JP2002174077A - 開閉制御装置 - Google Patents
開閉制御装置Info
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- Motor And Converter Starters (AREA)
Abstract
実現可能な開閉制御装置を提供する。 【解決手段】 少なくとも開閉体の閉動時には、モータ
印加電圧を変化させることにより、モータ速度を目標値
に維持する速度制御を原則的に実行し(ステップS
3)、モータ負荷又はその微分値が第1しきい値を越え
ると前記速度制御を停止し(ステップS11,S1
2)、モータ負荷又はその微分値が第1しきい値よりも
大きな第2しきい値を越えると、挟み込みが生じたと判
定して挟み込み防止制御を実行する(ステップS13,
S14)構成とする。
Description
閉体を制御する開閉制御装置に係り、特に、閉動中の開
閉体に人の指などが挟まれたことを検知して開閉体の閉
動を強制的に停止させる挟み込み防止機能を備えた開閉
制御装置に関する。
御装置としては、全閉位置よりも手前の領域において、
例えば開閉体を駆動するモータの電流が一定のしきい値
を越えたときに挟み込みが起こったと判定するものや、
或いは、前記モータの作動速度を検知するためのパルス
発生器が出力するパルス信号の周期がしきい値以上にな
ったときに挟み込みと判定するもの(いわゆる絶対値判
定方式)がある。また、比較的敏感に挟み込みを判定す
るものとしては、例えばモータの作動速度などの変化量
(例えば、差分値)がしきい値を越えたときに挟み込み
が生じていると判定するいわゆる微分判定を採用したも
のも知られている。
流を一定のしきい値と比較することにより挟み込み判定
を行う方式では、例えば車載バッテリーなどの電源の電
圧変動による影響を特に大きく受け易く、このような電
源電圧の変動による誤動作を防止するため、大きな余裕
を設けて上記しきい値を設定する必要があり、小さな挟
み込み荷重を達成するような敏感な挟み込み検知は不可
能である。また、パルス周期(モータ速度データ)がし
きい値以上になったときに挟み込みと判定する方式は、
開閉体が挟み込みによって停止したことを実質的に検知
して挟み込み判定を行うものであるために、挟み込み判
定が実際に行われるのは、既に挟み込み状態が相当進行
した状態(ある程度大きな荷重で挟み込まれた状態)で
あり、やはり、挟み込み荷重を小さくすることができな
い。
きい値を越えたときに挟み込みが生じていると判定する
いわゆる微分判定方式でも、やはり電源電圧の変動に対
応すべく、ある程度大きな余裕を設けてしきい値を設定
する必要があり、やはり挟み込み荷重を十分小さくする
ことが困難であるという問題があった。なお、ここでい
う挟み込み荷重とは、挟み込みが解除されるまでの間
に、開閉体が挟まれた物に加えている力のことであり、
自動車市場等において要求される安全性のレベルがより
高度になっていることを反映して、より小さな値にする
ことが求められている。
842号に記載されているように、PWM(パルス幅変
調)方式等でモータを駆動してモータへの印加電圧を調
整することにより、電源電圧そのものを直接印加してモ
ータを駆動する場合よりも小さな目標速度にモータ速度
を制御する速度制御を行う構成が提案されている。この
構成によれば、上記速度制御を行わない場合に比較し
て、電源電圧の変動の影響を受け難く、また挟み込み荷
重が低減できる。
たような速度制御を行うものでも、従来では、常にモー
タ速度を目標速度に制御する構成であるため、挟み込み
荷重の低減に限界があり、特に柔らかい物を挟んだとき
に挟み込み判定が遅れて開閉体のオーバーランも大きく
なる問題が十分に解消できない。図4(a)は、このよ
うな速度制御を行った場合の挟み込み発生時の各種パラ
メータの変化例を示す図であるが、挟み込み開始後もモ
ータ速度を目標値に制御しようとして、電圧操作量が上
昇し、それに応じて挟み込み荷重が上昇しているのが分
かる。そこで本発明は、より挟み込み荷重の低い挟み込
み防止機能が実現可能な開閉制御装置を提供することを
目的としている。
置は、開閉体を駆動するモータを制御して、開閉体の開
閉動作を制御するとともに、閉動中の開閉体への異物の
挟み込みが生じたと判定した場合には、少なくとも開閉
体の閉動を強制的に停止させる挟み込み防止動作を実行
する開閉制御装置であって、前記モータの通電状態及び
通電方向を制御するための駆動手段と、前記モータに加
わる負荷を検出する負荷検出手段と、少なくとも開閉体
の閉動時には、前記駆動手段を制御して前記モータの速
度(或いは、開閉体の速度でもよい)を所定の目標値に
制御する速度制御を実行する制御手段とを備え、前記制
御手段は、開閉体の閉動時に、前記負荷検出手段により
検出されている負荷又はその微分値が第1しきい値を越
えると、前記速度制御を停止するか、或いは前記速度制
御を弱くし、前記負荷又はその微分値が第1しきい値よ
りも大きな第2しきい値を越えると、前記挟み込みが生
じたと判定して前記挟み込み防止動作の制御を実行する
ものである。なお、ここでいう「微分値」には差分値も
含まれる。
ータの印加電圧を検出する電圧検出手段、或いは前記モ
ータの電流を検出する電流検出手段を備え、前記制御手
段が、開閉体の閉動時に、前記負荷検出手段により検出
されている負荷又はその微分値が第1しきい値を越える
と、前記速度制御を停止し、前記速度制御を停止する直
前において検出されている前記印加電圧又は電流がその
まま維持されるように、前記駆動手段を制御するもので
ある。
て、本発明を車両のパワーウインドに適用した一形態例
を、図面に基づいて説明する。図1は、本例のパワーウ
インド装置の構成(主に制御ユニットの構成)を示す図
である。また、図2(a)又は(b)は、本例のパワー
ウインド装置の主に要部構成を示す機能ブロック図であ
る。 (パワーウインドの本体構成)まず、パワーウインドの
本体構成例の概略について、図1により説明する。図1
に示すように、例えば車両のドア1の内部には、モータ
2が設けられ、このモータ2の出力軸の回転は、図示省
略した伝達手段によってウインドガラス3(開閉体)を
支持するキャリアプレート(図示省略)の上下動作に変
換されて伝達され、モータ2が一方向に作動するとウイ
ンドガラス3が例えば閉動し(即ち、上昇方向に作動
し)、モータ2が他方向に作動するとウインドガラス3
が例えば開動する(即ち、下降方向に作動する)構成と
なっている。ここでモータ2は、直流モータであり、供
給される電圧とその回転数(回転速度)は比例関係にあ
る。また、モータ2には、その作動速度に反比例した周
期でパルス信号を出力するパルス発生器4が付設されて
いる。
ウインドを制御する開閉制御装置である制御ユニット1
0の一例について、図1及び図2(a)により説明す
る。 A.ハード構成 本例の制御ユニット10は、図1に示すように、制御回
路11と、電圧検出回路12と、電流検出回路13と、
モータ駆動回路14などを備える。ここで、制御回路1
1は、各種センサ類及び操作スイッチからの入力信号に
応じて、ウインドウ駆動用のモータ2を制御するマイク
ロコンピュータ(以下、マイコンという)を含む回路で
あり、本発明の制御手段に相当する。この制御回路11
は、図示省略したCPUを有し、また、動作プログラム
や各種設定値等を記憶又は一時記憶するROM或いはR
AMなどのメモリを備えている。
路14に供給される電源電圧を検出するための回路であ
り、制御回路11は、この電圧検出回路12の出力(電
源電圧の検出値V)に後述するPWM駆動のデューティ
比を乗算することによって、モータ2への印加電圧Vm
を検知する。この場合、制御回路11においてこのよう
にモータ印加電圧を算出する機能と、電圧検出回路12
とが、本発明の電圧検出手段を構成している。また、電
流検出回路13は、モータ駆動回路14のグランド側通
電ラインに直列に接続されたシャント抵抗13aの電圧
降下に応じた信号を、モータ電流の検出値として制御回
路に入力するものであり、本発明の電流検出手段を構成
している。
各端子をグランド側又は高電位電源側(いわゆる+B電
位の電源ライン)に接続するリレー15,16と、これ
らリレー15,16のコイル15a,16aを駆動する
ためのトランジスタ17,18と、グランド側通電ライ
ン(シャント抵抗13aの上流)を開閉するFET(電
界効果トランジスタ)などのスイッチング素子19とを
有する。なお、リレー15のコイル15aが励磁される
と、リレー15の接点15bが、モータ2の一方の端子
をグランド側に接続する状態から高電位電源側に接続す
る状態に切り替わり、モータ2が一方向に作動する(こ
の場合、ウインドガラス3が閉動する)。また、リレー
16のコイル16aが励磁されると、リレー16の接点
16bが、モータ2の他方の端子をグランド側に接続す
る状態から高電位電源側に接続する状態に切り替わり、
モータ2が他方向に作動する(この場合、ウインドガラ
ス3が開動する)構成となっている。また、スイッチン
グ素子19は、上述したようにモータ2が何れかの方向
に駆動制御されているときに、制御回路11から出力さ
れるPWM駆動信号により所定のデューティ比で駆動さ
れ、モータ2への印加電圧をPWM駆動方式で調整する
ためのものである。
ス回路11aを介して前述のパルス発生器4の出力信号
が入力されており、これによりモータ2の回転量(ウイ
ンドガラス3の作動量)や作動速度が判定できるように
なっている。なお、パルス発生器4の出力信号として
は、位相の異なる二つのパルス信号PLSAとPLSB
が出力され、これらのパルス信号の位相関係から、制御
回路11がモータ2の回転方向を検知可能となってい
る。なお、このようにモータ速度の大きさと方向などを
検知する制御回路11の機能を、図2では、速度検出部
31と表現している。また、制御回路11には、インタ
ーフェース回路11bを介して、操作スイッチであるア
ップスイッチ21、ダウンスイッチ22、オートスイッ
チ23の操作信号が入力される。これら操作スイッチ
は、図示省略した操作部の操作に応じて接点が作動する
ものであり、この場合、いわゆるマニュアルアップの操
作がなされると、アップスイッチ21のみが作動し、マ
ニュアルダウンの操作がなされると、ダウンスイッチ2
2のみが作動する。また、いわゆるオートアップの操作
がなされると、アップスイッチ21とオートスイッチ2
3が作動し、オートダウンの操作がなされると、ダウン
スイッチ22とオートスイッチ23が作動する。
21或いはダウンスイッチ22の操作信号のみが入力さ
れたときには、トランジスタ17,18の何れか一方を
作動させることによりモータ2を所定方向に作動させ
て、ウインドガラス3のマニュアル操作による開閉動作
を実現する。また制御回路11は、上記操作信号に加え
てオートスイッチ23の操作信号が入力されたときに
は、ウインドガラス3が全閉又は全開になるまで自動的
にモータ2を所定方向に作動させるオートアップ或いは
オートダウンを実現する処理機能を有する。そして本例
では、少なくともこのオートアップの動作において、P
WM駆動による速度制御と、例えば微分判定による挟み
込み防止機能が実現されるが、この挟み込み防止機能を
含む制御回路11の処理内容については、後述する。
されたセンサ類又スイッチ類としては、イグニションス
イッチやリミットスイッチなどがあり得る。このうち、
イグニションスイッチは、その操作により本制御ユニッ
ト10に電源が供給される電源投入スイッチとして機能
する。また、リミットスイッチは、ウインドウ3が全閉
位置近くまで作動したことを検出して接点が作動するい
わゆる全閉スイッチである。
(主に制御回路11の制御処理内容)を説明する。イグ
ニションスイッチの操作により電源が供給されると、制
御回路11は起動して、以下のような処理により、マニ
ュアル操作を実現する。すなわち、まず、ダウンスイッ
チ22のみが作動しているか否か判定し、作動していれ
ば、ウインドガラス3が開動する方向にモータ2を作動
させる。次いで、アップスイッチ21のみが作動してい
るか否か判定し、作動していれば、ウインドガラス3が
閉動する方向にモータ2を作動させる。なお、このマニ
ュアル操作によりウインドガラス3の開動又は閉動を開
始した後は、ダウンスイッチ22又はアップスイッチ2
1が非作動状態に復帰した時点でウインドガラス3(モ
ータ2)を停止させる。また、このマニュアル操作によ
る開動又は閉動時におけるスイッチング素子19のPW
M駆動信号(ディーティ比)は、一定値(例えば、10
0%)に維持する態様でもよいが、例えば作動速度が所
定の目標値になるように随時変化させる態様(即ち、速
度制御を実行する態様)でもよい。
のための処理とは別個に、所定のタイミングで図3に示
す一連の処理を繰り返し実行し、オートアップ或いはオ
ートダウンの動作を実行するとともに、オートアップに
おける挟み込み防止機能を実現する。まずステップS1
で、オートスイッチ23がオンしているか否か判定し、
オンしていればステップS2に進み、オンしていなけれ
ば一連の処理を終了する。なお、一連の処理を終了した
場合には、次回のタイミングでこのステップS1から処
理を繰り返す(以下、同様)。
いはオートダウンのいずれが指令されているのか(即
ち、アップスイッチ21又はダウンスイッチ22のいず
れがオンしているのか)を判定し、次のステップS3
で、この指令に応じた方向にモータ2を作動させる制御
信号を出力する。即ち、ステップS3では、トランジス
タ17,18の何れか一方と、スイッチング素子19と
を駆動する信号を出力する。この際、少なくともオート
アップの場合(トランジスタ17を駆動する場合)に
は、スイッチング素子19を所定のデューティ比でPW
M駆動することによって、モータ作動速度を目標速度に
維持する速度制御を実行する。なお、この速度制御のデ
ューティ比は、例えば、パルス発生器4により検知され
るモータ2の実際の作動速度のデータ(フィードバック
値)と目標速度(指令値)との差(偏差)に、所定の係
数(ゲイン)を乗算した結果に基づいて随時求める。但
しこの速度制御は、このような比例動作によるフィード
バック制御に限られず、例えば積分動作や微分動作を比
例動作に組み合わせてもよいことはいうまでもない。ま
た、このようにデューティ比を生成し、駆動回路14を
介してモータ2の速度制御を実行する制御回路11の機
能を、図2では、速度制御部32及びPWM発生部33
と表現している。
適当な起動期間(モータ2が起動し定常状態になるまで
の期間)だけ処理の進行を停滞させた後、ステップS5
で、後の処理(ステップS8,S10)に必要な各種検
出信号を読み取り、時系列データとして記憶する。この
場合、電流検出回路13の出力信号(モータ電流I)、
パルス発生器4の出力より検知されるパルス信号の周期
T、電圧検出回路12により検知されるモータ印加電圧
Vmの最新値を読み込んで、これら電流I又は周期T、
及び電圧Vmを時系列データとして記憶する。次に、制
御回路11は、ステップS6の分岐処理を実行し、オー
トアップの場合にはステップS7に進み、オートダウン
の場合にはステップS8に進む。そしてステップS7で
は、前述したリミットスイッチ(全閉スイッチ)がオン
しているか否か判定し、オンしていればステップS8に
進み、オンしていなければステップS10に進む。
の出力信号から読み取った最新の周期Tの値が、全閉又
は全開による停止を判定するためのしきい値を越えたか
否か判定する。そして、越えていればステップS9に進
み、越えていなければステップS5に戻りそこから処理
を繰り返す。次にステップS9では、モータ2の駆動出
力を停止し、ウインドガラス3の駆動(開動又は閉動)
を停止させて、一連の処理を終了する。
み判定のための判定対象値(モータ負荷又はその微分
値)を算出する。この場合には、モータへの印加電圧V
mの変動を考慮した微分判定のために、電圧補正後のモ
ータ電流Iの差分値ΔIを求める。具体的な算出方法
は、後述する。なおこのステップS10では、後述する
ように、モータ電流の差分値ΔIを求める過程で、モー
タ電流Iの電圧補正値Ihを求めて時系列に記憶してゆ
くが、このステップS10で記憶した現在及び過去の複
数の電流Ihのうち、最新のものを電流Ih(0)とい
い、一つ前のタイミングで演算され記憶されたものを、
電流Ih(1)とし、さらにその一つ前のものを電流I
h(2)といったように表現する。次にステップS11
では、ステップS10で求めた判定対象値のデータ(こ
の場合、後述するΔI)が、予め設定された微分判定の
第1しきい値を越えたか否か判定する。そして越えてい
れば、挟み込みが開始している恐れがあると判断してス
テップS12に進み、越えていなければ、ステップS5
に戻る。なお、ここでの第1しきい値は、後述する第2
しきい値よりも若干小さい値に設定し、従来では僅かな
差で挟み込み発生と判定されなかったような微妙な負荷
の変化にも敏感に反応するようにする。
度制御を停止する。即ち、モータ2の閉動方向への作動
速度を所定の目標速度に維持すべくスイッチング素子1
9のPWM駆動のデューティ比を調整する動作を停止す
る。なお、速度制御を停止した後には、例えば、予め設
定された一定のデューティ比でスイッチング素子19を
駆動するようにしてもよいし、予め設定された一定のモ
ータ印加電圧を実現すべく、電源電圧の値に応じて上記
デューティ比を調整するようにしてもよいが、いずれに
しろ、上記デューティ比が増加して挟み込み荷重が増大
しないような制御内容とすべきである。好ましい態様と
しては、ステップS11の判定が肯定的になった時点の
モータ印加電圧をそのまま維持するように、電源電圧の
値に応じて上記デューティ比を調整する構成があり得
る。また、より好ましい態様としては、ステップS11
の判定が肯定的になった時点のモータ電流をそのまま維
持するように、モータ電流の検出値Iに応じて上記デュ
ーティ比をフィードバック制御する構成があり得る。
で求めた判定対象値のデータが、予め設定された微分判
定の第2しきい値を越えたか否か判定する。そして越え
ていれば、挟み込みが発生したと判断してステップS1
4に進み、越えていなければ、ステップS5に戻る。な
お、ここでの第2しきい値は、実験等に基づいて、誤検
出が起きない範囲内で最小値に設定する。なお、主に以
上のステップS10〜S13の処理によって達成される
機能(モータ負荷に基づいて速度制御を停止したり、挟
み込み判定を行う機能)を、図2(a),(b)におい
ては、挟み込み判定部34及び電圧制御部35或いは電
流制御部36で示している。ここで、電圧制御部35
は、速度制御を停止した後、モータ電圧をそのまま維持
する機能であり、電流制御部36は、速度制御を停止し
た後、モータ電流をそのまま維持する機能である。
のための制御動作を実行する。即ち、まずモータ2の閉
動方向への作動を強制停止し、モータ2を逆転させる
(ウインドウガラス3を開動させる)制御信号を一定時
間出力した後にモータ2の駆動出力を停止して、ウイン
ドガラス3を一定距離だけ反転(開動)させて停止さ
せ、そして一連の処理を終了する。
タ負荷又はその微分値)の算出処理等について説明す
る。モータ負荷のデータとしては、具体的には、モータ
の作動速度(例えば、パルス周期T)、モータ電流、モ
ータのトルクなどのデータを使用することができる。但
し、モータへの印加電圧Vmの変動を考慮して、上記デ
ータの検出値を補正して使用することが好ましい。ま
た、挟み込み判定の指標(即ち、判定対象値)として使
用するには、上記データの絶対値を用いてもよいが(即
ち、絶対値判定を行ってもよいが)、好ましくは上記デ
ータの微分値(差分値含む)を用いて微分判定を行う構
成(或いは、微分判定と絶対値判定の両者を行う構成)
が優れている。以下では、電圧補正したモータ電流の差
分値を、上記判定対象値として求める例について、詳細
を説明する。
求めるには、まず、モータ印加電圧Vmから印加電圧に
よる電流補正値Ieを求める。具体的には、与えられた
印加電圧Vmの値に対して、モータのモデル演算を行
い、その時点の印加電圧による電流推定値を求め、これ
を電流補正値Ieとして記憶する。次に、電流検出回路
13から読み取った実測のモータ電流値Iから対応する
電流補正値Ieの値を減算することにより、モータ電流
値Iを電圧補正し、この補正演算の結果得られた値(I
−Ie)を、電圧補正後のモータ電流値Ihとして時系
列に記憶する(例えば前述のステップS5,S10が繰
り返される度に以上の演算を行って記憶しておく)。な
お、得られた電圧補正後のモータ電流値Ihは、外乱ト
ルクによる電流値である。そして、例えば下記式(1)
により、差分値ΔIを求める。 ΔI=Ih(0)−Ih(N) …(1) 即ち、モータ電流値の最新のデータIh(0)からN個
前のデータIh(N)を減算して差分値ΔIを求める。
なお、このNの値は、予め所定値(例えば、N=8)に
設定しておく。
びオートダウンの通常の動作が実現されるとともに、オ
ートアップの際に、ステップS3で速度制御が実行さ
れ、さらにステップS7以降の処理が実行されることに
よって、リミットスイッチがオフしている領域におい
て、的確でより低荷重な挟み込み防止機能が実現され
る。即ち、閉動時におけるリミットスイッチがオンする
までの期間は、ステップS7の分岐処理において処理が
ステップS10以降に進むため、ステップS10で判定
対象値が算出され、この判定対象値が第1しきい値を越
えていると、ステップS3で開始された速度制御が停止
され、例えばモータ印加電圧をそのまま維持する電圧一
定制御(或いは、モータ電流をそのまま維持する電流一
定制御など)が実行される(ステップS11,S1
2)。そして、挟み込みによって判定対象値がさらに上
昇し、第2しきい値を越えると、挟み込みが生じたと判
定して挟み込み防止動作の制御(ステップS14)を実
行する。つまり、挟み込みを確定的に判定できる程度ま
で判定対象値が上昇する前に、モータ速度を目標速度に
維持しようとする速度制御を止める。このため、速度制
御による挟み込み荷重の増加を回避して、その分だけ挟
み込み荷重を従来よりも低減することができる。
示したものである。即ち、例えば図2(c)に示すよう
に、挟み込みを判定して単純にモータ駆動を停止する挟
み込み判定部34aを備える従来構成(モータ駆動を強
制停止する時点まで速度制御を継続する構成)では、挟
み込みがあると、図4(a)に示す如く電圧操作量が上
昇して挟み込み荷重が比較的大きく増加してしまう。こ
れに対して、例えば電圧一定制御を行う本形態例の構成
(図2(a)の構成)の場合には、挟み込みがあると、
挟み込み判定がなされる前に速度制御が停止され、その
後はモータ印加電圧が増加しないように制御されるた
め、図4(b)に示す如く挟み込み荷重の増加が従来よ
りも抑制される。また、電流一定制御を行う本形態例の
構成(図2(b)の構成)の場合には、挟み込みがある
と、挟み込み判定がなされる前に速度制御が停止され、
その後はモータ電流が増加しないように制御される(モ
ータ印加電圧がかえって抑制される)ため、図4(c)
に示す如く挟み込み荷重の増加がさらに抑制される。と
いうのは、挟み込みによりモータ速度が低下すると、モ
ータの特性である速度低下時の出力トルク増(即ち、電
流増)によって、印加電圧を一定に維持したとしても、
相当の挟み込み荷重の増加が生じるが、電流を一定に維
持することで、このような挟み込み荷重の増加をも抑制
できる。
例の構成(図2(a)の構成)の場合には、上述したよ
うに挟み込み荷重を従来よりも低減できる効果に加え
て、以下のような利点がある。即ち、気温の変化等によ
ってウインドウガラス3の摺動抵抗が増加することによ
って、挟み込みが生じていないのに判定対象値が前述の
第1しきい値を越えた場合でも、その時点のモータ印加
電圧(或いは、少なくともモータ電流)が維持されるの
で、そのままウインドウガラス3の閉動を継続して、ウ
インドウガラス3の閉動を完了することが確実に可能と
なる。また前述したように、挟み込み判定のための判定
対象値のデータとして、電圧補正した差分値を使用し、
電圧変動を考慮した微分判定により挟み込み判定を実現
する構成の場合には、電源電圧の変動の影響をより受け
難く、より的確にかつ応答性よく挟み込みを検知でき
る。
られない。例えば、判定対象値が第1しきい値を越えた
ときに、速度制御を止めるのではなく、速度制御を弱く
する(例えば、速度制御のゲインを下げる)態様でもよ
い。このような態様でも、速度制御による挟み込み荷重
の増加を抑制できる。また、マニュアル操作による開閉
体の閉動時においても、本発明の挟み込み防止機能が働
くような構成とすることも可能である。また、上記形態
例では、電源電圧を検出する電圧検出回路12の出力値
からモータ印加電圧を求めているが、モータ印加電圧
(モータ端子間電圧)を直接検出する回路を設けてよ
い。
いてモータ負荷が上昇すると、挟み込みを確定的に判定
できる程度までモータ負荷が上昇する前に、モータ速度
を目標速度に維持しようとする速度制御を止めるか、或
いはこの速度制御を弱くする。このため、速度制御によ
る挟み込み荷重の増加を回避して、その分だけ挟み込み
荷重を従来よりも低減することができる。特に、開閉体
の閉動時において速度制御を停止した後、モータ電流を
そのまま維持する制御を行う場合には、モータ速度低下
による荷重増加をも抑制して、挟み込み荷重を大きく低
減できる。また、開閉体の閉動時において速度制御を停
止した後、特にモータ印加電圧をそのまま維持する制御
を行う場合には、開閉体の閉動を確実に完了することが
でき、動作信頼性を高く維持できる。
ある。
ャートである。
Claims (3)
- 【請求項1】 開閉体を駆動するモータを制御して、開
閉体の開閉動作を制御するとともに、閉動中の開閉体へ
の異物の挟み込みが生じたと判定した場合には、少なく
とも開閉体の閉動を強制的に停止させる挟み込み防止動
作を実行する開閉制御装置であって、 前記モータの通電状態及び通電方向を制御するための駆
動手段と、 前記モータに加わる負荷を検出する負荷検出手段と、 少なくとも開閉体の閉動時には、前記駆動手段を制御し
て前記モータの速度を所定の目標値に制御する速度制御
を実行する制御手段とを備え、 前記制御手段は、開閉体の閉動時に、前記負荷検出手段
により検出されている負荷又はその微分値が第1しきい
値を越えると、前記速度制御を停止するか、或いは前記
速度制御を弱くし、前記負荷又はその微分値が第1しき
い値よりも大きな第2しきい値を越えると、前記挟み込
みが生じたと判定して前記挟み込み防止動作の制御を実
行することを特徴とする開閉制御装置。 - 【請求項2】 前記モータの印加電圧を検出する電圧検
出手段を備え、 前記制御手段は、開閉体の閉動時に、前記負荷検出手段
により検出されている負荷又はその微分値が第1しきい
値を越えると、前記速度制御を停止し、前記速度制御を
停止する直前において前記電圧検出手段によって検出さ
れている印加電圧がそのまま維持されるように、前記駆
動手段を制御することを特徴とする請求項1記載の開閉
制御装置。 - 【請求項3】 前記モータの電流を検出する電流検出手
段を備え、 前記制御手段は、開閉体の閉動時に、前記負荷検出手段
により検出されている負荷又はその微分値が第1しきい
値を越えると、前記速度制御を停止し、前記速度制御を
停止する直前において前記電流検出手段によって検出さ
れている電流がそのまま維持されるように、前記駆動手
段を制御することを特徴とする請求項1記載の開閉制御
装置。
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