JP2002210723A - セラミック成形体の封口方法 - Google Patents
セラミック成形体の封口方法Info
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Abstract
ーストで封口した際、セラミック成形体の端面に突起、
凹凸、液ダレ等が発生することがなく、また、上記貫通
孔を上記封口用ペーストで完全に封口することができる
セラミック成形体の封口方法を提供する。 【解決手段】 多数の貫通孔が隔壁を隔てて長手方向に
並設された柱状のセラミック成形体の上記貫通孔の端部
を、セラミック粉末を主成分とする封口用ペーストで封
口するセラミック成形体の封口方法であって、封口パタ
ーン状に開孔が形成されたマスクを用いて、上記貫通孔
の端部に上記封口用ペーストの層を形成した後、上記セ
ラミック成形体に振動処理を施すことを特徴とするセラ
ミック成形体の封口方法。
Description
手方向に並設された柱状のセラミック成形体の封口方法
に関する。
内燃機関から排出される排気ガス中に含有されるパティ
キュレートが環境や人体に害を及ぼすことが最近問題と
なっている。この排気ガスを多孔質セラミックを通過さ
せることにより、排気ガス中のパティキュレートを捕集
して排気ガスを浄化するセラミックフィルタが種々提案
されている。
たような多孔質セラミック部材30が複数個結束されて
セラミックフィルタ20を構成している。また、この多
孔質セラミック部材30は、図3に示したように、長手
方向に多数の貫通孔31が並設され、貫通孔31同士を
隔てる隔壁33がフィルタとして機能するようになって
いる。
成された貫通孔31は、排気ガスの入口側又は出口側の
端部のいずれかが充填材32により封口され、一の貫通
孔31に流入した排気ガスは、必ず貫通孔31を隔てる
隔壁33を通過した後、他の貫通孔31から流出するよ
うになっており、排気ガスがこの隔壁33を通過する
際、パティキュレートが隔壁33部分で捕捉され、排気
ガスが浄化される。
0を製造する際には、まず、セラミック粉末とバインダ
ーと分散媒液とを混合して成形体製造用の混合組成物を
調製した後、この混合組成物の押出成形等を行うことに
より、多数の貫通孔が隔壁を隔てて長手方向に並設され
た柱状のセラミック成形体を作製し、所定の長さに切断
する。
し、水分を飛散させることにより、一定の強度を有し、
取り扱いが容易なセラミック成形体の乾燥体とし、続い
て、このセラミック成形体の貫通孔の端部を、セラミッ
ク成形体を構成するセラミック粉末を主成分とする封口
用ペーストで封口する。この後、セラミック成形体を焼
成処理することにより、多孔質セラミック部材30を製
造していた。
ク成形体に封口処理を施す様子を模式的に示した断面図
であり、(b)は、その部分拡大断面図である。また、
図6(a)、(b)、(c)は、セラミック成形体の端
面からペースト吐出槽を引き離したときの封口用ペース
トの状態を模式的に示した断面図である。上記封口工程
において、従来は、図5に示したように、封口パターン
状に開孔55aが形成されたマスク55が側面に設置さ
れ、その内部に攪拌片57を備え、かつ、その内部が封
口用ペースト12で満たされた開放式のペースト吐出槽
56を用いて、以下のような封口処理を行っていた。
を通ってペースト吐出槽56が設置されている部分まで
移動してくると、まず、ペースト吐出槽56を移動させ
ることにより、マスク55をセラミック成形体10の端
面10aに当接させる。このとき、開孔55aとセラミ
ック成形体10の貫通孔11部分とは、ちょうど対向す
る位置関係となっている。
口用ペースト12を攪拌すると、封口用ペースト12は
流動し、この流動により封口用ペースト12がマスク5
5の開孔55aより吐出し、セラミック成形体10の貫
通孔11の端部に封口用ペースト12が侵入する。上記
工程により封口用ペースト12の充填が終了すると、ペ
ースト吐出槽56を初めと反対方向に移動させ、マスク
55をセラミック成形体10の端面10aから引き離す
ことにより、封口工程を終了していた。
に、封口用ペースト12は粘性が大きいため、マスク5
5をセラミック成形体10の端面10aから引き離す際
に、封口用ペースト12は、所謂、糸引き状態となる。
しかも、糸引き部分の中央が細くなった後、その中央部
分で封口用ペースト12が切れるため、図6(b)に示
したように、形成した封口用ペーストの層52の外部に
露出した部分に突起54が形成されてしまうことがあっ
た。また、セラミック成形体10の端面10aには、突
起54のほかに、封口用ペースト12の切れ方により様
々な形状の凹凸が形成されたり、図6(c)に示したよ
うな、封口用ペーストが貫通孔11の端部の下方に垂れ
る、所謂、液ダレ58が発生することがあった。
10aに突起、凹凸、液ダレ等が発生していると、その
後、脱脂及び焼成工程を経て製造する多孔質セラミック
部材30の端面にも、突起、凹凸、液ダレ等が形成され
ることとなるため、以下のような問題が存在していた。
即ち、多孔質セラミック部材30は、この後、複数個を
束ねて接着し、図2に示したセラミックブロック21の
形状に加工した後、その側面にシール材22を塗布する
ことで、セラミックフィルタ20を形成する。
ラミック部材30の端面にシール材22が付着しないよ
うに、上記端面にフィルムを貼り付けるが、この端面に
突起、凹凸、液ダレ等が形成されていると、フィルムが
完全に端面に密着せず、端面部分にシール材22が流れ
込み貫通孔を塞いでしまったり、セラミックフィルタの
長手方向の寸法精度が悪化するという問題があった。
液ダレが発生したまま、次の脱脂、焼成等の工程を行お
うとすると、液ダレがひどくなり、開口している必要の
ある貫通孔が塞がれてしまい、得られたセラミックフィ
ルタの一部は、フィルタとしての機能を果たすことがで
きなくなるという問題があった。このような突起、凹
凸、液ダレ等を無くすために、封口用ペーストの層52
の形成方法について、種々検討を行ったが、突起、凹
凸、液ダレ等を完全に無くすことは困難であった。
30を製造した後、その端面に突起、凹凸、液ダレ等が
発生しているか否かをチェックし、上記端面に突起、凹
凸、液ダレ等が発生している場合には、これらを削り取
る端面処理工程を行う必要があり、生産性に劣るもので
あった。
封口用ペーストで封口した際、封口用ペーストの量が充
分に多くない場合や一方向に偏った状態で充填される場
合があり、このような場合、形成される封口用ペースト
の層に隙間が形成され、貫通孔が完全に塞がれないこと
になる。このような状態のセラミック成形体を焼成し、
多孔質セラミック部材を製造すると、多孔質セラミック
部材を構成する充填材にも隙間が形成されることとな
り、その後製造するセラミックフィルタが、フィルタと
しての機能を果たすことができないという問題もあっ
た。
題を解決するためになされたもので、セラミック成形体
の貫通孔の端部を封口用ペーストで封口した際、セラミ
ック成形体の端面に突起、凹凸、液ダレ等が発生するこ
とがなく、また、上記貫通孔を上記封口用ペーストで完
全に封口することができるセラミック成形体の封口方法
を提供することを目的とするものである。
体の封口方法は、多数の貫通孔が隔壁を隔てて長手方向
に並設された柱状のセラミック成形体の前記貫通孔の端
部を、セラミック粉末を主成分とする封口用ペーストで
封口するセラミック成形体の封口方法であって、封口パ
ターン状に開孔が形成されたマスクを用いて、上記貫通
孔の端部に上記封口用ペーストの層を形成した後、上記
セラミック成形体に振動処理を施すことを特徴とする。
の封口方法について、図面を参照しながら説明する。
下、本発明の封口方法という)で封口処理の対象となる
セラミック成形体は、セラミック粉末及びバインダー等
を主成分とした混合組成物を成形することにより作製さ
れるものである。このセラミック成形体を作製する際に
は、まず、セラミック粉末及びバインダー等を混合して
成形体作製用の混合組成物を調製した後、この混合組成
物の押出成形等を行って成形体を作製する。続いて、加
熱を行って成形体中の溶剤等を飛散させることにより、
多数の貫通孔が隔壁を隔てて長手方向に並設された柱状
のセラミック成形体の作製を終了する。
ず、例えば、炭化珪素、窒化珪素、窒化アルミニウム、
窒化硼素、窒化チタン、炭化チタン等の非酸化物系セラ
ミックの粉末;アルミナ、コージェライト、ムライト、
シリカ、ジルコニア、チタニア等の酸化物系セラミック
の粉末等を挙げることができる。これらのなかでは、耐
熱性に優れる炭化珪素、窒化珪素、窒化アルミニウム等
が好ましい。
れるものではないが、後の焼成過程で収縮が少ないもの
が好ましく、例えば、0.3〜50μm程度の平均粒子
径を有する粉末100重量部と0.1〜1.0μm程度
の平均粒子径を有する粉末5〜65重量部とを組み合わ
せたものが好ましい。
例えば、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロー
ス、ヒドロキシエチルセルロース、ポリエチレングリコ
ール、フェノール樹脂、エポキシ樹脂等を挙げることが
できる。上記バインダーの配合量は、通常、セラミック
粉末100重量部に対して、1〜10重量部程度が好ま
しい。上記混合組成物に流動性を与える分散媒液として
は、例えば、ベンゼン等の有機溶媒;メタノール等のア
ルコール、水等を挙げることができる。
ン状に開孔が形成されたマスクを用いて、上記セラミッ
ク成形体の貫通孔の端部に上記封口用ペーストの層を形
成する。
なるセラミック成形体の貫通孔の断面と同じ形状であっ
てもよく、それよりも小さい形状であってもよい。上記
開孔を上記貫通孔の断面よりも小さい形状とすることに
より、セラミック成形体の端面に突起等の凹凸は形成さ
れにくくなるが、開孔が余り小さいと封口用ペーストの
吐出量が少なくなり、完全に封口することができないこ
とがある。従って、上記開孔の形状は、セラミック成形
体の貫通孔の大きさや封口用ペーストの粘度等により、
適宜決定される。
ではないが、焼成した際にセラミック成形体と一体とな
りやすいものが好ましく、セラミック成形体を作製する
際に使用する混合組成物と略同じ成分のものか、又は、
それらに、さらに分散媒が添加されたものが好ましい。
記封口用ペーストの層を形成する方法としては、例え
ば、図1に示したような封口装置を使用する方法を挙げ
ることができる。
ク成形体に封口処理を施す様子を模式的に示した断面図
であり、(b)は、(a)に示した封口装置の部分拡大
断面図である。封口装置100は、主に、密閉式の容器
状の2つのペースト吐出槽16により構成されており、
このペースト吐出槽16の一側面には、封口パターン状
に開孔15aが形成されたマスク15が形成され、2つ
のペースト吐出槽16は、このマスク15同士が向き合
うように離間して設置されている。また、ペースト吐出
槽16の内部は上述したような材料からなる封口用ペー
スト12で充満され、さらに、ペースト吐出槽16は、
その内部に圧力を印加するための装置と接続されてい
る。
ミック成形体10の貫通孔11の端部に封口用ペースト
12の層を形成するには、まず、マスク15の各開孔1
5aが、セラミック成形体10の貫通孔11に対向し、
当接するようにペースト吐出槽16を移動させる。
加することで、封口用ペースト12を、マスク15の開
孔15aから、セラミック成形体10の貫通孔11に侵
入させる。
としては特に限定されず、例えば、空気等のガスを圧入
するための装置、ペースト吐出槽16内部の体積を小さ
くする(ペースト吐出槽16内に一定形状の部材を侵入
させる)こと等により圧力を印加する装置、ポンプ等を
用いて封口用ペースト12を圧入する装置等が挙げられ
るが、これらのなかでは、ポンプ等を用いて封口用ペー
スト12を圧入する装置が好ましく、なかでも、一軸偏
心ネジポンプがより好ましい。
の雄ネジのローター(金属製)が、断面が長円形の弾性
部材からなるステーターの中に装着され、このローター
がドライブシャフト及びユニバーサルジョイントを介し
て、偏心軸センターにおいて回転するようになってお
り、このローターを回転させると、ローターがステータ
ーの内部を回転しながら上下運動し、これにより、両者
の間にできる空間に充満した液体(封口用ペースト1
2)を吸込口側から吐出側に移送することができるよう
に構成されたものである。
転運動により吸い込みと吐出とを同時に行うので弁を必
要とせず、また、本発明で用いる封口用ペースト12の
ような粘性の高い液体でも、一定量の液体を連続的に吸
入、吐出することができる。
ラミック成形体10の貫通孔11に侵入させると、ペー
スト吐出槽16に印加する圧力の大きさを制御すること
で、マスク15から吐出させる封口用ペースト12の量
を調整することがでる。従って、各貫通孔11に対して
一定量の封口用ペースト12を充填することができ、封
口用ペースト12の充填量の不足に起因する隙間等が発
生しにくくなる。
ため、封口用ペースト12がマスク15から漏れにく
く、封口用ペースト12が、セラミック成形体10の貫
通孔11以外の部分へ付着することを防止することがで
きる。
れるような方向に移動することで、セラミック成形体1
0の端面10aからマスク15を引き離し、貫通孔11
の端部に封口用ペースト12の層を形成する。
用ペーストの層の外部に露出した部分には、上述した従
来の封口処理と同様に、図6(b)及び(c)に示した
ような突起や、その他、様々な形状の凹凸、液ダレ等が
発生する場合がある。
ペーストの層を形成する方法としては、上記したものに
限定されることはなく、例えば、図1に示した封口装置
100のペースト吐出槽16内に攪拌機を設け、該攪拌
機で封口用ペーストを攪拌しながら封口処理を施す方法
や、上記従来の技術で説明した方法等を用いることもで
きる。
部に封口用ペーストの層を形成したセラミック成形体に
振動処理を施す。
を施すことで、封口用ペーストの層に形成された突起、
凹凸、液ダレ等が解消し、封口用ペーストの層の外部に
露出した部分は凹凸のない略平面の状態となる。
した部分に突起、凹凸、液ダレ等が発生する理由、及
び、セラミック成形体に振動処理を施すことにより、こ
れらの突起、凹凸、液ダレ等が解消する理由は、以下の
通りであると考えられる。即ち、通常、封口用ペースト
をセラミック成形体の貫通孔に充填すると、その外部に
露出した部分には表面張力が作用し、該露出部分はその
表面積が最も小さくなるように凹凸のない平面に近い曲
面を形成しようとする。しかしながら、上記従来の技術
において説明した通り、上記封口用ペーストは粘度が高
く、その粘性力が上記表面張力に勝るものであったた
め、封口用ペーストの層を形成する際の、マスクの引き
離しに伴う糸引き状態の形状をそのまま止め、上述した
ような突起や凹凸が形成されていた。また、上記糸引き
状態が長くなると、封口用ペーストが貫通孔の下方に垂
れ下がる、所謂、液ダレが発生していたと考えられる。
しかしながら、このような、端面に突起、凹凸、液ダレ
等が発生しているセラミック成形体に振動処理を施す
と、上記封口用ペーストの層のみかけの粘度が低下する
ため、上記封口用ペーストの層の外部に露出した部分の
表面張力が封口用ペーストの粘性力に勝ることとなり、
該部分の形状が凹凸のない略平面状態となるものと考え
られる。また、この振動により、粘度が低下する結果、
貫通孔に隙間が形成されていた場合にも、その隙間に封
口用ペーストが拡がり、貫通孔が完全に塞がれる。
したセラミック成形体に振動処理を施す様子を模式的に
示した斜視図であり、(b)は、その正面図である。
は、まず、貫通孔に封口用ペーストの層を充填したセラ
ミック成形体40を、2つ並んで配置された板状の支持
部44の上に載置する。そして、セラミック成形体40
の両端部付近をその左右方向から固定チャック43で固
定した後、セラミック成形体40の上面に板状の振動プ
レート42を2個の弾性部材45を介して載置し、振動
プレート42の上面に当接するように配置したバイブレ
ータ41を作動させることで、振動プレート42及び弾
性部材45を介してセラミック成形体40に振動処理を
施す。
形体40を振動させやすくするとともに、振動処理の衝
撃によりセラミック成形体40が破損しないようにする
ために設けられており、弾性体からなることが望まし
い。具体的には、スチレン・ブタジエンゴム、ブタジエ
ンゴム、イソプレンゴム、クロロプレンゴム、ウレタン
ゴム、シリコーンゴム等の合成ゴムやポリイソブチレ
ン、ポリエチレン等のエラストマー、発泡ポリウレタ
ン、発泡ポリスチレン、発泡ポリエチレン、発泡ポリプ
ロピレン等のプラスチック発泡体、その他、天然ゴム、
スポンジゴム等を挙げることができる。これらのなかで
は、スポンジゴムであることが望ましい。
定されず、その上面にセラミック成形体40を載置した
際、セラミック成形体を安定して載置することができる
とともに、セラミック成形体40に振動処理を施した
際、充分に衝撃を吸収することができるような厚さに適
宜調整される。
ミック成形体40がずれないように固定するために設け
られており、セラミック成形体40の両端面近傍におい
て、セラミック成形体40を挟み込むようにして、セラ
ミック成形体40を固定することが望ましい。このよう
な固定チャック43の材料としては特に限定されず、例
えば、セラミック、樹脂、金属等を挙げることができ
る。
特に限定されず、セラミック成形体40の側面の大きさ
に合わせて適宜調整される。なお、この振動処理を施す
際のセラミック成形体40は、水分を乾燥、除去しただ
けの乾燥体であり、その強度は弱いため、固定チャック
43がセラミック成形体40の側面を挟み込む挟持力
は、セラミック成形体40を破壊しないように調整する
必要がある。また、固定チャック43とセラミック成形
体40との間に、上述したような弾性体の層を形成して
もよい。セラミック成形体40が破壊を防止することが
できるからである。
ミック成形体40の上面との間に介装されるように設け
られており、後述する振動プレート42から伝わる振動
を、セラミック成形体40の貫通孔の端部近傍に局所的
に伝達するために設けられている。また、振動プレート
42をセラミック成形体40上に直接載置することで、
セラミック成形体40に破損等が発生することを防止す
る役割も果している。
性体からなることが望ましく、具体的には、支持部44
において説明したものを挙げることができる。また、弾
性部材45の硬度としては60〜120°であることが
望ましく、硬度90°のウレタンゴムが最も望ましい。
40の上面の端から1〜5mmの範囲に形成されること
が望ましい。貫通孔の端部に形成した封口用ペーストの
層に振動を確実に伝達するためである。このような弾性
部材45は、その上部に振動プレート42を載置するこ
とができるような形状であり、通常、板状である。ま
た、そのサイズとしては特に限定されず、セラミック成
形体40のサイズ等に合わせて適宜調整される。
置されており、通常、その形状は板状である。また、振
動プレート42は、後述するバイブレータ41で発生さ
せた振動を、弾性部材45に均等に伝達する役割を果し
ている。
は、バイブレータ41で発生させた振動を吸収すること
がない、ある程度の強度を有するものであれば特に限定
されず、例えば、セラミック、樹脂、金属等を挙げるこ
とができる。また、そのサイズとしては、セラミック成
形体40の上面の両端部付近に設けた弾性部材45上に
載置することができる大きさに適宜調整される。但し、
振動プレート42は、バイブレータ41で発生させた振
動により破壊されることがないよう、ある程度の厚さを
要するが、弾性部材45を押し潰すことのない重量に調
整する必要がある。
及び加速度の振動を発生することができるものであれば
特に限定されず、例えば、空気式ボールバイブレータを
挙げることができる。
上面の中央付近に当接するように配置され、振動プレー
ト42及び弾性部材45を介してセラミック成形体40
に振動を伝達するように構成されている。
に限定されず、任意の方向に振動するものであってよ
い。このときの振動の条件としては、加速度は9.8〜
98.0m/s2 (1〜10G)であることが好まし
く、振幅は0.01〜0.2mmであることが好まし
く、周波数は100〜300Hzであることが好まし
い。セラミック成形体を傷つけたり、破壊することがな
く、また、良好に封口用ペーストの層の外部に露出した
部分の突起、凹凸、液ダレ等を解消することができる範
囲だからである。
その他の方法としては、例えば、その下方に振動装置
(バイブレータ)を備えたステージ上にセラミック成形
体を載置し、該セラミック成形体を振動する方法等を挙
げることができる。
ると、セラミック成形体の貫通孔の端部に封口用ペース
トの層を形成した際、該封口用ペーストの層の外部に露
出した部分に突起、凹凸、液ダレ等が発生していたとし
ても、その後、振動処理を施すので、封口用ペーストの
外部に露出した部分は凹凸のない略平面となる。従っ
て、このようなセラミック成形体を用いて製造した多孔
質セラミック部材は、その端面にフィルムを隙間なく貼
り付けることができ、セラミックブロックの外周にシー
ル材を形成する工程において、上記シール材が多孔質セ
ラミック部材の貫通孔に流入することがなく、また、製
造するセラミックフィルタの長手方向の寸法精度も優れ
たものとなる。
多孔質セラミック部材の端面に突起、凹凸、液ダレ等が
発生しているか否かをチェックし、上記突起、凹凸、液
ダレ等が発生している場合に、これらを削り取る工程を
行う必要がなく、生産性に優れたものとなる。
用ペーストを充填した際、該封口用ペーストが上記貫通
孔に完全に充填されず、隙間が存在する場合であって
も、上記振動処理を施すことにより上記隙間を解消する
ことができる。
明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されるもの
ではない。
粒径0.7μmのβ型炭化珪素粉末30重量部、メチル
セルロース5重量部、分散剤4重量部、水20重量部を
配合して均一に混合することにより、原料の混合組成物
を調製した。この混合組成物を押出成形機に充填し、押
出速度2cm/分にてハニカム形状の炭化珪素成形体を
作製した。この炭化珪素成形体は、図3に示した多孔質
セラミック部材30と略同様であり、その大きさは33
mm×33mm×300mmで、平均気孔径が1〜40
μm、貫通孔の数が31個/cm2 、隔壁の厚さが0.
35mmであった。
い、封口パターン状に開孔が形成されたマスクを、上記
開孔が上記炭化珪素成形体の貫通孔と対向するように当
接させた後、一軸偏心ネジポンプを用いて、上記混合組
成物と同成分からなる封口用ペーストを充満したペース
ト吐出槽に圧力を印加し、上記炭化珪素成形体の貫通孔
の端部に上記封口用ペーストの層を形成した。
方法により、上記炭化珪素成形体に振動処理を施すこと
により、炭化珪素成形体の封口工程を行った(図4参
照)。なお、上記炭化珪素成形体の振動処理において、
支持部44は硬度15°のスポンジゴムからなるものを
使用し、弾性部材45は硬度90°のウレタンゴムから
なるものを使用し、弾性部材45は炭化珪素成形体の両
端部からそれぞれ2.5mmの位置に載置した。また、
バイブレータとしてはエクセン社製:空気式ボールバイ
ブレータ UH19を使用した。このときの振動処理の
条件を、炭化珪素成形体の中央部に振動子(昭和測器社
製、振動計 デジバイブロ1332)を当てることによ
り測定した。その結果を下記の表1に示した。
通りに変更したほかは、実施例1と同様にして炭化珪素
成形体の封口工程を行った。
炭化珪素成形体の封口工程を行った。
成形体の貫通孔の端部に、封口用ペーストの層を形成し
た際、図6(b)及び(c)に示したような突起や凹
凸、及び、液ダレ等が発生しているものの数を数えてお
き、その後、振動工程を行った後に、再度、同様の突起
や凹凸、及び、液ダレ等が発生しているものの数を数え
た。その結果を下記の表1に示した。なお、上記評価
は、炭化珪素成形体の両端面について行い、下記の表1
には、炭化珪素成形体の端面から0.5mm以上突出し
ている突起や凹凸、及び、液ダレが発生しているものが
何%存在するかを測定した。
施例1、2及び比較例1に係る炭化珪素成形体の貫通孔
の端部に封口用ペーストの層を形成した段階では、突
起、凹凸、液ダレの発生率は、35〜58%といずれも
高いものであった。しかしながら、実施例1、2に係る
炭化珪素成形体については、振動処理を施した後の突
起、凹凸、液ダレの発生率は0〜0.06%と、略完全
に解消することができた。
化珪素成形体に脱脂及び焼成工程を施して多孔質炭化珪
素部材を製造し、これらの多孔質炭化珪素部材の両端面
にフィルムを貼り付け、図2に示したセラミックブロッ
クを作製した後、その外周にシール材を塗布して多孔質
炭化珪素フィルタを製造した。
素部材については、フィルムを、その端面に完全に密着
して貼り付けることができ、上記シール材塗布工程にお
いても、シール材が多孔質炭化珪素部材の端面とフィル
ムとの間に流れ込むことはなく、良好に多孔質炭化珪素
フィルタを製造することができた。一方、比較例1に係
る多孔質炭化珪素部材については、多孔質炭化珪素部材
の端面とフィルムとの間に隙間が形成されており、上記
シール材の塗布工程において、シール材が多孔質炭化珪
素部材の端面とフィルムとの間に流れ込んでしまい、貫
通孔に目詰まりが発生してしまい、また、製造する多孔
質炭化珪素フィルタの長手方向の寸法精度も劣るもので
あった。
は、上述の通りであるので、セラミック成形体の貫通孔
の端部を封口用ペーストで封口した際、セラミック成形
体の端面に突起、凹凸、液ダレ等が発生することがな
く、また、上記貫通孔を上記封口用ペーストで完全に封
口することができる。
法において使用する封口装置を模式的に示した断面図で
あり、(b)は、上記封口装置の一部を示した部分拡大
断面図である。
ある。
した斜視図であり、(b)は、(a)におけるA−A線
断面図である。
様子を模式的に示した斜視図であり、(b)は、その正
面図である。
において使用する封口装置を模式的に示した断面図であ
り、(b)は、上記封口装置の一部を示した部分拡大断
面図である。
封口用ペーストを充填する様子を模式的に示した部分拡
大断面図であり、(b)は、セラミック成形体の貫通孔
の端部に形成した封口用ペーストの層の様子を模式的に
示した部分拡大断面図であり、(c)は、セラミック成
形体の貫通孔の端部に形成した封口用ペーストの層の別
の様子を模式的に示した部分拡大断面図である。
Claims (1)
- 【請求項1】 多数の貫通孔が隔壁を隔てて長手方向に
並設された柱状のセラミック成形体の前記貫通孔の端部
を、セラミック粉末を主成分とする封口用ペーストで封
口するセラミック成形体の封口方法であって、封口パタ
ーン状に開孔が形成されたマスクを用いて、前記貫通孔
の端部に前記封口用ペーストの層を形成した後、前記セ
ラミック成形体に振動処理を施すことを特徴とするセラ
ミック成形体の封口方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001015875A JP2002210723A (ja) | 2001-01-24 | 2001-01-24 | セラミック成形体の封口方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001015875A JP2002210723A (ja) | 2001-01-24 | 2001-01-24 | セラミック成形体の封口方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002210723A true JP2002210723A (ja) | 2002-07-30 |
JP2002210723A5 JP2002210723A5 (ja) | 2005-06-09 |
Family
ID=18882347
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001015875A Pending JP2002210723A (ja) | 2001-01-24 | 2001-01-24 | セラミック成形体の封口方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002210723A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013132883A (ja) * | 2011-12-27 | 2013-07-08 | Sumitomo Chemical Co Ltd | ハニカム構造体の製造装置及びハニカム構造体の製造方法 |
-
2001
- 2001-01-24 JP JP2001015875A patent/JP2002210723A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2013132883A (ja) * | 2011-12-27 | 2013-07-08 | Sumitomo Chemical Co Ltd | ハニカム構造体の製造装置及びハニカム構造体の製造方法 |
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