JP2002092941A - 光情報記録媒体及びその記録方法 - Google Patents
光情報記録媒体及びその記録方法Info
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- JP2002092941A JP2002092941A JP2000285258A JP2000285258A JP2002092941A JP 2002092941 A JP2002092941 A JP 2002092941A JP 2000285258 A JP2000285258 A JP 2000285258A JP 2000285258 A JP2000285258 A JP 2000285258A JP 2002092941 A JP2002092941 A JP 2002092941A
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- Optical Record Carriers And Manufacture Thereof (AREA)
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 データ用追記光ディスク、追記型コンパクト
ディスク及びデジタルビデオディスク等に用いられる、
光ビームを照射することで、記録材料の透過率、反射率
等の光学的な変化に基づく情報の記録/再生、更には追
記を可能にし、情報信号の変動性がなく、高密度・狭ト
ラックピッチで、しかも、生産性・低コスト性に優れる
光情報記録媒体及びその記録/再生方法を提供すること
である。 【解決手段】 案内溝を有する基板10上に、金属反射
層11と、溶剤塗布法により形成される色素を含有する
記録層12と、変形可能な緩衝層13と、保護層14又
は更に接着層15と、第2の基板17とを順次積層させ
てなる光情報記録媒体及びその記録/再生方法である。
ディスク及びデジタルビデオディスク等に用いられる、
光ビームを照射することで、記録材料の透過率、反射率
等の光学的な変化に基づく情報の記録/再生、更には追
記を可能にし、情報信号の変動性がなく、高密度・狭ト
ラックピッチで、しかも、生産性・低コスト性に優れる
光情報記録媒体及びその記録/再生方法を提供すること
である。 【解決手段】 案内溝を有する基板10上に、金属反射
層11と、溶剤塗布法により形成される色素を含有する
記録層12と、変形可能な緩衝層13と、保護層14又
は更に接着層15と、第2の基板17とを順次積層させ
てなる光情報記録媒体及びその記録/再生方法である。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光情報記録媒体と
その記録/再生方法に関し、より詳細には、データ用追
記光ディスク、追記型コンパクトディスク及びデジタル
ビデオディスク等に用いられる、光ビームを照射するこ
とで、記録材料の透過率、反射率等の光学的な変化に基
づく情報の記録/再生、更には追記を可能にし、情報信
号の変動性がなく、高密度・狭トラックピッチで、しか
も、生産性・低コスト性に優れる光情報記録媒体及びそ
の記録/再生方法に関するものである。
その記録/再生方法に関し、より詳細には、データ用追
記光ディスク、追記型コンパクトディスク及びデジタル
ビデオディスク等に用いられる、光ビームを照射するこ
とで、記録材料の透過率、反射率等の光学的な変化に基
づく情報の記録/再生、更には追記を可能にし、情報信
号の変動性がなく、高密度・狭トラックピッチで、しか
も、生産性・低コスト性に優れる光情報記録媒体及びそ
の記録/再生方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、パーソナルコンピュータ(パソコ
ン)には、データストレージメディアとしてのCD−R
OMが用いられ、パソコンにCD−ROMドライブ搭載
させることが標準化されようとしている。また、このC
D−ROM系メディアに対する互換性であることが、リ
ムーバブルメディアとして、製品を差別化させる要件の
一つになっているのが実状である。
ン)には、データストレージメディアとしてのCD−R
OMが用いられ、パソコンにCD−ROMドライブ搭載
させることが標準化されようとしている。また、このC
D−ROM系メディアに対する互換性であることが、リ
ムーバブルメディアとして、製品を差別化させる要件の
一つになっているのが実状である。
【0003】例えば、CD系の追記型メディアであるC
D−Rは、未記録状態で60〜70%以上の反射率を有
し、かつ記録により反射率を低下させる記録を行える。
この互換性により、CD−Rに記録した情報をCD−R
OMドライブで読みだすことができる。また、このCD
−Rも従来オーサリング用等のプロユースであったもの
が、ドライブ価格の低下や互換性の高さから、データ配
布用、ソフト作製用や一般のリムーバブルメディアと同
様なデータ保存用のメディアとしても、近年その需要が
非常に高くなっているものである。
D−Rは、未記録状態で60〜70%以上の反射率を有
し、かつ記録により反射率を低下させる記録を行える。
この互換性により、CD−Rに記録した情報をCD−R
OMドライブで読みだすことができる。また、このCD
−Rも従来オーサリング用等のプロユースであったもの
が、ドライブ価格の低下や互換性の高さから、データ配
布用、ソフト作製用や一般のリムーバブルメディアと同
様なデータ保存用のメディアとしても、近年その需要が
非常に高くなっているものである。
【0004】そこで、従来から、ビデオCDとして64
0MBの容量を持つCD1枚でも74分のディジタル映
像を蓄積することができる。このビデオCDには、MP
EG1という映像の圧縮・符号化の技術が使われている
が、再生時間は短く、また映像の画面解像度は通常のテ
レビ画像の半分である。また、CDの規格は音楽用のデ
ィジタル蓄積メディアとして誕生しているため、容量と
データ転送速度からディジタル映像蓄積用には適してい
ない。
0MBの容量を持つCD1枚でも74分のディジタル映
像を蓄積することができる。このビデオCDには、MP
EG1という映像の圧縮・符号化の技術が使われている
が、再生時間は短く、また映像の画面解像度は通常のテ
レビ画像の半分である。また、CDの規格は音楽用のデ
ィジタル蓄積メディアとして誕生しているため、容量と
データ転送速度からディジタル映像蓄積用には適してい
ない。
【0005】このような状況において、近年、登場した
のがDVDであり、1本の映画をテレビ並の品質でCD
と同じサイズで再生を可能とし、次世代のDVDはマル
チメディアのキーテクノロジーとして期待を集めてい
る。このDVDメディアにあっても先のCDがそうであ
ったように、ユーザが1回だけ情報を書き込める追記型
メディア(DVD−R)や書き換えが可能な(DVD−
RAM)等の開発が強く要望されている。これらのCD
−R、DVD−Rメディアは基本的に案内溝を有する基
板上に色素をスピンコーティング法により形成し、その
上に金反射層を設けるというのが互換性をとるための必
須構成となっている。
のがDVDであり、1本の映画をテレビ並の品質でCD
と同じサイズで再生を可能とし、次世代のDVDはマル
チメディアのキーテクノロジーとして期待を集めてい
る。このDVDメディアにあっても先のCDがそうであ
ったように、ユーザが1回だけ情報を書き込める追記型
メディア(DVD−R)や書き換えが可能な(DVD−
RAM)等の開発が強く要望されている。これらのCD
−R、DVD−Rメディアは基本的に案内溝を有する基
板上に色素をスピンコーティング法により形成し、その
上に金反射層を設けるというのが互換性をとるための必
須構成となっている。
【0006】このように、より大容量化への方向にあっ
て、この方法として物理的に記録密度を上げる方向とし
て、レーザ波長の短波長化、超解像技術等による記録マ
ークの小径化や、狭トラックピッチ化に基づく、圧縮・
符号化技術の一層の高効率化が検討されている。例え
ば、塗布型高密度メディアとしては、短波長化には新た
にその波長に感応する記録材料を用いることで対応を可
能にするが、未だ満足されるものでなく、特に狭トラッ
クピッチ化に対しては、重大な課題が発生する。また、
従来から、メディアのトラッキングは、基板案内溝のラ
ンド部とグルーブ部との光路差を利用している。例え
ば、塗布型メディアであるDVD−Rメディアでも基板
上に色素塗布膜を設け、更にその上に金属反射層を設け
たときの色素/金属反射層界面にできた実効的なランド
部とグルーブ部との光路差を利用している。このとき色
素膜厚は基板のグルーブ上で厚くランド部で薄くなり、
基板のみの光路差よりも色素塗布後の色素表面に出来た
光路差は小さくなる(溝が埋まる)。この効果はトラッ
クピッチが狭くなるほど大きく、大容量化を狙う狭トラ
ックピッチメディアでは従来塗布方法では溝が埋まり実
効の光路差がとれず、トラッキングができない状況とな
る。
て、この方法として物理的に記録密度を上げる方向とし
て、レーザ波長の短波長化、超解像技術等による記録マ
ークの小径化や、狭トラックピッチ化に基づく、圧縮・
符号化技術の一層の高効率化が検討されている。例え
ば、塗布型高密度メディアとしては、短波長化には新た
にその波長に感応する記録材料を用いることで対応を可
能にするが、未だ満足されるものでなく、特に狭トラッ
クピッチ化に対しては、重大な課題が発生する。また、
従来から、メディアのトラッキングは、基板案内溝のラ
ンド部とグルーブ部との光路差を利用している。例え
ば、塗布型メディアであるDVD−Rメディアでも基板
上に色素塗布膜を設け、更にその上に金属反射層を設け
たときの色素/金属反射層界面にできた実効的なランド
部とグルーブ部との光路差を利用している。このとき色
素膜厚は基板のグルーブ上で厚くランド部で薄くなり、
基板のみの光路差よりも色素塗布後の色素表面に出来た
光路差は小さくなる(溝が埋まる)。この効果はトラッ
クピッチが狭くなるほど大きく、大容量化を狙う狭トラ
ックピッチメディアでは従来塗布方法では溝が埋まり実
効の光路差がとれず、トラッキングができない状況とな
る。
【0007】また、DVDディスクとして、案内溝を有
する基板上に、色素層、金属反射層を設けたものや、こ
れに他の平板基板を接着層により張り合わせたDVD―
R等が挙げられる。また、従来から、エンハンス層を設
けることが行われているが、エンハンス層は基板から入
射したレーザ光から見た記録層、反射層、保護層、空気
層等全体を含めた反射率を向上させるために用いられる
ものであって、位相差をコントロールする作用を持って
いる。従って、必ずしも基板とエンハンス層界面,或い
はエンハンス層と記録層界面での反射率が大幅に向上す
るものではない。
する基板上に、色素層、金属反射層を設けたものや、こ
れに他の平板基板を接着層により張り合わせたDVD―
R等が挙げられる。また、従来から、エンハンス層を設
けることが行われているが、エンハンス層は基板から入
射したレーザ光から見た記録層、反射層、保護層、空気
層等全体を含めた反射率を向上させるために用いられる
ものであって、位相差をコントロールする作用を持って
いる。従って、必ずしも基板とエンハンス層界面,或い
はエンハンス層と記録層界面での反射率が大幅に向上す
るものではない。
【0008】そこで、従来から光記録媒体において、プ
リグルーブからトラッキングエラー信号や、プリピット
からの情報信号が変動を避けるために、以下のような提
案がされている。例えば、特開昭56−061047号
公報には、トラック案内用の溝を設けた基板上に反射層
を形成し、次いで溝部を埋めて平坦化した後、この上に
情報記録層を形成させる;また、特開昭56−0610
48号公報には、透明基体に形成した情報トラック溝
を、基体と屈折率の異なる材料で埋めて平坦化し、その
上に光学的記録層を設けさせる;また、特開昭57−0
74843号公報には、情報記録担体内外の周縁及び底
面を覆う保護部材にトラッキング用溝を形成させる;ま
た、特開平02−183443号公報には、互いに材質
の異なるグルーブ基板とフラット基板を張り合わせた、
フラット基板からの記録と再生と消去を可能にさせる;
また、特開平04−286684号公報に、色素を含有
する記録層と金属の反射層からなる単板型光情報記録媒
体において、記録層表面形状を所望の範囲にコントロー
ルすることによりトラッククロス信号とプッシュプル信
号の両者を最適化させる;また、特開平04−3375
38号公報に、特定のフッ素アルコールと特定のアルコ
ールを所定割合で混合して色素を溶解することにより、
ROM領域をもつ追記型CDを塗り分けを行わずに製造
する;また、特開平04−370546号公報には、有
機色素系記録層をもつ光記録媒体において、記録層の吸
光度が作製直後の吸光度の99.5%以下になった後に
反射層を作製することで、記録特性のばらつきを低減さ
せる;また、特開平05−073964号公報には、色
素の塗り分けを行わずに製造しうるROM領域を有する
追記型CDである;また、特開平05−114178号
公報には、2種以上の色素を含有する溶液をスピンコー
トすることにより、ピットおよび溝部での成膜形状を制
御して光吸収層を形成し、ROM領域と記録可能領域の
特性の両立を図る;また、特開平05−144098号
公報には、ROM領域を有する追記型光情報記録媒体を
塗り分けなしに製造を可能とするとともに、ROM領域
と記録可能領域の記録信号特性を向上させる等が提案さ
れている。
リグルーブからトラッキングエラー信号や、プリピット
からの情報信号が変動を避けるために、以下のような提
案がされている。例えば、特開昭56−061047号
公報には、トラック案内用の溝を設けた基板上に反射層
を形成し、次いで溝部を埋めて平坦化した後、この上に
情報記録層を形成させる;また、特開昭56−0610
48号公報には、透明基体に形成した情報トラック溝
を、基体と屈折率の異なる材料で埋めて平坦化し、その
上に光学的記録層を設けさせる;また、特開昭57−0
74843号公報には、情報記録担体内外の周縁及び底
面を覆う保護部材にトラッキング用溝を形成させる;ま
た、特開平02−183443号公報には、互いに材質
の異なるグルーブ基板とフラット基板を張り合わせた、
フラット基板からの記録と再生と消去を可能にさせる;
また、特開平04−286684号公報に、色素を含有
する記録層と金属の反射層からなる単板型光情報記録媒
体において、記録層表面形状を所望の範囲にコントロー
ルすることによりトラッククロス信号とプッシュプル信
号の両者を最適化させる;また、特開平04−3375
38号公報に、特定のフッ素アルコールと特定のアルコ
ールを所定割合で混合して色素を溶解することにより、
ROM領域をもつ追記型CDを塗り分けを行わずに製造
する;また、特開平04−370546号公報には、有
機色素系記録層をもつ光記録媒体において、記録層の吸
光度が作製直後の吸光度の99.5%以下になった後に
反射層を作製することで、記録特性のばらつきを低減さ
せる;また、特開平05−073964号公報には、色
素の塗り分けを行わずに製造しうるROM領域を有する
追記型CDである;また、特開平05−114178号
公報には、2種以上の色素を含有する溶液をスピンコー
トすることにより、ピットおよび溝部での成膜形状を制
御して光吸収層を形成し、ROM領域と記録可能領域の
特性の両立を図る;また、特開平05−144098号
公報には、ROM領域を有する追記型光情報記録媒体を
塗り分けなしに製造を可能とするとともに、ROM領域
と記録可能領域の記録信号特性を向上させる等が提案さ
れている。
【0009】また、特開平03−022224号公報に
は、基板、色素記録層および反射層を基本構成とする情
報記録媒体において、グルーブの形状を特定して良好な
トラッキングで、かつ高い変調度の記録を可能とする;
また、特開平04−076836号公報には、グルーブ
底部の光吸収層の光学的膜厚とランド部の光吸収層の光
学的膜厚との差を所定値以下にすることにより変調度お
よび反射率が高いCD規格を満足する信号を得て、トラ
ッキング特性を良好にする;また、特開平04−111
241号公報には、プレグルーブが形成された基板上に
光吸収層、エンハンス層および反射層を順次設け、グル
ーブ底部の光吸収層の光学的膜厚とランド部の光吸収層
の光学的膜厚との差を特定する;また、特開平04−1
32027号公報には、ピット部の色素層の光学的膜厚
とピット間部の色素層膜厚との差を特定値以下にするこ
とが、また、特開平04−146537号公報には、基
板の特定形状のプレピットが形成された面上に色素を含
む記録層を形成すること等が提案されている。
は、基板、色素記録層および反射層を基本構成とする情
報記録媒体において、グルーブの形状を特定して良好な
トラッキングで、かつ高い変調度の記録を可能とする;
また、特開平04−076836号公報には、グルーブ
底部の光吸収層の光学的膜厚とランド部の光吸収層の光
学的膜厚との差を所定値以下にすることにより変調度お
よび反射率が高いCD規格を満足する信号を得て、トラ
ッキング特性を良好にする;また、特開平04−111
241号公報には、プレグルーブが形成された基板上に
光吸収層、エンハンス層および反射層を順次設け、グル
ーブ底部の光吸収層の光学的膜厚とランド部の光吸収層
の光学的膜厚との差を特定する;また、特開平04−1
32027号公報には、ピット部の色素層の光学的膜厚
とピット間部の色素層膜厚との差を特定値以下にするこ
とが、また、特開平04−146537号公報には、基
板の特定形状のプレピットが形成された面上に色素を含
む記録層を形成すること等が提案されている。
【0010】更には、特開平04−172635号公報
には、記録可能領域だけに記録層を、再生専用域だけに
第1の反射層を設け、記録層および再生専用域上に連続
的に第2の反射層を設けることにより、スピンコート法
が適用される;また、特開平04−178932号公報
には、ピット深さとグルーブ深さをそれぞれ特定され
る;また、特開平04−286684号公報には、色素
を含む記録層と金属反射層からなる単板型光情報記録媒
体において、記録層の表面形状を所望の範囲にコントロ
ールする;また、特開平04−290795号公報に
は、プリグルーブおよびプリピットが設けられた基板上
に記録層、反射層を積層した情報記録媒体において、記
録層を色素の蒸着で形成させる;また、特開平05−0
46995号公報には、光吸収層としての色素層表面
に、基板に形成されたグルーブおよびランド部に対応し
て所定の凹凸を形成させる;特開平05−101440
号公報には、グルーブ部及びランド部の記録層膜厚、記
録層の表面形状をコントロールする;また、特開平06
−119659号公報には、溝形成部の記録膜に形成す
るくぼみの深さを所定範囲とするに、溝形状、記録膜厚
等の各種パラメータを決定する;また、特開平05−1
98012号公報には、あらかじめグルーブ部の形状を
内周から外周に向けて変化させて、スピンコート法で記
録層を形成させること等が提案されている。
には、記録可能領域だけに記録層を、再生専用域だけに
第1の反射層を設け、記録層および再生専用域上に連続
的に第2の反射層を設けることにより、スピンコート法
が適用される;また、特開平04−178932号公報
には、ピット深さとグルーブ深さをそれぞれ特定され
る;また、特開平04−286684号公報には、色素
を含む記録層と金属反射層からなる単板型光情報記録媒
体において、記録層の表面形状を所望の範囲にコントロ
ールする;また、特開平04−290795号公報に
は、プリグルーブおよびプリピットが設けられた基板上
に記録層、反射層を積層した情報記録媒体において、記
録層を色素の蒸着で形成させる;また、特開平05−0
46995号公報には、光吸収層としての色素層表面
に、基板に形成されたグルーブおよびランド部に対応し
て所定の凹凸を形成させる;特開平05−101440
号公報には、グルーブ部及びランド部の記録層膜厚、記
録層の表面形状をコントロールする;また、特開平06
−119659号公報には、溝形成部の記録膜に形成す
るくぼみの深さを所定範囲とするに、溝形状、記録膜厚
等の各種パラメータを決定する;また、特開平05−1
98012号公報には、あらかじめグルーブ部の形状を
内周から外周に向けて変化させて、スピンコート法で記
録層を形成させること等が提案されている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】以上から、既に上述し
た如く、ほとんどのパーソナルコンピュータにCD−R
OMドライブが標準搭載される中で、このCD−ROM
系メディアに対する互換性ということが、リムーバブル
メディアとしての差別化要件になっている。また、CD
系の追記型メディアであるCD−Rは、互換性として記
録した情報をCD−ROMドライブで読みだすことがで
きる。このCD−Rも従来オーサリング用などのプロユ
ースであったものが、ドライブ価格の低下や互換性の高
さから、データ配布用、ソフト作製用や一般のリムーバ
ブルメディアと同様なデータ保存用のメディアとしても
需要が非常に高い状況下にあって、上述した公報例には
種々なる提案がされているが、未だ十分に満足されるに
は至っていない。
た如く、ほとんどのパーソナルコンピュータにCD−R
OMドライブが標準搭載される中で、このCD−ROM
系メディアに対する互換性ということが、リムーバブル
メディアとしての差別化要件になっている。また、CD
系の追記型メディアであるCD−Rは、互換性として記
録した情報をCD−ROMドライブで読みだすことがで
きる。このCD−Rも従来オーサリング用などのプロユ
ースであったものが、ドライブ価格の低下や互換性の高
さから、データ配布用、ソフト作製用や一般のリムーバ
ブルメディアと同様なデータ保存用のメディアとしても
需要が非常に高い状況下にあって、上述した公報例には
種々なる提案がされているが、未だ十分に満足されるに
は至っていない。
【0012】そこで、本発明の目的は、上述した従来の
問題、上述した公報例等の提案に鑑み、色素の塗布条件
によって、プリグルーブからのトラッキングエラー信号
やプリピットからの情報信号が大きく変動する現象をな
くし、生産性・コスト低減性に優れ、高変調度で且つ記
録パワーマージンの大きな高密度・狭トラックピッチの
光情報記録媒体及びその記録/再生方法を提供すること
である。
問題、上述した公報例等の提案に鑑み、色素の塗布条件
によって、プリグルーブからのトラッキングエラー信号
やプリピットからの情報信号が大きく変動する現象をな
くし、生産性・コスト低減性に優れ、高変調度で且つ記
録パワーマージンの大きな高密度・狭トラックピッチの
光情報記録媒体及びその記録/再生方法を提供すること
である。
【0013】また、従来、色素を利用した追記型光ディ
スクの場合、色素を含む記録材料をあらかじめトラッキ
ング用の溝(プリグルーブ)等が刻まれた基板上に、ス
ピンコート法により形成する。この基板上に刻まれたプ
リグルーブは、レーザスポットの記録/再生の位置決め
をする上で非常に重要であり、この位置決めのために必
要な、いわゆるトラッキングエラー信号が十分出力され
る必要がある。ところが、追記型のCD−R、DVD−
Rなどではトラッキングエラー信号が基板と色素の界面
反射率だけでは決まらず、主に色素と金反射層界面によ
る反射率に支配されるため、スタンパ作製時に最適化し
たプリピットやプリグルーブ等の溝形状があまり意味を
持たなくなる。つまり、基板上に形成された溝に色素が
どのように埋まるかが非常に重要となる。この溝の色素
埋まり具合は、色素自体の種類が変わることは勿論、混
合物の場合はその組成、色素を溶解する溶剤およびその
組成、スピンコートパターン、温湿度等の塗布環境に大
きく左右されるため、その制御が困難であり、生産コス
トに悪影響を与えるとともに、研究・開発効率を著しく
低下させるものである。また従来法は、溝の色素埋まり
具合を溶剤や塗布条件、塗布環境により最適化を図って
いたため、ディスク内での、特に内周と外周におけるト
ラッキングエラー信号等にバラツキが大きくなるという
弊害も併せ持っている。また、プリグルーブの形状は台
形状であるが、色素がプリグルーブに埋まった状態での
表面形状は、V字、もしくはU字形状をしている。その
ため、ジッタやクロストークの増加の原因ともなってい
る。
スクの場合、色素を含む記録材料をあらかじめトラッキ
ング用の溝(プリグルーブ)等が刻まれた基板上に、ス
ピンコート法により形成する。この基板上に刻まれたプ
リグルーブは、レーザスポットの記録/再生の位置決め
をする上で非常に重要であり、この位置決めのために必
要な、いわゆるトラッキングエラー信号が十分出力され
る必要がある。ところが、追記型のCD−R、DVD−
Rなどではトラッキングエラー信号が基板と色素の界面
反射率だけでは決まらず、主に色素と金反射層界面によ
る反射率に支配されるため、スタンパ作製時に最適化し
たプリピットやプリグルーブ等の溝形状があまり意味を
持たなくなる。つまり、基板上に形成された溝に色素が
どのように埋まるかが非常に重要となる。この溝の色素
埋まり具合は、色素自体の種類が変わることは勿論、混
合物の場合はその組成、色素を溶解する溶剤およびその
組成、スピンコートパターン、温湿度等の塗布環境に大
きく左右されるため、その制御が困難であり、生産コス
トに悪影響を与えるとともに、研究・開発効率を著しく
低下させるものである。また従来法は、溝の色素埋まり
具合を溶剤や塗布条件、塗布環境により最適化を図って
いたため、ディスク内での、特に内周と外周におけるト
ラッキングエラー信号等にバラツキが大きくなるという
弊害も併せ持っている。また、プリグルーブの形状は台
形状であるが、色素がプリグルーブに埋まった状態での
表面形状は、V字、もしくはU字形状をしている。その
ため、ジッタやクロストークの増加の原因ともなってい
る。
【0014】そこで、本発明の他の目的は、本出願人が
既に特開平10−340483号公報及び特開平10−
340484号公報で提案した、スピンコート等が可能
である有機材料の成膜性(生産性)を活かして、色素の
塗布条件によってプリグルーブからのトラッキングエラ
ー信号やプリピットからの情報信号が大きく変動する現
象をなくし、生産性が高くコスト低減となり、また研究
・開発の大幅な効率向上が図れるような高密度・狭トラ
ックピッチの光情報記録媒体のディスク構成に、更に高
変調度で且つ記録パワーマージンの大きな高密度・狭ト
ラックピッチの光情報記録媒体及びその記録/再生方法
を提供することである。
既に特開平10−340483号公報及び特開平10−
340484号公報で提案した、スピンコート等が可能
である有機材料の成膜性(生産性)を活かして、色素の
塗布条件によってプリグルーブからのトラッキングエラ
ー信号やプリピットからの情報信号が大きく変動する現
象をなくし、生産性が高くコスト低減となり、また研究
・開発の大幅な効率向上が図れるような高密度・狭トラ
ックピッチの光情報記録媒体のディスク構成に、更に高
変調度で且つ記録パワーマージンの大きな高密度・狭ト
ラックピッチの光情報記録媒体及びその記録/再生方法
を提供することである。
【0015】また、近年追記系メディアにおいてはあら
かじめ情報が書き込まれたROM部とユーザが情報を書
き込める追記部の両方を有する、いわゆるハイブリッド
メディアの要求も高く、この要求はディスクの容量が高
まるほど顕著である。このハイブリッドメディアは図1
に示すようにROM部と追記部が分かれているが、RO
M部に要求されるプリピット部の深さと、追記部に要求
されるプリグルーブの深さは異なっている。通常、プリ
ピット深さは変調度が最大になるようにλ/4n、プリ
グルーブ深さはトラッキングエラー信号が最大となるよ
うにλ/8nとしている(但し、λは記録/再生波長、
nは入射媒体、通常は基板の屈折率である)。このよう
に、ROM部のピット深さと、追記部のプリグルーブ深
さが異なり、この基板上にスピンコーティング法によっ
て色素膜を形成される場合、ROM部のプリピットに流
れ込む色素と追記部のプリグルーブに流れ込む色素の量
が異なり、ROM部のプリピットの色素埋まり具合と追
記部のプリグルーブの色素埋まり具合は全く異なってし
まう危険性が高い。
かじめ情報が書き込まれたROM部とユーザが情報を書
き込める追記部の両方を有する、いわゆるハイブリッド
メディアの要求も高く、この要求はディスクの容量が高
まるほど顕著である。このハイブリッドメディアは図1
に示すようにROM部と追記部が分かれているが、RO
M部に要求されるプリピット部の深さと、追記部に要求
されるプリグルーブの深さは異なっている。通常、プリ
ピット深さは変調度が最大になるようにλ/4n、プリ
グルーブ深さはトラッキングエラー信号が最大となるよ
うにλ/8nとしている(但し、λは記録/再生波長、
nは入射媒体、通常は基板の屈折率である)。このよう
に、ROM部のピット深さと、追記部のプリグルーブ深
さが異なり、この基板上にスピンコーティング法によっ
て色素膜を形成される場合、ROM部のプリピットに流
れ込む色素と追記部のプリグルーブに流れ込む色素の量
が異なり、ROM部のプリピットの色素埋まり具合と追
記部のプリグルーブの色素埋まり具合は全く異なってし
まう危険性が高い。
【0016】また、このハイブリッドメディアは色素塗
布後に金反射膜を設けるが、ROM部のプリピットから
の信号、及び追記部のプリグルーブからのトラッキング
エラ−信号は色素と金反射膜の界面で主に決まってしま
うため、この色素埋まり具合は非常に重要である。この
ハイブリッドメディアでは、スピンコート法によってR
OM部のプリピットからの信号と追記部のプリグルーブ
からのトラッキングエラー信号の両方を最適化すること
は非常に困難で、この両者の最適条件の矛盾を軽減する
ために、ハイブリッドメディアの作製時には、ROM部
と追記部の塗り分けを行ったり、色素のROM部のプリ
ピット、及び追記部のプリグルーブへの埋まり具合の差
を考慮に入れて、スタンパを最適化したり、色素を溶解
させる溶剤の種類や組成、塗布パターン等を調整する必
要があり、その結果、温湿度等の作業環境や溶剤に混入
している微少不純物や組成変動等によって、ROM部の
プリピット、及び追記部のプリグルーブへの色素の埋ま
り具合が全く変わってしまう傾向が多かった。
布後に金反射膜を設けるが、ROM部のプリピットから
の信号、及び追記部のプリグルーブからのトラッキング
エラ−信号は色素と金反射膜の界面で主に決まってしま
うため、この色素埋まり具合は非常に重要である。この
ハイブリッドメディアでは、スピンコート法によってR
OM部のプリピットからの信号と追記部のプリグルーブ
からのトラッキングエラー信号の両方を最適化すること
は非常に困難で、この両者の最適条件の矛盾を軽減する
ために、ハイブリッドメディアの作製時には、ROM部
と追記部の塗り分けを行ったり、色素のROM部のプリ
ピット、及び追記部のプリグルーブへの埋まり具合の差
を考慮に入れて、スタンパを最適化したり、色素を溶解
させる溶剤の種類や組成、塗布パターン等を調整する必
要があり、その結果、温湿度等の作業環境や溶剤に混入
している微少不純物や組成変動等によって、ROM部の
プリピット、及び追記部のプリグルーブへの色素の埋ま
り具合が全く変わってしまう傾向が多かった。
【0017】更には、ハイブリッドCD−R、ハイブリ
ッドDVD−Rの研究・開発段階では何種類もの色素の
ディスク特性を評価する必要があるが、色素が異なるご
とに色素溶液の粘度、最適溶剤、組成が異なるため、色
素が変わるたびに最適スタンパが必要となったり、ある
いは同一スタンパから得られた基板を用いて、色素が変
わるたびに最適溶剤、組成、塗布パターンの条件を探し
出す必要性があった。また、最適の溶剤、組成、塗布条
件を設定しても、スタンパの設計が異なると、すなわ
ち、プリピットやプリグルーブの幅や溝深さが変更にな
ると、以前の最適の溶剤、組成、塗布条件が無意味とな
りかねない。このため、非常に研究・開発の効率が悪
く、また生産性の大幅な低下を招くことになっていた。
また、従来の層構成、及び製造方法では、上述したよう
な観点からROM部と追記部をディスク上の任意の場所
に設けたり、ディスク上にROM部、あるいは追記部を
複数持たせることが困難であった。また、上述したスピ
ンコート法による色素の塗れ方で光情報記録媒体の信号
特性が変わってしまうため、この色素の成膜条件の変動
は記録/再生波長の短波長化により許容される範囲が厳
しくなり、その結果、短波長化により、生産性、コスト
の面で大幅な悪化を来すことになる。
ッドDVD−Rの研究・開発段階では何種類もの色素の
ディスク特性を評価する必要があるが、色素が異なるご
とに色素溶液の粘度、最適溶剤、組成が異なるため、色
素が変わるたびに最適スタンパが必要となったり、ある
いは同一スタンパから得られた基板を用いて、色素が変
わるたびに最適溶剤、組成、塗布パターンの条件を探し
出す必要性があった。また、最適の溶剤、組成、塗布条
件を設定しても、スタンパの設計が異なると、すなわ
ち、プリピットやプリグルーブの幅や溝深さが変更にな
ると、以前の最適の溶剤、組成、塗布条件が無意味とな
りかねない。このため、非常に研究・開発の効率が悪
く、また生産性の大幅な低下を招くことになっていた。
また、従来の層構成、及び製造方法では、上述したよう
な観点からROM部と追記部をディスク上の任意の場所
に設けたり、ディスク上にROM部、あるいは追記部を
複数持たせることが困難であった。また、上述したスピ
ンコート法による色素の塗れ方で光情報記録媒体の信号
特性が変わってしまうため、この色素の成膜条件の変動
は記録/再生波長の短波長化により許容される範囲が厳
しくなり、その結果、短波長化により、生産性、コスト
の面で大幅な悪化を来すことになる。
【0018】そこで、本発明の更に他の目的は、このよ
うな上述した課題を解決すべく、既に上述した特開平1
0−340483号及び特開平10−340484号公
報に提案した、プリグルーブからのトラッキングエラー
信号を、またハイブリッド型光情報記録媒体の場合はR
OM部のピットからの信号と追記部のプリグルーブから
のトラッキングエラー信号両者が同時に最適化され、か
つこの最適化が色素塗布条件によって大きく変動する現
象をなくし、生産性が高くコスト低減となるような、ま
た研究・開発の大幅な効率向上が図れるような、更には
レーザ光に短波長化による高密度化に対応できる追記型
の光情報記録媒体に、更に高変調度で且つ記録パワーマ
ージンの大きな高密度・狭トラックピッチハイブリッド
型の光情報記録媒体及びその記録/再生方法を提供する
ことである。
うな上述した課題を解決すべく、既に上述した特開平1
0−340483号及び特開平10−340484号公
報に提案した、プリグルーブからのトラッキングエラー
信号を、またハイブリッド型光情報記録媒体の場合はR
OM部のピットからの信号と追記部のプリグルーブから
のトラッキングエラー信号両者が同時に最適化され、か
つこの最適化が色素塗布条件によって大きく変動する現
象をなくし、生産性が高くコスト低減となるような、ま
た研究・開発の大幅な効率向上が図れるような、更には
レーザ光に短波長化による高密度化に対応できる追記型
の光情報記録媒体に、更に高変調度で且つ記録パワーマ
ージンの大きな高密度・狭トラックピッチハイブリッド
型の光情報記録媒体及びその記録/再生方法を提供する
ことである。
【0019】
【課題を解決するための手段】本発明者らによれば、上
述した課題を解決すべく鋭意検討した結果、基板上に積
層成膜する層を特定な構成にし、その形成方法によって
従来からの上述した種々なら課題を達成されることを見
出し、本発明に至った。すなわち、本発明において、案
内溝を有する基板上に、金属反射層と、溶剤塗布法によ
り形成される色素を含有する記録層と、変形可能な緩衝
層と、保護層とを順次積層させてなることを特徴とする
追記型の光情報記録媒体を提供する。また、本発明にお
いて、案内溝を有する第1の基板上に、金属反射層と、
溶剤塗布法により形成される色素を含有する記録層と、
変形可能な緩衝層と、更に接着層と、第2の基板とを順
次積層させてなることを特徴とする追記型の光情報記録
媒体を提供する。
述した課題を解決すべく鋭意検討した結果、基板上に積
層成膜する層を特定な構成にし、その形成方法によって
従来からの上述した種々なら課題を達成されることを見
出し、本発明に至った。すなわち、本発明において、案
内溝を有する基板上に、金属反射層と、溶剤塗布法によ
り形成される色素を含有する記録層と、変形可能な緩衝
層と、保護層とを順次積層させてなることを特徴とする
追記型の光情報記録媒体を提供する。また、本発明にお
いて、案内溝を有する第1の基板上に、金属反射層と、
溶剤塗布法により形成される色素を含有する記録層と、
変形可能な緩衝層と、更に接着層と、第2の基板とを順
次積層させてなることを特徴とする追記型の光情報記録
媒体を提供する。
【0020】また、本発明において、上述するこのよう
な追記型の光情報記録媒体を用いて、情報を記録/再生
する方法において、この記録/再生を前記保護層又は前
記第2の基板側から行うことを特徴とする光情報記録媒
体の記録/再生方法を提供する。また、本発明におい
て、上述するこのような追記型の光情報記録媒体を用い
て、情報を記録する方法において、前記保護層、前記第
2の基板及び前記緩衝層の何れかに変形がおこるピット
を形成させることを特徴とする追記型の光情報記録媒体
の記録方法を提供する。
な追記型の光情報記録媒体を用いて、情報を記録/再生
する方法において、この記録/再生を前記保護層又は前
記第2の基板側から行うことを特徴とする光情報記録媒
体の記録/再生方法を提供する。また、本発明におい
て、上述するこのような追記型の光情報記録媒体を用い
て、情報を記録する方法において、前記保護層、前記第
2の基板及び前記緩衝層の何れかに変形がおこるピット
を形成させることを特徴とする追記型の光情報記録媒体
の記録方法を提供する。
【0021】また、本発明によれば、基板上にあらかじ
め情報が記録されたROM部と追記が可能な領域であっ
て、且つ案内溝があらかじめ設けられた部分を併せ持つ
前記基板上に、金属反射層と、溶剤塗布法により形成さ
れる色素を含有する記録層と、変形可能な緩衝層と、保
護層とを順次積層させてなることを特徴とするハイブリ
ット型の光情報記録媒体を提供する。
め情報が記録されたROM部と追記が可能な領域であっ
て、且つ案内溝があらかじめ設けられた部分を併せ持つ
前記基板上に、金属反射層と、溶剤塗布法により形成さ
れる色素を含有する記録層と、変形可能な緩衝層と、保
護層とを順次積層させてなることを特徴とするハイブリ
ット型の光情報記録媒体を提供する。
【0022】また、本発明によれば、基板上にあらかじ
め情報が記録されたROM部と追記が可能な領域であっ
て、且つ案内溝があらかじめ設けられた部分を併せ持つ
第1の基板上に、金属反射層と、溶剤塗布法により形成
される色素を含有する記録層と、変形可能な緩衝層と、
第2の基板とを、又は前記緩衝層と前記第2の基板との
間に更に接着層とを順次積層させてなることを特徴とす
るハイブリット型の光情報記録媒体を提供する。
め情報が記録されたROM部と追記が可能な領域であっ
て、且つ案内溝があらかじめ設けられた部分を併せ持つ
第1の基板上に、金属反射層と、溶剤塗布法により形成
される色素を含有する記録層と、変形可能な緩衝層と、
第2の基板とを、又は前記緩衝層と前記第2の基板との
間に更に接着層とを順次積層させてなることを特徴とす
るハイブリット型の光情報記録媒体を提供する。
【0023】また、本発明によれば、上述したこれらの
ハイブリット型光情報記録媒体を用いて、情報を記録/
再生する方法において、この記録/再生が、前記保護層
または前記第2の基板側から行なわれることを特徴とす
る光情報記録媒体の記録/再生方法を提供する。
ハイブリット型光情報記録媒体を用いて、情報を記録/
再生する方法において、この記録/再生が、前記保護層
または前記第2の基板側から行なわれることを特徴とす
る光情報記録媒体の記録/再生方法を提供する。
【0024】また、本発明によれば、上述したこれらの
ハイブリット型の光情報記録媒体を用いて、情報を記録
する方法において、この記録が、前記保護層または前記
第2の基板及び前記緩衝層の何れかに変形がおこるピッ
トを形成することであることを特徴とする光情報記録媒
体の記録方法を提供する。
ハイブリット型の光情報記録媒体を用いて、情報を記録
する方法において、この記録が、前記保護層または前記
第2の基板及び前記緩衝層の何れかに変形がおこるピッ
トを形成することであることを特徴とする光情報記録媒
体の記録方法を提供する。
【0025】
【発明の実施の形態】ROM部のプリピット信号からの
反射光量や追記部のプリグルーブからのトラッキングエ
ラー信号光量は、もっとも大きな反射係数を持つ境界面
で決定され(すなわち、この大きな反射係数を持つ境界
面での記録部と非記録部、あるいはプリグルーブのある
場所とない場所との間の位相変化量で決まる)、基板、
色素を含む記録層、反射層、保護層等の従来から用いら
れている層構成材料を用いると、その最も大きな反射係
数を持つ境界面が色素と金反射層の界面であることを利
用するものである。
反射光量や追記部のプリグルーブからのトラッキングエ
ラー信号光量は、もっとも大きな反射係数を持つ境界面
で決定され(すなわち、この大きな反射係数を持つ境界
面での記録部と非記録部、あるいはプリグルーブのある
場所とない場所との間の位相変化量で決まる)、基板、
色素を含む記録層、反射層、保護層等の従来から用いら
れている層構成材料を用いると、その最も大きな反射係
数を持つ境界面が色素と金反射層の界面であることを利
用するものである。
【0026】従って、この色素と金反射層の界面にはっ
きりとした、凹凸による位相変化を持たせることができ
るならば、色素のプリピット部やプリグルーブ部の溝埋
まり具合には、特に影響されない。従来の再生方法で
は、プリピットやプリグルーブが刻まれた部分とプリピ
ットやプリグルーブがない部分でそれぞれ反射された光
の干渉によって記録情報やトラッキングエラー信号が発
生する。その干渉の様子を示したのが図2(a)〜3(e)で
あり、図中のくぼみはプリピット、もしくはプリグルー
ブである。
きりとした、凹凸による位相変化を持たせることができ
るならば、色素のプリピット部やプリグルーブ部の溝埋
まり具合には、特に影響されない。従来の再生方法で
は、プリピットやプリグルーブが刻まれた部分とプリピ
ットやプリグルーブがない部分でそれぞれ反射された光
の干渉によって記録情報やトラッキングエラー信号が発
生する。その干渉の様子を示したのが図2(a)〜3(e)で
あり、図中のくぼみはプリピット、もしくはプリグルー
ブである。
【0027】色素記録層がないCD−ROMあるいはD
VD−ROMの場合は、入射光の反射が基板と反射層の
界面で主に決まるため、基板上に刻まれたプリピットも
しくはプリグルーブの形状、深さがダイレクトに再生信
号やトラッキングエラー信号に反映される。また、色素
記録層を設けたCD−R、DVD−R、あるいはハイブ
リッドCD−R、ハイブリッドDVD−Rでは、入射光
の反射が色素を含む記録層と反射層界面で主に決まる。
そのため、プリピットやプリグルーブが刻まれた部分と
プリピットやプリグルーブがない部分でそれぞれ反射さ
れた光の干渉は、基板上にあらかじめ設けられたプリピ
ットやプリグルーブの溝形状や深さに依存せず、プリピ
ットやプリグルーブの溝への色素の埋まり具合、埋まり
形状に支配されることになる。
VD−ROMの場合は、入射光の反射が基板と反射層の
界面で主に決まるため、基板上に刻まれたプリピットも
しくはプリグルーブの形状、深さがダイレクトに再生信
号やトラッキングエラー信号に反映される。また、色素
記録層を設けたCD−R、DVD−R、あるいはハイブ
リッドCD−R、ハイブリッドDVD−Rでは、入射光
の反射が色素を含む記録層と反射層界面で主に決まる。
そのため、プリピットやプリグルーブが刻まれた部分と
プリピットやプリグルーブがない部分でそれぞれ反射さ
れた光の干渉は、基板上にあらかじめ設けられたプリピ
ットやプリグルーブの溝形状や深さに依存せず、プリピ
ットやプリグルーブの溝への色素の埋まり具合、埋まり
形状に支配されることになる。
【0028】そこで、本発明による光情報記録媒体の層
構成及びその記録媒体の、記録/再生方法の実施の形態
について、図3(a)〜4(e)を参照して以下に説明
をする。
構成及びその記録媒体の、記録/再生方法の実施の形態
について、図3(a)〜4(e)を参照して以下に説明
をする。
【0029】本発明において、記録情報の再生、および
トラッキングに必要な信号は、基板上にあらかじめ刻ま
れたプリピットやプリグルーブの界面からの主反射から
得られる。プリピットやプリグルーブが刻まれた基板上
に反射層、次いで色素を含む記録層という構成をとり、
この記録層側から記録/再生をするためである。また、
プリピットやプリグルーブからの主反射は、色素層と反
射層界面であり、この色素層と反射層界面は反射層の形
状に依存するが、この構成では反射層を設けた後のプリ
ピット、もしくはプリグルーブの形状は基板のプリピッ
ト、もしくはプリグルーブの形状をほぼダイレクトに反
映し、再生信号やトラッキングエラー信号は、反射層上
に設けられた色素の形状、言い換えれば反射層が設けら
れたプリピットやプリグルーブの溝への色素の埋まり具
合、形状に大きく依存しなくすることが可能となる。
トラッキングに必要な信号は、基板上にあらかじめ刻ま
れたプリピットやプリグルーブの界面からの主反射から
得られる。プリピットやプリグルーブが刻まれた基板上
に反射層、次いで色素を含む記録層という構成をとり、
この記録層側から記録/再生をするためである。また、
プリピットやプリグルーブからの主反射は、色素層と反
射層界面であり、この色素層と反射層界面は反射層の形
状に依存するが、この構成では反射層を設けた後のプリ
ピット、もしくはプリグルーブの形状は基板のプリピッ
ト、もしくはプリグルーブの形状をほぼダイレクトに反
映し、再生信号やトラッキングエラー信号は、反射層上
に設けられた色素の形状、言い換えれば反射層が設けら
れたプリピットやプリグルーブの溝への色素の埋まり具
合、形状に大きく依存しなくすることが可能となる。
【0030】また、適度な再生信号やトラッキングエラ
ー信号を得るためには基板上に施されたプリピットやプ
リグルーブ界面で入射光の主反射が生じれば良いわけで
あるが、従来から以下のような問題点を有している。例
えば、プリピットやプリグルーブの界面形状を保つため
には、色素を含む記録層の膜厚を非常に薄くすれば良い
が、色素膜厚を薄くすると記録コントラストが低下し、
追記型としては利用できない;また、逆に良好な記録コ
ントラストを得るためにある程度以上の記録層膜厚をと
ると、プリピットやプリグルーブに色素が必要以上に埋
まってしまい、再生信号やトラッキングエラー信号が微
弱化する(位相差の変化が激しい);また、ROM部と
追記部を併せ持つハイブリッド型では、プリピットとプ
リグルーブがそれぞれ最適溝深さが異なるため、スピン
コーティングによるプリピットとプリグルーブへの色素
埋まり具合を、両者が最適になるように制御することは
非常に困難である等が挙げられる。そのため色素の溝へ
の埋まり具合、成膜条件等を考慮に入れて、あらかじめ
溝形状、深さを最適化した基板を用いる必要がある。
ー信号を得るためには基板上に施されたプリピットやプ
リグルーブ界面で入射光の主反射が生じれば良いわけで
あるが、従来から以下のような問題点を有している。例
えば、プリピットやプリグルーブの界面形状を保つため
には、色素を含む記録層の膜厚を非常に薄くすれば良い
が、色素膜厚を薄くすると記録コントラストが低下し、
追記型としては利用できない;また、逆に良好な記録コ
ントラストを得るためにある程度以上の記録層膜厚をと
ると、プリピットやプリグルーブに色素が必要以上に埋
まってしまい、再生信号やトラッキングエラー信号が微
弱化する(位相差の変化が激しい);また、ROM部と
追記部を併せ持つハイブリッド型では、プリピットとプ
リグルーブがそれぞれ最適溝深さが異なるため、スピン
コーティングによるプリピットとプリグルーブへの色素
埋まり具合を、両者が最適になるように制御することは
非常に困難である等が挙げられる。そのため色素の溝へ
の埋まり具合、成膜条件等を考慮に入れて、あらかじめ
溝形状、深さを最適化した基板を用いる必要がある。
【0031】更に、本発明において、色素の埋まり具合
が再生信号やトラッキングエラー信号に与える影響が小
さくすることができるため、色素の膜厚の許容幅が広が
り。また、ハイブリッド型においても、色素の埋まり具
合がROM部のプリピット部と追記部のプリグルーブ部
で、全く異なっていても問題の生じる可能性が少なくな
る。これにより上述した従来からの課題に対して、適宜
好適に対応することができる。すなわち、図2に示す従
来の構成においては、プリグルーブまたはプリピットの
存在する部分とプリグルーブまたはプリピットが存在し
ない部分との位相差は、プリグルーブまたはプリピット
部を基準とすれば、下記(I)式で示す関係を満足す
る。 (4π/λ){(n0d1+n1d2−n1(d1+d2−d3)}= (4π/λ){(n0−n1)d1+n1d3}………………………(I) (式中、λは記録/再生波長を示し、n0は基板の複素
屈折率を示し、n1は色素を含む記録層の複素屈折率を
示し、d1、d2、d3は、それぞれ図2に示す値を表
す。)
が再生信号やトラッキングエラー信号に与える影響が小
さくすることができるため、色素の膜厚の許容幅が広が
り。また、ハイブリッド型においても、色素の埋まり具
合がROM部のプリピット部と追記部のプリグルーブ部
で、全く異なっていても問題の生じる可能性が少なくな
る。これにより上述した従来からの課題に対して、適宜
好適に対応することができる。すなわち、図2に示す従
来の構成においては、プリグルーブまたはプリピットの
存在する部分とプリグルーブまたはプリピットが存在し
ない部分との位相差は、プリグルーブまたはプリピット
部を基準とすれば、下記(I)式で示す関係を満足す
る。 (4π/λ){(n0d1+n1d2−n1(d1+d2−d3)}= (4π/λ){(n0−n1)d1+n1d3}………………………(I) (式中、λは記録/再生波長を示し、n0は基板の複素
屈折率を示し、n1は色素を含む記録層の複素屈折率を
示し、d1、d2、d3は、それぞれ図2に示す値を表
す。)
【0032】一方、本発明において、図3に示す構成に
よれば、プリグルーブまたはプリピットの存在する部分
とプリグルーブまたはプリピットが存在しない部分との
位相差は、プリグルーブまたはプリピット部を基準とす
れば、下記(II)式で示す関係を満足する。 (4π/λ) {(n1d2−(n0d3+n1(d1+d2−d3))}= (4π/λ){(n1−n0)d3−n1d1}………………………(II) (式中、λは記録/再生波長を示し、n0は色素を含む
記録層の複素屈折率を示し、n1は接着層の複素屈折率
を示し、d1、d2、d3のそれぞれは図3に示す値を
表す。)
よれば、プリグルーブまたはプリピットの存在する部分
とプリグルーブまたはプリピットが存在しない部分との
位相差は、プリグルーブまたはプリピット部を基準とす
れば、下記(II)式で示す関係を満足する。 (4π/λ) {(n1d2−(n0d3+n1(d1+d2−d3))}= (4π/λ){(n1−n0)d3−n1d1}………………………(II) (式中、λは記録/再生波長を示し、n0は色素を含む
記録層の複素屈折率を示し、n1は接着層の複素屈折率
を示し、d1、d2、d3のそれぞれは図3に示す値を
表す。)
【0033】そこで、プリピットやプリグルーブの最適
化を行う場合、つまりスタンパ作製時にはd1を設定す
るが、従来構成では位相差は(I)式から明らかなよう
に、d1よりもむしろd3、つまり色素のプリピットや
プリグルーブへの埋まり具合に大きく左右されることが
わかる(明らかにd1、d3にかかる係数はn1>(n
1−n0))。ところが、本発明においては、その位相
差は(II)式から明らかなように、d1によってほぼ決
まり、d3、つまり色素層のプリピットやプリグルーブ
への埋まり具合にはあまり左右されないことがわかる。
すなわち、従来方法では、いくらスタンパ作製時にプリ
ピットやプリグルーブを最適化しても、色素の塗布状態
によって特性は大きく変動し、プリピットやプリグルー
ブの設計は何度となく繰り返され、あるいは塗布条件を
最適化する必要性があるが、本発明においては、スタン
パ作製時に設定したプリピットやプリグルーブ深さがデ
ィスク化されてもそのまま活かされる。
化を行う場合、つまりスタンパ作製時にはd1を設定す
るが、従来構成では位相差は(I)式から明らかなよう
に、d1よりもむしろd3、つまり色素のプリピットや
プリグルーブへの埋まり具合に大きく左右されることが
わかる(明らかにd1、d3にかかる係数はn1>(n
1−n0))。ところが、本発明においては、その位相
差は(II)式から明らかなように、d1によってほぼ決
まり、d3、つまり色素層のプリピットやプリグルーブ
への埋まり具合にはあまり左右されないことがわかる。
すなわち、従来方法では、いくらスタンパ作製時にプリ
ピットやプリグルーブを最適化しても、色素の塗布状態
によって特性は大きく変動し、プリピットやプリグルー
ブの設計は何度となく繰り返され、あるいは塗布条件を
最適化する必要性があるが、本発明においては、スタン
パ作製時に設定したプリピットやプリグルーブ深さがデ
ィスク化されてもそのまま活かされる。
【0034】また、ハイブリッド型の光情報記録媒体に
おいても同様であって、従来方法では(図1)、プリグ
ルーブやプリピットへの溝の埋まり具合によって、所望
の位相差を達成するためのは、初期の溝深さd1を大き
く変化させなければならず、色素の埋まり具合を調整で
きない場合、あるいは色素や溶剤の種類、組成比などを
変えた場合等は、新たにスタンパの設計を行わなければ
ならない。一方、本発明においては、プリグルーブやプ
リピットへの溝の埋まり具合が多少変化しても、所望の
位相差を達成するための溝深さは大きく変化しないた
め、たとえ色素や溶剤の種類、組成比などを変えた場合
でも塗布条件によって位相差を調整することが可能とな
る。この効果は高密度狭トラックピッチ化メディアほど
より顕著に現れる。また、トラックピッチが狭くなれば
なるほどグルーブ凹凸上の溶剤塗布法で形成する色素層
膜厚の差(d3-d1)は大きくなる。
おいても同様であって、従来方法では(図1)、プリグ
ルーブやプリピットへの溝の埋まり具合によって、所望
の位相差を達成するためのは、初期の溝深さd1を大き
く変化させなければならず、色素の埋まり具合を調整で
きない場合、あるいは色素や溶剤の種類、組成比などを
変えた場合等は、新たにスタンパの設計を行わなければ
ならない。一方、本発明においては、プリグルーブやプ
リピットへの溝の埋まり具合が多少変化しても、所望の
位相差を達成するための溝深さは大きく変化しないた
め、たとえ色素や溶剤の種類、組成比などを変えた場合
でも塗布条件によって位相差を調整することが可能とな
る。この効果は高密度狭トラックピッチ化メディアほど
より顕著に現れる。また、トラックピッチが狭くなれば
なるほどグルーブ凹凸上の溶剤塗布法で形成する色素層
膜厚の差(d3-d1)は大きくなる。
【0035】その結果、従来R構造では狭トラックピッ
チ化するほど急激にトラッキング信号は低下し、トラッ
キング不能となる。また、従来ハイブリッド構造でも同
様の影響で、プリピット、及び追記部のプリグルーブへ
の埋まり具合の差を考慮に入れたスタンパを最適化、色
素を溶解させる溶剤の種類や組成、塗布パターン等を調
整がより制限され、狭トラックピッチ化するほど実現が
困難となる。一方、本発明における構造では、色素のグ
ルーブ凹凸上での色素層膜厚の差(d3−d1)の影響
はほとんどなく、高密度狭トラックピッチ化メディアへ
の対応が可能となる。
チ化するほど急激にトラッキング信号は低下し、トラッ
キング不能となる。また、従来ハイブリッド構造でも同
様の影響で、プリピット、及び追記部のプリグルーブへ
の埋まり具合の差を考慮に入れたスタンパを最適化、色
素を溶解させる溶剤の種類や組成、塗布パターン等を調
整がより制限され、狭トラックピッチ化するほど実現が
困難となる。一方、本発明における構造では、色素のグ
ルーブ凹凸上での色素層膜厚の差(d3−d1)の影響
はほとんどなく、高密度狭トラックピッチ化メディアへ
の対応が可能となる。
【0036】また、本発明において、このようなメディ
ア構成及び記録/再生の、更なる高変調度記録且つ記録
パワーマージンの大きな光情報記録媒体及びその記録/
再生方法について以下に説明する。そこで、図4に本発
明による光記録媒体の層構成を示す。図4に示す如く、
本発明においては、まず、層構成において、色素層と基
板との間に緩衝層を導入したことにより、記録時の基板
変形及び緩衝層の変形による位相差をより大きくでき、
且つ記録パワーマージンも大ききできることを特徴とす
る。すなわち、層構成としては、追記型光記録媒体で
は、案内溝を有する基板上に金属反射層、溶剤塗布法に
より形成される色素を含有する記録層、変形可能な緩衝
層、保護層及び/又は第2の基板を順次積層する構造で
ある。また、ハイブリッド型追記型光記録媒体では、あ
らかじめ情報が記録されたROM部と追記が可能な領域
であって、案内溝があらかじめ設けられた部分を併せ持
つ基板上に金属反射層、溶剤塗布法により形成される色
素を含有する記録層、変形可能な緩衝層、保護層及び/
又は第2の基板を順次積層する構造である。また、記録
/再生方法としては、情報の記録/再生を保護層及び/
又は第2の基板側から行うこと、及び基板及び緩衝層が
変形がおこるピットを形成させる記録/再生方法であ
る。
ア構成及び記録/再生の、更なる高変調度記録且つ記録
パワーマージンの大きな光情報記録媒体及びその記録/
再生方法について以下に説明する。そこで、図4に本発
明による光記録媒体の層構成を示す。図4に示す如く、
本発明においては、まず、層構成において、色素層と基
板との間に緩衝層を導入したことにより、記録時の基板
変形及び緩衝層の変形による位相差をより大きくでき、
且つ記録パワーマージンも大ききできることを特徴とす
る。すなわち、層構成としては、追記型光記録媒体で
は、案内溝を有する基板上に金属反射層、溶剤塗布法に
より形成される色素を含有する記録層、変形可能な緩衝
層、保護層及び/又は第2の基板を順次積層する構造で
ある。また、ハイブリッド型追記型光記録媒体では、あ
らかじめ情報が記録されたROM部と追記が可能な領域
であって、案内溝があらかじめ設けられた部分を併せ持
つ基板上に金属反射層、溶剤塗布法により形成される色
素を含有する記録層、変形可能な緩衝層、保護層及び/
又は第2の基板を順次積層する構造である。また、記録
/再生方法としては、情報の記録/再生を保護層及び/
又は第2の基板側から行うこと、及び基板及び緩衝層が
変形がおこるピットを形成させる記録/再生方法であ
る。
【0037】そこで、このように基板上に各層を積層成
膜させてなる本発明による光情報記録媒体において、こ
のように基板上に構成される記録層、保護層、反射層、
緩衝層、接着層等の各層について、以下に具体的に説明
をする。
膜させてなる本発明による光情報記録媒体において、こ
のように基板上に構成される記録層、保護層、反射層、
緩衝層、接着層等の各層について、以下に具体的に説明
をする。
【0038】そこで、記録層に使用される色素として
は、例えば、ポリメチン系、スクアリリウム系、ピリリ
ウム系、ポルフィリン系、ポルフィラジン系、アゾ系、
アゾメチン系、レーキ染料等及びその金属錯体化合物、
紫外線吸収材等が挙げられる。本発明において、これら
の色素(染料)を単独又はこれらの2種以上を組合わせ
て適宜好適に使用される。また、これらの染料中に金
属、金属化合物、例えば、In、Te、Bi、Al、B
e、TeO2 、SnO、As、Cd等を分散混合、ある
いは積層の形態で用いることもできる。更には、これら
の染料中に高分子材料、例えばアイオノマー樹脂、ポリ
アミド系樹脂、ビニル系樹脂、天然高分子、シリコー
ン、液状ゴム等の種々の材料、または、シランカップリ
ング剤などを分散混合して用いることもできる。あるい
は必要に応じて、その特性を改良するための他の添加剤
として、安定剤(例えば遷移金属錯体)、分散剤、難燃
剤、滑剤、帯電防止剤、界面活性剤、可塑剤等を適宜に
添加させて用いることができる。
は、例えば、ポリメチン系、スクアリリウム系、ピリリ
ウム系、ポルフィリン系、ポルフィラジン系、アゾ系、
アゾメチン系、レーキ染料等及びその金属錯体化合物、
紫外線吸収材等が挙げられる。本発明において、これら
の色素(染料)を単独又はこれらの2種以上を組合わせ
て適宜好適に使用される。また、これらの染料中に金
属、金属化合物、例えば、In、Te、Bi、Al、B
e、TeO2 、SnO、As、Cd等を分散混合、ある
いは積層の形態で用いることもできる。更には、これら
の染料中に高分子材料、例えばアイオノマー樹脂、ポリ
アミド系樹脂、ビニル系樹脂、天然高分子、シリコー
ン、液状ゴム等の種々の材料、または、シランカップリ
ング剤などを分散混合して用いることもできる。あるい
は必要に応じて、その特性を改良するための他の添加剤
として、安定剤(例えば遷移金属錯体)、分散剤、難燃
剤、滑剤、帯電防止剤、界面活性剤、可塑剤等を適宜に
添加させて用いることができる。
【0039】これらの染料を基板上に塗布させる方法と
しては、これらの染料等を有機溶媒に溶解させて、スプ
レー、ローラーコーティング、ディッピング及びスピン
コーティング等の公知のコーティング法を適宜好適に用
いられるが、本発明においては、その中でも特にスピン
コーティングが最も好ましい。
しては、これらの染料等を有機溶媒に溶解させて、スプ
レー、ローラーコーティング、ディッピング及びスピン
コーティング等の公知のコーティング法を適宜好適に用
いられるが、本発明においては、その中でも特にスピン
コーティングが最も好ましい。
【0040】このように用いられる有機溶媒としては、
例えば、メタノール、エタノール、イソプロパノール等
のアルコール類、アセトン、メチルエチルケトン、シク
ロヘキサノン等のケトン類、N,N−ジメチルアセトア
ミド、N,N−ジメチルホルムアミド等のアミド類、ジ
メチルスルホキシド等のスルホキシド類、テトラヒドロ
フラン、ジオキサン、ジエチルエーテル、エチレングリ
コールモノメチルエーテル等のエーテル類、酢酸メチ
ル、酢酸エチル等のエステル類、クロロホルム、塩化メ
チレン、ジクロロエタン、四塩化炭素、トリクロロエタ
ン等の脂肪族ハロゲン化炭素類、ベンゼン、キシレン、
モノクロロベンゼン、ジクロロベンゼン等の芳香族類、
メトキシエタノール、エトキシエタノール等のセルソル
ブ類、ヘキサン、ペンタン、シクロヘキサン、メチルシ
クロヘキサン等の炭化水素類等を挙げることができる。
また、これらの有機溶剤の単独又はこれらの2種以上を
組合わせて用いることができる。そこで、本発明におけ
る記録層の膜厚は、100Å〜1μm、好ましくは20
0Å〜1000Åの範囲で適宜好適に成膜させることが
できる。
例えば、メタノール、エタノール、イソプロパノール等
のアルコール類、アセトン、メチルエチルケトン、シク
ロヘキサノン等のケトン類、N,N−ジメチルアセトア
ミド、N,N−ジメチルホルムアミド等のアミド類、ジ
メチルスルホキシド等のスルホキシド類、テトラヒドロ
フラン、ジオキサン、ジエチルエーテル、エチレングリ
コールモノメチルエーテル等のエーテル類、酢酸メチ
ル、酢酸エチル等のエステル類、クロロホルム、塩化メ
チレン、ジクロロエタン、四塩化炭素、トリクロロエタ
ン等の脂肪族ハロゲン化炭素類、ベンゼン、キシレン、
モノクロロベンゼン、ジクロロベンゼン等の芳香族類、
メトキシエタノール、エトキシエタノール等のセルソル
ブ類、ヘキサン、ペンタン、シクロヘキサン、メチルシ
クロヘキサン等の炭化水素類等を挙げることができる。
また、これらの有機溶剤の単独又はこれらの2種以上を
組合わせて用いることができる。そこで、本発明におけ
る記録層の膜厚は、100Å〜1μm、好ましくは20
0Å〜1000Åの範囲で適宜好適に成膜させることが
できる。
【0041】また、本発明に用いられる基板の必要特性
としては、基板側より記録・再生を行う場合には、基板
が使用するレーザ光に対して透過性であることが重量で
あるが、記録層側から記録・再生を行う場合は透明であ
る必要はない。従って、本発明では、基板を1層しか用
いない場合は、少なくとも基板は透明である必要はない
が、既に上述した第1基板と第2基板との2枚の基板を
サンドイッチ状で用いる場合には、例えば、レーザ光等
を透過させる第2の基板のみが透明であれば、第1基板
は透明・不透明に限定されずに用いられる。このような
基板材料としては、例えば、ポリエステル、アクリル樹
脂、ポリアミド、ポリカーボネート樹脂、ポリオレフィ
ン樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、ポリイミド等
のプラスチック、あるいはガラス、セラミック、金属な
どを用いることができる。なお、基板を1層しか用いな
い場合、あるいは基板2枚をサンドイッチ状で用いる場
合は、本発明における既に上述した第1の基板の表面に
トラッキング用の案内溝や案内ピット、さらにアドレス
信号などのプレフォーマットが形成されている必要があ
る。
としては、基板側より記録・再生を行う場合には、基板
が使用するレーザ光に対して透過性であることが重量で
あるが、記録層側から記録・再生を行う場合は透明であ
る必要はない。従って、本発明では、基板を1層しか用
いない場合は、少なくとも基板は透明である必要はない
が、既に上述した第1基板と第2基板との2枚の基板を
サンドイッチ状で用いる場合には、例えば、レーザ光等
を透過させる第2の基板のみが透明であれば、第1基板
は透明・不透明に限定されずに用いられる。このような
基板材料としては、例えば、ポリエステル、アクリル樹
脂、ポリアミド、ポリカーボネート樹脂、ポリオレフィ
ン樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、ポリイミド等
のプラスチック、あるいはガラス、セラミック、金属な
どを用いることができる。なお、基板を1層しか用いな
い場合、あるいは基板2枚をサンドイッチ状で用いる場
合は、本発明における既に上述した第1の基板の表面に
トラッキング用の案内溝や案内ピット、さらにアドレス
信号などのプレフォーマットが形成されている必要があ
る。
【0042】本発明における緩衝層は、好ましくは、基
板の変形を助長する層として、変形しやすく、適度な流
動性のある有機材料で適宜好適に形成することができ
る。そこで、この緩衝層のガラス転移温度は、100〜
200℃の範囲にあることが好ましく、100℃未満で
あると記録保存性が低下し、また、200℃を超えると
基板変形を阻害し感度を低下させる傾向から好ましくな
い。また、この緩衝層の膜厚は、記録体の反射率が高く
取れるよう反射層、色素の光学定数、膜厚とのチューニ
ング等に関係して適宜決定されるが、本発明において
は、好ましくは、10〜1000nmの膜厚で適宜好適
に成膜される。また、その好適に使用される材料として
は、例えば、ポリビニルアルコール、ポリビニルアセタ
ール、ポリアクリレート、ポリエステル、ポリエーテ
ル、ポリスチレン、ポリウレタン、セルロース樹脂、脂
肪酸等及びこれらの共重合体等が挙げられ、中でも比較
的分子量の小さな高分子材料が好ましい。これらは単独
でも又はこれらの2種以上を混合しても適宜好適に用い
られる。
板の変形を助長する層として、変形しやすく、適度な流
動性のある有機材料で適宜好適に形成することができ
る。そこで、この緩衝層のガラス転移温度は、100〜
200℃の範囲にあることが好ましく、100℃未満で
あると記録保存性が低下し、また、200℃を超えると
基板変形を阻害し感度を低下させる傾向から好ましくな
い。また、この緩衝層の膜厚は、記録体の反射率が高く
取れるよう反射層、色素の光学定数、膜厚とのチューニ
ング等に関係して適宜決定されるが、本発明において
は、好ましくは、10〜1000nmの膜厚で適宜好適
に成膜される。また、その好適に使用される材料として
は、例えば、ポリビニルアルコール、ポリビニルアセタ
ール、ポリアクリレート、ポリエステル、ポリエーテ
ル、ポリスチレン、ポリウレタン、セルロース樹脂、脂
肪酸等及びこれらの共重合体等が挙げられ、中でも比較
的分子量の小さな高分子材料が好ましい。これらは単独
でも又はこれらの2種以上を混合しても適宜好適に用い
られる。
【0043】また、本発明において、保護層または基板
表面ハードコート層としては、記録層(反射吸収層)を
傷、ホコリ、汚れ等から保護することや、記録層(反射
吸収層)の保存安定性の向上させることや、反射率の向
上等を目的として用いられる。これらの目的に対して
は、通常、基板、記録層、反射層、保護層以外の下引き
層に用いられる無機・有機系の材料等を挙げることがで
きる。無機材料としては、例えば、SiO、SiO2 、
TiO2 、ZnO、TiN、SiN等や、Zn、Cu、
Ni、Cr、Al、Au等の金属等を用いることがで
き、有機材料として、例えば、ポリメチルアクリレー
ト、ポリカーボネート、エポキシ樹脂、ポリスチレン、
ポリエステル樹脂、ビニル樹脂、セルロース、脂肪族炭
化水素樹脂、芳香族炭化水素樹脂、天然ゴム、スチレン
−ブタジエン樹脂、クロロプレンゴム、ワックス、アル
キッド樹脂、乾性油、ロジン等の熱軟化性、熱溶融性樹
脂も用いることができる。これらの材料のうち保護層、
または基板表面ハードコート層に最も好ましい物質は、
生産性に優れた紫外線硬化樹脂である。保護層、または
基板表面ハードコート層の膜厚は、0.01〜30μ
m、好ましくは0.05〜10μmが適当である。本発
明において、この下引き層、保護層、及び基板表面ハー
ドコート層には、記録層の場合と同様に、必要に応じ
て、他の添加剤として安定剤、分散剤、難燃剤、滑剤、
帯電防止剤、界面活性剤、可塑剤等を含有させることが
できる。
表面ハードコート層としては、記録層(反射吸収層)を
傷、ホコリ、汚れ等から保護することや、記録層(反射
吸収層)の保存安定性の向上させることや、反射率の向
上等を目的として用いられる。これらの目的に対して
は、通常、基板、記録層、反射層、保護層以外の下引き
層に用いられる無機・有機系の材料等を挙げることがで
きる。無機材料としては、例えば、SiO、SiO2 、
TiO2 、ZnO、TiN、SiN等や、Zn、Cu、
Ni、Cr、Al、Au等の金属等を用いることがで
き、有機材料として、例えば、ポリメチルアクリレー
ト、ポリカーボネート、エポキシ樹脂、ポリスチレン、
ポリエステル樹脂、ビニル樹脂、セルロース、脂肪族炭
化水素樹脂、芳香族炭化水素樹脂、天然ゴム、スチレン
−ブタジエン樹脂、クロロプレンゴム、ワックス、アル
キッド樹脂、乾性油、ロジン等の熱軟化性、熱溶融性樹
脂も用いることができる。これらの材料のうち保護層、
または基板表面ハードコート層に最も好ましい物質は、
生産性に優れた紫外線硬化樹脂である。保護層、または
基板表面ハードコート層の膜厚は、0.01〜30μ
m、好ましくは0.05〜10μmが適当である。本発
明において、この下引き層、保護層、及び基板表面ハー
ドコート層には、記録層の場合と同様に、必要に応じ
て、他の添加剤として安定剤、分散剤、難燃剤、滑剤、
帯電防止剤、界面活性剤、可塑剤等を含有させることが
できる。
【0044】また、反射層は単体で高反射率の得られ
る、腐食されにくい例えば、Au、Ag、Cu、Cr、
Ni、Al等の金属、半金属等が挙げられ、好ましくは
Au、Alがよい。これらの金属、半金属は単独で使用
してもよく、2種以上の合金としてもよい。また、誘電
体の多層膜を利用してもよい。また、膜形成方法として
は、蒸着、スパッタリングなどが挙げられ、膜厚として
は50〜3000Å、好ましくは100〜1000Åで
ある。
る、腐食されにくい例えば、Au、Ag、Cu、Cr、
Ni、Al等の金属、半金属等が挙げられ、好ましくは
Au、Alがよい。これらの金属、半金属は単独で使用
してもよく、2種以上の合金としてもよい。また、誘電
体の多層膜を利用してもよい。また、膜形成方法として
は、蒸着、スパッタリングなどが挙げられ、膜厚として
は50〜3000Å、好ましくは100〜1000Åで
ある。
【0045】また、接着層としては、好ましくは、透明
な高分子系の接着剤が使用できる。本発明で特に好まし
いのは、ホットメルト型(熱溶融型)接着剤、もしくは
紫外線硬化型接着剤である。このような紫外線硬化型接
着剤は、紫外線照射によってラジカル重合が開始して硬
化する接着剤である。その構成成分は、通常、アクリル
系オリゴマー、アクリル系モノマー等の低重合体、重合
性不飽和化合物、光重合開始剤、重合禁止剤等からな
り、オリゴマーとしては、ポリエステル系、ポリウレタ
ン系、エポキシ系アクリル酸エステル等が挙げられ、光
重合開始剤には、ベンゾフェノン、ベンゾインエーテル
等が使用できる。また、ホットメルト接着剤は、液状接
着剤が溶剤揮散や反応によって硬化し接着力が発現する
のに対し、常温固体の熱可塑性樹脂が熱溶融、冷却固化
の物理変化で接着力が発現するものである。ホットメル
ト接着剤としては、EVA、ポリエステル系、ポリアミ
ド系、ポリウレタン系等が挙げられる。
な高分子系の接着剤が使用できる。本発明で特に好まし
いのは、ホットメルト型(熱溶融型)接着剤、もしくは
紫外線硬化型接着剤である。このような紫外線硬化型接
着剤は、紫外線照射によってラジカル重合が開始して硬
化する接着剤である。その構成成分は、通常、アクリル
系オリゴマー、アクリル系モノマー等の低重合体、重合
性不飽和化合物、光重合開始剤、重合禁止剤等からな
り、オリゴマーとしては、ポリエステル系、ポリウレタ
ン系、エポキシ系アクリル酸エステル等が挙げられ、光
重合開始剤には、ベンゾフェノン、ベンゾインエーテル
等が使用できる。また、ホットメルト接着剤は、液状接
着剤が溶剤揮散や反応によって硬化し接着力が発現する
のに対し、常温固体の熱可塑性樹脂が熱溶融、冷却固化
の物理変化で接着力が発現するものである。ホットメル
ト接着剤としては、EVA、ポリエステル系、ポリアミ
ド系、ポリウレタン系等が挙げられる。
【0046】
【実施例】以下、本発明を実施例で説明するが、本発明
はこれらにいささかも限定されるものではない。
はこれらにいささかも限定されるものではない。
【0047】(実施例1)深さ850Å、半値幅0.3
0μm、トラックピッチ0.74μmの案内溝(螺旋方
向が従来と逆)を有する厚さ0.6mmの射出成形ポリ
カーボネート基板(第一基板)上に、スパッタ法により
金2000Åの反射層を設けた。その上に下記化合物
1:
0μm、トラックピッチ0.74μmの案内溝(螺旋方
向が従来と逆)を有する厚さ0.6mmの射出成形ポリ
カーボネート基板(第一基板)上に、スパッタ法により
金2000Åの反射層を設けた。その上に下記化合物
1:
【0048】
【化1】
【0049】で表される1,1,2,2−テトラフルオ
ロプロパノール溶液をスピンナー塗布し、膜厚500Å
の有機色素層を形成した。さらにその上に、石油樹脂の
ヘキサン溶液をスピンナー塗布し、記録体としたときの
第二基板側からの反射率が70%となる膜厚に緩衝層を
設け、さらに厚さ0.6mmの平滑な射出成形ポリカー
ボネート基板(第二基板)をホットメルト接着剤を用い
接着し本発明による記録媒体とした。得られた記録媒体
に、発振波長650nm、ビーム径1.0μmの半導体
レーザー光を用い、トラッキングしながらEFM信号
(線速3.5m/sec.)を記録し、発振波長650n
mの半導体レーザーの連続光(再生パワー0.7mW)
で再生した。
ロプロパノール溶液をスピンナー塗布し、膜厚500Å
の有機色素層を形成した。さらにその上に、石油樹脂の
ヘキサン溶液をスピンナー塗布し、記録体としたときの
第二基板側からの反射率が70%となる膜厚に緩衝層を
設け、さらに厚さ0.6mmの平滑な射出成形ポリカー
ボネート基板(第二基板)をホットメルト接着剤を用い
接着し本発明による記録媒体とした。得られた記録媒体
に、発振波長650nm、ビーム径1.0μmの半導体
レーザー光を用い、トラッキングしながらEFM信号
(線速3.5m/sec.)を記録し、発振波長650n
mの半導体レーザーの連続光(再生パワー0.7mW)
で再生した。
【0050】その結果、充分に制御された製造法で作成
した従来法メディア(深さ1700Å、半値幅0.24
μm、トラックピッチ0.74μmの案内溝を有する厚
さ0.6mmの射出成形ポリカーボネート基板(第一基
板)上に、反射率が70%となる膜厚に下記化合物1の
1,1,2,2−テトラフルオロプロパノール溶液をス
ピンナー塗布し有機色素層を形成した。さらにその上
に、スパッタ法により金2000Åの反射層を設け、さ
らに厚さ0.6mmの平滑な射出成形ポリカーボネート
基板(第二基板)をホットメルト接着剤を用い接着し記
録媒体とした。記録再生は第一基板側から行う。)の再
生信号(アイパターン)と同等以上の再生信号が得ら
れ、かつより大きな変調度と記録パワーマージンが得ら
れることを確認した。また記録後この記録体の接着部を
剥がし、第二基板を顕微鏡観察したところ、大きな変形
跡が見られ、従来法にない大きな変形を伴うピット形成
であることを確認した。
した従来法メディア(深さ1700Å、半値幅0.24
μm、トラックピッチ0.74μmの案内溝を有する厚
さ0.6mmの射出成形ポリカーボネート基板(第一基
板)上に、反射率が70%となる膜厚に下記化合物1の
1,1,2,2−テトラフルオロプロパノール溶液をス
ピンナー塗布し有機色素層を形成した。さらにその上
に、スパッタ法により金2000Åの反射層を設け、さ
らに厚さ0.6mmの平滑な射出成形ポリカーボネート
基板(第二基板)をホットメルト接着剤を用い接着し記
録媒体とした。記録再生は第一基板側から行う。)の再
生信号(アイパターン)と同等以上の再生信号が得ら
れ、かつより大きな変調度と記録パワーマージンが得ら
れることを確認した。また記録後この記録体の接着部を
剥がし、第二基板を顕微鏡観察したところ、大きな変形
跡が見られ、従来法にない大きな変形を伴うピット形成
であることを確認した。
【0051】(実施例2〜5)実施例1で緩衝層をそれ
ぞれ、PVAの水溶液、脂肪酸のヘキサン溶液、石油樹
脂のヘキサン溶液とPMMAのTHF溶液の積層、ポリ
スチレン蒸着、により膜形成した緩衝層を用いたものに
ついて、実施例1と同様にして記録再生評価を行ったと
ころ、記録再生信号も実施例1と同等であった。
ぞれ、PVAの水溶液、脂肪酸のヘキサン溶液、石油樹
脂のヘキサン溶液とPMMAのTHF溶液の積層、ポリ
スチレン蒸着、により膜形成した緩衝層を用いたものに
ついて、実施例1と同様にして記録再生評価を行ったと
ころ、記録再生信号も実施例1と同等であった。
【0052】(比較例1、2)実施例1、2で緩衝層を
省略した以外は、それぞれ、実施例1、2と同様にして
記録媒体を作製し、同様に記録再生評価を行った。再生
信号(アイパターン)は実施例1と同等であったが、変
調度及び記録パワーマージンは実施例1の記録体よりは
小さく、充分に制御された製造法で作成した従来法メデ
ィアとほぼ同等であった。
省略した以外は、それぞれ、実施例1、2と同様にして
記録媒体を作製し、同様に記録再生評価を行った。再生
信号(アイパターン)は実施例1と同等であったが、変
調度及び記録パワーマージンは実施例1の記録体よりは
小さく、充分に制御された製造法で作成した従来法メデ
ィアとほぼ同等であった。
【0053】
【発明の効果】以上から、本発明の光情報記録媒体によ
り、スピンコーティング法による成膜性の容易さを損な
うことなく、生産性の高い、高変調度で記録パワーマー
ジンの大きな光情報記録媒体/ハイブリッド型光情報記
録媒体が提供できる。また、スピンコーティング法によ
る色素のプリピットやプリグルーブなどの溝への埋まり
具合、形状に再生信号やトラッキングエラー信号が大き
く左右されない高変調度で記録パワーマージンの大きな
光情報記録媒体/ハイブリッド型光情報記録媒体が提供
できる。また、色素や溶剤材料、組成、塗布環境、塗布
条件等が変化しても特性が大きく変化しない、高変調度
で記録パワーマージンの大きな光情報記録媒体/ハイブ
リッド型光情報記録媒体が提供できる。また、スピンコ
ーティングにより形成された記録層にディスク内バラツ
キがあっても、再生信号やトラッキングエラー信号等の
信号特性バラツキは低減される。更には、記録/再生波
長が短波長化しても、十分製造マージンが得られ、製造
バラツキの少ない高変調度で記録パワーマージンの大き
な光情報記録媒体が提供できる。
り、スピンコーティング法による成膜性の容易さを損な
うことなく、生産性の高い、高変調度で記録パワーマー
ジンの大きな光情報記録媒体/ハイブリッド型光情報記
録媒体が提供できる。また、スピンコーティング法によ
る色素のプリピットやプリグルーブなどの溝への埋まり
具合、形状に再生信号やトラッキングエラー信号が大き
く左右されない高変調度で記録パワーマージンの大きな
光情報記録媒体/ハイブリッド型光情報記録媒体が提供
できる。また、色素や溶剤材料、組成、塗布環境、塗布
条件等が変化しても特性が大きく変化しない、高変調度
で記録パワーマージンの大きな光情報記録媒体/ハイブ
リッド型光情報記録媒体が提供できる。また、スピンコ
ーティングにより形成された記録層にディスク内バラツ
キがあっても、再生信号やトラッキングエラー信号等の
信号特性バラツキは低減される。更には、記録/再生波
長が短波長化しても、十分製造マージンが得られ、製造
バラツキの少ない高変調度で記録パワーマージンの大き
な光情報記録媒体が提供できる。
【図1】1枚の光情報記録媒体中にROM部と追記部を
有する光情報記録媒体の表面を示す図である。
有する光情報記録媒体の表面を示す図である。
【図2】従来構造における位相差発生の状況を説明する
図である。
図である。
【図3】本発明構造における位相差発生の状況を説明す
る図である。
る図である。
【図4】本発明実施例における層構成を示す図である。
10 基板 11 反射層 12 色素を含む記録層 13 緩衝層 14 保護層 15 接着層 16 中間層 17 第2の基板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G11B 7/24 541 G11B 7/24 541B 7/0045 7/0045 C (72)発明者 植野 泰伸 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 (72)発明者 東 康弘 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 (72)発明者 野口 宗 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 Fターム(参考) 5D029 JA04 LA02 LC16 MA11 RA12 WA01 5D090 AA01 BB02 BB03 CC01 DD01 FF08 GG09
Claims (14)
- 【請求項1】 案内溝を有する基板上に、金属反射層
と、溶剤塗布法により形成される色素を含有する記録層
と、変形可能な緩衝層と、保護層とを順次積層させてな
ることを特徴とする光情報記録媒体。 - 【請求項2】 案内溝を有する第1の基板上に、金属反
射層と、溶剤塗布法により形成される色素を含有する記
録層と、変形可能な緩衝層と、更に接着層と、第2の基
板とを順次積層させてなることを特徴とする光情報記録
媒体。 - 【請求項3】 前記緩衝層が、有機物質からなることを
特徴とする請求項1又は2に記載の光情報記録媒体。 - 【請求項4】 前記有機物質のガラス転移温度が、10
0〜200℃の範囲にあることを特徴とする請求項3に
記載の光情報記録媒体。 - 【請求項5】 前記緩衝層が、接着材料よりなることを
特徴とする請求項1〜4の何れかに記載の光情報記録媒
体。 - 【請求項6】 請求項1〜5の何れかに記載する光情報
記録媒体を用いて情報を記録/再生する方法であって、
この記録/再生を前記保護層又は前記第2の基板側から
行うことを特徴とする光情報記録媒体の記録/再生方
法。 - 【請求項7】 請求項1〜6の何れかに記載する光情報
記録媒体を用いて情報を記録する方法であって、前記保
護層、前記第2の基板及び前記緩衝層の何れかに変形が
おこるピットを形成させることを特徴とする光情報記録
媒体の記録方法。 - 【請求項8】 基板上にあらかじめ情報が記録されたR
OM部と追記が可能な領域であって、且つ案内溝があら
かじめ設けられた部分を併せ持つ前記基板上に、金属反
射層と、溶剤塗布法により形成される色素を含有する記
録層と、変形可能な緩衝層と、保護層とを順次積層させ
てなることを特徴とする光情報記録媒体。 - 【請求項9】 基板上にあらかじめ情報が記録されたR
OM部と追記が可能な領域であって、且つ案内溝があら
かじめ設けられた部分を併せ持つ第1の基板上に、金属
反射層と、溶剤塗布法により形成される色素を含有する
記録層と、変形可能な緩衝層と、第2の基板とを、又は
前記緩衝層と前記第2の基板との間に更に接着層とを順
次積層させてなることを特徴とする光情報記録媒体。 - 【請求項10】 前記緩衝層が、有機物質からなること
を特徴とする請求項8又は9に記載の光情報記録媒体。 - 【請求項11】 前記有機物質のガラス転移温度が、1
00〜200℃の範囲であることを特徴とする請求項1
0に記載の光情報記録媒体。 - 【請求項12】 前記緩衝層が、接着材料よりなること
を特徴とする請求項8〜11の何れかに記載の光情報記
録媒体。 - 【請求項13】 請求項8〜12の何れかに記載する光
情報記録媒体を用いて情報を記録/再生する方法であっ
て、この記録/再生が、前記保護層または前記第2の基
板側から行なわれることを特徴とする光情報記録媒体の
記録/再生方法。 - 【請求項14】 請求項8〜12の何れかに記載する光
情報記録媒体を用いて情報を記録する方法であって、こ
の記録が、前記保護層または前記第2の基板及び前記緩
衝層の何れかに変形がおこるピットを形成することであ
ることを特徴とする光情報記録媒体の記録方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000285258A JP2002092941A (ja) | 2000-09-20 | 2000-09-20 | 光情報記録媒体及びその記録方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000285258A JP2002092941A (ja) | 2000-09-20 | 2000-09-20 | 光情報記録媒体及びその記録方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002092941A true JP2002092941A (ja) | 2002-03-29 |
Family
ID=18769354
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000285258A Pending JP2002092941A (ja) | 2000-09-20 | 2000-09-20 | 光情報記録媒体及びその記録方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002092941A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2008038717A1 (fr) | 2006-09-29 | 2008-04-03 | Mitsubishi Kagaku Media Co., Ltd. | Colorant de chélate métallique azoïque et support d'enregistrement optique |
CN100394497C (zh) * | 2002-03-07 | 2008-06-11 | 富士胶片株式会社 | 光信息记录介质及其制造方法 |
US7778145B2 (en) | 2004-07-16 | 2010-08-17 | Mitsubishi Kagaku Media Co., Ltd. | Optical recording medium and optical recording method of the same |
-
2000
- 2000-09-20 JP JP2000285258A patent/JP2002092941A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN100394497C (zh) * | 2002-03-07 | 2008-06-11 | 富士胶片株式会社 | 光信息记录介质及其制造方法 |
US7778145B2 (en) | 2004-07-16 | 2010-08-17 | Mitsubishi Kagaku Media Co., Ltd. | Optical recording medium and optical recording method of the same |
WO2008038717A1 (fr) | 2006-09-29 | 2008-04-03 | Mitsubishi Kagaku Media Co., Ltd. | Colorant de chélate métallique azoïque et support d'enregistrement optique |
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