JP2002188618A - 内燃機関用コンロッド - Google Patents
内燃機関用コンロッドInfo
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- F16C9/00—Bearings for crankshafts or connecting-rods; Attachment of connecting-rods
- F16C9/04—Connecting-rod bearings; Attachments thereof
- F16C9/045—Connecting-rod bearings; Attachments thereof the bearing cap of the connecting rod being split by fracturing
-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F16—ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
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- Engineering & Computer Science (AREA)
- General Engineering & Computer Science (AREA)
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- Shafts, Cranks, Connecting Bars, And Related Bearings (AREA)
Abstract
端部の孔の変形を抑制することにより軽量なコンロッド
を提供すること。 【解決手段】 このコンロッドは、内燃機関のピストン
とクランクシャフトとを連結するものであって、コンロ
ッド本体1と、キャップ2とを一対のボルト3によって
締結され、クランクシャフトを連結する軸受孔4を形成
している。このコンロッドでは、従来のコンロッドには
設けられていない、凸部5、6がコンロッド本体1とキ
ャップ2にまたがって、このコンロッドの長手方向に形
成されている。
Description
キャップ部がボルトで締結されている内燃機関用コンロ
ッドに係り、更に詳細には、軸受孔の変形と軽量化とを
両立し得るコンロッドの形状に関する。
ストンの往復運動をクランク軸の連続回転運動に変える
部品であり、上端に形成された小端部にピストンが配設
されるとともに、下端に形成された大端部がクランク軸
を軸承する構成とされている。かかる大端部はコンロッ
ド本体とコンロッドキャップにより構成されており、こ
のコンロッド本体とコンロッドキャップは、その間にク
ランク軸を介装した上でボルトにより締結された構造と
なっている。
による圧縮力や、回転による慣性力に起因する引っ張り
力や圧縮力を受けるので、これらの力に十分耐える必要
がある。また、内燃機関では、コンロッドを始めとする
往復部品の重量が重いと、慣性二次成分が増大して振動
や騒音の一因となることから、内燃機関用コンロッドで
は軽量化を図ることが重要となっている。
では、内燃機関用コンロッドをチタン合金により形成す
ることで軽量化を図る試みが進められ、一部で実用化も
されているが、製品コストが増大するという課題を有し
ている。
機関運転中にコンロッド本体、ピストンピン及びピスト
ン等の往復運動部分の慣性力を受ける。この慣性力によ
り、コンロッドは、小端部に挿入されたピストンピンと
大端部に介装されたクランクのピンによって上下に引っ
張られる力を受け、この力により、コンロッド本体とコ
ンロッドキャップにより形成された大端部の孔は、弾性
変形により変形することとなる。この大端部の孔の変形
により、メタルとクランクピンとの間隙が小さくなり、
変形が大きくなると、間隙がなくなることでメタルとク
ランクピンが金属接触を起こし、焼き付くことになる。
そのため、コンロッドの大端部は、引っ張り力に対して
大端部の孔の変形を抑えるような剛性を持つことが必要
とされるが、内燃機関用コンロッドにおいては、大端部
の孔が、コンロッド本体とコンロッドキャップをボルト
締結により形成されるという構成になっているため、上
述の大端部剛性を確保するには、コンロッド本体とコン
ロッドキャップの合わせ部分の形状が重要となってい
る。
ッドにおいては、コンロッド本体とコンロッドキャップ
の合わせ面の形状は、長方形又は台形となっていたた
め、軽量化のために単に肉厚を薄くした場合には、コン
ロッド大端部の部品剛性が低下し、機関運転中の大端部
の孔の変形が大きくなり、メタルとクランクピンが焼き
付くという課題があった。また、近年の高出力、高回転
化に対応すべく、機関運転中の大端部の孔の変形を抑制
するために、単にコンロッド本体とコンロッドキャップ
の合わせ面の面積を増やすだけではコンロッドの重量が
増加し、振動、騒音の原因となる等、好ましくない。
題に着目してなされたものであり、コンロッドの重量を
増加させることなく、大端部の孔の変形を抑制すること
により軽量なコンロッドを提供することを目的としてい
る。
を達成すべく鋭意検討を重ねた結果、コンロッド本体と
キャップの締結部位に所定形状の凸部を配設することに
より、上記目的が達成されることを見出し、本発明を完
成するに至った。
内燃機関のピストンとクランクシャフトを連結するコン
ロッドであって、上記クランクシャフトに連結される軸
受孔を有する大端部がコンロッド本体とキャップとで二
分割可能に形成され、上記コンロッド本体と上記キャッ
プがボルトで締結された内燃機関用コンロッドにおい
て、上記コンロッド本体と上記キャップの両側締結部位
に凸部が設けられ、この凸部が当該コンロッドの長手方
向に上記コンロッド本体と上記キャップに亘って形成さ
れていることを特徴とする。
適形態は、位置決めのためのノックピンを付加して成
り、このノックピンの軸心が、上記ボルト孔の中心より
も、上記大端部の軸受孔から離隔して配置され、且つ2
本の上記ボルトと2本の上記ノックピンの軸心が直線上
に位置することを特徴とする。
の好適形態は、上記コンロッド本体と上記キャップの合
わせ面の形状において、上記ボルト孔の中心を通り上記
大端部の軸受孔に軸承されたクランクシャフトの軸方向
と平行な線に対して、この軸受孔側の部位の断面係数A
と軸受孔と反対側の部位の断面係数Bが、2A≦Bの関
係にあることを特徴とする。
ロッドにおいて、コンロッド本体とキャップの両側締結
部位に、凸部をコンロッドの長手方向にコンロッド本体
とキャップにまたがって設けることにより、内燃機関運
転中、コンロッドに上下方向の引っ張り荷重が負荷され
た際に、上記凸部が荷重を有効に受けることで、コンロ
ッド本体とキャップにより形成される大端部の軸受孔の
変形を抑制することができる。即ち、凸部が存在しない
従来形式のコンロッドに対して、コンロッドに作用する
引っ張り荷重に対応する大端部孔の変形量を同等とする
場合、上記凸部を設けることにより、コンロッド本体及
びキャップのボルト孔周囲の肉厚を薄く設定できること
になるため、より軽量なコンロッドを設定することが可
能になる。
幅をボルトの軸径よりも小さく設定することで、コンロ
ッドの重量を不要に増加させることなく、コンロッドの
軽量化を図ることができる。なお、最小厚さについて
は、凸部の強度や製造性を考慮すると、2mm以上とす
ることが望ましい。
は、内燃機関運転中にコンロッドに上下方向の引っ張り
応力が負荷された際には、大端部孔の変形を抑えるよう
に作用するが、その設定位置をコンロッド本体とキャッ
プに設けられた2箇所のボルト孔の中心をつないだ直線
上とすることで、荷重を有効に受けられることになり、
より小さい凸部によって大端部孔の変形を抑制する効果
が得られるため、コンロッドをより軽量にすることがで
きる。
を含むコンロッドの全幅を、搭載される内燃機関のシリ
ンダーブロックのボア直径よりも小さくすることで、エ
ンジンの組み立て時やメンテナンス時の作業性を損なう
ことなく、軽量なコンロッドの設定が可能となる。
凸部が、コンロッド本体とキャップで形成される軸受孔
の円周方向と同じ方向で、連続する円弧により形成され
ていることにより、コンロッド本体とキャップ部により
形成される大端孔の変形を抑制するための荷重を凸部が
受けた際に、凸部に発生する応力を一部に集中させず、
分散させることができ、コンロッドの耐久性を確保する
ことができる。
ックピンがボルトの外側に位置し、且つ2本のノックピ
ンの中心が直線に位置することを特徴としており、必要
に応じて、上記ノックピンを上記凸部の内部に設定する
ことによって、ノックピン配置のためにコンロッドの重
量を増加させることなく、軽量なコンロッドを得ること
ができる。
本体とキャップ部の合わせ面の形状において、ボルト孔
の中心を通り大端部の軸受孔に軸承されたクランクピン
の軸方向と平行な線に対して、軸受孔側の部位の断面係
数Aと軸受孔と反対側の部位の断面係数Bが、2A≦B
の関係になるようにすることで、合わせ面の面積を最小
に設定することができ、軽量なコンロッドとすることが
できる。
とキャップの合わせ面について、単純に請求項1記載の
凸部を設けるだけでは、合わせ面の面積が増加し、コン
ロッドの重量が増加することとなり、軽量化が十分では
ないことがある。そこで、従来のコンロッドをベースに
して、合わせ面の形状と、コンロッドにかかる慣性荷重
に起因したコンロッド大端部の孔の変形量の関係を調査
したところ、上述のようにボルト孔を中心とした軸受孔
側の部位の断面係数Aと軸受孔と反対側の部位の断面係
数Bが、2A≦Bの関係となるように、合わせ面の形状
を設定することによって、従来のコンロッドに対して合
わせ面の面積を減少させつつ、慣性荷重負荷時のコンロ
ッドの大端孔の変形量を従来コンロッドと同等にできる
ことが分かった。よって、合わせ面の形状において、上
記関係を満足させることにより、大端部孔の変形を抑え
るのに必要な最小面積を設定できることになり、より軽
量なコンロッドが作製可能となる。
コンロッドにおいて、コンロッド本体とキャップを一体
で作製した粗材を破断分割することにより、コンロッド
本体とキャップを作製することを特徴としている。コン
ロッド本体とキャップを一体成形した粗材から破断分割
することによって作製するタイプのコンロッドにおいて
は、その製造工法から破断する部位の断面積は小さい方
が望ましい。よって、コンロッド本体とキャップを破断
分割によって作製するコンロッドにおいて、コンロッド
本体とキャップの合わせ面の形状を上記の凸部を含む形
状とすることによって、最小断面積を得ることができ、
破断分割をやり易くするとともに、軽量なコンロッドを
得ることができる。
ッドを具現化した一実施形態を、図面を参照して詳細に
説明する。
示す正面図である。このコンロッドは、内燃機関のピス
トンとクランクシャフトとを連結するものであって、コ
ンロッド本体1と、キャップ2とを一対のボルト3によ
って締結され、クランクシャフトを連結する軸受孔4を
形成している。また、本実施形態では、従来のコンロッ
ドには設けられていない、凸部5、6がコンロッド本体
1とキャップ2にまたがって、このコンロッドの長手方
向に形成されている。
本体1がキャップ2と合わされる面の形状を示している
が、キャップ側についても同様な形状となっている。こ
の図に示すように、両側の合わせ面には、従来のコンロ
ッドにはない凸部5、6がコンロッドの幅方向で外側に
向かって形成されており、その位置は両側のボルト孔7
の中心を結んだ直線上に設定されている。また、凸部の
幅dはコンロッド本体1とキャップ2を締結するボルト
3の径より小さい幅に設定されており、従来のコンロッ
ドに対して軽量化を可能としている。更に、上記凸部を
含んだコンロッドの全幅Dは、搭載される内燃機関のシ
リンダーボア内径よりも小さい値に設定することが可能
であり、これにより、組み立て時やメンテナンス時の作
業性が確保されている。
ッド本体1とキャップ2で形成された、大端部の軸受孔
4にクランクシャフトを連結する際に、コンロッド本体
1とキャップ2のズレを防止し、組み付け精度を向上さ
せるためのノックピンを有しており、上記ノックピンが
嵌め合わされるノックピン孔8は、図3に示すように、
両ボルト孔7−7の中心を通る直線上で、且つボルト孔
7に対して、上記軸受孔4と反対側に位置している。
り、連結されるクランクシャフトの中心線と平行な線C
より、軸受孔4側の部分をa、反対側の部分をbとした
とき、上記線Cに対するa、bそれぞれの断面係数を
A、Bとしたとき、機関運転時にコンロッドに働く慣性
荷重に起因したコンロッド大端部の軸受孔4の変形を従
来のコンロッドと同等に抑えるための形状は、2A≦B
を満足するように設定することが望ましいが、本実施形
態においては、2A=Bとなるように合わせ部の形状が
設定されている。
と従来コンロッドについて、内燃機関運転中に受ける慣
性力と、大端部の孔の変形量を表したものであるが、本
実施形態のコンロッドは従来コンロッドに対して、合わ
せ面の面積を約30%低減したにも拘わらず、慣性入力
負荷時の大端部の孔の変形量は従来コンロッドと同等と
なっている。
細に説明したが、本発明はこの実施形態に限定されるも
のではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で構成の一
部を適宜変更して次のように実施することもできる。例
えば、(1)上記実施形態では、ナットレスタイプのボ
ルト3を使用したコンロッドに本発明を具現化したが、
ボルトに対してナットを使用するタイプのコンロッドに
具現化することもできる。また、(2)上記実施形態で
は、クランクシャフトの組み付け時に、コンロッド本体
1とキャップ2の組み付け精度向上のためのノックピン
を具備しているが、ノックピンを持たない、又はノック
ピン以外の位置ズレ防止機構を有するコンロッドに本発
明を具現化することもできる。
ば、コンロッド本体とキャップの締結部位に所定形状の
凸部を配設することとしたため、コンロッドの重量を増
加させることなく、大端部の孔の変形を抑制することに
より軽量なコンロッドが提供される。
構造を示す正面図である。
ャップとの合わせ面の形状を示す平面図である。
平面図である。
いて、内燃機関運転中に受ける慣性力と大端部の孔の変
形量を表したグラフである。
Claims (8)
- 【請求項1】 内燃機関のピストンとクランクシャフト
を連結するコンロッドであって、上記クランクシャフト
に連結される軸受孔を有する大端部がコンロッド本体と
キャップとで二分割可能に形成され、上記コンロッド本
体と上記キャップがボルトで締結された内燃機関用コン
ロッドにおいて、 上記コンロッド本体と上記キャップの両側締結部位に凸
部が設けられ、この凸部が当該コンロッドの長手方向に
上記コンロッド本体と上記キャップに亘って形成されて
いることを特徴とする内燃機関用コンロッド。 - 【請求項2】 上記凸部が、上記コンロッド本体と上記
キャップとを締結する上記ボルトの軸径よりも薄い幅を
有することを特徴とする請求項1記載の内燃機関用コン
ロッド。 - 【請求項3】 上記凸部が、上記コンロッド本体と上記
キャップに設けられた2箇所のボルト孔の中心を結んだ
直線上に位置することを特徴とする請求項1又は2記載
の内燃機関用コンロッド。 - 【請求項4】 上記凸部を含めたコンロッドの全幅が、
上記内燃機関のシリンダーブロックのボア径よりも小さ
いことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つの項に
記載の内燃機関用コンロッド。 - 【請求項5】 上記凸部が、上記コンロッド本体と上記
キャップで形成される軸受孔の円周方向と同じ方向に延
在して連続する円弧により形成されていることを特徴と
する請求項1〜4のいずれか1つの項に記載の内燃機関
用コンロッド。 - 【請求項6】 位置決めのためのノックピンを付加して
成り、このノックピンの軸心が、上記ボルト孔の中心よ
りも、上記大端部の軸受孔から離隔して配置され、且つ
2本の上記ボルトと2本の上記ノックピンの軸心が直線
上に位置することを特徴とする請求項1〜5のいずれか
1つの項に記載の内燃機関用コンロッド。 - 【請求項7】 上記コンロッド本体と上記キャップの合
わせ面の形状において、上記ボルト孔の中心を通り上記
大端部の軸受孔に軸承されたクランクシャフトの軸方向
と平行な線に対して、この軸受孔側の部位の断面係数A
と軸受孔と反対側の部位の断面係数Bが、2A≦Bの関
係にあることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1つ
の項に記載のコンロッド。 - 【請求項8】 上記コンロッド本体と上記キャップが、
一体で作製された粗材を破断分割することにより作製さ
れていることを特徴とする請求項7記載のコンロッド。
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