
投資回収を短期間にできる。 (9)本発明の合成ガス製造プラントは小型高性能で安
全であるため、最終プロダクト合成プラントに隣接して
設置が可能となり、その分、合成ガスの輸送コストを削
減可能とし、しかも、合成ガスのトラック輸送に伴う環
境破壊の防止が実現可能となる。
によれば、次のような利点を備える。 (1)合成ガスの出発原料として天然ガスの代わりに極
めて安価な水と安価な固形状炭素材とを利用するため、
原料コストを大幅に低減して、合成ガスの大幅コストダ
ウンが図れる。 (2)小型高性能のアークプラズマ反応装置を用いて、
大量の合成ガスを生成するようにしたため、合成ガスの
生産効率が高い。 (3)炭素材は全て合成ガス生成用にのみ利用され、改
質器の燃焼用燃料として利用されないため、原料の利用
効率が極めて高い。 (4)アークプラズマ反応装置は、リアクタ反応室内の
作動温度により、合成ガス中のCo/H2比率を変えら
れるため、合成ガス製造プラントの運転制御の最適化が
容易となる。 (5)合成ガス製造時には従来では、定期的に合成ガス
生成プロセスを中断して空気を改質器に供給して炭化水
素燃料を燃焼させる複雑なプロセスが必要であるが、本
発明方法及び装置ではこれらの複雑な工程が不要なた
め、合成ガス製造プラントの運転制御が極めて簡略化さ
れ、運転コストも大幅コストダウンが可能となる。 (6)本発明では炭素材の隙間に多数の微小アーク通路
を形成するとともに、水蒸気を多量の微小流に分割し
て、多数の微小通路内にそれぞれ通過させながら、連続
的に多数の微小通路内にアークを発生させたため、水蒸
気とアークとの接触効率を改善し、合成ガスの生成効率
が飛躍的に向上する。 (7)本発明方式では、アーク電極への電力の供給遮断
とポンプの電源のオンオフのみで製造プラントの立ち上
げ並びに運転停止を瞬時に実行することが可能となり、
特に、地震その他の緊急対策時に極めて安全となり、周
辺住民への安全対策上有利である (8)本発明の製造装置は小型、コンパクト、高性能で
あり、しかも、製造プロセスが簡略化されているため、
投資回収を短期間にできる。 (9)本発明の合成ガス製造プラントは小型高性能で安
全であるため、最終プロダクト合成プラントに隣接して
設置が可能となり、その分、合成ガスの輸送コストを削
減可能とし、しかも、合成ガスのトラック輸送に伴う環
境破壊の防止が実現可能となる。
【0021】 上記実施例において、アークプラズマリ
アクタは原料水を上流から供給して合成ガスを下流に設
けた合成ガスアウトレットから取出すものとして説明し
たが、炭素材の種類によってスラグの発生量が多いとき
は原料水供給口をリアクタの下流側に設け、合成ガスア
ウトレットをリアクタの上流に設けてサイクロンでスラ
グと合成ガスを分離するようにしても良い。また、プラ
ズマアーク反応装置は棒状の三相交流電極を利用したも
のとして説明したが、三相交流電極を軸方向に間隔を置
いて配置された円筒状電極とその中央部に配置された棒
状接地電極により構成しても良い。
アクタは原料水を上流から供給して合成ガスを下流に設
けた合成ガスアウトレットから取出すものとして説明し
たが、炭素材の種類によってスラグの発生量が多いとき
は原料水供給口をリアクタの下流側に設け、合成ガスア
ウトレットをリアクタの上流に設けてサイクロンでスラ
グと合成ガスを分離するようにしても良い。また、プラ
ズマアーク反応装置は棒状の三相交流電極を利用したも
のとして説明したが、三相交流電極を軸方向に間隔を置
いて配置された円筒状電極とその中央部に配置された棒
状接地電極により構成しても良い。
【0022】
【発明の効果】 以上より、明らかなように、本発明の
合成ガス製造法および製造装置によれば、極めて低コス
トで合成ガスの大量生産が可能であり、実用上の貢献度
が極めて高い。
合成ガス製造法および製造装置によれば、極めて低コス
トで合成ガスの大量生産が可能であり、実用上の貢献度
が極めて高い。
【図1】本発明に係る望ましい実施例による合成ガス製
造装置の断面図を示す。
造装置の断面図を示す。
12 炭素材投入装置、14 アークプラズマ反応装
置、24 ロータリバルブ、26 外部ケーシング、2
8 電極ホルダー、32 外部ケーシング、34アーク
プラズマ反応装置、35 微小アーク通路、63 予熱
部
置、24 ロータリバルブ、26 外部ケーシング、2
8 電極ホルダー、32 外部ケーシング、34アーク
プラズマ反応装置、35 微小アーク通路、63 予熱
部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C01B 3/06 C01B 3/06
Claims (4)
- 【請求項1】 原料水供給口と合成ガス取出口とを有す
る絶縁ケーシングと、絶縁ケーシング内に形成されたア
ークプラズマ反応室と、アークプラズマ反応室に配置さ
れたアーク電極とを備えたアークプラズマ反応装置を準
備する工程と;アークプラズマ反応室内に固形状炭素材
を充填して固形状炭素材の隙間に多数の微小アーク通路
を形成する工程と;アーク電極にアーク発生電力を供給
して微小アーク通路内に微小アークプラズマを発生させ
る工程と;原料水供給口から原料水または水蒸気を多数
の微小流に分割して多数の微小アーク通路内にそれぞれ
通過させ、アークプラズマの存在下で水蒸気の微小流と
固形状炭素材の炭素とを接触反応させて水素および一酸
化炭素を含む合成ガスを生成する工程と;より成ること
を特徴とする合成ガスの製造法。 - 【請求項2】 請求項1において、アーク電極が絶縁ケ
ーシングにより支持された三相交流電極と、三相交流電
極から間隔を置いて配置された接地電極とを備え、三相
電極と接地電極との間で同時に複数のアークプラズマが
回転しながら発生することを特徴とする合成ガスの製造
法。 - 【請求項3】 炭素材原料投入口と、原料水供給口と、
合成ガス用アウトレットとを有する円筒状絶縁ケーシン
グと;円筒状絶縁ケーシング内に形成されたアークプラ
ズマ反応室と;絶縁ケーシングに支持された絶縁性電極
ホルダーと;電極ホルダーに支持されてアークプラズマ
反応室に延びていて、プラズマ電源から供給されたアー
ク電力によりアークプラズマを発生させるアーク電極
と;アーク電極に対向してアークプラズマ反応室の他端
側に配置されるように絶縁ケーシングに支持された接地
電極と;アークプラズマ反応室内に充填されていてその
隙間にスパークによる微小アークプラズマを発生させる
とともに原料水または水蒸気を多数の微小流に分割する
多量の微小アーク通路を形成する固形上炭素材と;を備
え、 原料水または水蒸気の微小流が微小アーク通路を通過す
る間に微小アークプラズマの存在下で炭素と接触反応し
て合成ガスを生成することを特徴とする合成ガス製造装
置。 - 【請求項4】請求項3において、絶縁ケーシングが同心
的な内部ケーシングと外部ケーシングと、内部ケーシン
グと外部ケーシングとの間に配置されて原料水を予熱す
るための予熱部とを備える合成ガス製造装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001059207A JP2002226869A (ja) | 2001-01-29 | 2001-01-29 | 合成ガスの製造法およびその装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001059207A JP2002226869A (ja) | 2001-01-29 | 2001-01-29 | 合成ガスの製造法およびその装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002226869A true JP2002226869A (ja) | 2002-08-14 |
Family
ID=18918806
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001059207A Pending JP2002226869A (ja) | 2001-01-29 | 2001-01-29 | 合成ガスの製造法およびその装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002226869A (ja) |
-
2001
- 2001-01-29 JP JP2001059207A patent/JP2002226869A/ja active Pending
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