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JP2002033278A - 薄膜トランジスタ、半導体膜とその製造方法及びその評価方法 - Google Patents

薄膜トランジスタ、半導体膜とその製造方法及びその評価方法

Info

Publication number
JP2002033278A
JP2002033278A JP2000214818A JP2000214818A JP2002033278A JP 2002033278 A JP2002033278 A JP 2002033278A JP 2000214818 A JP2000214818 A JP 2000214818A JP 2000214818 A JP2000214818 A JP 2000214818A JP 2002033278 A JP2002033278 A JP 2002033278A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
particle size
semiconductor film
observation
average particle
substrate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000214818A
Other languages
English (en)
Inventor
Yoshinobu Sato
義信 佐藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NEC Corp
Original Assignee
NEC Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NEC Corp filed Critical NEC Corp
Priority to JP2000214818A priority Critical patent/JP2002033278A/ja
Publication of JP2002033278A publication Critical patent/JP2002033278A/ja
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  • Analysing Materials By The Use Of Radiation (AREA)
  • Testing Or Measuring Of Semiconductors Or The Like (AREA)
  • Thin Film Transistor (AREA)
  • Recrystallisation Techniques (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 半導体膜を構成する粒子の粒径のバラツキを
少なくし、以て、均一な半導体装置を製造することを可
能にした半導体膜の製造方法を提供する。 【解決手段】 基板表面をレーザビームで照射すること
により、基板表面を結晶化させる半導体膜の製造方法で
あって、前記レーザビームのビームプログラムファイル
が、ガウシアン型又はトップフラット型であり、前記ビ
ームの重ね率を90〜95%として、順次前記基板上を
走査することで、前記基板表面を結晶化させるように構
成したことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体膜とその製
造方法及びその評価方法に係わり、特に、アクティブマ
トリクス液晶ディスプレイ、密着イメージセンサなどの
絶縁性基板上に形成される薄膜トランジスタ、レーザ結
晶化半導体膜に好適な半導体膜とその製造方法及びその
評価方法に関する。
【0002】
【従来の技術】液晶表示装置、密着イメージセンサの入
出力機器には、薄膜トランジスタ(TFT)が用いられ
ている。ガラス基板上に薄膜トランジスタを形成する代
表的な技術としては、アモルファスシリコンTFTとポ
リシリコンTFTが挙げられる。両者は、トランジスタ
の製造方法やシリコン薄膜の性質の違いにより、トラン
ジスタの性能が大きく異なる。例えば、トランジスタの
電界効果移動度を用いて比較する場合が多い。電界効果
移動度は、水素化アモルファスシリコンTFTの場合、
0.1から0.2cm/Vsec程度である。移動度
が0.1cm/Vsecでも液晶表示用スイッチング
素子として十分な性能を有している。このため、アモル
ファスシリコンTFTは、液晶表示素子用として広く用
いられている。一方、ポリシリコンTFTは、200c
/Vsec以上の移動度を実現することが可能であ
る。このため、高速動作が必要な駆動回路までもガラス
基板上に形成することが可能である。このように、ポリ
シリコンTFTは、その高移動度である特徴を有し、高
速動作で高性能が要求される入出力デバイスなどへの応
用が期待されている。
【0003】ポリシリコンTFTには、作製プロセスの
最高温度により高温ポリシリコン、低温ポリシリコンに
大別される。前者はプロセス最高温度が1000℃を越
し、後者のプロセス最高温度は600℃程度以下であ
る。高温ポリシリコンは、歪み点の高い高価な石英基板
を使用しなければならないのに対し、低温ポリシリコン
は、歪み点の低い安価な無アルカリガラスを使用でき
る。これは活性層となるシリコン膜の結晶化手段にエキ
シマレーザ法を用いることで低温プロセスが実現できる
ためである。一般的に、シリコン薄膜の結晶化には、単
位パルスあたり200〜500mJ/cm程度のエネ
ルギーが必要である。この照射エネルギーで400x5
00mm程度のガラス基板全面を照射するためには、1
KJ/パルス程度の単位パルスエネルギーが必要である
が、実用的なレーザ光源は1J/パルスである。したが
って、150x0.4mm程度に整形されたビームで、
順次走査することにより、レーザ結晶化が行われる。ビ
ームを順次走査させる場合、移動するごとに1パルスを
発振させて照射する。発振パルスはパルスごとで変動す
るため、照射エネルギーはおよそ5%程度変動する。ま
た、ビームプロファイルが存在するため、パルスの変動
分と併せて照射エネルギーは変化する。こうしてエネル
ギーが変動しながらビームは、基板上に照射される。こ
のように、照射エネルギーの変動が大きいと、得られる
粒径はバラツキが大きくなるという問題がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】不均一でバラツキが大
きい粒径をトランジスタの能動層として用いた場合、ト
ランジスタの特性がばらつく。特に、トランジスタの閾
値あるいはオン電流やオフ電流のバラツキが発生する。
こうしたバラツキは種々の問題を引き起こす。例えば、
画像装置のスイッチング素子に薄膜トランジスタを用い
た場合、リーク電流がばらつくと、表示画像はリーク電
流が原因となるクロストークが発生する。
【0005】このように、薄膜トランジスタの特性がば
らつくと、デバイスの品質を低下させるという問題があ
る。したがって、デバイスの高性能化、高品質化を実現
するためには、粒径のバラツキを抑え、薄膜トランジス
タ特性のバラツキを抑えなければならいない。
【0006】本発明は、上記した点に鑑みてなされたも
のであり、その目的とするところは、半導体膜を構成す
る粒子の粒径のバラツキを少なくし、以て、均一な半導
体装置を製造することを可能にした新規な半導体膜とそ
の製造方法を提供するものである。
【0007】更に、他の目的は、半導体膜を精度良く評
価することを可能にした新規な半導体膜の評価方法を提
供するものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は上記した目的を
達成するため、基本的には、以下に記載されたような技
術構成を採用するものである。
【0009】即ち、本発明に係わる半導体膜の製造方法
の第1態様は、基板表面をレーザビームで照射すること
により、基板表面を結晶化させる半導体膜の製造方法で
あって、前記レーザビームのビームプログラムファイル
が、ガウシアン型又はトップフラット型であり、前記ビ
ームの重ね率を90〜95%として、順次前記基板上を
走査することで、前記基板表面を結晶化させるように構
成したことを特徴とするものであり、叉、第2態様は、
前記レーザは、XeClエキシマレーザ、又は、KrF
エキシマレーザであることを特徴とするものである。
【0010】また、本発明に係わる半導体膜の第1態様
は、基板上に形成した半導体膜を形成する粒子の粒径の
バラツキであって、前記基板上に設けた複数の観測領域
間での平均粒径のバラツキが、35%以下であるように
形成したことを特徴とするものであり、叉、第2態様
は、基板上に形成した半導体膜を形成する粒子の粒径の
バラツキであって、前記基板上に設けた複数の観測領域
での(粒径の標準偏差)/(平均粒径)の値が、85%
以下であるように形成したことを特徴とするものであ
り、叉、第3態様は、基板上に形成した半導体膜を形成
する粒子の粒径のバラツキであって、前記基板上に設け
た複数の観測領域において、平均粒径以上の粒径の占め
る面積の割合が、70%以上であるように形成したこと
を特徴とするものである。
【0011】又、本発明に係わる半導体膜の評価方法の
第1態様は、多結晶半導体膜の評価方法であって、結晶
化させた半導体膜の粒子の粒界部分を選択的にエッチン
グ処理を施した後、電子顕微鏡観察で複数の観察領域の
連続視野像又は断続的な観察視野像を求め、得られた視
野像から粒子の粒径を求め、この粒径に対して統計的な
処理を行うことで、前記半導体膜を評価することを特徴
とするものであり、叉、第2態様は、前記電子顕微鏡観
察で得られた各観察領域での平均粒径のバラツキに基づ
き前記半導体膜を評価することを特徴とするものであ
り、叉、第3態様は、前記電子顕微鏡観察で得られた各
観察領域での、粒径分布の標準偏差、及び、平均粒径を
求め、これらの値から、 (粒径分布の標準偏差)/(平均粒径) を求め、この求められた値から、前記半導体膜の粒径分
布のバラツキを評価することを特徴とするものであり、
叉、第4態様は、前記電子顕微鏡観察で得られた観察領
域での平均粒径を求め、得られた平均粒径以上の粒子の
占める面積の割合に基づき、前記半導体膜を評価するこ
とを特徴とするものである。
【0012】
【発明の実施の形態】(第1の実施の形態)本発明の第
1の実施の形態を図1から図4を用いて説明する。
【0013】まず、我々は粒径の分布を求める方法とし
て、電子顕微鏡観察像を基にした画像解析処理を用い
て、粒径定量評価を行った。粒径定量評価は、同一条件
で基板全面を照射した基板面内での任意の点において複
数点以上の観察を行い、その観察間におけるバラツキを
求め分布とした。図1は、レーザ結晶化までの工程断面
図、図2は、線状ビームで基板上を走査する方法を示す
平面図、図3は、走査方向に沿った電子顕微鏡での観察
範囲を示した平面図、図4は、粒子の粒径を求める手法
を説明した図である。
【0014】最初に、図1に示すように、絶縁性の基板
1上に、透明性を有するカバー絶縁膜50を全表面に5
00nm程度の膜厚で堆積後、例えば、減圧熱CVD法
などでシリコン膜70を70nmの膜厚で堆積する(図
1(a))。次に、例えば、エキシマレーザビームを線
状整形して結晶化を行う(図1(b))。線状整形した
ビームは、図2に示すように、基板の端からオーバーラ
ップさせながら順次走査させて結晶化する。その後、結
晶化したシリコン膜の粒界を強調させるため、粒界部分
を選択的にエッチング処理を施し、電子顕微鏡で粒径を
観察した。電子顕微鏡による観察範囲は、レーザ走査方
向に沿って、図3に示すような観察範囲aからeまでの
5視野程度の連続視野と、観察範囲aからeと平行に、
観察範囲fからjまでの5視野程度の連続視野とした。
この時、走査ステップ間における変化を観測できるよう
に、合計視野の距離が走査ステップのおよそ倍程度とな
るように設定した。上述したように、走査方向と平行な
2列を観察範囲に設定することで、走査方向及び線状ビ
ームの長手方向での分布を調べることができる。この配
置を標準的な観察範囲とした。なお、合計視野数や1観
察視野の大きさは、合計視野の距離が、走査ステップの
倍程度となるように観察倍率の変化にあわせ適宜変化さ
せた。
【0015】次に、得られた電子顕微鏡の観察像を基に
した画像解析処理の方法について説明する。
【0016】まず、観察像を解析処理装置に取り込み、
その画像から粒界を境に1粒子ごとに孤立させて、粒径
と認識させるための画像処理を行う。これは、粒界と粒
子のコントラストの差をより強調させるなどの処理であ
る。このように、画像処理を行った後に粒子を一つ一つ
に分け、1視野における粒子を大きさごとにカウントす
る。1粒子の大きさ、即ち、粒径は、次のような処理方
法で求めた。
【0017】例えば、図4に示す粒子20の場合、粒子
20と同じ面積である円21を求め、その円の直径22
を粒径とした。このようにして求めた各粒径ごとにその
頻度をヒストグラム化し、平均粒径と標準偏差を求め
た。以上の処理を各観察範囲毎に行い、レーザ走査方向
での粒径の分布を求めた。このようにして得られた分布
は、観察範囲間での平均粒径のバラツキが最大でも35
%以下、或いは、(標準偏差)/(平均粒径)が最大で
も85%以下、或いは、平均粒径以上の面積の割合が最
小でも70%以上のシリコン膜が好ましい。 (第2の実施の形態)次に、第2の実施の形態につい
て、図1、図5、図6を用いて説明する。
【0018】始めに、絶縁基板1上に透明性を有する絶
縁膜50を、プラズマCVD法で酸化シリコン膜などを
500nmの膜厚に堆積する。絶縁膜50は、酸窒化シ
リコン膜、窒化シリコン膜、五酸化タンタルなどを用い
てもよい。次に、シリコン膜70を減圧熱CVD法で堆
積する(図1(a))。膜厚は70nm程度とする。成
膜手法は、プラズマCVD法や、スパッタ法などを用い
てもよい。次に、レーザ照射を行い、シリコン膜を結晶
化する。レーザは、XeClのエキシマレーザを用い
る。勿論、KrFのエキシマレーザを用いてもよい。ビ
ーム形状は、図5(a)に示す様に、線状整形したもの
を基板上に走査しながら照射する。ビームの重ね率は、
ビームプロフィルが図6(a)に示すようにガウシアン
型、図6(b)に示すようにトップフラット型の形状で
あっても、重ね率90〜95%で行うことが、本発明の
分布を満たす上で重要である。照射条件はシリコン膜厚
や、ビームプロファイルにによっても異なるが、280
〜410mJ/cm、5〜40μmステップで基板上
の端から順次走査した。また、ビーム形状を5mm□で
照射エネルギー450mJ/cmの同一箇所を3回程
度で照射することが本発明の分布を得ることが可能であ
ることを確かめており、照射方法は、図5(b)に示す
ように同一箇所に複数回照射させるブロック照射方法を
とることでもよい。照射エネルギーや走査ステップある
いは照射回数や照射方法は、シリコン膜厚によっても適
切な条件が異なるため、粒径の分布が本発明の要件を満
たすように照射条件を選択することでよい。 (第3の実施の形態)次に、第3の実施の形態について
図7、図8を用いて説明する。
【0019】図7、図8は、プレーナ構造の薄膜トラン
ジスタの製造工程を示した断面図である。
【0020】まず、基板1上に、基板表面からの汚染拡
散を防止するための酸化シリコン膜を減圧熱CVD法で
100nmから1000nm程度の膜厚で堆積させ、カ
バー絶縁膜50を形成させる。堆積手法は、基板全表面
にカバーできる減圧熱CVD法が好ましいが、プラズマ
CVD法やTEOSを原料としたCVD法などでもよ
い。また、絶縁性を有する膜であれば、酸化シリコン膜
でなくても酸化窒化シリコン膜や窒化シリコン膜などで
もよい。その後に、例えば、減圧熱CVD法においてジ
シラン200sccm、成長温度450℃にて30nm
から100nmの範囲でシリコン膜70を堆積する。こ
の時のシリコン膜は、非晶質膜、結晶膜どちらでもよ
く、プラズマCVD法や、スパッタ法において堆積する
ことでもよい。その後に、シリコン膜70の表面にレー
ザ照射80を行い、溶融再結晶化させて、結晶化シリコ
ン膜71とする。この時の粒径の分布は、上述したよう
に、平均粒径のバラツキが35%以下、(標準偏差)/
(平均粒径)のバラツキが85%以下のレーザ結晶化シ
リコン膜を用いる。レーザはKrF、XeClなどエキ
シマレーザを用いて行う。照射エネルギーは、シリコン
膜の膜厚によっても異なるが、70nmのシリコン膜の
場合、照射エネルギーは275mJ/cmとした。次
に、パターニングを行い、島状に加工させ、トランジス
タの能動層となる島状シリコン膜72を形成する(図7
(b))。その後に、プラズマCVD法、或いは、減圧
熱CVD法で酸化膜シリコンを100nm堆積させ、ゲ
ート絶縁膜90を形成する。その後に、タングステンシ
リサイドをスパッタ法で100nm堆積させ、パターニ
ング後、ゲート電極100とした。ゲート電極は、高融
点金属やそれらのシリサイド膜を用いることが望ましい
が、特に、ゲート電極材料として用いる低抵抗の配線材
料であれば、高融点金属でなくてもよい。その後に、ゲ
ート電極をマスクとし、イオンドーピング装置を用いて
リン、砒素などの不純物イオン111をイオンドーピン
グ法などを用いて行い、不純物活性化の為の熱処理を行
った後、ソース・ドレイン領域120を形成する(図7
(c))。この時、ゲート電極100下部は、チャネル
領域74となる。その後に、プラズマCVD法などで膜
厚300nmで層間絶縁膜130を形成する。その後
に、ソースドレイン領域120とゲート電極100上に
ドライエッチング法などでコンタクトホール140を形
成後(図8(a))、アルミニウムをスパッタ法にて堆
積させ、パターニングを行い、配線電極150を形成す
る(図8(b))。こうして、薄膜トランジスタ16
0、薄膜トランジスタ161が完成する。ここでは、プ
レーナ型のトランジスタの作製工程について示したが、
半導体層下部にゲート電極を設ける逆スタガー構造、半
導体層下部にソースドレイン電極を設ける順スタガー構
造の薄膜トランジスタとすることでもよい。
【0021】
【実施例】(第1実施例)次に、本発明の第1実施例
を、図9(a)、図10、図13から図16までの各図
の(a)を用いて説明する。
【0022】第1実施例では、観察倍率を4万倍で行っ
た場合の粒径定量評価結果である。評価した試料はエキ
シマレーザを用い、基板1枚の全面を照射エネルギー2
80mJ/cm、走査ステップ5μmの条件で作製し
た。まず、観察を基板内の任意の点で4万倍の倍率で行
い、その後に画像解析処理を行った。観察倍率4万倍で
は、1視野の観察範囲を1.5μmに設定し、配列は、
図9(a)に示すような1列6視野の2列で、その合計
視野の距離が13.5μmとした。この場合のレーザ走
査ステップ5μmであるので、走査ステップの倍以上と
なる。この領域で電子顕微鏡の観察を行い、各観察像ご
とに画像解析を行った。結果の一例として、図10に粒
径ヒストグラムおよび観察像を示す。この観察視野での
分布は、粒径が40から90nm付近で頻度が高く、1
20nm以上の粒径で裾野が広がる分布を示している。
また、この観察視野での定量評価結果では、平均粒径は
79nm、標準偏差は37.6nmであった。また、こ
のように、観察倍率4万倍で行った各観察視野での平均
粒径(黒四角印)と標準偏差の走査方向に沿った変化を
図13(a)に示す。観察倍率4万倍の場合では、走査
方向で波打つような変動を示した。これは、レーザ発振
パルスなどの変動に起因するものと考えられる。このよ
うにして、12視野すべての平均粒径のバラツキが、3
5%であることが判明した。更に、粒径分布のバラツキ
を比較するため、(標準偏差)/(平均粒径)を求め、
その走査方向での変化を図14(a)に示す。数値が低
いほど分布が均一であることを表すが、この場合では、
およそ60%前後に大部分が位置している。最大でも8
3%であることが判明した。なお、4万倍の観察倍率を
用いた場合のすべての数値結果を、図15(a)の表に
示す。
【0023】また、薄膜トランジスタの特性を安定した
ものとするためには、上記のように、平均粒径のバラツ
キなどが少ないことが望ましいが、各粒径の全面積に対
する割合も考慮する必要がある。即ち、大きい粒径が全
体の面積に占める割合が大きいほど、高い性能を有する
トランジスタを実現できるからである。小さい粒径の頻
度が高くても、大きい粒径の面積の割合が高ければ、小
さい粒径を無視できる程度になるからである。この考え
方を基に各視野ごとに、平均粒径以上の全面積の観察領
域での割合を求めた。その結果を図16(a)に示す。
図は16(a)は、観察倍率4万倍で行った平均粒径以
上の面積率の走査方向での変化を、表したものである。
この図に示すように、各観察点における平均粒径以上の
面積の割合は、走査方向で変動しているものの、大部分
が80%前後である。最小でも70%であり、平均粒径
以上の占める面積の割合は高いことが判明した。このよ
うに、粒径の分布は、観察倍率4万倍の場合、観察領域
間での平均粒径のバラツキが最大でも35%以下、或い
は(標準偏差)/(平均粒径)が最大でも85%以下、
或いは、平均粒径以上の面積の割合が最小でも70%以
上の結晶シリコン膜であることを確認した。 (第2実施例)次に、本発明の第2実施例を、図9
(b)、図11、図13から図16までの各図の(b)
を用いて説明する。
【0024】第2実施例は、観察倍率を3万倍で行った
場合の粒径定量評価結果である。評価に用いた試料は、
第1実施例と同一である。まず、観察倍率3万倍では、
1視野の観察範囲を2μmに設定し、配列は、図9
(b)に示すような2列とし、合計視野の距離が12μ
mとなるようにした。この場合のレーザ走査ステップは
5μmであるので、走査ステップの倍以上となる。こう
した領域で電子顕微鏡の観察を行い、各観察像ごとに画
像解析を行った。ある一視野の粒径定量評価結果の一例
として、図11に粒径ヒストグラムと観察像を示す。こ
の観察視野での分布は、粒径が40から80nm付近で
高い頻度を示し、160nm以上の粒径で裾野が広がる
分布を示している。また、この観察視野での定量評価結
果では、平均粒径は91.5nm、標準偏差は52.9
nmの結果であった。また、観察倍率3万倍での各観察
視野での平均粒径と標準偏差の走査方向に沿った変化を
図13(b)に示す。観察倍率3万倍の場合では、10
μm程度の周期的な変動を示した。これは、レーザ発振
パルスなどの変動に起因するものと考えられる。このよ
うにして、8視野すべての平均粒径のバラツキを求めた
結果、17.11%あることが判明した。更に、粒径分
布のバラツキを比較するため、(標準偏差)/(平均粒
径)を求め、その走査方向での変化を図14(b)に示
す。数値が低いほど分布は均一であることをあらわす
が、この場合、およそ60%前後に大部分が位置してい
る。最大でも78%であることが判明した。なお、3万
倍の観察倍率を用いた場合のすべての数値結果を、図1
5(b)の表に示す。
【0025】また、薄膜トランジスタの特性を安定した
ものとするためには、上記のように平均粒径のバラツキ
などが少ないことが望ましいが、各粒径の全面積に対す
る割合も考慮する必要がある。即ち、大きい粒径が全体
の面積に占める割合が大きいほど、高い性能を有するト
ランジスタを実現できるからである。小さい粒径の頻度
が高くても、大きい粒径の面積の割合が高ければ、小さ
い粒径を無視できる程度になるからである。この考え方
を基に各視野ごとで平均粒径以上の全面積の観察領域で
の割合を求めた。その結果を図16(b)に示す。図1
6(b)は、観察倍率3万倍で行った平均粒径以上の面
積比率の走査方向での変化を表したものである。この図
に示すように、各観察点における平均粒径以上の面積比
は走査方向で変動しているものの、大部分が80%前後
である、最小でも77%であり、平均粒径以上の占める
面積の割合は高いことが判明した。このように、粒径の
分布は、観察倍率3万倍の場合、観察間での平均粒径の
バラツキが最大でも35%以下、或いは、(標準偏差)
/(平均粒径)が最大でも85%以下、或いは、平均粒
径以上の面積の割合が最小でも70%以上の結晶シリコ
ン膜であることを確認した。 (第3実施例)次に、本発明の第3実施例を、図9
(c)、図12、図13から図16までの各図の(c)
を用いて説明する。
【0026】第3実施例は、観察倍率を2万5千倍で行
った場合の粒径定量評価結果である。評価に用いた試料
は、第1実施例、第2実施例と同一である。
【0027】まず、観察倍率2万5千倍では、1視野の
観察範囲を3μmに設定し、配列は図9(c)に示すよ
うな2列の合計6視野で、合計視野の距離が12μmと
した。この場合のレーザ走査ステップは5μmであるの
で、走査ステップの倍以上となる。このような領域で電
子顕微鏡の観察を行い、各観察像ことに画像処理を行っ
た結果の一例の粒径ヒストグラムと観察像を、図12に
示す。粒径は100nm付近で最も高い頻度を示した。
また、210nm以上の粒径で裾野が広がる分布を示し
ている。また、この観察視野での解析結果では、平均粒
径121nm、標準偏差は64.7nmであった。ま
た、このように観察倍率2万5千倍で行った各観察視野
での平均粒径と標準偏差を求め、走査方向に沿った変化
を図13(c)に示す。観察倍率2万5千倍の場合で
は、10μm程度の周期性を示した。これは、レーザ発
振パルスなどの変動に起因するものと考えられる。この
ようにして、観察倍率2万5千倍の場合、6視野すべて
の平均粒径のバラツキが20.62%であることが判明
した。更に、粒径分布のバラツキを比較するため、(標
準偏差)/(平均粒径)を求め、その走査方向での変化
を図14(c)に示した。数値が低いほど分布は均一で
あることを示すが、この場合ではおよそ65%前後に大
部分が位置している。最大でも75%であることが判明
した。なお、2万5千倍の観察倍率を用いた場合のすべ
ての数値結果を図15(c)の表に示す。
【0028】また、薄膜トランジスタの特性を安定した
ものとするためには、上記のように平均粒径のバラツキ
などが少ないことが望ましいが、各粒径の全面積に対す
る割合も考慮する必要がある。即ち、大きい粒径が全体
の面積に占める割合が大きいほど、高い性能を有するト
ランジスタを実現できるからである。小さい粒径の頻度
が高くても、大きい粒径の面積の割合が高ければ、小さ
い粒径を無視できる程度になるからである。この考え方
を基に、各視野ごとに平均粒径以上の全面積が観察領域
の全面積における割合を求めた。図16(c)は、観察
倍率2万5千倍で行った平均粒径以上の面積比率の走査
方向での変化を表したものである。図16(c)に示す
ように、各観察点における平均粒径以上の面積比は走査
方向で変動しているものの、大部分が80%以上であ
る。このことから、平均粒径以上の占める面積の割合は
高いことが判明した。このように、粒径の分布は観察倍
率3万倍の場合、観察間での平均粒径のバラツキが最大
でも35%以下、或いは、(標準偏差)/(平均粒径)
が最大でも85%以下、或いは、平均粒径以上の面積の
割合が最小でも70%以上の結晶シリコン膜であること
を確認した。
【0029】以上説明したように、本発明の第1、第
2、第3実施例では、観察倍率の違いによる画像解析を
用いて、照射条件を同じくして作製した基板内におい
て、粒径定量評価を行った。走査方向での平均粒径の周
期性に違いが見られるものの、粒径が大きくなるに従
い、裾野が広がる分布を示した。また、頻度の高い粒径
は、平均粒径より20nmから30nm小さい粒径に位
置する傾向性を示し、分布の傾向性に差はみられなかっ
た。分布におけるばらつきの度合いは、観察倍率によら
ずおよそ一様であることが判明した。しかし、各観察倍
率での平均粒径について比較した数値の差が見られる。
各倍率ごとの全観察領域の平均粒径を求めると、観察倍
率4万であると73nm、観察倍率3万倍であると93
nm、観察倍率2万5千倍であると103nmである。
このような差を発生させる原因として、以下のように考
察した。撮影像の鮮明度やコントラストなどが画像処理
に影響してくるため、粒径を強調するエッチング処理で
の再現性や、撮影時の条件などが各観察時で同一でない
ため、差を生む要因といえる。また、今回の結果では、
観察倍率が低倍率であるほど数値結果は高くなる傾向を
示していることがわかる。これは、低倍率であるほど、
画像処理時に小さい粒子がまとまって一つの粒径と判断
された結果であると推察される。更に、各観察倍率での
観察領域は異なる場所で行ったため、空間的な差も要因
の一つと考えられる。これは同じ領域を異なる倍率で撮
影すると倍率を変化させた際にコンタミが発生し、粒界
以外の場所でコントラストが生じ、画像処理の際に、不
適切な撮影像となる理由からである。
【0030】以上から、粒径を定量評価する場合、低倍
率にして、より広範囲で観察することが、正確な情報を
得る上では望ましいが、本解析の結果から、画像解析処
理による手法では、粒径に応じた観察倍率を選択する必
要性が明らかになった。 (第4実施例)次に、本発明の第4実施例である薄膜ト
ランジスタの特性について説明する。
【0031】この実施例では、基板全面に堆積したシリ
コン表面に線状整形したエキシマレーザビームを走査さ
せながら照射し、結晶化を行う。プロファイルはガウシ
アン型で、90%以上のエネルギーが示す幅は100μ
mのビームを用いた。照射強度は280mJ/cm
ビーム重ね率95%となるように走査ステップ5μmで
行った。このように結晶化したシリコン膜を本発明によ
る方法を用い、観察倍率4万倍で評価した結果、平均粒
径のバラツキが35%、(標準偏差)/(平均粒径)が
最大85%、平均粒径以上の面積が占める割合が70%
以上の分布を示し、本発明の要件満たす結晶化シリコン
膜であることを確認した。ガウシアン型のプロファイル
の場合、走査させながら常にシリコン膜表面においてエ
ネルギーの変動が存在するため、シリコン膜が消失しな
い程度になるべく高い重ね率を選択する必要が重要であ
る。このように作製したシリコン膜を薄膜トランジスタ
の能動層として用いて薄膜トランジスタを作製し、特性
を測定した。
【0032】基板上に6mmx10mmの範囲に形成し
たチャネル長4μmであるn型の薄膜トランジスタ40
個についてのゲート電圧−ドレイン電流特性を測定し
た。薄膜トランジスタ特性の閾値はバラツキが±0.2
V以下であった。閾値が±0.2V以下であれば、CM
OS回路を形成した場合、安定した駆動を実現すること
が可能である。
【0033】また、同様のエネルギーで走査ステップ2
0μm幅、即ち、ビーム重ね率80%でシリコン膜の結
晶化を行った際の粒径の分布は、平均粒径の観察間での
ばらつきが50%であり、(標準偏差)/(平均粒径)
の値が90%であった。このシリコン膜を薄膜トランジ
スタの能動層として用いて薄膜トランジスタを作製し、
特性を測定した結果、40個のトランジスタ特性ばらつ
きは、閾値で±1.5V以上であった。このように、明
らかに粒径の分布が、特性のバラツキに影響することが
判明した。本発明によれば、観察倍率が異なり、平均粒
径などにばらつきが発生しても、本発明の分布を有して
いれば、安定したトランジスタ特性を有することが確認
された。以上のように、粒径の分布の抑制がトランジス
タ特性の変動に寄与していることを確認した。 (第5実施例)次に、本発明の第5実施例について薄膜
トランジスタの特性について説明する。基板全面に堆積
したシリコン表面に、線状整形したエキシマレーザビー
ムを走査させながら照射し、結晶化を行う。プロファイ
ルはトップフラット型、半値幅385μmのビーム用
い、照射強度は395mJ/cm、ビーム重ね率95
%となるように、走査ステップ20μmで行った。トッ
プフラット型のビームプロファイルの場合、ビームエッ
ジの10〜90%の強度が示す幅、即ち、エッジスロー
プ幅は40μmであり、走査ステップ量は、このエッジ
スロープ幅以下に設定することが本発明の分布を満たす
上で好ましい。これは、エッジスロープ幅より広いステ
ップ量に設定すると、ビームエッジとフラット部のエネ
ルギー差が顕著な粒径の変動を発生させるためである。
このように、結晶化したシリコン膜を本発明による定量
評価方法を用い、観察倍率2万5千倍で評価した結果、
平均粒径のバラツキが32%、(標準偏差)/(平均粒
径)の値が、最大85%、平均粒径以上の面積が占める
割合が70%以上の分布を示し、本発明の要件満たす結
晶化シリコン膜であることを確認した。トップフラット
型の場合、このシリコン膜を薄膜トランジスタの能動層
として用いて、薄膜トランジスタを作製し、特性を測定
した。基板上に6mmx10mmの範囲に形成したチャ
ネル長4μmであるn型の薄膜トランジスタ40個につ
いて、ゲート電圧−ドレイン電流特性を測定した。薄膜
トランジスタ特性の移動度のバラツキが、±0.15V
以下であった。閾値が±0.2V以下であれば、CMO
S回路を形成した場合、安定した駆動を実現することが
可能である。
【0034】また、同様のエネルギーで走査ステップ8
0μm幅、即ち、ビーム重ね率80%でシリコン膜の結
晶化を行った際の粒径の分布は、平均粒径の観察間での
ばらつきが50%であり、(標準偏差)/(平均粒径)
の値が90%であった。このシリコン膜を薄膜トランジ
スタの能動層として用いて薄膜トランジスタを作製し、
特性を測定した結果、40個のトランジスタ特性ばらつ
きは、閾値で±2V以上であった。このように、明らか
に粒径の分布が、特性のバラツキに影響することが判明
した。本発明によれば、観察倍率が異なり、平均粒径な
どにばらつきが発生しても、本発明の分布を有していれ
ば、安定したトランジスタ特性を有することが確認され
た。以上のように、粒径の分布の抑制がトランジスタ特
性の変動に寄与していることを確認した。
【0035】粒径の分布を抑制した半導体膜をトランジ
スタの能動層に用いることで、安定したトランジスタの
特性が実現できる。 (第6実施例)次に、本発明の第6実施例を、図17、
図18を用いて説明する。
【0036】図17、図18は、駆動回路一体型の液晶
表示装置の作製工程を示した断面図である。基板1上
に、基板表面からの汚染拡散を防止するための酸化シリ
コン膜を、減圧熱CVD法で100nmから1000n
m程度の膜厚で堆積させ、カバー絶縁膜50を形成させ
る。成膜は、基板全体にカバーできる減圧熱CVD法な
どが好ましいが、プラズマCVD法やTEOSを原料と
したCVD法などでもよい。また、絶縁性を有する膜で
あれば、酸化シリコン膜でなくても酸化窒化シリコン膜
や窒化シリコン膜などでもよい。その後に、減圧熱CV
D法において、ジシラン200sccm、成長温度45
0℃にて30nmから100nmの範囲でシリコン膜7
0を堆積する。この時のシリコン膜は非晶質膜、結晶膜
どちらでもよく、プラズマCVD法や、スパッタ法にお
いて堆積させることでもよい。その後、シリコン膜70
の表面にレーザ照射80を行い、溶融再結晶化させて結
晶化シリコン膜71とする。レーザはXeClのエキシ
マレーザを用いる。勿論、KrFのエキシマレーザでも
よい。照射エネルギーは、シリコン膜厚によっても異な
るが、70nmのシリコン膜の場合、照射エネルギー
は、275mJ/cmとした。この時得られる粒径の
分布は、上述したように、平均粒径のバラツキが35%
以下、(標準偏差)/(平均粒径)のバラツキが85%
以下の膜とする。
【0037】次に、パターニングを行い、島状に加工
し、トランジスタの能動層となる島状シリコン膜72を
形成する。その後、プラズマCVD法で酸化膜シリコン
を100nm堆積し、ゲート絶縁膜90とする。その
後、タングステンシリサイドをスパッタ法で100nm
堆積させ、パターニング後ゲート電極100を形成す
る。ゲート電極は、高融点金属やそれらのシリサイド膜
を用いることが望ましいが、特に、ゲート電極材料とし
て用いる低抵抗の配線材料であれば、高融点金属でなく
てもよい。その後にゲート電極をマスクとし、イオンド
ーピング装置を用いてリン、ボロンの不純物イオン11
1を基板上にドーピングする。その後、不純物活性化の
為の熱処理を行い、ソース・ドレイン領域120とす
る。この時、ゲート電極100下部が、チャネル領域7
4となる。その後、プラズマCVD法などで膜厚300
nmで層間絶縁膜130を形成する。更に、ソースドレ
イン領域120とゲート電極100上にドライエッチン
グ法などでコンタクトホール140を形成し、アルミニ
ウムをスパッタ法にて堆積させ、パターニングを行い、
配線電極150を形成する。こうして駆動回路用の薄膜
トランジスタ160、画素スイッチ用の薄膜トランジス
タ161が完成する。次に、平坦化と層間分離を目的と
し、スピンコート溶剤を基板に滴下後、回転させて、基
板上に均一に1μmの膜厚で塗布を行う。その後、焼成
を窒素中において炉内温度300℃で1時間行う。焼成
終了後は徐々に冷却させて、層間分離膜170とする。
層間分離膜には、シラン、酸素等を用いたプラズマCV
D法やTEOSを原料としたプラズマCVD法あるいは
常圧CVD法などを用いてもよく、酸化シリコン膜や窒
化シリコン膜などの材料であってもよい。次に、ドライ
エッチング法を用いて表示電極スイッチング用の薄膜ト
ランジスタ161上に表示電極用コンタクトホール18
0を形成する。そして、ITO膜をスパッタ法で堆積さ
せ、パターニング後、表示電極190とさせる。こうし
て駆動回路一体型の液晶表示装置が完成する。
【0038】
【発明の効果】本発明に係わる半導体膜の評価方法によ
れば、上述のように構成したので、精度良い評価が可能
になった。
【図面の簡単な説明】
【図1】線状ビームを用いたレーザ照射方法を示す概略
模式図である。
【図2】線状ビームの走査照射方法を示す平面図であ
る。
【図3】線状ビームの走査方向に沿った電子顕微鏡の観
察範囲を示す平面図である。
【図4】電子顕微鏡の観察像を用いた画像解析の手法を
説明する図である。
【図5】(a)は、線状ビームの走査照射法を示す平面
図、(b)は線状ビームのブロック照射方法を示す平面
図である。
【図6】(a)は、線状ビームのガウシアンのビームプ
ロファイルを示す図、(b)は、トップフラットのビー
ムプロファイルを示す図である。
【図7】薄膜トランジスタの作製工程を示す図である。
【図8】図7に続く薄膜トランジスタの作製工程を示す
図である。
【図9】(a)は、第1実施例での4万倍での観察範囲
を示す平面図、(b)は、第2実施例での3万倍での観
察範囲を示す平面図、(c)は、第3実施例での2万5
千倍での観察範囲を示す平面図である。
【図10】第1実施例での観察倍率4万倍の1観察領域
での粒径ヒストグラムと観察像とを示す図である。
【図11】第2実施例での観察倍率3万倍の1観察領域
での粒径ヒストグラムと観察像とを示す図である。
【図12】第3実施例での観察倍率の2万5千倍の1観
察領域での粒径ヒストグラムと観察像とを示す図であ
る。
【図13】(a)は、観察倍率4万倍の走査方向に沿っ
た平均粒径と標準偏差の変化を示すグラフ、(b)は、
観察倍率3万倍の走査方向に沿った平均粒径と標準偏差
の変化を示すグラフ、(c)は、観察倍率2万5千倍の
走査方向に沿った平均粒径と標準偏差の変化示すグラフ
である。
【図14】(a)は、観察倍率4万倍の走査方向に沿っ
た(標準偏差)/(平均粒径)の変化を示したグラフ、
(b)は、観察倍率3万倍での走査方向に沿った(標準
偏差)/(平均粒径)の変化を示したグラフ、(c)
は、観察倍率2万5千倍での走査方向に沿った(標準偏
差)/(平均粒径)の変化を示したグラフである。
【図15】(a)は、観察倍率4万倍の各視野ごとの粒
径定量評価結果を示す図表、(b)は、観察倍率3万倍
の各視野ごとの粒径定量評価結果を示す図表、(c)
は、観察倍率2万5千倍の各視野ごとの粒径定量評価結
果を示す図表である。
【図16】(a)は、観察倍率4万倍の走査方向に沿っ
た各観察点での平均粒径以上が占める面積の割合を示す
グラフ、(b)は、観察倍率3万倍の走査方向に沿った
各観察点での平均粒径以上が占める面積の割合を示すグ
ラフ、(c)は、観察倍率2万5千倍の走査方向に沿っ
た各観察点での平均粒径以上が占める面積の割合を示し
たグラフである。
【図17】第6実施例での駆動回路一体型の液晶表示装
置の作製工程を示す図である。
【図18】図17に続く液晶表示装置の作製工程を示す
図である。
【符号の説明】
1 基板 2 線状ビーム 3 走査ステップ 4 走査照射領域 5 ブロック照射領域 6 ガウシアンビームプロファイル 7 トップフラットビームプロファイル 10 画像解析に用いた電子顕微鏡の観察領域 11 1視野の観察範囲 12 観察合計視野の距離 20 粒子A 21 粒子Aと同じ面積をもつ円 22 円の直径 50 カバー絶縁膜 70 シリコン膜 71 結晶シリコン膜 72 島状シリコン膜 74 チャネル領域 80 レーザアニール 90 ゲート絶縁膜 100 ゲート電極 111 不純物イオン 120 ソース・ドレイン領域 130 層間絶縁膜 140 コンタクトホール 150 共通アルミ電極 160 薄膜トランジスタ 161 薄膜トランジスタ 170 層間分離膜 180 表示電極用コンタクトホール 190 表示電極
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成13年8月1日(2001.8.1)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】発明の名称
【補正方法】変更
【補正内容】
【発明の名称】 薄膜トランジスタ、半導体膜とその製
造方法及びその評価方法
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0001
【補正方法】変更
【補正内容】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、薄膜トランジス
タ、半導体膜とその製造方法及びその評価方法に係わ
り、特に、アクティブマトリクス液晶ディスプレイ、密
着イメージセンサなどの絶縁性基板上に形成される薄膜
トランジスタ、レーザ結晶化半導体膜に好適な半導体膜
とその製造方法及びその評価方法に関する。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0006
【補正方法】変更
【補正内容】
【0006】本発明は、上記した点に鑑みてなされたも
のであり、その目的とするところは、半導体膜を構成す
る粒子の粒径のバラツキを少なくし、以て、均一な半導
体装置を製造することを可能にした新規な半導体膜とそ
の製造方法及び薄膜トランジスタを提供するものであ
る。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0011
【補正方法】変更
【補正内容】
【0011】又、本発明に係わる半導体膜の評価方法の
第1態様は、多結晶半導体膜の評価方法であって、結晶
化させた半導体膜の粒子の粒界部分を選択的にエッチン
グ処理を施した後、電子顕微鏡観察で複数の観察領域の
連続視野像又は断続的な観察視野像を求め、得られた視
野像から粒子の粒径を求め、この粒径に対して統計的な
処理を行うことで、前記半導体膜を評価することを特徴
とするものであり、叉、第2態様は、前記電子顕微鏡観
察で得られた各観察領域での平均粒径のバラツキに基づ
き前記半導体膜を評価することを特徴とするものであ
り、叉、第3態様は、前記電子顕微鏡観察で得られた各
観察領域での、粒径分布の標準偏差、及び、平均粒径を
求め、これらの値から、 (粒径分布の標準偏差)/(平均粒径) を求め、この求められた値から、前記半導体膜の粒径分
布のバラツキを評価することを特徴とするものであり、
叉、第4態様は、前記電子顕微鏡観察で得られた観察領
域での平均粒径を求め、得られた平均粒径以上の粒子の
占める面積の割合に基づき、前記半導体膜を評価するこ
とを特徴とするものである。また、本発明の薄膜トラン
ジスタは、多結晶薄膜をその活性層とする薄膜トランジ
スタにおいて、前記多結晶薄膜の(粒径分布の標準偏
差)/(平均結晶粒径)の値が85%以下であり、且
つ、その平均結晶粒径が、薄膜トランジスタのチャンネ
ル長よりも小さいことを特徴とするものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01L 29/786 H01L 29/78 618Z 21/336 624 627G Fターム(参考) 2G001 AA03 AA05 BA07 CA03 GA01 GA06 HA01 HA07 HA13 JA12 KA08 KA12 LA11 RA04 RA08 4M106 AA01 AA10 BA10 CA70 DH24 DH33 DH50 DH55 DJ17 DJ20 DJ21 5F052 AA02 BA02 BA07 BA20 BB07 CA07 DA02 DB02 DB03 DB07 EA16 JA01 5F110 AA24 BB01 BB10 CC02 DD12 DD13 DD14 DD18 EE04 EE05 EE44 FF02 FF30 FF32 GG13 GG25 GG43 GG45 GG47 HJ01 HJ12 HJ23 HL03 HL23 NN04 NN23 NN24 NN35 PP03 PP05 PP06 PP38 QQ11

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板表面をレーザビームで照射すること
    により、基板表面を結晶化させる半導体膜の製造方法で
    あって、 前記レーザビームのビームプログラムファイルが、ガウ
    シアン型又はトップフラット型であり、前記ビームの重
    ね率を90〜95%として、順次前記基板上を走査する
    ことで、前記基板表面を結晶化させるように構成したこ
    とを特徴とする半導体膜の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記レーザは、XeClエキシマレー
    ザ、又は、KrFエキシマレーザであることを特徴とす
    る請求項1記載の半導体膜の製造方法。
  3. 【請求項3】 基板上に形成した半導体膜を形成する粒
    子の粒径のバラツキであって、前記基板上に設けた複数
    の観測領域間での平均粒径のバラツキが、35%以下で
    あるように形成したことを特徴とする半導体膜。
  4. 【請求項4】 基板上に形成した半導体膜を形成する粒
    子の粒径のバラツキであって、前記基板上に設けた複数
    の観測領域での(粒径の標準偏差)/(平均粒径)の値
    が、85%以下であるように形成したことを特徴とする
    半導体膜。
  5. 【請求項5】 基板上に形成した半導体膜を形成する粒
    子の粒径のバラツキであって、前記基板上に設けた複数
    の観測領域において、平均粒径以上の粒径の占める面積
    の割合が、70%以上であるように形成したことを特徴
    とする半導体膜。
  6. 【請求項6】 多結晶半導体膜の評価方法であって、 結晶化させた半導体膜の粒子の粒界部分を選択的にエッ
    チング処理を施した後、電子顕微鏡観察で複数の観察領
    域の連続視野像又は断続的な観察視野像を求め、得られ
    た視野像から粒子の粒径を求め、この粒径に対して統計
    的な処理を行うことで、前記半導体膜を評価することを
    特徴とする半導体膜の評価方法。
  7. 【請求項7】 前記電子顕微鏡観察で得られた各観察領
    域での平均粒径のバラツキに基づき前記半導体膜を評価
    することを特徴とする請求項6記載の半導体膜の評価方
    法。
  8. 【請求項8】 前記電子顕微鏡観察で得られた各観察領
    域での、粒径分布の標準偏差、及び、平均粒径を求め、
    これらの値から、 (粒径分布の標準偏差)/(平均粒径) を求め、この求められた値から、前記半導体膜の粒径分
    布のバラツキを評価することを特徴とする請求項6記載
    の半導体膜の評価方法。
  9. 【請求項9】 前記電子顕微鏡観察で得られた観察領域
    での平均粒径を求め、得られた平均粒径以上の粒子の占
    める面積の割合に基づき、前記半導体膜を評価すること
    を特徴とする請求項6記載の半導体膜の評価方法。
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