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JP2002128928A - 多孔性フィルム及びその製造法 - Google Patents

多孔性フィルム及びその製造法

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Publication number
JP2002128928A
JP2002128928A JP2000322379A JP2000322379A JP2002128928A JP 2002128928 A JP2002128928 A JP 2002128928A JP 2000322379 A JP2000322379 A JP 2000322379A JP 2000322379 A JP2000322379 A JP 2000322379A JP 2002128928 A JP2002128928 A JP 2002128928A
Authority
JP
Japan
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weight
porous film
film
ricinoleic acid
density
Prior art date
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Withdrawn
Application number
JP2000322379A
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JP2002128928A5 (ja
Inventor
Yoichiro Tsuji
洋一郎 辻
Taro Ichikawa
太郎 市川
Tokihiro Komatsu
時博 子松
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsui Chemicals Inc
Original Assignee
Mitsui Chemicals Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsui Chemicals Inc filed Critical Mitsui Chemicals Inc
Priority to JP2000322379A priority Critical patent/JP2002128928A/ja
Publication of JP2002128928A publication Critical patent/JP2002128928A/ja
Publication of JP2002128928A5 publication Critical patent/JP2002128928A5/ja
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    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
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    • Y02E60/10Energy storage using batteries

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  • Cell Separators (AREA)
  • Manufacture Of Porous Articles, And Recovery And Treatment Of Waste Products (AREA)
  • Shaping By String And By Release Of Stress In Plastics And The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 優れた厚みの均一性と接着性を有し、柔軟性
に富んで風合いの良い多孔性フィルム、およびその製造
方法を提供する。 【解決手段】 メルトインデックスが0.5〜10g/
10分で密度が0.890〜0.945g/cm3であ
るエチレン・α−オレフィン共重合体70〜98重量%
と、メルトインデックスが0.1〜10g/10分で密
度が0.910〜0.927g/cm3である分岐型低
密度ポリエチレン2〜30重量%を含むポリエチレン系
樹脂(A)25〜50重量%、並びに無機充填剤(B)
50〜75重量%を含み、且つ(A)および(B)10
0重量部に対して、リシノール酸縮合物及びリシノール
酸縮合物の水素添加物から選ばれた少なくとも1種の添
加剤0.5〜8重量部を含むことを特徴とする多孔性フ
ィルム。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ポリオレフィン系
樹脂及び無機充填剤を含む多孔性フィルムに関する。よ
り詳しくは、透湿度が従来品と同レベルにあり、しかも
優れた厚みの均一性と接着性を有し、且つ柔軟性に富ん
で風合いの良い多孔性フィルムおよびその製造方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来、ポリオレフィン樹脂および無機充
填剤を含むフィルムを一軸方向または二軸方向に延伸
し、フィルムに連通したボイドを発生させて多孔性フィ
ルムを製造する方法が多数提案されている。そして、こ
の多孔性フィルムは衛生材料、医療用材料、建築用材
料、電池セパレーター等の多種用途に使用されている。
【0003】フィルムを延伸してボイドを発生させる
際、延伸倍率を高くし過ぎると、樹脂の分子配向が大き
くなるためにフィルムの剛性が大きくなり、フィルムの
ソフト感が損なわれる。一方、延伸倍率を低くし過ぎる
と、延伸開始時に発生する局部的なネッキング現象がフ
ィルムに残り、厚みの均一性が低下してフィルムに斑模
様ができるという問題がある。かかる現象は、フィルム
厚みが薄くなると一層顕著に現れる傾向がある。
【0004】また、止着テープ等の接着テープのフィル
ムへの接着性が良好であることも求められてきている。
例えば、接着性の悪い多孔性フィルムを使い捨て紙おむ
つのバックシートとして使用した場合、使い捨て紙おむ
つを人体に装着する際に止着テープ等で固定することが
困難であり、人尿等が漏洩する原因となる。
【0005】かかる問題を解決する手段として、例え
ば、特開昭62−250038号公報には、第3成分と
して脂肪酸アミド、流動パラフィン、ソルビタン脂肪酸
エステルの少なくとも1種を添加することが提案されて
いる。そして、第3成分の好ましい例としてオレイン酸
アミド、ステアリン酸アミド等が例示されている。しか
し、本発明者らの知見によれば、オレイン酸アミド、ス
テアリン酸アミド等を用いた場合、柔軟性の付与には効
果が認められるものの、フィルム厚みの均一性、通気
性、接着性のバランスのとれたフィルムは得られない。
【0006】また、特公平5−35734号公報には、
第3成分としてひまし油を用いることが提案されてい
る。しかし、通気性、柔軟性、フィルム厚みの均一性の
付与には効果が認められるものの、接着性等が満足でき
るものではない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
問題に鑑み、透湿度が従来品と同レベルにあり、しかも
優れた厚みの均一性と接着性を有し、且つ柔軟性に富ん
で風合いの良い多孔性フィルム、およびその製造方法を
提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するために鋭意検討した結果、線状低密度ポリエ
チレンと分岐状低密度ポリエチレンとを特定の割合で含
むポリエチレン系樹脂に対し、特定量の無機充填剤を添
加して樹脂組成物となし、さらに該組成物に対し、リシ
ノール酸縮合物、リシノール酸縮合物の水素添加物、又
はそれらの混合物の特定量を添加することにより、上記
課題が解決された多孔性フィルムが得られることを見い
だし、本発明に至った。
【0009】すなわち、本発明は、メルトインデックス
が0.5〜10g/10分で密度が0.890〜0.9
45g/cm3であるエチレン・α−オレフィン共重合
体70〜98重量%と、メルトインデックスが0.1〜
10g/10分で密度が0.910〜0.927g/c
3である分岐型低密度ポリエチレン2〜30重量%を
含むポリエチレン系樹脂(A)25〜50重量%、並び
に無機充填剤(B)50〜75重量%を含み、且つ
(A)および(B)100重量部に対して、リシノール
酸縮合物及びリシノール酸縮合物の水素添加物から選ば
れた少なくとも1種の添加剤0.5〜8重量部を含むこ
とを特徴とする多孔性フィルム、および該多孔性フィル
ムの製造方法である。
【0010】本発明によれば、透湿度が従来品と同レベ
ルに維持し、しかも優れた厚みの均一性と接着性を有
し、且つ柔軟性に富んで風合いの良い多孔性フィルムが
得られる。そのため、本発明の多孔性フィルムは、衛生
材料、医療用材料、建築用材料、電池セパレーター等の
用途に広く使用することができる。特に、使い捨ておむ
つのバックシートとして好適に使用することができる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳細に説明
する。本発明の多孔性フィルムは、特定のポリエチレン
系樹脂25〜50重量%と無機充填剤75〜50重量%
とを混合して樹脂組成物となし、さらに該樹脂組成物1
00重量部に対して、リシノール酸縮合物、リシノール
酸縮合物の水素添加物、又はそれらの混合物0.5〜8
重量部を添加し、それを混練、溶融してフィルム状に成
形し、次いで得られたフィルムを少なくとも一軸方向に
延伸することにより製造される。
【0012】本発明に用いるポリエチレン系樹脂は、特
定のエチレン・α−オレフィン共重合体(以下、線状低
密度ポリエチレンという)と分岐状低密度ポリエチレン
とを混合して用いる。線状低密度ポリエチレンは炭素数
が3〜8の分子骨格であるα−オレフィンとエチレンと
の共重合体が好ましい。線状低密度ポリエチレンとして
は、メルトインデックスが0.5〜10g/10分、密
度が0.890〜0.945g/cm3のものである。
メルトインデックスが0.5g/10分未満になるとフ
ィルムを押し出すときに異常流動により厚みが均一なフ
ィルムを得ることが難しくなり、10g/10分を超え
ると均一延伸性が悪化する。また、密度が0.890g
/cm3未満になると均一延伸性が低下し、0.945
g/cm3を超えると延伸フィルムのソフト感が損なわ
れる。
【0013】分岐状低密度ポリエチレンは、エチレンを
公知の高圧法で重合させることによって得られるもの
で、メルトインデックスが0.1〜10g/10分、密
度が0.910〜0.927g/cm3のものである。
メルトインデックスが0.1g/cm3未満になると前
者の線状低密度ポリエチレンと混ざり合いが悪くなり、
10g/10分を超えると均一厚みのフィルムが得られ
なくなる。
【0014】本発明においては、ポリエチレン系樹脂と
して、線状低密度ポリエチレン70〜98重量%、好ま
しくは85〜98重量%と、分岐状低密度ポリエチレン
30〜2重量%、好ましくは15〜2重量%との混合物
を用いる。分岐状低密度ポリエチレンが30重量%を超
えると、溶融状態でのフィルムの伸びがなくなり、フィ
ルムに加工することが難しくなる。
【0015】無機充填剤としては、例えば炭酸カルシウ
ム、硫酸バリウム、硫酸カルシウム、炭酸バリウム、水
酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、酸化亜鉛、酸
化マグネシウム、酸化チタン、シリカ、タルク等が挙げ
られる。これらのうち炭酸カルシウムおよび硫酸バリウ
ムが特に好ましい。無機充填剤の平均粒径は20μm以
下のものが好ましい。さらに好ましくは10μm以下で
あり、0.5〜5μmのものが最も好ましい。また、無
機充填剤は樹脂との分散性を向上させるために表面処理
が施されたものが好ましい。表面処理剤としては、無機
充填剤の表面を被覆することにより、その表面を疎水化
できるものが好ましく、例えば、ステアリン酸、ラウリ
ン酸等の高級脂肪酸またはそれらの金属塩等を挙げるこ
とができる。
【0016】前記ポリエチレン系樹脂と無機充填剤との
組成比は、前記ポリエチレン系樹脂が25〜50重量
%、好ましくは35〜45重量%に対し、無機充填剤が
75〜50重量%、好ましくは65〜55重量%の範囲
である。無機充填剤が50重量%未満になると、ポリエ
チレン系樹脂と無機充填剤との界面が剥離してできる隣
接したボイドどうしが連通しなくなり、通気性が得られ
なくなる。また75重量%を超えると、フィルムの延伸
時の伸びがなくなり、延伸が困難になる。
【0017】本発明の多孔性フィルムは、線状低密度ポ
リエチレンと特定の分岐状低密度ポリエチレンを含むポ
リエチレン系樹脂、および無機充填剤を含む樹脂組成物
に更に第3成分として、リシノール酸縮合物、リシノー
ル酸縮合物の水素添加物、又はそれらの混合物の特定量
を含むことに特徴がある。
【0018】リシノール酸縮合物、リシノール酸縮合物
の水素添加物、またはこれらの混合物の添加量は、フィ
ルムの厚みの均一性、延伸性、フィルムの風合い、フィ
ルムの成形性、フィルムの接着性などに影響を及ぼす。
添加量が多すぎると、これらがフィルムからブリードア
ウトし、接着性が悪くなる。また、添加量が少なすぎる
とフィルムが硬くなり、風合いが悪くなり、厚み均一性
も悪くなる。かかる点を考慮すると、上記ポリエチレン
系樹脂および無機充填材の合計量100重量部に対し、
0.5〜8重量部が好ましい。リシノール酸縮合物、リ
シノール酸縮合物の水素添加物は、縮合度により分子量
が異なるが、通常2量体〜10量体が用いられる。好ま
しくは2量体〜7量体であり、特定の量体単独でも、あ
るいは複数の量体の混合物でも良い。
【0019】本発明の多孔性フィルムには、上記の他に
一般に樹脂組成物用として用いられている添加物、例え
ば酸化防止剤、熱安定剤、光安定剤、紫外線吸収剤、中
和剤、防曇剤、アンチブロッキング剤、帯電防止剤、ス
リップ剤、着色剤等を配合しても良い。
【0020】本発明の多孔性フィルムは、例えば上記ポ
リオレフィン系樹脂、および無機充填材、並びにリシノ
ール酸縮合物、及びリシノール酸縮合物の水素添加物か
ら選ばれた少なくとも1種の添加剤、必要に応じてその
他の添加剤をヘンシェルミキサー、スーパーミキサー、
タンブラー型ミキサー等を用いて混合した後、一軸ある
いは二軸押出機、ニーダー等で加熱混練し、ペレット化
する。次いで、そのペレットをポリエチレン樹脂の融点
以上、好ましくは融点+20℃以上、分解温度未満の温
度において、Tダイ等が装着された押出成形機、円形ダ
イが装着されたインフレーション成形機等の公知の押出
機を用いて、溶融、製膜する。場合によっては、ペレッ
ト化せず直接成形機で製膜する事もできる。
【0021】製膜されたフィルムは、ロール法、テンタ
ー法等の公知の方法により、室温〜樹脂の軟化点(JI
S K−6760に規定される方法により測定した値)
の温度において、少なくとも一軸方向に延伸を行い、ポ
リエチレン系樹脂と無機充填材との界面剥離を起こさせ
ることにより多孔性フィルムを製造する。
【0022】延伸は、一段で行っても良いし、多段階に
分けて行ってもよい。延伸倍率は、延伸時のフィルムの
破れ、得られるフィルムの通気性、フィルムのソフト感
等に関係するので、倍率が高すぎても低くすぎても好ま
しくない。かかる観点から、本発明における延伸倍率は
1.1〜5倍、好ましくは1.2〜3倍である。二軸延
伸する場合は、最初に機械方向、またはそれと直角をな
す方向に一軸延伸し、次いで該方向と直角をなす方向に
二軸目の延伸を行う方法、および機械方向、およびそれ
と直角をなす方向に同時に二軸延伸する方法がある。い
ずれの方法も適用できる。また延伸した後、必要に応じ
て得られた開孔の形態を安定させるために熱固定処理を
行っても良い。熱固定処理としては、樹脂の軟化点〜融
点未満の温度において、0.1〜100秒間熱処理する
方法が挙げられる。
【0023】本発明の多孔性フィルムの厚みには特に制
限はないが、通常の厚みは10〜100μm程度であ
る。10μm未満ではフィルムが破れやすくなり、10
0μmを超えるとフィルムが硬くなり、布様のソフト
感、良好な風合いを有する通気性フィルムとなりにくい
ので好ましくない。本発明に係わる多孔性フィルムは厚
みのバラツキが少なく、フィルム厚みの均一性が0.0
1〜0.15の範囲にある。
【0024】本発明によって製造される多孔性フィルム
の特性は、無機充填材の充填割合、種類、粒径、分岐状
低密度ポリエチレンの配合割合、リシノール酸縮合物、
リシノール酸縮合物の水素添加物の配合割合、延伸条件
(延伸方向、延伸倍率、延伸温度等)によって自由に変
えることができる。主たる特性としては、例えば、透湿
度は500〜10000g/m2・24hr、経時後の
接着強度は500〜2000g/25mmの範囲にあ
る。
【0025】かかる特性を有する多孔性フィルムは、適
度の通気性、透湿性、風合い、並びに優れた厚み均一
性、接着性を有する。そのため、使い捨て紙おむつ、体
液吸収用パット、ベッドシーツ等の衛生材料、手術衣、
温湿布用基材等の医療用材料、ジャンパー、雨着等の衣
料用材料、壁紙、屋根防水材等の建築用材料、乾燥剤、
防湿剤、脱酸素剤、使い捨てカイロ、鮮度保持包装、食
品包装等の包装材、電池用セパレーター等の資材として
極めて好適に使用できる。本発明におけるフィルム厚み
の均一性、透湿度、及び経時後の接着強度は、後述の実
施例に記載した方法により測定した値を意味する。
【0026】
【実施例】以下、本発明について更に具体的に説明する
ため、以下に実施例を示す。尚、本発明はこれらの実施
例に限定されるものではない。実施例に示した透湿度、
フィルム厚みの均一性、経時後の接着強度は、下記方法
により測定した値である。
【0027】(1)透湿度(g/m2・24hr) ASTM E−96に規定される方法に基づき、温度4
0℃、相対湿度60%、純水法の条件で測定する。サン
プルは無作為に10点採取し、測定時間は24時間とす
る。
【0028】(2)フィルム厚みの均一性 多孔性フィルムから試料〔MD:10cm、TD:10
cm〕を10枚採取し、1枚につき3cm間隔で5点、
合計50箇所の測定点について、厚み測定機(PEAC
OCK社製、UPRIGHT DIAL GUAGE
NO.25)を用いて厚みを測定し、平均値(X)、最
高厚み(MAX)、及び最低厚み(MIN)を求め、
〔(MAX)−(MIN)〕/(X)を算出し、これを
フィムル厚みの均一性とする。
【0029】(3)柔軟性、風合い フィルムを手で触り、折り曲げなどして柔軟性、風合い
を評価する。評価基準は下記の通り。 1:フィルムを折り曲げてもカサカサ音がせず、感触が
大変柔らかいもの。 2:フィルムを折り曲げてもカサカサ音がせず、感触が
柔らかいもの。 3:フィルムを折り曲げてもカサカサ音はしないが、感
触がやや硬いもの。 4:フィルムを折り曲げるとややカサカサ音がし、感触
が硬いもの。 5:フィルムを折り曲げるとカサカサ音がひどく、感触
がかなり硬いもの。
【0030】(4)経時後の接着強度(g/25mm) 多孔性フィルムの片表面に幅25mmのPPテープ(東
洋化学(株)製、商品名:カラリアンPP、接着剤層
付)を貼付して試料とし、この試料を60℃のオーブン
中に48時間放置した後、テンシロン引張試験機(東洋
ボールドウィン社製、商品名:テンシロン)を用いて、
PPテープを剥離する際の剥離応力をJIS Z023
7に規定される180度引き剥がし法により測定する。
【0031】(5)外観 縦100cm、横30cmの多孔性フィルムの表面を目
視観察する。評価基準は以下の通り。均一:延伸のムラ
による斑模様の発生が認められないもの。不均一:延伸
のムラによる斑模様が発生しているもの。
【0032】実施例1 線状低密度ポリエチレン(密度:920g/cm3 、メ
ルトインデックス:4.0g/10min)38.4重
量部、分岐状低密度ポリエチレン(密度:922g/c
3、メルトインデックス:1.1g/10min)
1.6重量部に対し、炭酸カルシウム(同和カルファイ
ン(株)製、商品名:SST−40)60重量部、ステ
アリン酸カルシウム1重量部、およびリシノール酸縮合
物(3量体が主成分)3重量部をタンブラーミキサーに
て混合した後、タンデム型押出機を用いて230℃にお
いて均一に混練しペレット状に加工した。このペレット
をTダイが装着された押出成形機を用いて、230℃に
おいて溶融押出して未延伸フィルムを得た。得られた未
延伸フィルムを65℃に加熱した予熱ロールと延伸ロー
ルとの間で2.0倍の延伸倍率で機械方向に一軸延伸
し、厚み25μmの多孔性フィルムを得た。得られた多
孔性フィルムの諸物性を上記方法により測定した。原料
の種類およびその配合割合(重量部)を表1、得られた
特性を表2にそれぞれ示す。
【0033】実施例2 実施例1のリシノール酸3量体の量を6重量部に変更し
た以外は、実施例1と同じ方法で多孔性フィルムを得
た。得られた結果を表1および表2に示す。
【0034】実施例3 実施例1のリシノール酸3量体の量を1.5重量部に変
更した以外は、実施例1と同じ方法で多孔性フィルムを
得た。得られた結果を表1および表2に示す。
【0035】実施例4 実施例3の分岐状低密度ポリエチレンを4重量部に変更
した以外は、実施例3と同じ方法で多孔性フィルムを得
た。得られた結果を表1および表2に示す。
【0036】実施例5 実施例3の分岐状低密度ポリエチレンの種類を変更(メ
ルトインデックス:9.5g/10分、密度:0.91
7g/cm、商品名:三井化学株式会社ミラソン10
P)し、更にその量を10重量部に変更した以外は、実
施例3と同じ方法で多孔性フィルムを得た。得られた結
果を表1および表2に示す。
【0037】実施例6 実施例1の添加剤をリシノール酸3量体の水素添加物
1.5重量部に変更した以外は、実施例1と同じ方法で
多孔性フィルムを得た。得られた結果を表1および表2
に示す。
【0038】実施例7 実施例1の添加剤をリシノール酸5量体に変更した以外
は、実施例1と同じ方法で多孔性フィルムを得た。得ら
れた結果を表1および表2に示す。
【0039】実施例8 実施例1の添加剤をリシノール酸5量体の水素添加物と
した以外は、実施例1と同じ方法で多孔性フィルムを得
た。得られた結果を表1および表2に示す。
【0040】実施例9 実施例1の線状低密度ポリエチレンを変更(メルトイン
デックス:9.0g/10分、密度:0.920g/c
m3、商品名:三井化学株式会社ウルトゼックス201
00J)に変更し、さらに分岐状低密度ポリエチレンを
変更(メルトインデックス:9.5g/10分、密度:
0.917g/cm3、商品名:三井化学株式会社ミラ
ソン10P)した以外は、実施例1と同じ方法で多孔性
フィルムを得た。得られた結果を表1および表2に示
す。
【0041】比較例1 実施例1の添加剤を無添加とした以外は、実施例1と同
じ方法で多孔性フィルムを得た。得られた結果を表1お
よび表2に示す。
【0042】比較例2 実施例5の添加剤を無添加とした以外は、実施例5と同
じ方法で多孔性フィルムを得た。得られた結果を表1お
よび表2に示す。
【0043】比較例3 実施例1の添加剤をひまし油とした以外は、実施例1と
同じ方法で多孔性フィルムを得た。得られた結果を表1
および表2に示す。
【0044】比較例4 実施例1の添加剤量を0.2重量部とした以外は、実施
例1と同じ方法で多孔性フィルムを得た。得られた結果
を表1および表2に示す。
【0045】比較例5 実施例1の添加剤量を13重量部とした以外は、実施例
1と同じ方法で多孔性フィルムを得た。得られた結果を
表1および表2に示す。
【0046】
【表1】
【0047】<表1の記号の説明>A:三井化学株式会
社製、商品名:エボリューSP2040、B:三井化学
株式会社製、商品名:ウルトゼックス20100J、
C:三井化学株式会社製、商品名:ミラソンF967、
D:三井化学株式会社製、商品名:ミラソン10P、
E:リシノール酸3量体、F:リシノール酸3量体の水
素添加物、G:リシノール酸5量体、H:リシノール酸
5量体の水素添加物、I:ひまし油。
【0048】
【表2】
【0049】
【発明の効果】本発明の多孔性フィルムは、厚みの均一
性、通気性、接着性が良好で、風合いの優れた多孔性フ
ィルムである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01M 2/16 H01M 2/16 P //(C08L 23/08 (C08L 23/08 23:06) 23:06) B29K 23:00 B29K 23:00 105:04 105:04 105:16 105:16 B29L 7:00 B29L 7:00 (72)発明者 子松 時博 愛知県名古屋市南区丹後通2丁目1番地 三井化学株式会社内 Fターム(参考) 4F074 AA20 AA21 AA98 AB05 AC26 AD09 AG20 CA02 CC02Y CC04X DA17 DA23 DA24 4F210 AA04C AA04E AA07 AA07C AA08 AB01 AB11 AB19 AG01 AG20 AR06 QC01 QC05 QD25 QG01 QG18 QW06 4J002 BB042 BB051 DE076 DE106 DE146 DE236 DG046 DG056 DJ016 DJ046 EF047 FD016 5H021 AA06 BB01 BB05 EE01 EE04 EE15 EE21 EE22 EE23 EE31 HH00 HH01 HH03 HH05 HH06

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 メルトインデックスが0.5〜10g/
    10分で密度が0.890〜0.945g/cm3であ
    るエチレン・α−オレフィン共重合体70〜98重量%
    と、メルトインデックスが0.1〜10g/10分で密
    度が0.910〜0.927g/cm3である分岐型低
    密度ポリエチレン2〜30重量%を含むポリエチレン系
    樹脂(A)25〜50重量%、並びに無機充填剤(B)
    50〜75重量%を含み、且つ(A)および(B)10
    0重量部に対して、リシノール酸縮合物及びリシノール
    酸縮合物の水素添加物から選ばれた少なくとも1種の添
    加剤0.5〜8重量部を含むことを特徴とする多孔性フ
    ィルム。
  2. 【請求項2】 フィルム厚みが10〜100μmである
    ことを特徴とする請求項1に記載の多孔性フィルム。
  3. 【請求項3】 透湿度が500〜10000g/m2
    24hr、厚みの均一性が0.01〜0.15であるこ
    とを特徴とする請求項1に記載の多孔性フィルム。
  4. 【請求項4】 メルトインデックスが0.5〜10g/
    10分で密度が0.890〜0.945g/cm3であ
    るエチレン・α−オレフィン共重合体70〜100重量
    %と、メルトインデックスが0.1〜10g/10分で
    密度が0.910〜0.927g/cm3である分岐型
    低密度ポリエチレン2〜30重量%を含むポリエチレン
    系樹脂(A)25〜50重量%、並びに無機充填剤
    (B)50〜75重量%を含み、且つ(A)および
    (B)100重量部に対して、リシノール酸縮合物及び
    リシノール酸縮合物の水素添加物から選ばれた少なくと
    も1種の添加剤0.5〜8重量部を含む樹脂組成物をフ
    ィルム状に成形し、得られたフィルムを室温〜樹脂の軟
    化温度の範囲において少なくとも一軸方向に1.1〜5
    倍延伸することを特徴とする多孔性フィルムの製造方
    法。
  5. 【請求項5】 延伸後、樹脂の軟化温度〜融点未満の温
    度範囲において0.1〜100秒間加熱処理することを
    特徴とする請求項3記載の多孔性フィルムの製造方法。
  6. 【請求項6】 フィルムの厚みが10〜100μmであ
    ることを特徴とする請求項4記載の多孔性フィルムの製
    造方法。
  7. 【請求項7】 透湿度が500〜10000g/m2
    24hr、厚みの均一性が0.01〜0.15であるこ
    とを特徴とする請求項4記載の多孔性フィルムの製造方
    法。
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