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JP2001337271A - 画像読取用レンズおよび画像読取装置 - Google Patents

画像読取用レンズおよび画像読取装置

Info

Publication number
JP2001337271A
JP2001337271A JP2000124779A JP2000124779A JP2001337271A JP 2001337271 A JP2001337271 A JP 2001337271A JP 2000124779 A JP2000124779 A JP 2000124779A JP 2000124779 A JP2000124779 A JP 2000124779A JP 2001337271 A JP2001337271 A JP 2001337271A
Authority
JP
Japan
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lens
lens group
image reading
positive
image
Prior art date
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Withdrawn
Application number
JP2000124779A
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JP2001337271A5 (ja
Inventor
Masao Mori
将生 森
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Fujinon Corp
Original Assignee
Fuji Photo Optical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fuji Photo Optical Co Ltd filed Critical Fuji Photo Optical Co Ltd
Priority to JP2000124779A priority Critical patent/JP2001337271A/ja
Priority to US09/808,220 priority patent/US6437926B2/en
Publication of JP2001337271A publication Critical patent/JP2001337271A/ja
Publication of JP2001337271A5 publication Critical patent/JP2001337271A5/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

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    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B13/00Optical objectives specially designed for the purposes specified below
    • G02B13/04Reversed telephoto objectives

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Optics & Photonics (AREA)
  • Lenses (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 諸収差を補正し、画像の読み取りを行うのに
適した光学性能を得ることができるようにする。 【解決手段】 物体側から順に、負のメニスカスレンズ
L1を含む第1レンズ群G1と、物体側に凸面を向けた
正レンズL2を含む第2レンズ群G2と、両凸の正レン
ズL3と両凹の負レンズL4とからなる全体として物体
側に凸面を向けた正の屈折力の接合レンズを含む第3レ
ンズ群G3と、両凹の負レンズL5と両凸の正レンズL
6とからなる全体として像側に凸面を向けた負の屈折力
の接合レンズを含む第4レンズ群G4と、像側に凸面を
向けた正レンズL7を含む第5レンズ群G5と、物体側
に凹面を向けた負レンズL8を含む第6レンズ群G6と
を配設する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、各種の画像の読み
取りに用いられる画像読取用レンズおよび画像読取装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、ネガフィルムまたはポジフィ
ルム等の原稿の画像を、読み取り光学系を介して、受光
素子であるCCD(電荷結合素子)のような固体撮像素
子上に結像させることにより、その画像情報を読み取る
ようにした画像読取装置が開発されている。このような
画像読取装置の光学系に利用される画像読取用レンズ
は、近年、受光素子の高密度化に伴って解像力が高いも
のが望まれている。特に、例えば1つのCCDのみでカ
ラー画像を読み取るようにした画像読取装置に利用され
る読取用レンズについては、赤(Red =R)、緑(Gree
n =G)および青(Blue=B)の各色の画像の結像位置
がCCDの受光面で合致するように、各色に対して良好
に色消し処理されている必要があり、各色の解像力が素
子上で同程度になるよう保たれていることが望ましい。
より具体的には、読取用レンズには、RGB各色の軸上
色収差および倍率色収差を小さくし、更に、原稿中心か
ら周辺までの像をほぼ光軸と垂直な平面上に結像させる
ことができるような結像性能が必要とされる。読取用レ
ンズがこのような結像性能を満足することにより、RG
B各色で高コントラストな像を得ることができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ここで、読取用レンズ
において、軸上色収差の補正量が小さいと、RGB各色
での像点位置がずれ、RGB各色が単独で高コントラス
トの解像を得ていても、結像位置の選択によってはRG
B毎のコントラストに差がでてしまうという問題があ
る。このようなコントラストの差を補正するためには、
色によって別々にフォーカスをとる機構や、結像面を色
収差の発生量に合わせてずらすなどの工夫が必要となっ
てくる。
【0004】ところで、軸上色収差の発生量(ΔS)
は、レンズの焦点距離をf、結像倍率をβ(β<0)と
すると、ΔS∝(1−β)2 ・fの関係があり、焦点距
離fが長くなるか、または、結像倍率の絶対値|β|が
大きくなるほど増える性質がある。この性質は、特に、
異常分散性のある材料を用いていないレンズ構成では顕
著である。このようなレンズ構成では、軸上色収差の十
分な補正ができず、特に拡大倍率域でRGBの各色で同
時に高コントラストを得ることが難しくなるという問題
がある。よって、読取用レンズにおいて、この大きな軸
上色収差を補正するためには、異常分散性の大きなレン
ズ材を用いることが有効であると考えられる。このと
き、そのレンズ材の異常分散性が大きいほど補正効果が
高くなり、更にその屈折力が強くなるほど補正力が強く
なるが、屈折力を強くしすぎると諸収差の発生も大きく
なり像質の劣化をまねくという問題が生じる。従って、
読取用レンズにおいて、例えば第i番目のレンズ成分に
異常分散性の大きなレンズ材を用いる場合には、そのレ
ンズ材を用いたレンズ要素の屈折力φi(φi=1/f
i)と異常分散性δθiとの積の和Σφi・δθiに適
切な値を与えることにより軸上色収差を小さくし、更に
諸収差を良好に補正することが望ましい。
【0005】なお、従来でも読取用レンズにおいて、色
消しを試みたものは多数提案されているが、ほとんどの
提案におけるレンズの使用倍率は、−0.1X〜−0.
2X程度と縮小結像倍率であり、拡大結像時に生じる大
きな軸上色収差を補正するのは困難である。従って、従
来の画像読取用レンズは、例えば等倍を挟んで縮小およ
び拡大側に変倍して画像の読み取りを行うようなものと
しては性能が不充分であり、例えば−0.6X〜−1.
6Xの倍率範囲で使用すると、特に拡大倍率側で良好な
結像性能を得ることが難しいという問題点がある。
【0006】本発明はかかる問題点に鑑みてなされたも
ので、その目的は、諸収差を補正し、画像の読み取りを
行うのに適した光学性能を得ることができるようにした
画像読取用レンズおよび画像読取装置を提供することに
ある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の第1の観点によ
る画像読取用レンズは、物体側から順に、負のメニスカ
スレンズを含む第1レンズ群と、物体側に凸面を向けた
正レンズを含む第2レンズ群と、両凸の正レンズと両凹
の負レンズとからなる全体として物体側に凸面を向けた
正の屈折力の接合レンズを含む第3レンズ群と、両凹の
負レンズと両凸の正レンズとからなる全体として像側に
凸面を向けた負の屈折力の接合レンズを含む第4レンズ
群と、像側に凸面を向けた正レンズを含む第5レンズ群
と、物体側に凹面を向けた負レンズを含む第6レンズ群
とが配設されてなるものである。
【0008】また、本発明の第1の観点による画像読取
装置は、上記第1の観点による画像読取用レンズを介し
て画像を読み取るようにしたものである。
【0009】ここで、本発明の第1の観点による画像読
取用レンズは、第3レンズ群の正レンズのd線に対する
アッベ数をν3,異常分散性をδθ3とし、第4レンズ
群の正レンズのd線に対するアッベ数をν6,異常分散
性をδθ6とするとき、 65<ν3、0.015<δθ3 ……(1) 65<ν6、0.015<δθ6 ……(2) で表される条件式(1),(2)を満足することが望ま
しい。
【0010】本発明の第1の観点による画像読取用レン
ズは、更に、第3レンズ群の正レンズの屈折力をφ3,
異常分散性をδθ3、第4レンズ群の正レンズの屈折力
をφ6,異常分散性をδθ6、第3レンズ群の正レンズ
のd線に対するアッベ数および屈折率をν3,n3、第
3レンズ群の負レンズのd線に対するアッベ数および屈
折率をν4,n4とし、第3レンズ群の接合レンズの全
体の屈折力をφ3,4 、第4レンズ群の接合レンズの全体
の屈折力をφ5,6 、全レンズ群を合わせた全体の屈折力
をφTとするとき、 0.09<(φ3・δθ3+φ6・δθ6)/φT<0.15 ……(3) 0.75<n3・ν4/n4・ν3<1.10 ……(4) −13.0<φT2 /(φ3,4 ・φ5,6 )<−0.3 ……(5) で表される条件式(3)〜(5)を満足することが望ま
しい。
【0011】また、本発明の第2の観点による画像読取
用レンズは、物体側から順に、負のメニスカスレンズを
含む第1レンズ群と、物体側に凸面を向けた正レンズを
含む第2レンズ群と、両凸の正レンズと両凹の負レンズ
とからなる全体として物体側に凸面を向けた正の屈折力
の接合レンズを含む第3レンズ群と、両凹の負レンズと
両凸の正レンズとからなる全体として像側に凸面を向け
た接合レンズを含む第4レンズ群と、像側に凸面を向け
た正レンズを含む第5レンズ群と、物体側に曲率半径の
小さい面を向けた負レンズを含む第6レンズ群と、負の
メニスカスレンズと正レンズとを含む第7レンズ群とが
配設されてなるものである。なお、本発明の第2の観点
による画像読取用レンズにおいて、第7レンズ群の負の
メニスカスレンズと正レンズとにより、全体として物体
側に凸面を向けた接合レンズを構成するようにしても良
い。
【0012】また、本発明の第2の観点による画像読取
装置は、上記第2の観点による画像読取用レンズを介し
て画像を読み取るようにしたものである。
【0013】ここで、本発明の第2の観点による画像読
取用レンズは、第3レンズ群の正レンズのd線に対する
アッベ数をν3,異常分散性をδθ3とし、第4レンズ
群の正レンズのd線に対するアッベ数をν6,異常分散
性をδθ6とするとき、 65<ν3、0.015<δθ3 ……(1) 65<ν6、0.015<δθ6 ……(2) で表される条件式(1),(2)を満足することが望ま
しい。
【0014】本発明の第2の観点による画像読取用レン
ズは、更に、第3レンズ群の正レンズの屈折力をφ3,
異常分散性をδθ3、第4レンズ群の正レンズの屈折力
をφ6,異常分散性をδθ6、全レンズ群を合わせた全
体の屈折力をφTとするとき、 0.09<(φ3・δθ3+φ6・δθ6)/φT<0.15 ……(3) で表される条件式(3)を満足すると共に、第7レンズ
群の負のメニスカスレンズおよび正レンズのd線に対す
るアッベ数をそれぞれν9,ν10とし、第7レンズ群
のレンズ面の曲率半径を物体側より順にr16,r1
7,r18とするとき、 −0.2<r16/r18<1.2 ……(6) 0.35<φT・r17<1.2 ……(7) 13<ν9−ν10 ……(8) で表される条件式(6)〜(8)を満足することが望ま
しい。
【0015】本発明の第1および第2の観点による画像
読取用レンズでは、以上のような構成により、画像の読
取に適するように、諸収差が良好に補正される。また、
本発明の第1および第2の観点による画像読取装置で
は、それぞれ第1および第2の観点による画像読取用レ
ンズを介して得られた高品質の画像が読み取られる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して詳細に説明する。
【0017】[第1の実施の形態]図1に示した本発明
の第1の実施の形態に係る画像読取装置1は、例えばネ
ガフィルムまたはポジフィルム等の原稿4が載置される
原稿載置台2と、原稿4の画像を撮像する撮像素子3
と、原稿4の画像を撮像素子3の撮像面上に結像させる
画像読取用レンズ10とを備えている。撮像素子3は、
例えばCCD等からなる。この画像読取装置1におい
て、原稿4と画像読取用レンズ10との間には、必要に
応じて、原稿4を原稿載置台2側に押さえ付けるための
原稿押さえガラスまたはフィルタ等の光学素子5が配置
される。また、画像読取装置1において、画像読取用レ
ンズ10と撮像素子3との間には、必要に応じて、フィ
ルタまたは撮像素子3を保護するためのカバーガラス等
の光学素子6が配置される。この画像読取装置1では、
画像読取用レンズ10を介して得られた原稿4の画像
が、撮像素子3によって撮像され読み取られる。
【0018】図2は、本実施の形態に係る画像読取用レ
ンズ10のレンズ構成の概略を示すものであり、光軸O
を含む単一の平面内における各レンズ要素の断面構造を
示している。なお、図2において、符号ZOBJ で示す側
が物体側、すなわち、原稿4が配置され、読み取り用の
画像が提供される側である。また、図2において、符号
IMG で示す側が結像側、すなわち、物体側の画像が結
像される側である。画像読取用レンズ10の結像面SIM
には、撮像素子3の撮像面が配置される。図2におい
て、符号Pは、画像読取用レンズ10の中心結像位置を
示す。図2において、符号riは、物体側から第i番目
のレンズ面の曲率半径を示し、符号diは、物体側から
第i番目のレンズ面と第i+1番目のレンズ面との光軸
上の面間隔を示す。但し、図2において、符号r8を付
した部分は、レンズ系の絞りを表している。
【0019】画像読取用レンズ10は、負のメニスカス
レンズL1を含む第1レンズ群G1と、物体側に凸面を
向けた正レンズL2を含む第2レンズ群G2と、両凸の
正レンズL3と両凹の負レンズL4とからなる全体とし
て物体側に凸面を向けた正の屈折力の接合レンズを含む
第3レンズ群G3と、両凹の負レンズL5と両凸の正レ
ンズL6とからなる全体として像側に凸面を向けた負の
屈折力の接合レンズを含む第4レンズ群G4と、像側に
凸面を向けた正レンズL7を含む第5レンズ群G5と、
物体側に凹面を向けた負レンズL8を含む第6レンズ群
G6とが、物体側から順に配設されて構成されている。
【0020】第1レンズ群G1における負のメニスカス
レンズL1は、図2に示したように、例えば物体側に凸
面を向けた構成となっている。第2レンズ群G2におけ
る正レンズL2は、例えば両凸形状となっている。第5
レンズ群G5における正レンズL7は、例えば両凸形状
となっている。第6レンズ群G6における負レンズL8
は、物体側に凹面を向けたメニスカスの形状となってい
る。但し、これらのレンズ成分の形状は、図2に示した
形状に限定されるものではない。例えば、第2レンズ群
G2における正レンズL2が、両凸形状ではなく、後述
の実施例1-2 に示すように物体側に凸面を向けたメニス
カスの形状となっていても良い。
【0021】画像読取用レンズ10は、第3レンズ群G
3における正レンズL3のd線(波長λd =587.6
nm)に対するアッベ数をν3,異常分散性をδθ3と
し、第4レンズ群G4における正レンズL6のd線に対
するアッベ数をν6,異常分散性をδθ6としたとき
に、以下の条件式(1),(2)を満足することが望ま
しい。なお、画像読取用レンズ10は、より好ましく
は、以下の条件式(1−1),(2−1)を満足すると
良い。
【0022】 65<ν3、0.015<δθ3 ……(1) 65<ν6、0.015<δθ6 ……(2)
【0023】 65<ν3、0.02<δθ3 ……(1−1) 65<ν6、0.02<δθ6 ……(2−1)
【0024】また、画像読取用レンズ10は、第3レン
ズ群G3における正レンズL3の屈折力をφ3、第4レ
ンズ群G4における正レンズL6の屈折力をφ6、全レ
ンズ群を合わせた全体の屈折力をφTとしたときに、以
下の条件式(3)を満足することが望ましい。
【0025】 0.09<(φ3・δθ3+φ6・δθ6)/φT<0.15 ……(3)
【0026】ここで、条件式(1)〜(3)によっても
たらされる作用について説明する前に、異常分散性につ
いて説明する。一般に、例えば横軸にアッベ数ν、縦軸
に部分分散比θをとってν対θのグラフを描くと、多く
の硝材はグラフ上で所定の基準線に沿って分布するよう
な特性を持つことが知られている。そして、その所定の
基準線から離れた位置に分布している硝材ほど、異常分
散性を有しているものとされている。
【0027】例えば、ショット社の2つの硝材K7およ
びF2を正常な光学ガラスとして基準に選び、νd(d
線に対するアッベ数)対θg,d (g−d線に対する部分
分散比)のグラフ上における2つの硝材K7およびF2
の座標点を結ぶことによって得られる基準線Lを、以下
の式(B)で定義する。 θL =1.365-0.00208 ・νd ……(B)
【0028】そして、任意の硝種の部分分散比θg,d
ら上式(B)によって求められるθ L を減じたものが、
部分分散比の偏差、すなわち、異常分散性を示す値δθ
g,dとなる。本実施の形態においては、以下の式(A)
で、異常分散性を定義し、異常分散性の尺度とする。
【0029】 δθg,d =θg,d −(1.365-0.00208 ・νd) ……(A)
【0030】なお、g線、d線、F線およびC線に対す
る屈折率をそれぞれng,nd,nF,nCとすると、
g−d線に対する部分分散比θg,d は、 θg,d =(ng−nd)/(nF−nC) で定義される。なお、g線、F線およびC線の波長は、
それぞれ約435.8nm ,486.1nm ,656.3nm である。
【0031】次に、上述の条件式(1)〜(3)につい
て説明する。条件式(1)〜(3)は、第3レンズ群G
3と第4レンズ群G4とを構成するそれぞれの接合レン
ズにおける正レンズL3,L6に異常分散性の大きな硝
材を使い、適度な屈折力を与えることにより特に色収差
を良好に補正するための条件式である。条件式(1)、
(2)は、正レンズL3,L6として、上述の式(B)
で表される基準線Lに対し正の方向に偏差を持った異常
分散性の硝材を使用する条件である。条件式(1)、
(2)を満足し、且つ条件式(3)を満足するように正
レンズL3,L6の屈折力をバランスよく配置すること
により、特に、拡大倍率側で発生する大きな軸上色収差
を補正でき、更に、球面収差やコマ収差などの諸収差が
増大するのを防ぐことができる。
【0032】条件式(1)、(2)の条件を外れると、
特に、拡大倍率側で発生する大きな軸上色収差を補正す
るために屈折力が強くなりすぎ、負の球面収差やコマフ
レアが増大し、高解像の性能を得ることが難しくなる。
条件式(3)の下限を超えると軸上色収差の補正量が足
りず、RGB3色で高解像力を得ることが難しくなる。
また、条件式(3)の上限を超えると軸上色収差の補正
は良好に行えるものの各レンズの曲率半径が小さくな
り、明るいレンズを得ようとしたときに負の方向に球面
収差が増大し、軸外でもコマフレアや像面湾曲が発生し
良好な性能が得られない。
【0033】画像読取用レンズ10は、更に、第3レン
ズ群G3における正レンズL3のd線に対するアッベ数
および屈折率をν3,n3、第3レンズ群G3における
負レンズL4のd線に対するアッベ数および屈折率をν
4,n4とし、第3レンズ群G3における接合レンズの
全体の屈折力をφ3,4 、第4レンズ群G4における接合
レンズの全体の屈折力をφ5,6 とするときに、以下の条
件式(4),(5)を満足することが望ましい。
【0034】 0.75<n3・ν4/n4・ν3<1.10 ……(4) −13.0<φT2 /(φ3,4 ・φ5,6 )<−0.3 ……(5)
【0035】条件式(4)は、色収差の補正とともに像
面湾曲を補正するための条件である。この条件を満足す
るようにレンズL3,L4の硝材を選択することによ
り、色収差の補正に有利で、更に、強い屈折力を持って
も像面湾曲を良好に補正できるようなレンズL3,L4
の組み合わせを得ることができる。
【0036】条件式(5)は、第3レンズ群G3または
第4レンズ群G4を構成する接合レンズがそれぞれ適度
な強さの正の屈折力または負の屈折力を持つための条件
式である。条件式(4)を満足するようにレンズL3,
L4の材料を選択すると、第3レンズ群全体の凸レンズ
としての作用が強くなるので、負の球面収差が増大して
しまう。これを補正するために第4レンズ群G4に適度
な凹レンズの作用を与えることにより球面収差を良好に
補正することができる。条件式(5)の範囲を超えて第
3レンズ群G3および第4レンズ群G4のそれぞれの接
合レンズの屈折力が弱くなったりまたは強くなったりす
ると、諸収差の補正バランスが崩れ、特に球面収差のフ
レアや画角が大きな部分でのコマフレアが増加してしま
う。
【0037】以上のように構成された本実施の形態の画
像読取用レンズ10は、ネガフィルムまたはポジフィル
ム等の原稿によって提供されたカラー画像を、例えば等
倍を挟んで縮小または拡大と変倍して読み取り得る光学
性能を有している。変倍の方法は、例えばレンズ全体を
倍率に応じて移動させて物点距離または像点距離を変え
ることで対応できる。
【0038】ところで、画像読取用レンズにおいて、等
倍付近の結像、特に拡大結像側において軸上色収差を補
正するためには、異常分散性の高いレンズ材を使用し、
そのレンズ材を用いたレンズ成分の屈折力を強くすると
補正効果が大きくなると考えられる。しかしながら、強
い屈折力を得ようとすると、レンズ面の曲率半径が小さ
くなってしまうので、明るい光学性能を得るためには、
そのレンズ面で球面収差やコマフレアおよび像面湾曲な
どの諸収差が発生してしまい、広い倍率範囲に至って良
好な性能を得ることはできない。そこで、本実施の形態
の画像読取用レンズ10では、ガウス型のレンズ構成に
負のパワーを持つレンズL8等の補助レンズ成分を加
え、異常分散性の高いレンズ材を用いつつも各々のレン
ズに適度な屈折力を与えることにより、例えば倍率−
0.6X〜−1.6Xの広い倍率範囲で諸収差が良好に
補正された明るい光学性能を得ている。
【0039】以上説明したように、本実施の形態に係る
画像読取用レンズ10によれば、諸収差を補正し、画像
の読み取りを行うのに適した光学性能を得ることができ
る。また、本実施の形態に係る画像読取装置1によれ
ば、画像読取用レンズ10によって画像の読み取りを行
うのに適した画像が提供されるので、高品質な画像読み
取りを行うことが可能となる。
【0040】<実施例1-1 >次に、図3〜図6を参照し
て本実施の形態に係る画像読取用レンズ10の第1の実
施例1-1 について説明する。
【0041】図3は、本実施例1-1 に係る画像読取用レ
ンズ10-1の具体的な数値実施例を示している。図3
(A)における面番号Siは、物体側からのレンズ面の
順序を示している。屈折率およびアッベ数は、それぞれ
d線(波長λ=587.6nm)に対する値を示してい
る。曲率半径riは、図2に示した符号riと同様に、
物体側から第i番目のレンズ面の曲率半径を示してい
る。面間隔diについても、図2に示した符号diと同
様であり、物体側から第i番目のレンズ面Siと第i+
1番目のレンズ面Si+1との光軸上の間隔を示す。曲
率半径riおよび面間隔diの値の単位はミリメートル
(mm)である。
【0042】図3(B)は、画像読取用レンズ10-1の代
表的な3つの結像倍率(−0.6X,−1.0,−1.
6X)における物点距離および像点距離の値を示してい
る。物点距離d0の値は、物点から第1レンズ面S1ま
での光軸上の距離であり、像点距離d15の値は、最終
レンズ面S15から結像点までの光軸上の距離である。
【0043】図4は、上述の条件式(1)〜(5)に対
応する値を示している。本実施例1-1 の画像読取用レン
ズ10-1においては、第3レンズ群G3の正レンズL3の
d線に対するアッベ数ν3の値が図3に示したように7
1.3であり、更に、部分分散比θ3が1.243で、
異常分散性δ3が0.0263であるから、条件式
(1)の条件を満たしている。また、第4レンズ群G4
の正レンズL6については、アッベ数ν6の値が71.
3であり、更に、部分分散比θ6が1.243で、異常
分散性δ6が0.0263であるから、条件式(2)の
条件を満たしている。
【0044】また、画像読取用レンズ10-1においては、
「φ3・δθ3+φ6・δθ6」の値が0.122であ
り、条件式(3)の条件を満たしている。更に、画像読
取用レンズ10-1においては、「n3・ν4/n4・ν
3」の値が0.96であり、条件式(4)の条件を満た
している。また更に、画像読取用レンズ10-1において
は、「φT2 /(φ3,4 ・φ5,6 )」の値が−0.49
であり、条件式(5)の条件を満たしている。
【0045】図5は、画像読取用レンズ10-1における各
倍率毎の球面収差、非点収差、ディストーション(歪曲
収差)および倍率色収差を示している。図5(A)は結
像倍率が−0.6X、図5(B)は結像倍率が−1.0
X、図5(C)は結像倍率が−1.6Xのときの収差を
示している。また、図5には、各倍率毎の有効(実効)
Fナンバー(Fno)についても示す。図6は、画像読
取用レンズ10-1における各倍率毎のコマ収差を示してい
る。図6(A)は結像倍率が−0.6X、図6(B)は
結像倍率が−1.0X、図6(C)は結像倍率が−1.
6Xのときの収差を示している。これらの収差図におい
て、符号Hは、像高を、符号R,G,Bは、それぞれ
R,G,Bの色を示している。これらの収差図では、
R,G,Bの色として、それぞれC線、d線、F線を代
表して用いている。また、非点収差を示す収差図におい
て、符号Sはサジタル像面を、符号Tはメリジオナル
(タンジェンシャル)像面を示している。コマ収差は、
G色を代表して示している。
【0046】これらの収差図および図4に示した条件対
応値から明らかなように、本実施例1-1 の画像読取用レ
ンズ10-1では、各倍率において、中心部から周辺部に渡
って諸収差が良好に補正され、画像の読み取りを行うの
に適した良好な光学性能となっていることが分かる。
【0047】<実施例1-2 >次に、図7〜図11を参照
して本実施の形態に係る画像読取用レンズ10の第2の
実施例1-2 について説明する。
【0048】図8は、本実施例1-2 に係る画像読取用レ
ンズ10-2の具体的な数値実施例を示している。図7は、
画像読取用レンズ10-2の構成の概略を図8に示した数値
実施例に対応させて描いたものである。図7および図8
に付した各符号の意味は、上述の図2および図3に付し
たものと同様である。
【0049】図8(B)は、画像読取用レンズ10-2の代
表的な3つの結像倍率(−0.6X,−1.0,−1.
8X)における物点距離および像点距離の値を示してい
る。物点距離d0の値は、物点から第1レンズ面S1ま
での光軸上の距離であり、像点距離d15の値は、最終
レンズ面S15から結像点までの光軸上の距離である。
【0050】図9は、上述の条件式(1)〜(5)に対
応する値を示している。本実施例1-2 の画像読取用レン
ズ10-2においては、第3レンズ群G3の正レンズL3の
d線に対するアッベ数ν3の値が図8に示したように7
1.3であり、更に、部分分散比θ3が1.243で、
異常分散性δ3が0.0263であるから、条件式
(1)の条件を満たしている。また、第4レンズ群G4
の正レンズL6については、アッベ数ν6の値が71.
3であり、更に、部分分散比θ6が1.243で、異常
分散性δ6が0.0263であるから、条件式(2)の
条件を満たしている。
【0051】また、画像読取用レンズ10-2においては、
「φ3・δθ3+φ6・δθ6」の値が0.119であ
り、条件式(3)の条件を満たしている。更に、画像読
取用レンズ10-2においては、「n3・ν4/n4・ν
3」の値が0.86であり、条件式(4)の条件を満た
している。また更に、画像読取用レンズ10-2において
は、「φT2 /(φ3,4 ・φ5,6 )」の値が−5.29
であり、条件式(5)の条件を満たしている。
【0052】図10は、画像読取用レンズ10-2における
各倍率毎の球面収差、非点収差、ディストーションおよ
び倍率色収差を示している。図10(A)は結像倍率が
−0.6X、図10(B)は結像倍率が−1.0X、図
10(C)は結像倍率が−1.8Xのときの収差を示し
ている。また、図10には、各倍率毎の有効(実効)F
ナンバー(Fno)についても示す。図11は、画像読
取用レンズ10-2における各倍率毎のコマ収差を示してい
る。図11(A)は結像倍率が−0.6X、図11
(B)は結像倍率が−1.0X、図11(C)は結像倍
率が−1.8Xのときの収差を示している。これらの収
差図に付した各符号の意味は、上述の図5および図6に
付したものと同様である。
【0053】これらの収差図および図9に示した条件対
応値から明らかなように、本実施例1-2 の画像読取用レ
ンズ10-2においても、各倍率において、中心部から周辺
部に渡って諸収差が良好に補正され、画像の読み取りを
行うのに適した光学性能となっていることが分かる。
【0054】<実施例1-3 >次に、図12〜図16を参
照して本実施の形態に係る画像読取用レンズ10の第3
の実施例1-3 について説明する。
【0055】図13は、本実施例1-3 に係る画像読取用
レンズ10-3の具体的な数値実施例を示している。図12
は、本実施例1-3 の画像読取用レンズ10-3の構成の概略
を図13に示した数値実施例に対応させて描いたもので
ある。図12および図13に付した各符号の意味は、上
述の図2および図3に付したものと同様である。
【0056】図13(B)は、画像読取用レンズ10-3の
代表的な3つの結像倍率(−0.6X,−1.0,−
1.6X)における物点距離および像点距離の値を示し
ている。物点距離d0の値は、物点から第1レンズ面S
1までの光軸上の距離であり、像点距離d15の値は、
最終レンズ面S15から結像点までの光軸上の距離であ
る。
【0057】図14は、上述の条件式(1)〜(5)に
対応する値を示している。本実施例1-3 の画像読取用レ
ンズ10-3においては、第3レンズ群G3の正レンズL3
のd線に対するアッベ数ν3の値が図13に示したよう
に81.6であり、更に、部分分散比θ3が1.232
で、異常分散性δ3が0.0367であるから、条件式
(1)の条件を満たしている。また、第4レンズ群G4
の正レンズL6については、アッベ数ν6の値が71.
3であり、更に、部分分散比θ6が1.243で、異常
分散性δ6が0.0263であるから、条件式(2)の
条件を満たしている。
【0058】また、画像読取用レンズ10-3においては、
「φ3・δθ3+φ6・δθ6」の値が0.146であ
り、条件式(3)の条件を満たしている。更に、画像読
取用レンズ10-3においては、「n3・ν4/n4・ν
3」の値が0.80であり、条件式(4)の条件を満た
している。また更に、画像読取用レンズ10-3において
は、「φT2 /(φ3,4 ・φ5,6 )」の値が−0.51
であり、条件式(5)の条件を満たしている。
【0059】図15は、画像読取用レンズ10-3における
各倍率毎の球面収差、非点収差、ディストーションおよ
び倍率色収差を示している。図15(A)は結像倍率が
−0.6X、図15(B)は結像倍率が−1.0X、図
15(C)は結像倍率が−1.6Xのときの収差を示し
ている。また、図15には、各倍率毎の有効(実効)F
ナンバー(Fno)についても示す。図16は、画像読
取用レンズ10-3における各倍率毎のコマ収差を示してい
る。図16(A)は結像倍率が−0.6X、図16
(B)は結像倍率が−1.0X、図16(C)は結像倍
率が−1.6Xのときの収差を示している。これらの収
差図に付した各符号の意味は、上述の図5および図6に
付したものと同様である。
【0060】これらの収差図および図14に示した条件
対応値から明らかなように、本実施例1-3 の画像読取用
レンズ10-3においても、各倍率において、中心部から周
辺部に渡って諸収差が良好に補正され、画像の読み取り
を行うのに適した光学性能となっていることが分かる。
【0061】[第2の実施の形態]
【0062】次に、本発明の第2の実施の形態について
説明する。なお、以下の説明では、上記第1の実施の形
態における構成要素と同一の部分には同一の符号を付
し、適宜説明を省略する。
【0063】図17は、本発明の第2の実施の形態に係
る画像読取用レンズ20の構成の概略を示すものであ
り、光軸Oを含む単一の平面内における各レンズ要素の
断面構造を示している。
【0064】本実施の形態に係る画像読取用レンズ20
は、第1の実施の形態に係る画像読取用レンズ10と同
様に、図1に示した画像読取装置1の読み取り光学系に
適用される。この画像読取用レンズ20は、負のメニス
カスレンズL1を含む第1レンズ群G1と、物体側に凸
面を向けた正レンズL2を含む第2レンズ群G2と、両
凸の正レンズL3と両凹の負レンズL4とからなる全体
として物体側に凸面を向けた正の屈折力の接合レンズを
含む第3レンズ群G3と、両凹の負レンズL5と両凸の
正レンズL6とからなる全体として像側に凸面を向けた
接合レンズを含む第4レンズ群G4と、像側に凸面を向
けた正レンズL7を含む第5レンズ群G5と、物体側に
曲率半径の小さい面を向けた負レンズL8を含む第6レ
ンズ群G6とが、物体側から順に配設されている。第4
レンズ群G4の接合レンズは、全体として正の屈折力を
有している。
【0065】画像読取用レンズ20は、これらのレンズ
群に加え、更に、負のメニスカスレンズL9と正レンズ
L10とを含む第7レンズ群G7を有している。第7レ
ンズ群G7は、第6レンズ群G6に対して像面側に配設
されている。第7レンズ群G7において、メニスカスレ
ンズL9と正レンズL10とにより、全体として物体側
に凸面を向けた接合レンズを構成している。但し、第7
レンズ群G7において、メニスカスレンズL9と正レン
ズL10とを接合レンズの構成ではなく、互いに離した
構成にしても良い。正レンズL10は、図17では物体
側に凸面を向けたメニスカス形状となっているが、後述
の実施例2-2 に示すように両凸形状となっていても良
い。
【0066】本実施の形態において、第1レンズ群G1
における負のメニスカスレンズL1は、図17に示した
ように、例えば物体側に凹面を向けた構成となってい
る。第2レンズ群G2における正レンズL2は、例えば
両凸形状となっている。第5レンズ群G5における正レ
ンズL7は、例えば平凸形状となっている。第6レンズ
群G6における負レンズL8は、物体側に凹面を向けた
メニスカスの形状となっている。但し、これらのレンズ
成分の形状は、図17に示した形状に限定されるもので
はない。例えば、第1レンズ群G1における負のメニス
カスレンズL1が、物体側に凹面を向けた形状ではな
く、後述の実施例2-2 に示すように物体側に凸面を向け
た形状となっていても良い。また例えば、第6レンズ群
G6における負レンズL8が、メニスカス形状ではな
く、後述の実施例2-2 に示すように両凹形状となってい
ても良い。
【0067】ここで、本実施の形態に係る画像読取用レ
ンズ20は、第1の実施の形態に係る画像読取用レンズ
10と同様に、条件式(1)〜(3)を満足することが
望ましい。条件式(1)〜(3)を満足することによる
作用および効果は、第1の実施の形態と同様である。
【0068】本実施の形態に係る画像読取用レンズ20
は、更に、第7レンズ群G7の負のメニスカスレンズL
9および正レンズL10のd線に対するアッベ数をそれ
ぞれν9,ν10とし、第7レンズ群G7のレンズ面の
曲率半径を物体側より順にr16,r17,r18とす
るとき、以下の条件式(6)〜(8)を満足することが
望ましい。なお、条件式(7)におけるφTは、全レン
ズ群を合わせた全体の屈折力を示す。
【0069】 −0.2<r16/r18<1.2 ……(6) 0.35<φT・r17<1.2 ……(7) 13<ν9−ν10 ……(8)
【0070】条件式(6)は、画角の大きな所での像面
湾曲やコマ収差を良好に補正するために必要な条件であ
る。画像読取用レンズ20において、例えば、第16面
の曲率半径r16が大きくなり、条件式(6)の上限を
超えると、画角の変化に対する第16面への光線の入射
角の変化が小さくなってしまい、像面湾曲の補正効果が
弱くなる。また、画像読取用レンズ20において、第1
8面の曲率半径r18が小さくなり条件式(6)を外れ
ると、非点収差や光束周縁部のコマフレアへの影響が大
きくなり、高解像を得るために必要とされる良好な収差
補正が困難となる。また、条件式(6)の下限を超えて
第7レンズ群G7が全体として凸の屈折力が増すと像面
湾曲の補正が困難となる。
【0071】条件式(7)は、軸外の収差を効率良く補
正するための条件を規定している。第7レンズ群G7を
接合レンズの構成にする場合には、条件式(7)の範囲
内で接合面の曲率半径r17を定めることにより、軸上
の収差、特に球面収差の補正に与える影響を抑えながら
軸外の収差を補正することが可能となる。
【0072】条件式(8)は、倍率色収差の補正に関す
る条件を規定している。条件式(8)を満足するように
硝材を選択することにより、主として第3レンズ群G3
および第4レンズ群G4において軸上色収差を強く補正
することによって生じた補正過剰の倍率色収差を打ち消
すような凸レンズと凹レンズとのアッベ数の組み合わせ
を、第7レンズ群G7のレンズL9,L10について得
ることができる。
【0073】以上のように構成された本実施の形態の画
像読取用レンズ20は、第1の実施の形態に係る画像読
取用レンズ10と同様に、ネガフィルムまたはポジフィ
ルム等の原稿によって提供されたカラー画像を、例えば
等倍を挟んで縮小または拡大と変倍して読み取り得る光
学性能を有している。すなわち、本実施の形態の画像読
取用レンズ20においても、ガウス型のレンズ構成に負
のパワーを持つレンズL8等の補助レンズ成分を加え、
異常分散性の高いレンズ材を用いつつも各々のレンズに
適度な屈折力を与えることにより、例えば倍率−0.6
X〜−1.6Xの広い倍率範囲で諸収差が良好に補正さ
れた明るい光学性能を得ている。変倍の方法は、例えば
レンズ全体を倍率に応じて移動させて物点距離または像
点距離を変えることで対応できる。
【0074】以上説明したように、本実施の形態に係る
画像読取用レンズ20によれば、上記第1の実施の形態
に係る画像読取用レンズ10と同様に、画像の読み取り
を行うのに適した良好な光学性能を得ることができる。
【0075】<実施例2-1 >次に、図18〜図21を参
照して本実施の形態に係る画像読取用レンズ20の第1
の実施例2-1 について説明する。
【0076】図18は、本実施例2-1 に係る画像読取用
レンズ20-1の具体的な数値実施例を示している。図18
に付した各符号の意味は、上述の図3に付したものと同
様である。
【0077】図18(B)は、画像読取用レンズ20-1の
代表的な3つの結像倍率(−0.6X,−1.0,−
1.6X)における物点距離および像点距離の値を示し
ている。物点距離d0の値は、物点から第1レンズ面S
1までの光軸上の距離であり、像点距離d18の値は、
最終レンズ面S18から結像点までの光軸上の距離であ
る。
【0078】図19は、上述の条件式(1)〜(3)お
よび(6)〜(8)に対応する値を示している。本実施
例2-1 の画像読取用レンズ20-1においては、第3レンズ
群G3の正レンズL3のd線に対するアッベ数ν3の値
が図18に示したように71.3であり、更に、部分分
散比θ3が1.243で、異常分散性δ3が0.026
3であるから、条件式(1)の条件を満たしている。ま
た、第4レンズ群G4の正レンズL6については、アッ
ベ数ν6の値が71.3であり、更に、部分分散比θ6
が1.243で、異常分散性δ6が0.0263である
から、条件式(2)の条件を満たしている。
【0079】また、画像読取用レンズ20-1においては、
「φ3・δθ3+φ6・δθ6」の値が0.124であ
り、条件式(3)の条件を満たしている。更に、画像読
取用レンズ20-1においては、「r16/r18」の値が
1.12であり、条件式(6)の条件を満たしている。
また更に、画像読取用レンズ20-1においては、「φT・
r17」の値が0.45であり、条件式(7)の条件を
満たしている。更に、画像読取用レンズ20-1において
は、「ν9−ν10」の値が21.0であり、条件式
(8)の条件を満たしている。
【0080】図20は、画像読取用レンズ20-1における
各倍率毎の球面収差、非点収差、ディストーションおよ
び倍率色収差を示している。図20(A)は結像倍率が
−0.6X、図20(B)は結像倍率が−1.0X、図
20(C)は結像倍率が−1.6Xのときの収差を示し
ている。また、図20には、各倍率毎の有効(実効)F
ナンバー(Fno)についても示す。図21は、画像読
取用レンズ20-1における各倍率毎のコマ収差を示してい
る。図21(A)は結像倍率が−0.6X、図21
(B)は結像倍率が−1.0X、図21(C)は結像倍
率が−1.6Xのときの収差を示している。これらの収
差図に付した各符号の意味は、上述の図5および図6に
付したものと同様である。
【0081】これらの収差図および図19に示した条件
対応値から明らかなように、本実施例2-1 の画像読取用
レンズ20-1では、各倍率において、中心部から周辺部に
渡って諸収差が良好に補正され、画像の読み取りを行う
のに適した良好な光学性能となっていることが分かる。
【0082】<実施例2-2 >次に、図22〜図26を参
照して本実施の形態に係る画像読取用レンズ20の第2
の実施例2-2 について説明する。
【0083】図23は、本実施例2-1 に係る画像読取用
レンズ20-1の具体的な数値実施例を示している。図22
は、画像読取用レンズ20-2の構成の概略を図23に示し
た数値実施例に対応させて描いたものである。図22お
よび図23に付した各符号の意味は、上述の図2および
図3に付したものと同様である。
【0084】図23(B)は、画像読取用レンズ20-2の
代表的な3つの結像倍率(−0.6X,−1.0,−
1.6X)における物点距離および像点距離の値を示し
ている。物点距離d0の値は、物点から第1レンズ面S
1までの光軸上の距離であり、像点距離d18の値は、
最終レンズ面S18から結像点までの光軸上の距離であ
る。
【0085】図24は、上述の条件式(1)〜(3)お
よび(6)〜(8)に対応する値を示している。本実施
例2-2 の画像読取用レンズ20-2においては、第3レンズ
群G3の正レンズL3のd線に対するアッベ数ν3の値
が図23に示したように71.3であり、更に、部分分
散比θ3が1.243で、異常分散性δ3が0.026
3であるから、条件式(1)の条件を満たしている。ま
た、第4レンズ群G4の正レンズL6については、アッ
ベ数ν6の値が71.3であり、更に、部分分散比θ6
が1.243で、異常分散性δ6が0.0263である
から、条件式(2)の条件を満たしている。
【0086】また、画像読取用レンズ20-2においては、
「φ3・δθ3+φ6・δθ6」の値が0.135であ
り、条件式(3)の条件を満たしている。更に、画像読
取用レンズ20-2においては、「r16/r18」の値が
−0.10であり、条件式(6)の条件を満たしてい
る。また更に、画像読取用レンズ20-2においては、「φ
T・r17」の値が1.09であり、条件式(7)の条
件を満たしている。更に、画像読取用レンズ20-2におい
ては、「ν9−ν10」の値が13.8であり、条件式
(8)の条件を満たしている。
【0087】図25は、画像読取用レンズ20-2における
各倍率毎の球面収差、非点収差、ディストーションおよ
び倍率色収差を示している。図25(A)は結像倍率が
−0.6X、図25(B)は結像倍率が−1.0X、図
25(C)は結像倍率が−1.6Xのときの収差を示し
ている。また、図25には、各倍率毎の有効(実効)F
ナンバー(Fno)についても示す。図26は、画像読
取用レンズ20-2における各倍率毎のコマ収差を示してい
る。図26(A)は結像倍率が−0.6X、図26
(B)は結像倍率が−1.0X、図26(C)は結像倍
率が−1.6Xのときの収差を示している。これらの収
差図に付した各符号の意味は、上述の図5および図6に
付したものと同様である。
【0088】これらの収差図および図24に示した条件
対応値から明らかなように、本実施例2-2 の画像読取用
レンズ20-2においても、各倍率において、中心部から周
辺部に渡って諸収差が良好に補正され、画像の読み取り
を行うのに適した良好な光学性能となっていることが分
かる。
【0089】なお、本発明は、上記各実施の形態に限定
されず種々の変形実施が可能である。例えば、各レンズ
要素の曲率半径r、面間隔d、屈折率nおよびアッベ数
νの値は、上記数値実施例で示した値に限定されず、他
の値を取り得る。
【0090】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1ないし3
のいずれか1項に記載の画像読取用レンズによれば、物
体側から順に、負のメニスカスレンズを含む第1レンズ
群と、物体側に凸面を向けた正レンズを含む第2レンズ
群と、両凸の正レンズと両凹の負レンズとからなり全体
として物体側に凸面を向けた正の屈折力の接合レンズを
含む第3レンズ群と、両凹の負レンズと両凸の正レンズ
とからなり全体として像側に凸面を向けた負の屈折力の
接合レンズを含む第4レンズ群と、像側に凸面を向けた
正レンズを含む第5レンズ群と、物体側に凹面を向けた
負レンズを含む第6レンズ群とを配設した構成にしたの
で、諸収差を補正し、画像の読み取りを行うのに適した
光学性能を得ることができるという効果を奏する。
【0091】また、請求項4ないし7のいずれか1項に
記載の画像読取用レンズによれば、物体側から順に、負
のメニスカスレンズを含む第1レンズ群と、物体側に凸
面を向けた正レンズを含む第2レンズ群と、両凸の正レ
ンズと両凹の負レンズとからなり全体として物体側に凸
面を向けた正の屈折力の接合レンズを含む第3レンズ群
と、両凹の負レンズと両凸の正レンズとからなり、全体
として像側に凸面を向けた接合レンズを含む第4レンズ
群と、像側に凸面を向けた正レンズを含む第5レンズ群
と、物体側に曲率半径の小さい面を向けた負レンズを含
む第6レンズ群と、負のメニスカスレンズと正レンズと
を含む第7レンズ群とを配設した構成にしたので、諸収
差を補正し、高性能で画像の読取を行うことができると
いう効果を奏する。
【0092】特に、請求項3または請求項6記載の画像
読取用レンズによれば、請求項2または請求項5記載の
画像読取用レンズにおいて、例えば、第3レンズ群の正
レンズの屈折力をφ3,異常分散性をδθ3、第4レン
ズ群の正レンズの屈折力をφ6,異常分散性をδθ6、
全レンズ群を合わせた全体の屈折力をφTとするとき、
0.09<(φ3・δθ3+φ6・δθ6)/φT<
0.15 ……(3)で表される条件式(3)を満足す
るようにしたので、第3レンズ群と第4レンズ群とにつ
いて、異常分散性の大きいレンズ材を用いつつ適度な屈
折力が与えられることになり、特に、色収差を良好に補
正することが可能となるという効果を奏する。
【0093】また、請求項8記載の画像読取装置によれ
ば、画像読取用レンズを、物体側から順に、負のメニス
カスレンズを含む第1レンズ群と、物体側に凸面を向け
た正レンズを含む第2レンズ群と、両凸の正レンズと両
凹の負レンズとからなり全体として物体側に凸面を向け
た正の屈折力の接合レンズを含む第3レンズ群と、両凹
の負レンズと両凸の正レンズとからなり全体として像側
に凸面を向けた負の屈折力の接合レンズを含む第4レン
ズ群と、像側に凸面を向けた正レンズを含む第5レンズ
群と、物体側に凹面を向けた負レンズを含む第6レンズ
群とを配設した構成にしたので、画像読取用レンズにお
いて、諸収差が補正され、画像の読み取りを行うのに適
した光学性能を得ることができ、高品質な画像読み取り
を行うことが可能となるという効果を奏する。
【0094】また、請求項9記載の画像読取用レンズに
よれば、画像読取用レンズを、物体側から順に、負のメ
ニスカスレンズを含む第1レンズ群と、物体側に凸面を
向けた正レンズを含む第2レンズ群と、両凸の正レンズ
と両凹の負レンズとからなり全体として物体側に凸面を
向けた正の屈折力の接合レンズを含む第3レンズ群と、
両凹の負レンズと両凸の正レンズとからなり、全体とし
て像側に凸面を向けた接合レンズを含む第4レンズ群
と、像側に凸面を向けた正レンズを含む第5レンズ群
と、物体側に曲率半径の小さい面を向けた負レンズを含
む第6レンズ群と、負のメニスカスレンズと正レンズと
を含む第7レンズ群とを配設した構成にしたので、画像
読取用レンズにおいて、諸収差が補正され、画像の読み
取りを行うのに適した光学性能を得ることができ、高品
質な画像読み取りを行うことが可能となるという効果を
奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る画像読取装置
の概略を示す構成図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態に係る画像読取用レ
ンズの構成を示す断面図である。
【図3】本発明の第1の実施の形態に係る画像読取用レ
ンズの第1の具体的な数値実施例(実施例1-1 )を示す
説明図である。
【図4】図3に示した実施例1-1 の画像読取用レンズが
満たす諸条件について示す説明図である。
【図5】図3に示した実施例1-1 の画像読取用レンズに
おける各倍率毎の球面収差、非点収差、ディストーショ
ンおよび倍率色収差を示す収差図である。
【図6】図3に示した実施例1-1 の画像読取用レンズに
おける各倍率毎のコマ収差を示す収差図である。
【図7】本発明の第1の実施の形態に係る画像読取用レ
ンズの第2の具体的な実施例(実施例1-2 )の構成を示
す断面図である。
【図8】本発明の第1の実施の形態に係る画像読取用レ
ンズの第2の具体的な数値実施例(実施例1-2 )を示す
説明図である。
【図9】図8に示した実施例1-2 の画像読取用レンズが
満たす諸条件について示す説明図である。
【図10】図8に示した実施例1-2 の画像読取用レンズ
における各倍率毎の球面収差、非点収差、ディストーシ
ョンおよび倍率色収差を示す収差図である。
【図11】図8に示した実施例1-2 の画像読取用レンズ
における各倍率毎のコマ収差を示す収差図である。
【図12】本発明の第1の実施の形態に係る画像読取用
レンズの第3の具体的な実施例(実施例1-3 )の構成を
示す断面図である。
【図13】本発明の第1の実施の形態に係る画像読取用
レンズの第3の具体的な数値実施例(実施例1-3 )を示
す説明図である。
【図14】図13に示した実施例1-3 の画像読取用レン
ズが満たす諸条件について示す説明図である。
【図15】図13に示した実施例1-3 の画像読取用レン
ズにおける各倍率毎の球面収差、非点収差、ディストー
ションおよび倍率色収差を示す収差図である。
【図16】図13に示した実施例1-3 の画像読取用レン
ズにおける各倍率毎のコマ収差を示す収差図である。
【図17】本発明の第2の実施の形態に係る画像読取用
レンズの構成を示す断面図である。
【図18】本発明の第2の実施の形態に係る画像読取用
レンズの第1の具体的な数値実施例(実施例2-1 )を示
す説明図である。
【図19】図18に示した実施例2-1 の画像読取用レン
ズが満たす諸条件について示す説明図である。
【図20】図18に示した実施例2-1 の画像読取用レン
ズにおける各倍率毎の球面収差、非点収差、ディストー
ションおよび倍率色収差を示す収差図である。
【図21】図18に示した実施例2-1 の画像読取用レン
ズにおける各倍率毎のコマ収差を示す収差図である。
【図22】本発明の第2の実施の形態に係る画像読取用
レンズの第2の具体的な実施例(実施例2-2 )の構成を
示す断面図である。
【図23】本発明の第2の実施の形態に係る画像読取用
レンズの第2の具体的な数値実施例(実施例2-2 )を示
す説明図である。
【図24】図23に示した実施例2-2 の画像読取用レン
ズが満たす諸条件について示す説明図である。
【図25】図23に示した実施例2-2 の画像読取用レン
ズにおける各倍率毎の球面収差、非点収差、ディストー
ションおよび倍率色収差を示す収差図である。
【図26】図23に示した実施例2-2 の画像読取用レン
ズにおける各倍率毎のコマ収差を示す収差図である。
【符号の説明】
d1〜d17…面間隔、L1〜L10…レンズ、O…光
軸、P…中心結像位置、SIM…結像面、1…画像読取装
置、2…原稿載置台、3…撮像素子、4…原稿、10,
20…画像読取用レンズ。

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 物体側から順に、 負のメニスカスレンズを含む第1レンズ群と、 物体側に凸面を向けた正レンズを含む第2レンズ群と、 両凸の正レンズと両凹の負レンズとからなる全体として
    物体側に凸面を向けた正の屈折力の接合レンズを含む第
    3レンズ群と、 両凹の負レンズと両凸の正レンズとからなる全体として
    像側に凸面を向けた負の屈折力の接合レンズを含む第4
    レンズ群と、 像側に凸面を向けた正レンズを含む第5レンズ群と、 物体側に凹面を向けた負レンズを含む第6レンズ群とが
    配設されてなることを特徴とする画像読取用レンズ。
  2. 【請求項2】 前記第3レンズ群の正レンズのd線に対
    するアッベ数をν3,異常分散性をδθ3とし、前記第
    4レンズ群の正レンズのd線に対するアッベ数をν6,
    異常分散性をδθ6とするとき、 65<ν3、0.015<δθ3 ……(1) 65<ν6、0.015<δθ6 ……(2) で表される条件式(1),(2)を満足することを特徴
    とする請求項1記載の画像読取用レンズ。但し、g線、
    d線、F線およびC線に対する屈折率をそれぞれng,
    nd,nF,nCとし、g線、d線の部分分散比θg,d
    を、 θg,d =(ng−nd)/(nF−nC)としたとき、 異常分散性δθg,d を以下の式(A)で表し、 δθg,d =θg,d −(1.365-0.00208 ・νd) ……(A) (νd:d線に対するアッベ数) 物体側より第i番目のレンズの異常分散性δθg,d をδ
    θi、アッベ数νdをνiとする。
  3. 【請求項3】 前記第3レンズ群の正レンズの屈折力を
    φ3,異常分散性をδθ3、前記第4レンズ群の正レン
    ズの屈折力をφ6,異常分散性をδθ6、 前記第3レンズ群の正レンズのd線に対するアッベ数お
    よび屈折率をそれぞれν3,n3、前記第3レンズ群の
    負レンズのd線に対するアッベ数および屈折率それぞれ
    ν4,n4とし、 前記第3レンズ群の接合レンズの全体の屈折力を
    φ3,4 、前記第4レンズ群の接合レンズの全体の屈折力
    をφ5,6 、全レンズ群を合わせた全体の屈折力をφTと
    するとき、 0.09<(φ3・δθ3+φ6・δθ6)/φT<0.15 ……(3) 0.75<n3・ν4/n4・ν3<1.10 ……(4) −13.0<φT2 /(φ3,4 ・φ5,6 )<−0.3 ……(5) で表される条件式(3)〜(5)を満足することを特徴
    とする請求項2記載の画像読取用レンズ。
  4. 【請求項4】 物体側から順に、 負のメニスカスレンズを含む第1レンズ群と、 物体側に凸面を向けた正レンズを含む第2レンズ群と、 両凸の正レンズと両凹の負レンズとからなる全体として
    物体側に凸面を向けた正の屈折力の接合レンズを含む第
    3レンズ群と、 両凹の負レンズと両凸の正レンズとからなる全体として
    像側に凸面を向けた接合レンズを含む第4レンズ群と、 像側に凸面を向けた正レンズを含む第5レンズ群と、 物体側に曲率半径の小さい面を向けた負レンズを含む第
    6レンズ群と、 負のメニスカスレンズと正レンズとを含む第7レンズ群
    とが配設されてなることを特徴とする画像読取用レン
    ズ。
  5. 【請求項5】 前記第3レンズ群の正レンズのd線に対
    するアッベ数をν3,異常分散性をδθ3とし、前記第
    4レンズ群の正レンズのd線に対するアッベ数をν6,
    異常分散性をδθ6とするとき、 65<ν3、0.015<δθ3 ……(1) 65<ν6、0.015<δθ6 ……(2) で表される条件式(1),(2)を満足することを特徴
    とする請求項4記載の画像読取用レンズ。但し、g線、
    d線、F線およびC線に対する屈折率をそれぞれng,
    nd,nF,nCとし、g線、d線の部分分散比θg,d
    を、 θg,d =(ng−nd)/(nF−nC)としたとき、 異常分散性δθg,d を以下の式(A)で表し、 δθg,d =θg,d −(1.365-0.00208 ・νd) ……(A) (νd:d線に対するアッベ数) 物体側より第i番目のレンズの異常分散性δθg,d をδ
    θi、アッベ数νdをνiとする。
  6. 【請求項6】 前記第3レンズ群の正レンズの屈折力を
    φ3,異常分散性をδθ3、前記第4レンズ群の正レン
    ズの屈折力をφ6,異常分散性をδθ6、全レンズ群を
    合わせた全体の屈折力をφTとするとき、 0.09<(φ3・δθ3+φ6・δθ6)/φT<0.15 ……(3) で表される条件式(3)を満足すると共に、 前記第7レンズ群の負のメニスカスレンズおよび正レン
    ズのd線に対するアッベ数をそれぞれν9,ν10と
    し、前記第7レンズ群のレンズ面の曲率半径を物体側よ
    り順にr16,r17,r18とするとき、 −0.2<r16/r18<1.2 ……(6) 0.35<φT・r17<1.2 ……(7) 13<ν9−ν10 ……(8) で表される条件式(6)〜(8)を満足することを特徴
    とする請求項5記載の画像読取用レンズ。
  7. 【請求項7】 前記第7レンズ群の負のメニスカスレン
    ズと正レンズとにより、全体として物体側に凸面を向け
    た接合レンズが構成されていることを特徴とする請求項
    4ないし6のいずれか1項に記載の画像読取用レンズ。
  8. 【請求項8】 画像読取用レンズを介して画像を読み取
    る画像読取装置であって、 前記画像読取用レンズは、 物体側から順に、 負のメニスカスレンズを含む第1レンズ群と、 物体側に凸面を向けた正レンズを含む第2レンズ群と、 両凸の正レンズと両凹の負レンズとからなる全体として
    物体側に凸面を向けた正の屈折力の接合レンズを含む第
    3レンズ群と、 両凹の負レンズと両凸の正レンズとからなる全体として
    像側に凸面を向けた負の屈折力の接合レンズを含む第4
    レンズ群と、 像側に凸面を向けた正レンズを含む第5レンズ群と、 物体側に凹面を向けた負レンズを含む第6レンズ群とが
    配設されてなることを特徴とする画像読取装置。
  9. 【請求項9】 画像読取用レンズを介して画像を読み取
    る画像読取装置であって、 前記画像読取用レンズは、 物体側から順に、 負のメニスカスレンズを含む第1レンズ群と、 物体側に凸面を向けた正レンズを含む第2レンズ群と、 両凸の正レンズと両凹の負レンズとからなる全体として
    物体側に凸面を向けた正の屈折力の接合レンズを含む第
    3レンズ群と、 両凹の負レンズと両凸の正レンズとからなる全体として
    像側に凸面を向けた接合レンズを含む第4レンズ群と、 像側に凸面を向けた正レンズを含む第5レンズ群と、 物体側に曲率半径の小さい面を向けた負レンズを含む第
    6レンズ群と、 負のメニスカスレンズと正レンズとを含む第7レンズ群
    とが配設されてなることを特徴とする画像読取装置。
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