JP2002220282A - 窒化アルミニウム焼結体とその製造方法 - Google Patents
窒化アルミニウム焼結体とその製造方法Info
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Abstract
(57)【要約】
【課題】高熱伝導率でハロゲン系腐食性ガスへの耐食性
に優れ、かつ高温領域でも高い体積抵抗率を有する窒化
アルミニウム焼結体を提供する。 【解決手段】窒化アルミニウム100重量部と0.5〜
10重量部の希土類化合物および0.5〜18重量部の
MgAl2O4からなる混合物を非酸化性雰囲気中で焼成
することにより、熱伝導率が75W/m・K以上であ
り、800℃における体積抵抗率が1×108Ω・cm以
上であることを特徴とする窒化アルミニウム焼結体を得
る。
に優れ、かつ高温領域でも高い体積抵抗率を有する窒化
アルミニウム焼結体を提供する。 【解決手段】窒化アルミニウム100重量部と0.5〜
10重量部の希土類化合物および0.5〜18重量部の
MgAl2O4からなる混合物を非酸化性雰囲気中で焼成
することにより、熱伝導率が75W/m・K以上であ
り、800℃における体積抵抗率が1×108Ω・cm以
上であることを特徴とする窒化アルミニウム焼結体を得
る。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高い熱伝導率と5
00℃を超えるような高温領域での高い体積抵抗率とを
併せ有する窒化アルミニウム焼結体に関するものであ
る。
00℃を超えるような高温領域での高い体積抵抗率とを
併せ有する窒化アルミニウム焼結体に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】現在、半導体メモリーの急激な高集積化
に伴い、LSI製造工程はドライプロセスが中心になっ
ている。ドライプロセスでは、ウエハへのリソグラフィ
ー、薄膜形成、洗浄、ドライエッチングには各工程で塩
素系ガスやフッ素系ガスなどのハロゲン系腐食性ガスが
使われており、さらに、これら腐食性ガスをプラズマに
より活性化して使用することもある。また、ウエハを高
温で加熱しながら処理することもある。そのため上記プ
ラズマで活性化された腐食性ガスへの耐食性があり、耐
熱性に優れるセラミックス製の部品が多く使われてい
る。中でも、窒化アルミニウムは高熱伝導率で、機械的
強度及び耐熱衝撃性にも優れ、室温での体積抵抗率が1
014Ω・cm以上の絶縁性セラミックスであり、さらに
上記ハロゲン系ガスへの耐食性に優れていることから、
ドライプロセスの工程で、大口径のウエハを保持する治
具、特に、高熱伝導性を生かしてウエハの全面を均一に
加熱するために使われるウエハ加熱ヒーターの基体材料
として適している。
に伴い、LSI製造工程はドライプロセスが中心になっ
ている。ドライプロセスでは、ウエハへのリソグラフィ
ー、薄膜形成、洗浄、ドライエッチングには各工程で塩
素系ガスやフッ素系ガスなどのハロゲン系腐食性ガスが
使われており、さらに、これら腐食性ガスをプラズマに
より活性化して使用することもある。また、ウエハを高
温で加熱しながら処理することもある。そのため上記プ
ラズマで活性化された腐食性ガスへの耐食性があり、耐
熱性に優れるセラミックス製の部品が多く使われてい
る。中でも、窒化アルミニウムは高熱伝導率で、機械的
強度及び耐熱衝撃性にも優れ、室温での体積抵抗率が1
014Ω・cm以上の絶縁性セラミックスであり、さらに
上記ハロゲン系ガスへの耐食性に優れていることから、
ドライプロセスの工程で、大口径のウエハを保持する治
具、特に、高熱伝導性を生かしてウエハの全面を均一に
加熱するために使われるウエハ加熱ヒーターの基体材料
として適している。
【0003】窒化アルミニウム製の基体を使ったウエハ
加熱ヒーターの一般的な構造は、セラミック焼結体から
なる基体中に、加熱のためのヒーターを埋設したものな
ので、使用する温度領域で、絶縁性が維持されていなく
てはならない。しかし、窒化アルミニウムの体積抵抗率
は温度が上昇するのに伴い低下する。具体的には、室温
では1014〜1016Ω・cmであるが、500℃では1
010Ω・cm以下、さらに800℃では107Ω・cm以
下になる。そこで、500℃を超える高温領域でも、例
えば1010Ω・cmを超える程の高い体積抵抗率を維持
できる窒化アルミニウム焼結体が必要とされていた。
加熱ヒーターの一般的な構造は、セラミック焼結体から
なる基体中に、加熱のためのヒーターを埋設したものな
ので、使用する温度領域で、絶縁性が維持されていなく
てはならない。しかし、窒化アルミニウムの体積抵抗率
は温度が上昇するのに伴い低下する。具体的には、室温
では1014〜1016Ω・cmであるが、500℃では1
010Ω・cm以下、さらに800℃では107Ω・cm以
下になる。そこで、500℃を超える高温領域でも、例
えば1010Ω・cmを超える程の高い体積抵抗率を維持
できる窒化アルミニウム焼結体が必要とされていた。
【0004】そこで、窒化アルミニウム焼結体の高温領
域での体積抵抗を向上させる試みとして、例えば特開2
000−44345号公報では、窒化アルミニウムに酸
化マグネシウム、Mg(NO3)2、MgCl2、MgS
O4を添加することにより、700℃における体積抵抗
率が1×107Ω・cm以上となる焼結体が提案されてい
る。また、特開2000−63177号公報では、リチ
ウムを含有し、700℃における体積抵抗率が1×10
7Ω・cm以上である窒化アルミニウム質焼結体が提案さ
れている。
域での体積抵抗を向上させる試みとして、例えば特開2
000−44345号公報では、窒化アルミニウムに酸
化マグネシウム、Mg(NO3)2、MgCl2、MgS
O4を添加することにより、700℃における体積抵抗
率が1×107Ω・cm以上となる焼結体が提案されてい
る。また、特開2000−63177号公報では、リチ
ウムを含有し、700℃における体積抵抗率が1×10
7Ω・cm以上である窒化アルミニウム質焼結体が提案さ
れている。
【0005】
【発明が解決しようとしている課題】しかしながら、近
年半導体の設計ルールの一層の微細化や生産性向上の要
請で、ウエハの処理温度は益々高くなる傾向にあり、こ
れに伴って、一層高温下での体積抵抗率の高い部材が望
まれるに至り、理想的には、800℃を超える領域で
も、例えば108Ω・cm以上の体積抵抗率を有する部材
が望まれるに至っている。
年半導体の設計ルールの一層の微細化や生産性向上の要
請で、ウエハの処理温度は益々高くなる傾向にあり、こ
れに伴って、一層高温下での体積抵抗率の高い部材が望
まれるに至り、理想的には、800℃を超える領域で
も、例えば108Ω・cm以上の体積抵抗率を有する部材
が望まれるに至っている。
【0006】しかるに、前記特開2000−44345
号公報や同2000-63177号公報に記載されてい
る焼結体は、800℃では106Ω・cm程度まで体積抵
抗率が低下する。特に前者にあっては、700℃を超え
る高温下で高い体積抵抗を維持するためには、マグネシ
ウム以外の金属不純物を600ppm以下に制限する必
要があり、アルカリ土類金属や希土類金属の化合物であ
る焼結助剤を使用することができず、窒化アルミニウム
の緻密化の促進や高熱伝導率を与えることが難しい。そ
のうえ、常圧焼成(非加圧焼成)が困難なのでホットプ
レスなどの加圧焼成が行われるが、常圧焼成に比べて装
置が大掛かりになったり、成形体の炉への仕込量が低下
するなど焼成のコストがかかるために、大口径のウエハ
ーを保持し、均一に加熱し易い加熱ヒーターの基体材料
として最適な高熱伝導率の窒化アルミニウム焼結体を低
コストで得ることが難くなるという問題を有していた。
号公報や同2000-63177号公報に記載されてい
る焼結体は、800℃では106Ω・cm程度まで体積抵
抗率が低下する。特に前者にあっては、700℃を超え
る高温下で高い体積抵抗を維持するためには、マグネシ
ウム以外の金属不純物を600ppm以下に制限する必
要があり、アルカリ土類金属や希土類金属の化合物であ
る焼結助剤を使用することができず、窒化アルミニウム
の緻密化の促進や高熱伝導率を与えることが難しい。そ
のうえ、常圧焼成(非加圧焼成)が困難なのでホットプ
レスなどの加圧焼成が行われるが、常圧焼成に比べて装
置が大掛かりになったり、成形体の炉への仕込量が低下
するなど焼成のコストがかかるために、大口径のウエハ
ーを保持し、均一に加熱し易い加熱ヒーターの基体材料
として最適な高熱伝導率の窒化アルミニウム焼結体を低
コストで得ることが難くなるという問題を有していた。
【0007】また、特開2000−63177号公報に
記載されているリチウムを含有する焼結体も、アルカリ
土類金属や希土類金属の化合物である焼結助剤を含んで
おらず、前記公報と同様に焼成のコストがかかる。さら
に、リチウムの添加については、添加量500ppm以
下と微量では有るものの、特にアルカリ金属汚染を嫌う
半導体製造プロセスでは必ずしも好適ではない。
記載されているリチウムを含有する焼結体も、アルカリ
土類金属や希土類金属の化合物である焼結助剤を含んで
おらず、前記公報と同様に焼成のコストがかかる。さら
に、リチウムの添加については、添加量500ppm以
下と微量では有るものの、特にアルカリ金属汚染を嫌う
半導体製造プロセスでは必ずしも好適ではない。
【0008】そこで、高熱伝導率でハロゲン系腐食性ガ
スへの耐食性に優れ、かつ高温領域でも、具体的には8
00℃以上でも高い体積抵抗率を有する窒化アルミニウ
ム焼結体の開発が望まれていた。
スへの耐食性に優れ、かつ高温領域でも、具体的には8
00℃以上でも高い体積抵抗率を有する窒化アルミニウ
ム焼結体の開発が望まれていた。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記技術課
題を解決すべく鋭意研究を行なってきた。その結果、窒
化アルミニウム、希土類化合物とMgAl2O4を混合し
焼成することにより、高熱伝導率でかつ800℃で高い
体積抵抗率を有し、また、ハロゲン系腐食性ガスへの高
い耐食性も兼ね備え、さらには量産性にも優れる窒化ア
ルミニウム焼結体が得られることを見出し、さらに研究
を進め本発明を完成するに至った。
題を解決すべく鋭意研究を行なってきた。その結果、窒
化アルミニウム、希土類化合物とMgAl2O4を混合し
焼成することにより、高熱伝導率でかつ800℃で高い
体積抵抗率を有し、また、ハロゲン系腐食性ガスへの高
い耐食性も兼ね備え、さらには量産性にも優れる窒化ア
ルミニウム焼結体が得られることを見出し、さらに研究
を進め本発明を完成するに至った。
【0010】従来、MgAl2O4を助剤として用いる試
みは、窒化ホウ素(BN)と窒化アルミニウム(Al
N)との混合物の焼結助剤に酸化マグネシウム(Mg
O)含有化合物の一つとして開示されている(特開平7
-206522号公報)。該公報によると、MgO成分
は、主原料であるBN、AlN粒子表面に微量含有され
るB2O3、Al2O3と反応して融液相を生成し焼結が進
むが、焼成終了後は主成分粒子の粒界部分に極めて薄い
層で分布し、高温下で機械的強度および耐食性向上につ
ながる上、MgO成分は、溶融金属との反応性に乏しい
ことから、BN粒子と窒化アルミニウム粒子との粒界面
にMgOを介在させることにより耐食性が良好となる。
一方、カルシウム化合物、イットリウム化合物、アルミ
ニウム化合物などは粒界部分にガラス相となって集積分
布するため、高温下における曲げ強度を著しく低下さ
せ、耐食性、耐熱衝撃性が劣化することから、高温領域
で使用される製品には適用し難いと説明されている。
みは、窒化ホウ素(BN)と窒化アルミニウム(Al
N)との混合物の焼結助剤に酸化マグネシウム(Mg
O)含有化合物の一つとして開示されている(特開平7
-206522号公報)。該公報によると、MgO成分
は、主原料であるBN、AlN粒子表面に微量含有され
るB2O3、Al2O3と反応して融液相を生成し焼結が進
むが、焼成終了後は主成分粒子の粒界部分に極めて薄い
層で分布し、高温下で機械的強度および耐食性向上につ
ながる上、MgO成分は、溶融金属との反応性に乏しい
ことから、BN粒子と窒化アルミニウム粒子との粒界面
にMgOを介在させることにより耐食性が良好となる。
一方、カルシウム化合物、イットリウム化合物、アルミ
ニウム化合物などは粒界部分にガラス相となって集積分
布するため、高温下における曲げ強度を著しく低下さ
せ、耐食性、耐熱衝撃性が劣化することから、高温領域
で使用される製品には適用し難いと説明されている。
【0011】すなわち、該公報に記載の方法は、加工性
を有し、高温下での曲げ強度や耐熱衝撃性などを勘案し
て、BNを主原料の一つに用いることを必須とし、アル
カリ土類金属化合物や希土類化合物などの焼結助剤に代
えて酸化マグネシウム化合物を用いているが、BNを含
有しないAlN焼結体に比べ焼結体の硬度が低くなり、
半導体製造装置のウエハを保持する基体材料として使用
する場合には、ウエハとの接触の繰り返し等で摩耗し易
く、それにより発生するパーティクルが増加するので好
ましくない。ここで言うパーティクルとは、半導体製品
の歩留まりに悪影響を及ぼす微少なコンタミネーション
のことである。
を有し、高温下での曲げ強度や耐熱衝撃性などを勘案し
て、BNを主原料の一つに用いることを必須とし、アル
カリ土類金属化合物や希土類化合物などの焼結助剤に代
えて酸化マグネシウム化合物を用いているが、BNを含
有しないAlN焼結体に比べ焼結体の硬度が低くなり、
半導体製造装置のウエハを保持する基体材料として使用
する場合には、ウエハとの接触の繰り返し等で摩耗し易
く、それにより発生するパーティクルが増加するので好
ましくない。ここで言うパーティクルとは、半導体製品
の歩留まりに悪影響を及ぼす微少なコンタミネーション
のことである。
【0012】さらに、ホウ素(B)元素はウエハ製造プ
ロセスにおいて、微量でウエハ(半導体製品)の特性に
影響を与えるドーパント元素であり、B元素を含む上記
パーティクルを発生させる可能性のあるBN成分を含む
焼結体は、半導体製造プロセスには必ずしも好適ではで
ない。
ロセスにおいて、微量でウエハ(半導体製品)の特性に
影響を与えるドーパント元素であり、B元素を含む上記
パーティクルを発生させる可能性のあるBN成分を含む
焼結体は、半導体製造プロセスには必ずしも好適ではで
ない。
【0013】しかるに、本発明にあっては、高温度下に
おいて、十分な機械的強度を有し、かつハロゲン系の腐
食性ガスに対する耐食性を保持し、しかも、1×108
Ω・cm以上という高い体積抵抗率を有するのである。
おいて、十分な機械的強度を有し、かつハロゲン系の腐
食性ガスに対する耐食性を保持し、しかも、1×108
Ω・cm以上という高い体積抵抗率を有するのである。
【0014】他方、窒化アルミニウム粉末に、BN、M
gO、Al2O3、Y2O3の各成分を配合して焼結するこ
とにより耐熱衝撃性の優れた焼結体も提案されている
(特開平7−53266号公報)。この場合、焼結時に
約1800℃程度の高温に曝されるためMgOとAl2
O3とが反応し、本発明に用いられるMgAl2O4が一
部生成すると考えられるが、実際には、後述の比較例か
ら理解されるとおり、本発明において必要とするMgA
l2O4は生成していない。また、この発明においてもB
Nを用いることを必須とする点で、前述の課題を有する
ものである。
gO、Al2O3、Y2O3の各成分を配合して焼結するこ
とにより耐熱衝撃性の優れた焼結体も提案されている
(特開平7−53266号公報)。この場合、焼結時に
約1800℃程度の高温に曝されるためMgOとAl2
O3とが反応し、本発明に用いられるMgAl2O4が一
部生成すると考えられるが、実際には、後述の比較例か
ら理解されるとおり、本発明において必要とするMgA
l2O4は生成していない。また、この発明においてもB
Nを用いることを必須とする点で、前述の課題を有する
ものである。
【0015】そこで、本発明は、窒化アルミニウム10
0重量部当たり、0.5〜10重量部の希土類化合物お
よび0.5〜18重量部のMgAl2O4よりなる焼結体
であり、かつ、熱伝導率が75W/m・K以上で、80
0℃における体積抵抗率が1×108Ω・cm以上である
ことを特徴とする窒化アルミニウム焼結体である。
0重量部当たり、0.5〜10重量部の希土類化合物お
よび0.5〜18重量部のMgAl2O4よりなる焼結体
であり、かつ、熱伝導率が75W/m・K以上で、80
0℃における体積抵抗率が1×108Ω・cm以上である
ことを特徴とする窒化アルミニウム焼結体である。
【0016】さらに、本発明は、窒化アルミニウム10
0重量部当たり、0.5〜10重量部の希土類化合物お
よび0.5〜18重量部のMgAl2O4とが存在する混
合物を、一般に、グリーン体として、非酸化性雰囲気中
で焼成することを特徴とする上記諸物性の窒化アルミニ
ウム焼結体の製造方法をも提供する。
0重量部当たり、0.5〜10重量部の希土類化合物お
よび0.5〜18重量部のMgAl2O4とが存在する混
合物を、一般に、グリーン体として、非酸化性雰囲気中
で焼成することを特徴とする上記諸物性の窒化アルミニ
ウム焼結体の製造方法をも提供する。
【0017】
【発明の実施の形態】本発明の特徴の一つは、窒化アル
ミニウムを主成分とし、希土類化合物を焼結助剤とする
焼結体であって、該焼結体は有効量のMgAl2O4を含
有していることにより、75W/m・K以上、好ましく
は80W/m・K以上の熱伝導率を有し、かつ800℃
における体積抵抗率が1×108Ω・cm以上である点に
ある。
ミニウムを主成分とし、希土類化合物を焼結助剤とする
焼結体であって、該焼結体は有効量のMgAl2O4を含
有していることにより、75W/m・K以上、好ましく
は80W/m・K以上の熱伝導率を有し、かつ800℃
における体積抵抗率が1×108Ω・cm以上である点に
ある。
【0018】本発明においては、焼結助剤として、窒化
アルミニウム100重量部当たりの希土類化合物が0.
5〜10重量部、好ましくは1〜7重量部の範囲で用い
られる。希土類化合物の量が10重量部より多い場合に
は、焼成時に、窒化アルミニウム焼結体中の不純物酸素
と希土類化合物から生成する粒界相の割合が多くなり、
強度の高い窒化アルミニウム焼結体が得られにくくな
る。また、前記量が0.5重量部より少ない場合には、
焼結助剤としての作用が少なくなるため常圧焼成(非加
圧焼成)がおこないにくくなり、さらに、熱伝導率を向
上する作用も少なくなるため、本発明の窒化アルミニウ
ム焼結体が得られにくくなる。
アルミニウム100重量部当たりの希土類化合物が0.
5〜10重量部、好ましくは1〜7重量部の範囲で用い
られる。希土類化合物の量が10重量部より多い場合に
は、焼成時に、窒化アルミニウム焼結体中の不純物酸素
と希土類化合物から生成する粒界相の割合が多くなり、
強度の高い窒化アルミニウム焼結体が得られにくくな
る。また、前記量が0.5重量部より少ない場合には、
焼結助剤としての作用が少なくなるため常圧焼成(非加
圧焼成)がおこないにくくなり、さらに、熱伝導率を向
上する作用も少なくなるため、本発明の窒化アルミニウ
ム焼結体が得られにくくなる。
【0019】焼結助剤となる希土類化合物の種類は特に
限定されるものではなく、例えば、Y2O3、La2O3、
CeO2、Ho2O3、Yb2O3、Gd2O3、Nd2O3,
Sm2O3,Dy2O3などが挙げられ、その中でも、酸化
イットリウム(Y2O3)が好適である。
限定されるものではなく、例えば、Y2O3、La2O3、
CeO2、Ho2O3、Yb2O3、Gd2O3、Nd2O3,
Sm2O3,Dy2O3などが挙げられ、その中でも、酸化
イットリウム(Y2O3)が好適である。
【0020】本発明の窒化アルミニウム焼結体は、窒化
アルミニウム100重量部当たりのMgAl2O4の量が
0.5〜18重量部の範囲、好ましくは1〜10重量部
の範囲であることが必要である。MgAl2O4の量が1
8重量部を超える場合には常圧焼成(非加圧焼成)で緻
密な焼結体が得られにくくなる。また、熱伝導率も75
W/m・Kより小さくなり、本発明の窒化アルミニウム
焼結体が得られにくくなる。また、0.5重量部より低
い場合には、800℃における体積抵抗率が1×108
Ω・cm以上にはなりにくく、本発明の窒化アルミニウ
ム焼結体が得られにくくなる。
アルミニウム100重量部当たりのMgAl2O4の量が
0.5〜18重量部の範囲、好ましくは1〜10重量部
の範囲であることが必要である。MgAl2O4の量が1
8重量部を超える場合には常圧焼成(非加圧焼成)で緻
密な焼結体が得られにくくなる。また、熱伝導率も75
W/m・Kより小さくなり、本発明の窒化アルミニウム
焼結体が得られにくくなる。また、0.5重量部より低
い場合には、800℃における体積抵抗率が1×108
Ω・cm以上にはなりにくく、本発明の窒化アルミニウ
ム焼結体が得られにくくなる。
【0021】本発明の窒化アルミニウム焼結体は、80
0℃における体積抵抗率が1×10 8Ω・cm以上でな
ければならない。体積抵抗率が1×108Ω・cmより
小さいと、本発明の窒化アルミニウム焼結体をウエハ加
熱ヒーターの基体材料として使用した場合、前記加熱ヒ
ーターを800℃以上の温度領域で使用するときに絶縁
が維持されにくくなるので好ましくない。
0℃における体積抵抗率が1×10 8Ω・cm以上でな
ければならない。体積抵抗率が1×108Ω・cmより
小さいと、本発明の窒化アルミニウム焼結体をウエハ加
熱ヒーターの基体材料として使用した場合、前記加熱ヒ
ーターを800℃以上の温度領域で使用するときに絶縁
が維持されにくくなるので好ましくない。
【0022】本発明の窒化アルミニウム焼結体は、熱伝
導率が75W/m・K以上、好ましくは80W/m・K
以上である。
導率が75W/m・K以上、好ましくは80W/m・K
以上である。
【0023】本発明の窒化アルミニウム焼結体は、ウエ
ハ加熱ヒーターの基体材料として使用することを勘案す
ると、窒化アルミニウムの平均結晶粒子径が0.5μm
〜50μm、さらには1μm〜20μmであることが好
ましい。平均結晶粒子径が小さすぎると、基体材料とし
て所望の形状に機械加工する際などに、被加工物の欠け
や割れなどが起こり易く、製品の歩留まりを低下させて
しまう。また、平均結晶粒子径が大きすぎると基体材料
としての十分な強度が得られにくくなる。
ハ加熱ヒーターの基体材料として使用することを勘案す
ると、窒化アルミニウムの平均結晶粒子径が0.5μm
〜50μm、さらには1μm〜20μmであることが好
ましい。平均結晶粒子径が小さすぎると、基体材料とし
て所望の形状に機械加工する際などに、被加工物の欠け
や割れなどが起こり易く、製品の歩留まりを低下させて
しまう。また、平均結晶粒子径が大きすぎると基体材料
としての十分な強度が得られにくくなる。
【0024】本発明の窒化アルミニウム焼結体の製造方
法は、本発明で規定する性質を有するものであれば、特
に制限されないが、以下に示す方法により、好適に本発
明で規定する性質を達成することができる。
法は、本発明で規定する性質を有するものであれば、特
に制限されないが、以下に示す方法により、好適に本発
明で規定する性質を達成することができる。
【0025】すなわち、窒化アルミニウム100重量部
と0.5〜10重量部の希土類化合物および0.5〜1
8重量部のMgAl2O4の混合物のグリーン体を非酸化
性雰囲気中で焼成する方法で製造される。
と0.5〜10重量部の希土類化合物および0.5〜1
8重量部のMgAl2O4の混合物のグリーン体を非酸化
性雰囲気中で焼成する方法で製造される。
【0026】勿論、窒化アルミニウム粉末および希土類
化合物粉末にMgAl2O4を混合する方法の他、窒化ア
ルミニウムの焼成工程などにおいてMgAl2O4を生成
し得る化合物をMgAl2O4に代えて、又はこれと併せ
て用いることも可能である。
化合物粉末にMgAl2O4を混合する方法の他、窒化ア
ルミニウムの焼成工程などにおいてMgAl2O4を生成
し得る化合物をMgAl2O4に代えて、又はこれと併せ
て用いることも可能である。
【0027】本発明において、窒化アルミニウム粉末は
公知のものが使用できるが、緻密な焼結体を得ることを
勘案すると、粉末の平均粒子径が5μm以下であること
が好ましく、3μm以下であることが更に好ましい。
公知のものが使用できるが、緻密な焼結体を得ることを
勘案すると、粉末の平均粒子径が5μm以下であること
が好ましく、3μm以下であることが更に好ましい。
【0028】また、高い熱伝導率を有する焼結体を得る
ことを勘案すると、上記窒化アルミニウム粉末中の酸素
濃度は1.0wt%以下であることが好ましい。
ことを勘案すると、上記窒化アルミニウム粉末中の酸素
濃度は1.0wt%以下であることが好ましい。
【0029】本発明において、希土類化合物について
は、その種類に制限はないが、酸化物が好ましく、その
中でも、酸化イットリウムが更に好ましい。前記化合物
の粉末特性については、特に制限はないが、本発明の窒
化アルミニウム焼結体の特性を更に向上させるために
は、純度が99.9%以上で、比表面積が10m2/g
以上の微粉末であることが好ましい。また前記の希土類
化合物を加える量は、窒化アルミニウム100重量部当
たり0.5から10重量部の範囲、好ましくは1〜7重
量部である。
は、その種類に制限はないが、酸化物が好ましく、その
中でも、酸化イットリウムが更に好ましい。前記化合物
の粉末特性については、特に制限はないが、本発明の窒
化アルミニウム焼結体の特性を更に向上させるために
は、純度が99.9%以上で、比表面積が10m2/g
以上の微粉末であることが好ましい。また前記の希土類
化合物を加える量は、窒化アルミニウム100重量部当
たり0.5から10重量部の範囲、好ましくは1〜7重
量部である。
【0030】本発明において、MgAl2O4の特性に
は、特に制限がないが、高温領域で高い体積抵抗率の焼
結体を得ることを勘案すると、純度が99.9%以上
で、平均粒子径0.5μm以下の微粉末が使用されるこ
とが好ましい。
は、特に制限がないが、高温領域で高い体積抵抗率の焼
結体を得ることを勘案すると、純度が99.9%以上
で、平均粒子径0.5μm以下の微粉末が使用されるこ
とが好ましい。
【0031】上記MgAl2O4を窒化アルミニウムに加
える際には、あらかじめ両者の混合物をボールミルなど
を用いて乾式または湿式など公知の方法で十分に混合し
ておいてもよい。特にMgAl2O4の添加量が少ない場
合に効果的である。上記MgAl2O4を加える量は、窒
化アルミニウム100重量部当たり0.5から18重量
部、好ましくは1〜10重量部である。
える際には、あらかじめ両者の混合物をボールミルなど
を用いて乾式または湿式など公知の方法で十分に混合し
ておいてもよい。特にMgAl2O4の添加量が少ない場
合に効果的である。上記MgAl2O4を加える量は、窒
化アルミニウム100重量部当たり0.5から18重量
部、好ましくは1〜10重量部である。
【0032】ところで、MgAl2O4を0.5〜18重
量部で含む窒化アルミニウム焼結体を得るためには、焼
成前の窒化アルミニウムにMgAl2O4(融点が213
5℃)を加える代わりに、酸化マグネシウム(融点が2
830℃)と酸化アルミニウム(融点が2050℃)
を、例えばモル比1:1の混合物として加える方法もあ
る。一般に、窒化アルミニウムに酸化イットリウムなど
の焼結助剤を加えた時には、焼成時に窒化アルミニウム
やその不純物酸素および酸化イットリウムなどが反応
し、焼成温度よりもさらに融点の低い複合化合物を生成
し、その液相が焼結体の緻密化や、焼結体特性の向上
(この場合は熱伝導率の向上)に影響を与えることが知
られている。そこで、MgAl2O4を加えた場合も、融
点の低い複合酸化物が生成するという同様の現象が起こ
っていると考えられる。しかし、酸化マグネシウムの融
点は2830℃と非常に高い、従って、本発明で記載さ
れる焼成温度の範囲で焼成する場合には、上記の酸化マ
グネシウムと酸化アルミニウムの混合物を加えるより
も、MgAl2O4を加える方が、特に添加量が少ない時
に緻密な窒化アルミニウム焼結体を得やすくなり、ま
た、焼結体の特性向上に、特に高温領域の体積抵抗率の
向上に有利である。
量部で含む窒化アルミニウム焼結体を得るためには、焼
成前の窒化アルミニウムにMgAl2O4(融点が213
5℃)を加える代わりに、酸化マグネシウム(融点が2
830℃)と酸化アルミニウム(融点が2050℃)
を、例えばモル比1:1の混合物として加える方法もあ
る。一般に、窒化アルミニウムに酸化イットリウムなど
の焼結助剤を加えた時には、焼成時に窒化アルミニウム
やその不純物酸素および酸化イットリウムなどが反応
し、焼成温度よりもさらに融点の低い複合化合物を生成
し、その液相が焼結体の緻密化や、焼結体特性の向上
(この場合は熱伝導率の向上)に影響を与えることが知
られている。そこで、MgAl2O4を加えた場合も、融
点の低い複合酸化物が生成するという同様の現象が起こ
っていると考えられる。しかし、酸化マグネシウムの融
点は2830℃と非常に高い、従って、本発明で記載さ
れる焼成温度の範囲で焼成する場合には、上記の酸化マ
グネシウムと酸化アルミニウムの混合物を加えるより
も、MgAl2O4を加える方が、特に添加量が少ない時
に緻密な窒化アルミニウム焼結体を得やすくなり、ま
た、焼結体の特性向上に、特に高温領域の体積抵抗率の
向上に有利である。
【0033】本発明においては、焼結体の物性を害さな
い範囲において、更に、他の添加剤、例えば、重金属化
合物、炭素等を加えても良い。その場合、一般には全重
量の1重量%以内程度が限度とされる。
い範囲において、更に、他の添加剤、例えば、重金属化
合物、炭素等を加えても良い。その場合、一般には全重
量の1重量%以内程度が限度とされる。
【0034】本発明において、窒化アルミニウム、希土
類化合物およびMgAl2O4を混合する方法としては、
公知の方法が適用できる。例を挙げると、乾式混合で混
合物(混合粉末)を得る方法やエタノールなどの有機溶
媒とともにボールミルなどを用いて湿式混合し、混合物
のスラリーを得る方法などである。該スラリーは十分に
乾燥して溶媒を除去し混合物(混合粉末)を得る。
類化合物およびMgAl2O4を混合する方法としては、
公知の方法が適用できる。例を挙げると、乾式混合で混
合物(混合粉末)を得る方法やエタノールなどの有機溶
媒とともにボールミルなどを用いて湿式混合し、混合物
のスラリーを得る方法などである。該スラリーは十分に
乾燥して溶媒を除去し混合物(混合粉末)を得る。
【0035】本発明において、窒化アルミニウム、希土
類化合物およびMgAl2O4の混合物を焼成する前に、
あらかじめグリーン体を作製してもよい。グリーン体の
作製するためには公知の方法が適用できる。例を挙げる
と、上記混合物(混合粉末)を一軸プレスや等方静水圧
プレス(CIP)等で成形しグリーン体を得る方法や、
前記混合粉末に有機バインダーなどを添加して金型プレ
スまたはシート成形などをおこないグリーン体を得る方
法、さらには混合物のスラリーを鋳込み成形する方法な
どが有る。
類化合物およびMgAl2O4の混合物を焼成する前に、
あらかじめグリーン体を作製してもよい。グリーン体の
作製するためには公知の方法が適用できる。例を挙げる
と、上記混合物(混合粉末)を一軸プレスや等方静水圧
プレス(CIP)等で成形しグリーン体を得る方法や、
前記混合粉末に有機バインダーなどを添加して金型プレ
スまたはシート成形などをおこないグリーン体を得る方
法、さらには混合物のスラリーを鋳込み成形する方法な
どが有る。
【0036】上記有機バインダーとしては、公知のもの
が特に制限なく使用できる。具体的には、ポリビニルブ
チラール、エチルセルロース類やアクリル樹脂類などが
使用でき、その中でも、ポリn−ブチルメタクリレート
及びポリビニルブチラールが、グリーン体の成形性に優
れているので好適である。
が特に制限なく使用できる。具体的には、ポリビニルブ
チラール、エチルセルロース類やアクリル樹脂類などが
使用でき、その中でも、ポリn−ブチルメタクリレート
及びポリビニルブチラールが、グリーン体の成形性に優
れているので好適である。
【0037】また、上記混合粉末に有機バインダーを加
える量は、プレス成形体を得る場合には、窒化アルミニ
ウム100重量部当たり2〜15重量部、シート体を得
る場合には、同じく5〜15重量部が好ましく採用され
る。
える量は、プレス成形体を得る場合には、窒化アルミニ
ウム100重量部当たり2〜15重量部、シート体を得
る場合には、同じく5〜15重量部が好ましく採用され
る。
【0038】上記した有機バインダーを用いるグリーン
体の成形方法としては、上記混合物および有機バインダ
ーに、アルコール類やトルエンなどの有機溶媒、グリセ
リン化合物などの分散剤およびフタル酸エステル類など
の可塑剤を加えて、ボールミルで十分に混合してスラリ
ー状にしたものをスプレードライ法により顆粒状にした
後に金型プレスによりブロック状のグリーン体にする方
法やドクターブレード法によりシート状のグリーン体に
する方法が一般的である。
体の成形方法としては、上記混合物および有機バインダ
ーに、アルコール類やトルエンなどの有機溶媒、グリセ
リン化合物などの分散剤およびフタル酸エステル類など
の可塑剤を加えて、ボールミルで十分に混合してスラリ
ー状にしたものをスプレードライ法により顆粒状にした
後に金型プレスによりブロック状のグリーン体にする方
法やドクターブレード法によりシート状のグリーン体に
する方法が一般的である。
【0039】上記した有機バインダーを用いたグリーン
体は、通常、焼結を行う前に脱脂を行い脱脂体とする。
上記脱脂は、酸素や空気などの酸化性ガス、あるいは水
素などの還元性ガス、アルゴンや窒素などの不活性ガ
ス、二酸化炭素およびこれらの混合ガスあるいは水蒸気
を混合した加湿ガス雰囲気中での熱処理によって行う方
法が一般的である。上記脱脂温度は250℃〜1200
℃、また、保持時間は1分から1000分の範囲で、上
記有機バインダーの配合割合と脱脂方法に応じて適宜選
択すればよい。その際、雰囲気、温度、保持時間を調節
することにより、脱脂体全体の酸素量から希土類化合物
およびMgAl2O4からの酸素量を差し引いた酸素量を
1.5重量%以下にすることが好ましく、それにより、
本発明における窒化アルミニウム焼結体の熱伝導率を7
5W/m・K以上にすることが容易になる。また、脱脂
体には、有機バインダーの残分としての炭素成分が存在
する。前記炭素成分の濃度は、5000ppm以下にす
ることが好ましく、3500ppm以下にすることがさ
らに好ましい。炭素成分の濃度が5000ppmを超え
る場合には、焼成時に窒化アルミニウム焼結体の緻密化
が著しく抑制され、緻密な焼結体が得られない。
体は、通常、焼結を行う前に脱脂を行い脱脂体とする。
上記脱脂は、酸素や空気などの酸化性ガス、あるいは水
素などの還元性ガス、アルゴンや窒素などの不活性ガ
ス、二酸化炭素およびこれらの混合ガスあるいは水蒸気
を混合した加湿ガス雰囲気中での熱処理によって行う方
法が一般的である。上記脱脂温度は250℃〜1200
℃、また、保持時間は1分から1000分の範囲で、上
記有機バインダーの配合割合と脱脂方法に応じて適宜選
択すればよい。その際、雰囲気、温度、保持時間を調節
することにより、脱脂体全体の酸素量から希土類化合物
およびMgAl2O4からの酸素量を差し引いた酸素量を
1.5重量%以下にすることが好ましく、それにより、
本発明における窒化アルミニウム焼結体の熱伝導率を7
5W/m・K以上にすることが容易になる。また、脱脂
体には、有機バインダーの残分としての炭素成分が存在
する。前記炭素成分の濃度は、5000ppm以下にす
ることが好ましく、3500ppm以下にすることがさ
らに好ましい。炭素成分の濃度が5000ppmを超え
る場合には、焼成時に窒化アルミニウム焼結体の緻密化
が著しく抑制され、緻密な焼結体が得られない。
【0040】本発明において、前記の有機バインダーを
含まないグリーン体や、有機バインダーを含むグリーン
体をさらに脱脂して得た脱脂体は、非酸化性雰囲気中、
その原料中の希土類化合物の量やMgAl2O4の量、上
記グリーン体や脱脂体の大きさや厚みに応じた最適温度
により緻密な焼結体に焼成される。なお、ここで言う緻
密な焼結体とは理論密度に対する試料密度(相対密度と
いう)が98%以上の焼結体を言う。
含まないグリーン体や、有機バインダーを含むグリーン
体をさらに脱脂して得た脱脂体は、非酸化性雰囲気中、
その原料中の希土類化合物の量やMgAl2O4の量、上
記グリーン体や脱脂体の大きさや厚みに応じた最適温度
により緻密な焼結体に焼成される。なお、ここで言う緻
密な焼結体とは理論密度に対する試料密度(相対密度と
いう)が98%以上の焼結体を言う。
【0041】また、上記最適温度は、各試料であらかじ
め緻密化曲線(収縮曲線)を調べることにより求めるこ
とができ、一般的に1650℃〜1950℃の範囲から
選択できる。焼成温度が1650℃より低いと緻密な焼
結体が得られず、結果として焼結体の強度が低下する。
また、焼成温度が1950℃より高い場合には、窒化ア
ルミニウム中の不純物酸素と希土類化合物などから生成
する液相が焼成時に焼結体の外側に染み出してしまい。
本発明の緻密な焼結体が得られにくくなる。
め緻密化曲線(収縮曲線)を調べることにより求めるこ
とができ、一般的に1650℃〜1950℃の範囲から
選択できる。焼成温度が1650℃より低いと緻密な焼
結体が得られず、結果として焼結体の強度が低下する。
また、焼成温度が1950℃より高い場合には、窒化ア
ルミニウム中の不純物酸素と希土類化合物などから生成
する液相が焼成時に焼結体の外側に染み出してしまい。
本発明の緻密な焼結体が得られにくくなる。
【0042】また、上記非酸化性雰囲気としては、例え
ば窒素、アルゴン、ヘリウム、水素などのガス単独ある
いは混合ガスよりなる雰囲気または真空(または減圧)
雰囲気が使用される。
ば窒素、アルゴン、ヘリウム、水素などのガス単独ある
いは混合ガスよりなる雰囲気または真空(または減圧)
雰囲気が使用される。
【0043】本発明において、窒化アルミニウム、希土
類化合物およびMgAl2O4混合粉末やそのグリーン体
あるいは脱脂体は上記最適温度および非酸化性雰囲気中
で、常圧焼成(非加圧焼成)、ホットプレス焼成、HI
P焼成(高温アイソスタティックプレス焼成)などによ
り焼成される。
類化合物およびMgAl2O4混合粉末やそのグリーン体
あるいは脱脂体は上記最適温度および非酸化性雰囲気中
で、常圧焼成(非加圧焼成)、ホットプレス焼成、HI
P焼成(高温アイソスタティックプレス焼成)などによ
り焼成される。
【0044】上記常圧焼成は、通常、上記グリーン体や
脱脂体を焼成容器に収容して行われる。焼成容器として
は、窒化アルミニウムの焼成に使われる公知の容器が使
用できる。具体的に例を挙げると、窒化アルミニウム製
あるいは窒化ホウ素製の箱型の密閉容器が挙げられる。
脱脂体を焼成容器に収容して行われる。焼成容器として
は、窒化アルミニウムの焼成に使われる公知の容器が使
用できる。具体的に例を挙げると、窒化アルミニウム製
あるいは窒化ホウ素製の箱型の密閉容器が挙げられる。
【0045】また、上記グリーン体や脱脂体と、焼成容
器との間には、焼成による融着を防ぐため一般的に使用
されている敷粉を介在させてもよい。敷粉としては、例
えば窒化ホウ素粉末などが挙げられる。
器との間には、焼成による融着を防ぐため一般的に使用
されている敷粉を介在させてもよい。敷粉としては、例
えば窒化ホウ素粉末などが挙げられる。
【0046】上記ホットプレス焼成は、公知の方法で行
われる。通常、カーボン製の治具が用いられ、上記混合
粉末、グリーン体または脱脂体が前記治具に収容され
る。被焼成物と接触する治具の表面には、窒化ホウ素を
塗布したり、カーボンシートや粉末などを配置すると、
前記治具と被焼成物との融着防止に効果的である。ホッ
トプレス圧力の大きさは、公知の圧力の範囲であり、例
えば5MPa〜50MPaで行われる。
われる。通常、カーボン製の治具が用いられ、上記混合
粉末、グリーン体または脱脂体が前記治具に収容され
る。被焼成物と接触する治具の表面には、窒化ホウ素を
塗布したり、カーボンシートや粉末などを配置すると、
前記治具と被焼成物との融着防止に効果的である。ホッ
トプレス圧力の大きさは、公知の圧力の範囲であり、例
えば5MPa〜50MPaで行われる。
【0047】上記焼成時間は、特に限定されないが、通
常1分〜20時間に設定するのが好ましい。
常1分〜20時間に設定するのが好ましい。
【0048】ところで、半導体製造装置がチャンバー
(反応容器)外からランプによりウエハを加熱する方式
の時にはウエハを保持する治具が黒色であることが望ま
れることがある。その場合、焼結体中に炭素を800〜
3000ppm程度存在させることによって達成され
る。
(反応容器)外からランプによりウエハを加熱する方式
の時にはウエハを保持する治具が黒色であることが望ま
れることがある。その場合、焼結体中に炭素を800〜
3000ppm程度存在させることによって達成され
る。
【0049】黒色の焼結体を得る一般的な方法は、前記
有機バインダーを用いたグリーン体を脱脂する場合の温
度及び(又は)時間を調整して炭素成分を残存させる。
勿論有機バインダー等の炭素源によらず炭素又はその化
合物を適宜添加することもできる。
有機バインダーを用いたグリーン体を脱脂する場合の温
度及び(又は)時間を調整して炭素成分を残存させる。
勿論有機バインダー等の炭素源によらず炭素又はその化
合物を適宜添加することもできる。
【0050】また、焼成時には、脱脂体を上記カーボン
シートや粉末を配置する方法でカーボン製の気密な治具
中に収納し、ホットプレス圧力の大きさを6〜30MP
a、焼成温度を1700〜1900℃でホットプレス焼
成すると黒色の焼結体を得るのに好適である。本発明の
焼結体は、上記最適温度で焼成され緻密な焼結体を得た
後、さらに上記焼成雰囲気中で、上記常圧焼成に使用す
る焼成容器に収容し、さらに焼成温度より150℃から
300℃低い温度で加熱処理してもよい。理由は明らか
ではないが、前記加熱処理により、800℃での体積抵
抗率が若干向上する。
シートや粉末を配置する方法でカーボン製の気密な治具
中に収納し、ホットプレス圧力の大きさを6〜30MP
a、焼成温度を1700〜1900℃でホットプレス焼
成すると黒色の焼結体を得るのに好適である。本発明の
焼結体は、上記最適温度で焼成され緻密な焼結体を得た
後、さらに上記焼成雰囲気中で、上記常圧焼成に使用す
る焼成容器に収容し、さらに焼成温度より150℃から
300℃低い温度で加熱処理してもよい。理由は明らか
ではないが、前記加熱処理により、800℃での体積抵
抗率が若干向上する。
【0051】このように、本発明の窒化アルミニウム焼
結体は、高い熱伝導率と800℃での高い体積抵抗率と
を併せ有する。また、焼結体の曲げ強度、誘電率、その
他の焼結体物性値ならびに焼結体の外観も良好である。
結体は、高い熱伝導率と800℃での高い体積抵抗率と
を併せ有する。また、焼結体の曲げ強度、誘電率、その
他の焼結体物性値ならびに焼結体の外観も良好である。
【0052】
【実施例】以下、本発明の方法を具体的に説明するため
実施例を示すが、本発明はこれらの実施例に限定される
ものではない。
実施例を示すが、本発明はこれらの実施例に限定される
ものではない。
【0053】尚、以下の実施例及び比較例における各種
の物性の測定は次の方法により行なった。
の物性の測定は次の方法により行なった。
【0054】1)窒化アルミニウム焼結体の平均結晶粒
子径の測定 焼結体の破断面で露出している300個以上の窒化アル
ミニウム粒子について、モード法により求めた。
子径の測定 焼結体の破断面で露出している300個以上の窒化アル
ミニウム粒子について、モード法により求めた。
【0055】2)窒化アルミニウム焼結体の嵩密度の測
定 アルキメデス法により測定した。
定 アルキメデス法により測定した。
【0056】3)窒化アルミニウム焼結体の高温体積抵
抗率の測定 純度99.999%以上の高純度窒素中において、JI
S2141に基づいて測定した。
抗率の測定 純度99.999%以上の高純度窒素中において、JI
S2141に基づいて測定した。
【0057】4)窒化アルミニウム焼結体の熱伝導率の
測定 理学電気(株)製の熱定数測定装置PS−7を使用し
て、レーザーフラッシュ法により測定した。厚み補正は
検量線により行なった。
測定 理学電気(株)製の熱定数測定装置PS−7を使用し
て、レーザーフラッシュ法により測定した。厚み補正は
検量線により行なった。
【0058】5)窒化アルミニウム焼結体のハロゲン系
腐食性ガスへの耐食性 プラズマリアクター装置を使用し、塩素ガスとアルゴン
ガスの1:1混合ガスを流し、チャンバー内を20mT
orrの圧力に保持して、100Wの電力で高周波プラ
ズマを発生させ、1時間エッチングした。耐食性はエッ
チング速度で表し、エッチング速度はその時の重量変化
から求めた。
腐食性ガスへの耐食性 プラズマリアクター装置を使用し、塩素ガスとアルゴン
ガスの1:1混合ガスを流し、チャンバー内を20mT
orrの圧力に保持して、100Wの電力で高周波プラ
ズマを発生させ、1時間エッチングした。耐食性はエッ
チング速度で表し、エッチング速度はその時の重量変化
から求めた。
【0059】6)窒化アルミニウム焼結体を構成する結
晶相 焼結体の研削面でX線回折(XRD)をおこなった。 実施例1〜9 平均粒子径が1.5μm、酸素濃度0.8wt%の窒化
アルミニウム粉末と、希土類酸化物として純度99.9
%以上で比表面積が12.5m2/gの酸化イットリウ
ム粉末、および純度99.9%以上で平均粒子径が0.
39μmのMgAl2O4粉末を表1に示す配合量で加え
た。次いで、エタノールを溶媒として加え、ボールミル
混合、乾燥して得られた混合粉末をCIP成形し、直径
38mm、厚み4mmのグリーン体を得た。
晶相 焼結体の研削面でX線回折(XRD)をおこなった。 実施例1〜9 平均粒子径が1.5μm、酸素濃度0.8wt%の窒化
アルミニウム粉末と、希土類酸化物として純度99.9
%以上で比表面積が12.5m2/gの酸化イットリウ
ム粉末、および純度99.9%以上で平均粒子径が0.
39μmのMgAl2O4粉末を表1に示す配合量で加え
た。次いで、エタノールを溶媒として加え、ボールミル
混合、乾燥して得られた混合粉末をCIP成形し、直径
38mm、厚み4mmのグリーン体を得た。
【0060】このようにして得られたグリーン体を窒化
アルミニウム製の焼成容器に入れ、窒素雰囲気中、温度
1780℃(実施例9は1830℃)で保持時間3時間
の常圧焼成を行い、相対密度98%以上の緻密な焼結体
を得た。
アルミニウム製の焼成容器に入れ、窒素雰囲気中、温度
1780℃(実施例9は1830℃)で保持時間3時間
の常圧焼成を行い、相対密度98%以上の緻密な焼結体
を得た。
【0061】さらに、実施例2、4、6、7について
は、上記焼結体を窒化アルミニウム製の焼成容器に入
れ、窒素雰囲気中、温度1600℃で保持時間10時間
の加熱処理を行った。加熱処理後の相対密度は98%以
上で、緻密な焼結体であった。
は、上記焼結体を窒化アルミニウム製の焼成容器に入
れ、窒素雰囲気中、温度1600℃で保持時間10時間
の加熱処理を行った。加熱処理後の相対密度は98%以
上で、緻密な焼結体であった。
【0062】上記焼結体のXRD(X線回折)を行っ
た。いずれの窒化アルミニウム焼結体中にも窒化アルミ
ニウム相を主相とし、窒化アルミニウム中の不純物酸素
と酸化イットリウムが焼成時に反応して生成したYAG
(3Y2O3・5Al2O3)、YAL(Y2O3・Al
2O3)、YAM(2Y2O3・Al2O3)などの中から1
種以上の複合酸化物相とMgAl2O4相が存在した。
た。いずれの窒化アルミニウム焼結体中にも窒化アルミ
ニウム相を主相とし、窒化アルミニウム中の不純物酸素
と酸化イットリウムが焼成時に反応して生成したYAG
(3Y2O3・5Al2O3)、YAL(Y2O3・Al
2O3)、YAM(2Y2O3・Al2O3)などの中から1
種以上の複合酸化物相とMgAl2O4相が存在した。
【0063】上記焼結体の体積抵抗率、熱伝導率、およ
びエッチング速度を表1に示す。実施例1〜9焼結体
は、本発明の窒化アルミニウム焼結体を満足するもので
あった。
びエッチング速度を表1に示す。実施例1〜9焼結体
は、本発明の窒化アルミニウム焼結体を満足するもので
あった。
【0064】実施例10 実施例1の窒化アルミニウム粉末と酸化イットリウム粉
末とMgAl2O4粉末を表1で示す配合量で混合した。
次いで、エタノールを溶媒として加え、ボールミル混
合、乾燥して混合粉末を得た。この混合粉末を黒鉛製の
ホットプレス治具に充填し、窒素雰囲気中、1830
℃、保持時間2時間、20MPaの圧力でホットプレス
焼成を行い、直径40mm、厚み3.5mmで相対密度
98%以上の緻密な焼結体を得た。
末とMgAl2O4粉末を表1で示す配合量で混合した。
次いで、エタノールを溶媒として加え、ボールミル混
合、乾燥して混合粉末を得た。この混合粉末を黒鉛製の
ホットプレス治具に充填し、窒素雰囲気中、1830
℃、保持時間2時間、20MPaの圧力でホットプレス
焼成を行い、直径40mm、厚み3.5mmで相対密度
98%以上の緻密な焼結体を得た。
【0065】上記焼結体のXRD(X線回折)を行った
ところ、窒化アルミニウムを主相とし、YAG相とMg
Al2O4相よりなる焼結体であった。
ところ、窒化アルミニウムを主相とし、YAG相とMg
Al2O4相よりなる焼結体であった。
【0066】上記焼結体の体積抵抗率、熱伝導率、およ
びエッチング速度を表1に示す。得られた焼結体は、本
発明の窒化アルミニウム焼結体を満足するものであっ
た。
びエッチング速度を表1に示す。得られた焼結体は、本
発明の窒化アルミニウム焼結体を満足するものであっ
た。
【0067】実施例11 実施例1の窒化アルミニウム粉末と酸化イットリウム粉
末とMgAl2O4粉末を表1で示す配合量で混合し、窒
化アルミニウム100重量部に対し、有機バインダーと
してポリn−ブチルメタクリレートを4重量部、分散剤
としてヘキサグリセリンモノオレートを1重量部、さら
に、溶剤としてトルエン、エタノールを加えボールミル
混合を行った。得られたスラリーをスプレードライ法に
より顆粒状にして、さらに20MPaの圧力の一軸成形
プレスによって、直径40mm、厚み8mmのグリーン
体を作製した。
末とMgAl2O4粉末を表1で示す配合量で混合し、窒
化アルミニウム100重量部に対し、有機バインダーと
してポリn−ブチルメタクリレートを4重量部、分散剤
としてヘキサグリセリンモノオレートを1重量部、さら
に、溶剤としてトルエン、エタノールを加えボールミル
混合を行った。得られたスラリーをスプレードライ法に
より顆粒状にして、さらに20MPaの圧力の一軸成形
プレスによって、直径40mm、厚み8mmのグリーン
体を作製した。
【0068】このグリーン体を580℃の温度で空気中
10時間の酸化脱脂をした。得られた脱脂体の酸素濃度
は0.9wt%で、炭素濃度は650ppmであった。
次いで、前記脱脂体を窒化アルミニウム製の焼成容器に
入れ、窒素雰囲気中、温度1780℃で保持時間3時間
の常圧焼成を行い、相対密度98%以上の緻密な焼結体
を得た。
10時間の酸化脱脂をした。得られた脱脂体の酸素濃度
は0.9wt%で、炭素濃度は650ppmであった。
次いで、前記脱脂体を窒化アルミニウム製の焼成容器に
入れ、窒素雰囲気中、温度1780℃で保持時間3時間
の常圧焼成を行い、相対密度98%以上の緻密な焼結体
を得た。
【0069】上記焼結体のXRD(X線回折)を行った
ところ、窒化アルミニウムを主相とし、YAG相とMg
Al2O4相よりなる焼結体であった。
ところ、窒化アルミニウムを主相とし、YAG相とMg
Al2O4相よりなる焼結体であった。
【0070】上記焼結体の体積抵抗率、熱伝導率、およ
びエッチング速度を表1に示す。得られた焼結体は、本
発明の窒化アルミニウム焼結体を満足するものであっ
た。
びエッチング速度を表1に示す。得られた焼結体は、本
発明の窒化アルミニウム焼結体を満足するものであっ
た。
【0071】実施例12 実施例1の窒化アルミニウム粉末と酸化イットリウム粉
末とMgAl2O4粉末を表1で示す配合量で混合し、窒
化アルミニウム100重量部に対し、有機バインダーと
してポリn−ブチルメタクリレートを4重量部、分散剤
としてヘキサグリセリンモノオレートを1重量部、さら
に、溶剤としてトルエン、エタノールを加えボールミル
混合を行った。得られたスラリーをスプレードライ法に
より顆粒状にして、さらに20MPaの圧力の一軸成形
プレスによって直径40mm、厚み8mmグリーン体を
作製した。
末とMgAl2O4粉末を表1で示す配合量で混合し、窒
化アルミニウム100重量部に対し、有機バインダーと
してポリn−ブチルメタクリレートを4重量部、分散剤
としてヘキサグリセリンモノオレートを1重量部、さら
に、溶剤としてトルエン、エタノールを加えボールミル
混合を行った。得られたスラリーをスプレードライ法に
より顆粒状にして、さらに20MPaの圧力の一軸成形
プレスによって直径40mm、厚み8mmグリーン体を
作製した。
【0072】このグリーン体を300℃の温度で空気中
10時間の酸化脱脂をおこなった。得られた脱脂体の酸
素濃度は0.8wt%で、炭素濃度は1400ppmで
あった。次いで、前記脱脂体の周囲にカーボンシートを
配置し、黒鉛製のホットプレス治具の中に気密になるよ
うに収納した。次いで、窒素雰囲気中、1830℃、保
持時間2時間、20MPaの圧力でホットプレス焼成を
行い、相対密度98%以上の緻密な黒色の焼結体を得
た。
10時間の酸化脱脂をおこなった。得られた脱脂体の酸
素濃度は0.8wt%で、炭素濃度は1400ppmで
あった。次いで、前記脱脂体の周囲にカーボンシートを
配置し、黒鉛製のホットプレス治具の中に気密になるよ
うに収納した。次いで、窒素雰囲気中、1830℃、保
持時間2時間、20MPaの圧力でホットプレス焼成を
行い、相対密度98%以上の緻密な黒色の焼結体を得
た。
【0073】上記焼結体のXRD(X線回折)を行った
ところ、窒化アルミニウムを主相とし、YAG相および
YAL相とMgAl2O4相よりなる焼結体であった。
ところ、窒化アルミニウムを主相とし、YAG相および
YAL相とMgAl2O4相よりなる焼結体であった。
【0074】上記焼結体の体積抵抗率、熱伝導率、およ
びエッチング速度を表1に示す。得られた焼結体は、本
発明の窒化アルミニウム焼結体を満足するものであっ
た。
びエッチング速度を表1に示す。得られた焼結体は、本
発明の窒化アルミニウム焼結体を満足するものであっ
た。
【0075】実施例13 脱脂温度280℃で脱脂し、その脱脂体の炭素濃度が2
000ppmであることを除いては、実施例12と同様
の操作をおこない、相対密度98%以上の緻密な黒色の
焼結体を得た。
000ppmであることを除いては、実施例12と同様
の操作をおこない、相対密度98%以上の緻密な黒色の
焼結体を得た。
【0076】上記焼結体の体積抵抗率、熱伝導率、およ
びエッチング速度を表1に示す。得られた焼結体は、本
発明の窒化アルミニウム焼結体を満足するものであっ
た。
びエッチング速度を表1に示す。得られた焼結体は、本
発明の窒化アルミニウム焼結体を満足するものであっ
た。
【0077】比較例1 MgAl2O4粉末の配合量が20重量部であることを除
いては、実施例1と同様の操作をおこなった。焼結体の
作製条件とその物性値を表1に示す。
いては、実施例1と同様の操作をおこなった。焼結体の
作製条件とその物性値を表1に示す。
【0078】比較例2 MgAl2O4粉末を加えなかったことを除いては、実施
例1と同様の操作をおこなった。焼結体の作製条件とそ
の物性値を表1に示す。
例1と同様の操作をおこなった。焼結体の作製条件とそ
の物性値を表1に示す。
【0079】比較例3 MgAl2O4粉末を加えなかったことを除いては、実施
例2と同様の操作をおこなった。焼結体の作製条件とそ
の物性値を表1に示す。
例2と同様の操作をおこなった。焼結体の作製条件とそ
の物性値を表1に示す。
【0080】比較例4 酸化イットリウムを加えなかったことと、焼成温度を1
830℃にしたことを除いては、実施例1と同様の操作
をおこなった。焼結体の作製条件を表1に示す。緻密な
焼結体が得られなかったので、体積抵抗率と熱伝導率の
測定は行わなかった。
830℃にしたことを除いては、実施例1と同様の操作
をおこなった。焼結体の作製条件を表1に示す。緻密な
焼結体が得られなかったので、体積抵抗率と熱伝導率の
測定は行わなかった。
【0081】比較例5 MgAl2O4粉末7重量部の代わりにMgOを2重量部
加えたことを除いては、実施例1と同様の操作をおこな
った。焼結体の作製条件とその物性値を表1に示す。
加えたことを除いては、実施例1と同様の操作をおこな
った。焼結体の作製条件とその物性値を表1に示す。
【0082】比較例6 MgAl2O4粉末7重量部の代わりに、MgOを2重量
部とAl2O3を5重量部加えた以外は、実施例1と同様
の操作をおこなった。
部とAl2O3を5重量部加えた以外は、実施例1と同様
の操作をおこなった。
【0083】
【表1】
【0084】
【発明の効果】本発明によれば、窒化アルミニウム10
0重量部と0.5〜10重量部の希土類化合物および
0.5〜18重量部のMgAl2O4よりなる焼結体は、
高熱伝導率かつ、高温領域で高い体積抵抗率であり、焼
成時に加圧を行わない常圧焼成(非加圧焼成)でも容易
に得ることができるので、焼成コストおよび量産化に有
利であり、その工業的価値は大である。
0重量部と0.5〜10重量部の希土類化合物および
0.5〜18重量部のMgAl2O4よりなる焼結体は、
高熱伝導率かつ、高温領域で高い体積抵抗率であり、焼
成時に加圧を行わない常圧焼成(非加圧焼成)でも容易
に得ることができるので、焼成コストおよび量産化に有
利であり、その工業的価値は大である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4G001 BA03 BA06 BA09 BA36 BB03 BB06 BB09 BB36 BC54 BD03 BD23 BD38
Claims (2)
- 【請求項1】窒化アルミニウム100重量部当たり、
0.5〜10重量部の希土類化合物および0.5〜18
重量部のMgAl2O4よりなる焼結体であり、かつ、熱
伝導率が75W/m・K以上で、800℃における体積
抵抗率が1×10 8Ω・cm以上であることを特徴とする
窒化アルミニウム焼結体。 - 【請求項2】窒化アルミニウム100重量部と0.5〜
10重量部の希土類化合物および0.5〜18重量部の
MgAl2O4とを含む混合物を非酸化性雰囲気中で焼成
することを特徴とする請求項1の窒化アルミニウム焼結
体の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001016074A JP2002220282A (ja) | 2001-01-24 | 2001-01-24 | 窒化アルミニウム焼結体とその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001016074A JP2002220282A (ja) | 2001-01-24 | 2001-01-24 | 窒化アルミニウム焼結体とその製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002220282A true JP2002220282A (ja) | 2002-08-09 |
Family
ID=18882512
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001016074A Pending JP2002220282A (ja) | 2001-01-24 | 2001-01-24 | 窒化アルミニウム焼結体とその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
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-
2001
- 2001-01-24 JP JP2001016074A patent/JP2002220282A/ja active Pending
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