JP2002047135A - 容器充填型固形化粧料の製造方法 - Google Patents
容器充填型固形化粧料の製造方法Info
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- JP2002047135A JP2002047135A JP2000232664A JP2000232664A JP2002047135A JP 2002047135 A JP2002047135 A JP 2002047135A JP 2000232664 A JP2000232664 A JP 2000232664A JP 2000232664 A JP2000232664 A JP 2000232664A JP 2002047135 A JP2002047135 A JP 2002047135A
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Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【課題】 見た目に美麗な印象を与える視覚的に区別可
能な二つ以上の領域からなる容器充填型固形化粧料を安
定に効率よく製造する方法を提供すること。 【解決手段】 視覚的に区別可能な二つ以上の領域から
なる容器充填型固形化粧料の製造方法であって、該領域
の少なくとも一つを構成する造形物を成形用部材を用い
て成形する工程、該造形物から該成形用部材を離脱する
工程、離脱した後に現れる造形物表面の少なくとも一部
に接するように別の領域を成形する工程を含むことを特
徴とする容器充填型固形化粧料の製造方法。
能な二つ以上の領域からなる容器充填型固形化粧料を安
定に効率よく製造する方法を提供すること。 【解決手段】 視覚的に区別可能な二つ以上の領域から
なる容器充填型固形化粧料の製造方法であって、該領域
の少なくとも一つを構成する造形物を成形用部材を用い
て成形する工程、該造形物から該成形用部材を離脱する
工程、離脱した後に現れる造形物表面の少なくとも一部
に接するように別の領域を成形する工程を含むことを特
徴とする容器充填型固形化粧料の製造方法。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は容器充填型固形化粧
料の製造方法に関し、特に補強剤入りエラストマーから
なる成形用部材を用いて、視覚的に区別可能な二つ以上
の領域からなる容器充填型固形化粧料の製造方法に関す
る。
料の製造方法に関し、特に補強剤入りエラストマーから
なる成形用部材を用いて、視覚的に区別可能な二つ以上
の領域からなる容器充填型固形化粧料の製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来から市場に提供されている口紅、リ
ップグロス、チーク、アイシャドウ、アイブロウ、油性
ファンデーション等の固形化粧料は単色のものが一般的
である。しかし、近年では消費者の化粧料に対する価値
観が多様化し、化粧料がメークアップ効果等の機能を有
していることは当然のこととして、さらに、化粧時にお
ける楽しさや化粧料自体の外観的な審美性も要求される
ようになってきた。このため、例えば、リップグロスで
は、2色を2分割に充填したものや、マーブル状に充填
したものなど、視覚的に区別可能な二つ以上の領域から
なる容器充填型固形化粧料が提供されるようになってい
る。
ップグロス、チーク、アイシャドウ、アイブロウ、油性
ファンデーション等の固形化粧料は単色のものが一般的
である。しかし、近年では消費者の化粧料に対する価値
観が多様化し、化粧料がメークアップ効果等の機能を有
していることは当然のこととして、さらに、化粧時にお
ける楽しさや化粧料自体の外観的な審美性も要求される
ようになってきた。このため、例えば、リップグロスで
は、2色を2分割に充填したものや、マーブル状に充填
したものなど、視覚的に区別可能な二つ以上の領域から
なる容器充填型固形化粧料が提供されるようになってい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
容器充填型固形化粧料は模様に個体差(ばらつき)があ
って、同一の商品を安定に効率よく製造することが困難
であった。また、従来の容器充填型固形化粧料は二つ以
上の領域が混ざりあって界面が不鮮明になり、審美性に
劣ることもあった。そこで本発明は、これらの従来技術
の問題点を解決することを課題とした。すなわち本発明
は、見た目に美麗な印象を与える視覚的に区別可能な二
つ以上の領域からなる容器充填型固形化粧料を安定に効
率よく製造することを解決すべき課題とした。
容器充填型固形化粧料は模様に個体差(ばらつき)があ
って、同一の商品を安定に効率よく製造することが困難
であった。また、従来の容器充填型固形化粧料は二つ以
上の領域が混ざりあって界面が不鮮明になり、審美性に
劣ることもあった。そこで本発明は、これらの従来技術
の問題点を解決することを課題とした。すなわち本発明
は、見た目に美麗な印象を与える視覚的に区別可能な二
つ以上の領域からなる容器充填型固形化粧料を安定に効
率よく製造することを解決すべき課題とした。
【0004】
【課題を解決するための手段】これらの課題を解決する
ために鋭意検討を進めた結果、本発明者らは、成形用部
材、特に補強剤入りエラストマーからなる成形用部材を
用いることで、見た目に美麗な印象を与える視覚的に区
別可能な二つ以上の領域からなる容器充填型固形化粧料
を安定に効率よく製造できることを見出し、本発明を完
成するに至った。
ために鋭意検討を進めた結果、本発明者らは、成形用部
材、特に補強剤入りエラストマーからなる成形用部材を
用いることで、見た目に美麗な印象を与える視覚的に区
別可能な二つ以上の領域からなる容器充填型固形化粧料
を安定に効率よく製造できることを見出し、本発明を完
成するに至った。
【0005】すなわち本発明は、視覚的に区別可能な二
つ以上の領域からなる容器充填型固形化粧料の製造方法
であって、該領域の少なくとも一つを構成する造形物を
成形用部材を用いて成形する工程、該造形物から該成形
用部材を離脱する工程、離脱した後に現れる造形物表面
の少なくとも一部に接するように別の領域を成形する工
程を含むことを特徴とする容器充填型固形化粧料の製造
方法を提供する。
つ以上の領域からなる容器充填型固形化粧料の製造方法
であって、該領域の少なくとも一つを構成する造形物を
成形用部材を用いて成形する工程、該造形物から該成形
用部材を離脱する工程、離脱した後に現れる造形物表面
の少なくとも一部に接するように別の領域を成形する工
程を含むことを特徴とする容器充填型固形化粧料の製造
方法を提供する。
【0006】本発明の製造方法で用いる成形用部材は、
造形物に接する部分が補強剤入りエラストマーからなる
ことが好ましく、また、離脱を容易にするための切れ込
み(例えばらせん状、渦巻き状)やつまみを有すること
が好ましい。
造形物に接する部分が補強剤入りエラストマーからなる
ことが好ましく、また、離脱を容易にするための切れ込
み(例えばらせん状、渦巻き状)やつまみを有すること
が好ましい。
【0007】本発明の製造方法の好ましい態様として、
充填容器内に成形用部材を装着し、該成形用部材の少な
くとも一部に接するように流動性化粧料組成物を充填し
て固化させることにより第一領域を形成した後、該成形
用部材を離脱し、成形用部材を離脱した後に現れる第一
領域表面の少なくとも一部に接するように別の流動化粧
料組成物を充填して固化させることにより第二領域を形
成する態様;および、充填容器外で成形用部材の少なく
とも一部に接するように流動性化粧料組成物を充填して
固化させることにより造形物を形成した後、該成形用部
材を離脱し、該造形物を充填容器内に装着して第一領域
とし、成形用部材を離脱した後に現れる第一領域表面の
少なくとも一部に接するように別の流動化粧料組成物を
充填して固化させることにより第二領域を形成する態様
を例示することができる。これらの好ましい態様におい
て、第一領域の周囲は第二領域に囲まれていることが好
ましく、特に第一領域が実質的に有色であり、第二領域
が実質的に透明であることが好ましい。また、本発明
は、上記の製造方法によって得られる容器充填型固形化
粧料も提供する。
充填容器内に成形用部材を装着し、該成形用部材の少な
くとも一部に接するように流動性化粧料組成物を充填し
て固化させることにより第一領域を形成した後、該成形
用部材を離脱し、成形用部材を離脱した後に現れる第一
領域表面の少なくとも一部に接するように別の流動化粧
料組成物を充填して固化させることにより第二領域を形
成する態様;および、充填容器外で成形用部材の少なく
とも一部に接するように流動性化粧料組成物を充填して
固化させることにより造形物を形成した後、該成形用部
材を離脱し、該造形物を充填容器内に装着して第一領域
とし、成形用部材を離脱した後に現れる第一領域表面の
少なくとも一部に接するように別の流動化粧料組成物を
充填して固化させることにより第二領域を形成する態様
を例示することができる。これらの好ましい態様におい
て、第一領域の周囲は第二領域に囲まれていることが好
ましく、特に第一領域が実質的に有色であり、第二領域
が実質的に透明であることが好ましい。また、本発明
は、上記の製造方法によって得られる容器充填型固形化
粧料も提供する。
【0008】
【発明の実施の形態】以下において、本発明の容器充填
型固形化粧料の製造方法について詳細に説明する。本発
明の方法が製造対象とする「容器充填型固形化粧料」
は、固形化粧料を構成する領域の一部または全部が流動
性化粧料組成物を容器に充填することにより成形される
固形化粧料を意味する。特に本発明の方法が製造対象と
する容器充填型固形化粧料は、視覚的に区別可能な二つ
以上の領域からなるが、本明細書において「視覚的に区
別可能な二つ以上の領域からなる」とは、固形化粧料を
目で見た際に、均一ではなく、色調や質感等が異なる領
域が二つ以上存在することを意味する。例えば、各領域
は色が異なっていてもよいし、透明度が異なっていても
よいし、視覚的に認識可能な粒状物質の含有量が異なっ
ていてもよい。また、これらが組み合わされていてもよ
い。また、各領域により構成される模様は特に制限され
ず、例えば単に2分割したもの、マーブル状にしたもの
などを例示することができる。
型固形化粧料の製造方法について詳細に説明する。本発
明の方法が製造対象とする「容器充填型固形化粧料」
は、固形化粧料を構成する領域の一部または全部が流動
性化粧料組成物を容器に充填することにより成形される
固形化粧料を意味する。特に本発明の方法が製造対象と
する容器充填型固形化粧料は、視覚的に区別可能な二つ
以上の領域からなるが、本明細書において「視覚的に区
別可能な二つ以上の領域からなる」とは、固形化粧料を
目で見た際に、均一ではなく、色調や質感等が異なる領
域が二つ以上存在することを意味する。例えば、各領域
は色が異なっていてもよいし、透明度が異なっていても
よいし、視覚的に認識可能な粒状物質の含有量が異なっ
ていてもよい。また、これらが組み合わされていてもよ
い。また、各領域により構成される模様は特に制限され
ず、例えば単に2分割したもの、マーブル状にしたもの
などを例示することができる。
【0009】本発明の製造方法では、容器充填型固形化
粧料の少なくとも1つの領域を構成する造形物を成形用
部材を用いて成形する。この造形物を成形するときに
は、成形用部材の少なくとも一部が造形物に接するよう
にして成形する。具体的には、成形用部材のみからなる
型、または成形用部材とその他の部材からなる型の中に
流動性化粧料組成物を充填して固化させることにより造
形物を成形することができる。成形用部材とその他の部
材からなる型を用いるときには、「その他の部材」は充
填する容器の内壁であることが好ましい。
粧料の少なくとも1つの領域を構成する造形物を成形用
部材を用いて成形する。この造形物を成形するときに
は、成形用部材の少なくとも一部が造形物に接するよう
にして成形する。具体的には、成形用部材のみからなる
型、または成形用部材とその他の部材からなる型の中に
流動性化粧料組成物を充填して固化させることにより造
形物を成形することができる。成形用部材とその他の部
材からなる型を用いるときには、「その他の部材」は充
填する容器の内壁であることが好ましい。
【0010】成形用部材の形状は特に制限されず、容器
充填型固形化粧料に形成したい領域の形状に応じて決定
することができる。例えば、図1〜3の成形用部材1、
1’、1”のような様々な形状を有する成形用部材を例
示することができる。
充填型固形化粧料に形成したい領域の形状に応じて決定
することができる。例えば、図1〜3の成形用部材1、
1’、1”のような様々な形状を有する成形用部材を例
示することができる。
【0011】成形用部材の材質としては、補強剤入りエ
ラストマーを用いることが好ましい。補強剤入りエラス
トマーの好ましい具体例としては、ポリシロキサンを基
材とし、モノメチルポリシロキサン、ジメチルポリシロ
キサン、メチルフェニルポリシロキサン等を主成分とす
る、シリコーンゴムおよびシリコーン樹脂が挙げられ
る。また、天然ゴム、クロロプレンゴム、ニトリルブタ
ジエンゴム、アクリル系ゴム、ウレタン系ゴム、フッ素
系ゴムも使用することができる。また、成形用部材の材
質として金属を用いることも好ましい。金属の具体例と
しては、ステンレス、アルミ、真鍮、銅が挙げられる。
ラストマーを用いることが好ましい。補強剤入りエラス
トマーの好ましい具体例としては、ポリシロキサンを基
材とし、モノメチルポリシロキサン、ジメチルポリシロ
キサン、メチルフェニルポリシロキサン等を主成分とす
る、シリコーンゴムおよびシリコーン樹脂が挙げられ
る。また、天然ゴム、クロロプレンゴム、ニトリルブタ
ジエンゴム、アクリル系ゴム、ウレタン系ゴム、フッ素
系ゴムも使用することができる。また、成形用部材の材
質として金属を用いることも好ましい。金属の具体例と
しては、ステンレス、アルミ、真鍮、銅が挙げられる。
【0012】好ましい成形用部材として、補強剤入りエ
ラストマーのみからなるもの、金属のみからなるもの、
補強剤入りエラストマー以外の材料を基材とし化粧料と
の接触面を補強剤入りエラストマーで被覆したもの、金
属以外の材料を基材とし化粧料との接触面を金属で被覆
したものを挙げることができる。補強剤入りエラストマ
ーや金属以外の材質としては、樹脂、木材など、補強剤
入りエラストマーや金属で被覆可能なものを挙げること
ができる。被膜の厚さは0.01〜100μm程度が好
ましく、より好ましくは0.1〜10μm程度である。
0.01μmより薄いと物理的衝撃に弱くなることがあ
り、100μmより厚くしても効果に大きな変化はな
い。
ラストマーのみからなるもの、金属のみからなるもの、
補強剤入りエラストマー以外の材料を基材とし化粧料と
の接触面を補強剤入りエラストマーで被覆したもの、金
属以外の材料を基材とし化粧料との接触面を金属で被覆
したものを挙げることができる。補強剤入りエラストマ
ーや金属以外の材質としては、樹脂、木材など、補強剤
入りエラストマーや金属で被覆可能なものを挙げること
ができる。被膜の厚さは0.01〜100μm程度が好
ましく、より好ましくは0.1〜10μm程度である。
0.01μmより薄いと物理的衝撃に弱くなることがあ
り、100μmより厚くしても効果に大きな変化はな
い。
【0013】成形用部材の全厚は、0.1〜50mm程
度が好ましく、より好ましくは1〜20mm程度であ
る。0.1mmより薄いと強度が不十分であり、50m
mより厚いと扱いが難しくなることがある。また、成形
用部材の全厚は、成形する化粧料の高さと同じか若干低
めにすることが好ましい。具体的には、成形する化粧料
の高さより0.5〜1.5mm程度低くすることが好ま
しく、1mm程度低くすることがより好ましい。このよ
うに高さを調整することにより、充填後の化粧料が成形
用部材よりも少し盛り上がってひけが少なくなるととも
に、成形用部材を外した後に充填する別の化粧料がうま
く被るようになる。
度が好ましく、より好ましくは1〜20mm程度であ
る。0.1mmより薄いと強度が不十分であり、50m
mより厚いと扱いが難しくなることがある。また、成形
用部材の全厚は、成形する化粧料の高さと同じか若干低
めにすることが好ましい。具体的には、成形する化粧料
の高さより0.5〜1.5mm程度低くすることが好ま
しく、1mm程度低くすることがより好ましい。このよ
うに高さを調整することにより、充填後の化粧料が成形
用部材よりも少し盛り上がってひけが少なくなるととも
に、成形用部材を外した後に充填する別の化粧料がうま
く被るようになる。
【0014】成形用部材は、操作性の改善のため、切れ
込みを有するものが好ましい。成形用部材の切れ込みの
形状、箇所や数などに特に制限はないが、切れ込みの形
状がらせん状または渦巻き状であることが特に好まし
い。これらの切れ込みは、成形後に成形用部材から成形
用部材を離脱するときに操作を容易化することができ
る。らせん状の切れ込みを有する成形用部材の具体的態
様として図5に示すものを例示することができる。ま
た、渦巻き状の切れ込みを有する成形用部材の具体的態
様として図6に示すものを例示することができる。
込みを有するものが好ましい。成形用部材の切れ込みの
形状、箇所や数などに特に制限はないが、切れ込みの形
状がらせん状または渦巻き状であることが特に好まし
い。これらの切れ込みは、成形後に成形用部材から成形
用部材を離脱するときに操作を容易化することができ
る。らせん状の切れ込みを有する成形用部材の具体的態
様として図5に示すものを例示することができる。ま
た、渦巻き状の切れ込みを有する成形用部材の具体的態
様として図6に示すものを例示することができる。
【0015】また、成形用部材には離脱用つまみが形成
されていることが好ましい。離脱用つまみは指や道具に
よりつまんで引き上げることにより、成形用部材を造形
物から離脱することを助けるものであればその形状は特
に制限されない。通常は成形用部材の上部に突起を形成
することにより離脱用つまみとする(図4〜図6)。
されていることが好ましい。離脱用つまみは指や道具に
よりつまんで引き上げることにより、成形用部材を造形
物から離脱することを助けるものであればその形状は特
に制限されない。通常は成形用部材の上部に突起を形成
することにより離脱用つまみとする(図4〜図6)。
【0016】以下に、本発明の製造方法の好ましい態様
を図面を参照しながら説明する。図1において、ハート
型の成形用部材1内に流動性化粧料組成物を充填して固
化させた後、成形用部材1を離脱して、ハート型の造形
物2を得る。得られた造形物2を充填容器3内に装着
し、造形物2の外側に、別の流動性化粧料組成物を造形
物2と同じ高さかそれ以上に充填して固化させることに
よって、容器充填型固形化粧料を得る。
を図面を参照しながら説明する。図1において、ハート
型の成形用部材1内に流動性化粧料組成物を充填して固
化させた後、成形用部材1を離脱して、ハート型の造形
物2を得る。得られた造形物2を充填容器3内に装着
し、造形物2の外側に、別の流動性化粧料組成物を造形
物2と同じ高さかそれ以上に充填して固化させることに
よって、容器充填型固形化粧料を得る。
【0017】別の態様として、図2において、すり鉢状
の成形用部材1’内に流動性化粧料組成物を充填して固
化させた後、成形用部材1’を離脱して、上部に立体的
なバラ模様が付された造形物2’を得る。得られた造形
物2’を充填容器3’内に装着し、造形物2’の外側
に、別の流動性化粧料組成物を造形物2’のバラ模様が
表面から出る高さに充填して固化させることによって、
容器充填型固形化粧料を得る。このとき、バラ模様の表
面にも当該別の流動性化粧料組成物を被覆させてもよ
い。また、模様は図2のような立体的なバラ模様に限定
されず、例えば平面的あるいは立体的な文字、ロゴなど
成形可能なものを適宜作製することができる。
の成形用部材1’内に流動性化粧料組成物を充填して固
化させた後、成形用部材1’を離脱して、上部に立体的
なバラ模様が付された造形物2’を得る。得られた造形
物2’を充填容器3’内に装着し、造形物2’の外側
に、別の流動性化粧料組成物を造形物2’のバラ模様が
表面から出る高さに充填して固化させることによって、
容器充填型固形化粧料を得る。このとき、バラ模様の表
面にも当該別の流動性化粧料組成物を被覆させてもよ
い。また、模様は図2のような立体的なバラ模様に限定
されず、例えば平面的あるいは立体的な文字、ロゴなど
成形可能なものを適宜作製することができる。
【0018】さらに別の態様として、図3において、充
填容器3”内に星形の成形用部材1”を装着し、成形用
部材1”内に流動性化粧料組成物を充填して固化させた
後、成形用部材1”を離脱して、星形の造形物2”を得
る。得られた造形物2”の外側に、別の流動性化粧料組
成物を造形物2”と同じ高さかそれ以上に充填して固化
させることによって、容器充填型固形化粧料を得る。
填容器3”内に星形の成形用部材1”を装着し、成形用
部材1”内に流動性化粧料組成物を充填して固化させた
後、成形用部材1”を離脱して、星形の造形物2”を得
る。得られた造形物2”の外側に、別の流動性化粧料組
成物を造形物2”と同じ高さかそれ以上に充填して固化
させることによって、容器充填型固形化粧料を得る。
【0019】充填容器の形状には特に制限はなく、平た
い円柱状や角柱状などの柱状の他、深皿型、小鉢型、お
椀型などであってもよい。また、充填容器内の造形物の
数にも制限はなく、同一または異なる形状・色調・質感
の造形物を複数配置することもできる。さらに、入れ子
状の複数の成形用部材を用いて、図4の様に多層の形状
を形成することもできる。
い円柱状や角柱状などの柱状の他、深皿型、小鉢型、お
椀型などであってもよい。また、充填容器内の造形物の
数にも制限はなく、同一または異なる形状・色調・質感
の造形物を複数配置することもできる。さらに、入れ子
状の複数の成形用部材を用いて、図4の様に多層の形状
を形成することもできる。
【0020】流動性化粧料組成物としては、冷却等によ
って固化して造形物となるものであれば制限はなく、領
域ごとに色調・質感の異なるものを用いて固化させ、視
覚的に区別可能な領域を形成する。好ましい具体例とし
ては、成形用部材内で固化させて得られる造形物に実質
的に有色のものを用い、該造形物の外側で固化させて得
られる領域に実質的に透明のものを用いたものが挙げら
れる。この場合に得られる容器充填型固形化粧料は、有
色の造形物が立体的に見えるため、外観的な審美性がさ
らに向上する。なお、本明細書で「実質的に有色」と
は、目で見たときに不透明なものを意味し、「実質的に
透明」とは、目で見たときに透明で、隣接する有色の造
形物が透けて見えることを意味する。
って固化して造形物となるものであれば制限はなく、領
域ごとに色調・質感の異なるものを用いて固化させ、視
覚的に区別可能な領域を形成する。好ましい具体例とし
ては、成形用部材内で固化させて得られる造形物に実質
的に有色のものを用い、該造形物の外側で固化させて得
られる領域に実質的に透明のものを用いたものが挙げら
れる。この場合に得られる容器充填型固形化粧料は、有
色の造形物が立体的に見えるため、外観的な審美性がさ
らに向上する。なお、本明細書で「実質的に有色」と
は、目で見たときに不透明なものを意味し、「実質的に
透明」とは、目で見たときに透明で、隣接する有色の造
形物が透けて見えることを意味する。
【0021】質感の異なるものの具体例としては、ラメ
調・パール調物質を視覚的に区別可能な領域のいずれか
に用いたものなどが挙げられる。また、視覚的に区別可
能な領域に、異なる特徴を有する処方系を用いれば、1
つの製品で複数の特徴を有する容器充填型固形化粧料を
製造することができる。本発明の製造方法は、口紅、リ
ップグロス、チーク、アイシャドウ、アイブロウ、油性
ファンデーション等の固形化粧料に適応することができ
る。
調・パール調物質を視覚的に区別可能な領域のいずれか
に用いたものなどが挙げられる。また、視覚的に区別可
能な領域に、異なる特徴を有する処方系を用いれば、1
つの製品で複数の特徴を有する容器充填型固形化粧料を
製造することができる。本発明の製造方法は、口紅、リ
ップグロス、チーク、アイシャドウ、アイブロウ、油性
ファンデーション等の固形化粧料に適応することができ
る。
【0022】
【実施例】以下に実施例を記載して本発明をさらに具体
的に説明する。以下の実施例に示す材料、使用量、割
合、操作等は、本発明の精神から逸脱しない限り適宜変
更することができる。したがって、本発明の範囲は以下
に示す具体例に制限されるものではない。
的に説明する。以下の実施例に示す材料、使用量、割
合、操作等は、本発明の精神から逸脱しない限り適宜変
更することができる。したがって、本発明の範囲は以下
に示す具体例に制限されるものではない。
【0023】(実施例1)油性ファンデーション 図1において、厚さ1.5mmのシリコン製のハート型
の成形用部材1内に、以下の組成1のファンデーション
組成物を90℃で溶融したものを流し込んだ。これを2
5℃に冷却して固化させた後、成形用部材1を離脱し
て、ハート型のファンデーション造形物2を得た。得ら
れた造形物2を充填容器3内に装着し、造形物2の外側
に、以下の組成2のファンデーション組成物を95℃で
溶融したものを、造形物2と同じ高さに流し込み、室温
に冷却して固化させ、容器充填型ファンデーションを得
た。
の成形用部材1内に、以下の組成1のファンデーション
組成物を90℃で溶融したものを流し込んだ。これを2
5℃に冷却して固化させた後、成形用部材1を離脱し
て、ハート型のファンデーション造形物2を得た。得ら
れた造形物2を充填容器3内に装着し、造形物2の外側
に、以下の組成2のファンデーション組成物を95℃で
溶融したものを、造形物2と同じ高さに流し込み、室温
に冷却して固化させ、容器充填型ファンデーションを得
た。
【0024】 組成1 スクワラン 10.0% マイクロクリスタリンワックス 10.0% 硬化油 6.0% トリ2−エチルヘキサン酸グリセリル 23.0% 重質流動イソパラフィン 1.0% メチルポリシロキサン 8.0% 着色顔料・体質顔料 42.0%
【0025】 組成2 セレシン 8.0% カルナウバロウ 7.0% ミツロウ 1.0% トリ2−エチルヘキサン酸グリセリル 22.0% ジペンタエリスリット脂肪酸エステル(2) 4.0% リンゴ酸ジイソステアリル 8.0% トリイソステアリン酸ポリグリセリル 4.0% 着色顔料・体質顔料 36.0%
【0026】(実施例2)口紅 図3において、充填容器3´内に、厚さ5mmのアルミ
製の星形の成形用部材1´を装着し、成形用部材1´内
に以下の組成1の口紅組成物を85℃で溶融したものを
流し込んだ。これを35℃に冷却して固化させた後、成
形用部材1´を離脱して、星形の口紅造形物2´を得
た。得られた造形物2´の外側に、以下の組成2の口紅
組成物90℃で溶融したものを造形物2´と同じ高さに
流し込み、室温に冷却して固化させ、容器充填型口紅を
得た。
製の星形の成形用部材1´を装着し、成形用部材1´内
に以下の組成1の口紅組成物を85℃で溶融したものを
流し込んだ。これを35℃に冷却して固化させた後、成
形用部材1´を離脱して、星形の口紅造形物2´を得
た。得られた造形物2´の外側に、以下の組成2の口紅
組成物90℃で溶融したものを造形物2´と同じ高さに
流し込み、室温に冷却して固化させ、容器充填型口紅を
得た。
【0027】 組成1 カルナウバロウ 1.50% セレシン 6.00% キャンデリラロウ 2.00% マイクロクリスタリンワックス 10.00% 硬化油 7.00% トリ2−エチルヘキサン酸グリセリル 8.00% 2−エチルヘキサン酸セチル 20.00% リンゴ酸ジイソステアリル 16.45% 酸化チタン 0.40% ベンガラ 1.10% 黒酸化鉄 0.50% 黄酸化鉄 0.05% 雲母チタン 22.00% セリサイト 5.00%
【0028】 組成2 カルナウバロウ 2.50% セレシン 6.00% キャンデリラロウ 2.00% マイクロクリスタリンワックス 11.00% 硬化油 7.00% トリ2−エチルヘキサン酸グリセリル 8.00% 2−エチルヘキサン酸セチル 20.00% リンゴ酸ジイソステアリル 20.30% 酸化チタン 6.00% ベンガラ 3.00% 黒酸化鉄 0.90% 黄酸化鉄 1.10% 赤色226号 0.20% セリサイト 12.00%
【0029】
【発明の効果】本発明によれば、見た目に美麗な印象を
与える視覚的に区別可能な二つ以上の領域からなる容器
充填型固形化粧料を安定して効率よく製造することがで
きる。さらに、成形用部材に補強剤入りエラストマーを
用いれば、その優れた離型性のため、生産性を大きく向
上させることができる。
与える視覚的に区別可能な二つ以上の領域からなる容器
充填型固形化粧料を安定して効率よく製造することがで
きる。さらに、成形用部材に補強剤入りエラストマーを
用いれば、その優れた離型性のため、生産性を大きく向
上させることができる。
【図1】 本発明の製造方法のプロセスの具体例を表す
斜視図である。
斜視図である。
【図2】 本発明の製造方法の別のプロセスの具体例を
表す斜視図である。
表す斜視図である。
【図3】 本発明の製造方法のさらに別のプロセスの具
体例を表す斜視図である。
体例を表す斜視図である。
【図4】 本発明の製造方法により得られる3つの領域
を有する容器充填型固形化粧料の具体例を表す斜視図で
ある。
を有する容器充填型固形化粧料の具体例を表す斜視図で
ある。
【図5】 らせん状の切れ込みを有する成形用部材を表
す斜視図である。
す斜視図である。
【図6】 渦巻き状の切れ込みを有する成形用部材を表
す斜視図である。 〔図面の簡単な説明〕 1、1’、1”: 成形用部材 2、2’、2”: 造形物 3、3’、3”: 充填容器 4a、4b、5、6: 脱離用つまみ
す斜視図である。 〔図面の簡単な説明〕 1、1’、1”: 成形用部材 2、2’、2”: 造形物 3、3’、3”: 充填容器 4a、4b、5、6: 脱離用つまみ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 坪井 幸宏 岐阜県中津川市桃山町3−20 株式会社ト キワ内 (72)発明者 伊藤 信康 岐阜県中津川市桃山町3−20 株式会社ト キワ内 (72)発明者 川田 綾 東京都足立区新田1−18−11 株式会社ト キワ内 (72)発明者 各務 香 東京都足立区新田1−18−11 株式会社ト キワ内 Fターム(参考) 4C083 AA082 AA122 AB232 AB242 AB432 AC012 AC022 AC342 AC352 AC422 AC442 AC862 AD152 AD412 CC12 CC13 DD22 EE06 FF06 FF10
Claims (12)
- 【請求項1】 視覚的に区別可能な二つ以上の領域から
なる容器充填型固形化粧料の製造方法であって、該領域
の少なくとも一つを構成する造形物を成形用部材を用い
て成形する工程、該造形物から該成形用部材を離脱する
工程、離脱した後に現れる造形物表面の少なくとも一部
に接するように別の領域を成形する工程を含むことを特
徴とする容器充填型固形化粧料の製造方法。 - 【請求項2】 前記成形用部材の前記造形物に接する部
分が補強剤入りエラストマーからなることを特徴とす
る、請求項1に記載の容器充填型固形化粧料の製造方
法。 - 【請求項3】 前記成形用部材の前記造形物に接する部
分が金属からなることを特徴とする、請求項1に記載の
容器充填型固形化粧料の製造方法。 - 【請求項4】 前記成形用部材が離脱を容易にするため
の切れ込みを有することを特徴とする、請求項1〜3の
いずれかに記載の容器充填型固形化粧料の製造方法。 - 【請求項5】 前記切れ込みがらせん状であることを特
徴とする、請求項4に記載の容器充填型固形化粧料の製
造方法。 - 【請求項6】 前記切れ込みが渦巻き状であることを特
徴とする、請求項4または5に記載の容器充填型固形化
粧料の製造方法。 - 【請求項7】 前記成形用部材が離脱用つまみを有する
ことを特徴とする、請求項1〜6のいずれかに記載の容
器充填型固形化粧料の製造方法。 - 【請求項8】 充填容器内に成形用部材を装着し、該成
形用部材の少なくとも一部に接するように流動性化粧料
組成物を充填して固化させることにより第一領域を形成
した後、該成形用部材を離脱し、成形用部材を離脱した
後に現れる第一領域表面の少なくとも一部に接するよう
に別の流動化粧料組成物を充填して固化させることによ
り第二領域を形成することを特徴とする、請求項1〜7
のいずれかに記載の容器充填型固形化粧料の製造方法。 - 【請求項9】 充填容器外で成形用部材の少なくとも一
部に接するように流動性化粧料組成物を充填して固化さ
せることにより造形物を形成した後、該成形用部材を離
脱し、該造形物を充填容器内に装着して第一領域とし、
成形用部材を離脱した後に現れる第一領域表面の少なく
とも一部に接するように別の流動化粧料組成物を充填し
て固化させることにより第二領域を形成することを特徴
とする、請求項1〜7のいずれかに記載の容器充填型固
形化粧料の製造方法。 - 【請求項10】 前記第一領域の周囲が前記第二領域に
囲まれていることを特徴とする請求項8または9に記載
の容器充填型固形化粧料の製造方法。 - 【請求項11】 前記第一領域が実質的に有色であり、
前記第二領域が実質的に透明であることを特徴とする、
請求項10に記載の容器充填型固形化粧料の製造方法。 - 【請求項12】 請求項1〜11のいずれかの製造方法
によって製造される容器充填型固形化粧料。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000232664A JP2002047135A (ja) | 2000-08-01 | 2000-08-01 | 容器充填型固形化粧料の製造方法 |
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Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002047135A true JP2002047135A (ja) | 2002-02-12 |
Family
ID=18725311
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JP2000232664A Pending JP2002047135A (ja) | 2000-08-01 | 2000-08-01 | 容器充填型固形化粧料の製造方法 |
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Country | Link |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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- 2000-08-01 JP JP2000232664A patent/JP2002047135A/ja active Pending
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