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JP2002246183A - 発光装置及びその作製方法。 - Google Patents

発光装置及びその作製方法。

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JP2002246183A
JP2002246183A JP2001379294A JP2001379294A JP2002246183A JP 2002246183 A JP2002246183 A JP 2002246183A JP 2001379294 A JP2001379294 A JP 2001379294A JP 2001379294 A JP2001379294 A JP 2001379294A JP 2002246183 A JP2002246183 A JP 2002246183A
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wiring
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compound layer
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Shunpei Yamazaki
舜平 山崎
Mayumi Mizukami
真由美 水上
Yasuyuki Arai
康行 荒井
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Semiconductor Energy Laboratory Co Ltd
Original Assignee
Semiconductor Energy Laboratory Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 有機発光装置の劣化原因を不純物要因と構造
要因の二つの側面から捉え、それぞれに対する解決手段
を提供するものである。 【解決手段】 本発明は発光装置の劣化を防止するため
に、有機発光素子を封止した空間内に残留する水分や酸
素の濃度を極力低減させる。また、同時に有機発光素子
を形成する有機化合物中に含まれる水分や酸素など、酸
素を含む不純物も同時に低減させる。さらに、応力によ
る有機発光素子の劣化を防止する素子構造を採用し、劣
化を抑止するものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、発光体若しくは発
光素子を用いた発光装置及びその作製方法に関する。特
に本発明は、発光体若しくは発光素子に有機化合物を用
いて形成される発光装置及びその作製方法に関する。
尚、本明細書においていう発光には、蛍光と燐光とが含
まれ、本発明はそのいずれか一方、またはその両者によ
る発光を含んでいる。
【0002】
【従来の技術】液晶を用いた表示装置は、その代表的な
形態としてバックライトが用いられ、その光により映像
を表示する仕組となっている。液晶表示装置は様々な電
子装置における映像表示手段として採用されているが、
視野角が狭いといった構造上の欠点を有している。それ
に対し、画素部に発光体を用いた表示装置は視野角が広
く、視認性も優れることから次世代の表示装置として注
目されている。
【0003】発光体に有機化合物を用いた発光素子(以
下、有機発光素子という)の構造は、陰極と陽極との間
に有機化合物で形成される正孔注入層、正孔輸送層、発
光層、電子輸送層、電子注入層などを適宣組み合わせた
構造となっている。ここでは、正孔注入層と正孔輸送層
とを区別して表記しているが、これらは正孔輸送性(正
孔移動度)が特に重要な特性である意味において同じで
ある。ここでは、便宜上正孔注入層は陽極に接する側の
層であり、発光層に接する側の層は正孔輸送層と呼んで
区別する。また、陰極に接する層を電子注入層と呼び、
発光層に接する側の層を電子輸送層と呼んでいる。発光
層は電子輸送層を兼ねる場合もあり、発光性電子輸送層
とも呼ばれる。これらの層を組み合わせて形成される発
光素子は整流特性を示し、ダイオードと同類であると考
えられている。本明細書ではこれらを総称して有機化合
物層という。
【0004】有機発光素子を形成するための有機化合物
は、低分子系有機化合物と高分子系有機化合物の両者が
知られている。低分子系有機化合物の一例は、正孔注入
層として銅フタロシアニン(CuPc)芳香族アミン系
材料である4,4−ビス−[N−(ナフチル)−N−フェ
ニル−アミノ]ビフェニル(以下、α−NPDと記す)
や、4,4',4"−トリス(N−3−メチルフェニル−N
−フェニル−アミノ)トリフェニルアミン(以下、MT
DATAと記す)、発光層としてトリス−8−キノリノ
ラトアルミニウム錯体(Alq3)などが知られてい
る。高分子有機発光材料ではポリアニリンやポリチオフ
ェン誘導体であるポリエチレンジオキシチオフェン(P
EDOT)などが知られている。
【0005】材料の多様性という観点からは、蒸着法で
作製される低分子系有機化合物は高分子系有機系材料と
比較して格段の多様性があるとされている。しかし、い
ずれにしても純粋に基本構成単位のみからできている有
機化合物は希であり、異種の結合、不純物が製造過程で
混入し、また顔料など種々の添加剤が加えられているこ
ともある。また、これらの材料の中には水分により劣化
する材料、酸化されやすい材料などが含まれている。水
分や酸素などは大気中から容易に混入可能であり取り扱
いには注意を要している。
【0006】その発光機構は、陰極から注入された電子
と、陽極から注入された正孔が発光体で成る発光層で再
結合して分子励起子を形成し、その分子励起子が基底状
態に戻る時に光を放出する現象として考えられている。
励起状態には一重項状態からの発光(蛍光)と三重項状
態からの発光(燐光)とがある。輝度は数千〜数万cd
/m2におよぶことから、原理的に表示装置などへの応
用が可能であると考えられている。
【0007】その一方で有機発光素子には種々の劣化現
象が存在し、問題視されている。特に、有機発光素子を
長時間駆動させていくと、発光強度が時間と共に低下す
る劣化現象がある。この劣化現象は、有機発光素子に印
加する電圧など駆動条件にもよるが、発光強度が初期値
に半分になるまでの時間(半減期)はせいぜい500〜
5000時間となっていて実用化に対し大きな妨げとな
っている。
【0008】有機発光素子の劣化の原因の一つとして、
空気中に曝しておくだけで劣化が進行することが知られ
ている。その原因の一つは陰極を形成するアルカリ金属
材料が水分または酸素と反応するためであると考えられ
ている。そのために、有機発光素子は密閉空間に封止す
るだけでなく、その密閉空間に乾燥剤を入れて極力劣化
を防止する対策が図られている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、そのよ
うな封止構造を用いたとしても、有機発光素子の劣化を
完全に防ぐことができないのが現状である。このような
状況を鑑みると、有機発光素子の劣化は、ごく微量の水
分や酸素でも進行すると推測することができる。また、
それ以外に何らかの要因が内在していると考えることも
できる。
【0010】酸素分子は、分子軌道の最高被占有準位
(HOMO)が縮重しているので、基底状態で三重項状
態の特異な分子である。通常、三重項から一重項の励起
過程は禁制遷移(スピン禁制)となるため起こりにく
く、そのため一重項状態の酸素分子は発生しない。しか
しながら、酸素分子の周囲に一重項状態よりも高いエネ
ルギー状態の三重項状励起状態の分子(3M*)が存在す
ると、以下のようなエネルギー移動が起こることによ
り、一重項状態の酸素分子が発生する反応を導くことが
できる。
【0011】
【式1】
【0012】有機発光素子の発光層における分子の励起
状態の内75%は三重項状態であると言われている。従
って、有機発光素子内に酸素分子が混入している場合、
式1のエネルギー移動により一重項状態の酸素分子が発
生し得る。一重項励起状態の酸素分子はイオン的(電荷
に偏りがある)性質を有するため、有機化合物に生じて
いる電荷の偏りと反応する可能性が考えられる。
【0013】例えば、バソキュプロイン(以下、BCP
と記している)においてメチル基は電子供与性であるた
め共役環に直接結合している炭素は正に帯電する。下記
化1で示すようにイオン的性質を有する一重項酸素が正
に帯電する炭素分子があると反応して、下記化2で示す
ようにカルボン酸と水素ができる可能性がある。その結
果、電子輸送性が低下することが予想される。
【0014】
【化1】
【0015】
【化2】
【0016】勿論、このような結合状態の変化は現象を
単純化した考察の一例であるが、有機化合物中に含まれ
る酸素や水分などの不純物が輝度の低下等、種々の劣化
を起こす不純物であることを説明することができる。
【0017】有機発光素子を用いた応用例は、当該有機
発光素子で画素部を形成したアクティブマトリクス駆動
方式の発光装置である。有機発光素子と薄膜トランジス
タ(以下、TFTと記す)を組み合わせて画素部が形成
されるアクティブマトリクス駆動方式の発光装置は、珪
素を主成分とする半導体材料、珪素を成分とする無機絶
縁材料及び、ポリイミドやアクリルなどに代表される有
機絶縁材料を適宣組み合わせて完成されている。有機発
光素子の外部量子効率は依然50%に満たないので、注
入されたキャリアの多くは熱に変換し、発光素子を加熱
する。その結果、画素部は熱応力が加えられることにな
り、画素部を形成する各層に熱応力が働き、その力が大
きいとクラック(ひび割れ)が発生してしまう。
【0018】絶縁体、半導体、導電体、有機化合物など
を組み合わせて成る有機発光素子を用いた発光装置は、
それぞれの膜の内部応力や、発熱により発生する熱応力
による相互作用を無視することができない。本発明は、
このような問題点を解決するための技術であり、有機発
光装置の劣化原因を不純物要因と構造要因の二つの側面
から捉え、それぞれに対する解決手段を提供するもので
ある。そして、有機発光素子の劣化を抑止して、信頼性
の高い発光装置を提供することを目的とする。
【0019】
【課題を解決するための手段】本発明は発光装置の劣化
を防止するために、有機発光素子を封止した空間内に残
留する水分や酸素の濃度を極力低減させる。また、同時
に有機発光素子を形成する有機化合物中に含まれる水分
や酸素など、酸素を含む不純物も同時に低減させる。さ
らに、応力による有機発光素子の劣化を防止する素子構
造を採用し、劣化を抑止するものである。
【0020】図1は本発明の発光装置の作製方法を説明
するフローチャート図を示している。図1(A)はその
代表的な一例であり、絶縁膜上に第1の導電膜を形成
し、有機発光素子の一方の電極とする第1の電極を形成
する。その後、絶縁膜をエッチングし、コンタクトホー
ルを形成する。このコンタクトホールは、アクティブマ
トリクス駆動する場合において、有機発光装置の一方の
電極を能動素子と電気的に接続するために設けるために
形成する。従って、パッシブマトリクス駆動の発光装置
を作製する場合には適用されない。
【0021】そして、第2の導電膜を形成する。そし
て、第1の電極と接する第2の電極を形成する。また、
アクティブマトリクス駆動の発光装置の場合には、第2
の導電膜を使って第1及び第2の配線を形成する。
【0022】第2の電極、第1及び第2の配線上には、
端部が外側に位置するように設けられた絶縁膜を形成す
る。これは絶縁膜に限定されず導電膜や半導体膜であっ
ても良い。この絶縁膜は、第2の電極、第1及び第2の
配線上にあっていわゆる庇を形成する。そして、以降の
工程で有機化合物層及び第3の電極を設ける時にマスク
として利用する。
【0023】有機化合物層の代表的な作製方法として蒸
着法が採用される。有機化合物層を形成するための蒸着
装置では、反応室内部の壁面を電解研磨により鏡面化
し、ガスの放出量を低減する。反応室に材質はステンレ
ス鋼またはアルミニウムを用いる。内壁からのガス放出
を防ぐという目的においては反応室の外側にはヒーター
を設けてベーキング処理を行う。ベーキング処理により
ガス放出はかなり低減できるが、蒸着時には逆に冷媒で
冷却することが好ましい。排気系はターボ分子ポンプと
ドライポンプを用い、油蒸気による汚染を防止する。ま
た、残留する水分を除去するためにクライオポンプを併
設しても良い。
【0024】蒸発源は抵抗加熱型を基本とするが、クヌ
ーセンセルを用いても良い。蒸着用材料は反応室に付随
するロードロック式の交換室から搬入する。こうして、
蒸着用材料の装着時に反応室の大気開放を極力さける。
蒸発源は有機物材料が主であるが、蒸着前に反応室内部
で昇華精製を行う。その他にも、ゾーン精製法を適用し
ても良い。
【0025】有機化合物層の構造に特に限定されるもの
はない。正孔注入層、正孔輸送層、発光層、電子輸送層
などを適宣組み合わせて形成する。また、第3の電極も
同様に蒸着法で形成する。有機化合層を形成した後に、
1×10-4Pa以下の圧力で加熱処理を行い、蒸着時に混
入した水分などを放出させる加熱処理を行っても良い。
【0026】第1の電極を陽極、第3の電極を陰極とし
て適用される材料で形成することにより有機発光素子を
形成することができる。或いは、第1の電極を陰極、第
3の電極を陽極とすることもできる。陽極を形成する材
料は、透明導電性材料が用いられ、インジウム・スズ化
合物や酸化亜鉛などを用いることができる。陰極用の材
料は、仕事関数の小さいマグネシウム(Mg)、リチウ
ム(Li)若しくはカルシウム(Ca)を含む材料を用
いる。好ましくはMgAg(MgとAgをMg:Ag=
10:1で混合した材料)でなる電極を用いれば良い。
他にも、イッテルビウム(Yb)、MgAgAl電極、
LiAl電極、また、LiFAl電極が挙げられる。
【0027】その後、紫外線硬化樹脂などを用いてシー
ルパターンを形成し、封止基板を貼り付ける。こうして
有機発光素子は密閉空間内に保持されることになる。こ
のような封止の工程は、高純度化した乾燥窒素、ヘリウ
ム、アルゴン、クリプトン、ネオンなどの不活性気体雰
囲気中で行う。その結果、密閉空間内にはその気体が充
填されることになり、その空間内の水分や酸素などの濃
度を十分低減することができる。
【0028】しかしながら、このような処置をとったと
しても、密閉空間内の水分や酸素を完全になくすことは
できない。例えば、有機化合物層やその周辺、封止材の
壁面からの脱ガスにより、封止後においても密閉空間内
の水分や酸素濃度が増加する可能性がある。その結果、
いくら封止を完全なものとしても有機発光素子の劣化を
防ぐことができなくなる。
【0029】そのため、本発明では封止をした後に加熱
及び冷却の温度サイクルを行い、脱ガスを促進すると共
に、密閉空間内に設けた乾燥剤にそのガスを吸着させる
処理を行う。加熱は脱ガスを促進するために行う。乾燥
剤には酸化バリウム(BaO)を用いる。BaOと水分
との反応は、下式で示すように発熱反応であるので、温
度を下げ、冷却した方がその反応が促進される。従っ
て、加熱と冷却、または冷却と加熱の温度サイクルを繰
り返し、密閉空間内の水分や酸素濃度をさらに低減させ
る。
【0030】
【式2】
【0031】その後、通電試験を行い、有機発光素子の
エージングを行う。この通電試験には2の意味がある。
一つは有機発光素子を安定化させると共に、初期不良を
検出するために行う。もう一つの目的は脱ガス処理であ
る。有機発光素子が1000Cd/cm2の輝度で発光すると
き、それを光子に換算すると1016個/秒・cm2の放出量
に相当する。有機発光素子の量子効率を1%と仮定する
と、必要な電流密度は100mA/cm2が要求される。この
とき流れる電流によりジュール熱が発生し、有機発光素
子は加熱し発熱する。この発熱に伴って有機化合物層に
含まれる不純物、特に水分などが放出される場合もあ
る。その水分を乾燥剤に効果的吸着させるために、再度
温度サイクルを繰り返しても良い。
【0032】図2はこのような作製方法における有機発
光素子の温度変化の推移を説明する図である。有機化合
物層の形成は室温にておこなう(蒸着による温度上昇に
ついてはここでは無視している)。その後、有機化合物
層が変質しない程度の温度で加熱処理を行い、脱水処理
または脱酸素処理を行う。第3の電極形成、シールパタ
ーン形成、封止板貼り付けも室温にて行う。その後行う
温度サイクルは加熱及び冷却を行う。加熱温度は、やは
り有機化合物層が変質しない温度を最高温度とするが、
脱水処理を目的として、封止板を含めて加熱するので6
0℃以上、好ましくは80℃以上で行うことが望まし
い。冷却はBaOの反応を促進するために行うものであ
り、0℃以下、好ましくは−100℃未満まで冷却する
のが望ましい。この加熱と冷却の順番は反対でも良く、
複数回繰り返すことが望ましい。こうして密閉空間内の
露点を−50℃以下、好ましくは−80℃以下とする。
通電試験は有機発光素子を発光させながら加熱させ、こ
こでも積極的に脱水処理を行うことを一つの目的とす
る。
【0033】このような処理により有機発光素子を用い
た発光装置の信頼性を高めることができる。また、図1
(B)で示すように、絶縁膜形成〜第3の電極形成まで
を同様にして行い、その後、ガスバリア性の高いダイア
モンドライクカーボン(DLC)膜を形成して有機発光
素子を覆っても良い。DLC膜は短距離秩序的には炭素
間の結合として、SP3結合をもっているが、マクロ的
にはアモルファス状の構造となっている。DLC膜の組
成は炭素が95〜70原子%、水素が0.1〜30原子
%であり、非常に硬く絶縁性に優れている。このような
DLC膜は、また、水蒸気や酸素などのガス透過率が低
いという特徴がある。また、微少硬度計による測定で、
15〜25GPaの硬度を有することが知られている。
その結果、外部からの水分の浸入が阻止され、劣化を抑
止することができる。従って、その後の温度サイクル処
理は敢えて行わない。
【0034】また、図1(C)に示す工程は、絶縁膜成
膜〜封止基板貼り付けまでを図1(A)と同様に行う
が、この間加熱処理は行わない。その後、温度サイクル
処理と通電試験を行う。ここで示す工程は一例であり、
本発明はここで示す工程のみに限定されるものではな
い。本発明は、有機化物層の加熱処理、或いは有機発光
装置の温度サイクル処理により封止された密閉空間内の
気体の露点を低下させ、有機発光装置の信頼性を向上さ
せることに特徴を有している。
【0035】上記本発明により作製される有機発光装置
の構成は、第1の絶縁膜上の第1の電極と、前記第1の
電極と接する第2の電極と、前記第2の電極上に形成さ
れた第2の絶縁膜と、前記第1の電極上の有機化合物層
と、前記有機化合物層上の第3の電極とを有し、前記第
2の絶縁膜の端部は前記第2の電極の端部の外側に設け
られたものであり、前記有機化合物層の端部とが重なら
ない位置に形成されているものである。
【0036】また、他の構成ととして、第1の絶縁膜上
の第1の電極と、前記第1の電極の端部と接する第2の
電極と、前記第2の電極上に設けられ、該第2の電極の
外側に端部が位置する第2の絶縁膜と、前記第1の電極
上の有機化合物層と、前記有機化合物層上の第3の電極
とを有し、前記有機化合物層の端部は、前記第2の絶縁
膜の端部と重ならない位置に形成されているものであ
る。
【0037】また、他の構成ととして、第1の配線と第
2の配線との間に設けられた第1の電極と、前記第1の
電極に接続する第2の電極と、前記第1の電極上の有機
化合物層と、前記有機化合物層上の第3の電極とを有
し、前記有機化合物層と前記第3の電極とは前記第1の
配線及び前記第2の配線の内側に設けられているもので
ある。
【0038】また、他の構成ととして、第1の絶縁膜上
に形成された第1の配線と前記第1の配線上に設けられ
た第2の絶縁膜と、第2の配線と前記第2の配線上に設
けられた第3の絶縁膜と、前記第1の配線と前記第2の
配線との間に設けられた第1の電極と、前記第1の配線
と接続する第1の電極と、前記第1の電極上の有機化合
物層と、前記有機化合物層上の第3の電極とを有し、前
記第2の絶縁膜の端部は前記第1の配線の外側に設けら
れ、前記第3の絶縁膜の端部は前記第2の配線の外側に
設けられ、前記有機化合物層と前記第3の電極とは、前
記第1の配線及び前記第2の配線の内側に設けられてい
るものである。
【0039】また、他の構成として、第1の絶縁膜上に
画素部が形成された発光装置において、第1の配線と第
2の配線との間に設けられた第1の電極と、該第1の電
極上に設けられた第1の有機化合物層と、該第1の有機
化合物層上に設けられた第2の電極と、前記第2の配線
と第3の配線との間に設けられた第3の電極と、該第3
の電極上に設けられた第2の有機化合物層と、該第2の
有機化合物層上に設けられた第4の電極とを有し、前記
第2の電極と前記第4の電極とは、前記画素部の外縁部
において連結されているものである。
【0040】また、他の構成として、第1の絶縁膜上に
画素部が形成された発光装置において、第1の配線と第
2の配線との間に設けられた第1の電極と、該第1の電
極上に設けられた第1の有機化合物層と、該第1の有機
化合物層上に設けられた第2の電極と、前記第1の配線
及び第2の配線上に、当該配線の側部より端部が突出し
た第1の絶縁膜及び第2の絶縁膜とがそれぞれ設けら
れ、前記第2の配線と第3の配線との間に設けられた第
3の電極と、該第3の電極上に設けられた第2の有機化
合物層と、該第2の有機化合物層上に設けられた第4の
電極と、前記第3の配線及び第4の配線上に、当該配線
の側部より端部が突出した第3の絶縁膜及び第4の絶縁
膜とがそれぞれ設けられ、前記第1の有機化合物層は前
記第1の絶縁膜及び第2の絶縁膜の端部と重ならないよ
うに設けられ、前記第2の電極と前記第4の電極とは、
前記画素部の外縁部において連結されている構造を有し
ている。
【0041】また、他の構成として、第1の絶縁膜上に
画素部が形成された発光装置において、前記画素部は、
第1の配線と第2の配線との間に設けられた第1の電極
と、該第1の電極上に設けられた第1の有機化合物層
と、該第1の有機化合物層上に設けられた第2の電極
と、前記第2の配線と第3の配線との間に設けられた第
3の電極と、該第3の電極上に設けられた第2の有機化
合物層と、該第2の有機化合物層上に設けられた第4の
電極とを有し、且つ封止材により形成される密閉空間に
設けられ、前記密閉空間の酸素及び水分の濃度は2ppm
以下とするものである。
【0042】また、他の構成として、第1の絶縁膜上に
画素部が形成された発光装置において、前記画素部は、
第1の配線と第2の配線との間に設けられた第1の電極
と、該第1の電極上に設けられた第1の有機化合物層
と、該第1の有機化合物層上に設けられた第2の電極
と、前記第2の配線と第3の配線との間に設けられた第
3の電極と、該第3の電極上に設けられた第2の有機化
合物層と、該第2の有機化合物層上に設けられた第4の
電極とを有し、且つ封止材により形成される密閉空間に
設けられ、前記密閉空間には窒素、ヘリウム、アルゴ
ン、クリプトン、ネオンから選ばれた一種または複数種
の気体が充填されていて、前記密閉空間の酸素及び水分
の濃度は2ppm以下でとするものである。
【0043】このような有機発光素子を用いた画素構造
は、有機化合物層が第1の電極上に形成され、それが第
1の電極上において他の部材と接触しないことにより応
力の影響を受けることがない。そのため、周囲環境の温
度変化や自己発熱による熱ストレスで有機発光素子が劣
化するのを防いでいる。
【0044】以上説明したように、本発明は有機発光装
置の劣化原因を、不純物要因と構造要因の二つの側面か
ら捉え、それぞれに対する解決手段を提供している。以
下、実施の形態により本発明をより詳細に説明する。
【0045】
【発明の実施の形態】図3は本発明の発光装置の構成を
示す。基板201は絶縁表面を有し、有機発光素子が形
成されて成る画素部204、当該画素部204のTFT
を駆動するための駆動回路部203、及び外部回路から
信号を入力する端子部202が設けられている。画素部
204及び駆動回路部203は封止板207で覆われ密
閉された空間209が形成されている。封止板207は
基板201とシール材206で密着されている。密閉さ
れた空間209には窒素、ヘリウム、アルゴン、クリプ
トン、ネオンから選ばれた一種または複数種の気体が充
填され、この気体の露点は−50℃以下、好ましくは−
80℃以下としている。また、密閉された空間209に
は乾燥剤208が設けられ、この空間内の水分を化学吸
着することにより、この空間に充填されている気体の露
点を前記のように下げている。勿論、露点を下げるため
には図1及び図2を用いて説明した作製工程に従う必要
があり、温度サイクル処理による脱水処理とBaOの反
応促進を行うことが必要である。
【0046】図3の発光装置は、TFTを用いて形成さ
れるアクティブマトリクス駆動のものである。画素部2
04における画素205は有機発光素子と、それに接続
するTFTとを少なくとも有している。有機発光素子は
TFTのゲート電極の上層の形成されている絶縁層上に
設けられている。
【0047】有機発光素子は、絶縁表面上に形成された
第1の電極と、有機化合物層と、第2の電極とを有して
いるが、有機化合物層からそれを形成する封止板までの
工程は大気に曝すことなく、閉じられた空間内(或い
は、処理室内)で連続して形成することが望ましい。
【0048】図4はその目的を達成するための製造装置
の一例を示している。搬送室101は、ロード室10
4、熱処理室105、中間室106、成膜室107〜1
09とゲート100a〜100fを介して連結されてい
る。熱処理室105は図1及び図2で説明した温度サイ
クル処理を行うところであり、加熱冷却手段110が設
けられ、真空中及び不活性気体中での処理を可能にして
いる。
【0049】成膜室107、108は蒸着法により主に
低分子の有機化合物からなる被膜を形成するための処理
室であり、成膜室109はアルカリ金属を含む第3の電
極(陰極)を蒸着法により成膜するための処理室となっ
ている。成膜室107〜109には蒸発源に蒸着用材料
を装填する材料交換室112〜114がゲート100h
〜100jを介して接続されている。材料交換室112
〜114は、成膜室107〜109を大気開放すること
なく蒸着用材料を充填するために用いる。
【0050】最初、被膜を堆積する基板103はロード
室104に装着され、搬送室101にある搬送手段10
2により各処理室に移動する。ロード室104、搬送室
101、熱処理室105、中間室106、成膜室107
〜109、材料交換室112〜114は排気手段により
減圧状態に保たれている。排気手段は大気圧から1Pa程
度をオイルフリーのドライポンプで真空排気し、それ以
上の圧力は磁気浮上型のターボ分子ポンプまたは複合分
子ポンプにより真空排気する。反応室には水分を除去す
るためにクライオポンプを併設しても良い。こうして排
気手段から主に油などの有機物による汚染を防止してい
る。
【0051】これら真空排気される部屋の内壁面は、電
解研磨により鏡面処理し、表面積を減らしてガス放出を
防いでいる。材質はステンレス鋼またはアルミニウムを
用いる。内壁からのガス放出を低減するという目的にお
いては反応室の外側にはヒーターを設けてベーキング処
理を行うことが望ましい。ベーキング処理によりガス放
出はかなり低減できる。さらにガス放出による不純物汚
染を防止するには、蒸着時に冷媒を用いて冷却すると良
い。こうして、1×10-6Paまでの真空度を実現する。
【0052】中間室106はスピナー111が備えられ
た塗布室126とゲート100gを介して接続されてい
る。塗布室126では主に高分子材料から成る有機化合
物の被膜をスピンコート法で形成するための処理室であ
り大気圧でこの処理は行われる。そのため、基板の搬出
と搬入は中間室106を介して行い、基板が移動する側
の部屋と同じ圧力に調節することにより行う。塗布室に
供給する高分子系有機材料は、透析法、電気透析法、高
速液体クロマトグラフで精製して供給する。精製は供給
口で行う。
【0053】低分子の有機化合物層の形成は蒸着法によ
り行う。蒸着法は抵抗加熱型であるが、高精度に温度制
御し、蒸発量を制御するためにクヌーセンセルを用いて
も良い。蒸着用材料は反応室に付随する専用の材料交換
室から導入する。こうして、反応室の大気開放を極力さ
ける。成膜室を大気開放することにより、内壁には水分
をはじめ様々なガスが吸着し、これが真空排気をするこ
とにより再度放出される。吸着したガスの放出が収まり
真空度が平衡値に安定するまでの時間は、数十〜数百時
間を要する。そのために成膜室の壁をベーキング処理し
てその時間を短縮させている。しかし、繰り返し大気開
放することは効率的な手法ではないので、図4に示すよ
うに専用の材料交換室を設けることが望ましい。蒸発源
は有機物材料が主であるが、蒸着前に反応室内部で昇華
精製を行う。また、ゾーン精製法を適用しても良い。
【0054】有機化合物層を形成した後の加熱処理を行
う場合には、基板を熱処理室105に移動させて行う。
そして、第3の電極(陰極)とするアルカリ金属を含む
導電膜を形成するためには、基板を成膜室109に移動
して行う。
【0055】一方、ロード室104で区切られた封止室
115は、第3の電極(陰極)の形成まで終了した基板
を大気に曝すことなく封止板で封止するための加工を行
う。封止室115は、排気手段122で1×10-4Pa以
下の減圧に保持されているが、基板を搬入した後、ガス
供給手段121により、大気圧まで不活性気体を充填す
る。この排気手段にはターボ分子ポンプやクライオポン
プ、或いはチタンゲッタポンプなどを用い、残留する水
分の量を極力減少させる。
【0056】不活性気体は供給口にある精製器124で
水分などが除去され、露点を−50℃以下、好ましくは
−80℃以下として供給する。大気圧になった後はその
供給を遮断するが、循環器123により処理室内で不活
性気体が循環するようになっている。また、封止室11
5には露点計125が設置され、不活性気体の露点を常
時モニターして不活性気体の純度管理を行っている。
【0057】封止板を貼り付けるには、貼り合わせ室1
17にあるディスペンサー118でシール材のパターン
を描写する。封止室115でシール材のパターンが描写
された基板と封止板を貼り合わせる際には、高純度の窒
素やアルゴンなどの不活性気体を導入し、十分置換して
処理室内の酸素濃度を極力低減させた状態で行う。封止
材の内側には乾燥剤が設ける。シール材として紫外線硬
化樹脂を用いる場合には、UV照射器116を用いる。
【0058】封止が終わった基板は、熱処理室119に
いおいて温度サイクル処理や通電試験を行う。こうして
封止された空間内の気体の露点を下げるための処理を行
う。こうして図3に示すような封止構造の発光装置を完
成させることができる。
【0059】図5は発光装置の外観を示す図であり、基
板301に画素部302、走査線側駆動回路304、信
号線側駆動回路303、入出力端子306が形成された
状態を示している。入出力端子306と各駆動回路は配
線305で接続されている。画素部302には、映像信
号を入力する信号線が延びる方向に隔壁層を兼ねた配線
308が形成されている。これらの配線308は、信号
線や電源線などが含まれるが、ここではその詳細を省略
している。また、配線307は第3の電極(陰極)と外
部入力端子とを接続するための配線であり、その接続方
法は以降の実施例にて詳細を説明する。また、必要に応
じてCPU、メモリーなどを形成したICチップがCO
G(Chip on Glass)法などにより素子基板に実装され
ていても良い。
【0060】有機発光素子は配線308の間に形成さ
れ、その構造は図6に示されている。第1の電極310
は個別電極であり、配線308の間に形成されている。
その上層には有機化合物層311が配線308の間に形
成され、複数の第1の電極に渡ってストライプ状に連続
的に形成されている。第2の電極312は、有機化合物
層311の上層に形成され、同様に配線308の間にス
トライプ状に形成されている。さらに第2の電極312
は、配線308で挟まれない領域、即ち画素部302の
外側の領域において接続されている。接続部は、第2の
電極の一方の端部または、その両端に形成されていても
良い。
【0061】有機発光素子は、第1の電極310、有機
化合物層311、第2の電極312が重なる領域によっ
て定義される。第1の電極312はアクティブマトリク
ス駆動方式の発光装置において、個々に能動素子と接続
されている。第2の電極に欠陥が有り、仮に画素部の内
側で欠陥があると、線欠陥として認識されてしまう可能
性があるが、図6で示すように第2の電極の両端を接続
し、共通電極とする構造は、そのような線欠陥が発生す
る確率を低減させることを可能としている。
【0062】以上、説明したように、有機発光素子を封
止する空間内に、高純度の不活性気体を充填するのみで
なく、封止する前の加熱処理や、封止した後の加熱及び
冷却の温度サイクル処理により脱水処理をすることで、
不活性気体内に残留する水分を50ppm 以下、好ましく
は1ppm以下として有機発光素子の劣化を低減させるこ
とができる。ここでは、アクティブマトリクス駆動方式
の発光装置について説明したが、本発明の発光装置の作
製方法はパッシブ駆動方式の発光装置にも適用すること
ができる。
【0063】
【実施例】[実施例1]図7(A)はアクティブマトリク
ス駆動方式の発光装置の画素の構造を示す一例である。
画素は能動素子としてTFTが用いられ、スイッチング
用TFT430、電流制御用TFT432、補助容量4
31が設けられている。配線412は映像信号が入力さ
れる信号線であり、配線414は有機発光素子に対する
電源線である。また、406は走査線であり、スイッチ
ング用TFT430のゲート電極と接続している。スイ
ッチング用TFT430は半導体膜403にソースまた
はドレイン領域が形成され、一方が配線412と接続し
ている。他方は、接続電極413により補助容量431
の一方の電極407と接続している。電極407は電流
制御用TFT432のゲート電極を兼ねている。電流制
御用TFT432にもソースまたはドレイン領域が形成
され、一方が配線414と接続している。他方は電極4
15と接続し、電極415は画素電極411と接続して
いる。画素電極411上には有機化合物層や陰極が形成
されるがここでは省略して示している。
【0064】また、スイッチング用TFT430はオフ
電流を低減するためマルチゲートとなっている。また電
流制御用TFT432は電流駆動能力を高めるため、チ
ャネル幅を広くしている。これらのTFTは、駆動電圧
が10V以下であればシングルドレイン構造で形成して
何ら問題なく動作させることができる。オフ電流をさら
に低減させたり、ホットキャリア劣化を防ぎたい場合に
は、適宣低濃度ドレイン(LDD)を設ければ良い。こ
のような構成の画素に対する等価回路を図7(B)に示
している。
【0065】図7(A)において示すA−A'線、B−
B'線、C−C'線に対応するそれぞれの断面構造図を図
8に示す。
【0066】図8(A)はA−A'線に対応する断面構
造図であり、スイッチング用TFT430、補助容量4
31、電流制御用TFT432が形成されている様子を
示している。これらの素子を形成する土台となる基板4
01は、ガラス基板または有機樹脂基板を採用する。有
機樹脂材料はガラス材料と比較して軽量であり、発光装
置自体の軽量化に有効に作用する。発光装置を作製する
上で適用できるものとしてはポリイミド、ポリエチレン
テレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート
(PEN)、ポリエーテルサルフォン(PES)、アラ
ミドなどの有機樹脂材料を用いることができる。ガラス
基板は無アルカリガラスと呼ばれる、バリウムホウケイ
酸ガラスやアルミノホウケイ酸ガラスを用いることが望
ましい。ガラス基板の厚さは0.5〜1.1mmのもの
が採用されるが、軽量化を目的とすると厚さは薄くする
必要がある。また、さらに軽量化を図るには比重が2.
37g/ccと小さいものを採用することが望ましい。
【0067】基板401上には、基板からの不純物拡散
の防止と、応力制御を目的とした第1絶縁膜402を形
成する。これは珪素を成分とする絶縁膜で形成する。例
えば、プラズマCVD法を用い、SiH4、NH3、N2
Oから作製される窒化酸化珪素膜を20〜100nmの
厚さで形成する。組成は窒素濃度20〜30原子%、酸
素濃度20〜30原子%とし、引張り応力を持たせる。
好ましくは、その上層に絶縁膜402bとして、SiH
4、N2Oから作製される窒化酸化珪素膜を形成する。こ
の膜の組成は、窒素濃度1〜20原子%、酸素濃度55
〜65原子%とし、窒素濃度を減らして内部応力を小さ
くする。
【0068】半導体膜403、404は結晶構造を有す
る珪素膜で形成する。代表的な一例は、プラズマCVD
法で作製された非晶質珪素膜をレーザー光の照射によっ
て、或いは加熱処理によって形成された半導体膜であ
る。その厚さは20〜60nmとし、上層にはゲート絶縁
膜とする第2絶縁膜405、ゲート電極406、407
を形成する。ゲート電極407は補助容量431の一方
の電極と繋がっている。
【0069】ゲート電極の上層にはSiH4、NH3、N
2から作製される窒化珪素または、SiH4、NH3、N2
Oから作製される酸化窒化珪素からなる第3絶縁層40
8が形成され保護膜として用いている。さらに平坦化膜
として、ポリイミドまたはアクリルなど有機樹脂材料か
ら成る第4絶縁膜409が形成されている。
【0070】有機樹脂材料で形成される第4絶縁膜上に
は、窒化珪素などの無機絶縁材料から成る第5絶縁膜4
10を形成している。有機樹脂材料は吸湿性があり、水
分を吸蔵する性質を持っている。その水分が再放出され
ると有機化合物に酸素を供給し、有機発光素子を劣化さ
せる原因となるので、水分の吸蔵及び再放出を防ぐため
に、第4絶縁膜409の上にSiH4、NH3、N2から
作製される窒化珪素、またはSiH4、NH3、N2Oか
ら作製される酸化窒化珪素からなる第5絶縁膜410を
形成している。或いは、第4絶縁膜409を省略して、
第5絶縁膜410の一層のみで代用することも可能であ
る。
【0071】その後、それぞれの半導体膜のソースまた
はドレイン領域に達するコンタクトホールを形成し、I
TO(酸化インジウム・スズ)又は酸化亜鉛などの透明
導電膜を110nmの厚さにスパッタ法で形成した後、所
定の形状(図7で示すような形状)にエッチングして有
機発光素子433の一方の電極である陽極411を形成
する。
【0072】配線412、414、接続電極413、4
15はチタンとアルミニウムの積層構造とし、合計30
0〜500nmの厚さで形成し、半導体膜とコンタクトを
形成する。また、接続電極415は陽極411と一部が
重なるように形成する。
【0073】これらの配線又は接続電極上に形成する絶
縁膜416〜419は窒化珪素などで形成する。そし
て、その端部は配線又は接続電極の外側に位置するよう
に形成する。このような構造は、配線を形成する導電膜
の層と、絶縁膜とを積層形成し、レジスト420〜42
3のパターンに従ってその両者をエッチングする。その
後、そのレジストパターンをそのまま残して、導電膜の
みをエッチングすることにより、図8(A)に示すよう
な庇を形成することができる。従って、絶縁膜416〜
419は絶縁膜に限定される必要は必ずしもなく、配線
を形成する導電膜とエッチングの選択比がとれる材料で
あるならば、他の材料を適用することも可能である。
【0074】有機化合物層424、陰極425は蒸着法
で形成するので、ここで形成される庇がマスクとなっ
て、陽極411上に有機化合物層424、陰極425を
自己整合的に形成することができる。レジスト420〜
423は絶縁膜416〜419上にそのまま残しておい
ても良いし、或いは、除去しても良い。
【0075】有機化合物層424や陰極425はウエッ
ト処理(薬液によるエッチングや水洗などの処理)を行
うことができないので、陽極411に合わせて絶縁材料
から成る隔壁層を設けて隣接する素子の絶縁分離をする
必要があつたが、本発明の画素構造を用いれば、配線と
その上の絶縁膜をもって隔壁層の機能を代用することが
できる。
【0076】このように、有機発光素子433は、IT
Oなどの透明導電性材料で形成する陽極411、正孔注
入層、正孔輸送層、発光層などを有する有機化合物層4
24、MgAgやLiFなどのアルカリ金属またはアル
カリ土類金属などの材料を用いて形成する陰極425と
から成っている。
【0077】また、図8(B)は図7におけるB−B'
線に対応した断面構造を示し、図8(C)はC−C'に
対応した断面構造を示している。
【0078】入力端子部においては、図10(A)に示
すように、ゲート電極と同じ材料で入力端子451が形
成されている。その上層に形成される第3絶縁膜40
8、第4絶縁膜409、第5絶縁膜410は、コンタク
トホールをエッチングするときに同時に除去され、その
表面を露出させることができる。入力端子451には透
明導電膜452を積層させておくと、FPCとの接続を
形成できる。
【0079】有機発光素子433の陰極は共通電極とな
るので、画素部の外側で連結させる。そして、外部から
電位を制御できるように、外部入力端子の配線と接続さ
せる。図10(B)はその接続構造の一例を示してい
る。配線453はゲート電極と同じ層で形成する配線で
ある。その上層に形成される第3絶縁膜408、第4絶
縁膜409、第5絶縁膜410は、コンタクトホールを
エッチングするときに同時に除去され、その表面を露出
させている。有機化合物層424は蒸着法で形成する
が、そのままでは基板の全面に形成されてしまうため、
メタルマスクまたはセラミックマスクなどシャドーマス
クを用いて、画素部の領域に合わせて形成する。陰極4
25も同様であるが、マスクのサイズを変更して、画素
部の外側の領域まで形成されるようにする。このような
処置により図10(B)で示す構造を得ることができ
る。
【0080】このように、有機発光素子433は陽極上
に形成され、しかも周辺に形成する部材から応力を受け
ることがない。そのため、熱応力などにより有機発光素
子が劣化することを防止できる。その後、図1を用いて
説明した工程により有機発光素子を封止することで信頼
性の高い発光装置を作製することができる。
【0081】[実施例2]実施例1において、図8を用い
て説明した有機発光素子の他の構造を図9により説明す
る。陽極411を形成した後に第7絶縁膜を形成する。
この絶縁膜は酸化珪素や窒化珪素などで形成する。その
後、陽極411上の第7絶縁膜をエッチングにより除去
するが、このとき図9に示すように陽極411の端部が
第7絶縁膜と重なるようにする。こうしてパターン形成
された第7絶縁膜440が形成される。
【0082】以降の工程は同様であり、接続電極41
5、絶縁膜419などを形成する。有機化合物層42
4、陰極425は図9のように形成され、第7絶縁膜4
40を設けることにより陰極425と陽極411とが端
部で接触して短絡することを防止できる。
【0083】勿論、本実施例で示す画素構造によっても
熱応力による有機発光素子の劣化を防ぐことが可能であ
り、図1を用いて説明した工程により有機発光素子を封
止することで信頼性の高い発光装置を作製することがで
きる。
【0084】[実施例3]実施例1ではトップゲート型の
TFTを一例として示したが、ボトムゲート型または逆
スタガ型のTFTを用いても同様にスイッチング用TF
T430、電流制御用TFT432を形成することがで
きる。そして、実施例1と同様に発光装置を形成するこ
とができる。
【0085】[実施例4]本発明において適用される有機
発光素子は、その構造に限定される事項はない。有機発
光素子は透光性の導電膜から成る陽極と、アルカリ金属
を含む陰極と、その間に有機化合物から成る層をもって
形成される。有機化合物から成る層は一層または複数の
層から成っている。各層はその目的と機能により、正孔
注入層、正孔輸送層、発光層、電子輸送層、電子注入層
などと区別して呼ばれている。これらは、低分子系有機
化合物材料または、高分子系有機化合物材料のいずれ
か、或いは、両者を適宣組み合わせて形成することが可
能である。
【0086】正孔注入層や正孔輸送層は、正孔の輸送特
性に優れる有機化合物材料が選択され、代表的にはフタ
ロシアニン系や芳香族アミン系の材料が採用される。ま
た、電子注入層には電子輸送性の優れる金属鎖体などが
用いられている。
【0087】図11に有機発光素子の構造の一例を示
す。図11(A)は低分子有機化合物による有機発光素
子の一例であり、窒化珪素または窒化酸化珪素で形成す
る絶縁膜508上に酸化インジウム・スズ(ITO)で
形成される陽極500、銅フタロシアニン(CuPc)
で形成される正孔注入層501、芳香族アミン系材料で
あるMTDATA及びα−NPDで形成される正孔輸送
層502、503、トリス−8−キノリノラトアルミニ
ウム錯体(Alq3)で形成される電子注入層兼発光層
504、イッテルビウム(Yb)から成る陰極505が
積層されている。Alq3は一重項励起状態からの発光
(蛍光)を可能としている。障壁層は感光性の有機樹脂
で形成し、その底部の一端が陽極に接し、頂部が陽極の
内側に位置する逆テーパー型をもって形成する。陰極5
05までを形成した後、その上から保護絶縁膜を形成
し、有機化合物層や陰極が直接雰囲気に触れないように
封止する。
【0088】輝度を高めるには三重項励起状態からの発
光(燐光)を利用することが好ましい。図11(B)に
そのような素子構造の一例を示す。ITOで形成される
陽極510、フタロシアニン系材料であるCuPcで形
成される正孔注入層511、芳香族アミン系材料である
α−NPDで形成される正孔輸送層512上にカルバゾ
ール系のCBP+Ir(ppy)3を用いて発光層51
3を形成している。さらにバソキュプロイン(BCP)を
用いて正孔ブロック層514を形成し、Alq3による
電子注入層515が形成された構造を有している。
【0089】上記二つの構造は低分子系有機化合物を用
いた例であるが、高分子系有機化合物と低分子系有機化
合物を組み合わせた有機発光素子を実現することができ
る。図11(C)はその一例であり、高分子系有機化合
物のポリチオフェン誘導体(PEDOT)により正孔注入
層521を形成し、α−NPDによる正孔輸送層52
2、CBP+Ir(ppy)3による発光層523、B
CPによる正孔ブロック層524、Alq3による電子
注入層525が形成されている。正孔注入層をPEDO
Tに変えることにより、正孔注入特性が改善され、発光
効率を向上させることができる。
【0090】発光層としてトリス−(2−フェニルピリ
ジン)イリジウム(以下、Ir(ppy)3と記す)と
4,4'−N,N'−ジカルバゾール−ビフェニル(以下、
CBPと記す)は三重項励起状態からの発光(燐光)を
得ることができる有機化合物である。トリプレット化合
物は、としては以下の論文に記載の有機化合物が代表的
な材料として挙げられる。(1)T.Tsutsui, C.Adachi,
S.Saito, PhotochemicalProcesses in Organized Mole
cular Systems, ed.K.Honda, (Elsevier Sci.Pub., Tok
yo,1991) p.437.(2)M.A.Baldo, D.F.O'Brien, Y.Yo
u, A.Shoustikov, S.Sibley, M.E.Thompson, S.R.Forre
st, Nature 395 (1998) p.151.この論文には次の式で示
される有機化合物が開示されている。(3)M.A.Baldo,
S.Lamansky,P.E.Burrrows, M.E.Thompson, S.R.Forres
t, Appl.Phys.Lett.,75 (1999) p.4.(4)T.Tsutsui,
M.-J.Yang, M.Yahiro, K.Nakamura, T.Watanabe, T.tsu
ji, Y.Fukuda, T.Wakimoto, S.Mayaguchi, Jpn.Appl.Ph
ys., 38 (12B) (1999) L1502.
【0091】また、上記論文に記載された発光性材料だ
けでなく、次の分子式で表される発光材料(具体的には
金属錯体もしくは有機化合物)を用いることが可能であ
ると考えている。
【0092】
【化3】
【0093】
【化4】
【0094】上記分子式において、Mは周期表の8〜1
0族に属する元素である。上記論文では、白金、イリジ
ウムが用いられている。また、本発明者はニッケル、コ
バルトもしくはパラジウムは、白金やイリジウムに比べ
て安価であるため、EL表示装置の製造コストを低減す
る上で好ましいと考えている。特に、ニッケルは錯体を
形成しやすいため生産性も高く好ましいと考えられる。
いずれにしても、三重項励起状態かからの発光(燐光)
は、一重項励起状態からの発光(蛍光)よりも発光効率
が高く、同じ発光輝度を得るにも動作電圧(有機発光素
子を発光させるに要する電圧)を低くすることが可能で
ある。
【0095】フタロシアニン系のCuPc、芳香族アミ
ン系のα−NPD、MTDATA、カルバゾール系のC
BPなどはいずれも分子に酸素が含まれない有機化合物
である。このような有機化合物中に酸素または水分が混
入することにより結合状態の変化が起こり、正孔輸送特
性や発光特性を劣化させる。しかし、このような有機化
合物の層の形成において、図1で説明した作製方法で封
止をすることによりそのような劣化を防止することがで
きる。また、ここでは有機化合物層の積層構造について
説明したが、赤、青、緑に発光する発光層を用いれば、
発色の優れた発光装置を得ることもできる。
【0096】[実施例5]本発明の発光装置は、液晶表示
装置に比べて明るい場所での視認性に優れ、しかも視野
角が広いという特徴がある。従って、様々な電子装置に
応用することができる。その様な電子装置として、ビデ
オカメラ、デジタルカメラ、ゴーグル型表示装置(ヘッ
ドマウントディスプレイ)、ナビゲーションシステム、
音響再生装置(カーオーディオ、オーディオコンポ
等)、ノート型パーソナルコンピュータ、ゲーム機器、
携帯情報端末(モバイルコンピュータ、携帯電話、携帯
型ゲーム機または電子書籍等)、記録媒体を備えた画像
再生装置などが挙げられる。特に、斜め方向から見るこ
との多い携帯情報端末は視野角の広さが重要視されるた
め、発光装置を用いることが望ましい。それら電子装置
の具体例を図12および図13に示す。
【0097】図12(A)はディスクトップ型パーソナ
ルコンピュータなどのモニターであり、筐体3301、
支持台3302、表示部3303などから成っている。
本発明を表示部3303に適用してディスクトップ型パ
ーソナルコンピュータなどのモニターを完成させること
ができる。このモニターはバックライトが必要なく、液
晶表示装置よりも軽量薄型化を図ることができる。
【0098】図12(B)はビデオカメラであり、本体
3311、表示部3312、音声入力部3313、操作
スイッチ3314、バッテリー3315、受像部331
6等を含む。本発明を表示部3312に適用してビデオ
カメラを完成させることができる。
【0099】図12(C)はヘッドマウントディスプレ
イの一部(右片側)であり、本体3321、信号ケーブ
ル3322、頭部固定バンド3323、投影部332
4、光学系3325、表示部3326等を含む。本発明
を表示部3326に適用してヘッドマウントディスプレ
イを完成させることができる。
【0100】図12(D)は記録媒体を備えた画像再生
装置(具体的にはDVD再生装置)であり、本体333
1、記録媒体(DVD等)3332、操作スイッチ33
33、表示部(a)3334、表示部(b)3335な
どから成っている。表示部(a)3334は主として画
像情報を表示し、表示部(b)3335は主として文字
情報を表示するが、本発明をこれら表示部(a)333
4、表示部(b)3335に適用して画像再生装置を完
成させることができる。なお、記録媒体を備えた画像再
生装置には家庭用ゲーム機器なども含まれる。
【0101】図12(E)はゴーグル型表示装置(ヘッ
ドマウントディスプレイ)であり、本体3341、表示
部3342、アーム部3343を含む。本発明を表示部
3342に適用してゴーグル型表示装置(ヘッドマウン
トディスプレイ)を完成させることができる。
【0102】図12(F)はノート型パーソナルコンピ
ュータであり、本体3351、筐体3352、表示部3
353、キーボード3354等を含む。本発明を表示部
3353を適用してノート型パーソナルコンピュータを
完成させることができる。
【0103】また、上記電子装置はインターネットやC
ATV(ケーブルテレビ)などの電子通信回線を通じて
配信された情報を表示することが多くなり、特に動画情
報を表示する機会が増してきている。有機発光素子の応
答速度は非常に高いため、本発明の発光装置はその用途
に適している。
【0104】また、発光装置は発光している部分が電力
を消費するため、省消費電力化のためには発光部分が極
力少なくなるように情報を表示することが望ましい。従
って、携帯情報端末、特に携帯電話や音響再生装置のよ
うな文字情報を主とする表示部に本発明の発光装置を用
いる場合には、非発光部分を背景として文字情報を発光
部分で形成するように駆動することが望ましい。
【0105】図13(A)は携帯電話であり、本体34
01、音声出力部3402、音声入力部3403、表示
部3404、操作スイッチ3405、アンテナ3406
を含む。本発明を表示部3404に適用して携帯電話を
完成させることができる。なお、表示部3404は黒色
の背景に白色の文字を表示することで携帯電話の消費電
力を抑えることが出来る。
【0106】図13(B)は音響再生装置、具体的には
カーオーディオであり、本体3411、表示部341
2、操作スイッチ3413、3414を含む。本発明を
表示部3412に適用して音響再生装置を完成させるこ
とができる。また、本実施例では車載用オーディオを示
すが、携帯型や家庭用の音響再生装置に用いても良い。
なお、表示部3414は黒色の背景に白色の文字を表示
することで消費電力を抑えられる。これは携帯型の音響
再生装置において特に有効である。
【0107】図13(C)はデジタルカメラであり、本
体3501、表示部(A)3502、接眼部3503、
操作スイッチ3504、表示部(B)3505、バッテ
リー3506を含む。本発明を表示部(A)3502、
表示部(B)3505に適用してデジタルカメラを完成
させることができる。また、表示部(B)3505を、
主に操作用パネルとして用いる場合、黒色の背景に白色
の文字を表示することで消費電力を抑えることが出来
る。
【0108】また、本実施例にて示した電子装置におい
ては、消費電力を低減するための方法としては、外部の
明るさを感知するセンサ部を設け、暗い場所で使用する
際には、表示部の輝度を落とすなどの機能を付加するな
どといった方法が挙げられる。以上の様に、本発明の適
用範囲は極めて広く、様々な電子装置に適用することが
可能である。また、本実施例の電子装置は実施例1〜4
のどのような組み合わせからなる構成を用いても実現す
ることができる。
【0109】
【発明の効果】本発明では、有機発光素子を封止する空
間内に、高純度の不活性気体を充填するのみでなく、封
止する前の加熱処理や、封止した後の加熱及び冷却の温
度サイクル処理により脱水処理をすることで、不活性気
体内に残留する水分を50ppm 以下、好ましくは1ppm
以下として有機発光素子の劣化を低減させることができ
る。
【0110】また、このように、有機発光層を陽極上に
形成し、しかも周辺に形成する部材と接触しない構造と
することにより、熱応力により有機発光素子が劣化する
ことを防止できる。
【0111】以上説明したように、本発明は有機発光装
置の劣化原因を、不純物要因と構造要因の二つの側面か
ら捉え、それぞれに適切な対策を施すことにより発光装
置の信頼性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の発光装置の作製方法を説明するフロ
ーチャート図。
【図2】 本発明の発光装置の作製工程における温度変
化を説明する図。
【図3】 本発明の発光装置の構造を説明する断面図。
【図4】 本発明の発光装置の構造を説明する上面図。
【図5】 本発明の発光装置の画素部の構造を説明する
図。
【図6】 本発明の発光装置の作製に用いる製造装置の
一例を説明する図。
【図7】 本発明の発光装置の画素部における一画素の
構造を説明する上面図。
【図8】 本発明の発光装置の画素部における画素の構
造を説明する断面図。
【図9】 本発明の有機発光素子の一実施例を説明する
断面図。
【図10】 本発明の発光装置の端子部及び陰極と配線
の接続構造を示す断面図。
【図11】 有機発光素子の構造を説明する図。
【図12】 本発明の発光装置の応用例を説明する図。
【図13】 本発明の発光装置の応用例を説明する図。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H05B 33/06 H05B 33/06 33/10 33/10 33/14 33/14 A 33/26 33/26 Z Fターム(参考) 3K007 AB11 AB13 AB18 BA06 BB01 BB04 BB05 BB07 CB01 DA01 DB03 EB00 FA01 FA02 GA04 5C094 AA31 AA38 AA43 AA48 AA53 BA03 BA27 CA19 CA25 DA07 DA09 DA12 DA13 DB01 DB02 DB04 EA04 EA05 EA10 FA01 FA02 FB01 FB05 FB12 FB14 FB15 FB20 GB10 JA01 JA20 5G435 AA13 AA14 AA17 BB05 CC09 EE37 HH01 HH12 HH13 HH14 HH20 KK05 KK10

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】第1の絶縁膜上の第1の電極と、前記第1
    の電極と接する第2の電極と、前記第2の電極上に形成
    された第2の絶縁膜と、前記第1の電極上の有機化合物
    層と、前記有機化合物層上の第3の電極とを有し、前記
    第2の絶縁膜の端部は、前記第2の電極の端部の外側に
    設けられ、前記有機化合物層の端部と重ならないことを
    特徴とする発光装置。
  2. 【請求項2】第1の絶縁膜上の第1の電極と、前記第1
    の電極の端部と接する第2の電極と、前記第2の電極上
    に設けられ、該第2の電極の外側に端部が位置する第
    の絶縁と、前記第1の電極上の有機化合物層と、前記
    有機化合物層上の第3の電極とを有し、前記有機化合物
    層の端部は、前記第の絶縁の端部と重ならないこと
    を特徴とする発光装置。
  3. 【請求項3】第1の配線と第2の配線との間に設けられ
    た第1の電極と、前記第1の電極に接続する第2の電極
    と、前記第1の電極上の有機化合物層と、前記有機化合
    物層上の第3の電極とを有し、前記有機化合物層と前記
    第3の電極とは、前記第1の配線及び前記第2の配線の
    内側に設けられていることを特徴とする発光装置。
  4. 【請求項4】第1の絶縁膜上に形成された第1の配線と
    前記第1の配線上に設けられた第2の絶縁膜と、第2の
    配線と前記第2の配線上に設けられた第3の絶縁膜と、
    前記第1の配線と前記第2の配線との間に設けられた第
    1の電極と、前記第1の配線と接続する第1の電極と、
    前記第1の電極上の有機化合物層と、前記有機化合物層
    上の第3の電極とを有し、前記第2の絶縁膜の端部は前
    記第1の配線の外側に設けられ、前記第3の絶縁膜の端
    部は前記第2の配線の外側に設けられ、前記有機化合物
    層と前記第3の電極とは、前記第1の配線及び前記第2
    の配線の内側に設けられていることを特徴とする発光装
    置。
  5. 【請求項5】第1の絶縁膜上に画素部が形成された発光
    装置において、第1の配線と第2の配線との間に設けら
    れた第1の電極と、該第1の電極上に設けられた第1の
    有機化合物層と、該第1の有機化合物層上に設けられた
    第2の電極と、前記第2の配線と第3の配線との間に設
    けられた第3の電極と、該第3の電極上に設けられた第
    2の有機化合物層と、該第2の有機化合物層上に設けら
    れた第4の電極とを有し、前記第2の電極と前記第4の
    電極とは、前記画素部の外縁部において連結されている
    ことを特徴とする発光装置。
  6. 【請求項6】第1の絶縁膜上に画素部が形成された発光
    装置において、第1の配線と第2の配線との間に設けら
    れた第1の電極と、該第1の電極上に設けられた第1の
    有機化合物層と、該第1の有機化合物層上に設けられた
    第2の電極と、前記第1の配線及び第2の配線上に、当
    該配線の側部より端部が突出した第1の絶縁膜及び第2
    の絶縁膜とがそれぞれ設けられ、前記第2の配線と第3
    の配線との間に設けられた第3の電極と、該第3の電極
    上に設けられた第2の有機化合物層と、該第2の有機化
    合物層上に設けられた第4の電極と、前記第3の配線及
    び第4の配線上に、当該配線の側部より端部が突出した
    第3の絶縁膜及び第4の絶縁膜とがそれぞれ設けられ、
    前記第1の有機化合物層は前記第1の絶縁膜及び第2の
    絶縁膜の端部と重ならないように設けられ、前記第2の
    電極と前記第4の電極とは、前記画素部の外縁部におい
    て連結されていることを特徴とする発光装置。
  7. 【請求項7】第1の絶縁膜上に画素部が形成された発光
    装置において、前記画素部は、第1の配線と第2の配線
    との間に設けられた第1の電極と、該第1の電極上に設
    けられた第1の有機化合物層と、該第1の有機化合物層
    上に設けられた第2の電極と、前記第2の配線と第3の
    配線との間に設けられた第3の電極と、該第3の電極上
    に設けられた第2の有機化合物層と、該第2の有機化合
    物層上に設けられた第4の電極とを有し、且つ封止材に
    より形成される密閉空間に設けられ、前記密閉空間の酸
    素及び水分の濃度は2ppm以下であることを特徴とする
    発光装置。
  8. 【請求項8】第1の絶縁膜上に画素部が形成された発光
    装置において、前記画素部は、第1の配線と第2の配線
    との間に設けられた第1の電極と、該第1の電極上に設
    けられた第1の有機化合物層と、該第1の有機化合物層
    上に設けられた第2の電極と、前記第2の配線と第3の
    配線との間に設けられた第3の電極と、該第3の電極上
    に設けられた第2の有機化合物層と、該第2の有機化合
    物層上に設けられた第4の電極とを有し、且つ封止材に
    より形成される密閉空間に設けられ、前記密閉空間には
    窒素、ヘリウム、アルゴン、クリプトン、ネオンから選
    ばれた一種または複数種の気体が充填されていて、前記
    密閉空間の酸素及び水分の濃度は2ppm以下であること
    を特徴とする発光装置。
  9. 【請求項9】有機化合物層を形成する第1の工程と、前
    記第1の工程の後に減圧下で加熱処理を行う第2の工程
    と、前記有機化合物層上に電極を形成する第3の工程
    と、前記有機化合物層を、乾燥剤が設けられた密閉空間
    に封止する第4の工程と、前記第4の工程の後に、加熱
    及び冷却を行う第5の工程とを有する発光装置の作製方
    法。
  10. 【請求項10】第1の絶縁膜を形成する第1の工程と、
    前記第1の絶縁膜上に第1の電極を形成する第2の工程
    と、前記第1の電極と接する第2の電極と前記第2の電
    極上の第2の絶縁膜とを形成する第3の工程と、前記第
    1の電極上に有機化合物層を形成する第4の工程と、前
    記有機化合物層上に第3の電極を形成する第5の工程
    と、前記有機化合物層を、乾燥剤が設けられた密閉空間
    に封止する第6の工程と、前記第6の工程の後に、加熱
    及び冷却を行う第7の工程とを有する発光装置の作製方
    法。
  11. 【請求項11】第1の配線と該第1の配線上に設けられ
    た第1の絶縁層と、第2の配線と該第2の配線上に設け
    られた第2の絶縁層とを形成する第1の工程と、前記第
    1の絶縁層と前記第2の絶縁層とをマスクとして、有機
    化合物層を自己整合的に形成する第2の工程と、前記第
    1の絶縁層と前記第2の絶縁層とをマスクとして、前記
    有機化合物層上に第3の電極を自己整合的に形成する第
    3の工程と、前記有機化合物層及び前記第3の電極を、
    乾燥剤が設けられた密閉空間に封止する第4の工程と、
    前記第4の工程の後に、加熱及び冷却を行う第5の工程
    とを有する発光装置の作製方法。
  12. 【請求項12】請求項9乃至請求項11のいずれか一に
    おいて、前記加熱及び冷却を行う工程を複数回繰り返す
    ことを特徴とする発光装置の作製方法。
  13. 【請求項13】請求項9乃至請求項11のいずれか一に
    おいて、前記加熱及び冷却を行う工程において、加熱温
    度が60℃以上100℃未満であり、冷却温度が0℃以
    下−100℃未満であることを特徴とする発光装置の作
    製方法。
  14. 【請求項14】請求項9乃至請求項11のいずれか一に
    おいて、前記密閉空間に存在する気体の露点が−50℃
    以下であることを特徴とする発光装置の作製方法。
  15. 【請求項15】請求項9乃至請求項11のいずれか一に
    おいて、前記密閉空間の酸素及び水分の濃度は50ppm
    以下であることを特徴とする発光装置の作製方法。
  16. 【請求項16】請求項9乃至請求項11のいずれか一に
    おいて、前記密閉空間には窒素、ヘリウム、アルゴン、
    クリプトン、ネオンから選ばれた一種または複数種の気
    体が充填されていることを特徴とする発光装置の作製方
    法。
  17. 【請求項17】請求項9乃至請求項11のいずれか一に
    おいて、前記乾燥剤が酸化バリウムであることを特徴と
    する発光装置の作製方法。
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