JP2002208391A - アルカリ電池 - Google Patents
アルカリ電池Info
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- JP2002208391A JP2002208391A JP2001004993A JP2001004993A JP2002208391A JP 2002208391 A JP2002208391 A JP 2002208391A JP 2001004993 A JP2001004993 A JP 2001004993A JP 2001004993 A JP2001004993 A JP 2001004993A JP 2002208391 A JP2002208391 A JP 2002208391A
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- annular
- battery
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- gasket
- annular elastic
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- Gas Exhaust Devices For Batteries (AREA)
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 密閉型のアルカリ電池において、作動圧を正
確かつ再現性良く設計することが可能な構成でもって、
高温時にも所定の電池内圧で確実に作動することができ
る安全弁機能を備えることができる。 【解決手段】 アルカリ電池を気密封止するガスケット
3に環状隔膜部37を設けるとともに、この環状隔膜部
37が受ける電池内圧によってその環状隔膜部と一緒に
弾性変形させられる環状弾性部4を設ける。
確かつ再現性良く設計することが可能な構成でもって、
高温時にも所定の電池内圧で確実に作動することができ
る安全弁機能を備えることができる。 【解決手段】 アルカリ電池を気密封止するガスケット
3に環状隔膜部37を設けるとともに、この環状隔膜部
37が受ける電池内圧によってその環状隔膜部と一緒に
弾性変形させられる環状弾性部4を設ける。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はアルカリ電池、とく
に、アルカリ電解液を含む発電要素を有底筒状電池缶内
に気密封止するとともに、電池内圧の異常上昇を回避さ
せる安全弁を形成したものに関する。
に、アルカリ電解液を含む発電要素を有底筒状電池缶内
に気密封止するとともに、電池内圧の異常上昇を回避さ
せる安全弁を形成したものに関する。
【0002】
【従来の技術】たとえばAM1(単1)型やAM3(単
3)型などのアルカリ電池では、発電要素が装填された
有底筒状の正極電池缶の開口部を集電体に電気接続され
た負極端子板で塞ぐとともに、この端子板と上記電池缶
の間に電気絶縁性の樹脂製ガスケットを介装させること
によって上記電池缶内を気密封止している。
3)型などのアルカリ電池では、発電要素が装填された
有底筒状の正極電池缶の開口部を集電体に電気接続され
た負極端子板で塞ぐとともに、この端子板と上記電池缶
の間に電気絶縁性の樹脂製ガスケットを介装させること
によって上記電池缶内を気密封止している。
【0003】この種のアルカリ電池は、過放電や加熱等
によって電池内部にガス発生が生じると、電池内圧が異
常上昇して電池の破裂にいたる場合がある。これを回避
するためには、電池内圧が所定以上に上昇したときに作
動して内部の発生ガスを逃がす安全弁が必要となる。こ
の安全弁は、上記ガスケットの一部に破断しやすい薄肉
部を設けることによって形成できる。すなわち、電池内
圧がある程度以上に上昇すると、電池が破裂にいたる前
に上記薄肉部が先行破断することにより、内部の発生ガ
スを端子盤板の通気孔から逃がして内圧解放を行う。
によって電池内部にガス発生が生じると、電池内圧が異
常上昇して電池の破裂にいたる場合がある。これを回避
するためには、電池内圧が所定以上に上昇したときに作
動して内部の発生ガスを逃がす安全弁が必要となる。こ
の安全弁は、上記ガスケットの一部に破断しやすい薄肉
部を設けることによって形成できる。すなわち、電池内
圧がある程度以上に上昇すると、電池が破裂にいたる前
に上記薄肉部が先行破断することにより、内部の発生ガ
スを端子盤板の通気孔から逃がして内圧解放を行う。
【0004】上記ガスケットは必要な封止効果を得るた
めに、PP(ポリプロピレン)やPA(ポリアミド)等
の樹脂を用いて構成される。しかし、これらの樹脂は一
般に耐熱性に劣っていて、温度上昇による軟化・変形が
生じやすい。このため、電池が高温になると、電池内圧
が上昇しても、上記薄肉部以外の部分が軟化・変形によ
り延びきってしまって、薄肉部が破断しない事態が生じ
る。このような事態が生じると、上記薄肉部が安全弁と
して機能できず、電池が破裂してしまうという問題が生
じる。
めに、PP(ポリプロピレン)やPA(ポリアミド)等
の樹脂を用いて構成される。しかし、これらの樹脂は一
般に耐熱性に劣っていて、温度上昇による軟化・変形が
生じやすい。このため、電池が高温になると、電池内圧
が上昇しても、上記薄肉部以外の部分が軟化・変形によ
り延びきってしまって、薄肉部が破断しない事態が生じ
る。このような事態が生じると、上記薄肉部が安全弁と
して機能できず、電池が破裂してしまうという問題が生
じる。
【0005】そこで、従来においては、次のような手段
(1)〜(4)が提供されていた。 (1)ガスケットに硬質かつ高耐熱材料からなる剛性ワ
ッシャをあてがって高温時の変形を抑制する(特開平7
−105925)。 (2)ガスケットの一部を厚くしてガスケット自体の剛
性を高めることによりガスケットの変形を抑制する(特
開平7−105926)。 (3)負極端子板の一部を折り曲げ加工してガスケット
の変形を外部から抑制する押さえ部を形成する(特開平
8−7865)。 (4)ガスケットに耐熱性の硬質材料からなる支持体を
埋設して変形を抑制する(特開平9−17402)。
(1)〜(4)が提供されていた。 (1)ガスケットに硬質かつ高耐熱材料からなる剛性ワ
ッシャをあてがって高温時の変形を抑制する(特開平7
−105925)。 (2)ガスケットの一部を厚くしてガスケット自体の剛
性を高めることによりガスケットの変形を抑制する(特
開平7−105926)。 (3)負極端子板の一部を折り曲げ加工してガスケット
の変形を外部から抑制する押さえ部を形成する(特開平
8−7865)。 (4)ガスケットに耐熱性の硬質材料からなる支持体を
埋設して変形を抑制する(特開平9−17402)。
【0006】上記手段(1)〜(4)はいずれも、高温
時にガスケットが上記薄肉部以外の部分で軟化・変形し
て延びきってしまうのを阻止することにより、薄肉部が
破断しなくなる事態を回避させるようにしている。
時にガスケットが上記薄肉部以外の部分で軟化・変形し
て延びきってしまうのを阻止することにより、薄肉部が
破断しなくなる事態を回避させるようにしている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記
(1)〜(4)の手段では、ガスケットが軟化・変形に
よって延びきってしまうことは阻止できるが、その代わ
り、電池内圧によって変形する領域が狭まり、薄肉部を
破断にいたらしめるのに必要な電池内圧すなわち作動圧
が高くなってしまう。この結果その薄肉部による安全弁
の作動圧が高くなって、電池が破裂する前に確実に作動
させることができる低作動圧の安全弁を設計することが
困難になってしまうという問題が生じる。
(1)〜(4)の手段では、ガスケットが軟化・変形に
よって延びきってしまうことは阻止できるが、その代わ
り、電池内圧によって変形する領域が狭まり、薄肉部を
破断にいたらしめるのに必要な電池内圧すなわち作動圧
が高くなってしまう。この結果その薄肉部による安全弁
の作動圧が高くなって、電池が破裂する前に確実に作動
させることができる低作動圧の安全弁を設計することが
困難になってしまうという問題が生じる。
【0008】上記安全弁の作動圧を低くするためには、
電池内圧によるガスケットの変形領域を大きくすること
が有効であるが、この場合は、前述したように、高温時
にガスケットが変形して安全弁の機能が失われるという
背反が生じる。
電池内圧によるガスケットの変形領域を大きくすること
が有効であるが、この場合は、前述したように、高温時
にガスケットが変形して安全弁の機能が失われるという
背反が生じる。
【0009】本発明は以上のような問題に鑑みてなされ
たもので、その目的は、作動圧を正確かつ再現性良く設
計することが可能な構成でもって、高温時にも所定の電
池内圧で確実に作動することができる安全弁を備えたア
ルカリ電池を提供することにある。
たもので、その目的は、作動圧を正確かつ再現性良く設
計することが可能な構成でもって、高温時にも所定の電
池内圧で確実に作動することができる安全弁を備えたア
ルカリ電池を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】前述した課題を解決する
ための手段として、本発明では次のような手段を提供す
る。すなわち、本発明の手段は、内部に発電要素が装填
され、かつ一方極端子を兼ねる有底筒状電池缶の開口部
を集電体に電気接続された他方極端子板で塞ぐととも
に、上記端子板と上記電池缶の間に電気絶縁性の樹脂製
ガスケットを介装させることによって上記電池缶内を気
密封止したアルカリ電池において、次の事項(11)〜
(15)によって特定されることを特徴とする(請求項
1)。
ための手段として、本発明では次のような手段を提供す
る。すなわち、本発明の手段は、内部に発電要素が装填
され、かつ一方極端子を兼ねる有底筒状電池缶の開口部
を集電体に電気接続された他方極端子板で塞ぐととも
に、上記端子板と上記電池缶の間に電気絶縁性の樹脂製
ガスケットを介装させることによって上記電池缶内を気
密封止したアルカリ電池において、次の事項(11)〜
(15)によって特定されることを特徴とする(請求項
1)。
【0011】(11)上記ガスケットは、上記集電体を抱
持する中央ボス部と、上記電池缶の開口端部と上記端子
板の周縁部との間に挟持される環状リブ部と、上記ボス
部と上記リブ部の間で上記電池缶内部を気密閉塞する環
状隔膜部とが一体に形成されている。 (12)上記端子版と上記環状隔膜部の間に電池缶外部に
通気する空間部が形成されている。 (13)上記端子板と上記ガスケットの間に挟持された状
態で内周側部が上記環状隔膜部の上記端子板側面に被い
重なる耐熱性の環状弾性部材を有する。 (14)上記環状弾性部材はその内周側端が自由端となっ
て弾性変形する。 (15)上記端子板と上記環状弾性部材の間にはその環状
弾性部材が弾性変形可能な空間部が形成されている。
持する中央ボス部と、上記電池缶の開口端部と上記端子
板の周縁部との間に挟持される環状リブ部と、上記ボス
部と上記リブ部の間で上記電池缶内部を気密閉塞する環
状隔膜部とが一体に形成されている。 (12)上記端子版と上記環状隔膜部の間に電池缶外部に
通気する空間部が形成されている。 (13)上記端子板と上記ガスケットの間に挟持された状
態で内周側部が上記環状隔膜部の上記端子板側面に被い
重なる耐熱性の環状弾性部材を有する。 (14)上記環状弾性部材はその内周側端が自由端となっ
て弾性変形する。 (15)上記端子板と上記環状弾性部材の間にはその環状
弾性部材が弾性変形可能な空間部が形成されている。
【0012】上記手段によれば、電池内圧が所定以上に
上昇したときに上記環状隔膜部を先行破断させて電池内
圧の解放を行わせることができる。このとき、その環状
隔膜部は上記環状弾性部材の応力変形に従動する形で変
形させられ、その変形量が所定以上になったときに破断
する。この破断時の圧力すなわち作動圧は、上記環状弾
性部材のバネ特性に大きく依存する。そのバネ特性は環
状弾性部材の材質や厚み等によって再現性良く設定する
ことができる。これにより、作動圧を正確かつ再現性良
く設計することが可能な構成でもって、高温時にも所定
の電池内圧で確実に作動することができる安全弁機能を
備えるという目的が達成される。
上昇したときに上記環状隔膜部を先行破断させて電池内
圧の解放を行わせることができる。このとき、その環状
隔膜部は上記環状弾性部材の応力変形に従動する形で変
形させられ、その変形量が所定以上になったときに破断
する。この破断時の圧力すなわち作動圧は、上記環状弾
性部材のバネ特性に大きく依存する。そのバネ特性は環
状弾性部材の材質や厚み等によって再現性良く設定する
ことができる。これにより、作動圧を正確かつ再現性良
く設計することが可能な構成でもって、高温時にも所定
の電池内圧で確実に作動することができる安全弁機能を
備えるという目的が達成される。
【0013】さらに、本発明では、上記目的をより効果
的に達成するために、次のような手段を提供する。すな
わち、上記環状弾性部材の電池内圧に対する耐変形性を
上記ガスケットのそれよりも大きくすれば、電池内圧に
よる上記環状隔膜部の破断をさらに確実に行わせること
ができる(請求項2)。上記環状弾性部材をステンレス
やニッケル板などの金属製にすれば、その環状弾性部材
の耐熱性や耐久性を高めるとともに、材質や厚みなどを
選択することで、所定の作動圧を高精度に設定すること
が可能になる。また、PA(ポリアミド)製のガスケッ
トは外部の水分の透過を許容し、この水分が電池内の空
間に溜まるとガス発生時の内圧上昇が速まるが、金属製
の環状弾性部材を使用することによって、水分が電池内
部に透過するのを防止することができる(請求項3)。
的に達成するために、次のような手段を提供する。すな
わち、上記環状弾性部材の電池内圧に対する耐変形性を
上記ガスケットのそれよりも大きくすれば、電池内圧に
よる上記環状隔膜部の破断をさらに確実に行わせること
ができる(請求項2)。上記環状弾性部材をステンレス
やニッケル板などの金属製にすれば、その環状弾性部材
の耐熱性や耐久性を高めるとともに、材質や厚みなどを
選択することで、所定の作動圧を高精度に設定すること
が可能になる。また、PA(ポリアミド)製のガスケッ
トは外部の水分の透過を許容し、この水分が電池内の空
間に溜まるとガス発生時の内圧上昇が速まるが、金属製
の環状弾性部材を使用することによって、水分が電池内
部に透過するのを防止することができる(請求項3)。
【0014】環状隔膜部と環状弾性部材をその重なり部
分で互いに密着させることにより、環状弾性部材の応力
変形による環状隔膜部材の破断条件すなわち安全弁の作
動圧をさらに高精度に設定することが可能になる(請求
項4)。さらに、その環状隔膜部と環状弾性部材の重な
り部分を少なくとも部分的に接着すれば、両者間の重な
りおよび密着の状態を安定化して上記作動圧の精度と再
現性をさらに高めることができる(請求項5)。
分で互いに密着させることにより、環状弾性部材の応力
変形による環状隔膜部材の破断条件すなわち安全弁の作
動圧をさらに高精度に設定することが可能になる(請求
項4)。さらに、その環状隔膜部と環状弾性部材の重な
り部分を少なくとも部分的に接着すれば、両者間の重な
りおよび密着の状態を安定化して上記作動圧の精度と再
現性をさらに高めることができる(請求項5)。
【0015】樹脂製ガスケットの一部として形成される
上記環状隔膜部を比較的低い電池内圧で破断させるため
には、その隔膜部の厚さを0.5mm以下とすることが
望ましい(請求項6)。上記環状弾性部材の内周側端と
上記ガスケットの中央ボス部との間に環状間隙が形成さ
れるよう構成すれば、上記環状隔膜部の破断個所をその
環状間隙の形成部分に集中させることができる(請求項
7)。この場合、その環状間隙の幅は、当該部分におけ
る環状隔膜部の厚さの8倍以下とすることが望ましい
(請求項8)。
上記環状隔膜部を比較的低い電池内圧で破断させるため
には、その隔膜部の厚さを0.5mm以下とすることが
望ましい(請求項6)。上記環状弾性部材の内周側端と
上記ガスケットの中央ボス部との間に環状間隙が形成さ
れるよう構成すれば、上記環状隔膜部の破断個所をその
環状間隙の形成部分に集中させることができる(請求項
7)。この場合、その環状間隙の幅は、当該部分におけ
る環状隔膜部の厚さの8倍以下とすることが望ましい
(請求項8)。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な実施形態を
図面を参照しながら説明する。図1は本発明によるアル
カリ電池の要部拡大断面を示す。図2はそのアルカリ電
池の全体構成を示す。同図に示すアルカリ電池はAM1
型やAM3型といった円筒状アルカリ乾電池であって、
その全体は、正極電池缶1、アルカリ電解液を含む発電
要素2、封口体3などによって構成される。
図面を参照しながら説明する。図1は本発明によるアル
カリ電池の要部拡大断面を示す。図2はそのアルカリ電
池の全体構成を示す。同図に示すアルカリ電池はAM1
型やAM3型といった円筒状アルカリ乾電池であって、
その全体は、正極電池缶1、アルカリ電解液を含む発電
要素2、封口体3などによって構成される。
【0017】正極電池缶1は有底円筒状の金属缶であっ
て、内部に発電要素2が装填されている。発電要素2
は、環状の正極成形合剤21、アルカリ電解液が含浸さ
せられた筒状セパレータ22、および負極合剤23によ
って形成されている。
て、内部に発電要素2が装填されている。発電要素2
は、環状の正極成形合剤21、アルカリ電解液が含浸さ
せられた筒状セパレータ22、および負極合剤23によ
って形成されている。
【0018】封口体3は、棒状または針状の負極集電体
(集電子)31、負極端子板32、電気絶縁性のガスケ
ット33、および環状弾性部材4などをあらかじめ組合
わせた集合部品として構成され、上記電池缶1の開口部
を塞ぐ。負極集電体31は負極端子板32の内側に溶接
接合されている。この負極端子板32と上記電池缶1の
開口部の間に上記ガスケット33が介装する状態で、そ
の電池缶1の開口部を内側にかしめるカール加工を施す
ことにより、電池缶1内が気密封止されている。
(集電子)31、負極端子板32、電気絶縁性のガスケ
ット33、および環状弾性部材4などをあらかじめ組合
わせた集合部品として構成され、上記電池缶1の開口部
を塞ぐ。負極集電体31は負極端子板32の内側に溶接
接合されている。この負極端子板32と上記電池缶1の
開口部の間に上記ガスケット33が介装する状態で、そ
の電池缶1の開口部を内側にかしめるカール加工を施す
ことにより、電池缶1内が気密封止されている。
【0019】ガスケット33はPPまたはPAなどの樹
脂製であって、上記集電体31を抱持する中央ボス部3
5と、上記電池缶1の開口端部と端子板32の周縁部と
の間に挟持される環状リブ部36と、上記ボス部35と
上記リブ部36の間で電池缶1内部を気密閉塞する環状
隔膜部37とが一体に形成されている。負極端子板32
には小さな通気孔(図示省略)が設けられている。この
端子版32と上記環状隔膜部37の間には、電池缶1外
部に通気する空間部が形成されている。
脂製であって、上記集電体31を抱持する中央ボス部3
5と、上記電池缶1の開口端部と端子板32の周縁部と
の間に挟持される環状リブ部36と、上記ボス部35と
上記リブ部36の間で電池缶1内部を気密閉塞する環状
隔膜部37とが一体に形成されている。負極端子板32
には小さな通気孔(図示省略)が設けられている。この
端子版32と上記環状隔膜部37の間には、電池缶1外
部に通気する空間部が形成されている。
【0020】環状弾性部材4はステンレスやニッケル等
の金属製であって、金属薄板のプレス打ち抜きなどによ
り、比較的簡単かつ高精度に形成することができる。こ
の環状弾性部材4は、その外周側部が上記負極端子板3
2とガスケット33の間に挟持されるとともに、その内
周側部が環状隔膜部37の負極端子板32側面に密着状
態で被い重なるように取り付けられている。この環状弾
性部材4の内周側端(縁端)は自由端となって上記環状
隔膜部37と共に弾性変形させられる。上記端子板32
と上記環状弾性部材4の間には、上述したように、その
環状弾性部材4の自由端側(内周側)が自由に弾性変形
することが可能な空間部が形成されている。
の金属製であって、金属薄板のプレス打ち抜きなどによ
り、比較的簡単かつ高精度に形成することができる。こ
の環状弾性部材4は、その外周側部が上記負極端子板3
2とガスケット33の間に挟持されるとともに、その内
周側部が環状隔膜部37の負極端子板32側面に密着状
態で被い重なるように取り付けられている。この環状弾
性部材4の内周側端(縁端)は自由端となって上記環状
隔膜部37と共に弾性変形させられる。上記端子板32
と上記環状弾性部材4の間には、上述したように、その
環状弾性部材4の自由端側(内周側)が自由に弾性変形
することが可能な空間部が形成されている。
【0021】上述したアルカリ電池では、電池内圧が所
定以上に上昇すると、その上昇した内圧が上記環状隔膜
部37に印加されるが、その環状隔膜部37には上記環
状弾性部材4が被い重なっている(図1のA)。このた
め、電池内圧を受けた環状隔膜部37は環状弾性部材4
の応力変形に従動する形で変形させられる。そして、そ
の変形量が所定以上になったときに破断する(図1の
B)。この破断時の圧力すなわち安全弁の作動圧は、上
記環状弾性部材4のバネ特性に大きく依存する。そのバ
ネ特性は環状弾性部材4の材質や厚み等によって再現性
良く設定することができる。したがって、その安全弁の
作動圧は、上記環状弾性部材4の材質特性や厚み等によ
って正確かつ再現性良く設定することができる。これに
より、作動圧を正確かつ再現性良く設計することが可能
な構成でもって、高温時にも所定の電池内圧で確実に作
動することができる安全弁機能を備えることができる。
定以上に上昇すると、その上昇した内圧が上記環状隔膜
部37に印加されるが、その環状隔膜部37には上記環
状弾性部材4が被い重なっている(図1のA)。このた
め、電池内圧を受けた環状隔膜部37は環状弾性部材4
の応力変形に従動する形で変形させられる。そして、そ
の変形量が所定以上になったときに破断する(図1の
B)。この破断時の圧力すなわち安全弁の作動圧は、上
記環状弾性部材4のバネ特性に大きく依存する。そのバ
ネ特性は環状弾性部材4の材質や厚み等によって再現性
良く設定することができる。したがって、その安全弁の
作動圧は、上記環状弾性部材4の材質特性や厚み等によ
って正確かつ再現性良く設定することができる。これに
より、作動圧を正確かつ再現性良く設計することが可能
な構成でもって、高温時にも所定の電池内圧で確実に作
動することができる安全弁機能を備えることができる。
【0022】さらに、上述したアルカリ電池において
は、上記環状弾性部材4の電池内圧に対する耐変形性を
上記ガスケット3のそれよりも大きくすることにより、
電池内圧による上記環状隔膜部37の破断を一層確実に
行わせることができる。
は、上記環状弾性部材4の電池内圧に対する耐変形性を
上記ガスケット3のそれよりも大きくすることにより、
電池内圧による上記環状隔膜部37の破断を一層確実に
行わせることができる。
【0023】上記環状弾性部材4は、ステンレスやニッ
ケル板などの金属製とすることによって耐熱性や耐久性
を高めることができる。その部材4の材質や厚みなどを
選択することで、所定の作動圧を高精度かつ再現性良く
設定することが可能となる。
ケル板などの金属製とすることによって耐熱性や耐久性
を高めることができる。その部材4の材質や厚みなどを
選択することで、所定の作動圧を高精度かつ再現性良く
設定することが可能となる。
【0024】環状隔膜部37と環状弾性部材4は、その
重なり部分で互いに密着させることにより、環状弾性部
材4の応力変形による環状隔膜部材37の破断条件すな
わち安全弁の作動圧をさらに高精度に設定することが可
能になる。さらに、その環状隔膜部37と環状弾性部材
4の重なり部分を少なくとも部分的に接着すれば、両者
間の重なりおよび密着の状態を安定化して上記作動圧の
精度と再現性をさらに高めることができる。
重なり部分で互いに密着させることにより、環状弾性部
材4の応力変形による環状隔膜部材37の破断条件すな
わち安全弁の作動圧をさらに高精度に設定することが可
能になる。さらに、その環状隔膜部37と環状弾性部材
4の重なり部分を少なくとも部分的に接着すれば、両者
間の重なりおよび密着の状態を安定化して上記作動圧の
精度と再現性をさらに高めることができる。
【0025】上記環状隔膜部37を比較的低い電池内圧
で破断させるためには、すなわち安全弁の作動圧を低く
するためには、その隔膜部37の厚さdを薄くすればよ
い。この場合、その厚さdは0.5mm以下とすること
が望ましい。厚さdが0.5mmを超えると、その隔膜
部37の破断強度が大きくなりすぎて、安全弁の作動圧
が電池の破裂耐圧を超えてしまうとともに、環状弾性部
材4のバネ特性による作動圧の設計が難しくなるという
問題が生じる。他方、その厚さdの下限については、電
池缶1内部を気密閉塞する隔膜機能が保持される限り、
つまり隔膜部が形成される限り、任意に設定してよい。
で破断させるためには、すなわち安全弁の作動圧を低く
するためには、その隔膜部37の厚さdを薄くすればよ
い。この場合、その厚さdは0.5mm以下とすること
が望ましい。厚さdが0.5mmを超えると、その隔膜
部37の破断強度が大きくなりすぎて、安全弁の作動圧
が電池の破裂耐圧を超えてしまうとともに、環状弾性部
材4のバネ特性による作動圧の設計が難しくなるという
問題が生じる。他方、その厚さdの下限については、電
池缶1内部を気密閉塞する隔膜機能が保持される限り、
つまり隔膜部が形成される限り、任意に設定してよい。
【0026】作動圧の精度および再現性をさらに高める
ためには、環状弾性部材4の内周側端とガスケット3の
中央ボス部35との間に環状間隙(幅w)を設けるよう
にする。これにより、環状隔膜部37の破断個所をその
環状間隙dの形成部分に集中させて、その環状隔膜部3
7の破断条件すなわち作動圧を安定化させることができ
るようになる。この場合、その環状間隙の幅wは当該部
分における環状隔膜部37の厚さの8倍以下とすること
が望ましい。
ためには、環状弾性部材4の内周側端とガスケット3の
中央ボス部35との間に環状間隙(幅w)を設けるよう
にする。これにより、環状隔膜部37の破断個所をその
環状間隙dの形成部分に集中させて、その環状隔膜部3
7の破断条件すなわち作動圧を安定化させることができ
るようになる。この場合、その環状間隙の幅wは当該部
分における環状隔膜部37の厚さの8倍以下とすること
が望ましい。
【0027】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明によれ
ば、アルカリ電池を気密封止するガスケットに環状隔膜
部を設けるとともに、この環状隔膜部が受ける電池内圧
によってその環状隔膜部と一緒に弾性変形させられる環
状弾性部を設けたことにより、作動圧を正確かつ再現性
良く設計することが可能な構成でもって、高温時にも所
定の電池内圧で確実に作動することができる安全弁機能
を備えることができる。
ば、アルカリ電池を気密封止するガスケットに環状隔膜
部を設けるとともに、この環状隔膜部が受ける電池内圧
によってその環状隔膜部と一緒に弾性変形させられる環
状弾性部を設けたことにより、作動圧を正確かつ再現性
良く設計することが可能な構成でもって、高温時にも所
定の電池内圧で確実に作動することができる安全弁機能
を備えることができる。
【0028】また、金属製の環状弾性部材を使用した場
合には、水分が電池内部に透過侵入して電池内の空間を
狭めてガス発生時の内圧上昇に荷担するのを防止するこ
とができる
合には、水分が電池内部に透過侵入して電池内の空間を
狭めてガス発生時の内圧上昇に荷担するのを防止するこ
とができる
【図1】本発明によるアルカリ電池の要部拡大断面図で
ある。
ある。
【図2】本発明によるアルカリ電池の全体構成を示す断
面図である。
面図である。
1 正極電池缶 2 発電要素 3 封口体 21 正極成形合剤 22 筒状セパレータ 23 負極合剤 31 負極集電体(集電子) 32 負極端子板 33 電気絶縁性のガスケット 35 中央ボス部 36 環状リブ部 37 環状隔膜部 4 環状弾性部材 d 隔膜部の厚さ w 環状間隙の幅
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5H011 AA13 CC06 DD07 DD15 EE06 FF03 GG02 HH02 JJ04 KK01 5H012 AA01 BB02 BB11 DD03 DD05 DD06 EE01 EE04 EE09 FF01 GG03 JJ01 JJ10 5H024 AA03 AA14 CC02 CC06 CC07 CC14 DD01 DD02 DD04 EE01 HH13
Claims (8)
- 【請求項1】 内部に発電要素が装填され、かつ一方極
端子を兼ねる有底筒状電池缶の開口部を集電体に電気接
続された他方極端子板で塞ぐとともに、上記端子板と上
記電池缶の間に電気絶縁性の樹脂製ガスケットを介装さ
せることによって上記電池缶内を気密封止したアルカリ
電池において、次の事項(11)〜(15)によって特定さ
れる発明。 (11)上記ガスケットは、上記集電体を抱持する中央ボ
ス部と、上記電池缶の開口端部と上記端子板の周縁部と
の間に挟持される環状リブ部と、上記ボス部と上記リブ
部の間で上記電池缶内部を気密閉塞する環状隔膜部とが
一体に形成されている。 (12)上記端子版と上記環状隔膜部の間に電池缶外部に
通気する空間部が形成されている。 (13)上記端子板と上記ガスケットの間に挟持された状
態で内周側部が上記環状隔膜部の上記端子板側面に被い
重なる耐熱性の環状弾性部材を有する。 (14)上記環状弾性部材はその内周側端が自由端となっ
て弾性変形する。 (15)上記端子板と上記環状弾性部材の間にはその環状
弾性部材が弾性変形可能な空間部が形成されている。 - 【請求項2】 請求項1において、前記環状弾性部材の
電池内圧に対する耐変形性が、前記ガスケットのそれよ
りも大きいことを特徴とするアルカリ電池。 - 【請求項3】 請求項1または2において、前記環状弾
性部材が金属製であることを特徴とするアルカリ電池。 - 【請求項4】 請求項1〜3において、前記環状隔膜部
と前記環状弾性部材をその重なり部分で互いに密着させ
たことを特徴とするアルカリ電池。 - 【請求項5】 請求項1〜4において、前記環状隔膜部
と前記環状弾性部材をその重なり部分で少なくとも部分
的に接着したことを特徴とするアルカリ電池。 - 【請求項6】 請求項1〜5において、前記環状隔膜部
の厚さが0.5mm以下であることを特徴とするアルカ
リ電池。 - 【請求項7】 請求項1〜6において、前記環状弾性部
材の内周側端と前記ガスケットの中央ボス部との間に環
状間隙が形成されていることを特徴とするアルカリ電
池。 - 【請求項8】 請求項7において、前記環状間隙の幅が
その環状間隙部分における前記環状隔膜部の厚さの8倍
以下であることを特徴とするアルカリ電池。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001004993A JP2002208391A (ja) | 2001-01-12 | 2001-01-12 | アルカリ電池 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001004993A JP2002208391A (ja) | 2001-01-12 | 2001-01-12 | アルカリ電池 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002208391A true JP2002208391A (ja) | 2002-07-26 |
Family
ID=18873096
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001004993A Pending JP2002208391A (ja) | 2001-01-12 | 2001-01-12 | アルカリ電池 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002208391A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2014119308A1 (ja) * | 2013-01-31 | 2014-08-07 | 三洋電機株式会社 | 密閉型電池 |
WO2014119309A1 (ja) * | 2013-01-31 | 2014-08-07 | 三洋電機株式会社 | 密閉型電池 |
CN110050358A (zh) * | 2016-12-19 | 2019-07-23 | Fdk株式会社 | 圆筒形碱性电池用密封垫圈及圆筒形碱性电池 |
JP7478027B2 (ja) | 2020-05-22 | 2024-05-02 | Fdk株式会社 | アルカリ電池用のガスケット部材、及びアルカリ電池 |
-
2001
- 2001-01-12 JP JP2001004993A patent/JP2002208391A/ja active Pending
Cited By (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2014119308A1 (ja) * | 2013-01-31 | 2014-08-07 | 三洋電機株式会社 | 密閉型電池 |
WO2014119309A1 (ja) * | 2013-01-31 | 2014-08-07 | 三洋電機株式会社 | 密閉型電池 |
JPWO2014119309A1 (ja) * | 2013-01-31 | 2017-01-26 | 三洋電機株式会社 | 密閉型電池 |
JPWO2014119308A1 (ja) * | 2013-01-31 | 2017-01-26 | 三洋電機株式会社 | 密閉型電池 |
US10103370B2 (en) | 2013-01-31 | 2018-10-16 | Sanyo Electric Co., Ltd. | Sealed battery |
CN110050358A (zh) * | 2016-12-19 | 2019-07-23 | Fdk株式会社 | 圆筒形碱性电池用密封垫圈及圆筒形碱性电池 |
CN110050358B (zh) * | 2016-12-19 | 2023-09-05 | Fdk株式会社 | 圆筒形碱性电池用密封垫圈及圆筒形碱性电池 |
JP7478027B2 (ja) | 2020-05-22 | 2024-05-02 | Fdk株式会社 | アルカリ電池用のガスケット部材、及びアルカリ電池 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
RD04 | Notification of resignation of power of attorney |
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