JP2002225469A - プラスチックカード及びその製造方法 - Google Patents
プラスチックカード及びその製造方法Info
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Abstract
することができるプラスチックカード及びその製造方法
を提供する。 【解決手段】 ICカード11は、保護シート15、回
路シート17、中間シート18、カバーシート19、保
護シート15を順に重ねた状態で、全体を図示しない熱
プレスにより熱圧着して形成されている。また、ICカ
ード11の所定部位にはエンボス部21が形成されてい
る。ここで、回路シート17及びカバーシート19は、
所定厚さ寸法のPET(ポリエチレンテレフタレート)
製のシートからなり、弾性を有するもののエンボス21
の加工時に破断する。これにより、エンボス部21の加
工時にICカード11に残留応力が発生するにしても、
残留応力の連鎖は回路シート17及びカバーシート19
で断たれるので、ICカード11の残留応力を緩和して
ICカード11の反りを軽減することができる。
Description
材を挟んでなり、所定部位にエンボス部が形成されたプ
ラスチックカード及びその製造方法に関する。
はキャッシャカードのような磁気カード或いはICカー
ドでは、複数のプラスチックのシートを積層した状態で
溶融して一体化したもの所定寸法に切断することにより
実用に供している。
或いはICカードでは数字或いは文字などのエンボス部
を加工することにより所定の情報を目視可能としてい
る。しかしながら、エンボス部の加工時の残留応力の影
響により、図5に示すようにカード1の裏面にはエンボ
ス部に向かって引張られる残留応力が発生するのに対し
て、カード1の表面にはエンボス部を中心に外側に押し
広げられる残留応力が発生する。このため、カード1が
裏側に反るという現象を生じ、カード1の品質低下の要
因となっている。
で、その目的は、エンボス加工時の残留応力による反り
を軽減することができるプラスチックカード及びその製
造方法を提供することにある。
ば、プラスチックの主体をなす基材を被覆するカバーシ
ートは硬質プラスチックシートであるので、プラスチッ
クカードにエンボス部を形成すると、カバーシートの塑
性変形が限界に達して破断する。これにより、プラスチ
ックカードで発生する残留応力の連鎖を断つことができ
る。しかも、基材の主体をコアシートは柔軟プラスチッ
クからなるので、全体の残留応力が緩和されてプラスチ
ックカードの反りを軽減することができる。また、基材
はエンボス部の加工時に破断しない柔軟プラスチックシ
ートで挟まれているので、エンボス部の破断部が露出す
ることはない。
トは硬化時に柔軟性を有する熱可塑性プラスチックであ
るので、熱プレスによる成形を容易に行うことができる
と共に、硬化時の柔軟性を確保することができる。
プラスチック部材は着色材の存在により破断しやくなっ
ているので、このような着色剤を含んだプラスチック部
材をカバーシートとして用いることによりエンボス部の
加工時にカバーシートを容易に破断させることができ
る。この場合、保護部材は透明なプラスチックシートで
あるので、カバーシートの色をプラスチックカードの下
地色として使用する場合の構成として好適である。
んだポリエチレンテレフタレートは一般に供されている
ので、低コストで実施することができる。
ードにエンボス部を加工する場合は、基材のカバーシー
トを破断させるように実行する。これにより、プラスチ
ックカード内部の残留応力の連鎖を断つことができるの
で、プラスチックカード全体の残留応力を緩和して、プ
ラスチックカードの反りを軽減することができる。
した一実施の形態を図1乃至図4を参照して説明する。
図2はICカードの表面を示し、図3はICカードの裏
面を示している。これらの図2及び図3において、IC
カード(プラスチックカードに相当)11はICチップ
12及びアンテナコイル13を内蔵して構成されてい
る。また、ICカード11の裏面には磁気テープ14が
添着されており、その磁気テープ14に記憶された識別
情報に基づいてICチップ12からのデータの読出し或
いはICチップ12への書込みが許可されるようになっ
ている。
的に示す斜視図である。この図4において、ICカード
11は、保護シート(保護部材に相当)15の間に基材
16を挟んで構成されている。保護シート15として
は、柔軟プラスチック部材が用いられており、例えばP
VC(ポリ塩化ビニール)或いはPETG(アモルファ
ス性のポリエチレンテレフタレート)が好適する。
相当)17と、接着層としての中間シート(コアシート
に相当)18と、カバーシート19とからなる三層構造
にて構成されている。回路シート17は、例えばポリエ
ステル系プラスチックであるPET(ポリエチレンテレ
フタレート)を所定厚さ寸法に形成されたシートからな
る。この回路シート17の片面には、コイル状の回路パ
ターンによりアンテナコイル13が形成されていると共
に、このアンテナコイル13に接続されたICチップ1
2が実装されている。上記アンテナコイル13は、導電
性ペーストである例えばポリエステル系銀ペーストを用
いたスクリーン印刷により形成され、ICチップ12
は、例えばエポキシ系異方性導電性接着剤によりフリッ
プチップ実装されている。この場合、アンテナコイル1
3は後述するエンボス加工が施される部位には形成され
ないようになっている。また、ICチップ12の周囲は
矩形枠状の補強部材20により囲繞されており、これに
よりICカード11の曲げに対してICチップ12が破
損してしまうことが防止されている。
間で電波信号を送受信するためのもので、本実施の形態
では、ICチップ12に回路構成されたCPUなどの動
作用電力も外部機器から送信される電波信号から得るよ
うに構成されている。尚、アンテナコイル13のリード
部は、アンテナコイル13自身と交差しているものの、
両者の間にはスクリーン印刷による絶縁膜により絶縁さ
れている。
になって流動性を帯びるという熱溶融性を有したプラス
チック材料である例えばポリエステル系ホットメルト接
着剤により所定厚さ寸法に形成されたシートからなる。
この中間シート18は、アンテナコイル13、ICチッ
プ12などを保護すると共に、回路シート17とカバー
シート19とを接着する機能を有する。
護するためのもので、例えば回路シート17と同様に所
定厚さ寸法のPET(ポリエチレンテレフタレート)製
のシートからなる。この場合、カバーシート19をなす
プラスチック材料には例えば白色の着色剤が混入されて
おり、カバーシート19の色がICカード11の下地色
となると共に、後述するようにエンボス加工時に破断し
やすい特性を発揮するようになっている。
造するには、保護シート15、回路シート17、中間シ
ート18、カバーシート19、保護シート15を順に重
ねた状態で、全体を図示しない熱プレスにより熱圧着す
る。すると、中間シート18を構成するホットメルト接
着剤が溶融してアンテナコイル13及びICチップ12
を隙間なく覆った状態で回路シート17とカバーシート
19とを接着し、その後の冷却により中間シート18は
固化する。また、保護シート15は、回路シート17及
びカバーシート19にそれぞれ溶着して一体化される。
シート17、中間シート18、カバーシート19及び保
護シート15が強固に接合された5層構造の平面状のシ
ートを所定寸法に切断することによりICカード11が
製造されるもので、このICカード11は曲げ力に対し
てしなやかに曲がる弾性力を有している。
カード11の所定部位(ISO或いはJISで規定され
ている)にはエンボス部21が形成されている。このエ
ンボス部21は、ICカード11の裏面から表面に向か
って刻印により突出形成されるもので、ICカード11
を識別するための数字或いはアルファベットからなる識
別番号及び使用者の名前が視認可能に形成されている。
1を加工すると、ICカード11の裏面にはエンボス部
21に向かって引張られる残留応力が発生するのに対し
て、ICカード11の表面にはエンボス部21を中心に
外側に押し広げられる残留応力が発生する。このため、
ICカード11が裏側に反るという現象が発生し、IC
カード11の品質の低下を招く虞がある。
では、ICカード11を構成する基材16の回路シート
17及びカバーシート19は大きな力が作用した際に破
断する白色PETからなるので、ICカード11にエン
ボス部21を加工すると、図1に示すように基材16の
回路シート17及びカバーシート19におけるエンボス
加工部の塑性変形が限界となって破断する。この場合、
このようなエンボス加工で塑性変形して破断するような
打刻力を事前に求め、斯様な打刻力でエンボス加工する
必要がある。これにより、ICカード11の内部におい
て裏面から表面まで連続して発生する残留応力の連鎖を
回路シート17及びカバーシート19で断つことができ
る。この結果、残留応力の発生部位の主体は基材16の
中間シート18となるものの、この中間シート18は硬
化状態でしなやかな弾力性を有するホットメルト接着剤
からなるので、エンボス加工による残留応力が残るにし
ても、その残留応力を小さくすることができる。
ード11の主体をなす基材16のカバーシート19とし
てエンボス加工時に破断する部材で形成することにより
ICカード11内におけるエンボス加工時の残留応力の
連鎖を断つようにしたので、ICカード11全体の残留
応力を緩和することができる。従って、ICカードの部
材としてエンボス加工時に破断しないプラスチック部材
が用いられている従来構成のものと違って、ICカード
11全体の残留応力を緩和して、ICカード11の反り
を軽減することができる。
21の加工時に破断することがない保護シート15によ
り被覆されているので、エンボス部21の破断部が外部
に露出してしまうことはなく、品質が低下してしまうこ
とを防止できる。
のではなく、次のように変形または拡張できる。磁気カ
ード、或いはその他の汎用のプラスチックカードに適用
するようにしてもよい。エンボス加工時に破断する層を
エンボス領域のみに設けるようにしてもよい。
ないようにプラスチックカードの表面に印刷して目視で
きないようにしてもよい。
けるエンボス加工部位を模式的に示す断面図
す断面図
チップ、13はアンテナコイル、14は磁気テープ、1
5は保護シート、16は基材、17は回路シート(カバ
ーシート)、18は中間シート(コアシート)、19は
カバーシート、21はエンボス部である。
Claims (5)
- 【請求項1】 保護部材の間に基材を挟んでなり、所定
部位にエンボス部が形成されたプラスチックカードにお
いて、 前記保護部材は、前記エンボス部の加工時に破断しない
柔軟プラスチックシートからなり、 前記基材における少なくともエンボス部の加工領域は、
エンボス加工時に破断する硬質プラスチックからなるカ
バーシートと、このカバーシートで挟まれた柔軟プラス
チックからなるコアシートとから構成されていることを
特徴とするプラスチックカード。 - 【請求項2】 前記基材のコアシートは硬化状態で柔軟
性を有する熱可塑性プラスチックであることを特徴とす
る請求項1記載のプラスチックカード。 - 【請求項3】 前記保護部材は透明なプラスチックシー
トであり、 前記基材のカバーシートは着色材を含んだプラスチック
であることを特徴とする請求項2記載のプラスチックカ
ード。 - 【請求項4】 前記基材のカバーシートは、着色材とし
て酸化チタンを含んだポリエチレンテレフタレートであ
ることを特徴とする請求項3記載のプラスチックカー
ド。 - 【請求項5】 柔軟プラスチックシートからなる保護部
材の間に、少なくともエンボス部の加工領域は硬質プラ
スチックシートからなるカバーシートと、このカバーシ
ートで挟まれた柔軟プラスチックとからなるプラスチッ
クカードを製造し、 このプラスチックカードにエンボス部を形成する際に、
前記基材のカバーシートを破断させるようにしたことを
特徴とするプラスチックカードの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001028329A JP4441799B2 (ja) | 2001-02-05 | 2001-02-05 | プラスチックカード及びその製造方法 |
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JP2001028329A JP4441799B2 (ja) | 2001-02-05 | 2001-02-05 | プラスチックカード及びその製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002225469A true JP2002225469A (ja) | 2002-08-14 |
JP4441799B2 JP4441799B2 (ja) | 2010-03-31 |
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Country | Link |
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JP (1) | JP4441799B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2009034767A1 (ja) * | 2007-09-11 | 2009-03-19 | Kabushiki Kaisha Sato | Rfidラベルおよびその製造方法 |
-
2001
- 2001-02-05 JP JP2001028329A patent/JP4441799B2/ja not_active Expired - Fee Related
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