JP2002028103A - 衛生装置 - Google Patents
衛生装置Info
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Abstract
感を最小限に抑えつつ、衛生装置で使用されるエネルギ
量を更に節約することを可能とする技術の提供を目的と
する。 【解決手段】 トイレ環境の制御モードを複数有する衛
生装置であって、複数の制御モードの中から選択されて
いる制御モードを検知する制御モード検知手段と、トイ
レの使用を検出するトイレ使用検出手段と、1日を複数
の検知時間帯に分割し、その時間帯毎にトイレ使用検出
手段で検出されたトイレ使用情報を記憶するトイレ使用
情報記憶手段と、隣接する前後の検知時間帯のトイレ使
用情報とに基づいて、次の日以降のトイレ環境の制御内
容を決定する制御内容決定手段と、決定された制御内容
に基づいて、検知時間帯とは所定時間ずらして設けた制
御時間帯にて前記トイレ環境を制御するトイレ環境制御
手段とを備える。
Description
や、人体局部を洗浄する洗浄水温度、トイレ室内の暖房
温度などのいわゆるトイレ環境を制御する技術に関す
る。
るように、便座の温度や人体局部を洗浄する洗浄水温
度、トイレ室内の暖房温度等のいわゆるトイレ環境を制
御する衛生装置が広く使用されている。これら衛生装置
では、トイレをいつでも快適に使用できるようにするた
めに、トイレが使用されていないときでも便座や洗浄水
等の温度を常に適切な温度に暖めておく必要があり、暖
めるために通常は電力などのエネルギが使用されてい
る。
水を暖めておくためには、電力などのエネルギを多量に
消費することから、トイレ環境の快適さを損なわない範
囲でエネルギ消費量の節約を図る技術が提案されてい
る。例えば、特開平5−161572号には、トイレ使
用者の人体を検出することによってトイレが使用される
時間帯を学習し、学習結果からトイレが使用される時間
帯を予測して、便座や洗浄水等の温度を制御する技術が
開示されている。かかる技術を用いれば、トイレの使用
が予測された時間帯では便座や洗浄水等の温度を暖め
て、トイレを快適に使用し、一方で使用が予測されない
時間帯では便座等の制御温度を低めに設定することによ
ってエネルギの節約を図ることができる。
術を用いた場合、トイレ環境の快適さを損なわずにある
程度まではエネルギを節約することが可能であるが、ト
イレ環境の快適さとエネルギの節約とは通常トレードオ
フの関係にあり、エネルギの節約を図るためには、トイ
レ環境の快適さを犠牲にすることが避けられないという
問題があった。エネルギを更に節約するためには、トイ
レの使用が予測されない時間帯での便座等の制御温度を
更に低くするとともに、便座等の制御温度を低めに設定
する時間帯を増やさなければならない。便座や洗浄水の
制御温度があまりに低くなればトイレ使用者は不快に感
じるようになる。また、制御温度を低めに設定する時間
帯を増やせば、それだけトイレ使用者が不快に感じやす
くなる。ところで、トイレ環境を快適にするためには準
備時間がある程度必要であり、使用が予測される時間帯
に徐に準備を始めても、まだ便座やトイレ室内等の温度
は目標温度に到達していないため、使用者は不快に感じ
る。
者が不快に感じないように、便座や洗浄水等の制御温度
があまり低くならないように制限したり、制御温度を低
めに設定する時間帯があまり多くならないように制限し
たのでは、エネルギの更なる節約を図ることはできな
い。ところで、いくら規則正しく生活をしていても、5
分、10分程度のずれは生じる。従来は、この5分、1
0分のずれを許容する為に、ある程度の幅を持って予測
し、通電を行っていた。
を解決するためになされたものであり、予測確率を上
げ、トイレ使用者に与える不快感を最小限に抑えつつ、
衛生装置で使用されるエネルギ量を更に節約することを
可能とする技術の提供を目的とする。
述の課題の少なくとも一部を解決するため、本発明の衛
生装置は次の構成を採用した。すなわち、1日を複数の
制御時間帯に分割し、各制御時間帯毎にトイレ環境の制
御モードを複数の中から選択する衛生装置であって、ト
イレの使用を検出するトイレ使用検出手段と、前記トイ
レ使用検出手段の出力に基づいて前記制御時間帯よりも
長い検知時間帯のトイレ使用情報を記憶するトイレ使用
情報記憶手段と、該トイレ使用情報記憶手段により記憶
されたトイレ使用情報に基づいて、次の日以降の前記ト
イレ環境の制御内容を決定する制御内容決定手段と、該
決定された制御内容に基づいて、前記制御時間帯及び前
記制御時間帯の所定時間前からトイレ環境を制御するト
イレ環境制御手段とを備えることを要旨とする。
る衛生装置であって、前記トイレの使用を検出するトイ
レ使用検出手段と、1日を複数の検知時間帯に分割し、
該時間帯毎にトイレ使用検出手段で検出されたトイレ使
用情報を記憶するトイレ使用情報記憶手段と、前記隣接
する前後の検知時間帯のトイレ使用情報に基づいて、次
の日以降の前記トイレ環境の制御内容を決定する制御内
容決定手段と、該決定された制御内容に基づいて、前記
検知時間帯とは所定時間ずらして設けた制御時間帯及び
前記制御時間帯の所定時間前から前記トイレ環境を制御
するトイレ環境制御手段とを備えることを要旨とする。
る衛生装置であって、前記トイレの使用を検出するトイ
レ使用検出手段と、1日を複数の検知時間帯に分割し、
該検知時間帯毎にトイレ使用検出手段で検出されたトイ
レ使用情報を記憶するトイレ使用情報記憶手段と、前記
検知時間帯及び隣接する前後の検知時間帯のトイレ使用
情報に基づいて、次の日以降の前記トイレ環境の制御内
容を決定する制御内容決定手段と、該決定された制御内
容に基づいて、前記検知時間帯及び前の検知時間帯の前
記トイレ環境を制御するトイレ環境制御手段とを備える
ことを要旨とする。
検出手段と、前記トイレ使用検出手段の出力に基づいて
複数の検知時間帯毎の使用の有無若しくは使用回数を記
憶する検知時間帯別記憶手段と、該検知時間帯別記憶手
段の出力に基づいて、該時間帯よりも狭い制御時間帯の
トイレ環境の制御内容を決定する制御内容決定手段と、
該決定された制御内容に基づいて前記制御時間帯よりも
所定時間前から前記トイレ環境を制御するトイレ環境制
御手段とを備えることを要旨とする。
を検出すると、所定の検知時間帯毎に検出した時刻に関
連する情報たるトイレ使用情報を記憶する。ここでトイ
レを使用した時刻に関連する情報としては、トイレを使
用した時刻そのものであってもよいし、また、例えば1
日をいくつかの時間帯に細分して、どの時間帯に何回ト
イレが使用されたかといったような情報であってもよ
い。制御モードとは、例えば、省エネ運転モードやお年
寄り運転モードなど、トイレ使用者の特性に合わせて設
定されている制御の特性のことである。そして、記憶さ
れたトイレ使用情報とに基づいて、トイレ環境の制御内
容を決定し、決定した制御内容に基づいて前記検知時間
帯よりも狭い制御時間帯及びその制御時間帯よりも所定
時間前の時間の間該トイレ環境の制御を行う。
い、検知時間帯よりも狭い制御時間帯及びその制御時間
帯よりも所定時間前の時間の間トイレ環境の制御を行っ
ているので、予測を確実にでき、トイレ使用開始時には
確実にトイレ環境を快適にすることができるのでトイレ
使用者に不快感を与えることなく、衛生装置で使用され
るエネルギを更に節約することが可能となる。
る機能の作動を検出することによって、トイレの使用を
検出してもよい。トイレが有する機能の作動を検出すれ
ば、トイレの使用を正確に検出することができ、従って
正確な前記トイレ使用情報を記憶することができる。正
確なトイレ使用情報を記憶することができれば、トイレ
環境を適切に制御することができるので好適である。
便器を洗浄する機能の作動を検出してもよい。トイレが
使用されると便器を洗浄するのが通常であり、便器の洗
浄は検出が容易で確実に検出することができる。このた
め、便器の洗浄機能の作動を検出すれば、トイレの使用
情報を正確に記憶することができるので好適である。
段を備えた衛生装置においては、トイレが有する機能の
作動をトイレ使用者の人体が検出されたときに、トイレ
が使用されたものと判断するようにしてもよい。このよ
うにしても、トイレの使用を誤って検出するおそれが無
くなるので好ましい。
間帯毎のトイレ使用情報を記憶しておき、該トイレ使用
情報に基づいて、トイレの使用され易さを表す指標たる
トイレ使用頻度を算出し、算出したトイレ使用頻度に基
づいて、次の日以降の各制御時間帯毎のトイレ環境の制
御内容を決定するようにしてもよい。
わちトイレ使用頻度が大と算出された時間では、便座や
人体局部の洗浄水等を暖めておき、逆にトイレが使用さ
れることはない時間、すなわちトイレ使用頻度がゼロと
算出された時間では、便座や洗浄等水の温度を制御しな
いこととして、エネルギの浪費を回避する。また、トイ
レがときどき使用される時間、すなわちトイレ使用頻度
が中程度と算出された時間では、選択されている制御モ
ードによって、便座温度や洗浄水温度等の制御温度の設
定や、制御を行う時間帯等を変更する。従って、かかる
衛生装置では、予めトイレ使用者に適した制御モードを
選択することによって、トイレ使用者がトイレの使用を
不快に感じることを回避しつつ、衛生装置で消費される
エネルギを大きく節約することが可能となる。
々刻々と算出するのではなく、1日を複数の検知時間帯
に分割し、各検知時間帯ではトイレ使用頻度は同じ値を
採るものとして、各検知時間帯毎にトイレ使用頻度を算
出してもよい。このように、トイレ使用頻度を時々刻々
と算出するのではなく、各検知時間帯毎に算出すること
にすれば、衛生装置がトイレ使用頻度を算出する負担を
減らすことができ、高機能で高価な演算手段を備える必
要が無くなるので好適である。尚、各検知時間帯は、必
ずしも同じ時間の長さである必要はない。例えば、深夜
等のトイレが使用されにくい時刻の検知時間帯を長く、
逆にトイレが使用され易い時刻の検知時間帯を短く分割
する等してもよい。
度を複数の検知時間帯毎に算出するだけでなく、トイレ
使用情報を複数の検知時間帯に分割して記憶するように
してもよい。すなわち、1日を複数の検知時間帯に分割
し、トイレが使用されると、使用された時刻に該当する
検知時間帯のトイレ使用回数を1つずつ増やしていく。
その結果、各検知時間帯でのトイレの使用回数としてト
イレ使用情報が記憶される。こうして記憶したトイレ使
用情報に基づいて、トイレ使用頻度を算出する。尚、ト
イレ使用情報を記憶するための複数の検知時間帯と、ト
イレ使用頻度を算出するために複数の制御時間帯とは、
必ずしも一致している必要はない。また、各検知時間
帯、制御時間帯の長さも、必ずしも同じである必要がな
いのはもちろんである。
間帯でのトイレ使用回数として記憶すれば、トイレ使用
情報の記憶に必要なメモリ容量が少なくなるので好適で
ある。また、トイレ使用情報を各検知時間帯でのトイレ
使用回数として記憶し、トイレ使用頻度の算出も制御時
間帯毎に算出することにすれば、トイレ使用頻度を算出
する処理が簡単になるという利点もある。
時間帯の分割位置が、トイレ使用情報記憶のために各検
知時間帯に1つずつくるように、各時間帯を設定する。
そして、ある制御時間帯についてトイレ使用頻度を算出
する際に、その制御時間帯内に境界が存在する2つの検
知時間帯に記憶されたトイレ使用情報を用いて、トイレ
使用頻度を算出する。このように2つの検知時間帯に記
憶されたトイレ使用情報に基づいてトイレ使用頻度を算
出すれば、たとえトイレの使用時間が若干ずれたとして
も、トイレ使用頻度を比較的安定した値に算出すること
ができるので好適である。
合、記憶した日に応じて、適宜重みをつけてトイレ使用
頻度を算出するようにしてもよい。例えば、トイレ使用
頻度を算出するためにトイレ使用情報を参照する際に、
そのトイレ使用情報が何日前に記憶されたものであるか
によって、異なった重みをつけてトイレ使用頻度を算出
する。例えば勤務の形態などによって、トイレの使用回
数の多い日と少ない日とがある周期で現れることが多い
が、情報を記憶した日付、例えば何日前に記憶したかに
よって適切な重みをつけることによって、トイレ使用情
報を適切に算出することが可能となる。尚、記憶した日
としては、何日前に記憶したかを示す日付の他に、例え
ば、記憶した日の「曜日」に関する情報であってもよ
く、更には暦上の日付などであっても構わない。
する場合に、記憶した日が新しいトイレ使用情報ほど、
大きな重みをつけてトイレ使用頻度を算出するようにし
てもよい。こうすれば、例えばトイレ使用者が長期休暇
に入るなどしてトイレ使用パターンが変わった場合で
も、トイレ使用パターンの変化に速やかに対応し、トイ
レ環境を適切に制御することが可能となるので好適であ
る。
イレ使用情報に大きな重みをつけてトイレ使用頻度を算
出するようにしてもよい。トイレ使用者の生活パターン
は、7日間すなわち1週間を単位として周期的に変動し
ている場合が多いので、7日前の情報に重みをつけてト
イレ使用情報を算出すれば、より適切に算出することが
可能となるので好ましい。
報ほど大きな重みをつけると共に、7日前のトイレ使用
情報にも大きな重みをつけて、トイレ使用頻度を算出し
てもよいことはもちろんである。こうすれば、1週間を
単位とする周期的な変動を予測して適切にトイレ使用頻
度を算出することができ、更に、生活パターンの変化に
も速やかに対応することができる。
用情報とに基づいて、制御対象の目標温度を決定し、制
御対象が決定した目標温度になるように制御すること
で、トイレ環境の制御を行う装置とすることができる。
トイレ使用者がトイレの使用を快適と感じるか否かは、
便座の温度や人体局部を洗浄する洗浄水の温度、トイレ
室内の温度などに強く関連しているので、これらの目標
温度を決定し、決定した目標温度となるように制御する
ことで、トイレ環境を快適に制御することが可能とな
る。
用情報からトイレ使用頻度を算出し、算出したトイレ使
用頻度に基づいて、制御対象の目標温度を決定し、決定
した目標温度に制御してもよい。このように、トイレ使
用頻度に基づいて温度を制御すれば、トイレ環境を適切
に制御することができるので好適である。
レ環境を制御してもよい。使用頻度算出手段によりトイ
レ使用頻度が零と判断した場合には、前記制御内容決定
手段は、凍結による機器損傷がなされない温度を目標温
度として決定することで、使用頻度が少ない場合にも機
器損傷に至らない程度にトイレ内を温めることができ、
寒冷地等の冷え込みが激しい場所での便器の封水が凍結
することによる便器割れ等を防止することができる。
同一検知時間帯のトイレ使用情報を記憶し、該記憶した
トイレ使用情報に基づいてトイレ使用頻度を算出すると
ようにしてもよい。こうすれば、算出するトイレ使用頻
度の精度を高めるためることができ、トイレ環境を犠牲
にすることなく衛生装置のエネルギ使用量の節約を図る
ことができるので好適である。
同一検知時間帯のトイレ使用情報を記憶し、該記憶した
トイレ使用情報に基づいてトイレ使用頻度を算出すると
共に、記憶したトイレ使用情報が所定の複数日分に満た
ない場合には、所定日数分のトイレ使用情報を記憶した
後とは異なる方法を用いて、トイレ使用頻度を算出する
ようにしてもよい。こうすれば、複数日数分のトイレ使
用情報を蓄積するまでの期間でも、算出したトイレ使用
頻度に基づいてトイレ環境を制御することが可能となる
ので好ましい。特に、算出するトイレ使用頻度の精度を
高めるため、多くの日数分のトイレ使用情報に基づいて
算出するような衛生装置においては、所定日数分の全て
を記憶するまでに長期間が必要となる。従って、かかる
方法によって算出したトイレ使用頻度に基づいてトイレ
環境を制御すれば、所定期間のトイレ使用情報を記憶す
るまでの間でも、トイレ環境を犠牲にすることなく衛生
装置のエネルギ使用量の節約を図ることができるので好
適である。
トイレ使用情報を全て記憶するまでの間は、記憶済みの
トイレ使用情報の日数が少ないほどトイレ使用頻度を大
きく算出するようにしてもよい。すなわち、記憶済みの
トイレ使用情報の日数が少なければ、少ない情報からト
イレ使用頻度を算出しなければならないので、それだけ
算出精度は低くなりがちであり、トイレ使用者が不快に
感じる可能性が増大する。そこで、記憶済みのトイレ使
用情報の日数が少ないほど、トイレ使用頻度を大きく算
出することで、所定日数分を記憶するまでの間、トイレ
使用者が不快に感じることを避けることができるので好
適である。
トイレ使用情報の日数が少ないほど、算出されうるトイ
レ使用頻度の最小値が大きくなるように算出してもよ
い。換言すれば、トイレ使用情報を記憶し始めてから未
だ間がないときは、トイレ使用頻度が所定値以下となら
ないようにしておき、記憶した日数が増えるにつれて、
より小さな値のトイレ使用頻度も算出されるようにす
る。そもそも、トイレ使用者が不快に感じるのは、便座
や人体局部の洗浄水の温度が低いときであり、これはト
イレ使用頻度が小さな値に算出された場合に対応してい
る。従って、トイレ使用情報の記憶日数が少ないうち
は、トイレ使用頻度が所定値より小さくならないように
制限し、記憶日数が増加して算出精度が向上するにつれ
て、トイレ使用頻度の算出下限値を小さくすることで、
所定日数分を記憶するまでの間もトイレ環境の快適さを
損なわずにエネルギの節約を図ることが可能となる。
いて説明するが、理解を容易にするために、具体的な説
明に先立って、説明のおおまかな順序と内容について概
要を述べておく。本明細書では、発明の実施の形態を、
大きく5つの部分に分けて説明する。すなわち、「A.
装置の構成」と、「B.トイレ使用情報の学習」、
「C.学習結果に基づくトイレ環境の制御内容」、
「D.学習完了前におけるトイレ環境の制御内容」、お
よび「E.停電等の電源切断対策」の5つである。
の構造を、本発明に関連する部分を中心に簡単に説明す
る。本実施例の衛生装置は、独自の機能を有するいくつ
かのユニットから構成されているが、本明細書では本発
明に関連の深い6つのユニットを取り上げて、簡単に説
明する。
施例の衛生装置がトイレの使用情報を記憶し、記憶した
トイレ使用情報に基づいてトイレの使用頻度を算出する
方法について説明する。前述したように、本実施例の衛
生装置はトイレの使用情報を記憶し、この情報に基づい
てトイレの使用頻度を算出し、算出した使用頻度に基づ
いてトイレ環境を制御することで、適切な制御を行うこ
とが可能となっている。
内容」では、本実施例の衛生装置が、学習によって得ら
れたトイレ使用頻度に基づいて、トイレ環境の制御を実
際に行う方法について説明する。続く「D.学習完了前
におけるトイレ環境の制御内容」では、トイレ使用情報
の学習が十分でないため、トイレ使用頻度を正確に算出
することができない場合に、本実施例の衛生装置がトイ
レ環境を制御する方法について説明する。最後の「E.
停電等の電源切断対策」では、本実施例の衛生装置にお
ける停電等の対策について説明する。すなわち、停電等
により電源の供給を受けることができなくなって、記憶
しているトイレ使用情報が消滅したり、あるいは正確な
トイレ使用情報を記憶することができなくなると、トイ
レ環境を適切に制御することはできない。本実施例の衛
生装置では、このようなことの無いように種々の対策が
施されているので、対策内容を説明する。
置10の外観を表す斜視図である。図示するように、衛
生装置10は、図示しない便器の上に据え付けて使用す
る便座12と、便器を使用しないときに便座12に蓋を
する便蓋14と、衛生装置10の各種機能に関わる種々
の部品が収納されているケーシング16と、トイレ使用
者が衛生装置10に各種動作を指示するリモコン20と
から構成されている。ケーシング16の一部には補助操
作部18が設けられていて、トイレ使用者は補助操作部
18を操作することによって、衛生装置10の動作条件
をきめ細かく設定することができる。ケーシング16は
専用の固定金具を用いて便器に取り付けられるようにな
っていて、便座12と便蓋14とは、それぞれケーシン
グ16に開閉可能に取り付けられている。便器を男子の
小便用に使用するときは便座12と便蓋14をいずれも
上げた状態(「開」の状態)で使用し、便器を大便用あ
るいは女子の小便用に使用するときは、便座12のみを
下げた状態(「閉」の状態)で使用する。便器を使用し
ないときには、便座12と便蓋14とをいずれも下げた
状態にしておけばよい。
置10を取り付け、分岐金具を介して水を給水し、電源
コードをコンセントに差し込むと、衛生装置10は動作
可能な状態となる。トイレ使用者は、リモコン20ある
いは補助操作部18から衛生装置10に対して各種の指
示を行うことにより、人体局部の洗浄や洗浄後の局部の
乾燥、便座の暖房、室内暖房、室内の脱臭等の各種機能
(以下では、衛生機能という)を使用できるようにな
る。
て、ケーシング16内に各種衛生機能に関わる部品が収
納されている様子を示した説明図である。ケーシング1
6の中央部には、温水を噴き出して人体局部の洗浄を行
うノズルユニット100と、ノズルユニット100に温
水を供給するための図示しない各種バルブ類が収納され
ている。ノズルユニット100の隣には、洗浄後の人体
局部を乾燥するために温風を噴き出す温風ユニット20
0が収納されており、温風ユニット200の隣(紙面上
では右側)には便臭を脱臭する脱臭ユニット500が収
納されている。補助操作部18の下方には、室内の暖房
を行う室暖ユニット400が収納されている。各ユニッ
トにはヒータや、電磁バルブ、モータ等の電動式のアク
チュエータが使われており、これら各アクチュエータに
電力を供給するAC制御ユニット600がノズルユニッ
ト100の上側の空間に収納されている。AC制御ユニ
ット600の動作はDC制御ユニット700によって制
御されており、DC制御ユニット700は補助操作部1
8と室暖ユニット400との間に納められている。ま
た、本実施例の便座12は、内蔵のヒータによって便座
を適温に暖めることが可能であり、便座12の内部には
便座の温度を制御するために暖房便座ユニット300が
組み込まれている。暖房便座ユニット300への電力の
供給もAC制御ユニット600が行っている。
100に洗浄水を供給する給水系統の概略構成を示した
説明図である。図示するように、本実施例の衛生装置1
0は、水道管などから分岐金具92で水を取り込み、給
水アダプタ94を介して装置内に水を導入する。給水ア
ダプタ94の内部にはストレーナ(図示省略)が内蔵さ
れていて、水道配管等の配管内の異物が衛生装置10内
に入らないようになっている。
初めにミキシングユニット110に導入される。ミキシ
ングユニット110は、取り込んだ洗浄水の一部を取り
出して熱交換器118で加熱し、加熱後の洗浄水と加熱
していない冷たい洗浄水とを混合させて適度な温度の温
水とするユニットである。本実施例の衛生装置10で
は、小容量のタンクを設け該タンク内の洗浄水をヒータ
で加熱する方式の熱交換器118が使用されている。も
ちろん、タンクを使用しない他の方式、例えば配管中に
設置したヒータで必要なときに洗浄水を急速に加熱して
温水を得る方式等の熱交換器を使用することもできる。
水は、逆止弁112と調圧弁114と電磁弁116を通
過した後、2つに分岐され、一方はそのままミキシング
弁124に、他方は熱交換器118を経由してミキシン
グ弁124に導かれる。逆止弁112は衛生装置10内
に供給された洗浄水が水道管等に逆流することを防止す
るために設けられ、調圧弁114は給水の圧力が高い場
合に給水系統の圧力を調整するために、電磁弁116は
給水系統への洗浄水の取り込みあるいは止水を行うため
に設けられている。熱交換器118のタンク内にはヒー
タ(図示省略)とタンク内の水温を測定する温水サーミ
スタ122とが設けられていて、タンク内の水は常に約
60℃前後に暖められている。また、電磁弁116から
ミキシング弁124に直接接続された配管中には、洗浄
水温度を測定する冷水サーミスタ120が設けられてい
る。
合比率を、次のような方法を用いて変更することによっ
て、洗浄水が適度な温度となるように制御している。ミ
キシング弁124の内部には図示しないロータが設けら
れており、ロータを回転させると、ミキシング弁124
内に流入する冷水の通路面積と温水の通路面積とが変わ
るようになっている。温水サーミスタ122および冷水
サーミスタ120を用いてそれぞれ温水の温度と冷水の
温度とを検出し、ミキシングモータ126でロータの回
転角度を適切な位置に設定すれば、温水と冷水とを適切
な比率で混合させてミキシング弁124から適度な温度
の洗浄水を流出させることができる。また、ミキシング
弁124の下流には吐水サーミスタ128が設けられて
いて、測定した洗浄水の温度をロータの回転角度にフィ
ードバック制御している。前述のDC制御ユニット70
0は、冷水サーミスタ122と温水サーミスタ120と
吐水サーミスタ128から水温の測定結果を受け取り、
その結果に基づいてミキシングモータ126の回転を制
御することによって、フィードバック制御を行ってい
る。
調温された洗浄水は、流調ユニット140に導かれる。
流調ユニット140は、おしりを洗浄する場合と、ビデ
として使用する場合とで、洗浄水の流量を切り替えると
同時に、おしり洗浄用のノズルとビデ洗浄用のノズルの
切り換えを行うユニットである。流調ユニット140
は、流調切替弁142とバイパス弁144とで構成され
ている。トイレ使用者がおしり洗浄あるいはビデ洗浄の
いずれかを指示すると、流調切替弁142が作動して洗
浄水の流路が切り換わり、ノズルユニット100の所定
の通路を流れておしり洗浄用のノズルあるいはビデ洗浄
用のノズルから洗浄水が噴出する。バイパス弁144
は、トイレ使用者がおしり洗浄あるいはビデ洗浄の開始
スイッチを押して暫くの期間、洗浄水がノズルから噴き
出さないようにバイパスさせる働きをする。つまり、洗
浄開始スイッチが押された直後は、ミキシングユニット
110での調温が十分でなく、ノズルから冷水が噴出し
てしまうので、洗浄水の温度が上昇して適温になるまで
の短時間だけ、バイパス弁144を開いて洗浄水を捨て
るのである。もっとも、後述するように捨てる洗浄水も
ノズルユニット100に供給されて、ノズル洗浄室にお
けるノズル洗浄に利用される。
ズルヘッドから構成されている。ノズルヘッドにはおし
り洗浄用ノズル102とビデ洗浄用ノズル104とが設
けられていて、洗浄を行わないときには、ノズルヘッド
はノズル本体内のノズル洗浄室106に格納されてい
る。トイレ使用者がおしり洗浄あるいはビデ洗浄を指定
すると、先ず初めに流調ユニット140のバイパス弁1
44が開かれ、洗浄水がノズル洗浄室106内に噴出さ
れる。この段階では、ノズルヘッドは未だノズル洗浄室
106内に格納されているので、ノズル洗浄室106内
に洗浄水を噴出することによってノズルヘッドの汚れを
洗浄することが可能である。
温度が上昇すると、バイパス弁144を閉めた後、ノズ
ル洗浄室106内からノズルヘッドを伸出させる。ノズ
ルヘッドが所定位置に達すると、おしり洗浄用ノズル1
02あるいはビデ洗浄用ノズル104から洗浄水を噴出
して人体局部を洗浄する。このようにして洗浄水が適温
になった後にノズルから噴き出すようにすれば、人体局
部を常に快適に洗浄することが可能となる。
0の温風ユニット200の概略構成を示した説明図であ
る。尚、室暖ユニット400の構成もほぼ同様であるの
で、図4中にまとめて示している。温風ユニット200
は、洗浄後の人体局部に温風を吹き付けて乾燥させるユ
ニットであり、図示するように、空気を取り入れて送風
するためのシロッコファン202と、シロッコファンを
回転させるためのファンモータ204と、ファンからの
送風を暖める温風ヒータ206と、温風の温度を検出す
るサーミスタ208とから構成されている。後述する所
定のスイッチをトイレ使用者が押すと、シロッコファン
202が回って温風ヒータ206で暖められた温風が吹
き出し、人体局部の乾燥を行う。サーミスタ208で検
出された温度は前述のDC制御ユニット700に伝えら
れ、DC制御ユニット700は温風の温度が予め設定さ
れた温度になるように、AC制御ユニット600を介し
て温風ヒータ206を制御している。
はトイレの室温を暖めるユニットであり、温風ユニット
200とほぼ同様の構成となっていて、サーミスタの測
温箇所のみが温風ユニット200と大きく異なってい
る。すなわち室暖ユニット400も、空気を取り入れて
送風するシロッコファンと、シロッコファンを回転させ
るためのファンモータと、送風を暖める温風ヒータと温
風の温度を検出するサーミスタ408とから構成されて
いる。温風ユニット200のサーミスタ208はヒータ
の下流で測温していたのに対して、室暖ユニット400
のサーミスタ408は、ヒータの上流にあるシロッコフ
ァンの空気取り入れ口で測温している。サーミスタ40
8で検出された温度も前述のDC制御ユニット700に
伝えられ、DC制御ユニット700は、室温が設定され
た温度になるように温風ヒータを制御する。
ト500の概略構成を示した説明図である。脱臭ユニッ
ト500は、高電圧を印加することによりオゾンを発生
させるオゾナイザ502と、オゾナイザ502に高電圧
を供給するオゾナイザドライバ504と、便座内の臭気
を吸引するシロッコファン506と、シロッコファン5
06を回転させるための脱臭モータ508と、臭気を分
解する触媒510とから構成されている。トイレ使用者
が便座12に座ると便座に設けられた着座スイッチ80
2(図6参照)がこれを検知し、所定時間以上すわって
いると自動的に脱臭ユニット500が起動して、前述し
た温風ユニット200の温風吹き出し口の下側に設けら
れた臭気取り入れ口から臭気を吸引する。吸引された臭
気とオゾナイザ502で生成されたオゾンとが触媒51
0に送り込まれると、触媒510は臭気を吸着するとと
もに、オゾンを分解して活性酸素を生成し、活性酸素の
働きによって触媒上に吸着された臭気が分解される。臭
気は分解されて無臭化されたのち、触媒上から脱離して
無臭排気として排気口から排出される。臭気を無臭化す
るための触媒510としては、例えば、チタニアとシリ
カを主成分とする基材に酸化マンガン処理を行った金属
酸化物等の触媒を使用することができる。
座ユニット300の概略構成を示した説明図である。暖
房便座ユニット300は、便座12を暖めるための便座
ヒータ302と、便座の温度を測定する便座サーミスタ
304と、トイレ使用者が便座12に座っていることを
検出する着座スイッチ802とから構成されている。便
座サーミスタ304と着座スイッチ802の信号は前述
のDC制御ユニット700に伝えられており、DC制御
ユニット700は、設定されている温度になるように便
座12の温度を制御する。
衛生機能の制御に関わる部分の概略構成を示した説明図
である。衛生装置10のコントローラ部は、DC制御ユ
ニット700を中心に、トイレ使用者が操作するリモコ
ン20と、衛生装置10の細かな制御内容を設定する補
助操作部18と、ノズルユニット100等の前述の各ユ
ニットに電力を供給するAC制御ユニット600とから
構成されている。
を中心として、各種の制御プログラムと各種データが記
憶されているROM704と、一時的にデータを記憶す
るRAM706と、不揮発性メモリ708と、内蔵時計
710と、タイマ712と、赤外線を用いて外部とデー
タの通信を行う通信回路714と、サーミスタや接点ス
イッチ等の各種周辺機器とのデータのやり取りを司るP
IO716などから構成されていて、各部品は互いにバ
ス718で接続され、データのやり取りが可能となって
いる。不揮発性メモリ708は、フラッシュメモリ等の
EEPROMと呼ばれるメモリが使用されている。EE
PROMは、書き込んだデータを非通電状態でも保持す
ることができ、また、電気的な操作によってデータを書
き換えることが可能なメモリである。尚、本実施例の衛
生装置10では、専用の内蔵時計710を備えている
が、CPU702の機能を用いてソフトウェア的に計時
を行ってもよいのはもちろんである。衛生装置10の電
源が入れられると、CPU702はROM704から制
御用のプログラムやデータを読み出して、衛生装置10
の制御を開始する。
浄、温風乾燥、室内暖房などの各種ボタンが設けられて
いる。トイレ使用者がこれらのボタンを操作すると、リ
モコン20に内蔵された赤外線発光素子(図示省略)か
ら赤外線が発射され、DC制御ユニット700の通信回
路714に、リモコンの操作信号が送信される。DC制
御ユニット700のCPU702は、通信回路714か
らリモコンの操作信号を受け取って、各種の制御を実行
する。
0から噴き出す洗浄水の温度や、洗浄後の人体局部を乾
燥する温風の温度、便座の温度、室内の温度等を調整す
るための各種つまみが設けられている(図25参照)。
DC制御ユニット700のCPU702は、補助操作部
18の各種つまみの設定に基づいて、各種ユニットの詳
細な制御内容を決定する。
ルユニット100や、温風ユニット200等の各種ユニ
ットへの電力の供給を司っている。AC制御ユニット6
00はDC制御ユニット700と同様、主に半導体によ
って構成された電気回路である。但しパワートランジス
タやサイリスタ等の素子が多く使用され、100ボルト
の交流電気や24ボルトの直流電気のような、比較的高
電圧・大電流の電気を制御することが可能である。AC
制御ユニット600には、前述の各種ユニットの電磁弁
やモータ、ヒータ等の電気機器、例えばノズルユニット
100のバイパス弁144やミキシングモータ126等
が接続されている。
いるボタンを操作して、おしり洗浄や、ビデ洗浄、温風
乾燥等の各種衛生機能を行うよう指示すると、操作信号
がDC制御ユニット700の通信回路714を介してC
PU702に伝えられる。CPU702は受け取った操
作信号の内容を判断し、補助操作部18の設定等も考慮
してAC制御ユニット600に対して指示を出す。AC
制御ユニット600は、DC制御ユニット700の指示
に従って、電磁弁やヒータ等の各種電気機器に供給する
電流を制御することにより、トイレ使用者の指示に対応
した衛生機能が実行される。
述のトイレ使用情報を記憶し、記憶した情報からトイレ
の使用頻度を算出する。尚、本明細書では、記憶したト
イレ情報に基づいてトイレの使用頻度を算出することを
学習とも呼ぶ。算出したトイレ使用頻度に基づいて各種
衛生機能の制御内容を決定することで、快適なトイレの
使用を損なうことなく、エネルギ消費の節約を図ってい
る。そこで以下では、本実施例の衛生装置10における
トイレ使用情報の検出方法と、検出したトイレ使用情報
の学習方法、および学習結果に基づいて、トイレの衛生
機能を制御する方法について説明する。
の使用を検出し、その時の時刻を知ることができればト
イレ使用情報を検出することができる。トイレの使用を
検出した時刻は、DC制御ユニット700の内蔵時計7
10により知ることができる。トイレの使用を検出する
方法には、種々の方法を使用することができる。
の使用を検出する各種方法を概念的に示した説明図であ
る。トイレ使用情報の検出は、主にDC制御ユニット7
00によって行う。DC制御ユニット700のPIO7
16には、トイレの使用を検出する各種センサが接続さ
れていて、各種センサからの信号がPIO716を介し
てCPU702に伝達される。これらセンサによってト
イレの使用が検出されると、CPU702は内蔵時計7
10がトイレの使用時刻を読み出して、後述する所定の
処理を行った後、トイレ使用情報として蓄積する。
を検出するセンサとして以下に説明する各種のセンサが
備えられている(図8参照)。尚、衛生装置10は、こ
れらの中の一部のセンサを備えたものであってもよいの
はもちろんである。
れていて、トイレ使用者が便座に座って加重が加わる
と、接点スイッチが閉じるようになっている。便器が男
子の大便用あるいは女子用として使用される場合は、着
座スイッチ802の接点が閉じるので、これによりトイ
レの使用を検出することができる。尚、接点スイッチの
代わりに、受ける圧力によって静電容量や電気抵抗値が
変化する現象を利用した各種センサを適用するものであ
ってもよい。着座スイッチ802は機構が簡単であるこ
とに加えて、トイレ使用者の体重によって接点が開閉す
るため、誤動作するおそれがほとんどなく、トイレの使
用を確実に検出することができる。
サとしては、人体の温度を測定する手段を適用しても構
わない。すなわち、トイレ使用者が便座12に着座する
と、使用者の体温により暖められて便座の温度が上昇す
る。従って、便座12の温度変化に基づいてトイレ使用
者の着座を検出することが可能である。便座温度を測定
するセンサとしては、例えば、暖房便座の温度制御用に
設けられている便座サーミスタ304を用いることがで
きる。通常の衛生装置10は暖房便座機能を備えてお
り、便座の温度を制御するための便座サーミスタを備え
ていることから、かかる方法によってトイレ使用者の着
座を検出すれば、センサを新たに追加する必要がなく、
それだけコストアップをさせることができる。もちろ
ん、便座暖房に限らず他の目的で使用されている温度サ
ーミスタを用いても構わない。
れて、人体から発する赤外線を感知することによりトイ
レの使用を検出するセンサである。本実施例の衛生装置
10では、このような人体センサとして焦電型の赤外線
センサが使用されている。人体センサ804によってト
イレの使用を検出すると、男子の小便用のように、便器
に座らないような形態でのトイレ使用も検出することが
できる。尚、人体センサ804は、本衛生装置10に組
み込まれているものであってもよく、本衛生装置10と
は別体に設けられているものであっても構わない。
ゆる接点スイッチであって、便器が受けた汚物の洗浄水
をためておくタンク内のフロートの動きと連動するよう
に設けられている。トイレ使用者が汚物を洗浄すると、
タンク内の水位が下がり、これをフロートに連動するフ
ロートスイッチ806,807で検出することにより、
トイレの使用を検出する。尚、トイレを大便用に使用し
た場合と小便用に使用した場合とでは、汚物を洗浄する
ために必要な水量が異なるので、タンク内の水位変化も
異なっている。本実施例の衛生装置10では、トイレを
小便用に使用した場合はフロートスイッチ806の接点
のみが、大便用に使用した場合はフロートスイッチ80
6および807の接点が入るようになっている。こうす
ることにより、トイレが大便用・小便用のいずれに使用
されたのかを識別することができる。トイレが大便用・
小便用のいずれに使用されたのかを区別して学習すれ
ば、それだけトイレ環境を更にきめ細かく制御する可能
性が生じる。また、フロートスイッチによるトイレ使用
の検出は、タンクを備えるトイレであれば、簡便に取り
付けることができるという利点もある。
る水流を検出するセンサである。水流を検出するセンサ
としては、周知の各種センサを使用することができる。
本実施例の衛生装置10では、水の流れによってベーン
位置が変化する方式のベーン式水流センサを使用してい
るが、超音波や電磁力等を利用した他のセンサを適用し
ても構わない。トイレ使用者が便器内の汚物を流す等し
て、水を使用すると配管内を水が流れるので、これを検
出することによりトイレの使用を検出することができ
る。水流センサは、便器配管内のどこに設けてもよいの
で衛生装置の設計あるいは施工の自由度が向上するとい
う利点がある。尚、便器内の配管に限らず、トイレ使用
後に手を洗うための配管内に水流センサを設けても構わ
ない。
汚物を洗い流す際に使用する操作レバーに連動された接
点スイッチである。トイレ使用者は、小便用に使用した
後は操作レバーを時計方向に倒し、大便用に使用した後
は反時計に倒すので、操作レバーを時計方向に倒したと
きには洗浄スイッチ810が、反時計方向に倒したとき
には洗浄スイッチ811の接点が閉じる。従って、洗浄
スイッチ810,811の開閉を検出することにより、
トイレの使用のみならず、小便用あるいは大便用のいず
れに使用されたかについての情報を得ることができる。
を操作することによって、衛生装置10の各種衛生機能
を使用することができる。リモコン20からの信号は、
前述したようにDC制御ユニット700内の通信回路7
14を経由してCPU702に伝達されるので、この信
号を検出することによってもトイレの使用を検出するこ
とができる。このようにリモコン20からの操作信号を
検出すれば、例えばおしり洗浄を使用するのかビデ洗浄
を使用するのか、といったトイレ使用者の細かな意志を
確実に検出することができる。また、フロートスイッチ
や水流センサ等による検出と違って、断水時にもトイレ
の使用を検出することが可能となる。
は、上述のようにリモコン20の衛生機能に関する各種
ボタン(例えば、おしり洗浄用ボタン、ビデ洗浄用ボタ
ン、温風乾燥用ボタン、洗浄や乾燥の停止用ボタン等)
とすることができるが、リモコン20にトイレの機能に
関するボタン(例えば便器の洗浄等)を設けて、かかる
ボタンの操作信号を検出しても構わないのはもちろんで
ある。
例の衛生装置10は、前述のいずれかの方法によってト
イレの使用を検出すると、トイレの使用時刻に関連する
情報と共にトイレ使用情報として一旦蓄積し、その後、
蓄積したトイレ使用情報から所定の方法によってトイレ
の使用頻度を算出する。尚、トイレ使用頻度の算出は、
実際には、記憶されているトイレ使用情報から過去の各
時間帯でのトイレ使用頻度を算出しているのであるが、
トイレの使用パターンが特に代わらない限りは、過去の
各時間帯でのトイレ使用頻度を算出することは、同時
に、今後の各時間帯でのトイレ使用頻度を予測すること
でもある。このことから、本明細書中ではトイレ使用頻
度を算出することをトイレ使用頻度を予測するとも表現
している。以下では、先ずトイレ使用情報の蓄積方法に
ついて説明し、その後にトイレ使用頻度の予測方法につ
いて説明する。
うに、1日24時間を45分刻みで32個のブロックに
分割し、各ブロックにおいてトイレを使用した回数とい
う形態でトイレ使用情報を記憶する。トイレを使用した
時刻そのものではなく、各ブロックでのトイレの使用回
数という形態で記憶することにより、記憶に要するメモ
リを節約すると共に、学習処理全体が簡略化される利点
がある。もちろん、トイレの使用時刻を記憶してもよ
い。そうすれば、トイレの使用頻度を時間毎にきめ細か
く予測することが可能となる。これについては改めて後
述する。
等)のブロックに分割し、各ブロックでのトイレ使用回
数を記憶しても良い。各ブロックの時間幅が細かくなれ
ば、それだけトイレ使用情報の記憶に必要なメモリも増
大するが、よりきめ細かくトイレ使用頻度を予測するこ
とが可能となる。また逆に、45分より長い時間(例え
ば1時間)のブロックでのトイレ使用回数を記憶しても
構わない。
タ枠」と呼ばれる記憶領域と「学習データ枠」と呼ばれ
る記憶領域とを使用してトイレ使用情報を蓄積する。図
10(a)は、「仮登録データ枠」を模式的に表した説
明図である。前述したように、本実施例の衛生装置10
は1日を45分刻みの32個のブロックに分割して取り
扱っており、これに対応して仮登録データ枠には32個
のブロックが設けられている。換言すれば、仮登録デー
タ枠の各ブロックはそれぞれが1日のうちの45分間に
対応し、仮登録データ枠全体は1日24時間に対応して
いる。「仮登録データ枠」は、実際にはDC制御ユニッ
ト700内のRAM706上に領域が確保され、その領
域にデータが記憶されている。尚、図示するように「仮
登録データ枠」の各ブロックには1番から32番までの
通し番号が付されている。
的に表した説明図である。図示するように、「学習デー
タ枠」は「仮登録データ枠」と同様に32個のブロック
を1日分として、8日分のデータを記憶しておくブロッ
クから構成されている。本実施例の衛生装置10では
「学習データ枠」に8日分のデータを記憶するようにな
っているが、9日以上記憶可能としても、逆に7日以下
しか記憶できないものとしても構わない。記憶可能な日
数が多ければ、後述するようにトイレの使用をきめ細か
く予測することが可能となり、また、記憶可能な日数が
少なければ記憶に必要なメモリを節約することができる
上に、トイレ使用者の生活パターンの変化に対してトイ
レ使用情報の蓄積データを迅速に適合させることが可能
となる。「学習データ枠」は、実際にはDC制御ユニッ
ト700内の不揮発性メモリ708に領域が確保され、
その領域にデータが記憶されている。
レ使用情報を蓄積する処理の流れを示したフローチャー
トである。図11に示すトイレ使用情報蓄積ルーチン
は、衛生装置10に電源が投入されて、DC制御ユニッ
ト700のCPU702に所定のプログラムがロードさ
れた後に、CPU702の諸機能を利用して、RAM7
06や不揮発性メモリ708を参照しながら実行され
る。電源が投入されて衛生装置10が稼働中は絶えず図
11のルーチンが動いていて、トイレ使用情報の蓄積を
行う。以下、衛生装置10がトイレ使用情報を記憶する
処理について、図11のフローチャートに従って説明す
る。
と、CPU702は学習データ枠にデータが記憶されて
いるか否かを判断する(ステップS100)。この判断
は、CPU702がメモリ上の所定アドレスを参照し、
所定ビットにフラグがセットされているか否かを判断す
ることで行う。ここで、CPU702が参照している所
定アドレスは、例えば故障情報などの衛生装置10の各
種制御情報を表示しているアドレスであり、衛生装置1
0は出荷時に所定の情報が書き込まれている。従って、
初めて衛生装置10に電源が投入されたときは、CPU
702はこのアドレスを参照することで学習データが存
在しないことを検出する。また、後述するように、トイ
レ使用者が学習データ枠をリセットした場合も、所定ア
ドレスの所定ビットにフラグがセットされる。
0では、何日もかけて記憶したトイレ使用情報が停電に
よって消えてしまうことを防ぐため、これらを不揮発性
メモリに記憶している。そこで、トイレ使用情報蓄積ル
ーチンを開始すると、先ず初めに不揮発性メモリにデー
タが記憶されているか否かを判断し、学習データ枠に蓄
積された必要なデータを消去しまうことを防止している
のである。
合は、CPU702は学習データ枠のデータを初期化す
る(ステップS102)。図10を用いて説明したよう
に、学習データ枠は8日分、すなわち256個分のブロ
ックのデータを記憶する不揮発性メモリ708上の領域
である。学習データ枠の各ブロックには、対応する45
分間に検出されたトイレの使用回数が記憶される。ステ
ップS102の処理では、先ず、256個の全ブロック
に値「0」を書き込む。
合、あるいは学習データ枠の初期化を終了した後、CP
U702は仮登録データ枠を初期化する(ステップS1
04)。図10を用いて前述したように、仮登録データ
枠は1日分、すなわち32個分のブロックのデータを記
憶するRAM706上の領域である。ステップS104
の処理では、32個の全ブロックに値「0」を書き込
む。こうして、学習データ枠と仮登録データ枠の初期化
が終了すると、トイレ使用情報の蓄積を開始する。
使用を検出する度にトイレ使用情報を仮登録データ枠に
蓄え、1日分のトイレ使用情報を記憶した後に、まとめ
て学習データ枠に登録する。そこで、仮登録データ枠に
データを蓄積し始めてから24時間経過したか否かを判
断する(ステップS106)。尚、図11ではフローチ
ャートに表現する必要から、24時間経過したか否かを
CPU702が常に判断しているかのように表現してあ
るが、実際にはタイマ機能による割り込み動作を利用し
ている。つまり、CPU702は、タイマ712に24
時間毎に割り込みを発生させるように指示を出した後、
通常は24時間経過していないものとして処理を進め、
タイマ712が割り込みを発生させる度毎に、ステップ
S116以降の処理(詳細は後述する)を行う。
たか否かを判断し(ステップS108)、トイレの使用
が検出された場合は、内蔵時計710からトイレの使用
時刻を取得する(ステップS110)。尚、ここでもフ
ローチャートに表現する必要から、CPU702がトイ
レの使用が検出されたか否かを絶えず監視しているかの
ように表現されているが、実際にはトイレの使用が検出
される度毎に割り込みを発生させて、割り込みが発生す
る度にCPU702は内蔵時計710からトイレの使用
時刻を取得している。こうすれば、CPU702はトイ
レの使用が検出されたか否かを常に監視する必要がなく
なり、他の有用な処理を行うことが可能となる。
得すると(ステップS110)、取得した時刻が仮登録
データ枠の何番目のブロックに相当するかを算出し(ス
テップS112)、対応するブロックのトイレ使用回数
の値を1つ増加させる(ステップS114)。こうして
トイレ使用回数の値を1つ増加させると、再びステップ
S106に戻る。すなわち、トイレ使用の検出による割
り込みが発生するまで、CPU702は待機状態、ある
いは他の処理を実行し、トイレの使用を検出する度に、
内蔵時計710からトイレの使用時刻を取得して(ステ
ップS110)、プロック位置を算出し(ステップS1
12)、対応ブロックのトイレ使用回数を1つ加算する
(ステップS114)。こうした処理をくり返しなが
ら、24時間が経過すると、タイマ712が割り込みを
発生させる。
から24時間が経過すると、仮登録データ枠に蓄積され
た1日分のトイレ使用情報を学習データ枠に登録する。
図10の説明でも触れたが、本実施例の衛生装置10
は、学習データ枠として8日分のデータを記憶すること
が可能であり、各データは、昨日の蓄積データ,2日前
の蓄積データ,3日前の蓄積データ・・・と、8日前の
蓄積データまで記憶されている。仮登録データ枠の蓄積
データを学習データ枠に登録する際に、昨日の蓄積デー
タを仮登録データ枠の蓄積データで上書きすることのな
いように、ステップS114の処理では、学習データ枠
の蓄積データを1日分だけずらしておく。このときに、
8日前の蓄積データ自体は記憶領域が確保されていない
ので捨ててしまうが、その前に次のようにして、過去の
データと合わせて専用のデータ枠に蓄積しておく。すな
わち、8日前のデータと専用データ枠のデータとを時間
帯毎に平均し、該平均値で専用データ枠のデータを更新
する。こうして、所定期間(例えば30日分)のデータ
を蓄積していけば、専用データ枠には過去の平均的なト
イレ使用状況が蓄積されることになる。詳細は後述する
が、停電等により記憶データが存在しない時間帯があっ
た場合でも、停電時間中の代用データとして活用するこ
とができる。
けずらした後(ステップS116)、仮登録データ枠に
蓄積された1日分のトイレ使用情報を書き込む(ステッ
プS118)。以上の処理が終了すると、1日分のトイ
レ使用情報が学習データ枠に登録されたことになる。C
PU702は再びステップS104に戻って、新たな1
日分のトイレ使用情報の蓄積を開始する。
衛生装置10は、トイレの使用を各種の方法によって検
出することが可能である。前述したトイレ使用情報の蓄
積ルーチンでは、いずれかの方法でトイレの使用を検出
してトイレ使用情報を仮登録データ枠に蓄積するものと
して説明した。しかし、以下に説明するように、トイレ
の使用を検出する各種センサからの信号を同時に判断す
ることで、トイレの使用を検出するようにしてもよい。
すなわち、例えば、水流センサ808でトイレの使用が
検出されたときには、人体センサ802でも同時にトイ
レの使用を検出しているはずである。また、人体センサ
802ではトイレの使用を検出したにも関わらず、着座
スイッチ802ではトイレの使用を検出しなかった場合
は、男子の小便用かあるいはトイレの使用ではなく、例
えばトイレの掃除等を誤検出していると考えられる。こ
のようにトイレの使用を検出する各種センサの信号を考
慮することにより、トイレ使用の誤検出を避けることが
できるだけでなく、より多くの情報を得ることが可能と
なる。
センサからの信号を同時に判断することで誤検出を避け
ると共に、より多くの情報を得る方法を示す説明図であ
る。図12では、一例として着座スイッチ802,水流
センサ808,大便用の洗浄スイッチ810の3種類の
センサからの信号を同時に判断して、トイレの使用を検
出している例を示す。もちろん、これら3種のセンサの
信号に限られず、より多くのセンサからの信号を同時に
判断しても構わない。尚、説明の都合上、ここでは水流
センサ808は便器の洗浄配管ではなく、手洗い用の配
管に取り付けられているものとする。
イッチ802も水流センサ808も大便用の洗浄スイッ
チ810のいずれも「ON」となっている。つまりトイ
レ使用者が便座に着座して、手を洗う等何らかで水を使
用し、便座洗浄を行っているので、間違いなくトイレが
使用されていると判断することができる。従って、組合
せ1の場合は、確実にトイレが使用されていることを示
す値「1」を判断値とする。組合せ2の場合は、着座ス
イッチ802と水流センサ808の出力が「ON」とな
っているが洗浄スイッチ810の出力が「OFF」とな
っている。つまり、便器に座っているが便座洗浄は行っ
ていない状態に相当する。このような状態は女子の小便
用として使用されたか、あるいはトイレのメンテナンス
を行っていることが考えられ、確実にトイレが使用され
ているとは断定できない。そこで組合せ2の場合は、ト
イレ使用の確実さが少し低いことを示す値の「0.5」
を判断値とする。また組合せ6の場合は、水流センサ8
08は「ON」となっているが着座スイッチ802も洗
浄スイッチ810も「OFF」のままであるので、トイ
レのメンテナンス等で手を洗うなどした可能性が高いと
判断し、判断値を「0」とする。組合せ8の場合は、い
ずれのセンサもトイレの使用を検出していないのである
から、もちろん判断値は「0」となる。
情報蓄積ルーチンでは、トイレの使用が検出されると、
対応するブロックのトイレ使用回数を1つ増加させたが
(ステップS112)、複数のセンサからの出力を同時
の判断することでトイレ使用の確からしさ(図12の
「判断値」)も判断可能な場合は、トイレ使用回数の代
わりにこのような判断値を対応するブロックに加算す
る。こうすれば、トイレ使用を高い精度で検出すること
が可能となる。尚、図12の例では、トイレ使用の確か
らしさを示す値として、ほとんど確実に使用しているこ
とを示す値「1」,少し疑いが残ることを示す値「0.
5」,ほぼ間違いなく不使用であることを示す値「0」
の3段階の値をとるものとして説明したが、より多くの
段階の値をとるものとしても構わないのはもちろんであ
る。
断する場合は、便器を大便用あるいは女子用として使用
したのか(以下では、2つをまとめて大用の使用と呼
ぶ)、男子の小便用として使用したのかを区別して判断
するようにしても良い。図13には、大用の使用と小便
用の使用とを区別して判断している一例を示す。着座ス
イッチ802,水流センサ808,洗浄スイッチ810
からの出力の組合せに対応して、トイレが大用に使用さ
れたのか小便用に使用されたのかを、使用の確からしさ
を示す判断値と共に出力している。例えば、組合せ1の
場合はいずれのセンサの出力も「ON」となっているの
で、トイレは確実に大用として使用されたと判断でき
る。そこで、大用の判断値を「1」、小便用の判断値を
「0」とする。組合せ3の場合は、着座スイッチ802
の出力は「ON」であるのに、水流センサ808の出力
も洗浄スイッチ810の出力も「OFF」となってい
る。一応の可能性としては、女子の小便用として使用さ
れたことが考えられるが、確実にトイレが使用されたと
は判断しにくいので、大用の判断値を「0.5」、小便
用の判断値を「0」とする。こうして、大用・小便用の
それぞれについて、トイレの使用と同時に使用の確から
しさを検出した場合は、大用と小便用とを区別してトイ
レ使用情報を蓄積する。具体的には、前述の「仮登録デ
ータ枠」および「学習データ枠」(図10参照)を構成
する各ブロックには、大用のトイレ使用情報と小便用の
トイレ使用情報の2つの情報を記憶する。一例として、
学習データ枠に大用と小便用の2つのトイレ使用情報が
記憶されている様子を、図14に概念的に示した。図中
の各ブロックに記憶されている上側のデータが大用のト
イレ使用情報の一例であり、下側のデータが小便用のト
イレ使用情報の一例である。また、トイレ使用情報蓄積
ルーチン(図11参照)では、ステップS112の処理
中で、大用と小便用とを区別して対応ブロックに判断値
を加算していけばよい。このように、大用と小便用とを
区別してトイレの使用情報を蓄積すれば、トイレ環境を
きめ細かく制御することが可能となる。
法:本実施例の衛生装置10は、前述の方法を用いて蓄
積したトイレ使用情報に基づいて、トイレの使用頻度を
予測する。トイレ使用頻度の予測は、学習データ枠に蓄
積したトイレ使用情報のデータに、後述する所定の演算
を施すことによって行う。予測した結果は「制御データ
枠」と呼ばれる領域に記憶され、DC制御ユニット70
0は「制御データ枠」に記憶された予測結果と選択され
ている制御モードに基づいて、トイレ環境の各種制御を
行う。
模式的に示す説明図である。「制御データ枠」は、1日
24時間を45分刻みで32個のブロックに分割し、そ
れぞれのブロックに、トイレ使用頻度の予測結果を記憶
できるようにしたものである。仮登録データ枠と同様に
各ブロックには1番から32番までの通し番号が付され
ている。実際にはDC制御ユニット700内のRAM7
06上に領域が確保され、その領域にデータが記憶され
る。尚、図15では1日を45分刻みで32個のブロッ
クに分割しているが、これに限定されるものではなく、
より多くのブロックに分割しても、あるいはより少ない
ブロックに分割しても良いのは、前述の仮登録データ枠
や学習データ枠と同様である。
n番目のブロックをブロックnと呼ぶ)の予測データ
は、学習データ枠のブロック1に蓄積された8日分のデ
ータと、ブロック2に蓄積された8日分のデータとに基
づいて求められる。同様に、制御データ枠のブロック2
の予測データは、学習データ枠のブロック2の8日分の
データとブロック3の8日分のデータに基づいて求めら
れる。制御データ枠のブロック32のデータは、学習デ
ータ枠のブロック32のデータとブロック1のデータと
に基づいて求める。図15では、制御データ枠と学習デ
ータ枠とのこのような関係を、制御データ枠の位置を学
習データ枠に対してブロック半分だけずらして表現して
いる。つまり、制御データ枠のブロック1は、学習デー
タ枠のブロック1とブロック2の2列のブロックのデー
タに対応しており、制御データ枠のブロック2は学習デ
ータ枠のブロック2とブロック3のデータに対応したも
のとなっている。
クは、学習データ枠における2列のブロックのデータを
使用して求めているので、僅かながら起こり得るトイレ
使用時間のズレを吸収することができる。すなわち、ト
イレ使用者は毎日ほぼ同じ時間にトイレを使用するとし
ても、厳密に同じ時間に使用するわけではない。トイレ
を使用する時間がちょうど2つのブロックの境界にあた
る場合は、ほぼ同じ時間にトイレを使用しているにもか
かわらず、学習データ枠に登録されるトイレ使用情報は
異なったデータとなる場合があり得る。かかる場合を想
定して、学習データ枠の2列のブロックの値を参照して
トイレ使用頻度を予測しているのである。
使用頻度を予測することに加えて、例えば、ブロックの
境界付近で頻繁にトイレの使用が検出される場合には、
ブロックの境界の位置をズラすようにしてもよい。
データ枠に対してブロック半分だけずらしたが、制御デ
ータ枠と学習データ枠とを同一時間帯とし、学習データ
枠と一致する制御データ枠とその前後の制御データ枠の
3列のデータ(ブロックn−1、ブロックn、ブロック
n+1)を使用して求めるようにしても同様の結果を得
ることができる。このように学習データ枠を制御データ
枠よりも広い時間帯で用いることで、トイレ使用時間の
ズレを吸収することが可能となる。
情報に基づいて、DC制御ユニット700内のCPU7
02がトイレ使用頻度を予測して、予測結果を制御デー
タ枠の対応ブロック内に書き込む様子について説明す
る。図16は、学習データ枠の一部と対応する制御デー
タ枠の部分を拡大して示した説明図である。図の上側に
は学習データ枠を示し、その下に制御データ枠を示して
いる。学習データ枠中に、例えばX(4,1)とあるの
は、1日前に登録されたブロック4のトイレ使用情報の
値を示す。制御データ枠中に、例えばF(4)とあるの
は、制御データ枠のブロック4に書き込まれたトイレ使
用頻度の予測値を示す。
PU702がトイレ使用頻度を予測する処理の流れを示
したフローチャートである。このルーチンは、前述のト
イレ使用情報蓄積ルーチン(図11参照)中で、仮登録
データ枠に蓄積されたデータが学習データ枠の登録され
ると、その後に続けて実行される。すなわち、タイマに
よって24時間おきに割り込みを発生させると、CPU
702は仮登録データ枠に蓄積されたデータを学習デー
タ枠に登録し、続いて図17に示す処理を行ってトイレ
使用頻度の予測を行う。尚、内蔵時計710に機能によ
り、毎日定まった時刻に割り込みを発生させるようにし
てもよいのはもちろんである。
と、初めに制御数nを初期化する(ステップS20
0)。前述したように、学習データ枠のn番目とn+1
番目のブロックに蓄積されたデータに基づいて、制御デ
ータ枠のn番目のブロックのデータを求めている。全て
のブロックについて処理を行うため、ステップS200
では制御数nに0を代入する。
1番目のブロックについての処理を開始するために、制
御数nの値を1つ増加させる(ステップS202)。続
くステップS204では、学習データ枠のブロック1と
ブロック2に蓄積された8日分のデータから、次式
(1)を用いて累積値Sm1(1)を算出する。 Sm1(n)=ΣX(n,m)+ΣX(n+1,m) ・・・(1) ここで制御数nは1である。mは1から8までの整数で
ある。すなわち式(1)は、学習データ枠のブロック1
に蓄積された8日分のデータΣX(1,m)と、ブロッ
ク2に蓄積された8日分のデータΣX(2,m)とを足
し合わせた式となっている。こうして求められた累積値
Sm1(1)は、ブロック1に対応する時間帯とブロッ
ク2に対応する時間帯で過去8日間にトイレを使用した
回数に相当する値となっている。
を2つ閾値th1,th2(ただし、th1<th2)
と比較することにより、トイレの使用頻度大,使用頻度
中,使用頻度小の3つに場合分けする。まず、累積値S
m1(1)をth1と比較し(ステップS206)、累
積値Sm1(1)がth1より小さい場合はトイレ使用
頻度が小さいことを示す値「0」をF(1)に代入する
(ステップS214)。累積値Sm1(1)がth1よ
り大きい場合は、累積値Sm1(1)をth2と比較し
(ステップS208)、累積値Sm1(1)がth2よ
り大きい場合はトイレ使用頻度が大きいことを示す値
「2」をF(1)に代入する(ステップS210)。累
積値Sm1(1)がth1より大きく、th2より小さ
い場合は使用頻度が中程度であることを示す値「1」を
F(1)に代入する(ステップS212)。
て選択する値によってトイレ使用頻度の判断結果は異な
ったものとなる。つまり、閾値の選択方法を改善するこ
とによって、より快適なトイレ環境に制御することがで
きる。本実施例における閾値の選択方法については後ほ
ど詳述する。
レ使用頻度が決定されたら、全ブロックについて決定し
たかを判断する(ステップS216)。ここでは、制御
データ枠は32個のブロックで構成されるとしているか
ら、制御数nが32となるまで未処理のブロックが残っ
ていることになる。未処理のブロックが残っている場合
はステップS202に戻って、次のブロックについて続
く一連の処理を行う。
決定したら、トイレ使用頻度予測ルーチンを終了し、C
PU702は再びトイレ使用情報の蓄積を開始する(図
11参照)。
積値Sm1(n)を計算したが、複数の計算式を用いる
ことも可能である。複数の計算式を用いた場合には、使
用頻度の細かい判別が可能となる。以下、複数の計算式
を用いてトイレ使用頻度を決定する方法について説明す
る。
てトイレ使用頻度を決定する処理の流れを示すフローチ
ャートである。
と、初めに制御数nを初期化した後(ステップS23
0)、制御数nの値を1つ増加させてブロック1の処理
を開始する(ステップS232)。続いて、前述の式
(1)を用いて、学習データ枠のデータから累積値Sm
1(n)を算出する(ステップS234)。式(1)に
よって求められる累積値Sm1(n)は、学習データ枠
の2つのブロックに蓄積されているトイレ使用回数に相
当する値である。
すると、次いで下に示す式(2)を用いて累積値Sm2
(n)を算出する(ステップS236)。 Sm2(n)=ΣX(n−1,m)+ΣX(n,m) +ΣX(n+1,m)+ΣX(n+2,m) ・・・(2) つまり、式(1)で求めた累積値Sm1(n)は前後2
列のブロックの値を累積した値であるが(図16参
照)、式(2)によって求められる累積値Sm2(n)
は更に外側のブロックも加えた合計4列のブロックの値
を累積した値となっている。従って、Sm1(n)≦S
m2(n)の関係が常に成り立つ。
られたら、大きい方の累積値Sm2(n)の値と閾値t
h1とを比較し(ステップS238)、累積値Sm2
(n)が閾値th1より小さい場合はトイレ使用頻度が
小さいことを示す値「0」をF(n)に代入する(ステ
ップS240)。尚、ここでは閾値の値は図17で説明
した値と同じものとして説明するが、新たに設定した値
を用いても良く、th1とth2とを同じ値としても構
わない。
い場合は、今度は小さい方の累積値Sm1(n)と閾値
th2とを比較して(ステップS242)、累積値Sm
1(n)がth2より大きい場合はトイレ使用頻度が大
きいことを示す値「2」をF(1)に代入する(ステッ
プS244)。いずれでもない場合はトイレ使用頻度は
中程度であると判断し、使用頻度が中程度であることを
示す値「1」をF(1)に代入する(ステップS24
6)。
レ使用頻度が決定されたら、全ブロックについて決定し
たかを判断し(ステップS248)、未処理のブロック
が残っている場合はステップS232に戻って、次のブ
ロックについて続く一連の処理を行い、全ブロックの処
理を終了している場合はトイレ使用頻度予測ルーチンを
終了する。
した値と、2列のブロックのデータを累積した値との2
種類の値を用いてトイレ使用頻度を予測した場合には、
次のような利点がある。先ず、4列分のブロックの累積
値を用いるために、トイレ使用時間のズレに影響されに
くい安定した予測をすることができる。その一方で、2
列分のブロックの累積値を用いているために、短時間に
集中してトイレを使用する時間帯がある場合でも適切な
予測をすることができる。
クのデータを累積しているが、累積するブロックの列数
は4列に限らず、例えば3列のブロックのデータを累積
したり、5列のブロックのデータを累積する等しても構
わない。
算では学習データ枠の各ブロックのデータを同じ重みで
累積したが、各ブロック毎のデータを異なる重みで累積
することもできる。例えば、前述の式(1)に替えて次
の式(3)を用い、あるいは前述の式(2)に替えて次
の式(4)を用いてもよい。 Sm3(n)=ΣX(n,m)+Σk・X(n+1,m)・・・(3) Sm4(n)=ΣX(n−1,m)+Σk・X(n,m) +Σk’・X(n+1,m)+ΣX(n+2,m)・・・(4) ここで、k,k’は重み計数であり、1より大きな数と
する。前述したように、制御データ枠のブロックnの値
(F(n))は、学習データ枠のブロックnの値(X
(n,m))とブロック(n+1)の値(X(n+1、
m))の累積値に基づいて決定される。X(n、m)は
F(n)に対して、半ブロックだけ時間的に遅れたデー
タであり、X(n+1、m)は半ブロックだけ先行する
データとなっている。従って、例えば(式3)を用いて
F(n)の値を決定すれば、時間的に先行するデータに
比重をおいて決定することになり、常に早め早めに制御
することになるので好ましい結果が得られる。
定すれば、時間的に近接するブロックのデータに比重を
おいて決定することになり、適切に決定することができ
る。
ロック毎に異なる重みをつけて計算することで、トイレ
環境をより快適に制御することが可能となるが、何日前
に登録されたデータかによって異なる重みを付けること
によっても、好ましい効果を得ることができる。
場合を例にとって説明すれば、式(3),式(4)に替
えて次の式(5),式(6)を用いればよい。 Sm5(n)=Σα(m)・X(n,m) +Σα(m)・X(n+1,m)・・・(5) Sm6(n)=Σα(m)・X(n−1,m) +Σk・α(m)・X(n,m) +Σk’・α(m)・X(n+1,m) +Σα(m)・X(n+2,m)・・・(6) ここで制御数mは1〜8の整数であり、何日前に蓄積さ
れたデータかを識別するために使用されている。α
(m)は重み係数である。
る考え方を示す説明図である。図19では、 α(m)=α1(m)+α2(m) という計算式によって重み係数α(m)を求めており、
α1(m),α2(m)はそれぞれ次のような意味を持
っている。
は通勤先が変更する等、生活パターンが突然に変更され
る場合がある。このような突然に生じる生活パターンの
変更に素早く対応して、トイレ使用頻度を適切に予測す
るためには、最近のトイレ使用情報を重く、古い使用情
報を軽い重みを付けて評価することが適当である。α1
(m)はこのようなことを考慮した重み係数であり、図
19に一例を示すように、最近の蓄積データの重みは大
きく、古いデータの重みは小さく設定されている。
ンとなっていると考えられるように、生活パターンは通
常は1週間を周期として同じパターンを繰り返す傾向が
あると予測される。α2(m)はこのようなことを考慮
した重み係数であり、図19に一例を示すように、7日
前の蓄積データの重みが大きく設定されている。
(m)とα2(m)とを足し合わせた値に設定されてい
る。こうすることによって、生活習慣の変化に素早く対
応すると共に、通常の生活パターンに現れる周期的な変
化に対しても適切に対応して、トイレの使用頻度を予測
することが可能となる。尚、上述の例では重み係数αは
α1とα2の2つの値の和として説明したが、これに限
定されるものではない。すなわち、3種類以上の重み係
数の和としてもよく、単一の重み係数によるものとする
こともできる。
閾値th1,th2は予め設定されているものとした
が、前述したように閾値の設定の仕方を改善することに
よって、トイレ使用頻度の予測をより適切にすることが
可能である。本実施例では種々の方法を用いて閾値を設
定することが可能となっており、それぞれの閾値設定方
法について以下に説明する。
のトイレ使用回数に応じて閾値の値を設定する方法であ
る。トイレ使用者の中には、めったにトイレを使用しな
いトイレ使用者や、あるいは頻繁に使用するトイレ使用
者が存在すると思われる。例えば、ある時間帯でのトイ
レ使用回数が同じだったとしても、少人数の家庭にとっ
てはトイレ使用頻度の高い時間帯に相当するが、大人数
の家庭にとっては使用頻度の低い時間帯に相当するとい
った場合が起こり得る。従って、1日当たりの全トイレ
使用回数に応じて閾値の設定を変更し、制御データ枠に
設定されるトイレ使用頻度を平準化することが望ましい
のである。
更している。先ず、学習データ枠に蓄積されている8日
間のトイレ使用情報から、1日当たりのトイレ平均使用
回数を求める。次いで、図20に示した表を参照しなが
ら、閾値の値を修正する。例えば、トイレ平均使用回数
が5回以下の家庭は、めったにトイレを使用しない家庭
と考えられるので、現在の閾値の値から2を減じた値を
新たな閾値とする。こうすることで、稀にしかトイレを
使用しない場合でも確実に使用を予測することが可能と
なる。また、トイレ平均使用回数が12回〜15回の家
庭は、比較的頻繁にトイレを使用する家庭と考えられる
ので、現在の閾値の値に1を加えた値を新たな閾値とし
て設定する。このように、トイレの平均使用回数に応じ
て閾値を修正すれば、家庭毎のトイレ使用形態に合わせ
た予測が可能となる。
頻度の割合が所定の割合となるように、それぞれの閾値
の値を設定する方法である。上述の第1の方法では、閾
値の値を一律に修正した。例えば、2つの閾値th1,
th2が設定されている場合は、2つの閾値を同時に修
正するものとして説明した。しかし、以下に説明するよ
うに閾値毎に変更すれば、家庭毎のトイレ使用状況に応
じて、より適切にトイレの使用予測を行うことが可能と
なる。閾値を設定する第2の方法の一例を、図21と図
22とを用いて説明する。
いる制御データ枠の一部を拡大して示した説明図であ
る。図の右側には、トイレ使用頻度大と予測されたブロ
ック数とトイレ使用頻度小と予測されたブロック数も示
されている。ここではトイレ使用頻度は、設定されてい
る閾値th1,th2を用いて計算するものとしてい
る。図21には、例として3つのケースを想定して示し
ている。ケース1は、ほとんどの時間帯でトイレ使用頻
度大と予測されていて、使用頻度小と予測されている時
間帯がほとんど存在しない場合である。つまり、ここで
は制御データ枠は32個のブロックから構成されている
としているから、トイレ使用頻度小(F(n)=0)の
ブロックは全体の1割にも満たず、使用頻度大(F
(n)=2)のブロックは全体の3分の2以上を占めて
いる。このような場合は、使用頻度が小か中かを判断す
るときの閾値th1を、および使用頻度が中か大かを判
断するときの閾値th2を、いずれも大きくすることに
よって、より適切なトイレ使用頻度の分布に改善され
る。すなわち、閾値th1の値を増加させることでトイ
レ使用頻度小の割合が増え、閾値th2の値を増加させ
ることで使用頻度大の割合が減少する。
ている割合が多すぎる場合である。つまり、全体のほと
んど3分の2の時間帯でトイレ使用頻度小と予測してい
るが、使用頻度大と予測している割合は特に多いわけで
はない。このような場合は、閾値th1の値だけを減少
させることで、各使用頻度の割合を妥当な値に近づける
ことができる。
が多く、その結果として使用頻度中の割合が少なくなっ
ている場合である。このような場合は、閾値th1を減
少させ、閾値th2を増加させることで各使用頻度の割
合を適切な値に改善することができる。
いて、閾値を修正する処理の流れを示したフローチャー
トである。以下、フローチャートに従って説明する。初
めは、設定されている閾値th1,th2を用いて、制
御データ枠を構成する32個のブロックのそれぞれにつ
いて、トイレ使用頻度を予測する(ステップS30
0)。トイレ使用頻度の予測には、前述したいずれの方
法を適用することも可能である。
ロックの数N1を計数し(ステップS302)、N1と
予め設定されている基準値Cr1uとを比較する(ステ
ップS304)。つまり、使用頻度小と予測されたブロ
ックの数が多すぎないかどうかを判断するのである。N
1が基準値Cr1uより大きい場合は、使用頻度小のブ
ロックが多すぎると判断して、閾値th1から所定値d
thだけ減少させた値を新たな閾値th1とする(ステ
ップS306)。
今度は、予め設定されている基準値Cr1LとN1とを
比較する(ステップS308)。つまり、使用頻度小と
予測されたブロックの数が少なすぎないかどうかを判断
するのである。N1が基準値Cr1Lより小さい場合
は、使用頻度小のブロックが少なすぎると判断して、閾
値th1に所定値dthだけ増加させた値を新たな閾値
th1とする(ステップS310)。N1が基準値Cr
1Lより大きい場合は、閾値th1の値は適切な閾値で
あると判断することができる。閾値th1が適切である
と判断された場合は、閾値変更処理を行うコンピュータ
(本実施例ではDC制御ユニット700内のCPU70
2)内のレジスタに、th1はOKである旨のフラグを
セットする(ステップS312)。
予測されたブロックについても行い(ステップS314
からステップS324)、閾値th1,th2がいずれ
も適切と判断されているか否かを調べる(ステップS3
26)。どちらかの閾値がまだ適切な値になっていない
場合は、ステップS300に戻って続く一連の処理を繰
り返す。このような処理を繰り返すことにより、最終的
にはどちらの閾値も適切な値に修正され、閾値設定処理
を終了する。尚、図22では説明が煩雑になるのを避け
るため、どちらかの閾値がまだ適切な値になっていない
場合はステップS300以下の処理を繰り返すものとし
て説明したが、どちらかの閾値は適切な値に修正されて
いる場合は、該当する処理をスキップするようにしても
構わないのはもちろんである。
おいては、1日を45分毎の32のブロックに分割し、
各ブロックでのトイレ使用回数を記憶するものとして説
明した。また、トイレ使用頻度の算出にあたっても、各
ブロック単位でトイレの使用頻度を予測するものとして
説明した。しかし、前に触れたように、トイレ使用情報
として、トイレの使用が検出された時刻を記憶し、この
ような使用情報に基づいて、時々刻々のトイレ使用頻度
を算出することも可能である。また、トイレが使用され
た時刻を記憶するが、トイレ使用頻度は時間帯毎に算出
することも可能である。以下では、トイレの使用時刻を
記憶しておき、このトイレ使用情報に基づいてトイレ使
用頻度を算出する方法について説明する。
使用された時刻を記憶し、トイレ使用頻度の予測も、時
々刻々に行う方法の一例を概念的に説明した説明図であ
る。尚、図23では、説明を簡略化するために、記憶さ
れるトイレ使用情報は3日分であるとして説明する。図
23(a)は、学習データ枠にトイレの使用時刻が記憶
されている様子を模式的に表したものである。図中の▽
で示した時刻でトイレが使用されている。トイレは毎日
ほぼ同じような時刻に使用されると考えられるから、過
去にトイレの使用が検出された時刻の前後では、再びト
イレが使用される可能性が高いと考えることができる。
また、トイレが使用された時刻から離れていくに従っ
て、再びトイレが使用される可能性は低くなっていくと
考えることができる。すなわち、トイレが使用された時
刻を中心として、時刻が離れるに従って重みが小さくな
るような分布の重み係数を考え、係数の値が大きくなる
時刻では、再びトイレが使用される可能性が高いと考え
ることができる。
に記憶されているトイレ使用時刻のそれぞれについて、
重み係数が分布している様子を模式的に示したのが図2
3(b)である。学習データ枠に記憶されている全ての
トイレ使用情報について、このような重み係数を累積す
れば、図23(c)に示すように時々刻々のトイレ使用
頻度を算出することができる。
イレ使用情報について重み係数の分布を考えて、1日分
のトイレ使用頻度を一度に算出したが、図23(d)に
示すようにしてトイレ使用頻度を時々刻々に算出するこ
とも可能である。例えば、図23(d)中の△の時刻で
のトイレ使用頻度を算出するものとする。トイレ使用頻
度を算出しようとする時刻(算出時刻)と、学習データ
枠に記憶されている各トイレ使用時刻との時間差を求
め、この時間差の逆数の値を全てのトイレ使用時刻につ
いて累積し、得られた累積値を算出時刻でのトイレ使用
頻度とする。もちろん、累積する値は、時間差の逆数に
限定されるものではなく、時間差の2乗の逆数を用いる
など、トイレ使用頻度が適切に算出されるような種々の
値を累積してもよい。
しておき、これに基づいて時々刻々のトイレ使用頻度を
算出する方法の一例を説明したが、時々刻々にトイレ環
境の制御状態を変更しても無意味なので、この時々刻々
の使用頻度をトイレ環境制御に生かすための方法の一例
を図24を用いて説明する。図24(a)は、トイレ使
用時刻が学習データ枠に記憶されている様子を模式的に
示したものである。図23と同様に、図の煩雑化を避け
るために、学習データ枠には3日分のトイレ使用情報が
記憶されるものとしている。記憶されているトイレ使用
時刻のそれぞれについて、図23(b)と同様に重み係
数を作用させ時々刻々のトイレ使用頻度を算出する(図
24(b)参照)。こうして求めたトイレ使用頻度の分
布が所定頻度(大)を越えている間を制御データ枠F
(n+1)とし、所定頻度(大)を下回り所定頻度
(中)の間を制御データ枠F(n+2)、所定頻度
(中)を下回っている間を制御データ枠F(n+3)、
所定頻度(中)を上回り所定頻度(大)を下回っている
間を制御データ枠F(n+4)、再び所定頻度(大)を
上回っている間を制御データ枠F(n+5)…のように
使用頻度に応じて制御データ枠を決定するものとし、こ
の制御データ枠に従って後述するトイレ環境の制御を行
う。
頻度を算出する方法では、5分おきに時刻毎のトイレ使
用頻度を算出(f(n−1),f(n)、f(n+1)
…)する。 F(n)={f(n−1)+k・f(n)+k’・f(n+1)}/3・・ ・(8) ここで、k,k’は重み計数であり、1より小さな数と
する。従って、例えば(式8)を用いてF(n)の値を
決定すれば、時間的に先行するデータに比重をおいて決
定することになり、常に早め早めに制御することになる
ので好ましい結果が得られる。演算の時間間隔は任意
で、例えば5分おきではなく45分おきに時刻毎のトイ
レ使用頻度を算出しても良い。本例に従えば夫々の演算
間隔に応じてトイレ環境の制御内容の見直しを行う。
容 本実施例の衛生装置10は、前述の方法によって学習し
たトイレ使用状況と補助操作部18の設定内容とに基づ
いてトイレ環境を制御する。本実施例の衛生装置10で
は、補助操作部18の操作者が設定されている制御モー
ドを変更することによって、トイレ使用者に快適なトイ
レ環境を提供しながら、エネルギ消費量の更なる節約を
図ることが可能となっている。以下では、制御モードが
補助操作部18でどのように設定され、本実施例の衛生
装置10がトイレ環境をどのように制御するかについて
説明する。
態様の衛生装置10の補助操作部18を示した説明図で
ある。図示するように、補助操作部18には電源スイッ
チ900と、暖房便座の温度を調節する調整つまみ90
2と、人体局部を洗浄する洗浄水の温度を調整する調整
つまみ904と、洗浄後の局部を乾燥させる温風の温度
を調整する調整つまみ906と、トイレ室内の暖房温度
を調整する調整つまみ908と、快適運転スイッチ91
2と、省エネ運転スイッチ914とが設けられている。
快適運転スイッチ912と省エネ運転スイッチ914
は、衛生装置10の制御モードを切り替えるためのスイ
ッチである。快適運転スイッチ912を選択した場合、
衛生装置10はエネルギ消費量が多くなってもトイレ環
境の快適さを追求した制御を行い、省エネ運転スイッチ
914を選択した場合はトイレ環境の快適さを多少犠牲
にしてもエネルギ消費量が余り増加しないように制御を
行う。快適運転スイッチ912と省エネ運転スイッチ9
14とは、常にどちらか一方が選択されるようになって
いる。つまり、快適運転スイッチ912が選択されれば
自動的に省エネ運転の設定が解除され、逆に省エネ運転
スイッチ914が選択されれば快適運転の設定は解除さ
れる。
場合は、補助操作部18の操作者はトイレ環境の快適さ
を強く求めているものと考えられる。そこで、トイレ使
用頻度の予測結果に関わらず、暖房便座や洗浄水等の温
度は操作者が設定した温度に制御する。例えトイレ使用
頻度が小さいと予測されていている時間帯でも、その時
間帯にトイレが使用される可能性が全くないわけではな
いので、何時でも快適にトイレを使用できるように、便
座や洗浄水を設定された温度に制御しておくのである。
便座や洗浄水等の設定温度は、前述の調整つまみ902
ないし908によって設定されている。
る場合は、補助操作部18の操作者は、電気使用量の浪
費を避けるためには快適さを多少犠牲にしても構わない
と考えているものと思われる。そこで、トイレ使用頻度
が大きいと予測される時間帯では、操作者が設定した温
度に制御するが、それ以外の時間帯ではトイレ使用者が
不快に感じない程度の低い温度に制御する。トイレ使用
者が不快に感じない程度の温度とは、例えば暖房便座で
は26℃、洗浄水では33℃、トイレ室内では15℃程
度であり、これらの値は予め実験的に求められて衛生装
置10の出荷時に設定されている。
おいて操作者が設定した制御モードとトイレ使用頻度の
予測結果に基づいて、トイレ環境を制御している様子を
示す説明図である。本実施例の衛生装置10は、便座温
度や洗浄水温度、温風温度等の各種温度を制御している
が、図26には一例として、洗浄水温度、便座温度、室
内暖房用の温風温度を示している。図26の上側には前
述の制御データ枠を、制御データ枠の下側には洗浄水の
制御温度を、洗浄水の制御温度の下には便座の制御温度
をそれぞれ示している。制御データ枠にはトイレ使用頻
度の予測値が書き込まれている。予測値「0」はトイレ
使用頻度小の状態を示し、予測値「1」は使用頻度中の
状態を、予測値「2」は使用頻度大の状態を示してい
る。
快適運転である場合は、制御データ枠の予測値の設定に
関わらず、洗浄水温度が常に設定された温度になるよう
に制御する。すなわち、快適運転が選択されている場合
は操作者はエネルギの節約よりもトイレ環境の快適さを
優先させて制御することを希望していると思われるの
で、便座温度や洗浄水温度が設定された温度になるよう
に常に制御しておく。
制御モードが省エネ運転である場合、制御データ枠の予
測値が「2」(トイレ使用頻度が大)の時間帯及びその
一つ前の制御データ枠に該当する時間帯では設定された
温度になるように制御するが、それ以外の時間帯では洗
浄水温度33℃に制御する。すなわち制御モードとして
省エネ運転が選択されている場合は、多少快適さが犠牲
になってもエネルギを節約することを希望していると思
われるので、頻繁にトイレを使用すると予測される時間
帯及びその一つ前の制御データ枠に該当する時間帯では
設定された温度になるように制御し、それほど頻繁には
使用しないと予測される時間帯やほとんど使用しないと
予測される時間帯では、トイレ使用者が不快に感じない
程度の低い温度に洗浄水温度を制御して、エネルギの節
約を図るのである。
補助操作部18に設定された制御モードとトイレの使用
状況の学習結果とに基づいて、トイレ環境の制御内容を
変更する。本実施例の衛生装置10のこのような動作
は、見方を変えれば、トイレ使用状況の学習結果に基づ
いて、補助操作部18に制御モードを設定した設定者の
意図を解釈していると見ることもできる。こうして、設
定者の意図を学習結果に基づいて解釈しているので、ト
イレ環境の快適さを損なうことなく、エネルギの更なる
節約を図ることが可能となっているのである。
様の衛生装置10の補助操作部18を示した説明図であ
る。第2の態様の補助操作部18には、第1の態様の補
助操作部18と異なり、弱省エネ運転スイッチ916と
強省エネ運転スイッチ918の2つの省エネ運転スイッ
チが設けられている。補助操作部18の操作者が、エネ
ルギの節約よりもトイレ環境の快適さを優先させたいと
考えている場合は快適運転スイッチ912を選択し、エ
ネルギの節約のためにはトイレ環境の快適さを多少犠牲
にしても良いと考えている場合は弱省エネ運転スイッチ
916を選択し、トイレ環境の快適さをかなり犠牲にし
ても良いと考えている場合は強省エネ運転スイッチ91
8を選択する。尚、快適運転スイッチ912と弱省エネ
運転スイッチ916と強省エネ運転スイッチ918の3
つのスイッチは、常にいずれか1つのスイッチが選択さ
れるようになっている。つまり、3つの内のいずれかの
スイッチが選択されるとそれまで選択されていたスイッ
チは自動的に解除されるようになっている。
た制御モードとトイレ使用頻度の予測結果とに基づい
て、洗浄水温度や便座温度等のトイレ環境を制御してい
る様子を示す説明図である。図27の上側には前述の制
御データ枠を、制御データ枠の下には洗浄水の制御温度
を、洗浄水の制御温度の下には便座の制御温度をそれぞ
れ示している。補助操作部18で選択された制御モード
が快適運転である場合は、制御データ枠の予測値の設定
に関わらず、洗浄水温度が常に設定された温度になるよ
うに制御する(図中の実線参照)。これに対して補助操
作部18で選択された制御モードが弱省エネ運転である
場合、制御データ枠の予測値が「2」(トイレ使用頻度
が大)の時間帯及び1つ前の制御データ枠に該当する時
間帯では設定された温度になるように制御するが、それ
以外の時間帯では洗浄水温度が33℃となるように制御
する(図中の破線参照)。更に、強省エネ運転が選択さ
れている場合、制御データ枠の予測値「0」(トイレの
使用頻度が小)が連続する時間帯では、最後の制御デー
タ枠の予測値「0」の時間帯を除き、それ以外の予測値
「0」の時間帯の便座や洗浄水のヒータ電源を切断する
(図中の一点鎖線参照)。すなわち制御モードとして強
省エネ運転が選択されている場合は、操作者はエネルギ
の節約のためにはトイレ環境の快適さがかなり犠牲にな
ってもよいと考えていると思われるので、トイレをほと
んど使用しないと予測される時間帯では便座や洗浄水の
ヒータ電源を切断してエネルギの更なる節約を図るので
ある。尚、強省エネ運転が選択されている場合でも、頻
繁にトイレを使用すると予測される時間帯では設定され
た温度になるように制御し、それほど頻繁には使用しな
いと予測される時間帯及び制御データ枠の予測値「0」
が連続する時間帯のうち最後の制御データ枠の予測値
「0」の時間帯ではトイレ使用者が不快に感じない程度
の低い温度に洗浄水温度を制御する。
応じて、補助操作部18の操作者が強省エネ運転か弱省
エネ運転、あるいは快適運転のいずれかを選択し、選択
内容をトイレ使用状況の学習結果に基づいて解釈し、解
釈結果に基づいてトイレ環境を制御するので、操作者の
意図に沿った適切な制御を行うことが可能となる。な
お、各制御モードによって制御データの閾値を変更する
ようにしても良い。
ネルギの節約を望む程度は「強」か「弱」かの2段階し
か選択できなかったが、無段階に選択可能としてもよ
い。図25(c)は、このような第3の態様の一例とし
ての衛生装置10の補助操作部18を示す説明図であ
る。第3の態様の補助操作部18には、快適運転スイッ
チ912と省エネ運転スイッチ914に加えて、省エネ
の程度を設定するための調整つまみ(以下では、省エネ
つまみと呼ぶ)922が設けられている。省エネ運転ス
イッチ914を選択した上で省エネつまみ922を
「強」の方向に回すほど、強くエネルギの節約を望んで
いる設定となる。逆に、省エネつまみ922を「弱」の
方向に回すほど、トイレ環境の快適さをエネルギの節約
に優先することを望んでいる設定となる。
頻度大の場合は便座や洗浄水等は設定された温度に制御
され、トイレ使用頻度中の場合はトイレ使用者が不快を
感じない程度の低温に制御され、トイレ使用頻度小の場
合は便座や洗浄水等のヒータ電源は切断される。そこ
で、第3の態様では、省エネつまみ922で設定された
省エネの程度に応じてトイレ使用頻度の予測値の割合を
変更することにより、操作者の意図に沿ってトイレ環境
の快適さとエネルギの節約との両立を図っている。予測
値の割合を変更する方法については、例えば図20ある
いは図22を用いて前述した方法を適用することができ
る。
じて、トイレ使用頻度の予測値の割合を変更する一例を
概念的に示す説明図である。図示するように、省エネつ
まみ922が最も「弱」側に設定されている場合は、ト
イレ使用頻度大の割合を例えば2/3程度とし、残りの
割合をトイレ使用頻度中とする。こうすれば1日の内の
約2/3の時間帯で便座や洗浄水等の温度が設定温度に
制御されるので、トイレを快適に使用することができ
る。また、あまりトイレを使用しないと考えられる残り
の約1/3の時間帯では、エネルギの節約のために設定
温度より低温に制御されるが、トイレ使用者に不快感を
与えるほど低い温度ではないので、トイレ環境の快適さ
が損なわれることはない。
「強」に変えるに従って、トイレ使用頻度大の割合が減
り、トイレ使用頻度中の割合が増加していく。省エネつ
まみ922が「弱」と「強」の中間付近を越えるとトイ
レ使用頻度小の時間帯が現れ、設定を更に「強」側に近
づけるに従い、トイレ使用頻度小の割合が増加してい
く。
に設定されている場合は、補助操作部18の操作者はト
イレ環境を大きく損なわない範囲で、可能な限りエネル
ギの節約を望んでいるものと思われる。そこで、トイレ
使用頻度大の割合を例えば約1/4,トイレ使用頻度中
の割合を約1/4,残りの約半分をトイレ使用頻度小と
する。こうすれば、比較的トイレを使用しないと予測さ
れる1日の約半分の時間帯で便座や洗浄水のヒータ電源
が切断されるので、エネルギを大幅に節約することがで
きる。トイレ使用頻度が最も大きい時間帯では便座や洗
浄水温度を設定温度に制御するので、快適にトイレを使
用することができる。また、トイレの使用がさほど頻繁
ではない時間帯では、トイレ使用者が不快に感じない程
度の低温に便座や洗浄水等の温度を制御するので、トイ
レ環境の快適さをさほど損なわずにエネルギの節約を図
ることができる。
定に従って、トイレ使用頻度大・中・小の割合が連続的
に変化するように設定されている。しかし、前述したよ
うに制御データ枠には32個の時間帯しか存在しないの
で、図28に示すようにトイレ使用頻度の割合を連続的
に変化させることが常に可能なわけではない。このよう
な場合は、トイレ使用頻度の割合が図28に示す割合に
最も近くなるように閾値th1,th2の値が決められ
る。
いし第3の態様では、トイレ使用頻度の予測値によっ
て、便座や洗浄水の制御温度を変更した。しかしトイレ
使用頻度を次回トイレが使用されるまでの時間を表す指
標と考えることも可能である。すなわち、トイレ使用頻
度大は次回トイレが使用されるまでの時間が短いことを
表し、トイレ使用頻度小は次回トイレが使用されるまで
の時間が長いことを表していると考えることもできる。
本実施例の第4の態様では、トイレ使用頻度の予測値を
次回トイレが使用されるまでの時間を表す指標ととら
え、補助操作部18の操作者の意図に沿うように次のよ
うにトイレ環境を制御している。
25(a)に示す構成、すなわち制御モードを設定する
スイッチとして快適運転スイッチ912と省エネ運転ス
イッチ914の2つが設けられていて、いずれか一方の
みが選択される場合について説明する。快適運転スイッ
チ912が選択されている場合は、補助操作部18の操
作者は常に快適なトイレ環境を望んでいると考えられる
ことから、便座や洗浄水等の温度が常に設定された温度
となるように制御する。省エネ運転スイッチ914が選
択されている場合は、エネルギの節約のためにはトイレ
環境を多少は犠牲にしても良いと考えていると思われ
る。そこで、トイレ環境の快適さとエネルギの節約の両
立を図って、便座や洗浄水等の温度を次に示すように制
御する。
頻度の予測値に応じて便座や洗浄水等の温度を制御する
方法の一例を示す説明図である。第4の態様では便座や
洗浄水等のヒータ電源のオン・オフを繰り返すことによ
ってトイレ環境の快適さとエネルギの節約との両立を図
っている。例えば、トイレ使用頻度中(制御データ枠の
予測値が「1」)と予測されている時間帯及びその一つ
前の時間帯では、トイレの使用中は便座や洗浄水等の温
度を設定された温度になるように制御するが、トイレの
使用が検出されなくなると、便座や洗浄水等のヒータ電
源を一旦切断し、10分後に再び設定温度になるように
2分間の通電制御を開始する。ここで、制御を再開する
までの経過時間は学習データ枠に蓄積された過去8日間
のトイレ使用情報に基づいて決められている。すなわ
ち、トイレ使用頻度が中程度と予測された時間帯での過
去8日間のトイレ平均使用回数が、例えば4回と求めら
れたとすると、1つの時間帯は45分に相当しているか
ら、その時間帯では45/4≒11分ごとにトイレが使
用されることになる。そこで、1分だけ余裕を見て、ト
イレ使用検出から10分経過したら、そろそろトイレが
使用されると予測し、便座や洗浄水等の温度の制御を開
始するのである。
「2」)及びその一つ前の時間帯においても同様に、あ
るいはトイレ使用頻度小(制御データ枠の予測値
「0」)と予測されている時間帯でも同様に、トイレの
使用が検出されなくなると、便座や洗浄水等のヒータ電
源を一旦切断し、トイレの平均使用回数に基づいて算出
された時間経過毎に再び通電制御を開始して、便座や洗
浄水等の温度を予め設定されている温度に制御する。
頻度の予測値に応じて便座や洗浄水等の温度を制御する
方法の他の一例を示す説明図である。図30に示した例
では、トイレの使用中は便座や洗浄水等の温度を設定さ
れた温度に制御するが、トイレの使用が検出されなくな
ると、制御の目標温度を、一旦、室温まで下げ、その
後、所定時間かけて目標温度を設定されている温度に近
づけていく。この結果、トイレの使用が検出されなくな
った直後は、便座や洗浄水等のヒータ電源は切断される
が、目標温度が上昇するにつれて、ある時期からヒータ
電源が入って便座や洗浄水を暖め出す。ここで、目標温
度が室温から設定温度に戻るまでの所定時間は、図29
を用いて説明した場合と同様に、トイレ使用頻度の予測
値に応じて次のように設定されている。例えば、トイレ
使用頻度中と予測された時間帯及び一つ前の時間帯での
過去8日間のトイレ平均使用回数が4回と求められたと
すると、1つの時間帯は45分に相当するから、その時
間帯では約11分ごとにトイレが使用されると考えるこ
とができる。そこで、トイレが使用されてから11分後
に便座や洗浄水等の温度が設定温度になるように制御す
るのである。
が使用されるまでの時間は、あくまでも平均的な時間で
あるので、早めにトイレが使用されることも起こり得
る。しかし、多少早めにトイレが使用されたとしても、
設定された温度に近い温度となるように制御されている
と考えられるので、トイレ使用者が不快に感じることは
ない。
「2」)あるいはトイレ使用頻度小(制御データ枠の予
測値「0」)と予測されている時間帯においても同様
に、トイレの使用が検出されなくなると、便座や洗浄水
等の制御目標温度を一旦、室温まで下げ、その後、徐々
に設定温度まで上昇させていく。トイレ使用頻度大と予
測されている時間帯及びその一つ前の時間帯では、トイ
レが使用されてから次回使用されるまでの時間が短いと
考えられるので、目標温度を速やかに設定温度まで戻
し、一方、トイレ使用頻度小と予測されている時間帯
(使用頻度中及び大と予測されている時間帯の1つ前を
除く)では、トイレが次回使用されるまでの時間が長い
と考えられることから、長い時間かけてゆっくりと目標
温度を設定温度まで戻していく。
操作部18の快適運転スイッチ912が選択されている
場合、操作者は、多少エネルギを浪費することになって
も快適にトイレを使用することを希望していると考えら
れるので、操作者の意向に沿った制御を行うために、便
座等の温度を設定温度に保つよう制御する。また、省エ
ネ運転スイッチ914が選択されている場合、操作者
は、多少トイレ環境の快適さが損なわれてもエネルギを
節約することを希望していると考えられるので、操作者
の意向に沿った制御を行うために、学習結果に基づいて
次のトイレの使用時期を予測し、トイレの使用時期が近
づくとトイレ環境の制御を開始するのである。
トイレ使用頻度大と予測されている時間帯では、常に便
座等の温度を制御するようにしても構わない。また、エ
ネルギの節約のために、トイレ使用頻度小と予測されて
いる時間帯では、ヒータ電源を切断して便座や洗浄水等
の温度制御を休止したり、あるいはトイレ使用者が不快
に感じない程度の低い温度に制御するようにしても構わ
ない。このようにしても、快適なトイレ環境をある程度
まで確保しつつ、エネルギの節約を図ることができるの
で、操作者の意向に沿った制御を行うことができる。
用を検出した後に、一旦、室温まで制御の目標温度を低
下させた。しかし、トイレ使用頻度の算出値に応じて適
した温度を設定しておき、トイレの使用を検出した後
に、制御の目標温度を設定した温度まで低下させるよう
にしてもよい。例えば、トイレ使用頻度大と算出されて
いる場合は、制御の目標温度を僅かだけ低下させる。そ
の後、目標温度を徐々に上昇させていくが、トイレ使用
頻度大の場合は僅かしか目標温度を低下させていないの
で、速やかに設定温度に戻ることになる。逆に、トイレ
使用頻度小と予測されている場合は、目標温度をほとん
ど室温付近まで低下させる。こうすれば、制御の目標温
度が設定温度に戻るには長い時間がかかるので、その分
だけエネルギの節約が図れることになる。
予測 以上説明したように、本実施例の衛生装置10は補助操
作部18の操作者の設定内容を、トイレ使用頻度の予測
結果に基づいて解釈することにより、操作者の意向に沿
って適切にトイレ環境を制御している。しかしトイレ使
用状況の学習が完了する前には、前述した方法でトイレ
使用頻度を予測すると、予測精度が悪化して、操作者の
意図と異なる制御をしてしまうことが起こり得る。そこ
で、学習完了前は次のようにしてトイレ使用頻度を予測
する。
予測する方法を示す説明図である。以下、図31に従っ
て説明する。学習開始の初日は、トイレ使用情報が全く
蓄積されていないので、すべての時間帯でトイレ使用頻
度大と予測する。前述したように、トイレ使用頻度大の
時間帯では、便座や洗浄水等の温度は設定されている温
度に制御されるので、トイレの使用頻度大と予測するこ
とで、トイレ環境の快適さを確保しておくのである。
情報が蓄積されているので、このデータに基づいて大雑
把な予測を行う。すなわち、トイレ使用頻度を予測しよ
うとする時間帯の前後2つずつ合計4つの時間帯で、1
回でもトイレが使用されている場合は、その時間帯の使
用頻度を大と予測し、1回も使用されていない場合は使
用頻度を中と予測する。ここでは、1つの時間帯が45
分に相当するから、4つの時間帯は3時間に相当する。
つまり3時間の間に1回もトイレが使用されていない場
合に限ってトイレ使用頻度中と判断しているので、わず
か1日分のデータしか蓄積していなくてもトイレ環境を
大きく損なうことはない。
情報が蓄積されているので、このデータを用いてトイレ
の使用頻度を予測する。すなわち、トイレ使用頻度を予
測しようとする時間帯の前後2つずつ合計4つの時間帯
で、過去2日間に2回以上トイレが使用されている場合
に、その時間帯の使用頻度を大と予測し、それ以外の場
合はトイレ使用頻度を中と予測する。学習開始後3日目
の時点では、トイレが全く使用されていない時間帯があ
ってもトイレ使用頻度が小であるとは予測しない。これ
は、前述したように、使用頻度が小であると予測された
場合、便座や洗浄水等のヒータ電源を切断する場合があ
り、誤った予測をすることによるトイレ環境が大きく損
なわれる可能性があるためである。学習完了前にトイレ
使用者にたびたび不快を強いた結果、トイレ使用者が省
エネ運転を解除したり、あるいは強省エネ運転を弱省エ
ネ運転に変更したのでは、エネルギの更なる節約を達成
することはできない。従って、トイレ使用頻度の予測精
度が向上するまでは、トイレ使用頻度が小であるとは予
測しないことによって、最終的なエネルギの節約効果を
確保することが可能となる。
レ使用情報が蓄積されているので、これを基に、より精
度の高い予測を行うことが可能となる。そこで、使用頻
度を予測しようとする時間帯の前後1つずつ合計2つの
時間帯で、過去3日間に1回以上トイレが使用されてい
る時間帯を使用頻度大と予測する。また、予測しようと
する時間帯の前後2つずつ合計4つの時間帯で、過去3
日間のトイレ使用回数が2回以下の時間帯をトイレ使用
頻度小と予測する。但し、トイレ使用頻度小の時間帯が
多くなると、1日のうちの多くの時間帯で便座等のヒー
タ電源が切断され、トイレ環境を大きく損なう可能性が
ある。そこで、使用頻度小の時間帯が1日の25%を越
える場合は、閾値の値を小さくして、使用頻度小の時間
帯の割合が25%を越えないように制御されている。ト
イレ使用頻度が大でも小でもない時間帯は、使用頻度が
中であると予測する。
様にしてトイレ使用頻度を予測する。但し、トイレ使用
情報の蓄積量が増加した分だけ予測精度を向上させるべ
く、トイレ使用頻度大と予測されるための条件が厳しく
なっている。すなわち、学習開始後5日目と6日目で
は、前後1つずつ合計2つの時間帯で2回以上トイレが
使用されていない限り、また学習開始後7日目と8日目
では、前後1つずつ合計2つの時間帯で3回以上トイレ
が使用されていない限り、その時間帯でトイレ使用頻度
大と予測されることはない。
報の蓄積中も以上のようにしてトイレ使用頻度を予測す
るので、例え学習完了前でも、補助操作部18の操作者
の意図に沿って適切にトイレ環境を制御することが可能
である。その結果、学習完了前に、トイレ使用者が省エ
ネ運転を解除したり、強省エネ運転を弱省エネ運転に変
更したりするおそれが無くなり、所定のエネルギの節約
効果を得ることが可能となる。
検出した時刻と共に仮登録データ枠に記憶しておき、1
日分のトイレ使用情報をまとめて学習データ枠に蓄積す
る。前述したように、仮登録データ枠はDC制御ユニッ
ト700内のRAM706上に設けられている。ところ
が一般的に、RAM上に記憶されているデータを保持す
るためには所定の電圧を印可しておく必要があるので、
停電や清掃等のトイレのメンテナンスのためコンセント
が抜かれる等して、衛生装置10への電力の供給が絶た
れると、仮登録データ枠に記憶されたトイレ使用情報が
消滅してしまう。また、衛生装置10への電力の供給が
絶たれている間は、DC制御ユニット700内の内蔵時
計710が停止するので、それ以降のトイレ使用情報は
トイレの使用時刻がズレて記憶されてしまう。蓄積され
るトイレの使用時刻にズレが生じていては、トイレの使
用を正確に予測することはできない。本実施例の衛生装
置10では、停電やトイレの清掃等で電源が切断されて
も、蓄積中のトイレ使用情報が消滅したりトイレ使用時
刻にズレが生じることのないよう、次のようにして電源
切断時の記憶保護を図ると共に、電源切断によるトイレ
使用時刻のズレを補正している。
念的に示した説明図である。衛生装置10の電源コード
をコンセントに差し込むと、商用電源730から電源回
路732に交流100ボルトの電力が供給される。電源
回路732は交流100ボルトの電力を直流5ボルトの
電気と直流24ボルトの電気の2種類の電力に変換す
る。直流5ボルトの電力はDC制御ユニット700に、
直流24ボルトの電力はAC制御ユニット600に、そ
れぞれ供給される。図示するように、DC制御ユニット
700内のCPU702やROM704、内蔵時計70
6等のほとんどの部品には直流5ボルトの電気が直接供
給されているが、RAM706には停電監視部734を
介して電力が供給されている。停電監視部734は電源
回路から供給される電圧を絶えず監視していて、停電や
衛生装置10のコンセントが抜かれる等して電圧が低下
したことを検出すると、電池736からの電力供給に切
り替える。電池736には、一次電池あるいは二次電池
のいずれも適用することができ、更には大容量のコンデ
ンサ等を適用することも可能である。このように本実施
例の衛生装置10は、停電等を検出すると電池からの電
力をRAM706に供給するので、停電やコンセントを
抜く等によって電力が切断される等しても仮登録データ
枠に記憶されたトイレ使用情報が消えることはない。ま
た、前述したように本実施例の衛生装置10では、学習
データ枠に蓄積されるトイレ使用情報は不揮発性メモリ
708に記憶されているので、停電等により電源の供給
が切断されても蓄積したデータが消滅することはない。
不揮発性メモリ708としては、フラッシュメモリ等の
EEPROMが使用されている。
レ補正 本実施例の衛生装置10は、リモコン20から1日に1
回だけ定期的に信号(以下、この信号を時間信号と呼
ぶ)を受け取り、この時間信号を基準に用いて、停電等
による時刻のズレを補正する。時間信号は、リモコン2
0に内蔵されている赤外線発光素子からDC制御ユニッ
ト700内の通信回路714に赤外線の搬送波に載せて
送信される。以下、時刻のズレを補正する方法について
説明する。
45分幅の32個のブロックに分割し、各ブロックにお
けるトイレの使用回数という形態で、トイレ使用情報を
蓄積している。トイレの使用を検出するたびに、トイレ
使用情報を仮登録データ枠に蓄積していき、1日分のデ
ータを蓄積すると、学習データ枠に登録する。学習デー
タ枠は8日分のトイレ使用情報を蓄積可能となってい
て、新たなデータが登録されると、古いデータは消去さ
れるようになっている。また、本実施例では1日に1
回、リモコン20から時間信号を受信するが、信号を受
信したブロックの番号も仮登録データ枠および学習デー
タ枠に蓄積される。
は、停電があったときに時間信号を受信しているか否
か、換言すれば、時間信号を受信したブロックの番号
が、停電時に仮登録データ枠に記憶されているか否かに
よって異なっている。そこで、先ず、時間信号を受信す
る前に停電した場合について、次いで、時間信号を受信
後に停電した場合について、それぞれ時刻のズレを補正
する方法の概要を説明する。
た場合に、時刻のズレを補正する方法の概要を示した説
明図である。図33(a)は、学習データ枠に蓄積され
ている8日分のトイレ使用情報のうちの、最新の1日分
の蓄積データを示したものである。1日分のトイレ使用
情報は32個のブロックから構成され、各ブロックには
トイレの使用回数が書き込まれている。また、図中で斜
線を施してあるブロックは、そのブロックで時間信号を
受信したことを示している。図33(a)に示した例で
は、24番目のブロックを蓄積中に時間信号を受信して
いる。
データ枠に蓄積している様子を示したものである。8番
目のブロックにトイレ使用情報を蓄積している途中で停
電が発生したものとしている。停電中は内蔵時計710
は止まってしまい経過時間が分からないので、停電から
復帰しても何番目のブロックからデータを蓄積すればよ
いか分からない。そこでとりあえず復帰以降のトイレ使
用情報を、停電直後のブロックから仮のデータとして蓄
積していく。図33に示した例では、停電直後のブロッ
クすなわち9番目のブロックから、仮のデータとしてト
イレ使用情報を蓄積していく。図33(b)では、9番
目以降のブロックの番号にカッコが付されているのは、
仮のデータとして蓄積されていることを表している。
がてある時期に時間信号を受信する。図33(b)では
21番目のブロックで時間信号を受信している。ここ
で、時間信号は24時間毎に送信されるから、停電がな
ければ、蓄積データと同様に24番目のブロックで受信
しているはずである。すなわち、24−21=3から、
3ブロック分に相当する時間だけ停電していたと考える
ことができる。従って、停電期間が分からなかったので
停電復帰直後の9番目のブロック以降に仮にデータを蓄
積してきたが、3ブロック分ずらして12番目以降に蓄
積すればよいことが分かる。
イレ使用時刻のズレは図33(c)に示すように補正す
ることができる。停電直後では仮のデータとして9番目
以降のブロックに蓄積されたデータが、停電時間に相当
する3ブロック分だけズラされ、12番目のブロック以
降に記憶されている。トイレ使用時刻のズレを補正した
後は、通常の通りにトイレの使用情報を蓄積し、一日分
のデータを仮登録データ枠に蓄積したら、これを学習デ
ータ枠に登録する。
期間(9番目から11番目までの3つのブロック)では
トイレの使用を検出することができないのでトイレ使用
情報はブランクとなっており、トイレは使用されていな
いものとして蓄積されることになる。しかし停電中で
も、トイレは当然に使用される。従って、長時間停電す
る場合に、停電期間中はトイレが使用されなかったもの
と扱うと、実際のトイレの使用状況とかけ離れたデータ
を蓄積することになり、その結果、トイレの使用頻度の
予測精度が低下するおそれがある。そこで、1日32ブ
ロック中の停電期間が3ブロック程度ならともかく、停
電期間が所定期間以上となる場合は、その日のトイレ使
用情報は蓄積せずに破棄し、代わりに前述した専用のデ
ータ枠に予め蓄積しておいた過去の平均的な使用のデー
タを蓄積することによって、予測精度の低下を防いでい
る。尚、このように代用データを蓄積しているので、図
19を用いて説明したように、データの蓄積日に応じて
所定の重みを付けてトイレ使用頻度を算出する場合で
も、蓄積日の対応した適切な重みを付けて算出すること
ができる。もっとも、停電期間中だけ、過去に蓄積した
データを書き込んでもよく、また、データの蓄積日に対
応した重みを付けない場合には、停電時間の長い日はデ
ータを蓄積しないものとしても構わない。
合に、時刻のズレを補正する方法の概要について、図3
4を用いて説明する。図34(a)は、仮登録データ枠
にトイレ使用情報を蓄積している様子を示したものであ
る。図34に示す例では、15番目のブロックにデータ
を蓄積している途中で停電が発生しているが、その前の
12番目のブロックで時間信号を受信している。停電中
は経過時間が分からないので、停電復帰後のデータを何
番目のブロックから蓄積すればよいのか分からない。そ
こで、図33を用いて説明した場合と同様に、仮のデー
タとして停電直後のブロックから順次蓄積していく。図
34(a)の例では、仮のデータは16番目のブロック
から蓄積されている。尚、16番目以降のブロックの番
号にカッコが付されているのは、仮のデータとして蓄積
されていることを表している。
がてある時期に時間信号を受信する。図34(a)では
38番目のブロックで時間信号を受信している。ここ
で、前回に時間信号を受信したのは12番目のブロック
だったので、停電がなければ、12+32=44から、
44番目のブロックで受信しているはずである。ところ
が実際に受信したのは38番目のブロックであるから、
44番目と38番目の差に相当する6ブロック分だけ停
電していたと考えることができる。そこで、仮のデータ
として16番目以降のブロックに蓄積したデータを、6
ブロックだけズラして、22番目以降に蓄積すれば、停
電による時刻のズレを補正できることになる。
した結果を示したものである。1番目から32番目まで
のデータは学習データ枠に蓄積するはずのデータであ
り、33番目以降のデータは現在蓄積中のデータと考え
られる。そこで図34(b)の蓄積データを、図34
(c)に示すように2日分の蓄積データに分割する。す
なわち、図34(b)の1番目から32番目までのデー
タは学習データ枠に蓄積し、33番目以降のデータは図
34(c)の下側に示すように、蓄積途中のデータとし
て仮登録データ枠の1番目以降のブロックに設定し直
す。
等による時刻のズレを補正する処理の流れを示すフロー
チャートを図35に示す。この処理は、停電後に電力の
供給が再開されたことを検出すると起動される。電力の
供給の再開は、DC制御ユニット700内の停電監視部
734が検出する(図32参照)。以下、図35のフロ
ーチャートに従って、停電等による時刻のズレを補正す
る処理を簡単に説明する。
ータに時間信号が含まれているか否かを判断する(ステ
ップS400)。前述したように、時刻のズレを補正す
る方法は、時間信号を受信する前に停電した場合と、時
間信号を受信してから停電した場合とで異なっている。
そこで、どちらの方法で補正するかを判断するために、
仮登録データ枠の蓄積中のデータに時間信号が含まれて
いるか否かを、初めに判断するのである。
ない場合は、時間信号を受信する前に停電したものと判
断することができる。すなわち、この場合は図33を使
用して説明した考え方を用いて、時刻のズレを補正すれ
ばよい。そこで、先ず、学習データ枠に登録されている
最新の蓄積データを参照して、時間信号を受信したブロ
ックの番号B1を取得しておく(ステップS402)。
すると、トイレ使用情報を仮登録データ枠に蓄積する処
理を再開するが、停電中にどの程度時間が経過したかが
不明なので、仮登録データ枠のどのブロックから蓄積し
ていけばよいかが分からない。そこで、とりあえず停電
した次のブロックから、仮のデータとして順次データを
蓄積していき、時間信号を受信するまで蓄積する(ステ
ップS404,S406)。
その時にデータを蓄積しているブロックの番号から、停
電していた時間が何ブロック分に相当するかを求めるこ
とができ、何ブロック分停電していたかを知ることがで
きれば、停電による時刻のズレを補正することが可能と
なる(図33参照)。そこで、かかる補正を行うため
に、時間信号受信時に蓄積していたブロックの番号B2
を取得する(ステップS408)。次いで、予め取得し
ておいたブロックの番号B1と時間信号受信時のブロッ
クの番号B2との差を計算ことにより、停電時間に相当
するブロック数を得ることができる(ステップS41
0)。すなわち、時間信号は24時間周期で送信されて
いるので、仮に停電が無かったとしたら、学習データ枠
に蓄積されているデータと同じようにB1番目のブロッ
クで時間信号を受信していたはずである。ところが実際
にはB2番目のブロックで受信したのであるから、B1
とB2の差に相当するブロック数だけ停電していたと考
えることができるのである。
に相当するかを求めることができたら、停電から復帰後
にステップS404ないしS406の処理で仮に登録し
ていたデータを、正しいブロックに蓄積し直して(ステ
ップS412)、ズレ補正処理を終了し、以降は通常通
りにトイレ使用情報を蓄積していく。
間信号が蓄積されていない場合、すなわち時間信号を受
信する前に停電したと判断された場合は、以上説明した
ようにしてズレの補正をすることができる。一方、ステ
ップS400において、仮登録データ枠に時間信号が蓄
積されている場合、すなわち時間信号を受信した後に停
電したと判断された場合は、図34を使用して説明した
考え方を用いて、以下のようにしてズレを補正する。
されているブロックの番号B1を取得しておく(ステッ
プS414)。時間信号が蓄積されているブロックの番
号を取得すると、トイレ使用情報を仮登録データ枠に蓄
積する処理を再開するが、停電中にどの程度時間が経過
したかが不明なので、仮登録データ枠のどのブロックか
ら蓄積していけばよいかが分からない。そこで、とりあ
えず停電した次のブロックから、仮のデータとして順次
データを蓄積していき、再び時間信号を受信するまで蓄
積する(ステップS416,S418)。
の番号B2を取得する(ステップS420)。時間信号
は24時間周期で送信されているから、もし停電が無か
ったとすると、2回目に時間信号を受信するブロックの
番号は(B1+32)となるはずである。しかし実際に
はB2番目のブロックで受信したのだから、(B1+3
2)とB2との差が停電していた期間に相当するブロッ
ク数であると考えられる。そこで、(B1+32)−B
2を計算して、その値を停電時間に相当するブロック数
とする(ステップS422)。
に相当するかを求めることができたら、停電から復帰後
にステップS416ないしS418の処理で仮に登録し
ていたデータを、正しいブロックに蓄積し直して、1番
から32番までのデータは学習データ枠に登録し、33
番以降のデータは蓄積途中のデータとして仮登録データ
枠に設定する(ステップS424)。以上の処理が完了
するとズレ補正処理を終了し、以降は通常通りに、仮登
録データ枠にトイレ使用情報を蓄積していく。
対して時刻情報を要求し、該要求に応じて補助操作部1
8に対して現在時刻の情報を送信するようにしてもよ
い。こうして復帰後の時刻を知ることができれば、それ
以降は通常通りに、トイレ使用情報を蓄積していくこと
が可能となる。
から定期的に時間信号を送信し、この信号を基にして停
電していた期間を算出することによって、時刻のズレを
補正した。このような方法は正確で比較的簡単に補正す
ることができるが、リモコン20から時間信号を送信す
る必要がある。そこで、時間信号を送信する必要のない
次のような補正方法を用いることも可能である。
補正する原理を示す説明図である。図36(a)には、
例として、停電時に仮登録データ枠の8番目のブロック
にデータを蓄積していた場合を示している。停電から復
帰すると、停電直後のブロックに続けて、予め定められ
た数のブロックだけデータを蓄積する。停電復帰後に定
められた数だけ蓄積されるブロックを、以下では検査ブ
ロック群と呼ぶことにする。図36に示す例では、検査
ブロック群に含まれるブロックの数は6つとなってい
る。
のデータと過去に蓄積したデータとの相関を調べること
により、停電していた期間を求めている。すなわち、ト
イレは毎日ほぼ同じパターンで使用されると考えられる
ので、検査ブロック群に蓄積されたデータも、過去に蓄
積したトイレの使用パターンと大きな違いは無いと考え
られる。そこで、検査ブロック群の位置を少しずつズラ
しながら、検査ブロック群のデータと蓄積データとの相
関を調べ、最も相関がよい位置を検査ブロック群のデー
タが記憶される本来の位置と考えることができる。以
下、図36(b)ないし図36(f)を用いて具体的に
説明する。
一例として、学習データ枠の最新日の蓄積データを示し
たものである。学習データ枠には8日分のデータが蓄積
されているから、8日分を平均したデータを用いても構
わない。
前に蓄積データとの相関を調べている様子を示す説明図
である。図36の例では、8番目のブロックの蓄積中に
停電したものとしているので、検査ブロック群の先頭ブ
ロック(図中では「*」で表示)は9番目のブロック位
置となっている。図36(c)から明らかなように、検
査ブロック群のデータと蓄積データとは全く一致してい
ない。検査ブロック群のデータと蓄積データとのズレ量
を次のようにして定量化することも可能である。
(図中の「*」を付したブロック)に着目すると、検査
ブロック群のデータは「0」であり、対応するブロック
(図中では学習データ枠の9番目のブロック)の蓄積デ
ータは「2」であるから、2つのデータの差の絶対値を
採って、ここでは両者の「2」のズレが生じていると考
えることができる。同様に検査ブロック群の2番目のブ
ロックについては、検査ブロック群のデータは「0」で
あり蓄積データは「1」であるから、検査ブロック群の
2番目のブロックで生じるズレは「1」となる。以下、
同様にして、結局、検査ブロック群の先頭ブロックが学
習データ枠の9番目のブロック位置にある場合のズレ量
は、2+1+1+0+1+1=6と定量化することがで
きる。
学習データ枠の12番目のブロック位置までズラしたと
きの、検査ブロック群のデータと蓄積データとの相関を
調べている様子を示した説明図である。一見して、検査
ブロック群のデータと蓄積データとが良く一致している
ことが分かる。実際に、前述の方法を用いてこの状態の
ズレ量を求めると、0+0+0+0+0+1=1となっ
て、定量化されたズレ量も極めて小さな値となってい
る。
を更に1ブロックだけズラした状態を図36(e)に示
す。図から明らかなように、1ブロックだけ検査ブロッ
ク群の位置がズレただけでも、検査ブロック群のデータ
と蓄積データとの相関は大幅に悪化する。前述の方法で
ズレ量を定量化すると、0+1+1+1+0+0=3と
なって、図36(d)の状態よりはズレ量も増加してい
ることが分かる。
群の先頭位置が学習データ枠の12番目のブロック位置
に一致したときに、検査ブロック群のデータと蓄積デー
タとのズレ量が最も小さくなっている。従って、停電か
ら復帰直後の9番目のブロック以降に仮に蓄積した検査
ブロック群のデータは、本来は12番目以降のブロック
に蓄積すべきであったと考えられる。そこで、図36
(f)に示すように、検査ブロック群のデータを、仮登
録データ枠の12番目以降のブロックに記憶することに
よって、停電による時刻のズレが補正されたことにな
る。
ブロックが含まれているものとして説明した。しかし、
蓄積データとの相関を求められる程度にトイレの使用が
検査ブロック群に記憶されていさえすれば、検査ブロッ
ク群に含まれるブロックの数は6つに限定されるもので
はない。例えば、トイレの使用を3回検出したら検査ブ
ロック群へのデータの蓄積を打ちきる等して、検査ブロ
ック群に含まれるブロックの数をトイレの使用状況に応
じて柔軟に変更することも可能である。
刻情報を重畳した標準電波が発信されている。長波標準
電波は40kHzの搬送波で送信されている。この電波
を受信して時刻修正を行う電波修正時計を内蔵すること
が考えられる。電波修正時計は、計時機能や時刻表示機
能の他に、電波の受信機能や時刻修正機能等を有してお
り、前記長波標準電波を受信して時刻修正を行ない、正
確な時刻表示を行うことができる。
を補正する方法として、各種の方法について説明した
が、停電時には電池等から内蔵時計710に電力を供給
するようにしてものはもちろんである。半導体技術の進
歩により、近年では電力消費量の少ない内蔵時計も容易
に入手することが可能となっており、停電時には内蔵時
計710を電池等の電力で駆動すれば、停電から復帰後
直ちにトイレ使用情報の蓄積を開始することができる。
ータ枠に蓄積したトイレ使用情報を初期化する動作につ
いて説明する。前述してきたように、本実施例の衛生装
置10は、8日分のトイレ使用情報を蓄積し、このデー
タに基づいてトイレ使用頻度を算出している。しかし、
トイレ使用者の勤務形態が変わったり、あるいは夏休み
に入る等してトイレの使用パターンが大きく変更する場
合、蓄積済みのデータに基づいてトイレ使用頻度を算出
したのでは、変更後のトイレの使用パターンに適した使
用頻度を算出することはできない。そこで、かかる場合
は、蓄積したデータを初期化することで、トイレの新た
な使用パターンに対応した制御を可能とするのである。
られるリモコン20の操作部を示した説明図である。図
示するように、リモコン20には、衛生装置10に対し
ておしりの洗浄開始を指示するおしり洗浄スイッチ95
0と、ビデ洗浄の開始を指示するビデスイッチ952
と、温風乾燥の開始を指示する温風乾燥スイッチ954
と、おしり洗浄やビデ洗浄あるいは温風乾燥の停止を指
示する止スイッチ956や、室内暖房の入/切を指示す
る室内暖房スイッチ958とが設けられている。その
他、ノズル先端位置の微調整を行うノズル位置調整スイ
ッチ960や、洗浄ノズルの位置を前後に動かしながら
洗浄するムーブスイッチ962、洗浄水が噴出する勢い
を調整する水勢調整スイッチ964や、噴出する勢いに
強弱を付けながら洗浄するマッサージスイッチ966、
ノズル位置や洗浄水の水勢の設定状態を表示する表示部
968、現在時刻を表示する時刻表示部970なども設
けられている。
が止スイッチ956と温風乾燥スイッチ954とを同時
に3秒以上押し続けると、学習データ枠に記憶されてい
るトイレ使用情報を初期化する。初期化動作は、図11
を用いて前述したトイレ使用情報蓄積ルーチンの中で行
われる。すなわち、メモリ中の所定アドレスに学習デー
タを無効にする旨のフラグをセットし、図11に示した
トイレ使用情報蓄積ルーチンを再起動する。すると、図
11のステップS100の処理で学習データが存在しな
いと判断され、続くステップS102の処理で学習デー
タ枠の全てのデータが初期化される。こうして蓄積デー
タを全て初期化した後、新たにデータを蓄積してトイレ
使用頻度を算出する。もちろん、データの蓄積が完了す
るまでの期間は、図31を用いて前述した方法によって
トイレ使用頻度を算出するので、トイレ使用者は初期化
動作直後もトイレを快適に使用することができる。
作を開始するための条件が、止スイッチ956と温風乾
燥スイッチ954とを同時に3秒以上押し続けることと
されているのは、次の理由による。図37に示すよう
に、止スイッチ956と温風乾燥スイッチ954とは、
互いに離れて設けられているので、例えばトイレの清掃
中等に、これら2つのスイッチを同時に3秒以上押し続
けることはほとんど起こり得ないと思われる。また、ト
イレ使用者がリモコン20の操作を誤って、温風乾燥の
開始と停止を指示するスイッチとを3秒押し続けること
も考えにくい。従って、このような条件に設定しておけ
ば、長い期間蓄積された学習データを誤って初期化して
しまうことを避けることができるのである。
生装置10では、トイレの使用を検出してトイレ使用状
況を学習するとともに、学習結果と設定されている制御
モードとを考慮しながら適した制御内容を決定してい
る。その結果、トイレ環境の快適さを損なうことなく、
エネルギ使用量の更なる節約を達成することが可能であ
る。
チを同時に押し続けることによって初期化動作が開始さ
れるものとしたが、所定の複数のスイッチを所定の順序
で押したときに、初期化動作が開始されるものとするこ
ともできる。この時に、複数のスイッチを操作する順序
を、通常の使用においては起こり得ないような順序とす
ることが好ましい。例えば、温風乾燥スイッチ954,
ビデスイッチ952,おしり洗浄スイッチ950のスイ
ッチを、この順番に所定時間内に押すと初期化されるよ
うにしてもよい。
いはビデ洗浄の後に使用されることから、通常の使用に
おいては、おしり洗浄スイッチ950あるいはビデスイ
ッチ952を押した後、程なく温風乾燥スイッチ954
が押されるものと考えられ、温風乾燥スイッチ954が
押される直前には、止スイッチ956が押されているは
ずである。従って、温風乾燥スイッチ954が押された
ときに、このようなスイッチの操作がされていたか否か
によって、トイレ使用者が温風乾燥の開始を指示してい
るのか、初期化動作の実施を指示しているのかを区別す
ることが可能である。また、通常の使用においては、温
風乾燥スイッチ954の操作後には、その温風乾燥を停
止すべく止スイッチ956を押すはずであるところを、
温風乾燥スイッチ954に続いてビデスイッチ952が
押されていることから、通常の使用ではないことを識別
することができ、続いておしり洗浄スイッチ950が押
されていることから、何らかの誤動作により誤って初期
化されてしまう危険性を排除することが可能である。
が、本発明は上記すべての実施例に限られるものではな
く、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様で実
施することができる。
である
衛生機能に関する部品が収納されている様子を示す説明
図である。
の給水系統の概略構成を示す説明図である。
よび室暖ユニットの概略構成を示す説明図である。
概略構成を示す説明図である。
トの概略構成を示す説明図である。
概要を示す説明図である。
る各種方法を概念的に示す説明図である。
間帯に分割する様子を示す説明図である。
報を記憶するデータ枠の概要を示す説明図である。
積する処理の流れを示すフローチャートである。
に基づいてトイレの使用を検出する方法を示す説明図で
ある。
に基づいてトイレの使用形態を検出する方法を示す説明
図である。
区別してトイレ使用情報を蓄積している様子を示す説明
図である。
と学習データ枠との関係を概念的に示す説明図である。
ているデータを概念的に示した説明図である。
測する処理の流れを示すフローチャートである。
測する他の処理の流れを示すフローチャートである。
る重みを付けてトイレ使用頻度を算出する時に用いられ
る重み係数の一例を示す説明図である。
数に応じて閾値を変更する方法について示す説明図であ
る。
て、閾値の値を変更する方法について説明する説明図で
ある。
理の流れを示すフローチャートである。
レの使用時刻に基づいて各時刻でのトイレ使用頻度を算
出する方法を概念的に示す説明図である。
レの使用時刻に基づいて各時間帯でのトイレ使用頻度を
算出する方法を概念的に示す説明図である。
例示した説明図である。
使用頻度に基づいてトイレ環境を制御する一例を示す説
明図である。
使用頻度に基づいてトイレ環境を制御する他の一例を示
す説明図である。
に応じて、トイレ使用頻度の予測値の割合を変更する一
例を概念的に示す説明図である。
じてトイレ環境を制御する方法の一例を示す説明図であ
る。
じてトイレ環境を制御する方法の他の一例を示す説明図
である。
習を完了する前にトイレ使用頻度を予測する方法を示す
説明図である。
路の一例を概念的に示した説明図である。
のズレを補正する方法の一例を示す説明図である。
のズレを補正する方法の他の一例を示す説明図である。
のズレを補正する処理の流れを示すフローチャートであ
る。
のズレを補正する方法の他の一例を示す説明図である。
作部の一例を示す説明図である。
Claims (17)
- 【請求項1】 1日を複数の制御時間帯に分割し、各制
御時間帯毎にトイレ環境の制御モードを複数の中から選
択する衛生装置であって、 トイレの使用を検出するトイレ使用検出手段と、 前記トイレ使用検出手段の出力に基づいて前記制御時間
帯よりも長い検知時間帯のトイレ使用情報を記憶するト
イレ使用情報記憶手段と、該トイレ使用情報記憶手段に
より記憶されたトイレ使用情報に基づいて、次の日以降
の前記トイレ環境の制御内容を決定する制御内容決定手
段と、 該決定された制御内容に基づいて、前記制御時間帯及び
前記制御時間帯の所定時間前からトイレ環境を制御する
トイレ環境制御手段とを備えた衛生装置。 - 【請求項2】 トイレ環境の制御モードを複数有する衛
生装置であって、 前記トイレの使用を検出するトイレ使用検出手段と、 1日を複数の検知時間帯に分割し、該時間帯毎にトイレ
使用検出手段で検出されたトイレ使用情報を記憶するト
イレ使用情報記憶手段と、前記隣接する前後の検知時間
帯のトイレ使用情報に基づいて、次の日以降の前記トイ
レ環境の制御内容を決定する制御内容決定手段と、 該決定された制御内容に基づいて、前記検知時間帯とは
所定時間ずらして設けた制御時間帯及び前記制御時間帯
の所定時間前から前記トイレ環境を制御するトイレ環境
制御手段とを備えた衛生装置。 - 【請求項3】 トイレ環境の制御モードを複数有する衛
生装置であって、 前記トイレの使用を検出するトイレ使用検出手段と、 1日を複数の検知時間帯に分割し、該検知時間帯毎にト
イレ使用検出手段で検出されたトイレ使用情報を記憶す
るトイレ使用情報記憶手段と、 前記検知時間帯及び隣接する前後の検知時間帯のトイレ
使用情報に基づいて、次の日以降の前記トイレ環境の制
御内容を決定する制御内容決定手段と、 該決定された制御内容に基づいて、前記検知時間帯及び
前の検知時間帯の前記トイレ環境を制御するトイレ環境
制御手段とを備えた衛生装置。 - 【請求項4】 トイレの使用を検出するトイレ使用検出
手段と、前記トイレ使用検出手段の出力に基づいて複数
の検知時間帯毎の使用の有無若しくは使用回数を記憶す
る検知時間帯別記憶手段と、該検知時間帯別記憶手段の
出力に基づいて、該時間帯よりも狭い制御時間帯のトイ
レ環境の制御内容を決定する制御内容決定手段と、該決
定された制御内容に基づいて前記制御時間帯よりも所定
時間前から前記トイレ環境を制御するトイレ環境制御手
段とを備えた衛生装置。 - 【請求項5】 請求項1乃至請求項4記載の衛生装置で
あって、前記トイレ使用検出手段は、前記トイレが有す
る機能の作動を検出することにより、前記トイレの使用
を検出する手段である衛生装置。 - 【請求項6】 請求項1乃至請求項4記載の衛生装置で
あって、前記トイレ使用検出手段はトイレ使用者を検出
する人体検出手段である衛生装置。 - 【請求項7】 請求項1乃至請求項4記載の衛生装置で
あって、前記制御内容決定手段は、各検知時間帯におけ
るトイレの使用され易さを表す指標たるトイレ使用頻度
を、前記記憶されているトイレ使用情報に基づいて算出
する使用頻度算出手段を備え、前記算出されたトイレ使
用頻度に基づいて、次の日以降の各制御時間帯における
前記トイレ環境の制御内容を決定する手段である衛生装
置。 - 【請求項8】 請求項7記載の衛生装置であって、前記
トイレ使用情報記憶手段は、前記トイレ使用情報とし
て、1日を複数に分割して設定された各時間帯でのトイ
レの使用回数を記憶する手段である衛生装置。 - 【請求項9】 請求項7記載の衛生装置であって、前記
トイレ使用情報記憶手段は、所定の複数日分の同一検知
時間帯毎の前記トイレ使用情報を記憶する手段であり、
前記使用頻度算出手段は、前記トイレ使用情報を記憶し
た日に応じた重みを付けて、前記トイレ使用頻度を算出
する手段である衛生装置。 - 【請求項10】 請求項9記載の衛生装置であって、前
記使用頻度算出手段は、前記記憶した日の新しいトイレ
使用情報ほど大きな重みを付けて、前記トイレ使用頻度
を算出する手段である衛生装置。 - 【請求項11】 請求項9記載の衛生装置であって、前
記使用頻度算出手段は、前記制御を実施する日の7日前
に記憶したトイレ使用情報に大きな重みを付けて、前記
トイレ使用頻度を算出する手段である衛生装置。 - 【請求項12】 請求項7乃至請求項11記載の衛生装
置であって、前記制御内容決定手段は、前記制御内容と
して、前記トイレ環境の目標温度を決定する手段であ
り、前記トイレ環境制御手段は、前記トイレ環境が該決
定された目標温度になるように制御する手段である衛生
装置。 - 【請求項13】 請求項12記載の衛生装置であって、
前記使用頻度算出手段によりトイレ使用頻度が零と判断
した場合には、前記制御内容決定手段は、凍結による機
器損傷がなされない温度を目標温度として決定すること
を特徴とする衛生装置 - 【請求項14】 請求項7記載の衛生装置であって、前
記トイレ使用情報記憶手段は、所定の複数日分の同一検
知時間帯毎の前記トイレ使用情報を記憶する手段である
衛生装置 - 【請求項15】 請求項14記載の衛生装置であって、
前記制御内容決定手段は、前記トイレ使用情報記憶手段
に記憶されているトイレ使用情報が前記所定の日数分に
満たない間は、該所定日数分の前記トイレ使用情報の記
憶後とは異なる方法により、前記トイレ使用頻度を算出
する手段である衛生装置。 - 【請求項16】 請求項15記載の衛生装置であって、
前記制御内容決定手段は、前記記憶されているトイレ使
用情報が前記所定の日数分に満たない場合に、該記憶さ
れている日数が少ないほど前記トイレ使用頻度を大きく
算出する手段である衛生装置。 - 【請求項17】 請求項15記載の衛生装置であって、
前記制御内容決定手段は、前記記憶されているトイレ使
用情報が前記所定の日数分に満たない場合に、該記憶さ
れている日数が少ないほど、前記トイレ使用頻度の最小
値を大きく算出する手段である衛生装置。
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