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JP2002048523A - 三次元計測装置 - Google Patents

三次元計測装置

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Publication number
JP2002048523A
JP2002048523A JP2000234718A JP2000234718A JP2002048523A JP 2002048523 A JP2002048523 A JP 2002048523A JP 2000234718 A JP2000234718 A JP 2000234718A JP 2000234718 A JP2000234718 A JP 2000234718A JP 2002048523 A JP2002048523 A JP 2002048523A
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light
imaging
light component
irradiation
component
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JP2000234718A
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English (en)
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Takahiro Mamiya
高弘 間宮
Ikuo Futamura
伊久雄 二村
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CKD Corp
Original Assignee
CKD Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】計測対象物の三次元形状を位相シフト法を用い
て計測するに際し、計測に要する時間の短縮を図ること
の可能な三次元計測装置を提供する。 【解決手段】印刷状態検査装置1は、クリームハンダの
印刷されてなるプリント基板Kを載置するためのテーブ
ル2と、プリント基板Kの表面に対し斜め上方から正弦
波状の複数の位相変化する光成分パターンを照射するた
めの照明装置3と、プリント基板Kからの反射光を撮像
するためのCCDカメラ4とを備えている。照明装置3
から照射される光成分パターンは、互いに異なる波長成
分を有し、互いに相対位相関係が異なる。CCDカメラ
4は、反射光を各光成分毎に分離して一度に撮像する。
制御装置7は、撮像データに基づき位相シフト法により
クリームハンダの高さを演算する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、測定対象物の三次
元形状等を位相シフト法を用いて計測する三次元計測装
置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、プリント基板上に電子部品を実
装する場合、まずプリント基板上に配設された所定の電
極パターン上にクリームハンダが印刷される。次に、該
クリームハンダの粘性に基づいてプリント基板上に電子
部品が仮止めされる。その後、前記プリント基板がリフ
ロー炉へ導かれ、所定のリフロー工程を経ることでハン
ダ付けが行われる。昨今では、リフロー炉に導かれる前
段階においてクリームハンダの印刷状態を検査する必要
があり、かかる検査に際して三次元計測装置が用いられ
ることがある。
【0003】近年、光を用いたいわゆる非接触式の三次
元計測装置が種々提案されており、中でも位相シフト法
を用いた三次元計測装置に関する技術が提案されている
(特開平11−211443号公報、特許第27110
42号等)。
【0004】上記技術における三次元計測装置において
は、CCDカメラが用いられる。すなわち、光源と正弦
波パターンのフィルタとの組み合わせからなる照射手段
により、縞状の光強度分布を有する光パターンを測定物
体(この場合プリント基板)に照射する。そして、基板
上の点を真上に配置したCCDカメラを用いて観測す
る。この場合、画面上の点Pの光の強度Iは下式で与え
られる。
【0005】I=e+f・cosφ [但し、e:直流光ノイズ(オフセット成分)、f:正
弦波のコントラスト(反射率)、φ:物体の凹凸により
与えられる位相] このとき、光パターンを移動させて、位相を4段階(φ
+0、φ+π/2、φ+π、φ+3π/2)に変化さ
せ、これらに対応する強度分布I0、I1、I2、I3
をもつ画像を取り込み、下記式に基づいて位置情報θを
求める。
【0006】 θ=arctan{(I3−I1)/(I0−I2)} この位置情報θを用いて、プリント基板(クリームハン
ダ)上の点Pの3次元座標(X,Y,Z)が求められ、
もってクリームハンダの三次元形状、特に高さが計測さ
れる。
【0007】
【発明が解決しょうとする課題】ところで、上記技術に
おける三次元計測装置においては、位相を4段階に変化
させ、各段階に対応する強度分布をもつ4通りの画像を
取得する必要がある。つまり、位相を変化させる度に撮
像を行わなければならず、結果として1つのポイントに
関し撮像を4回行う必要がある。このため、撮像に時間
を要することとなり、ひいては、計測開始から終了まで
の時間が長いものとなってしまうおそれがある。
【0008】本発明は、上記事情に鑑みてなされたもの
であり、計測対象物の三次元形状を位相シフト法を用い
て計測するに際し、計測に要する時間の短縮を図ること
の可能な三次元計測装置を提供することを主たる目的の
一つとしている。
【0009】
【課題を解決するための手段及びその効果】上記目的を
達成し得る特徴的手段について以下に説明する。また、
各手段につき、特徴的な作用及び効果を必要に応じて記
載する。
【0010】手段1.少なくとも計測対象物に対し、縞
状の光強度分布を有するとともに、互いに異なる波長成
分を有し、互いに相対位相関係の異なる複数の光成分パ
ターンを同時に照射可能な照射手段と、前記光成分パタ
ーンの照射された計測対象物からの反射光を各光成分毎
に分離して撮像可能な撮像手段と、前記異なる相対位相
関係下において前記撮像手段にて撮像された複数通りの
画像データに基づき、位相シフト法により少なくとも前
記計測対象物の所定の高さを演算する演算手段とを備え
たことを特徴とする三次元計測装置。ここで、「位相シ
フト法」とは、被測定物(ここでは計測対象物)に対
し、照明手段と撮像手段とを所定の角度をもって配置
し、照明手段が所定周期の縞状の光を照射して得た映像
と、同一周期で位相の異なる縞状の光を照射して得た1
つ又は複数の映像とをもとにして、被測定物の高さを三
角測量の原理により求める三次元計測の手法をいう。
【0011】手段1によれば、少なくとも計測対象物に
対し、照射手段によって、複数の光成分パターンが同時
に照射される。ここで、各光成分パターンは、縞状の光
強度分布を有するとともに、互いに異なる波長成分を有
し、互いに相対位相関係が異なっている。また、光成分
パターンの照射された計測対象物からの反射光が、撮像
手段によって各光成分毎に分離されて撮像される。そし
て、前記異なる相対位相関係下において撮像手段にて撮
像された複数通りの画像データに基づき、演算手段で
は、位相シフト法により少なくとも前記計測対象物の所
定の高さが演算される。従って、相対位相関係を異なら
せる毎に撮像を行う必要があった従来技術とは異なり、
各光成分毎に、異なる相対位相関係下毎に、まとめて撮
像を行うことができる。このため、1つのポイントに関
し照射及び撮像に要する時間が著しく短縮が図られるこ
ととなり、もって、計測に要する時間の飛躍的な短縮を
図ることができる。
【0012】手段2.少なくとも計測対象物に対し、縞
状の光強度分布を有するとともに、互いに異なる波長成
分を有し、互いに相対位相関係の異なる少なくとも2つ
の光成分パターンを同時に照射可能な照射手段と、前記
光成分パターンの照射された計測対象物からの反射光を
各光成分毎に分離して撮像可能な撮像手段と、前記異な
る相対位相関係下において前記撮像手段にて撮像された
少なくとも2通りの画像データ及び別途の補正用データ
に基づき、位相シフト法により少なくとも前記計測対象
物の所定の高さを演算する演算手段とを備えたことを特
徴とする三次元計測装置。
【0013】手段2によれば、少なくとも計測対象物に
対し、照射手段によって、少なくとも2つの光成分パタ
ーンが同時に照射される。ここで、各光成分パターン
は、縞状の光強度分布を有するとともに、互いに異なる
波長成分を有し、互いに相対位相関係が異なっている。
また、光成分パターンの照射された計測対象物からの反
射光が、撮像手段によって各光成分毎に分離されて撮像
される。そして、前記異なる相対位相関係下において撮
像手段にて撮像された少なくとも2通りの画像データ及
び別途の補正用のデータに基づき、演算手段では、位相
シフト法により少なくとも前記計測対象物の所定の高さ
が演算される。従って、相対位相関係を異ならせる毎に
撮像を行う必要があった従来技術とは異なり、各光成分
毎に、異なる相対位相関係下毎に、まとめて撮像を行う
ことができる。このため、1つのポイントに関し照射及
び撮像に要する時間が著しく短縮が図られることとな
り、もって、計測に要する時間の飛躍的な短縮を図るこ
とができる。
【0014】手段3.前記補正用データは、白色全照射
された計測対象物からの反射光を撮像した画像データで
あることを特徴とする手段2に記載の三次元計測装置。
【0015】手段3によれば、白色全照射された計測対
象物からの反射光を別途撮像した画像データに基づいて
補正がされた上で計測対象物の所定の高さが演算され
る。このため、所定の波長成分の光成分パターンを照射
した場合、計測対象物の色合い等によって反射率が大き
く相違する場合があるが、かかる場合でも反射率による
影響を補正により相殺することができる。その結果、計
測の精度の向上を図ることができる。
【0016】手段4.少なくとも計測対象物に対し、縞
状の光強度分布を有するとともに、互いに異なる波長成
分を有し、互いに相対位相関係の異なる少なくとも3つ
の光成分パターンを同時に照射可能な照射手段と、前記
光成分パターンの照射された計測対象物からの反射光を
各光成分毎に分離して撮像可能な撮像手段と、前記異な
る相対位相関係下において前記撮像手段にて撮像された
少なくとも3通りの画像データに基づき、位相シフト法
により少なくとも前記計測対象物の所定の高さを演算す
る演算手段とを備えたことを特徴とする三次元計測装
置。
【0017】手段4によれば、少なくとも計測対象物に
対し、照射手段によって、少なくとも3つの光成分パタ
ーンが同時に照射される。ここで、各光成分パターン
は、縞状の光強度分布を有するとともに、互いに異なる
波長成分を有し、互いに相対位相関係が異なっている。
また、光成分パターンの照射された計測対象物からの反
射光が、撮像手段によって各光成分毎に分離されて撮像
される。そして、前記異なる相対位相関係下において撮
像手段にて撮像された少なくとも3通りの画像データに
基づき、演算手段では、位相シフト法により少なくとも
前記計測対象物の所定の高さが演算される。従って、相
対位相関係を異ならせる毎に撮像を行う必要があった従
来技術とは異なり、各光成分毎に、異なる相対位相関係
下毎に、まとめて撮像を行うことができる。このため、
1つのポイントに関し照射及び撮像に要する時間が著し
く短縮が図られることとなり、もって、計測に要する時
間の飛躍的な短縮を図ることができる。なお、上記「少
なくとも3つの」及び「少なくとも3通りの」に代え
て、それぞれ「3つの」及び「3通りの」としてもよ
い。
【0018】手段5.前記互いに異なる相対位相関係を
それぞれ0、α、βとしたときの前記3通りの画像デー
タがそれぞれV0、V1、V2であるとき、前記演算手段は、
下記式(1)により位置情報θを求め、該位置情報θに
基づき前記所定の高さを演算するものであることを特徴
とする手段4に記載の三次元計測装置。
【0019】
【数4】 ここで、手段5に関し、3通りの相対位相関係をそれぞ
れ0、α、βとしたときの前記3通りの画像データ(光
強度)がそれぞれV0、V1、V2であるとき、一般的には下
式(1a),(1b),(1c)が成立することとな
る。
【0020】 V0=Asinθ+B ・・・(1a) V1=Asin(θ+α)+B ・・・(1b) V2=Asin(θ+β)+B ・・・(1c) 但し、α≠0,β≠0,α≠β,A:振幅,B:オフセ
ット成分 これらの式(1a)乃至(1c)により、上記式(1)
が導き出される。
【0021】このようにさほど複雑でない数式に基づい
て位置情報θを求めることができ、該位置情報θに基づ
き前記所定の高さを演算することができる。そのため、
3通りの画像データに基づいて計測対象物の所定の高さ
を求めるに際し、演算が複雑になってしまうことによる
遅延が生じない。
【0022】なお、「β=−αとしたことを特徴とする
手段5に記載の三次元計測装置」としてもよい。かかる
構成によれば、β=−αとすることで、上記式(1)か
ら下記式(1d)が導き出される。
【0023】 θ=ARCTAN[[(2V0-V1-V2)sinα]/[(V1-V2)(1-cosα)]] ・・(1d) このため、演算がより容易なものとなり、より一層高速
の処理が可能となる。
【0024】さらに、「β=−α、かつ、α=π/2と
したことを特徴とする手段5に記載の三次元計測装置」
としてもよい。かかる構成によれば、上記式(1d)か
ら下記式(1e)が導き出される。
【0025】 θ=ARCTAN[(2V0-V1-V2)/(V1-V2)] ・・(1e) このため、上記式(1e)の分母たる(V1-V2)及び分子
たる(2V0-V1-V2)のθによる変化が最大(具体的には±
2)となることから、V0、V1、V2それぞれの測定誤差の
影響を比較的小さいものとすることができ、ひいては計
測の精度をより高めることができる。また、演算がさら
に一層容易なものとなる。
【0026】手段6.少なくとも計測対象物に対し、同
一振幅及び同一オフセット成分の光源からの光に基づ
き、縞状の光強度分布を有するとともに、互いに異なる
波長成分を有し、互いに相対位相関係の異なる3つの光
成分パターンを同時に照射して第1の照射を行うととも
に、少なくとも計測対象物に対し、前記光源からの光に
基づき白色の全照射たる第2の照射を行うことの可能な
照射手段と、前記第1の照射に基づく光成分パターンの
照射された計測対象物からの反射光を各光成分毎に分離
して撮像する第1の撮像を行うとともに、前記第2の照
射に基づく計測対象物からの反射光を各光成分毎に分離
して撮像する第2の撮像を行うことの可能な撮像手段
と、前記異なる相対位相関係下において前記撮像手段に
よる第1の撮像に基づく3通りの画像データ、及び、前
記第2の撮像に基づく画像データに基づき、位相シフト
法により少なくとも前記計測対象物の所定の高さを演算
する演算手段とを備えたことを特徴とする三次元計測装
置。
【0027】手段6によれば、少なくとも計測対象物に
対し、照射手段では、同一振幅及び同一オフセット成分
の光源からの光に基づき、3つの光成分パターンが同時
に照射されることで第1の照射が行われる。これら光成
分パターンは、縞状の光強度分布を有するとともに、互
いに異なる波長成分を有し、互いに相対位相関係が異な
っている。また、照射手段では、少なくとも計測対象物
に対し、前記光源からの光に基づき白色の全照射たる第
2の照射が行われる。これに対し、撮像手段では、前記
第1の照射に基づく光成分パターンの照射された計測対
象物からの反射光が各光成分毎に分離されて撮像される
第1の撮像が行われる。また、撮像手段では、前記第2
の照射に基づく計測対象物からの反射光が各光成分毎に
分離されて撮像される第2の撮像が行われる。そして、
異なる相対位相関係下において前記撮像手段による第1
の撮像に基づく3通りの画像データ、及び、前記第2の
撮像に基づく画像データに基づき、演算手段では、位相
シフト法により少なくとも前記計測対象物の所定の高さ
が演算される。従って、相対位相関係を異ならせる毎に
撮像を行う必要があった従来技術とは異なり、各光成分
毎に、異なる相対位相関係下毎に、まとめて撮像を行う
ことができる。このため、1つのポイントに関し2回の
照射及び2回の撮像を行えばよく、照射及び撮像に要す
る時間が著しく短縮が図られることとなり、もって、計
測に要する時間の飛躍的な短縮を図ることができる。ま
た、所定の波長成分の光成分パターンを照射した場合、
計測対象物の色合い等によって反射率が大きく相違する
場合があるが、かかる場合でも第2の撮像が行われるこ
とによって反射率による影響が相殺されることとなる。
その結果、計測の精度の向上を図ることができる。
【0028】手段7.前記第1の撮像に際しての前記互
いに異なる相対位相関係をそれぞれ0、α、βとしたと
きの各光成分毎の前記3通りの画像データがそれぞれR
s、Gs、Bsであり、前記第2の撮像に際しての各光
成分毎の3通りの画像データがそれぞれRw、Gw、B
wであるとき、前記演算手段は、下記式(2)により位
置情報θを求め、該位置情報θに基づき前記所定の高さ
を演算するものであることを特徴とする手段6に記載の
三次元計測装置。
【0029】
【数5】 ここで、手段7に関し、3通りの相対位相関係をそれぞ
れ0、α、βとしたときの第1の撮像に際しての各光成
分毎の3通りの画像データ(光強度)がそれぞれRs、
Gs、Bsであり、前記第2の撮像に際しての各光成分
毎の3通りの画像データ(光強度)がそれぞれRw、G
w、Bwであるとき、一般的には下式(2a),(2
b),(2c),(2d),(2e),(2f)が成立
することとなる。
【0030】 Rs=Mr(Asinθ+B) ・・・(2a) Gs=Mg{Asin(θ+α)+B} ・・・(2b) Bs=Mb{Asin(θ+β)+B} ・・・(2c) Rw=Mr(A+B) ・・・(2d) Gw=Mg(A+B) ・・・(2e) Bw=Mb(A+B) ・・・(2f) 但し、Mr:ある点での赤色成分に対する反射率、M
g:ある点での緑色成分に対する反射率、Mb:ある点
での青色成分に対する反射率、α≠0,β≠0,α≠
β,A:振幅,B:オフセット成分 これらの式(2a)乃至(2f)により、上記式(2)
が導き出される。
【0031】このようにさほど複雑でない数式に基づい
て位置情報θを求めることができ、該位置情報θに基づ
き前記所定の高さを演算することができる。そのため、
3通りの画像データに基づいて計測対象物の所定の高さ
を求めるに際し、演算が複雑になってしまうことによる
遅延が生じない。
【0032】なお、「β=−αとしたことを特徴とする
手段7に記載の三次元計測装置」としてもよい。かかる
構成によれば、β=−αとすることで、上記式(2)か
ら下記式(2g)が導き出される。 θ=ARCTAN[[(2Rs/Rw-Gs/Gw-Bs/Bw)sinα]/[(Gs/Gw-Bs/Bw)(1-cosα)]] ・・・(2g) このため、演算がより容易なものとなり、より一層高速
の処理が可能となる。
【0033】さらに、「β=−α、かつ、α=π/2と
したことを特徴とする手段7に記載の三次元計測装置」
としてもよい。かかる構成によれば、上記式(2g)か
ら下記式(2h)が導き出される。
【0034】 θ=ARCTAN[(2Rs/Rw-Gs/Gw-Bs/Bw)/(Gs/Gw-Bs/Bw)] ・・・(2h) このため、演算がより一層容易なものとなり、より一層
高速の処理が可能となる。
【0035】手段8.前記互いに異なる波長成分を有す
る3つの光成分パターンは、それぞれ、赤色、緑色、青
色の光成分パターンであることを特徴とする手段4乃至
7のいずれかに記載の三次元計測装置。
【0036】手段8によれば、波長域がオーバーラップ
しにくく、しかも比較的容易に第1の撮像を行うための
照射手段を構成することができる。
【0037】手段9.少なくとも計測対象物に対し、同
一振幅及び同一オフセット成分の光源からの光に基づ
き、縞状の光強度分布を有するとともに、互いに異なる
波長成分を有し、互いに相対位相関係の異なる4つの光
成分パターンを同時に照射して第1の照射を行うととも
に、少なくとも計測対象物に対し、前記光源からの光に
基づき白色の全照射たる第2の照射を行うことの可能な
照射手段と、前記第1の照射に基づく光成分パターンの
照射された計測対象物からの反射光を各光成分毎に分離
して撮像する第1の撮像を行うとともに、前記第2の照
射に基づく計測対象物からの反射光を各光成分毎に分離
して撮像する第2の撮像を行うことの可能な撮像手段
と、前記異なる相対位相関係下において前記撮像手段に
よる第1の撮像に基づく4通りの画像データ、及び、前
記第2の撮像に基づく画像データに基づき、位相シフト
法により少なくとも前記計測対象物の所定の高さを演算
する演算手段とを備えたことを特徴とする三次元計測装
置。
【0038】手段9によれば、少なくとも計測対象物に
対し、照射手段では、同一振幅及び同一オフセット成分
の光源からの光に基づき、4つの光成分パターンが同時
に照射されることで第1の照射が行われる。これら光成
分パターンは、縞状の光強度分布を有するとともに、互
いに異なる波長成分を有し、互いに相対位相関係が異な
っている。また、照射手段では、少なくとも計測対象物
に対し、前記光源からの光に基づき白色の全照射たる第
2の照射が行われる。これに対し、撮像手段では、前記
第1の照射に基づく光成分パターンの照射された計測対
象物からの反射光が各光成分毎に分離されて撮像される
第1の撮像が行われる。また、撮像手段では、前記第2
の照射に基づく計測対象物からの反射光が各光成分毎に
分離されて撮像される第2の撮像が行われる。そして、
異なる相対位相関係下において前記撮像手段による第1
の撮像に基づく4通りの画像データ、及び、前記第2の
撮像に基づく画像データに基づき、演算手段では、位相
シフト法により少なくとも前記計測対象物の所定の高さ
が演算される。従って、相対位相関係を異ならせる毎に
撮像を行う必要があった従来技術とは異なり、各光成分
毎に、異なる相対位相関係下毎に、まとめて撮像を行う
ことができる。このため、1つのポイントに関し2回の
照射及び2回の撮像を行えばよく、照射及び撮像に要す
る時間が著しく短縮が図られることとなり、もって、計
測に要する時間の飛躍的な短縮を図ることができる。ま
た、所定の波長成分の光成分パターンを照射した場合、
計測対象物の色合い等によって反射率が大きく相違する
場合があるが、かかる場合でも第2の撮像が行われるこ
とによって反射率による影響が相殺されることとなる。
その結果、計測の精度の向上を図ることができる。
【0039】手段10.前記第1の撮像に際しての前記
互いに異なる相対位相関係をそれぞれ0、α、β、γと
したときの各光成分毎の前記4通りの画像データがそれ
ぞれRs、Gs、Bs、Isであり、前記第2の撮像に
際しての各光成分毎の4通りの画像データがそれぞれR
w、Gw、Bw、Iwであるとき、前記演算手段は、下
記式(3)により位置情報θを求め、該位置情報θに基
づき前記所定の高さを演算するものであることを特徴と
する手段9に記載の三次元計測装置。
【0040】
【数6】 ここで、手段10に関し、4通りの相対位相関係をそれ
ぞれ0、α、β、γとしたときの第1の撮像に際しての
各光成分毎の4通りの画像データ(光強度)がそれぞれ
Rs、Gs、Bs、Isであり、前記第2の撮像に際し
ての各光成分毎の3通りの画像データ(光強度)がそれ
ぞれRw、Gw、Bw、Iwであるとき、一般的には下
式(3a),(3b),(3c),(3d),(3
e),(3f)、(3g),(3h)が成立することと
なる。
【0041】 Rs=Mr(Asinθ+B) ・・・(3a) Gs=Mg{Asin(θ+α)+B} ・・・(3b) Bs=Mb{Asin(θ+β)+B} ・・・(3c) Is=Mi{Asin(θ+γ)+B} ・・・(3d) Rw=Mr(A+B) ・・・(3e) Gw=Mg(A+B) ・・・(3f) Bw=Mb(A+B) ・・・(3g) Iw=Mi(A+B) ・・・(3h) 但し、Mr:ある点での赤色成分に対する反射率、M
g:ある点での緑色成分に対する反射率、Mb:ある点
での青色成分に対する反射率、Mi:ある点での赤外成
分に対する反射率、α≠0,β≠0,α≠β,A:振
幅,B:オフセット成分 これらの式(3a)乃至(3h)により、上記式(3)
が導き出される。
【0042】このようにさほど複雑でない数式に基づい
て位置情報θを求めることができ、該位置情報θに基づ
き前記所定の高さを演算することができる。そのため、
4通りの画像データに基づいて計測対象物の所定の高さ
を求めるに際し、演算が複雑になってしまうことによる
遅延が生じない。
【0043】なお、「α=π/2、β=π、γ=3π/
2としたことを特徴とする手段10に記載の三次元計測
装置」としてもよい。かかる構成によれば、上記式
(3)から下記式(3i)が導き出される。
【0044】 θ=ARCTAN{(Rs/Rw-Bs/Bw)/(Gs/Gw-Is/Iw)} ・・・(3i) このため、演算がより一層容易なものとなり、より一層
高速の処理が可能となる。
【0045】手段11.前記互いに異なる波長成分を有
する4つの光成分パターンは、それぞれ、赤色、緑色、
青色及び赤外線の光成分パターンであることを特徴とす
る手段9又は10に記載の三次元計測装置。
【0046】手段11によれば、波長域がオーバーラッ
プしにくく、しかも比較的容易に第1の撮像を行うため
の照射手段を構成することができる。
【0047】手段12.少なくとも計測対象物に対し、
同一振幅及び同一オフセット成分の光源からの光に基づ
き、縞状の光強度分布を有するとともに、互いに異なる
波長成分を有し、互いに相対位相関係の異なる2つの光
成分パターンを同時に照射して第1の照射を行うととも
に、少なくとも計測対象物に対し、前記光源からの光に
基づき白色の全照射たる第2の照射を行うことの可能な
照射手段と、前記第1の照射に基づく光成分パターンの
照射された計測対象物からの反射光を各光成分毎に分離
して撮像する第1の撮像を行うとともに、前記第2の照
射に基づく計測対象物からの反射光を各光成分毎に分離
して撮像する第2の撮像を行うことの可能な撮像手段
と、前記異なる相対位相関係下において前記撮像手段に
よる第1の撮像に基づく2通りの画像データ、及び、前
記第2の撮像に基づく画像データに基づき、位相シフト
法により少なくとも前記計測対象物の所定の高さを演算
する演算手段とを備えたことを特徴とする三次元計測装
置。
【0048】手段12によれば、少なくとも計測対象物
に対し、照射手段では、同一振幅及び同一オフセット成
分の光源からの光に基づき、2つの光成分パターンが同
時に照射されることで第1の照射が行われる。これら光
成分パターンは、縞状の光強度分布を有するとともに、
互いに異なる波長成分を有し、互いに相対位相関係が異
なっている。また、照射手段では、少なくとも計測対象
物に対し、前記光源からの光に基づき白色の全照射たる
第2の照射が行われる。これに対し、撮像手段では、前
記第1の照射に基づく光成分パターンの照射された計測
対象物からの反射光が各光成分毎に分離されて撮像され
る第1の撮像が行われる。また、撮像手段では、前記第
2の照射に基づく計測対象物からの反射光が各光成分毎
に分離されて撮像される第2の撮像が行われる。そし
て、異なる相対位相関係下において前記撮像手段による
第1の撮像に基づく2通りの画像データ、及び、前記第
2の撮像に基づく画像データに基づき、演算手段では、
位相シフト法により少なくとも前記計測対象物の所定の
高さが演算される。従って、相対位相関係を異ならせる
毎に撮像を行う必要があった従来技術とは異なり、各光
成分毎に、異なる相対位相関係下毎に、まとめて撮像を
行うことができる。このため、1つのポイントに関し2
回の照射及び2回の撮像を行えばよく、照射及び撮像に
要する時間が著しく短縮が図られることとなり、もっ
て、計測に要する時間の飛躍的な短縮を図ることができ
る。また、所定の波長成分の光成分パターンを照射した
場合、計測対象物の色合い等によって反射率が大きく相
違する場合があるが、かかる場合でも第2の撮像が行わ
れることによって反射率による影響が相殺されることと
なる。その結果、計測の精度の向上を図ることができ
る。
【0049】手段13.前記互いに異なる相対位相関係
を0、αとしたときの前記第1の撮像に際しての各光成
分毎の前記2通りの画像データがそれぞれR0、B0で
あり、前記第2の撮像に際しての各光成分毎の2通りの
画像データがそれぞれR0h、B0hであるとき、前記
演算手段は、下記式(4)により位置情報θを求め、該
位置情報θに基づき前記所定の高さを演算するものであ
ることを特徴とする手段12に記載の三次元計測装置。
【0050】 θ=ARCTAN{K・sinα/(1−K・cosα)}・・・(4) 但し、α≠0,π、 K=(R0/R0h−1)/(B
0/B0h−1) ここで、手段13に関し、2通りの相対位相関係をそれ
ぞれ0、αとしたときの第1の撮像に際しての各光成分
毎の2通りの画像データ(光強度)がそれぞれR0、B
0であり、前記第2の撮像に際しての各光成分毎の2通
りの画像データ(光強度)がそれぞれR0h、B0hで
あるとき、一般的には下式(4a),(4b),(4
c),(4d)が成立することとなる。
【0051】 R0=Mrr(Ar・sinθ+Br) ・・・(4a) B0=Mbb{Ab・sin(θ+α)+Bb} ・・・(4b) R0h=Mrr・Br ・・・(4c) B0h=Mbb・Bb ・・・(4d) 但し、Mrr:ある点での所定波長成分に対する反射
率、Mbb:ある点での所定波長成分に対する反射率、
α≠0、A:振幅、B:オフセット成分 これらの式(4a)乃至(4d)により、上記式(4)
が導き出される。
【0052】このようにさほど複雑でない数式に基づい
て位置情報θを求めることができ、該位置情報θに基づ
き前記所定の高さを演算することができる。そのため、
2通りの画像データに基づいて計測対象物の所定の高さ
を求めるに際し、演算が複雑になってしまうことによる
遅延が生じない。
【0053】なお、「「α=π/2としたことを特徴と
する手段13に記載の三次元計測装置」としてもよい。
かかる構成によれば、上記式(4)から下記式(4e)
が導き出される。
【0054】 θ=ARCTAN{R0/R0h−1)/(B0/B0h−1)}…(4e) このため、演算がより一層容易なものとなり、より一層
高速の処理が可能となる。
【0055】手段14.前記互いに異なる波長成分を有
する2つの光成分パターンは、それぞれ、赤色及び青
色、赤外線及び緑色、又は赤外線及び青色の光成分パタ
ーンであることを特徴とする手段12又は13に記載の
三次元計測装置。
【0056】手段14によれば、波長域が一層オーバー
ラップしにくく、しかも比較的容易に第1の撮像を行う
ための照射手段を構成することができる。
【0057】手段15.前記照射手段は、第1の照射に
際し、光源からの光を、互いに異なる波長成分を有し、
互いに相対位相関係の異なる各光成分パターンに一旦分
離した上で合成して照射可能な液晶プロジェクタ機構を
備えていることを特徴とする手段4乃至14のいずれか
に記載の三次元計測装置。
【0058】手段15によれば、縞状の光成分パターン
を作成した場合に、その照度が理想的な正弦波に近いも
のが得られ、これにより、三次元計測の測定分解能が向
上する。また、光パターンの位相シフトの制御を電気的
に行うことができ、制御系のコンパクト化を図ることも
できる。また、第2の照射を行うときも、正弦波パター
ンを解消するだけで、つまり全照射するだけで、白色光
を照射することが可能となる。かかる意味で、別途白色
光用の照明装置当を用意しなくても済むというメリット
も生じる。
【0059】手段16.前記照射手段は、第1の照射に
際し、光源からの光を、所定の波長成分について縞状に
遮光するとともに残りの波長成分について全面的に透光
を許容するフィルタ格子縞板を用いて、互いに相対位相
関係の異なる各光成分パターンを同時に照射可能なフィ
ルタ格子縞板機構を備えていることを特徴とする手段4
乃至14のいずれかに記載の三次元計測装置。
【0060】手段16によれば、液晶を使用しなくても
よい分、構成の簡素化を図ることができる。
【0061】手段17.前記光成分パターンは、略正弦
波状の光強度分布を有することを特徴とする手段1乃至
16のいずれかに記載の三次元計測装置。
【0062】手段17によれば、光成分パターンは、略
正弦波状の光強度分布を有するため、より一層の計測精
度の向上を図ることができる。
【0063】手段18.手段1乃至17のいずれかに記
載の三次元計測装置を備え、プリント基板又はICパッ
ケージに印刷形成されたクリームハンダの少なくとも高
さを計測し、その計測値に基づいて良否判定を導出する
ことの可能なクリームハンダ印刷検査装置。
【0064】手段18によれば、プリント基板又はIC
パッケージに印刷形成されたクリームハンダの少なくと
も高さが計測され、その計測値に基づいて良否判定が行
われる。このため、クリームハンダの計測に際して上記
各作用効果が奏され、しかも精度よく良否判定を行うこ
とができる。
【0065】手段19.プリント基板又はICパッケー
ジにクリームハンダを印刷形成する工程と、上記手段1
8に記載のクリームハンダ印刷検査装置を用いて良否判
定を行う検査工程と、前記検査工程において良品判定さ
れたものについてのみ実装を行うべくリフローを施すリ
フロー工程とを備えたことを特徴とする基板の製造方
法。
【0066】手段19によれば、検査に要する時間の短
縮を図ることができることから、全体的な製造時間の低
減を図ることができ、しかも不良品の発生を抑制するこ
とができる。
【0067】
【発明の実施の形態】(第1の実施の形態)以下、第1
の実施の形態について、図面を参照しつつ説明する。
【0068】図1は、本実施の形態における三次元計測
装置を具備する印刷状態検査装置1を模式的に示す概略
構成図である。同図に示すように、印刷状態検査装置1
は、クリームハンダの印刷されてなるプリント基板Kを
載置するためのテーブル2と、プリント基板Kの表面に
対し斜め上方から所定の光成分パターンを照射するため
の照射手段を構成する照明装置3と、プリント基板K上
の前記照射された部分を撮像するための撮像手段を構成
するCCDカメラ4とを備えている。なお、本実施の形
態におけるクリームハンダは、プリント基板K上に設け
られた銅箔からなる電極パターン上に印刷形成されてい
る。
【0069】テーブル2には、モータ5,6が設けられ
ており、該モータ5,6によって、テーブル2上に載置
されたプリント基板Kが任意の方向(X軸方向及びY軸
方向)へスライドさせられるようになっている。
【0070】本実施の形態における照明装置3からは、
赤、緑、青のぞれぞれ波長の異なるカラー光パターンが
照射されるようになっている。より詳しくは、図2に示
すように、照明装置3は、光源11と、光源11からの
光を集める集光レンズ12と、照射レンズ13と、両レ
ンズ12,13間に配設された赤、緑、青色のフィルタ
格子縞板14,15,16とを備えている。赤色フィル
タ格子縞板14は、部位に応じて赤色の度合いが正弦波
状(縞状)に変化しており、赤色の成分についてのみ縞
状に遮光(透光)させ他の波長域の全透光を許容するよ
うになっている。また、緑色フィルタ格子縞板15は、
部位に応じて緑色の度合いが正弦波状(縞状)に変化し
ており、緑色の成分についてのみ縞状に遮光(透光)さ
せ他の波長域の全透光を許容するようになっている。但
し、その正弦波は、赤色フィルタ格子縞板14に比べて
位相が所定ピッチ(本実施の形態では「π/2」)ずれ
ている(図3参照)。さらに、青色フィルタ格子縞板1
6は、部位に応じて青色の度合いが正弦波状(縞状)に
変化しており、青色の成分についてのみ縞状に遮光(透
光)させ他の波長域の全透光を許容するようになってい
る。但し、その正弦波は、前記緑色フィルタ格子縞板1
5に比べて位相が所定ピッチ(本実施の形態では「π/
2」)ずれている(図3参照)。つまり、これら赤、
緑、青色のフィルタ格子縞板14,15,16は、互い
に位相が所定ピッチずらされた状態で張り合わされてい
る(勿論、相互に離間していても差し支えない)。さら
には、1枚の格子縞板に、赤、緑、青色の塗装(又は印
刷)を施すとともに、当該塗装(又は印刷)に際し、各
色の位相が互いに所定ピッチずらされるように構成して
もよい。上記の場合には、各色の度合いが必ずしも正弦
波状とならなくとも矩形波状となっていても差し支えな
い。また、さらに、一枚の透明な板に、赤、黄、シア
ン、青、赤、黄、シアン、青・・・・の順に縞を塗装
(又は印刷)することにより、格子縞板を構成してもよ
い。この場合には、黄は赤と緑とを透過する塗料によっ
て構成され、シアンは緑と青とを透過する塗料によって
構成される。また、赤から黄、黄からシアン、シアンか
ら青、青から赤は、徐々に変化してもよいし、明確に塗
り分けられていてもよい。
【0071】そして、光源11から放たれた光は、集光
レンズ12、前記各色フィルタ格子縞板14,15,1
6、及び照射レンズ12を経て図4に示すようなカラー
光パターンとしてプリント基板K上に照射されるように
なっている。
【0072】なお、後述する対比撮像に際しては、前記
各色フィルタ格子縞板14,15,16が取り除かれた
状態で、白色光がプリント基板K上に照射されるように
なっている(第2の照射)。この場合、対比撮像に際し
色フィルタ格子縞板14,15,16を取り除く構成と
してもよいし、別途の白色光用の照明装置3を用いるこ
ととしてもよい。
【0073】また、前記CCDカメラ4は、第1〜第3
のダイクロイックミラー21,22,23及びそれらに
対応する第1〜第3の撮像部24,25,26を備えて
いる。すなわち、第1のダイクロイックミラー21は、
所定の波長域内(赤色光に対応)の光を反射(それ以外
の波長の光を透過)し、第1の撮像部24はその反射光
を撮像する。また、第2のダイクロイックミラー22
は、所定の波長域内(緑色光に対応)の光を反射(それ
以外の波長の光を透過)し、第2の撮像部25はその反
射光を撮像する。さらに、第3のダイクロイックミラー
(通常のミラーを用いてもよい)23は、所定の波長域
内(青色光に対応)の光を反射(それ以外の波長の光を
透過)し、第3の撮像部26はその反射光を撮像する。
【0074】本実施の形態においては、図1,2に示す
ように、前記CCDカメラ4、照明装置3、モータ5,
6を駆動制御するとともに、CCDカメラ4により撮像
された撮像データに基づき種々の演算を実行するための
制御装置7が設けられている。すなわち、プリント基板
Kがテーブル2上に載置されると、制御装置7は、まず
モータ5,6を駆動制御して所定の位置に移動させ、プ
リント基板Kを初期位置に移動させる。この初期位置
は、例えばCCDカメラ4の視野の大きさを1単位とし
てプリント基板Kの表面を予め分割しておいた中の1つ
の位置である。また、制御装置7は、照明装置3を駆動
制御して光成分パターンの照射を開始する。このとき、
光成分パターンには、位相が所定ピッチで相違する複数
の波長域のものが含まれているため、従来のように位相
を所定ピッチずつシフトさせるといった処理を必要とし
ない。さらに、このようにして各光成分パターンの位相
がずらされた一斉照射が行われている間に、制御装置7
はCCDカメラ4を駆動制御して、これら各波長域毎に
(撮像部24〜26)ごとに検査エリア部分を一斉に撮
像し、それぞれ3画面分の画像データを得る(第1の撮
像)。
【0075】制御装置7は画像メモリを備えており、3
画面分の画像データを順次記憶する。この記憶した画像
データに基づいて、制御装置7は各種画像処理を行う。
かかる画像処理が行われている間に、制御装置7は、モ
ータ5,6を駆動制御してテーブル2を次の検査エリア
へと移動せしめる。制御装置7は、ここでの画像データ
についても画像メモリへ格納する。一方、画像メモリで
の画像処理が一旦終了した場合、すでに画像メモリには
次の画像データが記憶されているので、速やかに制御装
置7は次の画像処理を行うことができる。つまり、検査
は、一方で次なる検査エリア(m+1番目)への移動及
び画像入力を行い、他方ではm番目の画像処理及び比較
判定を行う。以降、全ての検査エリアでの検査が完了す
るまで、交互に同様の上記並行処理が繰り返し行われ
る。このように、本実施の形態の印刷状態検査装置1に
おいては、制御装置7の制御により検査エリアを移動し
ながら、順次画像処理を行うことにより、プリント基板
K上のクリームハンダの印刷状態を高速かつ確実に検査
することができるようになっている。
【0076】次に、対比撮像を行う。すなわち、上述し
たように、照明装置3から、白色光をプリント基板K上
に照射して(第2の照射)、このときの反射光をCCD
カメラ4を用いて上記の場合と同様に撮像する(第2の
撮像)。
【0077】次に、制御装置7の行う画像処理及び演算
処理、並びに、比較判定処理について説明する。プリン
ト基板Kに投影された光パターンに関して、プリント基
板K面上とクリームハンダとの間では、その高さの相違
に基づく位相のずれが生じる。そこで、制御装置7で
は、光パターンの位相が所定ピッチずつずれた各波長域
での画像データ(本実施の形態では3画面の画像デー
タ)に基づき、位相シフト法(縞走査法)の原理に基づ
いて検査エリア内の各部の反射面の高さを算出するので
ある。
【0078】すなわち、本実施の形態の如く赤色、緑
色、青色のぞれぞれの位相を所定ピッチ(π/2)ずつ
ずらした場合の画面上の点Pの光の強度Rs、Gs、B
sは、それぞれ下式で与えられる。
【0079】 Rs=Mr(Asinθ+B) ・・・(2a’) Gs=Mg{Asin(θ+π/2)+B} ・・・(2b’) Bs=Mb{Asin(θ−π/2)+B} ・・・(2c’) 但し、Mr:点Pでの赤色成分に対する反射率,Mg:
点Pでの緑色成分に対する反射率,Mb:点Pでの青色
成分に対する反射率、A:振幅、B:オフセット成分,
θ:高さを導出するための位置情報。
【0080】また、白色光を照射した場合の点Pの光の
強度Rw、Gw、Bwは、それぞれ下式で与えられる。
【0081】 Rw=Mr(A+B) ・・・(2d’) Gw=Mg(A+B) ・・・(2e’) Bw=Mb(A+B) ・・・(2f’) これら式(2a’)〜(2f’)に基づき、Mr,M
g,Mbを消去すると、下式(2g’)が導き出され
る。
【0082】 tanθ=[(2Rs/Rw-Gs/Gw-Bs/Bw)]/[(Gs/Gw-Bs/Bw)] ・・・(2g’) かかる式(2g’)より、下記式(2g)が導き出され
る。
【0083】 θ=ARCTAN{(2Rs/Rw-Gs/Gw-Bs/Bw)/(Gs/Gw-Bs/Bw)} ・・・(2g) このように演算された位置情報θを用いて、下記式に基
づいてプリント基板K(クリームハンダ)上の点Pの高
さZを求める。
【0084】ここで、照明装置3の鉛直線と、照明装置
3から点Pに向けて照射したときの照射光線とのなす角
をεとすると、当該角εは、下式(5)により表され
る。
【0085】 ε=f(θ+2nπ) ・・(5) そして、高さZは、下記式(6)に従って導き出され
る。
【0086】 Z=Lp−Lpc/tanε+Xp/tanε ・・(6) (但し、Lp:照明装置3の基準面からの高さ、Lp
c:CCDカメラ4と照明装置3とのX軸方向の距離、
Xp:点PのX座標。) このようにして得られた点Pの高さデータは、撮像画面
の画素P単位に演算され、制御装置7のメモリに格納さ
れる。また、当該各部のデータに基づいて、基準面より
高くなったクリームハンダの印刷範囲が検出され、この
範囲内での各部の高さを積分することにより、印刷され
たクリームハンダの量が算出される。そして、このよう
にして求めたクリームハンダの位置、面積、高さ又は量
等のデータが予め記憶されている基準データと比較判定
され、この比較結果が許容範囲内にあるか否かによっ
て、その検査エリアにおけるクリームハンダの印刷状態
の良否が判定されるのである。
【0087】以上詳述したように、本実施の形態によれ
ば、異なる相対位相関係下においてCCDカメラ4によ
る第1の撮像に基づく3通りの画像データ、及び、前記
第2の撮像に基づく画像データに基づき、クリームハン
ダの高さを演算することとした。従って、相対位相関係
を異ならせる毎に撮像を行う必要があった従来技術とは
異なり、各光成分毎に、異なる相対位相関係下毎に、ま
とめて撮像を行うことができる。このため、1つのポイ
ントに関し2回の照射及び2回の撮像を行えばよく、照
射及び撮像に要する時間が著しく短縮が図られることと
なり、その結果、計測に要する時間の飛躍的な短縮を図
ることができる。また、所定の波長成分の光成分パター
ンを照射した場合、計測対象物の色合い等によって反射
率が大きく相違する場合があるが、かかる場合でも第2
の撮像が行われることによって反射率による影響が相殺
されることとなる。その結果、計測の精度の向上を図る
ことができる。
【0088】また、3通りずつの画像データに基づいて
クリームハンダの高さを求めることができることから、
4回の撮像データに基づいて演算されていた従来技術に
比べて、総合的なデータ数が少なくて済み、ひいては演
算時間の著しい短縮を図ることができる。その結果、計
測に要する時間の飛躍的な短縮を図ることができる。
【0089】特に、本実施の形態ではさほど複雑でない
数式に基づいて位置情報θを求めることができ、該位置
情報θに基づき高さを演算することができる。そのた
め、演算が複雑になってしまうことによる遅延が生じず
に、上記作用効果が確実に奏される。
【0090】さらに、上記例において、照明装置3は、
フィルタ格子縞板14〜16を用いて、互いに相対位相
関係の異なる各光成分パターンを合成して照射可能なフ
ィルタ格子縞板機構を備えている。このため、液晶を使
用しなくてもよい分、構成の簡素化を図ることができ
る。
【0091】なお、上記例では、集光レンズ12及び照
射レンズ13間に赤、緑、青の色フィルタ格子縞板1
4,15,16を配設してなる照明装置3を用いること
とした。これに対し、例えば図5に示すような照明装置
30を用いることとしてもよい。すなわち、照明装置3
0は、第1〜第3のダイクロイックミラー31,32
A,32B,33A,33B及びミラー34を備えてい
るとともに、赤色、緑色、青色の各液晶パネル35,3
6,37を備えている。第1のダイクロイックミラー3
1は、所定の波長域内(赤色光に対応)の光を反射し、
それ以外の波長域の光を透過する。また、第2のダイク
ロイックミラー32A,32Bは、所定の波長域内(緑
色光に対応)の光を反射し、それ以外の波長域の光を透
過する。さらに、第3のダイクロイックミラー33A,
33Bは、所定の波長域内(青色光に対応)の光を反射
し、それ以外の波長域の光を透過する(但し、第3の上
流側のダイクロイックミラー33Aに代えて通常のミラ
ーを用いてもよい)。
【0092】従って、光源11から放たれた光は、集光
レンズ12を経た後、第1のダイクロイックミラー31
によってまず分光される。すなわち、赤色成分の光は、
第1のダイクロイックミラー31によって反射して赤色
液晶パネル35を透過して、ミラー34へと導かれ、該
ミラー34にて反射して第2の下流側のダイクロイック
ミラー32Bへと導かれる。一方、第1のダイクロイッ
クミラー31を透過した赤色以外の成分の光は、第2の
上流側のダイクロイックミラー32Aの方へ導かれ、そ
こで、また分光される。このとき、緑色成分の光は、第
2の上流側のダイクロイックミラー32Aによって反射
して緑色液晶パネル36を透過して、相対する第2の下
流側のダイクロイックミラー32Bへと導かれる。従っ
て、第2の下流側のダイクロイックミラー32Bから
は、赤色成分の光と、緑色成分の光が第3の下流側ダイ
クロイックミラー33Bの方へと導かれる。
【0093】一方、第2の上流側のダイクロイックミラ
ー32Aを透過した緑色以外の成分の光(ここでは主と
して青色成分の光)は、第3の上流側のダイクロイック
ミラー33Aの方へ導かれる。該第3の上流側のダイク
ロイックミラー33Aによって反射した青色成分の光
は、青色液晶パネル37を透過して、相対する第3の下
流側のダイクロイックミラー33Bへと導かれる。従っ
て、第3の下流側のダイクロイックミラー33Bから
は、赤色成分の光と、緑色成分の光と、青色成分の光が
合成されて照射レンズ13の方へと導かれる。
【0094】このとき、制御装置7は液晶パネル35,
36,37を適宜制御して各色成分の位相ピッチをずら
すようにする。このように、赤、緑、青の光成分につき
3通りの相対位相関係下において、CCDカメラ4にて
撮像された3通りの画像データに基づき、位相シフト法
に基づいて(上記各式に基づいて)クリームハンダの高
さを演算するようにしてもよい。上記のように、照明装
置3に液晶パネル35〜37が使用されていることによ
って、縞状の光パターンを作成した場合に、その照度が
理想的な正弦波に近いものが得られ、これにより、三次
元計測の測定分解能が向上する。また、光パターンの位
相シフトの制御を電気的に行うことができ、制御系のコ
ンパクト化を図ることもできる。また、対比撮像として
白色光を照射するときも、正弦波パターンを解消するだ
けで、つまり全照射するだけで、白色光を照射すること
が可能となる。かかる意味で、別途白色光用の照明装置
当を用意しなくても済むというメリットも生じる。な
お、上記例において、液晶パネル35〜37に代えて、
格子縞板を用いることとしてもよい。
【0095】さらに、本実施の形態及び上記例では、対
比撮像として白色光を照射して、対象物体の色に基づく
反射率の成分を消去することとしているが、測定物体の
色に基づく反射率が問題とならないような場合(例えば
測定物体が1色のような場合)には、対比撮像(第2の
撮像)を行わないこととしてもよい。この場合、画素点
Pに関し撮像回数を1回にすることができ、計測時間の
さらに一層の短縮化を図ることができる。
【0096】(第2の実施の形態)次に、第2の実施の
形態について図6等を参照しつつ説明する。但し、上述
した第1の実施の形態と重複する部分については、同一
の部材名称、同一の符号を用いる等してその説明を省略
するとともに、以下には第1の実施の形態と相違する部
分を中心として説明することとする。
【0097】図6に示すように、本実施の形態における
照明装置40は、光源11と、光源11からの光を集め
る集光レンズ12と、照射レンズ13と、両レンズ1
2,13間に配設された赤、緑、青及び赤外のフィルタ
格子縞板14,15,16,41とを備えている。赤外
フィルタ格子縞板41は、外観は無色透明ではあるが、
赤外成分についてのみ縞状に減衰させるようになってい
る。但し、その正弦波は、青色フィルタ格子縞板16に
比べてさらに位相が所定ピッチ(本実施の形態では「π
/2」)ずれている。つまり、これら赤、緑、青及び赤
外のフィルタ格子縞板14,15,16は、互いに位相
が所定ピッチずらされた状態で張り合わされている(勿
論、相互に離間していても差し支えない)。さらには、
1枚の格子縞板に、赤、緑、青色及び赤外の塗装(又は
印刷)を施すとともに、当該塗装(又は印刷)に際し、
各色等の位相が互いに所定ピッチずらされるように構成
してもよい。上記の場合には、各色の度合いが必ずしも
正弦波状とならなくとも矩形波状となっていても差し支
えない(後述する第3の実施の形態においても同様)。
【0098】そして、光源11から放たれた光は、集光
レンズ12、前記各色フィルタ格子縞板14,15,1
6,41、及び照射レンズ12を経てカラー光パターン
としてプリント基板K上に照射されるようになってい
る。
【0099】なお、対比撮像に際しては、上記第1の実
施の形態と同様、フィルタ格子縞板14,15,16,
41が取り除かれた状態で、白色光がプリント基板K上
に照射され、撮像されるようになっている。この場合、
対比撮像に際しフィルタ格子縞板14,15,16,4
1を取り除く構成としてもよいし、別途の白色光用の照
明装置を用いることとしてもよい。
【0100】また、前記CCDカメラ4は、前記第1〜
第3のダイクロイックミラー21,22,23及びそれ
らに対応する第1〜第3の撮像部24,25,26に加
えて、第4のダイクロイックミラー42及び第4の撮像
部43を備えている。すなわち、第4のダイクロイック
ミラー(通常のミラーを用いてもよい)42は、所定の
波長域内(赤外線に対応)の光を反射し、第4の撮像部
43はその透過光を撮像する。
【0101】次に、本実施の形態において制御装置7に
よって行われる画像処理及び演算処理、並びに、比較判
定処理について説明する。本実施の形態においても、制
御装置7では、光パターンの位相が所定ピッチずつずれ
た各波長域での画像データ(本実施の形態では4画面の
画像データ)に基づき、位相シフト法(縞走査法)の原
理に基づいて検査エリア内の各部の反射面の高さを算出
する。
【0102】すなわち、本実施の形態の如く赤色、緑
色、青色、赤外のぞれぞれの位相を所定ピッチ(π/
2)ずつずらした場合の画面上の点Pの光の強度Rs、
Gs、Bs、Isは、それぞれ下式で与えられる。
【0103】 Rs=Mr(Asinθ+B) ・・・(3a’) Gs=Mg{Asin(θ+π/2)+B} ・・・(3b’) Bs=Mb{Asin(θ+π)+B} ・・・(3c’) Is=Mi{Asin(θ+3π/2)+B} ・・・(3d’) 但し、Mi:点Pでの赤外成分に対する反射率。
【0104】また、白色光を照射した場合の点Pの光の
強度Rw、Gw、Bwは、それぞれ下式で与えられる。
【0105】 Rw=Mr(A+B) ・・・(3e’) Gw=Mg(A+B) ・・・(3f’) Bw=Mb(A+B) ・・・(3g’) Iw=Mi(A+B) ・・・(3h’) これら式(3a’)〜(3h’)に基づき、Mr,M
g,Mb,Miを消去すると、下式(3i’)が導き出
される。
【0106】 tanθ=(Rs/Rw-Bs/Bw)/(Gs/Gw-Is/Iw) ・・・(3i’) かかる式(3i’)より、下記式(3i)が導き出され
る。
【0107】 θ=ARCTAN{(Rs/Rw-Bs/Bw)/(Gs/Gw-Is/Iw)} ・・・(3i) このように演算された位置情報θを用いて、上記と同様
にプリント基板K(クリームハンダ)上の点Pの高さZ
が求められ、もってクリームハンダの印刷状態の良否が
判定される。
【0108】このように、本実施の形態においても、上
述した第1の実施の形態と同様の作用効果が奏される。
また特に、画像データがそれぞれ4通りであるため、演
算式の簡素化を図ることができ、かかる点で処理の高速
化を図ることができる。
【0109】なお、上記例では、集光レンズ12及び照
射レンズ13間に赤、緑、青、赤外のフィルタ格子縞板
14,15,16,41を配設してなる照明装置40を
用いることとした。これに対し、例えば図7に示すよう
な照明装置50を用いることとしてもよい。すなわち、
照明装置50は、第1〜第3のダイクロイックミラー3
1,32A,32B,33A,33B及びミラー34、
並びに、赤色、緑色、青色の各液晶パネル35,36,
37を備えているとともに、第4のダイクロイックミラ
ー51A,51B及び赤外液晶パネル52を備えてい
る。第4のダイクロイックミラー51A,51Bは、所
定の波長域内(赤外光に対応)の光を反射し、それ以外
の波長域の光を透過する。(但し、第4の上流側のダイ
クロイックミラー51Aに代えて通常のミラーを用いて
もよい)。
【0110】従って、光源11から放たれた光は、集光
レンズ12を経た後、第1のダイクロイックミラー31
によってまず分光される。すなわち、赤色成分の光は、
第1のダイクロイックミラー31によって反射して赤色
液晶パネル35を透過して、ミラー34へと導かれ、該
ミラー34にて反射して第2の下流側のダイクロイック
ミラー32Bへと導かれる。一方、第1のダイクロイッ
クミラー31を透過した赤色以外の成分の光は、第2の
上流側のダイクロイックミラー32Aの方へ導かれ、そ
こで、また分光される。このとき、緑色成分の光は、第
2の上流側のダイクロイックミラー32Aによって反射
して緑色液晶パネル36を透過して、相対する第2の下
流側のダイクロイックミラー32Bへと導かれる。従っ
て、第2の下流側のダイクロイックミラー32Bから
は、赤色成分の光と、緑色成分の光が第3の下流側ダイ
クロイックミラー33Bの方へと導かれる。
【0111】一方、第2の上流側のダイクロイックミラ
ー32Aを透過した緑色以外の成分の光は、第3の上流
側のダイクロイックミラー33Aの方へ導かれる。該第
3の上流側のダイクロイックミラー33Aによって反射
した青色成分の光は、青色液晶パネル37を透過して、
相対する第3の下流側のダイクロイックミラー33Bへ
と導かれる。従って、第3の下流側のダイクロイックミ
ラー33Bからは、赤色成分の光と、緑色成分の光と、
青色成分の光が合成されて照射レンズ13の方へと導か
れる。
【0112】さらに、第3の上流側のダイクロイックミ
ラー33Aを透過した青色以外の成分の光(ここでは赤
外光)は、第4の上流側のダイクロイックミラー51A
の方へ導かれる。該第4の上流側のダイクロイックミラ
ー51Aによって反射した赤外成分の光は、赤外液晶パ
ネル52を透過して、相対する第4の下流側のダイクロ
イックミラー51Bへと導かれる。従って、第4の下流
側のダイクロイックミラー51Bからは、赤色成分の光
と、緑色成分の光と、青色成分の光と、赤外成分の光が
合成されて照射レンズ13の方へと導かれる。
【0113】このとき、制御装置7は液晶パネル35,
36,37、52を適宜制御して各色成分の位相ピッチ
をずらすようにする。このように、赤、緑、青、赤外の
光成分につき4通りの相対位相関係下において、CCD
カメラ4にて撮像された4通りの画像データに基づき、
位相シフト法に基づいて(上記各式に基づいて)クリー
ムハンダの高さを演算するようにしてもよい。
【0114】さらに、本実施の形態及び上記例では、対
比撮像として白色光を照射して、対象物体の色に基づく
反射率の成分を消去することとしているが、測定物体の
色に基づく反射率が問題とならないような場合(例えば
測定物体が1色のような場合)には、対比撮像を行わな
いこととしてもよい。この場合、画素点Pに関し撮像回
数を1回にすることができ、計測時間のさらに一層の短
縮化を図ることができる。
【0115】(第3の実施の形態)次に、第3の実施の
形態について図8等を参照しつつ説明する。但し、上述
した各実施の形態と重複する部分については、同一の部
材名称、同一の符号を用いる等してその説明を省略する
とともに、以下には上記各実施の形態と相違する部分を
中心として説明することとする。
【0116】図8に示すように、本実施の形態における
照明装置60は、光源11と、光源11からの光を集め
る集光レンズ12と、照射レンズ13と、両レンズ1
2,13間に配設された赤及び青のフィルタ格子縞板1
4,16とを備えている。赤色フィルタ格子縞板14
は、部位に応じて赤色の度合いが正弦波状(縞状)に変
化しており、赤色の成分についてのみ縞状に減衰させる
ようになっている。また、青色フィルタ格子縞板16
は、部位に応じて青色の度合いが正弦波状(縞状)に変
化しており、青色の成分についてのみ縞状に減衰させる
ようになっている。但し、その正弦波は、赤色フィルタ
格子縞板14に比べて位相が所定ピッチ(本実施の形態
では例えば「α」)ずれている。
【0117】そして、光源11から放たれた光は、集光
レンズ12、前記各色フィルタ格子縞板14,16及び
照射レンズ12を経てカラー光パターンとしてプリント
基板K上に照射されるようになっている。なお、対比撮
像に際しては、フィルタ格子縞板14,16が取り除か
れた状態で、白色光がプリント基板K上に照射されるよ
うになっている。この場合、対比撮像に際しフィルタ格
子縞板14,16を取り除く構成としてもよいし、別途
の白色光用の照明装置を用いることとしてもよい。
【0118】また、前記CCDカメラ4は、第1の実施
の形態における前記第1、第3のダイクロイックミラー
21,23及びそれらに対応する第1、第3の撮像部2
4,26を備えている。
【0119】次に、本実施の形態において制御装置7に
よって行われる画像処理及び演算処理、並びに、比較判
定処理について説明する。本実施の形態においても、制
御装置7では、光パターンの位相が所定ピッチずれた各
波長域での画像データ(本実施の形態では2画面分の画
像データ)に基づき、位相シフト法(縞走査法)の原理
に基づいて検査エリア内の各部の反射面の高さを算出す
る。但し、本実施の形態では、赤及び青の光パターンに
関し、それぞれの光源11の振幅及びオフセット成分が
予め同じになるよう光源11を調整しておく必要があ
る。また、これとともに、オフセット成分除去用の白色
光の光源11についても同様に振幅及びオフセット成分
が予め同じ(Ar=Ab,Br=Bb)になるよう光源
11を調整しておく必要がある。
【0120】そして、このように調整した上で、本実施
の形態の如く赤色、青色の位相を所定ピッチ(例えば
α)ずらした場合の画面上の点Pの光の強度R0、B0
は、それぞれ下式(4a)、(4b)で与えられる[但
し、位相を所定ピッチずらしクリームハンダを撮像した
場合、クリームハンダの反射率が前記調整(光源補正)
を行った場合と異なることが考えられるのでこの場合の
反射率をそれぞれMrr、Mbbとする]。
【0121】 R0=Mrr(Ar・sinθ+Br) ・・・(4a) B0=Mbb{Ab・sin(θ+α)+Bb} ・・・(4b) 但し、Ar:光源補正時の赤色成分の振幅、Ab:光源
補正時の青色成分の振幅、Br:光源補正時の赤色成分
のオフセット成分、Bb:光源補正時の青色成分のオフ
セット成分。
【0122】また、白色光を照射した場合の点Pの光の
強度R0h、B0hは、それぞれ下式(4c)、(4
d)で与えられる。
【0123】 R0h=Mrr・Br ・・・(4c) B0h=Mbb・Bb ・・・(4d) これら式(4a)〜(4d)に基づき、下式(4)が導
き出される。
【0124】 θ=ARCTAN{K・sinα/(1−K・cosα)}・・・(4) 但し、α≠0,π、 K=(R0/R0h−1)/(B
0/B0h−1) 特に、α=π/2とした場合、上記式(4)より下記式
(4e)が導き出される。
【0125】 θ=ARCTAN{(R0/R0h−1)/(B0/B0h−1)}…(4e) このように演算された位置情報θを用いて、上記と同様
にプリント基板K(クリームハンダ)上の点Pの高さZ
が求められ、もってクリームハンダの印刷状態の良否が
判定される。
【0126】このように、本実施の形態においても、上
述した第1、第2の実施の形態と同様の作用効果が奏さ
れる。また特に、画像データがそれぞれ2通りであるた
め、位相の異なる光成分パターンの各波長域として全く
別のもの(波長域の離れたもの同士)を採用すること
で、波長のオーバーラップによる悪影響を防止すること
ができ、ひいては、正確な測定を行うことができる。
【0127】なお、上記例では、集光レンズ12及び照
射レンズ13間に赤、青のフィルタ格子縞板14,16
を配設してなる照明装置60を用いることとした。これ
に対し、例えば図9に示すような照明装置70を用いる
こととしてもよい。すなわち、照明装置70は、第1、
及び第3のダイクロイックミラー31,33A,33B
及びミラー34、並びに、赤色、青色の各液晶パネル3
5,37を備えている。
【0128】従って、光源11から放たれた光は、集光
レンズ12を経た後、第1のダイクロイックミラー31
によってまず分光される。すなわち、赤色成分の光は、
第1のダイクロイックミラー31によって反射して赤色
液晶パネル35を透過して、ミラー34へと導かれ、該
ミラー34にて反射して第3の下流側のダイクロイック
ミラー33Bへと導かれる。一方、第1のダイクロイッ
クミラー31を透過した赤色以外の成分の光は、第3の
上流側のダイクロイックミラー33Aの方へ導かれ、そ
こで、また分光される。このとき、青色成分の光は、第
3の上流側のダイクロイックミラー33Aによって反射
して青色液晶パネル37を透過して、相対する第3の下
流側のダイクロイックミラー33Bへと導かれる。従っ
て、第3の下流側のダイクロイックミラー33Bから
は、赤色成分の光と、青色成分の光が合成されて照射レ
ンズ13の方へと導かれる。
【0129】このとき、制御装置7は液晶パネル35,
37を適宜制御して各色成分の位相ピッチをずらすよう
にする。このように、赤、青の光成分につき2通りの相
対位相関係下において、CCDカメラ4にて撮像された
2通りの画像データに基づき、位相シフト法に基づいて
(上記各式に基づいて)クリームハンダの高さを演算す
るようにしてもよい。なお、本実施の形態では、赤、青
の光成分パターンを採用することとしたが、赤外線及び
緑色、又は赤外線及び青色の光成分パターンであっても
よい。また、赤外線及び赤色、赤色及び緑色、緑色及び
青色の光成分パターンであってもよい。
【0130】尚、上述した実施の形態の記載内容に限定
されることなく、例えば次のように実施してもよい。
【0131】(a)上記実施の形態における光成分パタ
ーンは、正弦波状の光強度分布を有するものであった
が、縞状のものであれば、例えば鋸歯状、或いは、矩形
波状の光強度分布を有する光パターンであってもよい。
【0132】(b)上記実施の形態では特に言及しては
いないが、プリント基板Kにクリームハンダを印刷形成
する工程と、上記実施の形態における印刷状態検査装置
1を用いて良否判定を行う検査工程と、前記検査工程に
おいて良品判定されたものについてのみ実装を行うべく
リフローを施すリフロー工程とを備えた基板の製造方法
に具現化することも可能である。該製造方法によれば、
検査に要する時間の短縮を図ることができることから、
全体的な製造時間の低減を図ることができ、しかも不良
品の発生を抑制することができる。
【0133】(c)上記各実施の形態では、α=π/2
とした場合を中心に説明しているが、これ以外にも、α
=(2/3)π、α=(1/3)π、α=(1/4)
π、α=(1/8)π、α=(1/16)πとしてもよ
い。
【0134】(d)上記実施の形態ではプリント基板K
に印刷形成されたクリームハンダの高さ等を計測する場
合に具体化したが、他にもICパッケージ(例えばリー
ド)に印刷形成されたクリームハンダの高さ等を計測す
る場合にも具体化できる。さらに、他の計測対象物の高
さ等を計測する場合に具体化してもよい。他の計測対象
物としては、基板上に印刷された印刷物、積層体等が挙
げられる。
【0135】(e)各実施の形態における各光成分パタ
ーンは、必ずしも厳密に赤、青、緑、赤外線等に区別す
る必要はない。要するに、波長域が異なっていればよい
という趣旨であって、黄色(RG)、シアン(青緑)色
等の中間色を有する光成分パターンであってもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態における三次元計測装置を具
備する印刷状態検査装置を模式的に示す概略斜視図であ
る。
【図2】第1の実施の形態におけるより詳細な三次元計
測装置の構成を模式的に示す概略構成図である。
【図3】相対位相関係の異なる赤、緑、青の各フィルタ
の光強度分布の一例を示すグラフである。
【図4】照明装置からクリームハンダに対し合成照射さ
れる光パターンの例を示す図である。
【図5】第1の実施の形態の別の例の三次元計測装置の
構成を模式的に示す概略構成図である。
【図6】第2の実施の形態におけるより詳細な三次元計
測装置の構成を模式的に示す概略構成図である。
【図7】第2の実施の形態の別の例の三次元計測装置の
構成を模式的に示す概略構成図である。
【図8】第3の実施の形態におけるより詳細な三次元計
測装置の構成を模式的に示す概略構成図である。
【図9】第3の実施の形態の別の例の三次元計測装置の
構成を模式的に示す概略構成図である。
【符号の説明】
1…三次元計測装置を具備する印刷状態検査装置、2…
テーブル、3,30,40,50,60,70…照射手
段を構成する照明装置、4…撮像手段としてのCCDカ
メラ、7…演算手段を構成する制御装置、11…光源、
14…赤色フィルタ格子縞板、15…緑色フィルタ格子
縞板、16…青色フィルタ格子縞板、手K…プリント基
板、C…計測対象物を構成するクリームハンダ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G06T 7/60 150 G01B 11/24 E Fターム(参考) 2F065 AA24 AA53 BB05 CC01 CC26 DD06 EE00 FF06 FF09 GG23 GG24 HH06 HH12 JJ03 JJ09 JJ26 LL04 LL20 LL21 LL25 LL26 LL41 NN05 NN11 PP12 QQ00 QQ21 QQ23 QQ24 QQ26 RR05 5B057 AA03 BA02 CA01 CA13 CA16 DB03 DB06 DC03 DC09 5L096 AA02 AA09 BA03 CA02 CA17 FA66 GA40 HA01

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも計測対象物に対し、縞状の光
    強度分布を有するとともに、互いに異なる波長成分を有
    し、互いに相対位相関係の異なる複数の光成分パターン
    を同時に照射可能な照射手段と、 前記光成分パターンの照射された計測対象物からの反射
    光を各光成分毎に分離して撮像可能な撮像手段と、 前記異なる相対位相関係下において前記撮像手段にて撮
    像された複数通りの画像データに基づき、位相シフト法
    により少なくとも前記計測対象物の所定の高さを演算す
    る演算手段とを備えたことを特徴とする三次元計測装
    置。
  2. 【請求項2】 少なくとも計測対象物に対し、縞状の光
    強度分布を有するとともに、互いに異なる波長成分を有
    し、互いに相対位相関係の異なる少なくとも2つの光成
    分パターンを同時に照射可能な照射手段と、 前記光成分パターンの照射された計測対象物からの反射
    光を各光成分毎に分離して撮像可能な撮像手段と、 前記異なる相対位相関係下において前記撮像手段にて撮
    像された少なくとも2通りの画像データ及び別途の補正
    用データに基づき、位相シフト法により少なくとも前記
    計測対象物の所定の高さを演算する演算手段とを備えた
    ことを特徴とする三次元計測装置。
  3. 【請求項3】 前記補正用データは、白色全照射された
    計測対象物からの反射光を撮像した画像データであるこ
    とを特徴とする請求項2に記載の三次元計測装置。
  4. 【請求項4】 少なくとも計測対象物に対し、縞状の光
    強度分布を有するとともに、互いに異なる波長成分を有
    し、互いに相対位相関係の異なる少なくとも3つの光成
    分パターンを同時に照射可能な照射手段と、 前記光成分パターンの照射された計測対象物からの反射
    光を各光成分毎に分離して撮像可能な撮像手段と、 前記異なる相対位相関係下において前記撮像手段にて撮
    像された少なくとも3通りの画像データに基づき、位相
    シフト法により少なくとも前記計測対象物の所定の高さ
    を演算する演算手段とを備えたことを特徴とする三次元
    計測装置。
  5. 【請求項5】 前記互いに異なる相対位相関係をそれぞ
    れ0、α、βとしたときの前記3通りの画像データがそ
    れぞれV0、V1、V2であるとき、前記演算手段は、下記式
    (1)により位置情報θを求め、該位置情報θに基づき
    前記所定の高さを演算するものであることを特徴とする
    請求項4に記載の三次元計測装置。 【数1】
  6. 【請求項6】 少なくとも計測対象物に対し、同一振幅
    及び同一オフセット成分の光源からの光に基づき、縞状
    の光強度分布を有するとともに、互いに異なる波長成分
    を有し、互いに相対位相関係の異なる3つの光成分パタ
    ーンを同時に照射して第1の照射を行うとともに、少な
    くとも計測対象物に対し、前記光源からの光に基づき白
    色の全照射たる第2の照射を行うことの可能な照射手段
    と、 前記第1の照射に基づく光成分パターンの照射された計
    測対象物からの反射光を各光成分毎に分離して撮像する
    第1の撮像を行うとともに、前記第2の照射に基づく計
    測対象物からの反射光を各光成分毎に分離して撮像する
    第2の撮像を行うことの可能な撮像手段と、 前記異なる相対位相関係下において前記撮像手段による
    第1の撮像に基づく3通りの画像データ、及び、前記第
    2の撮像に基づく画像データに基づき、位相シフト法に
    より少なくとも前記計測対象物の所定の高さを演算する
    演算手段とを備えたことを特徴とする三次元計測装置。
  7. 【請求項7】 前記第1の撮像に際しての前記互いに異
    なる相対位相関係をそれぞれ0、α、βとしたときの各
    光成分毎の前記3通りの画像データがそれぞれRs、G
    s、Bsであり、前記第2の撮像に際しての各光成分毎
    の3通りの画像データがそれぞれRw、Gw、Bwであ
    るとき、前記演算手段は、下記式(2)により位置情報
    θを求め、該位置情報θに基づき前記所定の高さを演算
    するものであることを特徴とする請求項6に記載の三次
    元計測装置。 【数2】
  8. 【請求項8】 前記互いに異なる波長成分を有する3つ
    の光成分パターンは、それぞれ、赤色、緑色、青色の光
    成分パターンであることを特徴とする請求項4乃至7の
    いずれかに記載の三次元計測装置。
  9. 【請求項9】 少なくとも計測対象物に対し、同一振幅
    及び同一オフセット成分の光源からの光に基づき、縞状
    の光強度分布を有するとともに、互いに異なる波長成分
    を有し、互いに相対位相関係の異なる4つの光成分パタ
    ーンを同時に照射して第1の照射を行うとともに、少な
    くとも計測対象物に対し、前記光源からの光に基づき白
    色の全照射たる第2の照射を行うことの可能な照射手段
    と、 前記第1の照射に基づく光成分パターンの照射された計
    測対象物からの反射光を各光成分毎に分離して撮像する
    第1の撮像を行うとともに、前記第2の照射に基づく計
    測対象物からの反射光を各光成分毎に分離して撮像する
    第2の撮像を行うことの可能な撮像手段と、 前記異なる相対位相関係下において前記撮像手段による
    第1の撮像に基づく4通りの画像データ、及び、前記第
    2の撮像に基づく画像データに基づき、位相シフト法に
    より少なくとも前記計測対象物の所定の高さを演算する
    演算手段とを備えたことを特徴とする三次元計測装置。
  10. 【請求項10】 前記第1の撮像に際しての前記互いに
    異なる相対位相関係をそれぞれ0、α、β、γとしたと
    きの各光成分毎の前記4通りの画像データがそれぞれR
    s、Gs、Bs、Isであり、前記第2の撮像に際して
    の各光成分毎の4通りの画像データがそれぞれRw、G
    w、Bw、Iwであるとき、前記演算手段は、下記式
    (3)により位置情報θを求め、該位置情報θに基づき
    前記所定の高さを演算するものであることを特徴とする
    請求項9に記載の三次元計測装置。 【数3】
  11. 【請求項11】 前記互いに異なる波長成分を有する4
    つの光成分パターンは、それぞれ、赤色、緑色、青色及
    び赤外線の光成分パターンであることを特徴とする請求
    項9又は10に記載の三次元計測装置。
  12. 【請求項12】 少なくとも計測対象物に対し、同一振
    幅及び同一オフセット成分の光源からの光に基づき、縞
    状の光強度分布を有するとともに、互いに異なる波長成
    分を有し、互いに相対位相関係の異なる2つの光成分パ
    ターンを同時に照射して第1の照射を行うとともに、少
    なくとも計測対象物に対し、前記光源からの光に基づき
    白色の全照射たる第2の照射を行うことの可能な照射手
    段と、 前記第1の照射に基づく光成分パターンの照射された計
    測対象物からの反射光を各光成分毎に分離して撮像する
    第1の撮像を行うとともに、前記第2の照射に基づく計
    測対象物からの反射光を各光成分毎に分離して撮像する
    第2の撮像を行うことの可能な撮像手段と、 前記異なる相対位相関係下において前記撮像手段による
    第1の撮像に基づく2通りの画像データ、及び、前記第
    2の撮像に基づく画像データに基づき、位相シフト法に
    より少なくとも前記計測対象物の所定の高さを演算する
    演算手段とを備えたことを特徴とする三次元計測装置。
  13. 【請求項13】 前記互いに異なる相対位相関係をαと
    したときの前記第1の撮像に際しての各光成分毎の前記
    2通りの画像データがそれぞれR0、B0であり、前記
    第2の撮像に際しての各光成分毎の2通りの画像データ
    がそれぞれR0h、B0hであるとき、前記演算手段
    は、下記式(4)により位置情報θを求め、該位置情報
    θに基づき前記所定の高さを演算するものであることを
    特徴とする請求項12に記載の三次元計測装置。 θ=ARCTAN{K・sinα/(1−K・cosα)}・・・(4) 但し、α≠0,π、 K=(R0/R0h−1)/(B
    0/B0h−1)
  14. 【請求項14】 前記互いに異なる波長成分を有する2
    つの光成分パターンは、それぞれ、赤色及び青色、赤外
    線及び緑色、又は赤外線及び青色の光成分パターンであ
    ることを特徴とする請求項12又は13に記載の三次元
    計測装置。
  15. 【請求項15】 前記照射手段は、第1の照射に際し、
    光源からの光を、互いに異なる波長成分を有し、互いに
    相対位相関係の異なる各光成分パターンに一旦分離した
    上で合成して照射可能な液晶プロジェクタ機構を備えて
    いることを特徴とする請求項4乃至14のいずれかに記
    載の三次元計測装置。
  16. 【請求項16】 前記照射手段は、第1の照射に際し、
    光源からの光を、所定の波長成分について縞状に遮光す
    るとともに残りの波長成分について全面的に透光を許容
    するフィルタ格子縞板を用いて、互いに相対位相関係の
    異なる各光成分パターンを同時に照射可能なフィルタ格
    子縞板機構を備えていることを特徴とする請求項4乃至
    14のいずれかに記載の三次元計測装置。
  17. 【請求項17】 前記光成分パターンは、略正弦波状の
    光強度分布を有することを特徴とする請求項1乃至16
    のいずれかに記載の三次元計測装置。
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