JP2002061835A - バーナ装置 - Google Patents
バーナ装置Info
- Publication number
- JP2002061835A JP2002061835A JP2000246770A JP2000246770A JP2002061835A JP 2002061835 A JP2002061835 A JP 2002061835A JP 2000246770 A JP2000246770 A JP 2000246770A JP 2000246770 A JP2000246770 A JP 2000246770A JP 2002061835 A JP2002061835 A JP 2002061835A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- gas
- burner
- fuel
- gas burner
- ring
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Regulation And Control Of Combustion (AREA)
- Air Supply (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 腐食、熱変形及び高温酸化の無い、実運転上
高い信頼性を有するバーナ装置を提供すること。 【解決手段】 ガスバーナ消火時、ガスバーナ燃料配管
(ガスバーナリング11及び燃料ガス配管7)に不活性
ガス又は蒸気を供給し、この不活性ガス又は蒸気供給圧
力を火炉12の内圧より低くコントロールすることによ
り、当該燃料ガス配管を不活性ガスでシールすることに
より腐食成分を含む炉内ガスがガスバーナの燃料供給系
及びバーナ部分(バーナエレメント4、バーナノズル
5)へ侵入できなくする。
高い信頼性を有するバーナ装置を提供すること。 【解決手段】 ガスバーナ消火時、ガスバーナ燃料配管
(ガスバーナリング11及び燃料ガス配管7)に不活性
ガス又は蒸気を供給し、この不活性ガス又は蒸気供給圧
力を火炉12の内圧より低くコントロールすることによ
り、当該燃料ガス配管を不活性ガスでシールすることに
より腐食成分を含む炉内ガスがガスバーナの燃料供給系
及びバーナ部分(バーナエレメント4、バーナノズル
5)へ侵入できなくする。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ガスを燃料として
ボイラ等の燃焼設備で用いるバーナ装置に係わり、特に
その腐食防止技術に関する。
ボイラ等の燃焼設備で用いるバーナ装置に係わり、特に
その腐食防止技術に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、発電需要が増大するにつれて、化
石燃料を主燃料とするボイラも大型化し、発電用ボイラ
が大気汚染に与える影響度も大きくなっている。この大
気汚染を拡大する公害物質のうち、多大な比率を占める
窒素酸化物(NOx)の排出規制は年々厳しくなる傾向
にある。このような状況下で第二次石油ショック以来、
石油を主体としてきた我が国の発電業界は、より安価
で、かつ十分な供給源をもつ石炭燃料、クリーンな気体
燃料(LNG、LGP)へと燃料源を転換しつつある。
石燃料を主燃料とするボイラも大型化し、発電用ボイラ
が大気汚染に与える影響度も大きくなっている。この大
気汚染を拡大する公害物質のうち、多大な比率を占める
窒素酸化物(NOx)の排出規制は年々厳しくなる傾向
にある。このような状況下で第二次石油ショック以来、
石油を主体としてきた我が国の発電業界は、より安価
で、かつ十分な供給源をもつ石炭燃料、クリーンな気体
燃料(LNG、LGP)へと燃料源を転換しつつある。
【0003】ところがボイラが大型化する一方で、発電
コストを下げる目的で発電需要に応じて頻繁な負荷変動
運転を行うために、一日単位でボイラの起動と停止とを
繰り返す運転(DSS)がなされている。それは、最近
の電力需要の特徴として、原子力発電の伸びに伴い、負
荷の最大値と最小値の差も増大したことによるものであ
り、従来火力発電で行っていた基本となる一定の発電量
を出力するベースロード運転を原子力発電設備で行い、
火力発電所ボイラではベースロード運転以上の負荷変化
に応じた発電量を出力する負荷調整用運転を行う傾向が
強まっている。この発電用ボイラを負荷に応じて蒸気圧
力を変化させる運転を変圧運転というが、変圧運転は、
全負荷では超臨界圧域で運転し、部分負荷では亜臨界域
で行うことによって部分負荷での発電効率を数%向上さ
せることができる。
コストを下げる目的で発電需要に応じて頻繁な負荷変動
運転を行うために、一日単位でボイラの起動と停止とを
繰り返す運転(DSS)がなされている。それは、最近
の電力需要の特徴として、原子力発電の伸びに伴い、負
荷の最大値と最小値の差も増大したことによるものであ
り、従来火力発電で行っていた基本となる一定の発電量
を出力するベースロード運転を原子力発電設備で行い、
火力発電所ボイラではベースロード運転以上の負荷変化
に応じた発電量を出力する負荷調整用運転を行う傾向が
強まっている。この発電用ボイラを負荷に応じて蒸気圧
力を変化させる運転を変圧運転というが、変圧運転は、
全負荷では超臨界圧域で運転し、部分負荷では亜臨界域
で行うことによって部分負荷での発電効率を数%向上さ
せることができる。
【0004】例えば、LNGのみを燃料とするLNG専
焼ボイラにおいてはボイラ負荷が常に全負荷で運転され
るものは少なく、負荷を昼間は75%負荷、50%負
荷、25%負荷へと上げ下げして運転したり、あるい
は、夜間は運転を停止するなど、高頻度に起動と停止を
繰り返す運転または負荷変化を繰り返す運転を行ってい
る。
焼ボイラにおいてはボイラ負荷が常に全負荷で運転され
るものは少なく、負荷を昼間は75%負荷、50%負
荷、25%負荷へと上げ下げして運転したり、あるい
は、夜間は運転を停止するなど、高頻度に起動と停止を
繰り返す運転または負荷変化を繰り返す運転を行ってい
る。
【0005】このようにボイラの部分負荷運転時におい
ては、全負荷時に比べて、その負荷に応じて燃焼してい
るガスバーナの本数を減少させ、逆に消火しているガス
バーナの本数を増加させて負荷調整を行っている。
ては、全負荷時に比べて、その負荷に応じて燃焼してい
るガスバーナの本数を減少させ、逆に消火しているガス
バーナの本数を増加させて負荷調整を行っている。
【0006】以下、図4及び図5(図4(a)は側面
図、図4(b)はA−A線矢視図、図5は図4のバーナ
エレメントの先端部の断面図)に示す従来のガス燃料燃
焼装置について説明する。
図、図4(b)はA−A線矢視図、図5は図4のバーナ
エレメントの先端部の断面図)に示す従来のガス燃料燃
焼装置について説明する。
【0007】ガスバーナはボイラ火炉の側壁2に設置さ
れたバーナスロート3に環状に配置された8本のガスバ
ーナエレメント4の集合体で構成され、ガスバーナエレ
メント4の先端には燃料ガスを噴射するバーナノズル5
が設置され、8本のガスバーナエレメント4が囲む中央
部に油バーナ21を設け、その先端には保炎板22が設
置されている。ガス燃料は流量調整弁8と二重に設けら
れたガスバーナ入口開閉弁9を備えた燃料ガス配管7を
通り、さらに燃料ガス配管7の中間部に設けられたフレ
キシブルホース10を経由してガスバーナリング11へ
入る。ガスバーナリング11はマニホールドになってい
て、これにより多数の(図4の例は8本)ガスバーナエ
レメント4へ分岐され、ガスバーナエレメント4からバ
ーナノズル5を経て火炉12内へガスが噴射されて着
火、燃焼される。
れたバーナスロート3に環状に配置された8本のガスバ
ーナエレメント4の集合体で構成され、ガスバーナエレ
メント4の先端には燃料ガスを噴射するバーナノズル5
が設置され、8本のガスバーナエレメント4が囲む中央
部に油バーナ21を設け、その先端には保炎板22が設
置されている。ガス燃料は流量調整弁8と二重に設けら
れたガスバーナ入口開閉弁9を備えた燃料ガス配管7を
通り、さらに燃料ガス配管7の中間部に設けられたフレ
キシブルホース10を経由してガスバーナリング11へ
入る。ガスバーナリング11はマニホールドになってい
て、これにより多数の(図4の例は8本)ガスバーナエ
レメント4へ分岐され、ガスバーナエレメント4からバ
ーナノズル5を経て火炉12内へガスが噴射されて着
火、燃焼される。
【0008】ここで、ガスバーナ入口開閉弁9が二重構
造になっているが、その理由はガスバーナ消火(休止)
時のガスバーナへのガスリークを防止する目的で入口開
閉弁9の二重化により、信頼性を向上させたもので、一
般的に広く採用されている。ガスバーナ入口開閉弁9が
閉止されている時には二重の入口開閉弁9の間に溜まっ
たガスをベンドするための配管にベンド弁17が設置さ
れている。
造になっているが、その理由はガスバーナ消火(休止)
時のガスバーナへのガスリークを防止する目的で入口開
閉弁9の二重化により、信頼性を向上させたもので、一
般的に広く採用されている。ガスバーナ入口開閉弁9が
閉止されている時には二重の入口開閉弁9の間に溜まっ
たガスをベンドするための配管にベンド弁17が設置さ
れている。
【0009】一方、燃焼用空気13は図示しない送風機
により、火炉壁2のガスバーナ設置部に設けられたウイ
ンドボックス15に供給される。ウインドボックス15
はウインドボックスケーシング16で大気と仕切られて
おり、ウインドボックス15より風量調整用あるいは旋
回力調整用のエアレジスタ14を通って、燃焼用空気1
3は火炉壁2のバーナスロート3部分より火炉12内へ
供給され、燃料ガスと混合されながら燃焼する。
により、火炉壁2のガスバーナ設置部に設けられたウイ
ンドボックス15に供給される。ウインドボックス15
はウインドボックスケーシング16で大気と仕切られて
おり、ウインドボックス15より風量調整用あるいは旋
回力調整用のエアレジスタ14を通って、燃焼用空気1
3は火炉壁2のバーナスロート3部分より火炉12内へ
供給され、燃料ガスと混合されながら燃焼する。
【0010】また、昨今の公害防止のための厳しい規制
に従って段階的に火力発電用ボイラから発生する排ガス
中のNOxを低減する対策が実施されてきている。ガス
焚き専焼ボイラ又は石炭と石油の混焼ボイラにおいて
も、現状では低NOxバーナの開発や、二段燃焼法及び
排ガス混合法など燃焼排ガス中の低NOx燃焼法を実施
している。
に従って段階的に火力発電用ボイラから発生する排ガス
中のNOxを低減する対策が実施されてきている。ガス
焚き専焼ボイラ又は石炭と石油の混焼ボイラにおいて
も、現状では低NOxバーナの開発や、二段燃焼法及び
排ガス混合法など燃焼排ガス中の低NOx燃焼法を実施
している。
【0011】前述したボイラの中間負荷運転で、燃焼排
ガス中の低NOx化のために排ガス混合法を採用してい
る場合に、中間負荷運転に伴う運転休止中の消火バーナ
は、ガスバーナエレメント4の先端部と常温近傍のガス
バーナリング11との間に最大1000℃程度の温度差
が生じるため、ガスバーナエレメント4を介してガスバ
ーナリング11に湿分を含んだ炉内排ガスが堆積し、堆
積した湿分が凝縮してドレン化することがある。湿分の
凝縮によって、ガスバーナリング11内が負圧となるた
め、このサイクルが繰り返されてドレン24の堆積量が
ボイラ運転を休止(消火)している時間に応じて増加
し、ガスバーナエレメント4の根本側低温部及びガスバ
ーナリング11が腐食して減肉するということがある。
ガス中の低NOx化のために排ガス混合法を採用してい
る場合に、中間負荷運転に伴う運転休止中の消火バーナ
は、ガスバーナエレメント4の先端部と常温近傍のガス
バーナリング11との間に最大1000℃程度の温度差
が生じるため、ガスバーナエレメント4を介してガスバ
ーナリング11に湿分を含んだ炉内排ガスが堆積し、堆
積した湿分が凝縮してドレン化することがある。湿分の
凝縮によって、ガスバーナリング11内が負圧となるた
め、このサイクルが繰り返されてドレン24の堆積量が
ボイラ運転を休止(消火)している時間に応じて増加
し、ガスバーナエレメント4の根本側低温部及びガスバ
ーナリング11が腐食して減肉するということがある。
【0012】また、ガスバーナの点火時にはガスバーナ
リング11の下方に溜まっているドレン24が底部側の
ガスバーナエレメント4を介して火炉12内に放出され
るが、ウインドボックス15内は300〜350℃ の
温度領域であるため、ドレン放出時の温度差によりバー
ナ構造物が熱変形現象を発生する可能性もある。
リング11の下方に溜まっているドレン24が底部側の
ガスバーナエレメント4を介して火炉12内に放出され
るが、ウインドボックス15内は300〜350℃ の
温度領域であるため、ドレン放出時の温度差によりバー
ナ構造物が熱変形現象を発生する可能性もある。
【0013】また、ガスバーナ消火時に火炉12からの
輻射熱によりガスバーナエレメント4の先端部が焼損す
るという問題点もある。
輻射熱によりガスバーナエレメント4の先端部が焼損す
るという問題点もある。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】前述したようにボイラ
の中間負荷運転時においては燃焼させるガスバーナの本
数制御で対応するために、燃焼中のガスバーナはエアレ
ジスタ14からの燃焼用空気13やガスバーナエレメン
ト4内のガス燃料によって冷却されている。消火中のガ
スバーナのガスバーナエレメント4の先端部及びガスバ
ーナノズル5は火炉12内に挿入されているため、燃焼
中の他のガスバーナノズル5から輻射熱によって高温に
さらされる。また、ボイラ運転中にはウインドボックス
15は高温(300〜350℃ )となっているが、バ
ーナ点火時は燃料ガスがガスバーナエレメント4内を流
れるために燃料ガス温度まで急冷される。また、バーナ
消火時は燃料ガスの供給が止まることからウインドボッ
クス15内の300〜350℃温度まで上昇することに
よりガスバーナエレメント4は温度差による熱応力が発
生する。
の中間負荷運転時においては燃焼させるガスバーナの本
数制御で対応するために、燃焼中のガスバーナはエアレ
ジスタ14からの燃焼用空気13やガスバーナエレメン
ト4内のガス燃料によって冷却されている。消火中のガ
スバーナのガスバーナエレメント4の先端部及びガスバ
ーナノズル5は火炉12内に挿入されているため、燃焼
中の他のガスバーナノズル5から輻射熱によって高温に
さらされる。また、ボイラ運転中にはウインドボックス
15は高温(300〜350℃ )となっているが、バ
ーナ点火時は燃料ガスがガスバーナエレメント4内を流
れるために燃料ガス温度まで急冷される。また、バーナ
消火時は燃料ガスの供給が止まることからウインドボッ
クス15内の300〜350℃温度まで上昇することに
よりガスバーナエレメント4は温度差による熱応力が発
生する。
【0015】しかし形状的に不連続であり、溶接箇所が
多数あるガスバーナリング11は、ガスバーナエレメン
ト4のように温度差の繰り返しにより熱疲労割れが発生
するので、ガスバーナリング11はウインドボックス1
5外に配置され、常温となっている熱疲労割れが発生す
ることはない。
多数あるガスバーナリング11は、ガスバーナエレメン
ト4のように温度差の繰り返しにより熱疲労割れが発生
するので、ガスバーナリング11はウインドボックス1
5外に配置され、常温となっている熱疲労割れが発生す
ることはない。
【0016】また、燃焼ガスには、腐食成分の硫黄分等
が含まれ、露点温度は70〜100℃と考えるのが一般
的である。このため、図5にガスバーナリング11が腐
食減肉するまでのメカニズムを示すように、バーナ消火
時は火炉12内とガスバーナリング11に温度差が生じ
るためバーナエレメント4を介してガスバーナリング1
1に湿分を含んだ火炉内ガスが堆積し、湿分が凝縮して
ドレン化する。又、凝縮によってガスバーナリング11
内が負圧となるが、この湿分の凝縮サイクルが繰り返さ
れると、バーナ消火時間に応じてドレン24の堆積量が
増加し、ガスバーナリング11内面は湿った状態とな
る。
が含まれ、露点温度は70〜100℃と考えるのが一般
的である。このため、図5にガスバーナリング11が腐
食減肉するまでのメカニズムを示すように、バーナ消火
時は火炉12内とガスバーナリング11に温度差が生じ
るためバーナエレメント4を介してガスバーナリング1
1に湿分を含んだ火炉内ガスが堆積し、湿分が凝縮して
ドレン化する。又、凝縮によってガスバーナリング11
内が負圧となるが、この湿分の凝縮サイクルが繰り返さ
れると、バーナ消火時間に応じてドレン24の堆積量が
増加し、ガスバーナリング11内面は湿った状態とな
る。
【0017】ガスバーナの点火時にはガスバーナリング
11の下方に溜まったドレン24がガスバーナの底部側
のバーナエレメント4を介して火炉12内に放出される
ため、ガスバーナリング11及びバーナエレメント4は
乾いた状態となる。ガスバーナの点消火の度に、ガスバ
ーナリング11及びバーナエレメント4の内面は湿乾状
態を繰り返し、ガスバーナリング11及びバーナエレメ
ント4でウインドボックス15より炉外に設定されてい
る範囲は常温で露点温度以下であるために腐食減肉が進
行し、ガスバーナリング11及びバーナエレメント4に
開口等が生じ、燃料ガスの漏洩が発生する。
11の下方に溜まったドレン24がガスバーナの底部側
のバーナエレメント4を介して火炉12内に放出される
ため、ガスバーナリング11及びバーナエレメント4は
乾いた状態となる。ガスバーナの点消火の度に、ガスバ
ーナリング11及びバーナエレメント4の内面は湿乾状
態を繰り返し、ガスバーナリング11及びバーナエレメ
ント4でウインドボックス15より炉外に設定されてい
る範囲は常温で露点温度以下であるために腐食減肉が進
行し、ガスバーナリング11及びバーナエレメント4に
開口等が生じ、燃料ガスの漏洩が発生する。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術は、ガス
バーナリング11内のドレン24の堆積及び火炉12か
らの輻射熱に対して十分な配慮がされておらず、ガスバ
ーナエレメント11の腐食、熱変形及び高温酸化という
問題があった。本発明の課題は、腐食、熱変形及び高温
酸化の無い、実運転上高い信頼性を有するバーナ装置を
提供することにある。
バーナリング11内のドレン24の堆積及び火炉12か
らの輻射熱に対して十分な配慮がされておらず、ガスバ
ーナエレメント11の腐食、熱変形及び高温酸化という
問題があった。本発明の課題は、腐食、熱変形及び高温
酸化の無い、実運転上高い信頼性を有するバーナ装置を
提供することにある。
【0019】
【課題を解決するための手段】本発明は、従来の欠点を
解消しようとするもので、ガスバーナ消火時、ガスバー
ナ燃料配管に不活性ガス又は蒸気を供給し、この不活性
ガス又は蒸気供給圧力を火炉の内圧より低くコントロー
ルすることにより、当該燃料配管を不活性ガスでシール
することにより腐食成分を含む炉内ガスがガスバーナの
燃料供給系(図1のガスバーナリング11及び燃料ガス
配管7)及びバーナ部分(図1のバーナエレメント4)
へ侵入できなくするものである。
解消しようとするもので、ガスバーナ消火時、ガスバー
ナ燃料配管に不活性ガス又は蒸気を供給し、この不活性
ガス又は蒸気供給圧力を火炉の内圧より低くコントロー
ルすることにより、当該燃料配管を不活性ガスでシール
することにより腐食成分を含む炉内ガスがガスバーナの
燃料供給系(図1のガスバーナリング11及び燃料ガス
配管7)及びバーナ部分(図1のバーナエレメント4)
へ侵入できなくするものである。
【0020】
【作用】ガスバーナ消火時にガスバーナ燃料配管に不活
性ガス又は蒸気を供給し、当該配管をシールし、腐食成
分を含む炉内ガスの侵入を防止することでバーナエレメ
ント、ガスバーナリング及び燃料配管を腐食環境にしな
いことにより、燃料配管の腐食減肉を防止することがで
きる。
性ガス又は蒸気を供給し、当該配管をシールし、腐食成
分を含む炉内ガスの侵入を防止することでバーナエレメ
ント、ガスバーナリング及び燃料配管を腐食環境にしな
いことにより、燃料配管の腐食減肉を防止することがで
きる。
【0021】また、ガスバーナエレメントの根本側低温
部及びガスバーナリングをシールするための媒体として
蒸気を用いた場合には露点以上に保持し、一方、不活性
ガスを用いた場合には湿分を低レベルに保持可能となる
ため、腐食による減肉のおそれが無くなる。
部及びガスバーナリングをシールするための媒体として
蒸気を用いた場合には露点以上に保持し、一方、不活性
ガスを用いた場合には湿分を低レベルに保持可能となる
ため、腐食による減肉のおそれが無くなる。
【0022】さらに、蒸気あるいは不活性ガスは冷却媒
体となるため、ガスバーナエレメント先端部の高温酸化
ポテンシャルを大幅に低減可能となる。
体となるため、ガスバーナエレメント先端部の高温酸化
ポテンシャルを大幅に低減可能となる。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
によって説明する。図1に示すバーナ構造で図4で説明
したバーナ構造の部材と同一部材は同一番号を付して、
その説明は省略する。
によって説明する。図1に示すバーナ構造で図4で説明
したバーナ構造の部材と同一部材は同一番号を付して、
その説明は省略する。
【0024】図1に示すバーナ構造をボイラに適用する
ときは、ガスバーナは火炉内に4列3段の対向配置で設
置され、計24本のガスバーナがガス焚き専焼ボイラに
設置される。このようなボイラが中間負荷運転される
と、通常、夜間はバーナ6段(24本)中で2段のバー
ナ(8本)は消火状態となる。
ときは、ガスバーナは火炉内に4列3段の対向配置で設
置され、計24本のガスバーナがガス焚き専焼ボイラに
設置される。このようなボイラが中間負荷運転される
と、通常、夜間はバーナ6段(24本)中で2段のバー
ナ(8本)は消火状態となる。
【0025】本実施の形態では消火状態とする2段のバ
ーナ(8本)は、消火操作後、同心円状に8本配置され
たガスバーナエレメント4内にガスバーナリング11を
介して不活性ガス又は蒸気を所定量導入する構成として
いる。
ーナ(8本)は、消火操作後、同心円状に8本配置され
たガスバーナエレメント4内にガスバーナリング11を
介して不活性ガス又は蒸気を所定量導入する構成として
いる。
【0026】図1に示すバーナ構造は図4に示すバーナ
構造の燃料ガス配管7に不活性ガス供給用の配管18を
接続したことに特徴がある。不活性ガス供給配管18に
は不活性ガス制御用の圧力調整弁19を設ける。このよ
うな構造において、バーナ消火時に配管18から不活性
ガスを燃料ガス配管7に供給する。その場合に図2に示
すように供給圧力制御弁19により供給される燃料ガス
配管7内の不活性ガスの供給圧力を火炉12の内圧より
低くコントロールする。図2にはバーナ消火中の圧力制
御弁19の開度と燃料ガス配管7内部の圧力の概略の関
係を示している。
構造の燃料ガス配管7に不活性ガス供給用の配管18を
接続したことに特徴がある。不活性ガス供給配管18に
は不活性ガス制御用の圧力調整弁19を設ける。このよ
うな構造において、バーナ消火時に配管18から不活性
ガスを燃料ガス配管7に供給する。その場合に図2に示
すように供給圧力制御弁19により供給される燃料ガス
配管7内の不活性ガスの供給圧力を火炉12の内圧より
低くコントロールする。図2にはバーナ消火中の圧力制
御弁19の開度と燃料ガス配管7内部の圧力の概略の関
係を示している。
【0027】こうして、バーナ入口開閉弁9と火炉12
内の間の燃料ガス配管7、バーナエレメント4、ガスバ
ーナリング11及びフレキシブルホース10内部に不活
性ガスの封入が可能となる。消火中のガスバーナのバー
ナエレメント4、ガスバーナリング11、燃料ガス配管
7及びフレキシブルホース10を不活性ガスでシールす
ることにより、ガスバーナ燃料配管系の腐食減肉の発生
を防止できる。
内の間の燃料ガス配管7、バーナエレメント4、ガスバ
ーナリング11及びフレキシブルホース10内部に不活
性ガスの封入が可能となる。消火中のガスバーナのバー
ナエレメント4、ガスバーナリング11、燃料ガス配管
7及びフレキシブルホース10を不活性ガスでシールす
ることにより、ガスバーナ燃料配管系の腐食減肉の発生
を防止できる。
【0028】以上は一般的にボイラ等で広く採用されて
いる不活性ガスを配管18から供給したが、不活性ガス
に代えてイナートガス等の酸素を含まないガス、蒸気を
用いても良い。
いる不活性ガスを配管18から供給したが、不活性ガス
に代えてイナートガス等の酸素を含まないガス、蒸気を
用いても良い。
【0029】図3に示すバーナ構造はガスバーナリング
11に直接蒸気を供給できる蒸気供給配管29を設け、
該蒸気供給配管29に蒸気制御用の圧力調整弁30を設
ける。このような構造において、バーナ消火時に配管2
9から不活性ガスを燃料ガス配管7に供給する。蒸気供
給配管29から蒸気を供給する場合には、ガスバーナエ
レメント4の底部側低温部及びガスバーナリング11は
消火中常時150℃以上の蒸気に接触することで、酸露
点以上に保持されるためガスバーナエレメント4の底部
側低温部及びガスバーナリング11は腐食による減肉の
おそれはない。
11に直接蒸気を供給できる蒸気供給配管29を設け、
該蒸気供給配管29に蒸気制御用の圧力調整弁30を設
ける。このような構造において、バーナ消火時に配管2
9から不活性ガスを燃料ガス配管7に供給する。蒸気供
給配管29から蒸気を供給する場合には、ガスバーナエ
レメント4の底部側低温部及びガスバーナリング11は
消火中常時150℃以上の蒸気に接触することで、酸露
点以上に保持されるためガスバーナエレメント4の底部
側低温部及びガスバーナリング11は腐食による減肉の
おそれはない。
【0030】なお、ガスバーナリング11内に蒸気を供
給する場合にはガスバーナエレメント4の底部側から供
給することでガスバーナリング11内に蒸気ドレンが溜
まることがないようにすることが望ましい。
給する場合にはガスバーナエレメント4の底部側から供
給することでガスバーナリング11内に蒸気ドレンが溜
まることがないようにすることが望ましい。
【0031】
【発明の効果】本発明によれば、負荷変化及びDSS運
転を行うガスバーナであっても、点消火の繰り返しによ
って生じるガスバーナ燃料配管の腐食減肉を防止でき
る。
転を行うガスバーナであっても、点消火の繰り返しによ
って生じるガスバーナ燃料配管の腐食減肉を防止でき
る。
【0032】本発明はガス焚専焼ボイラのみならず油、
石炭及びオイルコークスとの混焼ボイラにも適用可能で
ある。
石炭及びオイルコークスとの混焼ボイラにも適用可能で
ある。
【0033】なお、オイルコークスバーナにガスバーナ
エレメントを設置した混焼ボイラにおいては、ガスバー
ナ消火時、ガスバーナエレメント内に蒸気を導入するこ
とにより、ガスバーナ先端部の温度を低下できるため、
オイルコークス特有のバナジュウムアタックが防げる。
エレメントを設置した混焼ボイラにおいては、ガスバー
ナ消火時、ガスバーナエレメント内に蒸気を導入するこ
とにより、ガスバーナ先端部の温度を低下できるため、
オイルコークス特有のバナジュウムアタックが防げる。
【図1】 本発明の実施の形態のガス燃焼用バーナ装置
の説明図である。
の説明図である。
【図2】 バーナ消火中の圧力制御弁の開度と燃料ガス
配管内部の圧力の概略の関係を示す図である。
配管内部の圧力の概略の関係を示す図である。
【図3】 本発明の実施の形態のガス燃焼用バーナ装置
の説明図である。
の説明図である。
【図4】 従来のガス燃焼装置の説明図である。
【図5】 ガスバーナリング及びバーナエレメント腐食
減肉メカニズムである。
減肉メカニズムである。
2 火炉側壁 3 バーナスロート 4 バーナエレメント 5 バーナノズル 7 燃料ガス配管 8 流量調整弁 9 バーナ入口開閉弁 10 フレキシブルホー
ス 11 ガスバーナリング 12 火炉 13 燃焼用空気 14 エアレジスタ 15 ウインドボックス 16 ウインドボックス
ケーシング 17 ベンド弁 18 不活性ガス供給配
管 19、30 圧力制御弁 21 油バーナ 22 保炎板 24 ドレン 29 蒸気供給配管
ス 11 ガスバーナリング 12 火炉 13 燃焼用空気 14 エアレジスタ 15 ウインドボックス 16 ウインドボックス
ケーシング 17 ベンド弁 18 不活性ガス供給配
管 19、30 圧力制御弁 21 油バーナ 22 保炎板 24 ドレン 29 蒸気供給配管
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 木山 研滋 広島県呉市宝町6番9号 バブコック日立 株式会社呉事業所内 (72)発明者 岡田 修 広島県呉市宝町6番9号 バブコック日立 株式会社呉事業所内 (72)発明者 倉増 公治 広島県呉市宝町6番9号 バブコック日立 株式会社呉事業所内 Fターム(参考) 3K003 EA07 FB08 FB10 GA03 3K023 JA03 JB06 JC01 JD01 JD09
Claims (5)
- 【請求項1】 ガス燃料配管系並びに該ガス燃料配管系
からガス燃料を供給して燃焼させるガスバーナ及びその
他の燃料を燃料とするバーナを火炉のバーナスロートに
設けたバーナ装置において、 ガスバーナ消火時にガス燃料配管系に不活性ガスを供給
する不活性ガス供給配管をガス燃料配管系に接続したこ
とを特徴とするバーナ装置。 - 【請求項2】 ガス燃料配管系はガス燃料供給配管と該
ガス燃料供給配管に接続したリング状に配置されるガス
バーナリングとからなり、ガスバーナはガスバーナリン
グに接続している複数のバーナエレメントと該バーナエ
レメントの先端のバーナノズルからなることを特徴とす
る請求項1記載のバーナ装置。 - 【請求項3】 ガス燃料配管系並びに該ガス燃料配管系
からガス燃料を供給して燃焼させるガスバーナ及びその
他の燃料を燃料とするバーナを火炉のバーナスロートに
設けたバーナ装置において、 ガスバーナ消火時にガス燃料配管系に蒸気を供給する蒸
気供給配管をガス燃料配管系に接続したことを特徴とす
るバーナ装置。 - 【請求項4】 ガス燃料配管系はガス燃料供給配管と該
ガス燃料供給配管に接続したリング状に配置されるガス
バーナリングとからなり、ガスバーナはガスバーナリン
グに接続している複数のバーナエレメントと該バーナエ
レメントの先端のバーナノズルからなることを特徴とす
る請求項3記載のバーナ装置。 - 【請求項5】 ガスバーナエレメントの底部側に蒸気供
給配管を接続することを特徴とする請求項4記載のバー
ナ装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000246770A JP2002061835A (ja) | 2000-08-16 | 2000-08-16 | バーナ装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000246770A JP2002061835A (ja) | 2000-08-16 | 2000-08-16 | バーナ装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002061835A true JP2002061835A (ja) | 2002-02-28 |
Family
ID=18737014
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000246770A Pending JP2002061835A (ja) | 2000-08-16 | 2000-08-16 | バーナ装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002061835A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013155917A (ja) * | 2012-01-30 | 2013-08-15 | Bab-Hitachi Industrial Co | バーナ装置 |
JP2013199891A (ja) * | 2012-03-26 | 2013-10-03 | Mitsubishi Heavy Ind Ltd | 送風機の運転休止方法、及び送風機 |
-
2000
- 2000-08-16 JP JP2000246770A patent/JP2002061835A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013155917A (ja) * | 2012-01-30 | 2013-08-15 | Bab-Hitachi Industrial Co | バーナ装置 |
JP2013199891A (ja) * | 2012-03-26 | 2013-10-03 | Mitsubishi Heavy Ind Ltd | 送風機の運転休止方法、及び送風機 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JPH0773661B2 (ja) | 注入式非触媒窒素酸化物除去プロセス制御システム | |
CN105953231A (zh) | 一种带再热的高参数垃圾焚烧锅炉 | |
CN112342332B (zh) | 一种用于热风炉点火保温及逆送风集成系统和运行方法 | |
CN110214220A (zh) | 用于提供超临界蒸汽的系统和方法 | |
RU2503886C1 (ru) | Устройство и способ управления несгораемыми остатками в рекуперативных горелках, включающих такое устройство | |
JP2002061835A (ja) | バーナ装置 | |
JP3478009B2 (ja) | 蓄熱式バーナを備える加熱炉 | |
CN111706847A (zh) | 用于工业煤气锅炉的安全启炉方法及其燃烧器系统 | |
CN102072654A (zh) | 外燃式蓄热加热炉 | |
CN206235007U (zh) | 倾斜烟管加热炉 | |
US20180128479A1 (en) | Method and Apparatus for Firetube Boiler and Ultra Low NOx Burner | |
CN203454183U (zh) | 一种转炉余热回收锅炉用燃烧器组件 | |
KR101102062B1 (ko) | 고압 기류 버너를 이용한 질소산화물 저감시스템 | |
JP2003090516A (ja) | ガスバーナユニットとその運用方法 | |
JP2002267154A (ja) | ボイラ装置 | |
CN114909655B (zh) | 一种降低氮氧化物的分级挪热燃烧方法 | |
JP2020125859A (ja) | Bfgバーナ装置、これを備えたボイラ、及びbfgバーナ装置の運転方法 | |
JPS62138606A (ja) | 燃焼装置の運転方法 | |
CN212565841U (zh) | 一种带前置加热装置硫磺回收烟气换热系统 | |
CN102183153A (zh) | 熔盐炉尾气换热器 | |
JP6357701B1 (ja) | 燃焼状態判定システム | |
JPH0421086B2 (ja) | ||
JP2766451B2 (ja) | 蓄熱式ラジアントチューブバーナの燃焼方法 | |
JPH0811171B2 (ja) | アンモニアの注入量制御装置 | |
RU2038532C1 (ru) | Котел |