JP2002045181A - α−アミラーゼ阻害剤および抗肥満剤 - Google Patents
α−アミラーゼ阻害剤および抗肥満剤Info
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Abstract
アミラーゼ阻害物質、および抗肥満剤、食品に関する。 【解決手段】 カシュウの抽出物を有効成分とするα−
アミラーゼ阻害剤。
Description
鳥、学名:Polygonum multifloru
m)からの抽出物を有効成分とする糖質分解酵素阻害物
質に関し、さらに詳しくは体内でのエネルギー源となる
糖質の消化吸収を抑制または阻害することにより肥満の
治療・予防を行うためのα−アミラーゼ阻害物質、およ
び抗肥満剤、食品に関する。
腺から分泌される消化酵素の1つとして知られており、
デンプン、アミロース、アミロペクチンなどの多糖類の
α−1,4結合を加水分解する。また、α−アミラーゼ
阻害物質を利用することによって、α−アミラーゼの活
性を阻害し、腸管からの栄養素の消化・吸収を抑制する
方法がある。このことにより、肥満症の予防・治療が可
能となる。すなわち、α−アミラーゼ阻害物質を含有し
て製造された肥満予防剤、食品は、過体重や肥満症患者
への療法に適しており、さらに健康人の疾病予防として
も適用できる。
・開発が行われてきた。そのうち特に微生物の産出する
オリゴ糖系、並びにペプチド系アミラーゼ阻害物質が報
告されており、医薬品として市販されている。また、一
例として植物由来のものでは、ゲッケイジュ(特開平4
−27389号)、グアバ(特開平7−59539
号)、ケイヒ(特開平9−275979号)、マオウ
(特開平9−2963号)、ボタンピ(特開平9−29
66号)、カキ(特開平10−158180号)等から
の抽出物が抗肥満用素材として開示されている。
でに多くのα−アミラーゼ阻害物質が開発されてきた。
しかし、植物由来の素材はまだ医薬品及び食品への実用
化が充分には行われていない。したがって、本発明は、
毎日常用することにより肥満の予防ならびに改善が可能
となり、また有効で安全な植物性天然由来のα−アミラ
ーゼ阻害物質を提供することを目的としている。
改善する新規なα−アミラーゼ阻害物質を香辛料、香
草、漢方生薬等からスクリーニングして鋭意研究を重ね
た結果、カシュウ、とりわけカシュウ根からの抽出エキ
ス中に安全性及び有効性に優れ、肥満の予防及び改善に
有用なα−アミラーゼ阻害物質を見出し、本発明を完成
した。
ーゼ阻害剤。 (項2)カシュウの抽出物を有効成分とする抗肥満剤。 (項3)カシュウの抽出物を加えてなる食品。
は、タデ科の多年性つる草であり、原産地は中国である
が、享保年間に渡来し国内各地に生育している。塊根を
乾燥させたものは、何首鳥と呼び、漢方では補陰・補血
・強壮などの効果がある。根には、オキシメチルアント
ラキノン類のエモジン、クリソファノール、フィスチオ
ンなどが含まれ、血中コレステロール低下作用や降圧作
用、抗菌作用、抗酸化作用が報告されている。しかしな
がら、抗肥満作用としてのα−アミラーゼ活性阻害物質
の報告はない。
行っても良いが、通常乾燥後抽出を行う。また、一般に
漢方薬として市販されている乾燥したカシュウも用いる
ことができる。それらの性状は、チップ状あるいは粉末
状などを問わない。これらのα−アミラーゼ阻害有効成
分は、水あるいは親水性有機溶媒に浸漬することにより
得ることができる。抽出方法としては、加熱抽出、連続
抽出を行っても良い。得られた抽出エキスは、凍結乾
燥、スプレードライなどによって乾燥させることができ
る。
のカシュウからの抽出物を有効成分とするものである。
薬剤として使用する場合には、例えば、水、エチレング
リコール、エタノール、ポリエチレングリコールなどの
液状担体や、乳糖、デンプン、セルロース、などの固体
担体である無毒性担体で希釈して、錠剤、顆粒剤、ソフ
トカプセル剤、丸剤、シロップ剤などにすることができ
る。
満作用を有していることから、例えば、清涼飲料、栄養
補助ドリンクなどの液状食品、さらにクラッカー、スナ
ック菓子、クッキー、キャンデイーなどの固形食品に添
加して、患者の食餌療法食、あるいは健康人の疾病予防
食として用いることができる。このときの添加量として
は、特に0.01〜2重量%が好ましい。さらに、本発
明のα−アミラーゼ阻害物質を含有する製剤は、食前、
食中、食後などに服用することによって、喫食後の急激
な糖類の体内への吸収を抑制したり、遅延することがで
きる。
0mg/kg体重、好ましくは1〜150mg/kg体
重であり、通常一日1〜4回摂取する。ただし、正確な
用量は、年齢、体重、症状などを考慮して、前記範囲か
ら選択すれば良い。以下、具体的に例を挙げて説明す
る。
00gを粉砕し、この粉末に8000mlの50%エタ
ノールを加え時々攪拌して室温下に放置し、24時間後
に抽出した。得られた抽出液を濾過後、減圧濃縮し、さ
らに凍結乾燥によって乾燥させて目的のα―アミラーゼ
阻害物質の抽出物85.3gを得た。
により求めた。 1. α―アミラーゼ[EC:3.2.2.1.1] α―アミラーゼとしては、ヒト唾液由来のα−アミラー
ゼ(SIGMA社、TypeIX‐A)を用いた。
液を一定時間作用させ、反応溶液中の加水分解されたデ
ンプン量を測定。
タノールに溶解。 (2)基質緩衝液(300μl) 0.05Mリン酸緩衝液(pH7.0)に可溶性デンプ
ンが0.04%含まれたものを用いた。 (3)酵素溶液(50μl) α−アミラーゼ酵素液(1単位、0.05Mリン酸緩衝
液)(pH7.0)に溶解)を用いた。 (4)発色試液(100μl) 0.01Nヨウ素溶液を用いた。 (5)希釈液(1000μl) 精製水を用いた。試料溶液50μlに基質緩衝液300
μlを加え37°Cで5分間恒温槽において温度平衡さ
せた。その後、酵素溶液50μlを加えて37°Cで1
5分間反応させた。反応終了後、発色試液を100μl
加えて発色させた後、さらに精製水1000μlを加え
て希釈し、加水分解して生成されたデンプン量を660
nmの吸光度から算出した。対照には、試料溶液の代わ
りに 50%エタノールを用いた。なお、それぞれのブラ
ンクとしては、発色試液を加えてから酵素溶液を加えた
ものを用いた。
(A−B)]×100 A:対照溶液の吸光度 B:対照溶液のブランクの吸光度 C:試料溶液の吸光度 D:試料溶液のブランクの吸光度
におけるα−アミラーゼ阻害活性率(%)の測定を行
い、その結果を表1に示す。なお、被験試料濃度は、反
応液に対する濃度で示した。
ル抽出物は、125μg/mlの反応液濃度でα―アミ
ラーゼ活性を完全に阻害するとともに、その阻害度合は
抽出液濃度に依存することが明らかとなった。
し、この粉末に2500mlの精製水を加え、95〜1
00°Cまで昇温させて20分間抽出した。得られた抽
出液を濾過後、減圧濃縮し、さらに凍結乾燥の方法によ
って乾燥させて目的のα―アミラーゼ阻害剤の抽出物5
3.6gを得た。
2で得られたカシュウ抽出物のα−アミラーゼ阻害活性
率を検討し、50%阻害活性濃度(IC50:μg・乾
燥重量/ml・反応液)を算出した。なお、小麦種子由
来のα−アミラーゼ阻害物質(SIGMA社製、Typ
e1)を指標阻害剤としてそのIC50値を算出し比較
した。それぞれの結果を表2に示した。
シュウの含水エタノール抽出物を有効成分とするα−ア
ミラーゼ阻害物質は、指標阻害剤の小麦種子由来物質と
比較して6倍ほど高い阻害活性を示し、これまで報告さ
れている天然物由来の阻害物質素材と比較しても十分に
強い作用を有するものであることが明らかとなった。
物を用い、以下の成分組成で調製した。 カシュウ抽出物 10重量% 乳糖 78重量% 結晶セルロース 8重量% カルボキシメチルセルロースカルシウム 2重量% ステアリング酸マグネシウム 2重量% 上記の材料を均一に混合し、精製水で混練りした後、乾
燥させて単発式打錠機にて錠剤を製造した。
粉砕、整粒、篩別して10〜30メッシュの顆粒剤を得
た。
出物を主成分とするα−アミラーゼ阻害物質が提供され
る。本発明によって得られるα−アミラーゼ阻害物質
は、従来のα−アミラーゼ阻害剤と比較してα−アミラ
ーゼ阻害が高く、しかも低濃度で有効であり、さらに植
物天然物由来で安全性に優れている。また、本発明のα
−アミラーゼ阻害物質は、食品中に含有することで,積
極的な食餌療法により、肥満症の予防および改善のため
に使用することができる。
Claims (3)
- 【請求項1】 カシュウの抽出物を有効成分とするα−
アミラーゼ阻害剤。 - 【請求項2】 カシュウの抽出物を有効成分とする抗肥
満剤。 - 【請求項3】 カシュウの抽出物を加えてなる食品。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009035548A (ja) * | 2007-08-03 | 2009-02-19 | Food Industry Research & Development Institute | 台湾ツルドクダミ(PolygonummultiflorumThunb.exMurrayvar.hypoleucum)の抽出物とメタボリック症候群を改善するための組成物 |
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-
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