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JP2002202852A - 電子機器用入力装置 - Google Patents

電子機器用入力装置

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Publication number
JP2002202852A
JP2002202852A JP2000400626A JP2000400626A JP2002202852A JP 2002202852 A JP2002202852 A JP 2002202852A JP 2000400626 A JP2000400626 A JP 2000400626A JP 2000400626 A JP2000400626 A JP 2000400626A JP 2002202852 A JP2002202852 A JP 2002202852A
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axis
displacement
operation input
input
electronic device
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JP2000400626A
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Nobumitsu Taniguchi
伸光 谷口
Shigekimi Takagi
茂王 高木
Hiromichi Itano
弘道 板野
Kazuhiro Okada
和廣 岡田
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Wacoh Corp
Wako KK
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Wacoh Corp
Wako KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 特定方向へのON/OFFスイッチ動作と操
作量入力とを適宜使い分ける。 【解決手段】 所定のプログラムに基づいて所定の処理
を実行する電子機器に対して、方向を示す操作入力を行
う。二次元力センサを用いて操作入力(S1)を受けつ
け、最も操作量の大きい方向を検出軸と決定し、当該操
作量を検出値とする(S2)。実行中のプログラムに応
じて入力に適したモードを決定し(S3)、操作量モー
ドの場合には、検出値をそのまま操作量として電子機器
に与える(S4)。スイッチモードの場合には、検出値
の絶対値をしきい値Thと比較し(S5)、しきい値を
越えていればON状態を示すスイッチ動作信号を与え
(S7)、越えていなければOFF状態を示すスイッチ
動作信号を与える(S6)。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子機器用入力装
置に関し、特に、携帯電話やゲーム遊戯装置など、所定
のプログラムに基づいて所定の処理を実行する電子機器
に対して、方向を示す操作入力を行うための入力装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】携帯電話やゲーム遊戯装置などの電子機
器では、利用者による所定の操作入力を受け付け、この
操作入力に基づいてプログラムが進行する。通常、この
種の操作入力は、ディスプレイ画面上に表示されるカー
ソルやその他の指標を見ながら行うことが多く、上下左
右の4方向あるいは斜めも含めた8方向の方向を示す入
力が求められるのが一般的である。このような方向性を
もった入力を行うために、大別して、2つのタイプの入
力装置が利用されている。
【0003】第1のタイプの装置は、複数のON/OF
Fスイッチを組み合わせてなる装置であり、通常、上下
左右に合計4個のスイッチのボタンを配置し、これらの
ボタンを適宜押すことにより、所定方向へのスイッチ動
作の入力を行うことができる。たとえば、右に配置され
たスイッチのボタンを押せば、右方向へのスイッチON
動作を示す入力を行うことができ、カーソルやゲームキ
ャラクタを右方向へ移動させる指示を与えることができ
る。斜めも含めた8方向へのスイッチ動作を入力する必
要がある場合には、上下左右および斜め位置に合計8個
のスイッチのボタンを配置した入力装置も利用されてい
る。また、中心位置にもスイッチを配置し、合計5個あ
るいは9個のボタンにより、種々の指示を入力できるよ
うにした装置も利用されている。
【0004】一方、第2のタイプの装置は、いわゆるジ
ョイスティックと呼ばれているタイプの装置であり、所
定方向への操作量を入力することができる。上述したス
イッチを利用した第1のタイプの装置の場合、特定の位
置に配置されたボタンを選択的に押すことにより、特定
の方向に関するスイッチ動作を入力することができる
が、このスイッチ動作は、あくまでもON/OFFの二
値状態のいずれかを示すためのものであり、量を入力す
ることはできない。第2のタイプの装置では、たとえ
ば、右方向に5とか下方向に8というように、方向とと
もに操作量を入力することができる。具体的には、右方
向に加える操作力を増せば増すほど、右方向へのより大
きな操作量を入力することができる。このようなジョイ
スティックタイプの装置は、通常、二次元力センサを内
蔵しており、加えられた力のX軸方向成分およびY軸方
向成分をそれぞれ別個に検出することにより、加えられ
た操作入力の方向と操作量とを検出することになる。た
とえば、X軸方向成分が+5であるような操作入力は、
右方向に5という操作量を示し、Y軸方向成分が−8で
あるような操作入力は、下方向に8という操作量を示す
ことになる。もちろん、X軸方向成分とY軸方向成分と
を合成する演算を行うことにより、斜め方向に加えられ
た操作入力の検出も可能である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上述した2つのタイプ
の入力装置には、いずれも一長一短がある。スイッチを
利用した第1のタイプの装置の場合、ON/OFFの二
値状態の入力しか行うことができないため、たとえば、
「カーソルを右方向に3ます動かす」というような操作
を行う場合、右方向のボタンを3回繰り返して押す操作
を行う必要がある。したがって、「カーソルを右方向に
20ます動かす」というような操作では、ボタンを20
回繰り返して押すという煩雑な操作が必要になる。一
方、第2のタイプの装置の場合、操作量を入力すること
ができるので、たとえば、ジョイスティックを軽く右側
へ倒した場合は、カーソルが1ます移動するが、深く右
側へ倒した場合は、カーソルが10ます移動する、とい
うような量的な制御を行うことができる。もちろん、ジ
ョイスティックを軽く倒すか深く倒すかによって、カー
ソルの移動速度を変えることも可能である。しかしなが
ら、「カーソルをあと3ます移動させる」というような
操作が必要な場合、ジョイスティックを倒す角度を微妙
に調節する必要があり、実際には、3ます移動させるつ
もりが5ます動いてしまった、というような誤操作が起
こりやすい。したがって、カーソルを正確な位置へ移動
させる、という点では、第1のタイプの装置を用い、ボ
タンを押す回数で制御した方が好ましい。
【0006】このように、2つのタイプの入力装置は、
それぞれ一長一短があるあるため、従来の携帯電話やゲ
ーム遊戯装置などの電子機器では、この2つのタイプの
入力装置を併設していることが多い。しかしながら、同
一の電子機器に、2種類のタイプの入力装置を併設する
ことは、機器の小型化や低コスト化を阻むことになり、
本来、好ましいことではない。
【0007】そこで本発明は、特定方向へのスイッチ動
作の操作入力と特定方向への操作量の操作入力とを、適
宜使い分けることが可能な電子機器用入力装置を提供す
ることを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】(1) 本発明の第1の態
様は、所定のプログラムに基づいて所定の処理を実行す
る電子機器に対して、方向を示す操作入力を行うための
電子機器用入力装置において、操作入力が加えられてい
ない状態での出力を零点基準出力とし、所定の検出軸に
沿った正方向もしくは負方向への操作入力が加えられた
場合に、加えられた操作入力の大きさに応じた正もしく
は負の検出値を出力する操作入力検出部と、加えられた
操作入力を検出軸に沿った連続的な操作量として取り扱
う操作量モードと、加えられた操作入力を検出軸の正方
向もしくは負方向に関するスイッチ動作として取り扱う
スイッチモードと、のいずれかのモードを設定する機能
を有し、電子機器が実行しているプログラムに応じて、
いずれか一方のモードを設定するモード設定部と、操作
量モードが設定されている場合には、操作入力検出部に
よって検出された検出値を、検出軸についての操作量と
して電子機器に与え、スイッチモードが設定されている
場合には、操作入力検出部によって検出された検出値の
絶対値を所定のしきい値と比較し、しきい値を越えてい
ればON状態を示す信号を、しきい値を越えていなけれ
ばOFF状態を示す信号を、検出軸の正方向もしくは負
方向に関するスイッチ動作として電子機器に与える操作
入力取扱部と、を設けたものである。
【0009】(2) 本発明の第2の態様は、上述の第1
の態様に係る電子機器用入力装置において、モード設定
部によって設定されるモードとして、操作量モードと、
スイッチモードと、更にこれら両モードを混合した取り
扱いを行う混合モードと、の3つのモードを用意し、こ
の混合モードが設定されている場合には、操作入力取扱
部が、操作入力検出部によって検出された検出値の絶対
値を第1のしきい値および第2のしきい値(第1のしき
い値<第2のしきい値)と比較し、第1のしきい値を越
えていなければ、OFF状態を示す信号を検出軸の正方
向もしくは負方向に関するスイッチ動作として電子機器
に与え、第1のしきい値と第2のしきい値との間であれ
ば、ON状態を示す信号を検出軸の正方向もしくは負方
向に関するスイッチ動作として電子機器に与え、第2の
しきい値を越えていれば、検出値を検出軸についての操
作量として電子機器に与える処理を行うようにしたもの
である。
【0010】(3) 本発明の第3の態様は、所定のプロ
グラムに基づいて所定の処理を実行する電子機器に対し
て、方向を示す操作入力を行うための電子機器用入力装
置において、操作入力が加えられていない状態での出力
を零点基準出力とし、所定の検出軸に沿った正方向もし
くは負方向への操作入力が加えられた場合に、加えられ
た操作入力の大きさに応じた正もしくは負の検出値を出
力する操作入力検出部と、この操作入力検出部によって
検出された検出値の絶対値を第1のしきい値および第2
のしきい値(第1のしきい値<第2のしきい値)と比較
し、第1のしきい値を越えていなければ、OFF状態を
示す信号を検出軸の正方向もしくは負方向に関するスイ
ッチ動作として電子機器に与え、第1のしきい値と第2
のしきい値との間であれば、ON状態を示す信号を検出
軸の正方向もしくは負方向に関するスイッチ動作として
電子機器に与え、第2のしきい値を越えていれば、得ら
れた検出値を検出軸に沿った連続的な操作量として電子
機器に与える混合モード動作を行う機能を有する操作入
力取扱部と、を設けたものである。
【0011】(4) 本発明の第4の態様は、上述の第3
の態様に係る電子機器用入力装置において、操作量モー
ドと混合モードとの少なくとも2通りのモードを設定す
る機能を有し、電子機器が実行しているプログラムに応
じて、いずれかのモードを設定するモード設定部を更に
設け、操作入力取扱部が、操作量モードが設定されてい
る場合には、操作入力検出部によって検出された検出値
を、検出軸についての操作量として電子機器に与える操
作量モード動作を行い、混合モードが設定されている場
合には、混合モード動作を行うようにしたものである。
【0012】(5) 本発明の第5の態様は、上述の第3
の態様に係る電子機器用入力装置において、スイッチモ
ードと混合モードとの少なくとも2通りのモードを設定
する機能を有し、電子機器が実行しているプログラムに
応じて、いずれかのモードを設定するモード設定部を更
に設け、操作入力取扱部が、スイッチモードが設定され
ている場合には、操作入力検出部によって検出された検
出値の絶対値を所定のしきい値と比較し、しきい値を越
えていればON状態を示す信号を、しきい値を越えてい
なければOFF状態を示す信号を、検出軸の正方向もし
くは負方向に関するスイッチ動作として電子機器に与え
るスイッチモード動作を行い、混合モードが設定されて
いる場合には、混合モード動作を行うようにしたもので
ある。
【0013】(6) 本発明の第6の態様は、上述の第3
の態様に係る電子機器用入力装置において、操作量モー
ドとスイッチモードと混合モードとの少なくとも3通り
のモードを設定する機能を有し、電子機器が実行してい
るプログラムに応じて、いずれかのモードを設定するモ
ード設定部を更に設け、操作入力取扱部が、操作量モー
ドが設定されている場合には、操作入力検出部によって
検出された検出値を、検出軸についての操作量として電
子機器に与える操作量モード動作を行い、スイッチモー
ドが設定されている場合には、操作入力検出部によって
検出された検出値の絶対値を所定のしきい値と比較し、
しきい値を越えていればON状態を示す信号を、しきい
値を越えていなければOFF状態を示す信号を、検出軸
の正方向もしくは負方向に関するスイッチ動作として電
子機器に与えるスイッチモード動作を行い、混合モード
が設定されている場合には、混合モード動作を行うよう
にしたものである。
【0014】(7) 本発明の第7の態様は、上述の第1
〜第6の態様に係る電子機器用入力装置において、操作
入力検出部が、加えられた操作入力を複数の検出軸のい
ずれかの1つの検出軸についての検出値として出力する
処理を行い、操作入力取扱部が、出力された1つの検出
軸についての検出値を、所定のモードに応じて必要な処
理を施した上で、電子機器に与えるようにしたものであ
る。
【0015】(8) 本発明の第8の態様は、上述の第1
〜第7の態様に係る電子機器用入力装置において、操作
入力検出部に、XYZ三次元座標系において加えられた
操作入力のX軸方向成分およびY軸方向成分をそれぞれ
独立して検出する機能をもった力センサを設け、この力
センサによって検出されたX軸方向成分およびY軸方向
成分に基づいて、加えられた操作入力の大きさに応じた
検出値を得るようにしたものである。
【0016】(9) 本発明の第9の態様は、上述の第8
の態様に係る電子機器用入力装置において、操作入力検
出部が、力センサによって検出されたX軸方向成分およ
びY軸方向成分に基づいて、X軸の正方向、X軸の負方
向、Y軸の正方向、Y軸の負方向の4方向のいずれか1
つに関する操作入力を、選択的に検出できるようにした
ものである。
【0017】(10) 本発明の第10の態様は、上述の第
9の態様に係る電子機器用入力装置において、操作入力
検出部が、更に、X軸およびY軸に対して45°をなす
V軸およびW軸を定義したときに、V軸の正方向、V軸
の負方向、W軸の正方向、W軸の負方向の斜め4方向に
関する操作入力を、力センサによって検出されたX軸方
向成分およびY軸方向成分を合成することにより検出で
きるようにし、合計8方向のいずれか1つに関する操作
入力を選択的に検出できるようにしたものである。
【0018】(11) 本発明の第11の態様は、上述の第
8〜第10の態様に係る電子機器用入力装置において、
操作入力検出部内の力センサを、XY平面に沿った固定
面を有する固定要素と、この固定面に対向する変位面を
もった変位要素と、4組の検出子と、によって構成し、
加えられた操作入力に基づいて変位要素が固定要素に対
して変位を生じるようにし、4組の検出子を、X軸正方
向上、X軸負方向上、Y軸正方向上、Y軸負方向上にそ
れぞれ配置し、X軸上に配置された検出子によって、加
えられた操作入力のX軸方向成分を検出し、Y軸上に配
置された検出子によって、加えられた操作入力のY軸方
向成分を検出することができるようにしたものである。
【0019】(12) 本発明の第12の態様は、上述の第
11の態様に係る電子機器用入力装置において、操作入
力検出部内の力センサが、更に、加えられた操作入力の
Z軸方向成分を検出できるようにし、検出されたZ軸方
向成分に基づいて、操作入力検出部から電子機器に対し
て、クリック操作の入力が行われるようにしたものであ
る。
【0020】(13) 本発明の第13の態様は、上述の第
11の態様に係る電子機器用入力装置において、上面が
XY平面に含まれ、この上面の中心部に座標系の原点が
くるように配置された基板と、基板上方のZ軸を中心と
した位置に配置され、操作入力を受けて変位する変位部
と、基板に固定された固定部と、変位部と固定部とを接
続する接続部と、を有し、基板上面に取り付けられた変
位生成体と、変位部の下面に形成された接触用変位電極
と、基板の接触用変位電極に対向する位置に形成された
接触用固定電極と、変位部の変位に起因して静電容量値
が変化するように、変位部側に形成された変位電極と基
板側に形成された固定電極とを有する容量素子からなる
4組の検出子と、を備えた力センサを用い、接続部に可
撓性をもたせ、変位部に操作入力が加えられたときに、
接続部が撓みを生じることにより、変位部が基板に対し
て変位を生じるようにし、変位部に操作入力が加えられ
ていない場合には、接触用変位電極と接触用固定電極と
が非接触な状態を保ち、座標系におけるZ軸方向成分を
含む所定量の操作入力が変位部に加えられた場合には、
接触用変位電極と接触用固定電極とが接触状態となるよ
うにし、容量素子を構成する変位電極と接触用変位電極
とを電気的に接続し、接触用変位電極と接触用固定電極
とが接触状態にあるときに、接触用固定電極と容量素子
を構成する固定電極との間の静電容量値の変化を電気的
に検出することにより、加えられた操作入力の所定方向
成分の大きさを認識できるようにしたものである。
【0021】(14) 本発明の第14の態様は、上述の第
13の態様に係る電子機器用入力装置において、接触用
変位電極と接触用固定電極との接触状態に基づいて、操
作入力検出部から電子機器に対して、クリック操作の入
力が行われるようにしたものである。
【0022】(15) 本発明の第15の態様は、上述の第
11の態様に係る電子機器用入力装置において、上面が
XY平面に含まれ、この上面の中心部に座標系の原点が
くるように配置された基板と、基板上方のZ軸を中心と
した位置に配置され、操作入力を受けて変位する変位部
と、基板に固定された固定部と、変位部と固定部とを接
続する接続部と、を有し、基板上面に取り付けられ、接
続部は可撓性を有しており、変位部にX軸操作入力が加
えられたときに変位部がX軸に対して傾斜するような変
位を生じ、変位部にY軸操作入力が加えられたときに変
位部がY軸に対して傾斜するような変位を生じる変位生
成体と、基板上面のX軸正方向位置に配置された第1の
内側電極と、基板上面のX軸負方向位置に配置された第
2の内側電極と、基板上面のY軸正方向位置に配置され
た第3の内側電極と、基板上面のY軸負方向位置に配置
された第4の内側電極と、基板上面のX軸正方向位置の
第1の内側電極より外側に配置された第1の外側電極
と、基板上面のX軸負方向位置の第2の内側電極より外
側に配置された第2の外側電極と、基板上面のY軸正方
向位置の第3の内側電極より外側に配置された第3の外
側電極と、基板上面のY軸負方向位置の第4の内側電極
より外側に配置された第4の外側電極と、第1の内側電
極、第1の外側電極、第2の内側電極、第2の外側電
極、第3の内側電極、第3の外側電極、第4の内側電
極、第4の外側電極のそれぞれに対向するように、変位
生成体下面の変位を生じる位置に形成され、変位部がX
軸正方向に向けて所定量だけ傾斜したときに、その一部
分が第1の外側電極に接触し、変位部がX軸負方向に向
けて所定量だけ傾斜したときに、その一部分が第2の外
側電極に接触し、変位部がY軸正方向に向けて所定量だ
け傾斜したときに、その一部分が第3の外側電極に接触
し、変位部がY軸負方向に向けて所定量だけ傾斜したと
きに、その一部分が第4の外側電極に接触するように構
成された変位電極と、変位電極がいずれかの外側電極と
接触したときに、第1の内側電極と変位電極とによって
構成される第1の容量素子の静電容量を示す第1の静電
容量値を、変位電極に接触している外側電極と第1の内
側電極との間の電気的特性に基づいて測定し、第2の内
側電極と変位電極とによって構成される第2の容量素子
の静電容量を示す第2の静電容量値を、変位電極に接触
している外側電極と第2の内側電極との間の電気的特性
に基づいて測定し、第3の内側電極と変位電極とによっ
て構成される第3の容量素子の静電容量を示す第3の静
電容量値を、変位電極に接触している外側電極と第3の
内側電極との間の電気的特性に基づいて測定し、第4の
内側電極と変位電極とによって構成される第4の容量素
子の静電容量を示す第4の静電容量値を、変位電極に接
触している外側電極と第4の内側電極との間の電気的特
性に基づいて測定し、第1の静電容量値と第2の静電容
量値との差に基づいてX軸操作入力についての検出値を
出力し、第3の静電容量値と第4の静電容量値との差に
基づいてY軸操作入力についての検出値を出力する検出
回路と、を備える力センサを用いるようにしたものであ
る。
【0023】(16) 本発明の第16の態様は、上述の第
15の態様に係る電子機器用入力装置において、変位部
下面のZ軸に沿った位置に押圧棒を設け、基板上面の原
点近傍位置にON/OFFスイッチを設け、押圧棒に加
えられた押圧力に基づいてON/OFFスイッチが動作
するように構成し、このON/OFFスイッチの動作に
基づいて、操作入力検出部から電子機器に対して、クリ
ック操作の入力が行われるようにしたものである。
【0024】(17) 本発明の第17の態様は、上述の第
11の態様に係る電子機器用入力装置において、上面が
XY平面に含まれ、この上面の中心部に座標系の原点が
くるように配置された基板と、基板上方のZ軸を中心と
した位置に配置され、操作入力を受けて変位する変位部
と、基板に固定された固定部と、変位部と固定部とを接
続する接続部と、を有し、基板上面に取り付けられた変
位生成体と、基板の上面のX軸正領域、X軸負領域、Y
軸正領域、Y軸負領域にそれぞれ配置された第1の抵抗
体、第2の抵抗体、第3の抵抗体、第4の抵抗体と、変
位部の下面の第1の抵抗体、第2の抵抗体、第3の抵抗
体、第4の抵抗体にそれぞれ対向する位置に配置された
第1の接触用導電体、第2の接触用導電体、第3の接触
用導電体、第4の接触用導電体と、を備えた力センサを
用い、接続部に可撓性をもたせ、変位部に操作入力が加
えられたときに、接続部が撓みを生じることにより、変
位部の下面が基板の上面に対して変位を生じ、この変位
に基づいて、各接触用導電体の各抵抗体に対する接触状
態が変化するように構成し、各接触用導電体が、弾性変
形する導電性材料から構成されるようにし、かつ、各抵
抗体に対する接触状態の変化に基づいて接触面の面積が
変化する形状からなるようにし、この接触面の面積の変
化に基づいて、変位部に加えられたX軸操作入力および
Y軸操作入力を検出できるようにしたものである。
【0025】(18) 本発明の第18の態様は、上述の第
17の態様に係る電子機器用入力装置において、基板の
上面の原点近傍領域に第5の抵抗体を更に設け、変位部
の下面の第5の抵抗体に対向する位置に第5の接触用導
電体を設け、第5の接触用導電体の第5の抵抗体に対す
る接触状態に基づいて、操作入力検出部から電子機器に
対して、クリック操作の入力が行われるようにしたもの
である。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図示する実施形態
に基づいて説明する。
【0027】§1.従来の一般的な電子機器用入力装置 はじめに、携帯電話やゲーム遊戯装置などの電子機器で
用いられている従来の一般的な電子機器用入力装置の構
成を簡単に述べておく。既に述べたように、この種の入
力装置としては、スイッチを利用した第1のタイプの装
置と、力センサを利用した第2のタイプの装置とが主に
利用されている。
【0028】図1および図2は、この第1のタイプの装
置の上面図である。ここでは、便宜上、図示のような方
向にX軸およびY軸を定義して、以下の説明を行うこと
にする。図1に示す入力装置1には、5つのボタンB1
1〜B15が配置されている。ボタンB11,B12は
X軸上に配置され、X軸正方向(右)および負方向
(左)へのスイッチ動作を入力するために利用される。
一方、ボタンB13,B14はY軸上に配置され、Y軸
正方向(上)および負方向(下)へのスイッチ動作を入
力するために利用される。この4つのボタンにより、上
下左右の4方向へのスイッチ動作入力が可能になる。中
央に配置されたボタンB15は、方向性をもたないスイ
ッチ動作入力(たとえば、クリック操作)に利用され
る。
【0029】図2に示す入力装置2には、9つのボタン
B21〜B29が配置されている。ボタンB22,B2
6はX軸上に配置され、X軸正方向(右)および負方向
(左)へのスイッチ動作を入力するために利用される。
ボタンB26,B24はY軸上に配置され、Y軸正方向
(上)および負方向(下)へのスイッチ動作を入力する
ために利用される。更に、ボタンB21,B23,B2
5,B27は、斜め45°の軸上に配置され、それぞれ
斜め方向へのスイッチ動作を入力するために利用され
る。中央に配置されたボタンB29は、方向性をもたな
いスイッチ動作入力(たとえば、クリック操作)に利用
される。
【0030】このように、複数のスイッチのボタンを所
定位置に配置した入力装置では、4方向あるいは8方向
へのスイッチ動作入力を行うことができるが、このスイ
ッチ動作入力は、あくまでもスイッチのONまたはOF
Fの二値状態を示す入力であり、操作量を示す入力では
ない。ただ、所定方向への操作量は、ボタンを押す回数
により、電子機器に伝達することができ、たとえば、
「カーソルを2ますだけ右へ移動させる」というような
微小な操作量を正確に伝えるときには、図1および図2
に示すようなスイッチを利用した第1のタイプの装置が
適している。
【0031】これに対し、図3〜図5に示す入力装置
は、力センサを利用した第2のタイプの装置であり、一
般に、ジョイスティックと呼ばれる装置である。ここで
は、便宜上、図示のような方向にX軸,Y軸,Z軸を定
義して、以下の説明を行うことにする。図3は、ゲージ
抵抗式力センサを利用したジョイスティック3の斜視図
である。XY平面上には、基板3Aが配置され、この基
板3A上のZ軸に沿った位置に四角柱状のスティック3
Bが取り付けられている。このスティック3Bの4つの
側面には、それぞれゲージ抵抗G11〜G14が貼り付
けられている。操作者は、スティック3BをX軸あるい
はY軸の正または負方向に倒すような力を加えることに
より、操作入力を与えることができる。たとえば、ステ
ィック3BをX軸正方向に倒すような力を加えれば、ゲ
ージ抵抗G11は縮み、ゲージ抵抗G12は伸びること
になり、それぞれ抵抗値に変化が生じる。そこで、これ
ら両ゲージ抵抗の抵抗値の差を求めることにより、X軸
方向に作用した力の方向(正方向か負方向か)と大きさ
を検出することができる。同様に、ゲージ抵抗G13,
G14を利用して、Y軸方向に作用した力の方向と大き
さを検出することができる。
【0032】図4および図5は、容量式力センサを利用
したジョイスティック4の側面図および上面図である。
XY平面上には、基板4Aが配置され、その上に、金属
板からなるダイヤフラム4Bが配置されている。このダ
イヤフラム4Bの上面には、スティック4Cが取り付け
られており、ダイヤフラム4Bは、基板4Aの上面にビ
ス4Dで固定されている。また、基板4Aの上面には、
固定電極E1,E2が配置されており、ダイヤフラム4
Bは、それ自身が、これら固定電極E1,E2に対向す
る変位電極として機能する。かくして、固定電極E1と
変位電極4B(ダイヤフラム)とによって第1の容量素
子C1が形成され、固定電極E2と変位電極4B(ダイ
ヤフラム)とによって第2の容量素子C2が形成され
る。ここで、操作者が、スティック4CをX軸正または
負方向に倒すような操作入力を加えると、容量素子C
1,C2の電極間隔がそれぞれ変化するため(たとえ
ば、X軸正方向に倒すと、容量素子C1の電極間隔は狭
くなり、容量素子C2の電極間隔は広くなる)、両容量
素子C1,C2の静電容量値の差を求めることにより、
X軸方向に作用した力の方向(正方向か負方向か)と大
きさを検出することができる。
【0033】この図4および図5に示す容量式のジョイ
ステック4は、X軸方向への操作入力のみを検出するタ
イプのものであるが、たとえば、図6の上面図に示すよ
うに、基板5A上に4枚の固定電極E11〜E14を配
置し、この上に、スティックが取り付けられたダイヤフ
ラムを配置すれば、4組の容量素子C11〜C14を構
成することができ、X軸方向およびY軸方向への操作入
力の検出が可能になる。すなわち、X軸上に配置された
容量素子C11,C12の静電容量値の差を求めること
により、X軸方向に作用した力の方向と大きさを検出す
ることができ、Y軸上に配置された容量素子C13,C
14の静電容量値の差を求めることにより、Y軸方向に
作用した力の方向と大きさを検出することができる。
【0034】このように、スティックに加えられた力の
X軸方向成分およびY軸方向成分を独立して検出できる
力センサを用いれば、それ以外の方向成分を演算によっ
て求めることも可能である。すなわち、図7に示すよう
なXY二次元座標系上に、検出されたX軸方向成分とY
軸方向成分とを座標値としてもつ点Qをプロットすれ
ば、この点Qの位置が作用した力の方向を示し、点Qと
原点Oとの距離が、作用した力の大きさを示すことにな
る。たとえば、所定の操作入力を加えた結果、X軸上の
点Q(a,0)が得られれば、当該操作入力は、大きさ
aのX軸正方向の力であり、X軸上の点Q(−b,0)
が得られれば、当該操作入力は、大きさbのX軸負方向
の力であることが認識できる。また、任意の点Q(x,
y)が得られた場合は、原点Oと点Q(x,y)とを結
ぶ直線上の方向を向いた操作入力が加えられたものと認
識することができる。
【0035】ただ、操作者が加える操作入力は、人間の
大まかな感覚によってなされるものであり、必ずしも厳
密な方向性をもっているわけではない。そこで、実用上
は、予めいくつかの検出軸を定義しておき、加えられた
操作入力は、このいずれかの検出軸に沿った操作入力で
あるものとして取り扱うのが好ましい。たとえば、上下
左右の4方向に関する操作入力のみを検出することがで
きれば十分な場合には、X軸およびY軸の2軸を検出軸
に設定すればよい。この場合、検出されたX軸方向成分
とY軸方向成分とを座標値としてもつ点Qが、X軸また
はY軸上になければ、最寄りのX軸またはY軸への投影
点を求め、この投影点に基づいていずれの検出軸に関す
る操作入力であるかを決定すればよい。たとえば、図示
の点Q(x,y)であれば、最寄りのX軸またはY軸へ
の投影点は、Y軸上の点Qyになるので、このときの操
作入力は、Y軸正方向への操作入力であるものとして取
り扱えばよい(大きさは、原点Oと点Qyとの距離にな
る)。
【0036】もちろん、検出軸はX軸およびY軸の2軸
に限定されるわけではない。たとえば、図示のように、
X軸およびY軸に対して45°をなすV軸およびW軸を
定義し、合計4軸を検出軸とすることもできる。この場
合、たとえば、点Q(a,a)の位置に相当する操作入
力が加えられた場合、当該操作入力は、大きさ[ルート
2・a]のV軸正方向の力であることが認識できる。ま
た、図示の点Q(x,y)であれば、最寄りの検出軸へ
の投影点を求めればよい。たとえば、2点Q(x,
y),Qyの距離よりも、2点Q(x,y),Qwの距
離の方が小さければ、最寄りの検出軸はW軸ということ
になり、投影点はW軸上の点Qwということになるの
で、このときの操作入力は、W軸正方向への操作入力で
あるものとして取り扱えばよい(大きさは、原点Oと点
Qwとの距離になる)。
【0037】このように、予めいくつかの検出軸を定義
しておけば、加えられた操作入力をいずれかの検出軸に
関する操作入力であるとして取り扱うことが可能にな
る。実用上は、X軸およびY軸の2本の検出軸を定義
し、4方向に関する操作入力を検出できるようにする
か、あるいは、更にV軸およびW軸を加えた4本の検出
軸を定義し、8方向に関する操作入力を検出できるよう
にするのが好ましい。もちろん、他の方法で検出軸を定
義し、任意の方向に関する操作入力を検出できるように
してもかまわない。
【0038】いずれにせよ、この力センサを利用した第
2のタイプの入力装置は、所定方向への操作量を入力す
ることができる点が特徴であり、スイッチを利用した第
1のタイプの入力装置とは、この点において大きな違い
がある。もっとも、この2種類のタイプの入力装置に
は、それぞれ一長一短があることは、既に述べたとおり
であり、スイッチを利用した第1のタイプの入力装置
は、ボタンを押す回数で正確な制御が可能になる利点が
あり、力センサを利用した第2のタイプの入力装置は、
任意の操作量を一度の操作で入力することができる利点
がある。
【0039】§2.本発明に係る電子機器用入力装置の
基本構成および基本動作 本発明に係る電子機器用入力装置を利用すれば、1台の
入力装置によって、特定方向へのスイッチ動作の入力と
特定方向への操作量の入力とを、適宜使い分けることが
できるようになる。本発明の第1の特徴は、操作入力の
検出には、力センサを有する入力装置(たとえば、図3
〜図6に示すような入力装置でよい)を利用しつつ、そ
の検出値の取り扱いを、モード設定によって使い分ける
ようにする、ということにある。そして、本発明の第2
の特徴は、このモード設定を、電子機器が実行している
プログラムに応じて行うようにした点にある。
【0040】図8は、本発明に係る電子機器用入力装置
の基本構成を示すブロック図である。この入力装置の基
本構成要素は、操作入力検出部10、操作入力取扱部2
0、モード設定部30であり、電子機器40に対して、
方向を示す操作入力を行う機能を有している。ここで、
電子機器40は、たとえば、携帯電話やゲーム遊戯装置
など、所定のプログラムに基づいて所定の処理を実行す
る装置である。
【0041】操作入力検出部10は、力センサによって
構成され、操作入力が加えられていない状態での出力を
零点基準出力とし、所定の検出軸に沿った正方向もしく
は負方向への操作入力が加えられた場合に、加えられた
操作入力の大きさに応じた正もしくは負の検出値を出力
する機能を果たす。具体的には、たとえば、図3〜図6
に示すような従来の一般的な力センサを操作入力検出部
10として用いることができる。図4および図5に示す
力センサは、X軸を検出軸とする一次元力センサであ
り、このセンサを操作入力検出部10として用いた場合
には、X軸に沿った操作入力が得られることになる。
【0042】これに対し、図3あるいは図6に示す力セ
ンサは、X軸およびY軸を検出軸とする二次元力センサ
であり、このセンサを操作入力検出部10として用いた
場合には、X軸およびY軸の2つの検出軸を定義して4
方向に関する操作入力を検出することもできるし、更
に、図7に示すように、V軸およびW軸を検出軸に加え
て、合計8方向に関する操作入力を検出することもでき
る。もちろん、XY平面上に更に任意の軸を定義し、1
2方向、16方向など、任意の方向に関する操作入力を
検出できるようにしてもよい。たとえば、X,Y,V,
Wの4軸を検出軸として8方向に関する操作入力を検出
する場合であれば、上述したように、二次元力センサの
出力として得られたX軸方向成分およびY軸方向成分に
基づいて、加えられた操作入力を示す座標点Q(x,
y)を、図7に示すようなXY座標系上にプロットし、
最寄りの検出軸Wへの投影点Qwを求めれば、加えられ
た操作入力を、原点Oと投影点Qwとの距離(あるいは
原点Oと座標点Q(x,y)との距離でもよい)を操作
量とする検出軸Wに沿った検出値として出力することが
できる。このように、操作入力検出部10から出力され
る検出値は、いずれか1つの検出軸に関して、正の最大
値から負の最大値へ至る検出範囲内の操作量ということ
になる。
【0043】操作入力取扱部20は、この操作入力検出
部10から出力される検出値を、電子機器40へと引き
渡す仲介機能をもった構成要素である。この操作入力取
扱部20が、操作入力検出部10から出力された検出値
を取り扱う方法は、モード設定部30において設定され
たモードに依存して決定される。モード設定部30に
は、操作量モードとスイッチモードとのいずれかが設定
される。ここで、操作量モードは、操作入力検出部10
に対して加えられた操作入力を検出軸に沿った連続的な
操作量として取り扱うモードであり、いわば操作入力検
出部10を構成する力センサによる検出値をそのまま電
子機器40へと伝えるモードである。一方、スイッチモ
ードは、加えられた操作入力を検出軸の正方向もしくは
負方向に関するスイッチ動作として取り扱うモードであ
り、いわば操作入力検出部10を構成する力センサによ
る検出値を、所定方向に関するON/OFFスイッチの
状態を示す信号として電子機器40へと伝えるモードで
ある。
【0044】モード設定部30は、電子機器40が実行
しているプログラムに応じて、この操作量モードとスイ
ッチモードとのいずれか一方のモードを設定する機能を
有している。電子機器40は、前述したように、携帯電
話やゲーム遊戯装置など、所定のプログラムに基づいて
所定の処理を実行する装置であり、電子機器40が、操
作者に対して何らかの入力要求を行っている場合、その
ような入力要求は、何らかのプログラムの実行に基づい
て行われていることになる。モード設定部30は、現在
実行中のプログラムに応じて、いずれかのモード設定を
行う機能を有している。すなわち、現在実行中のプログ
ラムが、所定の検出軸に沿った連続的な操作量としての
操作入力を要求している場合には操作量モードを設定
し、所定の検出軸方向へのスイッチ動作としての操作入
力を要求している場合にはスイッチモードを設定するこ
とになる。
【0045】現在実行中のプログラムがいずれのモード
を要求しているかを具体的に判断するためには、たとえ
ば、電子機器40の実行対象となる個々のプログラムご
とに、いずれのモードを要求するかを示すテーブルを用
意しておき、このテーブルを参照して、要求されている
モードを認識するようにすればよい。あるいは、電子機
器40内のメモリやレジスタなどを利用して、モード設
定用フラグを用意し、個々のプログラム自身に、自己が
要求するモードを示すフラグを設定する機能をもたせる
ようにしてもよい。なお、本明細書における「プログラ
ム」とは、いわゆる「アプリケーションプログラム」だ
けではなく、「OSプログラム」、「ライブラリ」、
「ルーチン」と呼ばれている種々のプログラムも含む広
い概念で用いており、たとえば、同一の「アプリケーシ
ョンプログラム」が実行中であっても、その中に含まれ
ている各「ルーチン」ごとに、それぞれ異なるモード設
定が行われる場合もありうる。
【0046】操作入力取扱部20は、このようにしてモ
ード設定部30において設定されたモードに応じて、操
作入力検出部10からの検出値に対して異なる取り扱い
を行い、これを電子機器40へと伝える。すなわち、モ
ード設定部30において操作量モードが設定されている
場合には、操作入力検出部10によって検出された検出
値を、そのまま当該検出軸についての操作量として電子
機器40に与える。一方、モード設定部30においてス
イッチモードが設定されている場合には、操作入力検出
部10によって検出された検出値の絶対値を所定のしき
い値と比較し、しきい値を越えていればON状態を示す
信号を、しきい値を越えていなければOFF状態を示す
信号を、検出軸の正方向もしくは負方向に関するスイッ
チ動作として電子機器に与える。
【0047】上述したように、操作入力検出部10が、
加えられた操作入力をある特定の検出軸についての検出
値として出力する機能を有する場合には、操作入力取扱
部20は、当該特定の検出軸についての検出値を、設定
モードに応じた必要な処理を施した上で、電子機器40
に与えることになる。操作入力検出部10として、XY
Z三次元座標系において加えられた操作入力のX軸方向
成分およびY軸方向成分をそれぞれ独立して検出する機
能をもった力センサを用いれば、この力センサによって
検出されたX軸方向成分およびY軸方向成分に基づい
て、特定の検出軸(最寄りの検出軸)に関して加えられ
た操作入力の大きさに応じた検出値が得られるので、こ
の検出値に設定モードに応じた処理を施した後、電子機
器40へ、現在実行中のプログラムに適した操作入力を
伝えることができる。
【0048】図9は、操作入力取扱部20における検出
値の取り扱い方法を説明するためのXY座標系を示す図
である。操作入力検出部10として、二次元力センサを
用いれば、上述したように、XY平面上の任意の検出軸
についての検出値を得ることができるが、ここでは、X
軸およびY軸の2本の検出軸を定義し、4方向に関する
操作入力を検出できる操作入力検出部10を用いた場合
を考えてみよう。この場合、二次元力センサによって検
出されたX軸方向成分およびY軸方向成分に基づいて、
X軸の正方向、X軸の負方向、Y軸の正方向、Y軸の負
方向の4方向のいずれか1つに関する操作入力が、操作
入力検出部10によって選択的に検出されることにな
る。
【0049】たとえば、図9に示すとおり、座標点Q
(x1,y1)の位置に相当する操作入力が加えられた
場合、操作入力検出部10において、最寄りの検出軸で
あるX軸上の投影点Q(x1,0)が求められ、X軸の
正方向に関して、操作量x1をもった検出値が選択的に
出力されることになる。このような検出値に対して、操
作入力取扱部20は、2通りの取り扱いを行うことにな
る。まず、モード設定部30によって操作量モードが設
定されていた場合は、操作入力検出部10によって検出
された検出値を、そのまま当該検出軸についての操作量
として電子機器40に与える処理が行われる。具体的に
は、「X軸の正方向に関する操作量x1」なる操作入力
がそのまま電子機器40へと伝えられることになる。こ
れは、従来の力センサを利用したタイプの入力装置を用
いた場合の動作と同等である。一方、モード設定部30
によってスイッチモードが設定されていた場合は、操作
入力検出部10によって検出された検出値の絶対値を所
定のしきい値と比較し、しきい値を越えていればON状
態を示す信号を、しきい値を越えていなければOFF状
態を示す信号を、検出軸の正方向もしくは負方向に関す
るスイッチ動作として電子機器40に与える処理が行わ
れる。具体的には、検出値x1の絶対値が、所定のしき
い値Thと比較され、絶対値x1>ThであればON状
態、絶対値x1≦ThであればOFF状態を示す信号
が、スイッチ動作として電子機器40に与えられること
になる。図9に示す例では、絶対値x1>Thであるの
で、X軸正方向に関するON状態を示すスイッチ動作信
号が、電子機器40に与えられることになる。これは、
従来のスイッチを利用したタイプの入力装置を用いた場
合と同等の動作であり、具体的には、図1に示す4方向
入力装置におけるスイッチのボタンB11を押す操作入
力と等価になる。
【0050】また、図9に示すとおり、座標点Q(x
2,y2)の位置に相当する操作入力が加えられた場
合、操作入力検出部10において、最寄りの検出軸であ
るY軸上の投影点Q(0,y2)が求められ、Y軸の負
方向に関して、操作量y2をもった検出値が選択的に出
力されることになる。このような検出値に対して、操作
入力取扱部20は、2通りの取り扱いを行うことにな
る。まず、モード設定部30によって操作量モードが設
定されていた場合は、操作入力検出部10によって検出
された検出値を、そのまま当該検出軸についての操作量
として電子機器40に与える処理が行われる。具体的に
は、「Y軸の正方向に関する操作量y2」なる操作入力
がそのまま電子機器40へと伝えられることになる。こ
れは、従来の力センサを利用したタイプの入力装置を用
いた場合の動作と同等である。一方、モード設定部30
によってスイッチモードが設定されていた場合は、操作
入力検出部10によって検出された検出値の絶対値を所
定のしきい値と比較し、しきい値を越えていればON状
態を示す信号を、しきい値を越えていなければOFF状
態を示す信号を、検出軸の正方向もしくは負方向に関す
るスイッチ動作として電子機器40に与える処理が行わ
れる。具体的には、検出値y2の絶対値が、所定のしき
い値Thと比較され、絶対値y2>ThであればON状
態、絶対値y2≦ThであればOFF状態を示す信号
が、スイッチ動作として電子機器40に与えられること
になる。図9に示す例では、絶対値y2≦Thであるの
で、Y軸負方向に関するOFF状態を示すスイッチ動作
信号が、電子機器40に与えられることになる。これ
は、従来のスイッチを利用したタイプの入力装置を用い
た場合と同等の動作であり、具体的には、図1に示す4
方向入力装置におけるスイッチのボタンB14から指を
離す操作入力と等価になる。
【0051】以上、X軸およびY軸の2本の検出軸を定
義し、4方向に関する操作入力を検出できる操作入力検
出部10を用いた場合についての動作を述べたが、更
に、X軸およびY軸に対して45°をなすV軸およびW
軸を定義し、V軸の正方向、V軸の負方向、W軸の正方
向、W軸の負方向の斜め4方向に関する操作入力を、力
センサによって検出されたX軸方向成分およびY軸方向
成分を合成することにより検出できるようにし、合計8
方向のいずれか1つに関する操作入力を選択的に検出す
る場合の動作も同様である。
【0052】この8方向の検出を行う場合、操作入力検
出部10からは、二次元力センサによって検出されたX
軸方向成分およびY軸方向成分に基づいて、X軸,Y
軸,V軸,W軸のそれぞれについての正負両方向、合計
8方向のいずれか1つを選択して、当該選択された方向
に関して所定の検出値が出力されることになる。操作入
力取扱部20は、操作量モードが設定されていた場合に
は、操作入力検出部10によって検出された検出値を、
そのまま当該検出軸についての操作量として電子機器4
0に与える。これは、従来の8方向型力センサを利用し
たタイプの入力装置を用いた場合の動作と同等である。
一方、スイッチモードが設定されていた場合は、検出値
の絶対値を所定のしきい値と比較し、しきい値を越えて
いればON状態を示す信号を、しきい値を越えていなけ
ればOFF状態を示す信号を、検出軸の正方向もしくは
負方向に関するスイッチ動作として電子機器40に与え
る。これは、従来のスイッチを利用したタイプの入力装
置を用いた場合と同等の動作であり、具体的には、図2
に示す8方向入力装置におけるスイッチのボタンB21
〜B28による操作入力と同等の操作入力が可能にな
る。
【0053】結局、スイッチモードが設定されていると
きは、図9の座標系に破線で示されているように、原点
Oを中心として半径がしきい値Thである境界円αを描
いた場合に、加えられた操作入力に対応する座標点(ま
たはその最寄りの検出軸上への投影点)が、境界円α内
にあればOFF状態を示すスイッチ動作、境界円α外に
あればON状態を示すスイッチ動作、が操作入力取扱部
20から電子機器40に伝えられることになる。
【0054】図10は、本発明に係る電子機器用入力装
置の基本動作を示す流れ図である。まず、ステップS1
において、操作者からの操作入力が検出され、続いて、
ステップS2において、この操作入力に応じた検出軸お
よび検出値が決定される。これらの処理は、操作入力検
出部10において行われる処理であり、たとえば、二次
元力センサによって操作入力のX軸方向成分およびY軸
方向成分が検出され、この検出結果に基づいて、最寄り
の1検出軸が決定され、当該検出軸についての検出値が
決定されることになる。こうしてステップS2で決定さ
れた検出軸および検出値は、操作入力取扱部20へと与
えられる。
【0055】続く、ステップS3では、モード設定部3
0において設定されているモードに応じた分岐処理が行
われる。前述したように、モード設定部30は、現在、
電子機器40において実行されているプログラムに基づ
いて、操作量モードかスイッチモードかのいずれかのモ
ード設定を行う。ここで、操作量モードが設定されてい
た場合には、ステップS4へと進み、操作入力取扱部2
0によって、検出値をそのまま当該検出軸に関する操作
量として電子機器40へ伝える処理が行われる。一方、
スイッチモードが設定されていた場合には、ステップS
5へと進み、検出値の絶対値としきい値Thとの比較が
行われる。検出値の絶対値がしきい値Thを越えていな
い場合には、ステップS6へと進み、当該検出軸に関す
るOFF状態を示すスイッチ動作信号が電子機器40に
与えられる。これに対して、検出値の絶対値がしきい値
Thを越えていた場合には、ステップS7へと進み、当
該検出軸に関するON状態を示すスイッチ動作信号が電
子機器40に与えられる。
【0056】以上で、加えられた操作入力に対する一連
の処理は完了し、入力操作が続行される限り、ステップ
S8を経て、再びステップS1へと戻り、次の操作入力
に対する処理を行うことになる。モード設定部30によ
る設定モードは、現在、電子機器40が実行中のプログ
ラムに応じて変化するため、ステップS3における分岐
も、その都度変化することになる。
【0057】図11および図12は、電子機器40が実
行中のプログラムと、モード設定部30によって設定さ
れるモードと、の関係の具体的な一例を示す図である。
この例は、携帯電話を電子機器40として用いた場合の
例であり、図11は、地図を表示させるプログラム(以
下、地図プログラムという)を実行中の画面表示例を示
す図であり、図12は、何らかのアイコンを選択させる
ためのプログラム(以下、アイコン選択プログラムとい
う)を実行中の画面表示例を示す図である。ここで、地
図プログラムは、画面スクロール機能を有しており、上
下左右および斜め4方向を含めた合計8方向のいずれか
への操作入力を与えることにより、画面上の地図が各方
向にスクロールする機能を有しているものとし、アイコ
ン選択プログラムは、4列3行に並んだ合計12個のア
イコンのうちの1つを選択させる機能を有しているもの
とする。なお、アイコン選択プログラムでは、選択され
ているアイコンは、黒枠カーソルCUで囲われた状態で
示されるものとし(図の例では、時計アイコンが選択さ
れた状態となっている)、上下左右および斜め4方向を
含めた合計8方向のいずれかへの操作入力を与えること
により、黒枠カーソルCUを各方向に移動させることが
できるものとする。
【0058】このような地図プログラムとアイコン選択
プログラムとが用意されていた場合、各プログラムごと
に、より適したモード設定を行うことができる。個々の
プログラムごとに、いずれのモード設定を行えばよいか
は、個々のプログラムの利用形態、操作性、表示対象と
なる情報量などを総合的に考慮して決める必要がある
が、一般的には、図11に示すような地図プログラムの
場合であれば、操作量モードに設定し、図12に示すよ
うなアイコン選択プログラムの場合であれば、スイッチ
モードに設定するのが好ましい。地図プログラムの場
合、操作量モードに設定しておけば、たとえば、右方向
に10とか、左上方向に4というように、所定の方向と
操作量とを入力することができるので、いわばアナログ
的な操作が可能になり、スクロール量をアナログ操作量
として入力することが可能になる。操作者は、スクロー
ル量を多くしたい場合には、図3に示すスティック3B
や図4に示すスティック4Cの傾斜角度をより大きくし
た操作入力を行えばよい。
【0059】これに対して、アイコン選択プログラムの
場合、スイッチモードに設定しておけば、たとえば、黒
枠カーソルCUを右へ2列分だけ移動させたい場合に
は、図3に示すスティック3Bや図4に示すスティック
4Cを、右方向に2回倒す操作入力を行えばよい。この
操作は、図2に示す入力装置におけるボタンB22を2
回押す操作と同等であり、黒枠カーソルCUを正確に右
へ2列分だけ移動させることが可能になる。これは、い
わばデジタル的な操作に対応し、操作回数に基づいて、
正確なデジタル量を電子機器40に伝えることができる
ようになる。
【0060】なお、モード設定部30によるモード設定
処理は、一般的には、個々のプログラムの作成者の意図
に基づいて行うようにすればよい。たとえば、図11に
示すような地図プログラムの場合、この地図プログラム
の作成者が、操作量モードで入力を受け付けた方がより
適していると判断したのであれば、このプログラム内
に、操作量モードにすべき旨の指示を入れておくように
すればよい。もっとも、本発明を実施する上では、モー
ド設定部30によるモード設定処理は、必ずしもプログ
ラム作成者の意図に従う必要はなく、操作者(プログラ
ムの利用者)の意図によって任意のモード設定を行うよ
うにしてもかまわない。たとえば、電子機器40内のメ
モリに、個々のプログラムごとのモード設定を示すテー
ブルを用意しておき、初期設定としては、個々のプログ
ラムごとに、それぞれ作成者が指示したモードを設定し
ておき、必要に応じて、操作者がこのテーブルを任意に
書き換えることができるようにしておけば、個々のプロ
グラムごとに、操作者が最も操作しやすいと考えるモー
ド設定を行うことが可能になる。
【0061】§3.混合モードを用いる実施形態 上述したように、本発明に係る電子機器用入力装置で
は、モード設定部30において、操作量モードか、スイ
ッチモードかのいずれかのモード設定を行い、操作入力
取扱部20において、各モードに応じた取り扱いを行う
ことにより、単一の力センサを利用していながら、アナ
ログ的な操作入力(操作量モード)か、デジタル的な操
作入力(スイッチモード)かを、実行中のプログラムに
応じて選択的に使い分けることが可能になる。ただ、プ
ログラムによっては、この2通りのモード設定だけで
は、必ずしも最適な操作性が得られない場合もある。
【0062】たとえば、図13は、いわゆる表計算プロ
グラムの実行画面の一例を示す図である。このような表
計算プログラムでは、縦横に配列された多数のセルから
なる画面が表示され、操作者は、特定のセルを選択する
操作入力を行う必要がある。たとえば、図示の例では、
セルC3(Cの列、3の行に位置するセル)が選択され
た状態が示されている。ここでは、選択されたセルにハ
ッチングを施して示してある。このように、ある特定の
セルが選択されている状態において、選択セルを別なセ
ルに変更するための方法として、通常、入力装置から方
向を示す操作入力を与える方法が用意されている。たと
えば、図示の状態において、右方向を示す操作入力が与
えられた場合、選択セルは、D3,E3,F3,G3と
いうように右方向へと移動し、下方向を示す操作入力が
与えられた場合、選択セルは、C3,C4,C5,C
6,C7というように下方向へと移動してゆく。もちろ
ん、斜め4方向も含めた合計8方向の操作入力を出力す
る機能をもった操作入力検出部10を利用している場合
には、右下方向といった斜め方向への操作入力を与える
ことも可能であり、この場合、選択セルは、D4,E
5,F6,G7というように右下方向へと移動する。
【0063】さて、このような表計算プログラムにおけ
る「選択セルの移動」を行うためのプログラムを実行す
る場合に、いずれのモードが適しているかを考えてみよ
う。まず、操作量モードに設定した場合を考える。この
場合、操作用のスティックを右へ軽く倒した場合の右方
向への操作量を1とし、右へ深く倒した場合の右方向へ
の操作量を10とすれば、スティックを倒す角度によ
り、右方向への1〜10の操作量を与えることができ
る。そこで、操作量1を1セル分の移動に対応させるこ
とにすれば、選択セルを1セル分だけ右に移動させる操
作入力から、選択セルを10セル分だけ右に移動させる
操作入力に至るまで、10段階の操作入力を与えること
ができる。もちろん、右だけではなく、上下左右あるい
は斜め4方向を含めた各方向について、1〜10セル分
の任意の移動量を入力することが可能である。したがっ
て、操作量モードで操作を行えば、選択セルを一気に所
望の位置まで移動させることが可能になる。ただし、移
動量の大きさは、スティックを倒す指の力加減で調節す
る必要があるので、たとえば、右方向に4セル分だけ移
動させようと意図して操作入力を行ったとしても、実際
には、5セル分移動してしまう、というような事態も起
こり得る。この場合、左方向に1セル分だけ戻そうとし
たら、今度は、2セル分移動してしまった、というよう
なことにもなり兼ねない。このように、操作量モードに
設定した場合、一度の操作で任意の移動量を指定できる
という利点はあるものの、正確な位置調節には向かない
という欠点もある。
【0064】一方、スイッチモードに設定した場合は、
この利点と欠点との関係が逆になる。たとえば、右方向
に4セル分だけ移動させたい場合であれば、スティック
を右方向に所定量(検出値がしきい値Thを越えるだけ
の量)だけ倒す操作を、4回繰り返して行えばよい。所
定の検出軸に関してON状態への切換を示すスイッチ動
作の操作入力があるごとに、選択セルを当該検出軸方向
に1セル分だけ移動させるような処理が実行されるよう
にしておけば、スティックを所定方向にn回倒す操作を
行うことにより、選択セルを当該所定方向に正確にnセ
ル分だけ移動させることができる。ただし、nセル分移
動させるためには、スティック操作をn回繰り返し行わ
ねばならず、選択セルの移動距離が長くなるほど、操作
は煩雑にならざるを得ない。
【0065】このように、同一のプログラムであって
も、操作者の意図している入力内容に応じて、操作量モ
ードを設定した場合が便利な場合と、スイッチモードを
設定した場合が便利な場合とが混在するケースもありう
る。このような場合には、第3のモードとして、混合モ
ードなるモード設定を行えるようにするとよい。すなわ
ち、モード設定部30は、現在、電子機器40が実行中
のプログラムに応じて、操作量モード、スイッチモー
ド、混合モード、の3つのモードを設定する機能を有す
ることになる。ここで、混合モードは、操作量モードと
スイッチモードとを混合した取り扱いを行うモードであ
り、操作入力取扱部20は、この混合モードが設定され
ていた場合には、第1のしきい値ThLと、第2のしき
い値ThHとを用いて、次のような処理を行う(ここ
で、第1のしきい値ThL<第2のしきい値ThHであ
る)。まず、操作入力検出部10によって検出された検
出値の絶対値を、第1のしきい値ThLおよび第2のし
きい値ThHと比較する。そして、検出値の絶対値が、
第1のしきい値ThLを越えていなければ、OFF状態
を示す信号を検出軸の正方向もしくは負方向に関するス
イッチ動作として電子機器40に与える。また、検出値
の絶対値が、第1のしきい値ThLと第2のしきい値T
hHとの間であれば、ON状態を示す信号を検出軸の正
方向もしくは負方向に関するスイッチ動作として電子機
器40に与える。更に、検出値の絶対値が、第2のしき
い値ThHを越えていれば、得られた検出値を検出軸に
ついての操作量として電子機器40に与える。
【0066】図14は、このような処理の概念を示す二
次元座標系の図である。既に述べたように、操作入力検
出部10からは、与えられた操作入力が、最寄りのいず
れかの選択軸に関する検出値として出力されることにな
り、この出力は、図14に示すいずれかの検出軸上の座
標点として示される。混合モードで処理を行う操作入力
取扱部20は、この座標点の位置に応じて、次の3通り
の処理を選択的に実行することになる。すなわち、原点
Oを中心として、第1のしきい値ThLを半径とする境
界円αと、第2のしきい値ThHを半径とする境界円β
とを描いた場合に、境界円α内に座標点が位置する場合
には、OFF状態を示す信号を検出軸の正方向もしくは
負方向に関するスイッチ動作として電子機器40に与
え、境界円αとβとの間の中間区間に座標点が位置する
場合には、ON状態を示す信号を検出軸の正方向もしく
は負方向に関するスイッチ動作として電子機器40に与
え、境界円β外に座標点が位置する場合には、得られた
検出値をそのまま検出軸についての操作量として電子機
器40に与える。
【0067】別言すれば、力センサのスティックの傾斜
角が、境界円α内に含まれる程度の軽い傾斜角であった
場合には、当該傾斜方向に対する最寄りの検出軸につい
て、OFF状態を示すスイッチ動作信号が電子機器40
に伝えられ、力センサのスティックの傾斜角が、境界円
αとβとの間の中間区間に含まれる中程度の傾斜角であ
った場合には、当該傾斜方向に対する最寄りの検出軸に
ついて、ON状態を示すスイッチ動作信号が電子機器4
0に伝えられ、力センサのスティックの傾斜角が、境界
円βの外になる程度の深い傾斜角であった場合には、当
該傾斜方向に対する最寄りの検出軸について、当該傾斜
角に応じた操作量が電子機器40に与えられることにな
る。操作者は、スイッチ動作入力を行いたいと意図した
場合には、境界円βの内側に相当する範囲内(境界円α
の内側も含めて)でのスティック操作を行えばよいし、
操作量入力を行いたいと意図した場合には、境界円βの
外側に相当するスティック操作を行えばよい。
【0068】図15は、この混合モードが設定されてい
た場合の操作入力取扱部20の動作を示す流れ図であ
る。混合モードを含む3種類のモード設定を行う場合、
図10のステップS3からの分岐が3通り用意される。
前述したように、操作量モードが設定されていた場合に
はステップS4へ、スイッチモードが設定されていた場
合にはステップS5へ、それぞれ分岐することになる
が、混合モードが設定されていた場合には、ステップS
3から図15のステップS11へと分岐することにな
る。このステップS11では、まず、操作入力検出部1
0から出力された検出値の絶対値が第1のしきい値Th
Lを越えているか否かが判断される。越えていない場合
(境界円α内の場合)は、ステップS12へと進み、O
FF状態を示す信号が、検出軸の正方向もしくは負方向
に関するスイッチ動作として電子機器40に与えられ
る。一方、ステップS11において、検出値の絶対値が
第1のしきい値ThLを越えていると判断された場合
(境界円α外の場合)は、ステップS13へと進み、今
度は、検出値の絶対値が第2のしきい値ThHを越えて
いるか否かが判断される。越えていない場合(境界円α
とβとの間の場合)は、ステップS14へと進み、ON
状態を示す信号が、検出軸の正方向もしくは負方向に関
するスイッチ動作として電子機器40に与えられる。ス
テップS13において、検出値の絶対値が第2のしきい
値ThHを越えていると判断された場合(境界円β外の
場合)は、ステップS15へと進み、得られた検出値が
そのまま検出軸についての操作量として電子機器40に
与えられる。こうして、ステップS12,S14,S1
5のいずれかの処理が実行されたら、図10の流れ図の
ステップS8を経て、ステップS1へと戻ることにな
る。
【0069】このような混合モードは、たとえば、図1
3に示すような表計算プログラムにおいて、選択セルを
移動させるための操作入力を行う場合には便利である。
たとえば、図13に示すように、セルC3が選択された
状態において、選択セルを右へ2セル分だけ移動させ、
セルE3を選択する操作を行う場合であれば、図14に
示す境界円αとβとの間の中間領域の範囲内でのX軸正
方向への操作量入力を2回繰り返して実行すればよい。
この場合、操作入力取扱部20は、X軸正方向へのON
状態を示すスイッチ動作が、繰り返して2回行われたこ
とを示す信号を電子機器40へと伝えるので、電子機器
40内で動作している「選択セルの移動」を行うための
プログラムが、選択セルを右側(X軸正方向)へ2セル
分だけ移動させる処理を行うことになる。
【0070】一方、図13に示すように、セルC3が選
択された状態において、選択セルを右へ4セル分だけ移
動させ、セルG3を選択する操作を行う場合であれば、
上述したスイッチ動作入力を4回繰り返して行うことも
可能であるが、図14に示す境界円βの外側に相当する
X軸正方向への操作量入力(4セル分の移動量に相当す
る操作量入力)を1回実行すればよい。この場合、操作
入力取扱部20は、X軸正方向への所定の操作量を電子
機器40へと伝えるので、電子機器40内で動作してい
る「選択セルの移動」を行うためのプログラムが、選択
セルを右側(X軸正方向)へ4セル分(操作量に相当す
る分)だけ移動させる処理を行うことになる。もちろ
ん、実際には、4セル分の移動量に相当する操作量を正
確に入力することは困難であるが、続けて、スイッチ動
作による操作入力を行うことにより、選択セルの位置に
対して細かな修正を加えることができるので、実用上は
問題は生じない。たとえば、4セル分の移動に相当する
操作量を入力するつもりであったのに、実際には3セル
分の移動に相当する操作量しか入力されていなかった場
合、選択セルは3セル分しか移動しないことになるが、
続いて、ON状態のスイッチ動作入力(境界円αとβと
の間の中間領域の範囲内での操作入力)を行えば、所期
の目的の位置へ選択セルを移動させることができる。
【0071】このように、混合モードの動作では、操作
者の意図によって、操作量モードとスイッチモードとを
適宜使い分けることができるので、より柔軟な入力操作
が可能になり便利である。しかも、操作者は、セルの移
動量が大きい場合には、より大きな操作量(境界円βの
外側となるような操作量)を加え、セルの移動量が小さ
い場合には、中程度の操作量(境界円αとβとの中間領
域となるような操作量)を何回かに分けて加える、とい
う直感的な操作を行えばよいので、操作性は極めて良好
になる。
【0072】なお、ここに示す実施形態では、モード設
定部30によって、操作量モード、スイッチモード、混
合モードのいずれかのモード設定を行い、操作入力取扱
部20が、この設定されたモードに応じた処理を実行す
る例を示したが、入力装置の用途に応じては、混合モー
ド専用で動作する装置も十分に利用価値がある。この場
合、モード設定部30を設ける必要はなく、操作入力取
扱部20は、常に、上述した混合モードによる処理を実
行することになる。あるいは、操作量モードと混合モー
ドとの2通りのモードを設定する機能を有するモード設
定部30を設け、電子機器40が実行しているプログラ
ムに応じて、いずれか一方のモードを設定させるように
し、操作入力取扱部20が、設定されているモードに応
じて、操作量モード動作あるいは混合モード動作を行う
ようにしてもよい。また、スイッチモードと混合モード
との2通りのモードを設定する機能を有するモード設定
部30を設け、電子機器40が実行しているプログラム
に応じて、いずれか一方のモードを設定させるように
し、操作入力取扱部20が、設定されているモードに応
じて、スイッチモード動作あるいは混合モード動作を行
うようにしてもよい。
【0073】§4.本発明の利用に適した力センサ 本発明に係る電子機器用入力装置の構成要素である操作
入力検出部10は、力センサを利用して構成される。こ
の力センサは、所定の検出軸に沿った操作入力の大きさ
を連続的な操作量として検出することができる機能を有
していればどのようなものを用いてもかまわない。た
だ、実用上は、図4および図5に示す一次元力センサ
か、図3および図6に示す二次元力センサを用いるのが
好ましい。特に、二次元力センサを用いれば、加えられ
た操作入力のX軸方向成分およびY軸方向成分を独立し
て検出することができるので、X軸およびY軸に関する
操作入力だけでなく、前述したV軸やW軸などの任意の
検出軸に関する操作入力の検出が可能になる。
【0074】図4に示す一次元力センサは、図5に示す
ように、上面に一対の固定電極E1,E2が形成された
基板4Aを有しており、この各固定電極E1,E2と対
向するダイヤフラム4Bとによって、容量素子C1,C
2を構成し、その静電容量値の変化に基づいて、スティ
ック4Cに加えられた操作入力のX軸方向成分を検出す
る機能を有している。また、既に§1で述べたように、
基板4Aの代わりに、図6に示すような基板5Aを用
い、4枚の固定電極E11〜E14を配置し、これらに
対向するようなダイヤフラムを設ければ、4組の容量素
子C11〜C14を有する二次元力センサを構成するこ
とができる。この二次元力センサでは、X軸正方向上に
配置された容量素子C11の静電容量値とX軸負方向上
に配置された容量素子C12の静電容量値との差に基づ
いて、加えられた操作入力のX軸方向成分を検出するこ
とができ、Y軸正方向上に配置された容量素子C13の
静電容量値とY軸負方向上に配置された容量素子C14
の静電容量値との差に基づいて、加えられた操作入力の
Y軸方向成分を検出することができる。
【0075】このような二次元力センサは、結局、XY
平面に沿った固定面を有する固定要素(基板5A)と、
この固定面に対向する変位面をもった変位要素(ダイヤ
フラム)と、4組の検出子(容量素子C11〜C14)
と、を有し、加えられた操作入力に基づいて変位要素が
固定要素に対して変位を生じるように構成され、かつ、
4組の検出子が、X軸正方向上、X軸負方向上、Y軸正
方向上、Y軸負方向上にそれぞれ配置され、X軸上に配
置された検出子によって、加えられた操作入力のX軸方
向成分を検出し、Y軸上に配置された検出子によって、
加えられた操作入力のY軸方向成分を検出することがで
きるタイプのセンサということになる。本発明に係る電
子機器用入力装置には、このようなタイプの二次元力セ
ンサを用いるのが適している。
【0076】なお、実用上は、更に、加えられた操作入
力のZ軸方向成分を検出できるようにし、検出されたZ
軸方向成分に基づいて、操作入力検出部10から電子機
器40に対して、クリック操作の入力が行われるように
するのが好ましい。このクリック操作の入力は、図1に
示すスイッチを利用した4方向入力装置における中央ボ
タンB15の操作や、図2に示すスイッチを利用した8
方向入力装置における中央ボタンB29の操作に相当す
るものである。たとえば、図12に示すアイコン選択画
面において、黒枠カーソルCUを移動させて所望のアイ
コンを選択した後、当該選択アイコンに対応するアプリ
ケーションソフトウエアを起動する操作を行うような場
合は、通常、クリック操作(いわゆるダブルクリック操
作も含む)を要求する仕様になっていることが多い。ま
た、図13に示す表計算プログラムの画面において、選
択セルを決定した後、当該選択セルに対して何らかの操
作を加える場合にも、クリック操作を要求する仕様にな
っていることが多い。このように、一般的な電子機器の
操作入力には、上下左右の4方向あるいは斜めを含めた
8方向の方向を示す操作入力とともに、方向の概念をも
たないクリック操作入力が利用されることが多い。した
がって、実用上は、加えられた操作入力のZ軸方向成分
をクリック操作入力として独立して検出できる機能を設
けておくのが好ましい。以下、本発明に係る電子機器用
入力装置に利用するのに適した、Z軸方向成分をクリッ
ク操作入力として検出する機能を有する具体的な力セン
サの例を3つの実施例について説明する。
【0077】(1) 第1の実施例に係る力センサ 図16は、本発明に係る電子機器用入力装置に利用する
のに適した第1の実施例に係る力センサの側断面図であ
り、その基本的な技術思想は、特願平11−35264
5号明細書に開示されている。この力センサの主たる構
成要素は、基板110と、変位生成体120と、この変
位生成体120を基板110上に取り付けるための取付
具130である。ここでは、説明の便宜上、図面におけ
る右方向にX軸、上方向にZ軸、紙面に垂直方向にY軸
をとり、XYZ三次元座標系を定義する。基板110
は、上面がXY平面に含まれ、この上面の中心部に座標
系の原点Oがくるように配置されている。一方、変位生
成体120は、基板上方のZ軸を中心とした位置に配置
され、操作入力を受けて変位する変位部121と、基板
に固定された固定部123と、変位部121と固定部1
23とを接続する接続部122と、弾性変形部124
と、によって構成されている。
【0078】変位部121は円柱状の部材であり、接続
部122は、この変位部121の周囲に形成された椀を
伏せた形状の肉薄の部材であり、固定部123は、更に
その周囲に形成された円環状の部材である。固定部12
3は取付具130によって、基板110上に固定されて
いる。また、弾性変形部124は、変位部121の下面
に形成された円柱状の部材である。この変位生成体12
0自体は、シリコンゴムから構成されており、全体とし
て弾性変形を生じる性質を有する。特に、厚みの薄い接
続部122と、下方に突出した弾性変形部124とは、
大きな弾性変形を生じる構造となっている。
【0079】変位部121の下面には、接触用変位電極
F20A,配線用電極F20B,変位電極F20Cなる
3種類の電極(導電層)が形成されている。接触用変位
電極F20Aは、弾性変形部124の底面に形成された
円盤状の導電層からなり、配線用電極F20Bは、弾性
変形部124の側面に形成された円筒状の導電層からな
り、変位電極F20Cは、変位部121の底面の周囲部
分に形成されたワッシャ状の導電層からなる。配線用電
極F20Bは、接触用変位電極F20Aと変位電極F2
0Cとの間の配線層として機能し、これら3種類の電極
は相互に接続された1枚の導電層を構成している。一
方、基板110の上面には、図17の上面図に示すよう
に、合計9枚の電極(図では、電極パターンの形状を明
らかにするために、各電極部分にハッチングを施して示
す)が形成されている。最も内側には、4枚の接触用固
定電極E21〜E24がX軸もしくはY軸上の位置に配
置されており、その周囲には円環状の固定電極E29が
配置されている。更にその外側には、4枚の固定電極E
25〜E28がX軸もしくはY軸上の位置に配置されて
いる。ここで、4枚の接触用固定電極E21〜E24
は、接触用変位電極F20Aと接触可能な位置に配置さ
れており、5枚の固定電極E25〜E29は、ワッシャ
状の変位電極F20Cに対向する位置に配置されてい
る。
【0080】ここでは、固定電極E25〜E29と、こ
れに対向するワッシャ状の変位電極F20Cとによって
構成される容量素子を、それぞれ容量素子C25〜C2
9と呼ぶことにする。これらの各容量素子は、変位部1
21の変位に起因して静電容量値が変化する検出子とし
て機能する。ただし、基板110の上面に形成された各
固定電極E21〜E29に対しては、図示されていない
配線層によって、この力センサ用の信号処理回路に対す
る配線がなされているが、変位部121側に形成された
変位電極F20Cに対しては、何ら配線は施されていな
い。したがって、図16に示すように、変位部121に
対して何ら操作入力が加えられていない状態では、接触
用変位電極F20Aと各接触用固定電極E21とは非接
触の状態であり、変位電極F20A,F20B,F20
Cは、電気的な浮遊状態を維持する。このため、容量素
子C25〜C29の静電容量値を信号処理回路側で検出
することはできない。
【0081】しかしながら、変位部121に所定の操作
入力が加えられ、この操作入力が負のZ軸方向成分を有
していれば、可撓性をもった接続部122が撓みを生
じ、変位部121が基板110に対して変位を生じるこ
とになり、弾性変形部124の下端が基板110に接近
することになる。やがて、接触用変位電極F20Aが、
接触用固定電極E21〜E24のいずれかに接触するの
に十分なZ軸方向成分をもった操作入力が加えられる
と、変位電極F20Cは、接触用固定電極E21〜E2
4のいずれかに接触状態となった接触用変位電極F20
Aを介して、信号処理回路に接続されることになり、操
作入力のX軸方向成分およびY軸方向成分がそれぞれ独
立して検出される。すなわち、容量素子C25の静電容
量値と容量素子C26の静電容量値との差に基づいてX
軸方向成分の検出がなされ、容量素子C27の静電容量
値と容量素子C28の静電容量値との差に基づいてY軸
方向成分の検出がなされる。なお、この実施例では、更
に、容量素子C29の静電容量値に基づいて、Z軸方向
成分の検出も可能である。
【0082】図18は、この図16に示す力センサの等
価回路である。上述したように、基板110側の電極E
21〜E29に対しては配線が施され、それぞれ端子T
21〜T29に接続されているが、変位部121側に形
成された各電極F20A,F20B,F20Cは、通常
は、図示のとおり電気的に浮遊状態となっている。とこ
ろが、Z軸方向成分をもった操作入力が加えられると、
スイッチSWとして機能する接触用変位電極F20A
が、接触用固定電極E21〜E24のいずれかに接触状
態となるので、この接触状態になった接触用固定電極に
配線されている端子(T21〜T24のいずれか)と、
端子T25〜T29との間の静電容量値を測定すること
により、各容量素子C25〜C29の静電容量値を得る
ことができる。
【0083】たとえば、操作者が、変位部121の上面
を、基板110に向かって押し込みつつ(Z軸負方向の
力を加えつつ)、X軸正方向への力を加えたとすると、
各容量素子C25〜C29を構成する電極の間隔はいず
れも短くなるが、接続部122の撓みや弾性変形部12
4の弾性変形に基づいて、変位部121がX軸正方向へ
偏って変位するため、X軸正方向上に配置された容量素
子C25を構成する電極間隔は、X軸負方向上に配置さ
れた容量素子C26を構成する電極間隔よりも更に短く
なり、容量素子C25の静電容量値の方が容量素子C2
6の静電容量値よりも大きくなる。かくして、X軸上に
配置された両容量素子C25,C26の静電容量値の差
を測定すれば、操作入力のX軸方向成分を得ることがで
きる。同様に、Y軸上に配置された両容量素子C27,
C28の静電容量値の差を測定すれば、操作入力のY軸
方向成分を得ることができ、また、容量素子C29の静
電容量値を測定すれば、操作入力のZ軸方向成分を得る
こともできる。
【0084】もっとも、このような各容量素子の静電容
量値を検出することができるのは、図18に示す等価回
路におけるスイッチSWがONになった以降、すなわ
ち、接触用変位電極F20Aが、接触用固定電極E21
〜E24のいずれかに接触状態となった後である。これ
は、この力センサが、いわゆる「遊び」の領域を有して
いることを意味し、操作者が変位部121にわずかな操
作入力を加えたとしても、そのような操作入力は、信号
処理回路によっては検出されないことになる。別言すれ
ば、この実施例に係る力センサを用いた電子機器用入力
装置では、変位部121の上面をある程度の力で押し込
むような操作入力を加えたときに限り、当該操作入力が
有効なものとして検出されることになる。
【0085】なお、この実施例に係る力センサを用いた
場合のクリック操作(X軸もしくはY軸への方向成分を
もたない、Z軸負方向のみへの入力操作)の検出は、接
触用変位電極F20Aと、4枚の接触用固定電極E21
〜E24との接触状態に基づいて行うことが可能であ
る。具体的には、たとえば、変位部121に対して、Z
軸負方向のみへの入力操作が加われば、図16に示す弾
性変形部124がそのまま真下へ平行移動し、4枚の接
触用固定電極E21〜E24のすべてに接触した状態に
なるので、図18に示す等価回路において、端子T21
〜T24のすべてが短絡状態になったことが検出された
ときに、クリック操作があったものとして取り扱うよう
にすればよい。あるいは、容量素子C29の静電容量値
が所定のしきい値以上になっているにもかかわらず、有
意なX軸方向成分も有意なY軸方向成分も検出されてい
ない場合には、弾性変形部124が真下へ平行移動した
ものと判断し、クリック操作があったものとして取り扱
うことも可能である。なお、この後者の方法でクリック
操作を検出する場合は、図17に示す4枚の接触用固定
電極E21〜E24を、互いに短絡している1枚の電極
におきかえてもかまわない。
【0086】図19は、上述した第1の実施例に係る力
センサ(図16に示す力センサ)の変形例を示す側断面
図である。図16に示す力センサと異なる点は、弾性変
形部124を設けていない変位生成体120Aを用い、
変位部121の下面全体に円盤状の変位電極FF20
(図16に示す力センサにおける接触用変位電極F20
A,配線用電極F20B,変位電極F20Cの機能を兼
ねる)を形成した点と、基板110上には、図16に示
す接触用固定電極E21〜E24の代わりに、若干高さ
のある接触用固定電極EE21〜EE24を設けた点で
ある。高さのある接触用固定電極EE21〜EE24を
設けたことにより、変位電極FF20の中央部分が接触
用固定電極EE21〜EE24と接触しやすくなるた
め、弾性変形部124を設けなくても、図16に示す力
センサとほぼ同等の機能を果たすことができるようにな
る。この変形例の場合も、クリック操作を容量素子C2
9の静電容量値に基づいて検出するのであれば、4枚の
接触用固定電極EE21〜EE24は、互いに短絡した
1枚の電極におきかえることができる。
【0087】(2) 第2の実施例に係る力センサ 図20は、本発明に係る電子機器用入力装置に利用する
のに適した第2の実施例に係る力センサの側断面図であ
り、その基本的な技術思想は、特願2000−3769
24号明細書に開示されている。この力センサの主たる
構成要素は、基板210と、変位生成体220と、この
変位生成体220の中央部を覆うキャップ230と、こ
の変位生成体220を基板210上に取り付けるための
取付具240である。ここでは、説明の便宜上、図面に
おける右方向にX軸、上方向にZ軸、紙面に垂直方向に
Y軸をとり、XYZ三次元座標系を定義する。基板21
0は、上面がXY平面に含まれ、この上面の中心部に座
標系の原点Oがくるように配置されている。一方、変位
生成体220は、基板上方のZ軸を中心とした位置に配
置され、操作入力を受けて変位する変位部221と、基
板に固定された固定部223と、変位部221と固定部
223とを接続する接続部222と、によって構成され
ている。
【0088】変位部221は円柱状の部材であり、接続
部222は、この変位部221の周囲に形成されたワッ
シャ状の肉薄の部材であり、固定部223は、更にその
周囲に形成された円環状の部材である。固定部223は
取付具240によって、基板210上に固定されてい
る。キャップ230は、その本体として機能する操作体
231と、この操作体231の中心位置から下方へと伸
びた押圧棒232と、によって構成されており、変位部
221に接着されている。変位部221の中心位置(Z
軸に沿った部分)には、押圧棒232を挿通するための
貫通孔が形成されており、押圧棒232は、変位部22
1の下面から更に下方へと突出している。この実施例で
は、変位生成体220はゴムなどの弾性材料によって構
成され、キャップ230はプラスチックなどの剛性材料
によって構成されている。接続部222の部分は肉厚が
薄い弾性材料で構成されることになるため、十分な可撓
性を有している。
【0089】基板210は、平板状の基本構成要素であ
り、この実施例の場合、一般的な回路実装用のプリント
回路基板を用いている。このように基板210としてプ
リント回路基板を用いると、電極や配線を基板210上
に形成することが容易になり、量産に適した力センサを
実現することができる。図21は、この基板210の上
面図である。基板210の中心、すなわち、原点Oの位
置には、薄型スイッチ250が配置されている。この薄
型スイッチ250は、クリック操作入力の検出に用いら
れるスイッチであり、上方から押し込むような力(Z軸
方向成分を有する押圧力)に基づいて動作する。すなわ
ち、定常状態ではOFF状態を維持しているが、押圧力
が加わるとON状態に変化する。薄型スイッチ250の
具体的な構造は、どのようなものを採用してもかまわな
いが、この実施例では、金属ドーム251(基板210
の中心位置に、椀を伏せるようにして配置されている)
の変形を利用して動作する機械式スイッチを用いてい
る。
【0090】この薄型スイッチ250の周囲には、4枚
の内側電極E31〜E34が形成されており、更にその
外側には、円環状の単一の共通外側電極E30が形成さ
れている。ここで、第1の内側電極E31はX軸正方向
位置に配置され、第2の内側電極E32はX軸負方向位
置に配置され、第3の内側電極E33はY軸正方向位置
に配置され、第4の内側電極E34はY軸負方向位置に
配置されている。各内側電極はいずれも形状および大き
さが同一となっており、原点Oから同一距離だけ離れた
位置に、X軸もしくはY軸に関して対称となるように配
置されている。これは、X軸操作入力とY軸操作入力と
の感度を等しくし、かつ、両者の干渉を避けるための配
慮である。一方、共通外側電極E30は、各内側電極E
31〜E34の周囲を取り囲むように配置された単一の
円環状の電極であり、その中心は原点Oに一致する。こ
の共通外側電極E30の更に外側に破線で描かれた円
は、図20に示されている変位生成体220の外周輪郭
位置を示している。
【0091】もっとも、共通外側電極E30は必ずしも
物理的に単一の環状電極によって構成する必要はない。
すなわち、原理的には、第1の内側電極E31より外側
に配置された第1の外側電極と、第2の内側電極E32
より外側に配置された第2の外側電極と、第3の内側電
極E33より外側に配置された第3の外側電極と、第4
の内側電極E34より外側に配置された第4の外側電極
と、を基板上に配置すればよい。ただ、後述するよう
に、この実施例で用いる検出回路では、これら各外側電
極は電気的に等電位になるように接続されるので、実用
上は、物理的に独立した4枚の外側電極をそれぞれ配置
するよりも、図示のとおり、物理的に単一の共通外側電
極E30を配置するのが好ましい。
【0092】図20の側断面図は、この力検出装置をX
Z平面で切断した断面図に相当する。ただ、図が繁雑に
なるのを避けるため、この図20および後述する図22
では、基板210上に形成された各電極については、そ
の断面部分のみを示し、断面より奥に見える部分につい
ての図示は省略している。また、4枚の内側電極E31
〜E34の上面には、それぞれ絶縁膜Rが形成されてい
る(図21の上面図においては、絶縁膜Rの図示は省略
されている)。この絶縁膜Rは、ある程度の抵抗をもっ
た一般的なレジスト層によって構成すればよい。
【0093】一方、変位生成体220の下面(変位部2
21の外側部分および接続部222の内側部分)には、
ワッシャ状の変位電極E40が配置されている。この変
位電極E40は、図20の側断面図に示されているとお
り、各内側電極E31〜E34と、共通外側電極E30
とのそれぞれに対向するような形状および大きさを有し
ており、変位生成体220下面の変位を生じる位置に形
成されている。その結果、第1の内側電極E31と変位
電極E40の一部分とによって第1の容量素子C31が
形成され、第2の内側電極E32と変位電極E40の一
部分とによって第2の容量素子C32が形成され、第3
の内側電極E33と変位電極E40の一部分とによって
第3の容量素子C33が形成され、第4の内側電極E3
4と変位電極E40の一部分とによって第4の容量素子
C34が形成されることになる。各内側電極E31〜E
34の上面に形成された絶縁膜Rは、各内側電極と変位
電極E40とが電気的に接触しないようにする機能を果
たしている。
【0094】続いて、この力センサの機能を説明しよ
う。ここでは、図22に示すような操作入力F31が加
えられた場合を例にとって説明を行うことにする。この
ようなX軸正方向への操作入力F31が加えられると、
変位生成体220は図22に示すような変形を生じる。
すなわち、操作入力F31により接続部222が撓み、
変位部221がX軸正方向に向けて傾斜することにな
る。このとき、押圧棒232の先端が支点の役割を果た
すことになるが、押圧棒232を下方(Z軸負方向)に
押すための十分な力はまだ作用していないため、薄型ス
イッチ250はOFF状態のままである。このように、
変位部221がX軸正方向に向けて傾斜すると、第1の
容量素子C31(第1の内側電極E31と変位電極E4
0の対向部分とによって構成される容量素子)の電極間
隔は狭くなり、逆に、第2の容量素子C32(第2の内
側電極E32と変位電極E40の対向部分とによって構
成される容量素子)の電極間隔は広くなる。その結果、
第1の容量素子C31の静電容量値C31は増加し、第
2の容量素子C32の静電容量値C32は減少する。し
たがって、静電容量値C31,C32の差をとれば、こ
の差は、変位部221のX軸方向への傾斜量を示すこと
になる。
【0095】逆に、変位部221をX軸負方向に向けて
傾斜させるような操作入力が加えられた場合は、図22
における左右を逆にした状態となり、第1の容量素子C
31の静電容量値C31は減少し、第2の容量素子C3
2の静電容量値C32は増加する。したがって、静電容
量値C31,C32の差をとれば、この差の符号は逆転
する。結局、静電容量値C31,C32の差の符号は、
加えられた操作入力のX軸方向成分の符号(X軸正方向
か、X軸負方向か)を示し、差の絶対値は、加えられた
操作入力のX軸方向成分の絶対値を示すことになる。同
様に、Y軸方向成分の符号および操作量は、第3の容量
素子C33の静電容量値C33と第4の容量素子C34
の静電容量値C34との差によって検出することができ
る。
【0096】なお、ここでは、所定の操作入力が与えら
れたときに、X軸上あるいはY軸上に配置された一対の
容量素子の静電容量値の一方が増加し、他方が減少す
る、というケースを示したが、場合によっては、一対の
容量素子の静電容量値が双方ともに増加する、というケ
ースもありうる。たとえば、押圧棒232が変形する材
質から構成されており、操作入力F31を加えることに
より長さ方向に収縮するような場合、操作入力F31の
作用により全容量素子の電極間隔が狭くなり、全容量素
子の静電容量値が増加する。しかし、このように全容量
素子の静電容量値が増加するような場合であっても、X
軸上あるいはY軸上に配置された一対の容量素子の静電
容量値の差によって、操作入力のX軸方向成分あるいは
Y軸方向成分を検出できる点については変わりはない。
【0097】実際には、図23に示すような検出回路を
用意しておき、X軸方向成分およびY軸方向成分の検出
を行うようにすればよい。ここで、C/V変換回路26
1〜264は、それぞれ容量素子C31〜C34の静電
容量値を電圧値V31〜V34に変換する回路であり、
差分回路265,266は、各電圧値の差を出力する回
路である。すなわち、差分回路265が出力端子Txに
出力する信号は、電圧値V31とV32との差であり、
静電容量値C31とC32との差を示す信号ということ
になる。これは、加えられた操作入力のX軸方向成分を
示す信号である。同様に、差分回路266が出力端子T
yに出力する信号は、電圧値V33とV34との差であ
り、静電容量値C33とC34との差を示す信号という
ことになる。これは、加えられた操作入力のY軸方向成
分を示す信号である。
【0098】このように、2組の容量素子の静電容量値
の差に基づいて、作用した力の方向および量を検出する
手法は、既に従来の容量式力センサで利用されている技
術であるが、ここに示す実施例の特徴は、各容量素子C
31〜C34の静電容量値の検出を行うために、各内側
電極E31〜E34と、これに対向する変位電極E40
との間の静電容量値を直接測定する代わりに、各内側電
極E31〜E34と、共通外側電極E30との間の静電
容量値を測定する点にある。たとえば、加えられた操作
入力のX軸方向成分がある程度大きい場合、図22に示
すように、変位部221がX軸正方向に向けて所定量だ
け傾斜し、変位電極E40の一部が共通外側電極E30
の一部に接触することになる。したがって、この状態で
は、共通外側電極E30と変位電極E40とが導通状態
となっており、第1の内側電極E31と共通外側電極E
30との間の静電容量は、第1の容量素子C31の静電
容量値C31を示すことになる。結局、X軸正方向の操
作入力、X軸負方向の操作入力、Y軸正方向の操作入
力、Y軸負方向の操作入力のいずれの操作入力があった
としても、その操作量が所定のしきい値以上であれば、
変位電極E40と共通外側電極E30とがいずれかの箇
所で接触した状態になるので、共通外側電極E30と各
内側電極E31〜E34との間の電気的特性を測定する
ことにより、各容量素子C31〜C34の静電容量値を
求めることが可能になり、与えられた操作入力の各軸方
向成分の検出が可能になる。
【0099】別言すれば、図23に示す回路において、
容量素子C31〜C34として描かれている一方の電極
はそれぞれ内側電極E31〜E34であるが、もう一方
の電極は、本来、容量素子の対向電極となるべき変位電
極E40ではなく、基板210側に形成された共通外側
電極E30ということになる。したがって、図23に示
す検出回路が、本来の検出処理を実行するためには、変
位電極E40と共通外側電極E30とがいずれかの箇所
で接触し、電気的に導通状態となっていることが前提と
なる。一般的には、共通外側電極E30を接地電位に接
続しておくようにし、変位電極E40と共通外側電極E
30とが接触した場合に、変位電極E40が接地電位と
なるような構成にしておけばよい。
【0100】なお、この実施例の力センサでは、前述し
たように、薄型スイッチ250により、クリック操作
(X軸もしくはY軸への方向成分をもたない、Z軸負方
向のみへの入力操作)の検出が可能になる。薄型スイッ
チ250は、押圧棒232に加えられた押圧力(Z軸負
方向への力)に基づいてON状態となるON/OFFス
イッチであるので、この薄型スイッチ250の動作に基
づいて、操作入力検出部から電子機器に対して、クリッ
ク操作の入力を行うことができる。
【0101】(3) 第3の実施例に係る力センサ 図24は、本発明に係る電子機器用入力装置に利用する
のに適した第3の実施例に係る力センサの側断面図であ
り、その基本的な技術思想は、特願2000−1320
12号明細書に開示されている。この力センサの主たる
構成要素は、基板310と、変位生成体320と、この
変位生成体320を基板310上に取り付けるための取
付具330である。ここでは、説明の便宜上、図面にお
ける右方向にX軸、上方向にZ軸、紙面に垂直方向にY
軸をとり、XYZ三次元座標系を定義する。基板310
は、上面がXY平面に含まれ、この上面の中心部に座標
系の原点Oがくるように配置されている。一方、変位生
成体320は、基板上方のZ軸を中心とした位置に配置
され、操作入力を受けて変位する変位部321と、基板
に固定された固定部323と、変位部321と固定部3
23とを接続する接続部322と、によって構成されて
いる。
【0102】変位部321は円柱状の部材であり、接続
部322は、この変位部321の周囲に形成された椀状
の肉薄の部材であり、固定部323は、更にその周囲に
形成された方環状の部材である。固定部323は取付具
330によって、基板310上に固定されている。この
実施例では、変位生成体320は絶縁性シリコンゴムを
一体成型することにより構成されている。接続部322
の部分は肉厚が薄いために十分な可撓性を有している。
図25は、変位部321に対して、Z軸負方向への操作
入力を加えた場合の変位生成体320全体の変形態様を
示す側断面図である。接続部322に撓みが生じること
により、変位部321全体が下方へと移動している。
【0103】基板310は、上述のとおり、XY平面に
沿った上面を有する平板状の剛体からなる基板であり、
この実施例では、ガラスエポキシ基板が用いられてい
る。基板310の材質は特に限定されるものではない
が、後述するように、その上面には互いに電気的に独立
した複数の抵抗体を形成する必要があるため、少なくと
も抵抗体の形成面には絶縁性をもたせておく必要があ
る。したがって、実用上は、絶縁性材料からなるガラス
エポキシ基板、ポリイミド基板、ガラス基板などを用い
るのが好ましい。もちろん、金属板を基板310として
用いることも可能であるが、この場合、少なくとも上面
の抵抗体形成部分には、絶縁膜を形成する必要がある。
【0104】図26は、この基板310の上面図であ
り、一点鎖線の矩形は、この上に配置される変位生成体
320の位置を示している。図24に示されている基板
310の断面は、図26に示す基板310をX軸に沿っ
て切断した断面である。基板310の上面は、XYZ三
次元座標系のXY平面に含まれ、その中心に原点Oが定
義されている。図示の通り、この基板310の上面に
は、6つの抵抗体R1〜R6が形成されている。これら
の抵抗体R1〜R6は、この実施例の場合、いずれも平
板状のカーボンからなる抵抗体であるが、後述する測定
に適した抵抗値を有する材質であれば、どのような材質
のものを用いてもよく、また、どのような形状のものを
用いてもよい。ただ、実用上は、カーボンなどの材料を
用いて、基板310の上面に印刷により形成することが
できる平板状の抵抗体を用いるのが好ましい。
【0105】ここで、重要な点は、これら抵抗体R1〜
R6の配置である。図示のとおり、第1の抵抗体R1は
基板310の上面のX軸正領域に配置されており、第2
の抵抗体R2は基板310の上面のX軸負領域に配置さ
れており、第3の抵抗体R3は基板310の上面のY軸
正領域に配置されており、第4の抵抗体R4は基板31
0の上面のY軸負領域に配置されている。これら4枚の
抵抗体R1〜R4は、いずれも同一の大きさをもった長
方形状をしており、X軸もしくはY軸に関して線対称と
なるように配置されている。また、原点Oと各抵抗体R
1〜R4との距離も同一となるように配置されている。
後述するように、第1の抵抗体R1および第2の抵抗体
R2は、加えられた操作入力のX軸方向成分の検出に用
いられ、第3の抵抗体R3および第4の抵抗体R4は、
加えられた操作入力のY軸方向成分の検出に用いられ
る。
【0106】一方、第5の抵抗体R5および第6の抵抗
体R6は、互いに同一の大きさをもった正方形状をした
平板状抵抗体である。ここで、第5の抵抗体R5は、そ
の中心点が原点Oの位置にくるように配置されているの
に対して、第6の抵抗体R6は、これら抵抗体群の右下
あたりに配置されている。後述するように、第5の抵抗
体R5および第6の抵抗体R6は、加えられた操作入力
のZ軸方向成分の検出に用いられる。ただし、Z軸方向
成分の本来の検出値は第5の抵抗体R5から得られ、第
6の抵抗体R6は、標準となる抵抗値の参照用として用
いられるにすぎない。したがって、ここでは、第5の抵
抗体R5を「Z軸用抵抗体」と呼び、第6の抵抗体R6
を「参照用抵抗体」と呼ぶことにする。Z軸用抵抗体R
5は、原理的には、基板310の上面のどの位置に配置
してもかまわないが、検出感度を高める上では、原点O
の位置(Z軸に交差する位置)に配置するのが好まし
い。これは、本実施形態に係る変位生成体320の構造
上、その中心部分(Z軸に交差する部分)における変位
が最も大きくなるためである。これに対して、参照用抵
抗体R6は、単に抵抗値を参照するために利用される抵
抗体であるので、基板310上の任意の位置に配置して
かまわない。
【0107】変位生成体320は、この基板310の上
面に配置される部材である。この変位生成体320の中
央部分に位置する変位部321の下面には、図27に示
すように、5つの接触用導電体K1〜K5が形成されて
いる。接触用導電体K1〜K5は、いずれも半球状をし
ており、弾性変形する導電性材料によって構成されてい
る。ここでは、弾性変形する導電性材料として、導電性
シリコンゴムを用いており、接触用導電体K1〜K5
は、いずれも導電性シリコンゴムを椀状に成型し、変位
部321の下面に接着したものである。ここで、これら
接触用導電体K1〜K5の配置は重要である。すなわ
ち、接触用導電体K1〜K5は、それぞれ抵抗体R1〜
R5に対向する位置に配置されている。図1の側断面図
には、接触用導電体K1,K2,K5が、それぞれ抵抗
体R1,R2,R5に対向する位置に配置されている様
子が明瞭に示されている。なお、参照用抵抗体R6に対
向する位置には、何ら接触用導電体は設けられていな
い。これは、前述したように、参照用抵抗体R6が抵抗
値を参照するために利用される抵抗体であるためであ
る。
【0108】図25に示すように、変位部321にZ軸
負方向成分を含む操作入力が加わると、接続部322に
撓みが生じ、変位部321の下面が基板310の上面に
対して変位を生じ、各接触用導電体K1〜K5が各抵抗
体R1〜R5に接触し、更にその接触状態が変化する。
より具体的には、各接触用導電体の各抵抗体に対する接
触面の面積が変化することになる。本実施例に係る力セ
ンサの基本原理は、このような接触面の面積を抵抗体の
抵抗値の変化として検出し、加えられた操作入力の大き
さを求めようとする点にある。その原理は次のとおりで
ある。
【0109】いま、図28(a) の側断面図に示されてい
るように、基板310の上面に1枚の抵抗体Rが形成さ
れ、変位部321の下面に半球状の接触用導電体Kが形
成されているものとしよう。図28(a) は、変位部32
1が基板310に接近するように変位し、接触用導電体
Kが、その下端点において、抵抗体Rの中心にほぼ点接
触している状態を示している。図28(b) は、このとき
の抵抗体Rの上面図であり、中心位置に示す黒丸Sは、
接触用導電体Cの接触面を示している。このように、接
触用導電体Kの下端点が抵抗体Rの表面にほぼ点接触し
ている状態では、接触面Sは点に近い微小円となる。
【0110】さて、ここで、図28(b) に示すように、
抵抗体Rの左右両端から配線を引き出し、これらの配線
の端部に端子T1,T2を接続し、この両端子T1,T
2間の抵抗値を測定してみたとする。別言すれば、抵抗
体R上の「接触用導電体Kの接触位置(接触面S)」を
挟む2点間の抵抗値が測定されることになる。この場
合、接触面Sは点に近い微小円であるため、測定される
抵抗値に、接触用導電体Kはほとんど影響を及ぼすこと
はなく、測定により得られる抵抗値は、抵抗体Rがもっ
ている本来の抵抗値に近い値ということになる。図28
(c) は、このような測定系の等価回路である。接触用導
電体Kから下方に伸びた矢印は抵抗体Rの中央の点に接
触しているだけであり、両端子T1,T2間には、抵抗
体Rの本来の抵抗値が現れるだけである。
【0111】これに対して、図29(a) の側断面図に示
されているように、変位部321に対して加えられる図
の下方(Z軸負方向)への操作入力が更に大きくなった
とすると、接触用導電体Kは、弾性変形する導電性材質
(この例の場合、導電性シリコンゴム)から構成されて
いるため、この押圧力により図のように押し潰された状
態となり、抵抗体Rに対する接触状態が変化する。接触
用導電体Kの形状は、このような接触状態の変化に基づ
いて接触面の面積が変化する形状(この例では、半球
状)となっているため、図示のように、接触用導電体K
が上下方向に潰れた状態になると、接触面の面積が増加
する。図29(b) は、このときの抵抗体Rの上面図であ
り、円Sは、接触用導電体Kの接触面を示している。な
お、この円Sの内部に描かれている同心円は、抵抗体R
の表面に加わる圧力分布を示す等圧線である。すなわ
ち、接触圧は円Sの中心ほど大きくなる。
【0112】このように接触用導電体Kの接触面が大き
くなると、両端子T1,T2間の抵抗値に変化が生じる
ことになる。すなわち、接触用導電体Kは導電体であ
り、抵抗体Rよりもはるかに電流を流しやすい性質をも
っているため、両端子T1,T2間を流れる電流は、円
Sで示される接触面の部分においては、抵抗体R内を通
らずに、接触用導電体K内を迂回してしまうことにな
る。図29(c) は、このような測定系の等価回路であ
る。接触用導電体Kから下方に伸びた2本の矢印は抵抗
体Rの2か所に接触しており、この2か所において電流
は接触用導電体K側へと迂回することになる。2本の矢
印の間隔は、接触用導電体Kの接触面の大きさに応じて
広くなる。結局、接触用導電体Kの抵抗体Rに対する接
触面の面積が大きくなればなるほど、両端子T1,T2
間の抵抗値は減少することになる。
【0113】このようにして、変位部321に加えられ
た操作入力のZ軸負方向成分が大きくなればなるほど、
接触用導電体Kの接触面の面積は大きくなり、両端子T
1,T2間の抵抗値は小さくなる。操作入力のZ軸負方
向成分の大きさと両端子間の抵抗値との間には、必ずし
も線形関係は成り立たないが、両者間には一価の関数関
係が成り立ち、両端子間の抵抗値を測定することができ
れば、作用したZ軸負方向成分の大きさを求めることが
できる。
【0114】このような原理により、図24に示す力セ
ンサを用いれば、変位部321に加えられた操作入力の
X軸,Y軸,Z軸の各方向成分を検出できる。この力セ
ンサでは、操作入力は、必ずZ軸負方向成分を伴った形
で加える必要がある。たとえば、図26に示す基板31
0の抵抗体R1の上方あたりに位置する変位部321の
一部分を指で下方に押し込むような操作入力を加えたと
しよう。このように、X軸正方向にずれた位置を押し込
むような操作入力は、X軸正方向への操作入力というこ
とになる。この場合、まず、接触用導電体K1が抵抗体
R1に接触する。押し込む指の力によって、接触用導電
体K1と抵抗体R1とからなる1組だけが接触状態とな
る場合もあれば、すべての接触用導電体K1〜K5と抵
抗体R1〜R5とが接触状態になる場合もある。しかし
ながら、どのような場合であっても、X軸上に配置され
た接触用導電体K1とK2とについての潰れ具合を比較
すると、K2に比べてK1の方の潰れ具合の方が大きく
なる。このため、K1のR1に対する接触面積は、K2
のR2に対する接触面積よりも大きくなる。そこで、た
とえば、図26に示す抵抗体R1,R2のそれぞれ両端
位置の抵抗値を測定したとすれば、抵抗体R1について
の抵抗値の方が抵抗体R2についての抵抗値よりも小さ
くなる。両抵抗値の差が大きければ大きいほど、加えら
れた操作入力のX軸方向成分は大きいことになる。
【0115】結局、X軸上に配された抵抗体R1,R2
の抵抗値の差により、加えられた操作入力のX軸方向成
分の検出を行うことができ、Y軸上に配された抵抗体R
3,R4の抵抗値の差により、加えられた操作入力のY
軸方向成分の検出を行うことができる。また、この実施
例では、抵抗体R5の抵抗値を測定することにより、加
えられた操作入力のZ軸方向成分の検出も可能である。
この場合は、参照用抵抗体R6の抵抗値と抵抗体R5の
抵抗値とを比較すればよく、両者の抵抗値の差が所定の
しきい値以上であった場合には、クリック操作があった
ものと認識し、電子機器に対してクリック操作の入力を
伝えるようにすることができる。
【0116】なお、この実施例に係る力センサを利用す
る場合は、図30に示すような検出回路を用意しておく
とよい。図30(a) に示す回路は、抵抗体R1,R2を
用いて操作入力のX軸方向成分の検出値を出力端子Tx
に出力する検出回路である。この検出回路では、第1の
抵抗体R1と第2の抵抗体R2とを、X軸検出用接続点
Jxにおいて直列接続することによりX軸検出用抵抗体
が形成されている。第1の抵抗体R1あるいは第2の抵
抗体R2の両端点としては、図28(b) に示すように、
長方形状をした抵抗体の左右の両短辺上の中央点をとっ
ており、電流が図の左右方向に流れるようにしている。
もちろん、各抵抗体Rの両端点としては、接触用導電体
Kの接触位置を挟むような2点であれば、どのような端
点をとってもかまわないので、たとえば、図28(b) に
おいて、長方形状をした抵抗体の上下の両長辺上の中央
点をとり、電流が図の上下方向に流れるようにしてもよ
い。
【0117】図30(a) の回路では、第1の抵抗体R1
と第2の抵抗体R2との直列接続によって構成されるX
軸検出用抵抗体は、上端が電源Vccに接続され、下端
が接地されており、両端に一定の電源電圧Vccが印加
された状態となっている。ここで、出力端子Txに出力
される電圧は、X軸検出用接続点Jxにおける電圧であ
り、電源電圧Vccを、第1の抵抗体R1についての抵
抗値と第2の抵抗体R2についての抵抗値とで按分した
値に相当する。上述したように、X軸正方向を示す操作
入力が加わると、第2の抵抗体R2についての抵抗値に
比べて、第1の抵抗体R1についての抵抗値が減少す
る。したがって、出力端子Txに出力される電圧は上昇
することになる。逆に、X軸負方向を示す操作入力が加
わると、出力端子Txに出力される電圧は下降すること
になる。結局、何ら操作入力が加えられていない状態で
出力端子Txに出力される電圧値(理論的には、Vcc
/2になる)を基準として、この電圧値が上昇した場合
には、この上昇幅に相当する大きさをもったX軸正方向
の操作入力が加えられ、この電圧値が下降した場合に
は、この下降幅に相当する大きさをもったX軸負方向の
操作入力が加えられたことになる。このように、図30
(a) の検出回路を用いれば、出力端子Txの出力電圧に
基づいて、加えられた操作入力のX軸方向成分の検出が
可能になる。
【0118】同様に、図30(b) に示す検出回路を用い
れば、出力端子Tyの出力電圧に基づいて、加えられた
操作入力のY軸方向成分の検出が可能になる。更に、図
30(c) に示す検出回路を用いれば、出力端子Tzの出
力電圧に基づいて、加えられた操作入力のZ軸方向成分
の検出が可能になり、これはクリック操作の検出として
利用することができる。
【0119】以上、本発明に係る電子機器用入力装置へ
の利用に適した力センサをいくつかの実施例に基づいて
説明したが、もちろん、本発明はこれら実施例として述
べた力センサを利用したものに限定されるわけではな
く、この他にも種々のタイプの力センサを利用して実施
することが可能である。
【0120】
【発明の効果】以上のとおり本発明に係る電子機器用入
力装置によれば、特定方向へのスイッチ動作の操作入力
と特定方向への操作量の操作入力とを、適宜使い分ける
ことが可能な電子機器用入力装置を実現することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の一般的なスイッチを利用した4方向タイ
プの入力装置の上面図である。
【図2】従来の一般的なスイッチを利用した8方向タイ
プの入力装置の上面図である。
【図3】従来の一般的な二次元力センサを利用したタイ
プの入力装置の斜視図である。
【図4】従来の一般的な一次元力センサを利用したタイ
プの入力装置の側面図である。
【図5】図4に示す一次元力センサを利用したタイプの
入力装置の上面図である。
【図6】図4に示す一次元力センサを利用したタイプの
入力装置を二次元力センサに拡張する場合の基板上の電
極配置を示す上面図である。
【図7】二次元力センサによって検出された力のX軸方
向成分とY軸方向成分とを二次元座標系上にプロットす
る様子を示す図である。
【図8】本発明に係る電子機器用入力装置の基本構成を
示すブロック図である。
【図9】図7に示す二次元座標系上に、しきい値Thを
示す境界円αを描いた図である。
【図10】本発明に係る電子機器用入力装置の基本動作
を示す流れ図である。
【図11】地図を表示させるプログラムを実行中の表示
画面を示す図である。
【図12】アイコンを選択させるプログラムを実行中の
表示画面を示す図である。
【図13】表計算プログラムを実行中の表示画面を示す
図である。
【図14】図7に示す二次元座標系上に、第1のしきい
値ThLを示す境界円αおよび第2のしきい値ThHを
示す境界円βを描いた図である。
【図15】本発明に係る電子機器用入力装置の混合モー
ド設定時の動作を示す流れ図である。
【図16】本発明に係る電子機器用入力装置に利用する
のに適した第1の実施例に係る力センサの側断面図であ
る。
【図17】図16に示す力センサの基板110上の電極
パターンを示す平面図である。
【図18】図16に示す力センサの等価回路である。
【図19】図16に示す力センサの変形例を示す側断面
図である。
【図20】本発明に係る電子機器用入力装置に利用する
のに適した第2の実施例に係る力センサの側断面図であ
る。
【図21】図20に示す力センサの基板210の上面図
である。
【図22】図20に示す力センサの動作を説明する側断
面図である。
【図23】図20に示す力センサに利用する検出回路を
示す回路図である。
【図24】本発明に係る電子機器用入力装置に利用する
のに適した第3の実施例に係る力センサの側断面図であ
る。
【図25】図24に示す力センサの動作を説明する側断
面図である。
【図26】図24に示す力センサの基板310の上面図
である。
【図27】図24に示す力センサの接触用導電体K1〜
K5の配置を示す図である。
【図28】図24に示す力センサにおける接触用導電体
Cと抵抗体Rと第1の接触状態を示す側断面図(a) 、平
面図(b) 、等価回路(c) である。
【図29】図24に示す力センサにおける接触用導電体
Cと抵抗体Rと第2の接触状態を示す側断面図(a) 、平
面図(b) 、等価回路(c) である。
【図30】図24に示す力センサに利用する検出回路を
示す回路図である。
【符号の説明】
1…スイッチを利用した4方向入力装置 2…スイッチを利用した8方向入力装置 3…ゲージ抵抗式力センサを利用したジョイスティック 3A…基板 3B…スティック 4…容量式力センサを利用したジョイスティック 4A…基板 4B…ダイヤフラム 4C…スティック 4D…ビス 5A…基板 10…操作入力検出部 20…操作入力取扱部 30…モード設定部 40…電子機器 110…基板 120,120A…変位生成体 121…変位部 122…接続部 123…固定部 124…弾性変形部 130…取付具 210…基板 220…変位生成体 221…変位部 222…接続部 223…固定部 230…キャップ 231…操作体 232…押圧棒 240…取付具 250…薄型スイッチ 251…金属ドーム 261〜264…C/V変換回路 265,266…差分回路 310…基板 320…変位生成体 321…変位部 322…接続部 323…固定部 330…取付具 B11〜B15,B21〜B29…スイッチのボタン CU…黒枠カーソル C31〜C34…容量素子 E1,E2,E11〜E14…固定電極 E21〜E24…接触用固定電極 E25〜E29…固定電極 EE21〜EE24…接触用固定電極 E30…共通外側電極 E31〜E34…内側電極 E40…変位電極 F20A…接触用変位電極 F20B…配線用電極 F20C…変位電極 FF20…変位電極 F31…操作入力 G11〜G14…ゲージ抵抗 Jx,Jy,Jz…接続点 K,K1〜K5…接触用導電体 Q…座標点,投影点 R…絶縁膜/抵抗体 R1〜R6…抵抗体 S…接触面 SW…スイッチ Th,ThL,ThH…しきい値 T1,T2,T21〜T29,Tx,Ty,Tz…端子 V31〜V34…電圧 Vcc…電源電圧 α,β…境界円
フロントページの続き (72)発明者 板野 弘道 埼玉県上尾市菅谷四丁目73番地 株式会社 ワコー内 (72)発明者 岡田 和廣 埼玉県上尾市菅谷四丁目73番地 株式会社 ワコー内 Fターム(参考) 2C001 BB00 BB08 BC00 BC01 CA00 CA01 CA06 CA09 5B087 AA09 BC02 BC08 BC12 BC13 BC17 BC33 BC34 DD03

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定のプログラムに基づいて所定の処理
    を実行する電子機器に対して、方向を示す操作入力を行
    うための入力装置であって、 操作入力が加えられていない状態での出力を零点基準出
    力とし、所定の検出軸に沿った正方向もしくは負方向へ
    の操作入力が加えられた場合に、加えられた操作入力の
    大きさに応じた正もしくは負の検出値を出力する操作入
    力検出部と、 加えられた操作入力を前記検出軸に沿った連続的な操作
    量として取り扱う操作量モードと、加えられた操作入力
    を前記検出軸の正方向もしくは負方向に関するスイッチ
    動作として取り扱うスイッチモードと、のいずれかのモ
    ードを設定する機能を有し、電子機器が実行しているプ
    ログラムに応じて、いずれか一方のモードを設定するモ
    ード設定部と、 前記操作量モードが設定されている場合には、前記操作
    入力検出部によって検出された検出値を、前記検出軸に
    ついての操作量として電子機器に与え、前記スイッチモ
    ードが設定されている場合には、前記操作入力検出部に
    よって検出された検出値の絶対値を所定のしきい値と比
    較し、しきい値を越えていればON状態を示す信号を、
    しきい値を越えていなければOFF状態を示す信号を、
    前記検出軸の正方向もしくは負方向に関するスイッチ動
    作として電子機器に与える操作入力取扱部と、 を備えることを特徴とする電子機器用入力装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の電子機器用入力装置に
    おいて、 モード設定部が、更に、操作量モードとスイッチモード
    とを混合した取り扱いを行う混合モードを設定する機能
    を有し、 前記混合モードが設定されている場合には、操作入力取
    扱部は、操作入力検出部によって検出された検出値の絶
    対値を第1のしきい値および第2のしきい値(第1のし
    きい値<第2のしきい値)と比較し、第1のしきい値を
    越えていなければ、OFF状態を示す信号を前記検出軸
    の正方向もしくは負方向に関するスイッチ動作として電
    子機器に与え、第1のしきい値と第2のしきい値との間
    であれば、ON状態を示す信号を前記検出軸の正方向も
    しくは負方向に関するスイッチ動作として電子機器に与
    え、第2のしきい値を越えていれば、前記検出値を前記
    検出軸についての操作量として電子機器に与える処理を
    行うことを特徴とする電子機器用入力装置。
  3. 【請求項3】 所定のプログラムに基づいて所定の処理
    を実行する電子機器に対して、方向を示す操作入力を行
    うための入力装置であって、 操作入力が加えられていない状態での出力を零点基準出
    力とし、所定の検出軸に沿った正方向もしくは負方向へ
    の操作入力が加えられた場合に、加えられた操作入力の
    大きさに応じた正もしくは負の検出値を出力する操作入
    力検出部と、 この操作入力検出部によって検出された検出値の絶対値
    を第1のしきい値および第2のしきい値(第1のしきい
    値<第2のしきい値)と比較し、第1のしきい値を越え
    ていなければ、OFF状態を示す信号を前記検出軸の正
    方向もしくは負方向に関するスイッチ動作として電子機
    器に与え、第1のしきい値と第2のしきい値との間であ
    れば、ON状態を示す信号を前記検出軸の正方向もしく
    は負方向に関するスイッチ動作として電子機器に与え、
    第2のしきい値を越えていれば、前記検出値を前記検出
    軸に沿った連続的な操作量として電子機器に与える混合
    モード動作を行う機能を有する操作入力取扱部と、 を備えることを特徴とする電子機器用入力装置。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載の電子機器用入力装置に
    おいて、 操作量モードと混合モードとの少なくとも2通りのモー
    ドを設定する機能を有し、電子機器が実行しているプロ
    グラムに応じて、いずれかのモードを設定するモード設
    定部を更に設け、 操作入力取扱部は、操作量モードが設定されている場合
    には、操作入力検出部によって検出された検出値を、検
    出軸についての操作量として電子機器に与える操作量モ
    ード動作を行い、混合モードが設定されている場合に
    は、混合モード動作を行うことを特徴とする電子機器用
    入力装置。
  5. 【請求項5】 請求項3に記載の電子機器用入力装置に
    おいて、 スイッチモードと混合モードとの少なくとも2通りのモ
    ードを設定する機能を有し、電子機器が実行しているプ
    ログラムに応じて、いずれかのモードを設定するモード
    設定部を更に設け、 操作入力取扱部は、スイッチモードが設定されている場
    合には、操作入力検出部によって検出された検出値の絶
    対値を所定のしきい値と比較し、しきい値を越えていれ
    ばON状態を示す信号を、しきい値を越えていなければ
    OFF状態を示す信号を、検出軸の正方向もしくは負方
    向に関するスイッチ動作として電子機器に与えるスイッ
    チモード動作を行い、混合モードが設定されている場合
    には、混合モード動作を行うことを特徴とする電子機器
    用入力装置。
  6. 【請求項6】 請求項3に記載の電子機器用入力装置に
    おいて、 操作量モードとスイッチモードと混合モードとの少なく
    とも3通りのモードを設定する機能を有し、電子機器が
    実行しているプログラムに応じて、いずれかのモードを
    設定するモード設定部を更に設け、 操作入力取扱部は、操作量モードが設定されている場合
    には、操作入力検出部によって検出された検出値を、検
    出軸についての操作量として電子機器に与える操作量モ
    ード動作を行い、スイッチモードが設定されている場合
    には、操作入力検出部によって検出された検出値の絶対
    値を所定のしきい値と比較し、しきい値を越えていれば
    ON状態を示す信号を、しきい値を越えていなければO
    FF状態を示す信号を、検出軸の正方向もしくは負方向
    に関するスイッチ動作として電子機器に与えるスイッチ
    モード動作を行い、混合モードが設定されている場合に
    は、混合モード動作を行うことを特徴とする電子機器用
    入力装置。
  7. 【請求項7】 請求項1〜6のいずれかに記載の電子機
    器用入力装置において、 操作入力検出部が、加えられた操作入力を複数の検出軸
    のいずれか1つの検出軸についての検出値として出力す
    る機能を有し、 操作入力取扱部が、前記1つの検出軸についての検出値
    を、所定のモードに応じて必要な処理を施した上で、電
    子機器に与えることを特徴とする電子機器用入力装置。
  8. 【請求項8】 請求項1〜7のいずれかに記載の電子機
    器用入力装置において、 操作入力検出部が、XYZ三次元座標系において加えら
    れた操作入力のX軸方向成分およびY軸方向成分をそれ
    ぞれ独立して検出する機能をもった力センサを有し、こ
    の力センサによって検出されたX軸方向成分およびY軸
    方向成分に基づいて、加えられた操作入力の大きさに応
    じた検出値を得ることを特徴とする電子機器用入力装
    置。
  9. 【請求項9】 請求項8に記載の電子機器用入力装置に
    おいて、 操作入力検出部が、力センサによって検出されたX軸方
    向成分およびY軸方向成分に基づいて、X軸の正方向、
    X軸の負方向、Y軸の正方向、Y軸の負方向の4方向の
    いずれか1つに関する操作入力を、選択的に検出する機
    能を有することを特徴とする電子機器用入力装置。
  10. 【請求項10】 請求項9に記載の電子機器用入力装置
    において、 操作入力検出部が、更に、X軸およびY軸に対して45
    °をなすV軸およびW軸を定義したときに、V軸の正方
    向、V軸の負方向、W軸の正方向、W軸の負方向の斜め
    4方向に関する操作入力を、力センサによって検出され
    たX軸方向成分およびY軸方向成分を合成することによ
    り検出する機能を有し、合計8方向のいずれか1つに関
    する操作入力を選択的に検出する機能を有することを特
    徴とする電子機器用入力装置。
  11. 【請求項11】 請求項8〜10のいずれかに記載の電
    子機器用入力装置において、 操作入力検出部内の力センサが、XY平面に沿った固定
    面を有する固定要素と、この固定面に対向する変位面を
    もった変位要素と、4組の検出子と、を有し、加えられ
    た操作入力に基づいて前記変位要素が前記固定要素に対
    して変位を生じるように構成され、 前記4組の検出子は、X軸正方向上、X軸負方向上、Y
    軸正方向上、Y軸負方向上にそれぞれ配置され、X軸上
    に配置された検出子によって、加えられた操作入力のX
    軸方向成分を検出し、Y軸上に配置された検出子によっ
    て、加えられた操作入力のY軸方向成分を検出すること
    を特徴とする電子機器用入力装置。
  12. 【請求項12】 請求項11に記載の電子機器用入力装
    置において、 操作入力検出部内の力センサが、更に、加えられた操作
    入力のZ軸方向成分を検出する機能を有し、検出された
    前記Z軸方向成分に基づいて、操作入力検出部から電子
    機器に対して、クリック操作の入力が行われるようにし
    たことを特徴とする電子機器用入力装置。
  13. 【請求項13】 請求項11に記載の電子機器用入力装
    置において、 上面がXY平面に含まれ、この上面の中心部に座標系の
    原点がくるように配置された基板と、 前記基板上方のZ軸を中心とした位置に配置され、操作
    入力を受けて変位する変位部と、前記基板に固定された
    固定部と、前記変位部と前記固定部とを接続する接続部
    と、を有し、前記基板上面に取り付けられた変位生成体
    と、 前記変位部の下面に形成された接触用変位電極と、 前記基板の前記接触用変位電極に対向する位置に形成さ
    れた接触用固定電極と、 前記変位部の変位に起因して静電容量値が変化するよう
    に、前記変位部側に形成された変位電極と前記基板側に
    形成された固定電極とを有する容量素子からなる4組の
    検出子と、 を備え、 前記接続部は可撓性を有しており、前記変位部に操作入
    力が加えられたときに、前記接続部が撓みを生じること
    により、前記変位部が前記基板に対して変位を生じ、 前記変位部に操作入力が加えられていない場合には、前
    記接触用変位電極と前記接触用固定電極とが非接触な状
    態を保ち、前記座標系におけるZ軸方向成分を含む所定
    量の操作入力が前記変位部に加えられた場合には、前記
    接触用変位電極と前記接触用固定電極とが接触状態とな
    り、 前記容量素子を構成する変位電極と前記接触用変位電極
    とは電気的に接続されており、前記接触用変位電極と前
    記接触用固定電極とが接触状態にあるときに、前記接触
    用固定電極と前記容量素子を構成する固定電極との間の
    静電容量値の変化を電気的に検出することにより、加え
    られた操作入力の所定方向成分の大きさを認識できる力
    センサを用いるようにしたことを特徴とする電子機器用
    入力装置。
  14. 【請求項14】 請求項13に記載の電子機器用入力装
    置において、 接触用変位電極と接触用固定電極との接触状態に基づい
    て、操作入力検出部から電子機器に対して、クリック操
    作の入力が行われるようにしたことを特徴とする電子機
    器用入力装置。
  15. 【請求項15】 請求項11に記載の電子機器用入力装
    置において、 上面がXY平面に含まれ、この上面の中心部に座標系の
    原点がくるように配置された基板と、 前記基板上方のZ軸を中心とした位置に配置され、操作
    入力を受けて変位する変位部と、前記基板に固定された
    固定部と、前記変位部と前記固定部とを接続する接続部
    と、を有し、前記基板上面に取り付けられ、前記接続部
    は可撓性を有しており、前記変位部にX軸操作入力が加
    えられたときに前記変位部がX軸に対して傾斜するよう
    な変位を生じ、前記変位部にY軸操作入力が加えられた
    ときに前記変位部がY軸に対して傾斜するような変位を
    生じる変位生成体と、 前記基板上面のX軸正方向位置に配置された第1の内側
    電極と、 前記基板上面のX軸負方向位置に配置された第2の内側
    電極と、 前記基板上面のY軸正方向位置に配置された第3の内側
    電極と、 前記基板上面のY軸負方向位置に配置された第4の内側
    電極と、 前記基板上面のX軸正方向位置の前記第1の内側電極よ
    り外側に配置された第1の外側電極と、 前記基板上面のX軸負方向位置の前記第2の内側電極よ
    り外側に配置された第2の外側電極と、 前記基板上面のY軸正方向位置の前記第3の内側電極よ
    り外側に配置された第3の外側電極と、 前記基板上面のY軸負方向位置の前記第4の内側電極よ
    り外側に配置された第4の外側電極と、 前記第1の内側電極、前記第1の外側電極、前記第2の
    内側電極、前記第2の外側電極、前記第3の内側電極、
    前記第3の外側電極、前記第4の内側電極、前記第4の
    外側電極のそれぞれに対向するように、前記変位生成体
    下面の変位を生じる位置に形成され、前記変位部がX軸
    正方向に向けて所定量だけ傾斜したときに、その一部分
    が前記第1の外側電極に接触し、前記変位部がX軸負方
    向に向けて所定量だけ傾斜したときに、その一部分が前
    記第2の外側電極に接触し、前記変位部がY軸正方向に
    向けて所定量だけ傾斜したときに、その一部分が前記第
    3の外側電極に接触し、前記変位部がY軸負方向に向け
    て所定量だけ傾斜したときに、その一部分が前記第4の
    外側電極に接触するように構成された変位電極と、 前記変位電極がいずれかの外側電極と接触したときに、
    前記第1の内側電極と前記変位電極とによって構成され
    る第1の容量素子の静電容量を示す第1の静電容量値
    を、前記変位電極に接触している外側電極と前記第1の
    内側電極との間の電気的特性に基づいて測定し、前記第
    2の内側電極と前記変位電極とによって構成される第2
    の容量素子の静電容量を示す第2の静電容量値を、前記
    変位電極に接触している外側電極と前記第2の内側電極
    との間の電気的特性に基づいて測定し、前記第3の内側
    電極と前記変位電極とによって構成される第3の容量素
    子の静電容量を示す第3の静電容量値を、前記変位電極
    に接触している外側電極と前記第3の内側電極との間の
    電気的特性に基づいて測定し、前記第4の内側電極と前
    記変位電極とによって構成される第4の容量素子の静電
    容量を示す第4の静電容量値を、前記変位電極に接触し
    ている外側電極と前記第4の内側電極との間の電気的特
    性に基づいて測定し、前記第1の静電容量値と前記第2
    の静電容量値との差に基づいて前記X軸操作入力につい
    ての検出値を出力し、前記第3の静電容量値と前記第4
    の静電容量値との差に基づいて前記Y軸操作入力につい
    ての検出値を出力する検出回路と、 を備える力センサを用いるようにしたことを特徴とする
    電子機器用入力装置。
  16. 【請求項16】 請求項15に記載の電子機器用入力装
    置において、 変位部下面のZ軸に沿った位置に押圧棒を設け、基板上
    面の原点近傍位置にON/OFFスイッチを設け、前記
    押圧棒に加えられた押圧力に基づいて前記ON/OFF
    スイッチが動作するように構成し、このON/OFFス
    イッチの動作に基づいて、操作入力検出部から電子機器
    に対して、クリック操作の入力が行われるようにしたこ
    とを特徴とする電子機器用入力装置。
  17. 【請求項17】 請求項11に記載の電子機器用入力装
    置において、 上面がXY平面に含まれ、この上面の中心部に座標系の
    原点がくるように配置された基板と、 前記基板上方のZ軸を中心とした位置に配置され、操作
    入力を受けて変位する変位部と、前記基板に固定された
    固定部と、前記変位部と前記固定部とを接続する接続部
    と、を有し、前記基板上面に取り付けられた変位生成体
    と、 前記基板の上面のX軸正領域、X軸負領域、Y軸正領
    域、Y軸負領域にそれぞれ配置された第1の抵抗体、第
    2の抵抗体、第3の抵抗体、第4の抵抗体と、 前記変位部の下面の前記第1の抵抗体、前記第2の抵抗
    体、前記第3の抵抗体、前記第4の抵抗体にそれぞれ対
    向する位置に配置された第1の接触用導電体、第2の接
    触用導電体、第3の接触用導電体、第4の接触用導電体
    と、 を備え、 前記接続部は可撓性を有しており、前記変位部に操作入
    力が加えられたときに、前記接続部が撓みを生じること
    により、前記変位部の下面が前記基板の上面に対して変
    位を生じ、この変位に基づいて、前記各接触用導電体の
    前記各抵抗体に対する接触状態が変化するように構成さ
    れ、 前記各接触用導電体は、弾性変形する導電性材料から構
    成されており、かつ、前記各抵抗体に対する接触状態の
    変化に基づいて接触面の面積が変化する形状を有してお
    り、この接触面の面積の変化に基づいて、前記変位部に
    加えられたX軸操作入力およびY軸操作入力を検出でき
    るようにした力センサを用いるようにしたものである。
  18. 【請求項18】 請求項17に記載の電子機器用入力装
    置において、 基板の上面の原点近傍領域に第5の抵抗体を更に設け、
    変位部の下面の前記第5の抵抗体に対向する位置に第5
    の接触用導電体を設け、前記第5の接触用導電体の前記
    第5の抵抗体に対する接触状態に基づいて、操作入力検
    出部から電子機器に対して、クリック操作の入力が行わ
    れるようにしたことを特徴とする電子機器用入力装置。
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