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JP2001325908A - 回転陽極型x線管 - Google Patents

回転陽極型x線管

Info

Publication number
JP2001325908A
JP2001325908A JP2000390832A JP2000390832A JP2001325908A JP 2001325908 A JP2001325908 A JP 2001325908A JP 2000390832 A JP2000390832 A JP 2000390832A JP 2000390832 A JP2000390832 A JP 2000390832A JP 2001325908 A JP2001325908 A JP 2001325908A
Authority
JP
Japan
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lubricant
insertion rod
fixed body
gap
hollow hole
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2000390832A
Other languages
English (en)
Inventor
Hideki Ide
秀樹 井手
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Corp filed Critical Toshiba Corp
Priority to JP2000390832A priority Critical patent/JP2001325908A/ja
Priority to US09/801,745 priority patent/US6546078B2/en
Priority to EP01105879A priority patent/EP1132941B1/en
Priority to DE60126168T priority patent/DE60126168T2/de
Publication of JP2001325908A publication Critical patent/JP2001325908A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

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    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01JELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
    • H01J35/00X-ray tubes
    • H01J35/02Details
    • H01J35/04Electrodes ; Mutual position thereof; Constructional adaptations therefor
    • H01J35/08Anodes; Anti cathodes
    • H01J35/10Rotary anodes; Arrangements for rotating anodes; Cooling rotary anodes
    • H01J35/101Arrangements for rotating anodes, e.g. supporting means, means for greasing, means for sealing the axle or means for shielding or protecting the driving
    • H01J35/1017Bearings for rotating anodes
    • H01J35/104Fluid bearings
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01JELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
    • H01J2235/00X-ray tubes
    • H01J2235/10Drive means for anode (target) substrate
    • H01J2235/1046Bearings and bearing contact surfaces
    • H01J2235/106Dynamic pressure bearings, e.g. helical groove type
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01JELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
    • H01J2235/00X-ray tubes
    • H01J2235/10Drive means for anode (target) substrate
    • H01J2235/108Lubricants
    • H01J2235/1086Lubricants liquid metals

Landscapes

  • Sliding-Contact Bearings (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 動作中に動圧式すべり軸受への潤滑剤の過不
足のない供給が安定的になされるようにした回転陽極型
X線管を提供すること。 【解決手段】 陽極ターゲット11が固定されたほぼ円
筒状の回転体12と、この回転体の内側に同軸状に嵌合
され該回転体を回転可能に保持するほぼ円柱状の固定体
20と、前記回転体および固定体の近接部分に設けられ
たらせん溝21、22を有する動圧式すべり軸受と、こ
のすべり軸受のらせん溝および軸受間隙に供給された少
なくとも動作中は液状である金属潤滑剤とを具備する回
転陽極型X線管において、上記円柱状の固定体20に中
空穴40が該固定体の長さ方向に沿って穿たれており、
この中空穴の内側に挿入ロッド50がほぼ同軸的に挿入
されており、前記中空穴の内周壁と挿入ロッドの外周壁
との間が金属潤滑剤を貯蔵している潤滑剤リザーバRに
なっており、さらに好ましくはこのリザーバRと軸受領
域とが潤滑剤流通用ダクトにより連通されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、回転陽極型X線
管に係わり、とくに軸受構造体の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】回転陽極型X線管は、周知のように、円
板状の陽極ターゲットを相互間に軸受部を有する回転体
および固定体で支え、真空容器外に配置した電磁コイル
を付勢し、高速回転させながら陰極から電子ビームを放
出して陽極ターゲットに当て、X線を放射する。
【0003】軸受部は、ボールベアリングのようなころ
がり軸受や、軸受面にらせん溝を形成するとともにガリ
ウム(Ga)、又はガリウム−インジウム−錫(Ga−
In−Sn)合金のような動作中に液状である金属潤滑
剤を用いた動圧式すべり軸受で構成される。
【0004】後者のすべり軸受を用いた例は、たとえ
ば、特開昭60−117531号、特開平2−2279
48号、特開平5−13028号、或いは特開平7−1
92666号等の各公報に開示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】液体金属潤滑剤を用い
た動圧式すべり軸受を有する回転陽極型X線管は、動作
中に例えば3000rpm乃至9000rpmという高
速回転が必要であるとともに、不特定の向きになる場合
が少なくない。その際、X線管がどのような姿勢になろ
うとも、長期間にわたってらせん溝を有する動圧式すべ
り軸受部に過不足なく液体金属潤滑剤が供給される必要
がある。
【0006】従来知られている回転陽極型X線管におい
ては、液体金属潤滑剤の貯蔵用隙間、すなわち潤滑剤リ
ザーバを固定体シャフトの中心部に形成した細い穴で構
成した例がある。この構成は、潤滑剤リザーバから軸受
部への潤滑剤供給ダクトの長さが不所望に長くなり、X
線管の姿勢如何では軸受の特定部分への潤滑剤の供給が
瞬時になされない場合も考えられる。
【0007】また、スラスト軸受を構成した直径の大き
い固定体部分の外周部分に比較的大きい隙間を形成して
これを潤滑剤リザーバとする例も知られている。しかし
ながら、そのような構造によると、潤滑剤リザーバ内の
潤滑剤が回転体の回転により、遠心力を受けて軸受部に
むしろ供給されにくくなる不都合が考えられる。このよ
うに、従来技術によると、安定な軸受動作が維持されな
いおそれがある。
【0008】この発明は、上記した欠点を解決し、動作
中に動圧式すべり軸受部への液体金属潤滑剤の過不足の
ない供給が安定的になされるようにした回転陽極型X線
管を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】この発明は、陽極ターゲ
ットが固定されたほぼ円筒状の回転体と、この回転体の
内側に同軸状に嵌合され該回転体を回転可能に保持する
ほぼ円柱状の固定体と、これら回転体および固定体の嵌
合部分に設けられたらせん溝を有する動圧式すべり軸受
と、このすべり軸受のらせん溝および軸受間隙に供給さ
れた少なくとも動作中は液状である金属潤滑剤とを具備
する回転陽極型X線管において、上記円柱状固定体に中
空穴が該固定体の長さ方向に沿って穿たれており、この
中空穴の内側に挿入ロッドが挿入されており、前記中空
穴の内周壁と挿入ロッドの外周壁との間の少なくとも一
部に上記固定体の長さ方向に沿う隙間が形成されてお
り、該隙間が金属潤滑剤を貯蔵している潤滑剤リザーバ
になっている回転陽極型X線管である。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態について図面
を参照して説明する。なお同一部分は同一符号であらわ
す。図1乃至図3に示す実施形態は、次の構成を有す
る。すなわち、重金属からなる円盤状陽極ターゲット1
1が、概略有底円筒状の回転体12の一端に突設された
回転軸13にナット14により一体的に固定されてい
る。回転体12は、回転軸13が直接固着された鉄又は
鉄合金からなる中間円筒15、その内側に第1の断熱間
隙16aを置いて設けられた内側円筒17、中間円筒1
5の外周に第2の断熱間隙16bを置いて設けられた銅
製の外側円筒18が三重構造で嵌合固着された構造にな
っている。
【0011】回転体12のとくに内側円筒17の内部に
は、概略円柱状の固定体20が挿入されている。固定体
20は、図示上方が直径の小さい径小部20a、図示下
方の途中に直径の大きい径大部20b、そして図示下端
が陽極支持部20cになっている。
【0012】回転体12と固定体20との嵌合部分に
は、前述の各公報に示されるようなラジアル方向及びス
ラスト方向の動圧式らせん溝すべり軸受が構成されてい
る。すなわち、固定体径小部20aの外周軸受面には2
組のヘリンボンパターンらせん溝21,22が形成され
ていて、回転体の内側円筒17の内周軸受面とともに2
つのラジアル方向動圧式すべり軸受23,24を構成し
ている。また、固定体の径大部20bの図示上側軸受面
25には、サークル状のヘリンボンパターンらせん溝2
6が形成されている。
【0013】そして、回転体の内側円筒17の下端開口
部を実質的に閉じるようにスラストリング27がねじ止
めされている。固定体径大部20bの図示下側軸受面に
接するスラストリング27の上側軸受面28に、同じく
サークル状のヘリンホンパターンらせん溝29が形成さ
れている。これら2組のらせん溝26,29、及びそれ
に近接対向する固定体又は回転体の軸受面により、スラ
スト方向の動圧式すべり軸受30,31が構成されてい
る。
【0014】なお、スラストリング27の図示下側に
は、潤滑剤の漏出を防止する複数個のトラップリング3
2,33が固定され、さらに陽極支持部20cの所定位
置の外周には、ガラス製真空容器34の封止金属リング
35が真空気密に溶接されている。
【0015】そこで、概略円柱状の固定体20には、そ
の中心部に長さ方向に沿って比較的大きい直径でくり抜
かれた中空穴40が形成されている。中空穴40は、例
えば固定体20の図示上端面から径大部20bの内側を
経てさらに陽極支持部20cの奥深くまで達するよう
に、且つ横断面が真円形にくり抜かれている。
【0016】また、固定体20には、中空穴40から、
2つのラジアル方向動圧式すべり軸受23,24の間の
領域に形成した径小部41に連通して開口する4個の放
射方向潤滑剤流通用ダクト42、図示上部のラジアル方
向動圧式すべり軸受23の端部に連通して開口する4個
の放射方向潤滑剤流通用ダクト43、図示下部のラジア
ル方向動圧式すべり軸受24の端部および上側スラスト
方向動圧式すべり軸受30の内周側端部に連通して開口
する4個の放射方向潤滑剤流通用ダクト44、および、
スラスト方向動圧式すべり軸受を形成する固定体径大部
20bの外周面に連通して開口する4個の放射方向潤滑
剤流通用ダクト45がそれぞれ形成されている。なお、
中空穴40の図示上端部には、雌ねじ46が形成され、
図示下端は尖った形の終端47として形成されている。
【0017】そして、この中空穴40の内部には、図2
の(a),(b)、及び図3にも詳細に示すように、中
空穴40の内直径Diよりも少し小さい外直径Doを有
する横断面真円形の細長い挿入ロッド50が同軸的に挿
入固定されている。挿入ロッド50は、図示下端51が
中空穴40の尖った形の終端47に適合する形になって
おり、図示上端に径小突起52を有している。
【0018】この挿入ロッド50を中空穴40の内部に
挿入し、上端部を固定用雄ねじ53で締め付けて固定す
る。それによって、挿入ロッド50は中空穴40の内部
に同軸状に配置される。但し、挿入ロッド50は、中空
穴40に対して少し偏心して配置されても、あるいは少
し斜めに配置されても差支えない。雄ねじ53は、挿入
ロッドの径小突起52が入る透孔54および潤滑剤が流
通可能な複数個の透孔55を有している。
【0019】このように組合わせることによって、中空
穴40の内周壁と挿入ロッド50の外周壁との間には、
筒状の隙間ができる。これら中空穴40と挿入ロッド5
0とが完全に同軸であれば、両者間の片側の放射方向の
隙間寸法Gは、[G=(Di−Do)/2]となる。
【0020】このような構造の固定体20と回転体12
とを組合わせ、隙間G、各ダクト42,43,44,4
5、径小部41による空間、さらに固定体20と回転体
12との間の軸受間隙を含む隙間やらせん溝に、図示し
ないGa合金のような少なくともX線管の動作中は液状
となる金属潤滑剤を供給する。それによって、中空穴4
0の内周壁と挿入ロッド50の外周壁との間の隙間G
は、液体金属潤滑剤の貯蔵部すなわち潤滑剤リザーバR
として機能する。
【0021】供給する液体金属潤滑剤の量は、流動し得
る上述の内部空間を完全に満たす量であってもよいし、
或いはそれよりも少し少ない量であってもよい。それに
よって、X線管の動作中は、潤滑剤リザーバRが各動圧
式すべり軸受に近接して位置するとともに比較的短い各
ダクトによって各軸受部分に接続されているので、X線
管がどのような姿勢になってもリザーバR内の潤滑剤が
即座に且つ過不足なく各軸受部分に供給される。
【0022】また、潤滑剤リザーバRを、中空穴40の
内周壁と挿入ロッド50の外周壁との間の隙間Gで構成
しているため、液体金属潤滑剤の量を必要以上に多量に
貯留しないで済む。本発明者の実測によれば、液体金属
潤滑剤の供給量は、内部空間容積の50%以上で、80
%以下が望ましいことが確認された。
【0023】なお、潤滑剤リザーバR即ち隙間Gを構成
する固定体20および挿入ロッド50は、少なくともそ
れらの相対向する表面がX線管の動作中に液体金属潤滑
剤で侵され難い材料で、且つこの潤滑剤でよく濡れる材
質であることが望ましい。それによって、液体金属潤滑
剤がリザーバRの中をスムースに移動でき、長時間にわ
たり安定な動作が維持される。
【0024】但し、固定体の中空穴40の内周面及び挿
入ロッド50の外周面の両方が液体金属潤滑剤で濡れる
面であることが理想的であるが、固定体中空穴40の内
周面の全領域を液体金属潤滑剤で濡れる面とする加工
は、実際には困難が伴なうので、比較的製作が容易な挿
入ロッド50の外周面のほぼ全面を液体金属潤滑剤で濡
れる面にすることが実用上望ましい。
【0025】これら固定体20、或いは挿入ロッド50
の材料としては、例えばモリブデン、タングステン、ニ
オブ、タンタル、或いはそれらを主体とする合金、若し
くは、鉄、鉄合金、ニッケル、ニッケル合金、その他の
金属材料、セラミックス等を使用し得る。あるいはま
た、これら各部材の表面に液体金属潤滑剤で侵され難く
且つ潤滑剤で濡れやすい材料の被膜を付着させてもよ
い。
【0026】固定体20の機械的強度を不所望に弱めな
いために、中空穴40の内直径Diは固定体20の外直
径の80%以下、より好ましくは70%以下で、且つ挿
入ロッド50を挿入してこれらの間に潤滑剤リザーバR
を形成する関係から、その下限は20%以上、より好ま
しくは30%以上にする。具体的には、固定体20の外
直径が例えば約20mmである場合、中空穴40の内直
径Diは例えば約10mmにする。
【0027】そして、中空穴40の中に挿入ロッド50
を同軸状に装着した状態において、中空穴40の内周壁
と挿入ロッド50の外周壁との間の潤滑剤リザーバRの
片側の放射方向の隙間寸法Gは、実用上、0.2mm以
上、より好ましくは0.5mm以上にする。なお、この
隙間寸法Gの上限は、実用上、約2mm程度である。具
体例としては、中空穴40の内直径Diが上述のように
例えば約10mmである場合、挿入ロッド50の外直径
Doを例えば約8mmにする。それによって、潤滑剤リ
ザーバRとなる片側放射方向隙間寸法Gは約1mmとな
る。
【0028】図4に示す実施形態は、固定体20に横断
面がほぼ四角形の中空穴40を形成し、その中に横断面
がほぼ四角形で少し細い寸法の挿入ロッド50を同軸的
に挿入して、両者の間の隙間を潤滑剤リザーバRとした
ものである。そして、固定体20の横断面でみて4箇所
の薄肉部分に潤滑剤リザーバRから放射状に貫通する複
数個の潤滑剤流通用ダクト43を形成してある。
【0029】この構成は、潤滑剤リザーバRは固定体2
0の薄肉部に形成された全長の短いダクト43により軸
受領域に連通しているので、潤滑剤はより一層速やかに
軸受部分に供給される。その一方で、固定体20は横断
面でみて4箇所の厚肉部分20eを有するので、この固
定体の機械的強度は十分確保される。
【0030】図5に示す実施形態は、挿入ロッド50の
図示上端の径小突起52のまわりにスプリング58を嵌
合したものである。スプリング58は、挿入ロッド50
の上端肩部50aと雄ねじ53との間に配置され、挿入
ロッド50を図の下方に押し下げる作用をしている。
【0031】この構成によれば、X線管の動作に伴なっ
て固定体20と挿入ロッド50との間に熱膨張差が生じ
ても、スプリング58のスプリング作用すなわち熱膨張
差を吸収する手段で機械的に保持されているので、挿入
ロッド50が不所望に振動或いは移動したりすることが
ない。
【0032】図6の(a)および(b)に示す実施の形
態は、外周壁の3箇所が長手方向に平坦化された挿入ロ
ッド50を、固定体20の真円形中空穴40の内側に挿
入した構成である。すなわち、挿入ロッド50は、予め
横断面が真円形のロッドであり、その外周壁の3面50
aを等間隔に平坦な面に切削により形成されている。
【0033】この挿入ロッド50を中空穴40の内側に
挿入した状態では、切削していない3箇所の円弧状部5
0bは、固定体20の中空穴40の内周壁の一部に密接
して機械的に安定に固定される。そして、挿入ロッド5
0の平坦な面50aと中空穴40の内壁面との間には、
3箇所の隙間G、すなわち潤滑剤リザーバRが構成され
る。しかも、これら潤滑剤リザーバRから動圧式すべり
軸受面となる固定体20の外周面に連通する放射方向の
ダクト43が形成されている。
【0034】この実施形態によれば、固定体とその中空
穴内に挿入された挿入ロッドとが複数箇所で接触してい
るので、固定体全体の機械的強度が良好に維持される。
なお、上記実施形態では、固定体の中空穴と挿入ロッド
との長手方向接触部分が3ヶ所の場合であるが、それに
限らず、この接触部分は2ヶ所でもよいし、あるいは4
箇所、若しくはそれ以上であってもよい。
【0035】図7に示す実施の形態は、図6の(b)に
例示したと同様の挿入ロッド50を用意し、さらに長手
方向の適当な箇所に円周方向の複数のスリット50cを
形成したものである。この挿入ロッド50を固定体の中
空穴(図示せず)の内側に挿入することにより、例えば
円周方向に3箇所に区分される潤滑剤リザーバが、複数
のスリット50cにより円周方向に連通される。それに
よって、X線管の姿勢の如何にかかわらず、リザーバ内
の液状金属潤滑剤があらゆる方向に迅速に流動し、ダク
トを通じてらせん溝を有する動圧軸受領域に行き渡る。
こうして、一層信頼性の高い軸受動作が保証される。
【0036】図8に示す実施の形態は、図7で例示した
ように、挿入ロッド50に円周方向の複数のスリット5
0cを形成する場合に、そのスリット50cの固定体の
長さ方向の位置と、放射方向潤滑剤流通用ダクト43の
潤滑剤リザーバRへの開口の固定体の長さ方向の位置と
を一致させている。
【0037】この構成によれば、スリット50cを通し
て潤滑剤リザーバR間どうしを流れる金属潤滑剤が放射
方向潤滑剤流通用ダクト43に流入しやすくなり、動圧
軸受領域への潤滑剤の供給が一層確実になる。
【0038】図8の構成では、放射方向潤滑剤流通用ダ
クト43が潤滑剤リザーバRの部分に開口している。し
かし、潤滑剤リザーバ用の隙間としても機能するスリッ
ト50cの部分に、放射方向潤滑剤流通用ダクト43が
開口する構成にすることもできる。
【0039】なお、この種回転陽極型X線管の製造工程
の排気時において、軸受領域や潤滑剤リザーバ、ダクト
等にあらわれるガスは、これら潤滑剤リザーバ、ダク
ト、さらには円周方向のスリット等により確実、容易に
排出され、完成品では内蔵ガスのきわめて少ないX線管
を得ることができる。
【0040】なおまた、金属潤滑剤は、Ga、Ga−I
n合金、又はGa−In−Sn合金のようなGaを主体
とするものが使用できるが、それに限らず、例えばビス
マス(Bi)を相対的に多く含むBi−In−Pb−S
n合金、あるいはInを相対的に多く含むIn−Bi合
金、又はIn−Bi−Sn合金等を使用し得る。これら
は融点が室温以上に高いので、陽極ターゲットを回転さ
せる前に金属潤滑剤をその融点以上の温度まで予熱した
うえで回転させることが望ましい。
【0041】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれば
X線管の動作中に動圧式すべり軸受に液体金属潤滑剤を
過不足なく且つ速やかに供給でき、安定な軸受動作が維
持される。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例例を示す縦断面図である。
【図2】図1の固定体の組立て状態を示す縦断面図であ
る。
【図3】図2の(a)の3−3における横断面図であ
る。
【図4】この発明の他の実施例を示す要部横断面図であ
る。
【図5】この発明のさらに他の実施例を示す要部縦断面
図である。
【図6】この発明のさらに他の実施例を示す要部横断面
図および要部斜視図である。
【図7】この発明のさらに他の実施例を示す要部斜視図
である。
【図8】この発明のさらに他の実施例を示す要部斜視図
である。
【符号の説明】
11…陽極ターゲット 12…回転体 20…固定体 21、22,26,29…らせん溝 23、24,30,31…動圧式すべり軸受部 40…中空穴 42、43,44,45…潤滑剤流通用ダクト 50…挿入ロッド 50a…平面部 50c…スリット R…潤滑剤リザーバ(隙間G) G…隙間 58…スプリング(熱膨張差吸収手段)

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 陽極ターゲットが固定された円筒状回転
    体と、該回転体の内側に同軸状に嵌合された円柱状固定
    体と、これら回転体および固定体の嵌合部分に設けられ
    たらせん溝を有する動圧式すべり軸受と、このすべり軸
    受のらせん溝および軸受間隙に供給された少なくとも動
    作中は液状である金属潤滑剤とを具備する回転陽極型X
    線管において、上記円柱状の固定体に中空穴が該固定体
    の長さ方向に沿って穿たれており、この中空穴の内側に
    挿入ロッドが挿入されているとともに前記中空穴の内周
    壁と挿入ロッドの外周壁との間の少なくとも一部に上記
    固定体の長さ方向に沿う隙間が形成されており、該隙間
    が金属潤滑剤を貯蔵している潤滑剤リザーバになってい
    ることを特徴とする回転陽極型X線管。
  2. 【請求項2】 上記隙間からなる潤滑剤リザーバから、
    すべり軸受に金属潤滑剤を流動させる少なくとも1個の
    放射方向潤滑剤流通用ダクトが形成されている請求項1
    記載の回転陽極型X線管。
  3. 【請求項3】 上記中空穴の内直径は円柱状固定体の外
    直径の20%から80%の範囲の寸法である請求項1記
    載の回転陽極型X線管。
  4. 【請求項4】 上記中空穴の内周壁と挿入ロッドの外周
    壁との間の潤滑剤リザーバとなる隙間の放射方向隙間
    は、0.2mm以上の寸法である請求項1記載の回転陽
    極型X線管。
  5. 【請求項5】 上記挿入ロッドは、その横断面形状が非
    真円形であり、該挿入ロッドは上記固定体の長さ方向に
    沿う少なくとも2ヶ所の面が上記中空穴の内周壁に接し
    且つ該接触部に隣接する隙間領域が潤滑剤リザーバを構
    成している請求項1記載の回転陽極型X線管。
  6. 【請求項6】 上記挿入ロッドは、上記中空穴の内周壁
    に接している領域に、隣接する上記潤滑剤リザーバ用隙
    間を連通するように形成された少なくとも1つのスリッ
    トを有している請求項5記載の回転陽極型X線管。
  7. 【請求項7】 上記隙間からなる潤滑剤リザーバからす
    べり軸受に金属潤滑剤を流動させる少なくとも1個の放
    射方向潤滑剤流通用ダクトが形成されており、上記挿入
    ロッドに形成されたスリットの固定体の長さ方向の位置
    と、上記放射方向潤滑剤流通用ダクトの上記潤滑剤リザ
    ーバ用隙間への開口の上記固定体の長さ方向の位置とが
    一致している請求項6記載の回転陽極型X線管。
  8. 【請求項8】 上記挿入ロッドは、上記固定体と前記挿
    入ロッドとの熱膨張差を吸収する手段により機械的に保
    持されている請求項1記載の回転陽極型X線管。
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