JP2002135175A - 光海底ケーブルシステム - Google Patents
光海底ケーブルシステムInfo
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- JP2002135175A JP2002135175A JP2000327186A JP2000327186A JP2002135175A JP 2002135175 A JP2002135175 A JP 2002135175A JP 2000327186 A JP2000327186 A JP 2000327186A JP 2000327186 A JP2000327186 A JP 2000327186A JP 2002135175 A JP2002135175 A JP 2002135175A
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- Japan
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- submarine cable
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- Monitoring And Testing Of Transmission In General (AREA)
- Cable Transmission Systems, Equalization Of Radio And Reduction Of Echo (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】近距離の対向給電でエレクトローディングを行
なった場合でも相手局に対する交流信号の影響を確実に
防止できると共に、自局の給電装置に障害が発生して
も、相手局により給電動作を続行できるようにする。 【解決手段】2つの基地局A、B間を光海底ケーブル1
で接続すると共に適宜の間隔で光中継器を設け、上記両
基地局A、BのPFE11a、11bからケーブル給電
管1aに区間電圧Vsを与えて上記光中継器に一定の運
用電流を供給する光海底ケーブルシステムにおいて、上
記光海底ケーブル1の保守時に一方の基地局AのPFE
11aからエレクトローディングを実行する際、該エレ
クトローディングを実行する側のPFE11aと相手局
Bの給電装置PFE11bの電圧分担を大きく変えて相
手局BのPFE11bを擬似的に給電停止の状態に設定
する。
なった場合でも相手局に対する交流信号の影響を確実に
防止できると共に、自局の給電装置に障害が発生して
も、相手局により給電動作を続行できるようにする。 【解決手段】2つの基地局A、B間を光海底ケーブル1
で接続すると共に適宜の間隔で光中継器を設け、上記両
基地局A、BのPFE11a、11bからケーブル給電
管1aに区間電圧Vsを与えて上記光中継器に一定の運
用電流を供給する光海底ケーブルシステムにおいて、上
記光海底ケーブル1の保守時に一方の基地局AのPFE
11aからエレクトローディングを実行する際、該エレ
クトローディングを実行する側のPFE11aと相手局
Bの給電装置PFE11bの電圧分担を大きく変えて相
手局BのPFE11bを擬似的に給電停止の状態に設定
する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ケーブル位置検出
機能を備えた対向給電型の光海底ケーブルシステムに関
する。
機能を備えた対向給電型の光海底ケーブルシステムに関
する。
【0002】
【従来の技術】従来、例えば日本と海を隔てた他の国と
の間で情報を伝送する場合、海底に敷設された海底光フ
ァイバケーブルを通して光信号を伝送する光海底ケーブ
ルシステムが採用されている。
の間で情報を伝送する場合、海底に敷設された海底光フ
ァイバケーブルを通して光信号を伝送する光海底ケーブ
ルシステムが採用されている。
【0003】図6は、従来の光海底ケーブルシステムの
概略構成を示したものである。図6に示すように、日本
と他の国の陸地にそれぞれ設置された基地局A、B間を
光海底ケーブル1により連繋し、この光海底ケーブル1
には適宜の間隔例えば数十kmの間隔で光中継器2が設
けられている。上記光海底ケーブル1は、例えば銅製の
給電管の中に複数ペア例えば4ペア(8本)のファイバ
ケーブルを挿入し、上記給電管の外周を被覆部材で覆っ
て外部と絶縁した構造となっており、陸地に近い所で
は、航行する船舶の障害とならないように海底に埋設さ
れる。
概略構成を示したものである。図6に示すように、日本
と他の国の陸地にそれぞれ設置された基地局A、B間を
光海底ケーブル1により連繋し、この光海底ケーブル1
には適宜の間隔例えば数十kmの間隔で光中継器2が設
けられている。上記光海底ケーブル1は、例えば銅製の
給電管の中に複数ペア例えば4ペア(8本)のファイバ
ケーブルを挿入し、上記給電管の外周を被覆部材で覆っ
て外部と絶縁した構造となっており、陸地に近い所で
は、航行する船舶の障害とならないように海底に埋設さ
れる。
【0004】上記基地局A、Bには、図7に示すように
伝送端局装置(LTE)12とPFE(Power Feeding
Equipment:給電装置)11を備え、伝送端局装置(L
TE)12は光ファイバ13を介してケーブル終端器
(CTB)14に接続され、また、PFE11は高圧ケ
ーブル15を介してCTB14に接続され、このCTB
14に光海底ケーブル1が結合されている。また、上記
各光中継器2は、図示しないが、光信号を増幅する光増
幅器と、この光増幅器を駆動する電源とを備えている。
伝送端局装置(LTE)12とPFE(Power Feeding
Equipment:給電装置)11を備え、伝送端局装置(L
TE)12は光ファイバ13を介してケーブル終端器
(CTB)14に接続され、また、PFE11は高圧ケ
ーブル15を介してCTB14に接続され、このCTB
14に光海底ケーブル1が結合されている。また、上記
各光中継器2は、図示しないが、光信号を増幅する光増
幅器と、この光増幅器を駆動する電源とを備えている。
【0005】上記のように構成された対向給電型の光海
底ケーブルシステムにおいて、通常は各基地局A、Bの
PFE11より各光中継器2に光信号を増幅するために
必要な一定の電流が供給された状態で運用されている。
この場合、給電電流はPFE11から光海底ケーブル1
の給電管を介して供給される。
底ケーブルシステムにおいて、通常は各基地局A、Bの
PFE11より各光中継器2に光信号を増幅するために
必要な一定の電流が供給された状態で運用されている。
この場合、給電電流はPFE11から光海底ケーブル1
の給電管を介して供給される。
【0006】図8は、通常の対向給電方式による給電状
態を模式的に示したものである。基地局Aには、PFE
11a及びリターンダイオード10aが並列に設けられ
る。上記PFE11aは、光海底ケーブル1の給電管、
すなわち、ケーブル給電管1aの一端に区間電圧(直流
電圧)Vsの1/2の正電圧、つまり「+Vs/2」の
電圧を供給する。上記基地局Aにおけるリターンダイオ
ード10aは、アノード電極側が接地されるように設け
られる。なお、上記光海底ケーブル1には、図6に示し
たように適宜の間隔で光中継器2が設けられる。
態を模式的に示したものである。基地局Aには、PFE
11a及びリターンダイオード10aが並列に設けられ
る。上記PFE11aは、光海底ケーブル1の給電管、
すなわち、ケーブル給電管1aの一端に区間電圧(直流
電圧)Vsの1/2の正電圧、つまり「+Vs/2」の
電圧を供給する。上記基地局Aにおけるリターンダイオ
ード10aは、アノード電極側が接地されるように設け
られる。なお、上記光海底ケーブル1には、図6に示し
たように適宜の間隔で光中継器2が設けられる。
【0007】また、他方の基地局Bには、PFE11b
及びリターンダイオード10bが並列に設けられる。上
記PFE11bは、ケーブル給電管1aの他端に区間電
圧Vsの1/2の負電圧、つまり「−Vs/2」の電圧
を供給する。上記基地局Bにおけるリターンダイオード
10bは、カソード電極側が接地されるように設けられ
る。
及びリターンダイオード10bが並列に設けられる。上
記PFE11bは、ケーブル給電管1aの他端に区間電
圧Vsの1/2の負電圧、つまり「−Vs/2」の電圧
を供給する。上記基地局Bにおけるリターンダイオード
10bは、カソード電極側が接地されるように設けられ
る。
【0008】上記PFE11a、11bは、光海底ケー
ブル1の給電管に通常では数千V、最大10,000V
前後の区間電圧Vsを供給する。この場合、海が接地電
位(GND)となる。今、例えば区間電圧Vsを6,0
00Vとすると、PFE11aは「+3,000V」、
PFE11bは「−3,000V」の直流電圧を供給
し、ケーブル給電管1aに例えば1A程度の給電電流
(定電流)が流れるようにする。上記のようにPFE1
1a、11bにより、「±3,000V」の区間電圧V
sを供給し、区間電圧Vsに対する負荷分担を均等化す
ることにより、図9に矢印で示すように給電電流Iが流
れ、ケーブル給電管1aの中点Sが零電位となる。
ブル1の給電管に通常では数千V、最大10,000V
前後の区間電圧Vsを供給する。この場合、海が接地電
位(GND)となる。今、例えば区間電圧Vsを6,0
00Vとすると、PFE11aは「+3,000V」、
PFE11bは「−3,000V」の直流電圧を供給
し、ケーブル給電管1aに例えば1A程度の給電電流
(定電流)が流れるようにする。上記のようにPFE1
1a、11bにより、「±3,000V」の区間電圧V
sを供給し、区間電圧Vsに対する負荷分担を均等化す
ることにより、図9に矢印で示すように給電電流Iが流
れ、ケーブル給電管1aの中点Sが零電位となる。
【0009】図10は、基地局AのPFE11a及び基
地局BのPFE11bの通常の対向給電時における給電
特性である。これら基地局A、BのPFE11a、11
bは、電圧の給電分担を等しくし、交点Pの給電電流
(運用電流)になるように運転制御されるもので、その
傾きを傾斜抵抗(スロープ抵抗)という。
地局BのPFE11bの通常の対向給電時における給電
特性である。これら基地局A、BのPFE11a、11
bは、電圧の給電分担を等しくし、交点Pの給電電流
(運用電流)になるように運転制御されるもので、その
傾きを傾斜抵抗(スロープ抵抗)という。
【0010】上記基地局A、Bは、光海底ケーブル1に
障害が発生した場合、ケーブル給電管に供給している直
流電流に対し、ケーブル位置を検出するために交流電流
(AC電流)を重畳する場合がある。そして、上記交流
電流を重畳することによって光海底ケーブル1から発生
する磁界を探索ロボット等により探索し、ケーブル位置
を検出する。上記PFE11からケーブル給電管に供給
している直流電流に交流電流を重畳する技術をエレクト
ローディングと呼んでいる。
障害が発生した場合、ケーブル給電管に供給している直
流電流に対し、ケーブル位置を検出するために交流電流
(AC電流)を重畳する場合がある。そして、上記交流
電流を重畳することによって光海底ケーブル1から発生
する磁界を探索ロボット等により探索し、ケーブル位置
を検出する。上記PFE11からケーブル給電管に供給
している直流電流に交流電流を重畳する技術をエレクト
ローディングと呼んでいる。
【0011】伝送距離が長い区間の給電、例えば大洋横
断区間の給電では、対向する基地局A、Bの片側から交
流信号を供給しても、光海底ケーブル1が持つストレー
容量のために相手局に交流信号は到達しないので何ら影
響はない。しかし、数百km程度の近距離区間で対向給
電を行なった場合、エレクトローディングの信号は相手
局まで到達し、電流変動を生じてアラームが発生してし
まう。給電電流は、通常一定値の電流を供給するもので
あるので、10mA程度も変動するとアラームを検出す
るのが一般的である。
断区間の給電では、対向する基地局A、Bの片側から交
流信号を供給しても、光海底ケーブル1が持つストレー
容量のために相手局に交流信号は到達しないので何ら影
響はない。しかし、数百km程度の近距離区間で対向給
電を行なった場合、エレクトローディングの信号は相手
局まで到達し、電流変動を生じてアラームが発生してし
まう。給電電流は、通常一定値の電流を供給するもので
あるので、10mA程度も変動するとアラームを検出す
るのが一般的である。
【0012】これに対してエレクトローディングの振幅
は100mA程度であり、周波数は数十Hzである。ま
た、PFE11a、11bは定電流制御を行なっている
ために相手局のPFEが電流の変動を検出し、それを抑
えこむように制御をすることになり、エレクトローディ
ングが十分にかからないばかりか、動作が不安定になる
という可能性があった。
は100mA程度であり、周波数は数十Hzである。ま
た、PFE11a、11bは定電流制御を行なっている
ために相手局のPFEが電流の変動を検出し、それを抑
えこむように制御をすることになり、エレクトローディ
ングが十分にかからないばかりか、動作が不安定になる
という可能性があった。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】上記近距離の対向給電
でエレクトローディングを行なう場合、上記の不具合を
避けるために従来では片端給電に移行して実施してい
る。すなわち、エレクトローディングを行なう基地局の
PFEから全区間電圧Vsをケーブル給電管1aに供給
する。このとき相手局のPFEの動作を停止させ、リタ
ーンダイオードを介して給電電流が流れるようにする。
でエレクトローディングを行なう場合、上記の不具合を
避けるために従来では片端給電に移行して実施してい
る。すなわち、エレクトローディングを行なう基地局の
PFEから全区間電圧Vsをケーブル給電管1aに供給
する。このとき相手局のPFEの動作を停止させ、リタ
ーンダイオードを介して給電電流が流れるようにする。
【0014】上記のように従来では、エレクトローディ
ングを行なう際に、相手局のPFEを停止させるため
に、自局だけの操作では実現できないばかりか、相手局
のPFEが停止状態にあるために自局のPFEに障害が
発生すると給電を完全に停止させてしまうという欠点が
あった。
ングを行なう際に、相手局のPFEを停止させるため
に、自局だけの操作では実現できないばかりか、相手局
のPFEが停止状態にあるために自局のPFEに障害が
発生すると給電を完全に停止させてしまうという欠点が
あった。
【0015】本発明は上記の課題を解決するためになさ
れたもので、自局の操作だけでエレクトローディングを
行なうことができ、また、近距離の対向給電でエレクト
ローディングを行なった場合に、相手局に対する交流信
号の影響を確実に防止することができると共に、エレク
トローディングを行なっている際に自局のPFEに障害
が発生しても、相手局によって給電動作を続行すること
ができる光海底ケーブルシステムを提供することを目的
とする。
れたもので、自局の操作だけでエレクトローディングを
行なうことができ、また、近距離の対向給電でエレクト
ローディングを行なった場合に、相手局に対する交流信
号の影響を確実に防止することができると共に、エレク
トローディングを行なっている際に自局のPFEに障害
が発生しても、相手局によって給電動作を続行すること
ができる光海底ケーブルシステムを提供することを目的
とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】第1の発明は、2つの基
地局間を光海底ケーブルで接続すると共に適宜の間隔で
光中継器を設け、上記両基地局の給電装置からケーブル
給電管に区間電圧を与えて上記光中継器に一定の運用電
流を供給する光海底ケーブルシステムにおいて、上記光
海底ケーブルの保守時に一方の基地局の給電装置から上
記運用電流に交流電流を重畳するエレクトローディング
を実行する際、該エレクトローディングを実行する側の
給電装置と相手局の給電装置の電圧分担を大きく変えて
相手局の給電装置を擬似的に給電停止の状態に設定する
ことを特徴とする。上記の構成によれば、近距離の対向
給電でエレクトローディングを行なった場合において
も、相手局に対する交流信号の影響を確実に防止するこ
とができる。また、相手局の給電装置は擬似的な給電停
止の状態になっているだけであるので、エレクトローデ
ィングを行なっている際に自局の給電装置に障害が発生
しても、相手局によって給電動作を続行することができ
る。
地局間を光海底ケーブルで接続すると共に適宜の間隔で
光中継器を設け、上記両基地局の給電装置からケーブル
給電管に区間電圧を与えて上記光中継器に一定の運用電
流を供給する光海底ケーブルシステムにおいて、上記光
海底ケーブルの保守時に一方の基地局の給電装置から上
記運用電流に交流電流を重畳するエレクトローディング
を実行する際、該エレクトローディングを実行する側の
給電装置と相手局の給電装置の電圧分担を大きく変えて
相手局の給電装置を擬似的に給電停止の状態に設定する
ことを特徴とする。上記の構成によれば、近距離の対向
給電でエレクトローディングを行なった場合において
も、相手局に対する交流信号の影響を確実に防止するこ
とができる。また、相手局の給電装置は擬似的な給電停
止の状態になっているだけであるので、エレクトローデ
ィングを行なっている際に自局の給電装置に障害が発生
しても、相手局によって給電動作を続行することができ
る。
【0017】第2の発明は、2つの基地局間を光海底ケ
ーブルで接続すると共に適宜の間隔で光中継器を設け、
上記両基地局の給電装置からケーブル給電管に区間電圧
を与えて上記光中継器に一定の運用電流を供給する光海
底ケーブルシステムにおいて、上記光海底ケーブルの保
守時に一方の基地局の給電装置から上記運用電流に交流
電流を重畳するエレクトローディングを実行する際、該
エレクトローディングを実行する側の給電装置に対して
全ての区間電圧を負担するように設定すると共に、上記
一方の基地局の運用電流値と相手局の運用電流値との間
にエレクトローディングの変動成分の影響を受けない程
度の差を設けたことを特徴とする。上記のようにエレク
トローディングを実行する側の給電装置で全区間電圧を
負担し、一方の基地局の運用電流値と相手局の運用電流
値との間にエレクトローディングの変動成分の影響を受
けない程度の差を設けることにより、近距離の対向給電
でエレクトローディングを行なった場合においても、相
手局に対する交流信号の影響を確実に防止することがで
きる。また、相手局の給電装置は稼働状態にあるので、
エレクトローディングを行なっている際に自局の給電装
置に障害が発生して給電を停止しても、相手局によって
給電動作を続行することができる。
ーブルで接続すると共に適宜の間隔で光中継器を設け、
上記両基地局の給電装置からケーブル給電管に区間電圧
を与えて上記光中継器に一定の運用電流を供給する光海
底ケーブルシステムにおいて、上記光海底ケーブルの保
守時に一方の基地局の給電装置から上記運用電流に交流
電流を重畳するエレクトローディングを実行する際、該
エレクトローディングを実行する側の給電装置に対して
全ての区間電圧を負担するように設定すると共に、上記
一方の基地局の運用電流値と相手局の運用電流値との間
にエレクトローディングの変動成分の影響を受けない程
度の差を設けたことを特徴とする。上記のようにエレク
トローディングを実行する側の給電装置で全区間電圧を
負担し、一方の基地局の運用電流値と相手局の運用電流
値との間にエレクトローディングの変動成分の影響を受
けない程度の差を設けることにより、近距離の対向給電
でエレクトローディングを行なった場合においても、相
手局に対する交流信号の影響を確実に防止することがで
きる。また、相手局の給電装置は稼働状態にあるので、
エレクトローディングを行なっている際に自局の給電装
置に障害が発生して給電を停止しても、相手局によって
給電動作を続行することができる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の一
実施形態を説明する。図1は、本発明に係る光海底ケー
ブルシステムにおけるエレクトローディング時の給電状
態を示したものである。基地局Aには、図8の場合と同
様にPFE11a及びリターンダイオード10aが並列
に設けられる。また、他方の基地局Bには、PFE11
b及びリターンダイオード10bが並列に設けられる。
実施形態を説明する。図1は、本発明に係る光海底ケー
ブルシステムにおけるエレクトローディング時の給電状
態を示したものである。基地局Aには、図8の場合と同
様にPFE11a及びリターンダイオード10aが並列
に設けられる。また、他方の基地局Bには、PFE11
b及びリターンダイオード10bが並列に設けられる。
【0019】エレクトローディングを行なう場合には、
基地局Aと基地局Bにおける電圧分担を大きく変えるこ
とにより、擬似的に相手局のPFEを給電停止の状態と
し、エレクトローディングを行なう基地局から全区間電
圧Vsをケーブル給電管1aに供給するようにする。
基地局Aと基地局Bにおける電圧分担を大きく変えるこ
とにより、擬似的に相手局のPFEを給電停止の状態と
し、エレクトローディングを行なう基地局から全区間電
圧Vsをケーブル給電管1aに供給するようにする。
【0020】今、例えば基地局Aにおいてエレクトロー
ディングを行なうものとすると、基地局Aの電圧分担を
大きく、基地局Bの電圧分担を小さくし、基地局AのP
FE11aからケーブル給電管1aに全区間電圧「+V
s」を供給するように設定する。この状態では基地局B
におけるPFE11bの給電電流Ibは、全てリターン
ダイオード10bに流れるようになり、リターンダイオ
ード10bにはPFE11aの給電電流IaとPFE1
1bの給電電流Ibの差の電流が流れることになる。こ
のとき基地局BのPFE11bは、疑似停止状態でその
電圧はほぼ零となるが、実際にはリターンダイオード1
0bの順方向の電圧が発生する。
ディングを行なうものとすると、基地局Aの電圧分担を
大きく、基地局Bの電圧分担を小さくし、基地局AのP
FE11aからケーブル給電管1aに全区間電圧「+V
s」を供給するように設定する。この状態では基地局B
におけるPFE11bの給電電流Ibは、全てリターン
ダイオード10bに流れるようになり、リターンダイオ
ード10bにはPFE11aの給電電流IaとPFE1
1bの給電電流Ibの差の電流が流れることになる。こ
のとき基地局BのPFE11bは、疑似停止状態でその
電圧はほぼ零となるが、実際にはリターンダイオード1
0bの順方向の電圧が発生する。
【0021】上記エレクトローディング時には、基地局
AのPFE11aから供給される図2(a)に示す運用
電流Iに対して図2(b)に示す交流信号ACが重畳さ
れてケーブル給電管1aに給電される。
AのPFE11aから供給される図2(a)に示す運用
電流Iに対して図2(b)に示す交流信号ACが重畳さ
れてケーブル給電管1aに給電される。
【0022】図3は、上記エレクトローディング時にお
けるPFE11a、11bの給電状態を示したものであ
る。基地局AのPFE11aからケーブル給電管1aに
対して全区間電圧+Vsを供給し、図3に示すようにP
FE11aの給電電流がPFE11bの給電電流に比較
して高くなるように設定し、PFE11aによる運用電
流IをPFE11bの零電位に対応したP1点の位置に
移動させる。
けるPFE11a、11bの給電状態を示したものであ
る。基地局AのPFE11aからケーブル給電管1aに
対して全区間電圧+Vsを供給し、図3に示すようにP
FE11aの給電電流がPFE11bの給電電流に比較
して高くなるように設定し、PFE11aによる運用電
流IをPFE11bの零電位に対応したP1点の位置に
移動させる。
【0023】上記運用電流を設定する場合、次の3つの
方法がある。 (1)基地局AにおけるPFE11aの給電電流Iaだ
けを増加させる。
方法がある。 (1)基地局AにおけるPFE11aの給電電流Iaだ
けを増加させる。
【0024】(2)基地局AにおけるPFE11aの給
電電流Iaを増加させ、基地局BにおけるPFE11b
の運用電流Ibを減少させる。
電電流Iaを増加させ、基地局BにおけるPFE11b
の運用電流Ibを減少させる。
【0025】(3)基地局BにおけるPFE11bの給
電電流Ibだけを減少させる。
電電流Ibだけを減少させる。
【0026】上記(1)によりPFE11aの給電電流
Iaだけを増加させる場合は、光中継器2におけるマー
ジンの範囲内で設定し、光中継器2に支障を与えないよ
うに考慮する。
Iaだけを増加させる場合は、光中継器2におけるマー
ジンの範囲内で設定し、光中継器2に支障を与えないよ
うに考慮する。
【0027】上記PFE11aの給電電流Iaには、交
流信号が重畳されているが、PFE11aの運用電流値
とPFE11bの給電電流値との差を基地局Bに到達す
る交流信号の振幅値(a1/2)以上に設定することに
より、交流信号の影響をなくすことができる。換言すれ
ば、PFE11aの運用電流値とPFE11bの給電電
流値との差の範囲内で交流信号を重畳することにより、
交流信号の影響をなくすことができる。
流信号が重畳されているが、PFE11aの運用電流値
とPFE11bの給電電流値との差を基地局Bに到達す
る交流信号の振幅値(a1/2)以上に設定することに
より、交流信号の影響をなくすことができる。換言すれ
ば、PFE11aの運用電流値とPFE11bの給電電
流値との差の範囲内で交流信号を重畳することにより、
交流信号の影響をなくすことができる。
【0028】上記の構成とすることにより、近距離の対
向給電でエレクトローディングを行なった場合に、基地
局Aからの交流信号が基地局Bに到達しても、基地局B
に対する交流信号の影響を確実に防止することができ
る。また、上記(1)のようにPFE11aの給電電流
Iaだけを増加させる方法を用いた場合には、基地局A
における操作のみでエレクトローディングを行なうこと
が可能となる。
向給電でエレクトローディングを行なった場合に、基地
局Aからの交流信号が基地局Bに到達しても、基地局B
に対する交流信号の影響を確実に防止することができ
る。また、上記(1)のようにPFE11aの給電電流
Iaだけを増加させる方法を用いた場合には、基地局A
における操作のみでエレクトローディングを行なうこと
が可能となる。
【0029】また、図4は、上記基地局Aがエレクトロ
ーディングを行なっている際に、基地局Aに障害が発生
し、PFE11aからの給電が停止した場合の給電状態
を示したものである。PFE11aに障害が発生し、ケ
ーブル給電管1aに供給している区間電圧Vsが零にな
った場合、基地局Bは基地局Aからの給電停止を自動的
に検出し、全区間電圧「−Vs」を発生してケーブル給
電管1aへの供給を開始する。この場合、基地局Aで
は、基地局Bからの給電電流Iが全てリターンダイオー
ド10aに流れるので、電圧はリターンダイオード10
aの順方向の電圧降下分のみとなる。
ーディングを行なっている際に、基地局Aに障害が発生
し、PFE11aからの給電が停止した場合の給電状態
を示したものである。PFE11aに障害が発生し、ケ
ーブル給電管1aに供給している区間電圧Vsが零にな
った場合、基地局Bは基地局Aからの給電停止を自動的
に検出し、全区間電圧「−Vs」を発生してケーブル給
電管1aへの供給を開始する。この場合、基地局Aで
は、基地局Bからの給電電流Iが全てリターンダイオー
ド10aに流れるので、電圧はリターンダイオード10
aの順方向の電圧降下分のみとなる。
【0030】図5は、上記PFE11aからの給電が停
止した場合の運用状態を示したものである。上記PFE
11aからの給電が停止した場合、基地局BのPFE1
1bから全区間電圧「−Vs」がケーブル給電管1aに
供給され、運用電流IはPFE11aの零電位に対応し
たP2点の位置に移動する。この場合の運用電流Iは、
PFE11aによる運用電流に比較すると低下するが、
光中継器2を動作状態に維持することは可能であり、シ
ステムダウンを防止することができる。
止した場合の運用状態を示したものである。上記PFE
11aからの給電が停止した場合、基地局BのPFE1
1bから全区間電圧「−Vs」がケーブル給電管1aに
供給され、運用電流IはPFE11aの零電位に対応し
たP2点の位置に移動する。この場合の運用電流Iは、
PFE11aによる運用電流に比較すると低下するが、
光中継器2を動作状態に維持することは可能であり、シ
ステムダウンを防止することができる。
【0031】上記エレクトローディングによって光海底
ケーブル1から磁界を発生させることができるので、こ
の磁界を探索ロボット等により探索して海底に埋設され
ている光海底ケーブル1の位置を検出する。上記エレク
トローディングを終了した場合には、図8及び図10に
示した通常対向給電状態に戻る。
ケーブル1から磁界を発生させることができるので、こ
の磁界を探索ロボット等により探索して海底に埋設され
ている光海底ケーブル1の位置を検出する。上記エレク
トローディングを終了した場合には、図8及び図10に
示した通常対向給電状態に戻る。
【0032】
【発明の効果】以上詳記したように本発明によれば、エ
レクトローディングを実行する側の給電装置で全区間電
圧を負担し、自局の給電電流値と相手局の給電電流値と
の間にエレクトローディングの変動成分の影響を受けな
い程度の差を持たせ、相手局の給電装置を擬似的な給電
停止の状態に設定するようにしたので、近距離の対向給
電でエレクトローディングを行なった場合においても、
相手局に対する交流信号の影響を確実に防止することが
できる。また、自局の給電電流だけを増加させて相手局
の給電装置を擬似的な給電停止の状態に設定した場合に
は、自局の操作だけでエレクトローディングを行なうこ
とができる。また、相手局の給電装置は擬似的に給電停
止の状態にあり、実際には稼働しているので、エレクト
ローディングを行なっている際に自局の給電装置に障害
が発生して給電を停止する状況になっても、相手局の給
電装置が給電を即時に開始することになり、給電停止を
避けることができる。
レクトローディングを実行する側の給電装置で全区間電
圧を負担し、自局の給電電流値と相手局の給電電流値と
の間にエレクトローディングの変動成分の影響を受けな
い程度の差を持たせ、相手局の給電装置を擬似的な給電
停止の状態に設定するようにしたので、近距離の対向給
電でエレクトローディングを行なった場合においても、
相手局に対する交流信号の影響を確実に防止することが
できる。また、自局の給電電流だけを増加させて相手局
の給電装置を擬似的な給電停止の状態に設定した場合に
は、自局の操作だけでエレクトローディングを行なうこ
とができる。また、相手局の給電装置は擬似的に給電停
止の状態にあり、実際には稼働しているので、エレクト
ローディングを行なっている際に自局の給電装置に障害
が発生して給電を停止する状況になっても、相手局の給
電装置が給電を即時に開始することになり、給電停止を
避けることができる。
【図1】本発明の一実施形態に係る光海底ケーブルシス
テムにおけるエレクトローディング時の給電状態を模式
的に示す図。
テムにおけるエレクトローディング時の給電状態を模式
的に示す図。
【図2】同実施形態におけるエレクトローディング時の
交流信号の重畳動作を説明するための図。
交流信号の重畳動作を説明するための図。
【図3】同実施形態におけるエレクトローディング時の
給電電圧及び給電電流の関係を示す給電特性図。
給電電圧及び給電電流の関係を示す給電特性図。
【図4】同実施形態において、エレクトローディング時
に一方の基地局による給電が停止したときの相手局によ
る給電状態を模式的に示す図。
に一方の基地局による給電が停止したときの相手局によ
る給電状態を模式的に示す図。
【図5】同実施形態において、エレクトローディング時
に一方の基地局による給電が停止したときの相手局によ
る給電電圧及び給電電流の関係を示す給電特性図。
に一方の基地局による給電が停止したときの相手局によ
る給電電圧及び給電電流の関係を示す給電特性図。
【図6】光海底ケーブルシステムの概略構成図。
【図7】図6に示す基地局の概略構成を示すブロック
図。
図。
【図8】本発明の対象とする光海底ケーブルシステムに
おける通常時の対向給電方式を模式的に示す図。
おける通常時の対向給電方式を模式的に示す図。
【図9】対向給電方式により両基地局間に流れる給電電
流の状態を示す図。
流の状態を示す図。
【図10】図8の対向給電方式を説明するための給電特
性図。
性図。
A.B…基地局 1…光海底ケーブル 1a…ケーブル給電管 2…光中継器 10a、10b…リターンダイオード 11、11a、11b…給電装置(PFE) 12…伝送端局装置(LTE) 13…光ファイバ 14…ケーブル終端器(CTB) 15…高圧ケーブル
Claims (4)
- 【請求項1】 2つの基地局間を光海底ケーブルで接続
すると共に適宜の間隔で光中継器を設け、上記両基地局
の給電装置からケーブル給電管に区間電圧を与えて上記
光中継器に一定の運用電流を供給する光海底ケーブルシ
ステムにおいて、 上記光海底ケーブルの保守時に一方の基地局の給電装置
から上記運用電流に交流電流を重畳するエレクトローデ
ィングを実行する際、該エレクトローディングを実行す
る側の給電装置と相手局の給電装置の電圧分担を大きく
変えて相手局の給電装置を擬似的に給電停止の状態に設
定することを特徴とする光海底ケーブルシステム。 - 【請求項2】 2つの基地局間を光海底ケーブルで接続
すると共に適宜の間隔で光中継器を設け、上記両基地局
の給電装置からケーブル給電管に区間電圧を与えて上記
光中継器に一定の運用電流を供給する光海底ケーブルシ
ステムにおいて、 上記光海底ケーブルの保守時に一方の基地局の給電装置
から上記運用電流に交流電流を重畳するエレクトローデ
ィングを実行する際、該エレクトローディングを実行す
る側の給電装置に対して全ての区間電圧を負担するよう
に設定すると共に、上記一方の基地局の運用電流値と相
手局の運用電流値との間にエレクトローディングの変動
成分の影響を受けない程度の差を設けたことを特徴とす
る光海底ケーブルシステム。 - 【請求項3】 2つの基地局間を光海底ケーブルで接続
すると共に適宜の間隔で光中継器を設け、上記両基地局
の給電装置からケーブル給電管に区間電圧を与えて上記
光中継器に一定の運用電流を供給する光海底ケーブルシ
ステムにおいて、 上記光海底ケーブルの保守時に一方の基地局の給電装置
から上記運用電流に交流電流を重畳するエレクトローデ
ィングを実行する際、該エレクトローディングを実行す
る側の給電装置に対して全ての区間電圧を負担するよう
に設定し、相手局の給電装置は上記運用電流に対してエ
レクトローディングの変動成分の影響を受けない程度に
給電電流値を低く設定することを特徴とする光海底ケー
ブルシステム。 - 【請求項4】 上記相手側の給電装置は、エレクトロー
ディングを実行する側の給電装置が給電を停止した場合
に、この給電停止を自動的に検出して全区間電圧をケー
ブル給電管に供給することを特徴とする請求項1、2又
は3記載の光海底ケーブルシステム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000327186A JP2002135175A (ja) | 2000-10-26 | 2000-10-26 | 光海底ケーブルシステム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000327186A JP2002135175A (ja) | 2000-10-26 | 2000-10-26 | 光海底ケーブルシステム |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002135175A true JP2002135175A (ja) | 2002-05-10 |
Family
ID=18804258
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000327186A Pending JP2002135175A (ja) | 2000-10-26 | 2000-10-26 | 光海底ケーブルシステム |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002135175A (ja) |
-
2000
- 2000-10-26 JP JP2000327186A patent/JP2002135175A/ja active Pending
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