JP2002044945A - スイッチング電源回路 - Google Patents
スイッチング電源回路Info
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Classifications
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02P—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
- Y02P80/00—Climate change mitigation technologies for sector-wide applications
- Y02P80/10—Efficient use of energy, e.g. using compressed air or pressurized fluid as energy carrier
Landscapes
- Dc-Dc Converters (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 二次側アクティブクランプ回路を備える複合
共振形コンバータについての電力変換効率の大幅な向上
を図る。 【解決手段】 二次側直流出力電圧EOのレベルに応じ
て、一次側電圧共振形スイッチングコンバータのスイッ
チング周波数及び導通角を同時に可変制御する複合制御
方式によって安定化を図るようにする。これによって、
二次側の補助スイッチング素子の導通角は、交流入力電
圧や負荷の変動に応じた変化は少ないものとすることが
でき、従って、定電圧制御に伴う電力損失の増加がほと
んどないようにされる。
共振形コンバータについての電力変換効率の大幅な向上
を図る。 【解決手段】 二次側直流出力電圧EOのレベルに応じ
て、一次側電圧共振形スイッチングコンバータのスイッ
チング周波数及び導通角を同時に可変制御する複合制御
方式によって安定化を図るようにする。これによって、
二次側の補助スイッチング素子の導通角は、交流入力電
圧や負荷の変動に応じた変化は少ないものとすることが
でき、従って、定電圧制御に伴う電力損失の増加がほと
んどないようにされる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、各種電子機器に電
源として備えられるスイッチング電源回路に関するもの
である。
源として備えられるスイッチング電源回路に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】スイッチング電源回路として、例えばフ
ライバックコンバータやフォワードコンバータなどの形
式のスイッチングコンバータを採用したものが広く知ら
れている。これらのスイッチングコンバータはスイッチ
ング動作波形が矩形波状であることから、スイッチング
ノイズの抑制には限界がある。また、その動作特性上、
電力変換効率の向上にも限界があることがわかってい
る。そこで、先に本出願人により、各種共振形コンバー
タによるスイッチング電源回路が各種提案されている。
共振形コンバータは容易に高電力変換効率が得られると
共に、スイッチング動作波形が正弦波状となることで低
ノイズが実現される。また、比較的少数の部品点数によ
り構成することができるというメリットも有している。
ライバックコンバータやフォワードコンバータなどの形
式のスイッチングコンバータを採用したものが広く知ら
れている。これらのスイッチングコンバータはスイッチ
ング動作波形が矩形波状であることから、スイッチング
ノイズの抑制には限界がある。また、その動作特性上、
電力変換効率の向上にも限界があることがわかってい
る。そこで、先に本出願人により、各種共振形コンバー
タによるスイッチング電源回路が各種提案されている。
共振形コンバータは容易に高電力変換効率が得られると
共に、スイッチング動作波形が正弦波状となることで低
ノイズが実現される。また、比較的少数の部品点数によ
り構成することができるというメリットも有している。
【0003】図9の回路図は、先に本出願人が提案した
発明に基づいて構成することのできる、先行技術として
のスイッチング電源回路の一例を示している。この図に
示す電源回路の基本構成としては、一次側スイッチング
コンバータとして電圧共振形コンバータを備えている。
発明に基づいて構成することのできる、先行技術として
のスイッチング電源回路の一例を示している。この図に
示す電源回路の基本構成としては、一次側スイッチング
コンバータとして電圧共振形コンバータを備えている。
【0004】この図に示す電源回路では、ブリッジ整流
回路Di及び平滑コンデンサCiによって、商用交流電
源(交流入力電圧VAC)から交流入力電圧VACの1倍の
レベルに対応する整流平滑電圧Eiを生成する。
回路Di及び平滑コンデンサCiによって、商用交流電
源(交流入力電圧VAC)から交流入力電圧VACの1倍の
レベルに対応する整流平滑電圧Eiを生成する。
【0005】上記整流平滑電圧Ei(直流入力電圧)を
入力して断続する電圧共振形コンバータとしては、1石
によるシングルエンド方式が採用される。また駆動方式
としては自励式の構成を採っている。この場合、電圧共
振形コンバータを形成するスイッチング素子Q1には、
高耐圧のバイポーラトランジスタ(BJT;接合型トラ
ンジスタ)が選定される。このスイッチング素子Q1の
コレクタ−エミッタ間に対しては、一次側並列共振コン
デンサCrが並列に接続される。また、ベース−エミッ
タ間に対しては、クランプダイオードDDが接続され
る。ここで、並列共振コンデンサCrは、絶縁コンバー
タトランスPITの一次巻線N1に得られるリーケージ
インダクタンスL1と共に、一次側並列共振回路を形成
しており、これによって電圧共振形コンバータとしての
動作が得られるようになっている。
入力して断続する電圧共振形コンバータとしては、1石
によるシングルエンド方式が採用される。また駆動方式
としては自励式の構成を採っている。この場合、電圧共
振形コンバータを形成するスイッチング素子Q1には、
高耐圧のバイポーラトランジスタ(BJT;接合型トラ
ンジスタ)が選定される。このスイッチング素子Q1の
コレクタ−エミッタ間に対しては、一次側並列共振コン
デンサCrが並列に接続される。また、ベース−エミッ
タ間に対しては、クランプダイオードDDが接続され
る。ここで、並列共振コンデンサCrは、絶縁コンバー
タトランスPITの一次巻線N1に得られるリーケージ
インダクタンスL1と共に、一次側並列共振回路を形成
しており、これによって電圧共振形コンバータとしての
動作が得られるようになっている。
【0006】そして、スイッチング素子Q1のベースに
対しては、ベース電流制限抵抗RB−駆動巻線NB−イン
ダクタLB−共振コンデンサCBから成る自励発振駆動回
路が接続される。スイッチング素子Q1には、この自励
発振駆動回路にて発生される発振信号を基とするベース
電流が供給されることでスイッチング駆動される。ここ
で、駆動巻線NBは、絶縁コンバータトランスPITの
一次側において一次巻線N1とは独立して巻装されてお
り、例えば一次巻線N1に得られる交番電圧によって励
起される。そして、この励起動作によって上記自励発振
駆動回路が発振動作を行うようにされる。
対しては、ベース電流制限抵抗RB−駆動巻線NB−イン
ダクタLB−共振コンデンサCBから成る自励発振駆動回
路が接続される。スイッチング素子Q1には、この自励
発振駆動回路にて発生される発振信号を基とするベース
電流が供給されることでスイッチング駆動される。ここ
で、駆動巻線NBは、絶縁コンバータトランスPITの
一次側において一次巻線N1とは独立して巻装されてお
り、例えば一次巻線N1に得られる交番電圧によって励
起される。そして、この励起動作によって上記自励発振
駆動回路が発振動作を行うようにされる。
【0007】この構成では、スイッチング素子Q1のス
イッチング周波数は、上記自励発振駆動回路において、
駆動巻線NB−インダクタLB−共振コンデンサCBの直
列接続により形成される共振回路の共振周波数によっ
て、固定的に決定される。なお、起動時においては整流
平滑電圧Eiのラインから起動抵抗Rsを介してベース
に流れる起動電流によって起動される。
イッチング周波数は、上記自励発振駆動回路において、
駆動巻線NB−インダクタLB−共振コンデンサCBの直
列接続により形成される共振回路の共振周波数によっ
て、固定的に決定される。なお、起動時においては整流
平滑電圧Eiのラインから起動抵抗Rsを介してベース
に流れる起動電流によって起動される。
【0008】絶縁コンバータトランスPITは、一次側
に得られるスイッチングコンバータのスイッチング出力
を二次側に伝送するために設けられる。この絶縁コンバ
ータトランスPITは、EE型コアに対して一次巻線N
1と二次巻線N2を分割して巻装し、中央磁脚に対しては
ギャップGを形成することで、所要の結合係数による疎
結合の状態が得られるようにして、飽和状態が得られに
くいようにしている。
に得られるスイッチングコンバータのスイッチング出力
を二次側に伝送するために設けられる。この絶縁コンバ
ータトランスPITは、EE型コアに対して一次巻線N
1と二次巻線N2を分割して巻装し、中央磁脚に対しては
ギャップGを形成することで、所要の結合係数による疎
結合の状態が得られるようにして、飽和状態が得られに
くいようにしている。
【0009】この絶縁コンバータトランスPITの一次
巻線N1は、直流入力電圧(整流平滑電圧Ei)のライ
ンとスイッチング素子Q1のコレクタとの間に接続され
ている。スイッチング素子Q1は、直流入力電圧につい
てスイッチングを行うのであるが、これによって、一次
巻線N1には、スイッチング素子Q1のスイッチング出力
が供給されることとなり、スイッチング周波数に対応す
る周期の交番電圧が発生する。
巻線N1は、直流入力電圧(整流平滑電圧Ei)のライ
ンとスイッチング素子Q1のコレクタとの間に接続され
ている。スイッチング素子Q1は、直流入力電圧につい
てスイッチングを行うのであるが、これによって、一次
巻線N1には、スイッチング素子Q1のスイッチング出力
が供給されることとなり、スイッチング周波数に対応す
る周期の交番電圧が発生する。
【0010】絶縁コンバータトランスPITの二次側で
は、一次巻線N1により誘起された交番電圧が二次巻線
N2に発生する。この場合、二次巻線N2に対しては、二
次側並列共振コンデンサC2が並列に接続されること
で、二次巻線N2のリーケージインダクタンスL2と二次
側並列共振コンデンサC2のキャパシタンスとによって
並列共振回路が形成される。この並列共振回路により、
二次巻線N2に誘起される交番電圧は共振電圧となる。
つまり二次側において電圧共振動作が得られる。
は、一次巻線N1により誘起された交番電圧が二次巻線
N2に発生する。この場合、二次巻線N2に対しては、二
次側並列共振コンデンサC2が並列に接続されること
で、二次巻線N2のリーケージインダクタンスL2と二次
側並列共振コンデンサC2のキャパシタンスとによって
並列共振回路が形成される。この並列共振回路により、
二次巻線N2に誘起される交番電圧は共振電圧となる。
つまり二次側において電圧共振動作が得られる。
【0011】即ち、この電源回路では、一次側にはスイ
ッチング動作を電圧共振形とするための並列共振回路が
備えられ、二次側には電圧共振動作を得るための並列共
振回路が備えられる。なお、本明細書では、このように
一次側及び二次側に対して共振回路が備えられて動作す
る構成のスイッチングコンバータについては、「複合共
振形スイッチングコンバータ」ともいうことにする。
ッチング動作を電圧共振形とするための並列共振回路が
備えられ、二次側には電圧共振動作を得るための並列共
振回路が備えられる。なお、本明細書では、このように
一次側及び二次側に対して共振回路が備えられて動作す
る構成のスイッチングコンバータについては、「複合共
振形スイッチングコンバータ」ともいうことにする。
【0012】上記のようにして形成される電源回路の二
次側においては、二次巻線N2及び二次側並列共振コン
デンサC2から成る二次側並列共振回路に対して、図示
する接続形態によって、整流ダイオードDO1及び平滑コ
ンデンサCO1を接続することで半波整流回路が形成され
る。そして、この半波整流回路(DO1,CO1)によって
メインとされる二次側直流出力電圧EO1を生成する。こ
の二次側直流出力電圧EO1は、例えば135V程度とさ
れる。この二次側直流出力電圧EO1は、後述するPWM
制御回路42に対して分岐して入力されることで、検出
電圧として利用される。
次側においては、二次巻線N2及び二次側並列共振コン
デンサC2から成る二次側並列共振回路に対して、図示
する接続形態によって、整流ダイオードDO1及び平滑コ
ンデンサCO1を接続することで半波整流回路が形成され
る。そして、この半波整流回路(DO1,CO1)によって
メインとされる二次側直流出力電圧EO1を生成する。こ
の二次側直流出力電圧EO1は、例えば135V程度とさ
れる。この二次側直流出力電圧EO1は、後述するPWM
制御回路42に対して分岐して入力されることで、検出
電圧として利用される。
【0013】また、この場合には、二次巻線N2の巻終
わり端部側において、図示するようにタップ出力を設け
ることで、このタップ出力ラインと二次側アース間に三
次巻線N3が形成される。そして、この三次巻線N3に対
して、図示するようにして、整流ダイオードDO2及び平
滑コンデンサCO2から成る半波整流回路が接続されるこ
とで、例えば15V程度の低圧二次側直流出力電圧EO2
を生成して出力する。この低圧二次側直流出力電圧EO2
は、PWM制御回路42に対して分岐して入力されるこ
とで動作電源としても利用される。
わり端部側において、図示するようにタップ出力を設け
ることで、このタップ出力ラインと二次側アース間に三
次巻線N3が形成される。そして、この三次巻線N3に対
して、図示するようにして、整流ダイオードDO2及び平
滑コンデンサCO2から成る半波整流回路が接続されるこ
とで、例えば15V程度の低圧二次側直流出力電圧EO2
を生成して出力する。この低圧二次側直流出力電圧EO2
は、PWM制御回路42に対して分岐して入力されるこ
とで動作電源としても利用される。
【0014】また、図9に示す回路の二次側において
は、二次側アクティブクランプ回路40が備えられる。
この二次側アクティブクランプ回路40は、図示するよ
うに、MOS−FETの補助スイッチング素子Q3とク
ランプコンデンサCCL2の直列接続回路を、二次側並列
共振回路に対して更に並列に接続して設けられる。補助
スイッチング素子Q3のドレイン−ソース間に対しては
クランプダイオードDD3が並列に接続されるが、このク
ランプダイオードDD3は、MOS−FETにおいてボデ
ィダイオードとして備えられたものが用いられている。
また、この場合の二次側アクティブクランプ回路40の
補助スイッチング素子Q3は、駆動巻線Ng2−抵抗Rg
2−Cg2による自励式駆動回路によって駆動されるよう
になっている。駆動巻線Ng2は、図示するように、絶
縁コンバータトランスPITの二次側において独立的に
巻装されるようにして設けられることで、一次側に巻装
される駆動巻線NBによって交番電圧が励起されるよう
になっている。また、駆動巻線Ng2のターン数は例え
ば1Tとされ、駆動巻線Ng2に得られる交番電圧は、
駆動巻線NBとは逆極性となるようにされている。これ
によって、駆動巻線Ng2に得られる交番電圧は、結果
的には、二次巻線N2に得られる交番電圧とも逆極性と
なり、従って、補助スイッチング素子Q3は、二次巻線
N2に得られる交番電圧によりオン/オフする二次側整
流ダイオードDO1がオフとなる期間内においてオンとな
るようにスイッチング動作を行う。
は、二次側アクティブクランプ回路40が備えられる。
この二次側アクティブクランプ回路40は、図示するよ
うに、MOS−FETの補助スイッチング素子Q3とク
ランプコンデンサCCL2の直列接続回路を、二次側並列
共振回路に対して更に並列に接続して設けられる。補助
スイッチング素子Q3のドレイン−ソース間に対しては
クランプダイオードDD3が並列に接続されるが、このク
ランプダイオードDD3は、MOS−FETにおいてボデ
ィダイオードとして備えられたものが用いられている。
また、この場合の二次側アクティブクランプ回路40の
補助スイッチング素子Q3は、駆動巻線Ng2−抵抗Rg
2−Cg2による自励式駆動回路によって駆動されるよう
になっている。駆動巻線Ng2は、図示するように、絶
縁コンバータトランスPITの二次側において独立的に
巻装されるようにして設けられることで、一次側に巻装
される駆動巻線NBによって交番電圧が励起されるよう
になっている。また、駆動巻線Ng2のターン数は例え
ば1Tとされ、駆動巻線Ng2に得られる交番電圧は、
駆動巻線NBとは逆極性となるようにされている。これ
によって、駆動巻線Ng2に得られる交番電圧は、結果
的には、二次巻線N2に得られる交番電圧とも逆極性と
なり、従って、補助スイッチング素子Q3は、二次巻線
N2に得られる交番電圧によりオン/オフする二次側整
流ダイオードDO1がオフとなる期間内においてオンとな
るようにスイッチング動作を行う。
【0015】PWM制御回路42は、二次側アクティブ
クランプ回路40の補助スイッチング素子Q3の導通角
制御(PWM制御)を行うことで、二次側直流出力電圧
の安定化を図るために設けられている。この場合、PW
M制御回路42は、分圧抵抗R1−R2と制御素子Q5と
から成るシャントレギュレータと、ドライブトランジス
タQ4,抵抗R3,R4,R5,R6から成る反転増幅器と
を備えた誤差増幅回路として構成される。このようなP
WM制御回路42構成では、例えば交流入力電圧の上昇
や、負荷電力が軽くなるなどして二次側直流出力電圧E
O1が上昇したとすると、補助スイッチング素子Q3のス
イッチング周波数は固定で、導通角を拡大してオン期間
が長くなるように動作する。これによって、整流ダイオ
ードDO1がオンとなって導通する期間は逆に短くなっ
て、平滑コンデンサCO1に充電される整流電流量は少な
くなるために、二次側直流出力電圧EO1のレベルが低下
する。このようにして、二次側直流出力電圧の安定化を
図るようにしている。
クランプ回路40の補助スイッチング素子Q3の導通角
制御(PWM制御)を行うことで、二次側直流出力電圧
の安定化を図るために設けられている。この場合、PW
M制御回路42は、分圧抵抗R1−R2と制御素子Q5と
から成るシャントレギュレータと、ドライブトランジス
タQ4,抵抗R3,R4,R5,R6から成る反転増幅器と
を備えた誤差増幅回路として構成される。このようなP
WM制御回路42構成では、例えば交流入力電圧の上昇
や、負荷電力が軽くなるなどして二次側直流出力電圧E
O1が上昇したとすると、補助スイッチング素子Q3のス
イッチング周波数は固定で、導通角を拡大してオン期間
が長くなるように動作する。これによって、整流ダイオ
ードDO1がオンとなって導通する期間は逆に短くなっ
て、平滑コンデンサCO1に充電される整流電流量は少な
くなるために、二次側直流出力電圧EO1のレベルが低下
する。このようにして、二次側直流出力電圧の安定化を
図るようにしている。
【0016】図10は、上記図9に示した電源回路にお
ける要部の動作を示す波形図であり、交流入力電圧VAC
=100V、負荷電力Po=200W時における動作が
示されている。スイッチング素子Q1がスイッチング動
作を行うと、スイッチング素子Q1がオフとなる期間TO
FF1においては、一次側並列共振回路の共振動作が得ら
れる。これによって、並列共振コンデンサCrの両端に
得られる並列共振電圧V1としては、図10(a)に示
すようにして、スイッチング素子Q1がオンとなる期間
TON1は0レベルで、期間TOFF1において正弦波状の共
振パルスが現れる波形となる。この並列共振電圧V1の
レベルは負荷電力変動に対応して変化し、負荷電力が重
くなるのに従って上昇する傾向を有する。
ける要部の動作を示す波形図であり、交流入力電圧VAC
=100V、負荷電力Po=200W時における動作が
示されている。スイッチング素子Q1がスイッチング動
作を行うと、スイッチング素子Q1がオフとなる期間TO
FF1においては、一次側並列共振回路の共振動作が得ら
れる。これによって、並列共振コンデンサCrの両端に
得られる並列共振電圧V1としては、図10(a)に示
すようにして、スイッチング素子Q1がオンとなる期間
TON1は0レベルで、期間TOFF1において正弦波状の共
振パルスが現れる波形となる。この並列共振電圧V1の
レベルは負荷電力変動に対応して変化し、負荷電力が重
くなるのに従って上昇する傾向を有する。
【0017】また、スイッチング素子Q1のドレイン又
はコレクタに流れるスイッチング出力電流I1は、図1
0(b)に示すようにして、期間TOFF1には0レベル
で、期間TON1において図示する波形によって流れる。
このスイッチング出力電流I1のレベルもまた、負荷電
力Poが重くなるのに応じて高くなる傾向を有してい
る。
はコレクタに流れるスイッチング出力電流I1は、図1
0(b)に示すようにして、期間TOFF1には0レベル
で、期間TON1において図示する波形によって流れる。
このスイッチング出力電流I1のレベルもまた、負荷電
力Poが重くなるのに応じて高くなる傾向を有してい
る。
【0018】また、二次側並列共振回路(N2//C2)に
得られる二次側並列共振電圧V2は、図10(c)に示
すように、整流ダイオードDO1がオンとなる期間DONに
おいて、二次側直流出力電圧EO1のレベルでクランプさ
れ、オフとなる期間DOFFにおいては、負極性方向にお
いて300Vpを有する正弦波状のパルスとなる。
得られる二次側並列共振電圧V2は、図10(c)に示
すように、整流ダイオードDO1がオンとなる期間DONに
おいて、二次側直流出力電圧EO1のレベルでクランプさ
れ、オフとなる期間DOFFにおいては、負極性方向にお
いて300Vpを有する正弦波状のパルスとなる。
【0019】また、二次側アクティブクランプ回路40
の動作として、クランプコンデンサCCL2に流れるクラ
ンプ電流ICL2は、図10(d)に示す波形により、補
助スイッチング素子Q3がオン状態にあるとされる期間
TON3において流れる。この期間TON3におけるクランプ
電流ICL2は、その前半期間においてクランプダイオー
ドDD3→クランプコンデンサCCL2→二次巻線N2の経路
で流れることで負極性の波形となり、後半期間において
は、二次巻線N2→クランプコンデンサCCL2→補助スイ
ッチング素子Q3(ドレイン→ソース)の経路で流れ
る。このようにして、期間TON3においては、大部分の
二次側電流がクランプ電流ICL2として流れることで、
二次側並列共振コンデンサC2に流れる電流I2は、図1
0(e)に示すようにして、補助スイッチング素子Q3
がオフとなる期間TOFF3の開始時と終了時における短期
間において矩形波状のパルスとして流れるようにされ
る。
の動作として、クランプコンデンサCCL2に流れるクラ
ンプ電流ICL2は、図10(d)に示す波形により、補
助スイッチング素子Q3がオン状態にあるとされる期間
TON3において流れる。この期間TON3におけるクランプ
電流ICL2は、その前半期間においてクランプダイオー
ドDD3→クランプコンデンサCCL2→二次巻線N2の経路
で流れることで負極性の波形となり、後半期間において
は、二次巻線N2→クランプコンデンサCCL2→補助スイ
ッチング素子Q3(ドレイン→ソース)の経路で流れ
る。このようにして、期間TON3においては、大部分の
二次側電流がクランプ電流ICL2として流れることで、
二次側並列共振コンデンサC2に流れる電流I2は、図1
0(e)に示すようにして、補助スイッチング素子Q3
がオフとなる期間TOFF3の開始時と終了時における短期
間において矩形波状のパルスとして流れるようにされ
る。
【0020】ここで、例えば駆動巻線Ng2−抵抗Rg2
−Cg2による自励式駆動回路を備えないとした場合に
は、図10(d)のクランプ電流ICL2において、破線
aで示すようにして、補助スイッチング素子Q3のター
ンオフ時の波形がなまり、急峻なターンオフ動作が得ら
れない。しかし、駆動巻線Ng2−抵抗Rg2−Cg2に
よる自励式駆動回路が備えられることで、補助スイッチ
ング素子Q3のゲート電流Igとしては、図10(f)
に示すようにして、期間TON3の開始時と終了時の短期
間において確実にターンオンとターンオフのための電流
を流すようにされていることから、補助スイッチング素
子Q3は急峻にターンオフする。これにより、PWM制
御回路42は、補助スイッチング素子Q3を安定してP
WM制御することが可能になる。
−Cg2による自励式駆動回路を備えないとした場合に
は、図10(d)のクランプ電流ICL2において、破線
aで示すようにして、補助スイッチング素子Q3のター
ンオフ時の波形がなまり、急峻なターンオフ動作が得ら
れない。しかし、駆動巻線Ng2−抵抗Rg2−Cg2に
よる自励式駆動回路が備えられることで、補助スイッチ
ング素子Q3のゲート電流Igとしては、図10(f)
に示すようにして、期間TON3の開始時と終了時の短期
間において確実にターンオンとターンオフのための電流
を流すようにされていることから、補助スイッチング素
子Q3は急峻にターンオフする。これにより、PWM制
御回路42は、補助スイッチング素子Q3を安定してP
WM制御することが可能になる。
【0021】また、図11に、図9に示した回路の定電
圧特性として、交流入力電圧VACの変動に対する、スイ
ッチング素子Q1のオン期間TON1、及び補助スイッチン
グ素子Q3のオン期間TON3の変動特性を示す。この図に
よると、交流入力電圧VAC=80V〜140Vの範囲で
上昇していくのに対して、スイッチング素子Q1のオン
期間TON1はほぼ一定となっていることが示される。こ
れは、一次側の電圧共振形コンバータがスイッチング周
波数固定で、かつ、1スイッチング周期内のオン/オフ
期間も固定でスイッチング動作を行っていることを意味
する。これに対して、補助スイッチング素子Q3のオン
期間TON3は、交流入力電圧VACが上昇していくのに応
じて、拡大していくように変化している。これは即ち、
交流入力電圧VACの上昇に伴う二次側直流出力電圧EO1
の上昇に応じて、定電圧制御のために、補助スイッチン
グ素子Q3の導通角を拡大するようにPWM制御してい
ることを示している。なお、図9に示す回路構成では補
助スイッチング素子Q3のスイッチング周波数は固定と
なる。また、補助スイッチング素子Q3のオン期間TON3
としては、負荷電力Po=200W時とPo=50W時
との場合が示されているが、図示するように、負荷電力
Po=200W時よりもPo=50Wのほうが、期間T
ON3としては、長くなる。これは、軽負荷となるのに従
って、二次側直流出力電圧EO1が上昇するという傾向に
対してPWM制御による安定化が行われることに依る。
圧特性として、交流入力電圧VACの変動に対する、スイ
ッチング素子Q1のオン期間TON1、及び補助スイッチン
グ素子Q3のオン期間TON3の変動特性を示す。この図に
よると、交流入力電圧VAC=80V〜140Vの範囲で
上昇していくのに対して、スイッチング素子Q1のオン
期間TON1はほぼ一定となっていることが示される。こ
れは、一次側の電圧共振形コンバータがスイッチング周
波数固定で、かつ、1スイッチング周期内のオン/オフ
期間も固定でスイッチング動作を行っていることを意味
する。これに対して、補助スイッチング素子Q3のオン
期間TON3は、交流入力電圧VACが上昇していくのに応
じて、拡大していくように変化している。これは即ち、
交流入力電圧VACの上昇に伴う二次側直流出力電圧EO1
の上昇に応じて、定電圧制御のために、補助スイッチン
グ素子Q3の導通角を拡大するようにPWM制御してい
ることを示している。なお、図9に示す回路構成では補
助スイッチング素子Q3のスイッチング周波数は固定と
なる。また、補助スイッチング素子Q3のオン期間TON3
としては、負荷電力Po=200W時とPo=50W時
との場合が示されているが、図示するように、負荷電力
Po=200W時よりもPo=50Wのほうが、期間T
ON3としては、長くなる。これは、軽負荷となるのに従
って、二次側直流出力電圧EO1が上昇するという傾向に
対してPWM制御による安定化が行われることに依る。
【0022】また、図11においては、交流入力電圧V
ACと電力変換効率ηAC→DCとの関係も示されている。電
力変換効率としても負荷電力Po=200W時の特性と
Po=50W時の特性が示されており、負荷電力Po=
200W時には、90%付近で交流入力電圧VACの上昇
に応じて低下していく傾向となる。また、Po=50W
時においては85%付近で交流入力電圧VACの上昇に応
じて低下していく傾向となる。
ACと電力変換効率ηAC→DCとの関係も示されている。電
力変換効率としても負荷電力Po=200W時の特性と
Po=50W時の特性が示されており、負荷電力Po=
200W時には、90%付近で交流入力電圧VACの上昇
に応じて低下していく傾向となる。また、Po=50W
時においては85%付近で交流入力電圧VACの上昇に応
じて低下していく傾向となる。
【0023】図12は、定電圧特性として、負荷電力の
変動に対するスイッチング素子Q1のオン期間TON
1、及び補助スイッチング素子Q3のオン期間TON3の変
動特性を示している。また、この図においては、負荷電
力変動に対する電力変換効率ηAC→DCの変動特性が示さ
れる。スイッチング素子Q1のオン期間TON1は、負荷電
力Po50W〜200Wの変動に関わらずほぼ一定とな
っており、ここでも、一次側の電圧共振形コンバータの
オン/オフ期間が固定でスイッチング動作を行っている
ことが示される。これに対して、補助スイッチング素子
Q3のオン期間TON3は、負荷電力Poが重くなっていく
のに従って短くなっていくように制御されており、ここ
でも定電圧制御として、補助スイッチング素子Q3につ
いて導通角のPWM制御が行われていることが示され
る。また、電力変換効率ηAC→DCとしては、負荷電力P
o=50W〜200Wの変動に応じて、図示するよう
に、約85%〜90%程度の範囲で変動するという結果
が得られている。
変動に対するスイッチング素子Q1のオン期間TON
1、及び補助スイッチング素子Q3のオン期間TON3の変
動特性を示している。また、この図においては、負荷電
力変動に対する電力変換効率ηAC→DCの変動特性が示さ
れる。スイッチング素子Q1のオン期間TON1は、負荷電
力Po50W〜200Wの変動に関わらずほぼ一定とな
っており、ここでも、一次側の電圧共振形コンバータの
オン/オフ期間が固定でスイッチング動作を行っている
ことが示される。これに対して、補助スイッチング素子
Q3のオン期間TON3は、負荷電力Poが重くなっていく
のに従って短くなっていくように制御されており、ここ
でも定電圧制御として、補助スイッチング素子Q3につ
いて導通角のPWM制御が行われていることが示され
る。また、電力変換効率ηAC→DCとしては、負荷電力P
o=50W〜200Wの変動に応じて、図示するよう
に、約85%〜90%程度の範囲で変動するという結果
が得られている。
【0024】
【発明が解決しようとする課題】図9に示した電源回路
においては、上述したようにして、一次側スイッチング
コンバータのスイッチング周波数及びオン/オフ期間を
固定としたうえで、二次側アクティブクランプ回路40
の補助スイッチング素子Q3のオン期間についてPWM
制御を行って定電圧制御を行っている。このため、交流
入力電圧VACの上昇に伴って、スイッチング素子Q1が
オフとなる期間において発生する一次側並列共振電圧V
1のパルスも上昇するという現象が生じる。そして、例
えばAC100V系として交流入力電圧VAC=140V
時にまで上昇したときには900Vp程度にまで上昇す
ることが分かっている。またAC200V系として交流
入力電圧VAC=280Vにまで上昇したときには、一次
側並列共振電圧V1のパルスは、1800V程度にまで
上昇する。また、交流入力電圧VACの上昇によっては、
補助スイッチング素子Q3の導通角も拡大するように制
御される。このため、交流入力電圧VACが上昇すると、
スイッチング素子Q1と補助スイッチング素子Q3におけ
る電力損失が増加することになる。例えば実際には、交
流入力電圧VAC=140V時には、VAC=100時と比
較して、電力変換効率ηAC→DCとしては、約2.5%低
下する。
においては、上述したようにして、一次側スイッチング
コンバータのスイッチング周波数及びオン/オフ期間を
固定としたうえで、二次側アクティブクランプ回路40
の補助スイッチング素子Q3のオン期間についてPWM
制御を行って定電圧制御を行っている。このため、交流
入力電圧VACの上昇に伴って、スイッチング素子Q1が
オフとなる期間において発生する一次側並列共振電圧V
1のパルスも上昇するという現象が生じる。そして、例
えばAC100V系として交流入力電圧VAC=140V
時にまで上昇したときには900Vp程度にまで上昇す
ることが分かっている。またAC200V系として交流
入力電圧VAC=280Vにまで上昇したときには、一次
側並列共振電圧V1のパルスは、1800V程度にまで
上昇する。また、交流入力電圧VACの上昇によっては、
補助スイッチング素子Q3の導通角も拡大するように制
御される。このため、交流入力電圧VACが上昇すると、
スイッチング素子Q1と補助スイッチング素子Q3におけ
る電力損失が増加することになる。例えば実際には、交
流入力電圧VAC=140V時には、VAC=100時と比
較して、電力変換効率ηAC→DCとしては、約2.5%低
下する。
【0025】また、同様にして負荷電力Poが200W
から50Wにまで低下した場合にも、補助スイッチング
素子Q3の導通角を拡大するように制御して安定化を図
る動作となるために、補助スイッチング素子Q3におけ
る電力損失は大幅に低下して、電力変換効率ηAC→DCは
約5%低下する。このようにして、図9に示した回路で
は、交流入力電圧VACの上昇若しくは軽負荷の条件とな
っていくのに従って、電力変換効率が低下してしまうと
いう問題を有しているものである。
から50Wにまで低下した場合にも、補助スイッチング
素子Q3の導通角を拡大するように制御して安定化を図
る動作となるために、補助スイッチング素子Q3におけ
る電力損失は大幅に低下して、電力変換効率ηAC→DCは
約5%低下する。このようにして、図9に示した回路で
は、交流入力電圧VACの上昇若しくは軽負荷の条件とな
っていくのに従って、電力変換効率が低下してしまうと
いう問題を有しているものである。
【0026】また、上述したようにして、一次側並列共
振電圧パルスのピークレベルが相当に高くなることか
ら、少なくとも一次側のスイッチング素子Q1について
は、900Vp若しくは1800Vpに対応可能なだけ
の高耐圧品を選定する必要がある。スイッチング素子が
高耐圧品とされると、スイッチング特性が低下すること
から、スイッチング損失が増加してしまい、上記した電
力損失の増加は避けられないものとなってしまう。そし
て、これによっては、スイッチング素子の発熱も相当な
ものとなることから、例えば放熱板が必要となり、電源
回路の小型軽量化及び低コスト化を妨げる要因となる。
更に、高耐圧品のスイッチング素子は、現状では非常に
高価でもあり、この点でもコスト的に非常に不利とな
る。
振電圧パルスのピークレベルが相当に高くなることか
ら、少なくとも一次側のスイッチング素子Q1について
は、900Vp若しくは1800Vpに対応可能なだけ
の高耐圧品を選定する必要がある。スイッチング素子が
高耐圧品とされると、スイッチング特性が低下すること
から、スイッチング損失が増加してしまい、上記した電
力損失の増加は避けられないものとなってしまう。そし
て、これによっては、スイッチング素子の発熱も相当な
ものとなることから、例えば放熱板が必要となり、電源
回路の小型軽量化及び低コスト化を妨げる要因となる。
更に、高耐圧品のスイッチング素子は、現状では非常に
高価でもあり、この点でもコスト的に非常に不利とな
る。
【0027】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明は上記し
た課題を考慮して、スイッチング電源回路として次のよ
うに構成する。つまり、入力された直流入力電圧をスイ
ッチングして出力するためのメインスイッチング素子を
備えて形成されるスイッチング手段と、このスイッチン
グ手段の動作を電圧共振形とする一次側並列共振回路が
形成されるようにして備えられる一次側並列共振コンデ
ンサと、一次側と二次側とについて疎結合とされる所要
の結合係数が得られるようにギャップが形成され、一次
側に得られる上記スイッチング手段の出力を二次側に伝
送する絶縁コンバータトランスとを備える。また、絶縁
コンバータトランスに巻装した二次巻線に対して二次側
並列共振コンデンサを並列に接続することで形成される
二次側並列共振回路と、絶縁コンバータトランスに巻装
した二次巻線に得られる交番電圧を入力して整流動作を
行うことで二次側直流出力電圧を得るように構成される
直流出力電圧生成手段とを備える。また、クランプコン
デンサと二次側補助スイッチング素子とによる直列接続
回路を備えることで、二次側巻線に発生する電圧をクラ
ンプするように設けられ、上記絶縁コンバータトランス
の二次側に巻装される駆動巻線を備えた自励式駆動回路
によって駆動される二次側アクティブクランプ手段を備
える。更に、二次側直流出力電圧のレベルに応じて、メ
インスイッチング素子のスイッチング周波数及び導通角
制御を実行することで二次側直流出力電圧についての定
電圧制御を行うようにされる電圧制御手段を設ける。
た課題を考慮して、スイッチング電源回路として次のよ
うに構成する。つまり、入力された直流入力電圧をスイ
ッチングして出力するためのメインスイッチング素子を
備えて形成されるスイッチング手段と、このスイッチン
グ手段の動作を電圧共振形とする一次側並列共振回路が
形成されるようにして備えられる一次側並列共振コンデ
ンサと、一次側と二次側とについて疎結合とされる所要
の結合係数が得られるようにギャップが形成され、一次
側に得られる上記スイッチング手段の出力を二次側に伝
送する絶縁コンバータトランスとを備える。また、絶縁
コンバータトランスに巻装した二次巻線に対して二次側
並列共振コンデンサを並列に接続することで形成される
二次側並列共振回路と、絶縁コンバータトランスに巻装
した二次巻線に得られる交番電圧を入力して整流動作を
行うことで二次側直流出力電圧を得るように構成される
直流出力電圧生成手段とを備える。また、クランプコン
デンサと二次側補助スイッチング素子とによる直列接続
回路を備えることで、二次側巻線に発生する電圧をクラ
ンプするように設けられ、上記絶縁コンバータトランス
の二次側に巻装される駆動巻線を備えた自励式駆動回路
によって駆動される二次側アクティブクランプ手段を備
える。更に、二次側直流出力電圧のレベルに応じて、メ
インスイッチング素子のスイッチング周波数及び導通角
制御を実行することで二次側直流出力電圧についての定
電圧制御を行うようにされる電圧制御手段を設ける。
【0028】上記構成によると、一次側においては電圧
共振形コンバータを形成するための一次側並列共振回路
を備え、二次側には、二次巻線及び二次側並列共振コン
デンサとにより形成される二次側並列共振回路とが備え
られた、いわゆる複合共振形スイッチングコンバータの
構成が得られる。この構成を基として、二次側には、二
次側並列共振回路に得られる電圧レベルを抑制するため
の二次側アクティブクランプ手段を備える。そして、二
次側直流出力電圧の定電圧制御は、二次側直流出力電圧
のレベルに応じて、一次側電圧共振形スイッチングコン
バータを形成するとされるメインスイッチング素子のス
イッチング周波数と導通角とを同時制御するようにして
行われることになる。二次側アクティブクランプ手段を
形成する二次側補助スイッチング素子は、自励式駆動回
路によって、絶縁コンバータトランスを介して二次側に
伝達されるスイッチング周波数及びオン/オフ期間に応
じてスイッチングを行うのであるが、これによって、交
流入力電圧変動若しくは負荷電力変動に応じた二次側補
助スイッチング素子の導通角変化をより少ないものとす
ることが可能となる。
共振形コンバータを形成するための一次側並列共振回路
を備え、二次側には、二次巻線及び二次側並列共振コン
デンサとにより形成される二次側並列共振回路とが備え
られた、いわゆる複合共振形スイッチングコンバータの
構成が得られる。この構成を基として、二次側には、二
次側並列共振回路に得られる電圧レベルを抑制するため
の二次側アクティブクランプ手段を備える。そして、二
次側直流出力電圧の定電圧制御は、二次側直流出力電圧
のレベルに応じて、一次側電圧共振形スイッチングコン
バータを形成するとされるメインスイッチング素子のス
イッチング周波数と導通角とを同時制御するようにして
行われることになる。二次側アクティブクランプ手段を
形成する二次側補助スイッチング素子は、自励式駆動回
路によって、絶縁コンバータトランスを介して二次側に
伝達されるスイッチング周波数及びオン/オフ期間に応
じてスイッチングを行うのであるが、これによって、交
流入力電圧変動若しくは負荷電力変動に応じた二次側補
助スイッチング素子の導通角変化をより少ないものとす
ることが可能となる。
【0029】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の第1の実施の形
態としてのスイッチング電源回路の構成を示している。
この図に示す電源回路においては、先ず、商用交流電源
(交流入力電圧VAC)を入力して直流入力電圧を得るた
めの整流平滑回路として、ブリッジ整流回路Di及び平
滑コンデンサCiからなる全波整流回路が備えられ、交
流入力電圧VACの1倍のレベルに対応する整流平滑電圧
Eiを生成するようにされる。
態としてのスイッチング電源回路の構成を示している。
この図に示す電源回路においては、先ず、商用交流電源
(交流入力電圧VAC)を入力して直流入力電圧を得るた
めの整流平滑回路として、ブリッジ整流回路Di及び平
滑コンデンサCiからなる全波整流回路が備えられ、交
流入力電圧VACの1倍のレベルに対応する整流平滑電圧
Eiを生成するようにされる。
【0030】上記整流平滑電圧Ei(直流入力電圧)を
入力して断続するスイッチングコンバータとしては、1
石のスイッチング素子Q1を備えて、いわゆるシングル
エンド方式によるスイッチング動作を行う電圧共振形コ
ンバータが備えられる。ここでの電圧共振形コンバータ
は他励式の構成を採っており、スイッチング素子Q1に
は例えばMOS−FETが使用される。スイッチング素
子Q1のドレインは、絶縁コンバータトランスPITの
一次巻線N1を介して平滑コンデンサCiの正極と接続
され、ソースは一次側アースに接続される。
入力して断続するスイッチングコンバータとしては、1
石のスイッチング素子Q1を備えて、いわゆるシングル
エンド方式によるスイッチング動作を行う電圧共振形コ
ンバータが備えられる。ここでの電圧共振形コンバータ
は他励式の構成を採っており、スイッチング素子Q1に
は例えばMOS−FETが使用される。スイッチング素
子Q1のドレインは、絶縁コンバータトランスPITの
一次巻線N1を介して平滑コンデンサCiの正極と接続
され、ソースは一次側アースに接続される。
【0031】また、スイッチング素子Q1のドレイン−
ソース間に対しては、並列共振コンデンサCrが並列に
接続される。この並列共振コンデンサCrのキャパシタ
ンスと、絶縁コンバータトランスPITの一次巻線N1
に得られるリーケージインダクタンスとによって一次側
並列共振回路を形成するものとされている。そして、ス
イッチング素子Q1のスイッチング動作に応じて、この
並列共振回路による共振動作が得られるようにされるこ
とで、スイッチング素子Q1のスイッチング動作として
は電圧共振形となる。
ソース間に対しては、並列共振コンデンサCrが並列に
接続される。この並列共振コンデンサCrのキャパシタ
ンスと、絶縁コンバータトランスPITの一次巻線N1
に得られるリーケージインダクタンスとによって一次側
並列共振回路を形成するものとされている。そして、ス
イッチング素子Q1のスイッチング動作に応じて、この
並列共振回路による共振動作が得られるようにされるこ
とで、スイッチング素子Q1のスイッチング動作として
は電圧共振形となる。
【0032】また、スイッチング素子Q1のドレイン−
ソース間に対しては、MOS−FETに備えられる、い
わゆるボディダイオードによるクランプダイオードDD
が並列に接続されていることで、スイッチング素子がオ
フとなる期間に流れるクランプ電流の経路を形成する。
さらにこの場合は、スイッチング素子Q1のドレイン
が、次に説明するスイッチング駆動部10内の発振回路
11に対して接続されている。この発振回路11に対し
て入力されるドレインの出力は、後述するようにしてス
イッチング周波数制御時におけるスイッチングのオン期
間を可変制御するために利用される。
ソース間に対しては、MOS−FETに備えられる、い
わゆるボディダイオードによるクランプダイオードDD
が並列に接続されていることで、スイッチング素子がオ
フとなる期間に流れるクランプ電流の経路を形成する。
さらにこの場合は、スイッチング素子Q1のドレイン
が、次に説明するスイッチング駆動部10内の発振回路
11に対して接続されている。この発振回路11に対し
て入力されるドレインの出力は、後述するようにしてス
イッチング周波数制御時におけるスイッチングのオン期
間を可変制御するために利用される。
【0033】上記スイッチング素子Q1は、発振回路1
1及びドライブ回路12を統合的に備えるスイッチング
駆動部10によって、スイッチング駆動されると共に、
定電圧制御のためにスイッチング周波数が可変制御され
る。なお、この場合のスイッチング駆動部10は、例え
ば1つの集積回路(IC)として備えられる。また、こ
のスイッチング駆動部10は、起動抵抗Rsを介して整
流平滑電圧Eiのラインと接続されており、例えば電源
起動時において、上記起動抵抗Rsを介して電源電圧が
印加されることで起動するようにされている。
1及びドライブ回路12を統合的に備えるスイッチング
駆動部10によって、スイッチング駆動されると共に、
定電圧制御のためにスイッチング周波数が可変制御され
る。なお、この場合のスイッチング駆動部10は、例え
ば1つの集積回路(IC)として備えられる。また、こ
のスイッチング駆動部10は、起動抵抗Rsを介して整
流平滑電圧Eiのラインと接続されており、例えば電源
起動時において、上記起動抵抗Rsを介して電源電圧が
印加されることで起動するようにされている。
【0034】スイッチング駆動部10内の発振回路11
では、発振動作を行って発振信号を生成して出力する。
そして、ドライブ回路12においてはこの発振信号をド
ライブ電圧に変換してスイッチング素子Q1のゲートに
対して出力する。これにより、スイッチング素子Q1
は、発振回路11にて生成される発振信号に基づいたス
イッチング動作を行うようにされる。従って、スイッチ
ング素子Q1のスイッチング周波数、及び1スイッチン
グ周期内のオン/オフ期間のデューティは、発振回路4
にて生成される発振信号に依存して決定される。
では、発振動作を行って発振信号を生成して出力する。
そして、ドライブ回路12においてはこの発振信号をド
ライブ電圧に変換してスイッチング素子Q1のゲートに
対して出力する。これにより、スイッチング素子Q1
は、発振回路11にて生成される発振信号に基づいたス
イッチング動作を行うようにされる。従って、スイッチ
ング素子Q1のスイッチング周波数、及び1スイッチン
グ周期内のオン/オフ期間のデューティは、発振回路4
にて生成される発振信号に依存して決定される。
【0035】ここで、本実施の形態においては、後述す
る二次側直流出力電圧EOが、フォトカプラ30を介し
て発振回路11に対して入力されるようになっている。
従って、発振回路11では、二次側直流出力電圧EOの
レベルに基づいて発振信号周波数(スイッチング周波数
fs)を可変する動作を行うようにされている。また、
このスイッチング周波数fsを可変すると同時に、スイ
ッチング素子Q1がオンとなる期間TON(導通角)が可
変されるように、発振信号波形の制御を行うようにされ
ている。この期間TONの可変制御は、並列共振コンデン
サCrの両端に得られるスイッチング共振パルス電圧V
1のレベルに基づいて行うようにされる。こうした発振
回路12の動作により、後述するようにして二次側直流
出力電圧EOについての安定化が図られる。また、特に
本実施の形態においては、後述するようにして、一次側
アクティブクランプ回路20の補助スイッチング素子Q
2が、絶縁コンバータトランスPITに巻装された駆動
巻線Ng1を備える自励式駆動回路によって駆動される
ことで、1スイッチング周期内のオン期間だけではな
く、オフ期間も可変制御される。即ち、本実施の形態と
しては、複合制御方式として、メインスイッチング素子
Q1のスイッチング周波数、1スイッチング周期内にお
けるオン期間及びオフ期間の3つのパラメータ変化によ
る定電圧制御が行われるものである。
る二次側直流出力電圧EOが、フォトカプラ30を介し
て発振回路11に対して入力されるようになっている。
従って、発振回路11では、二次側直流出力電圧EOの
レベルに基づいて発振信号周波数(スイッチング周波数
fs)を可変する動作を行うようにされている。また、
このスイッチング周波数fsを可変すると同時に、スイ
ッチング素子Q1がオンとなる期間TON(導通角)が可
変されるように、発振信号波形の制御を行うようにされ
ている。この期間TONの可変制御は、並列共振コンデン
サCrの両端に得られるスイッチング共振パルス電圧V
1のレベルに基づいて行うようにされる。こうした発振
回路12の動作により、後述するようにして二次側直流
出力電圧EOについての安定化が図られる。また、特に
本実施の形態においては、後述するようにして、一次側
アクティブクランプ回路20の補助スイッチング素子Q
2が、絶縁コンバータトランスPITに巻装された駆動
巻線Ng1を備える自励式駆動回路によって駆動される
ことで、1スイッチング周期内のオン期間だけではな
く、オフ期間も可変制御される。即ち、本実施の形態と
しては、複合制御方式として、メインスイッチング素子
Q1のスイッチング周波数、1スイッチング周期内にお
けるオン期間及びオフ期間の3つのパラメータ変化によ
る定電圧制御が行われるものである。
【0036】また、本実施の形態の電源回路の一次側に
おいては、並列共振コンデンサCrの両端に得られる並
列共振電圧V1をクランプするための一次側アクティブ
クランプ回路20が備えられる。
おいては、並列共振コンデンサCrの両端に得られる並
列共振電圧V1をクランプするための一次側アクティブ
クランプ回路20が備えられる。
【0037】この場合、一次側アクティブクランプ回路
20は、MOS−FETの補助スイッチング素子Q2,
クランプコンデンサCCL,クランプダイオードDD2を備
える。クランプダイオードDD2には、例えば、MOS−
FETが有するボディダイオードが用いられる。また、
補助スイッチング素子Q2を駆動するための駆動回路系
として、駆動巻線Ng1,コンデンサCg1,抵抗R1,
R2を備えて成る。
20は、MOS−FETの補助スイッチング素子Q2,
クランプコンデンサCCL,クランプダイオードDD2を備
える。クランプダイオードDD2には、例えば、MOS−
FETが有するボディダイオードが用いられる。また、
補助スイッチング素子Q2を駆動するための駆動回路系
として、駆動巻線Ng1,コンデンサCg1,抵抗R1,
R2を備えて成る。
【0038】補助スイッチング素子Q2のドレイン−ソ
ース間に対してはクランプダイオードDD2が並列に接続
される。ここでは、クランプダイオードDD2のアノード
がソースに対して接続され、カソードがドレインに対し
て接続される。また、補助スイッチング素子Q2のドレ
インはクランプコンデンサCCLを介して、整流平滑電圧
Eiのラインと一次巻線N1の巻始め端部との接続点に
対して接続される。また、補助スイッチング素子Q2の
ソースは一次巻線N1の巻終わり端部に対して接続され
る。つまり、本実施の形態のアクティブクランプ回路2
0としては、上記補助スイッチング素子Q2//クラン
プダイオードDD2の並列接続回路に対して、クランプコ
ンデンサCCLを直列に接続して成るものとされる。そし
て、このようにして形成される回路を絶縁コンバータト
ランスPITの一次巻線N1に対して並列に接続して構
成されるものである。
ース間に対してはクランプダイオードDD2が並列に接続
される。ここでは、クランプダイオードDD2のアノード
がソースに対して接続され、カソードがドレインに対し
て接続される。また、補助スイッチング素子Q2のドレ
インはクランプコンデンサCCLを介して、整流平滑電圧
Eiのラインと一次巻線N1の巻始め端部との接続点に
対して接続される。また、補助スイッチング素子Q2の
ソースは一次巻線N1の巻終わり端部に対して接続され
る。つまり、本実施の形態のアクティブクランプ回路2
0としては、上記補助スイッチング素子Q2//クラン
プダイオードDD2の並列接続回路に対して、クランプコ
ンデンサCCLを直列に接続して成るものとされる。そし
て、このようにして形成される回路を絶縁コンバータト
ランスPITの一次巻線N1に対して並列に接続して構
成されるものである。
【0039】また、補助スイッチング素子Q2の駆動回
路系としては、図示するように、補助スイッチング素子
Q2のゲートに対して、抵抗R1−コンデンサCg1−駆
動巻線Ng1の直列接続回路が接続される。この直列接
続回路は補助スイッチング素子Q2のための自励発振駆
動回路を形成する。ここで駆動巻線Ng1は、絶縁コン
バータトランスPITにおいて、一次巻線N1の巻終わ
り端部側を巻き上げるようにして形成されており、この
場合の巻数としては例えば1T(ターン)としている。
これにより、駆動巻線Ng1には、一次巻線N1に得られ
る交番電圧により励起された電圧が発生する。また、こ
の場合には、その巻方向の関係から、一次巻線N1と駆
動巻線Ng1とは逆極性の電圧が得られる。なお、実際
としては駆動巻線Ng1のターン数は1Tであればその
動作は保証されるが、これに限定されるものではない。
また、抵抗R2は、絶縁コンバータトランスPITの一
次巻線N1と駆動巻線Ng1の接続点との間に対して挿入
される。
路系としては、図示するように、補助スイッチング素子
Q2のゲートに対して、抵抗R1−コンデンサCg1−駆
動巻線Ng1の直列接続回路が接続される。この直列接
続回路は補助スイッチング素子Q2のための自励発振駆
動回路を形成する。ここで駆動巻線Ng1は、絶縁コン
バータトランスPITにおいて、一次巻線N1の巻終わ
り端部側を巻き上げるようにして形成されており、この
場合の巻数としては例えば1T(ターン)としている。
これにより、駆動巻線Ng1には、一次巻線N1に得られ
る交番電圧により励起された電圧が発生する。また、こ
の場合には、その巻方向の関係から、一次巻線N1と駆
動巻線Ng1とは逆極性の電圧が得られる。なお、実際
としては駆動巻線Ng1のターン数は1Tであればその
動作は保証されるが、これに限定されるものではない。
また、抵抗R2は、絶縁コンバータトランスPITの一
次巻線N1と駆動巻線Ng1の接続点との間に対して挿入
される。
【0040】絶縁コンバータトランスPITは、スイッ
チング素子Q1のスイッチング出力を二次側に伝送する 絶縁コンバータトランスPITは、図7に示すように、
例えばフェライト材によるE型コアCR1、CR2を互
いの磁脚が対向するように組み合わせたEE型コアが備
えられ、このEE型コアの中央磁脚に対して、分割ボビ
ンBを利用して一次巻線N1と、二次巻線N2をそれぞれ
分割した状態で巻装している。そして、中央磁脚に対し
ては図のようにギャップGを形成するようにしている。
これによって、所要の結合係数による疎結合が得られる
ようにしている。ギャップGは、E型コアCR1,CR
2の中央磁脚を、2本の外磁脚よりも短くすることで形
成することが出来る。また、結合係数kとしては、例え
ばk≒0.85という疎結合の状態を得るようにしてお
り、その分、飽和状態が得られにくいようにしている。
チング素子Q1のスイッチング出力を二次側に伝送する 絶縁コンバータトランスPITは、図7に示すように、
例えばフェライト材によるE型コアCR1、CR2を互
いの磁脚が対向するように組み合わせたEE型コアが備
えられ、このEE型コアの中央磁脚に対して、分割ボビ
ンBを利用して一次巻線N1と、二次巻線N2をそれぞれ
分割した状態で巻装している。そして、中央磁脚に対し
ては図のようにギャップGを形成するようにしている。
これによって、所要の結合係数による疎結合が得られる
ようにしている。ギャップGは、E型コアCR1,CR
2の中央磁脚を、2本の外磁脚よりも短くすることで形
成することが出来る。また、結合係数kとしては、例え
ばk≒0.85という疎結合の状態を得るようにしてお
り、その分、飽和状態が得られにくいようにしている。
【0041】上記絶縁コンバータトランスPITの一次
巻線N1の巻終わり端部は、図1に示すようにスイッチ
ング素子Q1のドレインと接続され、巻始め端部は平滑
コンデンサCiの正極(整流平滑電圧Ei)と接続され
ている。従って、一次巻線N1に対しては、スイッチン
グ素子Q1のスイッチング出力が供給されることで、ス
イッチング周波数に対応する周期の交番電圧が発生す
る。
巻線N1の巻終わり端部は、図1に示すようにスイッチ
ング素子Q1のドレインと接続され、巻始め端部は平滑
コンデンサCiの正極(整流平滑電圧Ei)と接続され
ている。従って、一次巻線N1に対しては、スイッチン
グ素子Q1のスイッチング出力が供給されることで、ス
イッチング周波数に対応する周期の交番電圧が発生す
る。
【0042】絶縁コンバータトランスPITの二次側で
は、一次巻線N1により誘起された交番電圧が二次巻線
N2に発生する。この場合、二次巻線N2に対しては、二
次側並列共振コンデンサC2が並列に接続されること
で、二次巻線N2のリーケージインダクタンスL2と二次
側並列共振コンデンサC2のキャパシタンスとによって
並列共振回路が形成される。この並列共振回路により、
二次巻線N2に誘起される交番電圧は共振電圧となり、
従って、二次側においては電圧共振動作が得られること
となる。即ち、この電源回路としても、一次側にはスイ
ッチング動作を電圧共振形とするための並列共振回路を
備え、二次側には電圧共振動作を得るための並列共振回
路を備えた「複合共振形スイッチングコンバータ」の構
成を採る。
は、一次巻線N1により誘起された交番電圧が二次巻線
N2に発生する。この場合、二次巻線N2に対しては、二
次側並列共振コンデンサC2が並列に接続されること
で、二次巻線N2のリーケージインダクタンスL2と二次
側並列共振コンデンサC2のキャパシタンスとによって
並列共振回路が形成される。この並列共振回路により、
二次巻線N2に誘起される交番電圧は共振電圧となり、
従って、二次側においては電圧共振動作が得られること
となる。即ち、この電源回路としても、一次側にはスイ
ッチング動作を電圧共振形とするための並列共振回路を
備え、二次側には電圧共振動作を得るための並列共振回
路を備えた「複合共振形スイッチングコンバータ」の構
成を採る。
【0043】上記のようにして形成される電源回路の二
次側に対しては、二次巻線N2の巻始め端部に接続され
る二次側整流ダイオードDOと平滑コンデンサCOとから
なる半波整流回路が備えられ、これにより、二次巻線N
2に誘起される交番電圧のほぼ等倍レベルに対応する面
の二次側直流出力電圧EOを得るようにしている。ま
た、二次側直流出力電圧EOはフォトカプラ30を介し
て、一次側のスイッチング駆動部10の発振回路11に
対して入力される。
次側に対しては、二次巻線N2の巻始め端部に接続され
る二次側整流ダイオードDOと平滑コンデンサCOとから
なる半波整流回路が備えられ、これにより、二次巻線N
2に誘起される交番電圧のほぼ等倍レベルに対応する面
の二次側直流出力電圧EOを得るようにしている。ま
た、二次側直流出力電圧EOはフォトカプラ30を介し
て、一次側のスイッチング駆動部10の発振回路11に
対して入力される。
【0044】ところで、絶縁コンバータトランスPIT
の二次側の動作としては、一次巻線N1、二次巻線N2の
極性(巻方向)と整流ダイオードDO(DO1)の接続関
係と、二次巻線N2に励起される交番電圧の極性変化に
よって、一次巻線N1のインダクタンスL1と二次巻線N
2のインダクタンスL2との相互インダクタンスMについ
て、+Mとなる場合と−Mとなる場合とがある。例え
ば、図8(a)に示す回路と等価となる場合に相互イン
ダクタンスは+Mとなり、図8(b)に示す回路と等価
となる場合に相互インダクタンスは−Mとなる。これ
を、図1に示す二次側の動作に対応させてみると、二次
側の半波整流回路では、二次巻線N2に得られる交番電
圧が正極性のときに二次側整流ダイオード(DO1)に整
流電流が流れることから、この動作は+Mの動作モード
(フォワード動作)と見ることができる。
の二次側の動作としては、一次巻線N1、二次巻線N2の
極性(巻方向)と整流ダイオードDO(DO1)の接続関
係と、二次巻線N2に励起される交番電圧の極性変化に
よって、一次巻線N1のインダクタンスL1と二次巻線N
2のインダクタンスL2との相互インダクタンスMについ
て、+Mとなる場合と−Mとなる場合とがある。例え
ば、図8(a)に示す回路と等価となる場合に相互イン
ダクタンスは+Mとなり、図8(b)に示す回路と等価
となる場合に相互インダクタンスは−Mとなる。これ
を、図1に示す二次側の動作に対応させてみると、二次
側の半波整流回路では、二次巻線N2に得られる交番電
圧が正極性のときに二次側整流ダイオード(DO1)に整
流電流が流れることから、この動作は+Mの動作モード
(フォワード動作)と見ることができる。
【0045】また、本実施の形態の電源回路において
は、二次側アクティブクランプ回路40が備えられる。
二次側アクティブクランプ回路40もまた、MOS−F
ETの補助スイッチング素子Q3,クランプコンデンサ
CCL2,ボディダイオードのクランプダイオードDD3を
備える。また、補助スイッチング素子Q3を駆動するた
めの駆動回路系として、駆動巻線Ng2,コンデンサC
g2,抵抗Rg2を備えて成る。
は、二次側アクティブクランプ回路40が備えられる。
二次側アクティブクランプ回路40もまた、MOS−F
ETの補助スイッチング素子Q3,クランプコンデンサ
CCL2,ボディダイオードのクランプダイオードDD3を
備える。また、補助スイッチング素子Q3を駆動するた
めの駆動回路系として、駆動巻線Ng2,コンデンサC
g2,抵抗Rg2を備えて成る。
【0046】補助スイッチング素子Q3のドレイン−ソ
ース間に対してはクランプダイオードDD3が並列に接続
される。その接続形態としては、クランプダイオードD
D3のアノードがソースに対して接続され、カソードがド
レインに対して接続されるようになっている。また、補
助スイッチング素子Q3のドレインはクランプコンデン
サCCL2を介して、二次巻線N2の巻始め端部と整流ダイ
オードDO1のアノードとの接続点に対して接続される。
また、補助スイッチング素子Q2のソースは二次側アー
スに対して接続される。従って、二次側アクティブクラ
ンプ回路40としては、上記補助スイッチング素子Q3
//クランプダイオードDD3の並列接続回路に対して、
クランプコンデンサCCL2を直列に接続して成るものと
される。そして、このようにして形成される回路を二次
側並列共振回路に対して更に並列に接続して構成される
ものである。
ース間に対してはクランプダイオードDD3が並列に接続
される。その接続形態としては、クランプダイオードD
D3のアノードがソースに対して接続され、カソードがド
レインに対して接続されるようになっている。また、補
助スイッチング素子Q3のドレインはクランプコンデン
サCCL2を介して、二次巻線N2の巻始め端部と整流ダイ
オードDO1のアノードとの接続点に対して接続される。
また、補助スイッチング素子Q2のソースは二次側アー
スに対して接続される。従って、二次側アクティブクラ
ンプ回路40としては、上記補助スイッチング素子Q3
//クランプダイオードDD3の並列接続回路に対して、
クランプコンデンサCCL2を直列に接続して成るものと
される。そして、このようにして形成される回路を二次
側並列共振回路に対して更に並列に接続して構成される
ものである。
【0047】また、補助スイッチング素子Q3の駆動回
路系としては、図示するように、補助スイッチング素子
Q3のゲートに対して、抵抗Rg2−コンデンサCg2−
駆動巻線Ng2の直列接続回路が接続される。この場合
も直列接続回路は補助スイッチング素子Q3のための自
励式駆動回路を形成する。但し、ここでは、抵抗Rg2
と二次側アースに対して抵抗Rg2Aが接続され、この抵
抗Rg2と抵抗Rg2Aの分圧点(接続点)を補助スイッ
チング素子Q3のゲートに接続している。この場合の駆
動巻線Ng2は、二次巻線N2の巻終わり端部側を巻き上
げるようにして形成されており、この場合の巻数として
は例えば1T(ターン)としている。これにより、駆動
巻線Ng2には、一次巻線N1に得られる交番電圧により
励起された電圧が発生する。また、この場合には、その
巻方向の関係から、一次巻線N2と駆動巻線Ng2とは逆
極性の電圧が得られる。なお、駆動巻線Ng2として
も、そのターン数は1Tであればその動作は保証される
が、これに限定されるものではない。
路系としては、図示するように、補助スイッチング素子
Q3のゲートに対して、抵抗Rg2−コンデンサCg2−
駆動巻線Ng2の直列接続回路が接続される。この場合
も直列接続回路は補助スイッチング素子Q3のための自
励式駆動回路を形成する。但し、ここでは、抵抗Rg2
と二次側アースに対して抵抗Rg2Aが接続され、この抵
抗Rg2と抵抗Rg2Aの分圧点(接続点)を補助スイッ
チング素子Q3のゲートに接続している。この場合の駆
動巻線Ng2は、二次巻線N2の巻終わり端部側を巻き上
げるようにして形成されており、この場合の巻数として
は例えば1T(ターン)としている。これにより、駆動
巻線Ng2には、一次巻線N1に得られる交番電圧により
励起された電圧が発生する。また、この場合には、その
巻方向の関係から、一次巻線N2と駆動巻線Ng2とは逆
極性の電圧が得られる。なお、駆動巻線Ng2として
も、そのターン数は1Tであればその動作は保証される
が、これに限定されるものではない。
【0048】続いて、この図1に示す回路における安定
化動作について説明する。一次側のスイッチング駆動部
10内の発振回路11に対しては、前述したように、フ
ォトカプラ30を介して二次側直流出力電圧EOが入力
される。なお、フォトカプラ30は一次側と二次側とを
直流的に絶縁するために介在する。そして、発振回路1
1においては、この入力された二次側直流出力電圧EO
のレベル変化に応じて、発振信号の周波数及びオン/オ
フデューティ比を可変して出力するようにされる。これ
は即ち、スイッチング素子Q1のスイッチング周波数を
可変すると共に、そのオン/オフ期間を可変制御すると
いう複合制御動作となるが、これにより、一次側電圧共
振形コンバータと絶縁コンバータトランスPITとの共
振インピーダンスが変化し、絶縁コンバータトランスP
ITの二次側に伝送されるエネルギーも変化することに
なる。この結果、定圧二次側直流出力電圧EOとして
は、所要のレベルで一定となるように制御されることに
なる。即ち、二次側直流出力電圧EOは、一次側のスイ
ッチング動作を複合制御方式によって制御することで、
安定化が図られているものである。
化動作について説明する。一次側のスイッチング駆動部
10内の発振回路11に対しては、前述したように、フ
ォトカプラ30を介して二次側直流出力電圧EOが入力
される。なお、フォトカプラ30は一次側と二次側とを
直流的に絶縁するために介在する。そして、発振回路1
1においては、この入力された二次側直流出力電圧EO
のレベル変化に応じて、発振信号の周波数及びオン/オ
フデューティ比を可変して出力するようにされる。これ
は即ち、スイッチング素子Q1のスイッチング周波数を
可変すると共に、そのオン/オフ期間を可変制御すると
いう複合制御動作となるが、これにより、一次側電圧共
振形コンバータと絶縁コンバータトランスPITとの共
振インピーダンスが変化し、絶縁コンバータトランスP
ITの二次側に伝送されるエネルギーも変化することに
なる。この結果、定圧二次側直流出力電圧EOとして
は、所要のレベルで一定となるように制御されることに
なる。即ち、二次側直流出力電圧EOは、一次側のスイ
ッチング動作を複合制御方式によって制御することで、
安定化が図られているものである。
【0049】図2の波形図は、上記図1に示した回路の
動作を示している。つまり、一次側アクティブクランプ
回路20及び二次側アクティブクランプ回路40が設け
られた電圧共振形コンバータとしての動作が示されてい
るものである。この図2に示される動作は、図1に示す
回路についてAC100V系に対応する構成とした場合
に得られるものとされ、図2(a)〜(g)には、交流
入力電圧VAC=100V、負荷電力Po=200Wとさ
れる条件での各部の動作が示され、図2(h)〜(n)
には、交流入力電圧VAC=100V、負荷電力Po=5
0Wとされる条件での図2(a)〜(g)と同じ部位の
動作が示される。
動作を示している。つまり、一次側アクティブクランプ
回路20及び二次側アクティブクランプ回路40が設け
られた電圧共振形コンバータとしての動作が示されてい
るものである。この図2に示される動作は、図1に示す
回路についてAC100V系に対応する構成とした場合
に得られるものとされ、図2(a)〜(g)には、交流
入力電圧VAC=100V、負荷電力Po=200Wとさ
れる条件での各部の動作が示され、図2(h)〜(n)
には、交流入力電圧VAC=100V、負荷電力Po=5
0Wとされる条件での図2(a)〜(g)と同じ部位の
動作が示される。
【0050】先ず、図2(a)〜(g)に示される負荷
電力Po=200W時の動作から説明する。この図にお
いては、一次側のスイッチング素子Q1についての1ス
イッチング周期内の動作モードについて、モード〜
までの5段階の動作モードが示される。メインスイッチ
ング素子Q1がオンとなるように制御されるのは、期間
TONにおいてであり、この期間TONにおいてはモード
としての動作が得られる。なお、補助スイッチング素子
Q2は、この期間TONにおいてはオフ状態にあるように
制御される。
電力Po=200W時の動作から説明する。この図にお
いては、一次側のスイッチング素子Q1についての1ス
イッチング周期内の動作モードについて、モード〜
までの5段階の動作モードが示される。メインスイッチ
ング素子Q1がオンとなるように制御されるのは、期間
TONにおいてであり、この期間TONにおいてはモード
としての動作が得られる。なお、補助スイッチング素子
Q2は、この期間TONにおいてはオフ状態にあるように
制御される。
【0051】モード(期間TON)においては、図2
(b)に示す波形により、メインスイッチング素子Q1
のドレインにスイッチング出力電流I1が流れるのであ
るが、このスイッチング出力電流I1は、絶縁コンバー
タトランスPITの一次巻線N1に得られるリーケージ
インダクタンスL1を介してメインスイッチング素子Q1
に流れるものである。このときのスイッチング出力電流
I1としては、図2(b)の期間TONに示すように、初
期において負の方向から正の方向に反転する波形とな
る。ここで、スイッチング出力電流I1が負の方向に流
れる期間は、直前の期間td2の終了を以て並列共振コ
ンデンサCrにおける放電が終了することでクランプダ
イオードDD1が導通し、クランプダイオードDD1→一次
巻線N1を介してスイッチング出力電流IQ1を流すこと
で、電源側に電力を回生するモードとなる。そして、ス
イッチング出力電流I1(図2(b))が負の方向から
正の方向に反転するタイミングにおいては、メインスイ
ッチング素子Q1は、ZVS(Zero Volt Switching)及び
ZCS(Zero Current Switching)によりターンオンす
る。
(b)に示す波形により、メインスイッチング素子Q1
のドレインにスイッチング出力電流I1が流れるのであ
るが、このスイッチング出力電流I1は、絶縁コンバー
タトランスPITの一次巻線N1に得られるリーケージ
インダクタンスL1を介してメインスイッチング素子Q1
に流れるものである。このときのスイッチング出力電流
I1としては、図2(b)の期間TONに示すように、初
期において負の方向から正の方向に反転する波形とな
る。ここで、スイッチング出力電流I1が負の方向に流
れる期間は、直前の期間td2の終了を以て並列共振コ
ンデンサCrにおける放電が終了することでクランプダ
イオードDD1が導通し、クランプダイオードDD1→一次
巻線N1を介してスイッチング出力電流IQ1を流すこと
で、電源側に電力を回生するモードとなる。そして、ス
イッチング出力電流I1(図2(b))が負の方向から
正の方向に反転するタイミングにおいては、メインスイ
ッチング素子Q1は、ZVS(Zero Volt Switching)及び
ZCS(Zero Current Switching)によりターンオンす
る。
【0052】そして、次の期間td1においては、モー
ドとしての動作となる。この期間では、メインスイッ
チング素子Q1がターンオフすることで、一次巻線N1に
流れていた電流は、並列共振コンデンサCrに流れるこ
とになる。このときに、並列共振コンデンサCrに流れ
る電流Icrは、図2(e)に示すように、正極性によ
りパルス的に現れる波形を示す。これは部分共振モード
としての動作とされる。また、このときには、メインス
イッチング素子Q1に対して並列に並列共振コンデンサ
Crが接続されていることで、メインスイッチング素子
Q1はZVSによりターンオフされるものである。
ドとしての動作となる。この期間では、メインスイッ
チング素子Q1がターンオフすることで、一次巻線N1に
流れていた電流は、並列共振コンデンサCrに流れるこ
とになる。このときに、並列共振コンデンサCrに流れ
る電流Icrは、図2(e)に示すように、正極性によ
りパルス的に現れる波形を示す。これは部分共振モード
としての動作とされる。また、このときには、メインス
イッチング素子Q1に対して並列に並列共振コンデンサ
Crが接続されていることで、メインスイッチング素子
Q1はZVSによりターンオフされるものである。
【0053】続いては、補助スイッチング素子Q2がオ
ン状態となるように制御されると共に、メインスイッチ
ング素子Q1がオフ状態にあるように制御される期間と
なり、これは、図2(c)に示す補助スイッチング素子
Q2の両端電圧V2が0レベルとなる期間TON2に相当す
る。この期間TON2は、アクティブクランプ回路20の
動作期間であり、先ずモードとしての動作を行った後
にモードとしての動作を行うようにされる。
ン状態となるように制御されると共に、メインスイッチ
ング素子Q1がオフ状態にあるように制御される期間と
なり、これは、図2(c)に示す補助スイッチング素子
Q2の両端電圧V2が0レベルとなる期間TON2に相当す
る。この期間TON2は、アクティブクランプ回路20の
動作期間であり、先ずモードとしての動作を行った後
にモードとしての動作を行うようにされる。
【0054】先のモードの動作では、一次巻線N1か
ら流れる電流によって並列共振コンデンサCrへの充電
が行われるが、これによりモードの動作としては、一
次巻線N1に得られている電圧レベルが、初期時(期間
TON2開始時)におけるクランプコンデンサCCL1の両端
電圧レベルに対して同電位もしくはそれ以上となる。こ
れにより、補助スイッチング素子Q2に並列接続される
クランプダイオードDD2の導通条件が満たされて導通す
ることで、クランプダイオードDD2→クランプコンデン
サCCL1の経路で電流が流れるようにされ、クランプ電
流ICLとしては、図2(d)の期間TON2開始時以降に
おいて、負方向から時間経過に従って0レベルに近づく
鋸歯状波形が得られることになる。ここで、例えば、ク
ランプコンデンサCCL1のキャパシタンスが並列共振コ
ンデンサCrのキャパシタンスの50倍以上となるよう
に選定すれば、このモードとしての動作によっては、
大部分の電流がクランプ電流ICLとしてクランプコンデ
ンサCCL1に対して流れるようにされ、並列共振コンデ
ンサCrに対してはほとんど流れない。これにより、こ
の期間TON2時にメインスイッチング素子Q1にかかる並
列共振電圧V1の傾きは緩やかとなるようにされ、結果
的には図2(a)に示すようにして、300Vpにまで
抑制されてその導通角は広がることになる。即ち、並列
共振電圧V1に対するクランプ動作が得られる。これに
対して、先行技術としての回路(図9及び図10の回
路)において得られる並列共振電圧V1は、550Vp
のレベルを有するパルス波形とされていたものである。
ら流れる電流によって並列共振コンデンサCrへの充電
が行われるが、これによりモードの動作としては、一
次巻線N1に得られている電圧レベルが、初期時(期間
TON2開始時)におけるクランプコンデンサCCL1の両端
電圧レベルに対して同電位もしくはそれ以上となる。こ
れにより、補助スイッチング素子Q2に並列接続される
クランプダイオードDD2の導通条件が満たされて導通す
ることで、クランプダイオードDD2→クランプコンデン
サCCL1の経路で電流が流れるようにされ、クランプ電
流ICLとしては、図2(d)の期間TON2開始時以降に
おいて、負方向から時間経過に従って0レベルに近づく
鋸歯状波形が得られることになる。ここで、例えば、ク
ランプコンデンサCCL1のキャパシタンスが並列共振コ
ンデンサCrのキャパシタンスの50倍以上となるよう
に選定すれば、このモードとしての動作によっては、
大部分の電流がクランプ電流ICLとしてクランプコンデ
ンサCCL1に対して流れるようにされ、並列共振コンデ
ンサCrに対してはほとんど流れない。これにより、こ
の期間TON2時にメインスイッチング素子Q1にかかる並
列共振電圧V1の傾きは緩やかとなるようにされ、結果
的には図2(a)に示すようにして、300Vpにまで
抑制されてその導通角は広がることになる。即ち、並列
共振電圧V1に対するクランプ動作が得られる。これに
対して、先行技術としての回路(図9及び図10の回
路)において得られる並列共振電圧V1は、550Vp
のレベルを有するパルス波形とされていたものである。
【0055】そして、期間TON2において上記モード
が終了すると引き続いてモードとしての動作に移行す
る。このモード開始時は、図2(d)に示すクランプ
電流ICLが負の方向から正方向に反転するタイミングと
される。このタイミングでは、補助スイッチング素子Q
2は、このクランプ電流ICLが負の方向から正方向に反
転するタイミングで、ZVS及びZCSによりターンオ
ンする。このようにして補助スイッチング素子Q2がオ
ンとなる状態では、このときに得られる一次側並列共振
回路の共振作用によって、一次巻線N1→クランプコン
デンサCCLを介して、補助スイッチング素子Q2のドレ
イン→ソースにクランプ電流ICLが流れ、図2(d)に
示すように、正方向に増加していく波形が得られる。
が終了すると引き続いてモードとしての動作に移行す
る。このモード開始時は、図2(d)に示すクランプ
電流ICLが負の方向から正方向に反転するタイミングと
される。このタイミングでは、補助スイッチング素子Q
2は、このクランプ電流ICLが負の方向から正方向に反
転するタイミングで、ZVS及びZCSによりターンオ
ンする。このようにして補助スイッチング素子Q2がオ
ンとなる状態では、このときに得られる一次側並列共振
回路の共振作用によって、一次巻線N1→クランプコン
デンサCCLを介して、補助スイッチング素子Q2のドレ
イン→ソースにクランプ電流ICLが流れ、図2(d)に
示すように、正方向に増加していく波形が得られる。
【0056】ここで、図示していないが、補助スイッチ
ング素子Q2のゲートに印加される電圧は、駆動巻線N
gに誘起された電圧とされ、これは矩形波状のパルス電
圧となる。また、補助スイッチング素子Q2のゲートに
流れるゲート流入電流は、コンデンサCgと抵抗R2と
により形成される微分回路によって微分波形となって、
期間td1の終了直後と、期間td2において流れるよ
うにされる。期間td1及び期間td2は、メインスイ
ッチング素子Q1及び補助スイッチング素子Q2が共にオ
フとなるスレッシュホールド期間とされ、上記ゲート流
入電流が流れることによってこのスレッシュホールド期
間が保持されるものである。
ング素子Q2のゲートに印加される電圧は、駆動巻線N
gに誘起された電圧とされ、これは矩形波状のパルス電
圧となる。また、補助スイッチング素子Q2のゲートに
流れるゲート流入電流は、コンデンサCgと抵抗R2と
により形成される微分回路によって微分波形となって、
期間td1の終了直後と、期間td2において流れるよ
うにされる。期間td1及び期間td2は、メインスイ
ッチング素子Q1及び補助スイッチング素子Q2が共にオ
フとなるスレッシュホールド期間とされ、上記ゲート流
入電流が流れることによってこのスレッシュホールド期
間が保持されるものである。
【0057】上記モードの動作は、補助スイッチング
素子Q2がターンオンしていることで、これまで期間TO
FFにおいて0レベルとされていた、補助スイッチング素
子Q2の両端電圧V2が立ち上がりを開始するタイミング
を以て終了するようにされ、続いては、期間td2にお
けるモードとしての動作に移行する。モードでは、
並列共振コンデンサCrが一次巻線N1に対して放電電
流を流す動作が得られる。つまり部分共振動作が得られ
る。このときにメインスイッチング素子Q1にかかる並
列共振電圧V1は、上述もしたように並列共振コンデン
サCrのキャパシタンスが小さいことに因って、その傾
きが大きいものとなり、図2(a)に示すようにして、
急速に0レベルに向かって下降するようにして立ち下が
っていく。そして、補助スイッチング素子Q2は、上記
モードが終了してモードが開始されるタイミングで
ターンオフを開始するが、このときには、上記したよう
にして並列共振電圧V1が或る傾きを有して立ち下がる
ことで、ZVSによるターンオフ動作となる。また、補
助スイッチング素子Q2がターンオフすることによって
発生する電圧は、上記したようにして並列共振コンデン
サCrが放電を行うことで、急峻には立ち上がらないよ
うにされる。この動作は、例えば図2(c)の補助スイ
ッチング素子Q2の両端電圧V2として示されるように、
期間td2(モード時)を以て、或る傾きを有して0
レベルからピークレベルに遷移する波形として示されて
いる。なお、この補助スイッチング素子Q2の両端電圧
V2としては、補助スイッチング素子Q2がオフとされる
期間TOFF2において、例えば300Vpを有すると共
に、この期間TOFF2の開始期間である期間td1(モー
ド時)を以て0レベルに遷移し、終了期間である期間
td2(モード時)を以て、上述のように0レベルか
ら300Vpに遷移する波形となる。そして、以降は、
1スイッチング周期ごとにモード〜の動作が繰り返
される。
素子Q2がターンオンしていることで、これまで期間TO
FFにおいて0レベルとされていた、補助スイッチング素
子Q2の両端電圧V2が立ち上がりを開始するタイミング
を以て終了するようにされ、続いては、期間td2にお
けるモードとしての動作に移行する。モードでは、
並列共振コンデンサCrが一次巻線N1に対して放電電
流を流す動作が得られる。つまり部分共振動作が得られ
る。このときにメインスイッチング素子Q1にかかる並
列共振電圧V1は、上述もしたように並列共振コンデン
サCrのキャパシタンスが小さいことに因って、その傾
きが大きいものとなり、図2(a)に示すようにして、
急速に0レベルに向かって下降するようにして立ち下が
っていく。そして、補助スイッチング素子Q2は、上記
モードが終了してモードが開始されるタイミングで
ターンオフを開始するが、このときには、上記したよう
にして並列共振電圧V1が或る傾きを有して立ち下がる
ことで、ZVSによるターンオフ動作となる。また、補
助スイッチング素子Q2がターンオフすることによって
発生する電圧は、上記したようにして並列共振コンデン
サCrが放電を行うことで、急峻には立ち上がらないよ
うにされる。この動作は、例えば図2(c)の補助スイ
ッチング素子Q2の両端電圧V2として示されるように、
期間td2(モード時)を以て、或る傾きを有して0
レベルからピークレベルに遷移する波形として示されて
いる。なお、この補助スイッチング素子Q2の両端電圧
V2としては、補助スイッチング素子Q2がオフとされる
期間TOFF2において、例えば300Vpを有すると共
に、この期間TOFF2の開始期間である期間td1(モー
ド時)を以て0レベルに遷移し、終了期間である期間
td2(モード時)を以て、上述のように0レベルか
ら300Vpに遷移する波形となる。そして、以降は、
1スイッチング周期ごとにモード〜の動作が繰り返
される。
【0058】また、二次側の動作としては、図2(f)
に二次巻線N2(二次側並列共振コンデンサC2)の両端
に得られる二次側交番電圧V3が示され、図2(g)に
は、二次側アクティブクランプ回路40の補助スイッチ
ング素子Q3に流れるクランプ電流IQ3がが示される。
二次側交番電圧V3は、二次側整流ダイオードDOが導通
してオンとなる期間DONにおいて、二次側直流電圧EO
のレベルでクランプされ、オフとなる期間DOFFにおい
て、負極性の方向にピークが得られる波形となってい
る。
に二次巻線N2(二次側並列共振コンデンサC2)の両端
に得られる二次側交番電圧V3が示され、図2(g)に
は、二次側アクティブクランプ回路40の補助スイッチ
ング素子Q3に流れるクランプ電流IQ3がが示される。
二次側交番電圧V3は、二次側整流ダイオードDOが導通
してオンとなる期間DONにおいて、二次側直流電圧EO
のレベルでクランプされ、オフとなる期間DOFFにおい
て、負極性の方向にピークが得られる波形となってい
る。
【0059】二次側アクティブクランプ回路40の補助
スイッチング素子Q3は、二次側整流ダイオードDOが導
通してオンとなる期間DON、つまり期間TOFF3において
オフ状態となり、二次側整流ダイオードDOがオフとな
る期間DOFF、つまり期間TON3においてオンとなって図
2(g)に示すようにしてクランプ電流IQ3を流すよう
にされる。但し、クランプ電流IQ3が負極性方向に流れ
る前半期間は、クランプダイオードDD3→クランプコン
デンサCCL2を介して流れる期間であり、正極性方向に
流れる後半期間は、クランプコンデンサCCL2→補助ス
イッチング素子Q3(ドレイン→ソース)を流れる期間
とされる。
スイッチング素子Q3は、二次側整流ダイオードDOが導
通してオンとなる期間DON、つまり期間TOFF3において
オフ状態となり、二次側整流ダイオードDOがオフとな
る期間DOFF、つまり期間TON3においてオンとなって図
2(g)に示すようにしてクランプ電流IQ3を流すよう
にされる。但し、クランプ電流IQ3が負極性方向に流れ
る前半期間は、クランプダイオードDD3→クランプコン
デンサCCL2を介して流れる期間であり、正極性方向に
流れる後半期間は、クランプコンデンサCCL2→補助ス
イッチング素子Q3(ドレイン→ソース)を流れる期間
とされる。
【0060】例えば二次側アクティブクランプ回路40
が備えられない場合には、図2(f)に破線により示す
ようにして、期間DOFFの二次側交番電圧V3は、ピーク
レベルがより高い正弦波状の波形となるのであるが、二
次側アクティブクランプ回路40を備えた場合には、上
記のようにして期間DOFF(=期間TON3)においてクラ
ンプ電流IQ3が流れるようにされることで、二次側交番
電圧V3の負極性方向のピークレベルは抑制されること
になるものである。
が備えられない場合には、図2(f)に破線により示す
ようにして、期間DOFFの二次側交番電圧V3は、ピーク
レベルがより高い正弦波状の波形となるのであるが、二
次側アクティブクランプ回路40を備えた場合には、上
記のようにして期間DOFF(=期間TON3)においてクラ
ンプ電流IQ3が流れるようにされることで、二次側交番
電圧V3の負極性方向のピークレベルは抑制されること
になるものである。
【0061】また、上記図2(a)〜(g)に示した各
部の動作波形は、例えば負荷電力Po=50Wにまで軽
負荷となった条件の下では、それぞれ、図2(h)〜
(n)に示すようにして変化する。
部の動作波形は、例えば負荷電力Po=50Wにまで軽
負荷となった条件の下では、それぞれ、図2(h)〜
(n)に示すようにして変化する。
【0062】ここで、例えば図2(a)と図2(h)の
一次側並列共振電圧V1を比較して分かるように、図2
(h)に示す波形のほうが、メインスイッチング素子Q
1がオンとなる期間TONが短くなっており、これによっ
てスイッチング周波数は図2(a)に示す重負荷時より
も高くなっている。なお、実際としては、メインスイッ
チング素子Q1がオンとなる期間TOFFも若干の変化が得
られている。これは、一次側のメインスイッチング素子
Q1は、負荷電力が小さくなって二次側出力電圧EOが上
昇するのに応じて、スイッチング周波数が高くなるよう
に制御され、これと同時に1スイッチング周期内のオン
/オフ期間が可変制御されることを示している。即ち、
前述した3つのパラメータ(スイッチング周波数fs、
期間TON、TOFF)を可変制御する複合制御方式による
定電圧動作が得られていることを示している。
一次側並列共振電圧V1を比較して分かるように、図2
(h)に示す波形のほうが、メインスイッチング素子Q
1がオンとなる期間TONが短くなっており、これによっ
てスイッチング周波数は図2(a)に示す重負荷時より
も高くなっている。なお、実際としては、メインスイッ
チング素子Q1がオンとなる期間TOFFも若干の変化が得
られている。これは、一次側のメインスイッチング素子
Q1は、負荷電力が小さくなって二次側出力電圧EOが上
昇するのに応じて、スイッチング周波数が高くなるよう
に制御され、これと同時に1スイッチング周期内のオン
/オフ期間が可変制御されることを示している。即ち、
前述した3つのパラメータ(スイッチング周波数fs、
期間TON、TOFF)を可変制御する複合制御方式による
定電圧動作が得られていることを示している。
【0063】一方、補助スイッチング素子Q2は、駆動
巻線Ng1に得られる電圧波形に従ったタイミングで駆
動されるもので、駆動巻線Ng1に得られる電圧は、一
次巻線N1に発生する交番電圧によって励起されるもの
である。従って、上記のようにしてメインスイッチング
素子Q1のスイッチング動作が制御されるのに同期する
ようにして、補助スイッチング素子Q2は、オン期間TO
N2及びオフ期間TOFF2が可変されることで、やはりスイ
ッチング周波数が可変制御される。つまり、本実施の形
態においては、補助スイッチング素子Q2側については
自励式で駆動しているのに関わらず、メインスイッチン
グ素子Q1のオン/オフ期間の変化に対応するようにし
て、補助スイッチング素子Q2のオン/オフ期間も同時
に制御されるものである。これは、負荷変動及び整流平
滑電圧Ei等の変動に応じて駆動巻線Ng1の誘起電圧
が変化するために、補助スイッチング素子Q2のドライ
ブ電圧レベルが変化することに起因するものである。
巻線Ng1に得られる電圧波形に従ったタイミングで駆
動されるもので、駆動巻線Ng1に得られる電圧は、一
次巻線N1に発生する交番電圧によって励起されるもの
である。従って、上記のようにしてメインスイッチング
素子Q1のスイッチング動作が制御されるのに同期する
ようにして、補助スイッチング素子Q2は、オン期間TO
N2及びオフ期間TOFF2が可変されることで、やはりスイ
ッチング周波数が可変制御される。つまり、本実施の形
態においては、補助スイッチング素子Q2側については
自励式で駆動しているのに関わらず、メインスイッチン
グ素子Q1のオン/オフ期間の変化に対応するようにし
て、補助スイッチング素子Q2のオン/オフ期間も同時
に制御されるものである。これは、負荷変動及び整流平
滑電圧Ei等の変動に応じて駆動巻線Ng1の誘起電圧
が変化するために、補助スイッチング素子Q2のドライ
ブ電圧レベルが変化することに起因するものである。
【0064】そして、このような軽負荷の条件の下で
も、図2(h)〜(n)側に示すタイミングでモード
〜の動作が行われることで、一次側並列共振電圧V1
のピークレベルは150Vp程度にまで抑制され、ま
た、補助スイッチング素子Q2の両端電圧V2のピークレ
ベルも例えば150Vp程度にまで抑制される。
も、図2(h)〜(n)側に示すタイミングでモード
〜の動作が行われることで、一次側並列共振電圧V1
のピークレベルは150Vp程度にまで抑制され、ま
た、補助スイッチング素子Q2の両端電圧V2のピークレ
ベルも例えば150Vp程度にまで抑制される。
【0065】また、上記のようにして一次側において負
荷変動(又は交流入力電圧の変動)に応じて複合制御が
実行されるのに応じて、二次側においては次のような動
作となる。つまり、図2(f)(m)の二次側交番電圧
V3と、図2(g)(n)のクランプ電流IQ3とを比較
して分かるように、軽負荷となるのに従って、期間DON
(=期間TOFF3)が短くなるように制御されている。こ
れに対して、期間DOFF(==期間TON3)は若干長くな
るようには変化するものの、期間DONの変化に対しては
著しく小さなものとなっている。
荷変動(又は交流入力電圧の変動)に応じて複合制御が
実行されるのに応じて、二次側においては次のような動
作となる。つまり、図2(f)(m)の二次側交番電圧
V3と、図2(g)(n)のクランプ電流IQ3とを比較
して分かるように、軽負荷となるのに従って、期間DON
(=期間TOFF3)が短くなるように制御されている。こ
れに対して、期間DOFF(==期間TON3)は若干長くな
るようには変化するものの、期間DONの変化に対しては
著しく小さなものとなっている。
【0066】参考のために、上記図2に示した実験結果
を得た際の、図1に示した電源回路における要部の素子
についての選定値を示しておく。先ず、MOS−FET
とされるメインスイッチング素子Q1については400
V/10Aの低オン抵抗品を、また、同じくMOS−F
ETとされる補助スイッチング素子Q2,Q3の各々につ
いては、400V/10Aの低オン抵抗品を選定した。
また、残る各素子については以下のような値を選定し
た。 並列共振コンデンサCr=1000pF クランプコンデンサCCL=0.033μF 二次側並列共振コンデンサC2=4700pF 一次巻線N1=二次巻線N2=43T 駆動巻線Ng1=Ng2=1T クランプコンデンサCCL2=0.1μF コンデンサCg1=0.39μF 抵抗R1=22Ω 抵抗R2=100Ω
を得た際の、図1に示した電源回路における要部の素子
についての選定値を示しておく。先ず、MOS−FET
とされるメインスイッチング素子Q1については400
V/10Aの低オン抵抗品を、また、同じくMOS−F
ETとされる補助スイッチング素子Q2,Q3の各々につ
いては、400V/10Aの低オン抵抗品を選定した。
また、残る各素子については以下のような値を選定し
た。 並列共振コンデンサCr=1000pF クランプコンデンサCCL=0.033μF 二次側並列共振コンデンサC2=4700pF 一次巻線N1=二次巻線N2=43T 駆動巻線Ng1=Ng2=1T クランプコンデンサCCL2=0.1μF コンデンサCg1=0.39μF 抵抗R1=22Ω 抵抗R2=100Ω
【0067】また、図3に、図1に示した本実施の形態
の電源回路の定電圧特性として、交流入力電圧VACの変
動に対するメインスイッチング素子Q1のオン期間TON
1、及び補助スイッチング素子Q3のオン期間TON3の変
動特性を示している。また、この図においては、交流入
力電圧VACに対する電力変換効率ηAC→DCの関係が示さ
れる。
の電源回路の定電圧特性として、交流入力電圧VACの変
動に対するメインスイッチング素子Q1のオン期間TON
1、及び補助スイッチング素子Q3のオン期間TON3の変
動特性を示している。また、この図においては、交流入
力電圧VACに対する電力変換効率ηAC→DCの関係が示さ
れる。
【0068】この図に示すようにして、交流入力電圧V
ACの上昇に応じては、メインスイッチング素子Q1のオ
ン期間TONが短くなるように制御されており、これはメ
インスイッチング素子Q1のオフ期間TOFFはほぼ一定
で、オン期間TONをPWM制御することでスイッチング
周波数を可変している複合制御方式としての動作が得ら
れていることを示している。そして、二次側の補助スイ
ッチング素子Q3のオン期間TON3としては、交流入力電
圧VACの上昇に応じて若干長くなるように変化はしてい
るものの、その変化量は非常に少ないものとなっている
ことが分かる。
ACの上昇に応じては、メインスイッチング素子Q1のオ
ン期間TONが短くなるように制御されており、これはメ
インスイッチング素子Q1のオフ期間TOFFはほぼ一定
で、オン期間TONをPWM制御することでスイッチング
周波数を可変している複合制御方式としての動作が得ら
れていることを示している。そして、二次側の補助スイ
ッチング素子Q3のオン期間TON3としては、交流入力電
圧VACの上昇に応じて若干長くなるように変化はしてい
るものの、その変化量は非常に少ないものとなっている
ことが分かる。
【0069】そして、交流入力電圧VACの変動に対する
電力変換効率ηAC→DCとしては、同じ図3に示される。
図9に示した回路では、図11にも示したように、電力
変換効率ηAC→DCは、交流入力電圧VACの上昇に応じて
低下していく傾向を有しているが、本実施の形態とされ
る図1の回路では、この図3に示されるように、交流入
力電圧VACの変動に関わらずほぼ一定となっており、交
流入力電圧VACの上昇に応じて低下していくという傾向
は見られないものである。
電力変換効率ηAC→DCとしては、同じ図3に示される。
図9に示した回路では、図11にも示したように、電力
変換効率ηAC→DCは、交流入力電圧VACの上昇に応じて
低下していく傾向を有しているが、本実施の形態とされ
る図1の回路では、この図3に示されるように、交流入
力電圧VACの変動に関わらずほぼ一定となっており、交
流入力電圧VACの上昇に応じて低下していくという傾向
は見られないものである。
【0070】また、図4には、定電圧特性として、負荷
電力Poの変動に対するメインスイッチング素子Q1の
オン期間TON、及び補助スイッチング素子Q3のオン期
間TON3の変動特性を示している。また、この図におい
ては、負荷電力Poに対する電力変換効率ηAC→DCの変
動特性が示される。図示するように負荷電力Poが50
Wから200Wにまで重くなっていくのに従って、複合
制御方式による定電圧化が行われることでメインスイッ
チング素子Q1のオン期間TONは、高くなっていく傾向
を有する。これに対して、補助スイッチング素子Q3の
オン期間TON3は低くなっていく傾向を有するのである
が、その傾きは、メインスイッチング素子Q1のオン期
間TONの変化と比較して緩やかなものとなっている。
電力Poの変動に対するメインスイッチング素子Q1の
オン期間TON、及び補助スイッチング素子Q3のオン期
間TON3の変動特性を示している。また、この図におい
ては、負荷電力Poに対する電力変換効率ηAC→DCの変
動特性が示される。図示するように負荷電力Poが50
Wから200Wにまで重くなっていくのに従って、複合
制御方式による定電圧化が行われることでメインスイッ
チング素子Q1のオン期間TONは、高くなっていく傾向
を有する。これに対して、補助スイッチング素子Q3の
オン期間TON3は低くなっていく傾向を有するのである
が、その傾きは、メインスイッチング素子Q1のオン期
間TONの変化と比較して緩やかなものとなっている。
【0071】また、電力変換効率ηAC→DCとしては、負
荷電力Po=50W〜200Wの変動範囲において、約
90%程度が安定して維持されている。つまり、この場
合にも、軽負荷の条件となるのに応じて、電力変換効率
ηAC→DCが低下していくという傾向は見られないもので
ある。
荷電力Po=50W〜200Wの変動範囲において、約
90%程度が安定して維持されている。つまり、この場
合にも、軽負荷の条件となるのに応じて、電力変換効率
ηAC→DCが低下していくという傾向は見られないもので
ある。
【0072】これら図3及び図4に示されるように、電
力変換効率ηAC→DCは、交流入力電圧VACの上昇、又は
負荷が軽くなるのに応じて低下することなく、これらの
変動に対してほぼ一定となるように保たれるのは、これ
までにおいても説明したように、補助スイッチング素子
Q3のオン期間TON3の変動が少なくなっていることに依
る。つまり、交流入力電圧VACの上昇又は軽負荷の傾向
となるのに対応した点電圧制御動作によっても、補助ス
イッチング素子Q3のオン期間TON3(導通角)は著しく
拡大しないことから、オン期間TON3における補助スイ
ッチング素子Q3の電力損失の増加の問題がほぼ解消さ
れているものである。これに対して、例えば図9に示す
回路では、安定化動作は、補助スイッチング素子Q3の
導通角(オン期間TON3)を制御することに依存してい
たことから、交流入力電圧VACの上昇及び軽負荷の傾向
となった場合には、必然的に補助スイッチング素子Q3
の導通角が拡大され、補助スイッチング素子Q3にての
電力損失の増加は避けられなかったものである。
力変換効率ηAC→DCは、交流入力電圧VACの上昇、又は
負荷が軽くなるのに応じて低下することなく、これらの
変動に対してほぼ一定となるように保たれるのは、これ
までにおいても説明したように、補助スイッチング素子
Q3のオン期間TON3の変動が少なくなっていることに依
る。つまり、交流入力電圧VACの上昇又は軽負荷の傾向
となるのに対応した点電圧制御動作によっても、補助ス
イッチング素子Q3のオン期間TON3(導通角)は著しく
拡大しないことから、オン期間TON3における補助スイ
ッチング素子Q3の電力損失の増加の問題がほぼ解消さ
れているものである。これに対して、例えば図9に示す
回路では、安定化動作は、補助スイッチング素子Q3の
導通角(オン期間TON3)を制御することに依存してい
たことから、交流入力電圧VACの上昇及び軽負荷の傾向
となった場合には、必然的に補助スイッチング素子Q3
の導通角が拡大され、補助スイッチング素子Q3にての
電力損失の増加は避けられなかったものである。
【0073】これにより、本実施の形態の電源回路とし
ての電力変換効率が著しく向上されることになる。ま
た、電力変換効率の向上に伴い、補助スイッチング素子
Q3の発熱も抑制されることから、放熱板を設ける必要
もなくなるものである。
ての電力変換効率が著しく向上されることになる。ま
た、電力変換効率の向上に伴い、補助スイッチング素子
Q3の発熱も抑制されることから、放熱板を設ける必要
もなくなるものである。
【0074】また、図2によっても説明したように、一
次側アクティブクランプ回路20を備えたことによって
は、一次側並列共振コンデンサCrのピークレベルにつ
いて、図9に示した回路の1/2程度にまで抑制するこ
とができる。従って、メインスイッチング素子Q1、及
び一次側並列共振コンデンサCr等の素子については、
これまでよりも低耐圧のものを選定することができるこ
となる。例えば、AC100V系であれば、一次側に備
えられるメインスイッチング素子Q1及びについては、
400Vの耐圧品を選定すればよく、AC200V系で
あれば、その倍の800Vの耐圧品を選定すればよくな
る。
次側アクティブクランプ回路20を備えたことによって
は、一次側並列共振コンデンサCrのピークレベルにつ
いて、図9に示した回路の1/2程度にまで抑制するこ
とができる。従って、メインスイッチング素子Q1、及
び一次側並列共振コンデンサCr等の素子については、
これまでよりも低耐圧のものを選定することができるこ
となる。例えば、AC100V系であれば、一次側に備
えられるメインスイッチング素子Q1及びについては、
400Vの耐圧品を選定すればよく、AC200V系で
あれば、その倍の800Vの耐圧品を選定すればよくな
る。
【0075】また、二次側アクティブクランプ回路40
を備えることによっては、二次側交番電圧(二次側並列
共振電圧)V3のレベルを1/2程度にまで抑制するこ
とが可能とされることから、補助スイッチング素子Q
3、二次側並列共振コンデンサC2及び整流ダイオードD
O等について、やはり、これまでよりも低耐圧なものを
選定することができる。例えば、補助スイッチング素子
Q3としては、二次側直流出力電圧EOとして必要なレベ
ルがEO=150Vまでである場合には、同様にして4
00Vの耐圧品を選定すればよいこととなる。そして、
このようにして各素子が低耐圧品となることで、本実施
の形態としては各素子の特性が向上して、電力損失の少
なくできるため、電源回路としての信頼性を向上させる
ことが可能になり、また、この点でも電力変換効率の向
上が図られることになる。更には、低耐圧品は安価で小
型となることから、コストを削減し、また、回路の小型
化を図ることも可能になるものである。
を備えることによっては、二次側交番電圧(二次側並列
共振電圧)V3のレベルを1/2程度にまで抑制するこ
とが可能とされることから、補助スイッチング素子Q
3、二次側並列共振コンデンサC2及び整流ダイオードD
O等について、やはり、これまでよりも低耐圧なものを
選定することができる。例えば、補助スイッチング素子
Q3としては、二次側直流出力電圧EOとして必要なレベ
ルがEO=150Vまでである場合には、同様にして4
00Vの耐圧品を選定すればよいこととなる。そして、
このようにして各素子が低耐圧品となることで、本実施
の形態としては各素子の特性が向上して、電力損失の少
なくできるため、電源回路としての信頼性を向上させる
ことが可能になり、また、この点でも電力変換効率の向
上が図られることになる。更には、低耐圧品は安価で小
型となることから、コストを削減し、また、回路の小型
化を図ることも可能になるものである。
【0076】また、本実施の形態においては、アクティ
ブクランプ回路20,40においては、自励式の駆動回
路系によって、補助スイッチング素子を駆動するように
もしている。例えば、補助スイッチング素子をスイッチ
ング駆動するための他の構成として、IC等によるスイ
ッチング駆動回路を設けることで、補助スイッチング素
子を複合制御により駆動するための他励式による駆動回
路系を追加的に備えることが考えられる。つまり、メイ
ンスイッチング素子と共に補助スイッチング素子を他励
式ICなどの回路により駆動するものである。しかし、
この構成では、メインスイッチング素子についてのスイ
ッチング周波数制御とPWM制御を同時に行うための他
励式の回路系と、補助スイッチング素子についてのスイ
ッチング周波数制御とPWM制御を同時に行うための他
励式の回路系とを設ける必要がある。従って、それだ
け、回路構成が複雑になると共に部品点数も増加して、
回路の小型軽量化の妨げとなる。これに対して、本実施
の形態として上記したような構成を採れば、補助スイッ
チング素子駆動回路系としては、絶縁コンバータトラン
スPITに巻装される1Tのみの巻線と、数本の抵抗、
及び1本のコンデンサという、非常に簡略な回路構成と
なるものであり、これによっても、他励式の場合と同様
の動作が実現できるものである。
ブクランプ回路20,40においては、自励式の駆動回
路系によって、補助スイッチング素子を駆動するように
もしている。例えば、補助スイッチング素子をスイッチ
ング駆動するための他の構成として、IC等によるスイ
ッチング駆動回路を設けることで、補助スイッチング素
子を複合制御により駆動するための他励式による駆動回
路系を追加的に備えることが考えられる。つまり、メイ
ンスイッチング素子と共に補助スイッチング素子を他励
式ICなどの回路により駆動するものである。しかし、
この構成では、メインスイッチング素子についてのスイ
ッチング周波数制御とPWM制御を同時に行うための他
励式の回路系と、補助スイッチング素子についてのスイ
ッチング周波数制御とPWM制御を同時に行うための他
励式の回路系とを設ける必要がある。従って、それだ
け、回路構成が複雑になると共に部品点数も増加して、
回路の小型軽量化の妨げとなる。これに対して、本実施
の形態として上記したような構成を採れば、補助スイッ
チング素子駆動回路系としては、絶縁コンバータトラン
スPITに巻装される1Tのみの巻線と、数本の抵抗、
及び1本のコンデンサという、非常に簡略な回路構成と
なるものであり、これによっても、他励式の場合と同様
の動作が実現できるものである。
【0077】図5は、第2の実施の形態としてのスイッ
チング電源回路の構成例を示している。なお、この図4
において図1と同一部分には同一符号を付して、ここで
の説明は省略することとする。
チング電源回路の構成例を示している。なお、この図4
において図1と同一部分には同一符号を付して、ここで
の説明は省略することとする。
【0078】この図5に示す電源回路の一次側には、1
石のスイッチング素子Q1によりシングルエンド動作を
行う電圧共振形コンバータ回路として、自励式の構成が
示される。この場合、スイッチング素子Q1には、高耐
圧のバイポーラトランジスタ(BJT;接合型トランジ
スタ)が採用されている。
石のスイッチング素子Q1によりシングルエンド動作を
行う電圧共振形コンバータ回路として、自励式の構成が
示される。この場合、スイッチング素子Q1には、高耐
圧のバイポーラトランジスタ(BJT;接合型トランジ
スタ)が採用されている。
【0079】スイッチング素子Q1のベースは、ベース
電流制限抵抗RB−起動抵抗RSを介して平滑コンデンサ
Ci(整流平滑電圧Ei)の正極側に接続されて、起動
時のベース電流を整流平滑ラインから得るようにしてい
る。また、スイッチング素子Q1のベースと一次側アー
ス間には、駆動巻線NB−共振コンデンサCB−ベース電
流制限抵抗RBの直列接続回路よりなる自励発振駆動用
の直列共振回路が接続される。また、スイッチング素子
Q1のベースと平滑コンデンサCiの負極(1次側アー
ス)間に挿入されるクランプダイオードDDにより、ス
イッチング素子Q1のオフ時に流れるクランプ電流の経
路を形成するようにされており、また、スイッチング素
子Q1のコレクタは、絶縁コンバータトランスPITの
一次巻線N1の一端と接続され、エミッタは接地され
る。
電流制限抵抗RB−起動抵抗RSを介して平滑コンデンサ
Ci(整流平滑電圧Ei)の正極側に接続されて、起動
時のベース電流を整流平滑ラインから得るようにしてい
る。また、スイッチング素子Q1のベースと一次側アー
ス間には、駆動巻線NB−共振コンデンサCB−ベース電
流制限抵抗RBの直列接続回路よりなる自励発振駆動用
の直列共振回路が接続される。また、スイッチング素子
Q1のベースと平滑コンデンサCiの負極(1次側アー
ス)間に挿入されるクランプダイオードDDにより、ス
イッチング素子Q1のオフ時に流れるクランプ電流の経
路を形成するようにされており、また、スイッチング素
子Q1のコレクタは、絶縁コンバータトランスPITの
一次巻線N1の一端と接続され、エミッタは接地され
る。
【0080】また、上記スイッチング素子Q1のコレク
タ−エミッタ間に対しては、並列共振コンデンサCrが
並列に接続されている。そしてこの場合にも、並列共振
コンデンサCr自身のキャパシタンスと、絶縁コンバー
タトランスPITの一次巻線N1側のリーケージインダ
クタンスL1とにより電圧共振形コンバータの一次側並
列共振回路を形成する。
タ−エミッタ間に対しては、並列共振コンデンサCrが
並列に接続されている。そしてこの場合にも、並列共振
コンデンサCr自身のキャパシタンスと、絶縁コンバー
タトランスPITの一次巻線N1側のリーケージインダ
クタンスL1とにより電圧共振形コンバータの一次側並
列共振回路を形成する。
【0081】この図に示す直交形制御トランスPRT
は、共振電流検出巻線ND、駆動巻線NB、及び制御巻線
NCが巻装された可飽和リアクトルである。この直交形
制御トランスPRTは、スイッチング素子Q1を駆動す
ると共に、定電圧制御のために設けられる。この直交形
制御トランスPRTの構造としては、図示は省略する
が、4本の磁脚を有する2つのダブルコの字形コアの互
いの磁脚の端部を接合するようにして立体型コアを形成
する。そして、この立体型コアの所定の2本の磁脚に対
して、同じ巻回方向に共振電流検出巻線ND、駆動巻線
NBを巻装し、更に制御巻線NCを、上記共振電流検出巻
線ND及び駆動巻線NBに対して直交する方向に巻装して
構成される。
は、共振電流検出巻線ND、駆動巻線NB、及び制御巻線
NCが巻装された可飽和リアクトルである。この直交形
制御トランスPRTは、スイッチング素子Q1を駆動す
ると共に、定電圧制御のために設けられる。この直交形
制御トランスPRTの構造としては、図示は省略する
が、4本の磁脚を有する2つのダブルコの字形コアの互
いの磁脚の端部を接合するようにして立体型コアを形成
する。そして、この立体型コアの所定の2本の磁脚に対
して、同じ巻回方向に共振電流検出巻線ND、駆動巻線
NBを巻装し、更に制御巻線NCを、上記共振電流検出巻
線ND及び駆動巻線NBに対して直交する方向に巻装して
構成される。
【0082】この場合、直交形制御トランスPRTの共
振電流検出巻線NDは、平滑コンデンサCiの正極と絶
縁コンバータトランスPITの一次巻線N1との間に直
列に挿入されることで、スイッチング素子Q1のスイッ
チング出力は、一次巻線N1を介して共振電流検出巻線
NDに伝達される。直交形制御トランスPRTにおいて
は、共振電流検出巻線NDに得られたスイッチング出力
がトランス結合を介して駆動巻線NBに誘起されること
で、駆動巻線NBにはドライブ電圧としての交番電圧が
発生する。このドライブ電圧は、自励発振駆動回路を形
成する直列共振回路(NB,CB)からベース電流制限抵
抗RBを介して、ドライブ電流としてスイッチング素子
Q1のベースに出力される。これにより、スイッチング
素子Q1は、直列共振回路の共振周波数により決定され
るスイッチング周波数でスイッチング動作を行うことに
なる。そして、そのコレクタに得られるとされるスイッ
チング出力を絶縁コンバータトランスPITの一次巻線
N1に伝達するようにされている。
振電流検出巻線NDは、平滑コンデンサCiの正極と絶
縁コンバータトランスPITの一次巻線N1との間に直
列に挿入されることで、スイッチング素子Q1のスイッ
チング出力は、一次巻線N1を介して共振電流検出巻線
NDに伝達される。直交形制御トランスPRTにおいて
は、共振電流検出巻線NDに得られたスイッチング出力
がトランス結合を介して駆動巻線NBに誘起されること
で、駆動巻線NBにはドライブ電圧としての交番電圧が
発生する。このドライブ電圧は、自励発振駆動回路を形
成する直列共振回路(NB,CB)からベース電流制限抵
抗RBを介して、ドライブ電流としてスイッチング素子
Q1のベースに出力される。これにより、スイッチング
素子Q1は、直列共振回路の共振周波数により決定され
るスイッチング周波数でスイッチング動作を行うことに
なる。そして、そのコレクタに得られるとされるスイッ
チング出力を絶縁コンバータトランスPITの一次巻線
N1に伝達するようにされている。
【0083】また、この図5に示す回路に備えられる絶
縁コンバータトランスPITとしても、先に図7により
説明したのと同様の構造を有するものとされて、一次側
と二次側は疎結合の状態が得られるようにされている。
そして、この図に示す電源回路の二次側においても、二
次巻線N2に対して二次側並列共振コンデンサC2が並列
に接続されることで、二次側並列共振回路が形成されて
おり、従って、この電源回路としても複合共振形スイッ
チングコンバータとしての構成を得ている。
縁コンバータトランスPITとしても、先に図7により
説明したのと同様の構造を有するものとされて、一次側
と二次側は疎結合の状態が得られるようにされている。
そして、この図に示す電源回路の二次側においても、二
次巻線N2に対して二次側並列共振コンデンサC2が並列
に接続されることで、二次側並列共振回路が形成されて
おり、従って、この電源回路としても複合共振形スイッ
チングコンバータとしての構成を得ている。
【0084】また、二次側において、二次側直流出力電
圧EOを得るための整流回路も、図1に示したのと同様
の構成を採っている。そして、本実施の形態において
は、二次側直流出力電圧EOは、制御回路1に対して検
出電圧として入力される。
圧EOを得るための整流回路も、図1に示したのと同様
の構成を採っている。そして、本実施の形態において
は、二次側直流出力電圧EOは、制御回路1に対して検
出電圧として入力される。
【0085】制御回路1では、二次側直流出力電圧レベ
ルEOの変化に応じて、制御巻線NCに流す制御電流(直
流電流)レベルを可変することで、直交形制御トランス
PRTに巻装された駆動巻線NBのインダクタンスLBを
可変制御する。これにより、駆動巻線NBのインダクタ
ンスLBを含んで形成されるスイッチング素子Q1のため
の自励発振駆動回路内の直列共振回路の共振条件が変化
する。これは、スイッチング素子Q1のスイッチング周
波数を可変する動作となる。従って、本実施の形態にあ
っては、この一次側のスイッチング周波数制御によって
低圧二次側直流出力電圧レベルEO2を安定化する。ま
た、このような直交形制御トランスPRTを備えた定電
圧制御の構成にあっても、一次側のスイッチングコンバ
ータが電圧共振形とされていることで、スイッチング周
波数の可変制御と同時にスイッチング周期におけるスイ
ッチング素子の導通角制御(PWM制御)も行う、複合
制御方式としての動作が行われる。
ルEOの変化に応じて、制御巻線NCに流す制御電流(直
流電流)レベルを可変することで、直交形制御トランス
PRTに巻装された駆動巻線NBのインダクタンスLBを
可変制御する。これにより、駆動巻線NBのインダクタ
ンスLBを含んで形成されるスイッチング素子Q1のため
の自励発振駆動回路内の直列共振回路の共振条件が変化
する。これは、スイッチング素子Q1のスイッチング周
波数を可変する動作となる。従って、本実施の形態にあ
っては、この一次側のスイッチング周波数制御によって
低圧二次側直流出力電圧レベルEO2を安定化する。ま
た、このような直交形制御トランスPRTを備えた定電
圧制御の構成にあっても、一次側のスイッチングコンバ
ータが電圧共振形とされていることで、スイッチング周
波数の可変制御と同時にスイッチング周期におけるスイ
ッチング素子の導通角制御(PWM制御)も行う、複合
制御方式としての動作が行われる。
【0086】また、図5に示す電源回路においても二次
側アクティブクランプ回路40が備えられるのである
が、ここでは、補助スイッチング素子として、BJTが
採用されている。このようにしてBJTを採用する場合
には、例えば図示するように、BJTとして2本のNP
Nトランジスタである、スイッチング素子Q3A,Q3Bを
備え、これをダーリントン接続するようにされる。ここ
では、スイッチング素子Q3Bのベースを、駆動巻線Ng
2−コンデンサCg2−抵抗Rg2から成る自励式駆動回
路に対して接続し、スイッチング素子Q3A,Q3Bの各コ
レクタを接続している。そして、このコレクタの接続点
をクランプコンデンサCCL2を介して、二次巻線N2の巻
始め端部に対して接続する。また、スイッチング素子Q
3Bのエミッタは、スイッチング素子Q3Aのベースと接続
される。スイッチング素子Q3Aのエミッタはクランプダ
イオードDD3のカソード−アノードを介して二次側アー
スに接続される。この接続形態では、クランプダイオー
ドDD3を流れるクランプ電流は、スイッチング素子Q3A
のベース−コレクタのPN接合を介してクランプコンデ
ンサCCL2に対して流されるようになっている。
側アクティブクランプ回路40が備えられるのである
が、ここでは、補助スイッチング素子として、BJTが
採用されている。このようにしてBJTを採用する場合
には、例えば図示するように、BJTとして2本のNP
Nトランジスタである、スイッチング素子Q3A,Q3Bを
備え、これをダーリントン接続するようにされる。ここ
では、スイッチング素子Q3Bのベースを、駆動巻線Ng
2−コンデンサCg2−抵抗Rg2から成る自励式駆動回
路に対して接続し、スイッチング素子Q3A,Q3Bの各コ
レクタを接続している。そして、このコレクタの接続点
をクランプコンデンサCCL2を介して、二次巻線N2の巻
始め端部に対して接続する。また、スイッチング素子Q
3Bのエミッタは、スイッチング素子Q3Aのベースと接続
される。スイッチング素子Q3Aのエミッタはクランプダ
イオードDD3のカソード−アノードを介して二次側アー
スに接続される。この接続形態では、クランプダイオー
ドDD3を流れるクランプ電流は、スイッチング素子Q3A
のベース−コレクタのPN接合を介してクランプコンデ
ンサCCL2に対して流されるようになっている。
【0087】そして、この第2の実施の形態としても、
交流入力電圧VACの上昇及び軽負荷の条件に関わらず、
補助スイッチング素子[Q3A,Q3B]のオン期間TON3
の変動は、少ないものとすることができ、電力損失は低
減されるものである。また、図5に示す回路において
も、二次側アクティブクランプ回路40が備えられるこ
とから、二次側については図1の回路の場合と同様に、
二次側交番電圧(二次側並列共振電圧)V3のレベルを
1/2程度にまで抑制される。従って、補助スイッチン
グ素子Q3、二次側並列共振コンデンサC2及び整流ダイ
オードDO等について、低耐圧品を選定することができ
る。
交流入力電圧VACの上昇及び軽負荷の条件に関わらず、
補助スイッチング素子[Q3A,Q3B]のオン期間TON3
の変動は、少ないものとすることができ、電力損失は低
減されるものである。また、図5に示す回路において
も、二次側アクティブクランプ回路40が備えられるこ
とから、二次側については図1の回路の場合と同様に、
二次側交番電圧(二次側並列共振電圧)V3のレベルを
1/2程度にまで抑制される。従って、補助スイッチン
グ素子Q3、二次側並列共振コンデンサC2及び整流ダイ
オードDO等について、低耐圧品を選定することができ
る。
【0088】図6は、第3の実施の形態としての電源回
路の構成例を示す回路図である。なお、この図において
図1及び図5と同一部分には同一符号を付して説明を省
略する。この図6に示す回路の構成としては、図1に示
した回路と同様となる。但し、メインスイッチング素子
Q1、補助スイッチング素子Q2、補助スイッチング素子
Q3の各スイッチング素子について、IGBT(絶縁ゲ
ートバイポーラトランジスタ)が選定されている。従っ
て、この場合には、各スイッチング素子に接続されるク
ランプダイオードDD1,DD2,DD3としては、ボディダ
イオードではなく、これらのためのダイオード素子が追
加的に接続されることになる。例えば、IGBTの高耐
圧品は、MOS−FET同様に非常に高価なのである
が、本実施の形態としては、これまで述べてきたよう
に、アクティブクランプ回路が備えられることでスイッ
チング素子については低耐圧品を選定することができる
ために、低コスト化の点で非常に有利となる。
路の構成例を示す回路図である。なお、この図において
図1及び図5と同一部分には同一符号を付して説明を省
略する。この図6に示す回路の構成としては、図1に示
した回路と同様となる。但し、メインスイッチング素子
Q1、補助スイッチング素子Q2、補助スイッチング素子
Q3の各スイッチング素子について、IGBT(絶縁ゲ
ートバイポーラトランジスタ)が選定されている。従っ
て、この場合には、各スイッチング素子に接続されるク
ランプダイオードDD1,DD2,DD3としては、ボディダ
イオードではなく、これらのためのダイオード素子が追
加的に接続されることになる。例えば、IGBTの高耐
圧品は、MOS−FET同様に非常に高価なのである
が、本実施の形態としては、これまで述べてきたよう
に、アクティブクランプ回路が備えられることでスイッ
チング素子については低耐圧品を選定することができる
ために、低コスト化の点で非常に有利となる。
【0089】なお、第2の実施の形態においては、一次
側に対して自励式による共振コンバータを備えた構成の
下で定電圧制御を行うための制御トランスとして直交形
制御トランスが用いられているが、この直交形制御トラ
ンスの代わりに、先に本出願人により提案された斜交形
制御トランスを採用することができる。上記斜交形制御
トランスの構造としては、ここでの図示は省略するが、
例えば直交形制御トランスの場合と同様に、4本の磁脚
を有する2組のダブルコの字形コアを組み合わせること
で立体型コアを形成する。そして、この立体形コアに対
して制御巻線NCと駆動巻線NBを巻装するのであるが、
この際に、制御巻線と駆動巻線の巻方向の関係が斜めに
交差する関係となるようにされる。具体的には、制御巻
線NCと駆動巻線NBの何れか一方の巻線を、4本の磁脚
のうちで互いに隣り合う位置関係にある2本の磁脚に対
して巻装し、他方の巻線を対角の位置関係にあるとされ
る2本の磁脚に対して巻装するものである。そして、こ
のような斜交形制御トランスを備えた場合には、駆動巻
線を流れる交流電流が負の電流レベルから正の電流レベ
ルとなった場合でも駆動巻線のインダクタンスが増加す
るという動作傾向が得られる。これにより、スイッチン
グ素子をターンオフするための負方向の電流レベルは増
加して、スイッチング素子の蓄積時間が短縮されること
になるので、これに伴ってスイッチング素子のターンオ
フ時の下降時間も短くなり、スイッチング素子の電力損
失をより低減することが可能になるものである。
側に対して自励式による共振コンバータを備えた構成の
下で定電圧制御を行うための制御トランスとして直交形
制御トランスが用いられているが、この直交形制御トラ
ンスの代わりに、先に本出願人により提案された斜交形
制御トランスを採用することができる。上記斜交形制御
トランスの構造としては、ここでの図示は省略するが、
例えば直交形制御トランスの場合と同様に、4本の磁脚
を有する2組のダブルコの字形コアを組み合わせること
で立体型コアを形成する。そして、この立体形コアに対
して制御巻線NCと駆動巻線NBを巻装するのであるが、
この際に、制御巻線と駆動巻線の巻方向の関係が斜めに
交差する関係となるようにされる。具体的には、制御巻
線NCと駆動巻線NBの何れか一方の巻線を、4本の磁脚
のうちで互いに隣り合う位置関係にある2本の磁脚に対
して巻装し、他方の巻線を対角の位置関係にあるとされ
る2本の磁脚に対して巻装するものである。そして、こ
のような斜交形制御トランスを備えた場合には、駆動巻
線を流れる交流電流が負の電流レベルから正の電流レベ
ルとなった場合でも駆動巻線のインダクタンスが増加す
るという動作傾向が得られる。これにより、スイッチン
グ素子をターンオフするための負方向の電流レベルは増
加して、スイッチング素子の蓄積時間が短縮されること
になるので、これに伴ってスイッチング素子のターンオ
フ時の下降時間も短くなり、スイッチング素子の電力損
失をより低減することが可能になるものである。
【0090】また、本発明としては上記各実施の形態と
して示した構成に限定されるものではない。例えば上記
各実施の形態では、メインとなるスイッチング素子と補
助スイッチング素子とについては、MOS−FET、B
JT、IGBT等を採用するものとしているが、ほかに
も例えばSIT(静電誘導サイリスタ)などの他の素子
を採用することも考えられるものである。また、メイン
スイッチング素子Q1を他励式により駆動するためのス
イッチング駆動部の構成も各図に示したものに限定され
る必要はなく、適宜適切とされる回路構成に変更されて
構わない。また、二次側共振回路を含んで形成される二
次側の整流回路としても、実施の形態としての各図に示
した構成に限定されるものではなく、他の回路構成が採
用されて構わないものである。
して示した構成に限定されるものではない。例えば上記
各実施の形態では、メインとなるスイッチング素子と補
助スイッチング素子とについては、MOS−FET、B
JT、IGBT等を採用するものとしているが、ほかに
も例えばSIT(静電誘導サイリスタ)などの他の素子
を採用することも考えられるものである。また、メイン
スイッチング素子Q1を他励式により駆動するためのス
イッチング駆動部の構成も各図に示したものに限定され
る必要はなく、適宜適切とされる回路構成に変更されて
構わない。また、二次側共振回路を含んで形成される二
次側の整流回路としても、実施の形態としての各図に示
した構成に限定されるものではなく、他の回路構成が採
用されて構わないものである。
【0091】
【発明の効果】以上説明したように本発明は、二次側ア
クティブクランプ回路を備える複合共振形コンバータに
あって、一次側スイッチングコンバータを形成するスイ
ッチング素子についてスイッチング周波数と導通角とを
同時制御する複合制御方式によって二次側直流出力電圧
の定電圧化を図るようにされている。
クティブクランプ回路を備える複合共振形コンバータに
あって、一次側スイッチングコンバータを形成するスイ
ッチング素子についてスイッチング周波数と導通角とを
同時制御する複合制御方式によって二次側直流出力電圧
の定電圧化を図るようにされている。
【0092】例えば、二次側アクティブクランプ回路を
形成する補助スイッチング素子の導通角制御によって定
電圧化を図る場合には、交流入力電圧の上昇及び軽負荷
に応じて補助スイッチング素子の導通角が拡大し、これ
によって電力損失が増加するという問題を有していた。
これに対して本発明では、上記した定電圧制御の構成を
採ることで、交流入力電圧や負荷の変動に応じた二次側
の補助スイッチング素子の導通角の変化を、より少ない
ものとすることができる。従って、定電圧制御に伴う電
力損失の増加がほとんどないようにされる。これによっ
て、電源回路としての電力変換効率は交流入力電圧や負
荷の変動によって低下することなく、ほぼ一定となるよ
うにされ、電力変換効率について大幅な向上が図られる
ことになる。そして、これに伴い、スイッチング素子に
おける発熱も抑制されることから、放熱板を設ける必要
が無くなり、それだけ電源回路の小型軽量化及び低コス
ト化を図ることができることになる。
形成する補助スイッチング素子の導通角制御によって定
電圧化を図る場合には、交流入力電圧の上昇及び軽負荷
に応じて補助スイッチング素子の導通角が拡大し、これ
によって電力損失が増加するという問題を有していた。
これに対して本発明では、上記した定電圧制御の構成を
採ることで、交流入力電圧や負荷の変動に応じた二次側
の補助スイッチング素子の導通角の変化を、より少ない
ものとすることができる。従って、定電圧制御に伴う電
力損失の増加がほとんどないようにされる。これによっ
て、電源回路としての電力変換効率は交流入力電圧や負
荷の変動によって低下することなく、ほぼ一定となるよ
うにされ、電力変換効率について大幅な向上が図られる
ことになる。そして、これに伴い、スイッチング素子に
おける発熱も抑制されることから、放熱板を設ける必要
が無くなり、それだけ電源回路の小型軽量化及び低コス
ト化を図ることができることになる。
【0093】また、二次側アクティブクランプ回路は、
二次巻線に得られる交番電圧のピークレベルを抑制する
ことから、例えば二次側アクティブクランプ回路を形成
する補助スイッチング素子や、二次側整流ダイオード、
二次側並列共振コンデンサ等について低耐圧品を選定で
き、これによって、スイッチング損失の低減、及び低コ
スト化及び小型化を図ることができるものとされてい
る。そして、本発明として、上記構成に対して一次側に
アクティブクランプ回路が備えられれば、一次側電圧共
振形コンバータにおいて発生する並列共振パルス電圧の
ピークレベルが抑制されるために、一次側電圧共振形コ
ンバータを形成するメインスイッチング素子や一次側並
列共振コンデンサ等についても低耐圧品を選定できるこ
とになり、これによっても、電源回路としての低コスト
化及び小型化に寄与することができる。そして、一次側
においても、スイッチング損失の低減が図られることに
なるり、電源回路全体としての電力変換効率はより向上
されることにもなる。
二次巻線に得られる交番電圧のピークレベルを抑制する
ことから、例えば二次側アクティブクランプ回路を形成
する補助スイッチング素子や、二次側整流ダイオード、
二次側並列共振コンデンサ等について低耐圧品を選定で
き、これによって、スイッチング損失の低減、及び低コ
スト化及び小型化を図ることができるものとされてい
る。そして、本発明として、上記構成に対して一次側に
アクティブクランプ回路が備えられれば、一次側電圧共
振形コンバータにおいて発生する並列共振パルス電圧の
ピークレベルが抑制されるために、一次側電圧共振形コ
ンバータを形成するメインスイッチング素子や一次側並
列共振コンデンサ等についても低耐圧品を選定できるこ
とになり、これによっても、電源回路としての低コスト
化及び小型化に寄与することができる。そして、一次側
においても、スイッチング損失の低減が図られることに
なるり、電源回路全体としての電力変換効率はより向上
されることにもなる。
【図1】本発明の第1の実施の形態としてのスイッチン
グ電源回路の構成を示す回路図である。
グ電源回路の構成を示す回路図である。
【図2】本実施の形態の電源回路における要部の動作を
示す波形図である。
示す波形図である。
【図3】本実施の形態の電源回路についての、交流入力
電圧VACに対する定電圧特性、及び電力変換効率の変動
特性を示す説明図である。
電圧VACに対する定電圧特性、及び電力変換効率の変動
特性を示す説明図である。
【図4】本実施の形態の電源回路についての、負荷電力
に対する定電圧特性、及び電力変換効率の変動特性を示
す説明図である。
に対する定電圧特性、及び電力変換効率の変動特性を示
す説明図である。
【図5】第2の実施の形態としてのスイッチング電源回
路の構成を示す回路図である。
路の構成を示す回路図である。
【図6】第3の実施の形態としてのスイッチング電源回
路の構成を示す回路図である。
路の構成を示す回路図である。
【図7】絶縁コンバータトランスの構成を示す断面図で
ある。
ある。
【図8】相互インダクタンスが+M/−Mの場合の各動
作を示す等価回路図である。
作を示す等価回路図である。
【図9】先行技術としてのスイッチング電源回路の構成
例を示す回路図である。
例を示す回路図である。
【図10】図9に示す電源回路の要部の動作を示す波形
図である。
図である。
【図11】図9に示す電源回路についての、交流入力電
圧VACに対する定電圧特性、及び電力変換効率の変動特
性を示す説明図である。
圧VACに対する定電圧特性、及び電力変換効率の変動特
性を示す説明図である。
【図12】図9に示す電源回路についての、負荷電力に
対する定電圧特性、及び電力変換効率の変動特性を示す
説明図である。
対する定電圧特性、及び電力変換効率の変動特性を示す
説明図である。
1 制御回路、20 一次側アクティブクランプ回路、
30 フォトカプラ、40 二次側アクティブクランプ
回路、10 スイッチング駆動部、11 発振回路、1
2 ドライブ回路、Q1 (メイン)スイッチング素
子、Q2,Q3,Q3A,Q3B 補助スイッチング素子、P
IT 絶縁コンバータトランス、N1 一次巻線、N2
二次巻線、N3 三次巻線、Cr 一次側並列共振コ
ンデンサ、C2 二次側並列共振コンデンサ、DO 二次
側整流ダイオード
30 フォトカプラ、40 二次側アクティブクランプ
回路、10 スイッチング駆動部、11 発振回路、1
2 ドライブ回路、Q1 (メイン)スイッチング素
子、Q2,Q3,Q3A,Q3B 補助スイッチング素子、P
IT 絶縁コンバータトランス、N1 一次巻線、N2
二次巻線、N3 三次巻線、Cr 一次側並列共振コ
ンデンサ、C2 二次側並列共振コンデンサ、DO 二次
側整流ダイオード
Claims (2)
- 【請求項1】 入力された直流入力電圧をスイッチング
して出力するためのメインスイッチング素子を備えて形
成されるスイッチング手段と、 上記スイッチング手段の動作を電圧共振形とする一次側
並列共振回路が形成されるようにして備えられる一次側
並列共振コンデンサと、 一次側と二次側とについて疎結合とされる所要の結合係
数が得られるようにギャップが形成され、一次側に得ら
れる上記スイッチング手段の出力を二次側に伝送する絶
縁コンバータトランスと、 上記絶縁コンバータトランスに巻装した二次巻線に対し
て二次側並列共振コンデンサを並列に接続することで形
成される二次側並列共振回路と、 上記絶縁コンバータトランスに巻装した二次巻線に得ら
れる交番電圧を入力して整流動作を行うことで二次側直
流出力電圧を得るように構成される直流出力電圧生成手
段と、 上記二次側巻線に対して並列に接続され、クランプコン
デンサと二次側補助スイッチング素子とによる直列接続
回路を備えることで、二次側巻線に発生する電圧をクラ
ンプするように設けられる二次側アクティブクランプ手
段と、 上記二次側直流出力電圧のレベルに応じて、上記メイン
スイッチング素子のスイッチング周波数及び導通角制御
を実行することで、上記二次側直流出力電圧についての
定電圧制御を行うようにされる電圧制御手段と、 を備えていることを特徴とするスイッチング電源回路。 - 【請求項2】 上記メインスイッチング素子のオン/オ
フタイミングに同期した所定のオン/オフタイミングを
有するようにしてスイッチングを行う一次側補助スイッ
チング素子を備えることで、上記一次側並列共振コンデ
ンサの両端に発生する一次側並列共振電圧をクランプす
るように設けられる一次側アクティブクランプ手段、 を備えていることを特徴とする請求項1に記載のスイッ
チング電源回路。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000229046A JP2002044945A (ja) | 2000-07-25 | 2000-07-25 | スイッチング電源回路 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000229046A JP2002044945A (ja) | 2000-07-25 | 2000-07-25 | スイッチング電源回路 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002044945A true JP2002044945A (ja) | 2002-02-08 |
Family
ID=18722233
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000229046A Pending JP2002044945A (ja) | 2000-07-25 | 2000-07-25 | スイッチング電源回路 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002044945A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008199878A (ja) * | 2007-01-19 | 2008-08-28 | Toyota Industries Corp | Dc−dcコンバータの制御方法、およびdc−dcコンバータ |
JP2009165314A (ja) * | 2008-01-09 | 2009-07-23 | Canon Inc | スイッチング電源装置 |
CN115102408A (zh) * | 2022-08-08 | 2022-09-23 | 厦门理工学院 | 一种谐振状态可控的有源钳位反激电路及其装置 |
-
2000
- 2000-07-25 JP JP2000229046A patent/JP2002044945A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008199878A (ja) * | 2007-01-19 | 2008-08-28 | Toyota Industries Corp | Dc−dcコンバータの制御方法、およびdc−dcコンバータ |
JP2009165314A (ja) * | 2008-01-09 | 2009-07-23 | Canon Inc | スイッチング電源装置 |
CN115102408A (zh) * | 2022-08-08 | 2022-09-23 | 厦门理工学院 | 一种谐振状态可控的有源钳位反激电路及其装置 |
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