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JP2002153864A - 水中に溶解したフッ素及び/又はホウ素を吸着除去する方法 - Google Patents

水中に溶解したフッ素及び/又はホウ素を吸着除去する方法

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Publication number
JP2002153864A
JP2002153864A JP2000354704A JP2000354704A JP2002153864A JP 2002153864 A JP2002153864 A JP 2002153864A JP 2000354704 A JP2000354704 A JP 2000354704A JP 2000354704 A JP2000354704 A JP 2000354704A JP 2002153864 A JP2002153864 A JP 2002153864A
Authority
JP
Japan
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adsorbent
boron
water
fluorine
rare earth
Prior art date
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Pending
Application number
JP2000354704A
Other languages
English (en)
Inventor
Seiya Hirohama
誠也 広浜
Ryuichi Inaba
隆一 稲葉
Kazushige Kawamura
和茂 川村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Chiyoda Corp
Chiyoda Chemical Engineering and Construction Co Ltd
Original Assignee
Chiyoda Corp
Chiyoda Chemical Engineering and Construction Co Ltd
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Filing date
Publication date
Application filed by Chiyoda Corp, Chiyoda Chemical Engineering and Construction Co Ltd filed Critical Chiyoda Corp
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Publication of JP2002153864A publication Critical patent/JP2002153864A/ja
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  • Water Treatment By Sorption (AREA)
  • Solid-Sorbent Or Filter-Aiding Compositions (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 水中に含まれるフッ素及び/又はホウ素を吸
着法により除去する方法において、それら有害性物質に
対する吸着能にすぐれるとともに、低コストの吸着剤を
用いる方法を提供する。 【解決手段】 フッ素及び/又はホウ素を含有する水を
吸着剤に接触させて該フッ素及び/又はホウ素を該吸着
剤に吸着させて水中から除去する方法において、該吸着
剤として、表面積150m2/g以上、細孔容積0.5
5cm3/g以上、平均細孔径90〜200オングスト
ロームを有し、かつ細孔径90〜200オングストロー
ムの細孔が全細孔容積の60%以上を占めるγ−アルミ
ナ担体に希土類金属の酸化物又は水酸化物を5〜60重
量%担持したものを用いることを特徴とするフッ素及び
/又はホウ素の吸着除去方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、フッ素及び/又は
ホウ素(以下、これらを単に有害性物質とも言う)を含
有する水からそれに含まれるそれら有害性物質を吸着除
去する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、水中からフッ素(錯イオンなどの
形態も含む)を除去する方法としては凝集沈殿法、吸着
法等が使用されてきたが、凝集沈殿法はF-イオンを対
象とするのものであり、錯イオンなどの他のフッ素化合
物を除去する場合には効率が著しく低下するし、またホ
ウ素(錯イオンなどの形態も含む)を除去することはで
きない。また、フッ素やホウ素の吸着剤としては、アル
ミナやイオン交換樹脂の他に、希土類酸化物をイオン交
換樹脂に練りこんだものが用いられている。これはF-
イオンやホウ素を吸着できるがイオン交換樹脂を用いる
ため高価であり、希土類の溶出や樹脂の劣化を防ぐため
に処理水のpHや酸化還元電位を厳格にコントロールし
なければならないなどの欠点があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、水中に含ま
れるフッ素及び/又はホウ素を吸着法により除去する方
法において、それら有害性物質に対する吸着能にすぐれ
るとともに、低コストの吸着剤を用いる方法を提供する
ことをその課題とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記課題
を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、本発明を完成する
に至った。即ち、本発明によれば、フッ素及び/又はホ
ウ素を含有する水を吸着剤に接触させて該フッ素及び/
又はホウ素を該吸着剤に吸着させて水中から除去する方
法において、該吸着剤として、表面積150m2/g以
上、細孔容積0.55cm3/g以上、平均細孔径90
〜200オングストロームを有し、かつ細孔径90〜2
00オングストロームの細孔が全細孔容積の60%以上
を占めるγ−アルミナ担体に希土類金属の酸化物又は水
酸化物を5〜60重量%担持したものを用いることを特
徴とするフッ素及び/又はホウ素の吸着除去方法が提供
される。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明で用いる多孔性γ−アルミ
ナ担体において、その表面積は150m2/g以上、好
ましくは180m2/g以上であり、その上限値は特に
制約されないが、通常、300m2/g程度である。そ
の細孔容積は0.55cm3/g以上、好ましくは0.
6cm3/g以上であり、その上限値は特に制約されな
いが、通常、1.0cm3/g程度である。その平均細
孔径は、90〜200Å、好ましくは100〜200Å
であり、かつその90〜200Åの細孔が全細孔容積の
60%以上、好ましくは70%を占めるものである。
【0006】本発明で用いる吸着剤は、前記γ−アルミ
ナに希土類金属を担持させることによって得ることがで
きる。γ−アルミナに対する希土類金属の担持は、従来
公知の各種の方法により行うことができるが、一般的に
は、含浸法により実施される。この含浸法によれば、あ
らかじめ希土類金属を含有する溶液を作り、この溶液中
にγ−アルミナを浸漬してγ−アルミナ中に希土類金属
を含浸させ、次いで乾燥し、焼成することによって、所
望吸着剤を得ることができる。前記希土類金属を溶解さ
せるための溶剤としては、水、有機溶剤/水との混合
物、及び有機溶剤が用いられるが、好ましくは水が用い
られる。溶剤に溶解させる希土類金属は、その溶剤に溶
解する形態であればよく、一般的には、ハロゲン化物、
硝酸塩、硫酸塩、カルボン酸塩等であることができる。
溶液中の希土類金属の濃度は、金属換算量で、1〜30
重量%、好ましくは2〜20重量%である。希土類金属
を含浸させたγ−アルミナの乾燥温度は、50〜250
℃、好ましくは100〜200℃であり、その乾燥物の
焼成温度は200〜700℃、好ましくは200〜50
0℃である。
【0007】本発明で用いる吸着剤において、その希土
類金属の含有量は、金属換算量で、全吸着剤中、5〜6
0重量%、好ましくは5〜30重量%である。また、希
土類金属は、通常、吸着剤中、酸化物及び/又は水酸化
物の形態であり、例えば含水酸化物、塩基性塩で存在し
ていてもよい。希土類金属としては、セリウム、ランタ
ン、プラセオジム、ネオジム等が挙げられるが、本発明
の場合、特に、(i)セリウム及び/又はランタン、あ
るいは(ii)セリウム及び/又はランタンを含有する希
土類金属混合物が好ましい。本発明で用いる吸着剤にお
いて、その平均細孔径が90Åより小さいと、有害化合
物分子の細孔内拡散が律速になり、全吸着剤表面積を有
効に利用することができない。一方、その平均細孔径が
200Åより大きいと、表面積が大きくとれなくなる。
上記条件を満足するγ−アルミナ担体は、アルミニウム
塩の中和により生成した水酸化アルミニウムのスラリー
を濾過洗浄し、これを脱水乾燥した後、400〜800
℃で1〜6時間程度焼成することにより得ることができ
る。
【0008】本発明で用いる吸着剤において、希土類金
属は酸化物又は水酸化物として存在し、アルミナ表面に
アルミナとの複合体を形成し、好ましい表面特性を与え
る役割を果たすと思われる。その含有量が5重量%より
低いとγ−アルミナ担体表面をアルミナと希土類金属と
の複合体が均一に覆うことができないため十分な効果が
得られず、一方、その含有量が60重量%を越えるとア
ルミナとの複合体の表面特性が変化するとともに表面積
自体の減少が著しいものとなる。γ−アルミナ担体上に
希土類金属酸化物を担持させるには、希土類金属のハロ
ゲン化物・硝酸塩などの水溶液を担体に含浸させた後、
乾燥して焼成する方法等がある。また、希土類金属水酸
化物をγ−アルミナ担体上に担持させるには、希土類金
属のハロゲン化物・硝酸塩の水溶液を担体に含浸させた
後、熱アンモニア水中に漬けてから水洗し、乾燥する方
法等がある。
【0009】本発明により水中に溶存するフッ素及び/
又はホウ素を除去するには、前記吸着剤に対して、それ
ら有害性物質を溶存する水を接触すればよい。この場合
の接触方法としては、吸着剤を充填した充填塔にそれら
有害性物質を含有する水を流通させる方法や、該有害性
物質含有水に吸着剤を投入し、撹拌する方法等があり、
特に制約されない。処理対象となる水中に含まれるフッ
素の濃度は、フッ素(F)として、通常、10〜300
mg/L、特に20〜100mg/L、である。また、
ホウ素の濃度は、ホウ素(B)として、10〜200m
g/L、特に20〜150mg/Lである。水中に含ま
れるフッ素の形態は、F-やBF4 -等であり、ホウ素の
形態は、H3BO3やBF4 -等である。本発明では、前記
したフッ素を含むホウ素化合物(BF4 -、BF3OH-
BF2(OH)2 -、BF(OH)3 -等)をも効果的に除去す
ることができる。前記有害性物質を含む水としては、火
力発電所や、半導体工場等からの排水を挙げることがで
きる。
【0010】
【実施例】次に本発明を実施例によりさらに詳細に説明
する。
【0011】参考例1 特公平6−72005号公報中の実施例1に記載される
ようにして、γ−アルミナ担体を製造した。この方法の
あらましを述べると、熱希硫酸中に激しく撹拌しながら
瞬時にアルミン酸ソーダ水溶液を加えることにより水酸
化アルミニウムスラリーの懸濁液(pH10)を得、こ
れを種子水酸化アルミニウムとして、撹拌を続けながら
熱希硫酸とアルミン酸ソーダ水溶液を交互に一定時間お
いて加える操作を繰り返し、濾過洗浄してケーキを得、
これを押し出し成形して乾燥した後、500℃で3時間
焼成するという方法である。こうして得られたγ−アル
ミナの性状は典型的には次の通りである。
【表1】 平均細孔径 119 Å 細孔容積 0.713 cm3/g 表面積 240 m2/g 全細孔容積に占める90〜200Åの細孔の割合 88 %
【0012】上記γ−アルミナ担体100gを取り、こ
れにCeO2/Al23の重量比が約50/100にな
るよう、30wt%濃度のCe(NO3)3水溶液を含浸さ
せ、水分除去後、400℃で焼成し吸着剤を調製した。
【0013】参考例2 参考例1において、Ce(NO3)3の代わりにLa(N
3)3を用いた以外は同様にして、La23/Al23
の重量比が約50/100となるようLa23を含有す
る吸着剤を得た。
【0014】参考例3 参考例1と同じγ−アルミナ担体を用い、これにCe
(OH)3/AlO3の重量比が約55/100になるよう
30wt%濃度のCe(NO3)3水溶液を含浸させ、乾燥
した。この吸着剤1リットルをほぼ同量の10wt%熱
アンモニア水に95℃で1時間漬け、熱アンモニア水を
交換して同じ操作を2回繰り返した後水洗して乾燥し、
Ce(OH)3を含有する吸着剤を得た。
【0015】実施例1 石炭焚火力発電所の排煙脱硫排水700cm3(F濃度
250mg/L)にpHが7になるまでCa(OH)2
を加えた後、1時間放置し、pHが7以上であることを
確認してから1昼夜放置した。この液を濾過した液のF
濃度は30mg/Lであった。この液を塩酸でpH=3
に調整し、100cm3ずつフラスコに小分けして、上
記参考例1の吸着剤を添加したところpHは6程度まで
上昇した。これを室温で48時間撹拌した後、液を全量
サンプリングしてF分を定量した。その結果、表2に示
すように、吸着剤の投入量を増やせばF濃度は低下し、
Ca沈殿法では除去し難いF分を吸着除去できることが
判明した。
【0016】
【表2】
【0017】実施例2 石炭焚火力発電所の排煙脱硫排水約1000cm3にp
Hが7になるまでCa(OH)2を加えた後、1時間放置
し硫酸でpH=7に調整した。(液量 1200c
3)この液を濾過してから100cm3サンプリングし
てフッ素濃度を測定した結果、26mg/Lであった。
残りの液を塩酸でpH=3に調整し、参考例1の吸着剤
10gを添加して室温で48時間攪拌した結果、pHは
6程度まで上昇した。攪拌停止後、液中のフッ素濃度を
測定した結果、15mg/Lであった。デカンテーショ
ンによって吸着剤だけを回収し、これに0.1NのNa
OH水溶液100cm3を加えて室温で48時間撹拌し
た結果、液中のフッ素濃度は68mg/Lになった。こ
れらの結果から、pH=6程度で、約1.0g/Kgの
フッ素が吸着し、アルカリ再生でその約70%が脱着し
たことが判明した。
【0018】実施例3 石炭焚火力発電所の排水(B濃度 110mg/L)に
pHが7になるまでCa(OH)2を加えた後、1時間放
置し、pHが7以上であることを確認してから1昼夜放
置した。この液を濾過した液のB濃度は98mg/Lで
あった。この液を100cm3ずつフラスコに小分けし
て、参考例1の吸着剤を添加した。室温で48時間撹拌
した。この間に、pH調整を行い、最終到達pHは6程
度であった。攪拌停止後、液を全量サンプリングしてB
分を定量した。表3に示すように、吸着剤の投入量を増
やせば、液中のB濃度は低下した。
【0019】
【表3】
【0020】参考例4 純水、塩酸水溶液、食塩水ならびに排煙脱硫吸収液10
0cm3を準備し、pHを測定してからこの中に参考例
1の吸着剤5gを加えた。攪拌しながら一昼夜放置して
濾過し、濾過液中のCe濃度を測定した。その結果を表
4に示す。極端にpHを下げた場合を除き、Ceの溶出
量は僅かであった。
【表4】
【0021】なお、本発明で用いる吸着剤に関わる表面
積の測定は、カルロエルバ社製自動気体吸脱着装置「S
orptomatic 1800」を用いた窒素吸着に
より、BET法に従い行った。また、細孔容積及び平均
細孔径は、カルロエルバ社製細孔分布測定装置「Mer
cury pressure porosimeter
model 70」を用いて、いわゆる水銀圧入法で
求めた。
【0022】
【発明の効果】本発明によれば、水中に溶存するフッ素
及び/又はホウ素を効率よくかつ低コストで除去するこ
とができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 川村 和茂 神奈川県横浜市鶴見区鶴見中央二丁目12番 1号 千代田化工建設株式会社内 Fターム(参考) 4D024 AA04 AB11 AB14 BA14 4G066 AA20C AA37B AA53A BA23 BA24 BA25 FA05 FA11 FA12 FA21 FA22

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フッ素及び/又はホウ素を含有する水を
    吸着剤に接触させて該フッ素及び/又はホウ素を該吸着
    剤に吸着させて水中から除去する方法において、該吸着
    剤として、表面積150m2/g以上、細孔容積0.5
    5cm3/g以上、平均細孔径90〜200オングスト
    ロームを有し、かつ細孔径90〜200オングストロー
    ムの細孔が全細孔容積の60%以上を占めるγ−アルミ
    ナ担体に希土類金属の酸化物又は水酸化物を5〜60重
    量%担持したものを用いることを特徴とするフッ素及び
    /又はホウ素の吸着除去方法。
  2. 【請求項2】 該希土類金属が、セリウム及び/又はラ
    ンタンである請求項1の方法。
  3. 【請求項3】 該希土類金属が、セリウム及び/又はラ
    ンタンを含む希土類金属混合物である請求項1の方法。
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