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JP2002161140A - 微生物分解可能なポリ(ホスフェートエステル) - Google Patents

微生物分解可能なポリ(ホスフェートエステル)

Info

Publication number
JP2002161140A
JP2002161140A JP2001290192A JP2001290192A JP2002161140A JP 2002161140 A JP2002161140 A JP 2002161140A JP 2001290192 A JP2001290192 A JP 2001290192A JP 2001290192 A JP2001290192 A JP 2001290192A JP 2002161140 A JP2002161140 A JP 2002161140A
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JP
Japan
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therapeutic agent
polymer
range
composition
group
Prior art date
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Withdrawn
Application number
JP2001290192A
Other languages
English (en)
Inventor
Kam W Leong
ダブリュー.レオング カム
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
School of Medicine of Johns Hopkins University
Original Assignee
School of Medicine of Johns Hopkins University
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by School of Medicine of Johns Hopkins University filed Critical School of Medicine of Johns Hopkins University
Publication of JP2002161140A publication Critical patent/JP2002161140A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

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    • C08G79/02Macromolecular compounds obtained by reactions forming a linkage containing atoms other than silicon, sulfur, nitrogen, oxygen, and carbon with or without the latter elements in the main chain of the macromolecule a linkage containing phosphorus
    • C08G79/04Phosphorus linked to oxygen or to oxygen and carbon

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 微生物分解可能なポリ(ホスフェートエステ
ル) 【解決手段】 化合1で表されるポリマー: 【化1】 (ここで、nは約10〜105の範囲の数を表し、Rは治療
剤)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はポリ(ホスフェート
エステル)と、その使用方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】多くのポリマー材料は診断器具または治
療器具の構成要素として使用されており、臨床的な移植
技術の成功に多大な影響を与えてきた。これらの材料
は、例えば整形外科用器具、心室分路部材、医薬担体、
コンタクトレンズ、心臓弁、縫合糸、火傷用包帯として
使用されている。これらのポリマーは微生物分解不可能
なものまたは微生物分解可能なものである。
【0003】錠剤、カプセルおよび注射薬による医薬の
投与が最良の投与方法ではないということは古くから認
識さられていた。これら従来の投与法では投与が何度も
反復して行われるため、治療薬の濃度に「山と谷」のパ
ターンができる。各治療薬には、ある濃度を超えると毒
となり、また、ある濃度以下では効果がないという治療
上の濃度範囲があるため、治療薬の濃度が上下するとい
うことは、効果の無い期間と有毒な期間とが交互に来る
ことを意味している。従って、治療薬を調節下にリリー
ス(放出)する方法は、治療薬レベルを治療期間中所望
の治療範囲内に維持する一つの方法となる。ポリマーの
使用は、治療薬を局部に運んで制御下に放出するための
一つの有効な手段である(ランガー(Langer)達の「Rev.
Macro.Chem. Phys.」、C23(1)、61、1983 )。また、
必要な全投与量が少なくなる結果、副作用も小さくな
る。
【0004】ポリマーは、局部的且つ持続的に投与する
ための治療薬の担体として使用されてきた [「コントロ
ールド ドラッグ デリバリー ( Controlled Drug Del
ivery)」I、II2巻、ブラック (S. D. Bruck)編、シー
アールシー プレス(CRCPress)、ボカ ラトン(Boca Ra
ton)、フロリダ、1983年;「ノベル ドラッグ デリバ
リー システム(Novel Drug Delivery System)」シヤン
(Y. W. Chien)、マルセル デッカー(Marcel Dekker)
、ニューヨーク、1982年] 。これの治療薬デリバリー
システムはインフュージョンを刺激し、治療効果を高
め、全身的な複作用を小さくする。
【0005】微生物分解不可能な基質の場合の治療薬が
放出されるまでのステップは、水が基質中に拡散し、治
療薬が溶解し、基質の通路を通って治療薬が外に拡散す
る各段階によって構成される。従って、治療薬が可溶状
態で存在する平均滞留時間は、微生物分解不可能な基質
の方が、通路を長時間かけて通過する必要のない微生物
分解可能な基質より長くなる。大抵の医薬の半減期は短
いので、治療薬は放出される前に、微生物分解不可能な
基質の内部で分解したり、不活性化されてしまうことに
なる。多くの生物高分子と低分子のポリプペチドは緩衝
液中で一般に不安定であり、しかも、ポリマーを通る透
過性が低いため、特にこの問題は重要である。すなわ
ち、微生物分解不可能な基質の場合には、多くの生物高
分子が凝集・沈着して、担体基質の外に拡散するのに必
要な通路を塞ぐことになる。この問題の大部分は、治療
薬の放出を制御することが可能な微生物分解可能な基質
を用いることによって解決することができる。
【0006】微生物分解可能なポリマーは治療中に消費
され、あるいは微生物分解される点で微生物分解不可能
なポリマーと異なっている。微生物分解可能いうこと
は、一般に、周囲組織に生物学的に適合できるモノマー
単位までポリマーを分解できるということを意味してい
る。微生物分解可能なポリマーのインビボでの寿命は、
その分子量と架橋度によって異なる。分子量と架橋度が
大きくなる程、寿命は長くなる。最も研究が進んでいる
微生物分解可能なポリマーとしては、ポリアクチン酸
(PLA)、ポリグリコール酸(PGA)、PLAとP
GAのコポリマー、ポリアミドおよびポリアミドとポリ
エステルのコポリマーである。ポリアクチドとも呼ばれ
るPLAは加水分解によって脱エステル化されて通常の
筋肉代謝生成物である乳酸になる。PGAはPLAと化
学的に関係付けられて、一般にはPLA/PGAコポリ
マーのような吸収可能な外科用縫合糸として使用されて
いる。しかし、PGAは共通溶媒への溶解度が低く、従
って器具の製造が難しいため、徐放性移植片として使用
することは制限されている。微生物分解可能な材料の利
点は、その役目が終わった後に、それを外科的に取り出
す必要がないという点にある。こうした材料への要求は
単に便宜上の問題だけではない。ゆっくりと微生物分解
して、時間の経過とともに排泄される物質は、技術的観
点から、種々の重要な利点がある。
【0007】微生物分解可能な治療薬デリバリー方法に
は、さらに以下のような利点がある: (1) 基質の組成を変えることによって放出速度を制御
することができ、(2) 回収が困難または不可能な場所
に移植することができ、(3) 不安定な治療薬剤のデリ
バリーがより実行し易くなる。この最後の利点は、多く
の有効な生物高分子を商業的に利用する分子生物学およ
び遺伝工学において特に重要である。ポリペプチドは生
体内での半減期が短く、胃腸系での吸収が低いため、従
来の経口投与や血管内投与には全く適していない。ま
た、多くの場合、これらの物質は緩衝液中で不安定であ
るため、これらポリペプチドをポンプ装置を用いて効果
的に送することはできない。
【0008】最も単純な微生物分解可能な治療薬デリバ
リー法は、ポリマー基質中に医薬溶質を分散させる方法
である。この方法では、ポリマー基質が分解した時に医
薬が放出され、ポリマー基質は可溶性生成物となって身
体から排泄される。この目的のために研究されてきた合
成ポリマーとしては、ポリエステル〔ピット(Pitt)達
「バイオ活性物質の制御放出(Controlled Release of B
ioactive Mate-rials)」ベーカー(R. Baker)編、アカデ
ミックプレス(Academic Press)、ニューヨーク、1980
年〕、ポリアミド [シドマン(Sidman)達「膜化学誌(Jou
rnal of Membrane Science )」第7号、 227頁、1979
年] 、ポリウレタン [メーザー(Maser)達「ジャーナル
オブ ポリマー サイエンス、ポリマー シンポジウ
ム ( Journal of Polymer Science、Polymer Symposiu
m)」第66号、259頁、1979年]、ポリオルトエステル [ヘ
ラー(Heller)達「ポリマーエンジニアリングサイエンス
(PolymerEngineering Science) 」第21号、727頁、1981
年] およびポリ無水物 [レオング(Leong)達「バイオ物
質(Biomataerials) 第7号、 364頁、1986年] が含まれ
る。大部分の研究はPLAおよびPLA/PGAのポリ
エステルに関するものである。これは、明らかに、便利
さと安全性を考慮した結果である。これらのポリマー
は、微生物分解可能な縫合糸として使用されてきたよう
に、容易に入手でき、しかも、無毒な乳酸とグリコール
酸に分解する。しかし、これらポリマーの最大の問題点
は、大抵の場合分解が制御したり、予想することができ
ない点にある。
【0009】ポリオルトエステルとポリ無水物は徐放剤
用に特に開発されたものである。これらのポリマーは有
望であはあるが、大きな欠点もある。例えば、ポリオル
トエステルは、基質内に添加剤が含まれる場合にしか好
ましい状態で微生物分解されない。すなわち、オルトエ
ステルの開裂速度のpH依存性を利用して、塩基性物質
を添加してバルクの分解を抑制するか、酸性触媒を入れ
て表面分解を促進することによって、表面で優先的に加
水分解を行わせる。しかし、多くの場合、添加剤の添加
によって、放出挙動と生物学的親和性が不必要に複雑に
なるという欠点がある。ポリ無水物は固体状態でも不安
定であるということ以外に、疎水性ポリ無水物は可溶性
が低いため、特性決定と製造が困難である。
【0010】そのため、新規な微生物分解可能なポリマ
ーが求められている。本発明の微生物分解可能な基質
は、整形外科の分野で、一時的な補綴材 (プロステシ
ス) として広く使用できるということが分かっている。
何世紀もの間、医者達は、骨格系の種々の成分を補修
し、代替え品で置換しようと試みてきた。例えば、骨の
補綴材として、骨、象牙、コラーゲン、木材、金属、合
金、陶器、ガラス、珊瑚、カーボン、ポリマー等の種々
の材料および複合物を用いる試みが成されてきた。骨補
綴材は、生物学的に不活性で、容易に入手でき、形と寸
法を患部に合わせることができ、患者の骨と置換できる
材料であるのが理想である。この補綴材を患者の骨と置
換するためには、置換物が微生物分解できることが必要
である。
【0011】従来の補綴移植片は弾性係数が骨のそれと
異なっていたため、外層の骨の萎縮の原因になってい
た。骨板から骨へ荷重を徐々に伝えることができ、しか
も、治療後に外科的に除去する必要性がなくなるという
理論的利点のある吸収可能な骨合成物質は極めて有用な
ものである。また、関節の荷重を受ける部分の一次的支
持材として、吸収可能な多孔性物質は、軟骨の破壊を防
止し、骨と軟骨形成細胞の成長を促進させるという利点
がある。従って、移植後の強度および剛性が大きい構造
支持材を提供する微生物分解可能な補綴材が求められて
いる。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、構造補綴材
および治療薬のデリバリー用ビヒクルとして有用な微生
物分解可能な組成物と、その製造方法と、その使用方法
に関するものである。本発明の組成物は、生体内で無毒
な残渣に分解することが予め分かっている所定寸法およ
び形状に作られた微生物分解可能なポリ(ホスフェート
エステル)マトリックスによって構成される。この組成
物を移植片および補綴材として使用する方法は、特別な
形状に作られた組成物を個体の所定位置にインビボで導
入する。本発明のポリマーは微生物分解で且つマトリッ
クスの形であることが好ましいが、これらの特性はポリ
マーの本質的な特性ではない。本発明の組成物は、一時
的に生体内に存在することによって、医学効果を上げる
のに十分な期間存続するマトリックスとなり、分解する
ことによって患者には無毒であり、物理的強度を与え且
つ製造が容易である。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明は補綴材および治
療薬のデリバリー用ビヒクルとして有効な組成物に関す
るものである。この組成物は微生物分解可能で、生物適
合性のあるポリ(ホスフェートエステル)によって構成
される。このポリマーは主鎖中に加水分解可能な燐酸エ
ステルすなわちP(O)−O−C結合を有するので、微生
物分解可能である。このポリマーは、燐酸エステル結合
とともに、そのペンダント基の構造によってポリホスフ
ェート、ポリホスホネートまたはポリアミドホスフェー
トに分類される。燐原子が3価の状態で存在する場合に
は、このポリマーはポリホスファイトまたはポリホスフ
ォスホナイトになる。本発明の好ましい組成物は下記一
般式を有する微生物分解可能なポリホスフェートまたは
ポリホスフォネートのマトリックスによって構成され
る:
【0014】
【化10】 ( ここで、RとRは有機または有機金属成分であり、
nは約10〜105である) 上記の基Rは治療剤であるか、下記の群の中から選択
される基を表す:
【0015】
【化11】
【0016】(ここで、R1はアルキル、ハロゲン、ニ
トロ、ヒドロキシル、アミノ、カルボキシル、アルコキ
シまたはこれらを組合わせたものを表し、R2は酸素ま
たはN−CH3を表し、aは2〜6の数であり、bは10
〜100 の数であり、dは2〜16の数であり、fは1〜6
の数であり、mは1〜2の数である)] 上記の基R' に等しいその他の基R' も本発明の範囲に
入るものである。R基は治療薬か、下記の中から選択さ
れる基を表す:
【0017】
【化12】 (ここで、R1はアルキル、ハロゲン、ニトロ、ヒドロキ
シ、アミノ、カルボキシル、アルコキシまたはこれらを
組み合せたものじあり、R3
【0018】
【化13】
【0019】であり、pは1〜16の範囲の数である) これらのR基と機能的に等しい他のR基も本発明の範囲
内である。また、上記RとRは互いに同一であってい
てもよく、あるいは、互いに異なる治療薬であってもよ
い。ポリホスフェートおよびポリホスフォネートに共通
な合成法と化学構造を式1と2に示す。上記ポリマーは
加水分解によってモノマー状のホスフェートとジオール
に分解される(式3)。しかし、燐酸エステル結合は加
水分解に対して不安定であるため、これらのポリマー
は、これまで、商業的に利用されていなかった[サンド
ラー(Sandler)達「ポリマー合成 (Polymer Synthesi
s)」第1巻、第13章、アカデミックプレス(Academic Pr
ess)、ニューヨーク、1974年] 。しかし、本発明者が、
これらポリマーを一時構造補綴材および徐放性治として
応用して医学的効果を達成できたのは正にこの不安定性
である。
【0020】
【化14】
【0021】各カルボニル結合の加水分解反応性を比較
すると、燐酸エステルは、カルボキシルエステルに匹敵
するか、それより僅かに反応性が高い。従って、この水
に変化し易い結合は変化し易いデリバリー系の基礎とな
る。分解率はポリマー主鎖の疎水性を調節することによ
って広範囲に調節でき、微生物分解性は既に保証されて
いる。これは上記の基RとR' を変えることによって達
成される。また、疎水性の主鎖と親水性の結合とを組み
合せると、開裂が促進されてヘテロな分解が起こるが、
水の浸透に対して抵抗力がでる。本発明のポリホスフェ
ートとポリホスフォネートは高い分子量で得ることがで
きるので、好ましい物理的強度を示す。界面重合によっ
て 600,000までの平均分子量が得られる[ 上記サンドラ
ー達(Sandler) 参照] 。この分子量ではポリマーが透明
になり、フイルムおよび繊維特性を示す。また、P−O
−C基は可塑化効果があるので、ガラス転移温度が低下
し、有機溶媒に可溶となる。これらの効果はどちらも組
成物の製造に望ましいものである。
【0022】本説明の組成物で使用される「治療剤」と
いう用語は医薬、放射性同位体、免疫調節剤およびレク
チンを含むが、これらに限定されるものではない。ま
た、「個体」という用語は人間と人間以外の動物を含
む。本発明の組成物に混入することができる医薬には蛋
白質系の医薬および非蛋白質系の医薬が含まれる。「非
蛋白質系医薬」という用語には、例えば、マイトマイシ
ンC、ダウノルュビシン、ビンブラスチン、AZTおよ
びホルモン等の医薬化合物が含まれる。これらと同様な
物質は種々公知である。本発明の組成物に混入される蛋
白質系医薬には免疫調節剤とその他の生物学的応答調節
剤が含まれる。「生物学的応答調節剤」という用語に
は、免疫応答性を変えて、所望の治療効果、例えば、腫
瘍細胞の破壊効果等を高める物質を含む。免疫応答調節
剤の例としては、リンホカイン等の化合物が挙げられ
る。リンホカインの例としては、腫瘍壊死因子、インタ
ーロイキン、リンフォトキシン、大食細胞活性化因子、
移行抑制因子、コロニー刺激因子およびインターフェロ
ンが挙げられる。本発明の組成物に混入可能なインター
フェロンは、α−インターフェロン、β−インターフェ
ロン、γ−インターフェロンおよびこれらの亜類型であ
る。また、これらの蛋白質系医薬から誘導されるペプチ
ドまたは多糖類フラグメント、またはこれとは全く独立
に誘導されるペプチドまたは多糖類フラグメントを混入
することができる。「生物学的応答調節剤」という用語
にはワクチン等の物質を含み、一般には、異質物、通常
は病原組織またはその一部にワクチンが関与する病原菌
に対する宿主の免疫応答を変え物質を含む。蛋白質質系
医薬として作用するその他の物質は当業者に公知であ
る。
【0023】放射性同位体の使用は、例えば、腫瘍分
布、質量および同位体の安定性と放出等の因子によって
は他のものより好ましい場合がある。現在現れている悪
性の型に応じて、エミッタが他のものより好ましい。一
般に、免疫治療では、α線とβ線を出す放射同位体が好
ましい。例えば、動物が固体の腫瘍病巣を有する場合に
90Y等の組織に数ミリメートルの侵入することので
きる高エネルギーβエミッタが好ましい。また、例えば
白血病の場合のような悪性の単一のターゲット細胞によ
って構成されている場合には212Bi等のエネルギーレン
ジが狭い高エネルギーαエミッタを用いるのが好まし
い。治療目的で本発明の組成物に混入可能な放射性同位
体の例としては125I、131I、90Y、87Cu、212Bi、211
At、212Pb、4 7Sc、109Pd および186Re が挙げられる。
本発明の組成物に混入可能なその他の放射性同位体は当
業者には公知である。
【0024】レクチンは蛋白質であり、通常は特定の糖
成分に結合された植物材料から分離される。また、多く
のレクチンは細胞を癒着させることができ、リンパ細胞
を刺激することができる。本発明の微生物分解可能な組
成物と一緒に治療に使用することのできる他の治療剤は
当業者には公知のものである。本発明の組成物に関する
「治療に有効」という用語は、その治療剤が意図する特
定の医学効果を挙げるのに十分な濃度で存在していると
いうことを意味する。達成することのできる所望の医学
効果は、例えば化学療法、抗生物質療法、受胎調節療法
および代謝調節療法等が挙げられるが、これらの限定さ
れるものではない。
【0025】本発明の組成物で「治療剤を担持」と言う
用語は、(1)ポリマー基質に結合されていない治療
剤、(2)ポリマー主鎖内で結合されている治療剤、
(3)ポリマー基質にペンダントとして結合されている
治療剤、または(4)主鎖の基質に結合され且つポリマ
ー基質にペンダントして結合されている治療剤を含む組
成物を意味する。治療剤が基質に結合されていない場合
には、治療剤は単に物理的にポリマー基質に分散してい
る。治療剤が基質内に結合されている場合には、治療剤
がポリ(ホスフェートエステル)の主鎖(R) の一部
となる。治療剤がペンダントとして結合されている場合
には、例えば、イオン結合または共有結合によって基質
ポリマーの側鎖(R)に化学的に結合されている。最初
の2つの例では、治療剤は、基質が微生物分解した時に
放出される。また、治療剤は、ポリマー基質を通って拡
散によって放出される。ペンダント系では、ポリマー−
治療剤結合が身体の組織中で開裂した時に治療剤が放出
される。
【0026】1つ以上の治療剤を組み合わせて本発明組
成物に混入することができる。このような複数治療剤を
混入する例としては、例えば、(1)主鎖の基質(R)
内で第1の治療剤を置換し、第2の治療剤をペンダント
結合(R)するか、(2)主鎖の基質(R)またはその
ペンダント位置(R)を置換したた互いに異なる治療剤
を含む互いに異なるポリ(ホスフェートエステル)の混合
物にするか、(3)未結合の治療薬剤とポリ(ホスフェ
ートエステル)とを混合し、組成物とするか、(4)下
記一般式 :
【0027】
【化15】
【0028】(ここで、mまたはnはポリマーの約1〜
99%である)のコポリマーを用いるか、(5)上記をも
のを組み合わせて用いる場合が挙げられる。組成物中で
の治療剤の濃度は治療剤の種類と、その生理学的役割
と、所望する治療効果によって変えることができる。従
って、例えば、治療効果が受胎調節である場合に使用さ
れるホルモンの濃度は、治療効果が細胞増殖疾患の改善
である抗腫瘍薬剤の濃度とは異なる。いずれにしても、
特定の治療剤の特定の例における所望の濃度は、当業者
が容易に確定することができる。
【0029】本発明組成物への治療薬剤の混入量は、例
えば、治療剤がポリ(ホスフェートエステル)の主鎖ポ
リマー基質に結合されているかどうかによって変えるこ
とができる。治療剤が主鎖基質に結合されていないポリ
(ホスフェートエステル)と物理的に付いている組成物
では、治療剤の濃度は一般に50重量%を越えない。治療
剤が主鎖基質に結合されているか、もしくは、ポリマー
基質にペンダントで結合されている組成物での治療剤の
混入量はモノマー単位当たりの治療剤の理論量未満であ
る。本発明の組成物を説明する時に使用される「一時的
な構造補綴材」という用語は、時間がたつと微生物で分
解され、個体中で構造機能を発揮する例えば、血管移植
片、縫合糸および骨板等となる補綴材 (プロテステシ
ス、prosthesis) を意味する。
【0030】本発明のポリ(ホスフェートエステル)組
成物は、一時的な構造補綴材としての機能と、治療剤担
持組成物としての機能の両方を同時に果たすことができ
る。この例としては、例えば、抗生物質等の治療剤を含
む縫合糸、成長因子を含む骨板等が挙げられる。本発明
のポリマーの新規な利点は、ポリマーに治療剤を化学結
合させる側鎖を官能基として使用することができる点に
ある。例えば、カルボキシル基を含む治療剤は、加水分
解可能なエステル結合(式4)を介して燐原子に結合す
ることができる。この時、治療薬剤の放出率はポリマー
薬剤の加水分解の開裂度に依存する。ペンダント系のデ
リバリーでは、治療剤の混入量が多くなるという利点を
有する。また、液体状態の治療薬剤を用いることもでき
る。
【0031】また、2つのヒドロキシル基を含む治療薬
剤は、直接、ポリマーの主鎖に混入することができる
(式5)。例えば、エストラジオール等のステロイド
は、ジクロロホスフェートと反応して、ポリマーを生成
することができる。他の治療薬剤も主鎖に混入されるた
めに誘導体化できる。例えば、2つのアミノ基を有する
薬剤は、ヒドロキシルカルボキシル酸のカルボキシル基
と反応することができる。この時、ヒドロキシル基は、
ポリ(ホスフェートエステル)を生成するのに使用され
る。また、ポリマー前駆薬剤の加水分解によって、持続
的なデリバリーが実施される。
【0032】
【化16】
【0033】本発明のポリ(ホスフェートエステル)
は、塊重合、界面重合、溶液重合および開環重合等の重
合を使用して合成できる [オディアン(G. Odian)「重合
の原理(Principles of Polymerization)」第2版、ジョ
ン ウィルキィ アンド サンズ(John Wilky and Son
s) 、ニューヨーク、1981年] 。これらの方法を使用す
ることによって、広範囲の物理的、化学的及び微生物分
解特性を有する種々の異なる合成ポリマーが得られる。
特性及び特徴における差異は、反応濃度、反応体の濃
度、溶媒の種類、及び反応時間等のパラメータを変える
ことによって、調節される。
【0034】本発明のポリ (ホスフェートエステル) の
分子量は、約 2,000〜約106の範囲で変化することがで
き、約10〜約10,000のモノマー単位を含む。プロテーゼ
または移植片として有効な全組成物は予想でき、調節可
能な分解率、微生物適合性、微生物分解性、物理的強度
および製造の容易差という特徴を備えた合成ポリ(ホス
フェートエステル)組成物である。本発明のポリ(ホス
フェートエステル)組成物の微生物による分解速度は、
ポリマーの疎水性を変化させることによって制御するこ
ともできる。予想できる分解のメカニズムは、好ましく
は、例えば、疎水性のポリ(ホスフェートエステル)主
鎖中のR基、例えば、芳香族構造またはR基が疎
水性でなく、例えば、脂肪族基である場合にはR基が芳
香族の場合である。
【0035】各ポリ(ホスフェートエステル)組成物の
分解速度は、通常、同一pHでは予想でき、一定であ
る。これによって、この組成物を個体の種々の組織の位
置に導入することができる。これは、特に、互いに異な
る特定の適用に使用される広範囲の組成物と器具を個々
の予想できる分解期間を提供する特定の要求、寸法およ
び形状に合わせて構成し、形状を決定できるという点で
価値がある。本発明の組成物を長期間の治療薬剤のデリ
バリーに使用する場合には、例えば、ビスフェノールA
を含む比較的疎水性の主鎖基質が好ましい。親水性もし
くは極性の基を主鎖基質に導入することによって、ポリ
(ホスフェートエステル)の分解率を高め、器具の機能
生命を短くすることができる。また、主鎖基質にメチレ
ン基を導入することによって、通常、主鎖の可撓性を高
め、ポリマーの結晶度を低くすることができる。逆に、
例えば、整形外科的に使用する場合に、より硬い主鎖基
質をえるためには、例えば、ジフェニル基等の芳香族構
造を基質に混入することができる。また、例えば、1,3,
5 −トリヒドロキシベンゼンまたは(CH2OH)4を使
用して、ポリ(ホスフェートエステル)を架橋して、ポ
リマーのモジュラスを高めることができる。側鎖(R)
の構造についても同様の考察が為される。
【0036】本発明のポリ(ホスフェートエステル)は
全て微生物適合性があり、微生物分解できる。患者の生
体内に導入する治療薬剤担持移植片すなわち補綴材とし
ての意図される機能の点から、これらの組成物は非炎症
性であり、非免疫原であることが好ましい。また、例え
ば、皮下または各体腔内で治療薬剤担持ポリマー組成物
として作用する移植片としての本発明のポリ(ホスフェ
ートエステル)の使用は、特に、数日から数年の範囲の
期間に渡る長期間の薬剤投与が必要な場合に有効であ
る。この場合に使用される薬剤としては、糖尿病のため
のインシュリン、緑内障のためのピロカルピンヌ、様々
な病気及びアレルギーのための免疫剤、避妊用ステロイ
ド、麻酔拮抗剤、抗性物質、抗癌剤および抗高血圧剤等
が挙げられる。
【0037】皮下移植は、現在、持続した薬剤配達に使
用される最も普及した投与経路の1つである。これは、
移植及び除去を含む外科的な操作が簡単であり、経口も
しく経皮経路に比較すると好ましい吸収位置を提供する
ことができるからである。しかし、患者や移植位置およ
びその頻度によっては、手術は不利と見られることあ
る。移植片を注射器によって配達することができるなら
ば、移植片を直接皮下組織に注射することによって、手
術を避けることができる場合もある。これは、多くの持
続した徐放性インシュリン製品に使用される方法である
【0038】注射器を使用する移植は、特に、本発明の
組成物が薬理学的緩衝液に懸濁され、注射器を介して所
望の位置に導入されるミクロ球の形状である時に効果的
である。例えば、コルチゾンに混入したミクロ球の形状
の組成物は、炎症のある関節または筋肉の区域に注射す
ることができる。皮下に移植された組成物から治療薬剤
を放出するための基質として作用する本発明の微生物分
解可能なポリマーの使用は、従来技術の組成物に複数の
利点を提供する。最も明らかな利点は、その機能を果た
した後、装置を外科手術で除去する必要がないことであ
る。また、薬剤の放出のための付加的なメカニズムは分
解によって提供される。完全なデリバリーすなわち最大
吸収は器具の分解後に起こる。
【0039】微生物で分解できるスラブ、円筒対および
球からの治療薬剤の放出メカニズムは、ホプファンベー
ルが記載している(「制御された放出ポリマー処方(Con
trolled Release Polymeric Formulations) 」26〜32
頁、ポール(D.R.Paul)とハリス(F.W.Harris) 、 アメ
リカン ケミカル ソサエティ(American Chemical Soc
iety) 、ワシントン、1976年) 。放出が主として基質の
分解によって制御されることを特徴とする付加的な放出
を簡単な式で示すと以下の式になる : M/M=1−〔1−kt/ca〕n (但し、上記式において、球の場合n=3、円柱の場合
n=2、スラブの場合n=1であり、aは球または円柱
の半径、もしくは、スラブの厚さの半分を示し、M
は、各々t時間と無限で放出される薬剤の質量であ
る)。
【0040】また、例えば、壊死拮抗剤、ステロイド及
び抗癌剤のデリバリーに、微生物分解可能な皮下移植片
を使用をすることができる。ナルトルキソン、シクラゾ
シン、ナロキソン等の麻酔性の拮抗薬は薬物依存患者の
リハビリテーションの後解毒段階で有効である。使用さ
れるステロイドとしては、避妊薬(例えば、プロジェス
テロン)、抗炎症薬(例えば、デキサメタソン)及び促
進剤(例えば、エストラジオール)がある。使用される
抗癌剤としては、シクロホスファミド、ドクソルビシン
及びシスプラチンが挙げられる。膣内の移植片は、避妊
ステロイドホルモンの持続した放出のための使用され
る。この移植片は、これらの薬剤を経口投与と比較する
と、膣の粘膜によって提供されるより好ましい吸収位置
に位置する。膣内に投与することによって、多くのステ
ロイドホルモンを不活性化する第1通路肝臓代謝作用と
胃腸の非両立性が避けられる。また、膣内の投与は、自
分で挿入することが可能であり、患者により安心を与え
る。この使用法では、より安定なポリ(ホスフェートエ
ステル)が好ましい。
【0041】子宮内リング(IUD)は、本発明き組成
物を使用することのできる避妊の一般的な方法の1つで
ある。薬を混入しないIUDを含む初期の研究よって、
装置が大きいほど妊娠を防ぐ効果があることが分かっ
た。しかし、残念ながら、大きな装置は、子宮の痙攣、
出血、及び除去の影響率が増大する原因となった。子宮
内の避妊を改良し、上記の副作用を防ぐための研究が重
ねられ、その結果、医薬を購入したIUDが発達した。
この種のIUDには、2つの種類の薬剤を使用してい
る。すなわち、銅等の避妊金属と、プロジェステロン等
のステロイドホルモンである。
【0042】本発明の組成物は、また、緑内障の治療に
有効である。慢性解放角緑内障は、通常、眼内の圧力を
制御するために、ピロカルピン等の縮瞳剤で患者を一生
治療することが必要である。従来のピロカルピン治療で
は、1日に4回点眼剤を滴下することが必要であった。
従って、ピロコルピン等の抗緑内障薬剤を含む本発明の
組成物は、より低い頻度で、より長い期間投与されるこ
とが要求される。本発明のポリ(ホスフェートエステ
ル)を含む組成物は、上記の実施態様の他に、農業の用
途に使用することができる。これは、治療薬剤を殺虫
剤、植物成長ホルモン、殺菌剤、肥料、及びその他の当
業者には公知であるか、容易に確かめることができるも
の等に変えて実施することができる。しかし、これらに
制限されるものではない。上記で本発明の概要を説明し
た。以下、実施例を参照して説明するが、これらの実施
例は、本発明を例示するものであり、何ら限定するもの
ではない。
【0043】
【実施例】実施例1 一般的なポリマー合成法 燐を含むポリマーを合成するためには4つの異なる方
法、すなわち、塊重縮合、溶液重合、界面重縮合および
開環重合を使用した。これらの合成では、装置から湿気
の痕跡を除去するのに注意が払われていた。反応容器を
使用前に注意深く乾燥させ、乾燥窒素で掃流した。この
窒素流は、酸素を除去するために、脱酸素精製器を通過
した。界面重縮合の場合を除いて、重合は、窒素流下で
行われた。使用前に、全反応体を真空下で分別蒸留して
再結晶化させた。特に、二塩化燐酸は、各実験の前に、
新たに蒸留した。溶媒は分子篩で乾燥させた。界面重縮
合では、セチルトリメチルアンモニウムクロリドとクラ
ウンエーテル18の相移動触媒を使用した。溶融重縮合で
は、塩化鉄と塩化マグネシウムのルイス(Lewis) 酸を使
用した。開環重合では、開始剤として、t−BuOKまた
は(i−C49)3Alを使用した。酸化して、塩基中のキ
ノンになるジオールを含む反応では、操作は暗所で行わ
れ、少量のハイドロサルファイトを界面重縮合に添加し
て、ジオールの酸化を防いだ。
【0044】A.溶融−重縮合:溶融または塊重縮合で
は、溶媒の非存在下でホスフォニックジクロリドまたは
ホスフォリックジクロリドをジオールと混合する。ルイ
ス酸触媒(FeCl3、MgCl2等)を添加し、混合物を多くの
場合真空下または窒素ブランケット下で加熱して、精製
したHClを除去する。これらのかなり活性な状態では、
連鎖して酸分解(水が存在していれば加水分解)が起こ
ることがある。ポリマー主鎖が水素原子吸収または酸化
を受け、後段でマクロラジカル再結晶する時、偶発的な
架橋等の望ましくない、熱で誘導された二時反応が起こ
ることがある。長所の面では、この技術は、溶媒や多量
の他の添加剤を使用しないので、精製がより簡単にな
る。また、この技術は、適正な分子量のポリマーを提供
することができる。
【0045】B.溶液−重縮合 溶液重縮合は、ジオールと燐成分のどちらもが共通の溶
媒に可溶性であることを必要とする。通常、塩素化され
た有機溶媒を使用し、酸受容体の理論量の存在下で反応
を実施する。次に、生成物を沈澱して溶液から分離し、
精製して、塩酸塩を除去する。塊反応に比較すると、よ
り長い時間が必要だが、使用される条件はより緩やかで
ある。従って、この技術を使用すると、より敏感な官能
価の基を混入することができる。
【0046】C.界面重縮合 界面重縮合では、高い反応速度でこれらのポリマーの高
い分子量を得ることができる。界面技術は非平衡方法で
あるので、塊と溶液の方法では当然のジオールとジクロ
ロリデートとの間の正確な理論量の均衡への高分子量の
決定的な依存は除去される。この方法の制限は、アルカ
リ性水相での酸塩化物の加水分解である。水にいくらか
は可溶性であるホスホロ−ジクロロリデートは、通常、
重合より加水分解を受ける。
【0047】D.開環重縮合 燐を含むモノマーの開環重縮合は、ラピエニス(Lapieni
s)及びその他「ジャーナル オブ ポリマー サイエン
ス(Journal of Polymer Science)」パートA、ポリマー
ケミストリィ(Polymer Chemistry) 25 :1729、1987
年と、プレトラ(Pretula) 達「マクロ分子(Macromolecu
les)」19、1797、1986年に記載されている。この技術
は、特に、高分子量ポリマーを製造するのに有効であ
る。
【0048】実施例2 ポリ(ホスフェートエステル)の製造 A.溶融−縮合技術を使用して、式6に示した構造を有
するポリ(ホスフェートエステル)を製造する。−20℃
で冷却したFeCl2モル%を含む等モル量のエチレン
グリコールの混合物を磁気撹拌しながら、徐々にエチル
ホスホロジクロリデートを添加する。そのフラスコは、
HClを除去するトラップを介して、真空ポンプに結合さ
れている。添加が終了すると、7時間に渡って徐々に温
度を120 ℃まで上昇させる。次に、塊を室温まで冷却し
て、メタノールに溶解させ、エーテル内で沈澱させる。
【0049】
【化17】
【0050】B.溶液−重縮合技術を使用して、式7に
示した構造のポリ(ホスフェートエステル)を製造し
た。乾燥塩化メチレン 100ml中の再結晶化ビスフェノー
ルA(10.0g、43.8ミリモル) と乾燥ピリジン( 7.62
g、 2.2当量) の溶液を櫂形撹拌器、温度計、ガス取り
入れ管及び排出管を備える容積500mlの三首フラスコで
5℃まで冷却する。乾燥窒素の正の圧力下で、塩化メチ
レン25ml中の新たに蒸留されたエチルホスホロジクロリ
デート7.14g(43.8 ミリモル) の溶液を30分かけて添加
漏斗から添加する。添加が終了した時、温度を25℃まで
上昇させ、窒素下で18時間撹拌を続ける。塩化水素ピリ
ジンの沈澱物を濾過によって除去し、濾液を蒸留水40ml
で二度洗浄する。CaClで乾燥させた後、塩化メチレン
溶液を濃縮して、石油エーテル500ml中に沈澱させる。
分離した油分を16時間、室温で、真空ラインで乾燥さ
せ、ポリ(ホスフェート)8.42g(収率60.4%) を得
る。このポリ(ホスフェート)は堅い白い泡で、M
17,000である(クロロホルム中でのポリスチレンに対す
るGPCによる)。
【0051】
【化18】
【0052】C.界面重縮合技術を使用して、式8のポ
リ(ホスフェートエステル)を製造した。蒸留水65ml中
の再結晶化ビスフェノールA(10.0g、43.8ミリモル)
と水酸化ナトリウム(3.66g、1.04当量) の溶液を製造
する。次に、セチルトリメチルアンモニウムクロリド
(CTMAC)の25%水溶液1.12g(2モル%)を撹拌
しながら添加する。別に、乾燥塩化メチレン60ml中のフ
ェニルホスホノジクロリデート溶液(8.59g、43.8ミリ
モル) の溶液を滴下漏斗内で製造して、窒素下で保持す
る。次に、これらの溶液をどちらも0℃に冷却する。こ
の水溶液を容積1lのワリング(Waring)社製の市販のブ
レンダのジャーに移し、直ぐに低い速度で混合を始め
た。有機溶液を1分間の間蓋の孔を介して漏斗から撹拌
している溶液に滴下した。この混合物を4分間混合する
と、温度35℃で、濃いミルク状のエマルジョンが得られ
る。分離漏斗で層を分離した後、低級有機層を水30mlで
洗浄し、CaCl2で乾燥させ、石油エーテル750ml中に沈澱
させ、繊維質の粉末の個体を得る。この個体を濾過によ
って分離し、同様に再沈澱させ、再度分離して、16時
間、室温で、真空ラインで乾燥させると、細かい粉末状
のポリホスホネート(15.1g、98.4%) が得られる。
【0053】
【化19】
【0054】D.開環技術を使用して、式9に図示した
ポリ(ホスフェートエステル)を製造した。24時間の反応
で、25℃で、開始剤としてトリイソブチルアルミニウム
( 0.03M)を使用した時、塩化メチレン中で濃度 7.0モ
ル/lでジオキサホスホリナンを使用して、数平均分子
量が 100,000以上のポリマーを得た。このポリマーは、
白色粉末状物質で、収率は約50%である。この技術の問
題点は、純粋な環状のモノマーの製造にある。開環反応
のために好ましい熱動的運動力を得るためには、モノマ
ーは脂肪族で大きくない基に限定される。また、環状モ
ノマーは、酸性のプロトンを含んではいけない。
【0055】
【化20】
【0056】上記の技術で合成したいくつかのポリ(ホ
スフェートエステル)の補足例とその特性を以下の第1
表に示した。
【0057】
【表1】
【0058】
【表2】
【0059】実施例3 ペンダントと基質系からの化合物の比較放出速度 脂肪族の主鎖と組み合わせて、ペンダントの位置に安息
香酸、アニリン、チオフェノール、もしくはp−ニトロ
フェノールを含むポリ(ホスフェートエステル)組成物
を製造した。これを式10に示した。
【0060】
【化21】
【0061】R=安息香酸、アニリン、チオフェノー
ル、もしくは、p−ニトロフェノール開環重合技術を使
用して、ポリ(2−クロロ−2−オキソ−1,3,2−ジオ
キサホスフィット)を製造した。環状モノマーである2
−ヒドロ−2−オキソ−1,3,2−ジオキサホスフィット
を製造するために、ベンゼン中の1,3−プロセンジオー
ル(0.165モル) とトリエチルアミン(TEA)(0.33モ
ル) の溶液(100ml) を、0℃で、窒素雰囲気下で、激し
く撹拌している無水ベンゼン(200ml) に一滴ずつ添加て
る。次に無水ベンゼン(200ml) 中の三塩化燐(0.165モ
ル) を添加する。2時間反応させ、TEA HCl塩を濾
過して除去した後、水(0.2モル) とテトラヒドロフラン
(10ml) の混合物を一滴ずつ添加する。2時間激しく撹
拌した後、減圧下で溶媒を除去する。充填物質としてシ
リカを、動く相としてクロロホルム/トルエン (50:50)
を使用するフラッシュクロマトグラフィによって、残留
物を分離する。モノマーの純度を薄層クロマドグラフィ
(TLC)によって調べる。TLCプレートは、視覚化
するため、沃素上記によって展開される。
【0062】2−ヒドロ−2−オキソ−1,3,2−オキサ
ホスホリナンの陰イオン重合によってポリマーを合成し
た。−15℃で、48時間かけて、窒素雰囲気下で、塩化メ
チレン中で陰イオン重合を実施した。i−BuAl1モル
%を陰イオン開始剤として使用した。ポリマーは、乾燥
したベンゼン中で、繰り返し沈澱して分離された。ポリ
マーの塩素化は、安定した黄色が得られるまで(約3時
間)塩化メチレン中のポリマー溶液に乾燥塩素を通過さ
せることによって行われた。次に、過剰な塩素を室温
で、真空で除去した。得られたポリマーは、GPC、極
限粘度数、FT−IR、及びFT−NMRによって特徴
づけられる。
【0063】塩素化の後、脱水素塩素化によって、ポリ
マーの側鎖にこの化合物を結合させる。異なるR基を含
む化学構造を全部FTIRとUV分光光度測定によって
確かめた。図1はポリマーからR基の生体内放出を示
す。薬剤放出速度は、結合の安定性による。例えば、安
息香酸は、極めて水に不安定な燐無水物結合を介してポ
リマーに結合されている。従って、高い放出速度が観察
される。モデル薬剤は、全部、水に可溶性の化合物であ
り、拡散制御放出系内で、極めて迅速に除去される。p
−ニトロフェノール及びアニリンの基質系からの放出
(薬剤は、物理的にポリマー中に分散されており、円板
に圧縮成形される)とペンダント系からの放出(ポリマ
ー−薬剤の組み合わせは同じ大きさに圧縮成形される)
の比較を図2に図示した。薬剤の50%がかなり長いポリ
マー−薬剤組み合わせから放出される時間を計った。そ
の結果、ペンダント系は、ホスフェートエステルもしく
はホスホロアミド結合を介して親水性薬剤の放出を延長
することができることが分かった。
【0064】実施例4 種々のBPAポリマーの分解速度の比較 ビスフェノールA(BPA)主鎖を有する種々のポリ
(ホスフェートエステル)を製造して、その試験管内で
の分解速度を比較した。これらのポリマーは、ホスホク
ロリデートを置換することを除いて、実施例1Bもしく
はCに記載した方法と同様の方法で製造された。第2表
の4つの側鎖は、アルドリッヒケミカル(Aldrich Che
micals)から市販されているものを使用した。他の構造
の側鎖を使用するためには、次の式;
【0065】
【化22】 (但し、上記式において、Rは所望の構造である)のホ
スホロクロリドを出発原料とすることができる。そのモ
ノマーは、市販されているか、従来のように合成でき
る。このような合成は、例えば、以下の一般式:
【0066】
【化23】
【0067】によって、有機溶媒中で、酸受容体の存在
下で、所望の構造を有する酸塩化燐を反応させることに
よって実施される。製造したポリマーは[表3]に示し
た構造を有する。
【0068】
【表3】
【0069】次に、これらのポリマーをpH12のホスフ
ェート緩衝液に入れ、それらの相対分解速度を測定し
た。分解実験は、0.1Mホスフェート緩衝液(pH12)
中で実施した。このポリマーを圧縮成形して、円板(1
cm×2mm)に成形し、pH12の緩衝液50ml中に入れ、37
℃で培養する。放出速度に続いて、HPLCによって緩
衝溶液の濃度を測定した。また、時間の関数として円板
の重量損失を記録した。その結果を図3に図示した。予
想されたように、加水分解は塩基を触媒とする。37℃で
pH7.4の緩衝液中で、BPA−EOPは10日での重量
損失は5%未満である。37℃の0.1M NaOH溶液で
は、ポリマーは1週間未満で完全に分解する。
【0070】実施例5 BPAポリマーからの非ペンダント薬剤放出速度の比較 ビスフェノールA主鎖と異なる側鎖を有するポリ(ホス
フェートエステル)を実施例4に記載したように製造し
て、異なる薬剤の試験管内の放出について比較した。第
1の実験では、コルチゾンもしくはリドカインを含むB
PA−PP、BPA−POP、BPA−EP、BPA−
EOPの組成物を比較した。圧縮成形によって薬剤を基
質に混入した。ポリマーを粉状にして、90ミクロンの以
下の範囲の粒径にふるい分けした。薬剤を同じ粒径の範
囲にふるい、ボルテックス(Vortex)ミキサーでポリマー
粉末と混練した。この混合物をプレスして、150Kpsiの
圧力で、室温で、10分間、鋳型によって円板(10mm×2
mm)に成形した。このような高い成形圧力は、望ましい
持続した放出用の圧縮基質を形成するのに有効である。
鋳型は、特に、高圧に耐える炭素と熱処理プランジャー
によって形成されている。ポリ(ホスフェートエステ
ル)−薬剤の組み合わせも、同様に、移植用に成形され
る。
【0071】溶媒蒸発技術を使用して、ミクロ球を製造
する。塩化メチレン20ml中にポリマー2g及び薬剤0.4
gの溶液を製造する。この混合物を、ホモジナイザーの
中で、ポリ (ビニルアルコール)0.5重量%を含む水150m
l中で乳化させる。エマルジョン中の塩化メチレンを、
1時間かけて、室温で、40mmHgの減圧で蒸発させる。こ
のようにして得られたミクロ球は素早く冷水で洗浄し、
濾過する。乾燥させた後、使用する前に、ミクロ球を狭
いサイズの分画で膨張させる。この技術は、例えば、シ
ュークロース及び神経成長因子等の遊戯物をカプセルに
入れるのに使用される。細菌の成長を抑制するゲンタマ
イシンスルフェート0.02重量%を含む0.1M、pH7.4の
ホスフェート緩衝液中で、放出実験を実施した。薬剤を
装填した基質を容積20mlのバイアル中の10mlの緩衝液中
に入れ、37℃で培養する。放出速度に続いて、シンチレ
ーション計数と高圧液体クロマトグラフィ(HPLC)
によって緩衝液の濃度を測定する。HPLC分析は、基
質の分解速度を測定し、薬剤の化学的純度を検査するた
めに使用される。ほぼ完全なシンク状態へは、放出実験
中に緩衝溶液の置換の頻度を調節して、緩衝液中の薬剤
濃度が確実にその飽和値の20%以下であるようにする。
【0072】放出速度が速い(2日未満で100%放出)
状態で、ミクロ球を処理すると、実験は、流れ装置で実
施される。基質もしくはミクロ球を底部にガラスフィル
ターとテフロン(登録商標)(Teflon)栓を備えるガラス
バイアル中に入れる。0.1M、pH7.4のホスフェート緩
衝液の計数−引力流を0.5ml/分の速度でサンプル中を
流す。緩衝液の槽と放出容器は、どちらも37℃の浴に浸
されている。一時間毎に溶離剤を回収して、クロマトグ
ラフィ分析と分光光度測定分析を実施する。コルチゾン
の放出速度を図4に図示した。データは、放出速度が側
鎖(R)の化学構造によることを示している。これは、
微生物で分解できるポリマーの側鎖の変化が放出速度を
制御することができることを組織的に示した最初の研究
である。一般に、EOPもしくはEP側鎖は、POP及
びPP構造より疎水性が低いので、その放出速度はより
速い。ポリマーからのコルチゾンの一定の放出は、注目
する価値がある。第2の実験では、BPA−EOP誘導
基質組成物の種々の非ペンダント薬剤の放出速度を測定
した。第5図に図示したように、4つの薬剤は、全部、
HPLCによって測定されたようにポリマーから完全な
形で放出された。これらの放出分布は、一般に、水への
可溶性が高いものほど高い放出速度を有することを示
す。
【0073】実施例6 ペンダント5−フルオロウラシル組成物の製造 5−FU(7ミリモル)と1,1,1,3,3,3−ヘキサメチルジ
シラザン(30ml) の混合物を触媒量の硫酸アンモニウム
の存在下で、20時間、還流温度で加熱して、5−FUを誘
導体化する。減圧下でこの混合物を蒸発させると、2,4
−ビス−o−トリメチルシリル−5−フルオロウラシル
が生成する。最終的なポリマー−薬剤組み合わせを得る
ために、塩化メチレン(20ml中) の塩素化したポリ (ホ
スフェートエステル)(5g)を、理論量のピリジンの存
在下で、5−FU誘導体と反応させた。室温で18時間撹拌
した後、メタノール15mlを寸暇した。溶媒を蒸発たせた
後、残留物を再度ジメチルホルムアミドに溶解させ、ア
セトン中に繰り返し沈澱させる。ヨードアミノプリン
(IAP)のポリマーへの結合は、薬剤の第1アミンと
ポリマーの側鎖中の塩素との間の反応が容易なことを利
用して、同様に実施することができる。
【0074】試験管内の放出実験(実施例5等)では、
5−FUの持続した放出は、少なくとも7日間は観察さ
れ、5−FUの化学的な結合性はHPLCによって確かめ
られた。この放出速度は、多価担体にペンダントとして
結合された5−FUの同様の実験をはるかに上回ってい
る。その5−FUでは、たった2日後に完全な放出が起こ
る。本発明を上記のように説明してきたが、本発明の範
囲内で多数の変更及び修正をすることができるのは、当
業者には公知であろう。
【図面の簡単な説明】
【図1】 ポリ(2−オキソ−1,3,2−ジオキサホスフ
ィト)主鎖基質に結合している時の種々のペンダントR
基のインビトロでの放出(a)を示す図。
【図2】 組成物基質系とペンダント系からのニトロフ
ェノールとアニリンの放出(b)を比較した図。
【図3】 種々のポリ(ホスフェートエステル)の分解
速度を比較した図。
【図4】 種々のポリ(ホスフェートエステル)基質か
らの非ペンダントコルチゾンの放出速度を示す図。
【図5】 同じBPAポリマー基質からの4つの異なる
薬剤の放出速度を示す図。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61L 27/00 A61L 31/00 P 31/00 A61P 3/00 33/00 15/16 A61P 3/00 15/18 15/16 31/00 15/18 35/00 31/00 A61L 33/00 P 35/00 A61K 43/00 Fターム(参考) 4C076 AA95 CC27 CC32 CC41 EE59 FF04 4C081 AB02 AC01 AC02 BA16 CA19 CC02 CE02 EA05 4C084 AA12 BA42 NA13 ZB26 4J030 CB31 CB32 CB33 CB34 CB35 CD11 CE02 CE11 CG26 CG29

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記の式で表されるポリマー: 【化1】 〔ここで、nは約10〜105の範囲の数を表し、Rは治療
    剤であり、Rは下記の群の中から選択される基であ
    る: (ここで、R1はアルキル、ハロゲン、ニトロ、ヒドロ
    キシル、アミノ、カルボキシル、アルコキシまたはこれ
    らを組合わせたものを表し、R2は酸素またはN−CH3
    を表し、aは2〜6の数であり、bは10〜100 の数であ
    り、dは2〜16の数であり、fは1〜6の数であり、m
    は1〜2の数である)]
  2. 【請求項2】 下記の式で表されるポリマー: 【化2】 [ここで、nは約10〜105の範囲の数であり、Rは治療
    剤であり、Rは下記の中から選択される基を表す: 【化3】 (ここで、R1はアルキル、ハロゲン、ニトロ、ヒドロキ
    シ、アミノ、カルボキシル、アルコキシまたはこれらを
    組み合わたものであり、R3は 【化4】 であり、pは1〜16の数である)]
  3. 【請求項3】 下記の式で表されるポリマー: 【化5】 (ここで、nは10〜105の数であり、RおよびRは治療
    剤である)
  4. 【請求項4】 Rが第1の治療剤であり、Rが第2の
    治療剤である請求項3に記載のポリマー。
  5. 【請求項5】 上記治療剤が医薬、放射性同位体、生物
    学的応答調節剤、レクチンまたはこれらの混合物によっ
    て構成される群の中から選択される一つまたは複数のも
    のである請求項1〜3のいずれか一項に記載のポリマ
    ー。
  6. 【請求項6】 下記の式で表されるポリマー: 【化6】 [ここで、nは約10〜10の範囲の数であり、Rは下
    記の群の中から選択される基である: 【化7】 Rは下記の群の中から選択される基を表す: 【化8】 (ここで、R1はアルキル、ハロゲン、ニトロ、ヒドロ
    キシル、アミノ、カルボキシル、アルコキシまたはこれ
    らを組み合わせたものであり、R2は酸素またはN−C
    3であり、R3は、 【化9】 であり、aは2〜6の範囲の数であり、bは10〜100 の
    範囲の数であり、dは2〜16の範囲の数であり、fは1
    〜6の範囲の数であり、mは1〜2の範囲の数あり、p
    1〜16の範囲の数である)]
  7. 【請求項7】 医学効果を達成するのに有効な治療薬を
    治療に有効な量含む治療薬の配達賦形剤において、上記
    賦形剤が請求項1〜3のいずれか一項に記載のポリマー
    によって構成さていることを特徴とする賦形剤。
  8. 【請求項8】 請求項6に記載のポリマーによって構成
    され一時的な構造補綴材用組成物。
  9. 【請求項9】 治療に有効な量の治療薬をさらに含む請
    求項8に記載の組成物。
  10. 【請求項10】 請求項1〜3のいずれか一項に記載の
    ポリマーを含むことを特徴とする医学効果を達成するの
    に有用な治療薬を治療に有効な量含む一時的な構造補綴
    材用組成物。
  11. 【請求項11】 治療薬剤を治療に有効な量含む請求項
    1〜3のいずれか一項に記載のポリマーによって構成さ
    れる組成物を個体に投与することを特徴とする医学効果
    を達成するめの方法。
  12. 【請求項12】 上記医学効果が化学療法、抗生物質療
    法、避妊療法および代謝調節療法によって構成される群
    の中から選択されるような請求項11に記載の方法。
  13. 【請求項13】 上記治療薬が医薬、放射性同位体、生
    物学的応答調節剤、レクチンまたはこれらの混合物によ
    って構成される群の中から選択される一つまたは複数の
    ものであるような請求項11に記載の方法。
  14. 【請求項14】 個体に一時的な構造補綴材組成物を投
    与することによって構成される、個体に一時的構造の補
    綴材の支持体を与える方法において、上記組成物が請求
    項6に記載のポリマーを含むことを特徴とする方法。
  15. 【請求項15】 上記補綴材が骨板、縫合糸およびクラ
    ンプからなる群の中から選択されるような請求項14に記
    載の方法。
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