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JP2002298364A - 情報再生装置、信号処理装置および情報再生方法 - Google Patents

情報再生装置、信号処理装置および情報再生方法

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Publication number
JP2002298364A
JP2002298364A JP2001098236A JP2001098236A JP2002298364A JP 2002298364 A JP2002298364 A JP 2002298364A JP 2001098236 A JP2001098236 A JP 2001098236A JP 2001098236 A JP2001098236 A JP 2001098236A JP 2002298364 A JP2002298364 A JP 2002298364A
Authority
JP
Japan
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signal
crosstalk
wobble
track
information
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Abandoned
Application number
JP2001098236A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroki Kuribayashi
祐基 栗林
Takamaro Yanagisawa
琢麿 柳澤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Pioneer Corp
Original Assignee
Pioneer Electronic Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Pioneer Electronic Corp filed Critical Pioneer Electronic Corp
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Priority to US10/097,325 priority patent/US20020141307A1/en
Publication of JP2002298364A publication Critical patent/JP2002298364A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ウォブル信号へのクロストーク、とくにRF
信号に起因するクロストークを排除できる情報再生装
置、信号処理装置および情報再生方法を提供する。 【解決手段】 光学式記録媒体の情報を読み取る情報再
生装置において、第1のトラックMTの情報を読み取る
一対の検出器により光学的に得られる個々の出力信号の
差分を出力する検出器152と、第1のトラックMTに
隣接する第2のトラックST1のRF情報を読み取る検
出器151と、検出器152から出力される検出信号を
復調する復調器2Cと、検出器151から出力される検
出信号を用いて検出器152から出力される検出信号に
含まれるトラックST1のRF情報に由来するクロスト
ークをキャンセルするクロストークキャンセル部と、を
備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光学式記録媒体の
情報を再生する情報再生装置、信号処理装置および情報
再生方法に関し、とくにトラック間隔の短い光学式記録
媒体に対応可能な情報再生装置、信号処理装置および情
報再生方法に関する。
【0002】
【従来の技術】現在、CDやDVDに代表される光ディ
スクが実用化されている。近年、再生専用の記録媒体で
あるCD−DA(CD-Digital Audio)等のほかに、1回
に限りデジタルデータを記録可能としたCD−R(CD-R
ecordable)やデジタルデータを複数回、書換え可能と
したCD−RW(CD-ReWritable)等も実用化されてい
る。
【0003】光ディスクの記録時、再生時には光ディス
クを所定の速度で回転させる必要があり、再生専用の記
録媒体の場合には、再生時にデジタルデータの再生周波
数に回転速度を同期させることにより、所定の回転速度
を得ることができる。一方、CD−RやCD−RWのよ
うに記録可能な記録媒体の場合、初期状態ではトラック
にデジタルデータが記録されておらず、同様な方法を用
いて回転速度の制御ができない。このため、記録可能な
記録媒体では、アドレス情報に対応してトラック(グル
ーブトラック)がウォブリングされており、トラックか
ら読み取られるウォブル信号に基づいて回転速度の制御
を行うとともに、トラックのアドレスを認識するように
している。
【0004】現在、実用化されているウォブリングによ
るアドレス情報の記録方式としては、FM変調したウォ
ブル信号をトラックに記録する方式が知られている。ま
た、特開平10−69646号公報には、ウォブル信号
を位相変調することにより、トラックにアドレス情報を
記録する方式が開示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、光ディスクに
対してはさらなる記録密度の向上が要求されている。そ
して、光ディスクの記録密度を高めようとする場合に
は、螺旋状に形成されたトラックの間隔(光ディスクの
半径方向の間隔)が必然的に小さくならざるを得ない。
このため、レーザビームのスポット径を所定のトラック
が形成された領域に完全に絞り込むことが困難となり、
隣接するトラックからのクロストークが発生するという
問題がある。
【0006】また、本発明の発明者による実験等によっ
て、再生中のトラックに記録された高周波信号(RF信
号)がウォブル信号に混入するという現象が発生するこ
とが判明した。
【0007】本発明は、ウォブル信号へのクロストー
ク、とくにデータ記録後のRF信号に起因するクロスト
ークを排除できる情報再生装置を提供することを目的と
する。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の情報再生装置
は、光学式記録媒体のウォブル信号とRF情報とを読み
取る情報再生装置において、ウォブル情報からウォブル
信号を検出するウォブル検出手段(152)と、RF情
報からRF信号を検出するRF検出手段(151、15
2等)と、RF信号を用いて、ウォブル信号に含まれる
RF情報に由来するクロストークをキャンセルするクロ
ストークキャンセル手段(3k等)と、を備えることを
特徴とする。
【0009】この情報再生装置によれば、ウォブル信号
に含まれるRF情報に由来するクロストークをキャンセ
ルするクロストークキャンセル手段を備えるので、ウォ
ブル信号へのRF情報に由来するクロストークを効果的
に除去できる。
【0010】ウォブル検出手段(152)は第1のトラ
ック(MT)からウォブル信号を検出し、RF検出手段
(151)は当該第1のトラック(MT)に隣接する第
2のトラック(ST1)からRF信号を検出してもよ
い。
【0011】この場合には、第2のトラックのRF情報
に由来するクロストークを効果的に除去できる。
【0012】ウォブル検出手段(152)およびRF検
出手段(151,152)の情報読み取り方向について
の位置ずれに相当するタイミングを補償する位置ずれ補
償手段(11〜14)を備え、位置ずれ補償手段(11
〜14)によりタイミングを合せたウォブル信号とRF
信号を用いて、クロストークキャンセル手段(3k等)
における制御を実行してもよい。
【0013】この場合には、ウォブル検出手段を介して
取り込まれた信号と、RF検出手段を介して取り込まれ
た信号とのタイミングを合せた状態で、クロストークの
キャンセルを実行するため、クロストークが効果的に除
去される。
【0014】ウォブル検出手段(152)は第1のトラ
ック(MT)からウォブル信号を検出し、RF検出手段
(152)は当該第1のトラック(MT)からRF信号
を検出してもよい。
【0015】この場合には、第1のトラックのRF情報
に由来するクロストークを効果的に除去できる。
【0016】ウォブル信号に含まれるクロストークを抽
出するクロストーク抽出手段(1C等)と、クロストー
ク抽出手段(1C等)により抽出されたクロストークに
基づいて係数を制御する係数制御手段(3k等)と、を
備え、クロストークキャンセル手段(3e等)は、係数
制御手段(3k等)により算出された係数によりクロス
トークをキャンセルしてもよい。
【0017】この場合にはウォブル検出手段により検出
されたウォブル信号に含まれるRF情報に由来するクロ
ストークを抽出し、この抽出されたクロストークに基づ
いて係数を制御し、この係数によりクロストークをキャ
ンセルするので、ウォブル信号に対するRF信号のクロ
ストークを効率的に除去できる。
【0018】係数制御手段(3k等)は、クロストーク
抽出手段(1C等)によって抽出されたクロストーク
と、RF信号との間の相関を算出し、相関が小さくなる
ようにクロストークキャンセル手段(3e)に用いる係
数を制御してもよい。
【0019】この場合には、クロストーク抽出手段によ
って抽出されたクロストークと、RF信号との間の相関
が小さくなるように係数が制御されるので、効果的にク
ロストークをキャンセルでき、ウォブル信号に対するR
F信号のクロストークを効率的に除去できる。
【0020】ウォブル信号を復調するウォブル復調手段
(2C等)と、RF信号を復調するRF復調手段(3i
等)とを備え、クロストーク抽出手段(1C等)は、ウ
ォブル復調手段(3i等)による復調後の信号からクロ
ストークを抽出し、係数制御手段(3j等)は、クロス
トーク抽出手段(1c等)によって抽出されたクロスト
ークと、RF復調手段(3i等)による復調後の信号と
の相関に基づいて係数を制御してもよい。
【0021】この場合には、復調後の信号からクロスト
ークを抽出するので、クロストークを効率的に抽出でき
る。
【0022】クロストーク抽出手段は、クロストークを
キャンセルしたウォブル復調手段の出力信号の値に基づ
いてデータパターンを判定するデータパターン判定手段
と、当該データパターン判定手段の判定結果に対応する
リファレンスレベルを生成するリファレンスレベル生成
手段とを備え、リファレンスレベルと、クロストークを
キャンセルしたウォブル復調手段の出力信号の値を比較
してクロストークを抽出してもよい。
【0023】この場合には、リファレンスレベルと、ク
ロストークをキャンセルしたウォブル復調手段の出力信
号の値を比較してクロストークを抽出するので、効率的
にクロストーク成分を検出できる。
【0024】ウォブル信号のエラーレートを検出するエ
ラーレート検出手段を備え、クロストークキャンセル手
段は、エラーレート検出手段により検出されるエラーレ
ートが低下するようにクロストークをキャンセルしても
よい。
【0025】この場合には、エラーレートが低下するよ
うに制御するので、効率的にクロストークを除去でき
る。
【0026】ウォブル信号のジッタを検出するジッタ検
出手段を備え、クロストークキャンセル手段は、前記ジ
ッタ検出手段により検出されるジッタが低下するように
前記クロストークをキャンセルしてもよい。
【0027】この場合には、ジッタが低下するように制
御するので、効率的にクロストークを除去できる。
【0028】ウォブル検出手段(152)は第1のトラ
ック(MT)からウォブル信号を検出し、RF検出手段
(151、152)は、第1のトラック(MT)からR
F信号を検出する第1のRF検出手段(152)と、当
該第1のトラック(MT)に隣接する第2のトラック
(ST1)からRF信号を検出する第2のRF検出手段
(151)と、当該第1のトラック(MT)に隣接する
第2のトラック(ST1)とは異なる第3のトラック
(ST2)からRF信号を検出する第3のRF検出手段
(153)と、からなってもよい。
【0029】この場合には、第1のRF検出手段、第2
のRF検出手段および第3の検出手段により検出される
第1のトラック、第2のトラックおよび第3のトラック
のRF情報に由来するクロストークをキャンセルするこ
とができる。
【0030】本発明の信号処理装置は、光学式記録媒体
のウォブル情報とRF情報とを読み取る情報再生装置に
適用される信号処理装置において、ウォブル情報からウ
ォブル信号を検出するウォブル検出手段(152)と、
RF情報からRF信号を検出するRF検出手段(15
2,151等)と、RF信号を用いて、ウォブル信号に
含まれるRF情報に由来するクロストークをキャンセル
するクロストークキャンセル手段(3k等)と、を備え
ることを特徴とする。
【0031】この信号処理装置によれば、ウォブル信号
に含まれるRF情報に由来するクロストークをキャンセ
ルするクロストークキャンセル手段を備えるので、ウォ
ブル信号へのRF情報に由来するクロストークを効果的
に除去できる。
【0032】本発明の情報再生方法は、光学式記録媒体
のウォブル情報とRF情報とを読み取る情報再生方法に
おいて、ウォブル情報からウォブル信号を検出するウォ
ブル検出工程と、RF情報からRF信号を検出するRF
検出工程と、RF信号を用いて、ウォブル信号に含まれ
るRF情報に由来するクロストークをキャンセルするク
ロストークキャンセル工程と、を備えることを特徴とす
る情報再生方法。
【0033】この情報再生方法によれば、ウォブル信号
に含まれるRF情報に由来するクロストークをキャンセ
ルするクロストークキャンセル手段を備えるので、ウォ
ブル信号へのRF情報に由来するクロストークを効果的
に除去できる。
【0034】なお、本発明の理解を容易にするために添
付図面の参照符号を括弧書きにて付記するが、それによ
り本発明が図示の形態に限定されるものではない。
【0035】
【発明の実施の形態】−情報再生装置− 以下、図1〜図28を参照して、本発明の情報再生装置
について説明する。
【0036】最初に、ウォブルの再生信号に漏れ込む、
隣接するトラックのRF信号およびそのRF信号をキャ
ンセルすることの効果について説明する。なお、ウォブ
ルはアドレス情報等を記録するため形成されるものであ
るが、具体的なアドレス情報の記録方式については後述
する。
【0037】図1はストレートグルーブを用いたシミュ
レーションのモデルを示している。図1に示すモデルで
は、レーザー光のスポットSPの進行方向に向って右側
の隣接トラックST1のみに記録マークRMが形成され
ている。すなわち、スポットSPの進行方向に向って右
側の隣接するトラックST1のみにRFデータが記録さ
れる。再生中のトラックであるメイントラックMT、お
よびスポットSPの進行方向に向って左側の隣接するト
ラックST2にはRFデータが記録されていない。
【0038】シミュレーションのパラメータとしては、
開口数(NA)=0.6、レーザー光の波長λ=650
nm、トラックピッチ0.683μmが選択されてい
る。
【0039】図1の場合、メイントラックMTはストレ
ートである。したがって、仮にメイントラックMTのプ
ッシュプル信号へのRF信号のクロストークが完全にな
いとすると、メイントラックのプッシュプル信号は常に
0になるはずである。つまり、図1のようなモデルでメ
イントラックMTのプッシュプル信号を計算した時に現
れる信号が、隣接するトラックからのクロストークとい
うことになる。
【0040】図2(a)〜図2(d)は、それぞれスポ
ットSPからの反射光を捉える検出面の強度分布のシミ
ュレーション結果を示している。図2(a)は、スポッ
トSPが図1のA点にある場合における強度分布の2次
元図、図2(b)は、この場合における強度分布の3次
元図である。図2(c)は、スポットSPが図1のB点
にある場合における強度分布の2次元図、図2(d)
は、この場合における強度分布の3次元図である。各図
に示す「半径方向」は光ディスクの半径方向を示す。こ
の方向は図1における上下方向に対応する。
【0041】図2(a)および図2(c)において、そ
れぞれ上部の半円が1つの検出器DET1の検出面を示
し、下部の半円が他の検出器DET2を示す。プッシュ
プル信号は、検出器DET1の検出信号と検出器DET
2の検出信号との差分信号である。なお、RF信号は、
検出器DET1の検出信号と検出器DET2の検出信号
との和信号である。
【0042】図3(a)は、メイントラックMTのプッ
シュプル信号波形のシミュレーション結果を示してい
る。上記のように、このプッシュプル信号がクロストー
クに相当する。図3(b)はメイントラックMTに隣接
するトラックST1を再生した場合のRF信号波形のシ
ミュレーション結果を示している。図3(a)および図
3(b)の横軸は時間を示す。図3(a)および図3
(b)のA点およびB点は、それぞれ図1におけるA点
およびB点をスポットSPが通過する時点を示す。
【0043】図3(a)および図3(b)を対比すると
判るように、メイントラックMTのプッシュプル信号の
信号波形は、トラックST1のRF信号の信号波形に近
似している。したがって、メイントラックMTのプッシ
ュプル信号にはトラックST1のRF信号がクロストー
クとして漏れ込んでいることが判る。
【0044】次に、実際にアドレスデータをウォブルの
フェーズシフトキーイング(PSK)変調で記録した光
ディスクにおいて、隣接するトラックからのRF信号を
キャンセルことによる効果をシミュレーションした結果
について説明する。
【0045】図4はこのシミュレーションの計算モデル
を示している。図4に示すように、ウォブリングされた
メイントラックMTにはRFデータが記録されておら
ず、メイントラックMTの両隣にストレートグルーブと
して形成されたトラックST1およびトラックST2に
は、RFデータが記録されている。このように、トラッ
クST1およびトラックST2をストレートグルーブと
したのは、隣接するトラックからのウォブル信号のクロ
ストークが生じないようにして、純粋にRF信号のクロ
ストークの影響を検証するためである。また、RF信号
のクロストークのみを評価するため、ディスクノイズも
ないものとした。
【0046】シミュレーションのパラメータとしては、
開口数(NA)=0.6、レーザー光の波長λ=650
nm、トラックピッチ0.683μm、ラジアルチルト
=1.0度である。
【0047】図5は、図4の計算モデルにおいて、メイ
ントラックMTのウォブル信号を復調して得られるアド
レス信号のアイパターンのシミュレーション結果を示し
ている。図5(a)はこのアドレス信号に対して漏れ込
む、隣接するトラックST1およびST2からのRF信
号をキャンセルする前におけるアイパターンを示す。図
5(b)はこのアドレス信号に対して漏れ込む、隣接す
るトラックST1およびトラックST2からのRF信号
をキャンセルした後におけるアイパターンを示す。
【0048】図5(a)に示すように、隣接するトラッ
クST1、ST2のRF信号をキャンセルする前のアイ
パターンには、メイントラックMTのウォブル信号にク
ロストークに由来するノイズが重畳されている。一方、
図5(b)に示すように、隣接するトラックST1、S
T2のRF信号をキャンセルした後のアイパターンから
はクロストークに由来するノイズが排除されている。こ
のように、メイントラックMTのウォブル信号に漏れ込
む、隣接するトラックからのRF信号をキャンセルする
ことの効果が確認できる。
【0049】次に、ウォブルの再生信号に漏れ込むメイ
ントラック自体のRF信号およびそのRF信号をキャン
セルすることの効果について説明する。
【0050】図6はメイントラックのウォブル信号に対
するメイントラックのRF信号の漏れ込みをシミュレー
ションするためのモデルを示す。
【0051】再生ビームスポットがメイントラックのグ
ルーブの中心にかかっている場合、仮に隣接するトラッ
クからのクロストークがないとすると、プッシュプル信
号(ウォブル信号)のレベルはゼロになるはずである。
この場合は、メイントラックにRFデータを記録して
も、その記録マークRMがトラックの中心からずれずに
記録されていれば、RFデータはプッシュプル信号に影
響を与えない。言い換えれば、メイントラックMTのウ
ォブル信号に対し、メイントラックMTのRF信号が漏
れ込むことはない。しかし、実際にはディスクの偏芯等
により、記録マークRMは少なからず左右に偏奇しなが
ら記録されている。その結果としてプッシュプル信号は
厳密にゼロにはならない。また、記録マークRMが偏奇
していなくても、隣接のトラックからのクロストークや
メイントラックMTのグルーブ自体の偏奇(ウォブル)
によりプッシュプル信号がゼロでなくなる。この場合に
は、メイントラックMTのRF信号がプッシュプル信号
に現れてくる。
【0052】図6に示すモデルでは、メイントラックM
TおよびメイントラックMTの両隣のトラックST1、
ST2はいずれもストレートグルーブとされている。ま
た、メイントラックMTがトラック中心線から偏奇(ウ
ォブル)している。記録マークRMはメイントラックM
Tのトラック中心線上にある。さらに、メイントラック
MTの両隣のトラックST1、ST2にはRFデータは
記録されていない。
【0053】図6に示すモデルにおけるシミュレーショ
ンのパラメータとしては、開口数(NA)=0.6、レ
ーザー光の波長λ=650nm、トラックピッチ0.6
83μmが選択されている。
【0054】図7は、図6に示すモデルにおけるメイン
トラックMTのプッシュプル信号波形のシミュレーショ
ン結果を示しており、実線は記録マークRMがある場
合、点線は記録マークがない場合をそれぞれ示してい
る。図7に示すように、記録マークRMがある場合に
は、メイントラックMTのRF信号がプッシュプル信号
に漏れ込んでくる。
【0055】したがって、メイントラックMTのウォブ
ル信号に対するRF信号の影響を完全に排除するために
は、隣接するトラックのRF信号に加えて、メイントラ
ックMTのRF信号もキャンセル必要がある。
【0056】次に、実際にアドレスデータをウォブルの
フェーズシフトキーイング(PSK)変調で記録した光
ディスクにおいて、メイントラックMT自体のRF信号
をキャンセルすることによる効果をシミュレーションし
た結果について説明する。
【0057】図8はこのシミュレーションの計算モデル
を示している。図8に示すように、ウォブリングされた
メイントラックMTにはRFデータが記録されており、
メイントラックMTの両隣にストレートグルーブとして
形成されたトラックST1およびトラックST2には、
RFデータが記録されていない。このように、トラック
ST1およびトラックST2をストレートグルーブとし
たのは、隣接するトラックからのウォブル信号のクロス
トークが生じないようにして、純粋にメイントラックM
T自体のRF信号のクロストークの影響を検証するため
である。また、RF信号のクロストークのみを評価する
ため、ディスクノイズもないものとした。
【0058】シミュレーションのパラメータとしては、
開口数(NA)=0.6、レーザー光の波長λ=650
nm、トラックピッチ0.683μm、ラジアルチルト
=1.0度である。
【0059】図9は、図8の計算モデルにおいて、メイ
ントラックMTのウォブル信号を復調して得られるアド
レス信号のアイパターンのシミュレーション結果を示し
ている。図9(a)はこのアドレス信号に対して漏れ込
む、メイントラックMT自体のRF信号をキャンセルす
る前におけるアイパターンを示す。図5(b)はこのア
ドレス信号に対して漏れ込む、メイントラックMT自体
のRF信号をキャンセルした後におけるアイパターンを
示す。
【0060】図9(a)に示すように、メイントラック
MTのRF信号をキャンセルする前のアイパターンに
は、メイントラックMTのウォブル信号にクロストーク
に由来するノイズが重畳されている。一方、図9(b)
に示すように、メイントラックMTのRF信号をキャン
セルした後のアイパターンからはクロストークに由来す
るノイズが排除されている。このように、メイントラッ
クMTのウォブル信号に漏れ込む、メイントラックMT
自体のRF信号をキャンセルすることの効果が確認でき
る。
【0061】(本発明の情報再生装置の基本構成)以
下、図10〜図14を参照して、本発明の情報再生装置
の基本構成について説明する。
【0062】最初に、図15および図16を参照して光
ディスクDKにおけるアドレス情報の記録方式および復
調方法について説明する。
【0063】図15に示すように、光ディスクDKのア
ドレス情報は、0および1の2値のデータを用いてグル
ーブに記録される。グルーブは一定の周期からなる正弦
波の形状にウォブリングされており、アドレス情報を構
成するデータ0および1は、それぞれ0度および180
度の位相を有する1周期のウォブルとして記録されてい
る。このウォブルの周波数はトラッキングサーボ帯域
と、RF信号帯域との中間に位置している。
【0064】次に、後述するフェーズシフトキーイング
(PSK)復調器2等の動作について説明する。図16
は復調器における復調方法を示す図であり、図16
(a)はウォブル信号、キャリア信号および乗積信号の
関係を示す図、図16(b)は復調に用いられる回路例
を示す図である。
【0065】図15および図16(a)に示すように、
光ディスクDKでは、2値のアドレス情報をウォブル信
号(正弦波)の0度および180度の2種類の位相に変
調することにより記録している。図16(a)に示すキ
ャリア信号(図16(a)では、位相0度の正弦波)と
ウォブル信号を乗算した後、乗算により得た乗積信号を
ローパスフィルタ252を通過させることで、ウォブル
信号の位相に応じた出力値(2値)を示す復調信号が得
られる。
【0066】図16(b)に示すように、キャリア信号
はウォブル信号をPLL回路251に入力することによ
り生成することができる。このキャリア信号とウォブル
信号を乗積して乗積信号を生成し、さらに乗積信号をロ
ーパスフィルタ252に入力し、ローパスフィルタ出力
を得る。
【0067】以下、本発明の情報再生装置の基本構成に
ついて説明する。
【0068】図10は本発明の情報再生装置の基本構成
の一例を示す図である。この情報再生装置100では、
復調前のウォブル信号のエラー(クロストーク)を検出
するとともに、復調前のウォブル信号に対してクロスト
ークのキャンセルを実行している。
【0069】装置100は、メイントラックMTの情報
を検出する検出器(不図示)と、メイントラックMTに
隣接するトラックST1の情報を検出する検出器(不図
示)と、メイントラックMTトに隣接するトラックST
2の情報を検出する検出器(不図示)とを備える。メイ
ントラックMTの情報を検出する検出器は、メイントラ
ックMTのウォブル信号Swmainを出力し、トラッ
クST1の情報を検出する検出器はトラックST1のR
F信号Srfsub1を出力し、トラックST2の情報
を検出する検出器はトラックST2のRF信号Srfs
ub2を出力する。
【0070】また、装置100は、メイントラックの復
調前のウォブル信号のエラー(クロストーク)を検出す
る誤差検出部1と、フェーズシフトキーイング(PS
K)復調器2と、トラックST1のRF信号をキャンセ
ルするためのキャンセル部3と、メイントラックMTの
RF信号をキャンセルするためのキャンセル部4と、ト
ラックST2のRF信号をキャンセルするためのキャン
セル部5と、を備える。
【0071】キャンセル部3は、係数制御部3aと、係
数制御部3aから出力される係数を与えられる乗算器3
bとを備える。
【0072】誤差検出部1はキャンセル後のウォブル信
号S1に含まれる誤差ΔSを検出し、出力する。係数制
御部3aでは誤差ΔSとRF信号Srfsub1との間
の相関を検出し、相関に対応した係数kを出力する。こ
の係数kは乗算器3bに与えられ、RF信号Srfsu
b1と乗算される。
【0073】図10に示すように、検出器により検出さ
れたメイントラックMTのウォブル信号Swmainか
ら乗算器3bの出力信号が減算されて、信号S1が得ら
れる。さらに、復調器2において信号S1が復調され
て、アドレス復調信号Sdemodが出力される。
【0074】以上のようなフィードバック制御によっ
て、ΔSが最小になるように、すなわち、アドレス復調
信号Sdemodに対するトラックST1からのRF信号のク
ロストークが最小となるように、乗算器3bの係数が制
御される。これにより、アドレス復調信号Sdemodに対す
るトラックST1のRF信号のクロストークが打ち消さ
れる。
【0075】キャンセル部4およびキャンセル部5はキ
ャンセル部3と同様に構成され、トラックST1のRF
信号と同様に、メイントラックMTのRF信号およびト
ラックST2のRF信号が上述の動作により、キャンセ
ルされる。
【0076】このように、図10の装置100では、復
調前の段階でRF信号のクロストークを検出するととも
に、復調前の段階でクロストークの打ち消しを実行して
いる。そして、クロストークが打ち消された後の検出信
号を復調することで、アドレス復調信号を得ている。こ
の場合、クロストーク元であるRF信号について復調が
不要となる利点がある。その反面、復調前のアナログ信
号には、複雑なノイズが混入している等の理由からエラ
ー(クロストーク)の検出が困難であるという欠点があ
る。
【0077】図11は本発明の情報再生装置の基本構成
の別の一例を示す図である。この装置200では、復調
前のウォブル信号のエラー(クロストーク)を検出する
とともに、復調後のウォブル信号に対してクロストーク
のキャンセルを実行している。
【0078】装置200は、メイントラックの復調前の
ウォブル信号のエラー(クロストーク)を検出する誤差
検出部1Aと、メイントラックのウォブル信号を復調す
るフェーズシフトキーイング(PSK)復調器2Aと、
トラックST1のRF信号をキャンセルするためのキャ
ンセル部3Aと、メイントラックMTのRF信号をキャ
ンセルするためのキャンセル部4Aと、トラックST2
のRF信号をキャンセルするためのキャンセル部5A
と、を備える。
【0079】キャンセル部3Aは、係数制御部3cと、
RF信号Ssub1を復調する復調器3dと、係数制御
部3cから出力される係数を与えられる乗算器3eとを
備える。
【0080】誤差検出部1Aは、検出器から出力される
メイントラックMTのウォブル信号Swmainに含ま
れる誤差ΔSを検出し、出力する。係数制御部3cでは
誤差ΔSとRF信号Ssub1との間の相関を検出し、
相関に対応した係数kを出力する。この係数kは乗算器
3eに与えられ、復調器3dの出力信号S3と乗算され
る。
【0081】図11に示すように、メイントラックMT
のウォブル信号Swmainは復調器2Aにより復調さ
れる。さらに、復調器2Aの出力信号S2から乗算器3
eの出力信号が減算されて、信号アドレス復調信号Sdem
odが出力される。
【0082】以上のようにして、アドレス復調信号Sdem
odに対するトラックST1、メイントラックMTおよび
トラックST2のRF信号のクロストークを打ち消すこ
とができる。
【0083】キャンセル部4Aおよびキャンセル部5A
はキャンセル部3Aと同様に構成され、トラックST1
のRF信号と同様に、メイントラックMTのRF信号お
よびトラックST2のRF信号が上述の動作により、キ
ャンセルされる。
【0084】このように、図11の装置200では、復
調前の段階でRF信号のクロストークを検出するととも
に、復調後の段階でクロストークの打ち消しを実行し、
アドレス復調信号を得ている。
【0085】図12は本発明の情報再生装置の基本構成
の別の一例を示す図である。この装置300では、復調
後のウォブル信号のエラー(クロストーク)を検出する
とともに、復調前のウォブル信号に対してクロストーク
のキャンセルを実行している。
【0086】装置300は、メイントラックの復調後の
ウォブル信号のエラー(クロストーク)を検出する誤差
検出部1Bと、メイントラックMTのウォブル信号を復
調するフェーズシフトキーイング(PSK)復調器2B
と、トラックST1のRF信号をキャンセルするための
キャンセル部3Bと、メイントラックMTのRF信号を
キャンセルするためのキャンセル部4Bと、トラックS
T2のRF信号をキャンセルするためのキャンセル部5
Bと、を備える。
【0087】キャンセル部3Bは、検出器から出力され
たトラックST1のRF信号Ssub1を復調する復調
器3fと、係数制御部3gと、係数制御部3gから出力
される係数を与えられる乗算器3hとを備える。
【0088】誤差検出部1Bは、クローストークをキャ
ンセル後の信号をさらに復調して得られたウォブル信号
Sdemodに含まれる誤差ΔSを検出し、出力する。係数
制御部3gでは誤差ΔSとRF信号Ssub1を復調し
た信号S4との間の相関を検出し、相関に対応した係数
kを出力する。この係数kは乗算器3hに与えられ、R
F信号Ssub1と乗算される。
【0089】図12に示すように、検出器により検出さ
れたメイントラックMTのウォブル信号Smainwか
ら乗算器3hの出力信号が減算されて、信号S5が得ら
れる。さらに、復調器2Bにおいて信号S5が復調され
て、アドレス復調信号Sdemodが出力される。
【0090】以上のようなフィードバック制御によっ
て、ΔSが最小になるように、すなわち、アドレス復調
信号Sdemodに対するトラックST1からのRF信号のク
ロストークが最小となるように、乗算器3hの係数が制
御される。これにより、アドレス復調信号Sdemodに対す
るトラックST1のRF信号のクロストークが打ち消さ
れる。
【0091】キャンセル部4Bおよびキャンセル部5B
はキャンセル部3Bと同様に構成され、トラックST1
のRF信号と同様に、メイントラックMTのRF信号お
よびトラックST2のRF信号が上述の動作により、キ
ャンセルされる。
【0092】このように、図12の装置300では、復
調後の段階でRF信号のクロストークを検出するととも
に、復調前の段階でクロストークの打ち消しを実行して
いる。そして、クロストークが打ち消された後の検出信
号を復調することで、アドレス復調信号を得ている。こ
の装置300では、復調後のウォブル信号からエラー
(クロストーク)を検出しているので、高精度にエラー
を検出することができるという利点がある。
【0093】図13は本発明の情報再生装置の基本構成
の別の一例を示す図である。この装置400では、復調
後のウォブル信号のエラー(クロストーク)を検出する
とともに、復調後のウォブル信号に対してクロストーク
のキャンセルを実行している。
【0094】装置400は、メイントラックの復調後の
ウォブル信号のエラー(クロストーク)を検出する誤差
検出部1Cと、メイントラックMTのウォブル信号を復
調するフェーズシフトキーイング(PSK)復調器2C
と、トラックST1のRF信号をキャンセルするための
キャンセル部3Cと、メイントラックMTのRF信号を
キャンセルするためのキャンセル部4Cと、トラックS
T2のRF信号をキャンセルするためのキャンセル部5
Cと、を備える。
【0095】キャンセル部3Cは、検出器から出力され
たトラックST1のRF信号Ssub1を復調する復調
器3iと、係数制御部3jと、係数制御部3jから出力
される係数を与えられる乗算器3kとを備える。
【0096】誤差検出部1Cは、復調器2Cの出力信号
6からクローストークをキャンセルして得られたウォ
ブル信号Sdemodに含まれる誤差ΔSを検出し、出力す
る。係数制御部3jでは誤差ΔSとRF信号Ssub1
を復調した信号S7との間の相関を検出し、相関に対応
した係数kを出力する。この係数kは乗算器3kに与え
られ、信号S7と乗算される。
【0097】図13に示すように、検出器により検出さ
れたメイントラックMTのウォブル信号Swmainは
復調器2Cにより復調される。ついで、復調器2Cの出
力信号S6から乗算器3kの出力信号が減算されて、ア
ドレス復調信号Sdemodが得られる。
【0098】図13の装置では、以上のようなフィード
バック制御によって、ΔSが最小になるように、すなわ
ち、アドレス復調信号Sdemodに対するトラックST1か
らのRF信号のクロストークが最小となるように、乗算
器3kの係数が制御される。これにより、アドレス復調
信号Sdemodに対するトラックST1のRF信号のクロス
トークが打ち消される。
【0099】キャンセル部4Cおよびキャンセル部5C
はキャンセル部3Cと同様に構成され、トラックST1
のRF信号と同様に、メイントラックMTのRF信号お
よびトラックST2のRF信号が上述の動作により、キ
ャンセルされる。
【0100】このように、図13の装置400では、復
調後の段階でRF信号のクロストークを検出するととも
に、復調後の段階でクロストークの打ち消しを実行して
アドレス復調信号を得ている。この装置では、復調後の
ウォブル信号からエラー(クロストーク)を検出してい
るので、高精度にエラーを検出することができるという
利点がある。
【0101】図14は、図13の装置に対して、3つの
検出器からの検出信号であるRF信号Srfsub1、
RF信号Srfmain、RF信号Srfsub2およ
びプッシュプル信号Swmainを、それぞれ所定時間
だけ遅延させる遅延部11、12、13および14を付
加した装置500を示す。
【0102】遅延部11〜14は、3つのトラックのト
ラック情報を読み取る上記検出器の光スポットの相対的
な位置関係をキャンセルするためものである。通常、3
つの光スポットを互いに隣り合うトラックに照射する場
合には、これらの光スポットはトラック情報の読取方
向、すなわち光ディスクの周方向に対して互いにずれた
位置に位置付けられる。
【0103】図17(a)および図17(b)はトラッ
ク情報を読取るための光学系の一例を示している。図1
7(a)および図17(b)に示す光学系は、レーザ1
01と、回折格子102と、ビームスプリッタ103
と、対物レンズ104と、フォトディテクタ105とを
備える。
【0104】レーザ101は、予め設定された一定強度
を有する情報再生用の光ビームBを生成し、回折格子1
02に照射する。そして、回折格子102は、当該光ビ
ームBを、再生されるべき情報が記録されているメイン
トラックMTに照射されるべき主ビームMBと、当該メ
イントラックMTの両側に相隣接して形成されているト
ラックST1及びST2に夫々照射されるべき副ビーム
SB1及びSB2と、に分離し、夫々ビームスプリッタ
103に照射する。
【0105】次に、当該ビームスプリッタ103は、分
離された主ビームMB並びに副ビームSB1及びSB2
を透過し、対物レンズ104へ照射する。
【0106】これにより、対物レンズ104は、照射さ
れた主ビームMB並びに副ビームSB1及びSB2を夫
々別個に集光し、主ビームMBをメイントラックMT
に、副ビームSB1をトラックST1に、副ビームSB
2をトラックST2に、夫々照射する。このとき、メイ
ントラックMT上の照射位置には主ビームMBによる光
スポットSPMが、トラックST1上の照射位置には副
ビームSB1による光スポットSP1が、トラックST
2上の照射位置には副ビームSB2による光スポットS
P2が、夫々形成されることとなる。図17(a)に示
すように、光スポットSPM、光スポットSP1および
光スポットSP2は光ディスクDKの半径に対して傾き
をもった方向に配列されており、光スポットSPM、光
スポットSP1および光スポットSP2は光ディスクD
Kの周方向(情報の読取方向)に対して互いにずれた位
置にある。
【0107】次に、主ビームMB、副ビームSB1及び
副ビームSB2夫々の光ディスクDKからの反射光は、
元の主ビームMB並びに副ビームSB1及びSB2の逆
光路を経由してビームスプリッタ103に集光される。
このとき、当該光ディスクDKにおける反射により、主
ビームMB、副ビームSB1及び副ビームSB2夫々の
光ディスクDKからの反射光の偏光面は若干角度だけ回
転されている。
【0108】これにより、ビームスプリッタ103は、
当該偏光面が夫々回転されている反射光を今度は反射
し、各反射光毎に別個にフォトディテクタ105に照射
する。
【0109】図17(b)に示すように、フォトディテ
クタ105は、当該3つの反射光を夫々別個に受光しプ
ッシュプル信号を出力する検出器151、152および
153を備える。検出器151はビームSB1の反射光
を受光し、検出器152は主ビームMBの反射光を受光
し、検出器153はビームSB2の反射光を受光する。
各検出器151、152および153は、それぞれ一対
の検出器を構成する個々のセンサ151a、151b、
センサ152a、152b、およびセンサ153a、1
53bを有する。
【0110】各検出器151、152および153は、
個々のセンサ(例えば、152a、152b)の検出信
号の差として得られる3つの検出信号(プッシュプル信
号)Swsub1,SwmainおよびSwsub2を
生成する。また、各検出器151、152および153
は、個々のセンサ(例えば、152a、152b)の検
出信号の和として得られる3つの検出信号(RF信号)
Srfsub1,SrfmainおよびSrfsub2
を生成する。
【0111】図14に示すように、遅延部11〜14で
は、光スポットの光ディスクの周方向についての位置ず
れをキャンセルするように検出信号Srfsub1、S
rfmain、Srfsub2およびSwmainの遅
延時間が調整される。これにより、遅延部11〜14か
ら出力される信号は、3つの光スポットが光ディスクの
半径方向に並んだ場合の検出信号と等価となる。
【0112】このように、光スポットが光ディスクの半
径方向にずれている場合には、信号のタイミングを揃え
たうえで、クロストークのキャンセルを実行する必要が
ある。なお、遅延部11〜14に相当する構成は、図1
0〜図13の装置のいずれにも同様に適用することがで
きる。また、遅延部は復調前の段階で信号を遅延させる
ものでもよいし、復調後に信号を遅延させるものでもよ
い。
【0113】次に、図18を参照して、復調前後におけ
るエラー(クロストーク)の検出について説明する。
【0114】図18(a)はクロストークやノイズを含
まないウォブル信号波形を、図18(b)はクロストー
クおよびノイズを含むウォブル信号波形を、それぞれ示
している。
【0115】アドレスデータをウォブルの位相変調で記
録する場合、ウォブル信号波形は図18(a)のように
正弦波になる。これはアドレスデータをのせるキャリア
信号を、グルーブをアナログ的にウォブルさせることで
記録しているからである。一般に、このようなアナログ
的な信号波形からエラー(クロストーク量)を検出する
ことは比較的困難である。また、実際の復調前の信号に
はランダムノイズが加わり、図18(b)に示すように
ノイジーになる場合がある。
【0116】一方、図18(c)は、上記図12〜図1
4の装置において、クロストークおよびノイズを含むウ
ォブル信号を復調した場合における復調後のアドレス信
号波形を示している。復調後のアドレス信号波形は、ク
ロストークがない理想的な場合には、デジタル的に2つ
のレベル(Level(+1)およびLevel(−
1))の信号波形になるはずである。したがって、図1
8(c)に示すような復調後の信号波形について、上記
のような理想的な信号波形からのずれ量を検出すること
で、エラー(クロストーク)を検出することが可能にな
る。また、復調過程でローパスフィルタを通すためノイ
ズの影響も小さくなるという利点もある。つまり、復調
後の信号波形に基づいてエラー(クロストーク)を検出
することによって、ウォブル信号のクロストークキャン
セルの係数制御がより容易なものとなる。したがって、
復調後の信号に基づいて係数制御することによりクロス
トークキャンセルがより良好に働き、アドレス情報がよ
り正確に読み取れるようになる。
【0117】次に、図19〜図25を参照して、係数制
御部で実行される係数の制御方法について説明する。
【0118】図19は適応係数制御方法の一例を概念的
に示す図である。
【0119】図19に示す例では、クロストークを打ち
消した後におけるメイントラックの復調後のアドレス信
号の誤差(クロストーク)を検出し、メイントラックと
隣接するトラック(副トラック)の復調後の信号との間
での相関を取る。この相関値を積分することで得られる
係数に応じた強度で、メイントラックの信号から対応す
る隣接トラックの信号を差し引く。このような処理によ
れば、上記相関がなくなる状態、すなわちメイントラッ
クの信号のクロストークがほぼ完全に打ち消された状態
になると、上記係数はその状態で安定する。
【0120】次に、上記誤差を検出する方法について説
明する。
【0121】誤差を検出するための方法として、図20
および図21に示す方法がある。
【0122】図20はメイントラックの復調後の波形お
よびクロストークを含まない理想的な波形を示す図であ
り、図21は誤差を検出するためのブロック図を示す概
念図である。
【0123】この方法では、クロストークを打ち消した
後におけるメイントラックの復調後の信号の値と、リフ
ァレンスレベル(Level(+1)およびLevel
(−1)の2値)とを比較するものである。リファレン
スレベルが2値のうちのいずれを用いるべきかは、上記
メイントラックの復調後の信号レベルを2値化(+1お
よび−1)したうえで、判定データが「+1」であれば
Level(+1)と比較し、判定データが「−1」で
あればLevel(−1)と比較すればよい。リファレ
ンスレベルのLevel(+1)およびLevel(−
1)は、例えば、クロストーク打消し前における上記メ
イントラックの復調後の信号レベルを判定レベル(「+
1」および「−1」)ごとに平均化することにより定め
てもよい。また、リファレンスレベルのLevel(+
1)およびLevel(−1)を定めるにあたり、クロ
ストーク打消し後におけるメイントラックの復調後の信
号レベルを判定レベル(「+1」および「−1」)ごと
に平均化することにより定めてもよい。
【0124】図22および図23は、誤差を検出するた
めの方法として0クロス点におけるレベルを用いる場合
を示している。図22はメイントラックの復調後の波形
およびクロストークを含まない理想的な波形を示す図で
あり、図23は誤差を検出するためのブロック図を示す
概念図である。
【0125】図22および図23に示すように、この誤
差検出方法では、クロストーク打消し後におけるメイン
トラックの復調後の信号における0クロス点における信
号レベルを用いる。
【0126】この場合には、リファレンスレベルが常に
Level(0)であるため、リファレンスレベルの切
換が不要であるとともに、信号振幅に左右されずに確実
な誤差の検出が可能となるという利点がある。しかし、
0クロス点のとき、すなわち、本来、メイントラックの
復調後の信号が0となるべきタイミングで信号をサンプ
リングする必要があるため、サンプリングスイッチss
wが必要となる。例えば、図23に示すように、クロス
トーク打消し後におけるメイントラックの復調後の信号
レベルを2値化したときにデータの切り替わるタイミン
グに合せて、サンプリングスイッチsswをオンするこ
とで、0クロス点でのサンプリングが可能となる。
【0127】この方法では、0クロス点におけるサンプ
リング値がリファレンスレベルであるLevel(0)
と比較され、図19に示すようにその差分が積分される
ことにより、時間的に平均化されて係数が算出される。
【0128】図24および図25に示す方法は、誤差を
検出するための方法として、クロストークを打ち消した
後におけるメイントラックの復調後の信号の値と、0ク
ロス点の値とを、それぞれリファレンスレベル(Lev
el(+1)、Level(−1)およびLevel
(0)の3値)とを比較するものである。図24はメイ
ントラックの復調後の波形およびクロストークを含まな
い理想的な波形を示す図であり、図25は誤差を検出す
るためのブロック図を示す概念図である。
【0129】この方法は、図20および図21で示した
方法と、図22および図23で示した方法の両者を併せ
て採用したものである。リファレンスレベルが3値のう
ちのいずれになるかは、図20および図21に示した方
法と同様の手段により決定できる。また、0クロス点の
判別は図22および図23で示した方法と同様の手段に
より決定できる。
【0130】また、リファレンスレベルは、クロストー
ク打消し後における上記メイントラックの復調後の信号
レベルを判定レベル(「+1」、「0」および「−
1」)ごとに平均化することにより定めることができ
る。また、リファレンスレベルを定めるにあたり、クロ
ストーク打消し後におけるメイントラックの復調後の信
号レベルを判定レベル(「+1」、「0」および「−
1」)ごとに平均化することにより定めてもよい。
【0131】この方法ではクロストークを打ち消した後
におけるメイントラックの復調後の信号の誤差を3値
(+1、−1および0)について抽出するため、誤差検
出のためのサンプル数が増え、係数制御に及ぼすノイズ
等の影響を小さくできるという利点がある。
【0132】さらに、図19〜図25に示す方法に代え
て、エラーレートを減らすように係数を制御する場合に
ついて、図26および図27を参照して説明する。図2
6はエラーレートに基づいて係数を制御する処理を示す
フローチャートである。図27はエラーレートとクロス
トーク量の関係、およびエラーレートと係数kの関係を
示す図である。
【0133】以下、エラーレートに基づいて係数を制御
する方法について説明する。
【0134】図26のステップS1では係数k(例えばk
1)を微少量Δだけ増加させ、k+Δとする。ステップ
S2では、係数kを増加させた後のエラーレートE1を測
定する。ステップS3ではステップS1とは逆に、係数k
(例えばk1)を微少量Δだけ減少させ、k−Δとす
る。ステップS4では、係数kを減少させた後のエラー
レートE2を測定する。ステップS5ではステップS2および
ステップS4のエラーレートを比較し、エラーレートE1<
エラーレートE2か否か判断する。判断が肯定されればス
テップS6へ進み、新たな係数として、係数k=k+Δに
設定する。また、この判断が否定されれば、新たな係数
として、係数k=k−Δに設定する。
【0135】以上の処理を各係数k(k1、k2…)に
ついて順次実行することにより、各係数kはエラーレー
トが少なくなる値、すなわちクロストークが減少する値
となるよう制御される(図27参照)。
【0136】エラーレートをパラメータとして係数kを
制御する代わりに、ジッターをパラメータとして係数k
を制御してもよい。この場合には、図26と同様の処理
により、ジッターが最小となるように係数kを制御する
ことで、クロストークを最小化できる。
【0137】以上の例では、ウォブルを読み取りながら
係数を最適値に制御しているが、係数を固定してもよ
い。この場合、クロストーク量はトラックピッチに強く
依存するが、通常光ディスクシステムではトラックピッ
チを規格として固定される。このため、トラックピッチ
を前提としたシミュレーションにより予測されるクロス
トーク量、あるいは実験的に測定されたクロストーク量
を打ち消すような係数kを選択すればよい。
【0138】例えば、DVDと同様のパラメータ(NA(開口
数)=0.6、レーザ波長λ=650nm、トラックピ
ッチ=0.74μm)の光ディスクの場合、シミュレー
ションによれば適切な係数kの値は−0.12となる。
したがって、第2の実施形態において、k1、k2を−
0.1程度にすると、ウォブルのクロストークが効果的
にキャンセルできる。
【0139】なお、上記構成では、メイントラックおよ
びメイントラックの両側のトラックからのRF信号のク
ロストークを打ち消す場合について述べたが、例えば、
光スポットがメイントラックの中心線から一方の側にず
れるような場合等には、メイントラックおよび隣接する
トラックのうち片側のトラックからのRF信号のクロス
トークのみを打ち消すようにしてもよい。
【0140】また、メイントラックからのRF信号のク
ロストークが事実上無視できるような場合等には、メイ
ントラックからのRF信号のクロストークをキャンセル
せず、メイントラックの隣のトラックからのRF信号の
クロストークのみをキャンセルするようにしてもよい。
これとは逆に、メイントラックの隣のトラックからのR
F信号のクロストークが事実上無視できるような場合等
には、メイントラックからのRF信号のクロストークの
みをキャンセルするようにしてもよい。
【0141】さらに、ウォブルにより光ディスクのアド
レス情報を記録する方式として、アドレス情報に応じて
FM変調したウォブルを記録する方式のほか、アドレス
情報に応じて位相変調したウォブルを記録する方式が提
案されているが、本発明の情報再生装置は、アドレス情
報の記録方式に関して適用範囲は制限されるものではな
い。また、ウォブルで記録する情報は、アドレス情報に
限定されるものでもない。
【0142】また、RF検出手段は、図17に示す2分
割フォトディテクタの出力の和に限るものではなく、例
えば分割なしのフォトディテクタであっても、RF情報
を得る検出方法であればよい。さらにまた、RF情報は
記録マークとして記録されたものであっても、エンボス
ピットとして記録されたものであってもよい。
【0143】−実施形態− 以下、図28を参照して、本発明の情報再生装置の実施
形態について説明する。この実施形態では、本発明をウ
ォブルの位相変調によりアドレス情報を記録する方式を
採用した光ディスクの情報(とくに、ウォブルないしア
ドレス情報)を読み取るための情報再生装置に適用した
例を示す。
【0144】図28は実施形態の情報再生装置の構成を
示す図である。図28に示す情報再生装置600は、図
17(a)および図17(b)に示す光学系(図28に
おいて不図示)を備えるとともに、図13および図14
に示す装置500を備える。図17(a)および図17
(b)に示す光学系および装置500についての重複説
明は省略する。
【0145】図28に示すように、情報再生装置600
は、メイントラックMTのウォブル信号に混入したRF
信号のクロストークをキャンセルする装置600と、メ
イントラックMTのウォブル信号に混入したトラックS
T1およびトラックSt2のウォブル信号のクロストー
クをキャンセルする装置601とを備える。
【0146】装置601は、検出器151(図17)の
差信号(プッシュプル信号)としてのトラックST1の
ウォブル信号Swsub1を受ける遅延部111と、検
出器153(図17)の差信号(プッシュプル信号)と
してのトラックST2のウォブル信号Swsub2を受
ける遅延部112と、メイントラックの復調後のウォブ
ル信号のエラー(クロストーク)を検出する誤差検出部
101と、トラックST1のウォブル信号をキャンセル
するためのキャンセル部103と、トラックST2のウ
ォブル信号をキャンセルするためのキャンセル部104
と、を備える。
【0147】キャンセル部103は、検出器151(図
17)から差信号(プッシュプル信号)として出力され
たトラックST1のウォブル信号Swsub1を復調す
る復調器103aと、係数制御部103bと、係数制御
部103bから出力される係数を与えられる乗算器10
3cとを備える。
【0148】遅延部111および遅延部112は、遅延
部11〜14(図14)とともに、3つのトラックのト
ラック情報を読み取る上記検出器の光スポットの相対的
な位置関係をキャンセルするためものである。
【0149】誤差検出部101は、復調器2Cの出力信
号S6からクローストークをキャンセルして得られたウ
ォブル信号Sdemodに含まれる誤差ΔSを検出し、出力
する。係数制御部103bでは誤差ΔSとウォブル信号
Swsub1を復調した信号S8との間の相関を検出
し、相関に対応した係数kを出力する。この係数kは乗
算器103cに与えられ、信号S8と乗算される。
【0150】図28に示すように、検出器により検出さ
れたメイントラックMTのウォブル信号Swmainは
復調器2Cにより復調される。ついで、復調器2Cの出
力信号S6から乗算器103cの出力信号が減算され
て、アドレス復調信号Sdemodが得られる。
【0151】図28に示す装置600では、以上のよう
なフィードバック制御によって、ΔSが最小になるよう
に、すなわち、アドレス復調信号Sdemodに対するトラッ
クST1からのウォブル信号のクロストークが最小とな
るように、乗算器103cの係数が制御される。これに
より、アドレス復調信号Sdemodに対するトラックST1
のウォブル信号のクロストークが打ち消される。
【0152】キャンセル部104はキャンセル部103
と同様に構成され、トラックST1のウォブル信号と同
様に、トラックST2のウォブル信号が上述の動作によ
り、キャンセルされる。
【0153】このように、図28の装置600では、装
置500によってメイントラックMTのウォブル信号に
混入するトラックST1、メイントラックMTおよびト
ラックST2のRF信号のクロストークをキャンセルし
ている。また、装置601によってメイントラックMT
のウォブル信号に混入するトラックST1およびトラッ
クST2のウォブル信号のクロストークをキャンセルし
ている。装置600では、RF信号およびウォブル信号
の両者のクロストークをキャンセルしているので、メイ
ントラックMTのウォブル信号に混入するクロストーク
を効率的に除去することができる。
【0154】本実施形態では、復調後の段階でエラー
(クロストーク)を検出するとともに、復調後の段階で
クロストークをキャンセルするタイプの装置500およ
び装置601を用いている。しかし、これらの装置に代
えて、他のタイプの装置を使用することもできる。エラ
ー(クロストーク)の検出は復調前の段階で実行しても
よいし、復調後の段階で実行してもよい。また、クロス
トークのキャンセルについても、復調前の段階で実行し
てもよいし、復調後の段階で実行してもよい。図10〜
図14に示す各種タイプの装置100〜500を適宜使
用することができる。さらに、RF信号のクロストーク
キャンセルと、ウォブル信号のクロストークキャンセル
とで、異なるタイプの装置を用いてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】ストレートグルーブを用いたシミュレーション
のモデルを示す図。
【図2】スポットSPからの反射光を捉える検出面の強
度分布のシミュレーション結果を示す図であり、(a)
は、スポットSPが図1のA点にある場合における強度
分布の2次元図、(b)は、この場合における強度分布
の3次元図。
【図3】信号波形のシミュレーション結果を示す図であ
り、(a)は、メイントラックMTのプッシュプル信号
波形のシミュレーション結果を示す図、(b)はメイン
トラックMTに隣接するトラックST1を再生した場合
のRF信号波形のシミュレーション結果を示す図。
【図4】シミュレーションの計算モデルを示す図。
【図5】メイントラックMTのウォブル信号を復調して
得られるアドレス信号のアイパターンのシミュレーショ
ン結果を示す図。
【図6】メイントラックのウォブル信号に対するメイン
トラックのRF信号の漏れ込みをシミュレーションする
ためのモデルを示す図。
【図7】メイントラックMTのプッシュプル信号波形の
シミュレーション結果を示す図。
【図8】シミュレーションの計算モデルを示す図。
【図9】メイントラックMTのウォブル信号を復調して
得られるアドレス信号のアイパターンのシミュレーショ
ン結果を示す図。
【図10】本発明の情報再生装置の基本構成の一例を示
す図。
【図11】本発明の情報再生装置の基本構成の別の一例
を示す図。
【図12】本発明の情報再生装置の基本構成の別の一例
を示す図。
【図13】本発明の情報再生装置の基本構成の別の一例
を示す図。
【図14】図13の装置に対して遅延部を付加した装置
を示す図。
【図15】光ディスクにおけるアドレス情報の記録方式
を示す図。
【図16】光ディスクにおけるアドレス情報の復調方法
を示す図。
【図17】光学系の一例を示す図であり、(a)は光学
系の構成を示す図、(b)は検出器の構成を示す図。
【図18】ウォブル信号波形を示す図であり、(a)は
クロストークやノイズを含まないウォブル信号波形を示
す図、(b)はクロストークおよびノイズを含むウォブ
ル信号波形を示す図、(c)は(b)を復調した後の信
号波形を示す図である。
【図19】適応係数制御方法の一例を概念的に示す図。
【図20】メイントラックの復調後の波形およびクロス
トークを含まない理想的な波形を示す図。
【図21】誤差を検出するための構成を示す概念図。
【図22】誤差を検出するための方法として0クロス点
におけるレベルを用いる場合におけるメイントラックの
復調後の波形およびクロストークを含まない理想的な波
形を示す図。
【図23】誤差を検出するための構成を示す概念図。
【図24】クロストークを打ち消した後におけるメイン
トラックの復調後の信号の値と、0クロス点の値とを、
それぞれリファレンスレベルと比較する方法において、
メイントラックの復調後の波形およびクロストークを含
まない理想的な波形を示す図。
【図25】誤差を検出するための構成を示す概念図。
【図26】エラーレートに基づいて係数を制御する処理
を示すフローチャート。
【図27】エラーレートとクロストーク量の関係、およ
びエラーレートと係数kの関係を示す図。
【図28】実施形態の情報再生装置の構成を示す図。
【符号の説明】
1、1A、1B、1C 誤差検出部(クロストーク抽出
手段) 2、2A、2B、2C 復調器(復調手段) 3a、3c、3g、3j 係数制御部(係数制御手段) 3b、3e、3h、3k 乗算器(クロストークキャン
セル手段) 11〜14 遅延部(位置ずれ補償手段) 151 検出器(第2の検出手段) 152 検出器(第1の検出手段、第2の検出手段、第
4の検出手段) 153 検出器(第3の検出手段)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5D044 AB01 BC02 CC04 FG16 FG30 5D090 AA01 BB02 BB03 BB04 CC04 EE11 EE17 EE20 FF45

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光学式記録媒体のウォブル信号とRF情
    報とを読み取る情報再生装置において、 前記ウォブル情報からウォブル信号を検出するウォブル
    検出手段と、 前記RF情報からRF信号を検出するRF検出手段と、 前記RF信号を用いて、前記ウォブル信号に含まれる前
    記RF情報に由来するクロストークをキャンセルするク
    ロストークキャンセル手段と、を備えることを特徴とす
    る情報再生装置。
  2. 【請求項2】 前記ウォブル検出手段は第1のトラック
    から前記ウォブル信号を検出し、 前記RF検出手段は当該第1のトラックに隣接する第2
    のトラックから前記RF信号を検出することを特徴とす
    る請求項1に記載の情報再生装置。
  3. 【請求項3】 前記ウォブル検出手段および前記RF検
    出手段の情報読み取り方向についての位置ずれに相当す
    るタイミングを補償する位置ずれ補償手段を備え、 前記位置ずれ補償手段によりタイミングを合せた前記ウ
    ォブル信号と前記RF信号を用いて、前記クロストーク
    キャンセル手段における制御を実行することを特徴とす
    る請求項2に記載の情報再生装置。
  4. 【請求項4】 前記ウォブル検出手段は第1のトラック
    から前記ウォブル信号を検出し、前記RF検出手段は当
    該第1のトラックから前記RF信号を検出することを特
    徴とする請求項1に記載の情報再生装置。
  5. 【請求項5】 前記ウォブル信号に含まれる前記クロス
    トークを抽出するクロストーク抽出手段と、 前記クロストーク抽出手段により抽出されたクロストー
    クに基づいて係数を制御する係数制御手段と、を備え、 前記クロストークキャンセル手段は、前記係数制御手段
    により算出された係数により前記クロストークをキャン
    セルすることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項
    に記載の情報再生装置。
  6. 【請求項6】 前記係数制御手段は、前記クロストーク
    抽出手段によって抽出されたクロストークと、前記RF
    信号との間の相関を算出し、前記相関が小さくなるよう
    に前記クロストークキャンセル手段に用いる係数を制御
    することを特徴とする請求項5に記載の情報再生装置。
  7. 【請求項7】 前記ウォブル信号を復調するウォブル復
    調手段と、前記RF信号を復調するRF復調手段とを備
    え、 前記クロストーク抽出手段は、前記ウォブル復調手段に
    よる復調後の信号からクロストークを抽出し、 前記係数制御手段は、前記クロストーク抽出手段によっ
    て抽出されたクロストークと、前記RF復調手段による
    復調後の信号との相関に基づいて係数を制御することを
    特徴とする請求項5に記載の情報再生装置。
  8. 【請求項8】 前記クロストーク抽出手段は、前記ク
    ロストークをキャンセルした前記ウォブル復調手段の出
    力信号の値に基づいてデータパターンを判定するデータ
    パターン判定手段と、当該データパターン判定手段の判
    定結果に対応するリファレンスレベルを生成するリファ
    レンスレベル生成手段とを備え、 前記リファレンスレベルと、前記クロストークをキャン
    セルした前記ウォブル復調手段の出力信号の値を比較し
    てクロストークを抽出することを特徴とする請求項5に
    記載の情報再生装置。
  9. 【請求項9】 前記ウォブル信号のエラーレートを検出
    するエラーレート検出手段を備え、 前記クロストークキャンセル手段は、前記エラーレート
    検出手段により検出されるエラーレートが低下するよう
    に前記クロストークをキャンセルすることを特徴とする
    請求項1〜4のいずれか1項に記載の情報再生装置。
  10. 【請求項10】 前記ウォブル信号のジッタを検出する
    ジッタ検出手段を備え、 前記クロストークキャンセル手段は、前記ジッタ検出手
    段により検出されるジッタが低下するように前記クロス
    トークをキャンセルすることを特徴とする請求項1〜4
    のいずれか1項に記載の情報再生装置。
  11. 【請求項11】 前記ウォブル検出手段は第1のトラッ
    クから前記ウォブル信号を検出し、前記RF検出手段
    は、前記第1のトラックから前記RF信号を検出する第
    1のRF検出手段と、当該第1のトラックに隣接する第
    2のトラックから前記RF信号を検出する第2のRF検
    出手段と、当該第1のトラックに隣接する第2のトラッ
    クとは異なる第3のトラックから前記RF信号を検出す
    る第3のRF検出手段と、からなることを特徴とする請
    求項1に記載の情報再生措置。
  12. 【請求項12】 光学式記録媒体のウォブル情報とRF
    情報とを読み取る情報再生装置に適用される信号処理装
    置において、 前記ウォブル情報からウォブル信号を検出するウォブル
    検出手段と、 前記RF情報からRF信号を検出するRF検出手段と、 前記RF信号を用いて、前記ウォブル信号に含まれる前
    記RF情報に由来するクロストークをキャンセルするク
    ロストークキャンセル手段と、を備えることを特徴とす
    る信号処理装置。
  13. 【請求項13】 光学式記録媒体のウォブル情報とRF
    情報とを読み取る情報再生方法において、 前記ウォブル情報からウォブル信号を検出するウォブル
    検出工程と、 前記RF情報からRF信号を検出するRF検出工程と、 前記RF信号を用いて、前記ウォブル信号に含まれる前
    記RF情報に由来するクロストークをキャンセルするク
    ロストークキャンセル工程と、を備えることを特徴とす
    る情報再生方法。
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