JP2001509041A

JP2001509041A - 移植用機器および方法

Info

Publication number: JP2001509041A
Application number: JP52299498A
Authority: JP
Inventors: ビー．アラマント，ロバート; ジェイ．セイラー，マグダレーヌ
Original assignee: ビー．アラマント，ロバート; ジェイ．セイラー，マグダレーヌ
Priority date: 1996-11-21
Filing date: 1997-11-18
Publication date: 2001-07-10
Also published as: DE69736781T2; WO1998022029A8; CA2271007C; EP0967919A4; EP0967919B1; CA2271007A1; WO1998022029A1; EP0967919A1; AU5265798A; US5941250A; DE69736781D1

Abstract

(57)【要約】本発明は、眼の網膜下空隙（８０）中に網膜組織を移植するための方法および機器に関する。この方法は、当該機器の管状ノズル（１１０）内部に嵌込まれているマンドレル（１０６）を引っ込めることによって、このノズル中に移植組織断片を誘導する；眼の毛様体輪（７０）領域を切開し、網膜に接する標的領域を露出させる；この眼の網膜および毛様体輪の切開部を通して、上記機器のノズルを挿入する；上記ノズルの開口端部（１１８）を、網膜の標的領域に配置する；次いでこのノズルをマンドレルに対して引っ込め、眼の標的領域に上記組織を定着させる；工程を包含する。

Description

【発明の詳細な説明】移植用機器および方法発明の背景本発明は、繊細な組織および／または材料を人体に移植するための機器および方法に関し、さらに特に眼の裏側の網膜下空隙中に胎児網膜組織を移植することによって、視力を外科的に回復させる機器および方法に関する。最も普通の眼の問題点、例えば近視（近眼）、遠視（遠眼）、乱視（密集領域の目的物に焦点を合わせることができない状態）は、眼の前面に存在する水晶体および角膜による誤まった光の屈折によるものである。一般に、これらの問題は、眼鏡、コンタクトレンズ、または矯正手術により補正することができる。しかしながら、眼の裏側に存在する網膜の損傷よる失明は、最もよく知られており、さらに特に、網膜下に存在する、いわゆる「網膜下空隙」（ｓｕｂｒｅｔｉｎａｌｓｐａｃｅ）における異常発生によって発症する。透明な層状網膜は、角膜および水晶体により投影される光像を処理する。網膜裏側の光受容体層は、光を電気衝撃に変える。別の網膜層は、視神経を介して、これらの衝撃を脳に伝える。脳は、我々が視力として認識しているものとして、これらの衝撃を解釈する。網膜下空隙は、網膜色素上皮（ＲＰＥ）と網膜の光受容体との間の領域である。正常では、この光受容体は、ＲＰＥと密接に接触している。ＲＰＥは、多くの機能を有する。ＲＰＥは、光受容体に栄養を供給し、また光受容体からの排泄物を取り除く。正常な眼では、この網膜下空隙には血管は存在しない。しかしながら、或る網膜疾病では、血管および結合組織がこの空隙で成長することができ、失明を生じさせる。或る疾病状態では、光受容体がＲＰＥから非常に容易に剥離することがある。光受容体は次いで、変質し、視力の喪失または失明が生じる。他方、網膜の別の層は機能性のまま残される。網膜の機能的部分に接続している、発病したＲＰＥおよび／または光受容体を、取替えることによって、視力を回復させることができる。法定上の失明の多くの原因は、黄斑変質および色素性網膜炎である。黄斑は、眼の裏側の網膜中心部分に位置しており、中心視覚に関係する。黄斑変質を患う患者では、初期に、黄斑領域のＲＰＥの機能不全が生じ、引き続いて、血管の内方成長およびその上の網膜に存在する光感受性光受容体の破壊を導く。この結果として、中心視覚の損傷が生じる。年齢に関連する黄斑変質は、本明細書に記載の機器および方法の使用によって遅らせることができる眼疾患の例である。色素性網膜炎は、遺伝的に発症する光受容体変質を意味する。これらの患者では、光受容体を取替えなければならない。この場合もまた、本発明による機器および方法を使用することができる。網膜とＲＰＥとの間の網膜下空隙の疾病の外科的矯正は、手術を行わなければならない環境に置かれるため、極めて困難であるという点に留意すべきである。しかも、本明細書に記載されている、胎児網膜組織を眼の網膜下空隙に移植する手術方法は、胎児網膜組織が透明なゲル塊状物であり、従って格別にもろい性質を有するという事実によって複雑になる。発明の要旨本発明に従い、我々は、胎児網膜組織を取り扱うことができ、そしてこの組織を、ヒトの眼の網膜色素上皮と網膜との間の網膜下空隙中に配置することができる特別の移植機器および方法を開発した。我々は、崩壊し、引き続いて受容者の眼により吸収され、これにより移植組織片を自由に残すゲルにより移植組織片を平らにし、保護することによって、胎児網膜組織の一体化したシートを網膜下空隙中に移植することができることを見出した。この移植組織片は、充分に発育した光受容体を備えた正常な網膜に似ている組織化された平行な層を発現する。この移植組織片は、発病した光受容体および／またはＲＰＥの代わりに使用することができる。さらにまた、この胎児網膜組織は、網膜下空隙において免疫学的に耐性であり、僅かな外科的損傷を残すのみで、対象に拒絶されない。本発明による機器は、マンドレルを支持するハンドピース、マンドレルを覆って嵌込まれているスリーブ支持体、スリーブ支持体上にスライド式に組み込まれているスリーブ、このスリーブ上に据え付けられており、マンドレル上で伸長するノズル、およびマンドレルに対するノズルの位置を制御するトグル機構を包含する。これらのハンドピース、マンドレル、スリーブ支持体、スリーブおよびトグル機構は、オートクレーブ殺菌処理を容易にするために、ステンレス鋼から形成すると好ましい。ノズルは、弾性プラスティックから成型する。しかしながら、所望により、この機器は主として、プラスティックから製造することもできる。ハンドピースおよびマンドレルに対するスリーブおよびノズルの伸長および収縮は、ハンドピース上のトグル機構により制御される。このトグル機構の構成部品の一つは、スプリングである。このトグル機構のスプリング部品を、ハンドピースの方向に押すと、その上に存在するスリーブおよびノズルがマンドレル上を外方方向に移動し、ノズル先端に空隙を生じさせ、次いで液体中に入れると、その中に組織を引き寄せる部分減圧を示す。組織をノズル先端の内側に入れると、トグルロックがスプリング部品上の栓になり、これによりスプリング部品がロックされる、すなわちスリーブがマンドレルに対してロックされる。外科医は、この機器を標的上に挿入し、彼の手を絶対的に動かさないように保持する。ハンドピースを動かすことなく、スプリング部品上に僅かな圧力を加えると、トグルロックが開放され、スリーブおよびノズルが、トグルスプリングの性癖によりマンドレル上で引き込まれ、所望の位置に組織を露呈し、配置する。トグルロックの位置は、マンドレル先端とノズル先端との間の空隙が決定されるように調節することができ、これにより、機器を移植組織片の大きさに適合させることができる。広義には、本発明の方法は、ａ）網膜外周の毛様体領域の毛様体輪を貫いて、眼を切開する；ｂ）網膜下空隙に接近している発病した標的領域近くで、網膜を切開する；ｃ）その先端に配置された網膜組織を含有するノズルを、毛様体輪切開部分を経て挿入する；ｄ）ノズルの先端が網膜下標的領域中に配置されるまで、網膜切開部分を経てノズル先端を挿入する；ｅ）機器のマンドレル上でノズルを引き込ませ、埋め込まれ、保護され、一体になっている胎児網膜組織シートを網膜下に露呈し、配置する；ｆ）標的領域から機器を引き出す；次いでｇ）特別の気体またはゲルにより網膜を平らにする；工程を包含する。マンドレルおよびノズルは、相違する種類のもろい組織；種々の栄養因子または医薬を含有するゲル；あるいは網膜下空隙中へのエレクトロニクスマイクロチップを移植するために、相違する大きさおよび形状に注文形成することができる。マンドレルおよびノズルは、一回限定使用用に、無菌包装物として製造することができる。解剖後のもろい胎児ドナー組織の保護方法は、この組織に触れることなく、この組織を埋め込み、そして平らにすることを包含する。特製のトランスファーピペットを使用して、慣用のトランスファー媒体中に封入されている組織を移送する。この受容ゲルの一種には、例えば３７℃で固化するコラーゲンがある。もう一種のゲルには、例えば硬化成分の添加により固化するアルジネートがある。毛管作用は、組織を含有するゲル滴を展延させ、そこで組織を平らにする作用をする。ゲルは次いで固化する。この埋め込まれた組織を氷で固定し、組織培養液で覆い、組織片を乾燥から防護する。埋め込まれた組織は、移植用機器のノズル中に挿入する前に、選択されたノズルの大きさに合わせて切断することができる。本発明による機器および方法の詳細を下記の記載および図面により、さらに詳細に説明する。図面の簡単な説明図１は、ヒトの眼の前面図である；図２は、ヒトの眼の横断面図であり、毛様体輪を貫いて網膜下空隙中に挿入された移植用機器を示している；図３は、図２の円形範囲“３”内の拡大図である；図４は、機器ノズルを網膜下空隙中に挿入する以前の、円形範囲“５”内の領域の拡大図である；図５は、網膜下空隙中に機器ノズルが挿入されている以外は、図４と同様の図面である；図６は、引き込まれたノズルと網膜下空隙の標的領域に網膜組織を有する、図５と同様の図面である；図７は、装填時の本発明による機器を示す図面である；図８は、図７の機器の横断面図である；図９は、図８の円形範囲“９”内の拡大図である；図１０は、未装填状態の本発明による機器を示す図面である；図１１は、図１０の機器の横断面図である；図１２は、組織トランスファーピペットおよびシリンジの拡大図である；図１３は、図１２のトランスファー器具から放出されようとしている網膜組織片を示す図面である；図１４は、保護ゲル中に網膜組織を入れた後に、トランスファー液体を取り除く作用をする外科用スポンジを示す図面である；図１５は、保護用ゲルに覆われている網膜組織を示す図面である；そして図１６は、本発明による機器のノズル中に導入するために大きさが定められる網膜組織を示す図面である。好適態様の詳細な説明本発明が特に有用である環境が、添付図１および図２に示されている。眼５０の前面は、白色結合組織５４により取り囲まれている透明な組織、角膜５２により覆われている。強膜５６は、眼球の外部を覆っている硬質繊維組織である。瞳孔５８は、眼の後側に光を通す開口部である。虹彩６０は、光量に応じて瞳孔５８の大きさを変える。透明水晶体６２は、虹彩６０の裏側に位置しており、繊維６４の網状体により取り囲まれている。この繊維６４は、網膜６８が始まる部位にまで伸びている毛様体６６に接合している。この毛様体６６の網膜に隣接している一部は、毛様体輪７０と称される。眼球５０の水晶体６２の裏側の一団の部分は、硝子体７２により形成されており、ここは無色のゼラチン様物質により満たされている。網膜６８は、この硝子体７２の壁部の大部分を覆っており、毛様体輪７０まで前方方向に広がっており、角膜５２および水晶体６２から投影される光像を処理する透明層を包含する。網膜６８は、その後部に、光を電気インパルスに変換する光受容体７４を含有している。この電気インパルスは、網膜６８の神経により視神経７６に運ばれ、次いで脳に導かれる。網膜色素上皮（ＲＰＥ）７７と称される細胞の単層が、網膜６８の裏側に存在する。脈絡膜７８は、ＲＰＥ７７の裏側に存在する血管の層であり、眼５０の機能に必須の酸素および栄養を供給する。ＲＰＥ７７は、これらの栄養を網膜６８に運び、脈絡膜７８と網膜６８との間のバリアーを保持する。網膜６８とＲＰＥ７７との間の領域は、網膜下空隙８０と称される（図４〜６）。正常では、ここには、「空隙」は存在しない。しかしながら、網膜は、非常に容易にＲＰＥ７７から剥離される。この「空隙」に、外科医は損傷した光受容体７４および／またはＲＰＥ７７の代わりに、新しい網膜組織片を移植することができる。網膜窩８２は鮮明な（焦点が合った）視覚および有色視覚に必須である、網膜中央に存在する小さい窪みである。この網膜窩８２を取り囲む狭い領域は、黄斑８４として知られており、中心視覚に寄与する。視神経７６が脳への道程で網膜６８を離れる地点は、視神経乳頭８６と称される。本発明に従い、網膜６８とＲＰＥ７７との間の網膜下空隙８０における網膜疾病の外科的修復が、新規移植用機器１００により容易になる。図７〜１１に示されているように、この機器１００は、ハンドピース１０２、管状スリーブ支持体１０４、このスリーブ支持体１０４の内部に固定されているマンドレル１０６、スリーブ支持体１０４上にスライド式に嵌込まれているスリーブ１０８、およびスリーブ１０８上に配置されているノズル１１０を包含する。硬直リンク１１４およびスプリングリンク１１５を備えたトグル機構は、スリーブ１０８およびノズル１１０のマンドレルに対する伸長と引き込みとを制御する。ハンドピース１０２、スリーブ支持体１０４、マンドレル１０６、スリーブ１０８およびトグルリンク１１４および１１５は、オートクレーブ殺菌処理を容易にするために、ステンレス鋼から形成することができる。この機器は若干の金属部分とともにプラスティックを用いて、廃棄可能に製造することもできる。マンドレル１０６は、鋼鉄製の延長した平坦で、狭いストリップを備えており、このストリップは、マンドレルに対して縦方向に調節可能な様相で、スクリュー１１６によりハンドピース１０２に固定されている。外枠１０２に対するマンドレル１０６の伸長または引き込みは、引き込まれた位置でプラスティックノズルの長さに対する、その縦方向位置を調節する（図１０）。プラスティックノズル１１０とマンドレル１０６との間の適合は、総体的動きを可能にしなければならないが、ノズル１１０がマンドレル１０６上で前進されると、ノズル１１０の先端部分１１８での吸引が誘発され、これにより、網膜組織１２０の長方形片が定着される。別法として、比較的硬い移植組織片は、手によりノズル１１０の先端１１８中に挿入することもできる。ノズル１１０は、弾性プラスティック、例えばフッ素化エチレンプロピレンから成型し、その先端１１８が湾曲しているようにし、網膜６８の下の網膜下空隙８０中に滑り込ませることができるようにする。その弾性物性により、湾曲したノズル先端１１８は、引き込まれた場合、マンドレル１０６上を直行して、網膜６８の裏側の標的領域に移植組織を配置することができる。ノズル先端１１８は、滑らかな尖端を有しており、網膜組織１２０の取込みを容易にするために、網膜組織１２０の配置を補助する小型リップ１１９を備えていることができることに注目されるべきである。スリーブ１０８およびノズル１１０の伸長および引き込みは、ハンドピース１０２上の硬直トグルリンク１１４およびスプリング部品１１５により制御される。トグル機構のスプリング部品１１５を、ハンドピース１０２に向って押すと、スリーブ１０８およびノズル１１０は、硬直トグルリンク１１４によって、マンドレル１０６に対して前方に駆動され、これにより、ノズル１１０の先端部分１１８の内部に部分減圧が生じ、これにより、網膜組織１２０は、この先端部分１１８に誘導される。トグル機構のスプリング部品１１５に対する圧力が放出されると、その上のスリーブ１０８およびノズル１１０は、マンドレル１０６上で引き込まれ、網膜組織１２０が、所望の場所に露呈され、そして定着される。トグル機構のスプリング部品１１５は、スプリング部品１１５上の栓１３２上にはまり込むことができるトグルロック１３０によりその場にロックされる。スプリング部品１１５上の僅かな圧力がトグルロック１３０を解放し、スプリング部品１１５の性癖によりマンドレル１０６上でノズル１１０を収縮させ、これによりノズル１１０の先端部分１１８により空席になっている標的領域に網膜組織１２０を定着させる。本発明による方法の実施に際して、外科医は先ず、眼５０の毛様体輪７０に切ざみを入れる。次いで、例えば網膜６８の黄斑領域８４に小さい切開部を作る。必要に応じて、異常組織を、網膜６８とＲＰＥ７７との間の網膜下空隙８０から取り除く。その湾曲したノズル先端１１８に包含されている網膜組織１２０を有する、機器１００のノズル１１０を、この毛様体輪７０の切開部および網膜６８の切開部を経て、ノズル先端１１８が網膜下空隙８０の標的領域上に配置されるまで挿入する。機器１００のスプリング部品１１５上の僅かな圧力が次いで、トグルロック１３０をピン１３２から解放し、トグル機構のスプリング部品１１５および硬直部品１１４を、働かせて、ノズル１１０を引き込ませ、また網膜組織１２０を定着させる。機器１００のハンドピース１０２およびマンドレル１０６は、網膜組織１２０の定着に付随して動かす必要はなく、外科医は組織を正確に定着させることができることに留意されるべきである。前記から、本発明による機器は、眼中に移植組織片を正確に配置するのに理想的に適していることは明白である。外科医は、彼の手をそこに保持したままで、僅かな圧力を機器１００のスプリング部品１１５上に加え、トグルロック１３０を解放するのみで、ノズルの引き込みおよび標的上への移植組織片の配置を行うための条件が、機器それ自体で整えられる。本発明の上記用途の実施に際しては、胎児ヒト網膜組織を、確立されている方法に従い採取する。網膜組織の小片を、氷上の慣用の冬眠用媒体中で保存する。図１６に示されているように、網膜組織片１２０をトランスファーピペット１３６中の慣用のトランスファー媒体に移す。ディッシュ２００を埋め込み用ゲル２０２の薄層により覆うことによって、網膜組織１２０を受容する標本を形成する。この標本を次いで、ゲルの種類に応じて、それぞれ３７℃でインキュベートするか、または硬化剤を添加することによって、冷却または重合させる。滴状埋め込み用ゲル５０〜１００μｌを被覆したディッシュ２００上に置き、網膜組織１２０の受容体として膜２０４を形成する。網膜組織１２０を配置した後、網膜組織周囲のトランスファー媒体を外科用スポンジにより除去し、膜２０４の埋め込み用ゲルによる稀釈から防護する。網膜組織１２０は、層２０４を形成している滴状埋め込み用ゲルの毛管展延により平らにされる。追加の少量、例えば１０〜２０μｌの滴状埋め込み用ゲルを、層２０４上に沈着させ、上塗り層２０６を形成する。そこに網膜組織１２０が埋め込まれている、これらの埋め込み用ゲルの層、２０２、２０４および２０６を次いで、冷却または重合させ、埋め込まれた網膜組織を保護するゲルに変換する。この埋め込み用媒体を適当に冷却または集合させた後、ディッシュ２００に慣用の冬眠用媒体を添加し、網膜組織１２０の乾燥を防止する。その後、網膜組織１２０を、使用時まで氷上で保存する。手術の用意ができた時点で、網膜組織１２０をマイクロサイサー１４０などにより、移植用機器１００のノズル１１０中に受け入れられるように長方形区分４２に切り取る。初めに、ゲル小片１４４を、移植用機器１００のノズル１１０に、マンデリル１０６と隣接して配置し、網膜組織１２０のマンデリル１０６への接着を防止する。大きさを定めた網膜組織片１２０を次いで、ノズル１１０の先端１１８中に配置する。この網膜組織片１２０を、機器１００のノズル１１０内に適当に包含させた時点で、トグル機構のスプリング部品１１５上のロックピン１３２をトグルロックに止め付ける。手術する眼の用意をした後、機器１００のノズル１１０の先端１１８を、眼の網膜弁の裏側の標的領域中に挿入する。ノズル１１０の先端１１８を、標的に直接に向け、外科医が、トルグ機構のスプリング部品１１５の上に僅かな圧力を加え、これによりロックピン１３２をトグルロック１３０から解放させる。スプリング部品１１５の性癖により、ノズル１１０をマンデリル１０６に対して引き込まれ、網膜組織を標的上に、直接に定着させる。網膜組織を定着させた後、外科医は、眼５０から機器１１０を引き出す。本発明の重要な特徴に従い、外科医の手、ハンドピース１０２およびマンドレル１０６を固定しながら。機器１００のノズル１１０を引き込ませ、移植組織片を配置することができることに留意されるべきである。

【手続補正書】特許法第１８４条の８第１項【提出日】平成１０年５月２７日（１９９８．５．２７）【補正内容】請求の範囲１．眼の網膜下空隙中に網膜組織を移植する方法であって、網膜組織断片を保護ゲル内に閉じ込め；内部にマンドレルを備えた管状ノズルの開口端部に、上記組織を誘導する；眼の毛様体輪領域を切開し；眼の網膜を切開し、網膜に接する標的領域を露出させ；この眼の網膜および毛様体輪の切開部を通して、上記ノズルを挿入し；網膜の標的領域に、上記ノズルの開口端部を配置し；そしてこのノズルをマンドレルに対して引き込ませ、眼の標的領域に上記組織を定着させる；工程を包含する、上記網膜組織の移植方法。２．眼の網膜下空隙中に網膜組織を移植する方法であって、網膜組織断片を保護ゲル内に閉じ込め；管状ノズルの開口端部を、上記網膜組織に合わせて配置し；このノズルの内部に設置されているマンドレルを、ノズル開口端部から離して収縮させ、上記組織を上記管状ノズルの開口端部に誘導し；眼の毛様体輪領域を切開し；眼の網膜を切開し、網膜に接する標的領域を露出させ；この眼の網膜および毛様体輪の切開部を通して、上記ノズルを挿入し；上記ノズルの開口端部を、網膜の標的領域に配置し；そしてこのノズルをマンドレルに対して引き込ませ、眼の標的領域に上記組織を定着させる；工程を包含する、上記網膜組織の移植方法。３．ヒトの眼中に網膜組織を移植するための機器であって、細長いマンドレル；このマンドレルを覆って嵌込まれており、その縦方向にスライドすることができる管状ノズル；および上記ノズルと上記マンドレルとを結合しているノズル制御結合部品；を備えており、上記マンドレルに対する上記制御結合部品の移動が、上記マンドレルに対して上記ノズルを移動させる、上記移植用機器。４．上記マンドレルが、ハンドピースにより支持されており、そして上記制御結合部品が、上記ノズルに結合している一端と上記ハンドピースに結合している反対側の一端とを有するトグル機構を包含する、請求項４に記載の機器。５．上記トグル機構と連動できる上記ハンドピース上にラッチ手段を備えており、これにより上記トグル機構と上記ハンドピースとの間の相対的移動が排除されるている、請求項５に記載の機器。６．上記ハンドピース上のラッチ手段は、解放されると、上記トグル機構を移動させることができ、これにより上記ノズルが上記マンドレルと相対的に移動される、請求項５に記載の機器。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国ＥＰ(ＡＴ，ＢＥ，ＣＨ，ＤＥ，ＤＫ，ＥＳ，ＦＩ，ＦＲ，ＧＢ，ＧＲ，ＩＥ，ＩＴ，ＬＵ，ＭＣ，ＮＬ，ＰＴ，ＳＥ)，ＯＡ(ＢＦ，ＢＪ，ＣＦ，ＣＧ，ＣＩ，ＣＭ，ＧＡ，ＧＮ，ＭＬ，ＭＲ，ＮＥ，ＳＮ，ＴＤ，ＴＧ)，ＡＰ(ＧＨ，ＫＥ，ＬＳ，ＭＷ，ＳＤ，ＳＺ，ＵＧ，ＺＷ)，ＥＡ(ＡＭ，ＡＺ，ＢＹ，ＫＧ，ＫＺ，ＭＤ，ＲＵ，ＴＪ，ＴＭ)，ＡＬ，ＡＭ，ＡＴ，ＡＵ，ＡＺ，ＢＡ，ＢＢ，ＢＧ，ＢＲ，ＢＹ，ＣＡ，ＣＨ，ＣＮ，ＣＵ，ＣＺ，ＤＥ，ＤＫ，ＥＥ，ＥＳ，ＦＩ，ＧＢ，ＧＥ，ＧＨ，ＨＵ，ＩＬ，ＩＳ，ＪＰ，ＫＥ，ＫＧ，ＫＰ，ＫＲ，ＫＺ，ＬＣ，ＬＫ，ＬＲ，ＬＳ，ＬＴ，ＬＵ，ＬＶ，ＭＤ，ＭＧ，ＭＫ，ＭＮ，ＭＷ，ＭＸ，ＮＯ，ＮＺ，ＰＬ，ＰＴ，ＲＯ，ＲＵ，ＳＤ，ＳＥ，ＳＧ，ＳＩ，ＳＫ，ＳＬ，ＴＪ，ＴＭ，ＴＲ，ＴＴ，ＵＡ，ＵＧ，ＵＺ，ＶＮ，ＹＵ，ＺＷ (72)発明者セイラー，マグダレーヌジェイ. アメリカ合衆国ケンタッキー州40207、ルイスビル、ブライアーウッドロード 4312

Claims

【特許請求の範囲】１．人体内の標的領域に移植組織片を配置する方法であって、その内部にスライド式に嵌込まれているマンドレルを備えた細長い管状ノズルの開口端部に、上記移植組織片を配置し；このノズルを受け入れるために、身体を切開し；この身体切開部を通して上記ノズルを挿入し、このノズルの開口端部を身体の標的領域上に配置し；そしてマンドレル上で、上記ノズルの開口端部を引き込ませ、身体の標的領域上に上記移植組織片を定着させる；工程を包含する、上記移植組織片の配置方法。２．眼の網膜下空隙中に網膜組織を移植する方法であって、網膜組織断片を保護ゲル内に閉じ込め；内部にマンドレルを備えた管状ノズルの開口端部に、上記組織を誘導する；眼の毛様体輪領域を切開し；眼の網膜を切開し、網膜に接する標的領域を露出させ；この眼の網膜および毛様体輪の切開部を通して、上記ノズルを挿入し；網膜の標的領域に、上記ノズルの開口端部を配置し；そしてこのノズルをマンドレルに対して引き込ませ、眼の標的領域に上記組織を定着させる；工程を包含する、上記網膜組織の移植方法。３．眼の網膜下空隙中に網膜組織を移植する方法であって、網膜組織断片を保護ゲル内に閉じ込め；管状ノズルの開口端部を、上記網膜組織に合わせて配置し；このノズルの内部に設置されているマンドレルを、ノズル開口端部から離して収縮させ、上記組織を上記管状ノズルの開口端部に誘導し；眼の毛様体輪領域を切開し；眼の網膜を切開し、網膜に接する標的領域を露出させ；この眼の網膜および毛様体輪の切開部を通して、上記ノズルを挿入し；上記ノズルの開口端部を、網膜の標的領域に配置し；そしてこのノズルをマンドレルに対して引き込ませ、眼の標的領域に上記組織を定着させる；工程を包含する、上記網膜組織の移植方法。４．ヒトの眼中に網膜組織を移植するための機器であって、細長いマンドレル；このマンドレルを覆って嵌込まれており、その縦方向にスライドすることができる管状ノズル；および上記ノズルと上記マンドレルとを結合しているノズル制御結合部品；を備えており、上記マンドレルに対する上記制御結合部品の移動が、上記マンドレルに対して上記ノズルを移動させる、上記移植用機器。５．上記マンドレルが、ハンドピースにより支持されており、そして上記制御結合部品が、上記ノズルに結合している一端と上記ハンドピースに結合している反対側の一端とを有するトグル機構を包含する、請求項４に記載の機器。６．上記トグル機構と連動できる上記ハンドピース上にラッチ手段を備えており、これにより上記トグル機構と上記ハンドピースとの間の相対的移動が排除されるている、請求項５に記載の機器。７．上記ハンドピース上のラッチ手段は、解放されると、上記トグル機構を移動させることができ、これにより上記ノズルが上記マンドレルと相対的に移動される、請求項５に記載の機器。