JP2002047450A - 水性塗料組成物 - Google Patents
水性塗料組成物Info
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- JP2002047450A JP2002047450A JP2000230841A JP2000230841A JP2002047450A JP 2002047450 A JP2002047450 A JP 2002047450A JP 2000230841 A JP2000230841 A JP 2000230841A JP 2000230841 A JP2000230841 A JP 2000230841A JP 2002047450 A JP2002047450 A JP 2002047450A
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- JP
- Japan
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- coating composition
- weight
- content
- aqueous coating
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Abstract
(57)【要約】
【課題】本発明は、ハケ塗りの際にハケすべり、およ
び、かぶりに優れた揮発性有機溶剤の含有量が1重量%
未満である水性塗料組成物を提供する。 【解決手段】揮発性有機化合物の含有量が1重量%未満
である、樹脂エマルションおよび増粘剤を含む水性塗料
組成物において、上記増粘剤がニュートン性粘性付与剤
と擬塑性粘性付与剤とからなり、かつ、その含有量が塗
料組成物中に固形分で0.3〜3.0重量%であること
を特徴とする水性塗料組成物である。例えば、ニュート
ン性粘性付与剤と擬塑性粘性付与剤との固形分重量比が
3/1〜12/1である。
び、かぶりに優れた揮発性有機溶剤の含有量が1重量%
未満である水性塗料組成物を提供する。 【解決手段】揮発性有機化合物の含有量が1重量%未満
である、樹脂エマルションおよび増粘剤を含む水性塗料
組成物において、上記増粘剤がニュートン性粘性付与剤
と擬塑性粘性付与剤とからなり、かつ、その含有量が塗
料組成物中に固形分で0.3〜3.0重量%であること
を特徴とする水性塗料組成物である。例えば、ニュート
ン性粘性付与剤と擬塑性粘性付与剤との固形分重量比が
3/1〜12/1である。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は水性塗料組成物に関
し、特に、塗装作業性に優れた水性塗料組成物に関す
る。
し、特に、塗装作業性に優れた水性塗料組成物に関す
る。
【0002】
【従来の技術】室内の塗装に用いられる水性塗料は、通
常、凍結防止剤や造膜助剤としてVOCと呼ばれる揮発
性有機化合物を含んでいるが、近年の環境問題や、不快
臭やシックハウス症候群、化学物質過敏症等の人体に与
える影響の観点から、塗料自体に含まれるVOCや、得
られる塗膜から放出されるVOCをできるだけ少なくす
る水性塗料が商品化されている。
常、凍結防止剤や造膜助剤としてVOCと呼ばれる揮発
性有機化合物を含んでいるが、近年の環境問題や、不快
臭やシックハウス症候群、化学物質過敏症等の人体に与
える影響の観点から、塗料自体に含まれるVOCや、得
られる塗膜から放出されるVOCをできるだけ少なくす
る水性塗料が商品化されている。
【0003】このような水性塗料として代表的なものと
しては、樹脂エマルションを主成分とした水性塗料を挙
げることができる。しかしながらこのような塗料は、粘
性が低いため、塗装作業性が悪く、具体的には、ハケ塗
りの際にハケすべりが強く、かぶりが悪いという問題点
があった。そのため、ハケ塗りの際に適度な粘性を与え
るために、ニュートン性粘性を付与する増粘剤の添加が
試みられてきたが、ハケ塗りの際の粘性を充分に得るた
めには、塗料に対する添加量が多くなり、かえって塗装
の際のタレ性の低下や得られる塗膜性能の劣化を引き起
こしたり、塗料自体の粘度が高くなるために取り扱いに
くくなったりする恐れがあった。特に、最近開発されつ
つある、揮発性有機化合物の含有量が1重量%未満であ
る実質的に揮発性有機化合物を含まない水性塗料では、
この傾向が顕著であり、実用上の問題が生じていた。
しては、樹脂エマルションを主成分とした水性塗料を挙
げることができる。しかしながらこのような塗料は、粘
性が低いため、塗装作業性が悪く、具体的には、ハケ塗
りの際にハケすべりが強く、かぶりが悪いという問題点
があった。そのため、ハケ塗りの際に適度な粘性を与え
るために、ニュートン性粘性を付与する増粘剤の添加が
試みられてきたが、ハケ塗りの際の粘性を充分に得るた
めには、塗料に対する添加量が多くなり、かえって塗装
の際のタレ性の低下や得られる塗膜性能の劣化を引き起
こしたり、塗料自体の粘度が高くなるために取り扱いに
くくなったりする恐れがあった。特に、最近開発されつ
つある、揮発性有機化合物の含有量が1重量%未満であ
る実質的に揮発性有機化合物を含まない水性塗料では、
この傾向が顕著であり、実用上の問題が生じていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、ハケ塗りの
際にハケすべり、および、かぶりに優れた揮発性有機溶
剤の含有量が1重量%未満である水性塗料組成物を提供
することを目的とする。
際にハケすべり、および、かぶりに優れた揮発性有機溶
剤の含有量が1重量%未満である水性塗料組成物を提供
することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、揮発性有機溶
剤の含有量が1重量%未満である、樹脂エマルションお
よび増粘剤を含む水性塗料組成物において、上記増粘剤
がニュートン性粘性付与剤と擬塑性粘性付与剤とからな
り、かつ、その含有量が塗料組成物中に固形分で0.3
〜3.0重量%であることを特徴とする水性塗料組成物
である。例えば、ニュートン性粘性付与剤と擬塑性粘性
付与剤との固形分重量比が3/1〜12/1である。こ
こで、ニュートン性粘性付与剤が非イオン性ポリウレタ
ン系樹脂であり、擬塑性粘性付与剤がセルロース誘導体
であることが好ましい。
剤の含有量が1重量%未満である、樹脂エマルションお
よび増粘剤を含む水性塗料組成物において、上記増粘剤
がニュートン性粘性付与剤と擬塑性粘性付与剤とからな
り、かつ、その含有量が塗料組成物中に固形分で0.3
〜3.0重量%であることを特徴とする水性塗料組成物
である。例えば、ニュートン性粘性付与剤と擬塑性粘性
付与剤との固形分重量比が3/1〜12/1である。こ
こで、ニュートン性粘性付与剤が非イオン性ポリウレタ
ン系樹脂であり、擬塑性粘性付与剤がセルロース誘導体
であることが好ましい。
【0006】また、ここでエマルション樹脂がアクリル
樹脂エマルションであり、塗料組成物中のアクリル樹脂
エマルションの含有量が樹脂固形分で3重量%以上であ
ることが好ましく、そのTgが−60〜−10℃、数平
均分子量が5000〜200000および酸価が15〜
50であることが好ましい。
樹脂エマルションであり、塗料組成物中のアクリル樹脂
エマルションの含有量が樹脂固形分で3重量%以上であ
ることが好ましく、そのTgが−60〜−10℃、数平
均分子量が5000〜200000および酸価が15〜
50であることが好ましい。
【0007】さらに、本発明の水性塗料組成物はノニオ
ン性界面活性剤を含んでいて、その含有量が0.2〜5
重量%であることが好ましく、そのHLBが12.5〜
18.5であることが好ましい。
ン性界面活性剤を含んでいて、その含有量が0.2〜5
重量%であることが好ましく、そのHLBが12.5〜
18.5であることが好ましい。
【0008】また、さらに、本発明の水性塗料組成物は
顔料を含んでいて、その含有量が顔料体積濃度で25%
以上であることが好ましい。
顔料を含んでいて、その含有量が顔料体積濃度で25%
以上であることが好ましい。
【0009】さらに、本発明の水性塗料組成物は、塗料
組成物の25℃におけるストーマー粘度計での粘度が7
0KUであるときの、回転式粘度計による粘度が、剪断
速度104秒-1において0.5poise以上であるこ
とが好ましい。
組成物の25℃におけるストーマー粘度計での粘度が7
0KUであるときの、回転式粘度計による粘度が、剪断
速度104秒-1において0.5poise以上であるこ
とが好ましい。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明における揮発性有機化合物
(以下VOCと略記する)とは、沸点が250℃以下の
ものを意味する。
(以下VOCと略記する)とは、沸点が250℃以下の
ものを意味する。
【0011】本発明の水性塗料組成物は、揮発性有機溶
剤の含有量が1重量%未満である、樹脂エマルションお
よび増粘剤を含む水性塗料組成物において、上記増粘剤
がニュートン性粘性付与剤と擬塑性粘性付与剤とからな
り、かつ、その含有量が塗料組成物中に固形分で0.3
〜3.0重量%であることを特徴とするものである。
剤の含有量が1重量%未満である、樹脂エマルションお
よび増粘剤を含む水性塗料組成物において、上記増粘剤
がニュートン性粘性付与剤と擬塑性粘性付与剤とからな
り、かつ、その含有量が塗料組成物中に固形分で0.3
〜3.0重量%であることを特徴とするものである。
【0012】本発明の水性塗料組成物に含まれる増粘剤
を構成する一方のニュートン性粘性付与剤は、塗料をハ
ケ塗りしやすくして、塗布時のかぶりを向上させるもの
である。具体的には、非イオン性高分子タイプのものを
挙げることができる。このようなもので市販されている
ものとしては、ポリウレタン系樹脂であるアデカノール
UHシリーズ(旭電化社製)、BERMODOL PU
Rシリーズ(アクゾノーベル社製)、プライマルRM−
2020NPR(ローム・アンド・ハース・ジャパン社
製)、非ウレタン樹脂であるOPTIFLOシリーズ
(日産ズードヘミー触媒社製)等を例示することができ
る。それらの中でも塗装の際のタレ性の観点から、非イ
オン性ポリウレタン系樹脂のものが好ましい。
を構成する一方のニュートン性粘性付与剤は、塗料をハ
ケ塗りしやすくして、塗布時のかぶりを向上させるもの
である。具体的には、非イオン性高分子タイプのものを
挙げることができる。このようなもので市販されている
ものとしては、ポリウレタン系樹脂であるアデカノール
UHシリーズ(旭電化社製)、BERMODOL PU
Rシリーズ(アクゾノーベル社製)、プライマルRM−
2020NPR(ローム・アンド・ハース・ジャパン社
製)、非ウレタン樹脂であるOPTIFLOシリーズ
(日産ズードヘミー触媒社製)等を例示することができ
る。それらの中でも塗装の際のタレ性の観点から、非イ
オン性ポリウレタン系樹脂のものが好ましい。
【0013】また、上記増粘剤を構成するもう一方の擬
塑性粘性付与剤は、ハケ塗り後のタレを抑制するもので
ある。具体的には、セルロース誘導体、高級脂肪酸アマ
イド、変性ポリサッカライド、変性アクリルコポリマー
等を挙げることができる。このようなもので市販されて
いるものとして、上記ヒドロキシセルロース誘導体では
BERMOCOLLシリーズ(アクゾノーベル社製)、
高級脂肪酸アマイドではチクゾールW−300(共栄社
化学社製)、変性ポリサッカライドではBENAQUA
1000(エレメンティスジャパン社製)、また、変性
アクリルコポリマーではRHEOLATE430(エレ
メンティスジャパン社製)、プライマルDRシリーズ、
プライマルTT−615(いずれもローム・アンド・ハ
ース・ジャパン社製)等を例示することができる。この
中で、膜ハジキ、調色性の観点から、セルロース誘導体
であることが好ましく、ヒドロキシセルロース誘導体で
あることがさらに好ましい。
塑性粘性付与剤は、ハケ塗り後のタレを抑制するもので
ある。具体的には、セルロース誘導体、高級脂肪酸アマ
イド、変性ポリサッカライド、変性アクリルコポリマー
等を挙げることができる。このようなもので市販されて
いるものとして、上記ヒドロキシセルロース誘導体では
BERMOCOLLシリーズ(アクゾノーベル社製)、
高級脂肪酸アマイドではチクゾールW−300(共栄社
化学社製)、変性ポリサッカライドではBENAQUA
1000(エレメンティスジャパン社製)、また、変性
アクリルコポリマーではRHEOLATE430(エレ
メンティスジャパン社製)、プライマルDRシリーズ、
プライマルTT−615(いずれもローム・アンド・ハ
ース・ジャパン社製)等を例示することができる。この
中で、膜ハジキ、調色性の観点から、セルロース誘導体
であることが好ましく、ヒドロキシセルロース誘導体で
あることがさらに好ましい。
【0014】また、本発明の水性塗料組成物に含まれる
増粘剤を構成するニュートン性粘性付与剤と擬塑性粘性
付与剤との固形分重量比は3/1〜12/1であること
が好ましく、6/1〜9/1であることがさらに好まし
い。上記固形分重量比が3/1未満である場合は、塗装
作業性が低下する恐れがあり、また、12/1を超える
場合は、塗装の際にタレが発生する恐れがある。
増粘剤を構成するニュートン性粘性付与剤と擬塑性粘性
付与剤との固形分重量比は3/1〜12/1であること
が好ましく、6/1〜9/1であることがさらに好まし
い。上記固形分重量比が3/1未満である場合は、塗装
作業性が低下する恐れがあり、また、12/1を超える
場合は、塗装の際にタレが発生する恐れがある。
【0015】ここで、塗料組成物100重量部に対す
る、上記増粘剤の固形分含有量は0.3〜3.0重量%
であり、塗装の際の作業性とタレ性の観点から、0.4
〜2.0重量%であることが好ましい。上記含有量が
0.3重量%未満である場合は、塗装作業性が向上せ
ず、また、3.0重量%を超える場合は、塗料自体の粘
度が高くなるために取り扱い性や混色安定性が低下した
り、得られる塗膜の耐水性が低下する。
る、上記増粘剤の固形分含有量は0.3〜3.0重量%
であり、塗装の際の作業性とタレ性の観点から、0.4
〜2.0重量%であることが好ましい。上記含有量が
0.3重量%未満である場合は、塗装作業性が向上せ
ず、また、3.0重量%を超える場合は、塗料自体の粘
度が高くなるために取り扱い性や混色安定性が低下した
り、得られる塗膜の耐水性が低下する。
【0016】本発明の水性塗料組成物は樹脂エマルショ
ンを含んでいる。上記樹脂エマルションとしては特に限
定されず、アクリル樹脂エマルション、ポリエステル樹
脂エマルション、ウレタン樹脂エマルション等、当業者
によってよく知られている樹脂エマルションを挙げるこ
とができるが、耐候性や耐水性等の観点から、アクリル
樹脂エマルションであることが好ましい。
ンを含んでいる。上記樹脂エマルションとしては特に限
定されず、アクリル樹脂エマルション、ポリエステル樹
脂エマルション、ウレタン樹脂エマルション等、当業者
によってよく知られている樹脂エマルションを挙げるこ
とができるが、耐候性や耐水性等の観点から、アクリル
樹脂エマルションであることが好ましい。
【0017】上記樹脂エマルションがアクリル樹脂エマ
ルションである場合、そのTgは−60〜−10℃であ
り、−45〜−20℃であることが好ましい。また、数
平均分子量は5000〜20000であり、5000〜
15000であることが好ましい。さらに、酸価は15
〜50であり、25〜45であることが好ましい。
ルションである場合、そのTgは−60〜−10℃であ
り、−45〜−20℃であることが好ましい。また、数
平均分子量は5000〜20000であり、5000〜
15000であることが好ましい。さらに、酸価は15
〜50であり、25〜45であることが好ましい。
【0018】また、上記アクリル樹脂エマルションは、
いわゆるコア/シェル構造と呼ばれる複層構造であって
もよい。複層構造を呈する場合には、コア部の割合はエ
マルション粒子中80重量%以下であればよい。またシ
ェル部のポリマーはTgが−60〜−10℃、数平均分
子量が5000〜20000、酸価が15〜50、コア
部のポリマーはTgが−60〜−20℃、数平均分子量
が5000〜500000、酸価が0〜50であればよ
い。
いわゆるコア/シェル構造と呼ばれる複層構造であって
もよい。複層構造を呈する場合には、コア部の割合はエ
マルション粒子中80重量%以下であればよい。またシ
ェル部のポリマーはTgが−60〜−10℃、数平均分
子量が5000〜20000、酸価が15〜50、コア
部のポリマーはTgが−60〜−20℃、数平均分子量
が5000〜500000、酸価が0〜50であればよ
い。
【0019】上記アクリル樹脂エマルションのTgが−
10℃を超える場合、塗装膜厚が厚いときに乾燥後表面
に亀裂を生じやすく、また、−60℃未満である場合、
汎用原料による合成が困難である。
10℃を超える場合、塗装膜厚が厚いときに乾燥後表面
に亀裂を生じやすく、また、−60℃未満である場合、
汎用原料による合成が困難である。
【0020】また、上記アクリル樹脂エマルションの数
平均分子量が20000を超える場合、乾燥後塗膜表面
に亀裂を生じやすく、また、5000未満である場合、
樹脂合成時の連鎖移動剤を多量に必要とするため、アク
リル樹脂エマルションにメルカプタン臭が残り好ましく
ない。
平均分子量が20000を超える場合、乾燥後塗膜表面
に亀裂を生じやすく、また、5000未満である場合、
樹脂合成時の連鎖移動剤を多量に必要とするため、アク
リル樹脂エマルションにメルカプタン臭が残り好ましく
ない。
【0021】上記アクリル樹脂エマルションの酸価が5
0を超える場合、塗膜の耐水性が悪化し、また、15未
満である場合、塗膜付着性が低下し好ましくない。
0を超える場合、塗膜の耐水性が悪化し、また、15未
満である場合、塗膜付着性が低下し好ましくない。
【0022】なお、本発明におけるTgおよび酸価は、
製造に用いたモノマーの種類および量から計算により、
求めることができる。また数平均分子量は、得られたエ
マルション樹脂をゲルパーミエーションクロマトグラフ
ィー(GPC)を用いて測定することにより決定するこ
とができる。
製造に用いたモノマーの種類および量から計算により、
求めることができる。また数平均分子量は、得られたエ
マルション樹脂をゲルパーミエーションクロマトグラフ
ィー(GPC)を用いて測定することにより決定するこ
とができる。
【0023】上記アクリル樹脂エマルションの平均粒子
径としては特に限定されないが、タッチアップ性の観点
から、150〜200nmであることが好ましい。
径としては特に限定されないが、タッチアップ性の観点
から、150〜200nmであることが好ましい。
【0024】このようなアクリル樹脂エマルションを得
る方法としては、エチレン性不飽和モノマーを水中で乳
化重合する方法、また、有機溶剤中でエチレン性不飽和
モノマーを重合させた後に脱溶剤と乳化とを行う方法を
挙げることができるが、工程が簡単で、有機溶剤の残留
を考慮しなくてよい水中での乳化重合によって得る方法
が好ましく、具体的には、40〜100℃の水中で、エ
チレン性不飽和モノマーを、その0.2〜10重量%の
乳化剤の存在下で、0.1〜5重量%のラジカル重合開
始剤および適量の連鎖移動剤を用いて2〜10時間反応
させる方法を挙げることができる。
る方法としては、エチレン性不飽和モノマーを水中で乳
化重合する方法、また、有機溶剤中でエチレン性不飽和
モノマーを重合させた後に脱溶剤と乳化とを行う方法を
挙げることができるが、工程が簡単で、有機溶剤の残留
を考慮しなくてよい水中での乳化重合によって得る方法
が好ましく、具体的には、40〜100℃の水中で、エ
チレン性不飽和モノマーを、その0.2〜10重量%の
乳化剤の存在下で、0.1〜5重量%のラジカル重合開
始剤および適量の連鎖移動剤を用いて2〜10時間反応
させる方法を挙げることができる。
【0025】上記エチレン性不飽和モノマーとしては、
例えば、アクリル酸またはメタクリル酸およびそのアル
キルエステル類、例えば、メチルエステル、エチルエス
テル、イソブチルエステル、s−ブチルエステル、t−
ブチルエステル、2−エチルヘキシルエステル、ラウリ
ルエステル等;ビニル化合物、例えば、スチレン、メチ
ルスチレン等;カルボン酸類、例えば、アクリル酸、メ
タクリル酸、マレイン酸、イタコン酸等;アクリル酸ま
たはメタクリル酸のヒドロキシアルキルエステル類、例
えば、ヒドロキシエチルエステル、ヒドロキシプロピル
エステル、ヒドロキシブチルエステル等;ニトリル類、
例えば、(メタ)アクリロニトリル等;アミド類、例え
ば(メタ)アクリルアミド、N−メチロールアクリルア
ミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、N−イソプロ
ピルアクリルアミド等を挙げることができる。これらの
エチレン性不飽和モノマーは2種以上を用いてもよい。
例えば、アクリル酸またはメタクリル酸およびそのアル
キルエステル類、例えば、メチルエステル、エチルエス
テル、イソブチルエステル、s−ブチルエステル、t−
ブチルエステル、2−エチルヘキシルエステル、ラウリ
ルエステル等;ビニル化合物、例えば、スチレン、メチ
ルスチレン等;カルボン酸類、例えば、アクリル酸、メ
タクリル酸、マレイン酸、イタコン酸等;アクリル酸ま
たはメタクリル酸のヒドロキシアルキルエステル類、例
えば、ヒドロキシエチルエステル、ヒドロキシプロピル
エステル、ヒドロキシブチルエステル等;ニトリル類、
例えば、(メタ)アクリロニトリル等;アミド類、例え
ば(メタ)アクリルアミド、N−メチロールアクリルア
ミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、N−イソプロ
ピルアクリルアミド等を挙げることができる。これらの
エチレン性不飽和モノマーは2種以上を用いてもよい。
【0026】上記重合開始剤としては、過硫酸塩、例え
ば、過硫酸アンモニウム、過硫酸カリウム等;過酸化
物、例えば、t−ブチルハイドロパーオキサイド、過酸
化水素等;レドックス開始剤系、例えば、亜硫酸水素ナ
トリウム、亜硫酸ナトリウム、アスコルビン酸、ロンガ
リット等の還元剤と上記開始剤のような酸化剤を組み合
わせたもの等;アゾ化合物、例えば、4,4’−アゾビ
ス4−シアノ吉草酸等を挙げることができる。
ば、過硫酸アンモニウム、過硫酸カリウム等;過酸化
物、例えば、t−ブチルハイドロパーオキサイド、過酸
化水素等;レドックス開始剤系、例えば、亜硫酸水素ナ
トリウム、亜硫酸ナトリウム、アスコルビン酸、ロンガ
リット等の還元剤と上記開始剤のような酸化剤を組み合
わせたもの等;アゾ化合物、例えば、4,4’−アゾビ
ス4−シアノ吉草酸等を挙げることができる。
【0027】上記乳化剤としては、アニオン系乳化剤、
例えば、ドデシルベンゼンスルホン酸塩、ラウリル硫酸
塩、アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸塩、ジア
ルキルスルホコハク酸塩、ポリオキシエチレンアルキル
フェニルエーテル硫酸塩、ポリオキシエチレン多環フェ
ニルエーテル硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエー
テル硫酸塩等、ノニオン系乳化剤、例えば、ポリオキシ
エチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレ
ンアルキルエーテル、ポリオキシエチレン多環フェニル
エーテル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステ
ル等;アニオン系またはノニオン系であってラジカル重
合性基を有する、いわゆる反応性乳化剤、例えば、アク
アロンHS−10(第一工業製薬社製、ポリオキシエチ
レンアルキルプロペニルフェニルエーテル硫酸塩)、ア
クアロンRN−20(第一工業製薬社製、ポリオキシエ
チレンアルキルプロペニルフェニルエーテル)、エレミ
ノールJS−2(三洋化成工業社製、アルキルアリルス
ルホコハク酸ナトリウム)、ラテムルS−180A(花
王社製、スルホコハク酸型反応性活性剤(オレイルアン
モニウム塩))、アントックスMS−60(日本乳化剤
社製、ビス(ポリオキシエチレン多環フェニルエーテ
ル)メタクリレート硫酸エステル)等を挙げることがで
きる。
例えば、ドデシルベンゼンスルホン酸塩、ラウリル硫酸
塩、アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸塩、ジア
ルキルスルホコハク酸塩、ポリオキシエチレンアルキル
フェニルエーテル硫酸塩、ポリオキシエチレン多環フェ
ニルエーテル硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエー
テル硫酸塩等、ノニオン系乳化剤、例えば、ポリオキシ
エチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレ
ンアルキルエーテル、ポリオキシエチレン多環フェニル
エーテル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステ
ル等;アニオン系またはノニオン系であってラジカル重
合性基を有する、いわゆる反応性乳化剤、例えば、アク
アロンHS−10(第一工業製薬社製、ポリオキシエチ
レンアルキルプロペニルフェニルエーテル硫酸塩)、ア
クアロンRN−20(第一工業製薬社製、ポリオキシエ
チレンアルキルプロペニルフェニルエーテル)、エレミ
ノールJS−2(三洋化成工業社製、アルキルアリルス
ルホコハク酸ナトリウム)、ラテムルS−180A(花
王社製、スルホコハク酸型反応性活性剤(オレイルアン
モニウム塩))、アントックスMS−60(日本乳化剤
社製、ビス(ポリオキシエチレン多環フェニルエーテ
ル)メタクリレート硫酸エステル)等を挙げることがで
きる。
【0028】上記連鎖移動剤としては、例えば、ラウリ
ルメルカプタン、t−ドデシルメルカプタン、オクチル
メルカプタン、チオグリコール酸2−エチルへキシル、
2−メチル−5−t−ブチルチオフェノール等を挙げる
ことができる。
ルメルカプタン、t−ドデシルメルカプタン、オクチル
メルカプタン、チオグリコール酸2−エチルへキシル、
2−メチル−5−t−ブチルチオフェノール等を挙げる
ことができる。
【0029】また、複層構造を有する上記アクリル樹脂
エマルションを得る方法としては、上記方法を基本とし
た慣用の2段重合法を用いて得ることができる。
エマルションを得る方法としては、上記方法を基本とし
た慣用の2段重合法を用いて得ることができる。
【0030】また得られたアクリル樹脂エマルションの
pHを調整するために中和剤が使用されてもよく、例え
ば、アンモニア、N,N−ジメチルアミノエタノール、
2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール等のアミン
類、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等の水酸化物を
挙げることができるが、VOCおよび得られる塗膜性能
の観点から、2−アミノ−2−メチル−1−プロパノー
ルであることが好ましい。また、このような中和剤によ
る中和率は、VOCの観点から、10%以下であること
が好ましい。
pHを調整するために中和剤が使用されてもよく、例え
ば、アンモニア、N,N−ジメチルアミノエタノール、
2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール等のアミン
類、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等の水酸化物を
挙げることができるが、VOCおよび得られる塗膜性能
の観点から、2−アミノ−2−メチル−1−プロパノー
ルであることが好ましい。また、このような中和剤によ
る中和率は、VOCの観点から、10%以下であること
が好ましい。
【0031】本発明の水性塗料組成物が上記アクリル樹
脂エマルションを含む場合、塗料樹脂固形分中における
その樹脂固形分含有量は3重量%以上であり、8〜35
重量%であることが好ましい。上記含有量が3重量%未
満である場合、塗膜にならない恐れがある。
脂エマルションを含む場合、塗料樹脂固形分中における
その樹脂固形分含有量は3重量%以上であり、8〜35
重量%であることが好ましい。上記含有量が3重量%未
満である場合、塗膜にならない恐れがある。
【0032】本発明の水性塗料組成物は、さらに、ノニ
オン性界面活性剤を含むことができる。上記ノニオン性
界面活性剤を含むことで塗料の凍結を防止することがで
きる。上記ノニオン性界面活性剤として具体的には、ポ
リオキシアルキレン系のものを挙げることができる。こ
のようなポリオキシアルキレン系のノニオン性界面活性
剤のHLB(hydrophile−lipophil
e balance)は、12.5〜18.5であるこ
とが好ましい。上記HLBが18.5を超える場合、親
水性が高すぎて粒子表面の疎水性部への吸着性が低下し
て凍結安定化機能が発現せず、また、12.5未満であ
る場合、親水基の水和能力が低下し凍結時の塗料安定性
が確保できなくなる。
オン性界面活性剤を含むことができる。上記ノニオン性
界面活性剤を含むことで塗料の凍結を防止することがで
きる。上記ノニオン性界面活性剤として具体的には、ポ
リオキシアルキレン系のものを挙げることができる。こ
のようなポリオキシアルキレン系のノニオン性界面活性
剤のHLB(hydrophile−lipophil
e balance)は、12.5〜18.5であるこ
とが好ましい。上記HLBが18.5を超える場合、親
水性が高すぎて粒子表面の疎水性部への吸着性が低下し
て凍結安定化機能が発現せず、また、12.5未満であ
る場合、親水基の水和能力が低下し凍結時の塗料安定性
が確保できなくなる。
【0033】上記ポリオキシアルキレン系のノニオン性
界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンノニ
ルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシエ
チレンオクチルフェニルエーテル等のポリオキシエチレ
ンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンラウ
リルエーテル、ポリオキシエチレンセチルエーテル、ポ
リオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチ
レンオレイルエーテル等のポリオキシエチレンアルキル
エーテル、多環フェニルがジスチレン化フェニル等のポ
リオキシ多環フェニルエーテル、脂肪酸がラウリル酸、
ステアリン酸、オレイン酸等であるポリオキシエチレン
ソルビタン脂肪酸エステル等を挙げることができる。な
お、上記ノニオン性界面活性剤は、沸点が高くVOC成
分には当たらない。なお、本発明におけるHLBは、グ
リフィンの計算式で求められたものである。
界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンノニ
ルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシエ
チレンオクチルフェニルエーテル等のポリオキシエチレ
ンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンラウ
リルエーテル、ポリオキシエチレンセチルエーテル、ポ
リオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチ
レンオレイルエーテル等のポリオキシエチレンアルキル
エーテル、多環フェニルがジスチレン化フェニル等のポ
リオキシ多環フェニルエーテル、脂肪酸がラウリル酸、
ステアリン酸、オレイン酸等であるポリオキシエチレン
ソルビタン脂肪酸エステル等を挙げることができる。な
お、上記ノニオン性界面活性剤は、沸点が高くVOC成
分には当たらない。なお、本発明におけるHLBは、グ
リフィンの計算式で求められたものである。
【0034】本発明の水性塗料組成物が上記ノニオン性
界面活性剤を含む場合、塗料樹脂固形分中におけるその
含有量は0.025〜1.25重量%であることが好ま
しく、0.05〜0.5重量%であることがさらに好ま
しい。上記含有量が1.25重量%を超える場合、得ら
れる塗膜の耐水性が低下する恐れがあり、また、0.0
25重量%未満であると、塗料組成物が凍結時に凝集
し、溶解後に再分散しなくなる恐れがある。
界面活性剤を含む場合、塗料樹脂固形分中におけるその
含有量は0.025〜1.25重量%であることが好ま
しく、0.05〜0.5重量%であることがさらに好ま
しい。上記含有量が1.25重量%を超える場合、得ら
れる塗膜の耐水性が低下する恐れがあり、また、0.0
25重量%未満であると、塗料組成物が凍結時に凝集
し、溶解後に再分散しなくなる恐れがある。
【0035】また、本発明の水性塗料組成物は、美観向
上の観点から、顔料を含むことができる。このような顔
料としては特に限定されず、例えば、二酸化チタン、カ
ーボンブラック等の無機系顔料、フタロシアニン系、ベ
ンズイミダゾロン系、イソインドリノン系、アゾ系、ア
ンスラキノン系、キノフタロン系、アンスラピリジニン
系、キナクリドン系、トルイジン系、ピラスロン系、ペ
リレン系等の有機系顔料を挙げることができる。
上の観点から、顔料を含むことができる。このような顔
料としては特に限定されず、例えば、二酸化チタン、カ
ーボンブラック等の無機系顔料、フタロシアニン系、ベ
ンズイミダゾロン系、イソインドリノン系、アゾ系、ア
ンスラキノン系、キノフタロン系、アンスラピリジニン
系、キナクリドン系、トルイジン系、ピラスロン系、ペ
リレン系等の有機系顔料を挙げることができる。
【0036】本発明の水性塗料組成物が上記顔料を含む
場合、塗料組成物の塗料樹脂固形分中におけるその含有
量は顔料体積濃度(PVC)で25%以上であり、45
〜70%であることが好ましい。上記顔料体積濃度が2
5%未満である場合、塗膜の表面粘着性が大きくなり、
塗膜品質が劣り実用的でない恐れがある。
場合、塗料組成物の塗料樹脂固形分中におけるその含有
量は顔料体積濃度(PVC)で25%以上であり、45
〜70%であることが好ましい。上記顔料体積濃度が2
5%未満である場合、塗膜の表面粘着性が大きくなり、
塗膜品質が劣り実用的でない恐れがある。
【0037】さらに、本発明の水性塗料組成物は、上記
の成分の他に必要に応じて、顔料分散剤、体質顔料、表
面調整剤、消泡剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、防腐
剤、防かび剤、防藻剤等、当業者によってよく知られて
いるその他成分を含有することができる。
の成分の他に必要に応じて、顔料分散剤、体質顔料、表
面調整剤、消泡剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、防腐
剤、防かび剤、防藻剤等、当業者によってよく知られて
いるその他成分を含有することができる。
【0038】また、本発明の水性塗料組成物は、25℃
におけるストーマー粘度計による粘度が70KUである
ときの、回転式粘度計による粘度が、剪断速度104秒
-1において0.5poise以上であることが好まし
く、塗装の際の作業性の観点から、0.5〜2.0po
iseであることがより好ましく、0.5〜1.5po
iseであることがさらに好ましい。上記回転式粘度計
による粘度が0.5poise未満である場合、ハケ塗
りの際にすべりやすく、充分なかぶりが得られない恐れ
があるり、また、1.5poiseを超える場合、ハケ
塗りの際に重く、塗装作業性が低下する恐れがある。こ
こで、上記回転式粘度計としては特に限定されず、測定
する塗料の粘度範囲に合致した種類のコーンプレート等
の回転子を用いた回転式粘度測定器等、当業者によって
よく知られているものを挙げることができる。
におけるストーマー粘度計による粘度が70KUである
ときの、回転式粘度計による粘度が、剪断速度104秒
-1において0.5poise以上であることが好まし
く、塗装の際の作業性の観点から、0.5〜2.0po
iseであることがより好ましく、0.5〜1.5po
iseであることがさらに好ましい。上記回転式粘度計
による粘度が0.5poise未満である場合、ハケ塗
りの際にすべりやすく、充分なかぶりが得られない恐れ
があるり、また、1.5poiseを超える場合、ハケ
塗りの際に重く、塗装作業性が低下する恐れがある。こ
こで、上記回転式粘度計としては特に限定されず、測定
する塗料の粘度範囲に合致した種類のコーンプレート等
の回転子を用いた回転式粘度測定器等、当業者によって
よく知られているものを挙げることができる。
【0039】また、本発明の水性塗料組成物は、環境汚
染や、人体への影響の観点から、塗料組成物中のVOC
の含有量が1重量%未満であり、0.1重量%未満であ
ることが好ましい。塗料組成物中のVOCの含有量は、
塗膜から放出されるVOCの測定方法である日本塗料工
業会によるミニチャンバー法等の当業者によってよく知
られた方法によって測定することや、塗料配合から算出
することで求めることができる。
染や、人体への影響の観点から、塗料組成物中のVOC
の含有量が1重量%未満であり、0.1重量%未満であ
ることが好ましい。塗料組成物中のVOCの含有量は、
塗膜から放出されるVOCの測定方法である日本塗料工
業会によるミニチャンバー法等の当業者によってよく知
られた方法によって測定することや、塗料配合から算出
することで求めることができる。
【0040】本発明の水性塗料組成物は、上記原料を当
業者によってよく知られた方法によって、混合し、均一
に分散することで製造することができる。なお、上記ノ
ニオン性界面活性剤を含有する場合は、最終的な塗料化
の際に添加することが好ましい。
業者によってよく知られた方法によって、混合し、均一
に分散することで製造することができる。なお、上記ノ
ニオン性界面活性剤を含有する場合は、最終的な塗料化
の際に添加することが好ましい。
【0041】このようにして得られた本発明の水性塗料
組成物は、目的に応じて水により希釈され、当業者によ
く知られた方法を用いて塗布することができる。塗装は
被塗装物に対して塗り重ねを行うことも可能である。
組成物は、目的に応じて水により希釈され、当業者によ
く知られた方法を用いて塗布することができる。塗装は
被塗装物に対して塗り重ねを行うことも可能である。
【0042】本発明の水性塗料組成物は、通常、ハケ塗
りによって種々の被塗装物に塗布されるものであるが、
その他、一般に当業者によってよく知られた方法、例え
ば、スプレー塗装、ローラー塗装、ロールコーター、カ
ーテンフローコート、スプレー塗装、ナイフエッジコー
ト、浸漬塗装等によって塗布されてもよい。塗布後、塗
膜は、常温によって得ることができる。なお、塗布量や
塗布膜厚および乾燥時間は、塗料の種類および被塗装物
に応じて任意に設定することができる。
りによって種々の被塗装物に塗布されるものであるが、
その他、一般に当業者によってよく知られた方法、例え
ば、スプレー塗装、ローラー塗装、ロールコーター、カ
ーテンフローコート、スプレー塗装、ナイフエッジコー
ト、浸漬塗装等によって塗布されてもよい。塗布後、塗
膜は、常温によって得ることができる。なお、塗布量や
塗布膜厚および乾燥時間は、塗料の種類および被塗装物
に応じて任意に設定することができる。
【0043】
【実施例】製造例1 アクリル樹脂エマルション1の製
造 滴下ロート、温度計、窒素導入管、環流冷却器および撹
拌機を備えた5口セパラブルフラスコにイオン交換水2
00重量部を仕込み、窒素雰囲気下で80℃に昇温し
た。スチレン318重量部、メタクリル酸メチル40重
量部、アクリル酸2−エチルへキシル581重量部およ
びメタクリル酸61重量部からなるモノマー混合液にラ
ウリメルカプタン10重量部を加えた後、これを、ペレ
ックスSS−H(花王社製アルキルジフェニルエーテル
ジスルホン酸ナトリウム)20重量部をイオン交換水6
00重量部に溶解させた乳化剤水溶液中に加え、ミキサ
ーを用いて乳化させた。このようにして得られたプレエ
マルションの1/20量をフラスコに仕込み10分間撹
拌した後、過硫酸アンモニウム0.75重量部をイオン
交換水10重量部に溶解させた開始剤水溶液を添加して
重合反応を開始した。その後、10分間撹拌してから、
過硫酸アンモニウム2.25重量部をイオン交換水15
0重量部に溶かした開始剤水溶液と、上記モノマープレ
エマルションの残量とを別々の滴下ロートから同時に滴
下した。前者は200分間、後者は180分間にわたっ
て均等に滴下を開始した。滴下終了後、同温度でさらに
120分間反応を継続した。冷却後、用いたメタクリル
酸の10モル%に相当するアンモニア水で中和した。中
和物を400メッシュの金網で濾過し、樹脂固形分50
重量%のアクリル樹脂エマルション1を得た。なお、得
られたアクリル樹脂エマルションのGPC(ゲルパーミ
エーションクロマトグラフィ)による測定から求められ
る数平均分子量、および配合量からの計算によって求め
られるTgや樹脂固形分酸価は、表1に示した。
造 滴下ロート、温度計、窒素導入管、環流冷却器および撹
拌機を備えた5口セパラブルフラスコにイオン交換水2
00重量部を仕込み、窒素雰囲気下で80℃に昇温し
た。スチレン318重量部、メタクリル酸メチル40重
量部、アクリル酸2−エチルへキシル581重量部およ
びメタクリル酸61重量部からなるモノマー混合液にラ
ウリメルカプタン10重量部を加えた後、これを、ペレ
ックスSS−H(花王社製アルキルジフェニルエーテル
ジスルホン酸ナトリウム)20重量部をイオン交換水6
00重量部に溶解させた乳化剤水溶液中に加え、ミキサ
ーを用いて乳化させた。このようにして得られたプレエ
マルションの1/20量をフラスコに仕込み10分間撹
拌した後、過硫酸アンモニウム0.75重量部をイオン
交換水10重量部に溶解させた開始剤水溶液を添加して
重合反応を開始した。その後、10分間撹拌してから、
過硫酸アンモニウム2.25重量部をイオン交換水15
0重量部に溶かした開始剤水溶液と、上記モノマープレ
エマルションの残量とを別々の滴下ロートから同時に滴
下した。前者は200分間、後者は180分間にわたっ
て均等に滴下を開始した。滴下終了後、同温度でさらに
120分間反応を継続した。冷却後、用いたメタクリル
酸の10モル%に相当するアンモニア水で中和した。中
和物を400メッシュの金網で濾過し、樹脂固形分50
重量%のアクリル樹脂エマルション1を得た。なお、得
られたアクリル樹脂エマルションのGPC(ゲルパーミ
エーションクロマトグラフィ)による測定から求められ
る数平均分子量、および配合量からの計算によって求め
られるTgや樹脂固形分酸価は、表1に示した。
【0044】製造例2 アクリル樹脂エマルション2の
製造 製造例1と同様の装置に脱イオン水200重量部を仕込
み、窒素雰囲気下で80℃に昇温した後、表1の配合に
従ったこと以外は、製造例1と同様にして樹脂固形分5
0重量%のアクリル樹脂エマルション2を得た。なお、
得られたアクリル樹脂エマルションのGPC(ゲルパー
ミエーションクロマトグラフィ)による測定から求めら
れる数平均分子量、および配合量からの計算によって求
められるTgや樹脂固形分酸価は、表1に示した。
製造 製造例1と同様の装置に脱イオン水200重量部を仕込
み、窒素雰囲気下で80℃に昇温した後、表1の配合に
従ったこと以外は、製造例1と同様にして樹脂固形分5
0重量%のアクリル樹脂エマルション2を得た。なお、
得られたアクリル樹脂エマルションのGPC(ゲルパー
ミエーションクロマトグラフィ)による測定から求めら
れる数平均分子量、および配合量からの計算によって求
められるTgや樹脂固形分酸価は、表1に示した。
【0045】製造例3 複層構造を有するアクリル樹脂
エマルション3の製造 製造例1と同様の装置に脱イオン水200重量部を仕込
み80℃に昇温した。ペレックスSS−H(花王社製、
アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウム)
10重量部とニューコール504(日本乳化剤社製、ポ
リオキシエチレンノニルフェニルエーテル、HLB=1
6.0)10重量部とをイオン交換水300重量部に溶
解させた乳化剤水溶液を2つ作り、それぞれに表1に示
した配合の第1段および第2段のモノマーと連鎖移動剤
との混合物を加え、撹拌してプレエマルションを調製し
た。得られた第1段のプレエマルションの1/10量を
フラスコに仕込み10分間撹拌してから、過硫酸アンモ
ニウム0.75重量部をイオン交換水10部に溶解させ
た開始剤水溶液を添加して重合を開始させた。10分間
撹拌してから、過硫酸アンモニウム2.25重量部をイ
オン交換水150重量部に溶かした開始剤水溶液と上記
第1段のモノマーのプレエマルションの残量とを別々の
滴下ロートから同時に滴下した。前者は200分間、後
者は80分間にわたって均等に滴下した。後者の滴下が
終わってから、10分おいて第2段のモノマーのプレエ
マルションを90分間にわたり滴下した。全ての滴下が
終わった後、同温度でさらに120分間反応を継続し
た。冷却後、用いたメタクリル酸に対して10モル%に
相当するアンモニア水で中和した。これを400メッシ
ュの金網で濾過し、樹脂固形分50重量%のアクリル樹
脂エマルション3を得た。なお、第1段と第2段とのT
gおよび樹脂固形分酸価、ならびに、得られたアクリル
樹脂エマルションの数平均分子量は、表1に示した。
エマルション3の製造 製造例1と同様の装置に脱イオン水200重量部を仕込
み80℃に昇温した。ペレックスSS−H(花王社製、
アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウム)
10重量部とニューコール504(日本乳化剤社製、ポ
リオキシエチレンノニルフェニルエーテル、HLB=1
6.0)10重量部とをイオン交換水300重量部に溶
解させた乳化剤水溶液を2つ作り、それぞれに表1に示
した配合の第1段および第2段のモノマーと連鎖移動剤
との混合物を加え、撹拌してプレエマルションを調製し
た。得られた第1段のプレエマルションの1/10量を
フラスコに仕込み10分間撹拌してから、過硫酸アンモ
ニウム0.75重量部をイオン交換水10部に溶解させ
た開始剤水溶液を添加して重合を開始させた。10分間
撹拌してから、過硫酸アンモニウム2.25重量部をイ
オン交換水150重量部に溶かした開始剤水溶液と上記
第1段のモノマーのプレエマルションの残量とを別々の
滴下ロートから同時に滴下した。前者は200分間、後
者は80分間にわたって均等に滴下した。後者の滴下が
終わってから、10分おいて第2段のモノマーのプレエ
マルションを90分間にわたり滴下した。全ての滴下が
終わった後、同温度でさらに120分間反応を継続し
た。冷却後、用いたメタクリル酸に対して10モル%に
相当するアンモニア水で中和した。これを400メッシ
ュの金網で濾過し、樹脂固形分50重量%のアクリル樹
脂エマルション3を得た。なお、第1段と第2段とのT
gおよび樹脂固形分酸価、ならびに、得られたアクリル
樹脂エマルションの数平均分子量は、表1に示した。
【0046】
【表1】
【0047】製造例4 顔料分散ペーストの調製 イオン交換水120重量部、ダイセルSP600N(ダ
イセル化学工業社製ヒドロキシエチルセルロース系増粘
剤、2.5重量%水溶液)120重量部、ノプコスパー
ス44C(サンノプコ社製ポリカルボン酸系顔料分散
剤)12重量部、SN−154(サンノプコ社製消泡
剤)2重量部、炭酸カルシウム(キシダ化学社製1級
品)266重量部およびチタンCR−95(石原産業社
製二酸化チタン)200重量部を混合し、サンドグライ
ンダーミルにて0.5時間分散し、固形分50重量%、
分散粒径41μm未満である顔料分散ペーストを得るこ
とができた。
イセル化学工業社製ヒドロキシエチルセルロース系増粘
剤、2.5重量%水溶液)120重量部、ノプコスパー
ス44C(サンノプコ社製ポリカルボン酸系顔料分散
剤)12重量部、SN−154(サンノプコ社製消泡
剤)2重量部、炭酸カルシウム(キシダ化学社製1級
品)266重量部およびチタンCR−95(石原産業社
製二酸化チタン)200重量部を混合し、サンドグライ
ンダーミルにて0.5時間分散し、固形分50重量%、
分散粒径41μm未満である顔料分散ペーストを得るこ
とができた。
【0048】実施例1 製造例4で得られた顔料分散ペーストを75.5重量
部、エマルゲン147(花王社製ポリオキシエチレンラ
ウリルエーテル、HLB=16.3、固形分18重量
%)0.7重量部を添加した後、製造例1で得られたア
クリル樹脂エマルション1を23.4重量部、および、
ニュートン性粘性付与剤としてBERMODOL PU
R2130(アクゾノーベル社製非イオン性ポリウレタ
ン系樹脂、固形分30重量%)を2.0重量部と、擬塑
性粘性付与剤としてBERMOCOLL EBS481
FQ(アクゾノーベル社製非イオン性ヒドロキシエチル
セルロース誘導体、固形分2.5重量%)を8.0重量
部とを混合し、ディスパー等で撹拌し均一に分散するこ
とによって、90KU、PVCが60%である水性塗料
組成物1を得た。なお、BERMODOL PUR21
30とBERMOCOLL EBS481FQとの固形
分重量比は3/1であった。この塗料組成物中のVOC
の含有量は、配合から0.1重量%未満であった。
部、エマルゲン147(花王社製ポリオキシエチレンラ
ウリルエーテル、HLB=16.3、固形分18重量
%)0.7重量部を添加した後、製造例1で得られたア
クリル樹脂エマルション1を23.4重量部、および、
ニュートン性粘性付与剤としてBERMODOL PU
R2130(アクゾノーベル社製非イオン性ポリウレタ
ン系樹脂、固形分30重量%)を2.0重量部と、擬塑
性粘性付与剤としてBERMOCOLL EBS481
FQ(アクゾノーベル社製非イオン性ヒドロキシエチル
セルロース誘導体、固形分2.5重量%)を8.0重量
部とを混合し、ディスパー等で撹拌し均一に分散するこ
とによって、90KU、PVCが60%である水性塗料
組成物1を得た。なお、BERMODOL PUR21
30とBERMOCOLL EBS481FQとの固形
分重量比は3/1であった。この塗料組成物中のVOC
の含有量は、配合から0.1重量%未満であった。
【0049】実施例2 BERMODOL PUR2130を2.0重量部と、
BERMOCOLLEBS481FQを4.0重量部と
を混合したこと以外は実施例1と同様にして、93K
U、PVCが60%である水性塗料組成物2を得た。な
お、BERMODOL PUR2130とBERMOC
OLL EBS481FQとの固形分重量比は6/1で
あった。この塗料組成物中のVOCの含有量は、配合か
ら0.1重量%未満であった。
BERMOCOLLEBS481FQを4.0重量部と
を混合したこと以外は実施例1と同様にして、93K
U、PVCが60%である水性塗料組成物2を得た。な
お、BERMODOL PUR2130とBERMOC
OLL EBS481FQとの固形分重量比は6/1で
あった。この塗料組成物中のVOCの含有量は、配合か
ら0.1重量%未満であった。
【0050】実施例3 BERMODOL PUR2130を3.0重量部と、
BERMOCOLLEBS481FQを3.0重量部と
を混合したこと以外は実施例1と同様にして、97K
U、PVCが60%である水性塗料組成物3を得た。な
お、BERMODOL PUR2130とBERMOC
OLL EBS481FQとの固形分重量比は12/1
であった。この塗料組成物中のVOCの含有量は、配合
から0.1重量%未満であった。
BERMOCOLLEBS481FQを3.0重量部と
を混合したこと以外は実施例1と同様にして、97K
U、PVCが60%である水性塗料組成物3を得た。な
お、BERMODOL PUR2130とBERMOC
OLL EBS481FQとの固形分重量比は12/1
であった。この塗料組成物中のVOCの含有量は、配合
から0.1重量%未満であった。
【0051】比較例1 BERMODOL PUR2130とBERMOCOL
L EBS481FQとを用いなかったこと以外は実施
例1と同様にして、61KU、PVCが60%である水
性塗料組成物4を得た。この塗料組成物中のVOCの含
有量は、配合から0.1重量%未満であった。
L EBS481FQとを用いなかったこと以外は実施
例1と同様にして、61KU、PVCが60%である水
性塗料組成物4を得た。この塗料組成物中のVOCの含
有量は、配合から0.1重量%未満であった。
【0052】比較例2 BERMODOL PUR2130を用いなかったこと
以外は実施例1と同様にして、80KU、PVCが60
%である水性塗料組成物5を得た。この塗料組成物中の
VOCの含有量は、配合から0.1重量%未満であっ
た。
以外は実施例1と同様にして、80KU、PVCが60
%である水性塗料組成物5を得た。この塗料組成物中の
VOCの含有量は、配合から0.1重量%未満であっ
た。
【0053】比較例3 BERMOCOLL EBS481FQを用いなかった
こと以外は実施例1と同様にして、78KU、水性塗料
組成物6を得た。この塗料組成物中のVOCの含有量
は、配合から0.1重量%未満であった。
こと以外は実施例1と同様にして、78KU、水性塗料
組成物6を得た。この塗料組成物中のVOCの含有量
は、配合から0.1重量%未満であった。
【0054】比較例4 BERMODOL PUR2130を10.0重量部
と、BERMOCOLLEBS481FQを20.0重
量部とを混合したこと以外は実施例1と同様にして、1
36KU、PVCが60%である水性塗料組成物7を得
た。なお、BERMODOL PUR2130とBER
MOCOLL EBS481FQとの固形分重量比は6
/1であった。この塗料組成物中のVOCの含有量は、
配合から0.1重量%未満であった。
と、BERMOCOLLEBS481FQを20.0重
量部とを混合したこと以外は実施例1と同様にして、1
36KU、PVCが60%である水性塗料組成物7を得
た。なお、BERMODOL PUR2130とBER
MOCOLL EBS481FQとの固形分重量比は6
/1であった。この塗料組成物中のVOCの含有量は、
配合から0.1重量%未満であった。
【0055】評価試験 評価結果は全て表1に示した。
【0056】<剪断応力104秒-1での粘度>実施例1
〜4および比較例1〜4の水性塗料組成物1〜8を25
℃におけるストーマー粘度計での粘度が70KUとなる
ようにイオン交換水にて希釈し、25℃における剪断応
力104秒-1における粘度をCAP VISCOMET
ERS(ブルックフィールド社製回転式粘度計)を用い
て測定し、0.5poise以上のものを合格とした。
〜4および比較例1〜4の水性塗料組成物1〜8を25
℃におけるストーマー粘度計での粘度が70KUとなる
ようにイオン交換水にて希釈し、25℃における剪断応
力104秒-1における粘度をCAP VISCOMET
ERS(ブルックフィールド社製回転式粘度計)を用い
て測定し、0.5poise以上のものを合格とした。
【0057】<塗装作業性>スレート板(450×90
mm)の右半分に、ニッペウルトラシーラーII透明
(日本ペイント社製)を塗装して基板を作製した。実施
例1〜4および比較例1〜4の水性塗料組成物1〜8を
25℃におけるストーマー粘度計での粘度が70KUと
なるようにイオン交換水にて希釈し、希釈した各水性塗
料組成物を水性塗料用平ハケで全面塗布し、作業性、タ
レ性、かぶりを以下の評価基準に従って評価した。な
お、タレ性、かぶりは塗布後3時間乾燥した後、目視評
価した。 (1)作業性 ○:ハケ運行がスムーズである △:ハケ運行がやや重い ×:ハケ運行が軽く、すべる感がある (2)タレ性 ◎:ハケスジがなく、平滑である △:ハケスジが残る ×:タレている (3)かぶり ◎:全面が完全に隠蔽できている △:左半分がやや透けている ×:左半分が明らかに透けている
mm)の右半分に、ニッペウルトラシーラーII透明
(日本ペイント社製)を塗装して基板を作製した。実施
例1〜4および比較例1〜4の水性塗料組成物1〜8を
25℃におけるストーマー粘度計での粘度が70KUと
なるようにイオン交換水にて希釈し、希釈した各水性塗
料組成物を水性塗料用平ハケで全面塗布し、作業性、タ
レ性、かぶりを以下の評価基準に従って評価した。な
お、タレ性、かぶりは塗布後3時間乾燥した後、目視評
価した。 (1)作業性 ○:ハケ運行がスムーズである △:ハケ運行がやや重い ×:ハケ運行が軽く、すべる感がある (2)タレ性 ◎:ハケスジがなく、平滑である △:ハケスジが残る ×:タレている (3)かぶり ◎:全面が完全に隠蔽できている △:左半分がやや透けている ×:左半分が明らかに透けている
【0058】<タッチアップ性>実施例1〜4および比
較例1〜4の水性塗料組成物1〜8をベージュ系の塗色
に調色した後、25℃におけるストーマー粘度計による
粘度が75KUとなるように希釈した。スレート板(4
50×90mm)の右半分にニッペウルトラシーラーI
I透明(日本ペイント社製)を塗装した。乾燥後、希釈
した各水性塗料組成物を中毛ウールローラーにて全面塗
布した。翌日、小平ハケでシーラーの塗装部分と非塗装
部分それぞれの中央部に、約40×40mmの塗装を実
施した。さらに翌日、ローラーによる塗装部分とハケ塗
り部分との色差およびツヤ差を目視で評価した。なお、
評価基準は以下の通りとした。 ◎:ハケ塗り部分が確認できない ○:ハケ塗り部分がほとんど確認できない △:ハケ塗り部分がわかる
較例1〜4の水性塗料組成物1〜8をベージュ系の塗色
に調色した後、25℃におけるストーマー粘度計による
粘度が75KUとなるように希釈した。スレート板(4
50×90mm)の右半分にニッペウルトラシーラーI
I透明(日本ペイント社製)を塗装した。乾燥後、希釈
した各水性塗料組成物を中毛ウールローラーにて全面塗
布した。翌日、小平ハケでシーラーの塗装部分と非塗装
部分それぞれの中央部に、約40×40mmの塗装を実
施した。さらに翌日、ローラーによる塗装部分とハケ塗
り部分との色差およびツヤ差を目視で評価した。なお、
評価基準は以下の通りとした。 ◎:ハケ塗り部分が確認できない ○:ハケ塗り部分がほとんど確認できない △:ハケ塗り部分がわかる
【0059】<耐水性>JIS K 5663 5.9
に準拠して試験を行い、異常がないものを合格(○)と
した。
に準拠して試験を行い、異常がないものを合格(○)と
した。
【0060】
【表2】
【0061】表2から明らかなように、本発明の水性塗
料組成物は、異なる2種類の性能の粘性付与剤を用いる
ことで、塗装作業性を向上させることができた。また、
粘性付与剤を通常量以上に加えなくても充分な塗装作業
性が得られるため、得られる塗膜の耐水性が低下するこ
とがない。塗料自体の粘度上昇も小さいため、取り扱い
が非常に容易であった。また、得られる塗膜の耐水性の
低下もなかったが、組み合わせた粘性付与剤を用いなか
ったり、組合わせなかった場合(比較例1〜3)は良好
な塗装作業性を得ることができなかった。また、このよ
うな組合わせをせずに増粘剤を増量した場合(比較例
4)は、塗装作業性が低下した。
料組成物は、異なる2種類の性能の粘性付与剤を用いる
ことで、塗装作業性を向上させることができた。また、
粘性付与剤を通常量以上に加えなくても充分な塗装作業
性が得られるため、得られる塗膜の耐水性が低下するこ
とがない。塗料自体の粘度上昇も小さいため、取り扱い
が非常に容易であった。また、得られる塗膜の耐水性の
低下もなかったが、組み合わせた粘性付与剤を用いなか
ったり、組合わせなかった場合(比較例1〜3)は良好
な塗装作業性を得ることができなかった。また、このよ
うな組合わせをせずに増粘剤を増量した場合(比較例
4)は、塗装作業性が低下した。
【0062】
【発明の効果】本発明の水性塗料組成物は、揮発性有機
化合物の含有量が1重量%未満であるにもかかわらず、
特定の機能を有する粘性付与剤を組み合わせて用いてい
るので、かぶりおよびタレが良好であり、塗装作業性に
優れている。
化合物の含有量が1重量%未満であるにもかかわらず、
特定の機能を有する粘性付与剤を組み合わせて用いてい
るので、かぶりおよびタレが良好であり、塗装作業性に
優れている。
【0063】また、本発明の水性塗料組成物が、さら
に、ノニオン性界面活性剤や顔料を含んでいて、主成分
の樹脂エマルションをアクリル樹脂エマルションとし、
各成分の特数値を特定範囲のものとすることで、タッチ
アップ性に優れた水性塗料を得ることができる。これに
より、塗料の塗布および乾燥の際の揮発性有機化合物の
揮散による不快臭や人体への影響を最小限に抑えること
ができる。
に、ノニオン性界面活性剤や顔料を含んでいて、主成分
の樹脂エマルションをアクリル樹脂エマルションとし、
各成分の特数値を特定範囲のものとすることで、タッチ
アップ性に優れた水性塗料を得ることができる。これに
より、塗料の塗布および乾燥の際の揮発性有機化合物の
揮散による不快臭や人体への影響を最小限に抑えること
ができる。
Claims (10)
- 【請求項1】揮発性有機化合物の含有量が1重量%未満
である、樹脂エマルションおよび増粘剤を含む水性塗料
組成物において、前記増粘剤がニュートン性粘性付与剤
と擬塑性粘性付与剤とからなり、かつ、その含有量が塗
料組成物中に固形分で0.3〜3.0重量%であること
を特徴とする水性塗料組成物。 - 【請求項2】前記ニュートン性粘性付与剤と前記擬塑性
粘性付与剤との固形分重量比が3/1〜12/1である
請求項1に記載の水性塗料組成物。 - 【請求項3】前記ニュートン性粘性付与剤が非イオン性
ポリウレタン系樹脂である請求項1または2に記載の水
性塗料組成物。 - 【請求項4】前記擬塑性粘性付与剤がセルロース誘導体
である請求項1または2に記載の水性塗料組成物。 - 【請求項5】前記エマルション樹脂がアクリル樹脂エマ
ルションであり、前記塗料組成物中の前記アクリル樹脂
エマルションの含有量が樹脂固形分で3重量%以上であ
る請求項1ないし4に記載の水性塗料組成物。 - 【請求項6】前記アクリル樹脂エマルションのTgが−
60〜−10℃、数平均分子量が5000〜20000
0および酸価が15〜50である請求項5に記載の水性
塗料組成物。 - 【請求項7】さらに、ノニオン性界面活性剤を含んでい
て、その含有量が0.2〜5重量%である請求項1ない
し6のうちのいずれか1つに記載の水性塗料組成物。 - 【請求項8】前記ノニオン性界面活性剤のHLBが1
2.5〜18.5である請求項7に記載の水性塗料組成
物。 - 【請求項9】さらに、顔料を含んでいて、その含有量が
顔料体積濃度で25%以上である請求項1ないし8のう
ちのいずれか1つに記載の水性塗料組成物。 - 【請求項10】前記塗料組成物の25℃におけるストー
マー粘度計での粘度が70KUであるときの、回転式粘
度計による粘度が、剪断速度104秒-1において0.5
poise以上である請求項1ないし9のうちのいずれ
か1つに記載の水性塗料組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000230841A JP2002047450A (ja) | 2000-07-31 | 2000-07-31 | 水性塗料組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000230841A JP2002047450A (ja) | 2000-07-31 | 2000-07-31 | 水性塗料組成物 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002047450A true JP2002047450A (ja) | 2002-02-12 |
Family
ID=18723745
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000230841A Pending JP2002047450A (ja) | 2000-07-31 | 2000-07-31 | 水性塗料組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002047450A (ja) |
Cited By (14)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003251275A (ja) * | 2002-02-28 | 2003-09-09 | Nippon Paint Co Ltd | 複層塗膜形成方法及び水性中塗り塗料組成物 |
JP2003251276A (ja) * | 2002-02-28 | 2003-09-09 | Nippon Paint Co Ltd | 複層塗膜形成方法及び水性中塗り塗料組成物 |
JP2003251264A (ja) * | 2002-02-28 | 2003-09-09 | Nippon Paint Co Ltd | 複層塗膜形成方法及び水性中塗り塗料組成物 |
JP2004110468A (ja) * | 2002-09-19 | 2004-04-08 | Dainippon Printing Co Ltd | 設計支援システム、サーバ、端末装置、プログラム及び記録媒体 |
JP2004126638A (ja) * | 2002-09-30 | 2004-04-22 | Dainippon Printing Co Ltd | 家具設計システム、プログラム、及び記録媒体 |
JP2005343989A (ja) * | 2004-06-02 | 2005-12-15 | Fuji Xerox Co Ltd | 水性塗料組成物及びその製造方法、並びに塗布膜形成方法 |
JP2006249391A (ja) * | 2005-03-14 | 2006-09-21 | Toyota Motor Corp | 水分散スラリー塗料 |
JP2007262350A (ja) * | 2006-03-30 | 2007-10-11 | Kansai Paint Co Ltd | 水性多彩模様塗料及び塗装方法 |
JP2009155491A (ja) * | 2007-12-27 | 2009-07-16 | Turner Shikisai Kk | 筆塗り・刷毛塗り可能な被覆組成物 |
JP2011225657A (ja) * | 2010-04-16 | 2011-11-10 | Kansai Paint Co Ltd | エマルション樹脂系塗料 |
US8217114B2 (en) | 2006-08-31 | 2012-07-10 | Kansai Paint Co., Ltd. | Aqueous coating resin composition and aqueous coating composition |
JP2014177626A (ja) * | 2013-02-14 | 2014-09-25 | Nippon Shokubai Co Ltd | 振動減衰材用樹脂組成物 |
JP2016187803A (ja) * | 2015-03-30 | 2016-11-04 | 東洋インキScホールディングス株式会社 | 微粒子膜の製造方法 |
WO2022014394A1 (ja) * | 2020-07-13 | 2022-01-20 | 日本ペイントホールディングス株式会社 | ローラー塗装用、ロール塗装用、刷毛塗装用またはヘラ塗装用の塗料組成物 |
-
2000
- 2000-07-31 JP JP2000230841A patent/JP2002047450A/ja active Pending
Cited By (15)
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