JP2002110184A - ボタン形アルカリ電池及びその製造方法 - Google Patents
ボタン形アルカリ電池及びその製造方法Info
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- JP2002110184A JP2002110184A JP2000294824A JP2000294824A JP2002110184A JP 2002110184 A JP2002110184 A JP 2002110184A JP 2000294824 A JP2000294824 A JP 2000294824A JP 2000294824 A JP2000294824 A JP 2000294824A JP 2002110184 A JP2002110184 A JP 2002110184A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 負極合剤に水銀を添加しなくとも、亜鉛の消
耗や腐食による水素ガス発生が抑えられ、耐漏液性が高
く、環境保護の点においても優れる。 【解決手段】 負極カップ2内に負極合剤1が充填され
てなる負極と、正極缶4内に正極合剤3が充填されてな
る正極とを備え、上記負極カップ2の上記負極合剤1側
の面に、有機材料からなり、電池作動温度範囲内で液体
状である被膜7が形成されている。
耗や腐食による水素ガス発生が抑えられ、耐漏液性が高
く、環境保護の点においても優れる。 【解決手段】 負極カップ2内に負極合剤1が充填され
てなる負極と、正極缶4内に正極合剤3が充填されてな
る正極とを備え、上記負極カップ2の上記負極合剤1側
の面に、有機材料からなり、電池作動温度範囲内で液体
状である被膜7が形成されている。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、水銀が不要なボタ
ン形アルカリ電池及びその製造方法に関する。
ン形アルカリ電池及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ボタン形アルカリ電池は、電子腕時計や
電子卓上計算機等の小型電子機器の供給電源として多用
されており、これら小型電子機器の普及に伴って益々需
要が高まる方向にある。
電子卓上計算機等の小型電子機器の供給電源として多用
されており、これら小型電子機器の普及に伴って益々需
要が高まる方向にある。
【0003】このボタン形アルカリ電池は、亜鉛を負極
活物質とし、二酸化マンガン、酸化銀等を正極活物質と
し、高濃度の水酸化カリウム溶液、水酸化ナトリウム溶
液を電解液として用いる電池である。
活物質とし、二酸化マンガン、酸化銀等を正極活物質と
し、高濃度の水酸化カリウム溶液、水酸化ナトリウム溶
液を電解液として用いる電池である。
【0004】具体的には、ボタン形アルカリ電池は、粒
状の亜鉛をゲル化剤、電解液とともに混合し、ペレット
状に成形してなる負極合剤が負極カップ内に収容され、
また粒状の二酸化マンガンや酸化銀を、導電剤、電解液
とともに混合し、ペレット状に成形してなる正極合剤が
正極缶内に収容され、これら負極合剤と正極合剤とがセ
パレータを介して積層されている。そして、ボタン形ア
ルカリ電池は、この負極合剤、正極合剤がそれぞれ収容
された負極カップと正極缶とが、封口ガスケットを介し
てかしめられることで密封されている。
状の亜鉛をゲル化剤、電解液とともに混合し、ペレット
状に成形してなる負極合剤が負極カップ内に収容され、
また粒状の二酸化マンガンや酸化銀を、導電剤、電解液
とともに混合し、ペレット状に成形してなる正極合剤が
正極缶内に収容され、これら負極合剤と正極合剤とがセ
パレータを介して積層されている。そして、ボタン形ア
ルカリ電池は、この負極合剤、正極合剤がそれぞれ収容
された負極カップと正極缶とが、封口ガスケットを介し
てかしめられることで密封されている。
【0005】このようなボタン形アルカリ電池では、負
極活物質となる亜鉛粒が腐食しないように、負極合剤中
に水銀を亜鉛粒質量に対して10質量%程度の割合で添
加するのが通常である。水銀を使用せずに負極合剤を構
成した場合には、亜鉛の自己消耗や腐食にともなって電
池内で水素ガスが発生する。水素ガスが発生すると、そ
れによって電池内圧が上昇し、ついには電池の密閉性が
損なわれ漏液が発生してしまう。
極活物質となる亜鉛粒が腐食しないように、負極合剤中
に水銀を亜鉛粒質量に対して10質量%程度の割合で添
加するのが通常である。水銀を使用せずに負極合剤を構
成した場合には、亜鉛の自己消耗や腐食にともなって電
池内で水素ガスが発生する。水素ガスが発生すると、そ
れによって電池内圧が上昇し、ついには電池の密閉性が
損なわれ漏液が発生してしまう。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、水銀
は、環境問題の観点から、電池業界全体でできるだけ使
用を避ける方向にある。このため、上記ボタン形アルカ
リ電池においても水銀を不要とするための研究が多くな
されているが、水銀を全く使用せずに水素ガスの発生を
防止する技術は見い出されていないのが実情である。
は、環境問題の観点から、電池業界全体でできるだけ使
用を避ける方向にある。このため、上記ボタン形アルカ
リ電池においても水銀を不要とするための研究が多くな
されているが、水銀を全く使用せずに水素ガスの発生を
防止する技術は見い出されていないのが実情である。
【0007】そこで、本発明者等が詳細に検討したとこ
ろ、水素ガスの発生は、主に図2に示すようなプロセス
で生じていることが推察された。すなわち、負極活物質
として用いられている亜鉛から発生した電子e-が負極
カップ11を介して電解液中のH2Oを還元することで
水素ガスが発生する。したがって、このプロセスが進行
しないような工夫を施すことで、この水素ガス発生が抑
えられるものと考えられた。
ろ、水素ガスの発生は、主に図2に示すようなプロセス
で生じていることが推察された。すなわち、負極活物質
として用いられている亜鉛から発生した電子e-が負極
カップ11を介して電解液中のH2Oを還元することで
水素ガスが発生する。したがって、このプロセスが進行
しないような工夫を施すことで、この水素ガス発生が抑
えられるものと考えられた。
【0008】通常、負極カップは、銅、ステンレススチ
ール及びニッケルの3層クラッド板を、銅が負極合剤側
となるようにプレスすることにより成形される。このた
め、プレス金型の材料であるタングステンカーバイド、
鉄、コバルト、モリブデン等の微粉末が負極カップの表
面に金属不純物として付着することがある。このような
微量の金属不純物は、亜鉛の消耗による水素ガス発生の
活性点となり、水素ガス発生の反応を著しく加速してし
まう。これらの金属不純物を洗浄処理やバレル処理で完
全に除去することは困難である。また、負極カップの負
極合剤側を構成する銅も、上記のタングステンカーバイ
ド、鉄、コバルト、モリブデンと比較すると水素ガス発
生速度は小さいものの、やはり触媒的に作用して水素ガ
ス発生の反応を加速し、電池の保存特性劣化させる要因
となる。
ール及びニッケルの3層クラッド板を、銅が負極合剤側
となるようにプレスすることにより成形される。このた
め、プレス金型の材料であるタングステンカーバイド、
鉄、コバルト、モリブデン等の微粉末が負極カップの表
面に金属不純物として付着することがある。このような
微量の金属不純物は、亜鉛の消耗による水素ガス発生の
活性点となり、水素ガス発生の反応を著しく加速してし
まう。これらの金属不純物を洗浄処理やバレル処理で完
全に除去することは困難である。また、負極カップの負
極合剤側を構成する銅も、上記のタングステンカーバイ
ド、鉄、コバルト、モリブデンと比較すると水素ガス発
生速度は小さいものの、やはり触媒的に作用して水素ガ
ス発生の反応を加速し、電池の保存特性劣化させる要因
となる。
【0009】したがって、水銀を使用することなくボタ
ン形アルカリ電池の水素ガス発生による特性の劣化を防
止するためには、負極カップの負極合剤側表面に付着す
る金属不純物を除去することだけでなく、負極カップの
母材金属である銅そのものを負極合剤から被覆すること
が必要不可欠である。
ン形アルカリ電池の水素ガス発生による特性の劣化を防
止するためには、負極カップの負極合剤側表面に付着す
る金属不純物を除去することだけでなく、負極カップの
母材金属である銅そのものを負極合剤から被覆すること
が必要不可欠である。
【0010】従来から、負極カップを被覆する方法とし
て、負極カップの負極合剤側を置換めっき等でめっきす
ること等が考案されているが、実用上の問題点から量産
には至っていない。その問題点とは、例えば銅よりも水
素過電圧の大きい錫やインジウムの層により負極カップ
をめっきすると、負極カップの表面が荒らされるため、
封口ガスケットによりかしめられたときの密閉性が低下
し、漏液が発生しやすくなることである。したがって、
負極カップの封口ガスケットに接触する部分にはめっき
を施さないような何らかの技術的施策が必要となり、量
産化を妨げる一因となっている。
て、負極カップの負極合剤側を置換めっき等でめっきす
ること等が考案されているが、実用上の問題点から量産
には至っていない。その問題点とは、例えば銅よりも水
素過電圧の大きい錫やインジウムの層により負極カップ
をめっきすると、負極カップの表面が荒らされるため、
封口ガスケットによりかしめられたときの密閉性が低下
し、漏液が発生しやすくなることである。したがって、
負極カップの封口ガスケットに接触する部分にはめっき
を施さないような何らかの技術的施策が必要となり、量
産化を妨げる一因となっている。
【0011】本発明はこのような従来の実情に鑑みて提
案されたものであり、負極合剤に水銀を添加しなくと
も、亜鉛の消耗や腐食による水素ガス発生が抑えられ、
耐漏液性が高く、環境保護の点においても優れたボタン
形アルカリ電池を提供することを目的とする。また、耐
漏液性の高いボタン形アルカリ電池の量産が可能なボタ
ン形アルカリ電池の製造方法を提供することを目的とす
る。
案されたものであり、負極合剤に水銀を添加しなくと
も、亜鉛の消耗や腐食による水素ガス発生が抑えられ、
耐漏液性が高く、環境保護の点においても優れたボタン
形アルカリ電池を提供することを目的とする。また、耐
漏液性の高いボタン形アルカリ電池の量産が可能なボタ
ン形アルカリ電池の製造方法を提供することを目的とす
る。
【0012】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
めに、本発明に係るボタン形アルカリ電池は、負極カッ
プ内に負極合剤が充填されてなる負極と、正極缶内に正
極合剤が充填されてなる正極とを備え、上記負極カップ
の上記負極合剤側の面に、有機材料からなり、電池作動
温度範囲内で液体状である被膜が形成されていることを
特徴とする。
めに、本発明に係るボタン形アルカリ電池は、負極カッ
プ内に負極合剤が充填されてなる負極と、正極缶内に正
極合剤が充填されてなる正極とを備え、上記負極カップ
の上記負極合剤側の面に、有機材料からなり、電池作動
温度範囲内で液体状である被膜が形成されていることを
特徴とする。
【0013】以上のように構成されたボタン形アルカリ
電池では、負極カップと負極合剤との接触が被膜によっ
て妨げられるため、水素ガスの発生が抑えられる。ま
た、この被膜は、有機材料からなり、電池作動温度範囲
内で液体状であるため、良好な導通状態を確保すること
ができる。
電池では、負極カップと負極合剤との接触が被膜によっ
て妨げられるため、水素ガスの発生が抑えられる。ま
た、この被膜は、有機材料からなり、電池作動温度範囲
内で液体状であるため、良好な導通状態を確保すること
ができる。
【0014】また、上記有機材料は、パーフルオロポリ
エーテルであることが好ましい。有機材料がパーフルオ
ロポリエーテルであることで、ボタン形アルカリ電池
は、人体への影響を小さく抑えつつ、長期にわたって安
定して水素ガスの発生を抑えられる。
エーテルであることが好ましい。有機材料がパーフルオ
ロポリエーテルであることで、ボタン形アルカリ電池
は、人体への影響を小さく抑えつつ、長期にわたって安
定して水素ガスの発生を抑えられる。
【0015】また、本発明に係るボタン形アルカリ電池
の製造方法は、負極カップ内に負極合剤が充填されてな
る負極と、正極缶内に正極合剤が充填されてなる正極と
を備えるボタン形アルカリ電池の製造方法であって、上
記負極カップの上記負極合剤側となる面に、有機材料か
らなり、電池作動温度範囲内で液体状である被膜を、デ
ィップコーティングにより形成する被膜形成工程を有す
ること。
の製造方法は、負極カップ内に負極合剤が充填されてな
る負極と、正極缶内に正極合剤が充填されてなる正極と
を備えるボタン形アルカリ電池の製造方法であって、上
記負極カップの上記負極合剤側となる面に、有機材料か
らなり、電池作動温度範囲内で液体状である被膜を、デ
ィップコーティングにより形成する被膜形成工程を有す
ること。
【0016】以上のように構成されたボタン形アルカリ
電池の製造方法では、ディップコーティングを採用して
いるため、簡易なプロセスで被膜を形成できる。
電池の製造方法では、ディップコーティングを採用して
いるため、簡易なプロセスで被膜を形成できる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明にかかるボタン形ア
ルカリ電池及びその製造方法の具体的な実施の形態につ
いて、図面を参照しながら詳細に説明する。
ルカリ電池及びその製造方法の具体的な実施の形態につ
いて、図面を参照しながら詳細に説明する。
【0018】ボタン形アルカリ電池は、亜鉛を負極活物
質とし、二酸化マンガン、酸化銀等を正極活物質とし、
高濃度の水酸化カリウム溶液、水酸化ナトリウム溶液を
電解液として用いる電池である。具体的には、ボタン形
アルカリ電池では、図1に示すように、粒状の亜鉛をゲ
ル化剤、電解液とともに混合し、ペレット状に成形して
なる負極合剤1が負極カップ2内に収容され、また粒状
の二酸化マンガンや酸化銀を、導電剤、電解液とともに
混合し、ペレット状に成形してなる正極合剤3が正極缶
4内に収容され、これら負極合剤1と正極合剤3がセパ
レータ5を介して積層される。そして、負極カップ2と
正極缶4とが、封口ガスケット6を介してかしめられる
ことでボタン形アルカリ電池が密封されている。なお、
負極カップ2は、銅、ステンレススチール及びニッケル
の3層クラッド板からなり、負極合剤側となる面が銅と
なるような構成とされている。
質とし、二酸化マンガン、酸化銀等を正極活物質とし、
高濃度の水酸化カリウム溶液、水酸化ナトリウム溶液を
電解液として用いる電池である。具体的には、ボタン形
アルカリ電池では、図1に示すように、粒状の亜鉛をゲ
ル化剤、電解液とともに混合し、ペレット状に成形して
なる負極合剤1が負極カップ2内に収容され、また粒状
の二酸化マンガンや酸化銀を、導電剤、電解液とともに
混合し、ペレット状に成形してなる正極合剤3が正極缶
4内に収容され、これら負極合剤1と正極合剤3がセパ
レータ5を介して積層される。そして、負極カップ2と
正極缶4とが、封口ガスケット6を介してかしめられる
ことでボタン形アルカリ電池が密封されている。なお、
負極カップ2は、銅、ステンレススチール及びニッケル
の3層クラッド板からなり、負極合剤側となる面が銅と
なるような構成とされている。
【0019】本発明では、このようなボタン形アルカリ
電池において、負極カップ2の上記負極合剤1側の面
に、有機材料からなり、電池作動温度範囲内で液体状で
ある被膜7が形成されている。
電池において、負極カップ2の上記負極合剤1側の面
に、有機材料からなり、電池作動温度範囲内で液体状で
ある被膜7が形成されている。
【0020】この被膜7は、負極合剤1と負極カップ2
との接触を妨げるため、負極カップ2表面に存在する不
純物及び/又は負極カップ2を構成する銅に起因する水
素ガスの発生を防止する。また、この被膜7は、有機材
料からなり、電池作動温度範囲内で液体状であるため、
良好な導通状態を確保し、電池としての機能を損なうこ
とがない。したがって、本発明を適用したボタン形アル
カリ電池は、水素ガスの発生に起因する漏液が防止され
るとともに、水銀を使用していないため、環境保護の点
で非常に好ましい。
との接触を妨げるため、負極カップ2表面に存在する不
純物及び/又は負極カップ2を構成する銅に起因する水
素ガスの発生を防止する。また、この被膜7は、有機材
料からなり、電池作動温度範囲内で液体状であるため、
良好な導通状態を確保し、電池としての機能を損なうこ
とがない。したがって、本発明を適用したボタン形アル
カリ電池は、水素ガスの発生に起因する漏液が防止され
るとともに、水銀を使用していないため、環境保護の点
で非常に好ましい。
【0021】ここで、電池作動温度範囲内で被膜7が液
体状であることは、亜鉛等の負極活物質と負極カップ2
との導通を確保する上で重要である。被膜が絶縁性の固
体被膜である場合、導通を確保することができないた
め、当該被膜が形成されたボタン形アルカリ電池は、電
池として作動することが不可能である。また、被膜とし
て導電性の固体被膜を用いることも考えられるが、導電
性を有し、且つ電池作動温度範囲内で固体状態である有
機材料は、強アルカリ性である電解液に対して不安定で
あり、分解してしまうため実用的でない。したがって、
被膜7が電池作動温度範囲内で液体状であることで、ボ
タン形アルカリ電池は、良好な導通状態を確保し、電池
としての機能を損なうことなく、優れた耐漏液性を発揮
する。
体状であることは、亜鉛等の負極活物質と負極カップ2
との導通を確保する上で重要である。被膜が絶縁性の固
体被膜である場合、導通を確保することができないた
め、当該被膜が形成されたボタン形アルカリ電池は、電
池として作動することが不可能である。また、被膜とし
て導電性の固体被膜を用いることも考えられるが、導電
性を有し、且つ電池作動温度範囲内で固体状態である有
機材料は、強アルカリ性である電解液に対して不安定で
あり、分解してしまうため実用的でない。したがって、
被膜7が電池作動温度範囲内で液体状であることで、ボ
タン形アルカリ電池は、良好な導通状態を確保し、電池
としての機能を損なうことなく、優れた耐漏液性を発揮
する。
【0022】電池作動温度範囲内で液体状である被膜7
を構成する有機材料の具体的な例としては、パーフルオ
ロポリエーテルを挙げることができる。パーフルオロポ
リエーテルとしては、二フッ化メチレン、四フッ化メチ
レン、六フッ化エチレン等を1種類又は2種類以上含む
ものを使用することが可能である。中でも四フッ化メチ
レンと二フッ化メチレンとの共重合体等が一般に入手し
やすいが、これに限定されるものではない。
を構成する有機材料の具体的な例としては、パーフルオ
ロポリエーテルを挙げることができる。パーフルオロポ
リエーテルとしては、二フッ化メチレン、四フッ化メチ
レン、六フッ化エチレン等を1種類又は2種類以上含む
ものを使用することが可能である。中でも四フッ化メチ
レンと二フッ化メチレンとの共重合体等が一般に入手し
やすいが、これに限定されるものではない。
【0023】また、電池作動温度範囲内で液体状である
被膜7を構成する有機材料として、パーフルオロポリエ
ーテルの末端を化学修飾してなるパーフルオロポリエー
テル誘導体を用いることも可能である。具体的には、パ
ーフルオロポリエーテルの末端を構成する三フッ化炭素
基(−CF3)に対して、水酸基(−OH)、カルボキ
シル基(−COOH)、エステル基(−COOR)、イ
ソシアネート(−NCO)基等を1種類以上含む官能基
で化学修飾したパーフルオロポリエーテル誘導体が挙げ
られる。なお、パーフルオロポリエーテルは、片末端が
修飾されていても、両末端が修飾されていても構わな
い。特に、パーフルオロポリエーテルとして、両末端官
能基が水酸基であるパーフルオロポリエーテル誘導体を
用いることが好ましい。
被膜7を構成する有機材料として、パーフルオロポリエ
ーテルの末端を化学修飾してなるパーフルオロポリエー
テル誘導体を用いることも可能である。具体的には、パ
ーフルオロポリエーテルの末端を構成する三フッ化炭素
基(−CF3)に対して、水酸基(−OH)、カルボキ
シル基(−COOH)、エステル基(−COOR)、イ
ソシアネート(−NCO)基等を1種類以上含む官能基
で化学修飾したパーフルオロポリエーテル誘導体が挙げ
られる。なお、パーフルオロポリエーテルは、片末端が
修飾されていても、両末端が修飾されていても構わな
い。特に、パーフルオロポリエーテルとして、両末端官
能基が水酸基であるパーフルオロポリエーテル誘導体を
用いることが好ましい。
【0024】上記のようなパーフルオロポリエーテル
は、強アルカリ性である電解液に対する化学的安定性及
び亜鉛の自然電位における電気化学的安定性に優れ、人
体への影響が小さく、量産時のハンドリングに優れる等
の優れた利点を有する。
は、強アルカリ性である電解液に対する化学的安定性及
び亜鉛の自然電位における電気化学的安定性に優れ、人
体への影響が小さく、量産時のハンドリングに優れる等
の優れた利点を有する。
【0025】パーフルオロポリエーテルの平均分子量
は、1000〜4000であることが好ましく、特に2
000〜4000であることが好ましい。パーフルオロ
ポリエーテルの平均分子量が上述の範囲内とされること
で、漏液防止の効果が著しく向上する。
は、1000〜4000であることが好ましく、特に2
000〜4000であることが好ましい。パーフルオロ
ポリエーテルの平均分子量が上述の範囲内とされること
で、漏液防止の効果が著しく向上する。
【0026】パーフルオロポリエーテルの平均分子量が
1000未満である場合、当該パーフルオロポリエーテ
ルにおける主鎖の占める割合が小さくなるため、被膜の
疎水的性質が低下し、被膜の撥水効果が不充分となる。
この結果、電解液と負極カップとが接触し、水素ガスが
発生する虞がある。一方、パーフルオロポリエーテルの
平均分子量が4000を上回る場合、当該パーフルオロ
ポリエーテルにおける負極カップとの結合部位となる末
端官能基の占める割合が小さくなる。このため、被膜と
負極カップとの密着性が悪化して被膜の剥離が起こりや
すくなり、電解液と負極カップとが接触し、水素ガスが
発生する虞がある。また、パーフルオロポリエーテルの
平均分子量が4000を上回る場合、被膜の粘度が大き
くなるため、製造工程において、被膜が形成された負極
カップが円滑に搬送されないといった不都合も生じる。
したがって、パーフルオロポリエーテルの平均分子量
が、1000〜4000、好ましくは2000〜400
0の範囲内とされることで、パーフルオロポリエーテル
の分子内における主鎖と末端官能基の均衡が適度なもの
となり、ボタン形アルカリ電池の耐漏液性が著しく向上
する。
1000未満である場合、当該パーフルオロポリエーテ
ルにおける主鎖の占める割合が小さくなるため、被膜の
疎水的性質が低下し、被膜の撥水効果が不充分となる。
この結果、電解液と負極カップとが接触し、水素ガスが
発生する虞がある。一方、パーフルオロポリエーテルの
平均分子量が4000を上回る場合、当該パーフルオロ
ポリエーテルにおける負極カップとの結合部位となる末
端官能基の占める割合が小さくなる。このため、被膜と
負極カップとの密着性が悪化して被膜の剥離が起こりや
すくなり、電解液と負極カップとが接触し、水素ガスが
発生する虞がある。また、パーフルオロポリエーテルの
平均分子量が4000を上回る場合、被膜の粘度が大き
くなるため、製造工程において、被膜が形成された負極
カップが円滑に搬送されないといった不都合も生じる。
したがって、パーフルオロポリエーテルの平均分子量
が、1000〜4000、好ましくは2000〜400
0の範囲内とされることで、パーフルオロポリエーテル
の分子内における主鎖と末端官能基の均衡が適度なもの
となり、ボタン形アルカリ電池の耐漏液性が著しく向上
する。
【0027】また、負極カップ2に形成される被膜7の
厚さは、0.1μm以上、100μm以下であることが
好ましく、特に1μm以上、10μm以下であることが
好ましい。被膜7の厚さが上述の範囲内とされること
で、良好な導通を確保しつつ、負極カップ2を確実に被
覆して水素ガスの発生を防止できる。被膜の厚さが0.
1μm未満である場合、負極カップを被覆する効果が不
充分であり、負極カップと負極合剤とが接触して水素ガ
スが発生する虞がある。一方、被膜の厚さが100μm
を上回る場合、電池の内部インピーダンスが上昇し、例
えば閉回路電圧の低下といった不都合が生じる虞があ
る。したがって、被膜7の厚さが上記の範囲内とされる
ことで、良好な導通を確保しつつ、負極カップ2を確実
に被覆して水素ガスの発生を防止できる。
厚さは、0.1μm以上、100μm以下であることが
好ましく、特に1μm以上、10μm以下であることが
好ましい。被膜7の厚さが上述の範囲内とされること
で、良好な導通を確保しつつ、負極カップ2を確実に被
覆して水素ガスの発生を防止できる。被膜の厚さが0.
1μm未満である場合、負極カップを被覆する効果が不
充分であり、負極カップと負極合剤とが接触して水素ガ
スが発生する虞がある。一方、被膜の厚さが100μm
を上回る場合、電池の内部インピーダンスが上昇し、例
えば閉回路電圧の低下といった不都合が生じる虞があ
る。したがって、被膜7の厚さが上記の範囲内とされる
ことで、良好な導通を確保しつつ、負極カップ2を確実
に被覆して水素ガスの発生を防止できる。
【0028】以下、上記のようなボタン形アルカリ電池
の製造方法について説明する。
の製造方法について説明する。
【0029】先ず、二酸化マンガン、酸化銀等を主成分
とする混合物を加圧成型することで正極合剤3を作製
し、この正極合剤3を、ステンレススチールにニッケル
めっきを施した正極缶4内に収納する。
とする混合物を加圧成型することで正極合剤3を作製
し、この正極合剤3を、ステンレススチールにニッケル
めっきを施した正極缶4内に収納する。
【0030】次に、所定厚の銅、ステンレススチール及
びニッケルの3層クラッド板からなる負極カップ2の負
極合剤1側となる表面に、有機材料からなり、電池作動
温度範囲内で液体状である被膜7をディップコーティン
グにより形成する。具体的には、先ず、電池作動温度範
囲内で液体状である有機材料を溶剤に溶解して有機材料
溶液を調製する。次に、有機材料溶液中に負極カップ2
を浸漬し、負極カップ2を引き上げ、乾燥させることで
負極カップ2上に被膜7が形成される。
びニッケルの3層クラッド板からなる負極カップ2の負
極合剤1側となる表面に、有機材料からなり、電池作動
温度範囲内で液体状である被膜7をディップコーティン
グにより形成する。具体的には、先ず、電池作動温度範
囲内で液体状である有機材料を溶剤に溶解して有機材料
溶液を調製する。次に、有機材料溶液中に負極カップ2
を浸漬し、負極カップ2を引き上げ、乾燥させることで
負極カップ2上に被膜7が形成される。
【0031】有機材料溶液を調整するための溶剤として
は、ヘキサフルオロエチレン(HFE)等のフッ素系溶
剤等を用いることができる。
は、ヘキサフルオロエチレン(HFE)等のフッ素系溶
剤等を用いることができる。
【0032】このとき、被膜7を0.1μm以上、10
0μm以下の厚さで形成することが好ましい。本発明者
等の実験により、有機材料溶液中の有機材料の濃度と被
膜7の厚さとの間には明確な直線関係が成り立つことが
確認されている。したがって、有機材料溶液中の有機材
料の希釈濃度を調整することによって、被膜7の厚さを
所望の値に制御することが可能である。なお、被膜7の
厚さは、全反射の原理を用いた、全反射赤外分光法を用
いて測定することも可能である。
0μm以下の厚さで形成することが好ましい。本発明者
等の実験により、有機材料溶液中の有機材料の濃度と被
膜7の厚さとの間には明確な直線関係が成り立つことが
確認されている。したがって、有機材料溶液中の有機材
料の希釈濃度を調整することによって、被膜7の厚さを
所望の値に制御することが可能である。なお、被膜7の
厚さは、全反射の原理を用いた、全反射赤外分光法を用
いて測定することも可能である。
【0033】次に、亜鉛粉末をゲル化剤とアルカリ電解
液とともに混合した混合物を成形することで負極合剤1
を作製し、上記被膜7が形成された負極カップ2に収納
する。
液とともに混合した混合物を成形することで負極合剤1
を作製し、上記被膜7が形成された負極カップ2に収納
する。
【0034】次に、上記正極合剤3及び負極合剤1を、
セパレータ5を間に挟んで積層し、正極缶4と負極カッ
プ2を封口ガスケット6を介してかしめることで、ボタ
ン形アルカリ電池が得られる。
セパレータ5を間に挟んで積層し、正極缶4と負極カッ
プ2を封口ガスケット6を介してかしめることで、ボタ
ン形アルカリ電池が得られる。
【0035】上述したように、本発明を適用したボタン
形アルカリ電池の製造方法によれば、非常に簡易なプロ
セスであるディップコーティングによって、負極カップ
2上に被膜7を形成することができる。また、ディップ
コーティングは、被膜を負極カップの特定の場所に形成
することが困難であるが、本発明を適用したボタン形ア
ルカリ電池においては、図1に示すように、封口ガスケ
ット6と負極カップ2とが接触する部分に被膜7が形成
されていたとしても、優れた耐漏液性が維持される。こ
のため、封口ガスケット6と接触する部分の被膜7を除
去する必要が無く、簡易なプロセスで被膜7を形成でき
るため、優れた耐漏液性を有し、環境保護の点で非常に
好ましいボタン形アルカリ電池を、低コストにて量産で
きる。
形アルカリ電池の製造方法によれば、非常に簡易なプロ
セスであるディップコーティングによって、負極カップ
2上に被膜7を形成することができる。また、ディップ
コーティングは、被膜を負極カップの特定の場所に形成
することが困難であるが、本発明を適用したボタン形ア
ルカリ電池においては、図1に示すように、封口ガスケ
ット6と負極カップ2とが接触する部分に被膜7が形成
されていたとしても、優れた耐漏液性が維持される。こ
のため、封口ガスケット6と接触する部分の被膜7を除
去する必要が無く、簡易なプロセスで被膜7を形成でき
るため、優れた耐漏液性を有し、環境保護の点で非常に
好ましいボタン形アルカリ電池を、低コストにて量産で
きる。
【0036】なお、上記の被膜は、負極カップの全面に
形成されていても構わない。
形成されていても構わない。
【0037】また、上述の説明では、負極カップの負極
合剤側を構成する金属種が銅である場合を例に挙げた
が、負極カップの負極合剤側となる表面には、錫、イン
ジウム、ビスマス等によりめっきが施され、その上に上
記のような有機材料からなり、電池作動温度範囲内で液
体状である被膜が形成されていても構わない。
合剤側を構成する金属種が銅である場合を例に挙げた
が、負極カップの負極合剤側となる表面には、錫、イン
ジウム、ビスマス等によりめっきが施され、その上に上
記のような有機材料からなり、電池作動温度範囲内で液
体状である被膜が形成されていても構わない。
【0038】
【実施例】以下、実施例について実験結果に基づいて説
明する。
明する。
【0039】実験1 まず、負極カップに被膜を形成することの効果について
検討した。
検討した。
【0040】〈実施例1〉以下のようにしてボタン形ア
ルカリ電池を作製した。
ルカリ電池を作製した。
【0041】先ず、酸化銀を主成分とする混合物を加圧
成型することで正極合剤を作製し、この正極合剤を、ス
テンレススチールにニッケルめっきを施した正極缶(正
極端子)内に収納した。
成型することで正極合剤を作製し、この正極合剤を、ス
テンレススチールにニッケルめっきを施した正極缶(正
極端子)内に収納した。
【0042】次に、所定厚の銅、ステンレススチール及
びニッケルの3層クラッド板からなる負極カップ(負極
端子)の負極合剤側となる表面に、有機材料からなり、
電池作動温度範囲内で液体状である被膜をディップコー
ティングにより形成した。具体的には、有機材料として
両末端官能基が水酸基であるパーフルオロポリエーテル
誘導体(アウジモント社製、フォンブリンZ DOL)
を、フッ素系溶剤(アウジモント社製、ガルデンSV7
0)に希釈して有機材料溶液を調製し、当該有機材料溶
液中に負極カップを浸漬し、引き上げた後に乾燥させる
ことによって、被膜を形成した。
びニッケルの3層クラッド板からなる負極カップ(負極
端子)の負極合剤側となる表面に、有機材料からなり、
電池作動温度範囲内で液体状である被膜をディップコー
ティングにより形成した。具体的には、有機材料として
両末端官能基が水酸基であるパーフルオロポリエーテル
誘導体(アウジモント社製、フォンブリンZ DOL)
を、フッ素系溶剤(アウジモント社製、ガルデンSV7
0)に希釈して有機材料溶液を調製し、当該有機材料溶
液中に負極カップを浸漬し、引き上げた後に乾燥させる
ことによって、被膜を形成した。
【0043】なお、パーフルオロポリエーテル誘導体の
平均分子量は2000である。なお、被膜の厚さは5μ
mとした。また、負極カップの負極合剤側を構成する金
属種は、銅である。
平均分子量は2000である。なお、被膜の厚さは5μ
mとした。また、負極カップの負極合剤側を構成する金
属種は、銅である。
【0044】また、被膜の厚さは、有機材料溶液をディ
ップコーティングすることにより増加した負極カップの
重量と、負極カップの表面積とから求められる比例関係
から算出した。
ップコーティングすることにより増加した負極カップの
重量と、負極カップの表面積とから求められる比例関係
から算出した。
【0045】次に、亜鉛粉末をゲル化剤とアルカリ電解
液とともに混合した混合物を成形することで負極合剤を
作製した。この負極合剤を、上記被膜が形成された負極
カップに収納した。
液とともに混合した混合物を成形することで負極合剤を
作製した。この負極合剤を、上記被膜が形成された負極
カップに収納した。
【0046】次に、上記正極合剤及び負極合剤を、不織
布、セロファン及びポリエチレンをグラフト重合した3
層膜からなるセパレータを間に挟んで積層し、正極缶と
負極カップをナイロン性の封口ガスケットを介してかし
めることで、外径6.8mm、高さ2.6mmのボタン
形アルカリ電池を作製した。
布、セロファン及びポリエチレンをグラフト重合した3
層膜からなるセパレータを間に挟んで積層し、正極缶と
負極カップをナイロン性の封口ガスケットを介してかし
めることで、外径6.8mm、高さ2.6mmのボタン
形アルカリ電池を作製した。
【0047】〈実施例2〜実施例9〉有機材料として表
1に示すパーフルオロポリエーテル又はパーフルオロポ
リエーテル誘導体を用い、電池作動温度範囲内で液体状
である被膜を形成したこと以外は、実施例1と同様にし
てボタン形アルカリ電池を作製した。
1に示すパーフルオロポリエーテル又はパーフルオロポ
リエーテル誘導体を用い、電池作動温度範囲内で液体状
である被膜を形成したこと以外は、実施例1と同様にし
てボタン形アルカリ電池を作製した。
【0048】〈比較例1〉負極カップの負極合剤側とな
る表面に被膜を形成しなかったこと以外は、実施例1と
同様にしてボタン形アルカリ電池を作製した。
る表面に被膜を形成しなかったこと以外は、実施例1と
同様にしてボタン形アルカリ電池を作製した。
【0049】〈比較例2〉負極合剤に水銀を添加すると
ともに、負極カップの負極合剤側となる表面に被膜を形
成しなかったこと以外は、実施例1と同様にしてボタン
形アルカリ電池を作製した。
ともに、負極カップの負極合剤側となる表面に被膜を形
成しなかったこと以外は、実施例1と同様にしてボタン
形アルカリ電池を作製した。
【0050】以上のボタン形アルカリ電池に使用したパ
ーフルオロポリエーテル又はパーフルオロポリエーテル
誘導体の種類を下記の表1に示す。なお、表1中、PF
PEはパーフルオロポリエーテルのことを表す。
ーフルオロポリエーテル又はパーフルオロポリエーテル
誘導体の種類を下記の表1に示す。なお、表1中、PF
PEはパーフルオロポリエーテルのことを表す。
【0051】
【表1】
【0052】以上のようにして作製された実施例1〜実
施例9、比較例1及び比較例2のボタン形アルカリ電池
について、保存後容量維持率を求めた。保存後容量維持
率は、温度60℃、常湿環境下で保存し、30日後、6
0日後、90日後、120日後、150日後の放電容量
を測定し、比較例2の放電容量を100%としたときの
相対値として表した。
施例9、比較例1及び比較例2のボタン形アルカリ電池
について、保存後容量維持率を求めた。保存後容量維持
率は、温度60℃、常湿環境下で保存し、30日後、6
0日後、90日後、120日後、150日後の放電容量
を測定し、比較例2の放電容量を100%としたときの
相対値として表した。
【0053】また、ボタン形アルカリ電池を、温度45
℃相対湿度93%環境下で保存し、100日後、120
日後、140日後、160日後での漏液発生数を調べ
た。なお、調査に用いたボタン形アルカリ電池の数は、
それぞれ50個である。ボタン形アルカリ電池の保存後
放電容量維持率及び漏液発生数を、表2に示す
℃相対湿度93%環境下で保存し、100日後、120
日後、140日後、160日後での漏液発生数を調べ
た。なお、調査に用いたボタン形アルカリ電池の数は、
それぞれ50個である。ボタン形アルカリ電池の保存後
放電容量維持率及び漏液発生数を、表2に示す
【0054】
【表2】
【0055】表2から明らかなように、負極カップに、
有機材料からなり、電池作動温度範囲内で液体状である
被膜が形成された実施例1〜実施例8の電池は、負極カ
ップに被膜を形成しなかった比較例1の電池に比べて、
優れた耐漏液性を示した。また、実施例1〜実施例8の
電池は、負極カップに被膜を形成しなかった比較例1の
電池に比べて保存後容量維持率も高い値を示した。中で
も、末端官能基が水酸基であるパーフルオロポリエーテ
ル誘導体を用いた実施例1、実施例2、実施例3、実施
例4及び実施例8は、末端官能基がカルボン酸基である
実施例5、末端官能基がイソシアネート基である実施例
6、末端官能基がエステル基である実施例7、及び末端
が化学修飾されていない実施例9よりも、さらに優れた
保存後容量維持率及び耐漏液性を示した。特に、末端官
能基が水酸基であるパーフルオロポリエーテル誘導体と
してフォンブリン社製、Z DOLを用い、当該パーフ
ルオロポリエーテル誘導体の平均分子量が2000であ
る実施例1は、負極合剤に水銀を添加した比較例2と同
等の極めて優れた保存後容量維持率及び耐漏液性を示し
た。
有機材料からなり、電池作動温度範囲内で液体状である
被膜が形成された実施例1〜実施例8の電池は、負極カ
ップに被膜を形成しなかった比較例1の電池に比べて、
優れた耐漏液性を示した。また、実施例1〜実施例8の
電池は、負極カップに被膜を形成しなかった比較例1の
電池に比べて保存後容量維持率も高い値を示した。中で
も、末端官能基が水酸基であるパーフルオロポリエーテ
ル誘導体を用いた実施例1、実施例2、実施例3、実施
例4及び実施例8は、末端官能基がカルボン酸基である
実施例5、末端官能基がイソシアネート基である実施例
6、末端官能基がエステル基である実施例7、及び末端
が化学修飾されていない実施例9よりも、さらに優れた
保存後容量維持率及び耐漏液性を示した。特に、末端官
能基が水酸基であるパーフルオロポリエーテル誘導体と
してフォンブリン社製、Z DOLを用い、当該パーフ
ルオロポリエーテル誘導体の平均分子量が2000であ
る実施例1は、負極合剤に水銀を添加した比較例2と同
等の極めて優れた保存後容量維持率及び耐漏液性を示し
た。
【0056】以上の結果から、負極カップの負極合剤側
の表面に、有機材料からなり、電池作動温度範囲内で液
体状である被膜を形成することにより、水銀を使用する
ことなく保存後の容量劣化及び漏液が防止できることが
明らかとなった。特に、有機材料として、末端官能基が
水酸基であり、平均分子量が1000〜4000である
パーフルオロポリエーテル誘導体を用いることが好まし
いことがわかった。
の表面に、有機材料からなり、電池作動温度範囲内で液
体状である被膜を形成することにより、水銀を使用する
ことなく保存後の容量劣化及び漏液が防止できることが
明らかとなった。特に、有機材料として、末端官能基が
水酸基であり、平均分子量が1000〜4000である
パーフルオロポリエーテル誘導体を用いることが好まし
いことがわかった。
【0057】実験2 つぎに、負極カップに錫めっきが施されている場合の、
被膜の効果について検討した。
被膜の効果について検討した。
【0058】〈実施例10〜実施例18〉負極カップと
して、負極合剤側の表面を錫めっきしたものを用いた。
さらに、この錫めっき上に、有機材料として表3に示す
パーフルオロポリエーテル又はパーフルオロポリエーテ
ル誘導体を用い、電池作動温度範囲内で液体状である被
膜を形成したこと以外は、実施例1と同様にしてボタン
形アルカリ電池を作製した。
して、負極合剤側の表面を錫めっきしたものを用いた。
さらに、この錫めっき上に、有機材料として表3に示す
パーフルオロポリエーテル又はパーフルオロポリエーテ
ル誘導体を用い、電池作動温度範囲内で液体状である被
膜を形成したこと以外は、実施例1と同様にしてボタン
形アルカリ電池を作製した。
【0059】〈比較例3〉負極カップの負極合剤側とな
る表面に被膜を形成しなかったこと以外は、実施例10
と同様にしてボタン形アルカリ電池を作製した。
る表面に被膜を形成しなかったこと以外は、実施例10
と同様にしてボタン形アルカリ電池を作製した。
【0060】以上のボタン形アルカリ電池に使用したパ
ーフルオロポリエーテル又はパーフルオロポリエーテル
誘導体の種類を下記の表3に示す。
ーフルオロポリエーテル又はパーフルオロポリエーテル
誘導体の種類を下記の表3に示す。
【0061】
【表3】
【0062】以上のようにして作製された実施例10〜
実施例18、及び比較例3のボタン形アルカリ電池に対
して、実験1と同様にして保存後容量維持率及び漏液発
生数を調べた。結果を表4に示す。なお、比較として、
負極合剤に水銀を添加した比較例2の結果を併せて表4
に示す。
実施例18、及び比較例3のボタン形アルカリ電池に対
して、実験1と同様にして保存後容量維持率及び漏液発
生数を調べた。結果を表4に示す。なお、比較として、
負極合剤に水銀を添加した比較例2の結果を併せて表4
に示す。
【0063】
【表4】
【0064】表4から、負極カップの負極合剤側の表面
に錫めっきが施されたボタン形アルカリ電池であって
も、実験1と同様に、負極カップの負極合剤側の表面
に、電池作動温度範囲内で液体状である有機材料からな
る被膜を形成することにより、水銀を使用することなく
保存後の容量劣化及び漏液が防止できることが明らかと
なった。
に錫めっきが施されたボタン形アルカリ電池であって
も、実験1と同様に、負極カップの負極合剤側の表面
に、電池作動温度範囲内で液体状である有機材料からな
る被膜を形成することにより、水銀を使用することなく
保存後の容量劣化及び漏液が防止できることが明らかと
なった。
【0065】実験3 つぎに、被膜の好ましい厚さについて検討した。
【0066】〈実施例19〜実施例24〉負極カップの
負極合剤側に形成する被膜の厚さを、下記の表5に示す
ようにしたこと以外は、実施例1と同様にしてボタン形
アルカリ電池を作製した。
負極合剤側に形成する被膜の厚さを、下記の表5に示す
ようにしたこと以外は、実施例1と同様にしてボタン形
アルカリ電池を作製した。
【0067】以上のようにして作製された実施例19〜
実施例24のボタン形アルカリ電池に対して、実験1と
同様にして保存後容量維持率及び漏液発生数を調べた。
結果を併せて表5に示す。
実施例24のボタン形アルカリ電池に対して、実験1と
同様にして保存後容量維持率及び漏液発生数を調べた。
結果を併せて表5に示す。
【0068】
【表5】
【0069】表5から、被膜の厚さが0.1μm以上、
100μm以下である実施例20〜実施例23は、実施
例19及び実施例24に比べて、優れた放電容量維持率
及び耐漏液性を示した。中でも、被膜の厚さが1μm以
上、10μm以下である実施例21及び実施例22は、
保存後容量維持率に優れるとともに、負極合剤に水銀を
添加した比較例2と同等の優れた耐漏液性を示した。一
方、被膜の厚さが0.1μm未満である実施例19は、
電池の漏液を防止する効果が不充分であった。逆に、被
膜の厚さが100μmを上回る実施例24は、電池の内
部インピーダンスが上昇し、放電容量の減少を引き起こ
してしまった。
100μm以下である実施例20〜実施例23は、実施
例19及び実施例24に比べて、優れた放電容量維持率
及び耐漏液性を示した。中でも、被膜の厚さが1μm以
上、10μm以下である実施例21及び実施例22は、
保存後容量維持率に優れるとともに、負極合剤に水銀を
添加した比較例2と同等の優れた耐漏液性を示した。一
方、被膜の厚さが0.1μm未満である実施例19は、
電池の漏液を防止する効果が不充分であった。逆に、被
膜の厚さが100μmを上回る実施例24は、電池の内
部インピーダンスが上昇し、放電容量の減少を引き起こ
してしまった。
【0070】以上の実験3の結果から、被膜の厚さは
0.1μm以上、100μm以下であることが好まし
く、特に1μm以上、10μm以下であることが好まし
いことが明らかとなった。
0.1μm以上、100μm以下であることが好まし
く、特に1μm以上、10μm以下であることが好まし
いことが明らかとなった。
【0071】
【発明の効果】以上の説明からも明らかなように、本発
明に係るボタン形アルカリ電池は、負極カップと負極合
剤との接触が被膜によって妨げられるため、水銀を使用
することなく水素ガスの発生が抑えられる。また、この
被膜は、有機材料からなり、電池作動温度範囲内で液体
状であるため、良好な導通状態を確保することができ
る。したがって、本発明によれば、水銀を使用すること
なく漏液が防止され、環境保護の点で非常に好ましいボ
タン形アルカリ電池を提供することが可能である。
明に係るボタン形アルカリ電池は、負極カップと負極合
剤との接触が被膜によって妨げられるため、水銀を使用
することなく水素ガスの発生が抑えられる。また、この
被膜は、有機材料からなり、電池作動温度範囲内で液体
状であるため、良好な導通状態を確保することができ
る。したがって、本発明によれば、水銀を使用すること
なく漏液が防止され、環境保護の点で非常に好ましいボ
タン形アルカリ電池を提供することが可能である。
【0072】また、有機材料として、パーフルオロポリ
エーテルを用いることで、ボタン形アルカリ電池は、人
体への影響を小さく抑えつつ、長期にわたって安定して
水素ガスの発生を抑えられる。したがって、高い安全性
を有し、長期にわたって優れた耐漏液性を有するボタン
形アルカリ電池を提供することが可能である。
エーテルを用いることで、ボタン形アルカリ電池は、人
体への影響を小さく抑えつつ、長期にわたって安定して
水素ガスの発生を抑えられる。したがって、高い安全性
を有し、長期にわたって優れた耐漏液性を有するボタン
形アルカリ電池を提供することが可能である。
【0073】また、本発明に係るボタン形アルカリ電池
の製造方法は、ディップコーティングを採用しているた
め、簡易なプロセスで被膜を形成できる。したがって、
本発明によれば、耐漏液性が高く環境保護の点で非常に
好ましいボタン形アルカリ電池を、低コストにて大量に
製造することが可能である。
の製造方法は、ディップコーティングを採用しているた
め、簡易なプロセスで被膜を形成できる。したがって、
本発明によれば、耐漏液性が高く環境保護の点で非常に
好ましいボタン形アルカリ電池を、低コストにて大量に
製造することが可能である。
【図1】本発明を適用したボタン形アルカリ電池の一構
成例を示す断面図である。
成例を示す断面図である。
【図2】ボタン形アルカリ電池の水素ガス発生のプロセ
スを説明するための模式図である。
スを説明するための模式図である。
1 負極合剤、2 負極カップ、3 正極合剤、4 正
極缶、5 セパレータ、6 封口ガスケット、7 被膜
極缶、5 セパレータ、6 封口ガスケット、7 被膜
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 太原 匠 福島県郡山市日和田町高倉字下杉下1番地 の1 ソニー福島株式会社内 Fターム(参考) 5H011 AA02 AA17 CC06 CC10 DD22 KK01 KK04 KK05 5H024 AA03 AA14 BB08 CC03 CC14 CC19 DD01 DD17 EE01 EE09 FF36 FF40 HH00 HH11 HH13 5H050 AA17 AA20 BA04 CA05 CB13 DA03 DA09 EA23 FA18 GA22 HA04 HA11 HA14
Claims (12)
- 【請求項1】 負極カップ内に負極合剤が充填されてな
る負極と、正極缶内に正極合剤が充填されてなる正極と
を備え、 上記負極カップの上記負極合剤側の面に、有機材料から
なり、電池作動温度範囲内で液体状である被膜が形成さ
れていることを特徴とするボタン形アルカリ電池。 - 【請求項2】 上記有機材料は、パーフルオロポリエー
テルであることを特徴とする請求項1記載のボタン形ア
ルカリ電池。 - 【請求項3】 上記パーフルオロポリエーテルの平均分
子量が、1000〜4000の範囲であることを特徴と
する請求項2記載のボタン形アルカリ電池。 - 【請求項4】 上記パーフルオロポリエーテルは、末端
官能基として水酸基を有することを特徴とする請求項2
記載のボタン形アルカリ電池。 - 【請求項5】 上記被膜の厚さが、0.1μm以上、1
00μm以下の範囲であることを特徴とする請求項1記
載のボタン形アルカリ電池。 - 【請求項6】 上記負極カップの上記負極合剤側の面
は、銅を含有する金属により構成されることを特徴とす
る請求項1記載のボタン形アルカリ電池。 - 【請求項7】 負極カップ内に負極合剤が充填されてな
る負極と、正極缶内に正極合剤が充填されてなる正極と
を備えるボタン形アルカリ電池の製造方法であって、 上記負極カップの上記負極合剤側となる面に、有機材料
からなり、電池作動温度範囲内で液体状である被膜を、
ディップコーティングにより形成する被膜形成工程を有
することを特徴とするボタン形アルカリ電池の製造方
法。 - 【請求項8】 上記有機材料として、パーフルオロポリ
エーテルを用いることを特徴とする請求項7記載のボタ
ン形アルカリ電池の製造方法。 - 【請求項9】 上記パーフルオロポリエーテルの平均分
子量が、1000〜4000の範囲であることを特徴と
する請求項8記載のボタン形アルカリ電池の製造方法。 - 【請求項10】 上記パーフルオロポリエーテルは、末
端官能基として水酸基を有することを特徴とする請求項
8記載のボタン形アルカリ電池の製造方法。 - 【請求項11】 上記被膜を、0.1μm以上、100
μm以下の範囲の厚さで形成することを特徴とする請求
項7記載のボタン形アルカリ電池の製造方法。 - 【請求項12】 上記負極カップの上記負極合剤側の面
は、銅を含有する金属により構成されることを特徴とす
る請求項7記載のボタン形アルカリ電池の製造方法。
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---|---|---|---|
JP2000294824A JP2002110184A (ja) | 2000-09-27 | 2000-09-27 | ボタン形アルカリ電池及びその製造方法 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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